JP2023044106A - ズームレンズ、および撮像装置 - Google Patents

ズームレンズ、および撮像装置 Download PDF

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Kohei Uemura
哲一朗 奥村
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直己 宮川
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【課題】ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことを可能にする。【解決手段】本開示のズームレンズは、最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群とを含む複数のレンズ群を備え、ズーミングに際して、第1の負レンズ群が不動であり、かつ、複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、所定の条件式を満足する。【選択図】図1

Description

本開示は、ズームレンズ、および撮像装置に関する。
広画角のズームレンズとして、最も物体側に負の屈折力のレンズ群を配置したレトロフォーカス型のズームレンズが開発されている(例えば特許文献1,2参照)。
特開2020-34946号公報 特開2014-89365号公報
近年、動画撮影のニーズの高まりに伴い、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能な小型で広画角のズームレンズが求められている。
ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能な小型、広画角のズームレンズ、および撮像装置を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係るズームレンズは、最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群とを含む複数のレンズ群を備え、ズーミングに際して、第1の負レンズ群が不動であり、かつ、複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、以下の条件式を満足する。
0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
ただし、
fGR1:第1の負レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
BFw:広角端におけるバックフォーカス(複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
R1f:第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
R1r:第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
fG2:第2の負メニスカスレンズの焦点距離
とする。
本開示の一実施の形態に係る撮像装置は、ズームレンズと、ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、ズームレンズを、上記本開示の一実施の形態に係るズームレンズによって構成したものである。
本開示の一実施の形態に係るズームレンズ、または撮像装置では、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能となるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。
本開示の一実施の形態に係るズームレンズの第1の構成例(実施例1)を示すレンズ断面図である。 実施例1に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第2の構成例(実施例2)を示すレンズ断面図である。 実施例2に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第3の構成例(実施例3)を示すレンズ断面図である。 実施例3に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第4の構成例(実施例4)を示すレンズ断面図である。 実施例4に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第5の構成例(実施例5)を示すレンズ断面図である。 実施例5に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例5に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第6の構成例(実施例6)を示すレンズ断面図である。 実施例6に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例6に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第7の構成例(実施例7)を示すレンズ断面図である。 実施例7に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例7に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第8の構成例(実施例8)を示すレンズ断面図である。 実施例8に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例8に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第9の構成例(実施例9)を示すレンズ断面図である。 実施例9に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例9に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第10の構成例(実施例10)を示すレンズ断面図である。 実施例10に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例10に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第11の構成例(実施例11)を示すレンズ断面図である。 実施例11に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例11に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第12の構成例(実施例12)を示すレンズ断面図である。 実施例12に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 実施例12に係るズームレンズの望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す収差図である。 撮像装置の一構成例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。 内視鏡システムの概略的な構成の一例を示す図である。 図160に示すカメラ及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 顕微鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
0.比較例
1.レンズの基本構成
2.作用・効果
3.撮像装置への適用例
4.レンズの数値実施例
5.応用例
6.その他の実施の形態
<0.比較例>
近年、レンズの小型化と高解像力との両立のために、バックフォーカスを短く設定し、レンズ最終面から像面までの間にメカニカルな部材を除いた、いわゆるミラーレスタイプの広画角のズームレンズが提案されている(例えば特許文献1(特開2020-34946号公報)参照)。特許文献1で提案されているズームレンズは、負の屈折力の第1群と正の屈折力の後群とからなる、いわゆるレトロフォーカス型のズームレンズとなっており、短いバックフォーカスのミラーレスタイプに最適なパワー構成を取ることで小型化を達成している。
また、近年動画撮影のニーズの高まりに伴い、ズーミングに際して移動するレンズ群をモータなどで電気的に駆動させるいわゆる電動ズームに適応した撮像光学系が求められている。電動ズームではズーミングに際して移動するレンズ群をモータ駆動させるため、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化が必須であるが、レトロフォーカス型の撮像光学系の多くは大口径の第1レンズ群をズーミングに際して移動する構成を取っている。特許文献1で提案されているズームレンズは、小型で高解像力のズームレンズではあるが、ズーミングに際して大口径の第1レンズ群が移動する方式のため電動ズームに適さない。
一方、例えば特許文献2(特開2014-89365号公報)には、レトロフォーカス型の光学系において第1レンズ群をズーミングに際して不動の構成を取った構成が提案されている。特許文献2で提案されているズームレンズは、第1レンズ群を固定させており高解像力であるが、バックフォーカスが短いミラーレスタイプに対応した小型化および高解像力の構成とはなっていない。
そこで、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能な小型、広画角のズームレンズの開発が望まれる。
<1.レンズの基本構成>
図1は、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの第1の構成例を示しており、後述する実施例1の構成に相当する。図14は、一実施の形態に係るズームレンズの第2の構成例を示しており、後述する実施例2の構成に相当する。図27は、一実施の形態に係るズームレンズの第3の構成例を示しており、後述する実施例3の構成に相当する。図40は、一実施の形態に係るズームレンズの第4の構成例を示しており、後述する実施例4の構成に相当する。図53は、一実施の形態に係るズームレンズの第5の構成例を示しており、後述する実施例5の構成に相当する。図66は、一実施の形態に係るズームレンズの第6の構成例を示しており、後述する実施例6の構成に相当する。図79は、一実施の形態に係るズームレンズの第7の構成例を示しており、後述する実施例7の構成に相当する。図92は、一実施の形態に係るズームレンズの第8の構成例を示しており、後述する実施例8の構成に相当する。図105は、一実施の形態に係るズームレンズの第9の構成例を示しており、後述する実施例9の構成に相当する。図118は、一実施の形態に係るズームレンズの第10の構成例を示しており、後述する実施例10の構成に相当する。図131は、一実施の形態に係るズームレンズの第11の構成例を示しており、後述する実施例11の構成に相当する。図144は、一実施の形態に係るズームレンズの第12の構成例を示しており、後述する実施例12の構成に相当する。
図1等において、Z1は光軸を示す。第1ないし第12の構成例に係るズームレンズ1~12と像面IMGとの間には、撮像素子保護用のカバーガラス等の光学部材が配置されていてもよい。また、カバーガラスの他にも、光学部材として、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種の光学フィルタが配置されていてもよい。
以下、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの構成を、適宜図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~12に対応付けて説明するが、本開示による技術は、図示した構成例に限定されるものではない。
一実施の形態に係るズームレンズは、複数のレンズ群を備える。複数のレンズ群は、最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群を含む。また、複数のレンズ群は、第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りStを有する正レンズ群GRsと、正レンズ群GRsよりも像面側に配置された第2の負レンズ群とを含む。
ここで、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、「レンズ群」とは、屈折力を持ち、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するものをいう。屈折力を持たない平板のみで構成されるものはレンズ群として定義しない。
後述する実施例において、実施例1~7,10~12に係るズームレンズは、複数のレンズ群として、第1レンズ群GR1~第5レンズ群GR5を備えた構成とされている。実施例8,9に係るズームレンズは、複数のレンズ群として、第1レンズ群GR1~第4レンズ群GR4を備えた構成とされている。
後述する実施例1~12に係るズームレンズにおいて、第1レンズ群GR1は、上記した第1の負レンズ群に相当し、レンズL11は第1の負メニスカスレンズに相当し、レンズL12は第2の負メニスカスレンズに相当する。
後述する実施例において、実施例1~5,8~12に係るズームレンズでは、第2レンズ群GR2が上記した正レンズ群GRsに相当し、実施例6,7に係るズームレンズでは、第3レンズ群GR3が上記した正レンズ群GRsに相当する。
後述する実施例において、実施例1~5,10,11に係るズームレンズでは、第4レンズ群GR4が上記した第2の負レンズ群に相当し、実施例8,9,12に係るズームレンズでは、第3レンズ群GR3が上記した第2の負レンズ群に相当し、実施例6,7に係るズームレンズでは、第5レンズ群GR5が上記した第2の負レンズ群に相当する。
一実施の形態に係るズームレンズは、ズーミングに際して、第1の負レンズ群が不動であり、かつ、複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成されている。なお、図1等では、上段に広角端(Wide)かつ無限遠合焦時のレンズ配置を示し、中段に中間位置(Mid)かつ無限遠合焦時のレンズ配置を示す。また、下段に、望遠端(Tele)かつ無限遠合焦時のレンズ配置を示す。
また、一実施の形態に係るズームレンズでは、物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際に、複数のレンズ群のうち、正レンズ群GRsよりも像面側に配置されたレンズ群がフォーカスレンズ群として移動する。後述する実施例において、実施例1~5,8~10,12に係るズームレンズでは第3レンズ群GR3、実施例6,7,11に係るズームレンズでは第4レンズ群GR4がフォーカスレンズ群として移動する。図1等には、無限遠から近距離へとフォーカシングする際のフォーカスレンズ群の移動方向を矢印で示す。
その他、一実施の形態に係るズームレンズは、後述する所定の条件式等をさらに満足していてもよい。
<2.作用・効果>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの作用および効果を説明する。併せて、本開示の一実施の形態に係るズームレンズにおける、より好ましい構成と、その作用および効果を説明する。
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
一実施の形態に係るズームレンズによれば、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能となるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。これにより、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能な小型、広画角のズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供可能となる。
一実施の形態に係るズームレンズでは、最も物体側に第1の負レンズ群を配置し、第1の負レンズ群の像面側にズーミングに際して開口絞りStと一体で光軸方向に移動する正レンズ群GRsを配置し、正レンズ群GRsの像面側に第2の負レンズ群を配置したレトロフォーカス型のパワー配置とすることで、小型で広角のズームレンズを実現可能になる。また、レトロフォーカス型のズームレンズの構成において大型化しやすい最も物体側の第1レンズ群GR1(第1の負レンズ群)をズーミングに際して固定させることで、ズーミングの際の可動群を軽量化している。
一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(1)を満足してもよい。
0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
ただし、
fGR1:第1の負レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
とする。
条件式(1)は、光学系の小型化と高性能化とを図るために規定されたものであり、全系の広角端での焦点距離に対する、第1の負レンズ群の焦点距離を適切に設定するための条件式である。条件式(1)の下限値を下回ると、第1の負レンズ群により強く発散された軸上光束が第2レンズ群GR2に入射されるため、球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。また、開口絞りStの絞り径の大型化にもつながってしまい光学系全体の小型化も困難となる。一方、条件式(1)の上限値を上回ると、第1の負レンズ群の負の屈折力が小さくなってしまい、最も物体側のレンズの有効径の小型化および広角化が困難となる。
