JP2023040573A - 基板処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】基板への処理屑の付着を防止できる基板処理システムを提供すること。【解決手段】基板処理システム1において、カセット載置部10と基板処理装置20との間で基板100を搬送する搬送装置30は、クリーンエリア60に設置されたカセット載置部10に載置されたカセット11に対して基板100を搬送する開閉可能な第1の搬送口37-1と、基板処理装置20に対して基板100を搬送する開閉可能な第2の搬送口37-2と、クリーンエリア60に開口し、クリーンエリア60からエアを取込むエア取込み口38と、を有する。搬送装置30の内部よりも陽圧に設定されたクリーンエリア60と搬送装置30との圧力差により、クリーンエリア60から搬送装置30に向けて、エア取込み口38を通してエアが供給される事で、基板処理装置20から加工屑を含むエアが搬送装置30に流れ込むことを防止する。【選択図】図1
Description
本発明は、基板を処理する基板処理装置を含む基板処理システムに関する。
基板を切削、研削、研磨するなど、何らかの処理を行う場合、加工屑等の処理屑が発生して基板を汚染する可能性があるため、基板処理装置は、工場内で他の工程の装置や工場内の搬送エリアが設置されるクリーンエリアとは、パーティションで区切られて設置されることが知られている。近年、基板は、FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれる密閉式の容器に収容されて、カセットステーションに載置され、EFEM(Equipment Front End Module)と呼ばれる搬送装置を介して基板処理装置に搬送されることが一般的であり(例えば、特許文献1参照)、EFEMと基板処理装置とが、パーティションによってクリーンエリアから区切られ、基板処理エリアに設置されている。
搬送装置内部では基板が露出して搬送されるため、基板処理装置から処理屑が流れ込み、処理後の基板に付着することは好ましくない。よって、搬送装置にはファンを設け、パーティションによって区切られた基板処理エリア内のエアをファンにより吸気しフィルタにより異物を捕獲して搬送装置内に供給することで、基板処理装置よりも搬送装置内部のエアの圧力を高め、基板の搬送に伴い、基板処理装置から搬送装置にエアが流れ込まないように管理されている。しかし、通常、ファンは、基板処理装置を介して電力の供給を受けている仕様が多く、基板処理装置が故障で停止するまたは一時的なエラーで電源が切れると止まってしまい、基板に加工屑が付着する恐れがあった。そのため非常時にファンに電力を供給できる非常用電源の備える事が一般的であるが、非常用電源が大型化し、基板処理エリアに設置できる装置の数を減少させてしまう問題があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板への処理屑の付着を防止できる基板処理システムを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の基板処理システムは、基板を収容するカセットを載置するカセット載置部と、基板を処理する基板処理装置と、該カセット載置部と該基板処理装置との間で基板を搬送する搬送装置と、該基板処理装置と、搬送装置と、を含む基板処理エリアと、該カセット載置部が設置されるクリーンエリアと、を仕切る隔壁と、を備えた基板処理システムであって、該クリーンエリアは、該搬送装置の内部よりも陽圧に設定され、該搬送装置は、該カセット載置部に載置された該カセットに対して基板を搬送する開閉可能な第1の搬送口と、該基板処理装置に対して基板を搬送する開閉可能な第2の搬送口と、該クリーンエリアに開口し、該クリーンエリアからエアを取込むエア取込み口と、を有し、該クリーンエリアと、該搬送装置と、の圧力差により、該クリーンエリアから該搬送装置に向けて、該エア取込み口を通してエアが供給され、該搬送装置の内部の圧力が、該基板処理装置の内部の圧力よりも高くなる事で、該基板処理装置から加工屑を含むエアが該搬送装置に流れ込むことを防止することを特徴とする。
本発明は、基板への処理屑の付着を防止できる。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る基板処理システム1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の構成例を示す断面図である。基板処理システム1は、図1に示すように、カセット載置部10と、基板処理装置20と、搬送装置30と、隔壁40と、を備える。
