JP2023047692A - 床暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を低減しつつ、床温を検出可能な床暖房装置を提供する。【解決手段】床暖房装置は、室温を検出する検出部と、床材を加温する加温部と、前記検出部が検出した室温と、前記加温部が加温する温度と、に基づき床温を算出する算出部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、床暖房装置に関するものである。
特許文献1には、床暖房運転の開始から所定時間(例えば30分間)経過した後に、室温センサによって検出された室温の単位時間当たりの上昇速度と、基準上昇速度とを比較し、算出した室温上昇が基準上昇速度よりも大であった場合には、他の暖房装置が使用されている可能性があるとして、床温優先運転モードによる運転を行う構成が開示されている。本構成では、床温優先運転モードにおいて、床温が目標温度になるまでホットダッシュ運転を行う。また、特許文献1では、赤外線式の検出センサを用いて、床温を検出している。
特開2002-71147号公報
ここで、特許文献1のように、検出センサを用いて床温を検出する構成では、検出センサを用いる分、部品点数が増加する。
本発明は、上記事実を考慮し、部品点数を低減しつつ、床温を検出可能な床暖房装置を提供することを目的とする。
第1態様に係る床暖房装置は、室温を検出する検出部と、床材を加温する加温部と、前記検出部が検出した室温と、前記加温部が加温する温度と、に基づき床温を算出する算出部と、を備える。
このように、第1態様の構成では、算出部が、検出部が検出した室温と、加温部が加温する温度と、に基づき床温を算出するので、検出センサを用いて床温を検出する構成に比べ、部品点数を低減できる。したがって、第1態様の構成によれば、部品点数を低減しつつ、床温を検出可能な床暖房装置を提供することができる。
第2態様に係る床暖房装置では、前記算出部は、Tfを前記床温とし、λを前記床材の熱伝導率とし、dを前記床材の厚さとし、Thを前記加温部の温水温度とし、hを前記床材の表面熱伝達率とし、Trを前記室温としたとき、下記式により、前記床温を算出する。
Tf=(λ/d・Th+h・Tr)/(λ/d+h)
このため、上記式によらず、床温を算出する構成に比べ、床温を簡易に算出できる。
第3態様に係る床暖房装置は、前記算出部が算出した床温が目標温度となるように前記加温部を制御する制御部を備える。
このため、算出部が算出した床温に基づき、床温を所望の床温にすることができる。
本発明は、上記構成としたので、部品点数を低減しつつ、床温を検出可能な床暖房装置を提供することができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る床暖房装置の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る床暖房装置の制御装置の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る床暖房装置の制御装置におけるプロセッサの機能構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る床暖房装置における床温を算出する方法を説明するための図面である。 本実施形態に係る制御装置によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る制御装置によって実行される制御処理における単独運転モードの流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る制御装置によって実行される制御処理における通常モードの流れの一例を示すフローチャートである。 図7に示される通常モードにおける第一室温制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図7に示される通常モードにおける床温制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図7に示される通常モードにおける断熱性能判定の流れの一例を示すフローチャートである。 図7に示される通常モードにおける第二室温制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図7に示される通常モードの変形例に係るフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(床暖房装置10)
本実施形態に係る床暖房装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る床暖房装置10の一例を示す概略図である。
図1に示される床暖房装置10は、居室104に配置された床材102を加温すると共に、加温された床材102からの放射熱によって、居室104を暖房する装置である。本実施形態では、床暖房装置10が設置された居室104に、空調機100(他の暖房装置の一例)が設置されている。空調機100は、例えば、居室104の側壁109に取り付けられている。
なお、空調機100は、床面106からの高さH1が、例えば、2100mm程度となる位置に設置される。居室104の床面106から天井108までの高さHA(図1参照)は、例えば、2400mmである。
ここで、床暖房装置10は、空調機100と、独立して動作する。すなわち、床暖房装置10及び空調機100の各々は、別々の制御装置及び操作部を有しており、各々の操作部を通じてユーザが入力した指示に基づき、各々の制御装置によって各々の動作が制御される。また、床暖房装置10は、空調機100との間で通信する手段を有しておらず、空調機100から情報の取得ができない構成とされている。したがって、床暖房装置10は、空調機100の操作部を通じて入力された指示、及び空調機100の運転状況(稼働しているか否かの状況等)などの情報を空調機100から直接、取得できない構成とされている。
