JP2023042264A - 銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物 - Google Patents

銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物 Download PDF

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知可子 野口
Chikako Noguchi
聖 中島
Kiyoshi Nakajima
真司 上田
Shinji Ueda
智 中野
Satoshi Nakano
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Abstract

【課題】油剤の酸化劣化による加工機械および被加工物の汚れを抑え、かつ、銅および銅合金材料の加工において、従来の金属加工油よりも優れた加工性能を発揮することができる潤滑油組成物を提供する。【解決手段】一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールを含むことを特徴とする銅および銅合金用加工用潤滑組成物:H-((O-CH2CH2CH2CH2)m/(O-CH2CH2)n)-OH・・・(1)(一般式(1)中、mは1~60の整数を表し、nは1~95の整数を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物に関する。
従来、金属の切削加工、研削加工、もしくは切断加工、または押し出し、引き抜き、伸線、しごき、プレス、曲げ、ロールフォーミング、もしくは絞りなどの塑性加工に用いられる銅系金属材料用の金属加工用潤滑油には、潤滑性を付与する目的で、鉱油、油脂、エステル、またはポリアルキレングリコール等が使用されてきた。その中でも、油脂およびエステルは、鉱油やポリアルキレングリコールと比べて、潤滑性能に優れることから、高い潤滑性が要求される用途に使用されてきた。
しかし、油脂およびエステルには、二重結合を持つオレイン酸を骨格に有するものが多く、その場合、酸化重合が起こって高粘度化し、加工機械や被加工物に汚れが付着する原因となる。加工機械や被加工物が汚れると、被加工物の品質低下や設備清掃の工数の増大を招く。一方、二重結合を有さず、酸化重合しにくい油脂やエステルもあるが、高価である上、潤滑性が劣る。
金属加工用潤滑油中に油脂やエステルが多く含まれると、一次性能である潤滑性は向上するが、金属石鹸の発生や着色など、二次性能が低下することがある。一方、金属加工用潤滑油に含まれる油脂やエステルの量が少ないと、耐劣化性、着色や析出物の発生の抑制、または塗布時の加工機械や被加工物が汚れ難いなどの二次性能は向上するが、一次性能である潤滑性は低下することとなる。一次性能が向上すれば、ダイス、工具または金型の寿命が長くなり、製造コストダウンや生産性の向上などに繋がる。一方、二次性能が向上すれば、製品品質が向上し、加工油の更液頻度や機械工場内の汚れが減少して、コストダウンのみならず、顧客満足度や企業イメージの向上にも繋がる。そのため、金属加工用潤滑油において、一次性能および二次性能の両立が要求されている。
ポリアルキレングリコールを用いた金属加工用潤滑油としては、例えば、オキシテトラメチレン基およびオキシアルキレン基(オキシテトラメチレン基を除く)がランダムまたはブロック状に結合し、かつ、両末端にアルコキシ基を有する重量平均分子量500~10000のポリアルキレングリコールを含有する潤滑油が開示されている(特許文献1)。また、HLBが7.0~11.0であり、数平均分子量が1000~6000のジオールのアルキレンオキサイド付加物を必須成分とする潤滑油用基油が、優れた水溶性と潤滑性とを両立することが開示されている(特許文献2)。特許文献3では、基油と、オキシブチレン基およびオキシエチレン基がブロック状に結合し、末端に水素と2個以上の活性水素を有する化合物の残基とを有する非イオン性界面活性剤と、を含有する冷間圧延油が開示されている。また、抽伸加工時の潤滑性に優れ、焼鈍中にガス吹込みによる蒸発成分の強制除去を行うことなしに、残留油を低減可能な潤滑油として、イソプロピルオキシ基を繰り返し単位として有し、平均分子量2400~3000のポリオキシプロピレングリコール・エーテルからなる銅管の抽伸加工用潤滑油が開示されている(特許文献4)。基油と、アルキルアルコール、アルキレンオキサイド付加物、ポリアルキレングリコールおよびこれらのアルキルエーテル化合物の少なくとも一種である含酸素化合物とを含有し、組成物全体中に含酸素化合物が0.1~30質量%含まれる水溶性金属塑性加工油組成物も開示されている(特許文献5)。
これまでにポリアルキレングリコールを用いた種々の潤滑剤が報告されているが、従来以上の潤滑性を有し、かつ、加工機械および被加工物に汚れが付着するのを抑え、二次性能を向上させた金属加工用潤滑油が要望されている。
特開2002-12881号公報 特開2012-131982号公報 特開2004-18610号公報 特開平9-263780号公報 特開2005-220206号公報
本発明は、油剤の酸化劣化による加工機械および被加工物の汚れを抑え、かつ、銅および銅合金材料の加工において、従来の金属加工油よりも優れた加工性能を発揮することができる潤滑油組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、銅および銅合金の加工において、オキシエチレン基およびオキシテトラメチレン基を繰り返し単位として有するポリアルキレングリコールを使用すれば、油脂やエステルを含む従来の潤滑油と比べても、はるかに優れる潤滑性能を引き出すことができることを見出した。
