JP2023047932A - 空調装置、制御装置、空調システム及び空調制御方法 - Google Patents

空調装置、制御装置、空調システム及び空調制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの手を煩わせることなく、精度よく無用な電力の消費を削減する。【解決手段】空調装置2は、空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う。空調装置2は、複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する制御基板22を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、空調装置、制御装置、空調システム及び空調制御方法に関する。
近年、住宅の高断熱化、高気密化が進み、空調に要するエネルギーが減少傾向にあり、居住環境に対して、より快適に、そして、健康的に生活するための要望が高まっている。このような要望に応えるため、24時間連続で住宅内全体を自動的に空調する、いわゆる全館空調システムと呼ばれる空調システムが採用されるケースが増えている。
この種の空調システムでは、一組の空調ユニット(1台の室内機及び1台の室外機)によって空調された空気を室内機から空調対象となる各部屋へダクトを介して分配する方式が一般的に知られており、また、このような空調システムにおいて、各部屋の温度を個別に調整可能にする技術も知られている(例えば、特許文献1)。
特開2002-257399号公報
上記のような空調システムでは、その構造上、空調対象となる複数の空間のうち、空調を要する空間が1つでも存在する場合、空調ユニットは、空調運転を行って空調した空気を当該空調を要する空間に供給せざるを得ない。例えば、そのような状況下において、当該空間の快適性をユーザがさほど重要視していない場合(例えば、当該時間帯に利用しない、当該時間帯の利用頻度が低い等)であっても、空調ユニットは空調運転を行うことになり、電力が無用に消費されることになるともいえる。
上記のケースにおいて、特許文献1に記載の空調システムのように、各部屋に個別のリモコンが設置されている場合では、ユーザが一時的に当該空調を要する空間の設定温度を暖房時ならば低くし、冷房時ならば高くする操作を行うことで、当該空間の空調負荷を低下させて空調ユニットによる空調運転を停止させることは可能である。
しかしながら、上記のような状況になる度に当該空調を要する空間の設定温度をユーザが変更するというユーザに依存する対処方法では、ユーザに大きな負担がかかるとともに、操作のし忘れ等を確実に防ぐことができず、精度よく無用な電力の消費を削減することは困難という課題がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザの手を煩わせることなく、精度よく無用な電力の消費を削減することが可能な空調装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る空調装置は、
空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う空調装置であって、
前記複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する空調制御手段を備える。
本開示によれば、ユーザの手を煩わせることなく、精度よく無用な電力の消費を削減することが可能となる。
実施の形態1における空調システムの全体構成を示す図 実施の形態1における空調装置の構成を示す図 実施の形態1における空調装置が備える制御基板のハードウェア構成を示すブロック図 実施の形態1における熱源装置の構成を示す図 実施の形態1における換気装置の構成を示す図 実施の形態1におけるリモコンのハードウェア構成を示すブロック図 実施の形態1におけるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図 実施の形態1におけるサーバのハードウェア構成を示すブロック図 実施の形態1における空調装置が備える制御基板の機能構成を示す図 実施の形態1における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1における通常モードで空調する場合の1日の室温と圧縮機の回転数の時間変化を示す図 実施の形態1における省エネモードで空調する場合の1日の室温と圧縮機の回転数の時間変化を示す図 実施の形態1におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態1におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態1における空調制御処理の手順を示すフローチャート 実施の形態1の変形例における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1の変形例における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1の変形例における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1の変形例における省エネ空調制御の設定について説明するための図 実施の形態1の変形例におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態1の変形例におけるユーザ問合せ画面の一例を示す図 実施の形態1の変形例におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態1の変形例におけるユーザ問合せ画面の一例を示す図 実施の形態2における空調システムの全体構成を示す図 実施の形態2における空調装置の構成を示す図 実施の形態2における熱源装置の構成を示す図 実施の形態2における空調装置が備える制御基板の機能構成を示す図 実施の形態2における省エネモードIで空調する場合の1日の室温と圧縮機の回転数の時間変化を示す図 実施の形態2におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態2におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態2における空調制御処理の手順を示すフローチャート 実施の形態2の変形例におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態2の変形例におけるユーザ問合せ画面の一例を示す図 実施の形態2の変形例におけるユーザ通知画面の一例を示す図 実施の形態2の変形例におけるユーザ問合せ画面の一例を示す図
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本開示に係る空調システムは、一戸建て住宅、集合住宅、オフィスビル等の様々な建物に適用され得るが、以下の実施の形態では、一戸建ての住宅に適用された場合を例にして説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における空調システム1の全体構成を示す図である。空調システム1は、本開示に係る空調システムの一例である。空調システム1は、一戸建て住宅の空調を行うシステムであり、空調装置2と、熱源装置3と、換気装置4と、複数のリモコン5(5a~5c,…)と、複数のダンパ6(6a~6c,…)と、ユーザ端末7と、ルータ8と、サーバ9とを備える。
<空調装置2>
空調装置2は、本開示に係る空調装置の一例である。空調装置2は、熱源装置3とともに一組の空調ユニットを構成し、空調した空気をダクトD1を介して、当該住宅の複数の空調対象空間(空間A~C,…)のそれぞれに分配供給することで、各空調対象空間の空調を行う。空調装置2と熱源装置3は、相互に通信可能とするための通信線CL1と、冷媒を循環させるための冷媒配管10とを介して接続される。空調装置2は、空調対象空間とは異なる空間、例えば、当該住宅における機械室、廊下、天井裏、床下等の空間に設置される。
図2に示すように、空調装置2は、送風機20と、熱交換器21と、制御基板22とを備える。送風機20は、例えばシロッコファンであり、当該住宅を循環して戻ってきた室内空気RAを吸込口23から吸い込むとともに別の吸込口24からダクトD2を介して換気装置4から送られてきた空気を吸い込む。そして、送風機20は、吸込口23から吸い込んだ室内空気RAの一部と吸込口24から吸い込んだ換気装置4からの空気とが混合された空気(以下「混合空気」という。)を熱交換器21に供給する。なお、残りの室内空気RAは、供給口25からダクトD2を介して換気装置4へ供給される。
また、送風機20は、熱交換器21により熱交換された空気、つまり、空気状態が調整された後の空気である供給空気SAを供給口26から送り出す。供給口26には、ダクトD1が連結されており、送風機20によって送り出された供給空気SAは、ダクトD1を通じて各空調対象空間(空間A~C,…)へ供給される。送風機20の回転数は、制御基板22からの指令に従って調整される。
熱交換器21は、熱源装置3から供給された冷媒と、上記の混合空気との熱交換を行う。運転モードが暖房の場合、熱交換器21の配管内には高温の冷媒(例えば、45℃程度の高圧冷媒)が流れており混合空気は暖められる。一方、運転モードが冷房の場合には低温の冷媒(例えば、15℃程度の低圧冷媒)が流れており混合空気は冷やされる。
制御基板22は、本開示に係る空調制御手段の一例であり、また、制御装置の一例でもある。制御基板22は、当該空調ユニット、換気装置4及びダンパ6a~6c,…を統括的に制御する。図3に示すように、制御基板22は、ハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)220と、通信インタフェース221と、ROM(Read Only Memory)222と、RAM(Random Access Memory)223と、補助記憶装置224とを備える。これらの構成部は、バス225を介して相互に接続される。CPU220は、制御基板22を統括的に制御する。CPU220によって実現される制御基板22の機能の詳細については後述する。
