JP2023047475A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Kyohei Tanaka
翠 関根
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Abstract

【課題】埋まり性と密着性に優れる記録物を与えることのできるインクジェット記録方法を提供すること。【解決手段】記録媒体上に、放射線硬化型である白色インクを吐出する第1吐出工程と、前記白色インクに放射線を照射し、前記白色インクの硬化塗膜Wを形成する第1硬化工程と、前記硬化塗膜W上に、放射線硬化型である非白色インクを吐出する第2吐出工程と、前記非白色インクに放射線を照射し、前記非白色インクの硬化塗膜Cを形成する第2硬化工程と、を備え、前記白色インクは重合性化合物を含み、前記白色インクの単官能モノマーの含有量Mwは、前記重合性化合物の総量に対して、65質量%以下であり、前記硬化塗膜Wの厚さHwが、前記硬化塗膜Cの厚さHcの0.7倍以下である、インクジェット記録方法。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、得られるが質の向上について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、白色インクの吐出量を増加させなくとも、白色インクによる記録画像中に画像欠損が生じることを防止することを目的として、複数の吐出口を有し、前記吐出口から光硬化型の白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、複数の吐出口を有し、前記吐出口から前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、白色インク用記録ヘッドは、基本色インク用記録ヘッドによる画像記録よりも単位面積あたりの記録画素密度を高くなるように、白色インクを吐出できるインクジェット記録装置が開示されている。
特開2005-125662号公報
特許文献1に記載のように、光硬化型の白色インクを記録媒体に吐出した上に、非白色インクを記録媒体に吐出することにより、白色インクによって隠蔽性が確保され、より画質に優れた記録物を得ることが知られている。しかしながら、このように複数のインクを重ねる場合には、白色インクの組成によっては、非白色インクが白色インクの塗膜上で濡れ広がらず、結果として非白色インクの埋まり性が悪くなる場合がある。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体上に、放射線硬化型である白色インクを吐出する第1吐出工程と、前記白色インクに放射線を照射し、前記白色インクの硬化塗膜Wを形成する第1硬化工程と、前記硬化塗膜W上に、放射線硬化型である非白色インクを吐出する第2吐出工程と、前記非白色インクに放射線を照射し、前記非白色インクの硬化塗膜Cを形成する第2硬化工程と、を備え、前記白色インクは重合性化合物を含み、前記白色インクの単官能モノマーの含有量Mwは、前記重合性化合物の総量に対して、65質量%以下であり、前記硬化塗膜Wの厚さHwが、前記硬化塗膜Cの厚さHcの0.7倍以下である。
本実施形態のシリアル方式のインクジェット装置を示す斜視図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びそれに対応するメタクリロイルのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味する。
〔インクジェット記録方法〕
本実施形態のインクジェット記録方法は、記録媒体上に、放射線硬化型である白色インクを吐出する第1吐出工程と、白色インクに放射線を照射し、白色インクの硬化塗膜Wを形成する第1硬化工程と、硬化塗膜W上に、放射線硬化型である非白色インクを吐出する第2吐出工程と、非白色インクに放射線を照射し、非白色インクの硬化塗膜Cを形成する第2硬化工程と、を備え、白色インクは重合性化合物を含み、白色インクの単官能モノマーの含有量Mwは、重合性化合物の総量に対して、65質量%以下であり、硬化塗膜Wの厚さHwが、硬化塗膜Cの厚さHcの0.7倍以下である。
従来、白色インクを下地として非白色インクを重ねることで、優れた画像を形成することが行われているが、白色インクと非白色インクの組み合わせや、それらを用いた画像形成条件によっては、白色インクの塗膜上で非白色インク濡れ広がらず、埋まり性が低下したり、密着性が低下したりする場合がある。
これに対して、本実施形態においては、所定の白色インクを用い、かつ、白色インクによる硬化塗膜Wの厚さHwと非白色インクによる硬化塗膜Cの厚さHcが所定の関係となるように白色インクと非白色インクを重ねて塗膜を形成することにより、埋まり性及び密着性に優れる記録物を得ることができる。
なお、本実施形態における放射線硬化型のインク組成物は、インクジェット法によりインクジェットヘッドから吐出して用いる組成物である。以下、放射線硬化型インクジェット組成物の一実施形態として放射線硬化型インク組成物について説明するが、本実施形態に係る組成物はインク組成物以外の組成物、例えば3D造形用に用いられる組成物であってもよい。
また、放射線硬化型インクジェット組成物は、放射線を照射することにより硬化する。放射線としては、紫外線、電子線、赤外線、可視光線、エックス線等が挙げられる。放射線としては、放射線源が入手しやすく広く用いられている点、及び紫外線の放射による硬化に適した材料が入手しやすく広く用いられている点から、紫外線が好ましい。
1.第1吐出工程
第1吐出工程は、記録媒体上に、放射線硬化型である白色インクを吐出する工程である。第1吐出工程では、白色インクをインクジェットヘッドから吐出して記録媒体に付着させる。より具体的には、圧力発生手段を駆動させて、インクジェットヘッドの圧力発生室内に充填された白色インクをノズルから吐出させる。このような吐出方法をインクジェット法ともいう。
インクジェットヘッドとしては、ライン方式により記録を行うラインヘッドと、シリアル方式により記録を行うシリアルヘッドが挙げられる。
ラインヘッドを用いたライン方式では、例えば、記録媒体の記録幅以上の幅を有するインクジェットヘッドをインクジェット装置に固定する。そして、記録媒体を副走査方向(記録媒体の縦方向、搬送方向)に沿って移動させ、この移動に連動してインクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出させることにより、記録媒体上に画像を記録する。
シリアルヘッドを用いたシリアル方式では、例えば、記録媒体の幅方向に移動可能なキャリッジにインクジェットヘッドを搭載する。そして、キャリッジを主走査方向(記録媒体の横方向、幅方向)に沿って移動させ、この移動に連動してヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録媒体上に画像を記録することができる。
