JP2023046448A - 基板処理方法、および、基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法、および、基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薬液によって基板の外周端を精度良く処理できる基板処理方法および基板処理装置を提供する。【解決手段】基板Wの第1主面W1に保護膜形成液を供給することで、基板Wの第1周縁部110に保護膜が形成される(保護膜形成工程)。第1周縁部110にポリマー膜100が形成されている状態で、基板Wの第2主面W2にエッチング液を供給することで、基板Wの外周端Eが薬液で処理される(第1薬液供給工程)。第1薬液供給工程の後、ポリマー膜100が除去される(保護膜除去工程)。【選択図】図6C

Description

この発明は、基板を処理する基板処理方法、および、基板を処理する基板処理装置に関する。
処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウェハ、液晶表示装置および有機EL(Electroluminescence)表示装置等のFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等が含まれる。
下記特許文献1には、基板のデバイス形成面にエッチング液を供給しているときに、デバイス非形成面にエッチング阻害液を供給する基板処理が開示されている。この基板処理では、エッチング阻害液によってエッチング液が希釈されることで、エッチングレートを低下させることができる。
特開2016-139743号公報
特許文献1に開示されている基板処理では、エッチング阻害液とエッチング液との衝突との境界が明確でない。そのため、基板の端縁およびその近辺においてエッチング液によって処理される領域を画定することが困難である。
そこで、この発明の1つの目的は、薬液によって基板の外周端を精度良く処理できる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
この発明の一実施形態は、第1周縁部を有する第1主面と、前記第1主面とは反対側の面であり第2周縁部を有する第2主面と、前記第1周縁部および前記第2周縁部を連結する外周端とを有する基板を処理する基板処理方法を提供する。
前記基板処理方法は、前記第1主面に保護膜形成液を供給して、前記第1周縁部に保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記第1周縁部に前記保護膜が形成されている状態で、前記第2主面に薬液を供給し、前記外周端を薬液で処理する第1薬液供給工程と、前記第1薬液供給工程の後、前記保護膜を除去する保護膜除去工程とを含む。
この方法によれば、第1主面に保護膜形成液を供給して第1主面の第1周縁部に保護膜を形成した後、第1周縁部に保護膜が形成されている状態で、第2主面に薬液が供給される。第2主面に薬液を供給することで、第1主面の第1周縁部および第2主面の第2周縁部を連結する外周端が、薬液で処理される。
外周端が薬液で処理される際、第1主面の第1周縁部は、保護膜によって保護されている。そのため、第2主面上の薬液が第2周縁部および外周端を伝って第1周縁部に達したとしても、第1周縁部が薬液で処理されることを抑制できる。そのため、基板の外周端を選択的に薬液で処理することができる。
その結果、薬液によって基板の外周端を精度良く処理できる。
この発明の一実施形態では、前記保護膜形成工程が、前記第1主面に保護膜形成液が付着している状態で、前記第1主面の中心部を通る回転軸線のまわりに第1速度で前記基板を回転させる高速回転工程を含む。前記基板処理方法が、前記第1薬液供給工程の後、前記第1速度よりも低速度な第2速度で前記基板を回転させて前記基板を乾燥させるスピンドライ工程をさらに含む。
この方法によれば、保護膜形成工程では、第1主面に保護膜形成液が付着している状態で、基板を乾燥させる際の第2速度よりも高速な第1速度で基板が回転される。そのため、第1主面上の保護膜形成液が、外周端を介して第2周縁部に達することを抑制できる。
この発明の一実施形態では、前記第1薬液供給工程が、前記第2主面に薬液を供給しながら、前記第1速度および前記第2速度よりも低速度な第3速度で前記基板を回転させる低速回転工程を含む。
この方法によれば、第1主面に保護膜形成液が付着している状態で、第1薬液供給工程における第3速度よりも高速な第1速度で基板が回転される。したがって、第1主面上の保護膜形成液が、外周端を介して第2周縁部に達することを一層抑制できる。
この発明の一実施形態において、前記保護膜除去工程が、前記保護膜を除去する除去液を前記第1主面に供給する除去液供給工程を含んでいてもよい。また、前記保護膜除去工程が、前記第1主面に対して光を照射する光照射工程を含んでいてもよい。
この発明の一実施形態では、前記保護膜形成工程が、前記第1主面において前記第1周縁部に隣接する内側領域が露出されるように、前記第1周縁部に前記保護膜を形成する工程を含む。
そのため、第1主面の全体に形成される場合と比較して、保護膜形成液の使用量を低減でき、かつ、第1主面において保護膜が形成される領域を小さくすることができる。また、第1主面において第1周縁部に隣接する内側領域には保護膜が形成されないため、保護膜除去工程後に保護膜が残渣として内側領域に残ることを未然に防止できる。
この発明の一実施形態では、前記第1薬液供給工程が、前記外周端を介して前記第2主面から前記第1周縁部に薬液を到達させる工程を含む。前記保護膜形成工程において形成される前記保護膜の内周端が、前記第1主面の前記第1周縁部において薬液が到達する位置よりも内側に位置する。
そのため、第1周縁部よりも内側の領域が露出されるように保護膜が形成される場合であっても、保護膜の内周端よりも内側に薬液が到達することを確実性高く抑制できる。
この発明の一実施形態では、前記保護膜形成工程が、前記第1主面の全体に前記保護膜を形成する工程を含む。この方法によれば、第1主面の全体を薬液から保護することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法は、前記第1薬液供給工程における前記第2主面への薬液の供給中に、前記保護膜の表面に向けて薬液を供給する第2薬液供給工程をさらに含む。保護膜の表面に付着しているパーティクル等を薬液によって洗い流すことができる。したがって、保護膜除去工程によって保護膜が除去される際に、保護膜に付着しているパーティクル等によって第1主面が汚染されることを抑制できる。
この発明の一実施形態では、前記保護膜形成工程が、前記保護膜形成液として、ポリマーを含有するポリマー含有液を前記第1主面に供給することで、前記保護膜として、ポリマーを含有するポリマー膜を形成するポリマー膜形成工程を含んでいてもよい。また、前記保護膜形成工程が、前記保護膜形成液として疎水化液を前記第1主面に供給することで、前記保護膜として疎水膜を形成する疎水膜形成工程を含んでいてもよい。
この発明の他の実施形態は、第1周縁部を有する第1主面と、前記第1主面とは反対側の面であり第2周縁部を有する第2主面と、前記第1周縁部および前記第2周縁部を連結する外周端とを有する基板を処理する基板処理装置を提供する。
前記基板処理装置は、前記第1主面に保護膜形成液を供給して、前記第1周縁部に保護膜を形成する保護膜形成部材と、前記第1周縁部に前記保護膜が形成されている状態で、前記第2主面に薬液を供給し、前記第2主面、および、前記外周端を薬液で処理する薬液供給部材と、前記保護膜を除去する保護膜除去ユニットとを含む。
図1は、この発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成例を説明するための平面図である。 図2は、前記基板処理装置で処理される基板の構造を説明するための模式図である。 図3は、前記基板処理装置に備えられるウェット処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図4は、前記基板処理装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図5は、前記基板処理装置によって実行される基板処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図6Aは、前記基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図6Bは、前記基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図6Cは、前記基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図6Dは、前記基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図7は、変形例に係るウェット処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図8Aは、変形例に係るウェット処理ユニットを用いて実行される基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図8Bは、変形例に係るウェット処理ユニットを用いて実行される基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図8Cは、変形例に係るウェット処理ユニットを用いて実行される基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図8Dは、変形例に係るウェット処理ユニットを用いて実行される基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図9は、この発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成例を説明するための平面図である。 図10は、前記第2実施形態に係る基板処理装置に備えられるドライ処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図11は、前記第2実施形態に係る基板処理装置によって実行される基板処理を説明するためのフローチャートである。 図12Aは、前記第2実施形態に係る基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図12Bは、前記第2実施形態に係る基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。 図12Cは、前記第2実施形態に係る基板処理中の基板の上面の周縁部の様子について説明するための模式図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