本発明は以下の事項からなる。
本発明の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物は、下記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールを含むことを特徴とする。
H-((O-CH2CH2CH2CH2)m/(O-CH2CH2)n)-OH・・・(1)
ただし、一般式(1)のポリアルキレングリコールの重量平均分子量(Mw)は500~5000であることが好ましい。
前記ポリアルキレングリコール中のオキシテトラメチレン基の分子量比率が20~80wt%であることが好ましい。
一般式(1)中、mは1~60の整数を表し、nは1~95の整数を表す。
前記ポリアルキレングリコールの含有量は0.5%以上であることが好ましい。
本発明によれば、酸化安定性に優れたポリアルキレングリコールとして、オキシエチレン基およびオキシテトラメチレン基を繰り返し単位として有する特定のポリアルキレングリコールを使用することで、潤滑性能に優れ、かつ、加工機械および被加工物に汚れが付着する原因とならない金属加工用潤滑組成物を提供することができる。つまり、前記特定のポリアルキレングリコールは、油脂やエステルのような酸化劣化による高粘度化が起こらない。それゆえ、本発明の金属加工用潤滑組成物は、潤滑性の向上と液劣化の抑制とを両立することができる。
図1はバウデン試験機の模式図である。 図2は実施例1、比較例8および比較例10の試料を各種試験板(銅、アルミニウムおよび鉄)に塗布し、バウデン試験により摩擦係数を測定した結果を示すグラフである。
本発明の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物は、下記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールを含む。
H-((O-CH2CH2CH2CH2)m/(O-CH2CH2)n)-OH・・・(1)
本発明の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物(以下単に「金属加工用潤滑組成物」という。)は、水溶性の金属加工油剤である。
本発明において、被加工物である銅および銅合金はそれぞれ、純度が99.9%以上の純銅、ならびに黄銅、リン青銅および真鍮など、主成分である銅に、亜鉛、鉛、アルミニウム、ニッケルまたはスズなどを一種または二種以上を含有させた金属材料をいう。
金属加工用潤滑組成物に含まれる一般式(1)で表されるポリアルキレングリコール(以下単に「ポリアルキレングリコール」ともいう。)は、潤滑成分として機能する。本発明で用いられるポリアルキレングリコールは酸化重合せず、高粘度化または固化することがないため、加工機械や被加工物の汚れの原因とならない。
一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの重量平均分子量(Mw)は500~5000が好ましく、1000~3000がより好ましい。重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる。ポリアルキレングリコールの重量平均分子量(Mw)が5000を超えると、それ自身が高粘度となり、汚れの原因となることがある。一方、500未満であると、潤滑性が低下することがある。
前記ポリアルキレングリコールを構成するオキシテトラメチレン基の分子量比率は、20~80wt%が好ましく、40~70wt%がより好ましい。一方、ポリアルキレングリコールを構成するオキシエチレン基の分子量比率は、80~20wt%が好ましく、60~30wt%がより好ましい。分子量比率はNMRにより求められる。オキシテトラメチレン基およびオキシエチレン基の分子量比率の合計は100%である。オキシテトラメチレン基とオキシエチレン基とはランダムに結合していてもブロック状に結合していてもよい。
一般式(1)中、mおよびnはそれぞれ1~60の整数および1~95の整数である。好ましくは、ポリアルキレングリコールの重量平均分子量(Mw)は1000~3000およびオキシテトラメチレン基の分子量比率は40~70wt%を満たす整数である。このとき、mは5~30が好ましく、nは10~30が好ましい。
金属加工用潤滑組成物中のポリアルキレングリコールの含有量は0.5%以上である。ポリアルキレングリコールの含有量が0.5%以上であることで、金属加工用潤滑組成物の潤滑性を向上させることができる。
前記金属加工用潤滑組成物は、前記ポリアルキレングリコールの他に、本発明の目的や作用効果を逸脱しない範囲で、非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、酸化防止剤、非鉄金属防食剤および水などを含有してもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルおよび炭素数10~24のアルキルアルコールなどが挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤は一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
アニオン系界面活性剤は、例えば、石油スルホン酸塩、炭素数8~22の脂肪酸塩およびヒドロキシ脂肪酸の縮合物塩が挙げられる。アニオン系界面活性剤は、水溶性金属加工油剤において、乳化剤として機能する。