1.1.記録媒体
記録媒体の素材としては、特に限定されないが、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のプラスチック類及びこれらの表面が加工処理されているもの、ガラス、紙、金属、木材等が挙げられる。
またその記録媒体の形態も、特に限定されるものではない。例えばフィルム、ボード、布等が挙げられる。
1.2.白色インク
白色インクは、放射線硬化型のインク組成物であれば、特に制限されないが、例えば、白色色材、重合性化合物、及び光重合開始剤を有し、必要に応じて重合禁止剤やスリップ剤などのその他の添加剤を含んでもよい。
1.2.1.白色色材
白色色材としては、特に制限されないが、例えば、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの白色無機顔料が挙げられる。当該白色無機顔料以外に、白色の中空樹脂粒子及び高分子粒子などの白色有機顔料を使用することもできる。
白色色材としては、上記例示した中でも、白色度等が良好であるという観点から、酸化チタンを用いることが好ましい。白色色材は、1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
白色色材の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは7.5~22.5質量%であり、より好ましくは10~20質量%であり、さらに好ましくは12.5~17.5質量%である。白色色材の含有量が上記範囲内であることにより、隠蔽性や密着性がより向上し、この上に形成される非白色インクの画像の埋まり性もより向上する傾向にある。
1.2.2.分散剤
白色色材は、分散媒中に安定的に分散できることが好適であり、そのために分散剤を使用して分散させてもよし、自己分散型としてもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするものが挙げられる。分散剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、アベシア(Avecia)社やノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse36000等)、BYK Additives&Instruments社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
白色インクに含まれる分散剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.1~2.0質量%であり、より好ましくは0.3~1.5質量%であり、さらに好ましくは0.5~1.5質量%である。
1.2.3.重合性化合物
重合性化合物には、重合性官能基を1つもつ単官能モノマーと、重合性官能基を複数持つ多官能モノマーと、重合性官能基を1又は複数もつオリゴマーと、が含まれる。各重合性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1.2.3.1.単官能モノマー
単官能モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、窒素含有単官能モノマー、架橋縮合環構造を有する単官能(メタ)アクリレート、芳香族基含有単官能モノマー、脂肪族基含有単官能モノマーが挙げられる。
白色インクに含まれる単官能モノマーの含有量Mwは、重合性化合物の総量に対して、65質量%以下であり、好ましくは5~60質量%であり、より好ましくは10~55質量%であり、さらに好ましくは15~50質量%であり、よりさらに好ましくは20~45質量%であり、さらにより好ましくは25~40質量%である。白色インクの単官能モノマーの含有量Mwが65質量%以下であることにより、相対的に多官能モノマーの含有量がより高くなる。このように、下地となる白色インクが多官能モノマーを比較的多く含むことにより、上層に非白色インクを付着させた場合のインクの埋まり性が向上する。これは、多官能モノマーを含むことにより白色インクの塗膜が緊密となり、非白色インクが上で濡れ広がりやすくなるためと考えられるが、これに限定されるものではない。
なお、上記のように多官能モノマーを比較的多く含むインクから形成される硬化塗膜は硬くなる傾向にあり、記録物を折り曲げた際に硬化塗膜の割れなどが発生しやすくなる。しかし、本実施形態においては、後述するように白色インクの硬化塗膜を非白色インクの硬化塗膜よりも薄く形成することにより、記録物を折り曲げた際にも塗膜の割れが発生しにくくなり、密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.1.1.窒素含有単官能モノマー
窒素含有単官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルフォルムアミド、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルアセトアミド及びN-ビニルピロリドン等の窒素含有単官能ビニルモノマー;アクリロイルモルフォリン等の窒素含有単官能アクリレートモノマー;(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロライド4級塩等の(メタ)アクリルアミド等の窒素含有単官能アクリルアミドモノマーが挙げられる。
このなかでも、窒素含有単官能ビニルモノマー又は窒素含有単官能アクリレートモノマーの何れかを含むことが好ましく、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルピロリドン、又はアクリロイルモルフォリン(ACMO)、ビニルメチルオキサゾリジノンなどの含窒素複素環構造を有するモノマーがより好ましく、アクリロイルモルフォリン、ビニルメチルオキサゾリジノンを含むことがさらに好ましい。
このような窒素含有単官能モノマーを用いることにより、塗膜の耐擦性がより向上する傾向にある。さらに、アクリロイルモルフォリン等の含窒素複素環構造を有する窒素含有単官能アクリレートモノマーは塗膜の延伸性及び密着性をより向上させる傾向にある。
白インクに含まれる窒素含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1.0~20質量%であり、より好ましくは1.0~16質量%であり、さらに好ましくは1.0~14質量%である。窒素含有単官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.1.2.芳香族基含有単官能モノマー
