JP2023048173A - 酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末及びその製造方法 - Google Patents
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また、特許文献3に示される黒色遮光膜形成用粉末の製造方法のように、酸化アルミニウムを酸化ジルコニウム粉末と金属マグネシウム粉末と酸化マグネシウム粉末と単純に混合して焼成した場合には、アルミニウムによるテルミット還元反応が起こりにくいことを、本発明者らは知見し、本発明に到達した。
また、特許文献3に示される黒色遮光膜形成用粉末の製造方法のように、酸化アルミニウムを酸化ジルコニウム粉末と金属マグネシウム粉末と酸化マグネシウム粉末と単純に混合せずに、酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末を金属マグネシウム粉末と酸化マグネシウム粉末とともに混合し、その混合粉末を焼成するため、アルミニウムによるテルミット還元反応が起こり易くかつテルミット還元反応がより一層進む。これは原料の酸化ジルコニウムに酸化アルミニウム系組成物が密着しているためと考えられる。
酸化アルミニウム系組成物は窒化ジルコニウム粉末の表面に部分的に付着することは確認されるが、現段階で窒化ジルコニウム粉末の内部に含まれている否かを分析することができない。
Al2O3 + 3Mg → 2Al + 3MgO (1)
アルミニウムによる酸化ジルコニウムの還元(テルミット還元反応)は、次の式(2)で示される。
4Al + 3ZrO2 → 2Al2O3 + 3Zr (2)
金属ジルコニウムの窒化反応は、次の式(3)で示される。
Zr + 1/2N2 → ZrN (3)
上記式(1)~式(3)に示される反応が順次進む結果、反応生成物は窒化ジルコニウム、及び酸化アルミニウム系化合物の混合体となる。
本実施形態の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末の製造方法の特徴ある点は、酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末を用いることにある。このため、最初に酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末の製造方法について説明する。
図3に示すように、先ず酸化ジルコニウム粉末11を用意し、これに水12を添加混合して酸化ジルコニウムスラリー13を、スラリー中の酸化ジルコニウムの濃度が1質量%~20質量%の割合になるように、調製する。ここで、酸化ジルコニウム粉末11は、二酸化ジルコニウム(ZrO2)粉末である。最終製品のBET比表面積が30m2/g~90m2/gである酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を得るために、酸化ジルコニウム粉末11は、BET比表面積の測定値から球形換算した平均粒子径で500nm以下であることが好ましく、粉末の取扱い易さから、平均粒子径で10nm以上(BET比表面積105m2/g以下)かつ500nm以下(BET比表面積2m2/g以上)であることが好ましい。
AlCl3 + 3NH4OH → Al(OH)3 + 3NH4Cl (4)
NaAlO2 + HCl + H2O → Al(OH)3 + NaCl + H2↑ (5)
続いて、得られた酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末(ZrO2粉末)17を、金属マグネシウム粉末(金属Mg粉末)18と酸化マグネシウム粉末(MgO粉末)19とに混合して混合物20を得る。これらの混合割合は、上記被覆された酸化ジルコニウム粉末17を十分に還元して最終製品の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末にするために決められる。具体的には、酸化ジルコニウム粉末1モルに対して、金属マグネシウム粉末18を2.0倍モル~6.0倍モル、酸化マグネシウム粉末19を0.3倍モル~5.0倍モルの割合で混合する。
金属マグネシウム粉末18は、粒径が小さすぎると、反応が急激に進行して操作上危険性が高くなるので、粒径が篩のメッシュパスで100μm~1000μmの粒状のものが好ましく、特に200μm~500μmの粒状のものが好ましい。ただし、金属マグネシウム粉末18は、すべて上記粒径範囲内になくても、その80質量%以上、特に90質量%以上が上記範囲内にあればよい。
酸化マグネシウム粉末19は、金属マグネシウムによる酸化ジルコニウムの還元反応により生成する窒化ジルコニウムの焼結を防止するためのものである。その使用量は、酸化マグネシウムの粒径によっても異なるが、酸化ジルコニウム粉末1モルに対して、0.3倍モル~5.0倍モルであることが好ましい。酸化マグネシウム粉末19は、窒化ジルコニウムの焼結を防止することができる量だけあればよく、過剰に使用すると、反応後の酸洗浄時に要する酸性溶液の使用量が増加するので、上記の範囲で使用するのが好ましい。
