JP2023047421A - 流体殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線の透過率が低い流体に対する殺菌性能を向上させることができる流体殺菌装置を提供することである。【解決手段】実施形態に係る流体殺菌装置は、筒状を呈し、内部に流体が流れる空間を有する筒部と;前記筒部の側部に設けられた少なくとも1つの光源と;を具備している。前記筒部の側部には、前記流体が流れる空間に連通する孔と、前記孔を覆う窓と、が設けられている。前記光源は、基板と;前記基板の前記筒部側の面に設けられ、前記窓を介して、前記流体に紫外線を照射可能な少なくとも1つの発光素子と;を有する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、流体殺菌装置に関する。
水などの流体に紫外線を照射して、流体を殺菌する流体殺菌装置がある。例えば、流体が流れる筒部と、筒部の端部に設けられ、紫外線を照射する発光ダイオードを有する光源と、を備えた流体殺菌装置が提案されている。この様な流体殺菌装置においては、光源の光軸に沿った方向が、殺菌を行う流体の流れ方向となる。また、筒部は、紫外線に対する反射率が高いPTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene)などから形成された円筒管となっている。
この様な構成を有する流体殺菌装置においては、筒部の内部における流体の流れを均一化し、且つ、筒部の内部に照射された紫外線を筒部の内壁で反射させている。そのため、紫外線が筒部の内部を流れる流体に満遍なく照射される。
ここで、殺菌を行う流体によっては、紫外線の透過率が低下する場合がある。例えば、殺菌を行う流体が海水や地下水などの場合には、砂、微生物の死骸、無機塩、有機物などの異物が含まれているので、紫外線の透過率が低下する。また、光路長が長くなるほど光量減衰が大きくなるが、紫外線の透過率が低下した場合には、光量減衰がさらに大きくなる。そのため、筒部の端部に光源を設けると、光源から離れた位置にある流体への紫外線の照射光量が不足して殺菌性能が低下するという課題がある。
またさらに、筒部の内壁に異物が付着すると、異物が付着した部分の反射率が低下して照射ムラが発生する場合がある。
また、流体の処理量を増加させるために発光ダイオードの数を増加させると、筒部の断面寸法(流路口径)が大きくなる。流路口径が大きくなると、流体の流れが乱れやすくなり、照射ムラが発生しやすくなる。
照射ムラが発生すると、紫外線の照射光量が不足する領域が生じるので、殺菌性能が低下するおそれがある。
また、流体の処理量を増加させるために発光ダイオードの数を増加させると、筒部の断面寸法(流路口径)が大きくなる。流路口径が大きくなると、流体の流れが乱れやすくなり、照射ムラが発生しやすくなる。
照射ムラが発生すると、紫外線の照射光量が不足する領域が生じるので、殺菌性能が低下するおそれがある。
そこで、紫外線の透過率が低い流体に対する殺菌性能を向上させることができる流体殺菌装置の開発が望まれていた。
本発明が解決しようとする課題は、紫外線の透過率が低い流体に対する殺菌性能を向上させることができる流体殺菌装置を提供することである。
実施形態に係る流体殺菌装置は、筒状を呈し、内部に流体が流れる空間を有する筒部と;前記筒部の側部に設けられた少なくとも1つの光源と;を具備している。前記筒部の側部には、前記流体が流れる空間に連通する孔と、前記孔を覆う窓と、が設けられている。前記光源は、基板と;前記基板の前記筒部側の面に設けられ、前記窓を介して、前記流体に紫外線を照射可能な少なくとも1つの発光素子と;を有する。
本発明の実施形態によれば、紫外線の透過率が低い流体に対する殺菌性能を向上させることができる流体殺菌装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施の形態に係る流体殺菌装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、図1における流体殺菌装置1のA-A線断面図である。
図3は、図1における流体殺菌装置1のB-B線断面図である。
図1は、本実施の形態に係る流体殺菌装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、図1における流体殺菌装置1のA-A線断面図である。
図3は、図1における流体殺菌装置1のB-B線断面図である。
図1に示すように、流体殺菌装置1は、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、および光源6を有する。
図1~図3に示すように、筒部2は、筒状を呈し、内部に殺菌を行う流体300が流れる空間を有する。筒部2の内部空間は、流体300が流れる流路となるとともに、光源6から照射された紫外線により殺菌を行う処理空間となる。筒部2の両側の端部は開口している。筒部2の両側の端部のそれぞれには、枠状のフランジ21を設けることができる。
図1~図3に示すように、筒部2は、筒状を呈し、内部に殺菌を行う流体300が流れる空間を有する。筒部2の内部空間は、流体300が流れる流路となるとともに、光源6から照射された紫外線により殺菌を行う処理空間となる。筒部2の両側の端部は開口している。筒部2の両側の端部のそれぞれには、枠状のフランジ21を設けることができる。
筒部2は、例えば、角筒管とすることができる。この場合、図1に示すように、筒部2の中心軸2cに沿った方向から見て、筒部2の断面の輪郭が四角形であれば、筒部2の側部が面積の大きな平坦面となるので、光源6の取り付けが容易となる。また、互いに対向する側部に光源6を取り付けることができる。例えば、互いに対向する光源6から筒部2の内部に紫外線が照射されれば、流体300への紫外線の照射光量を多くしたり、照射ムラを小さくしたりすることができる。そのため、殺菌性能を向上させたり、流体300の処理量を増加させたりすることができる。