<第1実施形態に係る基板処理装置の構成>
図1は、この発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の構成例を説明するための平面図である。
基板処理装置1は、基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状を有する。基板Wは、シリコンウエハ等の基板であり、一対の主面を有する。
基板処理装置1は、基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容するキャリアC(収容器)が載置されるロードポートLP(収容器保持ユニット)と、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する搬送ロボット(第1搬送ロボットIRおよび第2搬送ロボットCR)と、基板処理装置1に備えられる各部材を制御するコントローラ3とを含む。
第1搬送ロボットIRは、キャリアCと第2搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。第2搬送ロボットCRは、第1搬送ロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。各搬送ロボットは、たとえば、多関節アームロボットである。
複数の処理ユニット2は、第2搬送ロボットCRによって基板Wが搬送される搬送経路TRに沿って搬送経路TRの両側に配列され、かつ、上下方向に積層されて配列されている。
複数の処理ユニット2は、水平に離れた4つの位置にそれぞれ配置された4つの処理タワーTWを形成している。各処理タワーTWは、上下方向に積層された複数の処理ユニット2を含む。処理タワーTWは、搬送経路TRの両側に2つずつ配置されている。
処理ユニット2は、処理液で基板Wを処理するウェット処理ユニット2Wである。処理液としては、詳しくは後述するが、保護膜形成液、エッチング液、リンス液、除去液等が挙げられる。処理ユニット2は、基板処理の際に基板Wを収容するチャンバ4を備えている。
チャンバ4は、第2搬送ロボットCRによって、チャンバ4内に基板Wを搬入したりチャンバ4から基板Wを搬出したりするための出入口(図示せず)と、出入口を開閉するシャッタユニット(図示せず)とを含む。ウェット処理ユニット2Wは、チャンバ4内に配置された処理カップ6を備えており、処理カップ6内で基板Wを処理する。
図2は、基板処理装置1で処理される基板Wの構造を説明するための模式図である。
基板Wは、一対の主面(第1主面W1および第2主面W2)と、一対の主面の周縁部(第1周縁部110および第2周縁部111)同士を連結する外周端Eとを有する。各主面は、円形状の平坦部および平坦部に連結され平坦部に対して傾斜する環状の傾斜部を有していてもよい。各主面の周縁部は、たとえば、傾斜部の全体と、平坦部において傾斜部に隣接する部分とによって構成されている。
外周端Eの形状は限定されるものではないが、外周端Eは、この実施形態では、基板Wの外側に向けて張り出す円弧状の断面を有する。
各主面は、凹凸パターンを有するデバイスが形成されたデバイス面であってもよいし、デバイスが形成されていない非デバイス面であってもよい。
一対の主面は、第1主面W1と、第1主面W1とは反対側の面の第2主面W2とによって構成されている。第1主面W1の周縁部を、第1周縁部110といい、第2主面W2の周縁部を第2周縁部111という。外周端Eは、第1周縁部110および第2周縁部111を連結する。
この実施形態では、第1主面W1がデバイス面であり、第2主面W2が非デバイス面である。
基板Wは、下地層112と、下地層112上に形成され、第1主面W1および外周端Eから露出する下地最表層113とを有する。下地最表層113は、たとえば、絶縁体層または金属層である。下地層112は、たとえば、積層構造を有しており、半導体層、絶縁体層、金属層の少なくともいずれかによって構成されている。下地層112は、たとえば、半導体層によって構成される単層構造を有していてもよい。
絶縁体層は、たとえば、酸化シリコン(SiO)または窒化シリコン(SiN)である。金属層は、たとえば、タングステン(W)である。半導体層は、たとえば、シリコン(Si)である。
以下では、特段説明がある場合を除いて、上面(上側の主面)が第1主面W1であり、下面(下側の主面)が第2主面W2である例について説明する。
<第1実施形態に係るウェット処理ユニットの構成>
図3は、ウェット処理ユニット2Wの構成を説明するための模式図である。
ウェット処理ユニット2Wは、基板Wを所定の第1処理姿勢に基板Wを保持しながら、回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック5と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面(第1主面W1)に向けて処理液を吐出する複数の上面処理液ノズル(保護膜形成液ノズル8および除去液ノズル9)と、スピンチャック5に保持されている基板Wの下面(第2主面W2)に向けてエッチング液およびリンス液を選択的に吐出する下面処理液ノズル10とをさらに備える。
スピンチャック5、複数の上面処理液ノズル、および、下面処理液ノズル10は、チャンバ4内に配置されている。
回転軸線A1は、基板Wの上面の中心部CPを通り、第1処理姿勢に保持されている基板Wの各主面に対して直交する。この実施形態では、第1処理姿勢は、基板Wの主面が水平面となる水平姿勢である。水平姿勢は、図3に示す基板Wの姿勢であり、第1処理姿勢が水平姿勢である場合、回転軸線A1は、鉛直に延びる。
スピンチャック5は、処理カップ6に取り囲まれている。スピンチャック5は、基板Wの下面に吸着し基板Wを第1処理姿勢に保持するスピンベース20と、回転軸線A1に沿って延び、スピンベース20に結合された回転軸21と、回転軸21を回転軸線A1まわりに回転させる回転駆動機構22とを含む。
スピンベース20は、基板Wの下面に吸着する吸着面20aを有する。吸着面20aは、たとえば、スピンベース20の上面であり、その中心部を回転軸線A1が通る円形状面である。吸着面20aの直径は基板Wの直径よりも小さい。回転軸21の上端部は、スピンベース20に結合されている。
スピンベース20および回転軸21には、吸引経路23が挿入されている。吸引経路23は、スピンベース20の吸着面20aの中心から露出する吸引口23aを有する。吸引経路23は、吸引配管24に連結されている。吸引配管24は、真空ポンプ等の吸引装置25に連結されている。吸引装置25は、基板処理装置1の一部を構成していてもよいし、基板処理装置1を設置する施設に備えられた基板処理装置1とは別の装置であってもよい。
吸引配管24には、吸引配管24を開閉する吸引バルブ26が設けられている。吸引バルブ26を開くことによって、スピンベース20の吸着面20aに配置された基板Wが吸引経路23の吸引口23aに吸引される。それによって、基板Wは、吸着面20aに下方から吸着されて、第1処理姿勢に保持される。
回転駆動機構22によって回転軸21が回転されることにより、スピンベース20が回転される。これにより、スピンベース20と共に、基板Wが回転軸線A1まわりに回転される。
スピンベース20は、基板Wを所定の第1処理姿勢(水平姿勢)に保持する基板保持部材の一例である。スピンチャック5は、基板Wを所定の第1処理姿勢(水平姿勢)に保持しながら、回転軸線A1まわりに基板Wを回転させる回転保持ユニットの一例である。スピンチャック5は、基板Wを吸着面20aに吸着させながら基板Wを回転させる吸着回転ユニットともいう。
複数の上面処理液ノズルは、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に向けて、保護膜形成液の連続流を吐出する保護膜形成液ノズル8と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に向けて除去液の連続流を吐出する除去液ノズル9とを含む。各上面処理液ノズルは、基板Wの上面に対して斜めに処理液を吐出する吐出口15を有する。
複数の上面処理液ノズルは、それぞれ、複数のノズル駆動機構(第1ノズル駆動機構27および第2ノズル駆動機構28)によって、基板Wの上面に沿う方向(水平方向)に移動される。ノズル駆動機構は、対応する上面処理液ノズルを、中央位置と退避位置との間で移動させることができる。各ノズル駆動機構は、対応する上面処理液ノズルを周縁位置に配置することもできる。