本実施形態の酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末17と金属マグネシウム粉末18と酸化マグネシウム粉末19を図示しない反応容器に入れ、これらの混合物20を焼成する。酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末17を還元して窒化ジルコニウム粉末を生成させるための金属マグネシウムによる還元反応時の温度、即ち焼成温度は、700℃~1100℃、好ましくは900℃~1100℃である。650℃は金属マグネシウムの溶融温度であり、温度がそれより低いと、酸化ジルコニウムの還元反応が十分に生じない。また、温度を1100℃より高くしても、その効果は増加せず、熱エネルギーの無駄になるとともに粒子の焼結が進行し好ましくない。また還元反応時間、即ち焼成時間は、還元反応温度と同じ理由で、30分間~180分間、好ましくは60分間~120分間である。この還元反応時、即ち焼成時の雰囲気ガスは、還元生成物の酸化を防ぐため窒素ガス雰囲気である。上記還元反応を促進させるために、窒素ガスと水素ガスの混合ガス、又は窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスを用いてもよい。上記混合物20を焼成して焼成物21が得られる。
上記混合物を焼成することにより得られた焼成物21は、反応容器から取り出し、最終的には室温まで冷却した後、塩酸水溶液などの酸溶液22で洗浄して、金属マグネシウムの酸化によって生じた酸化マグネシウムや生成物の焼結防止のために当初から含まれていた酸化マグネシウム(MgO)及び焼成により生成した窒化マグネシウム(Mg3N2)を除去する。この酸洗浄に関しては、pH0.5以上、特にpH1.0以上、温度は90℃以下で行うのが好ましい。これは酸性が強すぎたり温度が高すぎるとジルコニウムまでが溶出してしまうおそれがあるためである。そして、その酸洗浄後、アンモニア水などでpHを5~6に調整した後、ろ過又は遠心分離により固形分を分離し、その固形分を乾燥した後、粉砕して本実施形態の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末23を得る。なお、酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末23は、使用原料又はステンレス鋼製の反応容器の材質等に由来した、工程上含有し得る不純物を含んでいても良い。不純物としては、塩化マグネシウム、酸化マグネシウムなどのマグネシウム塩、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩、フッ素、塩素、臭素、金属アルミニウム、窒化アルミニウム、カーボン、吸着水、鉄、ニッケル、クロム、タングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、チタン、コバルト、カリウム、銅、ハフニウム化合物などが挙げられる。酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末23に、これらの不純物が微量含まれた場合においても、その光学特性、電気的絶縁性、恒温恒湿環境での特性変化などに特に影響を及ぼさない。
本実施形態で得られた酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末は、その表面に水溶性アルミニウム化合物由来の酸化アルミニウム系組成物が部分的に付着し、アルミニウムが、粉末の全量を100質量%とするとき、1質量%を超え15質量%以下の割合で含有する。この割合が1質量%以下では、窒化ジルコニウム粉末のアルミニウムの含有量が少な過ぎ、粉末の耐湿性を良好にすることができず、またアルミニウムのテルミット還元反応による、結晶性向上及び粒子の微細均一化の効果が発現せず、波長370nmにおける光透過率が低くなる。この割合が15質量%を超えると、粉末の耐湿性を向上することができるが、酸化アルミニウムが高誘電率を有するために波長1000nmの近赤外領域での光遮蔽性が低下する。好ましい含有割合は1.1質量%~15質量%であり、更に好ましい含有割合は1.5質量%~14質量%である。
L=6/(ρ×S) (6)
最終製品の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を溶剤又はアクリルモノマー又はエポキシモノマーなどのモノマー化合物に分散することにより、黒色分散液を調製する。
最終製品の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末が黒色顔料として分散媒に分散され、更に樹脂が混合された黒色組成物が調製される。この上記分散媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM-Ac)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸ブチル(BA)等が挙げられる。また、上記樹脂としては、感光性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として用いた、ブラックマトリックスに代表されるパターニング膜の形成方法について述べる。先ず、上記酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を溶剤に分散させて黒色分散液を調製する。アミン系分散剤を用いることが好ましい。溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM-Ac)、ジエチルケトン、酢酸ブチル等が例示される。この分散液に感光性のアクリル樹脂を、質量比で黒色顔料:樹脂=(10:90)~(80:20)となる割合で添加混合して黒色感光性組成物を調製する。次いでこの黒色感光性組成物を基板上に塗布した後、プリベークを行って溶剤を蒸発させて、フォトレジスト膜を形成する。次にこのフォトレジスト膜にフォトマスクを介して所定のパターン形状に露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、フォトレジスト膜の未露光部を溶解除去し、その後好ましくはポストベークを行うことにより、所定の黒色パターニング膜が形成される。