なお、条件式(1)の数値範囲を下記条件式(1A)、さらには下記条件式(1B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.9<|fGR1/fw|<1.8 ……(1A)
0.9<|fGR1/fw|<1.6 ……(1B)
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(2)を満足してもよい。
0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
ただし、
fw:広角端における全系の焦点距離
BFw:広角端におけるバックフォーカス(複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
とする。
条件式(2)は、光学系の大きさが小型軽量になるように規定されたものであり、広角端における焦点距離と広角端におけるバックフォーカスとの関係を適切に設定するための条件式である。条件式(2)の下限値を下回ると、広角端での焦点距離が長くなり広角化が難しくなる。一方、条件式(2)の上限値を上回ると、バックフォーカスが長くなりすぎてしまい、広角化に必要なパワー配置の非対称性が増えるため諸収差の補正が困難になり高画質化が困難になる。
なお、条件式(2)の数値範囲を下記条件式(2A)、さらには下記条件式(2B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.9<|BFw/fw|<2.2 ……(2A)
0.9<|BFw/fw|<1.8……(2B)
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(3)を満足してもよい。
1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
ただし、
R1f:第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
R1r:第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
とする。
条件式(3)は、軸外収差の抑制と第1の負メニスカスレンズの有効径の小型化とのために規定されたものである。条件式(3)は、最も物体側のレンズである第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径と像面側の面の曲率半径との関係を適切に設定するための条件式である。条件式(3)の下限値を下回ると、第1の負メニスカスレンズの物体側の面側の形状が平面に近づくため、軸外収差の補正が困難となる。一方、条件式(3)の上限値を上回ると、第1の負メニスカスレンズのメニスカス形状が強くなるため、第1の負メニスカスレンズの加工が難しくなるだけでなく、負の屈折力が弱くなるため広角化も困難となる。
なお、条件式(3)の数値範囲を下記条件式(3A)、さらには下記条件式(3B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.7<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<4.5 ……(3A)
1.7<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<4.0 ……(3B)
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(4)を満足してもよい。
1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
ただし、
fGR1:第1の負レンズ群の焦点距離
fG2:第2の負メニスカスレンズの焦点距離
とする。
条件式(4)は、広角化と最も物体側のレンズである第1の負メニスカスレンズの有効径の小型化とのために規定されたものである。条件式(4)は、第2の負メニスカスレンズの焦点距離と第1の負レンズ群の焦点距離との比を適切に設定するための条件式である。条件式(4)の下限値を下回ると、第1の負レンズ群が有する負の屈折力の多くを第2の負メニスカスレンズの負の屈折力が担うことになるため、第1の負メニスカスレンズの有効径が大型化してしまう。一方、条件式(4)の上限値を上回ると、第2の負メニスカスレンズの負の屈折力が弱くなってしまい広角化が困難となる。
なお、条件式(4)の数値範囲を下記条件式(4A)、さらには下記条件式(4B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.3<(fG2)/(fGR1)<3.5 ……(4A)
1.5<(fG2)/(fGR1)<3.5 ……(4B)
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、第1の負レンズ群は、第1の負メニスカスレンズと第2の負メニスカスレンズとを含む3枚の負レンズを有する構成にしてもよい。負レンズが2枚以下の構成で広角化を達成しようとすると、各負レンズの負の屈折力が強くなってしまい、像面湾曲、および倍率色収差などの軸外収差の補正が困難となる。
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(5)を満足してもよい。
1.2<β2n<4.2 ……(5)
ただし、
β2n:第2の負レンズ群の望遠端での横倍率
とする。
条件式(5)は、軸外収差の抑制と小型化のために規定されたものであり、第2の負レンズ群の望遠端での横倍率を規定したものである。条件式(5)の下限値を下回ると、強い負の屈折力を持つ第1の負レンズ群で発生した軸外収差の補正が困難になるだけでなく、射出瞳距離が長くなるため像面付近のレンズ径が大きくなってしまう。一方、条件式(5)の上限値を上回ると、第1の負レンズ群で発生した軸外収差の補正が過剰補正になってしまい、高画質を維持することが困難となる。
なお、条件式(5)の数値範囲を下記条件式(5A)、さらには下記条件式(5B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.5<β2n<3.6 ……(5A)
1.7<β2n<3.0 ……(5B)
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、無限遠から近距離へのフォーカシングに際しては、正レンズ群GRsよりも像面側に配置されたレンズ群をフォーカスレンズ群として移動する構成としてもよい。近年、動画撮影などの分野において、フォーカシング時の画角変動の低減が強く要望されている。そのためには、像面に近い位置にフォーカスレンズ群を配置するとよく、一実施の形態に係るズームレンズにおいては開口絞りStを有する正レンズ群GRsよりも像面側にフォーカスレンズ群を配置するとよい。
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(6)を満足してもよい。
0.3<|fa/fb|<1.1 ……(6)
ただし、
fa:複数のレンズ群のうち正レンズ群GRsよりも物体側のレンズ群の広角端での合成焦点距離
fb:複数のレンズ群のうち正レンズ群GRsから最も像面側のレンズ群までの広角端での合成焦点距離
とする。
条件式(6)は、収差抑制とバックフォーカスの確保とのために規定されたものであり、レトロフォーカス型の光学系全体を大きく、物体側の負の屈折力の部分と像面側の正の屈折力の部分とに分けたときの広角端での2つの部分の焦点距離の比を取ったものである。条件式(6)の下限値を下回ると、物体側の負の屈折力が強くなりすぎ、物体側の負の屈折力の部分で強く発散された光束が像面側の正の屈折力の部分に入射するため球面収差およびコマ収差の補正が困難になる。また、開口絞りStの絞り径の大型化にもつながってしまい、光学系全体の小型化も困難となる。一方、条件式(6)の上限値を上回ると、物体側の負の屈折力が弱すぎるため、バックフォーカスの確保が困難となる。
なお、条件式(6)の数値範囲を下記条件式(6A)、さらには下記条件式(6B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.35<|fa/fb|<0.95 ……(6A)
0.35<|fa/fb|<0.82 ……(6B)
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、第1の負レンズ群は、少なくとも1面以上の非球面を有するように構成してもよい。第1の負レンズ群に非球面を配置することで、軸外光束の主光線が高い位置において非球面の効果を使うことができるため、像面湾曲などの軸外収差を効率的に補正することが可能になる。
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、正レンズ群GRsは、少なくとも1面以上の非球面を有するように構成してもよい。一実施の形態に係るズームレンズでは、第1の負レンズ群で発散された光束が正レンズ群GRsに入射するため、正レンズ群GRsにおける軸上光束の光線高が高くなる。そのため、正レンズ群GRsの構成は望遠端での球面収差およびコマ収差の補正に重要となってくるが、正レンズ群GRsに非球面を配置することで軸上光束の光線高が高い位置で非球面の効果を使うことができ、効率的に球面収差およびコマ収差の補正ができる。
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群が広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側に向かって単調に移動するようにしてもよい。多くのレトロフォーカス型の広角のズームレンズでは、第1の負レンズ群を広角端から望遠端へのズーミングに際して像面側に凸の軌跡を描いて移動させることで、第1の負レンズ群が変倍に伴うピント面の変動を補正するコンペンセータの役割を担っている。しかしながら、一実施の形態に係るズームレンズでは、可動群の軽量化のため第1の負レンズ群はズーミングに際して不動の構成を取っているため、コンペンセータの役割を担う群を第1の負レンズ群以外で用意することとなる。その1つの方法として、第1の負レンズ群の負の屈折力を分割して、分割された像面側の群を広角端から望遠端へのズーミングに際して像面側に凸の軌跡を描いて移動させることが考えられる。この場合、分割された像面側の群がコンペンセータの役割を担うことができるが、単独でコンペンセータの役割を担う群を作るため可動群が増加し、可動機構を含めたレンズシステム全体の大型化につながる。一実施の形態に係るズームレンズはレトロフォーカス型の広角のズームレンズであり、負の屈折力を持つ第1の負レンズ群に対して正の屈折力を持つ後群を物体側に移動させることで変倍させている。その後群を複数のレンズ群に分割し、広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側に移動する軌跡を各レンズ群で独立の軌跡とすることで、変倍の役割、コンペンセータの役割、および像面湾曲変動補正の役割を最小構成で各レンズ群が分担できている。
また、一実施の形態に係るズームレンズにおいて、複数のレンズ群のうち、最も像面側に配置されたレンズ群がズーミングに際して不動であってもよい。一実施の形態に係るズームレンズをレンズ交換式カメラ用の電動ズームレンズに適応する際、最も像面側のレンズ群が可動群である場合、モータを含む可動機構がマウント部から曝露した状態になってしまうためロバスト性が低下する。そのため、最も像面側に配置されたレンズ群を固定群にすることで可動機構に外部から直接触れることができないようにし、ロバスト性を高めるようにするとよい。
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(7)を満足してもよい。
0.8<(R1r+R2f)/(R2f-R1r)<12.0 ……(7)
ただし、
R1r:第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
R2f:第2の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
とする。
条件式(7)は、軸外収差の抑制とレンズ加工性の確保のために規定されたものであり、第1の負メニスカスレンズと第2の負メニスカスレンズとの間の空気レンズの形状を規定するものである。条件式(7)の下限値を下回ると、広角端において倍率色収差をはじめとする軸外収差の補正が困難になる。一方、条件式(7)の上限値を上回ると、第1の負メニスカスレンズの像面側の面の開角が大きくなり加工が困難となる。
なお、条件式(7)の数値範囲を下記条件式(7A)、さらには下記条件式(7B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.0<(R1r+R2f)/(R2f-R1r)<10.6 ……(7A)
3.1<(R1r+R2f)/(R2f-R1r)<7.5 ……(7B)
また、一実施の形態に係るズームレンズは、以下の条件式(8)を満足してもよい。
1.2<(fG2)/(fw)<4.9 ……(8)
ただし、
fG2:第2の負メニスカスレンズの焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
とする。
条件式(8)は、広角化と最も物体側のレンズである第1の負メニスカスレンズの有効径の小型化とのために規定されたものである。条件式(8)は、第2の負メニスカスレンズの焦点距離と広角端での全系の焦点距離との比を適切に設定するための条件式である。条件式(8)の下限値を下回ると、第1の負レンズ群が有する負の屈折力の多くを第2の負メニスカスレンズが担うことになるため、第2の負メニスカスレンズの物体側に位置する第1の負メニスカスレンズの有効径が大型化してしまう。一方、条件式(8)の上限値を上回ると、第2の負メニスカスレンズの負の屈折力が弱くなってしまい広角化が困難となる。
なお、条件式(8)の数値範囲を下記条件式(8A)、さらには下記条件式(8B)のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.5<(fG2)/(fw)<4.2 ……(8A)
1.95<(fG2)/(fw)<4.10 ……(8B)
また、一実施の形態に係るズームレンズは、複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群を電気的に駆動させる機構を有するように構成してもよい。
<3.撮像装置への適用例>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの具体的な撮像装置への適用例を説明する。
図157は、一実施の形態に係るズームレンズを適用した撮像装置100の一構成例を示している。この撮像装置100は、例えばデジタルスチルカメラであり、カメラブロック110と、カメラ信号処理部20と、画像処理部30と、LCD(Liquid Crystal Display)40と、R/W(リーダ/ライタ)50と、CPU(Central Processing Unit)60と、入力部70と、レンズ駆動制御部80とを備えている。
カメラブロック110は、撮像機能を担うものであり、撮像レンズ111と、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子112とを有している。撮像素子112は、撮像レンズ111によって形成された光学像を電気信号へ変換することで、光学像に応じた撮像信号(画像信号)を出力するようになっている。撮像レンズ111として、図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~12を適用可能である。
カメラ信号処理部20は、撮像素子112から出力された画像信号に対してアナログ-デジタル変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行うものである。
画像処理部30は、画像信号の記録再生処理を行うものであり、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理等を行うようになっている。
LCD40は、ユーザの入力部70に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデータを表示する機能を有している。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データのメモリカード1000への書き込み、およびメモリカード1000に記録された画像データの読み出しを行うものである。メモリカード1000は、例えば、R/W50に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリーである。
CPU60は、撮像装置100に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能するものであり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御するようになっている。入力部70は、ユーザによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等からなる。入力部70は例えば、シャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等によって構成され、ユーザによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力するようになっている。レンズ駆動制御部80は、カメラブロック110に配置されたレンズの駆動を制御するものであり、CPU60からの制御信号に基づいて撮像レンズ111の各レンズを駆動する図示しないモータ等を制御するようになっている。