芳香族基含有単官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(PEA)、ベンジル(メタ)アクリレート(BZA)、アルコキシ化2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェニル(メタ)アクリレート、アルコキシ化ノニルフェニル(メタ)アクリレート、p-クミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、及び2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
このなかでも、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましく、フェノキシエチルアクリレート(PEA)がさらに好ましい。このような芳香族基含有単官能モノマーを用いることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
白インクに含まれる芳香族基含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは5~30質量%であり、より好ましくは10~25質量%であり、さらに好ましくは15~20質量%である。芳香族基含有単官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.1.3.脂肪族基含有単官能モノマー
脂肪族基含有単官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、3,3,5-トリメチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、tertブチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリル酸-1,4-ジオキサスピロ[4,5]デシ-2-イルメチル等の脂環属基含有(メタ)アクリレート;イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐鎖の脂肪属基含有(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの架橋縮合環構造を有する単官能(メタ)アクリレート;ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレートが挙げられる。
このなかでも、3,3,5-トリメチルシクロへキシルアクリレート(TMCHA)、イソボルニルアクリレート(IBXA)、tertブチルシクロヘキサノールアクリレート(TBCHA)、ラウリルアクリレート(LA)が好ましい。このような脂肪族基含有単官能モノマーを用いることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
白インクに含まれる脂肪族基含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1.0~20質量%であり、より好ましくは1.0~16質量%であり、さらに好ましくは1.0~12質量%である。脂肪族基含有単官能モノマーの含有量が上記範囲であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.1.4.その他
その他の単官能モノマーとしては、上記の他に、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸;該不飽和カルボン酸の塩;不飽和カルボン酸のエステル、ウレタン、アミド及び無水物;アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタンを用いてもよい。
1.2.3.2.多官能モノマー
多官能モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
白インクに含まれる多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の総量に対して、好ましくは35質量%以上であり、好ましくは40~95質量%であり、より好ましくは45~90質量%であり、さらに好ましくは50~85質量%であり、よりさらに好ましくは55~80質量%であり、さらにより好ましくは60~75質量%である。多官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、上層に非白色インクを付着させた場合のインクの埋まり性が向上する傾向にある。これは、多官能モノマーを含むことにより白色インクの塗膜が緊密となり、非白色インクが上で濡れ広がりやすくなるためと考えられるが、これに限定されるものではない。
1.2.3.2.1.ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレート
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートとしては、特に制限されないが、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。このようなビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートを含むことにより、白インクの粘度が低下し、吐出安定性がより向上する傾向にある。また、白インクの硬化性がより向上するとともに、硬化性の向上に伴って記録速度をより高速化することが可能となる。さらにこれに加えて、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
CH2=CR1-COOR2-O-CH=CH-R3 ・・・ (1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2~20の2価の有機残基であり、R3は水素原子又は炭素数1~11の1価の有機残基である。)
上記式(1)において、R2で表される炭素数2~20の2価の有機残基としては、炭素数2~20の直鎖状、分枝状又は環状の、置換されていてもよいアルキレン基、構造中にエーテル結合及び/又はエステル結合による酸素原子を有する、置換されていてもよい炭素数2~20のアルキレン基、炭素数6~11の、置換されていてもよい2価の芳香族基が挙げられる。これらの中でも、エチレン基、n-プロピレン基、イソプロピレン基、及びブチレン基などの炭素数2~6のアルキレン基、オキシエチレン基、オキシn-プロピレン基、オキシイソプロピレン基、及びオキシブチレン基などの構造中にエーテル結合による酸素原子を有する炭素数2~9のアルキレン基が好ましい。さらに、白インクをより低粘度化でき、かつ、白インクの硬化性をさらに良好にする観点から、R2が、オキシエチレン基、オキシn-プロピレン基、オキシイソプロピレン基、及びオキシブチレン基などの構造中にエーテル結合による酸素原子を有する炭素数2~9のアルキレン基となっている、グリコールエーテル鎖を有する化合物がより好ましい。
上記式(1)において、R3で表される炭素数1~11の1価の有機残基としては、炭素数1~10の直鎖状、分枝状又は環状の、置換されていてもよいアルキル基、炭素数6~11の、置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、メチル基又はエチル基である炭素数1~2のアルキル基、フェニル基及びベンジル基などの炭素数6~8の芳香族基が好適に用いられる。