通信インタフェース221は、熱源装置3と通信線CL1を介して通信するためのハードウェアと、換気装置4と図示しない通信線を介して通信するためのハードウェアと、リモコン5a~5c,…と通信線CL2を介して通信するためのハードウェアと、ダンパ6a~6c,…と通信線CL3を介して通信するためのハードウェアと、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)ルータであるルータ8と無線通信するためのハードウェアとを備える。なお、空調装置2が、熱源装置3、換気装置4、リモコン5a~5c,…及びダンパ6a~6c,…と無線通信する構成であってもよい。
ROM222は、複数のファームウェアと、これらのファームウェアの実行時に使用されるデータとを記憶する。RAM223は、CPU220の作業領域として使用される。補助記憶装置224は、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。読み書き可能な不揮発性の半導体メモリは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等である。補助記憶装置224には、空調制御を実行するためのプログラム(以下「空調制御プログラム」という。)を含む各種のプログラムと、これらのプログラムの実行時に使用されるデータとが記憶される。
空調装置2は、上記の空調制御プログラム又は空調制御プログラムを更新するための更新プログラムを、サーバ9又は他のサーバからインターネット等のネットワークNを介してダウンロードすることで取得することが可能である。また、これらのプログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、光磁気ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。空調装置2は、そのような記録媒体を自身に直接又は間接的に装着可能である場合、装着された当該記録媒体から空調制御プログラム又は更新プログラムを読み出して取得してもよい。
<熱源装置3>
図4に示すように、熱源装置3は、圧縮機30と、四方弁31と、膨張弁32と、熱交換器33と、送風機34と、制御基板35とを備える。熱源装置3における、圧縮機30、四方弁31、膨張弁32及び熱交換器33と、空調装置2の熱交換器21とは、冷媒配管10により環状に接続される。これにより、冷媒回路が構成される。
圧縮機30は、冷媒を圧縮する。詳細には、圧縮機30は、低温且つ低圧の冷媒を圧縮し、高圧且つ高温となった冷媒を四方弁31に吐出する。圧縮機30は、駆動周波数に応じて回転数を変化させることができるインバータ回路を備える。圧縮機30は、制御基板35からの指令に従って駆動周波数、すなわち、回転数を変更する。
四方弁31は、冷媒の循環方向を切り替えるための部品である。運転モードが暖房の場合、四方弁31の状態は、図4の実線で示すようになっている。これにより、圧縮機30、四方弁31、熱交換器21、膨張弁32及び熱交換器33の順序で冷媒が循環する。一方、運転モードが冷房の場合、四方弁31の状態は、図4の波線で示すようになっている。これにより、圧縮機30、四方弁31、熱交換器33、膨張弁32及び熱交換器21の順序で冷媒が循環する。
膨張弁32は、熱交換器21と熱交換器33との間に設置されており、冷媒配管10を流れる冷媒を減圧して膨張させる。膨張弁32は、例えば、ステッピングモータ(図示せず)によって絞りの開度を調整可能な電子膨張弁である。膨張弁32は、制御基板35からの指令に従って開度を変更して冷媒の圧力を調整する。
熱交換器33は、送風機34によって吸い込まれた屋外の空気(すなわち、外気)と冷媒との熱交換を行う。熱交換器33は、空調装置2の運転モードが冷房の場合、凝縮器として機能し、空調装置2の運転モードが暖房の場合、蒸発器として機能する。
送風機34は、例えばプロペラファンであり、外気を吸い込むと共に、熱交換器33によって熱交換された空気を屋外に送り出す。送風機34の回転数は、制御基板35からの指令に従って調整される。
制御基板35は、空調装置2の制御基板22からの指令に従って熱源装置3の各構成部を制御する。制御基板35は、いずれも図示しないが、CPUと、通信インタフェースと、ROMと、RAMと、EEPROM、フラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ等を含んで構成される補助記憶装置とを備える。
上述したように、熱源装置3は、運転モードが暖房の場合、例えば、45℃程度の高圧冷媒を空調装置2に供給する。一方、運転モードが冷房の場合、熱源装置3は、例えば、15℃程度の低圧冷媒を空調装置2に供給する。また、熱源装置3は、運転モードが除湿の場合、例えば、冷媒回路を冷房動作させ、室内空気RAの露点温度よりも低温である7℃程度の冷媒を空調装置2に供給する。この場合、空調装置2において、室内空気RAが熱交換器21を通過するときに空気中の水分が熱交換器21の表面に結露することで除湿される。
<換気装置4>
換気装置4は、当該住宅の換気を行う装置であり、空調装置2と同様、空調対象空間とは異なる空間、例えば、当該住宅における機械室、廊下、天井裏、床下等の空間に設置される。換気装置4は、空調装置2とダクトD2を介して連結される。
図5に示すように、換気装置4は、対向送風箱40と、全熱交箱41とで構成され、対向送風箱40内に、制御基板400と、送風機401と、送風機402とを備え、全熱交箱41内に全熱交換器410を備える。また、対向送風箱40には、屋内の空気(すなわち、室内空気RA)をダクトD3を介して屋外に排出するための排出口403と、ダクトD3を介して外気を吸い込むための吸込口404とが設けられている。また、全熱交箱41には、空調装置2からの室内空気RAをダクトD2を介して吸い込むための吸込口411と、ダクトD2を介して空調装置2に空気を供給するための供給口412とが設けられている。
制御基板400は、空調装置2の制御基板22と通信可能に接続され、制御基板22からの指令に従って送風機401及び送風機402を制御する。制御基板400は、いずれも図示しないが、CPUと、通信インタフェースと、ROMと、RAMと、EEPROM、フラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ等を含んで構成される補助記憶装置とを備える。
送風機401は、例えばシロッコファンであり、空調装置2からの室内空気RAを吸い込んで全熱交箱41に送り出し、全熱交換器410を通過した空気を排出空気EAとして屋外に排出する。送風機402は、例えばシロッコファンであり、排出される排出空気EAと同量の外気OAを吸い込んで全熱交箱41に送り出し、全熱交換器410を通過した空気を空調装置2に供給する。
全熱交換器410は、送風機401によって全熱交箱41に送り出された室内空気OAと、送風機402によって全熱交箱41に送り出された外気OAとの全熱交換(顕熱交換及び潜熱交換)を行う。
<リモコン5a~5c,…>
リモコン5a~5c,…は、当該住宅で生活する人(以下、単に「ユーザ」という。)から、対応する空調対象空間(空間A~C,…)の空調に係る操作を個別に受け付けるためのリモートコントローラであり、それぞれ、空間A~C,…の壁に埋設された態様、あるいは、空間A~C,…の壁に据え付けられたリモコンホルダーに収納される態様で設置される。以下、リモコン5a~5c,…において共通する説明については、特に個々を指定せずにリモコン5と表記する。
図6に示すように、リモコン5は、ハードウェア構成として、CPU50と、ディスプレイ51と、操作受付部52と、通信インタフェース53と、温湿度センサ54と、ROM55と、RAM56と、補助記憶装置57とを備える。これらの構成部は、バス58を介して相互に接続される。
CPU50は、リモコン5を統括的に制御する。ディスプレイ51は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成される。ディスプレイ51は、CPU50の制御の下、ユーザ操作に応じた各種の画面等を表示する。操作受付部52は、押しボタン、タッチパネル、タッチパッド等の1つ以上の入力デバイスを含んで構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作に係る信号をCPU50に出力する。
通信インタフェース53は、空調装置2と通信線CL2を介して通信するためのハードウェアを備える。なお、上述したように、リモコン5と空調装置2との通信が無線で行われる構成であってもよい。
温湿度センサ54は、室温、すなわち、当該リモコン5が設置された空調対象空間の空気温度と、当該空調対象空間の湿度とを計測する。
ROM55は、複数のファームウェアと、これらのファームウェアの実行時に使用されるデータとを記憶する。RAM56は、CPU50の作業領域として使用される。補助記憶装置57は、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。読み書き可能な不揮発性の半導体メモリは、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ等である。補助記憶装置57には、ユーザインタフェースとして機能するためのプログラム(以下「ユーザインタフェースプログラム」という。)を含む各種のプログラムと、これらのプログラムの実行時に使用されるデータとが記憶される。
リモコン5は、上記のユーザインタフェースプログラム又はユーザインタフェースプログラムを更新するための更新プログラムを、メンテナンス担当者によって所持されるスマートフォン、タブレット端末等の携帯可能な電子機器との近距離無線通信(例えば、NFC(Near Field Communication)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信、可視光通信、赤外線通信等)によって取得してもよいし、サーバ9又は他のサーバからネットワークNを介してダウンロードすることで取得してもよい。
また、これらのプログラムは、CD-ROM、DVD、光磁気ディスク、USBメモリ、HDD、SSD、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。リモコン5は、そのような記録媒体を自身に直接又は間接的に装着可能である場合、装着された当該記録媒体からユーザインタフェースプログラム又は更新プログラムを読み出して取得してもよい。