以下に、撮像装置100における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック110において撮影された画像に相当する画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、例えば入力部70からのズーミングやフォーカシングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて撮像レンズ111の所定のレンズが移動する。
入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック110の図示しないシャッタが動作されると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード1000に書き込まれる。
なお、フォーカシングは、例えば、入力部70のシャッタレリーズボタンが半押しされた場合や記録(撮影)のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80が撮像レンズ111の所定のレンズを移動させることにより行われる。
メモリカード1000に記録された画像データを再生する場合には、入力部70に対する操作に応じて、R/W50によってメモリカード1000から所定の画像データが読み出され、画像処理部30によって伸張復号化処理が行われた後、再生画像信号がLCD40に出力されて再生画像が表示される。
なお、上記した実施の形態においては、撮像装置をデジタルスチルカメラ等に適用した例を示したが、撮像装置の適用範囲はデジタルスチルカメラに限られることはなく、他の種々の撮像装置に適用可能である。例えば、デジタル一眼レフカメラ、デジタルノンレフレックスカメラ、デジタルビデオカメラ、および監視カメラ等に適用することができる。また、カメラが組み込まれた携帯電話や、カメラが組み込まれた情報端末等のデジタル入出力機器のカメラ部等として広く適用することができる。また、レンズ交換式のカメラにも適用することができる。
<4.レンズの数値実施例>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの具体的な数値実施例について説明する。ここでは、図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~12に、具体的な数値を適用した実施例を説明する。
なお、以下の各表や説明において示した記号の意味等については、下記に示す通りである。「Si」は、最も物体側から順次増加するようにして符号を付したi番目の面の番号を示している。「ri」は、i番目の面の近軸の曲率半径の値(mm)を示す。「di」はi番目の面とi+1番目の面との間の光軸上の間隔の値(mm)を示す。「ndi」はi番目の面を有する光学要素の材質のd線(波長587.6nm)に対する屈折率の値を示す。「νdi」はi番目の面を有する光学要素の材質のd線におけるアッベ数の値を示す。「φi」はi番目の面の有効径の値(mm)を示す。「ri」の値が「∞」となっている部分は平面、または絞り面等を示す。面番号(Si)の欄の「ASP」は、当該面が非球面形状で構成されていることを示す。面番号の欄の「STO」は該当位置に開口絞りStが配置されていることを示す。面番号の欄の「OBJ」は、当該面が物体面(被写体面)であることを示す。面番号の欄の「IMG」は、当該面が像面であることを示す。「f」は全系の焦点距離を示す(単位:mm)。「Fno」は開放F値(Fナンバー)を示す。「ω」は半画角を示す(単位:°)。「Y」は像高を示す(単位:mm)。「L」は光学全長(最も物体側の面から像面IMGまでの光軸上の距離)を示す(単位:mm)。
また、各実施例において用いられるレンズには、レンズ面が非球面によって構成されるものがある。非球面形状は、以下の式によって定義される。なお、後述する非球面係数を示す各表において、「E-i」は10を底とする指数表現、すなわち、「10-i」を表しており、例えば、「0.12345E-05」は「0.12345×10-5」を表している。
(非球面の式)
x=c22/(1+(1-(1+k)c221/2)+A4・y4+A6・y6+A8・y8+A10・y10+A12・y12
ここで、レンズ面の頂点から光軸方向の距離(サグ量)を「x」、光軸と垂直な方向の高さを「y」、レンズ面の頂点での近軸曲率(曲率半径の逆数)を「c」、円錐(コーニック)定数を「k」とする。A4、A6、A8、A10およびA12は、それぞれ第4次、第6次、第8次、第10次および第12次の非球面係数である。
[実施例1]
[表1]に、図1に示した実施例1に係るズームレンズ1の基本的なレンズデータを示す。[表2]には、実施例1に係るズームレンズ1における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表3]には、実施例1に係るズームレンズ1においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表2]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表3]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表4]には、実施例1に係るズームレンズ1における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表5]には、実施例1に係るズームレンズ1の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例1に係るズームレンズ1は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例1に係るズームレンズ1において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例1に係るズームレンズ1は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21,L22と、開口絞りStと、レンズL23,L24とからなる。レンズL21は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。レンズL22は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL23は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL24は、両凸形状の正レンズである。レンズL23とレンズL24は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41と、レンズL42とからなる。レンズL41は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL42は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000002
Figure 2023044106000003
Figure 2023044106000004
Figure 2023044106000005
Figure 2023044106000006
図2には、実施例1に係るズームレンズ1の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図3には、実施例1に係るズームレンズ1の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図4には、実施例1に係るズームレンズ1の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図5には、実施例1に係るズームレンズ1の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図6には、実施例1に係るズームレンズ1の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図7には、実施例1に係るズームレンズ1の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図8には、実施例1に係るズームレンズ1の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図9には、実施例1に係るズームレンズ1の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図10には、実施例1に係るズームレンズ1の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図11には、実施例1に係るズームレンズ1の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図12には、実施例1に係るズームレンズ1の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図13には、実施例1に係るズームレンズ1の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
図2ないし図7には、縦収差として、球面収差、非点収差(像面湾曲)、および歪曲収差を示す。図2ないし図7における球面収差図、および図8ないし図13における横収差図において、実線はd線(587.56nm)、一点鎖線はg線(435.84nm)、破線はC線(656.27nm)における値を示す。図2ないし図7における非点収差図において、Sはサジタル像面、Tはタンジェンシャル像面における値を示す。図2ないし図7における非点収差図および歪曲収差図には、d線における値を示す。
以降の他の実施例における収差図についても同様である。
各収差図から分かるように、実施例1に係るズームレンズ1は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例2]
[表6]に、図14に示した実施例2に係るズームレンズ2の基本的なレンズデータを示す。[表7]には、実施例2に係るズームレンズ2における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表8]には、実施例2に係るズームレンズ2においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表7]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表8]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表9]には、実施例2に係るズームレンズ2における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表10]には、実施例2に係るズームレンズ2の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例2に係るズームレンズ2は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例2に係るズームレンズ2において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例2に係るズームレンズ2は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21,L22と、開口絞りStと、レンズL23,L24とからなる。レンズL21は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる正メニスカスレンズである。レンズL22は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL23は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL24は、両凸形状の正レンズである。レンズL23とレンズL24は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31~L33からなる。レンズL31は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL32は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL31とレンズL32は、接合レンズを構成する。レンズL33は、両凸形状の正レンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41~L44からなる。レンズL41は、両凸形状の正レンズである。レンズL42は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL43は、両凹形状の負レンズである。レンズL42とレンズL43は、接合レンズを構成する。レンズL44は、物体側に凹面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000007
Figure 2023044106000008
Figure 2023044106000009
Figure 2023044106000010
Figure 2023044106000011
図15には、実施例2に係るズームレンズ2の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図16には、実施例2に係るズームレンズ2の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図17には、実施例2に係るズームレンズ2の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図18には、実施例2に係るズームレンズ2の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図19には、実施例2に係るズームレンズ2の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図20には、実施例2に係るズームレンズ2の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図21には、実施例2に係るズームレンズ2の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図22には、実施例2に係るズームレンズ2の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図23には、実施例2に係るズームレンズ2の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図24には、実施例2に係るズームレンズ2の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図25には、実施例2に係るズームレンズ2の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図26には、実施例2に係るズームレンズ2の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例2に係るズームレンズ2は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例3]
[表11]に、図27に示した実施例3に係るズームレンズ3の基本的なレンズデータを示す。[表12]には、実施例3に係るズームレンズ3における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表13]には、実施例3に係るズームレンズ3においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表12]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表13]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表14]には、実施例3に係るズームレンズ3における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表15]には、実施例3に係るズームレンズ3の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例3に係るズームレンズ3は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例3に係るズームレンズ3において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例3に係るズームレンズ3は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21~L23と、開口絞りStと、レンズL24,L25とからなる。レンズL21は、物体側の面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。レンズL22は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL21とレンズL22は、接合レンズを構成する。レンズL23は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL24は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL25は、両凸形状の正レンズである。レンズL24とレンズL25は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41~L44からなる。レンズL41は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL42は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL43は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL42とレンズL43は、接合レンズを構成する。レンズL44は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズから構成される。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000012