中央位置は、上面処理液ノズルの吐出口15が基板Wの上面の回転中心(中心部CP)に対向する位置である。退避位置は、上面処理液ノズルの吐出口15が基板Wの上面に対向しない位置であり、処理カップ6よりも外側の位置である。周縁位置は、上面処理液ノズルの吐出口15が基板Wの上面の周縁部に対向する位置である。
各ノズル駆動機構は、対応する上面処理液ノズルを支持するアーム(図示せず)と、アームを基板Wの上面に沿う方向(水平方向)に移動させるアーム駆動機構(図示せず)とを含む。アーム駆動機構は、電動モータ、エアシリンダ等のアクチュエータを含む。
各上面処理液ノズルは、所定の回動軸線まわりに回動する回動式ノズルであってもよいし、アームが延びる方向に直線的に移動する直動式ノズルであってもよい。各上面処理液ノズルは、鉛直方向にも移動できるように構成されていてもよい。以下で説明する他のノズル移動機構についても同様の構成を有している。
保護膜形成液ノズル8から吐出される保護膜形成液は、ポリマー、および、溶媒を含有するポリマー含有液である。保護膜形成液ノズル8は、ポリマー含有液ノズルともいう。
保護膜形成液に含有されるポリマーは、エッチング液に対する溶解性が除去液に対する溶解性よりも低い。ポリマーは、リンス液に対する溶解性が除去液に対する溶解性よりも低い。言い換えると、ポリマーは、エッチング液およびリンス液よりも除去液に溶解し易い性質を有する。
保護膜形成液に含有されるポリマーは、たとえば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド等である。ポリマーは、これらの混合物であってもよい。
保護膜形成液に含有される溶媒は、ポリマーを溶解させる性質を有する。溶媒は、たとえば、イソプロパノール(IPA)等の有機溶剤を含有する。
溶媒は、エタノール(EtOH)、IPA等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)等の乳酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類のうち少なくとも一種類を含有する。
保護膜形成液ノズル8は、保護膜形成液を保護膜形成液ノズル8に案内する保護膜形成液配管40に接続されている。保護膜形成液配管40には、保護膜形成液配管40を開閉する保護膜形成液バルブ50が設けられている。保護膜形成液バルブ50が開かれると、保護膜形成液ノズル8から連続流の保護膜形成液が吐出される。
保護膜形成液バルブ50が保護膜形成液配管40に設けられるとは、保護膜形成液バルブ50が保護膜形成液配管40に介装されることを意味していてもよい。以下で説明する他のバルブにおいても同様である。
図示はしないが、保護膜形成液バルブ50は、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他のバルブについても同様の構成を有している。
基板Wの上面に供給された保護膜形成液から溶媒の少なくとも一部が蒸発することによって、基板W上の保護膜形成液が半固体状または固体状のポリマー膜に変化する。
半固体状とは、固体成分と液体成分とが混合している状態、または、基板W上で一定の形状を保つことができる程度の粘度を有する状態である。固体状とは、液体成分が含有されておらず、固体成分のみによって構成されている状態である。そのため、ポリマー膜は、基板Wの上面上で広がらず、形成されたときの位置に留まる。溶媒が残存しているポリマー膜を、半固体膜といい、溶媒が完全に消失しているポリマー膜を固体膜という。ポリマー膜は、保護膜の一例である。
除去液ノズル9から吐出される除去液は、ポリマー膜を溶解させることで基板Wの上面からポリマー膜を除去する液体である。除去液は、エッチング液およびリンス液よりもポリマー膜を溶解させ易い液体である。基板Wの上面に残留するポリマー膜は、除去液の液流から作用するエネルギーによって基板W外に押し出されることによって基板Wの上面から除去されてもよい。
除去液ノズル9から吐出される除去液は、たとえば、IPA等の有機溶剤である。除去液として、ポリマー膜含有液の溶媒として用いられる有機溶剤として列挙した液体を用いることができる。すなわち、除去液としては、保護膜形成液の溶媒と同種の液体を用いることができる。また、除去液として、ポリマー等の有機物を除去する酸化力を有するオゾン水を用いてもよい。
除去液ノズル9は、除去液を除去液ノズル9に案内する除去液配管41に接続されている。除去液配管41には、除去液配管41を開閉する除去液バルブ51が設けられている。除去液バルブ51が開かれると、除去液ノズル9から連続流の除去液が吐出される。
下面処理液ノズル10は、スピンチャック5に保持されている基板Wの下面に向けて、エッチング液の連続流およびリンス液の連続流を選択的に吐出する。
下面処理液ノズル10から吐出されるエッチング液は、基板Wエッチングする液体である。エッチング液は、たとえば、過酸化水素水(H)、オゾン水、フッ酸(HF)、希フッ酸(DHF)、バッファードフッ酸(BHF)、塩酸(HCl)、HPM液(hydrochloric acid-hydrogen peroxide mixture:塩酸過酸化水素水混合液)、SPM液(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水混合液)、アンモニア水、TMAH液(Tetramethylammonium hydroxide solution:水酸化テトラメチルアンモニウム溶液)、APM液(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水混合液)、FPM液(hydrofluoric acid-hydrogen peroxide mixture:フッ酸過酸化水素混合液)、または、FOM液(hydrofluoric acid-ozone mixture:フッ酸オゾン水混合液)を含有する。
下面処理液ノズル10から吐出されるリンス液は、基板Wの上面をリンスして、エッチング液を基板Wの上面から除去する液体である。リンス液は、たとえば、DIW等の水である。ただし、リンス液は、DIWに限られない。リンス液は、たとえば、炭酸水、電解イオン水、希釈濃度(たとえば、1ppm以上で、かつ、100ppm以下)の塩酸水、希釈濃度(たとえば、1ppm以上で、かつ、100ppm以下)のアンモニア水、または、還元水(水素水)であってもよい。
下面処理液ノズル10は、下面処理液ノズル10に処理液を案内する下面処理液配管42に接続されている。下面処理液配管42には、下面処理液配管42にエッチング液を供給する下面エッチング液配管43、および、下面処理液配管42にリンス液を供給する下面リンス液配管44が接続されている。下面処理液配管42は、ミキシングバルブ(図示せず)を介して下面エッチング液配管43および下面リンス液配管44と接続されていてもよい。
下面エッチング液配管43には、下面エッチング液配管43を開閉する下面エッチング液バルブ53が設けられている。下面リンス液配管44には、下面リンス液配管44を開閉する下面リンス液バルブ54が設けられている。
下面処理液ノズル10は、スピンチャック5に対する位置が固定されている。下面処理液ノズル10は、基板Wの下面の周縁部に向く吐出口16を有する。下面エッチング液バルブ53が開かれると、下面処理液ノズル10からエッチング液の連続流が基板Wの下面の周縁部に向けて吐出される。下面リンス液バルブ54が開かれると、下面処理液ノズル10からリンス液の連続流が基板Wの下面の周縁部に向けて吐出される。
下面処理液ノズル10は、処理液を、基板Wの下面に供給すればよく、必ずしも基板Wの下面の周縁部に向けて吐出する必要はない。
処理カップ6の構成は、特に限定されるものではない。処理カップ6は、たとえば、スピンチャック5に保持された基板Wから外方に飛散する処理液を受け止める複数(図3では2つ)のガード31と、複数のガード31によって下方に案内された処理液をそれぞれ受け止める複数(図3では2つ)のカップ32と、複数のガード31および複数のカップ32を取り囲む円筒状の外壁部材33とを含む。
各ガード31は、基板Wの第1主面W1の平坦部に対する法線方向(以下では単に、「平面視」という。)でスピンチャック5を取り囲む筒状の形態を有している。各ガード31の上端部は、ガード31の内側に向かうように傾斜している。各カップ32は、上向きに開放された環状溝の形態を有している。複数のガード31および複数のカップ32は、同軸上に配置されている。
複数のガード31は、ガード昇降駆動機構(図示せず)によって個別に昇降される。ガード昇降駆動機構は、たとえば、複数のガード31をそれぞれ昇降駆動する複数のアクチュエータを含む。複数のアクチュエータは、電動モータおよびエアシリンダの少なくとも一方を含む。
<第1実施形態に係る基板処理の電気的構成>
図4は、基板処理装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。コントローラ3は、マイクロコンピュータを備え、所定の制御プログラムに従って基板処理装置1に備えられた制御対象を制御する。
具体的には、コントローラ3は、プロセッサ3A(CPU)と、制御プログラムが格納されたメモリ3Bとを含む。コントローラ3は、プロセッサ3Aが制御プログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。
