JP2023047523A - 複合糸及びそれを用いてなる布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】煩雑な製編工程を要することなく、耐切創性、伸縮性及び柔軟性に優れる布帛の編成を可能にする複合糸、及び、該複合糸を用いてなる布帛を提供する。【解決手段】無機繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(A)と、伸縮繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(B)と、の合撚糸で構成されていることを特徴とする複合糸、ならびに、該複合糸を布帛重量の30~100重量%用いてなる布帛。【選択図】なし
Description
本発明は、芯鞘複合糸の双糸で構成されている複合糸、及びそれを用いてなる布帛に関する。
スチール繊維等の金属繊維を芯糸とし、該芯糸をパラ系アラミド短繊維で被覆した芯鞘複合糸からなる手袋は、耐切創性及び耐突刺性に優れることが知られている(例えば、特許文献1)。この複合糸の芯糸である金属繊維ならびに鞘糸であるパラ系アラミド繊維は、共に強度や耐切創性に優れているので、手袋等の防護衣料に対して、優れた耐切創性を付与する効果がある。しかしながら、金属繊維ならびにパラ系アラミド繊維は、伸縮性や弾力性、柔軟性に欠けるため、特許文献1の複合糸のみで編成した手袋等は、装着時のチクチク感やフィット感に課題がある。
一方、伸縮性に優れる芯鞘複合糸として、芯糸に弾性繊維を用い、鞘糸に有機繊維の短繊維を用いてなる複合糸も知られており、例えば、特許文献2には、芯糸にポリウレタン系弾性繊維、鞘糸にパラ系アラミド繊維の紡績糸を用いた芯鞘複合糸が開示されている。この芯鞘複合糸で編成した手袋は、伸縮性に富み、手によくフィットして作業性が良いことが示されているが、実施例で作製された手袋の耐切創性は、最大で6.2Nであり、防護用手袋の耐切創性として十分なレベルとは言えない。
金属繊維と弾性繊維を用いた芯鞘複合糸として、例えば、特許文献3~4には、無機繊維を芯糸とし、その周囲に、有機繊維フィラメントを一重または二重に巻き付けたカバーリング糸が開示されている。これらの糸からなる布帛は、耐切創性及び伸縮性に優れている。特許文献3の具体例として、ステンレス鋼繊維にパラ系アラミド繊維の捲縮糸を巻き付け、その上にポリウレタン系弾性繊維を芯糸、ウーリーナイロンを鞘糸とする芯鞘糸を、パラ系アラミド繊維と逆方向に巻付けたダブルカバーリング糸で編成した手袋の切創力は、25Nと非常に高い値を示している。しかしながら、前記の芯鞘複合糸を編成した布帛は編み面が凸凹になり触感が悪いという課題がある。また、特許文献4の複合糸は手袋のフィット感を得るために添え糸として伸縮糸を挿入する必要がある。
また、特許文献5には、無機繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(硬質複合糸)と、弾性率5000kg/mm以上の高強度合成繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(高強度複合糸)(但し、いずれの複合糸も、鞘糸は、熱可塑性合成繊維のマルチフィラメント糸を使用)を用いて交編された、耐切創防止手袋が開示されている。
具体例として、実施形態2には、ガラスフィラメント束からなる芯糸をポリエステルマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした複合糸と、高強度延伸ポリエチレンフィラメント糸からなる芯糸をポリエステルマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした複合糸と、ポリウレタン弾性糸からなる芯糸をナイロンマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした弾性複合糸との、3種類の複合糸を、同時に手袋編機に供給して交編した手袋が開示されている。
しかしながら、この発明の課題は、硬質繊維及び高強度繊維を併用した切創防止手袋において、これらの繊維を別個の編糸として用いることにより、硬度の異なる繊維を1本の編糸にまとめるという困難な複合工程を無くすことにあるが、3種類の芯鞘複合糸を手袋編機に同時に供給する方法は、編糸の供給速度の調節等製編工程が煩雑になる不都合が生じる。
具体例として、実施形態2には、ガラスフィラメント束からなる芯糸をポリエステルマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした複合糸と、高強度延伸ポリエチレンフィラメント糸からなる芯糸をポリエステルマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした複合糸と、ポリウレタン弾性糸からなる芯糸をナイロンマルチフィラメント糸の仮撚加工糸でカバーリングした弾性複合糸との、3種類の複合糸を、同時に手袋編機に供給して交編した手袋が開示されている。
しかしながら、この発明の課題は、硬質繊維及び高強度繊維を併用した切創防止手袋において、これらの繊維を別個の編糸として用いることにより、硬度の異なる繊維を1本の編糸にまとめるという困難な複合工程を無くすことにあるが、3種類の芯鞘複合糸を手袋編機に同時に供給する方法は、編糸の供給速度の調節等製編工程が煩雑になる不都合が生じる。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑みてなされたものであり、煩雑な製編工程を要することなく、耐切創性、伸縮性及び柔軟性に優れる布帛の編成を可能にする複合糸、及び、該複合糸を用いてなる布帛を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者等は鋭意検討を行った。無機繊維を芯糸とし周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸と、伸縮繊維を芯糸とし周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸と、の合撚糸で構成した複合糸とすることで、耐切創性、伸縮性及び柔軟性に優れる布帛を編成できること;しかも、1本の複合糸により編成できるので、製編工程が簡潔で、かつ経済性に優れること;を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)無機繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(A)と、伸縮繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(B)と、の合撚糸で構成されていることを特徴とする複合糸。