石油スルホン酸塩としては、例えば、マホガニー酸などの分子量が280以上のアルキルベンゼンスルホン酸などの塩が挙げられる。石油スルホン酸塩を構成する塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアミン塩などが挙げられる。前記アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩などが挙げられる。前記アルカリ土類金属塩としては、例えば、カルシウム塩およびバリウム塩などが挙げられる。前記アミン塩としては、1級~3級のアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩およびトリイソプロパノールアミン塩などが挙げられる。
脂肪酸は、直鎖状および分岐鎖状のいずれでもよい。炭素数8~22の脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびエルカ酸などが挙げられる。
炭素数8~22の脂肪酸塩とは、脂肪酸塩を構成する脂肪酸の炭素数が8~22であることを意味する。
脂肪酸塩を構成する塩としては、例えば、アルカリ金属塩およびアミン塩などが挙げられる。前記アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩などが挙げられる。前記アミン塩としては、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩およびトリイソプロパノールアミン塩などが挙げられる。
ヒドロキシ脂肪酸の縮合物としては、例えば、リシノール酸の縮合物などが挙げられる。ヒドロキシ脂肪酸の縮合物の塩を構成する塩としては、例えば、アルカリ金属塩およびアミン塩などが挙げられる。前記アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩などが挙げられる。前記アミン塩としては、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩およびトリイソプロパノールアミン塩などが挙げられる。
これらのアニオン系界面活性剤は一種単独で含まれてもよいし、二種以上を組み合わせて含まれてもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤(例えば、2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノールおよび4,4-ブチリデンビス(6-tert-ブチルメタクレゾール)など)、アミン系酸化防止剤(例えば、フェニル-α-ナフチルアミンおよびフェニル-β-ナフチルアミンなど)、炭素数1~36ジアルキルジチオリン酸亜鉛、炭素数2~36のジアリルジチオリン酸亜鉛、有機硫化物、ならびに有機セレナイドなどが挙げられる。これらの酸化防止剤は一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
非鉄金属防食剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールおよびメルカプトベンゾチアゾールなどが挙げられる。これらの非鉄金属防食剤は一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水および水道水を用いることができる。金属加工用潤滑組成物を任意の割合で水に希釈して使用しても良い。
その他、前記金属加工用潤滑組成物には、脂肪酸、エステルおよび鉱油などの潤滑成分や極圧添加剤を添加してもよい。また、金属加工用潤滑組成物の安定性を向上させるために、可溶化剤を添加してもよい。
前記金属加工用潤滑組成物は、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールに対して、必要に応じて、非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、酸化防止剤、非鉄金属防食剤および水を添加して、均一になるまで混合、攪拌して分散液を得ることにより製造することができる。
前記金属加工用潤滑組成物中の潤滑成分は酸化劣化がなく、熱安定性に優れる。本発明における耐劣化性は、金属加工用潤滑組成物中の潤滑成分の動粘度(JISK 2283に準拠)を40℃で測定し、70℃で静置した後、再び測定して、加熱前後の粘度から増粘率を算出することにより求める。
前記金属加工用潤滑組成物は、潤滑性に優れる。潤滑性は、図1に示すように、バウデン試験機により評価する。すなわち、金属加工用潤滑組成物1を支持台3に載せた試験板2上に少量滴下し、鋼球5を一定荷重Wで押し付け、試験板2を一定の滑り速度で滑らせて、鋼球5に働く摩擦力Pをストレインゲージにより検出し、μ=P/Wの式により摩擦係数μを算出する。本発明では、25mmの距離を20回摺動させた際の平均摩擦係数を潤滑性とする。
前記金属加工用潤滑組成物は、切削加工、引抜き加工、伸線加工、プレス加工、絞り加工、しごき加工、曲げ加工、転造加工および冷間鍛造加工などの潤滑剤として広く使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づき、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等により制限されるものではない。
[金属加工用潤滑組成物の評価]
(1)潤滑性(摩擦係数)
実施例1~3の金属加工用潤滑組成物および比較例1~11の潤滑組成物(以下「組成物」という。)を水で10%に希釈して評価用試料とした。バウデン試験により、各試料の潤滑性を評価した。具体的には、試料を試験板上に塗布し、鋼球を一定荷重(負荷荷重W)で押し付け、摺動速度Vで往復運動させた。その際、鋼球に働く摩擦力Pをストレインゲージにより検出し、μ=P/Wの式により摩擦係数μを算出した。試験機の概要を図1に、試験条件を表1に示す。