本発明の実施形態に係る基板処理システム1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の構成例を示す断面図である。基板処理システム1は、図1に示すように、カセット載置部10と、基板処理装置20と、搬送装置30と、隔壁40と、を備える。
隔壁40は、基板処理システム1が設置される建物内の空間を鉛直方向に沿って仕切り、基板処理エリア50とクリーンエリア60とを仕切る。カセット載置部10は、隔壁40に接してクリーンエリア60に設置される。基板処理装置20と搬送装置30とは、基板処理エリア50に設置される。搬送装置30は、カセット載置部10と基板処理装置20との間に設置される。具体的には、搬送装置30は、一方側が隔壁40に接して、隔壁40を介してカセット載置部10に隣接し、他方側が基板処理装置20に隣接する位置に設置される。基板処理エリア50は、内部の圧力が大気圧付近に設定される。
クリーンエリア60は、本実施形態では、クリーン制御ユニット64が設置されており、クリーン制御ユニット64の制御により、空気清浄度が確保されたいわゆるクリーンルームとなっている。クリーンエリア60は、天井62に設けられたファン61により、超高性能性エアフィルタ等を通じて天井62から清浄度の高いエアが常時供給されることにより、クリーンエリア60の内部空間63の圧力が大気圧よりも陽圧に設定される。通常クリーンエリア60は、加工屑が発生する基板処理エリア50よりも陽圧に設定され、これにより、基板処理エリア50に設置された搬送装置30の内部の搬送空間36及び基板処理装置20の内部の処理空間26よりも陽圧に設定される。ファン61は、クリーンエリア60の内部空間63に供給する清浄度の高いエアの量を制御して、内部空間63の圧力の値を制御できる。ファン61は、クリーン制御ユニット64により制御される。
基板処理システム1が設置される建物には、建物全体に電力を供給する電力供給源200が設置されている。クリーンエリア60には、さらに、非常用電源201と、自己発電機202とが設置されている。電力供給源200、非常用電源201及び自己発電機202は、いずれも、クリーン制御ユニット64と切替え可能に電気的に接続されている。クリーン制御ユニット64は、通常時には、電力供給源200と電気的に接続され、通常時から外れた非常時、すなわち、電力供給源200から供給される電力が低下又は停止時等のいわゆる停電時に、非常用電源201及び自己発電機202の各状況に応じて、非常用電源201または自己発電機202と電気的に接続される。これらの電力供給源200、非常用電源201及び自己発電機202の回路の切替えは、通常時に予め電力が電力供給源200から内部バッテリーに充電された不図示の回路制御ユニットによって行われる。
電力供給源200は、通常時には、クリーンエリア60のクリーン制御ユニット64や基板処理システム1を構成する各装置に商用の電力を供給するとともに、非常用電源201に電力を供給して充電する。非常用電源201は、非常時に、クリーンエリア60のクリーン制御ユニット64に予め通常時に電力供給源200より充電した非常用の電力を供給する。非常用電源201は、例えば、大容量のバッテリー(蓄電池)である。自己発電機202は、非常時に、クリーンエリア60のクリーン制御ユニット64に自己発電した電力を供給する。自己発電機202は、例えば、太陽光エネルギーを吸収して直接電力に変換する太陽光発電機や、オイルによりエンジンを駆動して発電するオイル発電機等である。
クリーン制御ユニット64は、ファン61等のクリーンエリア60に設けられた各構成要素の動作を制御して、クリーンエリア60の内部空間63の空気清浄度を確保し、内部空間63を陽圧に維持及び管理する。クリーン制御ユニット64は、本実施形態では、コンピュータシステムを含む。クリーン制御ユニット64が含むコンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。クリーン制御ユニット64の演算処理装置は、クリーン制御ユニット64の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、クリーンエリア60に設けられた各構成要素を制御するための制御信号を、クリーン制御ユニット64の入出力インターフェース装置を介してクリーンエリア60に設けられた各構成要素に出力する。
ファン61は、通常時には、クリーン制御ユニット64を介して、基板処理システム1が設置される建物に電力を供給する電力供給源200から電力が供給される。ファン61は、非常時には、クリーン制御ユニット64を介して、非常用電源201や自己発電機202から電力が供給される。このように、ファン61は、後述する基板処理装置20の制御ユニット24や搬送装置30の制御ユニット34を介することなく、電力供給源200や非常用電源201、自己発電機202から直接電力が供給される。なお、クリーン制御ユニット64は、通常時には、電力供給源200から電力が供給されて動作し、非常時には、非常用電源201や自己発電機202から電力が供給されて動作する。