(2)前記無機繊維が、金属繊維である、前記(1)に記載の複合糸。
(3)前記有機繊維が、高機能繊維の短繊維を10重量%以上含んでなる、前記(1)または(2)に記載の複合糸。
(4)前記伸縮繊維が、繊度10~200dtexのポリウレタン弾性繊維である、前記(1)~(3)のいずれかに記載の複合糸。
(5)前記合撚糸の下記式(1)で表される撚り係数(K)が1.0~3.0である、前記(1)~(4)のいずれかに記載の複合糸。
K=T/√N (1)
(ただし、Tは撚り数(t/インチ)、Nは番手(s)を表す)
(6)前記(1)~(5)のいずれかに記載の複合糸を、布帛重量の30~100重量%用いてなる布帛。
(2)前記無機繊維が、金属繊維である、前記(1)に記載の複合糸。
(3)前記有機繊維が、高機能繊維の短繊維を10重量%以上含んでなる、前記(1)または(2)に記載の複合糸。
(4)前記伸縮繊維が、繊度10~200dtexのポリウレタン弾性繊維である、前記(1)~(3)のいずれかに記載の複合糸。
(5)前記合撚糸の下記式(1)で表される撚り係数(K)が1.0~3.0である、前記(1)~(4)のいずれかに記載の複合糸。
K=T/√N (1)
(ただし、Tは撚り数(t/インチ)、Nは番手(s)を表す)
(6)前記(1)~(5)のいずれかに記載の複合糸を、布帛重量の30~100重量%用いてなる布帛。
本発明によれば、芯鞘複合糸の双糸からなる複合糸を提供できる。前記複合糸を構成する2つの芯鞘複合糸のうち、金属線(無機繊維)を含む芯鞘複合糸は、糸ならびに布帛の耐切創性を向上させる効果があり、ポリウレタン弾性繊維(伸縮繊維)を含む芯鞘複合糸は布帛の装着感を高める効果がある。布帛の厚みが増加すれば耐切創性も向上するので、厚みを調整することで所望の切創力を得ることができる。手袋の装着感が非常に良いことから、手袋編み立て時にプレーティングにて弾性糸を挿入する操作が不要となる。そのため経済的メリットが大きい。
本発明の複合糸は、無機繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(A)と、伸縮繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(B)と、の合撚糸で構成されていることを特徴とする。以下、詳細を説明する。
[芯鞘複合糸(A)]
無機繊維を含む当該芯鞘複合糸は、糸ならびに布帛の耐切創性に寄与する。
(芯糸)
芯鞘複合糸(A)の芯糸を構成する無機繊維としては、金属繊維、ガラス繊維、鉱物繊維等を挙げることができる。それらの中でも、耐切創性と柔軟性を兼備する点から、金属繊維が好ましい。
無機繊維を含む当該芯鞘複合糸は、糸ならびに布帛の耐切創性に寄与する。
(芯糸)
芯鞘複合糸(A)の芯糸を構成する無機繊維としては、金属繊維、ガラス繊維、鉱物繊維等を挙げることができる。それらの中でも、耐切創性と柔軟性を兼備する点から、金属繊維が好ましい。
金属繊維の具体例としては、例えば、ステンレス鋼繊維、タングステン鋼繊維、アルミニウム繊維等を挙げることができるが、これらの金属繊維の中でも、耐錆性、引張特性、製編性が良好である点より、ステンレス鋼繊維またはタングステン鋼繊維が好ましい。金属繊維は、フィラメント糸の単糸1本を用いてもよく、フィラメント糸を複数本引き揃えたもの、或いは合撚したもの等を用いることができる。複数本を用いる場合は、直径や金属種が異なるものを組み合せても良い。また、無機繊維を芯糸として他繊維でカバーリングや撚糸で被覆したものを用いても良い。
金属繊維は、直径(線径)が20~100μmの金属繊維フィラメントが好ましい。直径が20μm以上であれば、所望の耐切創性を有する布帛を得ることができ、また、直径が100μm以下であれば、布帛の製編性や柔軟性が著しく劣ることがない。直径(線径)は、より好ましくは30~70μm、さらに好ましくは40~60μmである。
(鞘糸)
芯鞘複合糸(A)の周囲(鞘糸)を構成する有機繊維としては、ナイロン繊維やポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維等の合成繊維、アセテート繊維やプロミックス繊維等の半合成繊維、綿や麻等の天然繊維等の中から選択される1種または2種以上の繊維、及び/または、アラミド繊維(メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維)、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、ポリアミドイミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等の高機能繊維の中から選択される1種または2種以上の繊維を用いることができる。
芯鞘複合糸(A)の周囲(鞘糸)を構成する有機繊維としては、ナイロン繊維やポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維等の合成繊維、アセテート繊維やプロミックス繊維等の半合成繊維、綿や麻等の天然繊維等の中から選択される1種または2種以上の繊維、及び/または、アラミド繊維(メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維)、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、ポリアミドイミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等の高機能繊維の中から選択される1種または2種以上の繊維を用いることができる。
直径が小さい(柔軟性がある)金属繊維を芯糸に使用した場合でも、複合糸に引張強さと切創力(耐切創性)を付与できる観点より、鞘糸における高機能繊維の割合は、10重量%以上であることが好ましい。より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。また、鞘糸における高機能繊維以外の有機繊維の割合は、90重量%以下が好ましい。より好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下である。高機能繊維とそれ以外の有機繊維を併用することにより、該有機繊維が持つ様々な特性、例えば、吸湿や風合い等を付与することができる。
高機能繊維としては、原糸(フィラメント)の特性として、JIS L 1013に基づいて測定される引張強さが、10cN/dtex以上、好ましくは15cN/dtex以上であり、同じくJIS L 1013に基づいて測定される引張弾性率が、400cN/dtex以上の繊維が好適である。このような高機能繊維を用いることで、芯鞘複合糸に、引張強さと高度の耐屈曲性と耐摩耗性を付与することができる。また、複合糸に耐切創力を付与できるため、編み立て時の糸切れが無くなる、芯糸に沿わせたり巻き付けたりする糸(随伴糸)が不要になる、と言った利点がある。