上記の各有機残基が置換されていてもよい基である場合、その置換基は、炭素原子を含む基及び炭素原子を含まない基に分けられる。まず、上記置換基が炭素原子を含む基である場合、当該炭素原子は有機残基の炭素数にカウントされる。炭素原子を含む基として、以下に限定されないが、例えばカルボキシル基、アルコキシ基が挙げられる。次に、炭素原子を含まない基として、以下に限定されないが、例えば水酸基、ハロ基が挙げられる。
式(2)の化合物の具体例としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)、(メタ)アクリル酸1-メチル-2-ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6-ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p-ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m-ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o-ビニロキシメチルフェニルメチル、メタアクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシエトキシ)イソプロピル等が挙げられる。これらの具体例のうち、インク組成物の硬化性及び粘度と、塗膜の耐擦性とのバランスをとりやすくする観点から、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)が好ましい。
白インクに含まれるビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは10~55質量%以上であり、より好ましくは15~50質量%であり、さらに好ましくは20~45質量%である。ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートの含有量が上記範囲内であることにより、白インクの粘度が低下し、吐出安定性がより向上することに加え、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.2.2.多官能(メタ)アクリレート
多官能(メタ)アクリレートとしては、特に制限されないが、例えば、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジメタアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、及びカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
このなかでも、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)が好ましい。このような多官能(メタ)アクリレートを用いることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
白インクに含まれる多官能(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは2.5~17.5質量%以上であり、より好ましくは5.0~15質量%であり、さらに好ましくは7.5~12.5質量%である。多官能(メタ)アクリレートの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.3.2.3.多官能オリゴマー
重合性オリゴマーとしては、特に制限されないが、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマーが挙げられる。このなかでも、ウレタンアクリレートオリゴマーが好ましい。このような重合性オリゴマーを用いることにより、インクの延伸性や光沢性が向上することに加えて、インク臭気がより低減する傾向にある。
アクリレートオリゴマーは、メタクリレートオリゴマーであってもよい。ここでメタクリレートオリゴマーとは、メタクリロイル基を有するオリゴマーである。
ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエーテル骨格を有するポリエーテル系ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル骨格を有するポリエステル系ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリカーボネート骨格を有するポリカーボネート系ウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。また、芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーであることも好ましく、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーがより好ましい。中でも、ポリエーテル系脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーであることが特に好ましい。このようなウレタンアクリレートオリゴマーの市販品としては、特に制限されないが、例えば、CN980(官能基数2)、CN996(官能基数2)、CN9893(官能基数2)、CN989(官能基数3)、CN968(官能基数6)のようなポリエーテル系脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー;CN2920、CN9011のような脂環族基含有ウレタンアクリレートオリゴマー;CN971(官能基数3)、CN972(官能基数3)、CN978(官能基数2)、CN9782(官能基数2)、CN9783(官能基数2)のようなポリエステル系芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー;CN929(官能基数3)、CN962(官能基数2)、CN963(官能基数2)、CN964(官能基数2)、CN965(官能基数2)、CN981(官能基数2)、CN982(官能基数2)、CN983(官能基数2)、CN9001(官能基数2)、CN9002(官能基数2)、CN9788(官能基数2)のようなポリエステル系脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー;CN991(官能基数2)のようなポリエステル系脂環族ウレタンアクリレートオリゴマー(以上全てサートマー社製);EBECRYL 230(官能基数2)、270(官能基数2)、8311(官能基数3)、8402(官能基数2)、8701(官能基数3)、8804(官能基数2)、8807(官能基数2)、9260(官能基数3)、9270(官能基数2)、KRM8200(官能基数6)、8296(官能基数3)、8452(官能基数10)(以上、ダイセル・サイテック社製商品名)等の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。
エポキシアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA骨格を有する化合物及びポリエステル骨格を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。このようなオリゴマーの市販品としては、特に限定されないが、例えば、CN136、CN104、CN118、CN120のようなビスフェノールA骨格含有エポキシアクリレート2官能オリゴマー;CN2003、CNUVE151のようなポリエステル骨格含有エポキシアクリレート2官能オリゴマー(以上全てサートマー社製)が挙げられる。
ポリエステルアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されないが、例えばCN2254のようなポリエステルアクリレートオリゴマーが挙げられる。
白インクに含まれる重合性オリゴマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.5~7.5質量%であり、より好ましくは1.0~5.0質量%であり、さらに好ましくは1.0~3.0質量%である。重合性オリゴマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜の密着性がより向上する傾向にある。
1.2.4.光重合開始剤
光重合開始剤としては、放射線を照射することにより活性種を生じるものであれば特に限定されないが、例えば、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、アルキルフェノン系重合開始剤、チタノセン系重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等の公知の光重合開始剤が挙げられる。これらの中でも、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が好ましい。このような光重合開始剤を用いることにより、白インクの硬化性がより向上し、特にUV-LEDの光による硬化プロセスによる硬化性がより向上する傾向にある。光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
このようなアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 819(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド)、IRGACURE 1800(ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドと、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトンの質量比25:75の混合物)、IRGACURE TPO(2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)(以上全てBASF社製)等が挙げられる。
白インクに含まれる光重合開始剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは3.0~12質量%であり、より好ましくは5.0~10質量%であり、さらに好ましくは7.0~9.0質量%である。光重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、白インクの硬化性がより向上する傾向にある。
1.2.5.その他の添加剤
本実施形態に係る白インクは、必要に応じて、重合禁止剤、スリップ剤等の添加剤をさらに含んでもよい。
1.2.5.1.重合禁止剤
本実施形態に係る白インクは、重合禁止剤をさらに含んでもよい。重合禁止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合禁止剤としては、以下に限定されないが、例えば、p-メトキシフェノール、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル、ヒドロキノン、クレゾール、t-ブチルカテコール、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-ブチルフェノール)、及び4,4’-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
白インクに含まれる重合禁止剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.05~1.0質量%であり、より好ましくは0.05~0.5質量%である。
1.2.5.2.スリップ剤
本実施形態に係る白インクは、スリップ剤をさらに含んでもよい。スリップ剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スリップ剤としては、シリコーン系界面活性剤が好ましく、ポリエステル変性シリコーンまたはポリエーテル変性シリコーンであることがより好ましい。ポリエステル変性シリコーンとしては、BYK-347、348、BYK-UV3500、3510、3530(以上、BYK Additives&Instruments社製)等が挙げられ、ポリエーテル変性シリコーンとしては、BYK-3570(BYK Additives&Instruments社製)等が挙げられる。
白インクに含まれるスリップ剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.01~2.0質量%であり、より好ましくは0.05~1.0質量%である。
2.第1硬化工程
第1硬化工程は、白色インクに放射線を照射し、白色インクの硬化塗膜Wを形成する工程である。放射線が照射されると、白色インク中の重合性化合物の重合反応が開始することで白色インクが硬化し、硬化塗膜Wが形成される。このとき、重合開始剤が存在すると、ラジカル、酸、及び塩基などの活性種(開始種)を発生し、モノマーの重合反応が、その開始種の機能によって促進される。
ここで、放射線としては、紫外線、赤外線、可視光線、エックス線等が挙げられる。放射線源は、インクジェットヘッドの下流に設けられた放射線源によって、インクに対して照射する。放射線源としては、特に制限されないが、例えば、紫外線発光ダイオードが挙げられる。このような放射線源を使用することで、装置の小型化やコストの低下を実現できる。紫外線源としての紫外線発光ダイオードは、小型であるため、インクジェット装置内に取り付けることができる。