床暖房装置10は、具体的には、図1に示されるように、加温部20と、操作部30と、室温センサ40と、制御装置60と、を備えている。以下、床暖房装置10の各部の構成について説明する。
(加温部20)
図1に示される加温部20は、床材102を加温する構成部分である。本実施形態では、加温部20は、温水式の加温部であり、例えば、温水マット22と、加熱機24と、循環管26と、開閉弁28と、を有している。
温水マット22は、床材102の下方側に配置されており、床材102に対して伝熱可能に接触している。循環管26は、温水マット22と加熱機24との間で、熱媒体としての温水を循環させる管である。この循環管26は、一端部及び他端部が加熱機24に接続され、中間部が平面視にて蛇行するように温水マット22の内部に配置されている。加熱機24は、循環管26で循環する温水を加熱する。開閉弁28は、循環管26に設けられている。開閉弁28を開くことで、循環管26を開放して循環管26にて温水が循環され、開閉弁28を閉じることで、循環管26を閉鎖して循環管26での温水の循環が停止する。
加温部20では、加熱機24で加熱された温水を、循環管26によって、温水マット22と加熱機24との間で循環することで、床材102を加温する。換言すれば、加熱機24で加熱された温水を、循環管26によって床材102へ連続的に送ることで、床材102を加温する。
加熱機24では、循環管26で循環する温水を加熱する温度(以下、加熱温度という)が変更可能とされている。また、加熱機24では、開閉弁28の開閉によって、温水を循環させ、又は温水の循環を停止させることで、温水の流量が変更可能とされている。そして、加温部20では、温水の加熱温度、及び温水の流量を変更することで、床材102を加温する熱量(以下、加温熱量という)を調整可能とされている。
さらに、本実施形態では、加温部20は、例えば、ホットダッシュ運転、及び定常運転を実行可能とされている。
定常運転では、加温部20は、予め定められた加温熱量にて、床材102を加熱する。本実施形態では、加温部20は、定常運転において、例えば、基準温度(例えば、60℃)又は、基準温度よりも低い基準低温(例えば、40℃)の温水を循環させる。なお、本実施形態において、基準温度及び基準低温の各々は、60℃及び40℃の各々に限られない。基準温度は、種々の温度に設定可能であり、一例として、40℃以上60℃以下の範囲内で温度を設定可能である。基準低温は、基準温度よりも低温であればよく、種々の温度に設定可能である。
ホットダッシュ運転では、加温部20は、定常運転における加温熱量よりも多い熱量にて、床材102を加温する。この結果、ホットダッシュ運転では、定常運転よりも高い温度に床材102が加温される。本実施形態では、加温部20は、ホットダッシュ運転において、例えば、基準温度よりも高い基準高温(例えば、70℃)の温水を循環させる。なお、本実施形態において、基準高温は70℃に限られず、基準高温としては、種々の温度に設定可能である。
(操作部30)
図1に示される操作部30は、床暖房装置10の使用者(以下、ユーザという)が各種の操作を行う構成部分である。ユーザによる操作としては、例えば、床暖房装置10のオンオフ操作、モード選択操作、及び室温の設定操作などがある。
ユーザによる床暖房装置10のオンオフ操作によって、床暖房装置10の稼働、及び稼働の停止が決定される。すなわち、ユーザは、操作部30を通じて、床暖房装置10を稼働させる稼働指示、及び床暖房装置10の稼働を停止させる停止指示を入力可能となっている。
また、ユーザによるモード選択操作によって、床暖房装置10の運転モードが決定される。本実施形態では、運転モードとしては、一例として、通常モードと、単独運転モードと、がある。
通常モードは、初期選択されるモードであり、空調機100と併用して床暖房装置10を使用することを想定して実行される運転モードである。単独運転モードは、ユーザが、空調機100を使用せず、床暖房装置10のみを使用するものとしてユーザが選択する運転モードである。
本実施形態では、ユーザが、単独運転モードを選択する選択操作、又は、通常モードを解除する解除操作を行わない限り、床暖房装置10は通常モードにて運転がなされる。
また、ユーザによる室温の設定操作によって、ユーザが所望する室温が設定される。すなわち、ユーザは、操作部30を通じて、所望の室温として、設定温度を入力可能となっている。
なお、本実施形態では、通常モードにおいて、例えば、室温の設定温度が、予め定められた初期設定温度(例えば、20℃)に初期設定されている。本実施形態では、ユーザが、設定温度を入力する入力操作を行わない限り、予め定められた温度を入力したものとみなされる。例えば、ユーザが、単独運転モードへ選択変更する操作をする際に、室温の初期設定温度も変更される。なお、室温の初期設定温度としては、20℃に限られず、種々の温度に設定可能である。
操作部30は、ユーザによって入力された指示(前述の稼働指示等)及び情報(設定温度の情報等)を制御装置60へ送信する。
本実施形態では、操作部30は、例えば、リモートコントローラーで構成される。この操作部30は、例えば、居室104の側壁109に設置される。また、操作部30は、床面106からの高さH2(図1参照)が、例えば1100mm程度となる位置に設置される。
(室温センサ40)
図1に示される室温センサ40は、検出部の一例であり、居室104の室温を検出するセンサである。室温センサ40は、例えば、操作部30に設けられている。したがって、室温センサ40は、床面106からの高さが、例えば、1100mm程度となる高さに設置される。
室温センサ40は、例えば、予め定められた所定の間隔で居室104の室温を検出し、検出した室温の情報を制御装置60へ送る。
(制御装置60)
制御装置60は、制御部及び算出部の一例であり、加温部20の動作を制御する装置である。具体的には、制御装置60は、図2に示されるように、プロセッサ61と、メモリ62と、ストレージ63と、タイマー64と、を有している。なお、プロセッサ61を制御部及び算出部の一例と把握してもよい。