筒部2の内部には殺菌を行う流体300が流れるので、筒部2の内壁に流体300が接触する。また、筒部2の内部には光源6から紫外線が照射されるので、筒部2の内壁に紫外線が入射する。この場合、筒部2の内壁に入射した紫外線が、筒部2を透過せず、筒部2の内壁で反射されれば、紫外線の利用効率の向上、ひいては殺菌性能の向上を図ることができる。また、紫外線の利用効率を向上させることができれば、光源6に設けられる発光素子61の数を少なくすることができる。発光素子61の数が少なくなれば、光源6の小型化、低コスト化、省エネルギー化などを図ることができる。
そのため、筒部2は、殺菌を行う流体300に対する耐性、紫外線に対する耐性、および紫外線に対する反射率が高い材料から形成することが好ましい。例えば、筒部2は、ステンレスやチタンなどの金属や、PTFEなどの樹脂から形成することができる。
また、殺菌を行う流体300が海水、地下水、糖液などの場合がある。海水や地下水などには、砂、微生物の死骸、無機塩、有機物などの異物が含まれている。また、糖液などには、糖分や製造工程で生じる不純物等の異物が含まれている。流体300は筒部2の内壁に接触するので、流体300に異物が含まれていると、筒部2の内壁に異物が付着する場合がある。筒部2の内壁に異物が付着すると、紫外線に対する反射率が低下する。反射率が低下すると、流体300に照射される反射光(紫外線)の照射光量が少なくなる。また、筒部2の内壁の一部に異物が付着すると、反射率が部分的に低下して照射ムラが生じ易くなる。紫外線の照射光量が少なくなったり、照射ムラが生じたりすれば、殺菌性能が低下するおそれがある。
この場合、流体殺菌装置1を分解して、筒部2の内壁に付着した異物を除去すると、手間と時間がかかり、また、流体殺菌装置1の可動率も低くなる。
本発明者らの得た知見によれば、筒部2の内壁の表面粗さ(算術平均粗さ)Raを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、筒部2の内壁に異物が付着するのを抑制することができ、且つ、紫外線に対する反射率を向上させることができる。例えば、筒部2の内壁をバフ研磨することで、筒部2の内壁の表面粗さRaを前記数値の範囲内にすることができる。
本発明者らの得た知見によれば、筒部2の内壁の表面粗さ(算術平均粗さ)Raを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、筒部2の内壁に異物が付着するのを抑制することができ、且つ、紫外線に対する反射率を向上させることができる。例えば、筒部2の内壁をバフ研磨することで、筒部2の内壁の表面粗さRaを前記数値の範囲内にすることができる。
また、筒部2が、Ni(ニッケル)を8wt%以上含むステンレスから形成されていれば、紫外線に対する反射率と、海水などの腐食が生じ易い液体に対する耐性と、を向上させることができる。Niを8wt%以上含むステンレスは、例えば、SUS304やSUS316などである。
供給ヘッド3は、筒部2の一方の端部に設けられている。供給ヘッド3は、筒状を呈し、両側の端部が開口している。供給ヘッド3の内部空間は、筒部2の内部空間と繋がっている。供給ヘッド3の内部空間は、筒部2の内部空間に流体300を供給する流路となる。
筒部2の中心軸2cに直交する方向における、供給ヘッド3の寸法は、筒部2側になるに従い漸増している。筒部2の中心軸2cに沿った方向から見た場合に、供給ヘッド3の筒部2側の端部の形状と寸法は、筒部2の端部の形状と寸法と同じとすることができる。例えば、筒部2が角筒の場合には、供給ヘッド3の外観形状は角錐台とすることができる。図1に示すように、筒部2が四角筒の場合には、供給ヘッド3の外観形状は四角錐台とすることができる。
供給ヘッド3の筒部2側の端部には、枠状のフランジ31を設けることができる。供給ヘッド3のフランジ31と、筒部2のフランジ21は、ネジなどの締結部材を用いて接続することができる。また、供給ヘッド3のフランジ31と、筒部2のフランジ21との間には、シール部材を設けることができる。シール部材は、例えば、Oリングなどである。フランジ31とフランジ21との間にシール部材が設けられていれば、供給ヘッド3と筒部2との間を液密となるように封止することができる。
供給ヘッド3の筒部2側とは反対側の端部には、供給管32を接続することができる。供給管32には、例えば、フランジ32aなどの接続部材を設けることができる。例えば、フランジ32aには、配管を介して、流体300の供給装置を接続することができる。流体300の供給装置は、例えば、ポンプなどであってもよいし、工場配管などであってもよい。また、供給管32には、開閉弁32bを設けることもできる。開閉弁32bが設けられていれば、例えば、メンテナンスの際に筒部2の内部にある流体300を排出させることができる。筒部2の内部にある流体300を排出させることができれば、メンテナンスの際に、供給ヘッド3、排出ヘッド4、および光源6の少なくともいずれかを筒部2から取り外したとしても、流体殺菌装置1の周辺に流体300が漏れ出るのを抑制することができる。
供給ヘッド3の材料は、流体300と紫外線に対する耐性があれば特に限定がない。ただし、供給ヘッド3の材料が、紫外線に対する反射率が高い材料であれば、供給ヘッド3の内壁に入射した紫外線を反射させて流体300に照射することができる。そのため、紫外線の利用効率の向上、ひいては殺菌性能の向上を図ることができる。
供給ヘッド3の材料は、例えば、前述した筒部2の材料と同じとすることができる。流体300が海水などの腐食が生じ易い液体の場合には、供給ヘッド3を、Niが8wt%以上含まれるステンレスから形成することが好ましい。この様にすれば、海水などの殺菌を行う場合であっても、供給ヘッド3に腐食が発生するのを抑制することができる。
また、供給ヘッド3の内壁の表面粗さRaを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、供給ヘッド3の内壁に異物が付着するのを抑制することができる。
図2に示すように、供給ヘッド3の内部には、整流板33および整流板34を設けることができる。整流板33および整流板34は、筒部2の中心軸2cに沿った方向(流体300の流れ方向)に並べて設けることができる。例えば、整流板34は、整流板33よりも筒部2側に設けられている。整流板33および整流板34は、板状を呈し、例えば、供給ヘッド3の材料と同じ材料から形成することができる。整流板33および整流板34の表面粗さRaを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、整流板33および整流板34に異物が付着するのを抑制することができる。