上記の高機能繊維の中でも、耐切創力に優れている点から、アラミド繊維が特に好ましい。アラミド繊維としては、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維があり、メタ系アラミド繊維としては、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(デュポン社製、商品名「ノーメックス」)等のメタ系全芳香族ポリアミド繊維が挙げられる。また、パラ系アラミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(東レ・デュポン株式会社製、商品名「ケブラー」)及びコポリパラフェニレン-3,4´-ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商品名「テクノーラ」)等のパラ系全芳香族ポリアミド繊維が挙げられる。これらの中でも、特に、高強度特性及び高弾性率とともに耐切創性、耐熱性に優れている点から、パラ系アラミド繊維が好ましい。なお、アラミド繊維は、公知またはそれに準ずる方法で製造でき、また、上記のような市販品を用いてもよい。
上記の鞘糸を構成する繊維は、フィラメントのみ、短繊維のみ、あるいは、フィラメントと短繊維の組合せ、の中から任意に選択できるが、芯糸の被覆が容易であるという観点より、短繊維のみで構成することが好ましい。短繊維は、通常、紡績糸の形態で用いる。有機繊維としては、アラミド繊維等の高機能繊維の短繊維と、紡績性のよい綿繊維等との混紡績糸を用いることが好ましく、このように構成することで、高機能繊維が有する耐切創性と、綿繊維が有する柔軟性を鞘糸に付与することができる。前記の混紡績糸における綿繊維の割合は、10~50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは30~50重量%の範囲、さらに好ましくは40~50質量%の範囲である。
上記の合成繊維、半合成繊維、高機能繊維の短繊維は、フィラメント糸(長繊維)の捲縮糸を切断したものが用いられる。短繊維は、JIS L 1015に基づいて測定した繊度が1.0~5.0dtex、平均繊維長が25~200mm(より好ましくは30~110mm)、捲縮数が3~12山(より好ましくは5~10山)/25.4mmのものが望ましい。捲縮数が小さ過ぎると、風合い、柔軟性がある紡績糸を得ることが困難となり、反対に、捲縮数が大き過ぎると、アラミド長繊維の座屈、擦過等により強度が低下する虞がある。綿繊維は、中長繊維綿(繊維長:26.2~27.8mm)や長繊維綿(繊維長:28.6~33.3mm)が用いられる。混紡績糸の品質安定性向上、及び紡績工程でのトラブル防止には、高機能繊維の短繊維の繊維長を、できるだけ天然繊維の繊維長に近づけるのが良い。
上記の混紡績糸を製造する方法は、特に限定されず、既存の綿紡績、スフ紡績または梳毛紡績設備を利用できる。混紡績糸の太さは、用途にもよるが、通常、英式綿番手で5~40番手が好ましく、より好ましくは8~20番手である。5番手未満では混紡績糸の加工性が劣り、40番手を超えると十分な引張強さが得られ難くなる。混紡績糸の形態は、紡績糸単糸または紡績糸単糸を2本引きそろえて紡績糸単糸と逆方向に撚糸した紡績糸双糸である。紡績糸双糸の場合も、同様に、英式綿番手で5/2~40/2番手が望ましく、前記範囲内であれば加工性が著しく損なわれることがない。
なお、英式綿番手は、453.6g(1ポンド)あたりの糸の長さが768.10m(840ヤード)のものを1番手といい、糸が細くなると番手数が大きくなる。
以下、「英式綿番手」を「綿番手」と略記する。
なお、英式綿番手は、453.6g(1ポンド)あたりの糸の長さが768.10m(840ヤード)のものを1番手といい、糸が細くなると番手数が大きくなる。
以下、「英式綿番手」を「綿番手」と略記する。
(カバーリング)
無機繊維(芯糸)の周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸は、芯糸を有機繊維でカバーリングする公知の方法により作製することができる。例えば、金属繊維に混紡績糸(粗糸)をカバーリングする場合は、精紡工程にて、粗混紡績糸の粗糸を無機繊維にカバーリングする方法等を採用することができる。
カバーリングの際の撚り数は、10~20t/in(インチ)が好ましく、より好ましくは10~15t/インチである。また、下記式(1)で求められる撚り係数(K)が2.5~6.0の範囲で加撚することが好ましい。撚り係数(K)が2.5より小さいと、高機能繊維の短繊維同士の絡みが弱くなりすぎるために、短繊維の端部が紡績糸からはみ出し、ちくちく感の多い芯鞘複合糸になり易い。一方、撚り係数(K)が6.0より大きいと、強撚になりすぎて二重撚の発生が強くなって加工性が悪化し、混紡績糸の引張強度が低下すると共に、風合いが悪化する。より好ましい撚り係数(K)は3.0~5.0の範囲である。紡績糸単糸の撚方向は、S、Zのいずれでもよい。
無機繊維(芯糸)の周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸は、芯糸を有機繊維でカバーリングする公知の方法により作製することができる。例えば、金属繊維に混紡績糸(粗糸)をカバーリングする場合は、精紡工程にて、粗混紡績糸の粗糸を無機繊維にカバーリングする方法等を採用することができる。
カバーリングの際の撚り数は、10~20t/in(インチ)が好ましく、より好ましくは10~15t/インチである。また、下記式(1)で求められる撚り係数(K)が2.5~6.0の範囲で加撚することが好ましい。撚り係数(K)が2.5より小さいと、高機能繊維の短繊維同士の絡みが弱くなりすぎるために、短繊維の端部が紡績糸からはみ出し、ちくちく感の多い芯鞘複合糸になり易い。一方、撚り係数(K)が6.0より大きいと、強撚になりすぎて二重撚の発生が強くなって加工性が悪化し、混紡績糸の引張強度が低下すると共に、風合いが悪化する。より好ましい撚り係数(K)は3.0~5.0の範囲である。紡績糸単糸の撚方向は、S、Zのいずれでもよい。
K=T/√N (1)
(ただし、Tは撚り数(t/インチ)、Nは綿番手)
(ただし、Tは撚り数(t/インチ)、Nは綿番手)
鞘糸によるカバーリングは、芯糸の周囲を一重にカバーリングするシングルカバーリングのみではなく、二重にカバーリングするダブルカバーリングでもよいが、芯糸の無機繊維による耐切創性の効果が十分に発揮されるとともに、軽量で薄手の布帛が得られる点から、シングルカバーリングが好ましい。なお、ダブルカバーリングの場合には、トルクを打ち消すため、鞘糸上のカバーリングの撚り方向は、鞘糸下のカバーリングの撚り方向と逆方向にするのが好ましい。