プロセッサ61としては、例えば、汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)が用いられる。なお、プロセッサの一例としては、特定の処理を実行させるために専用に設計された回路で構成された専用のプロセッサであってもよい。
ストレージ63は、制御プログラム63A(図3参照)を含む各種プログラムと、各種データと、を格納する。ストレージ63は、具体的には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)及びフラッシュメモリ等の記録装置により実現される。
メモリ62は、プロセッサ61が各種プログラムを実行するための作業領域であり、プロセッサ61が処理を実行する際に一時的に各種プログラム又は各種データを記録する。プロセッサ61は、ストレージ63から制御プログラム63Aを含む各種プログラムをメモリ62に読み出し、メモリ62を作業領域としてプログラムを実行する。タイマー64は、後述の基準時間などを計測するための計測部である。
制御装置60において、プロセッサ61は制御プログラム63Aを実行することにより、各種の機能を実現する。以下、ハードウェア資源としてのプロセッサ61とソフトウェア資源としての制御プログラム63Aの協働によって実現される機能構成について説明する。図3は、プロセッサ61の機能構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、制御装置60において、プロセッサ61は、制御プログラム63Aを実行することにより、取得部61A、算出部61B、運転状況判定部61C、断熱性能判定部61D、及び運転制御部61Eとして機能する。
取得部61Aは、ユーザが操作部30を通じて入力した各種の指示及び情報を取得する機能部である。本実施形態では、取得部61Aは、少なくとも、ユーザが操作部30を通じて入力した稼働指示、モードの選択、及び設定温度の情報(以下、設定温度情報という)を取得する。また、取得部61Aは、室温センサ40が検出した室温の情報(以下、室温情報という)を、室温センサ40から取得する。さらに、取得部61Aは、運転制御部61Eによって動作が制御された加温部20の循環管26を循環する温水の温度の情報(以下、温水温度情報という)を、運転制御部61Eから取得する。
算出部61Bは、室温センサ40が検出した室温と、加温部20が床材102を加温する温度(具体的には加温部20における温水温度)と、に基づき床材102の床温(具体的には床材102の表面温度)を算出する。具体的には、算出部61Bは、取得部61Aが取得した室温情報及び温水温度情報に基づき、下記の式(1)により、床材102の床温を算出する。
式(1) Tf=(λ/d・Th+h・Tr)/(λ/d+h)
上記の式(1)の各要素は、以下の通りである(図4参照)。
Tf=床温[℃](床材102の表面温度)
λ=床材102の熱伝導率[W/mK]
d=床材102の厚さ[m]
Th=加温部20の温水温度[℃]
h=床材102の表面熱伝達率[W/mK]
Tr=室温[℃]
ここで、上記の式(1)は、以下の考えに基づくものである。温水マット22から床材102の床表面までの熱伝導量Q1、及び床材102の床表面から室内への熱伝達量Q2は、下記の式(2)、及び下記の式(3)により求められる(図4参照)。
式(2) Q1=λ(Th-Tf)/d
式(3) Q2=h(Tf-Tr)
定常時では、Q1とQ2は等しいため、下記の式(4)が成り立つ。
式(4) λ(Th-Tf)/d=h(Tf-Tr)
上記の式(4)のうち、λ、d、h、Tr、Thは、既知又は一般的な数値で与えられるから、床温Tfが上記の式(1)により算出可能となる。
なお、上記の各種の式では、室温等の温度において、以下の式(5)に基づき、単位を[℃]と[K]との間で適宜変換して計算してもよい。
式(5) T[℃]=T+273.15[K]
運転状況判定部61Cは、室温センサ40が検出した室温の温度変化に基づき、空調機100が運転しているか否かの運転状況判定を行う。運転状況判定部61Cは、具体的には、例えば、室温センサ40が検出した室温の第一基準時間(例えば、10分間)における温度上昇幅が、基準上昇幅(例えば、4℃)以上であるか否かを判定することで、運転状況判定を行う。
なお、第一基準時間としては、10分間に限られず、種々の時間に設定可能である。また、基準上昇幅としては、4℃に限られず、種々の上昇幅に設定可能である。
運転状況判定部61Cは、当該温度上昇幅が、基準上昇幅以上であると判定した場合に、空調機100が運転していると判定する。運転状況判定部61Cは、当該温度上昇幅が、基準上昇幅未満であると判定した場合には、空調機100が運転していないと判定する。
本実施形態では、運転状況判定部61Cは、通常モードにおいて、運転状況判定を行い、単独運転モードが選択された場合には、運転状況判定を行わない。
なお、運転状況判定部61Cは、室温の第一基準時間における温度上昇幅が、基準上昇幅以上であるか否かを判定することで、運転状況判定を行っていたが、これに限られない。運転状況判定部61Cは、例えば、室温の第一基準時間における温度の傾きによって、運転状況判定を行ってもよく、室温の温度変化に基づき、運転状況判定を行う構成であればよい。
運転制御部61Eは、加温部20の動作(すなわち運転状態)を制御する機能部である。本実施形態では、運転制御部61Eは、空調機100の運転状況、取得部61Aが取得した指示、及び室温センサ40の検出結果などに基づき、加温部20を運転する。具体的には、運転制御部61Eは、以下のように、加温部20の運転状態を制御する。
運転制御部61Eは、空調機100が運転していると運転状況判定部61Cが判定した場合に、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行い、空調機100が運転していないと運転状況判定部61Cが判定した場合には、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