Figure 2023044106000013
Figure 2023044106000014
Figure 2023044106000015
Figure 2023044106000016
図28には、実施例3に係るズームレンズ3の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図29には、実施例3に係るズームレンズ3の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図30には、実施例3に係るズームレンズ3の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図31には、実施例3に係るズームレンズ3の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図32には、実施例3に係るズームレンズ3の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図33には、実施例3に係るズームレンズ3の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図34には、実施例3に係るズームレンズ3の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図35には、実施例3に係るズームレンズ3の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図36には、実施例3に係るズームレンズ3の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図37には、実施例3に係るズームレンズ3の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図38には、実施例3に係るズームレンズ3の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図39には、実施例3に係るズームレンズ3の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例3に係るズームレンズ3は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例4]
[表16]に、図40に示した実施例4に係るズームレンズ4の基本的なレンズデータを示す。[表17]には、実施例4に係るズームレンズ4における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表18]には、実施例4に係るズームレンズ4においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表17]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表18]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表19]には、実施例4に係るズームレンズ4における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表20]には、実施例4に係るズームレンズ4の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例4に係るズームレンズ4は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例4に係るズームレンズ4において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例4に係るズームレンズ4は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21と、開口絞りStと、レンズL22,L23とからなる。レンズL21は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。レンズL22は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL23は、両凸形状の正レンズである。レンズL22とレンズL23は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41~L44からなる。レンズL41は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL42は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL43は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL42とレンズL43は、接合レンズを構成する。レンズL44は、物体側に凹面を向けた両面が非球面から負メニスカスレンズである。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000017
Figure 2023044106000018
Figure 2023044106000019
Figure 2023044106000020
Figure 2023044106000021
図41には、実施例4に係るズームレンズ4の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図42には、実施例4に係るズームレンズ4の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図43には、実施例4に係るズームレンズ4の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図44には、実施例4に係るズームレンズ4の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図45には、実施例4に係るズームレンズ4の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図46には、実施例4に係るズームレンズ4の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図47には、実施例4に係るズームレンズ4の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図48には、実施例4に係るズームレンズ4の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図49には、実施例4に係るズームレンズ4の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図50には、実施例4に係るズームレンズ4の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図51には、実施例4に係るズームレンズ4の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図52には、実施例4に係るズームレンズ4の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例4に係るズームレンズ4は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例5]
[表21]に、図53に示した実施例5に係るズームレンズ5の基本的なレンズデータを示す。[表22]には、実施例5に係るズームレンズ5における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表23]には、実施例5に係るズームレンズ5においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表22]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表23]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表24]には、実施例5に係るズームレンズ5における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表25]には、実施例5に係るズームレンズ5の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例5に係るズームレンズ5は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例5に係るズームレンズ5において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例5に係るズームレンズ5は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21と、開口絞りStと、レンズL22,L23とからなる。レンズL21は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。レンズL22は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL23は、両凸形状の正レンズである。レンズL22とレンズL23は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、両凸形状の正レンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41~L43からなる。レンズL41は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL42は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL43は、物体側に凹面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000022
Figure 2023044106000023
Figure 2023044106000024
Figure 2023044106000025
Figure 2023044106000026
図54には、実施例5に係るズームレンズ5の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図55には、実施例5に係るズームレンズ5の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図56には、実施例5に係るズームレンズ5の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図57には、実施例5に係るズームレンズ5の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図58には、実施例5に係るズームレンズ5の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図59には、実施例5に係るズームレンズ5の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図60には、実施例5に係るズームレンズ5の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図61には、実施例5に係るズームレンズ5の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図62には、実施例5に係るズームレンズ5の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図63には、実施例5に係るズームレンズ5の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図64には、実施例5に係るズームレンズ5の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図65には、実施例5に係るズームレンズ5の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例5に係るズームレンズ5は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例6]
[表26]に、図66に示した実施例6に係るズームレンズ6の基本的なレンズデータを示す。[表27]には、実施例6に係るズームレンズ6における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表28]には、実施例6に係るズームレンズ6においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表27]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表28]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。さらに、[表28]には、ズーミングの際に可変となる不要光カット絞りStcの広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)における径(φ9)の値を示す。[表29]には、実施例6に係るズームレンズ6における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表30]には、実施例6に係るズームレンズ6の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例6に係るズームレンズ6は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例6に係るズームレンズ6において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第3レンズ群GR3は上記した正レンズ群GRsに相当し、第5レンズ群GR5は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例6に係るズームレンズ6は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第4レンズ群GR4が光軸方向を物体側に移動する。また、第2レンズ群GR2は、最も物体側に、ズーミングに際して径が変化する絞り機能として不要光カット絞りStcを有しており、中間像高などの不要光をカットする働きを持っている。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、像面側の面が非球面で物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL13は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、不要光カット絞りStcと、レンズL21とからなる。レンズL21は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、開口絞りStと、レンズL31~L35とからなる。レンズL31は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、両凸形状の正レンズである。レンズL31とレンズL32は、接合レンズを構成する。レンズL33は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる正メニスカスレンズである。レンズL34は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL35は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL34とレンズL35は、接合レンズを構成する。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、両凸形状の正レンズである。
第5レンズ群GR5は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL51~L54からなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL52は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL53は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL52とレンズL53は、接合レンズを構成する。レンズL54は、物体側に凹面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000027
Figure 2023044106000028
Figure 2023044106000029
Figure 2023044106000030
Figure 2023044106000031
