JP2022155067A - ズームレンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Naoki Miyagawa
誉士雄 細野
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Abstract

【課題】小型、軽量で動画撮影にも適した高い光学性能を有するズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供する。【解決手段】本開示のズームレンズは、物体側から像面側に向かって順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群および第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、第1レンズ群と第2レンズ群とが配置され、所定の条件式を満足する。【選択図】図1

Description

本開示は、フォーカシング機能を有するズームレンズ、および、そのようなズームレンズを備えた撮像装置に関する。
近年、レンズ交換式デジタルカメラシステムに使用する撮像素子の画素数の高画素化が急速に進んでいる。より高精細な画像を記録するためには、撮像素子の高画素化だけでなく、撮像レンズにもより高い描写性能が求められる。そのため、より収差発生を抑えた撮像レンズが求められてきている。また、レンズ交換式デジタルカメラシステムを使用して、静止画を撮影するだけでなく、動画を撮影するユーザが増加している。
特開2019-60927号公報
小型、軽量で動画撮影にも適した高い光学性能を有するズームレンズが求められている。
小型、軽量で動画撮影にも適し、かつ高い光学性能を有するズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る第1のズームレンズは、物体側から像面側に向かって順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群および第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、第1レンズ群と第2レンズ群とが配置され、以下の条件式を満足する。
0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
f1:第1レンズ群の焦点距離
bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
とする。
本開示の一実施の形態に係る第2のズームレンズは、物体側から像面側に向かって順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群および第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、第1レンズ群と第2レンズ群とが配置され、第2レンズ群内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する。
-5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
80°<θw<110° ……(5)
80°<θt<110° ……(6)
ただし、
fn:レンズユニットの焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
dn:レンズユニットの像面側の面から像面までの距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
とする。
本開示の一実施の形態に係る第1の撮像装置は、ズームレンズと、ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、ズームレンズを、上記本開示の一実施の形態に係る第1のズームレンズによって構成したものである。
本開示の一実施の形態に係る第2の撮像装置は、ズームレンズと、ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、ズームレンズを、上記本開示の一実施の形態に係る第2のズームレンズによって構成したものである。
本開示の一実施の形態に係る第1もしくは第2のズームレンズ、または第1もしくは第2の撮像装置では、小型、軽量で動画撮影にも適し、かつ高い光学性能が得られるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。
本開示の一実施の形態に係るズームレンズの第1の構成例(実施例1)を示すレンズ断面図である。 実施例1に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例1に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第2の構成例(実施例2)を示すレンズ断面図である。 実施例2に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例2に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第3の構成例(実施例3)を示すレンズ断面図である。 実施例3に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例3に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 一実施の形態に係るズームレンズの第4の構成例(実施例4)を示すレンズ断面図である。 実施例4に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す収差図である。 実施例4に係るズームレンズの最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す収差図である。 撮像装置の一構成例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す構成図である。 図24に示すカメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
0.比較例
1.レンズの基本構成
2.作用・効果
3.撮像装置への適用例
4.レンズの数値実施例
5.応用例
6.その他の実施の形態
<0.比較例>
動画撮影においては、被写体にピントを合わせ続けるために、高速にフォーカスレンズを動かす必要がある。そのため、撮像レンズには、高速にフォーカシングできることも重要な要素として求められている。さらに、ズーミングが可能でレンズ全長が短く小型であることも動画撮影に求められる要素として挙げられる。
さらに近年では、ヴァーチャルリアリティー等の映像を取得する手段として、半画角90度を超える広画角の魚眼レンズも広く求められている。例えば特許文献1(特開2019-60927号公報)には、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、車載カメラ、および放送用カメラに適した魚眼ズームレンズが提案されているが、さらなる光学性能の向上と小型化が求められている。
<1.レンズの基本構成>
本開示の一実施の形態は、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルミラーレスカメラに装着可能な交換レンズや、監視カメラ、車載カメラに適した、高性能、コンパクトなズームレンズ、およびそのようなズームレンズを備えた撮像装置に関する。
図1は、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの第1の構成例を示しており、後述する実施例1の構成に相当する。図6は、一実施の形態に係るズームレンズの第2の構成例を示しており、後述する実施例2の構成に相当する。図11は、一実施の形態に係るズームレンズの第3の構成例を示しており、後述する実施例3の構成に相当する。図16は、一実施の形態に係るズームレンズの第4の構成例を示しており、後述する実施例4の構成に相当する。
図1等において、Z1は光軸を示す。第1ないし第4の構成例に係るズームレンズ1~4と像面IMGとの間には、撮像素子保護用のカバーガラス等の光学部材が配置されていてもよい。また、カバーガラスの他にも、光学部材として、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種の光学フィルタが配置されていてもよい。
以下、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの構成を、適宜図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~4に対応付けて説明するが、本開示による技術は、図示した構成例に限定されるものではない。また、以下では、本開示の一実施の形態に係るズームレンズとして、一実施の形態に係る第1のズームレンズと一実施の形態に係る第2のズームレンズとの構成例を説明する。
一実施の形態に係るズームレンズは、物体側から像面側に向かって順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2とを備えている。
一実施の形態に係るズームレンズは、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2のうち一方にフォーカスレンズ群を有している。一実施の形態に係るズームレンズは、ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化する。ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とが配置されている。
なお、後述する実施例において、実施例1、実施例2、および実施例4では、第2レンズ群G2内の第2Bレンズ群G2Bがフォーカスレンズ群とされている。実施例3では、第1レンズ群G1内のレンズL4がフォーカスレンズ群とされている。図1等では、上段に最短焦点距離状態(Wide)、かつ無限遠合焦時のレンズ配置を示し、下段に、最長焦点距離状態(Tele)、かつ無限遠合焦時のレンズ配置を示す。図1等には、最短焦点距離状態から最長焦点距離状態へとズーミングする際の各レンズ群の移動軌跡の概要を矢印で示す。また、図1等の上段には、無限遠から近距離へとフォーカシングする際のフォーカスレンズ群の移動方向を矢印で示す。
(一実施の形態に係る第1のズームレンズの基本構成)
一実施の形態に係る第1のズームレンズは、以下の条件式(1),(2),(3)を満足する。
0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
f1:第1レンズ群G1の焦点距離
bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
とする。
その他、一実施の形態に係る第1のズームレンズは、後述する所定の条件式等をさらに満足していてもよい。
なお、後述する実施例において、実施例1~実施例4は、一実施の形態に係る第1のズームレンズの構成を満足している。
(一実施の形態に係る第2のズームレンズの基本構成)
一実施の形態に係る第2のズームレンズは、第2レンズ群G2内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットFnを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する。
-5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
80°<θw<110° ……(5)
80°<θt<110° ……(6)
ただし、
fn:レンズユニットFnの焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
dn:レンズユニットFnの像面側の面から像面までの距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
とする。
なお、後述する実施例において、実施例1~実施例4は、一実施の形態に係る第2のズームレンズの構成を満足している。実施例1、実施例2、および実施例4では、第2レンズ群G2における像面側から2番目のレンズ(実施例1および実施例2ではレンズL15、実施例4ではレンズL13)が、条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットFnとなっている。実施例3では、第2レンズ群G2における像面側から2番目の接合レンズ(レンズL13,L14)が、条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットFnとなっている。
その他、一実施の形態に係る第2のズームレンズは、後述する所定の条件式等をさらに満足していてもよい。