運転制御部61Eは、空調機100が運転していないと運転状況判定部61Cが判定した場合において、具体的には、運転状況判定部61Cの運転状況判定が床暖房装置10の稼働を開始して最初の判定である場合に、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行い、運転状況判定部61Cの運転状況判定が、床暖房装置10の稼働を開始してから2回目以降の判定である場合に、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
さらに具体的には、運転制御部61Eは、空調機100が運転していないと運転状況判定部61Cが判定した場合において、運転状況判定部61Cの運転状況判定が床暖房装置10の稼働を開始して最初の判定である場合に、断熱性能判定部61Dが、床材102が配置された居室104の断熱性能を判定する断熱性能判定を行う。運転制御部61Eは、断熱性能判定部61Dの断熱性能判定の結果に基づき、加温部20が床材102を加温する熱量を決定し、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行う。
断熱性能判定部61Dは、具体的には、ホットダッシュ運転の実行後の定常運転における予め定められた時間の室温の温度上昇幅が、予め定められた基準上昇幅以上であるか否かによって断熱性能判定を行う。断熱性能判定の結果が肯定判定である場合に、居室104の断熱性能が基準等級以上(例えば断熱等級4以上)であると判定し、前記断熱性能判定の結果が否定判定である場合に、居室104の断熱性能が基準等級未満(例えば断熱等級4未満)であると判定する。
運転制御部61Eは、居室104の断熱性能が基準等級以上(例えば断熱等級4以上)であると断熱性能判定部61Dが判定した場合に、第一温度の温水を送る送水制御を加温部20に対して行い、居室104の断熱性能が基準等級未満(例えば断熱等級4未満)であると断熱性能判定部61Dが判定した場合に、第一温度よりも高い第二温度の温水を送る送水制御を加温部20に対して行う。
運転制御部61Eは、空調機100が運転していると運転状況判定部61Cが判定した場合に、室温制御を行った結果、室温が目標温度となった後に、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
運転制御部61Eは、単独運転モードが選択されたことで、運転状況判定部61Cが運転状況判定を行わない場合では、例えば、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行う。なお、この場合では、運転制御部61Eは、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行ってもよい。
(本実施形態に係る制御処理)
次に、本実施形態に係る制御処理の一例について説明する。
図5は、制御装置60によって実行される制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、制御装置60によって実行される制御処理における単独運転モードの流れの一例を示すフローチャートである。図7は、制御装置60によって実行される制御処理における通常モードの流れの一例を示すフローチャートである。図8は、図7に示される通常モードにおける第一室温制御の流れの一例を示すフローチャートである。図9は、図7に示される通常モードにおける床温制御の流れの一例を示すフローチャートである。図10は、図7に示される通常モードにおける断熱性能判定の流れの一例を示すフローチャートである。図11は、図7に示される通常モードにおける第二室温制御の流れの一例を示すフローチャートである。
本制御処理は、プロセッサ61が、ストレージ63から制御プログラム63Aを読み出し、実行することにより行なわれる。本制御処理は、一例として、操作部30を通じて、床暖房装置10のオン操作が行われることで、実行が開始される。
プロセッサ61は、図5に示されるように、本制御処理を開始すると、まず、通常モードが選択されているか否か判定する(ステップS102)。プロセッサ61は、通常モードが選択されていると判定した場合に(ステップS102:YES)、通常モードを実行する(ステップS200)。プロセッサ61は、単独運転モードが選択されていると判定した場合に(ステップS102:NO)、単独運転モードを実行する(ステップS300)。
なお、本実施形態では、前述のように、通常モードが初期設定されており、ユーザが、単独運転モードへ選択変更する操作を行わない限り、通常モードが実行される。
(単独運転モード)
プロセッサ61は、図6に示されるように、単独運転モード(ステップS300)の実行を開始すると、まず、ホットダッシュ運転を、加温部20に予め定められた第一時間(例えば、60分間)実行させる(ステップS302)。なお、本実施形態において、第一時間は、60分間に限られず、種々の時間に設定可能である。
プロセッサ61は、ホットダッシュ運転の実行後、加温部20において、基準温度(例えば、60℃)での温水の循環を開始(ステップS304)し、ステップS306へ移行する。なお、基準温度は、種々の温度に設定可能であり、一例として、40℃以上60℃以下の範囲内で温度を設定可能である。
本実施形態では、ステップS306、S307において、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温に基づき、デューティ制御(流量調整)を行う。具体的には、所定のデューティ時間内における開閉弁28を開く開時間(ON時間)と、開閉弁28を閉じる閉時間(OFF時間)とが、室温センサ40が検出した室温に基づいて決定される。なお、開時間(ON時間)と閉時間(OFF時間)とは、例えば、1サイクルごとに、室温センサ40が検出した室温に基づき決定される。デューティ時間は、一例として、20分/回のサイクル(周期)で実行される。なお、デューティ時間は、上記のサイクルに限られず、種々のサイクルに設定可能である。