以上のように構成されるリモコン5は、ユーザから空調の開始/停止の切り替え、冷房,暖房,除湿等の運転モードの切り替え、設定温度の変更等の操作を受け付け、受け付けた操作内容が格納されたデータ(以下「操作データ」という。)を空調装置2に送信する。また、リモコン5は、現在の空調運転に係る情報(運転モード、室温、湿度等)をディスプレイ51に表示する。さらに、リモコン5は、温湿度センサ54によって計測された室温及び湿度の値が格納されたデータ(以下「温湿度データ」)を予め定めたタイミングで空調装置2に送信する。例えば、リモコン5は、1分毎に温湿度データを空調装置2に送信する。
<ダクトD1>
ダクトD1は、当該住宅の屋根裏に配設され、その一端が空調装置2の供給口26に連結される。ダクトD1は、空調装置2から供給される供給空気SAを空間A~C,…へ導くために複数の分岐路に枝分かれしており、各分岐路の末端は、空間A~C,…の天井に設けられた空気吹出口に連結されている。
<ダンパ6a~6c,…>
ダンパ6a~6c,…は、いわゆるVAV(Variable Air Volume)であり、ダクトD1の各分岐路内にそれぞれ配置され、対応する空調対象空間へ供給する供給空気SAの風量を調整する。例えば、図1に示すように、ダンパ6aは、空間Aに対応する分岐路内に配置され、ダンパ6bは、空間Bに対応する分岐路内に配置され、ダンパ6cは、空間Cに対応する分岐路内に配置されている。ダンパ6a~6c,…は、通信線CL3を介して空調装置2と通信可能に接続され、空調装置2からの指令に従ってそれぞれの開度が制御される。なお、上述したように、ダンパ6a~6c,…と空調装置2とが無線通信する構成であってもよい。以下、ダンパ6a~6c,…において共通する説明については、特に個々を指定せずにダンパ6と表記する。
<ユーザ端末7>
ユーザ端末7は、本開示に係るユーザインタフェース手段の一例である。ユーザ端末7は、ユーザによって所持される電子機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末等のスマートデバイスである。図7に示すように、ユーザ端末7は、CPU70と、ディスプレイ71と、操作受付部72と、通信インタフェース73と、ROM74と、RAM75と、補助記憶装置76とを備える。これらの構成部は、バス77を介して相互に接続される。
CPU70は、ユーザ端末7を統括的に制御する。ディスプレイ71は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成される。ディスプレイ71は、CPU70の制御の下、ユーザ操作に応じた各種の画面等を表示する。操作受付部72は、押しボタン、タッチパネル、タッチパッド等の1つ以上の入力デバイスを含んで構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作に係る信号をCPU70に出力する。
通信インタフェース73は、ルータ8あるいは屋外のアクセスポイントと無線通信するための無線LAN用のハードウェアと、モバイルデータ通信用のハードウェアとを備える。ROM74は、複数のファームウェアと、これらのファームウェアの実行時に使用されるデータとを記憶する。RAM75は、CPU70の作業領域として使用される。
補助記憶装置76は、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。読み書き可能な不揮発性の半導体メモリは、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ等である。補助記憶装置76には、空調システム1によって提供される省エネ空調サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(以下「省エネ空調アプリ」という。)を含む各種のプログラムと、これらのプログラムの実行時に使用されるデータとが記憶される。
ユーザ端末7は、上記の省エネ空調アプリ又は省エネ空調アプリを更新するための更新プログラムを、サーバ9又は他のサーバからネットワークNを介してダウンロードすることで取得することが可能である。また、これらのプログラムは、CD-ROM、DVD、光磁気ディスク、USBメモリ、HDD、SSD、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。ユーザ端末7は、そのような記録媒体を自身に直接又は間接的に装着可能である場合、装着された当該記録媒体から省エネ空調アプリ又は更新プログラムを読み出して取得してもよい。
省エネ空調アプリによって、ユーザは、省エネ空調制御のための設定を任意に行うことができ、また、サーバ9から送信された省エネ空調制御に関する情報を例えばプッシュ通知で確認することができる。省エネ空調制御に関する設定及びサーバ9から送信される情報の詳細については後述する。
<サーバ9>
サーバ9は、空調装置2(熱源装置3も含む)及び換気装置4のメーカ、販売会社等によって設置され、運用される、いわゆるクラウドサーバであり、ネットワークNに接続される。図8に示すように、サーバ9は、CPU90と、通信インタフェース91と、ROM92と、RAM93と、補助記憶装置94とを備える。これらの構成部は、バス95を介して相互に接続される。
CPU90は、サーバ9を統括的に制御する。通信インタフェース91は、ネットワークNを介して他の装置と通信するためのハードウェアである。ROM92は、複数のファームウェア及びこれらのファームウェアの実行時に使用されるデータを記憶する。RAM93は、CPU90の作業領域として使用される。
補助記憶装置94は、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ、HDD等で構成される。読み書き可能な不揮発性の半導体メモリは、例えば、EEPROM、フラッシュメモリ等である。補助記憶装置94には、クラウドコンピューティングサービスを実現するためのプログラムを含む各種のプログラムと、これらのプログラムの実行時に使用されるデータとが記憶される。
以上の構成のサーバ9は、ユーザによってユーザ端末7を介して入力された省エネ空調制御の設定内容を当該ユーザ宅に設置された空調装置2に通知する。また、サーバ9は、定期的に各住宅の空調装置2から運転状態を示すデータを収集し、収集したデータに基づいて、各ユーザのユーザ端末7に省エネ空調制御に関する情報を送信する。サーバ9がユーザ端末7に送信する情報の詳細については後述する。
<空調装置2が備える制御基板22の機能構成>
図9に示すように、制御基板22は、機能的には、温湿度取得部200と、リモコン操作取得部201と、省エネ設定取得部202と、空調モード切替部203と、設定温度変更部204と、運転状態通知部205と、制御指令部206とを備える。これらの機能部は、CPU220が、補助記憶装置224に記憶されている上述した空調制御プログラムを実行することで実現される。
温湿度取得部200は、各リモコン5が備える温湿度センサ54で計測された各空調対象空間の室温及び湿度の値を取得する。具体的には、温湿度取得部200は、上述したように各リモコン5から定期的に送られてくる温湿度データを受信し、受信した温湿度データに含まれる室温及び湿度の値を取得する。温湿度取得部200は、取得した各空調対象空間の室温及び湿度の値を温湿度テーブルに格納する。温湿度テーブルは、空調対象空間を識別する情報と、温度及び湿度の値とが対応付けて格納されるデータテーブルであり、例えば、補助記憶装置224に記憶される。
リモコン操作取得部201は、ユーザによるリモコン5の操作内容を取得する。具体的には、リモコン操作取得部201は、上述したようにユーザによって操作されたリモコン5から送られてきた操作データを受信し、受信した操作データに含まれる操作内容を取得する。操作内容には、例えば、設定温度の値が含まれている。リモコン操作取得部201は、取得した操作内容をユーザ操作テーブルに格納する。ユーザ操作テーブルは、空調対象空間を識別する情報と、ユーザの操作内容とが対応付けて格納されるデータテーブルであり、例えば、補助記憶装置224に記憶される。
省エネ設定取得部202は、ユーザによってユーザ端末7を介して入力された省エネ空調制御の設定内容を示すユーザ設定データを取得する。本実施の形態では、空調装置2の制御基板22は、空調モードが省エネモードの場合、状況に応じて一部の空調対象空間の設定温度を自動変更する省エネ空調制御を実行する。省エネ空調制御は、本開示に係る省エネ制御の一例である。本実施の形態において、空調モードには、通常モードと省エネモードとがあり、通常モードでは、制御基板22は、通常の空調制御を実行する。
ユーザは、省エネ空調アプリを使用して、空調対象空間毎に空調システム1による自動的な設定温度の変更を許可するか否かを事前に設定することができる(図10,11参照)。また、設定温度の変更を許可する空調対象空間については、さらに、ユーザは、設定温度の変更時にユーザへの通知が必要か否かを事前に設定することができる(図11参照)。
図10では、全ての空調対象空間について設定温度の変更が許可されていない例が示されている。この場合、空調モードが通常モードから省エネモードに遷移することはなく、制御基板22は、省エネ空調制御を実行しない。図11では、リビング及びキッチンについて設定温度の変更が許可されておらず、洗面所、廊下、寝室及び子供部屋について設定温度の変更が許可されている例が示されている。また、図11では、さらに、洗面所、寝室及び子供部屋について設定温度の変更時にユーザへの通知が必要であることが示されており、廊下についてはユーザへの通知が不要であることが示されている。図11の場合において、リビング及びキッチンは、本開示に係る第1空調対象空間の一例であり、洗面所、廊下、寝室及び子供部屋は、本開示に係る第2空調対象空間の一例である。
サーバ9は、ユーザによって省エネ空調制御の設定内容が更新されるたびに、更新後の設定内容が格納されたユーザ設定データをネットワークNを介して空調装置2に送信する。省エネ設定取得部202は、サーバ9から送られてきたユーザ設定データを受信して取得し、取得したユーザ設定データを例えば補助記憶装置224に保存する。
空調モード切替部203は、空調モードの切替要否を判定し、切替えが必要であると判定した場合、空調モードを通常モードから省エネモード、又は、省エネモードから通常モードに切り替える。以下、空調モード切替部203によって実行される切替要否の判定について詳細に設定する。