<2.作用・効果>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの作用および効果を説明する。併せて、本開示の一実施の形態に係るズームレンズにおける、より好ましい構成と、その作用および効果を説明する。
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
一実施の形態に係るズームレンズによれば、小型、軽量で動画撮影にも適し、かつ高い光学性能が得られるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。これにより、小型、軽量で動画撮影にも適した高い光学性能を有するズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供可能となる。
一実施の形態に係るズームレンズは、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、1つ以上のレンズ群を含み全体として正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する間隔のうち、最短焦点距離状態において光学系の中で最大となる空気間隔を挟んで配置されている。このように構成することにより、最短焦点距離状態でバックフォーカスを確保しつつ所定の変倍比を得た上で、良好な光学性能を得ることができる。また、一実施の形態に係る第1のズームレンズまたは第2のズームレンズのように、所定の条件式を満たすことで、最短焦点距離状態と最長焦点距離状態とで異なる大きさの最大像高が得られ、最短焦点距離状態ではフルサイズのイメージセンサにおいて円周魚眼となり、最長焦点距離状態においては同じフルサイズのイメージセンサにおいて対角魚眼として使用可能である。
(一実施の形態に係る第1のズームレンズの作用および効果)
一般の魚眼レンズの射影方式には大きく以下の4種類が存在する。なお、Yは像高、fは全系の焦点距離、θは半画角を示す。
(i)等立体角射影方式:Y=2×f×sin(θ/2)
(ii)等距離射影方式:Y=f×θ
(iii)正射影方式:Y=f×sinθ
(iv)立体射影方式:Y=2×f×tan(θ/2)
上記条件式(1)は、最短焦点距離状態における最大像高と上記射影方式のうち等立体角射影方式で計算される像高との比(Ywa/Ywc)と、最長焦点距離状態における最大像高と上記射影方式のうち等立体角射影方式で計算される像高との比(Yta/Ytc)との比を規定するものである。(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)の値が1の場合、短焦点距離状態における射影方式と最長焦点距離状態における射影方式とが同じとなる。なお、ここでは、射影方式として等立体角射影を基準にしているが、等立体角射影方式に限定すべきものではなく、いかなる射影方式を基準にとっても構わない。
一般的な魚眼ズームレンズにおいては、条件式(1)はおおよそ1となる。すなわち、一般的な魚眼ズームレンズにおいては、短焦点距離状態における射影方式と最長焦点距離状態における射影方式とが一致している。これに対し、一実施の形態に係る第1のズームレンズにおいては、射影方式を最短焦点距離状態と最長焦点距離状態とで意図的に変えることにより、変倍比を小さくしながらも、最短焦点距離状態で円周魚眼となり、最長焦点距離状態で対角魚眼となる魚眼ズームレンズを実現している。
条件式(1)の下限を下回ると、射影方式の変化が大きくなり、最長焦点距離状態において等立体角射影方式に対する歪曲収差がプラス側に大きく発生することになり、像面湾曲等の諸収差の補正が難しくなるばかりでなく、周辺光量の確保も難しくなるため好ましくない。
また、条件式(1)の上限を上回ると、最短焦点距離状態と最長焦点距離状態との間ででの射影方式の変化が少なくなり、変倍比を小さくすることが困難となり、結果として小型化が難しくなると同時に、諸収差の補正が難しくなる。
なお、条件式(1)の数値範囲を下記条件式(1)’、さらには下記条件式(1)’’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.96 ……(1)’
0.75<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.945 ……(1)’’
上記条件式(2)は、第1レンズ群G1の焦点距離と最短焦点距離状態における全系の焦点距離との比を適切に規定している。条件式(2)の下限値を下回ると、レンズ全長の短縮には有利だが、第1レンズ群G1の負の屈折力が強くなり像面湾曲、倍率色収差、および歪曲収差の補正が困難になる。また、条件式(2)の上限値を上回ると、収差補正には有利だが、小型化が困難になる。
なお、条件式(2)の数値範囲を下記条件式(2)’、さらには下記条件式(2)’’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.0<|f1|/fw<2.5 ……(2)’
1.0<|f1|/fw<2.2 ……(2)’’
上記条件式(3)は、最短焦点距離におけるバックフォーカスと第1レンズ群G1の焦点距離との比を適切に規定する条件式である。条件式(3)の上限を超えると第1レンズ群G1の焦点距離が短くなりすぎてしまい、像面湾曲、倍率色収差、および歪曲収差の補正が困難になる。条件式(3)の下限を超えると、収差補正には有利だが、小型化が困難になる。
なお、条件式(3)の数値範囲を下記条件式(3)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.5<bfw/|f1|<2 ……(3)’
また、一実施の形態に係る第1のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1は、最も物体側に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(レンズL1)を有していてもよい。この場合、第1レンズは、以下の条件式(7)を満足するようにしてもよい。
0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<1 ……(7)
ただし、
R11:第1レンズの物体側の面の曲率半径
R12:第1レンズの像面側の面の曲率半径
とする。
上記条件式(7)は、第1レンズ群G1内の最も物体側に位置する第1レンズの形状を規定する条件式である。条件式(7)の上限を上回ると、第1レンズがメニスカスレンズではなくなり魚眼レンズに必要な画角が略180度の光線を取り込むことが困難になる。条件式(7)の下限を下回ると、第1レンズの屈折力が弱く歪曲の発生量が少なくなり、魚眼レンズとして画角略180度を達成することが困難になる。
なお、条件式(7)の数値範囲を下記条件式(7)’、さらには下記条件式(7)’’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<0.8 ……(7)’
0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<0.6 ……(7)’’
また、一実施の形態に係る第1のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1は、第1レンズの像面側に隣接し、負の屈折力を有する第2レンズ(レンズL2)を有していてもよい。この場合、第1レンズおよび第2レンズは、以下の条件式(8)を満足するようにしてもよい。
0.1<fL2/fL1<2 ……(8)
ただし、
fL1:第1レンズの焦点距離
fL2:第2レンズの焦点距離
とする。
上記条件式(8)は、第1レンズ群G1内の最も物体側に位置する第1レンズの焦点距離と、第1レンズの像面側に隣接し負の屈折力を有する第2レンズの焦点距離との比を適切に規定する条件式である。条件式(8)の上限を上回ると、画角略180度の光線を取り込む第1レンズの屈折力が強くなりすぎ、像面湾曲、倍率色収差、および歪曲収差の補正が困難になる。条件式(8)の下限を下回ると、画角略180度の光線を取り込む第1レンズの屈折力が弱くなりすぎ、全長の短縮化が困難になるのと、第1レンズの大型化を招いてしまう。
なお、条件式(8)の数値範囲を下記条件式(8)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
0.15<fL2/fL1<1.5 ……(8)’
また、一実施の形態に係る第1のズームレンズは、以下の条件式(9)を満足してもよい。
2<|fFL|/fw<15 ……(9)
ただし、
fFL:フォーカスレンズ群の焦点距離
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
とする。
上記条件式(9)は、フォーカスレンズ群の焦点距離と最短焦点距離状態における全系の焦点距離との比を適切に規定する条件式である。条件式(9)の上限を上回ると、フォーカスレンズ群の屈折力が弱くなりすぎ、フォーカシングに際してのフォーカスレンズ群の移動距離が大きくなり、小型化と高速なフォーカシングが困難になる。条件式(9)の下限を下回ると、フォーカスレンズ群の屈折力が強くなりすぎ、フォーカシングに際しての光学性能の変化が大きくなってしまう。
なお、条件式(9)の数値範囲を下記条件式(9)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
2.2<|fFL|/fw<10 ……(9)’
また、一実施の形態に係る第1のズームレンズは、以下の条件式(10)を満足してもよい。
1.6<Yta/Ywa<3.2 ……(10)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
とする。
上記条件式(10)は、最長焦点距離状態における最大像高と最短焦点距離状態における最大像高との比を適切に規定する条件式である。条件式(10)の上限を上回ると、変倍比が大きくなるため、ズーミング時の各レンズ群の移動量または各レンズ群の屈折力が大きくなり、ズーミングに際しての諸収差の変動が大きくなる。条件式(10)の下限を下回ると、円周魚眼から対角魚眼までを含んだズームレンズとすることが困難になる。
なお、条件式(10)の数値範囲を下記条件式(10)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
1.8<Yta/Ywa<2.2 ……(10)’
(一実施の形態に係る第2のズームレンズの作用および効果)
上記条件式(4)は、第2レンズ群G2内の負の屈折力を有するレンズユニットFnの焦点距離と最長焦点距離状態における全系の焦点距離との比と、負の屈折力を有するレンズユニットFnの像面側の面から像面IMGまでの距離と最長焦点距離状態における最大像高との比について、積をとったものである。条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットFnを第2レンズ群G2内に配置することで、最長焦点距離状態において、最短焦点距離における射影方式を基準として適切なプラスの歪曲収差を発生させることができ、結果として変倍比を小さくしつつも最長焦点距離で対角魚眼を実現することが可能となる。すなわち、最短焦点距離と最長焦点距離とで射影方式を変えることができ、小型化と高性能化とを容易にすることができる。
条件式(4)の下限を下回ると、最長焦点距離状態において適切なプラスの歪曲収差を発生させることが困難となり、小型化が困難になってしまう。条件式(4)の上限を上回ると、最長焦点距離状態において過度にプラスの歪曲収差を発生させてしまい、像面湾曲、および倍率色収差等の諸収差の補正が困難となり、同時に周辺光量の確保が困難となってしまう。
なお、条件式(4)の数値範囲を下記条件式(4)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
-5.1<fn/ft×dn/Yta<-2 ……(4)’
上記条件式(5)は、最短焦点距離における最大撮影半画角を規定する。上記条件式(6)は、最長焦点距離における最大撮影半画角を規定する。条件式(5),(6)の下限を下回ると、魚眼ズームレンズとして必要な画角が得られず好ましくない。条件式(5),(6)の上限を上回ると、像の圧縮率が大きくなり、十分な解像力を得ることが難しくなってしまう。
なお、条件式(5),(6)の数値範囲を下記条件式(5)’,(6)’のように設定することで、より高い効果を得ることができる。
85°<θw<100° ……(5)’
85°<θt<100° ……(6)’
また、一実施の形態に係る第2のズームレンズにおいて、さらに上記条件式(7)~(10)の少なくとも1つを満足するようにしてもよい。上記条件式(7)~(10)の各条件式を満足することによる作用および効果は、一実施の形態に係る第1のズームレンズと同様である。
<3.撮像装置への適用例>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの具体的な撮像装置への適用例を説明する。