そして、ステップS306では、室温センサ40が検出した室温に基づき決定された開時間(ON時間)にて、温水を循環させる。
次に、ステップS307では、室温センサ40が検出した室温に基づき決定された閉時間(OFF時間)の間、温水の循環を停止する。ステップS306、S307は、1サイクルごとに実行され、繰り返される。
なお、単独運転モードでは、操作部30を通じて、床暖房装置10のオフ操作が行われた場合に、いずれのステップを実行しているかに関わらず、本制御処理を終了する。単独運転モードの上記手順は一例であり、単独運転モードとしては、種々の手順を用いることが可能である。
(通常モード)
プロセッサ61は、図7に示されるように、通常モード(ステップS200)の実行を開始すると、まず、ホットダッシュ運転を加温部20に予め定められた第二時間(例えば、30分間)実行させる(ステップS202)。本実施形態では、第二時間は、例えば、単独運転モードにおける第一時間よりも短い時間とされている。なお、本実施形態において、第二時間は、30分間に限られず、種々の時間に設定可能である。
次に、プロセッサ61は、Nを1とし(ステップS206)、ステップS208へ進む。なお、ステップS206における「N」は、後述の運転状況判定の判定回数に相当する。
ステップS208では、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温の温度変化に基づき、空調機100が運転しているか否かの運転状況判定を行う。具体的には、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温の第一基準時間(例えば、10分間)における温度上昇幅が、基準上昇幅(例えば、4℃)以上であるか否かを判定することで、運転状況判定を行う。
本実施形態では、第一基準時間は、例えば、上記の第二時間以下の時間とされている。なお、第一基準時間としては、10分間に限られず、種々の時間に設定可能である。また、基準上昇幅としては、4℃に限られず、種々の上昇幅に設定可能である。
第一基準時間は、運転状況判定前における加温部20が運転した状態下での第一基準時間である。具体的には、ステップS208において、最初に行う運転状況判定では、第一基準時間は、例えば、加温部20がホットダッシュ運転(ステップS202)を開始した時点からの第一基準時間とされる。ステップS208において、2回目以降に行う運転状況判定では、第一基準時間は、例えば、後述の床温制御(ステップS500)において、加温部20が、基準温度よりも低い基準低温(例えば、40℃)の温水の循環(ステップS502)を開始した時点からの第一基準時間とされる。
プロセッサ61は、当該温度上昇幅が、基準上昇幅以上であると判定した場合に、空調機100が運転していると判定し(ステップS208:YES)、後述の第一室温制御を実行する(ステップS400)。その後、後述の床温制御(ステップS500)を実行し、Nに1を加算し(ステップS218)、ステップS208へ戻る。
一方、プロセッサ61は、当該温度上昇幅が、基準上昇幅未満であると判定した場合には、空調機100が運転していないと判定し(ステップS208:NO)、ステップS210へ移行する。
ステップS210では、プロセッサ61は、Nが1であるか否かの判定を行う。すなわち、プロセッサ61は、運転状況判定を一回のみ行った状況であるか否かの判定を行う。プロセッサ61は、Nが1であると判定した場合に(ステップS210:YES)、後述する断熱性能判定(ステップS600)を実行する。その後、後述の第二室温制御(ステップS700)を実行し、後述の床温制御(ステップS500)を実行する。
一方、プロセッサ61は、Nが2以上であると判定した場合に(ステップS210:NO)、後述の床温制御(ステップS500)を実行する。なお、通常モードの上記手順は一例であり、通常モードとしては、種々の手順を用いることが可能である。
(第一室温制御)
プロセッサ61は、図8に示されるように、第一室温制御(ステップS400)を開始すると、まず、室温センサ40が検出した室温が、設定温度以上であるか否かを判定する(ステップS402)。なお、本実施形態では、通常モードにおいて、室温の初期設定温度は20℃であるため、設定温度の変更がなされていない場合には、設定温度(目標温度)は20℃である。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度未満であると判定した場合に(ステップS402:NO)、ステップS404へ移行する。一方、プロセッサ61は、当該室温が設定温度以上であると判定した場合には(ステップS402:YES)、第一室温制御を終了し、床温制御(図7参照)を行う(ステップS500)。
ステップS404では、プロセッサ61は、加温部20において、基準温度(例えば、60℃)での温水の循環を開始し、ステップS406へ移行する。なお、基準温度は、種々の温度に設定可能であり、一例として、40℃以上60℃以下の範囲内で温度を設定可能である。
本実施形態では、ステップS406、S407において、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温に基づき、デューティ制御(流量調整)を行う。具体的には、所定のデューティ時間内における開閉弁28を開く開時間(ON時間)と、開閉弁28を閉じる閉時間(OFF時間)とが、室温センサ40が検出した室温に基づいて決定される。なお、開時間(ON時間)と閉時間(OFF時間)とは、例えば、1サイクルごとに、室温センサ40が検出した室温に基づき決定される。デューティ時間は、一例として、20分/回のサイクル(周期)で実行される。なお、デューティ時間は、上記のサイクルに限られず、種々のサイクルに設定可能である。