BET比表面積が30m2/gの単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末5gを水500gに添加混合して酸化ジルコニウムスラリーを調製した。アルミニウム源として、塩化アルミニウム6水和物を水に溶解し、この溶液を酸化ジルコニウムスラリーに添加混合して混合液を得た。塩化アルミニウム6水和物の添加量は、Al2O3換算で酸化ジルコニウムを100質量%とするとき、12質量%とした。また混合液は70℃に保持された。得られた混合液にアンモニア水を滴下して、混合液のpHを7に調整した。混合液を70℃で30分保持した後、デカンテーションを行い、沈殿物をろ過した。固形分を熱風乾燥機を用いて、120℃の温度で、12時間乾燥した。この乾燥した粉末を走査型透過電子顕微鏡(STEM)で観察したところ、粉末表面の一部が酸化アルミニウム系組成物で被覆された酸化ジルコニウム粉末であった。上述した電子線回折装置で分析したところ、酸化アルミニウム系組成物は非晶質酸化アルミニウムであった。
実施例2~7及び比較例2、3の各最終製品の粉末の製造に際して、出発原料の酸化ジルコニウム(ZrO2)粉末のBET比表面積を実施例1と同一又は変更し、アルミニウム源を実施例1と同一又は変更し、その添加量を実施例1と同一又は変更し、中和剤を実施例1と同一又は変更した。また酸化ジルコニウム(ZrO2)粉末に対する金属マグネシウム(金属Mg)粉末と酸化マグネシウム(MgO)粉末の添加割合、焼成時の雰囲気、温度及び時間を、それぞれ実施例1と同一又は変更して、実施例2~7及び比較例2、3の各最終製品の粉末を得た。これらの内容を上記表1に示す。
比較例1では、特許文献2の請求項2に準じた実施例1に示される方法で、最終製品の粉末を得た。
具体的には、BET比表面積が30m2/gの単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末7.4gに、平均粒子径が150μmの金属マグネシウム粉末7.3gと平均粒子径が200nmの窒化マグネシウム粉末3.0gを添加し、石英製ガラス管に黒鉛のボートを内装した反応装置により均一に混合した。このとき金属マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの5.0倍モル、窒化マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの0.5倍モルであった。この混合物を窒素ガスの雰囲気下、700℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。この焼成物を、0.1リットルの水に分散し、17.5%塩酸を徐々に添加して、pHを1以上で、温度を90℃以下に保ちながら洗浄した後、2.5%アンモニア水にてpH7~8に調整し、ろ過した。そのろ過固形分を水中に0.4リットルに再分散し、もう一度、前記と同様に酸洗浄、アンモニア水でのpH調整をした後、ろ過した。このように酸洗浄-アンモニア水によるpH調整を2回繰り返した後、ろ過物をイオン交換水に固形分換算で5g/リットルで分散させ、60℃での加熱撹拌とpH7への調整をした後、吸引ろ過装置でろ過し、更に等量のイオン交換水で洗浄し、120℃の温度に設定された熱風乾燥機にて乾燥することにより、窒化ジルコニウム粉末を得た。
比較例4では、特許文献1の請求項3に準じた実施例1の方法で最終製品の粉末を得た。アルミニウム源のないBET比表面積が30m2/gの単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末を出発原料として用いた。
具体的には、BET法が30m2/gの単斜晶系二酸化ジルコニウム粉末7.4gに、平均粒子径が150μmの金属マグネシウム粉末7.3gと平均粒子径が200nmの窒化マグネシウム粉末3.0gを添加し、石英製ガラス管に黒鉛のボートを内装した反応装置により均一に混合した。このとき金属マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの5.0倍モル、窒化マグネシウムの添加量は二酸化ジルコニウムの0.5倍モルであった。この混合物を窒素ガスの雰囲気下、700℃の温度で60分間焼成して焼成物を得た。この焼成物を、0.1リットルの水に分散し、10%塩酸を徐々に添加して、pHを1以上で、温度を90℃以下に保ちながら洗浄した後、25%アンモニア水にてpH7~8に調整し、ろ過した。そのろ過固形分を水中に0.4リットルに再分散し、もう一度、前記と同様に酸洗浄、アンモニア水でのpH調整をした後、ろ過した。このように酸洗浄-アンモニア水によるpH調整を2回繰り返した後、ろ過物をイオン交換水に固形分換算で5g/リットルで分散させ、60℃での加熱攪拌とpH7への調整をした後、吸引ろ過装置でろ過し、さらに等量のイオン交換水で洗浄し、120℃の温度に設定された熱風乾燥機にて乾燥することにより、最終製品の粉末を得た。