図21は、一実施の形態に係るズームレンズを適用した撮像装置100の一構成例を示している。この撮像装置100は、例えばデジタルスチルカメラであり、カメラブロック10と、カメラ信号処理部20と、画像処理部30と、LCD(Liquid Crystal Display)40と、R/W(リーダ/ライタ)50と、CPU(Central Processing Unit)60と、入力部70と、レンズ駆動制御部80とを備えている。
カメラブロック10は、撮像機能を担うものであり、撮像レンズ11と、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子12とを有している。撮像素子12は、撮像レンズ11によって形成された光学像を電気信号へ変換することで、光学像に応じた撮像信号(画像信号)を出力するようになっている。撮像レンズ11として、図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~4を適用可能である。
カメラ信号処理部20は、撮像素子12から出力された画像信号に対してアナログ-デジタル変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行うものである。
画像処理部30は、画像信号の記録再生処理を行うものであり、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理等を行うようになっている。
LCD40は、ユーザの入力部70に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデータを表示する機能を有している。R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データのメモリカード1000への書き込み、およびメモリカード1000に記録された画像データの読み出しを行うものである。メモリカード1000は、例えば、R/W50に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリーである。
CPU60は、撮像装置100に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能するものであり、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御するようになっている。入力部70は、ユーザによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等からなる。入力部70は例えば、シャッタ操作を行うためのシャッタレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等によって構成され、ユーザによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力するようになっている。レンズ駆動制御部80は、カメラブロック10に配置されたレンズの駆動を制御するものであり、CPU60からの制御信号に基づいて撮像レンズ11の各レンズを駆動する図示しないモータ等を制御するようになっている。
以下に、撮像装置100における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮影された画像信号が、カメラ信号処理部20を介してLCD40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、例えば入力部70からのズーミングやフォーカシングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいて撮像レンズ11の所定のレンズが移動する。
入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッタが動作されると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W50に出力され、メモリカード1000に書き込まれる。
なお、フォーカシングは、例えば、入力部70のシャッタレリーズボタンが半押しされた場合や記録(撮影)のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80が撮像レンズ11の所定のレンズを移動させることにより行われる。
メモリカード1000に記録された画像データを再生する場合には、入力部70に対する操作に応じて、R/W50によってメモリカード1000から所定の画像データが読み出され、画像処理部30によって伸張復号化処理が行われた後、再生画像信号がLCD40に出力されて再生画像が表示される。
なお、上記した実施の形態においては、撮像装置をデジタルスチルカメラ等に適用した例を示したが、撮像装置の適用範囲はデジタルスチルカメラに限られることはなく、他の種々の撮像装置に適用可能である。例えば、デジタル一眼レフカメラ、デジタルノンレフレックスカメラ、デジタルビデオカメラ、および監視カメラ等に適用することができる。また、カメラが組み込まれた携帯電話や、カメラが組み込まれた情報端末等のデジタル入出力機器のカメラ部等として広く適用することができる。また、レンズ交換式のカメラにも適用することができる。
<4.レンズの数値実施例>
次に、本開示の一実施の形態に係るズームレンズの具体的な数値実施例について説明する。ここでは、図1等に示した各構成例に係るズームレンズ1~4に、具体的な数値を適用した実施例を説明する。
なお、以下の各表や説明において示した記号の意味等については、下記に示す通りである。「Si」は、最も物体側から順次増加するようにして符号を付したi番目の面の番号を示している。「ri」は、i番目の面の近軸の曲率半径の値(mm)を示す。「di」はi番目の面とi+1番目の面との間の光軸上の間隔の値(mm)を示す。「ndi」はi番目の面を有する光学要素の材質のd線(波長587.6nm)に対する屈折率の値を示す。「νdi」はi番目の面を有する光学要素の材質のd線におけるアッベ数の値を示す。「ri」の値が「∞」となっている部分は平面、または絞り面等を示す。面番号(Si)の欄の「ASP」は、当該面が非球面形状で構成されていることを示す。面番号の欄の「STO」は該当位置に開口絞りStが配置されていることを示す。面番号の欄の「OBJ」は、当該面が物体面(被写体面)であることを示す。面番号の欄の「IMG」は、当該面が像面であることを示す。「f」は全系の焦点距離を示す(単位:mm)。「Fno」は開放F値(Fナンバー)を示す。「ω」は半画角を示す(単位:°)。「Y」は像高を示す(単位:mm)。「L」は光学全長(最も物体側の面から像面IMGまでの光軸上の距離)を示す(単位:mm)。
また、各実施例において用いられるレンズには、レンズ面が非球面によって構成されるものがある。非球面形状は、以下の式によって定義される。なお、後述する非球面係数を示す各表において、「E-i」は10を底とする指数表現、すなわち、「10-i」を表しており、例えば、「0.12345E-05」は「0.12345×10-5」を表している。
(非球面の式)
x=cy2/(1+(1-(1+k)c221/2)+A4・y4+A6・y6+A8・y8+A10・y10+A12・y12
ここで、レンズ面の頂点から光軸方向の距離(サグ量)を「x」、光軸と垂直な方向の高さを「y」、レンズ面の頂点での近軸曲率(曲率半径の逆数)を「c」、円錐(コーニック)定数を「k」とする。A4、A6、A8、A10およびA12は、それぞれ第4次、第6次、第8次、第10次および第12次の非球面係数である。
[実施例1]
[表1]に、図1に示した実施例1に係るズームレンズ1の基本的なレンズデータを示す。[表2]には、実施例1に係るズームレンズ1における全系の焦点距離f、F値、半画角ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表3]には、実施例1に係るズームレンズ1においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表2]および[表3]には、最短焦点距離状態(Wide)、および最長焦点距離状態(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表4]には、実施例1に係るズームレンズ1における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表5]には、実施例1に係るズームレンズ1の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例1に係るズームレンズ1は、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL1~L6からなる。レンズL1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL4は、両凹形状の負レンズである。レンズL5は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL6は、両凸形状の正レンズである。レンズL5とレンズL6は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL2は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から像面側に向かって順に、正の屈折力を有する第2Aレンズ群G2Aと、正の屈折力を有する第2Bレンズ群G2Bと、負の屈折力を有する第2Cレンズ群G2Cとから構成されている。
第2Aレンズ群G2Aは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL7~L12からなる。レンズL7は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL8は、両凸形状の正レンズである。レンズL9は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL8とレンズL9は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL10は、両凸形状の正レンズである。レンズL11は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL10とレンズL11は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL12は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL12は、両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2Bレンズ群G2Bは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL13とレンズL14とからなる。レンズL13は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL14は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2Cレンズ群G2Cは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL15とレンズL16とからなる。レンズL15は、両凹形状の負レンズである。レンズL16は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。
開口絞りStは、第2Aレンズ群G2A内のレンズL7とレンズL8との間に配置されている、フォーカシングに際しては、第2Bレンズ群G2Bがフォーカスレンズ群として光軸上を移動する。また、ズーミングの際には、第1レンズ群G1と、第2Aレンズ群G2Aと、第2Bレンズ群G2Bと、第2Cレンズ群G2Cとがそれぞれ可動群として光軸上を移動する。
実施例1に係るズームレンズ1は、いわゆるフルサイズ(画面サイズ36.0mm×24.0mm)の撮像素子に適している。実施例1に係るズームレンズ1は、最短焦点距離状態では等立体角射影方式の円周魚眼を、最長焦点距離状態では等距離射影方式の対角魚眼を実現している。
Figure 2022155067000002
Figure 2022155067000003
Figure 2022155067000004
Figure 2022155067000005
Figure 2022155067000006
図2には、実施例1に係るズームレンズ1の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図3には、実施例1に係るズームレンズ1の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。図4には、実施例1に係るズームレンズ1の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図5には、実施例1に係るズームレンズ1の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。