とくに、コントローラ3は、第1搬送ロボットIR、第2搬送ロボットCR、回転駆動機構22、第1ノズル駆動機構27、第2ノズル駆動機構28、吸引バルブ26、保護膜形成液バルブ50、除去液バルブ51、下面エッチング液バルブ53、下面リンス液バルブ54等を制御するようにプログラムされている。
以下に示す各工程は、コントローラ3が基板処理装置1に備えられる各部材を制御することにより実行される。言い換えると、コントローラ3は、以下に示す各工程を実行するようにプログラムされている。
また、図4には、代表的な部材が図示されているが、図示されていない部材についてコントローラ3によって制御されないことを意味するものではなく、コントローラ3は、基板処理装置1に備えられる各部材を適切に制御することができる。図4には、後述する変形例および第2実施形態で説明する部材についても併記しており、これらの部材もコントローラ3によって制御される。
<基板処理の一例>
図5は、基板処理装置1によって実行される基板処理の一例を説明するためのフローチャートである。図6A~図6Dは、基板処理中の基板Wの第1主面W1の第1周縁部110の様子について説明するための模式図である。
基板処理装置1による基板処理では、たとえば、図5に示すように、搬入工程(ステップS1)、保護膜形成工程(ステップS2)、エッチング工程(ステップS3)、リンス工程(ステップS4)、保護膜除去工程(ステップS5)、スピンドライ工程(ステップS6)、および、搬出工程(ステップS7)が実行される。
以下では、図3および図5を主に参照し、基板処理の詳細について説明する。図6A~図6Dについては適宜参照する。
まず、未処理の基板Wは、第2搬送ロボットCR(図1を参照)によってキャリアCからウェット処理ユニット2Wに搬入され、スピンチャック5に渡される(搬入工程:ステップS1)。これにより、基板Wは、スピンチャック5によって第1処理姿勢に保持される(基板保持工程)。このとき、基板Wは、第1主面W1が上面となるようにスピンチャック5に保持される。スピンチャック5は、基板Wを保持しながら基板Wの回転を開始する(基板回転工程)。
第2搬送ロボットCRがチャンバ4から退避した後、基板Wの第1主面W1の第1周縁部110に保護膜としてのポリマー膜100(図6Bを参照)を形成する保護膜形成工程(ステップS2)が実行される。
具体的には、第1ノズル駆動機構27が、保護膜形成液ノズル8を周縁位置に移動させる。保護膜形成液ノズル8が周縁位置に位置する状態で、保護膜形成液バルブ50が開かれる。これにより、図6Aに示すように、第1主面W1の第1周縁部110に向けて、保護膜形成液ノズル8から保護膜形成液が供給(吐出)される(保護膜形成液供給工程、保護膜形成液吐出工程)。保護膜形成液ノズル8は、保護膜形成液吐出部材の一例である。
保護膜形成液ノズル8から吐出された保護膜形成液は、基板Wの第1主面W1の第1周縁部110に着液する。基板W上の保護膜形成液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって移動する。これにより、基板Wの第1主面W1において第1周縁部110よりも内側の領域(内側領域114)が露出されるように、第1主面W1の第1周縁部110が保護膜形成液によって覆われる(周縁被覆工程)。内側領域114は、第1周縁部110に隣接し、中心部CPおよびその周囲の部分を含む領域である。
保護膜形成液の吐出が停止された後、基板Wの回転を継続することで、基板W上の保護膜形成液の一部が基板Wの外周端Eから基板W外に飛散される。これにより、基板W上の保護膜形成液の液膜が薄膜化される(スピンオフ工程、薄膜化工程)。保護膜形成液バルブ50が閉じられた後、第1ノズル駆動機構27によって保護膜形成液ノズル8が退避位置に移動される。
基板Wの回転に起因する遠心力は、基板W上の保護膜形成液だけでなく、基板W上の保護膜形成液に接する気体にも作用する。そのため、遠心力の作用により、当該気体が中心部CPから外周端Eへ向かう放射状の気流が形成される。この気流により、基板W上の保護膜形成液に接する気体状態の溶媒が基板Wに接する雰囲気から排除される。そのため、基板W上の保護膜形成液からの溶媒の蒸発(揮発)が促進されて、図6Bに示すように、ポリマー膜100が形成される(蒸発形成工程、ポリマー膜形成工程)。保護膜形成液ノズル8は、保護膜形成部材(ポリマー膜形成部材)として機能する。
保護膜形成工程において、基板Wの回転は、所定の保護膜形成加速度で加速されて、基板Wの回転速度は保護膜形成速度(第1速度)に達する(高速回転工程)。保護膜形成速度は、たとえば、1500rpm以上4000rpm以下である。保護膜形成加速度は、たとえば、150rad/sec以上2000rad/sec以下である。基板Wは、保護膜形成工程において、基板Wの回転速度は保護膜形成液の供給停止の前に保護膜形成速度に達してもよいし、保護膜形成液の供給停止後に保護膜形成速度に達してもよい。
ポリマー膜100は、基板Wの第1主面W1の第1周縁部110を被覆しており、環状を呈している。保護膜形成工程において基板Wが高速回転されるため、保護膜形成液は、基板Wから飛散し易く外周端Eには付着しにくい。そのため、ポリマー膜100は、外周端Eが露出するように形成される。ポリマー膜100に被覆されずに露出される外周端Eの幅L1は、たとえば、0.3mm以下であることが好ましい。
保護膜形成工程の後、第1主面W1の第1周縁部110にポリマー膜100(保護膜)が形成されている状態で、第2主面W2にエッチング液を供給し、外周端Eをエッチングするエッチング工程(ステップS3)が実行される。
具体的には、下面エッチング液バルブ53が開かれる。これにより、下面処理液ノズル10から、基板Wの第2主面W2の第2周縁部111に向けてエッチング液が吐出される(第1エッチング液供給工程、第1薬液吐出工程)。下面処理液ノズル10から吐出されたエッチング液は、第2周縁部111に着液する。
第2主面W2上のエッチング液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって移動する。エッチング液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
図6Cに示すように、エッチング液の少なくとも一部は、基板Wの外周端Eを伝って、第1主面W1の第1周縁部110に供給される。エッチング液は、第1主面W1の第1周縁部110におけるポリマー膜100の内周端100aにまでは到達せず、内周端100aよりも外側に留まる。ポリマー膜100の内周端100aは、エッチング液が到達する位置(エッチング液の内周端101)よりも内側に位置する。これにより、基板Wの外周端Eがエッチングされる。
このように、第1周縁部110にポリマー膜100が形成されている状態で、第2主面W2にエッチング液を供給し、外周端Eがエッチング液で処理される(第1エッチング液供給工程、第1薬液供給工程)。下面処理液ノズル10は、第1薬液供給部材の一例である。
外周端Eがエッチング液で処理される際、第1主面W1の第1周縁部110は、ポリマー膜100によって保護されている。そのため、第2主面W2上のエッチング液が第2周縁部111および外周端Eを伝って第1周縁部110に達したとしても、第1周縁部110がエッチング液で処理されることを抑制できる。そのため、基板Wの外周端Eを選択的にエッチング液で処理することができる。その結果、エッチング液によって基板Wの外周端Eを精度良く処理できる。
ポリマー膜100によって被覆されておらず露出している外周端Eの幅L1は、基板Wにおいてエッチングされる部分の幅、すなわち、エッチング幅に相当する。
エッチング工程において、基板Wの回転は減速され、基板Wの回転速度はエッチング回転速度(第3速度)に達する(低速回転工程)。エッチング回転速度は、たとえば、500rpm以上1500rpm以下である。エッチング回転速度が1500rpmであるとき、保護膜形成速度は、1500rpmよりも大きく4000rpm以下であることが好ましい。
次に、第2主面W2にリンス液を供給し、基板Wからエッチング液を除去するリンス工程(ステップS4)が実行される。
具体的には、下面エッチング液バルブ53を閉じることによって下面処理液ノズル10からのエッチング液の吐出が停止される。そして、下面リンス液バルブ54が開かれて、下面処理液ノズル10から、第2主面W2の第2周縁部111に向けてリンス液が吐出される(第1リンス液吐出工程)。下面処理液ノズル10から吐出されたリンス液は、第2周縁部111に着液する。
第2主面W2上のリンス液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって広がる。リンス液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
図6Dに示すように、リンス液の少なくとも一部は、基板Wの外周端Eを伝って、第1主面W1の第1周縁部110に供給される。リンス液は、第1主面W1の第1周縁部110においてポリマー膜100の内周端100aにまでは到達せず、内周端100aよりも外側に留まる。ポリマー膜100の内周端100aは、リンス液が到達する位置(リンス液の内周端102)よりも内側に位置する。
これにより、ポリマー膜100の表面、外周端Eおよび第2主面W2に付着していたエッチング液がリンス液とともに基板W外へ排除される。これにより、ポリマー膜100の表面、外周端Eおよび第2主面W2からエッチング液が除去される。下面処理液ノズル10は、基板Wの下面にリンス液を供給し基板Wの外周端Eからエッチング液を除去するリンス液供給部材の一例である。
このように、第1周縁部110にポリマー膜100が形成されている状態で、第2主面W2にリンス液を供給し、外周端Eからエッチング液が除去される(第1リンス液供給工程)。