図4は、図3における整流板34のE部の模式拡大図である。
図4に示すように、整流板34には、整流板34を厚み方向に貫通する複数の孔34aを設けることができる。複数の孔34aは、例えば、複数の列、および複数の行に並べて設けることができる。複数の孔34aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)は、筒部2の中心軸2cに直交する方向の断面積(流路面積)や処理流量などに応じて適宜変更することができる。ただし、複数の孔34aの総開口面積は、供給ヘッド3の、筒部2側とは反対側の端部の開口面積よりも大きくすることが好ましい。この様にすれば、流体300が、複数の孔34aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。
図4に示すように、整流板34には、整流板34を厚み方向に貫通する複数の孔34aを設けることができる。複数の孔34aは、例えば、複数の列、および複数の行に並べて設けることができる。複数の孔34aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)は、筒部2の中心軸2cに直交する方向の断面積(流路面積)や処理流量などに応じて適宜変更することができる。ただし、複数の孔34aの総開口面積は、供給ヘッド3の、筒部2側とは反対側の端部の開口面積よりも大きくすることが好ましい。この様にすれば、流体300が、複数の孔34aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。
整流板33にも、整流板33を厚み方向に貫通する複数の孔33aを設けることができる。複数の孔33aの配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)は、前述した孔34aと同様とすることができる。そのため、筒部2の中心軸2cに沿った方向から見た場合に、複数の孔33aは、複数の孔34aと重なっている。この様にすれば、筒部2の内部において、流体300の流れが層流となりやすくなる。また、流体300が、複数の孔33aの内部および複数の孔34aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。なお、整流板33の大きさは、整流板34の大きさよりも小さくなる。そのため、複数の孔33aの数は、複数の孔34aの数よりも少なくなる。この場合、複数の孔33aの総開口面積は、供給ヘッド3の、筒部2側とは反対側の端部の開口面積よりも大きくすることが好ましい。この様にすれば、流体300が、複数の孔33aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。
整流板33および整流板34が設けられていれば、筒部2の内部において、流体300の流れが層流となりやすくなる。そのため、筒部2の内部に淀みが発生するのを抑制することができる。その結果、紫外線の照射ムラが生じるのを抑制することができるので、殺菌性能の向上を図ることができる。
なお、整流板33および整流板34が設けられる場合を例示したが、いずれか一方を設けてもよいし、3つ以上の整流板を設けてもよい。この場合、整流板の数が多くなれば流体300の流れを層流とするのが容易となる。一方、整流板の数が多くなれば圧力損出が大きくなる。そのため、整流板の数は、例えば、筒部2の、中心軸2cに直交する方向の断面積(流路面積)や処理流量などに応じて適宜変更することができる。
図1および図2に示すように、排出ヘッド4は、筒部2の、供給ヘッド3が設けられる側とは反対側の端部に設けられている。排出ヘッド4は、筒状を呈し、両側の端部が開口している。排出ヘッド4の内部空間は、筒部2の内部空間と繋がっている。排出ヘッド4の内部空間は、筒部2の内部空間から殺菌処理済みの流体300aを排出する流路となる。
排出ヘッド4の寸法、形状、筒部2への取り付け、および材料は、例えば、前述した供給ヘッド3の寸法、形状、筒部2への取り付け、および材料と同じとすることができる。
例えば、排出ヘッド4の筒部2側の端部には、枠状のフランジ41を設けることができる。排出ヘッド4のフランジ41と、筒部2のフランジ21は、ネジなどの締結部材を用いて接続することができる。排出ヘッド4のフランジ41と、筒部2のフランジ21との間には、Oリングなどのシール部材を設けることができる。
例えば、排出ヘッド4の筒部2側の端部には、枠状のフランジ41を設けることができる。排出ヘッド4のフランジ41と、筒部2のフランジ21は、ネジなどの締結部材を用いて接続することができる。排出ヘッド4のフランジ41と、筒部2のフランジ21との間には、Oリングなどのシール部材を設けることができる。
排出ヘッド4の筒部2側とは反対側の端部には、排出管42を接続することができる。排出管42には、例えば、フランジ42aなどの接続部材を設けることができる。例えば、フランジ42aには、配管を介して、殺菌処理済みの流体300aを収納するタンク、流体300aを使用する洗浄装置などを接続することができる。
図2に示すように、排出ヘッド4の内部には、整流板43および整流板44を設けることができる。整流板43および整流板44は、筒部2の中心軸2cに沿った方向(流体300の流れ方向)に並べて設けることができる。例えば、整流板44は、整流板43よりも筒部2側に設けられている。
整流板43には、整流板43を厚み方向に貫通する複数の孔43aを設けることができる。複数の孔43aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)は、前述した複数の孔33aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)と同じとすることができる。