上記の芯鞘複合糸(A)における、芯糸と鞘糸の比率(重量比)は、15~50/50~85が好ましく、より好ましくは20~40/60~80である。芯糸が15重量%以上あれば、芯鞘糸としての耐切創性が大きく低下することがない。また、鞘糸が50重量%以上あれば、芯鞘糸としての伸縮性、柔軟性を確保できる。
芯鞘複合糸(A)の太さは、芯糸及び鞘糸の繊度、鞘糸のカバーリング時の撚り数等によって影響をうけるが、綿番手で5~20番手、より好ましくは7~15番手になるように調整するのがよい。太さが5番手以上であれば、糸として太すぎることがないので、柔軟性が著しく低下することがない。一方、20番手以下であれば、糸として細すぎることがないので、耐切創性が不十分になることがない。
[芯鞘複合糸(B)]
本発明の芯鞘複合糸(B)は、芯糸に伸縮繊維を用いる他は、芯鞘複合糸(A)と同様である。伸縮繊維を含む当該芯鞘複合糸は布帛の装着感向上に寄与する。
本発明の芯鞘複合糸(B)は、芯糸に伸縮繊維を用いる他は、芯鞘複合糸(A)と同様である。伸縮繊維を含む当該芯鞘複合糸は布帛の装着感向上に寄与する。
(芯糸)
芯鞘複合糸(B)の芯糸を構成する伸縮繊維としては、ポリウレタン系弾性繊維やポリエステル系エラストマー繊維、仮撚捲縮加工糸等が挙げられる。それらの中でも、伸縮性に優れると共に、加工性が良好である点より、ポリウレタン系弾性繊維が好ましい。
芯鞘複合糸(B)の芯糸を構成する伸縮繊維としては、ポリウレタン系弾性繊維やポリエステル系エラストマー繊維、仮撚捲縮加工糸等が挙げられる。それらの中でも、伸縮性に優れると共に、加工性が良好である点より、ポリウレタン系弾性繊維が好ましい。
伸縮繊維は、繊度が10~200dtexの範囲が好ましく、より好ましくは20~150dtex、さらに好ましくは40~100dtexである。10dtex以上であれば、鞘糸のカバーリング時や布帛編成工程で糸切れの原因となることがなく、手袋等の保護用布帛を着用した際のフィット感が向上する。また、200dtex以下であれば、複合糸の伸び縮みのパワーが強すぎることがないため、防護用布帛に編織した際に着用時のフィット感及び柔軟性を著しく損なうことがない。また、手袋編機のゲージ数に合わなくなることもない。
弾性糸の破断伸度は、芯鞘複合糸(B)に対する伸縮性付与の観点より、200%以上であることが好ましく、300%以上であることがより好ましい。200%未満であると布帛を編成した時に十分な伸縮性を得ることができなくなる虞がある。
(鞘糸)
芯鞘複合糸(B)の周囲(鞘糸)を構成する有機繊維の種類及び性状は、芯鞘複合糸(A)の鞘糸と同様である。
芯鞘複合糸(A)と同様、フィラメントのみ、短繊維のみ、あるいは、フィラメントと短繊維の組合せ、の中から任意に選択できるが、芯糸の被覆が容易という観点より、短繊維のみで構成することが好ましい。短繊維は、通常、紡績糸の形態で用いる。有機繊維としては、アラミド繊維等の高機能繊維の短繊維と、綿繊維と、の混紡績糸を用いることが好ましく、このように構成することで、高機能繊維が有する耐切創性と、綿繊維が有する柔軟性を鞘糸に付与することができる。
短繊維の性状、混紡績糸を製造する方法、混紡績糸の太さは、芯鞘複合糸(A)の鞘糸について記載したのと同様である。
芯鞘複合糸(B)の周囲(鞘糸)を構成する有機繊維の種類及び性状は、芯鞘複合糸(A)の鞘糸と同様である。
芯鞘複合糸(A)と同様、フィラメントのみ、短繊維のみ、あるいは、フィラメントと短繊維の組合せ、の中から任意に選択できるが、芯糸の被覆が容易という観点より、短繊維のみで構成することが好ましい。短繊維は、通常、紡績糸の形態で用いる。有機繊維としては、アラミド繊維等の高機能繊維の短繊維と、綿繊維と、の混紡績糸を用いることが好ましく、このように構成することで、高機能繊維が有する耐切創性と、綿繊維が有する柔軟性を鞘糸に付与することができる。
短繊維の性状、混紡績糸を製造する方法、混紡績糸の太さは、芯鞘複合糸(A)の鞘糸について記載したのと同様である。
芯糸の周囲(鞘糸)を構成する有機繊維は、芯鞘複合糸(A)の場合と同じでも異なっていても良いが、生産が効率的であるという観点より、芯鞘複合糸(A)と同じ、高機能繊維の短繊維と綿繊維の混紡績糸を用いることが好ましい。
(カバーリング)
伸縮繊維(芯糸)の周囲を有機繊維(鞘糸)でカバーリングする場合、芯糸の鞘糸に対するドラフト倍率は1.5~4.0の範囲が好ましく、より好ましくは2.0~3.0の範囲である。ドラフト倍率が1.5以上であれば、鞘糸によるカバーリングが不均一になることがない。また、ドラフト倍率が4.0以下であれば、カバーリング工程での糸切れを防ぐことができる。
伸縮繊維(芯糸)の周囲を有機繊維(鞘糸)でカバーリングする場合、芯糸の鞘糸に対するドラフト倍率は1.5~4.0の範囲が好ましく、より好ましくは2.0~3.0の範囲である。ドラフト倍率が1.5以上であれば、鞘糸によるカバーリングが不均一になることがない。また、ドラフト倍率が4.0以下であれば、カバーリング工程での糸切れを防ぐことができる。
鞘糸によるカバーリングの際の撚り数は、好ましくは10~15t/インチ、より好ましくは11~13t/インチである。前記の式(1)で表される撚り係数(K)は、2.0~5.0、より好ましくは、2.5~4.0に調整するのがよい。
鞘糸によるカバーリングは、芯糸の周囲を一重にカバーリングするシングルカバーリングのみではなく、二重にカバーリングするダブルカバーリングでもよいが、芯糸の伸縮繊維による伸縮性及び柔軟性の効果が十分に発揮されるとともに、軽量で薄手の布帛が得られる点からも、シングルカバーリングが好ましい。なお、ダブルカバーリングの場合には、トルクを打ち消すため、鞘糸上のカバーリングの撚り方向は、鞘糸下のカバーリングの撚り方向と逆方向にするのが好ましい。
鞘糸によるカバーリングは、芯糸の周囲を一重にカバーリングするシングルカバーリングのみではなく、二重にカバーリングするダブルカバーリングでもよいが、芯糸の伸縮繊維による伸縮性及び柔軟性の効果が十分に発揮されるとともに、軽量で薄手の布帛が得られる点からも、シングルカバーリングが好ましい。なお、ダブルカバーリングの場合には、トルクを打ち消すため、鞘糸上のカバーリングの撚り方向は、鞘糸下のカバーリングの撚り方向と逆方向にするのが好ましい。
本発明の芯鞘複合糸(B)における、芯糸と鞘糸の比率(重量比)は、3~15/85~97が好ましく、より好ましくは5~10/90~95である。芯糸が3重量%以上であれば、芯鞘糸に伸縮性及び柔軟性を付与することができ、また、鞘糸が85重量%以上であれば、鞘糸の高機能繊維による耐切創性を損なうことなく、芯鞘糸に伸縮性と柔軟性を付与することができる。