リンス工程において、基板Wは所定のリンス回転速度(第4速度)で回転される。リンス速度は、たとえば、100rpm以上2000rpm以下である。リンス回転速度は、エッチング回転速度と同速度であってもよい。
次に、基板Wの第1主面W1に向けて除去液を供給して、第1主面W1の第1周縁部110からポリマー膜100を除去する保護膜除去工程(ステップS5)が実行される。
具体的には、第2ノズル駆動機構28が、除去液ノズル9を周縁位置に移動させる。除去液ノズル9が周縁位置に位置する状態で、除去液バルブ51が開かれる。これにより、基板Wの第1主面W1の第1周縁部110に向けて、除去液ノズル9から除去液が供給(吐出)される(除去液供給工程、除去液吐出工程)。
除去液ノズル9から吐出された除去液は、基板Wの第1主面W1の第1周縁部110に着液する。第1主面W1上の除去液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって移動し、基板Wの外周端Eから飛散する。
ポリマー膜100は、除去液に溶解されて、ポリマー膜100が溶け込んだ除去液とともに第1主面W1から排出される。ポリマー膜100の全てが除去液に溶解される必要はなく、ポリマー膜100の一部は、除去液の液流によって基板Wの第1主面W1から剥離されて基板W外に排出されてもよい。このように、第1薬液供給工程の後、第1主面W1の第1周縁部110から保護膜としてのポリマー膜100が除去される(保護膜除去工程、ポリマー膜除去工程)。除去液ノズル9は、保護膜除去ユニットの一例である。
次に、基板Wを回転させて基板Wを乾燥させるスピンドライ工程(ステップS6)が実行される。具体的には、除去液バルブ51を閉じて基板Wの上面への除去液の供給を停止させ、第2ノズル駆動機構28が除去液ノズル9を退避位置に退避させる。
そして、基板Wの回転が加速されて、基板Wの回転速度が乾燥速度(第2速度)に達する。乾燥速度は、エッチング回転速度(第3速度)およびリンス速度(第4速度)よりも高速度であり、保護膜形成速度(第1速度)よりも低速度である。乾燥速度は、たとえば、1500rpm以上2000rpm以下である。乾燥速度が1500rpm以上2000rpm以下の範囲の所定の回転速度であっても、保護膜形成速度として、1500rpm以上4000rpm以下の範囲において乾燥速度よりも高速度な任意の速度を選択することができる。
基板Wを第3速度で回転させることで、基板W上の液体(主に、除去液)に遠心力が作用する。これにより、液体が基板Wの周囲に振り切られる。
スピンドライ工程(ステップS6)の後、スピンチャック5が基板Wの回転を停止させる。その後、第2搬送ロボットCRが、ウェット処理ユニット2Wに進入して、スピンチャック5から処理済みの基板Wを受け取って、ウェット処理ユニット2W外へと搬出する(搬出工程:ステップS7)。その基板Wは、第2搬送ロボットCRから第1搬送ロボットIRへと渡され、第1搬送ロボットIRによって、キャリアCに収納される。
<第1実施形態のまとめ>
第1実施形態とは異なり、基板処理を行うことによって基板Wの第1周縁部110において下地最表層113を露出させる場合、基板処理の後に実行され得るドライエッチングの際に、第1主面W1の第1周縁部110において下地最表層113がダメージを受けるおそれがある。ダメージにより、下地最表層113に凹凸が生じ、凹凸を構成する凹部の内部にパーティクル等が進入するおそれがある。
第1実施形態によれば、外周端Eを露出させるようにポリマー膜100が形成され、外周端Eがエッチングされる。そのため、エッチング幅を極めて小さくできる。したがって、ドライエッチングによってダメージを受ける領域を小さくすることができる。ひいては、ドライエッチング後にパーティクルが発生することを抑制できる。
保護膜形成液の粘度は、0.1Pa・sec以上で15Pa・secであることが好ましい。そうであれば、ポリマー膜100に被覆されずに露出される外周端Eの幅L1を一層小さくすることができる。
また、ポリマー膜100の厚さは、0.3mm以下であることが好ましい。そうであれば、ポリマー膜100に被覆されずに露出される外周端Eの幅L1を一層小さくすることができる。
第1実施形態によれば、保護膜形成工程では、第1主面W1に保護膜形成液が付着している状態で、スピンドライ時の基板Wの回転速度(第2速度)よりも高速度である保護膜形成速度(第1速度)で基板Wが回転される(高速回転工程)。したがって、第1主面W1上の保護膜形成液が、外周端Eを介して第2周縁部111に達することを一層抑制することができる。
また、エッチング工程では、保護膜形成速度(第1速度)よりも低速度なエッチング回転速度(第3速度)で基板Wが回転される(低速回転工程)。そのため、第1主面W1上の保護膜形成液が、外周端Eを介して第2周縁部111に達することを抑制できる。
第1実施形態によれば、第1主面W1の内側領域114が露出されるように、第1周縁部110にポリマー膜100が形成される。そのため、第1主面W1の全体に形成される場合と比較して、保護膜形成液の使用量を低減でき、かつ、第1主面W1においてポリマー膜100が形成される領域を小さくすることができる。また、保護膜形成工程において内側領域114にポリマー膜100が形成されないので、保護膜除去工程後にポリマー膜100が残渣として内側領域114に残ることを未然に防止できる。
また、第1実施形態に係る基板処理の保護膜除去工程では、内側領域114が露出されているが、除去液ノズル9から基板Wの第1主面W1の中心部CPに向けて除去液を吐出して基板Wの第1主面W1の全体に除去液を供給してもよい。その場合、基板Wの第1主面W1の全体を除去液で洗浄することができる。
<変形例に係るウェット処理ユニット>
図7は、変形例に係るウェット処理ユニット2Wの構成を説明するための模式図である。図7に示すように、ウェット処理ユニット2Wの複数の上面処理液ノズルが、保護膜形成液ノズル8および除去液ノズル9に加えて、エッチング液ノズル11およびリンス液ノズル12を含んでいてもよい。また、各上面処理液ノズルの吐出口15が基板Wの上面に対して垂直(鉛直方向)に処理液を吐出するように構成されていてもよい。
エッチング液ノズル11を基板Wの上面に沿う方向(水平方向)に移動させるノズル駆動機構を、第3ノズル駆動機構29という。リンス液ノズル12を基板Wの上面に沿う方向(水平方向)に移動させるノズル駆動機構を、第4ノズル駆動機構30という。ノズル駆動機構の詳細は、上述の通りである。
エッチング液ノズル11から吐出されるエッチング液としては、下面処理液ノズル10から吐出されるエッチング液として列挙した液体を用いることができる。リンス液ノズル12から吐出されるリンス液としては、下面処理液ノズル10から吐出されるリンス液として列挙した液体を用いることができる。
エッチング液ノズル11は、エッチング液をエッチング液ノズル11に案内するエッチング液配管45に接続されている。エッチング液配管45には、エッチング液配管45を開閉するエッチング液バルブ55が設けられている。エッチング液バルブ55が開かれると、エッチング液ノズル11から連続流のエッチング液が吐出される。
リンス液ノズル12は、リンス液をリンス液ノズル12に案内するリンス液配管46に接続されている。リンス液配管46には、リンス液配管46を開閉するリンス液バルブ56が設けられている。リンス液バルブ56が開かれると、リンス液ノズル12から連続流のリンス液が吐出される。
<変形例に係るウェット処理ユニットを用いた基板処理>
ウェット処理ユニット2Wの構成が図7に示す構成である場合、以下の基板処理を実行することができる。図8A~図8Dは、変形例に係るウェット処理ユニット2Wを用いて実行される基板処理中の基板Wの第1主面W1の第1周縁部110の様子について説明するための模式図である。
図8A~図8Dに示す基板処理が図5~図6Dに示す基板処理と主に異なる点は、保護膜形成工程において、保護膜としてのポリマー膜100が基板Wの第1主面W1の全体に形成される点である。
以下では、図8A~図8Dに示す基板処理が図5~図6Dに示す基板処理と異なる点を中心に説明する。たとえば、基板処理中の回転速度については、図5~図6Dに示す基板処理と同様であるため、言及しない。
具体的には、第2搬送ロボットCRからスピンチャック5に基板Wが渡された後、第1ノズル駆動機構27が、保護膜形成液ノズル8を中央位置に移動させる。保護膜形成液ノズル8が中央位置に位置する状態で、保護膜形成液バルブ50が開かれる。これにより、図8Aに示すように、回転状態の基板Wの第1主面W1の中心部CPに向けて、保護膜形成液ノズル8から保護膜形成液が供給(吐出)される(保護膜形成液供給工程、保護膜形成液吐出工程)。
保護膜形成液ノズル8から吐出された保護膜形成液は、基板Wの第1主面W1の中心部CPに着液する。基板W上の保護膜形成液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって放射状に広がる。これにより、基板Wの第1主面W1の略全体が保護膜形成液によって覆われる(被覆工程)。詳しくは、保護膜形成液によって、内側領域114および第1周縁部110が覆われる。
保護膜形成液の吐出が停止された後、基板Wの回転を継続することで、基板W上の保護膜形成液の一部が基板Wの外周端Eから基板W外に飛散する。これにより、基板W上の保護膜形成液の液膜が薄膜化される(スピンオフ工程、薄膜化工程)。保護膜形成液バルブ50が閉じられた後、第1ノズル駆動機構27によって保護膜形成液ノズル8が退避位置に移動される。