図67には、実施例6に係るズームレンズ6の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図68には、実施例6に係るズームレンズ6の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図69には、実施例6に係るズームレンズ6の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図70には、実施例6に係るズームレンズ6の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図71には、実施例6に係るズームレンズ6の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図72には、実施例6に係るズームレンズ6の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図73には、実施例6に係るズームレンズ6の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図74には、実施例6に係るズームレンズ6の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図75には、実施例6に係るズームレンズ6の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図76には、実施例6に係るズームレンズ6の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図77には、実施例6に係るズームレンズ6の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図78には、実施例6に係るズームレンズ6の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例6に係るズームレンズ6は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例7]
[表31]に、図79に示した実施例7に係るズームレンズ7の基本的なレンズデータを示す。[表32]には、実施例7に係るズームレンズ7における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表33]には、実施例7に係るズームレンズ7においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表32]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表33]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。さらに、[表33]には、ズーミングの際に可変となる不要光カット絞りStcの広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)における径(φ9)の値を示す。[表34]には、実施例7に係るズームレンズ7における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表35]には、実施例7に係るズームレンズ7の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例7に係るズームレンズ7は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、負の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例7に係るズームレンズ7において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第3レンズ群GR3は上記した正レンズ群GRsに相当し、第5レンズ群GR5は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例7に係るズームレンズ7は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第4レンズ群GR4が光軸方向を物体側に移動する。また、第2レンズ群GR2は、最も物体側に、ズーミングに際して径が変化する絞り機能として不要光カット絞りStcを有しており、中間像高などの不要光をカットする働きを持っている。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、像面側の面が非球面で物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL13は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL14は、両凸形状の正レンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、不要光カット絞りStcと、レンズL21とからなる。レンズL21は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、開口絞りStと、レンズL31~L34とからなる。レンズL31は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる正メニスカスレンズである。レンズL32は、両凸形状の正レンズである。レンズL33は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL34は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL33とレンズL34は、接合レンズを構成する。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、両凸形状の正レンズである。
第5レンズ群GR5は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL51~L54からなる。レンズL51は、両凸形状の正レンズである。レンズL52は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL53は、両凹形状の負レンズである。レンズL52とレンズL53は、接合レンズを構成する。レンズL54は、物体側に凹面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000032
Figure 2023044106000033
Figure 2023044106000034
Figure 2023044106000035
Figure 2023044106000036
図80には、実施例7に係るズームレンズ7の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図81には、実施例7に係るズームレンズ7の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図82には、実施例7に係るズームレンズ7の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図83には、実施例7に係るズームレンズ7の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図84には、実施例7に係るズームレンズ7の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図85には、実施例7に係るズームレンズ7の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図86には、実施例7に係るズームレンズ7の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図87には、実施例7に係るズームレンズ7の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図88には、実施例7に係るズームレンズ7の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図89には、実施例7に係るズームレンズ7の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図90には、実施例7に係るズームレンズ7の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図91には、実施例7に係るズームレンズ7の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例7に係るズームレンズ7は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例8]
[表36]に、図92に示した実施例8に係るズームレンズ8の基本的なレンズデータを示す。[表37]には、実施例8に係るズームレンズ8における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表38]には、実施例8に係るズームレンズ8においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表37]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表38]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表39]には、実施例8に係るズームレンズ8における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表40]には、実施例8に係るズームレンズ8の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例8に係るズームレンズ8は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、負の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例8に係るズームレンズ8において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第3レンズ群GR3は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例8に係るズームレンズ8は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第4レンズ群GR4は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、像面側の面が非球面で物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21,L22と、開口絞りStと、レンズL23~L25とからなる。レンズL21は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL22は、両凸形状の正レンズである。レンズL23は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL24は、両凸形状の正レンズである。レンズL23とレンズL24は、接合レンズを構成する。レンズL25は、両凸形状の正レンズである。
第3レンズ群GR3は、レンズL31からなる。レンズL31は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000037
Figure 2023044106000038
Figure 2023044106000039
Figure 2023044106000040
Figure 2023044106000041
図93には、実施例8に係るズームレンズ8の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図94には、実施例8に係るズームレンズ8の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図95には、実施例8に係るズームレンズ8の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図96には、実施例8に係るズームレンズ8の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図97には、実施例8に係るズームレンズ8の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図98には、実施例8に係るズームレンズ8の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図99には、実施例8に係るズームレンズ8の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図100には、実施例8に係るズームレンズ8の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図101には、実施例8に係るズームレンズ8の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図102には、実施例8に係るズームレンズ8の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図103には、実施例8に係るズームレンズ8の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図104には、実施例8に係るズームレンズ8の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例8に係るズームレンズ8は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例9]
[表41]に、図105に示した実施例9に係るズームレンズ9の基本的なレンズデータを示す。[表42]には、実施例9に係るズームレンズ9における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表43]には、実施例9に係るズームレンズ9においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表42]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表43]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表44]には、実施例9に係るズームレンズ9における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表45]には、実施例9に係るズームレンズ9の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例9に係るズームレンズ9は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、負の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例9に係るズームレンズ9において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第3レンズ群GR3は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例9に係るズームレンズ9は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第4レンズ群GR4は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L13からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、像面側の面が非球面で物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL13は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21,L22と、開口絞りStと、レンズL23~L25とからなる。レンズL21は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL22は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL23は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL24は、両凸形状の正レンズである。レンズL23とレンズL24は、接合レンズを構成する。レンズL25は、両凸形状の正レンズである。
第3レンズ群GR3は、レンズL31からなる。レンズL31は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、両凸形状の正レンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000042
Figure 2023044106000043
Figure 2023044106000044
Figure 2023044106000045
Figure 2023044106000046