芯鞘複合糸(B)の太さは、芯糸及び鞘糸の繊度、鞘糸のカバーリング時の撚り数等によって影響をうけるが、綿番手で5~30番手、より好ましくは7~20番手になるように調整するのがよい。太さが5番手以上であれば、糸として太すぎることがないので、伸縮性が著しく低下することがない。一方、30番手以下であれば、糸としての強度が不十分になることがない。
[複合糸]
本発明の複合糸は、前記の芯鞘複合糸(A)と芯鞘複合糸(B)を引き揃えたものを撚糸加工する(合撚)することで得られる。
本発明の複合糸は、前記の芯鞘複合糸(A)と芯鞘複合糸(B)を引き揃えたものを撚糸加工する(合撚)することで得られる。
撚り合わせる芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)の本数は、特に限定されず、それぞれ1本ずつ用いて撚り合わせてもよいし、どちらかを複数本用いて撚り合わせても、あるいはそれぞれ複数本用いて撚り合わせることもできる。
用いる芯鞘糸の本数が多くなると、得られる複合糸の重量が大きくなるとともに太くなるため、手袋等の防護用布帛を編成した場合に、布帛が重くかつ厚くなりすぎて装着時のフィット感が低下するので、芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)を各1本ずつ用いて撚り合わせることが好ましい。
異なる繊度の芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)を撚り合わせてもよいが、複合糸に耐切創性と伸縮性、柔軟性をバランスよく付与するには、同じ繊度の芯鞘複合糸(A)と芯鞘複合糸(B)を撚り合わせるのが好ましい。
用いる芯鞘糸の本数が多くなると、得られる複合糸の重量が大きくなるとともに太くなるため、手袋等の防護用布帛を編成した場合に、布帛が重くかつ厚くなりすぎて装着時のフィット感が低下するので、芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)を各1本ずつ用いて撚り合わせることが好ましい。
異なる繊度の芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)を撚り合わせてもよいが、複合糸に耐切創性と伸縮性、柔軟性をバランスよく付与するには、同じ繊度の芯鞘複合糸(A)と芯鞘複合糸(B)を撚り合わせるのが好ましい。
芯鞘複合糸(A)と芯鞘複合糸(B)を撚り合わせる際の撚り数は、3~10t/インチが好ましく、より好ましくは4~8t/インチである。前記の式(1)で表される撚り係数(K)は、望ましくは1.0~3.0、より好ましくは、1.5~2.5に調整するのがよい。撚り係数が1.0以上であれば、均一に撚り合わせられるので、複合糸に耐切創性と伸縮性、柔軟性をバランスよく付与することができる。また、撚り係数が3.0以下であれば、強く撚り合わされ過ぎることがないので、複合糸の伸縮性、柔軟性の低下を防ぐことができる。
複合糸における高機能繊維以外の有機繊維の割合は、布帛の耐切創性、フィット感及び厚みを確保する観点より、10~50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは30~50重量%の範囲、さらに好ましくは40~50重量%の範囲である。有機繊維としては、耐熱性があり、紡績性が良好で、柔軟性のある複合糸が得られる点、また、布帛に柔らかな肌ざわりと、厚みや吸水性等を付与できる点から綿繊維が好ましい。
また、複合糸における伸縮繊維の割合は、1.5~5重量%が好ましく、より好ましくは2~4重量%、さらに好ましくは2~3.5重量%である。1.5重量%以上であると、複合糸に伸縮性を付与することができ、5重量%以下であると、適度なフィット感のある布帛を得ることができる。
また、複合糸における伸縮繊維の割合は、1.5~5重量%が好ましく、より好ましくは2~4重量%、さらに好ましくは2~3.5重量%である。1.5重量%以上であると、複合糸に伸縮性を付与することができ、5重量%以下であると、適度なフィット感のある布帛を得ることができる。
複合糸の太さは、望ましくは綿番手で4~8番手、より好ましくは綿番手で5~7番手とするのがよい。4番手以上であれば、複合糸が太くなりすぎることがないので、手袋等の防護用布帛の装着時のフィット感の低下を防ぐことができる。一方、8番手以下であれば、複合糸が細くなりすぎることがないので、手袋等の防護用布帛の耐切創性の低下を防止できる。
[布帛]
本発明の複合糸は、布帛(特に防護用布帛)の材料として用いられて編地に編成され、あるいは織地に製織される。手袋等の編地には、市販のコンピューター手袋編機SFGやSTJ(株式会社島精機製作所)が便宜に採用される。作業服等の織地には汎用の織機が採用される。編機ゲージ数は、布帛の要求品質に応じて適宜選択するのが良い。例えばゲージ数を7G~13Gに設定することで、厚みが異なる、つまり切創力(耐切創性)が異なる布帛を作製することが可能となる。
本発明の複合糸は、布帛(特に防護用布帛)の材料として用いられて編地に編成され、あるいは織地に製織される。手袋等の編地には、市販のコンピューター手袋編機SFGやSTJ(株式会社島精機製作所)が便宜に採用される。作業服等の織地には汎用の織機が採用される。編機ゲージ数は、布帛の要求品質に応じて適宜選択するのが良い。例えばゲージ数を7G~13Gに設定することで、厚みが異なる、つまり切創力(耐切創性)が異なる布帛を作製することが可能となる。
本発明の布帛は、本発明の複合糸を、布帛重量の30~100重量%用いてなる。30重量%未満では、本発明の複合糸の効果(耐切創性)が不充分となる虞がある。より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、を用いるのが良い。
本発明の複合糸は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリビニルアルコール系繊維など他の公知の繊維との混繊、交撚などによる複合糸としても使用することもできる。
本発明の複合糸は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリビニルアルコール系繊維など他の公知の繊維との混繊、交撚などによる複合糸としても使用することもできる。
本発明の複合糸を用いて布帛を作製する場合は、布帛のISO13997試験による切創力が、10N以上になるように織編することが望ましい。より好ましくは15N以上であり、さらに好ましくは20N以上である。本発明の布帛は、厚みが増加すれば耐切創性も向上するので、布帛の厚み調整により所望の切創力を得ることができる。