<<通常モードから省エネモードへの切替え>>
設定温度の変更が許可されていない空調対象空間(すなわち、第1空調対象空間)のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更が許可されている空調対象空間(すなわち、第2空調対象空間)の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態の継続時間が予め定めた時間Tに達した場合、空調モード切替部203は、通常モードから省エネモードへの切替えが必要であると判定する。時間Tは、例えば30分である。
ここで、「空調の必要がない」とは、当該空調対象空間の空調負荷が低く、当該空調対象空間の室温が設定温度になるように当該空調対象空間に対して暖房又は冷房する必要がないことを意味する。具体的には、運転モードが暖房の場合では、当該空調対象空間の室温が暖房停止基準温度より高い場合、「空調の必要がない」状態となる。暖房停止基準温度は、例えば設定温度+1℃である。また、運転モードが冷房の場合では、当該空調対象空間の室温が冷房停止基準温度より低い場合、「空調の必要がない」状態となる。冷房停止基準温度は、例えば設定温度-1℃である。
また、「空調の必要がある」とは、当該空調対象空間の室温が設定温度になるように当該空調対象空間に対して暖房又は冷房する必要があることを意味する。具体的には、運転モードが暖房の場合では、当該空調対象空間の室温が暖房停止基準温度以下の場合、「空調の必要がある」状態となる。また、運転モードが冷房の場合では、当該空調対象空間の室温が冷房停止基準温度以上の場合、「空調の必要がある」状態となる。
<<省エネモードから通常モードへの切替え>>
第1空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になった場合、又は、設定温度が自動変更された第2空調対象空間の室温が、運転モードが暖房の場合では当該設定温度以下、運転モードが冷房の場合では当該設定温度以上になった場合、空調モード切替部203は、省エネモードから通常モードへの切替えが必要であると判定する。
設定温度変更部204は、空調モードが通常モードから省エネモードに切り替わると、現時点で空調を要する第2空調対象空間の設定温度を変更する。詳細には、設定温度変更部204は、当該第2空調対象空間の設定温度を、運転モードが暖房の場合は予め定めた変更値分低下させ、運転モードが冷房の場合は変更値分上げる。変更値は、例えば1~2℃である。また、設定温度変更部204は、空調モードが省エネモードから通常モードに切り替わると、変更した第2空調対象空間の設定温度を元に戻す。
運転状態通知部205は、空調装置2の運転状態を示すデータを定期的にサーバ9に送信する。例えば、運転状態通知部205は、当該データを1分毎にサーバ9に送信する。運転状態には、例えば、空調モードと、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とが含まれる。
制御指令部206は、空調装置2の送風機20と、熱源装置3と、換気装置4と、各ダンパ6に対して制御指令を送信する。詳細には、制御指令部206は、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とに基づいて、空調装置2の送風機20の回転数と、熱源装置3の圧縮機30及び送風機34の各回転数と、換気装置4の換気量(具体的には、送風機401,402の回転数)と、各ダンパ6の開度をそれぞれ適切な値に調整するための制御指令を生成する。そして、制御指令部206は、生成した各制御指令を空調装置2の送風機20と、熱源装置3の制御基板35と、換気装置4の制御基板400と、各ダンパ6に対してそれぞれ送信する。
<<通常モードの場合の空調制御>>
続いて、空調装置2の制御基板22による通常モードの場合の空調制御について説明する。以下の説明において、冬季の暖房運転(すなわち、運転モードが暖房)を例にし、また、図1において向かって左側が南、右側が北とし、空間Aがリビング、空間Bがキッチン、空間Cが洗面所とし、空調対象空間が、空間A~Cのみであるとする。
図12は、上記のケースにおける空間A~Cの室温と圧縮機30の回転数の時間変化を示す図である。図12において、Tは、空間A(すなわち、リビング)の室温であり、Tは、空間B(すなわち、キッチン)の室温であり、Tは、空間C(すなわち、洗面所)の室温であり、それぞれ実線で示される。破線は、空間A~Cの設定温度を示し、例えば20℃である。また、一点鎖線は、空間A~Cの暖房停止基準温度を示している。
図12において、0時~6時は、外気温が低いため、全ての空調対象空間(空間A~C)の室温を設定温度に維持するために圧縮機30は連続運転するように制御される。6時以降に日射が出て外気温が上昇してくると、南側のリビングの室温Tとキッチンの室温Tは徐々に設定温度より上昇する。一方で、北側の洗面所の室温Tは、T、Tより遅れて室温が上昇し始める。空調装置2の制御基板22は、全ての空調対象空間の室温がそれぞれの暖房停止基準温度を超えた時点で圧縮機30を停止させる。
圧縮機30が停止している間、リビングとキッチンには日射が入るため室温Tと室温Tは上昇し続けるが、日射が入らない洗面所の室温Tは低下する。室温Tが設定温度以下になると制御基板22は、熱源装置3に圧縮機30の運転を開始させる。そして、制御基板22は、再び室温Tが上昇し、暖房停止基準温度を超えると熱源装置3に圧縮機30を停止させ、室温Tが設定温度以下になると熱源装置3に圧縮機30の運転を開始させるという制御を繰り返す。そして、17時くらいになると外気温が低下してくるため、圧縮機30を運転しても室温Tの上昇は小さく、圧縮機30は、そのまま連続運転になる。
<<省エネモードの場合の空調制御>>
続いて、空調装置2の制御基板22による省エネモードの場合の空調制御について説明する。以下の説明において、上記の通常モードの場合の説明と同様、冬季の暖房運転を例にし、図1において向かって左側が南、右側が北とし、空間Aがリビング、空間Bがキッチン、空間Cが洗面所とし、空調対象空間が、空間A~Cのみであるとする。また、ユーザによる省エネ空調アプリを使用した操作によって、リビング及びキッチンについては設定温度の変化を不許可とし、洗面所については設定温度の変更を許可するとともに通知が必要であるとの設定が事前に行われているものとする。すなわち、当該ケースにおいて、空間A(すなわち、リビング)及び空間B(すなわち、キッチン)は第1空調対象空間であり、空間C(すなわち、洗面所)は第2空調対象空間である。
図13は、省エネモードの場合の上記のケースにおける空間A~Cの室温と圧縮機30の回転数の時間変化を示す図である。10時頃、リビングの室温Tとキッチンの室温Tはそれぞれの暖房停止基準温度より高く、洗面所の室温Tは暖房停止基準温度より低い状態になる。この状態で時間T(例えば30分)が経過したら、制御基板22は、空調モードを通常モードから省エネモードに切り替え、洗面所の設定温度を変更値分低下させる(例えば、1℃低下させる。)。また、サーバ9の図示しないユーザ通知部は、設定温度を自動調整したことを当該住宅のユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により、図14に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
洗面所の設定温度の変更により、全ての空調対象空間の室温がそれぞれの暖房停止基準温度より高くなると、制御基板22は、熱源装置3に圧縮機30の運転を停止させる。その後、リビングの室温T及びキッチンの室温Tの少なくともいずれかが暖房停止基準温度以下となった場合、又は、洗面所の室温Tが設定温度以下となった場合、制御基板22は、空調モードを省エネモードから通常モードに切り替え、洗面所の設定温度を元に戻す。また、サーバ9の上記のユーザ通知部は、設定温度を元に戻したことを当該住宅のユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図15に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
<空調制御処理のフロー>
図16は、空調装置2の制御基板22が実行する空調制御処理の手順を示すフローチャートである。空調制御処理は、一定時間毎(例えば、1分毎)に繰り返し実行される。なお、以下のフローで示す処理のほかにも制御基板22は、リモコン5から送られてきた操作データを受信し、受信した操作データに含まれる操作内容を取得する処理、サーバ9から送られてきたユーザ設定データを受信して取得する処理等を行う。
(ステップS100)
制御基板22は、各リモコン5から定期的に送られてくる温湿度データを受信し、受信した温湿度データに含まれる室温及び湿度の値を取得する。その後、制御基板22の処理は、ステップS101に遷移する。
(ステップS101)
制御基板22は、現在の空調モードが通常モードであるか否か判定する。現在の空調モードが通常モードの場合、制御基板22の処理は、ステップS102に遷移する。一方、現在の空調モードが通常モードでない、すなわち、省エネモードの場合、制御基板22の処理は、ステップS105に遷移する。
(ステップS102)
制御基板22は、通常モードから省エネモードへの切替えが必要であるか否かを判定する。通常モードから省エネモードへ切り替える条件については、上述した通りである。通常モードから省エネモードへの切替えが必要な場合、制御基板22の処理は、ステップS103に遷移する。一方、通常モードから省エネモードへの切替えが必要でない場合、制御基板22の処理は、ステップS108に遷移する。
(ステップS103)
制御基板22は、空調モードを通常モードから省エネモードに切り替える。その後、制御基板22の処理は、ステップS104に遷移する。
(ステップS104)
制御基板22は、現時点で空調を要する第2空調対象空間の設定温度を変更する。例えば、制御基板22は、運転モードが暖房の場合では当該第2空調対象空間の設定温度を予め定めた変更値(例えば1℃)分低下させ、運転モードが冷房の場合では設定温度を変更値分上昇させる。その後、制御基板22の処理は、ステップS108に遷移する。
(ステップS105)