基板Wの回転に起因する遠心力の作用によって、基板W上の保護膜形成液からの溶媒の蒸発(揮発)が促進されて、図8Bに示すように、ポリマー膜100が形成される(蒸発形成工程)。ポリマー膜100は、基板Wの第1主面W1の略全体を被覆しており、円形状を呈している。詳しくは、ポリマー膜100は、内側領域114および第1周縁部110を覆っている。
ポリマー膜100が形成された後、エッチング工程(ステップS3)が実行される。この基板処理におけるエッチング工程では、第1主面W1の第1周縁部110にポリマー膜100(保護膜)が形成されている状態で、第1主面W1および第2主面W2の両方にエッチング液を供給することで外周端Eがエッチングされる。
具体的には、第3ノズル駆動機構29が、エッチング液ノズル11を中央位置に配置する。エッチング液ノズル11が中央位置に位置する状態で、エッチング液バルブ55が開かれる。これにより、基板Wの第1主面W1の中心部CPに向けてエッチング液ノズル11からエッチング液が吐出される(第2エッチング液供給工程、第2薬液吐出工程)。エッチング液ノズル11は、第2薬液供給部材の一例である。エッチング液ノズル11から吐出されたエッチング液は、第1主面W1の中心部CPに着液する。
第1主面W1上のエッチング液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって放射状に広がる。エッチング液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
エッチング液バルブ55が開かれるタイミングとほぼ同時に、下面エッチング液バルブ53が開かれる。これにより、下面処理液ノズル10から、基板Wの第2主面W2の第2周縁部111に向けてエッチング液が吐出される(第1エッチング液供給工程、第1薬液吐出工程)。下面処理液ノズル10から吐出されたエッチング液は、第2周縁部111に着液する。
第2主面W2上のエッチング液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって移動する。エッチング液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
このように、第1周縁部110にポリマー膜100が形成されている状態で、第2主面W2にエッチング液を供給し、外周端Eがエッチング液で処理される(第1エッチング液供給工程、第1薬液供給工程)。そして、第1エッチング液供給工程における第2主面W2への薬液の供給中に、ポリマー膜100の表面に向けてエッチング液が供給される(第2エッチング液供給工程、第2薬液供給工程)。
図8Cに示すように、第1主面W1および第2主面W2の両方に対してエッチング液が供給されることで、基板Wの外周端Eにエッチング液を確実性高く供給することができる。
次に、第2主面W2にリンス液を供給し、基板Wからエッチング液を除去するリンス工程(ステップS4)が実行される。リンス工程においても、基板Wの第1主面W1および第2主面W2の両方にリンス液が供給される。
具体的には、エッチング液バルブ55を閉じることによって、エッチング液ノズル11からのエッチング液の吐出が停止される。エッチング液ノズル11からのエッチング液の吐出が停止される状態で、第3ノズル駆動機構29がエッチング液ノズル11を退避位置に移動させる。
エッチング液バルブ55が閉じられるタイミングとほぼ同時に、下面エッチング液バルブ53が閉じられる。これにより、下面処理液ノズル10からのエッチング液の吐出が停止される。
その一方で、第4ノズル駆動機構30が、リンス液ノズル12を中央位置に移動させる。基板Wへのエッチング液の供給が停止されており、かつ、リンス液ノズル12が中央位置に位置する状態で、リンス液バルブ56が開かれる。これにより、基板Wの第1主面W1の中心部CPに向けてリンス液ノズル12からリンス液が吐出される(第2リンス液吐出工程)。リンス液ノズル12から吐出されたリンス液は、第1主面W1の中心部CPに着液する。
第1主面W1上のリンス液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって放射状に広がる。リンス液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
リンス液バルブ56が開かれるタイミングとほぼ同時に、下面リンス液バルブ54が開かれる。これにより、下面処理液ノズル10から、第2主面W2の第2周縁部111に向けてリンス液が吐出される(第1リンス液吐出工程)。下面処理液ノズル10から吐出されたリンス液は、第2周縁部111に着液する。
第2主面W2上のリンス液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって広がる。リンス液は、遠心力によって、基板Wの外周端Eから飛散する。
図8Dに示すように、第1主面W1および第2主面W2の両方に対してリンス液が供給されることで、ポリマー膜100は、外周端Eおよび第2主面W2に付着していたエッチング液がリンス液とともに基板W外へ排除される。これにより、基板Wの外周端Eからエッチング液が除去される。
このように、第1周縁部110にポリマー膜100が形成されている状態で、第2主面W2にリンス液を供給し、外周端Eからエッチング液が除去される(第1リンス液供給工程)。そして、第1リンス液供給工程における第2主面W2へのリンス液の供給中に、ポリマー膜100の表面に向けてリンス液が供給される(第2リンス液供給工程)。
次に、基板Wの第1主面W1に向けて除去液を供給して、第1主面W1の第1周縁部110からポリマー膜100を除去するポリマー膜除去工程(ステップS5)が実行される。
具体的には、第2ノズル駆動機構28が、除去液ノズル9を中央位置に移動させる。除去液ノズル9が中央位置に位置する状態で、除去液バルブ51が開かれる。これにより、基板Wの第1主面W1の中心部CPに向けて、除去液ノズル9から除去液が供給(吐出)される(除去液供給工程、除去液吐出工程)。
除去液ノズル9から吐出された除去液は、基板Wの第1主面W1の中心部CPに着液する。第1主面W1上の除去液は、基板Wの回転に起因する遠心力によって、基板Wの外周端Eに向かって放射状に広がり、基板Wの外周端Eから飛散する。
ポリマー膜100は、除去液に溶解されて、ポリマー膜100が溶け込んだ除去液とともに第1主面W1から排出される。ポリマー膜100の全てが除去液に溶解される必要はなく、ポリマー膜100の一部は、除去液の液流によって基板Wの上面から剥離されて基板W外に排出されてもよい。
その後、スピンドライ工程(ステップS6)および搬出工程(ステップS7)が実行されて、基板処理が終了する。
変形例に係る基板処理では、第2主面W2へのエッチング液の供給中に、ポリマー膜100の表面に向けてエッチング液が供給される。ポリマー膜100の表面に付着しているパーティクル等をエッチング液によって洗い流すことができる。したがって、保護膜除去工程によってポリマー膜100が除去される際に、ポリマー膜100に付着しているパーティクル等によって第1主面W1が汚染されることを抑制できる。
<第2実施形態に係る基板処理装置>
図9は、この発明の第2実施形態に係る基板処理装置1Aの構成例を説明するための平面図である。図10では、前述の図1~図8Dに示された構成と同等の構成については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。後述する図10~図12Cにおいても同様である。
第2実施形態に係る基板処理装置1Aが、第1実施形態に係る基板処理装置1と主に異なる点は、保護膜液形成液として疎水化液が用いられる点、および、複数の処理ユニット2が複数のドライ処理ユニット2Dを含む点である。この実施形態では、保護膜形成液ノズル8は、疎水化液ノズルでもある。
保護膜形成液として用いられる疎水化液は、基板Wの下地最表層113を変質(たとえば、メチル化)させて純水に対する基板Wの上面の接触角を上昇させる液体である。疎水化によって、基板Wの第1主面W1の接触角は、たとえば、90°以上に上昇する。疎水化液は、水の付着を抑制できるため、撥水化液ともいう。
疎水化液は、たとえば、シリコン自体およびシリコンを含む化合物を疎水化させるシリコン系の疎水化液、または金属自体および金属を含む化合物を疎水化させるメタル系の疎水化液を用いることができる。
メタル系の疎水化液は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含有する。
シリコン系の疎水化液は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMS(テトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシラン、アルキルジシラザン、および非クロロ系の疎水化剤の少なくとも一つを含有する。
非クロロ系の疎水化液は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、N,N-ジメチルアミノトリメチルシラン、N-(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含有する。
図9に示す例では、第1搬送ロボットIR側の2つの処理タワーTWが、複数のウェット処理ユニット2Wによって構成されており、第1搬送ロボットIRとは反対側の2つの処理タワーTWが、複数のドライ処理ユニット2Dによって構成されている。ドライ処理ユニット2Dは、チャンバ4内に配置され、その内部で基板Wに対して光照射を行う光照射チャンバ71を含む。
<ドライ処理ユニットの構成>