整流板44には、整流板44を厚み方向に貫通する複数の孔44aを設けることができる。複数の孔44aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)は、前述した複数の孔34aの数、配置、開口面積、形状、間隔(ピッチ寸法)と同じとすることができる。
筒部2の中心軸2cに沿った方向から見た場合に、複数の孔43aは、複数の孔44aと重なっている。また、複数の孔43aは、整流板33の複数の孔33aと重なっている。この様にすれば、筒部2の内部において、流体300の流れが層流となりやすくなる。また、殺菌処理済みの流体300aが、複数の孔43aの内部および複数の孔44aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。
筒部2の中心軸2cに沿った方向から見た場合に、複数の孔43aは、複数の孔44aと重なっている。また、複数の孔43aは、整流板33の複数の孔33aと重なっている。この様にすれば、筒部2の内部において、流体300の流れが層流となりやすくなる。また、殺菌処理済みの流体300aが、複数の孔43aの内部および複数の孔44aの内部を流れる際の圧力損出を抑制することができる。
なお、整流板43および整流板44が設けられる場合を例示したが、いずれか一方を設けてもよいし、3つ以上の整流板を設けてもよい。また、整流板33、整流板34、整流板43、および整流板44の少なくともいずれかを設けるようにしてもよい。供給ヘッド3の内部と、排出ヘッド4の内部に整流板が設けられていれば、流体300の流れを層流とするのが容易となる。一方、供給ヘッド3の内部と、排出ヘッド4の内部に整流板が設けられていれば、圧力損出が大きくなる。そのため、整流板の配置や数は、例えば、筒部2の、中心軸2cに直交する方向の断面積(流路面積)や処理流量などに応じて適宜変更することができる。
なお、筒部2の、中心軸2cに直交する方向の断面積(流路面積)が小さいため、筒部2の内部に層流が形成され易い場合などには、整流板33、34、43、44を省くこともできる。
また、整流板が、供給ヘッド3の内部と、排出ヘッド4の内部に設けられる場合を例示したが、整流板は筒部2の内部に設けてもよい。
また、整流板が、供給ヘッド3の内部と、排出ヘッド4の内部に設けられる場合を例示したが、整流板は筒部2の内部に設けてもよい。
架台5は、筒部2を保持する。架台5は、例えば、台座51とスタンド52を有する。 台座51は、例えば、板状を呈し、床などに固定することができる。スタンド52は、台座51の一方の面に設けられている。スタンド52は、例えば、形鋼などの細長い部材を用いた骨組み構造を有する。スタンド52の、台座51側とは反対側の端部には、ネジなどの締結部材を用いて、筒部2のフランジ21、および供給ヘッド3のフランジ31の少なくともいずれかを取り付けることができる。スタンド52の内部には、供給ヘッド3を設けることができる。
なお、架台5の構造は例示をしたものに限定されるわけではなく、流体殺菌装置1の設置環境などに応じて適宜変更することができる。また、供給ヘッド3、排出ヘッド4、および光源6が設けられた筒部2を直接設置できる場合には、架台5を省くことができる。
なお、架台5の構造は例示をしたものに限定されるわけではなく、流体殺菌装置1の設置環境などに応じて適宜変更することができる。また、供給ヘッド3、排出ヘッド4、および光源6が設けられた筒部2を直接設置できる場合には、架台5を省くことができる。
図1および図2に示すように、光源6は、ネジなどの締結部材を用いて、筒部2の側部に着脱自在に設けることができる。発光素子61は放電ランプなどに比べて長寿命ではあるが、点灯時間が長くなれば発光効率が低下する。また、発光素子61が故障して不灯になることも考えられる。光源6が筒部2の側部に着脱自在に設けられていれば、発光素子61の交換を容易とすることができる。光源6は、少なくとも1つ設けることができる。図1および図2に例示をした流体殺菌装置1には4つの光源6が設けられている。
図5および図6は、光源6を例示するための模式断面図である。
なお、図5は、図2におけるC部の拡大図である。
図6は、図3におけるD部の拡大図である。
なお、図5は、図2におけるC部の拡大図である。
図6は、図3におけるD部の拡大図である。
図5および図6に示すように、光源6は、例えば、発光素子61、基板62、ホルダ63、および冷却部65を有する。
発光素子61は、基板62の筒部2側の面に設けられ、後述する窓64を介して、流体300に紫外線を照射する。発光素子61は、少なくとも1つ設けることができる。図5および図6に例示をした光源6には、複数の発光素子61が設けられている。発光素子61が複数設けられる場合には、複数の発光素子61を直列接続することができる。発光素子61は、紫外線を発生させる素子であれば特に限定はない。発光素子61は、例えば、発光ダイオードやレーザダイオードなどとすることができる。
発光素子61は、基板62の筒部2側の面に設けられ、後述する窓64を介して、流体300に紫外線を照射する。発光素子61は、少なくとも1つ設けることができる。図5および図6に例示をした光源6には、複数の発光素子61が設けられている。発光素子61が複数設けられる場合には、複数の発光素子61を直列接続することができる。発光素子61は、紫外線を発生させる素子であれば特に限定はない。発光素子61は、例えば、発光ダイオードやレーザダイオードなどとすることができる。
発光素子61から照射される紫外線のピーク波長は、殺菌効果があれば特に限定はない。ただし、ピーク波長が260nm(ナノメートル)~290nm(ナノメートル)であれば、殺菌効果を向上させることができる。そのため、ピーク波長が290nm(ナノメートル)以下の紫外線を照射可能な発光素子61とすることが好ましい。
基板62は、板状を呈し、冷却部65の、筒部2側の面に設けられている。基板62の、筒部2側の面には、配線パターンを設けることができる。基板62は、紫外線に対する耐性を有し、且つ、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。基板62は、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックスや、金属板の表面を絶縁材料で覆ったメタルコア基板などから形成することができる。