図2および図4の球面収差図において、実線はd線(587.56nm)、一点鎖線はg線(435.84nm)、破線はC線(656.27nm)における値を示す。非点収差図において、Sはサジタル像面、Tはタンジェンシャル像面における値を示す。図3および図5の歪曲収差図には、d線における値を示す。また、図3および図5には歪曲収差として、等立体角射影方式による歪曲収差と等距離射影方式による歪曲収差とを示す。
以降の他の実施例における収差図についても同様である。
各収差図から分かるように、実施例1に係るズームレンズ1は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例2]
[表6]に、図6に示した実施例2に係るズームレンズ2の基本的なレンズデータを示す。[表7]には、実施例2に係るズームレンズ2における全系の焦点距離f、F値、半画角ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表8]には、実施例2に係るズームレンズ2においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表7]および[表8]には、最短焦点距離状態(Wide)、および最長焦点距離状態(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表9]には、実施例2に係るズームレンズ2における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表10]には、実施例2に係るズームレンズ2の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例2に係るズームレンズ2は、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL1~L6からなる。レンズL1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL4は、両凹形状の負レンズである。レンズL5は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL6は、両凸形状の正レンズである。レンズL5とレンズL6は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL2は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から像面側に向かって順に、正の屈折力を有する第2Aレンズ群G2Aと、正の屈折力を有する第2Bレンズ群G2Bと、負の屈折力を有する第2Cレンズ群G2Cとから構成されている。
第2Aレンズ群G2Aは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL7~L12からなる。レンズL7は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL8は、両凸形状の正レンズである。レンズL9は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL8とレンズL9は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL10は、両凸形状の正レンズである。レンズL11は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL10とレンズL11は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL12は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL12は、両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2Bレンズ群G2Bは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL13とレンズL14とからなる。レンズL13は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL14は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL14は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2Cレンズ群G2Cは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL15とレンズL16とからなる。レンズL15は、両凹形状の負レンズである。レンズL16は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。
開口絞りStは、第2Aレンズ群G2A内のレンズL7とレンズL8との間に配置されている、フォーカシングに際しては、第2Bレンズ群G2Bがフォーカスレンズ群として光軸上を移動する。また、ズーミングの際には、第1レンズ群G1と、第2Aレンズ群G2Aと、第2Bレンズ群G2Bと、第2Cレンズ群G2Cとがそれぞれ可動群として光軸上を移動する。
実施例2に係るズームレンズ2は、いわゆるフルサイズ(画面サイズ36.0mm×24.0mm)の撮像素子に適している。実施例2に係るズームレンズ2は、最短焦点距離状態では等立体角射影方式の円周魚眼を、最長焦点距離状態では等距離射影方式の対角魚眼を実現している。
Figure 2022155067000007
Figure 2022155067000008
Figure 2022155067000009
Figure 2022155067000010
Figure 2022155067000011
図7には、実施例2に係るズームレンズ2の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図8には、実施例2に係るズームレンズ2の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。図9には、実施例2に係るズームレンズ2の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図10には、実施例2に係るズームレンズ2の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例2に係るズームレンズ2は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例3]
[表11]に、図11に示した実施例3に係るズームレンズ3の基本的なレンズデータを示す。[表12]には、実施例3に係るズームレンズ3における全系の焦点距離f、F値、半画角ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表13]には、実施例3に係るズームレンズ3においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表12]および[表13]には、最短焦点距離状態(Wide)、および最長焦点距離状態(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表14]には、実施例3に係るズームレンズ3における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表15]には、実施例3に係るズームレンズ3の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例3に係るズームレンズ3は、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL1~L6からなる。レンズL1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL4は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL5は、両凹形状の負レンズである。レンズL6は、両凸形状の正レンズである。レンズL5とレンズL6は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL4は像面側の面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL7~L16からなる。レンズL7は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL8は、両凸形状の正レンズである。レンズL9は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL8とレンズL9は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL10は、両凹形状の負レンズである。レンズL11は、両凸形状の正レンズである。レンズL10とレンズL11は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL12は、両凸形状の正レンズである。レンズL12は、両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。レンズL13は、両凸形状の正レンズである。レンズL14は、両凹形状の負レンズである。レンズL13とレンズL14は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL15は、両凸形状の正レンズである。レンズL16は、両凹形状の負レンズである。レンズL15とレンズL16は互いに接合されてなる接合レンズである。
開口絞りStは、第2レンズ群G2内のレンズL7とレンズL8との間に配置されている、フォーカシングに際しては、第1レンズ群G1内のレンズL4がフォーカスレンズ群として光軸上を移動する。また、ズーミングの際には、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2とがそれぞれ可動群として光軸上を移動する。また、ズーミングの際には、第1レンズ群G1内のレンズL4が可動群として光軸上を移動する。
実施例3に係るズームレンズ3は、いわゆるフルサイズ(画面サイズ36.0mm×24.0mm)の撮像素子に適している。実施例2に係るズームレンズ2は、最短焦点距離状態では等立体角射影方式の円周魚眼を、最長焦点距離状態では等距離射影方式の対角魚眼を実現している。
Figure 2022155067000012
Figure 2022155067000013
Figure 2022155067000014
Figure 2022155067000015
Figure 2022155067000016
図12には、実施例3に係るズームレンズ3の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図13には、実施例3に係るズームレンズ3の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。図14には、実施例3に係るズームレンズ3の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図15には、実施例3に係るズームレンズ3の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。
各収差図から分かるように、実施例3に係るズームレンズ3は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[実施例4]
[表16]に、図16に示した実施例4に係るズームレンズ4の基本的なレンズデータを示す。[表17]には、実施例4に係るズームレンズ4における全系の焦点距離f、F値、半画角ω、像高Y、および光学全長Lの値を示す。[表18]には、実施例4に係るズームレンズ4においてズーミングおよびフォーカシングの際に可変となる面間隔のデータを示す。なお、[表17]および[表18]には、最短焦点距離状態(Wide)、および最長焦点距離状態(Tele)のそれぞれについて、物体距離(d0)が無限遠の場合における値を示す。[表19]には、実施例4に係るズームレンズ4における、非球面の形状を表す係数の値を示す。[表20]には、実施例4に係るズームレンズ4の各レンズ群の始面と焦点距離(単位:mm)とを示す。
実施例4に係るズームレンズ4は、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが、物体側から像面側へ向かって順に配置された構成とされている。