そして、ステップS406では、室温センサ40が検出した室温に基づき決定された開時間(ON時間)にて、温水を循環させる。
次に、ステップS407では、室温センサ40が検出した室温に基づき決定された閉時間(OFF時間)の間、温水の循環を停止し、ステップS410へ移行する。
ステップS410では、再度、室温センサ40が検出した室温が、設定温度以上であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、前述のように、室温の初期設定温度は20℃であるため、設定温度の変更がなされていない場合には、設定温度は20℃である。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度未満であると判定した場合に(ステップS410:NO)、ステップS406へ戻る。すなわち、プロセッサ61は、当該室温が設定温度になるまで、ステップS406、S407が、1サイクルごとに実行され、繰り返される。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度以上であると判定した場合に(ステップS410:YES)、第一室温制御を終了し、床温制御(図7参照)を行う(ステップS500)。なお、第一室温制御の上記手順は一例であり、第一室温制御としては、種々の手順を用いることが可能である。
(床温制御)
プロセッサ61は、図9に示されるように、床温制御(ステップS500)を開始すると、まず、加温部20において、基準低温(例えば、40℃)の温水の循環を予め定められた動作時間(例えば、20分間)行い(ステップS502)、ステップS504へ移行する。ステップS504では、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温と、加温部20における温水温度と、に基づき床材102の床温(具体的には床材102の表面温度)を算出し、ステップS506へ移行する。
ステップS504では、プロセッサ61は、具体的には、前述のように、下記の式(1)により、床材102の床温を算出する。
式(1) Tf=(λ/d・Th+h・Tr)/(λ/d+h)
ステップS506では、プロセッサ61は、算出した床温が、設定温度(目標温度)以上であるか否かを判定する。本実施形態では、床温の初期目標温度は、例えば、25℃以上の温度とされる。また、本実施形態では、例えば、室温の設定温度が変更された場合でも、25℃以上の目標温度が維持される。床温の目標温度は、ユーザが直接、床材102に接した場合でも火傷をしない安全範囲内で床温が上昇するように、予め定められる。なお、床温の目標温度は、例えば、室温の設定温度が変更された場合に変更されてもよい。具体的には、例えば、床温の目標温度は、「室温の設定温度+α℃(α℃は、例えば5℃)」を維持するようにしてもよい。ただし、αは5に限られるものではない。
プロセッサ61は、当該床温が設定温度未満であると判定した場合に(ステップS506:NO)、温水の循環動作を維持したまま、ステップS504へ戻る。すなわち、プロセッサ61は、当該床温が設定温度になるまで、ステップS504、S506を繰り返す。
プロセッサ61は、当該床温が設定温度以上であると判定した場合に(ステップS506:YES)、床温制御を終了する。そして、図7に示されるように、Nに1を加算し(ステップS218)、ステップS208へ戻る。なお、床温制御の上記手順は一例であり、床温制御としては、種々の手順を用いることが可能である。
ここで、床暖房装置10が集合住宅に適用される場合では、躯体に直接、温水マット22を敷設する直貼り工法等、特殊な施工を行う場合がある。そして、床暖房装置10が一般的な戸建てに適用された場合のように、断熱された下地材に温水マット22を敷設する場合と比べ、直貼り工法等では、温水マット22の下方放熱率が高くなる結果、床材102の床温の上昇が小さくなり、床温が目標温度に達しにくくなる場合がある。このような場合では、加温部20の温水温度を高い温度(例えば、60℃)に設定したり、開閉弁28を開く開時間(ON時間)を長くしたりすることによって、加温熱量を高くする構成を採用してもよい。
(断熱性能判定)
プロセッサ61は、図10に示されるように、断熱性能判定(ステップS600)を開始すると、まず、加温部20において、基準温度(例えば、60℃)の温水の循環を、予め定められた第二基準時間(例えば、30分間)行い(ステップS602)、ステップS606へ移行する。なお、第二基準時間は、前述の第一基準時間よりも長い時間である。
ステップS606では、プロセッサ61は、室温センサ40が検出した室温の第二基準時間(例えば、30分間)における温度上昇幅が、基準上昇幅(例えば、1.8℃)以下であるか否かを判定する。
プロセッサ61は、当該温度上昇幅が、基準上昇幅以下であると判定した場合に(ステップS606:YES)、断熱性能を低性能(断熱等級4未満)と判定し(ステップS608)、断熱性能判定を終了する。
一方、プロセッサ61は、当該温度上昇幅が、基準上昇幅を超えると判定した場合に(ステップS606:NO)、断熱性能を高性能(断熱等級4以上)と判定し(ステップS610)、断熱性能判定を終了する。プロセッサ61は、断熱性能判定を終了した後に、第二室温制御(図7参照)を実行する(ステップS700)。
なお、本実施形態において、第二基準時間は、30分間に限られず、種々の時間に設定可能である。また、ステップS606における基準上昇幅は、1.8℃に限られず、種々の温度に設定可能である。また、断熱性能判定の上記手順は一例であり、断熱性能判定としては、種々の手順を用いることが可能である。
(第二室温制御)