ホルダ63は、ネジなどの締結部材を用いて、筒部2の側部に着脱自在に設けられている。ホルダ63は、板状を呈し、筒部2側の面に開口する凹部63aを有する。凹部63aの内部には、窓64が設けられる。凹部63aの底面には孔63bを設けることができる。孔63bの内部には、発光素子61および基板62を設けることができる。ホルダ63は、例えば、窓64を保持する機能と、発光素子61および基板62を収納する機能を有する。ホルダ63は、例えば、ステンレスなどの金属から形成することができる。
筒部2の側部には、流体300が流れる空間に連通する孔2aが設けられている。窓64は、板状を呈し、孔2aの開口を覆っている。筒部2の側部には孔2aの開口を囲むシール部材2bを設けることができる。シール部材2bは、例えば、Oリングなどとすることができる。ホルダ63を筒部2の側部に取り付けた際には、凹部63aの内部に設けられた窓64がシール部材2bに押し付けられる。そのため、窓64と筒部2の側部との間を液密となるように封止することができる。
窓64は、筒部2の側部に設けられている。窓64は、筒部2の側部に設けられ流体300が流れる空間に連通する孔2aを覆っている。そのため、発光素子61から出射した紫外線は、窓64と、筒部2の側部に設けられた孔2aとを介して、筒部2の内部を流れる流体300に照射される。窓64は、紫外線を透過させることができ、且つ、紫外線と流体300に対する耐性を有する材料から形成される。窓64は、例えば、石英ガラスや、紫外線を透過するフッ素樹脂などから形成される。
また、窓64の、発光素子61側の面には、反射防止膜を設けることもできる。反射防止膜が設けられていれば、発光素子61から出射した紫外線が窓64により反射されて、流体300に照射され難くなるのを抑制することができる。すなわち、発光素子61から出射した紫外線の利用効率を向上させることができる。
また、窓64の筒部2側の面には、防汚膜を設けることもできる。前述したように、流体300には異物が含まれている場合がある。異物が窓64に付着すると、発光素子61から出射した紫外線が窓64を透過し難くなる。防汚膜が設けられていれば、異物が窓64に付着するのを抑制することができる。
また、図6に示すように、窓64の幅寸法をW1(mm)、筒部2の内部空間の幅寸法(流路の幅寸法)をW2(mm)、筒部2の側部に設けられ、流体300が流れる空間に連通する孔2aの幅寸法をW3(mm)とした場合に、「W1(mm)>W2(mm)=W3(mm)」となるようにすることが好ましい。なお、幅寸法W2(mm)は、幅寸法W3(mm)と略同じであればよい。例えば、幅寸法W2(mm)と幅寸法W3(mm)は、製造誤差程度の違いがあってもよい。
すなわち、筒部2の内部空間の幅寸法W2(mm)は、筒部2の側部に設けられた孔2aの幅寸法W3(mm)と略同じであり、窓64の幅寸法W1(mm)よりも小さくなっていればよい。
この様にすれば、流路内に影ができて、照射されにくい領域が発生するのを抑制することができる。そのため、発光素子61から出射した紫外線を筒部2の内部を流れる流体300に確実に照射することができる。
なお、幅寸法は、筒部2の中心軸2cと直交し、且つ、基板62の、発光素子61が設けられる面に平行な方向の寸法である。
すなわち、筒部2の内部空間の幅寸法W2(mm)は、筒部2の側部に設けられた孔2aの幅寸法W3(mm)と略同じであり、窓64の幅寸法W1(mm)よりも小さくなっていればよい。
この様にすれば、流路内に影ができて、照射されにくい領域が発生するのを抑制することができる。そのため、発光素子61から出射した紫外線を筒部2の内部を流れる流体300に確実に照射することができる。
なお、幅寸法は、筒部2の中心軸2cと直交し、且つ、基板62の、発光素子61が設けられる面に平行な方向の寸法である。
図7は、比較例に係る光源6の取り付け部分を例示するための模式断面図である。
図7は、図6に対応する図である。
図7に例示をしたものの場合には、「W1(mm)>W2(mm)>W3(mm)」となっている。そのため、基板62の、筒部2側の面に垂直な方向から見て、複数の発光素子61の一部は、筒部2の孔2aの外側に設けられているので、孔2aの外側に設けられている発光素子61から出射した紫外線が、筒部2の内部を流れる流体300に照射されなくなる。また、孔2aの近傍(図7中のF部)を流れる流体300に照射される紫外線の照射量が少なくなる。
図7は、図6に対応する図である。
図7に例示をしたものの場合には、「W1(mm)>W2(mm)>W3(mm)」となっている。そのため、基板62の、筒部2側の面に垂直な方向から見て、複数の発光素子61の一部は、筒部2の孔2aの外側に設けられているので、孔2aの外側に設けられている発光素子61から出射した紫外線が、筒部2の内部を流れる流体300に照射されなくなる。また、孔2aの近傍(図7中のF部)を流れる流体300に照射される紫外線の照射量が少なくなる。
これに対して、本実施の形態においては、図6に示すように、「W1(mm)>W3(mm)=W2(mm)」となっているので、流路内に影ができて、照射されにくい領域が発生するのを抑制することができる。そのため、複数の発光素子61から出射した紫外線を、筒部2の内部を流れる流体300に確実に照射することができる。
また、本発明者らの得た知見によれば、複数の発光素子61のピッチ寸法をP(mm)、孔2aの内壁と、孔2aに最も近い発光素子61の中心との間の距離をA(mm)とした場合に、「0.5P(mm)≦A(mm)≦1.5P(mm)」となるようにすることが好ましい。この様にすれば、孔2aの近傍を流れる流体300に照射される紫外線の照射量が少なくなるのを抑制することができる。そのため、殺菌性能を向上させることができる。
図5および図6に示すように、冷却部65は、例えば、板状を呈し、内部に冷媒が流れる孔65aを有する。孔65aには、一対の配管継ぎ手65bが接続されている。一対の配管継ぎ手65bには、冷媒を循環させるポンプなどを接続することができる。冷媒には特に限定はない。冷媒は、例えば、水や流体300などであってもよい。なお、冷却部65が液冷式の場合を例示したが、冷却部65は空冷式であってもよい。空冷式の冷却部65とする場合には、ファンなどの送風装置をさらに設けることができる。