具体例としては、手袋を編成する場合、手の平部あるいは手の甲部の面密度(目付)は200~600g/m2に調整するのが望ましい。目付が小さすぎる場合は耐切創性が低下し、大きすぎる場合は編地が硬くなりフィット感が悪くなる。より好ましい面密度(目付)は300~400g/m2である。
具体例としては、手袋を編成する場合、手の平部あるいは手の甲部の面密度(目付)は200~600g/m2に調整するのが望ましい。目付が小さすぎる場合は耐切創性が低下し、大きすぎる場合は編地が硬くなりフィット感が悪くなる。より好ましい面密度(目付)は300~400g/m2である。
本発明において、複合糸を用いてなる布帛は、手袋の装着感が非常に良いことから、手袋編み立て時にプレーティングにて弾性糸を挿入する操作が、基本的に不要であるが、必要に応じて、複合糸を地糸に、伸縮性糸等を添え糸に用いて編地を編成しても良い。
プレーティング編みは、添え糸編みとも言い、2種類の糸を用いて一方の糸が他方の糸を覆うように編んだ組織である。地糸に添え糸を添え糸編みし、表と裏に異なった糸を出すことができる。添え糸としては、例えば、ポリウレタン系弾性糸、ウーリーナイロン糸等の伸縮性糸が好ましいが、本発明による効果を損なわない範囲で、アラミド紡績糸、高機能繊維等の非伸縮性糸を用いることができる。
プレーティング編みは、添え糸編みとも言い、2種類の糸を用いて一方の糸が他方の糸を覆うように編んだ組織である。地糸に添え糸を添え糸編みし、表と裏に異なった糸を出すことができる。添え糸としては、例えば、ポリウレタン系弾性糸、ウーリーナイロン糸等の伸縮性糸が好ましいが、本発明による効果を損なわない範囲で、アラミド紡績糸、高機能繊維等の非伸縮性糸を用いることができる。
なお、プレーティング編みにおいては、地糸と添え糸のどちらか一方の糸を外面または内面に配置するように編む。地糸を外面/添え糸を内面に配置して編む場合は、そのままの状態を手袋とし、また、地糸を内面/添え糸を外面に配置して編む場合は、編み上がりの手袋を内/外面を逆にして、最終的に地糸を外面/添え糸を内面に配置した状態を手袋とする。こうすることで、手袋着用の際に耐切創性がある地糸と使用者の皮膚との接触を比較的抑え、伸縮性がある添え糸を皮膚と接触させることで着用感が向上するとともに、外面の耐切創性がある地糸が作業における外部の鋭利物等によるダメージから内面の添え糸の損傷を防ぎ、手袋の耐久性を高めることができる。前記編み方については、編み立てのし易さ等に応じて、どちらかの方法を採用すればよい。
次に、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、各物性等の評価方法は、以下の方法に準拠した。
[番手あるいは繊度]
芯鞘複合糸(A)、芯鞘複合糸(B)及び両者の合撚糸である複合糸の番手あるいは繊度は、JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法8.3 B法(簡便法)により求めた。
F0=1000×m/L×(100+R0)/100
(F0:正量繊度(tex)、m:試料の絶乾重量(g)、L:試料の長さ(m)、R0:JIS L 0105の4.1に規定する工程水分率(%))
番手は、上記の正量繊度から換算した。
芯鞘複合糸(A)、芯鞘複合糸(B)及び両者の合撚糸である複合糸の番手あるいは繊度は、JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法8.3 B法(簡便法)により求めた。
F0=1000×m/L×(100+R0)/100
(F0:正量繊度(tex)、m:試料の絶乾重量(g)、L:試料の長さ(m)、R0:JIS L 0105の4.1に規定する工程水分率(%))
番手は、上記の正量繊度から換算した。
[手袋の厚み]
JIS L 1096:2010 織物及び編物の生地試験方法8.4により手袋の厚みを測定した。
JIS L 1096:2010 織物及び編物の生地試験方法8.4により手袋の厚みを測定した。
[切創力及び耐切創性(切れ難さ:Cut resistance)]
ISO13997に準拠し、手袋の手の平部の切創力(N)を測定した。測定装置は、RGI社製のTDM-100を用いた。
切創力(N)を布帛(手の平部)の目付(g/m2)で除して100倍し、耐切創性とした。耐切創性の値が大きいほど切れ難いと判断した。
ISO13997に準拠し、手袋の手の平部の切創力(N)を測定した。測定装置は、RGI社製のTDM-100を用いた。
切創力(N)を布帛(手の平部)の目付(g/m2)で除して100倍し、耐切創性とした。耐切創性の値が大きいほど切れ難いと判断した。
[フィット感]
5名の被験者による着用試験を実施した。EN 420:2003 Protective gloves-General requirements and test methodsの5.2によって、被験者全員がデクステリティ(Dexterity)にレベル5の評価を与え、5名中5名が「フィット感良好」と評価した場合を◎(合格)、5名中3名以上が「フィット感良好」と評価した場合を○(合格)、5名中2名が「フィット感良好」と評価した場合を△、それ以外を×(不合格)とした。
5名の被験者による着用試験を実施した。EN 420:2003 Protective gloves-General requirements and test methodsの5.2によって、被験者全員がデクステリティ(Dexterity)にレベル5の評価を与え、5名中5名が「フィット感良好」と評価した場合を◎(合格)、5名中3名以上が「フィット感良好」と評価した場合を○(合格)、5名中2名が「フィット感良好」と評価した場合を△、それ以外を×(不合格)とした。
(実施例1)
ステンレス鋼細線の単糸1本(日本精線株式会社製、直径:50μm、比重:7.98)に、アラミド繊維(ケブラー(登録商標))の短繊維(繊維長:38mm)と中長繊維綿からなる混紡績糸(ケブラー/綿=55/45(重量比))を、12t/インチの撚り数でZ方向に巻き付け、綿番手10(s)の芯鞘複合糸(A)を作製した。当該芯鞘複合糸(A)の撚り係数は3.8となる。
一方、ポリウレタン系弾性繊維のライクラ78T(登録商標)(東レ・オペロンテックス株式会社製、繊度:78dtex、破断伸度:530%)に、ケブラーと中長繊維綿からなる上記と同じ混紡績糸を、12t/インチの撚り数でZ方向に巻き付け、綿番手10(s)の芯鞘複合糸(B)を作製した。当該芯鞘複合糸(B)の撚り係数は3.8となる。
ステンレス鋼細線の単糸1本(日本精線株式会社製、直径:50μm、比重:7.98)に、アラミド繊維(ケブラー(登録商標))の短繊維(繊維長:38mm)と中長繊維綿からなる混紡績糸(ケブラー/綿=55/45(重量比))を、12t/インチの撚り数でZ方向に巻き付け、綿番手10(s)の芯鞘複合糸(A)を作製した。当該芯鞘複合糸(A)の撚り係数は3.8となる。