例えば、紫外線発光ダイオードは、放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェットヘッドが搭載されているキャリッジ(媒体幅方向に沿った両端及び/又は媒体搬送方向側)に取り付けることができる。さらに、上述の放射線硬化型インクジェット組成物の組成に起因して低エネルギーかつ高速での硬化を実現できる。照射エネルギーは、照射時間に照射強度を乗じて算出される。そのため、照射時間を短縮することができ、印刷速度が増大する。一方、照射強度を減少させることもできる。これにより、塗膜の硬化が緩やかに起こるので、発色性に優れる硬化塗膜を得ることができる。
上記のようにして得られる硬化塗膜Wの厚さHwは、好ましくは12μm以下であり、より好ましくは0.5~10.0μmであり、さらに好ましくは1.0~8.0μmであり、いっそう好ましくは2.0~6.0μmである。上記のように多官能モノマーを比較的多く含むインクから形成される硬化塗膜は硬くなる傾向にあり、記録物を折り曲げた際に硬化塗膜の割れなどが発生しやすくなる。これに対して、本実施形態においては、硬化塗膜Wの厚さHwが12μm以下であることにより、記録物を折り曲げた際にも塗膜の割れが発生しにくくなり、密着性がより向上する傾向にある。
また、硬化塗膜Wの厚さHwは、後述する硬化塗膜Cの厚さHcに対して、0.7倍以下であり、好ましくは0.1~0.6倍であり、より好ましくは0.2~0.5倍である。硬化塗膜Wの厚さHwが硬化塗膜Cの厚さHcに対して0.7倍以下であることにより、記録物を折り曲げた際にも塗膜の割れが発生しにくくなり、密着性がより向上する。また、硬化塗膜Wの厚さHwが硬化塗膜Cの厚さHcに対して0.1倍以上であることにより、隠蔽性が確保され、得られる記録物の画質がより向上する傾向にある。
3.第2吐出工程
第2吐出工程は、硬化塗膜W上に、放射線硬化型である非白色インクを吐出する工程である。第2吐出工程では、白色インクをインクジェットヘッドから吐出して記録媒体に付着させる。より具体的には、圧力発生手段を駆動させて、インクジェットヘッドの圧力発生室内に充填された白色インクをノズルから吐出させる。非白色インクを用いること以外は、第2吐出工程は第1吐出工程と同様に実施することができる。
3.1.非白色インク
非白色インクは、放射線硬化型のインク組成物であれば、特に制限されないが、例えば、非白色色材、重合性化合物、及び光重合開始剤を有し、必要に応じて重合禁止剤やスリップ剤などのその他の添加剤を含んでもよい。
3.1.1.非白色色材
非白色色材としては、上記白色色材以外の色材であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類などの無機顔料;キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等の有機顔料が挙げられる。非白色色材は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
非白色色材の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.5~10質量%であり、より好ましくは0.5~7.5質量%であり、さらに好ましくは0.5~6.0質量%である。非白色色材の含有量が上記範囲内であることにより、発色性や視認性がより向上する傾向にある。
非白色色材は、分散媒中に安定的に分散できることが好適であり、そのために分散剤を使用して分散させてもよい。分散剤としては、樹脂分散剤等が挙げられ、具体的には白色インクで例示したものと同様のものを用いることができる。また、非白色色材は、例えば、オゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、顔料表面を酸化、あるいはスルホン化して顔料粒子の表面を修飾することにより、自己分散型の顔料として使用してもよい。
非白色インクに含まれる分散剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.1~2.0質量%であり、より好ましくは0.3~1.5質量%であり、さらに好ましくは0.5~1.5質量%である。
非白色色材を含有する非白色インク組成物としては、特に限るものではないが、例えば、シアンインク、イエローインク、マゼンタインク、ブラックインクなどが挙げられる。
3.1.2.重合性化合物
重合性化合物には、重合性官能基を1つもつ単官能モノマーと、重合性官能基を複数持つ多官能モノマーと、重合性官能基を1又は複数もつオリゴマーと、が含まれる。各重合性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非白色インクが含む重合性化合物としては、具体的には白色インクで例示したものと同様のものを用いることができる。以下においては、各重合性化合物の含有量について述べる。
非白色インクに含まれる単官能モノマーの含有量Mcは、重合性化合物の総量に対して、好ましくは55質量%以上であり、より好ましくは60~99質量%であり、さらに好ましくは65~99質量%であり、よりさらに好ましくは70~99質量%であり、さらにより好ましくは75~99質量%であり、特に好ましくは80~99質量%である。非白色インクの単官能モノマーの含有量Mwが55質量%以上であることにより、相対的に単官能モノマーの含有量がより高くなる。このように、積層される非白色インクが単官能モノマーを比較的多く含むことにより、密着性やインクの埋まり性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる窒素含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは2.5~30質量%であり、より好ましくは5.0~25質量%であり、さらに好ましくは7.5~20質量%である。窒素含有単官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる芳香族基含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは5~55質量%であり、より好ましくは10~50質量%であり、さらに好ましくは15~45質量%である。芳香族基含有単官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる脂肪族基含有単官能モノマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは10~40質量%であり、より好ましくは15~35質量%であり、さらに好ましくは20~30質量%である。脂肪族基含有単官能モノマーの含有量が上記範囲であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の総量に対して、好ましくは45質量%以下であり、好ましくは1~40質量%であり、より好ましくは1~35質量%であり、さらに好ましくは1~30質量%であり、よりさらに好ましくは1~25質量%であり、さらにより好ましくは1~20質量%である。