例えば、発光素子61の発熱量が多い場合、流体300の温度が高い場合、環境温度が高い場合には液冷式の冷却部65とすることが好ましい。また、放熱性を向上させるために、放熱フィンなどをさらに設けることもできる。
冷却部65は、熱伝導性の高い材料から形成することができる。例えば、冷却部65は、アルミニウム、銅、ステンレスなどの金属から形成することができる。
基板62は、冷却部65に直接接触させることもできるし、熱伝導性接着剤を用いて冷却部65に接着することもできるし、放熱シート、放熱テープ、放熱グリス(熱伝導性グリス)を介して冷却部65に接続することもできる。熱伝導性接着剤、放熱シート、放熱テープ、放熱グリスなどを用いれば、基板62と冷却部65との間の熱抵抗を低減させることができ、且つ、基板62と冷却部65との間に空気の層(隙間)が生じるのを抑制することができる。そのため、光源6の放熱性を向上させることができる。
基板62は、冷却部65に直接接触させることもできるし、熱伝導性接着剤を用いて冷却部65に接着することもできるし、放熱シート、放熱テープ、放熱グリス(熱伝導性グリス)を介して冷却部65に接続することもできる。熱伝導性接着剤、放熱シート、放熱テープ、放熱グリスなどを用いれば、基板62と冷却部65との間の熱抵抗を低減させることができ、且つ、基板62と冷却部65との間に空気の層(隙間)が生じるのを抑制することができる。そのため、光源6の放熱性を向上させることができる。
冷却部65が設けられていれば、発光素子61の数や印加電力などを増加させても、発光素子61の温度が最大ジャンクション温度を越え難くなる。また、冷却部65が設けられていれば、流体300の温度が高くなったり、温度の高い流体300の流量が増加したりしても、発光素子61の温度が最大ジャンクション温度を越え難くなる。そのため、対応可能な流体300の条件を広げることができる。
なお、光源6が複数設けられる場合には、同じ構成を有する光源6を設けてもよいし、例えば、発光素子61の数などが異なる構成を有する光源を設けてもよい。
ここで、筒部2の内部を流れる流体300に紫外線が照射されれば、流体300を殺菌することができる。そのため、筒部2の、供給ヘッド3が設けられている位置、および、筒部2の、排出ヘッド4が設けられている位置の少なくともいずれかに光源6を設けることもできる。すなわち、筒部2の端部に光源6を設けても、筒部2の内部を流れる流体300に紫外線を照射することができる。
しかしながら、筒部2の端部に光源6を設けると、例えば、筒部2の、光源6側とは反対側の端部の近傍にある流体300と、光源6との間の距離が長くなる。すなわち、光路長が長くなる。光路長が長くなるほど光量減衰が大きくなるので、光源6から離れた位置にある流体300の殺菌が不充分となるおそれがある。前述したように、流体300が海水や地下水などの場合には流体300に異物が含まれているので、紫外線の透過率が低下する。紫外線の透過率が低下すると、光量減衰がさらに大きくなり、光源6から離れた位置にある流体300の殺菌がさらに不充分となるおそれがある。
また、筒部2の端部に光源6を設ける場合には、筒部2の内壁で反射した紫外線を流体300の殺菌に利用している。しかしながら、筒部2の内壁に異物が付着した場合には、前述したように、反射光(紫外線)の照射光量が少なくなったり、照射ムラが生じ易くなったりするおそれがある。この場合、光路長が長くなるほど、照射光量の減少や照射ムラが発生しやすくなる。
また、流体300の処理量を増加させるために発光素子61の数を増加させると、筒部2の、中心線2cに直交する断面の寸法(流路口径)が大きくなる。流路口径が大きくなると、流体300の流れが乱れやすくなり、照射ムラが発生しやすくなる。
照射光量が少なくなったり、照射ムラが生じたりすると、殺菌性能が低下する。
照射光量が少なくなったり、照射ムラが生じたりすると、殺菌性能が低下する。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る流体殺菌装置1においては、光源6が、筒部2の中心軸2cに直交する方向に設けられている。例えば、光源6は、筒部2の側部に設けられ、筒部2の内部を中心線2cに沿う方向に流れる流体300に向けて紫外線を照射している。
この場合、図2に示すように、光路長は、筒部2の側部同士の間の距離と同程度となる。すなわち、光路長を短くすることができる。そのため、紫外線の透過率が低い流体300であっても、光量減衰を小さくすることができるので、殺菌性能を向上させることができる。
この場合、筒部2の側部同士の間の距離は、例えば、流体300における紫外線の透過率に応じて決定することができる。例えば、流体300におけるピーク波長が290nm(ナノメートル)以下の紫外線の透過率が95%程度の場合には、筒部2の側部同士の間の距離を250mm以下とすることができる。この様にすれば、直線透過率における光強度の減衰を70%程度に抑えることができる。筒部2の側部同士の間の距離を150mm程度とすれば、直線透過率における光強度の減衰を50%程度に抑えることができる。また、紫外線の透過率が95%以下であれば、筒部2の側部同士の間の距離を150mm以下とし、紫外線の透過率が95%以上であれば筒部2の側部同士の間の距離を150mm以上とするなどして、紫外線の透過率に応じて筒部2の側部同士の間の距離を適宜決定してもよい。
また、流体300に直接照射される紫外線の照射量を多くすることができるので、筒部2の内壁に異物が付着したとしても殺菌性能が低下するのを抑制することができる。
また、流体300の処理量を増加させるために流路口径を大きくしても、光路長の増加量は少なくて済む。そのため、流体300に直接照射される紫外線の照射量を確保することができるので、流路口径が大きくなっても、殺菌性能を維持することが容易となる。