Figure 2023042264000001
結果を表2および3に示す。摩擦係数が低いほど、潤滑剤として優れた性能を有する。摩擦係数が0.12未満であれば良好(〇)、0.12~0.14は概ね良好(△)、0.14を超える場合は問題あり(×)と判断した。
(2)耐劣化性
実施例4および比較例12~14に記載した原料を所定量キャノン・フェンスケ粘度計に入れ、その原料が毛細管を流出する時間を測定して動粘度を算出した。次いで、原料を70℃で24時間静置した後、動粘度を同様に算出し、加熱前後の動粘度から増粘率を算出した。粘度はJISK 2283に準拠して動粘度を測定した。
結果を表4に示す。増粘率が低いほど、耐劣化性に優れた性能を有する。増粘率が10%未満であれば良好(〇)、10~20%は概ね良好(△)、20%を超える場合は問題あり(×)と判断した。
[金属加工用潤滑組成物の調製]
[潤滑性評価用の試料]
[実施例1]
一般式(1)で表されるポリアルキレングリコール(Mw 1100、オキシエチレン基55%+オキシテトラメチレン基45%、構造;ランダム共重合体)30.3質量部に、トリエタノールアミン3.6質量部、石油スルホン酸ナトリウム22.8質量部、リシノレイン酸縮合アマイド4.6質量部、非イオン界面活性剤8.3質量部、高級アルコール6.1質量部、グリコール系溶剤1.5質量部、および水22.8質量部を混合して金属加工用潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.112であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および金属加工用潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[実施例2]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(重量平均分子量(Mw)2000、オキシエチレン基35%+オキシテトラメチレン基65%、構造;ランダム共重合体)を使用した以外は、実施例1と同様にして、金属加工用潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.110であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および金属加工用潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[実施例3]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 3000、オキシエチレン基35%+オキシテトラメチレン基65%、構造;ランダム共重合体)を使用した以外は、実施例1と同様にして、金属加工用潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.107であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および金属加工用潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 1000、オキシプロピレン基50%+オキシテトラメチレン基50%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.140であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 2000、オキシプロピレン基35%+オキシテトラメチレン基65%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.146であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 980、オキシエチレン基およびオキシブチレン基含有)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.146であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例4]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 2000、オキシエチレン基15%+オキシプロピレン基85%、構造;ブロック共重合体)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.149であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例5]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(Mw 2000、オキシエチレン基25%+オキシプロピレン基75%、構造;リバースブロック共重合体)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.149であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表2に示す。
[比較例6]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール、Mw2000、オキシエチレン基100%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.147であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