第1レンズ群G1は、物体側から像面側に向かって順に、レンズL1~L4からなる。レンズL1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズである。レンズL3は、両凹形状の負レンズである。レンズL4は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL1は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から像面側に向かって順に、正の屈折力を有する第2Aレンズ群G2Aと、正の屈折力を有する第2Bレンズ群G2Bと、負の屈折力を有する第2Cレンズ群G2Cとから構成されている。
第2Aレンズ群G2Aは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL5~L10からなる。レンズL5は、物体側に凹面を向けた両凹形状の負レンズである。レンズL6は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL7は、両凸形状の正レンズである。レンズL8は、両凸形状の正レンズである。レンズL9は、両凹形状の負レンズである。レンズL8とレンズL9は互いに接合されてなる接合レンズである。レンズL10は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。
第2Bレンズ群G2Bは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL11とレンズL12とからなる。レンズL11は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL12は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズである。レンズL12は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
第2Cレンズ群G2Cは、物体側から像面側に向かって順に、レンズL13とレンズL14とからなる。レンズL13は、両凹形状の負レンズである。レンズL14は、両凸形状の正レンズである。レンズL13は両面に非球面形状が形成された非球面レンズである。
開口絞りStは、第2Aレンズ群G2A内のレンズL6とレンズL7との間に配置されている、フォーカシングに際しては、第2Bレンズ群G2Bがフォーカスレンズ群として光軸上を移動する。また、ズーミングの際には、第1レンズ群G1と、第2Aレンズ群G2Aと、第2Bレンズ群G2Bと、第2Cレンズ群G2Cとがそれぞれ可動群として光軸上を移動する。
実施例4に係るズームレンズ4は、いわゆるフルサイズ(画面サイズ36.0mm×24.0mm)の撮像素子に適している。実施例4に係るズームレンズ4は、最短焦点距離状態では正射影方式の円周魚眼を、最長焦点距離状態では等距離射影方式の対角魚眼を実現している。
Figure 2022155067000017
Figure 2022155067000018
Figure 2022155067000019
Figure 2022155067000020
Figure 2022155067000021
図17には、実施例4に係るズームレンズ4の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図18には、実施例4に係るズームレンズ4の最短焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。図19には、実施例4に係るズームレンズ4の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における球面収差および非点収差を示す。図20には、実施例4に係るズームレンズ4の最長焦点距離状態、かつ無限遠合焦時における歪曲収差を示す。なお、図18および図20には歪曲収差として、正射影方式による歪曲収差と等立体角射影方式による歪曲収差とを示す。
各収差図から分かるように、実施例4に係るズームレンズ4は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有している。
[各実施例のその他の数値データ]
[表21]には、上述の各条件式に関する値を、各実施例についてまとめたものを示す。[表21]から分かるように、各条件式について、各実施例の値がその数値範囲内となっている。
Figure 2022155067000022
<5.応用例>
[5.1 第1の応用例]
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図22は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図22に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図22では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図23は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図23には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図22に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図22の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図22に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
以上説明した車両制御システム7000において、本開示のズームレンズ、および撮像装置は、撮像部7410、および撮像部7910,7912,7914,7916,7918に適用することができる。
[5.2 第2の応用例]
本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図24は、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の概略的な構成の一例を示す図である。図24では、術者(医師)5067が、内視鏡手術システム5000を用いて、患者ベッド5069上の患者5071に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム5000は、内視鏡5001と、その他の術具5017と、内視鏡5001を支持する支持アーム装置5027と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート5037と、から構成される。
内視鏡手術では、腹壁を切って開腹する代わりに、トロッカ5025a~5025dと呼ばれる筒状の開孔器具が腹壁に複数穿刺される。そして、トロッカ5025a~5025dから、内視鏡5001の鏡筒5003や、その他の術具5017が患者5071の体腔内に挿入される。図示する例では、その他の術具5017として、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023が、患者5071の体腔内に挿入されている。また、エネルギー処置具5021は、高周波電流や超音波振動により、組織の切開及び剥離、又は血管の封止等を行う処置具である。ただし、図示する術具5017はあくまで一例であり、術具5017としては、例えば攝子、レトラクタ等、一般的に内視鏡下手術において用いられる各種の術具が用いられてよい。
内視鏡5001によって撮影された患者5071の体腔内の術部の画像が、表示装置5041に表示される。術者5067は、表示装置5041に表示された術部の画像をリアルタイムで見ながら、エネルギー処置具5021や鉗子5023を用いて、例えば患部を切除する等の処置を行う。なお、図示は省略しているが、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023は、手術中に、術者5067又は助手等によって支持される。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、ベース部5029から延伸するアーム部5031を備える。図示する例では、アーム部5031は、関節部5033a、5033b、5033c、及びリンク5035a、5035bから構成されており、アーム制御装置5045からの制御により駆動される。アーム部5031によって内視鏡5001が支持され、その位置及び姿勢が制御される。これにより、内視鏡5001の安定的な位置の固定が実現され得る。
(内視鏡)
内視鏡5001は、先端から所定の長さの領域が患者5071の体腔内に挿入される鏡筒5003と、鏡筒5003の基端に接続されるカメラヘッド5005と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒5003を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡5001を図示しているが、内視鏡5001は、軟性の鏡筒5003を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒5003の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡5001には光源装置5043が接続されており、当該光源装置5043によって生成された光が、鏡筒5003の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者5071の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡5001は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド5005の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)5039に送信される。なお、カメラヘッド5005には、その光学系を適宜駆動させることにより、倍率及び焦点距離を調整する機能が搭載される。
なお、例えば立体視(3D表示)等に対応するために、カメラヘッド5005には撮像素子が複数設けられてもよい。この場合、鏡筒5003の内部には、当該複数の撮像素子のそれぞれに観察光を導光するために、リレー光学系が複数系統設けられる。
(カートに搭載される各種の装置)
CCU5039は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡5001及び表示装置5041の動作を統括的に制御する。具体的には、CCU5039は、カメラヘッド5005から受け取った画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。CCU5039は、当該画像処理を施した画像信号を表示装置5041に提供する。また、CCU5039は、カメラヘッド5005に対して制御信号を送信し、その駆動を制御する。当該制御信号には、倍率や焦点距離等、撮像条件に関する情報が含まれ得る。
表示装置5041は、CCU5039からの制御により、当該CCU5039によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。内視鏡5001が例えば4K(水平画素数3840×垂直画素数2160)又は8K(水平画素数7680×垂直画素数4320)等の高解像度の撮影に対応したものである場合、及び/又は3D表示に対応したものである場合には、表示装置5041としては、それぞれに対応して、高解像度の表示が可能なもの、及び/又は3D表示可能なものが用いられ得る。4K又は8K等の高解像度の撮影に対応したものである場合、表示装置5041として55インチ以上のサイズのものを用いることで一層の没入感が得られる。また、用途に応じて、解像度、サイズが異なる複数の表示装置5041が設けられてもよい。
光源装置5043は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部を撮影する際の照射光を内視鏡5001に供給する。
アーム制御装置5045は、例えばCPU等のプロセッサによって構成され、所定のプログラムに従って動作することにより、所定の制御方式に従って支持アーム装置5027のアーム部5031の駆動を制御する。
入力装置5047は、内視鏡手術システム5000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置5047を介して、内視鏡手術システム5000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、患者の身体情報や、手術の術式についての情報等、手術に関する各種の情報を入力する。また、例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、アーム部5031を駆動させる旨の指示や、内視鏡5001による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示、エネルギー処置具5021を駆動させる旨の指示等を入力する。