また、流体300の処理量を増加させるために流路口径を大きくしても、光路長の増加量は少なくて済む。そのため、流体300に直接照射される紫外線の照射量を確保することができるので、流路口径が大きくなっても、殺菌性能を維持することが容易となる。
また、図1および図2に示すように、一対の光源6を、筒部2の中心線2cを挟んで互いに対向させて設けることができる。この様にすれば、一方の光源6から離れた位置にある流体300に、他方の光源6から紫外線を照射することができる。そのため、流体300に照射される紫外線の照射量を増加させたり、照射ムラをなくしたりすることができるので、殺菌性能をさらに向上させることができる。
また、図1および図2に示すように、一対の光源6を、筒部2の中心線2cに沿った方向に、複数組並べて設けることもできる。この様にすれば、筒部2の内部の広い領域において、筒部2の内部を流れる流体300に満遍なく紫外線を照射することができる。そのため、処理量の増加と、殺菌性能の向上とを図ることができる。
図8は、他の実施形態に係る流体殺菌装置1aを例示するための模式断面図である。
図8に示すように、流体殺菌装置1aは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、光源6、および検出部7を有する。
光源6は、筒部2の中心線2cに直交する方向において、筒部2の一方の側部に設けられている。複数の光源6を設ける場合には、複数の光源6は、筒部2の中心線2cに沿って、且つ、筒部2の中心線2cを挟んで交互に設けることができる。
この様にすれば、筒部2の内部を流れる流体300に満遍なく紫外線を照射することができる。そのため、殺菌性能の向上を図ることができる。
図8に示すように、流体殺菌装置1aは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、光源6、および検出部7を有する。
光源6は、筒部2の中心線2cに直交する方向において、筒部2の一方の側部に設けられている。複数の光源6を設ける場合には、複数の光源6は、筒部2の中心線2cに沿って、且つ、筒部2の中心線2cを挟んで交互に設けることができる。
この様にすれば、筒部2の内部を流れる流体300に満遍なく紫外線を照射することができる。そのため、殺菌性能の向上を図ることができる。
検出部7は、光源6と対向する位置に設けられている。
検出部7は、例えば、ホルダ63、プレート71、およびセンサ72を有する。
プレート71は、板状を呈し、筒部2の側部に設けられた孔2aの開口を覆っている。プレート71の平面寸法、厚み、および平面形状は、例えば、前述した窓64の平面寸法、厚み、および平面形状と同じとすることができる。
検出部7は、例えば、ホルダ63、プレート71、およびセンサ72を有する。
プレート71は、板状を呈し、筒部2の側部に設けられた孔2aの開口を覆っている。プレート71の平面寸法、厚み、および平面形状は、例えば、前述した窓64の平面寸法、厚み、および平面形状と同じとすることができる。
プレート71の材料は、流体300と紫外線に対する耐性があれば特に限定がない。ただし、プレート71の材料が、紫外線に対する反射率が高い材料であれば、プレート71に入射した紫外線を反射させて流体300に照射することができる。そのため、紫外線の利用効率の向上、ひいては殺菌性能の向上を図ることができる。プレート71の材料は、例えば、前述した筒部2の材料と同じとすることができる。また、プレート71の、流体300に接触する側の面の表面粗さRaを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、プレート71の、流体300に接触する側の面に異物が付着するのを抑制することができる。
プレート71は、窓64と同様に、ホルダ63により筒部2の側部に取り付けられる。前述したように、筒部2には孔2aの開口を囲むシール部材2bが設けられているので、プレート71が筒部2の側部に取り付けられると、プレート71と筒部2の側部との間が液密となるように封止される。
センサ72は、プレート71に設けられている。センサ72は、例えば、紫外線の光量を測定する紫外線センサとすることができる。センサ72が紫外線センサであれば、例えば、流体300に含まれる異物の濃度などが変化した際に、透過する紫外線の変化量を求めることができる。そのため、センサ72の出力に応じて、例えば、発光素子61に印加する電流を制御して、光源6から離れた位置にある流体300に照射される紫外線の照射量が略一定となるようにすることができる。その結果、異物の濃度などが変化した場合であっても、殺菌性能の向上を図ることができる。また、流体300に含まれる異物の濃度が低くなった場合には、発光素子61に印加する電流を減少させることができるので、省エネルギー化を図ることができる。
また、センサ72は、流体300の状態(例えば、流体300の流量、流速、汚濁度など)を検出するものとしてもよい。センサ72が流体300の状態を検出するものである場合も、センサ72の出力に応じて、発光素子61に印加する電流を制御することができる。例えば、流体300の流量、流速、および汚濁度の少なくともいずれかが増加した場合には、発光素子61に印加する電流を増加させることができる。この様にすれば、処理量が増加したり、流体300に含まれる異物の濃度が高くなったりしても殺菌性能の向上を図ることができる。例えば、流体300の流量、流速、および汚濁度が減少した場合には、発光素子61に印加する電流を減少させて、省エネルギー化を図ることができる。
以上に説明した様に、センサ72は、筒部2の中心線2cを挟んで、光源6と対向する位置に設けることができる。センサ72は、紫外線の光量、または、流体300の状態を検出するセンサとすることができる。
なお、検出部7は、省くこともできる。例えば、流体300に含まれる異物の濃度が安定していたり、流体300の処理量が安定していたりする場合には、検出部7を省くことができる。ただし、検出部7が設けられていれば、各種の用途に対応するのが容易となる。
なお、検出部7は、省くこともできる。例えば、流体300に含まれる異物の濃度が安定していたり、流体300の処理量が安定していたりする場合には、検出部7を省くことができる。ただし、検出部7が設けられていれば、各種の用途に対応するのが容易となる。