[比較例7]
実施例1において、一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールの代わりに、ポリアルキレングリコール(ポリプロピレングリコール、Mw2000、オキシプロピレン基100%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.153であった。
使用したポリアルキレングリコールの性状および潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
[比較例8]
実施例1において、ポリアルキレングリコールの代わりに、エステル(2-エチルヘキシルオレート)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.130であった。
エステルの潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
[比較例9]
実施例1において、ポリアルキレングリコールの代わりに、エステル(トリメチロールプロパントリオレート)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.133であった。
エステルの潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
[比較例10]
実施例1において、ポリアルキレングリコールの代わりに、鉱油(マシン油相当)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.144であった。
鉱油の潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
[比較例11]
実施例1において、ポリアルキレングリコールの代わりに、鉱油(スピンドル油相当)を使用した以外は、実施例1と同様にして、潤滑組成物を調製した。
摩擦係数μは0.146であった。
鉱油の潤滑組成物の評価結果を表3に示す。
比較例1~11の潤滑組成物は、潤滑性の性能を満たさないものであった。
[耐劣化性評価用の試料]
[実施例4]
ポリアルキレングリコール(Mw 1100、オキシエチレン基55%+オキシテトラメチレン基45%)を試料として評価した場合、増粘率は1%未満であった。
使用したポリアルキレングリコールの評価結果を表4に示す。
[比較例12]
エステル(2-エチルヘキシルオレート)を試料として評価した場合、増粘率は23%であった。
使用したエステルの評価結果を表4に示す。
[比較例13]
エステル(トリメチロールプロパントリオレート)を試料として評価した場合、増粘率は37%であった。
使用したエステルの評価結果を表4に示す。
[比較例14]
鉱油(マシン油相当)を試料として評価した場合、増粘率は2%であった。
使用した鉱油の評価結果を表4に示す。
Figure 2023042264000002
Figure 2023042264000003
Figure 2023042264000004
[潤滑性評価試験]
実施例1の金属加工用潤滑組成物、比較例8の金属加工用潤滑組成物、比較例10の金属加工用潤滑組成物を使用して、アルミニウム(A1050)および鉄(SPCC-SB)上に塗布し、バウデン試験により摩擦係数を測定した。
試験板として銅(C1100)を使用した場合と比較して、潤滑性を評価した。結果を表5に示す。また、表5中の摩擦係数を縦軸にプロットしたグラフを図2に示す。
鉄(SPCC-SB)上に塗布して試験した場合、実施例1の摩擦係数は比較例8と同等であった。また、アルミニウム(A1050)上に塗布して試験した場合、実施例1の摩擦係数は比較例8と比較して高く、比較例8が最も良好な潤滑性を示した。銅(C1100)上に塗布して試験した場合、最も潤滑性が良好なのはポリアルキレングリコールを用いた実施例1であった。本発明の金属加工用潤滑組成物は、銅および銅合金において、著しく摩擦係数を低下させる効果が認められた。そのため、銅および銅合金の加工に好適であることがわかる。
Figure 2023042264000005
1 金属加工用潤滑組成物
2 試験板
3 支持台
4 円柱棒
5 鋼球

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールを含むことを特徴とする銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物。
    H-((O-CH2CH2CH2CH2)m/(O-CH2CH2)n)-OH・・・(1)
    (一般式(1)中、mは1~60の整数を表し、nは1~95の整数を表す。)
  2. 前記ポリアルキレングリコールの重量平均分子量(Mw)が500~5000であることを特徴とする請求項1に記載の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物。
  3. 前記ポリアルキレングリコール中のオキシテトラメチレン基の分子量比率が20~80wt%であることを特徴とする請求項1に記載の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物。
  4. 前記ポリアルキレングリコールの含有量が0.5%以上であることを特徴とする請求項1に記載の銅および銅合金用の金属加工用潤滑組成物。
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