図106には、実施例9に係るズームレンズ9の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図107には、実施例9に係るズームレンズ9の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図108には、実施例9に係るズームレンズ9の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図109には、実施例9に係るズームレンズ9の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図110には、実施例9に係るズームレンズ9の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図111には、実施例9に係るズームレンズ9の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図112には、実施例9に係るズームレンズ9の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図113には、実施例9に係るズームレンズ9の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図114には、実施例9に係るズームレンズ9の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図115には、実施例9に係るズームレンズ9の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図116には、実施例9に係るズームレンズ9の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図117には、実施例9に係るズームレンズ9の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例9に係るズームレンズ9は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例10]
[表46]に、図118に示した実施例10に係るズームレンズ10の基本的なレンズデータを示す。[表47]には、実施例10に係るズームレンズ10における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表48]には、実施例10に係るズームレンズ10においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表47]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表48]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表49]には、実施例10に係るズームレンズ10における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表50]には、実施例10に係るズームレンズ10の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例10に係るズームレンズ10は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例10に係るズームレンズ10において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例10に係るズームレンズ10は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L15からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL14は、両凹形状の負レンズである。レンズL15は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL14とレンズL15は、接合レンズを構成する。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL21と、開口絞りStと、レンズL23~L26とからなる。レンズL21は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL22は、両凸形状の正レンズである。レンズL23は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL22とレンズL23は、接合レンズを構成する。レンズL24は、両面が非球面からなる物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL25は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL26は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL25とレンズL26は、接合レンズを構成する。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL32は、両面が非球面からなる物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、両凸形状の正レンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。
Figure 2023044106000047
Figure 2023044106000048
Figure 2023044106000049
Figure 2023044106000050
Figure 2023044106000051
図119には、実施例10に係るズームレンズ10の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図120には、実施例10に係るズームレンズ10の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図121には、実施例10に係るズームレンズ10の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図122には、実施例10に係るズームレンズ10の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図123には、実施例10に係るズームレンズ10の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図124には、実施例10に係るズームレンズ10の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図125には、実施例10に係るズームレンズ10の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図126には、実施例10に係るズームレンズ10の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図127には、実施例10に係るズームレンズ10の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図128には、実施例10に係るズームレンズ10の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図129には、実施例10に係るズームレンズ10の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図130には、実施例10に係るズームレンズ10の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例10に係るズームレンズ10は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例11]
[表51]に、図131に示した実施例11に係るズームレンズ11の基本的なレンズデータを示す。[表52]には、実施例11に係るズームレンズ11における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表53]には、実施例11に係るズームレンズ11においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表52]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表53]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表54]には、実施例11に係るズームレンズ11における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表55]には、実施例11に係るズームレンズ11の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例11に係るズームレンズ11は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、負の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例11に係るズームレンズ11において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第4レンズ群GR4は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例11に係るズームレンズ11は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第4レンズ群GR4が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L15からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、像面側の面が非球面で物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、両凸形状の正レンズである。レンズL13とレンズL14は、接合レンズを構成する。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、開口絞りStと、レンズL21~L23とからなる。レンズL21は、両凸形状の正レンズである。レンズL22は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL21とレンズL22は、接合レンズを構成する。レンズL23は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。
第3レンズ群GR3は、レンズL31からなる。レンズL31は、両面が非球面からなる両凸形状の正レンズである。
第4レンズ群GR4は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL41~L43からなる。レンズL41は、物体側に凹面を向けた両面非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL42は、両凹形状の負レンズである。レンズL43は、像面側が非球面の両凸形状の正レンズである。レンズL42とレンズL43は、接合レンズを構成する。
第5レンズ群GR5は、レンズL51からなる。レンズL51は、両凸形状の正レンズである。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。また、各収差図より、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
Figure 2023044106000052
Figure 2023044106000053
Figure 2023044106000054
Figure 2023044106000055
Figure 2023044106000056
図132には、実施例11に係るズームレンズ11の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図133には、実施例11に係るズームレンズ11の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図134には、実施例11に係るズームレンズ11の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図135には、実施例11に係るズームレンズ11の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図136には、実施例11に係るズームレンズ11の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図137には、実施例11に係るズームレンズ11の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図138には、実施例11に係るズームレンズ11の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図139には、実施例11に係るズームレンズ11の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図140には、実施例11に係るズームレンズ11の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図141には、実施例11に係るズームレンズ11の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図142には、実施例11に係るズームレンズ11の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図143には、実施例11に係るズームレンズ11の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例11に係るズームレンズ11は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例12]
[表56]に、図144に示した実施例12に係るズームレンズ12の基本的なレンズデータを示す。[表57]には、実施例12に係るズームレンズ12における全系の焦点距離f、F値、全画角2ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表58]には、実施例12に係るズームレンズ12においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表57]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表58]には、広角端(Wide)、中間位置(Mid)および望遠端(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合と近距離の場合とにおける値を示す。[表59]には、実施例12に係るズームレンズ12における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表60]には、実施例12に係るズームレンズ12の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例12に係るズームレンズ12は、負の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、開口絞りStを含み正の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、負の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、正の屈折力を有する第5レンズ群GR5とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
実施例12に係るズームレンズ12において、第1レンズ群GR1は上記した第1の負レンズ群に相当し、第2レンズ群GR2は上記した正レンズ群GRsに相当し、第3レンズ群GR3は上記した第2の負レンズ群に相当する。
実施例12に係るズームレンズ12は、ズーミングに際して、隣り合うレンズ群同士の間隔が変化するように移動する。ズーミングに際して第1レンズ群GR1および第5レンズ群GR5は不動である。物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際には、第3レンズ群GR3が光軸方向を物体側に移動する。
第1レンズ群GR1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11~L14からなる。レンズL11は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、物体側に凸面を向けた両面が非球面からなる負メニスカスレンズである。レンズL13は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。レンズL14は、両凸形状の正レンズである。
第2レンズ群GR2は、物体側から像面側に向かって順に、開口絞りStと、レンズL21~L25とからなる。レンズL21は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL22は、両凸形状の正レンズである。レンズL23は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL24は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。レンズL25は、両凸形状の正レンズである。
第3レンズ群GR3は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL31と、レンズL32とからなる。レンズL31は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL32は、両面が非球面からなる両凹形状の負レンズである。
第4レンズ群GR4は、レンズL41からなる。レンズL41は、両凸形状の正レンズである。