一方、ポリウレタン系弾性繊維のライクラ78T(登録商標)(東レ・オペロンテックス株式会社製、繊度:78dtex、破断伸度:530%)に、ケブラーと中長繊維綿からなる上記と同じ混紡績糸を、12t/インチの撚り数でZ方向に巻き付け、綿番手10(s)の芯鞘複合糸(B)を作製した。当該芯鞘複合糸(B)の撚り係数は3.8となる。
得られた芯鞘複合糸(A)及び芯鞘複合糸(B)の各1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせて合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が1181dtexで、綿番手は5(s)で、撚り係数は2.2となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=46/38/13/3(重量%)である。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=46/38/13/3(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1で用いた芯鞘複合糸(A)の替わりに、ケブラーと綿の混紡績糸(ケブラー/綿=55/45(重量比)、撚り数:12t/インチ、撚り係数:3.8、綿番手10(s))を用いた。当該混紡績糸と、実施例1で得られた芯鞘複合糸(B)の1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が1181dtexで、綿番手は5(s)で、撚り係数は2.2となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/ポリウレタン=53/44/3(重量%)である。
実施例1で用いた芯鞘複合糸(A)の替わりに、ケブラーと綿の混紡績糸(ケブラー/綿=55/45(重量比)、撚り数:12t/インチ、撚り係数:3.8、綿番手10(s))を用いた。当該混紡績糸と、実施例1で得られた芯鞘複合糸(B)の1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が1181dtexで、綿番手は5(s)で、撚り係数は2.2となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/ポリウレタン=53/44/3(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で用いた芯鞘複合糸(B)の替わりに、比較例1で得たケブラーと綿の混紡績糸を用いた。実施例1で得た芯鞘複合糸(A)と、当該混紡績糸の各1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が1181dtexで、綿番手は5(s)で、撚り係数は2.2となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属=48/39/13(重量%)である。
実施例1で用いた芯鞘複合糸(B)の替わりに、比較例1で得たケブラーと綿の混紡績糸を用いた。実施例1で得た芯鞘複合糸(A)と、当該混紡績糸の各1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が1181dtexで、綿番手は5(s)で、撚り係数は2.2となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属=48/39/13(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例2で得た複合糸を1本用い、添え糸(プレーティング)としてライクラ44T(登録商標)(東レ・オペロンテックス株式会社製、繊度:44dtex、破断伸度:530%)を芯糸としウーリーナイロン78T(繊度:78dtex)を鞘糸とする芯鞘糸1本とともに、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属=48/39/13(重量%)である。
比較例2で得た複合糸を1本用い、添え糸(プレーティング)としてライクラ44T(登録商標)(東レ・オペロンテックス株式会社製、繊度:44dtex、破断伸度:530%)を芯糸としウーリーナイロン78T(繊度:78dtex)を鞘糸とする芯鞘糸1本とともに、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属=48/39/13(重量%)である。
(実施例2)
ポリウレタン系弾性繊維としてライクラ44T(登録商標)を用いる以外は、実施例1と同様にして、芯鞘複合糸(B)を作製した。当該芯鞘複合糸(B)の撚り数は12t/インチ、撚り係数は2.7で、綿番手は20(s)となる。
実施例1で得た芯鞘複合糸(A)と、上記の芯鞘複合糸(B)の各1本を引き揃え、実施例1と同様にして、複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が886dtexで、綿番手は6.7(s)で、撚り係数は1.9となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=44/36/18/2(重量%)である。
ポリウレタン系弾性繊維としてライクラ44T(登録商標)を用いる以外は、実施例1と同様にして、芯鞘複合糸(B)を作製した。当該芯鞘複合糸(B)の撚り数は12t/インチ、撚り係数は2.7で、綿番手は20(s)となる。
実施例1で得た芯鞘複合糸(A)と、上記の芯鞘複合糸(B)の各1本を引き揃え、実施例1と同様にして、複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が886dtexで、綿番手は6.7(s)で、撚り係数は1.9となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=44/36/18/2(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、13ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
芯鞘複合糸(A)の替わりに、比較例1で得たケブラーと綿の混紡績糸を用いた。当該混紡績糸と、実施例2で得た芯鞘複合糸(B)の各1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が886dtexで、綿番手は6.7(s)で、撚り係数は1.9となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/ポリウレタン=54/44/2(重量%)である。