図10は、第2実施形態に係るドライ処理ユニット2Dの構成を説明するための模式図である。
光照射処理ユニット70は、基板Wが載置される載置面72aを有するベース72と、載置面72aに載置された基板Wの上面に向けて紫外線等の光を出射する光出射部材73と、ベース72を貫通して上下動する複数のリフトピン75と、複数のリフトピン75を上下方向に移動させるピン駆動機構76とを備えている。光照射チャンバ71は、ベース72を収容する。
光照射チャンバ71の側壁には、基板Wの搬入出口71aが設けられており、光照射チャンバ71は、搬入出口71aを開閉させるゲートバルブ71bを有する。搬入出口71aが開かれているとき、第2搬送ロボットCR(図示せず)が光照射チャンバ71にアクセスできる。基板Wは、ベース72上に載置されることによって、所定の第2処理姿勢に水平に保持される。この実施形態では、第2処理姿勢は、図10に示す基板Wの姿勢であり、たとえば、水平姿勢である。
光出射部材73は、たとえば、複数の光照射ランプ等の光源を含んでいる。光照射ランプは、たとえば、キセノンランプ、水銀ランプ、重水素ランプ等である。光出射部材73は、たとえば、1nm以上400nm以下、好ましくは、1nm以上300nm以下の紫外線を照射するように構成されている。具体的には、光出射部材73には、電源等の通電ユニット74が接続されており、通電ユニット74から電力が供給されることによって、光出射部材73が光を出射する。
複数のリフトピン75は、ベース72および光照射チャンバ71を貫通する複数の貫通孔にそれぞれ挿入されている。複数のリフトピン75は、ピン駆動機構76によって、載置面72aよりも上方で基板Wを支持する上位置(図10に二点鎖線で示す位置)と、先端部(上端部)が載置面72aよりも下方に没入する下位置(図10に実線で示す位置)との間で上下動される。ピン駆動機構76は、電動モータまたはエアシリンダを含んでいてもよいし、これら以外のアクチュエータを含んでいてもよい。
<第2実施形態に係る基板処理>
図11は、第2実施形態に係る基板処理装置1Aによって実行される基板処理を説明するためのフローチャートである。図12Aおよび図12Bは、第2実施形態に係る基板処理中の基板Wの第1主面W1の第1周縁部110の様子について説明するための模式図である。
第2実施形態に係る基板処理では、たとえば、図11に示すように、第1搬入工程(ステップS10)、保護膜形成工程(ステップS11)、エッチング工程(ステップS12)、リンス工程(ステップS13)、スピンドライ工程(ステップS14)、第1搬出工程(ステップS15)、第2搬入工程(ステップS16)、保護膜除去工程(ステップS17)、および、第2搬出工程(ステップS18)が実行される。
第1搬入工程(ステップS10)、保護膜形成工程(ステップS11)、エッチング工程(ステップS12)、リンス工程(ステップS13)、スピンドライ工程(ステップS14)、および、第1搬出工程(ステップS15)は、第1実施形態に係る基板処理(図5を参照)の搬入工程(ステップS1)、保護膜形成工程(ステップS2)、エッチング工程(ステップS3)、リンス工程(ステップS4)、スピンドライ工程(ステップS6)、および、搬出工程(ステップS7)のそれぞれと同様である。
そのため、以下では、これらの工程において、たとえば、第1実施形態に係る基板処理と異なる部分について主に説明する。基板処理中の回転速度については、図5~図6Dに示す基板処理と同様であるため、言及しない。
保護膜形成工程(ステップ11)では、図12Aに示すように、保護膜形成液を基板Wの第1主面W1の第1周縁部110に供給することによって、第1周縁部110において下地最表層113を変質させて保護膜としての疎水膜105が形成される。第1主面W1上の液膜から溶媒を蒸発させて保護膜を形成するのではなく、下地最表層113を変質(疎水化)させることで、保護膜としての疎水膜105が形成される(疎水膜形成工程)。疎水膜105は撥水膜ともいう。
その後のエッチング工程(ステップS12)では、図12Bに示すように、疎水膜105を除去することなく、外周端Eの表面から露出する下地最表層113をエッチングすることができる。
エッチング液は、第1主面W1の第1周縁部110における疎水膜105の内周端105aにまでは到達せず、内周端105aよりも外側に留まる。疎水膜105の内周端105aは、第1主面W1の第1周縁部110においてエッチング液が到達する位置(エッチング液の内周端101)よりも内側に位置する。
エッチング工程(ステップS12)の後のリンス工程(ステップS13)では、図12Cに示すように、ポリマー膜100、外周端Eおよび第2主面W2に付着していたエッチング液がリンス液とともに基板W外へ排除される。これにより、基板Wの外周端Eからエッチング液が除去される。
リンス液は、第1主面W1の第1周縁部110において疎水膜105の内周端105aにまでは到達せず、内周端105aよりも外側に留まる。疎水膜105の内周端105aは、リンス液が到達する位置(リンス液の内周端102)よりも内側に位置する。
スピンドライ工程(ステップS14)において、基板Wが乾燥された後、第2搬送ロボットCRによってウェット処理ユニット2Wから基板Wが搬出される(第1搬出工程:ステップS15)。
第1搬出工程(ステップS15)の後、基板Wは、第2搬送ロボットCRによってドライ処理ユニット2Dに搬入され、複数のリフトピン75に渡される(第2搬入工程:ステップS16)。その後、ピン駆動機構76によって複数のリフトピン75が下位置に移動することでベース72の載置面72aに基板Wが載置される。このとき、基板Wは、第1主面W1が上面となるように載置面72aに載置される。
基板Wが載置面72aに載置されている状態で、通電ユニット74から光出射部材73に電力を供給することによって、光出射部材73から光Lが出射される(光出射工程)。光出射部材73から出射された光Lが第1主面W1に照射される(光照射工程)。光の照射によって、保護膜としての疎水膜105が除去される(疎水膜除去工程、保護膜除去工程:ステップS17)。詳しくは、光が照射されることによって、疎水膜105が変質(親水化)されて下地最表層113に戻る。このように、第1薬液供給工程の後、疎水膜105が除去される。光出射部材73は、保護膜除去ユニットの一例である。
疎水膜105が除去された後、ピン駆動機構76が複数のリフトピン75を上位置に移動させることで、複数のリフトピン75がベース72の載置面72aから基板Wを持ち上げる。第2搬送ロボットCRは、複数のリフトピン75から基板Wを受け取って、ドライ処理ユニット2Dから基板Wを搬出する(第2搬出工程:ステップS18)。その基板Wは、第2搬送ロボットCRから第1搬送ロボットIRへと渡され、第1搬送ロボットIRによって、キャリアCに収納される。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<その他の実施形態>
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
(1)下面処理液ノズル10は、スピンベース20の周方向に沿って複数設けられていてもよい。複数の下面処理液ノズル10から基板Wの下面に向けて処理液を吐出されることで、周方向の全域に基板Wの下面に処理液をむらなく供給することができる。
(2)上述の実施形態では、疎水膜105は、光照射によって親水化される。疎水膜105は、光照射以外の処理によって親水化されてもよい。たとえば、疎水膜105に液体を供給することで疎水膜105が親水化されてもよい。また、疎水膜105にオゾンガス等の親水化ガスによって疎水膜105が親水化されてもよい。疎水膜105に親水化ガスを供給しながら、第1主面W1に光を照射することによって、疎水膜105が親水化されてもよい。
(3)上述の実施形態では、ポリマー膜100は、除去液の供給によって除去される。しかしながら、ポリマー膜100は、除去液の供給以外の処理によって除去されてもよい。たとえば、ポリマー膜100は、光照射によって除去されてもよいし、ガス状の除去剤によって除去されてもよい。
また、ポリマー膜100は、ポリマーが分解または転位されることによって第1主面W1の第1周縁部110から除去されてもよい。
(4)図7の変形例に係るウェット処理ユニット2Wを第2実施形態に係る基板処理装置1Aに適用することも可能である。そうすることによって、基板Wの上面の全体に疎水膜105を形成し、基板Wの上面および下面の両方にエッチング液を供給する基板処理を実行することができる。
また、保護膜形成速度(第1速度)が、必ずしもスピンドライ時の基板Wの回転速度(第2速度)よりも高速度である必要はなく、エッチング回転速度(第3速度)が、保護膜形成速度(第1速度)よりも高速度である必要もない。しかしながら、上述の実施形態のように、第1速度が第2速度および第3速度よりも高速度であれば、第1速度が第2速度および第3速度以下の速度である場合と比較して、第1主面W1上の保護膜形成液が第2周縁部111に達することを抑制し易い。
(5)第1処理姿勢および第2処理姿勢は、必ずしも水平姿勢である必要はない。すなわち、第1処理姿勢および第2処理姿勢は、鉛直姿勢で保持されていてもよいし、基板Wの主面が水平面に対して傾斜する姿勢であってもよい。
また、基板Wの第1主面W1が下面となるように基板Wが保持されてもよい。すなわち、上述の各実施形態に係る基板処理とは異なり、基板Wの下面に対して処理が行われてもよい。具体的には、基板処理装置が、基板Wの下面の周縁部に保護膜を形成し、エッチング液によって基板Wの上面の周縁部および基板Wの外周端Eを処理する基板処理を実行できるように構成されていてもよい。