第5レンズ群GR5は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL51と、レンズL52とからなる。レンズL51は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL52は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL51とレンズL52は、接合レンズを構成する。
以上の構成により、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行える小型、広画角のズームレンズを実現している。また、各収差図より、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
Figure 2023044106000057
Figure 2023044106000058
Figure 2023044106000059
Figure 2023044106000060
Figure 2023044106000061
図145には、実施例12に係るズームレンズ12の広角端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図146には、実施例12に係るズームレンズ12の中間位置かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図147には、実施例12に係るズームレンズ12の望遠端かつ無限遠合焦時における縦収差を示す。図148には、実施例12に係るズームレンズ12の広角端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図149には、実施例12に係るズームレンズ12の中間位置かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図150には、実施例12に係るズームレンズ12の望遠端かつ近距離合焦時における縦収差を示す。図151には、実施例12に係るズームレンズ12の広角端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図152には、実施例12に係るズームレンズ12の中間位置かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図153には、実施例12に係るズームレンズ12の望遠端かつ無限遠合焦時における横収差を示す。図154には、実施例12に係るズームレンズ12の広角端かつ近距離合焦時における横収差を示す。図155には、実施例12に係るズームレンズ12の中間位置かつ近距離合焦時における横収差を示す。図156には、実施例12に係るズームレンズ12の望遠端かつ近距離合焦時における横収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例12に係るズームレンズ12は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[各実施例のその他の数値データ]
[表61]~[表64]には、上述の各条件式に関する値を、各実施例についてまとめたものを示す。[表61]~[表64]から分かるように、条件式(1)~(8)については、各実施例の値がその数値範囲内となっている。
Figure 2023044106000062
Figure 2023044106000063
Figure 2023044106000064
Figure 2023044106000065
<5.応用例>
[5.1 第1の応用例]
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図158は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図158に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図158では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図159は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図159には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図158に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図158の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図158に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
以上説明した車両制御システム7000において、本開示のズームレンズ、および撮像装置は、撮像部7410、および撮像部7910,7912,7914,7916,7918に適用することができる。
[5.2 第2の応用例]
本開示に係る技術は、医療イメージングシステムに適用することができる。医療イメージングシステムは、イメージング技術を用いた医療システムであり、例えば、内視鏡システムや顕微鏡システムである。
[内視鏡システム]
内視鏡システムの例を図160、図161を用いて説明する。図160は、本開示に係る技術が適用可能な内視鏡システム5000の概略的な構成の一例を示す図である。図161は、内視鏡5001およびCCU(Camera Control Unit)5039の構成の一例を示す図である。図160では、手術参加者である術者(例えば、医師)5067が、内視鏡システム5000を用いて、患者ベッド5069上の患者5071に手術を行っている様子が図示されている。図160に示すように、内視鏡システム5000は、医療イメージング装置である内視鏡5001と、CCU5039と、光源装置5043と、記録装置5053と、出力装置5055と、内視鏡5001を支持する支持装置5027と、から構成される。
内視鏡手術では、トロッカ5025と呼ばれる挿入補助具が患者5071に穿刺される。そして、トロッカ5025を介して、内視鏡5001に接続されたスコープ5003や術具5021が患者5071の体内に挿入される。術具5021は例えば、電気メス等のエネルギーデバイスや、鉗子などである。
内視鏡5001によって撮影された患者5071の体内を映した医療画像である手術画像が、表示装置5041に表示される。術者5067は、表示装置5041に表示された手術画像を見ながら術具5021を用いて手術対象に処置を行う。なお、医療画像は手術画像に限らず、診断中に撮像された診断画像であってもよい。
[内視鏡]
内視鏡5001は、患者5071の体内を撮像する撮像部であり、例えば、図161に示すように、入射した光を集光する集光光学系50051と、撮像部の焦点距離を変更して光学ズームを可能とするズーム光学系50052と、撮像部の焦点距離を変更してフォーカス調整を可能とするフォーカス光学系50053と、受光素子50054と、を含むカメラ5005である。内視鏡5001は、接続されたスコープ5003を介して光を受光素子50054に集光することで画素信号を生成し、CCU5039に伝送系を通じて画素信号を出力する。なお、スコープ5003は、対物レンズを先端に有し、接続された光源装置5043からの光を患者5071の体内に導光する挿入部である。スコープ5003は、例えば硬性鏡では硬性スコープ、軟性鏡では軟性スコープである。スコープ5003は直視鏡や斜視鏡であってもよい。また、画素信号は画素から出力された信号に基づいた信号であればよく、例えば、RAW信号や画像信号である。また、内視鏡5001とCCU5039とを接続する伝送系にメモリを搭載し、メモリに内視鏡5001やCCU5039に関するパラメータを記憶する構成にしてもよい。メモリは、例えば、伝送系の接続部分やケーブル上に配置されてもよい。例えば、内視鏡5001の出荷時のパラメータや通電時に変化したパラメータを伝送系のメモリに記憶し、メモリから読みだしたパラメータに基づいて内視鏡の動作を変更してもよい。また、内視鏡と伝送系をセットにして内視鏡と称してもよい。受光素子50054は、受光した光を画素信号に変換するセンサであり、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプの撮像素子である。受光素子50054は、Bayer配列を有するカラー撮影可能な撮像素子であることが好ましい。また、受光素子50054は、例えば4K(水平画素数3840×垂直画素数2160)、8K(水平画素数7680×垂直画素数4320)または正方形4K(水平画素数3840以上×垂直画素数3840以上)の解像度に対応した画素数を有する撮像素子であることが好ましい。受光素子50054は、1枚のセンサチップであってもよいし、複数のセンサチップでもよい。例えば、入射光を所定の波長帯域ごとに分離するプリズムを設けて、各波長帯域を異なる受光素子で撮像する構成であってもよい。また、立体視のために受光素子を複数設けてもよい。また、受光素子50054は、チップ構造の中に画像処理用の演算処理回路を含んでいるセンサであってもよいし、ToF(Time of Flight)用センサであってもよい。なお、伝送系は例えば光ファイバケーブルや無線伝送である。無線伝送は、内視鏡5001で生成された画素信号が伝送可能であればよく、例えば、内視鏡5001とCCU5039が無線接続されてもよいし、手術室内の基地局を経由して内視鏡5001とCCU5039が接続されてもよい。このとき、内視鏡5001は画素信号だけでなく、画素信号に関連する情報(例えば、画素信号の処理優先度や同期信号等)を同時に送信してもよい。なお、内視鏡はスコープとカメラを一体化してもよく、スコープの先端部に受光素子を設ける構成としてもよい。
[CCU(Camera Control Unit)]
CCU5039は、接続された内視鏡5001や光源装置5043を統括的に制御する制御装置であり、例えば、図161に示すように、FPGA50391、CPU50392、RAM50393、ROM50394、GPU50395、I/F50396を有する情報処理装置である。また、CCU5039は、接続された表示装置5041や記録装置5053、出力装置5055を統括的に制御してもよい。例えば、CCU5039は、光源装置5043の照射タイミングや照射強度、照射光源の種類を制御する。また、CCU5039は、内視鏡5001から出力された画素信号に対して現像処理(例えばデモザイク処理)や補正処理といった画像処理を行い、表示装置5041等の外部装置に処理後の画素信号(例えば画像)を出力する。また、CCU5039は、内視鏡5001に対して制御信号を送信し、内視鏡5001の駆動を制御する。制御信号は、例えば、撮像部の倍率や焦点距離などの撮像条件に関する情報である。なお、CCU5039は画像のダウンコンバート機能を有し、表示装置5041に高解像度(例えば4K)の画像を、記録装置5053に低解像度(例えばHD)の画像を同時に出力可能な構成としてもよい。
また、CCU5039は、信号を所定の通信プロトコル(例えば、IP(Internet Protocol))に変換するIPコンバータを経由して外部機器(例えば、記録装置や表示装置、出力装置、支持装置)と接続されてもよい。IPコンバータと外部機器との接続は、有線ネットワークで構成されてもよいし、一部または全てのネットワークが無線ネットワークで構築されてもよい。例えば、CCU5039側のIPコンバータは無線通信機能を有し、受信した映像を第5世代移動通信システム(5G)、第6世代移動通信システム(6G)等の無線通信ネットワークを介してIPスイッチャーや出力側IPコンバータに送信してもよい。
[光源装置]
光源装置5043は、所定の波長帯域の光を照射可能な装置であり、例えば、複数の光源と、複数の光源の光を導光する光源光学系と、を備える。光源は、例えばキセノンランプ、LED光源やLD光源である。光源装置5043は、例えば三原色R、G、Bのそれぞれに対応するLED光源を有し、各光源の出力強度や出力タイミングを制御することで白色光を出射する。また、光源装置5043は、通常光観察に用いられる通常光を照射する光源とは別に、特殊光観察に用いられる特殊光を照射可能な光源を有していてもよい。特殊光は、通常光観察用の光である通常光とは異なる所定の波長帯域の光であり、例えば、近赤外光(波長が760nm以上の光)や赤外光、青色光、紫外光である。通常光は、例えば白色光や緑色光である。特殊光観察の一種である狭帯域光観察では、青色光と緑色光を交互に照射することにより、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影することができる。また、特殊光観察の一種である蛍光観察では、体組織に注入された薬剤を励起する励起光を照射し、体組織または標識である薬剤が発する蛍光を受光して蛍光画像を得ることで、通常光では術者が視認しづらい体組織等を、術者が視認しやすくすることができる。例えば、赤外光を用いる蛍光観察では、体組織に注入されたインドシアニングリーン(ICG)等の薬剤に励起波長帯域を有する赤外光を照射し、薬剤の蛍光を受光することで、体組織の構造や患部を視認しやすくすることができる。また、蛍光観察では、青色波長帯域の特殊光で励起され、赤色波長帯域の蛍光を発する薬剤(例えば5-ALA)を用いてもよい。なお、光源装置5043は、CCU5039の制御により照射光の種類を設定される。CCU5039は、光源装置5043と内視鏡5001を制御することにより、通常光観察と特殊光観察が交互に行われるモードを有してもよい。このとき、通常光観察で得られた画素信号に特殊光観察で得られた画素信号に基づく情報を重畳されることが好ましい。また、特殊光観察は、赤外光を照射して臓器表面より奥を見る赤外光観察や、ハイパースペクトル分光を活用したマルチスペクトル観察であってもよい。さらに、光線力学療法を組み合わせてもよい。
[記録装置]
記録装置5053は、CCU5039から取得した画素信号(例えば画像)を記録する装置であり、例えばレコーダーである。記録装置5053は、CCU5039から取得した画像をHDDやSDD、光ディスクに記録する。記録装置5053は、病院内のネットワークに接続され、手術室外の機器からアクセス可能にしてもよい。また、記録装置5053は画像のダウンコンバート機能またはアップコンバート機能を有していてもよい。
[表示装置]
表示装置5041は、画像を表示可能な装置であり、例えば表示モニタである。表示装置5041は、CCU5039から取得した画素信号に基づく表示画像を表示する。なお、表示装置5041はカメラやマイクを備えることで、視線認識や音声認識、ジェスチャによる指示入力を可能にする入力デバイスとしても機能してよい。
[出力装置]
出力装置5055は、CCU5039から取得した情報を出力する装置であり、例えばプリンタである。出力装置5055は、例えば、CCU5039から取得した画素信号に基づく印刷画像を紙に印刷する。
[支持装置]
支持装置5027は、アーム制御装置5045を有するベース部5029と、ベース部5029から延伸するアーム部5031と、アーム部5031の先端に取り付けられた保持部5032とを備える多関節アームである。アーム制御装置5045は、CPU等のプロセッサによって構成され、所定のプログラムに従って動作することにより、アーム部5031の駆動を制御する。支持装置5027は、アーム制御装置5045によってアーム部5031を構成する各リンク5035の長さや各関節5033の回転角やトルク等のパラメータを制御することで、例えば保持部5032が保持する内視鏡5001の位置や姿勢を制御する。これにより、内視鏡5001を所望の位置または姿勢に変更し、スコープ5003を患者5071に挿入でき、また、体内での観察領域を変更できる。支持装置5027は、術中に内視鏡5001を支持する内視鏡支持アームとして機能する。これにより、支持装置5027は、内視鏡5001を持つ助手であるスコピストの代わりを担うことができる。また、支持装置5027は、後述する顕微鏡装置5301を支持する装置であってもよく、医療用支持アームと呼ぶこともできる。なお、支持装置5027の制御は、アーム制御装置5045による自律制御方式であってもよいし、ユーザの入力に基づいてアーム制御装置5045が制御する制御方式であってもよい。例えば、制御方式は、ユーザの手元の術者コンソールであるマスター装置(プライマリ装置)の動きに基づいて、患者カートであるスレイブ装置(レプリカ装置)としての支持装置5027が制御されるマスタ・スレイブ方式でもよい。また、支持装置5027の制御は、手術室の外から遠隔制御が可能であってもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡システム5000の一例について説明した。例えば、本開示に係る技術は、顕微鏡システムに適用されてもよい。
[顕微鏡システム]
図162は、本開示に係る技術が適用され得る顕微鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。なお、以下の説明において、内視鏡システム5000と同様の構成については、同一の符号を付し、その重複する説明を省略する。
図162では、術者5067が、顕微鏡手術システム5300を用いて、患者ベッド5069上の患者5071に対して手術を行っている様子を概略的に示している。なお、図162では、簡単のため、顕微鏡手術システム5300の構成のうちカート5037の図示を省略するとともに、内視鏡5001に代わる顕微鏡装置5301を簡略化して図示している。ただし、本説明における顕微鏡装置5301は、リンク5035の先端に設けられた顕微鏡部5303を指していてもよいし、顕微鏡部5303及び支持装置5027を含む構成全体を指していてもよい。