制御基板22は、省エネモードから通常モードへの切替えが必要であるか否かを判定する。省エネモードから通常モードへ切り替える条件については、上述した通りである。省エネモードから通常モードへの切替えが必要な場合、制御基板22の処理は、ステップS106に遷移する。一方、省エネモードから通常モードへの切替えが必要でない場合、制御基板22の処理は、ステップS108に遷移する。
(ステップS106)
制御基板22は、空調モードを省エネモードから通常モードに切り替える。その後、制御基板22の処理は、ステップS107に遷移する。
(ステップS107)
制御基板22は、ステップS104で変更した第2空調対象空間の設定温度を元に戻す。その後、制御基板22の処理は、ステップS108に遷移する。
(ステップS108)
制御基板22は、現在の運転状態をサーバ9に通知する。詳細には、制御基板22は、空調モードと、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とを含む運転状態が格納されたデータをネットワークNを介してサーバ9に送信する。その後、制御基板22の処理は、ステップS109に遷移する。
(ステップS109)
制御基板22は、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とに基づいて、空調装置2の送風機20と、熱源装置3と、換気装置4と、各ダンパ6を制御する。その後、制御基板22は、本周期での空調制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態における空調システム1によれば、空調装置2の制御基板22は、空調対象空間のうち、予めユーザによって設定温度の変更が許可されていない第1空調対象空間(例えば、リビング、キッチン等)のいずれにおいても空調の必要がなく、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間(例えば、洗面所、廊下等)の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある場合、当該空調の必要がある第2空調対象空間の設定温度を変更する。具体的には、当該第2空調対象空間の設定温度を、運転モードが暖房の場合は例えば1℃低下させ、運転モードが冷房の場合は1℃上昇させる。
これにより、当該第2空調対象空間の空調負荷を低下させ、結果として全ての空調対象空間を空調の必要がない状態にすることができ、熱源装置3の圧縮機30の運転を停止することができる。したがって、ユーザの手を煩わせることなく、精度よく無用な電力の消費を削減することが可能となる。
(変形例1)
温湿度センサ54は、リモコン5に内蔵されるのではなく、リモコン5とは別体化されて各空調対空間に設置されるようにしてもよい。この場合の温湿度センサ54は、空調装置2と有線又は無線にて通信可能に接続され、計測した室温及び湿度の値が格納された温湿度データを予め定めたタイミング(例えば1分間隔)で空調装置2に送信する。また、温度センサと湿度センサとが別体化され、温度センサが、計測した室温の値が格納された温度データを予め定めたタイミング(例えば1分間隔)で空調装置2に有線又は無線で送信してもよいし、湿度センサが、計測した湿度の値が格納された湿度データを予め定めたタイミング(例えば1分間隔)で空調装置2に有線又は無線で送信してもよい。
(変形例2)
空調装置2は、熱源装置3と水配管を介して接続される間接式の室内機、いわゆるファンコイルユニットであってもよい。この場合、熱源装置3は、当該空調装置2から戻ってきた冷温水を温調して空調装置2に供給する、いわゆるチラーと呼ばれる装置となる。
(変形例3)
空調装置2に別の熱交換器21と膨張弁(室内膨張弁)とをさらに追加し、2台の熱交換器21を直列に接続して、それらの間に室内膨張弁が配置されるように冷媒回路を構成することで、室温を下げずに除湿を可能にする再熱除湿運転ができるようにしてもよい。
(変形例4)
空調装置2に各空調対象空間に対応する複数のダクトが連結され、空調した空気を各ダクトを介して当該住宅の複数の空調対象空間のそれぞれに分配供給する構成であってもよい。
(変形例5)
空調装置2は、モバイル通信用の通信インタフェースを備えるようにして、あるいは、外付けのモバイル通信用の通信アダプタを使用して、ルータ8を介さずに、例えばLPWA(Low Power Wide Area)、LTE(Long Term Evolution)等の通信方式でサーバ9と通信してもよい。
(変形例6)
サーバ9が、上記の実施の形態における制御基板22と同様の機能構成(図9参照)を備えるようにし、サーバ9によって図16に示す空調制御処理が実行される構成にしてもよい。この場合、サーバ9は、本開示に係る制御装置の一例である。
(変形例7)
上記の実施の形態における制御基板22と同様のハードウェア構成(図3参照)及び同様の機能構成(図9参照)を備える制御装置(図示せず)を当該住宅に設置し、当該制御装置によって図16に示す空調制御処理が実行される構成にしてもよい。当該制御装置は、本開示に係る制御装置の一例である。
(変形例8)
サーバ9は、省エネ空調制御に関する通知情報を当該住宅に設置されているテレビ等の家電に送信し、当該家電が当該通知情報に基づく通知画面を表示してもよい。
(変形例9)
空調装置2が、省エネ空調制御に関する通知情報をリモコン5に送信し、当該リモコン5が、当該通知情報に基づく通知画面をディスプレイ51に表示してもよいし、当該住宅に設置されているテレビ等の家電に送信し、当該家電が当該通知情報に基づく通知画面を表示してもよい。また、空調装置2が液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスを備えている場合には、当該表示デバイスに通知画面を表示してもよい。
(変形例10)
リモコン5が、本開示に係るユーザインタフェース手段の一例として、ユーザから省エネ空調制御に関する設定を受け付け、受け付けた設定内容を空調装置2に通知してもよいし、空調装置2が、押しボタン、タッチパネル、タッチパッド等の入力デバイス(本開示に係るユーザインタフェース手段の一例)を備えている場合には、空調装置2が、ユーザから省エネ空調制御に関する設定を受け付けてもよい。
(変形例11)
空調装置2が、サーバ9を介さずに直接的にユーザ端末7と通信して、ユーザ端末7から省エネ空調制御の設定内容を取得し、また、省エネ空調制御に関する通知情報をユーザ端末7に送信してもよい。
(変形例12)
ユーザ端末7に専用のアプリケーションプログラムをインストールすることで、ユーザが、ユーザ端末7を介して、リモコン5と同様の操作、すなわち、空調の開始/停止の切り替え、冷房,暖房,除湿等の運転モードの切り替え、設定温度の変更等の操作を行えるようにしてもよい。
(変形例13)
ユーザから、省エネ空調アプリによって、季節別、休日/平日別、曜日別に設定温度の変更を許可するか否かの設定を受け付けるようにしてもよい。また、図17に示すように、ユーザから、空調対象空間毎に時間帯を指定して設定温度の変更を許可するか否かの設定を受け付けるようにしてもよいし、図18に示すように、空調対象空間毎に時間帯を指定してユーザへの通知が必要か否かの設定を受け付けるようにしてもよい。
(変形例14)
ユーザから、省エネ空調アプリによって、設定温度の変更幅(許容できる範囲)の設定を受け付けるようにしてもよい。
(変形例15)
空調モードが省エネモード時において、自動変更した設定温度がユーザによるリモコン5の操作によって変更された場合(すなわち、設定温度が手動で変更された場合)、空調装置2の制御基板22は、一定期間、省エネ空調制御を実行しないようにしてもよい。
(変形例16)
設定温度の変更が必要になったとき、すなわち、通常モードから省エネモードへの切替えが必要になったとき、省エネ空調制御の開始を許可するか否かをユーザに問い合わせて、ユーザが許可した場合に、制御基板22は空調モードを通常モードから省エネモードに切り替えるようにしてもよい。同様に、設定温度を元に戻す変更が必要になったとき、すなわち、省エネモードから通常モードへの切替えが必要になったとき、省エネ空調制御の終了を許可するか否かをユーザに問い合わせて、ユーザが許可した場合に、制御基板22は空調モードを省エネモードから通常モードに切り替えるようにしてもよい。
この場合、図19に示すように、ユーザは、省エネ空調アプリを使用して、設定温度を変更する際にユーザの承諾が必要であるか否かを事前に設定することができる。また、図20に示すように、ユーザから、時間帯を指定して設定温度を変更する際のユーザの承諾が必要であるか否かの設定を受け付けるようにしてもよい。制御基板22は、通常モードから省エネモードへの切替えが必要であると判定した場合、その旨をサーバ9に通知し、かかる通知を受けたサーバ9のユーザ通知部は、省エネ空調制御の開始を許可するか否かの問合せをユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図21に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
そして、ユーザが当該通知画面をタップ操作すると、省エネ空調アプリによって、ユーザ問合せ画面(図22参照)がディスプレイ71に表示される。図22に示すように、ユーザ問合せ画面には、「許可」ボタンと、「拒否」ボタンとが設けられており、また、各空調対象空間の現在の室温が表示されている。ユーザ問合せ画面において、ユーザは、設定温度の変更(すなわち、省エネ空調制御の開始)を許可する場合は、「許可」ボタンをタップし、一方、拒否する場合は、「拒否」ボタンをタップすればよい。ユーザによって「許可」又は「拒否」ボタンがタップされると、ユーザによって許可又は拒否されたことを示す情報がサーバ9から空調装置2の制御基板22へ通知される。
制御基板22は、サーバ9からユーザによって許可されたことを示す情報を受信すると、空調モードを通常モードから省エネモードに切り替え、当該第2空調対象空間の設定温度を、運転モードが暖房の場合は予め定めた変更値分低下させ、運転モードが冷房の場合は変更値分上げる。一方、サーバ9からユーザによって拒否されたことを示す情報を受信すると、制御基板22は、一定期間、省エネ空調制御を実行しない。