(6)上述の各実施形態では、エッチングによる基板処理が実行される。基板処理では、エッチング以外の処理が行われてもよく、エッチング液以外の薬液による処理が実行されてもよい。
(7)上述の各実施形態では、複数の上面処理液ノズルから複数の処理液がそれぞれ吐出されるように構成されている。しかしながら、処理液の吐出の態様は、上述の各実施形態に限定されない。たとえば、上述の実施形態とは異なり、チャンバ4内で位置が固定された固定ノズルから処理液が吐出されてもよいし、全処理液が単一のノズルから基板Wの上面へ向けて吐出されるように構成されていてもよい。
また、複数の上面処理液ノズルが単一のノズル駆動機構によって一体に移動されるように構成されていてもよい。
さらに、上述の各実施形態では、処理液を吐出する部材としてノズルを例示しているが、各処理液を吐出する部材は、ノズルに限られない。すなわち、各処理液を吐出する部材は、処理液を吐出すると処理液吐出部材として機能する部材であればよい。
(8)上述の実施形態では、基板Wの上面に連続流の保護膜形成液を供給し、遠心力で保護膜形成液を広げることでポリマー膜100または疎水膜105を形成している。しかしながら、保護膜形成液の供給方法は、に限定されない。
たとえば、基板Wの上面に保護膜形成液を供給しながら、保護膜形成液ノズル8を基板Wの上面に沿う方向に移動させてもよい。また、上述の実施形態とは異なり、ポリマー膜100を形成する際、基板W上の保護膜形成液を加熱することで、溶媒の蒸発を促進して、ポリマー膜100の形成を促進してもよい。
また、上述の実施形態とは異なり、保護膜形成液を基板Wの上面に塗布することによって、ポリマー膜100または疎水膜105を基板Wの上面に形成してもよい。詳しくは、保護膜形成液が表面に付着したバー状の塗布部材を基板Wの上面に接触させながら基板Wの上面に沿って移動させることで基板Wの上面に保護膜形成液を塗布してもよい。
(9)上述第1実施形態とは異なり、ウェット処理ユニット2Wに光出射部材73が設けられていてもよい。その場合、光出射部材73の光源は、チャンバ4外に配置されていることが好ましい。たとえば、光源がチャンバ4外に配置されており、光源から出射される光Lを通過させる光ファイバ(図示せず)の先端がチャンバ4内に配置されていてもよい。そうであれば、ドライ処理ユニット2Dを設けることなく疎水膜除去工程を実行することができる。
(10)上述の各実施形態では、スピンチャック5は、スピンベース20に基板Wを吸着させる吸着式のスピンチャックである。スピンチャック5は、吸着式のスピンチャックに限られない。たとえば、スピンチャック5は、基板Wの外周端Eを複数の把持ピン(図示せず)で把持する把持式のスピンチャックであってもよい。把持式のスピンチャックを採用する場合、基板Wに処理液を供給する際、第1群の複数の把持ピンと、第2群の複数の把持ピンとで基板Wを持ち替えることが好ましい。
把持式のスピンチャック5を採用した場合、基板Wの下面の中心部に対向する下面処理液ノズルを設けることが可能である。そのため、基板Wの下面の中心部へ向けて処理液を吐出させることができる。
(11)上述の各実施形態において、配管、ポンプ、バルブ、アクチュエータ等についての図示を一部省略しているが、これらの部材が存在しないことを意味するものではなく、実際にはこれらの部材は適切な位置に設けられている。
(12)上述の各実施形態では、コントローラ3が基板処理装置1の全体を制御する。しかしながら、基板処理装置1の各部材を制御するコントローラは、複数箇所に分散されていてもよい。また、コントローラ3は、各部材を直接制御する必要はなく、コントローラ3から出力される信号は、基板処理装置1の各部材を制御するスレーブコントローラに受信されてもよい。
(13)また、上述の実施形態では、基板処理装置1,1Aが、搬送ロボット(第1搬送ロボットIRおよび第2搬送ロボットCR)と、複数の処理ユニット2と、コントローラ3とを備えている。しかしながら、基板処理装置1,1Aは、単一の処理ユニット2とコントローラ3とによって構成されており、搬送ロボットを含んでいなくてもよい。あるいは、基板処理装置1,1Aは、単一の処理ユニット2のみによって構成されていてもよい。言い換えると、処理ユニット2が基板処理装置の一例であってもよい。
(14)なお、上述の実施形態では、「沿う」、「水平」、「鉛直」、「円筒」といった表現を用いたが、厳密に「沿う」、「水平」、「鉛直」、「円筒」であることを要しない。すなわち、これらの各表現は、製造精度、設置精度等のずれを許容するものである。
(15)また、各構成を模式的にブロックで示している場合があるが、各ブロックの形状、大きさおよび位置関係は、各構成の形状、大きさおよび位置関係を示すものではない。
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
1 :基板処理装置
1A :基板処理装置
8 :保護膜形成液ノズル(保護膜形成部材)
9 :除去液ノズル(保護膜除去ユニット)
10 :下面処理液ノズル(薬液供給部材)
11 :エッチング液ノズル(薬液供給部材)
62 :光出射部材(保護膜除去ユニット)
100 :ポリマー膜(保護膜)
100a :内周端
105 :疎水膜(保護膜)
105a :内周端
110 :第1周縁部
111 :第2周縁部
A1 :回転軸線
CP :中心部
W :基板
W1 :第1主面
W2 :第2主面

Claims (12)

  1. 第1周縁部を有する第1主面と、前記第1主面とは反対側の面であり第2周縁部を有する第2主面と、前記第1周縁部および前記第2周縁部を連結する外周端とを有する基板を処理する基板処理方法であって、
    前記第1主面に保護膜形成液を供給して、前記第1周縁部に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記第1周縁部に前記保護膜が形成されている状態で、前記第2主面に薬液を供給し、前記外周端を薬液で処理する第1薬液供給工程と、
    前記第1薬液供給工程の後、前記保護膜を除去する保護膜除去工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記保護膜形成工程が、前記第1主面に保護膜形成液が付着している状態で、前記第1主面の中心部を通る回転軸線のまわりに第1速度で前記基板を回転させる高速回転工程を含み、
    前記第1薬液供給工程の後、前記第1速度よりも低速度な第2速度で前記基板を回転させて前記基板を乾燥させるスピンドライ工程をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第1薬液供給工程が、前記第2主面に薬液を供給しながら、前記第1速度および前記第2速度よりも低速度な第3速度で前記基板を回転させる低速回転工程を含む、請求項2に記載の基板処理方法。
  4. 前記保護膜除去工程が、前記保護膜を除去する除去液を前記第1主面に供給する除去液供給工程を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 前記保護膜除去工程が、前記第1主面に対して光を照射する光照射工程を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記保護膜形成工程が、前記第1主面において前記第1周縁部に隣接する内側領域が露出されるように、前記第1周縁部に前記保護膜を形成する工程を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 前記第1薬液供給工程が、前記外周端を介して前記第2主面から前記第1周縁部に薬液を到達させる工程を含み、
    前記保護膜形成工程において形成される前記保護膜の内周端が、前記第1主面の前記第1周縁部において薬液が到達する位置よりも内側に位置する、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記保護膜形成工程が、前記第1主面の全体に前記保護膜を形成する工程を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  9. 前記第1薬液供給工程における前記第2主面への薬液の供給中に、前記保護膜の表面に向けて薬液を供給する第2薬液供給工程をさらに含む、請求項8に記載の基板処理方法。
  10. 前記保護膜形成工程が、前記保護膜形成液として、ポリマーを含有するポリマー含有液を前記第1主面に供給することで、前記保護膜として、ポリマーを含有するポリマー膜を形成するポリマー膜形成工程を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  11. 前記保護膜形成工程が、前記保護膜形成液として疎水化液を前記第1主面に供給することで、前記保護膜として疎水膜を形成する疎水膜形成工程を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  12. 第1周縁部を有する第1主面と、前記第1主面とは反対側の面であり第2周縁部を有する第2主面と、前記第1周縁部および前記第2周縁部を連結する外周端とを有する基板を処理する基板処理装置であって、
    前記第1主面に保護膜形成液を供給して、前記第1周縁部に保護膜を形成する保護膜形成部材と、
    前記第1周縁部に前記保護膜が形成されている状態で、前記第2主面に薬液を供給し、前記第2主面、および、前記外周端を薬液で処理する薬液供給部材と、
    前記保護膜を除去する保護膜除去ユニットとを含む、基板処理装置。
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