芯鞘複合糸(A)の替わりに、比較例1で得たケブラーと綿の混紡績糸を用いた。当該混紡績糸と、実施例2で得た芯鞘複合糸(B)の各1本を引き揃え、撚り数5t/インチでS方向に撚り合わせ合撚糸とし複合糸を作製した。当該複合糸は繊度が886dtexで、綿番手は6.7(s)で、撚り係数は1.9となる。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/ポリウレタン=54/44/2(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、13ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2で得た複合糸を1本用い、添え糸(プレーティング)としてウーリーナイロン156T(繊度:156dtex)1本とともに、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
実施例2で得た複合糸を1本用い、添え糸(プレーティング)としてウーリーナイロン156T(繊度:156dtex)1本とともに、10ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2で得た複合糸を2本用い、添え糸(プレーティング)としてアラミド(ケブラー(登録商標)紡績糸(20s/2)1本とともに、7ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
実施例2で得た複合糸を2本用い、添え糸(プレーティング)としてアラミド(ケブラー(登録商標)紡績糸(20s/2)1本とともに、7ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1~4に用いた混紡績糸のケブラー/綿=55/45(重量比)を、ケブラー/綿=90/10(重量比)に変更した以外は、実施例2と同じにして複合糸を作製した。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=72/8/18/2(重量%)である。
実施例1~4に用いた混紡績糸のケブラー/綿=55/45(重量比)を、ケブラー/綿=90/10(重量比)に変更した以外は、実施例2と同じにして複合糸を作製した。
複合糸を構成する各繊維の混率は、アラミド/綿/金属/ポリウレタン=72/8/18/2(重量%)である。
得られた複合糸を1本用いて、13ゲージタイプの手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給し、手袋を編み上げ、得られた手袋の目付及び厚みを測定するとともに、切創力、耐切創性及びフィット感を評価した。結果を表1に示す。
表1より、金属繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(A)(芯鞘複合紡績糸)を含む複合糸で作製した本発明(実施例1、実施例2)の手袋(布帛)は、前記芯鞘複合糸(A)を含まない複合糸で作製した手袋(比較例1、比較例4)に比べ、耐切創性に優れていることが分かる。
そして、金属繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(A)(芯鞘複合紡績糸)と、ポリウレタン系弾性繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(B)(芯鞘複合紡績糸)と、を合撚してなる複合糸で作製した本発明の手袋(実施例1)は、弾性繊維を芯糸とする芯鞘複合糸の替わりに、アラミドと綿の混紡績糸を用いて合撚した複合糸で作製した手袋(比較例2)に比べ、厚みが増し、耐切創性に優れるとともにフィット感が良好であることがわかる。
また、比較例2の複合糸を用いて手袋のフィット感を高めるには、弾性繊維をプレーティングで導入する必要があるが(比較例3)、比較例3の方法では手袋の製編工程が煩雑になる。その場合でも、実施例1で得た手袋に比べ耐切創性が著しく劣っている。
また、比較例2の複合糸を用いて手袋のフィット感を高めるには、弾性繊維をプレーティングで導入する必要があるが(比較例3)、比較例3の方法では手袋の製編工程が煩雑になる。その場合でも、実施例1で得た手袋に比べ耐切創性が著しく劣っている。
また、実施例3、4に示すように、金属繊維を芯糸とする芯鞘複合糸(A)(芯鞘複合紡績糸)と、ポリウレタン系弾性繊維を含む芯鞘複合糸(B)(芯鞘複合紡績糸)とを合撚してなる本発明の複合糸に、添え糸(プレーティング)を併用することで、手袋編機に対する繊度調整ができるので、使用する手袋編機のゲージ数に対応した手袋の編成が可能になることがわかる。
また、実施例5に示すように混紡績糸のアラミドの割合を増やすことで、より耐切創性が向上することがわかる。
本発明の複合糸は、耐切創性と伸縮性、柔軟性を有しているので、布帛に耐切創性と良好なフィット感を付与することができる。したがって、土木建設作業や農作業あるいは漁業、林業、食品産業、医療、ハイテク産業等における作業用手袋、各種のスポーツ用手袋等の防護用手袋の他、消防服、作業服、スポーツ衣料、指サック、前掛け等の防護衣料に好適に用いることができる。
Claims (6)
- 無機繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(A)と、
伸縮繊維を芯糸とし、その周囲を有機繊維で構成した芯鞘複合糸(B)と、の合撚糸で構成されていることを特徴とする複合糸。 - 前記無機繊維が、金属繊維である、請求項1に記載の複合糸。
- 前記有機繊維が、高機能繊維の短繊維を10重量%以上含んでなる、請求項1または2に記載の複合糸。
- 前記伸縮繊維が、繊度10~200dtexのポリウレタン弾性繊維である、請求項1~3のいずれかに記載の複合糸。
- 前記合撚糸の下記式(1)で表される撚り係数(K)が1.0~3.0である、請求項1~4のいずれかに記載の複合糸。
K=T/√N (1)
(ただし、Tは撚り数(t/インチ)、Nは番手(s)を表す) - 請求項1~5のいずれかに記載の複合糸を、布帛重量の30~100重量%用いてなる布帛。
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JP (1) | JP2023047523A (ja) |
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2021
- 2021-09-27 JP JP2021156487A patent/JP2023047523A/ja active Pending
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