プロセッサ61は、図11に示されるように、第二室温制御(ステップS700)を開始すると、まず、室温センサ40が検出した室温が、設定温度以上であるか否かを判定する(ステップS702)。なお、本実施形態では、通常モードにおいて、室温の初期設定温度は20℃であるため、設定温度の変更がなされていない場合には、設定温度は20℃である。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度未満であると判定した場合に(ステップS702:NO)、ステップS704へ移行する。一方、プロセッサ61は、当該室温が設定温度以上であると判定した場合には(ステップS702:YES)、第二室温制御を終了し、床温制御(図7参照)を行う(ステップS500)。
ステップS704では、プロセッサ61は、断熱性能判定で判定された断熱等級が4以上であるか否かを判定する。
プロセッサ61は、当該断熱等級が4以上であると判定した場合に(ステップS704:YES)、加温部20において、基準低温(例えば、40℃)の温水の循環を予め定められた動作時間(例えば、20分間)行い(ステップS706)、ステップS710へ移行する。
プロセッサ61は、当該断熱等級が4未満であると判定した場合に(ステップS704:NO)、加温部20において、基準温度(例えば、60℃)の温水の循環を予め定められた動作時間(例えば、20分間)行い(ステップS708)、ステップS710へ移行する。
ステップS710では、再度、室温センサ40が検出した室温が、設定温度以上であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、室温の初期設定温度は20℃であるため、設定温度の変更がなされていない場合には、設定温度は20℃である。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度未満であると判定した場合に(ステップS710:NO)、温水の循環動作を予め定められた動作時間(例えば、20分間)維持したまま、再度、ステップS710を行う。すなわち、プロセッサ61は、当該室温が設定温度になるまで、ステップS710を繰り返す。
プロセッサ61は、当該室温が設定温度以上であると判定した場合に(ステップS710:YES)、第二室温制御を終了し、床温制御(図7参照)を行う(ステップS500)。なお、第二室温制御の上記手順は一例であり、第二室温制御としては、種々の手順を用いることが可能である。
(本実施形態に係る作用効果)
以上のように、本実施形態に係る床暖房装置10では、算出部61Bが、室温センサ40が検出した室温と、加温部20が床材102を加温する温度(具体的には加温部20における温水温度)と、に基づき床材102の床温(具体的には床材102の表面温度)を算出する。
このため、赤外線等で床温を検出する検出センサを用いて床温を検出する構成に比べ、部品点数を低減できる。したがって、本実施形態によれば、部品点数を低減しつつ、床温を検出可能な床暖房装置を提供することができる。
また、本実施形態では、前述の式(1)により床材102の床温(具体的には床材102の表面温度)を算出する。このため、式(1)によらず、床温を算出する構成に比べ、床温を簡易に算出できる。
また、本実施形態では、算出部61Bが算出した床温に基づき、床温を制御するので、例えば、床温を維持することができる。この結果、床温を所望の床温にすることができる。
また、本実施形態では、運転制御部61Eは、空調機100が運転していると運転状況判定部61Cが判定した場合に、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行い、空調機100が運転していないと運転状況判定部61Cが判定した場合には、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
このため、床暖房装置10と空調機100とが併用して運転されている場合に、室温を所望の室温とすることができ、床暖房装置10の単独運転の場合には、床温を所望の床温とすることができる。この結果、快適性を得ることができる。
本実施形態では、運転制御部61Eは、空調機100が運転していないと運転状況判定部61Cが判定した場合において、具体的には、運転状況判定部61Cの運転状況判定が床暖房装置10の稼働を開始して最初の判定である場合に、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行い、運転状況判定部61Cの運転状況判定が、床暖房装置10の稼働を開始してから2回目以降の判定である場合に、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
このため、床暖房装置10と空調機100とが併用して運転されている場合に、室温を所望の室温とすることができ、床暖房装置10の単独運転の場合には、床暖房装置10の稼働の初期において、室温を所望の室温とすることができ、床暖房装置10の稼働の初期を過ぎた後に、床温を所望の床温とすることができる。
また、本実施形態では、運転制御部61Eは、断熱性能判定部61Dの断熱性能判定の結果に基づき、加温部20が床材102を加温する熱量を決定し、室温が目標温度となるように室温制御を加温部20に対して行う。
このため、居室104の断熱性能に関係なく、加温部20の熱量を決定する場合に比べ、省エネとなる。
また、本実施形態では、断熱性能判定部61Dは、具体的には、ホットダッシュ運転の実行後の定常運転における予め定められた時間の室温の温度上昇幅が、予め定められた基準上昇幅以上であるか否かによって断熱性能判定を行う。断熱性能判定の結果が肯定判定である場合に、居室104の断熱性能が基準等級以上(例えば断熱等級4以上)であると判定し、前記断熱性能判定の結果が否定判定である場合に、居室104の断熱性能が基準等級未満(例えば断熱等級4未満)であると判定する。
このように、本実施形態では、室温によって居室104の断熱性能を判定するため、居室104の断熱性能を判定するために、別途検出部を設ける必要がなく、簡易な構成で居室104の断熱性能を判定できる。
また、本実施形態では、運転制御部61Eは、空調機100が運転していると運転状況判定部61Cが判定した場合に、室温制御を行った結果、室温が目標温度となった後に、床温が目標温度となるように床温制御を加温部20に対して行う。