また、制御基板22は、省エネモードから通常モードへの切替えが必要であると判定した場合、その旨をサーバ9に通知し、かかる通知を受けたサーバ9のユーザ通知部は、省エネ空調制御の終了を許可するか否かの問合せをユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図23に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。そして、ユーザが当該通知画面をタップ操作すると、省エネ空調アプリによって、ユーザ問合せ画面(図24参照)がディスプレイ71に表示される。
図24に示すユーザ問合せ画面において、ユーザは、設定温度を元に戻す変更(すなわち、省エネ空調制御の終了)を許可する場合は、「許可」ボタンをタップし、一方、拒否する場合は、「拒否」ボタンをタップすればよい。ユーザによって「許可」又は「拒否」ボタンがタップされると、ユーザによって許可又は拒否されたことを示す情報がサーバ9から空調装置2の制御基板22へ通知される。
制御基板22は、サーバ9からユーザによって許可されたことを示す情報を受信すると、空調モードを省エネモードから通常モードに切り替え、当該第2空調対象空間の設定温度を元の温度に戻す。一方、サーバ9からユーザによって拒否されたことを示す情報を受信すると、制御基板22は、空調モードを省エネモードから通常モードに切り替えず、当該第2空調対象空間の設定温度を元の温度に戻さない。
(変形例17)
サーバ9は、当該住宅にユーザが居ない場合、当該ユーザに対応するユーザ端末7に通知情報を送信しなくてもよい。この場合、サーバ9は、当該住宅に設置された人感センサ、電力計等とルータ8を介して通信可能に接続し、人感センサの検出結果、電力計から取得した電力の使用状況等から当該住宅に人が居るか否かを判別してもよい。
あるいは、ユーザ端末が、GPS(Global Positioning System)信号受信回路を備え、GPS衛星からのGPS信号を受信し、受信したGPS信号に基づいて算出した緯度及び経度が格納された位置データを定期的にサーバ9に送信している場合、サーバ9は、ユーザの現在位置と、当該住宅の位置(予めユーザによってサーバ9に設定されている)とに基づいて、当該住宅に人が居るか否かを判別してもよい。このように、ユーザに対して無用な通知が行われないようにすることで、サービス品質の向上が図れる。
(変形例18)
制御基板22の機能部(図9参照)の全部又は一部が、専用のハードウェアで実現されるようにしてもよい。専用のハードウェアとは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はこれらの組み合わせである。
上記の各変形例に係る技術思想は、それぞれ単独で実現されてもよいし、適宜組み合わされて実現されてもよい。
(実施の形態2)
続いて、本開示の実施の形態2について説明する。なお、以下の説明において、実施の形態1と共通する構成要素等については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図25は、実施の形態2における空調システム1’の全体構成を示す図である。空調システム1’は、本開示に係る空調システムの一例であり、空調装置2’と、熱源装置3’と、換気装置4と、複数のリモコン5(5a~5c,…)と、複数のダンパ6(6a~6c,…)と、ユーザ端末7と、ルータ8と、サーバ9とを備える。このように、空調システム1’の構成は、空調装置2及び熱源装置3に替えて空調装置2’及び熱源装置3’を備える点が実施の形態1の空調システム1と相違し、他の点については空調システム1と同様である。
<空調装置2’>
空調装置2’は、本開示に係る空調装置の一例である。空調装置2’は、熱源装置3’とともに一組の空調ユニットを構成する。空調装置2’と熱源装置3’は、相互に通信可能とするための通信線CL1と、冷媒を循環させるための冷媒配管10a,10bとを介して接続される。空調装置2’は、空調装置2と同様、空調対象空間とは異なる空間、例えば、当該住宅における機械室、廊下、天井裏、床下等の空間に設置される。
図26に示すように、空調装置2’は、送風機20と、熱交換器21aと、熱交換器21bと、制御基板22’とを備える。このように、空調装置2’の構成は、熱交換器21に替えて熱交換器21a及び熱交換器21bを備え、制御基板22に替えて制御基板22’を備える点が実施の形態1の空調装置2と相違し、他の点については空調装置2と同様である。詳細は後述するが、熱交換器21aと熱交換器21bとは、互いに異なる系統の冷媒回路に属する。制御基板22’のハードウェア構成は、制御基板22と同様(図3参照)である。制御基板22’の機能の詳細については後述する。
<熱源装置3’>
図27に示すように、熱源装置3’は、実施の形態1の熱源装置3と異なり、2系統(系統X,Y)の冷媒回路を実現するための構成を備える。詳細には、熱源装置3’は、系統Xの冷媒回路を実現するため、圧縮機30aと、四方弁31aと、膨張弁32aと、熱交換器33aと、送風機34aとを備える。熱源装置3’における、圧縮機30a、四方弁31a、膨張弁32a及び熱交換器33aと、空調装置2’の熱交換器21aとは、冷媒配管10aにより環状に接続される。これにより、系統Xの冷媒回路が構成される。
また、熱源装置3’は、系統Yの冷媒回路を実現するため、圧縮機30bと、四方弁31bと、膨張弁32bと、熱交換器33bと、送風機34bとを備える。熱源装置3’における、圧縮機30b、四方弁31b、膨張弁32b及び熱交換器33bと、空調装置2’の熱交換器21bとは、冷媒配管10bにより環状に接続される。これにより、系統Yの冷媒回路が構成される。
圧縮機30a,30bは、圧縮機30と同様、冷媒を圧縮する。圧縮機30a,30bは、制御基板35からの指令に従って駆動周波数、すなわち、回転数を変更する。四方弁31a,31bは、四方弁31と同様、冷媒の循環方向を切り替えるための部品である。膨張弁32a,32bは、膨張弁32と同様、冷媒配管10a,10bを流れる冷媒を減圧して膨張させる。膨張弁32a,32bは、制御基板35からの指令に従って開度を変更して、冷媒の圧力を調整する。
熱交換器33a,33bは、熱交換器33と同様、外気と冷媒との熱交換を行う。送風機34a,34bは、送風機34と同様、外気を吸い込むと共に、熱交換器33a,33bによって熱交換された空気を屋外に送り出す。送風機34a,34bの回転数は、制御基板35からの指令に従って調整される。
熱源装置3’は、運転モードが暖房の場合、2系統の冷媒回路を暖房動作させて、圧縮機30a,30bと四方弁31a,31bとを通過した例えば45℃程度の高圧冷媒を空調装置2’に供給する。一方、運転モードが冷房の場合、熱源装置3’は、2系統の冷媒回路を冷房動作させて、膨張弁32a,32bを通過した例えば15℃程度の低圧冷媒を空調装置2’に供給する。
また、熱源装置3’は、運転モードが除湿の場合、例えば、系統Xの冷媒回路を冷房動作させて室内空気RAの露点温度よりも低温である7℃程度の冷媒を空調装置2’に供給する。この場合、空調装置2’において、室内空気RAが熱交換器21aを通過するときに空気中の水分が熱交換器21aの表面に結露して除湿される。
なお、系統Yの冷媒回路については、各空調対象空間の室温と湿度との関係に応じて、系統Xと同様に冷房動作させてもよく、また、除湿する間に空調対象空間が冷えすぎないように動作を停止させてもよい。あるいは、系統Yの冷媒回路を暖房動作させ、再熱除湿させるようにしてもよい。このように、系統Yの冷媒回路については、顕熱及び潜熱の空調負荷に応じて動作を切り替えることが可能となる。
<空調装置2’が備える制御基板22’の機能構成>
図28に示すように、制御基板22’は、機能的には、温湿度取得部200と、リモコン操作取得部201と、省エネ設定取得部202と、空調モード切替部203’と、設定温度変更部204’と、運転状態通知部205と、制御指令部206’とを備える。これらの機能部は、制御基板22’が備えるCPU220が、補助記憶装置224に記憶されている、空調制御を実行するためのプログラムである空調制御プログラムを実行することで実現される。
空調モード切替部203’は、空調モードの切替要否を判定し、切替えが必要であると判定した場合、空調モードを通常モードから省エネモードI若しくは省エネモードII、又は、省エネモードI若しくは省エネモードIIから通常モードに切り替える。本実施の形態において、空調モードには、通常モードと、省エネモードIと、省エネモードIIとがある。省エネモードIは、本開示に係る第1省エネモードの一例であり、省エネモードIIは、本開示に係る第2省エネモードの一例である。以下、空調モード切替部203’によって実行される切替要否の判定について詳細に設定する。
<<通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへの切替え>>
実施の形態1における空調モードを通常モードから省エネモードに切り替える条件と同じ条件が成立した場合、空調モード切替部203’は、通常モードから省エネモードIへの切替えが必要であると判定する。ただし、当該住宅において省エネモードI又はIIで運転する頻度が高い場合は、空調モード切替部203’は、通常モードから省エネモードIIへの切替えが必要であると判定する。省エネモードI又はIIで運転する頻度が高い場合とは、例えば、直近1週間において、4日以上省エネモードI又はIIで運転した実績がある場合等である。
<<省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへの切替え>>
実施の形態1における空調モードを省エネモードから通常モードに切り替える条件と同じ条件が成立した場合、空調モード切替部203’は、省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへの切替えが必要であると判定する。
設定温度変更部204’は、空調モードが通常モードから省エネモードIIに切り替わると、実施の形態1の設定温度変更部204と同様、省エネ空調制御(本開示に係る省エネ制御の一例)として、現時点で空調を要する第2空調対象空間の設定温度を変更する。詳細には、設定温度変更部204’は、当該第2空調対象空間の設定温度を、運転モードが暖房の場合は予め定めた変更値分低下させ、運転モードが冷房の場合は変更値分上げる。変更値は、例えば1~2℃である。また、設定温度変更部204’は、空調モードが省エネモードIIから通常モードに切り替わると、変更した第2空調対象空間の設定温度を元に戻す。