実施形態において、基板処理システム1の基板処理装置20が処理する処理対象である基板100は、例えば、シリコン、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムヒ素などを母材とする円板状の半導体デバイスウエーハや光デバイスウエーハなどである。基板100は、表面に分割予定ラインやデバイスが形成されていてもよいし、形成されていなくてもよい。基板100は、表面または裏面に、当該面を保護する保護部材が貼着されていてもよい。基板100は、表面または裏面に基板100より大きい粘着テープが貼着され、粘着テープの外縁部に環状フレームが装着されていてもよい。また、基板100は、本発明ではこれに限定されず、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、セラミックス板、又はガラス板等でも良い。
カセット載置部10は、複数の基板100を収容するための収容器であるカセット11を、カセット11における基板100の搬出入口である開口12を搬送装置30の第1の搬送口37-1に向けて載置する載置台である。カセット11は、本実施形態では、FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれる密閉式の容器の一例である。
基板処理装置20は、基板100を切削、研削、研磨するなど、基板100に何らかの処理(加工)を行う装置である。基板処理装置20は、本実施形態では、基板100を保持する保持テーブル21と、保持テーブル21によって保持された基板100に何らかの処理を行う処理ユニット22と、保持テーブル21と処理ユニット22とを相対的に移動させる移動ユニット23と、制御ユニット24と、これらの各構成要素を内部に格納する筐体25と、を備える。筐体25は、基板処理装置20の内部に、基板処理装置20の外部から隔離され、処理ユニット22によって基板100を処理する処理空間26を形成する。基板処理装置20内の処理空間26の圧力は、基板処理エリア50内の圧力と同様に、概ね大気圧付近に設定されている。
保持テーブル21は、本実施形態では、例えば、凹部が形成された円板状の枠体と、凹部内に嵌め込まれた円板状の吸着部と、を有し、真空吸引経路を介して真空吸引源より吸着部に導入した負圧で吸着部の上面に載置された基板100を吸引保持するチャックテーブルである。保持テーブル21は、不図示の回転駆動源により鉛直方向であり保持テーブル21の保持面に対して垂直な軸心周りに回転自在に設けられている。保持テーブル21は、処理ユニット22の種類に応じて適宜変更が加えられてもよい。
基板処理装置20の処理ユニット22が基板100に対して行う何らかの処理は、本実施形態では、例えば、基板100の切削、研削、研磨、レーザー加工、バイト切削及びプラズマ加工等の加工処理や、基板100の洗浄処理等である。すなわち、基板処理装置20の処理ユニット22は、本実施形態では、例えば、スピンドルの先端に装着された切削ブレードで基板100を切削する切削ユニット、スピンドルの先端に装着された研削ホイールで基板100を研削する研削ユニット、スピンドルの先端に装着された研磨パッドで基板100を研磨する研磨ユニット、レーザー照射器で基板100をレーザー加工するレーザー加工ユニット、スピンドルの先端に装着されたバイトホイールで基板100をバイト切削するバイト切削ユニット、及び、ガス供給部から供給しプラズマ状態にしたガスで基板100をプラズマ加工するプラズマ加工ユニット等の加工ユニットや、ノズルから供給する洗浄液で基板100を洗浄する洗浄ユニット等である。
基板処理装置20の処理ユニット22は、本実施形態では、基板100を処理することにより、処理屑(加工屑)を発生させる。具体的には、切削ユニットは切削屑を、研削ユニットは研削屑を、研磨ユニットは研磨屑を、レーザー加工ユニットは基板100が昇華して発生する加工屑であるデブリを、バイト切削ユニットはバイト切削屑を、プラズマ加工ユニットはプラズマ加工屑を、洗浄ユニットは加工屑を含む洗浄済み廃液を、それぞれ発生させる。
移動ユニット23は、本実施形態では、例えば、保持テーブル21や処理ユニット22のいずれか一方を水平方向や鉛直方向に沿って移動させる。移動ユニット23は、処理ユニット22を保持テーブル21から退避させて保持テーブル21上への基板100の搬出入を可能な状態にする。移動ユニット23は、処理前に保持テーブル21と処理ユニット22との間で位置合わせをする。移動ユニット23は、駆動中の処理ユニット22を保持テーブル21上の基板100に対して相対的に移動させて処理ユニット22による基板100の処理を実施する。