入力装置5047の種類は限定されず、入力装置5047は各種の公知の入力装置であってよい。入力装置5047としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ、フットスイッチ5057及び/又はレバー等が適用され得る。入力装置5047としてタッチパネルが用いられる場合には、当該タッチパネルは表示装置5041の表示面上に設けられてもよい。
あるいは、入力装置5047は、例えばメガネ型のウェアラブルデバイスやHMD(Head Mounted Display)等の、ユーザによって装着されるデバイスであり、これらのデバイスによって検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。また、入力装置5047は、ユーザの動きを検出可能なカメラを含み、当該カメラによって撮像された映像から検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。更に、入力装置5047は、ユーザの声を収音可能なマイクロフォンを含み、当該マイクロフォンを介して音声によって各種の入力が行われる。このように、入力装置5047が非接触で各種の情報を入力可能に構成されることにより、特に清潔域に属するユーザ(例えば術者5067)が、不潔域に属する機器を非接触で操作することが可能となる。また、ユーザは、所持している術具から手を離すことなく機器を操作することが可能となるため、ユーザの利便性が向上する。
処置具制御装置5049は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具5021の駆動を制御する。気腹装置5051は、内視鏡5001による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者5071の体腔を膨らめるために、気腹チューブ5019を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ5053は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ5055は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
以下、内視鏡手術システム5000において特に特徴的な構成について、更に詳細に説明する。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、基台であるベース部5029と、ベース部5029から延伸するアーム部5031と、を備える。図示する例では、アーム部5031は、複数の関節部5033a、5033b、5033cと、関節部5033bによって連結される複数のリンク5035a、5035bと、から構成されているが、図24では、簡単のため、アーム部5031の構成を簡略化して図示している。実際には、アーム部5031が所望の自由度を有するように、関節部5033a~5033c及びリンク5035a、5035bの形状、数及び配置、並びに関節部5033a~5033cの回転軸の方向等が適宜設定され得る。例えば、アーム部5031は、好適に、6自由度以上の自由度を有するように構成され得る。これにより、アーム部5031の可動範囲内において内視鏡5001を自由に移動させることが可能になるため、所望の方向から内視鏡5001の鏡筒5003を患者5071の体腔内に挿入することが可能になる。
関節部5033a~5033cにはアクチュエータが設けられており、関節部5033a~5033cは当該アクチュエータの駆動により所定の回転軸まわりに回転可能に構成されている。当該アクチュエータの駆動がアーム制御装置5045によって制御されることにより、各関節部5033a~5033cの回転角度が制御され、アーム部5031の駆動が制御される。これにより、内視鏡5001の位置及び姿勢の制御が実現され得る。この際、アーム制御装置5045は、力制御又は位置制御等、各種の公知の制御方式によってアーム部5031の駆動を制御することができる。
例えば、術者5067が、入力装置5047(フットスイッチ5057を含む)を介して適宜操作入力を行うことにより、当該操作入力に応じてアーム制御装置5045によってアーム部5031の駆動が適宜制御され、内視鏡5001の位置及び姿勢が制御されてよい。当該制御により、アーム部5031の先端の内視鏡5001を任意の位置から任意の位置まで移動させた後、その移動後の位置で固定的に支持することができる。なお、アーム部5031は、いわゆるマスタースレイブ方式で操作されてもよい。この場合、アーム部5031は、手術室から離れた場所に設置される入力装置5047を介してユーザによって遠隔操作され得る。
また、力制御が適用される場合には、アーム制御装置5045は、ユーザからの外力を受け、その外力にならってスムーズにアーム部5031が移動するように、各関節部5033a~5033cのアクチュエータを駆動させる、いわゆるパワーアシスト制御を行ってもよい。これにより、ユーザが直接アーム部5031に触れながらアーム部5031を移動させる際に、比較的軽い力で当該アーム部5031を移動させることができる。従って、より直感的に、より簡易な操作で内視鏡5001を移動させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
ここで、一般的に、内視鏡下手術では、スコピストと呼ばれる医師によって内視鏡5001が支持されていた。これに対して、支持アーム装置5027を用いることにより、人手によらずに内視鏡5001の位置をより確実に固定することが可能になるため、術部の画像を安定的に得ることができ、手術を円滑に行うことが可能になる。
なお、アーム制御装置5045は必ずしもカート5037に設けられなくてもよい。また、アーム制御装置5045は必ずしも1つの装置でなくてもよい。例えば、アーム制御装置5045は、支持アーム装置5027のアーム部5031の各関節部5033a~5033cにそれぞれ設けられてもよく、複数のアーム制御装置5045が互いに協働することにより、アーム部5031の駆動制御が実現されてもよい。
(光源装置)
光源装置5043は、内視鏡5001に術部を撮影する際の照射光を供給する。光源装置5043は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成される。このとき、RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置5043において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置5043は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置5043は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察するもの(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得るもの等が行われ得る。光源装置5043は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
(カメラヘッド及びCCU)
図25を参照して、内視鏡5001のカメラヘッド5005及びCCU5039の機能についてより詳細に説明する。図25は、図24に示すカメラヘッド5005及びCCU5039の機能構成の一例を示すブロック図である。
図25を参照すると、カメラヘッド5005は、その機能として、レンズユニット5007と、撮像部5009と、駆動部5011と、通信部5013と、カメラヘッド制御部5015と、を有する。また、CCU5039は、その機能として、通信部5059と、画像処理部5061と、制御部5063と、を有する。カメラヘッド5005とCCU5039とは、伝送ケーブル5065によって双方向に通信可能に接続されている。
まず、カメラヘッド5005の機能構成について説明する。レンズユニット5007は、鏡筒5003との接続部に設けられる光学系である。鏡筒5003の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド5005まで導光され、当該レンズユニット5007に入射する。レンズユニット5007は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。レンズユニット5007は、撮像部5009の撮像素子の受光面上に観察光を集光するように、その光学特性が調整されている。また、ズームレンズ及びフォーカスレンズは、撮像画像の倍率及び焦点の調整のため、その光軸上の位置が移動可能に構成される。
撮像部5009は撮像素子によって構成され、レンズユニット5007の後段に配置される。レンズユニット5007を通過した観察光は、当該撮像素子の受光面に集光され、光電変換によって、観察像に対応した画像信号が生成される。撮像部5009によって生成された画像信号は、通信部5013に提供される。
撮像部5009を構成する撮像素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプのイメージセンサであり、Bayer配列を有するカラー撮影可能なものが用いられる。なお、当該撮像素子としては、例えば4K以上の高解像度の画像の撮影に対応可能なものが用いられてもよい。術部の画像が高解像度で得られることにより、術者5067は、当該術部の様子をより詳細に把握することができ、手術をより円滑に進行することが可能となる。
また、撮像部5009を構成する撮像素子は、3D表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成される。3D表示が行われることにより、術者5067は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部5009が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット5007も複数系統設けられる。
また、撮像部5009は、必ずしもカメラヘッド5005に設けられなくてもよい。例えば、撮像部5009は、鏡筒5003の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部5011は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部5015からの制御により、レンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部5009による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部5013は、CCU5039との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5013は、撮像部5009から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信する。この際、術部の撮像画像を低レイテンシで表示するために、当該画像信号は光通信によって送信されることが好ましい。手術の際には、術者5067が撮像画像によって患部の状態を観察しながら手術を行うため、より安全で確実な手術のためには、術部の動画像が可能な限りリアルタイムに表示されることが求められるからである。光通信が行われる場合には、通信部5013には、電気信号を光信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。画像信号は当該光電変換モジュールによって光信号に変換された後、伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信される。
また、通信部5013は、CCU5039から、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を受信する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。通信部5013は、受信した制御信号をカメラヘッド制御部5015に提供する。なお、CCU5039からの制御信号も、光通信によって伝送されてもよい。この場合、通信部5013には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられ、制御信号は当該光電変換モジュールによって電気信号に変換された後、カメラヘッド制御部5015に提供される。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、取得された画像信号に基づいてCCU5039の制御部5063によって自動的に設定される。つまり、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡5001に搭載される。