図162に示すように、手術時には、顕微鏡手術システム5300を用いて、顕微鏡装置5301によって撮影された術部の画像が、手術室に設置される表示装置5041に拡大表示される。表示装置5041は、術者5067と対向する位置に設置されており、術者5067は、表示装置5041に映し出された映像によって術部の様子を観察しながら、例えば患部の切除等、当該術部に対して各種の処置を行う。顕微鏡手術システムは、例えば眼科手術や脳外科手術に使用される。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡システム5000及び顕微鏡手術システム5300の例についてそれぞれ説明した。なお、本開示に係る技術が適用され得るシステムはかかる例に限定されない。例えば、支持装置5027は、その先端に内視鏡5001又は顕微鏡部5303に代えて他の観察装置や他の術具を支持し得る。当該他の観察装置としては、例えば、鉗子、攝子、気腹のための気腹チューブ、又は焼灼によって組織の切開や血管の封止を行うエネルギー処置具等が適用され得る。これらの観察装置や術具を支持装置によって支持することにより、医療スタッフが人手で支持する場合に比べて、より安定的に位置を固定することが可能となるとともに、医療スタッフの負担を軽減することが可能となる。本開示に係る技術は、このような顕微鏡部以外の構成を支持する支持装置に適用されてもよい。
本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、カメラ5005に好適に適用され得る。特に、本開示のズームレンズは、カメラ5005における、集光光学系50051、ズーム光学系50052、およびフォーカス光学系50053のうち、少なくとも一部の光学系に好適に適用され得る。
<6.その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記実施の形態および実施例の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、上記一実施の形態および実施例において示した各部の形状および数値は、いずれも本技術を実施するための具体化のほんの一例に過ぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
また、例えば、上記一実施の形態および実施例において示したレンズ枚数とは異なる枚数のレンズを備えた構成であってもよい。さらに、実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備えた構成であってもよい。
例えば、本技術は以下のような構成を取ることもできる。
以下の構成の本技術によれば、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能となるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。これにより、ズーミングに際して移動するレンズ群の軽量化を達成しながらも、良好に収差補正を行うことが可能な小型、広画角のズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供可能となる。
[1]
最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、
前記第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、
前記正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群と
を含む複数のレンズ群を備え、
ズーミングに際して、前記第1の負レンズ群が不動であり、かつ、前記複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、
以下の条件式を満足する
ズームレンズ。
0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
ただし、
fGR1:前記第1の負レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
BFw:広角端におけるバックフォーカス(前記複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
R1f:前記第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
とする。
[2]
前記第1の負レンズ群は、前記第1の負メニスカスレンズと前記第2の負メニスカスレンズとを含む3枚の負レンズを有する
上記[1]に記載のズームレンズ。
[3]
さらに、以下の条件式を満足する
上記[1]または[2]に記載のズームレンズ。
1.2<β2n<4.2 ……(5)
ただし、
β2n:前記第2の負レンズ群の望遠端での横倍率
とする。
[4]
物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際に、前記複数のレンズ群のうち、前記正レンズ群よりも像面側に配置されたレンズ群がフォーカスレンズ群として移動する
上記[1]ないし[3]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[5]
さらに、以下の条件式を満足する
上記[1]ないし[4]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
0.3<|fa/fb|<1.1 ……(6)
ただし、
fa:前記複数のレンズ群のうち前記正レンズ群よりも物体側のレンズ群の広角端での合成焦点距離
fb:前記複数のレンズ群のうち前記正レンズ群から最も像面側のレンズ群までの広角端での合成焦点距離
とする。
[6]
前記第1の負レンズ群は、少なくとも1面以上の非球面を有する
上記[1]ないし[5]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[7]
前記正レンズ群は、少なくとも1面以上の非球面を有する
上記[1]ないし[6]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[8]
前記複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群が広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側に向かって移動する
上記[1]ないし[7]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[9]
前記複数のレンズ群のうち、最も像面側に配置されたレンズ群がズーミングに際して不動である
上記[1]ないし[8]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[10]
さらに、以下の条件式を満足する
上記[1]ないし[9]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
0.8<(R1r+R2f)/(R2f-R1r)<12.0 ……(7)
ただし、
R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
R2f:前記第2の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
とする。
[11]
さらに、以下の条件式を満足する
上記[1]ないし[10]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
ただし、
fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
とする。
[12]
前記複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群を電気的に駆動させる機構を有する
上記[1]ないし[11]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[13]
ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
前記ズームレンズは、
最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、
前記第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、
前記正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群と
を含む複数のレンズ群を備え、
ズーミングに際して、前記第1の負レンズ群が不動であり、かつ、前記複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、
以下の条件式を満足する
撮像装置。
0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
ただし、
fGR1:前記第1の負レンズ群の焦点距離
fw:広角端における全系の焦点距離
BFw:広角端におけるバックフォーカス(前記複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
R1f:前記第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
とする。
[14]
実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備えた
上記[1]ないし[12]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[15]
前記ズームレンズは、実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備える
上記[13]に記載の撮像装置。
GR1…第1レンズ群(第1の負レンズ群)、GR2…第2レンズ群(正レンズ群(実施例1~5,8~12))、GR3…第3レンズ群(第2の負レンズ群(実施例8,9,12)、正レンズ群(実施例6,7))、GR4…第4レンズ群(第2の負レンズ群(実施例1~5,10,11))、GR5…第5レンズ群(第2の負レンズ群(実施例6,7))、GRs…正レンズ群、IMG…像面、St…開口絞り、Stc…絞り(不要光カット絞り)、Z1…光軸、1~12…ズームレンズ、110…カメラブロック、111…撮像レンズ、112…撮像素子、20…カメラ信号処理部、30…画像処理部、40…LCD、50…R/W(リーダ/ライタ)、60…CPU、70…入力部、80…レンズ駆動制御部、100…撮像装置、1000…メモリカード、5005…カメラ、50051…集光光学系、50052…ズーム光学系、50053…フォーカス光学系、50054…受光素子、7410…撮像部、7910,7912,7914,7916,7918…撮像部。

Claims (13)

  1. 最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、
    前記第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、
    前記正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群と
    を含む複数のレンズ群を備え、
    ズーミングに際して、前記第1の負レンズ群が不動であり、かつ、前記複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、
    以下の条件式を満足する
    ズームレンズ。
    0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
    0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
    1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
    1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
    ただし、
    fGR1:前記第1の負レンズ群の焦点距離
    fw:広角端における全系の焦点距離
    BFw:広角端におけるバックフォーカス(前記複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
    R1f:前記第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
    R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
    fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
    とする。
  2. 前記第1の負レンズ群は、前記第1の負メニスカスレンズと前記第2の負メニスカスレンズとを含む3枚の負レンズを有する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  3. さらに、以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    1.2<β2n<4.2 ……(5)
    ただし、
    β2n:前記第2の負レンズ群の望遠端での横倍率
    とする。
  4. 物体距離を無限遠から近距離へとフォーカシングする際に、前記複数のレンズ群のうち、前記正レンズ群よりも像面側に配置されたレンズ群がフォーカスレンズ群として移動する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  5. さらに、以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    0.3<|fa/fb|<1.1 ……(6)
    ただし、
    fa:前記複数のレンズ群のうち前記正レンズ群よりも物体側のレンズ群の広角端での合成焦点距離
    fb:前記複数のレンズ群のうち前記正レンズ群から最も像面側のレンズ群までの広角端での合成焦点距離
    とする。
  6. 前記第1の負レンズ群は、少なくとも1面以上の非球面を有する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  7. 前記正レンズ群は、少なくとも1面以上の非球面を有する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  8. 前記複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群が広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側に向かって移動する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  9. 前記複数のレンズ群のうち、最も像面側に配置されたレンズ群がズーミングに際して不動である
    請求項1に記載のズームレンズ。
  10. さらに、以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    0.8<(R1r+R2f)/(R2f-R1r)<12.0 ……(7)
    ただし、
    R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
    R2f:前記第2の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
    とする。
  11. さらに、以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    1.2<(fG2)/(fw)<4.9 ……(8)
    ただし、
    fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
    fw:広角端における全系の焦点距離
    とする。
  12. 前記複数のレンズ群のうち、ズーミングに際して移動するすべてのレンズ群を電気的に駆動させる機構を有する
    請求項1に記載のズームレンズ。
  13. ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
    前記ズームレンズは、
    最も物体側に配置され、物体側から像面側に向かって順に、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズとを有する第1の負レンズ群と、
    前記第1の負レンズ群よりも像面側に配置され、開口絞りを有する正レンズ群と、
    前記正レンズ群よりも像面側に配置された第2の負レンズ群と
    を含む複数のレンズ群を備え、
    ズーミングに際して、前記第1の負レンズ群が不動であり、かつ、前記複数のレンズ群における隣り合うレンズ群同士の間隔が変化すように構成され、
    以下の条件式を満足する
    撮像装置。
    0.7<|fGR1/fw|<2.2 ……(1)
    0.7<|BFw/fw|<2.4 ……(2)
    1.4<(R1f+R1r)/(R1f-R1r)<5.2 ……(3)
    1.3<(fG2)/(fGR1)<4.1 ……(4)
    ただし、
    fGR1:前記第1の負レンズ群の焦点距離
    fw:広角端における全系の焦点距離
    BFw:広角端におけるバックフォーカス(前記複数のレンズ群の最も像面側のレンズ面から像面までの距離)
    R1f:前記第1の負メニスカスレンズの物体側の面の曲率半径
    R1r:前記第1の負メニスカスレンズの像面側の面の曲率半径
    fG2:前記第2の負メニスカスレンズの焦点距離
    とする。
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