制御指令部206’は、空調装置2’の送風機20と、熱源装置3’と、換気装置4と、各ダンパ6に対して制御指令を送信する。詳細には、制御指令部206’は、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とに基づいて、空調装置2’の送風機20の回転数と、熱源装置3’の圧縮機30a、圧縮機30b、送風機34a及び送風機34bの各回転数と、換気装置4の換気量(具体的には、送風機401,402の回転数)と、各ダンパ6の開度をそれぞれ適切な値に調整するための制御指令を生成する。そして、制御指令部206’は、生成した各制御指令を空調装置2’の送風機20と、熱源装置3’の制御基板35と、換気装置4の制御基板400と、各ダンパ6に対してそれぞれ送信する。
さらに、制御指令部206’は、空調モードが通常モードから省エネモードIに切り替わると、省エネ空調制御(本開示に係る省エネ制御の一例)として、熱源装置3’に圧縮機30bの運転を停止させる。そして、空調モードが省エネモードIから通常モードに切り替わると、熱源装置3’に圧縮機30bの運転を再開させる。
<<省エネモードIの場合の空調制御>>
続いて、空調装置2’の制御基板22’による省エネモードIの場合の空調制御について説明する。なお、制御基板22’による通常モードの場合の空調制御は、実施の形態1の制御基板22による通常モードの場合の空調制御と同様であるため、説明を省略する。以下の説明において、冬季の暖房運転(すなわち、運転モードが暖房)を例にし、また、図1において向かって左側が南、右側が北とし、空間Aがリビング、空間Bがキッチン、空間Cが洗面所とし、空調対象空間が、空間A~Cのみであるとする。
また、ユーザによる省エネ空調アプリを使用した操作によって、リビング及びキッチンについては設定温度の変化を不許可とし、洗面所については設定温度の変更を許可するとともに通知が必要であるとの設定が事前に行われているものとする。
図29は、省エネモードIの場合の上記のケースにおける空間A~Cの室温と圧縮機30a及び圧縮機30bの回転数の時間変化を示す図である。10時頃、リビングの室温Tとキッチンの室温Tはそれぞれの暖房停止基準温度より高く、洗面所の室温Tは暖房停止基準温度より低い状態になる。この状態で時間T(例えば30分)が経過したら、制御基板22’は、空調モードを通常モードから省エネモードIに切り替え、熱源装置3’に圧縮機30bの停止を指令する。
また、サーバ9の図示しないユーザ通知部は、省エネモードIに変更したことを当該住宅のユーザに通知するための通知情報を生成し、生成した通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図30に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
その後、リビングの室温T及びキッチンの室温Tの少なくともいずれかが暖房停止基準温度以下となった場合、又は、洗面所の室温Tが設定温度以下となった場合、制御基板22’は、空調モードを省エネモードIから通常モードに切り替え、熱源装置3’に圧縮機30bの運転を指令する。また、サーバ9の上記のユーザ通知部は、通常モードに変更したことを当該住宅のユーザに通知するための通知情報を生成し、生成した通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図31に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
<空調制御処理のフロー>
図32は、空調装置2’の制御基板22’が実行する空調制御処理の手順を示すフローチャートである。空調制御処理は、一定時間毎(例えば、1分毎)に繰り返し実行される。なお、以下のフローで示す処理のほかにも制御基板22’は、リモコン5から送られてきた操作データを受信し、受信した操作データに含まれる操作内容を取得する処理、サーバ9から送られてきたユーザ設定データを受信して取得する処理等を行う。
(ステップS200)
制御基板22’は、各リモコン5から定期的に送られてくる温湿度データを受信し、受信した温湿度データに含まれる室温及び湿度の値を取得する。その後、制御基板22’の処理は、ステップS201に遷移する。
(ステップS201)
制御基板22’は、現在の空調モードが通常モードであるか否か判定する。現在の空調モードが通常モードの場合、制御基板22’の処理は、ステップS202に遷移する。一方、現在の空調モードが通常モードでない、すなわち、省エネモードI又は省エネモードIIの場合、制御基板22’の処理は、ステップS208に遷移する。
(ステップS202)
制御基板22’は、通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへの切替えが必要であるか否かを判定する。通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへ切り替える条件については、上述した通りである。通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへの切替えが必要な場合、制御基板22’の処理は、ステップS203に遷移する。一方、通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへの切替えが必要でない場合、制御基板22’の処理は、ステップS211に遷移する。
(ステップS203)
制御基板22’は、通常モードから省エネモードIへの切替えが必要であるか否かを判定する。通常モードから省エネモードIへの切替えが必要な場合、制御基板22’の処理は、ステップS204に遷移する。一方、通常モードから省エネモードIへの切替えが必要でない場合、すなわち、通常モードから省エネモードIIへの切替えが必要な場合、制御基板22’の処理は、ステップS206に遷移する。
(ステップS204)
制御基板22’は、空調モードを通常モードから省エネモードIに切り替える。その後、制御基板22’の処理は、ステップS205に遷移する。
(ステップS205)
制御基板22’は、熱源装置3’に対して系統Yの圧縮機30bの停止を指令する。これにより、圧縮機30bは運転を停止する。その後、制御基板22’の処理は、ステップS211に遷移する。
(ステップS206)
制御基板22’は、空調モードを通常モードから省エネモードIIに切り替える。その後、制御基板22’の処理は、ステップS207に遷移する。
(ステップS207)
制御基板22’は、現時点で空調を要する第2空調対象空間の設定温度を変更する。例えば、制御基板22’は、運転モードが暖房の場合では当該第2空調対象空間の設定温度を予め定めた変更値(例えば1℃)分低下させ、運転モードが冷房の場合では設定温度を変更値分上昇させる。その後、制御基板22’の処理は、ステップS211に遷移する。
(ステップS208)
制御基板22は、省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへの切替えが必要であるか否かを判定する。省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへ切り替える条件については、上述した通りである。省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへの切替えが必要な場合、制御基板22’の処理は、ステップS209に遷移する。一方、省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードへの切替えが必要でない場合、制御基板22’の処理は、ステップS211に遷移する。
(ステップS209)
制御基板22’は、空調モードを省エネモードI又は省エネモードIIから通常モードに切り替える。その後、制御基板22’の処理は、ステップS210に遷移する。
(ステップS210)
制御基板22’は、省エネモードIからの切替えの場合、熱源装置3’に対して系統Yの圧縮機30bの運転開始を指令する。これにより、圧縮機30bは運転を再開する。一方、省エネモードIIからの切替えの場合、制御基板22’は、ステップS207で変更した第2空調対象空間の設定温度を元に戻す。その後、制御基板22’の処理は、ステップS211に遷移する。
(ステップS211)
制御基板22’は、現在の運転状態をサーバ9に通知する。詳細には、制御基板22’は、空調モードと、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とを含む運転状態が格納されたデータをネットワークNを介してサーバ9に送信する。その後、制御基板22’の処理は、ステップS212に遷移する。
(ステップS212)
制御基板22’は、運転モードと、各空調対象空間の室温、湿度及び設定温度とに基づいて、空調装置2’の送風機20と、熱源装置3’と、換気装置4と、各ダンパ6を制御する。その後、制御基板22’は、本周期での空調制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態における空調システム1’によれば、空調装置2’の制御基板22’は、空調対象空間のうち、予めユーザによって設定温度の変更が許可されていない第1空調対象空間(例えば、リビング、キッチン等)のいずれにおいても空調の必要がなく、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間(例えば、洗面所、廊下等)の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある場合、空調モードを省エネモードIに切り替える。ただし、当該住宅において省エネモードI又はIIで運転する頻度が高い場合は、制御基板22’は、空調モードを通常モードから省エネモードIIに切り替える。
省エネモードIに切り替わると、制御基板22’は、熱源装置3’に2系統ある冷媒回路のうちの1つの空調動作を停止させる。一方、省エネモードIIに切り替わると、制御基板22’は、当該空調の必要がある第2空調対象空間の設定温度を変更する。具体的には、当該第2空調対象空間の設定温度を、運転モードが暖房の場合は例えば1℃低下させ、運転モードが冷房の場合は1℃上昇させる。