実施例1~7及び比較例1~4の各最終製品の粉末を試料として用いた。これらの試料から、酸化アルミニウム系組成物の有無の確認とこれによる粉末の種類の判定を行い、アルミニウムの含有割合を測定した。この確認及び測定は上述した方法で行った。次に、これらの試料について、(1) BET比表面積を測定し、(2) 370nmの光透過率X及び1000nmの光透過率Yの分光曲線からの読取り、及び X/Yの計算を行った。更に(3) 耐湿性を測定した。それらの結果を以下の表2に示す。表2において、『酸化アルミニウム』は『酸化Al』と記載している。
実施例1~7及び比較例1~4の各粉末について、アミン系分散剤を添加して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM-Ac)溶剤中で分散処理を行って分散液を調製した。この分散液にアクリル樹脂を、質量比で黒色顔料:樹脂=5:5となる割合で添加し混合して黒色組成物を調製した。この黒色組成物をガラス基板上にスピンコートし、250℃の温度に30分間保持することにより厚さ1μmの乾燥した塗膜を得た。これらの塗膜体積抵抗率をそれぞれ測定した。
作製した塗膜の試料を温度60℃、湿度90%に設定した恒温恒湿器に100時間入れ、高温耐湿試験を行った。試験前と試験後の各膜の塗膜体積抵抗率を三菱ケミカルアナリテック社製ハイレスタ(型番:MCP-HT800)を用いて、電圧1000Vで測定した。試料の耐湿性は、試験前と試験後の各膜の表面抵抗率の差から求められる下記式(7)の比率Rが50%未満の場合を耐湿性があるとし『良好』と判定した。またこの差が50%以上の場合を耐湿性がないとし『不良』とした。
R = [(変化後の抵抗率-変化前の抵抗率)/変化前の抵抗率]×100 (7)
表2から明らかなように、比較例1では、窒化ジルコニウムスラリーに水酸化アルミニウム溶液を添加して窒化ジルコニウム粉末を製造したため、この最終製品の粉末をSTEMで観察したところ、窒化ジルコニウム粉末の表面がアルミナで被覆されていることが確認された。この粉末の耐湿性は良好であったが、アルミナにより粉末が完全被覆されていたため、窒化ジルコニウムの遮光性をアルミナが阻害し、X/Yの値が0.95となり、1.1を下回った。
Claims (13)
- 水溶性アルミニウム化合物由来の酸化アルミニウム系組成物が粉末表面に部分的に付着し、前記粉末の全量を100質量%とするとき、アルミニウムを1質量%を超え15質量%以下の割合で含有し、BET法により測定される比表面積が30m2/g~90m2/gであることを特徴とする酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末。
- 粉末濃度50ppmの分散液透過スペクトルにおいて、370nmの光透過率Xが20%以上であり、1000nmの光透過率Yが35%以下であって、前記1000nmの光透過率Yに対する前記370nmの光透過率X(X/Y)が1.1以上である請求項1記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末。
- 酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末と、前記酸化ジルコニウムの2.0倍モル~6.0倍モルの金属マグネシウム粉末と、前記酸化ジルコニウムの0.3倍モル~5.0倍モルの酸化マグネシウム粉末とを、混合して混合物を得た後、テルミット法により前記混合物を窒素ガス雰囲気下、700℃~1100℃の温度で30分間~180分間焼成することにより、前記酸化ジルコニウム粉末を還元して、請求項1又は2記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を製造する方法。
- 前記酸化アルミニウム系組成物により被覆された酸化ジルコニウム粉末が、酸化ジルコニウム粉末を水に分散した酸化ジルコニウムスラリーに水溶性アルミニウム化合物を添加混合して混合液を得て、前記混合液にアルカリ又は酸を添加混合して室温~80℃の温度で少なくとも1時間保持した後、前記混合液を固液分離し乾燥することにより製造される請求項3記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
- 前記水溶性アルミニウム化合物が水に溶解すると酸性になるアルミニウム化合物であって、前記混合液にアルカリを添加混合する請求項4記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
- 前記水溶性アルミニウム化合物が水に溶解するとアルカリ性になるアルミニウム化合物であって、前記混合液に酸を添加混合する請求項4記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末の製造方法。
- 請求項1又は2記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末が溶剤又はモノマー化合物に分散した黒色分散液。
- 請求項1又は2記載の酸化アルミニウム系組成物含有窒化ジルコニウム粉末を黒色顔料として含む黒色感光性組成物。
- 請求項8記載の黒色感光性組成物を用いて得られた黒色パターニング膜。
- 請求項9記載の黒色パターニング膜を用いて得られたブラックマトリックス。
- 請求項9記載の黒色パターニング膜を用いて得られた遮光材。
- 請求項9記載の黒色パターニング膜を用いて得られた遮光フィルター。
- 支持フィルムと、この支持フィルム上に請求項9記載の黒色パターニング膜とを備えた黒色フィルム。
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