カメラヘッド制御部5015は、通信部5013を介して受信したCCU5039からの制御信号に基づいて、カメラヘッド5005の駆動を制御する。例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報及び/又は撮像時の露光を指定する旨の情報に基づいて、撮像部5009の撮像素子の駆動を制御する。また、例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報に基づいて、駆動部5011を介してレンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを適宜移動させる。カメラヘッド制御部5015は、更に、鏡筒5003やカメラヘッド5005を識別するための情報を記憶する機能を備えてもよい。
なお、レンズユニット5007や撮像部5009等の構成を、気密性及び防水性が高い密閉構造内に配置することで、カメラヘッド5005について、オートクレーブ滅菌処理に対する耐性を持たせることができる。
次に、CCU5039の機能構成について説明する。通信部5059は、カメラヘッド5005との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5059は、カメラヘッド5005から、伝送ケーブル5065を介して送信される画像信号を受信する。この際、上記のように、当該画像信号は好適に光通信によって送信され得る。この場合、光通信に対応して、通信部5059には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。通信部5059は、電気信号に変換した画像信号を画像処理部5061に提供する。
また、通信部5059は、カメラヘッド5005に対して、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を送信する。当該制御信号も光通信によって送信されてよい。
画像処理部5061は、カメラヘッド5005から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。当該画像処理としては、例えば現像処理、高画質化処理(帯域強調処理、超解像処理、NR(Noise reduction)処理及び/又は手ブレ補正処理等)、並びに/又は拡大処理(電子ズーム処理)等、各種の公知の信号処理が含まれる。また、画像処理部5061は、AE、AF及びAWBを行うための、画像信号に対する検波処理を行う。
画像処理部5061は、CPUやGPU等のプロセッサによって構成され、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作することにより、上述した画像処理や検波処理が行われ得る。なお、画像処理部5061が複数のGPUによって構成される場合には、画像処理部5061は、画像信号に係る情報を適宜分割し、これら複数のGPUによって並列的に画像処理を行う。
制御部5063は、内視鏡5001による術部の撮像、及びその撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部5063は、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を生成する。この際、撮像条件がユーザによって入力されている場合には、制御部5063は、当該ユーザによる入力に基づいて制御信号を生成する。あるいは、内視鏡5001にAE機能、AF機能及びAWB機能が搭載されている場合には、制御部5063は、画像処理部5061による検波処理の結果に応じて、最適な露出値、焦点距離及びホワイトバランスを適宜算出し、制御信号を生成する。
また、制御部5063は、画像処理部5061によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部の画像を表示装置5041に表示させる。この際、制御部5063は、各種の画像認識技術を用いて術部画像内における各種の物体を認識する。例えば、制御部5063は、術部画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具5021使用時のミスト等を認識することができる。制御部5063は、表示装置5041に術部の画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させる。手術支援情報が重畳表示され、術者5067に提示されることにより、より安全かつ確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド5005及びCCU5039を接続する伝送ケーブル5065は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル5065を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド5005とCCU5039との間の通信は無線で行われてもよい。両者の間の通信が無線で行われる場合には、伝送ケーブル5065を手術室内に敷設する必要がなくなるため、手術室内における医療スタッフの移動が当該伝送ケーブル5065によって妨げられる事態が解消され得る。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の一例について説明した。なお、ここでは、一例として内視鏡手術システム5000について説明したが、本開示に係る技術が適用され得るシステムはかかる例に限定されない。例えば、本開示に係る技術は、検査用軟性内視鏡システムや顕微鏡手術システムに適用されてもよい。
本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、カメラヘッド5005に好適に適用され得る。特に、本開示のズームレンズは、カメラヘッド5005のレンズユニット5007に好適に適用され得る。
<6.その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記実施の形態および実施例の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、上記一実施の形態および実施例において示した各部の形状および数値は、いずれも本技術を実施するための具体化のほんの一例に過ぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
例えば、上記一実施の形態および実施例において示したレンズ枚数とは異なる枚数のレンズを備えた構成であってもよい。さらに、実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備えた構成であってもよい。
また例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
以下の構成の本技術によれば、小型、軽量で動画撮影にも適し、かつ高い光学性能が得られるように、各レンズ群の構成の最適化が図られている。これにより、小型、軽量で動画撮影にも適した高い光学性能を有するズームレンズ、およびそのようなズームレンズを搭載した撮像装置を提供可能となる。
[1]
物体側から像面側に向かって順に、
負の屈折力を有する第1レンズ群と、
1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
を備え、
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
以下の条件式を満足する
ズームレンズ。
0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
とする。
[2]
前記第1レンズ群は、最も物体側に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズを有し、
前記第1レンズは、以下の条件式(7)を満足する
上記[1]に記載のズームレンズ。
0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<1 ……(7)
ただし、
R11:前記第1レンズの物体側の面の曲率半径
R12:前記第1レンズの像面側の面の曲率半径
とする。
[3]
前記第1レンズ群は、前記第1レンズの像面側に隣接し、負の屈折力を有する第2レンズを有し、
前記第1レンズおよび前記第2レンズは、以下の条件式(8)を満足する
上記[2]に記載のズームレンズ。
0.1<fL2/fL1<2 ……(8)
ただし、
fL1:前記第1レンズの焦点距離
fL2:前記第2レンズの焦点距離
とする。
[4]
以下の条件式を満足する
上記[1]ないし[3]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
2<|fFL|/fw<15 ……(9)
ただし、
fFL:前記フォーカスレンズ群の焦点距離
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
とする。
[5]
以下の条件式を満足する
上記[1]ないし[4]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
1.6<Yta/Ywa<3.2 ……(10)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
とする。
[6]
物体側から像面側に向かって順に、
負の屈折力を有する第1レンズ群と、
1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
を備え、
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
前記第2レンズ群内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する
ズームレンズ。
-5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
80°<θw<110° ……(5)
80°<θt<110° ……(6)
ただし、
fn:前記レンズユニットの焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
dn:前記レンズユニットの像面側の面から像面までの距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
とする。
[7]
前記第1レンズ群は、最も物体側に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズを有し、
前記第1レンズは、以下の条件式(7)を満足する
上記[6]に記載のズームレンズ。
0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<1 ……(7)
ただし、
R11:前記第1レンズの物体側の面の曲率半径
R12:前記第1レンズの像面側の面の曲率半径
とする。
[8]
前記第1レンズ群は、前記第1レンズの像面側に隣接し、負の屈折力を有する第2レンズを有し、
前記第1レンズおよび前記第2レンズは、以下の条件式(8)を満足する
上記[7]に記載のズームレンズ。
0.1<fL2/fL1<2 ……(8)
ただし、
fL1:前記第1レンズの焦点距離
fL2:前記第2レンズの焦点距離
とする。
[9]
以下の条件式を満足する
上記[6]ないし[8]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
2<|fFL|/fw<15 ……(9)
ただし、
fFL:前記フォーカスレンズ群の焦点距離
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
とする。
[10]
以下の条件式を満足する
上記[6]ないし[9]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
1.6<Yta/Ywa<3.2 ……(10)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
とする。
[11]
ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
前記ズームレンズは、
物体側から像面側に向かって順に、
負の屈折力を有する第1レンズ群と、
1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
を備え、
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
以下の条件式を満足する
撮像装置。
0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
ただし、
Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
Yta:最長焦点距離状態における最大像高
Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