図9は、他の実施形態に係る流体殺菌装置1bを例示するための模式断面図である。
図9に示すように、流体殺菌装置1bは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、光源6、および検出部7を有する。
前述した流体殺菌装置1aの場合と同様に、検出部7は、光源6と対向する位置に設けられている。ただし、複数の光源6は、筒部2の中心線2cに沿って、且つ、筒部2の中心線2cに対して同じ側に設けられる。
この様にしても、異物の濃度の変化や、処理量の変化に対応することができる。
図9に示すように、流体殺菌装置1bは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、光源6、および検出部7を有する。
前述した流体殺菌装置1aの場合と同様に、検出部7は、光源6と対向する位置に設けられている。ただし、複数の光源6は、筒部2の中心線2cに沿って、且つ、筒部2の中心線2cに対して同じ側に設けられる。
この様にしても、異物の濃度の変化や、処理量の変化に対応することができる。
図10は、他の実施形態に係る流体殺菌装置1cを例示するための模式断面図である。 図10に示すように、流体殺菌装置1cは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、架台5、光源6、検出部7、および制御板8を有する。
すなわち、流体殺菌装置1cは、前述した流体殺菌装置1aに制御板8をさらに加えたものである。
すなわち、流体殺菌装置1cは、前述した流体殺菌装置1aに制御板8をさらに加えたものである。
制御板8は、筒部2の内部に複数設けられている。制御板8は、板状を呈し、筒部2の中心線2cと直交する方向、または、筒部2の中心線2cと傾斜する方向に延びている。
制御板8の材料は、流体300と紫外線に対する耐性があれば特に限定がない。ただし、制御板8の材料が、紫外線に対する反射率が高い材料であれば、制御板8に入射した紫外線を反射させて流体300に照射することができる。そのため、紫外線の利用効率の向上、ひいては殺菌性能の向上を図ることができる。制御板8の材料は、例えば、前述した筒部2の材料と同じとすることができる。また、制御板8の表面粗さRaを50nm(ナノメートル)以下、好ましくは、3nm(ナノメートル)以上、50nm(ナノメートル)以下にすれば、制御板8の表面に異物が付着するのを抑制することができる。
図10に示すように、筒部2の中心線2cに沿った方向において、光源6よりも流体300の流れの上流側にある制御板8と、筒部2の、光源6が設けられる側部の内壁と、の間には隙間が設けられている。そのため、制御板8の上流側の面に当たった流体300は、制御板8の上側の面の沿って流れ、制御板8と、筒部2の光源6が設けられる側部の内壁との間の隙間を介して、制御板8の下流側に供給される。すなわち、制御板8により、流体300の流れを光源6側に寄せることができる。そのため、紫外線の光路長を短くすることができるので、殺菌性能の向上を図ることができる。
また、筒部2の中心線2cに沿った方向において、光源6よりも流体300の流れの下流側にある制御板8と、筒部2の、光源6が設けられる側とは反対側の側部の内壁と、の間には隙間が設けられている。この様にすれば、下流側の制御板8により、光源6の近傍を流れる流体300の流れを維持するのが容易となる。そのため、殺菌性能のさらなる向上を図ることができる。
図11は、他の実施形態に係る流体殺菌装置1dを例示するための模式斜視図である。 図11に示すように、流体殺菌装置1dは、例えば、筒部2、供給ヘッド3、排出ヘッド4、および光源6を有する。
前述した流体殺菌装置1の場合には、図1に示すように、複数の光源6が筒部2の側部に一列に並べて設けられている。
これに対して、流体殺菌装置1dの場合には、図11に示すように、複数の光源6が筒部2の側部にマトリクス状に並べて設けられている。
この様にすれば、流体300の処理量が多い場合であっても、殺菌性能の向上を図ることができる。
前述した流体殺菌装置1の場合には、図1に示すように、複数の光源6が筒部2の側部に一列に並べて設けられている。
これに対して、流体殺菌装置1dの場合には、図11に示すように、複数の光源6が筒部2の側部にマトリクス状に並べて設けられている。
この様にすれば、流体300の処理量が多い場合であっても、殺菌性能の向上を図ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 流体殺菌装置、1a~1d 流体殺菌装置、2 筒部、2a 孔、2c 中心軸、6 光源、7 検出部、8 制御板、61 発光素子、62 基板、63 ホルダ、64 窓、65 冷却部、71 プレート、72 センサ、300 流体
Claims (5)
- 筒状を呈し、内部に流体が流れる空間を有する筒部と;
前記筒部の側部に設けられた少なくとも1つの光源と;
を具備し、
前記筒部の側部には、前記流体が流れる空間に連通する孔と、前記孔を覆う窓と、が設けられ、
前記光源は、
基板と;
前記基板の前記筒部側の面に設けられ、前記窓を介して、前記流体に紫外線を照射可能な少なくとも1つの発光素子と;
を有する流体殺菌装置。 - 前記筒部の前記空間の幅寸法は、前記筒部の側部に設けられた前記孔の幅寸法と略同じであり、前記窓の幅寸法よりも小さい請求項1記載の流体殺菌装置。
- 前記複数の発光素子のピッチ寸法をP(mm)、前記筒部の側部に設けられた前記孔の内壁と、前記孔に最も近い前記発光素子の中心と、の間の距離をA(mm)、とした場合に、以下の式を満足する請求項2記載の流体殺菌装置。
0.5P(mm)≦A(mm)≦1.5P(mm) - 前記光源は、一対設けられ、
前記一対の光源は、前記筒部の中心線を挟んで互いに対向している請求項1~3のいずれか1つに記載の流体殺菌装置。 - 前記筒部の中心線を挟んで、前記光源と対向する位置に設けられ、前記紫外線の光量、または、前記流体の状態を検出するセンサをさらに具備した請求項1~3のいずれか1つに記載の流体殺菌装置。
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