多官能モノマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれるビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1~30質量%であり、より好ましくは1~25質量%であり、さらに好ましくは1~20質量%である。ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートの含有量が上記範囲内であることにより、非白インクの粘度が低下し、吐出安定性がより向上することに加え、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる多官能(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1.0~10質量%であり、より好ましくは2.5~7.5質量%である。多官能(メタ)アクリレートの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
白色インクの単官能モノマーの含有量Mwと非白色インクの単官能モノマーの含有量Mcとの差(Mc-Mw)は、好ましくは15~80質量%であり、より好ましくは20~80質量%であり、さらに好ましくは25~75質量%であり、よりさらに好ましくは30~80質量%であり、さらにより好ましくは35~75質量%であり、特に好ましくは40~70質量%である。差(Mc-Mw)が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
非白インクに含まれる重合性オリゴマーの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.5~7.5質量%であり、より好ましくは1.0~5.0質量%であり、さらに好ましくは1.0~3.0質量%である。重合性オリゴマーの含有量が上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。
3.1.3.光重合開始剤
非白色インクが含む重合性化合物としては、具体的には白色インクで例示したものと同様のものを用いることができる。
非白インクに含まれる光重合開始剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは3.0~12質量%であり、より好ましくは5.0~10質量%であり、さらに好ましくは7.0~9.0質量%である。光重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、白インクの硬化性がより向上する傾向にある。
3.1.4.その他の添加剤
本実施形態に係る白インクは、必要に応じて、重合禁止剤、スリップ剤等の添加剤をさらに含んでもよい。非白色インクが含む重合禁止剤、スリップ剤等としては、具体的には白色インクで例示したものと同様のものを用いることができる。
非白インクに含まれる重合禁止剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.05~1.0質量%であり、より好ましくは0.05~0.5質量%である。
非白インクに含まれるスリップ剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.01~2.0質量%であり、より好ましくは0.05~1.0質量%である。
4.第2硬化工程
第2硬化工程は、非白色インクに放射線を照射し、非白色インクの硬化塗膜Cを形成する工程である。第2硬化工程では、硬化塗膜W上に付着した非白色インクに対して放射線を照射し、これにより非白色インク中の重合性化合物の重合反応が開始することで非白色インクが硬化し、硬化塗膜Cが形成される。放射線の照射に関しては、第2硬化工程は第1硬化工程と同様に実施することができる。
硬化塗膜Cの厚さHcは、好ましくは5.0~20μmであり、より好ましくは6.0~18μmであり、さらに好ましくは7.0~16μmであり、よりさらに好ましくは8.0~14μmである。硬化塗膜Cの厚さHcが上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性がより向上する傾向にある。
硬化塗膜Wの厚さHwと硬化塗膜Cの厚さHcの合計の厚さHtは、好ましくは35μm以下であり、より好ましくは5.0~25μmであり、さらに好ましくは7.0~20μmであり、よりさらに好ましくは9.0~15μmである。厚さHtが上記範囲内であることにより、非白色インクの埋まり性や硬化塗膜Wと硬化塗膜Cの密着性がより向上する傾向にある。また、厚さHtが薄いほど、例えば記録媒体をラベル用途として用いる際、巻き太りを解消し、巻き取り時の収容効率を向上させることができる。
〔インクジェット装置〕
本実施形態のインクジェット装置は、上記白色インク及び非白色インクと、インクジェットヘッドと、放射線硬化型インクジェット組成物に対して放射線を照射する放射線源と、を備える。
インクジェット装置の一例として、図1に、シリアルプリンタの斜視図を示す。図1に示すように、シリアルプリンタ20は、搬送部220と、記録部230とを備えている。搬送部220は、シリアルプリンタに給送された記録媒体Fを記録部230へと搬送し、記録後の記録媒体をシリアルプリンタの外に排出する。具体的には、搬送部220は、各送りローラを有し、送られた記録媒体Fを副走査方向T1へ搬送する。
また、記録部230は、搬送部220から送られた記録媒体Fに対して放射線硬化型インクジェット組成物を吐出するインクジェットヘッド231と、付着した放射線硬化型インクジェット組成物に対して放射線を照射する放射線源232と、これらを搭載するキャリッジ234と、キャリッジ234を記録媒体Fの主走査方向S1、S2に移動させるキャリッジ移動機構235を備える。
シリアルプリンタの場合には、インクジェットヘッド231として記録媒体の幅より小さい長さであるヘッドを備え、ヘッドが移動し、複数パス(マルチパス)で記録が行われる。また、シリアルプリンタでは、所定の方向に移動するキャリッジ234にヘッド231と放射線源232が搭載されており、キャリッジの移動に伴ってヘッドが移動することにより記録媒体上に放射線硬化型インクジェット組成物を吐出する。これにより、2パス以上(マルチパス)で記録が行われる。なお、パスを主走査ともいう。パスとパスの間には記録媒体を搬送する副走査を行う。つまり主走査と副走査を交互に行う。
なお、図1においては放射線源がキャリッジに搭載される態様が示されているが、これに限らず、キャリッジに搭載されない放射線源を有していてもよい。
また、本実施形態のインクジェット装置は、上記シリアル方式のプリンタに限定されず、上述したライン方式のプリンタであってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
1.インク組成物の調製