とする。
[12]
ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
前記ズームレンズは、
物体側から像面側に向かって順に、
負の屈折力を有する第1レンズ群と、
1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
を備え、
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
前記第2レンズ群内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する
撮像装置。
-5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
80°<θw<110° ……(5)
80°<θt<110° ……(6)
ただし、
fn:前記レンズユニットの焦点距離
ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
dn:前記レンズユニットの像面側の面から像面までの距離
θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
とする。
[13]
実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備えた
上記[1]ないし[10]のいずれか1つに記載のズームレンズ。
[14]
前記ズームレンズは、実質的に屈折力を有さないレンズをさらに備える
上記[11]または[12]に記載の撮像装置。
G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G2A…第2Aレンズ群、G2B…第2Bレンズ群、G2C…第2Cレンズ群、L1…レンズ(第1レンズ)、L2…レンズ(第2レンズ)、L1~L16…レンズ、Fn…レンズユニット、IMG…像面、St…開口絞り、Z1…光軸、1~4…ズームレンズ、10…カメラブロック、11…撮像レンズ、12…撮像素子、20…カメラ信号処理部、30…画像処理部、40…LCD、50…R/W(リーダ/ライタ)、60…CPU、70…入力部、80…レンズ駆動制御部、100…撮像装置、1000…メモリカード、5005…カメラヘッド、5007…レンズユニット、5009…撮像部、7410…撮像部、7910,7912,7914,7916,7918…撮像部。

Claims (12)

  1. 物体側から像面側に向かって順に、
    負の屈折力を有する第1レンズ群と、
    1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
    を備え、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
    ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
    以下の条件式を満足する
    ズームレンズ。
    0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
    0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
    0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
    ただし、
    Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
    Yta:最長焦点距離状態における最大像高
    Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
    Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
    fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
    ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
    θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
    θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
    とする。
  2. 前記第1レンズ群は、最も物体側に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズを有し、
    前記第1レンズは、以下の条件式(7)を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<1 ……(7)
    ただし、
    R11:前記第1レンズの物体側の面の曲率半径
    R12:前記第1レンズの像面側の面の曲率半径
    とする。
  3. 前記第1レンズ群は、前記第1レンズの像面側に隣接し、負の屈折力を有する第2レンズを有し、
    前記第1レンズおよび前記第2レンズは、以下の条件式(8)を満足する
    請求項2に記載のズームレンズ。
    0.1<fL2/fL1<2 ……(8)
    ただし、
    fL1:前記第1レンズの焦点距離
    fL2:前記第2レンズの焦点距離
    とする。
  4. 以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    2<|fFL|/fw<15 ……(9)
    ただし、
    fFL:前記フォーカスレンズ群の焦点距離
    fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
    とする。
  5. 以下の条件式を満足する
    請求項1に記載のズームレンズ。
    1.6<Yta/Ywa<3.2 ……(10)
    ただし、
    Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
    Yta:最長焦点距離状態における最大像高
    とする。
  6. 物体側から像面側に向かって順に、
    負の屈折力を有する第1レンズ群と、
    1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
    を備え、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
    ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
    前記第2レンズ群内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する
    ズームレンズ。
    -5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
    80°<θw<110° ……(5)
    80°<θt<110° ……(6)
    ただし、
    fn:前記レンズユニットの焦点距離
    ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
    dn:前記レンズユニットの像面側の面から像面までの距離
    θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
    θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
    とする。
  7. 前記第1レンズ群は、最も物体側に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズを有し、
    前記第1レンズは、以下の条件式(7)を満足する
    請求項6に記載のズームレンズ。
    0.1<(R11-R12)/(R11+R12)<1 ……(7)
    ただし、
    R11:前記第1レンズの物体側の面の曲率半径
    R12:前記第1レンズの像面側の面の曲率半径
    とする。
  8. 前記第1レンズ群は、前記第1レンズの像面側に隣接し、負の屈折力を有する第2レンズを有し、
    前記第1レンズおよび前記第2レンズは、以下の条件式(8)を満足する
    請求項7に記載のズームレンズ。
    0.1<fL2/fL1<2 ……(8)
    ただし、
    fL1:前記第1レンズの焦点距離
    fL2:前記第2レンズの焦点距離
    とする。
  9. 以下の条件式を満足する
    請求項6に記載のズームレンズ。
    2<|fFL|/fw<15 ……(9)
    ただし、
    fFL:前記フォーカスレンズ群の焦点距離
    fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
    とする。
  10. 以下の条件式を満足する
    請求項6に記載のズームレンズ。
    1.6<Yta/Ywa<3.2 ……(10)
    ただし、
    Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
    Yta:最長焦点距離状態における最大像高
    とする。
  11. ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
    前記ズームレンズは、
    物体側から像面側に向かって順に、
    負の屈折力を有する第1レンズ群と、
    1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
    を備え、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
    ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
    以下の条件式を満足する
    撮像装置。
    0.7<(Ywa/Ywc)/(Yta/Ytc)<0.98 ……(1)
    0.8<|f1|/fw<3 ……(2)
    0.5<bfw/|f1|<2.5 ……(3)
    ただし、
    Ywa:最短焦点距離状態における最大像高
    Yta:最長焦点距離状態における最大像高
    Ywc:2×fw×sin(θw/2)で計算される像高
    Ytc:2×ft×sin(θt/2)で計算される像高
    fw:最短焦点距離状態における全系の焦点距離
    ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
    θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
    θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    bfw:最短焦点距離状態におけるバックフォーカス
    とする。
  12. ズームレンズと、前記ズームレンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを含み、
    前記ズームレンズは、
    物体側から像面側に向かって順に、
    負の屈折力を有する第1レンズ群と、
    1つ以上のレンズ群を含み、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群と
    を備え、
    前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうち一方にフォーカスレンズ群を有し、
    ズーミングおよびフォーカシングに際し隣り合う2つのレンズ群間、または隣り合う2つのレンズ間の空気間隔が変化し、ズーミングおよびフォーカシングに際して変化する空気間隔のうち最短焦点距離状態において光学系内で最大となる空気間隔を挟んで、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とが配置され、
    前記第2レンズ群内に以下の条件式(4)を満たす負の屈折力を有するレンズユニットを含み、さらに以下の条件式(5),(6)を満足する
    撮像装置。
    -5.1<fn/ft×dn/Yta<-1.5 ……(4)
    80°<θw<110° ……(5)
    80°<θt<110° ……(6)
    ただし、
    fn:前記レンズユニットの焦点距離
    ft:最長焦点距離状態における全系の焦点距離
    dn:前記レンズユニットの像面側の面から像面までの距離
    θw:最短焦点距離状態における最大撮影半画角
    θt:最長焦点距離状態における最大撮影半画角
    とする。
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