このため、床暖房装置10と空調機100とが併用して運転されている場合に、室温を所望の室温とした後に、床温を所望の床温とすることができる。
本実施形態では、運転状況判定部61Cは、通常モードにおいて、運転状況判定を行い、単独運転モードが選択された場合には、運転状況判定を行わない。
このように、床暖房装置10のみを使用している蓋然性が高い場合に、運転状況判定を行わないことで、処理の工程数を低減できる。
(通常モードの変形例)
プロセッサ61は、図7に示されるように、通常モード(ステップS200)において、断熱性能判定を行ったが、図12に示されるように、断熱性能判定を行わない手順を用いてもよい。図12に示されるフローでは、以下のように処理が行われる。
ステップS202の後、ステップS208に移行し、ステップS208において、プロセッサ61は、当該温度上昇幅が、基準上昇幅未満であると判定した場合には、空調機100が運転していないと判定し(ステップS208:NO)、床温制御(ステップS500)を実行する。その後、床温制御(ステップS500)を実行した後は、ステップS208へ戻る。
(操作部30の変形例)
本実施形態では、操作部30は、室温の設定操作が可能とされたが、これに加えて、床温の設定操作が可能とされていてもよい。この場合では、ユーザによる床温の設定操作によって、ユーザが所望する床温が設定される。すなわち、ユーザは、操作部30を通じて、所望の床温として、設定温度を入力可能となっている。
本変形例では、通常モードにおいて、例えば、床温の設定温度が、予め定められた初期設定温度(例えば、25℃)に初期設定されてよい。さらに、ユーザが、設定温度を入力する入力操作を行わない限り、予め定められた温度を入力したものとみなすことができる。この場合では、例えば、ユーザが、単独運転モードへ選択変更する操作をする際に、床温の設定操作を行うことで、床温の初期設定温度も変更される。なお、床温の初期設定温度としては、25℃に限られず、種々の温度に設定可能である。
(床温検出の変形例)
本実施形態では、制御装置60の算出部61Bが、前述の式(1)により、床材102の床温を算出していたが、これに限られない。室温センサ40が検出した室温と、加温部20が床材102を加温する温度(具体的には加温部20における温水温度)と、に基づき床材102の床温(具体的には床材102の表面温度)を算出する構成であればよく、式(1)以外の式により、算出してもよい。
(床温制御の変形例)
また、床温制御としては、図9に示される手順によるものに限られない。例えば、ステップS502では、基準低温に替えて、基準温度又は基準高温の温水を循環させてもよく、制御装置60が算出した床温が目標温度となるように加温部20を制御する構成であればよい。また、本実施形態では、床温制御が実行されるタイミング(工程順)は、図7に示されるタイミングに限られず、種々のタイミングで実行可能である。例えば、断熱性能判定部61Dの断熱性能判定の結果に基づき、加温部20が床材102を加温する熱量を決定し、床温が目標温度となるように制御を行ってもよい。この場合では、居室104の断熱性能に応じて、床温を維持することができる。
(空調機100の変形例)
本実施形態では、他の暖房装置の一例として、空調機100が居室104に設置されていたが、これに限られない。他の暖房装置の一例としては、パネルヒータ、ガスファンヒータ、及びオイルヒータ等であってもよく、種々の暖房装置を用いることができる。
(加温部20の変形例)
本実施形態では、加温部20は、循環管26で循環する温水の加熱温度及び流量を変更することで、床材102の加温熱量を複数段階に調整可能とされていたが、これに限られない。例えば、加温部20は、循環管26で循環する温水の加熱温度及び流量の一方を変更することで、床材102の加温熱量を複数段階に調整する構成であってもよいし、温水の加熱温度及び流量に加えて又は替えて、その他の条件によって、床材102の加温熱量を複数段階に調整する構成であってもよい。
本実施形態では、加温部20は、温水式であったが、これに限られない。加温部20としては、電気式のものであってもよい。電気式の加温部では、例えば、床材102の下方側に配置した発熱体を通電により加温する構成が考えられる。この構成では、例えば、発熱体へ通電させる電力によって、床材102の加温熱量を複数段階に調整する構成とすることができる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。
10 床暖房装置
20 加温部
22 温水マット
24 加熱機
26 循環管
28 開閉弁
30 操作部
40 室温センサ
60 制御装置
61 プロセッサ
61A 取得部
61B 算出部
61C 運転状況判定部
61D 断熱性能判定部
61E 運転制御部
62 メモリ
63 ストレージ
63A 制御プログラム
64 タイマー
100 空調機
102 床材
104 居室
106 床面
108 天井
109 側壁

Claims (3)

  1. 室温を検出する検出部と、
    床材を加温する加温部と、
    前記検出部が検出した室温と、前記加温部が加温する温度と、に基づき床温を算出する算出部と、
    を備える床暖房装置。
  2. 前記算出部は、
    Tfを前記床温とし、λを前記床材の熱伝導率とし、dを前記床材の厚さとし、Thを前記加温部の温水温度とし、hを前記床材の表面熱伝達率とし、Trを前記室温としたとき、下記式により、前記床温を算出する
    請求項1に記載の床暖房装置。
    Tf=(λ/d・Th+h・Tr)/(λ/d+h)
  3. 前記算出部が算出した床温が目標温度となるように前記加温部を制御する制御部
    を備える
    請求項1又は2に記載の床暖房装置。
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