色材、分散剤、各モノマーの一部を秤量して顔料分散用のタンクに入れ、タンクに直径1mmのセラミック製ビーズミルを入れて攪拌することにより、色材をモノマー中に分散させた顔料分散液を得た。次いで、表1に記載の組成となるように、ステンレス製容器である混合物用タンクに、残りのモノマー、重合開始剤、重合禁止剤、及びその他の成分を入れ、混合攪拌して完全に溶解させた後、上記で得られた顔料分散液を投入して、さらに常温で1時間混合撹拌し、さらに5μmのメンブランフィルターでろ過することにより各例の放射線硬化型インクジェット組成物を得た。なお、表中の各例に示す各成分の数値は特段記載のない限り質量%を表す。
Figure 2023047475000001
表1中で使用した略号や製品の成分は、以下の通りである。
<色材(顔料)>
・酸化チタン
・カーボンブラック
<単官能モノマー>
・IBXA(大阪有機化学工業株式会社製、イソボルニルアクリレート)
・PEA(商品名「ビスコート#192」、大阪有機化学工業株式会社製、フェノキシエチルアクリレート)
・ACMO(KJケミカルズ株式会社製、アクリロイルモルフォリン)
<多官能モノマー>
・VEEA(株式会社日本触媒製、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル)
・DPGDA(商品名「SR508」、サートマー株式会社製、ジプロピレングリコールジアクリレート)
<オリゴマー>
・CN9893(サートマー社製、ポリエーテル系脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、官能基数2)
<重合開始剤>
・819(商品名「IRGACURE 819」BASF社製、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド)
・TPO(商品名「IRGACURE TPO」、BASF社製、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)
<重合禁止剤>
・MEHQ(商品名「p-メトキシフェノール」、関東化学株式会社製、ヒドロキノンモノメチルエーテル)
<スリップ剤>
・BYK UV3500(BYK Additives&Instruments社製、アクリロイル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)
<分散剤>
・Solsperse36000(Lubrizol社製、高分子分散剤)
表1中、「重合性化合物の単官能モノマー割合」は、重合性化合物の総量に対する、単官能モノマーの含有量を表す。
2.評価方法
2.1.埋まり性評価
放射線源としてUV-LEDを備える記録装置(製品名PX-G930、セイコーエプソン社製)に、上記のようにして調製した各インクを充填し、記録媒体(PET50A)に向けて、600dpi*600dpiの密度で白色インクのベタ画像を付着させて、これに紫外線照射をして、硬化塗膜Wを得た。なお、硬化塗膜Wの厚さが表2に記載の値となるように、ドッサイズを変化させながら白色インクを吐出した。
次いで、硬化塗膜W上に非白色インクを吐出し、これに紫外線照射をして、硬化塗膜Cを得た。なお、硬化塗膜Cについても、厚さが表2に記載の値となるようにドッサイズを変化させながら非白色インクを吐出した。これにより、記録媒体上に硬化塗膜Wと硬化塗膜Cが積層されたベタパターンを得た。
上記のようにして得られた記録物について、硬化塗膜W上における非白色インクの埋まり性を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
A:記録媒体から30cm離れた位置の目視において、下地の白が視認できず、埋まり性が確認された。
B:記録媒体から1m離れた位置の目視において、下地の白が視認できず、埋まり性が確認されたが、記録媒体から30cm離れた位置の目視においては下地の白が視認された。
C:記録媒体から1m離れた位置の目視において、下地の白が視認された。
2.2.密着性評価
上記の埋まり性の評価において得られた記録物に対してJIS K5600-5-6に準じてクロスカット試験の評価を行った。より具体的には、カッターで、塗膜に対して垂直になるように切込み工具の刃を当てて、切込み間の距離が1mmのマス目を入れて、10×10マスの格子を作った。格子に、約75mmの長さの透明付着テープ(幅25mm)を貼り付け、硬化膜が透けて見えるように十分指でテープを擦った。次に、テープを貼り付けて5分以内に、60°に近い角度で、0.5~1.0秒で確実にテープを硬化膜から引き剥がして、格子の状態を目視にて観察した。評価基準は下記のとおりである。
(評価基準)
A:格子に硬化膜の剥離は認められなかった。
B:格子の50%未満に硬化膜の剥離が認められた。
C:格子の50%以上に硬化膜の剥離が認められた。
Figure 2023047475000002
20…シリアルプリンタ、220…搬送部、230…記録部、231…インクジェットヘッド、232、233…光源、234…キャリッジ、235…キャリッジ移動機構、F…記録媒体、S1,S2…主走査方向、T1…副走査方向

Claims (5)

  1. 記録媒体上に、放射線硬化型である白色インクを吐出する第1吐出工程と、
    前記白色インクに放射線を照射し、前記白色インクの硬化塗膜Wを形成する第1硬化工程と、
    前記硬化塗膜W上に、放射線硬化型である非白色インクを吐出する第2吐出工程と、
    前記非白色インクに放射線を照射し、前記非白色インクの硬化塗膜Cを形成する第2硬化工程と、を備え、
    前記白色インクは重合性化合物を含み、前記白色インクの単官能モノマーの含有量Mwは、前記重合性化合物の総量に対して、65質量%以下であり、
    前記硬化塗膜Wの厚さHwが、前記硬化塗膜Cの厚さHcの0.7倍以下である、
    インクジェット記録方法。
  2. 前記非白色インクは重合性化合物を含み、前記非白色インクの単官能モノマーの含有量Mcは前記重合性化合物の総量に対して、55質量%以上である、
    請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記白色インクの単官能モノマーの含有量Mwと前記非白色インクの単官能モノマーの含有量Mcとの差(Mc-Mw)は、15~80質量%である、
    請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記硬化塗膜Wの厚さHwが、12μm以下である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記硬化塗膜Wの厚さHwと前記硬化塗膜Cの厚さHcの合計の厚さHtは35μm以下である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
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