省エネモードIは、省エネモードIIに比べて省エネ効果は低くなるが、室温の変化が小さい。上記のように、本実施の形態では、省エネモードI又はIIで運転する頻度が高い場合、すなわち、ユーザが省エネ空調制御に慣れている(換言すると、省エネ空調制御に対する抵抗感が少ない)場合は、通常モードから省エネ効果が高い省エネモードIIに切り替え、そうでない場合は、通常モードから省エネモードIに切り替える。このため、省エネと快適性のバランスをユーザのニーズに合わせて適切に調整することができる。
(変形例1)
上記の実施の形態では、空調モードを通常モードから省エネモードI又は省エネモードIIへの切替えが必要である場合、制御基板22’は、当該住宅において省エネモードI又はIIで運転する頻度が高くない場合は、通常モードから省エネモードIに切り替え、省エネモードI又はIIで運転する頻度が高い場合は、通常モードから省エネモードIIに切り替えていた。しかしながら、省エネモードIと省エネモードIIのいずれを選択するかは任意の設計事項である。例えば、制御基板22’は、ユーザによって省エネ空調アプリを使用して事前に指定された省エネモードに切り替えるようにしてもよい。
(変形例2)
サーバ9が、上記の実施の形態における制御基板22’と同様の機能構成(図28参照)を備えるようにし、サーバ9によって図32に示す空調制御処理が実行される構成にしてもよい。この場合、サーバ9は、本開示に係る制御装置の一例である。
(変形例3)
上記の実施の形態における制御基板22’と同様のハードウェア構成(図3参照)及び同様の機能構成(図28参照)を備える制御装置(図示せず)を当該住宅に設置し、当該制御装置によって図32に示す空調制御処理が実行される構成にしてもよい。当該制御装置は、本開示に係る制御装置の一例である。
(変形例4)
制御基板22’の機能部(図28参照)の全部又は一部が、専用のハードウェアで実現されるようにしてもよい。専用のハードウェアとは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGA又はこれらの組み合わせである。
(変形例5)
通常モードから省エネモードIへの切替えが必要になったとき、省エネモードIへの変更を許可するか否かをユーザに問い合わせて、ユーザが許可した場合に、制御基板22’は空調モードを通常モードから省エネモードIに切り替えるようにしてもよい。同様に、省エネモードIから通常モードへの切替えが必要になったとき、通常モードへの変更を許可するか否かをユーザに問い合わせて、ユーザが許可した場合に、制御基板22’は空調モードを省エネモードIから通常モードに切り替えるようにしてもよい。
この場合、ユーザは、省エネ空調アプリを使用して、省エネモードIに変更する際にユーザの承諾が必要であるか否かを事前に設定することができる。また、ユーザから、時間帯を指定して省エネモードIに変更する際のユーザの承諾が必要であるか否かの設定を受け付けるようにしてもよい。制御基板22’は、通常モードから省エネモードIへの切替えが必要であると判定した場合、その旨をサーバ9に通知し、かかる通知を受けたサーバ9のユーザ通知部は、省エネモードIへの変更を許可するか否かの問合せをユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図33に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。
そして、ユーザが当該通知画面をタップ操作すると、省エネ空調アプリによって、ユーザ問合せ画面(図34参照)がディスプレイ71に表示される。図34に示すように、ユーザ問合せ画面には、「許可」ボタンと、「拒否」ボタンとが設けられており、また、各空調対象空間の現在の室温が表示されている。ユーザ問合せ画面において、ユーザは、省エネモードIへの変更を許可する場合は、「許可」ボタンをタップし、一方、拒否する場合は、「拒否」ボタンをタップすればよい。ユーザによって「許可」又は「拒否」ボタンがタップされると、ユーザによって許可又は拒否されたことを示す情報がサーバ9から空調装置2’の制御基板22’へ通知される。
制御基板22’は、サーバ9からユーザによって許可されたことを示す情報を受信すると、空調モードを通常モードから省エネモードIに切り替え、熱源装置3’に対して系統Yの圧縮機30bの停止を指令する。一方、サーバ9からユーザによって拒否されたことを示す情報を受信すると、制御基板22’は、一定期間、省エネ空調制御を実行しない。
また、制御基板22’は、省エネモードIから通常モードへの切替えが必要であると判定した場合、その旨をサーバ9に通知し、かかる通知を受けたサーバ9のユーザ通知部は、通常モードへの変更を許可するか否かの問合せをユーザに通知するための通知情報を当該ユーザに対応するユーザ端末7に送信する。かかる通知情報を受信したユーザ端末7は、例えばプッシュ通知により図35に示すようなユーザ通知画面をディスプレイ71に表示する。そして、ユーザが当該通知画面をタップ操作すると、省エネ空調アプリによって、ユーザ問合せ画面(図36参照)がディスプレイ71に表示される。
図36に示すユーザ問合せ画面において、ユーザは、通常モードへの変更を許可する場合は、「許可」ボタンをタップし、一方、拒否する場合は、「拒否」ボタンをタップすればよい。ユーザによって「許可」又は「拒否」ボタンがタップされると、ユーザによって許可又は拒否されたことを示す情報がサーバ9から空調装置2’の制御基板22’へ通知される。
制御基板22’は、サーバ9からユーザによって許可されたことを示す情報を受信すると、空調モードを省エネモードIから通常モードに切り替え、熱源装置3’に圧縮機30bの運転を指令する。一方、サーバ9からユーザによって拒否されたことを示す情報を受信すると、制御基板22’は、空調モードを省エネモードIから通常モードに切り替えず、圧縮機30bを停止させたままにする。
(変形例6)
実施の形態1における変形例1,2,4,5,8~17は、本実施の形態においても適用され得る。
上記の各変形例に係る技術思想は、それぞれ単独で実現されてもよいし、適宜組み合わされて実現されてもよい。
本開示は、上記の各実施の形態及びその変形例に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
1,1’ 空調システム、2,2’ 空調装置、3,3’ 熱源装置、4 換気装置、5,5a~5c リモコン、6a~6c ダンパ、7 ユーザ端末 8 ルータ、9 サーバ、10,10a,10b 冷媒配管、20,34,34a,34b,401,402 送風機、21,21a,21b,33,33a,33b 熱交換器、22,22’,35,400 制御基板、23,24,404,411 吸込口、25,26,412 供給口、30,30a,30b 圧縮機、31,31a,31b 四方弁、32,32a,32b 膨張弁、40 対向送風箱、41 全熱交箱、50,70,90,220 CPU、51,71 ディスプレイ、52,72 操作受付部、53,73,91,221 通信インタフェース、54 温湿度センサ、55,74,92,222 ROM、56,75,93,223 RAM、57,76,94,224 補助記憶装置、58,77,95,225 バス、200 温湿度取得部、201 リモコン操作取得部、202 省エネ設定取得部、203,203’ 空調モード切替部、204,204’ 設定温度変更部、205 運転状態通知部、206,206’ 制御指令部、403 排出口、410 全熱交換器、CL1~3 通信線、D1~3 ダクト

Claims (8)

  1. 空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う空調装置であって、
    前記複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する空調制御手段を備える、空調装置。
  2. 前記空調制御手段は、前記省エネ制御として、前記空調の必要がある第2空調対象空間の設定温度を変更する、請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記空調制御手段は、
    前記状態になると、空調モードを通常モードから第1省エネモード又は第2省エネモードに切り替え、
    前記空調モードが通常モードから第1省エネモードに切り替わると、省エネ制御として、2系統ある冷媒回路の1つに含まれる圧縮機の運転を停止させ、
    前記空調モードが通常モードから第2省エネモードに切り替わると、省エネ制御として、前記空調の必要がある第2空調対象空間の設定温度を変更する、請求項1に記載の空調装置。
  4. ユーザから、前記省エネ制御に関する設定を受け付けるユーザインタフェース手段をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の空調装置。
  5. 前記空調制御手段は、前記省エネ制御に関する情報をユーザに通知する、請求項1から4のいずれか1項に記載の空調装置。
  6. 空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う空調装置を制御する制御装置であって、
    前記複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する、制御装置。
  7. 空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う空調装置と、ユーザから省エネ制御に関する設定を受け付けるユーザインタフェース手段と、を備え、
    前記空調装置は、前記複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する空調制御手段を備え、
    前記ユーザインタフェース手段は、ユーザから前記複数の空調対象空間のそれぞれについて設定温度の変更を許可するか否かの設定を受け付ける、空調システム。
  8. 空気を分配供給して複数の空調対象空間の空調を行う空調装置を制御する空調制御手段が、
    前記複数の空調対象空間のうち、設定温度の変更がユーザにより許可されていない第1空調対象空間のいずれにおいても空調の必要がなく、且つ、設定温度の変更がユーザにより許可されている第2空調対象空間の少なくともいずれか1つにおいて空調の必要がある状態になると省エネ制御を実行する、空調制御方法。
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