制御ユニット24は、基板処理装置20の各構成要素の動作を制御して、処理ユニット22による基板100の処理を基板処理装置20に実施させる。制御ユニット24は、本実施形態では、クリーン制御ユニット64と同様のCPUのようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM又はRAMのようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータシステムを含む。制御ユニット24の演算処理装置は、制御ユニット24の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、基板処理装置20を制御するための制御信号を、制御ユニット24の入出力インターフェース装置を介して基板処理装置20の各構成要素に出力する。
制御ユニット24は、電力供給源200から電力が直接供給されて動作し、電力供給源200から供給を受けた電力を、保持テーブル21、処理ユニット22及び移動ユニット23等のその他の基板処理装置20の各構成要素に供給する。すなわち、保持テーブル21、処理ユニット22及び移動ユニット23等のその他の基板処理装置20の各構成要素は、電力供給源200が供給する電力が、制御ユニット24を介して間接的に供給される。
搬送装置30は、カセット載置部10と基板処理装置20との間で基板100を搬送する。搬送装置30は、本実施形態では、EFEM(Equipment Front End Module)と呼ばれる搬送装置の一例である。搬送装置30は、搬送ユニット31と、フィルタ32と、ファン33と、制御ユニット34と、これらの各構成要素を内部に格納する筐体35と、を備える。筐体35は、搬送装置30の内部に、搬送装置30の外部から隔離され、基板100を搬送する搬送空間36を形成する。フィルタ32は、搬送空間36を水平方向に沿って仕切るように設けられている。搬送ユニット31は、搬送空間36のフィルタ32によって仕切られた下方側の空間36-1内に設置され、ファン33は、搬送空間36のフィルタ32によって仕切られた上方側の空間36-2内に設置されている。
搬送装置30は、また、カセット載置部10に載置されたカセット11に対して基板100を搬送する開閉可能な第1の搬送口37-1と、基板処理装置20に対して基板100を搬送する開閉可能な第2の搬送口37-2と、クリーンエリア60に開口し、クリーンエリア60からエアを取込むエア取込み口38と、エア排気口39と、を有する。
第1の搬送口37-1は、搬送装置30内の搬送空間36の下方側の空間36-1を構成するカセット載置部10側の側面壁、及び、隔壁40を貫通して形成されている。第1の搬送口37-1は、開閉可能な扉が設置されており、扉が開放されている際には、カセット11の開口12と空間36-1とを搬送ユニット31で基板100を搬送可能に連通し、扉が閉鎖されている際には、カセット11の開口12と空間36-1との間を遮断する。
第2の搬送口37-2は、搬送装置30内の搬送空間36の下方側の空間36-1を構成する基板処理装置20側の側面壁、及び、筐体25の搬送装置30側の側面壁を貫通して形成されている。第2の搬送口37-2は、開閉可能な扉が設置されており、扉が開放されている際には、空間36-1と基板処理装置20内の処理空間26とを搬送ユニット31で基板100を搬送可能に連通し、扉が閉鎖されている際には、空間36-1と基板処理装置20内の処理空間26との間を遮断する。
エア取込み口38は、搬送装置30内の搬送空間36の上方側の空間36-2を構成するクリーンエリア60側の側面壁、及び、隔壁40を貫通して形成されている。エア取込み口38は、常時開放されており、クリーンエリア60の内部空間63と空間36-2とを、エアが通過可能に連通する。クリーンエリア60の内部空間63が搬送装置30の内部の搬送空間36(空間36-1,36-2)よりも陽圧に設定されているため、これらの空間の圧力差に従い、天井62からファン61によりクリーンエリア60に常時供給されている清浄度の高いエアが、クリーンエリア60の内部空間63から空間36-2に向けて、エア取込み口38を通して供給される。このようにエア取込み口38を通して供給されるエアにより、搬送装置30の内部の搬送空間36の圧力は、基板処理装置20の内部の処理空間26の圧力よりも高くなる。これにより、クリーンエリア60の内部空間63の圧力と、搬送装置30の内部の搬送空間36の圧力と、基板処理装置20の内部の処理空間26の圧力との関係は、内部空間63の圧力が最も高くなり、搬送空間36の圧力が次に高く、処理空間26の圧力が最も低いという関係となる。
エア排気口39は、搬送装置30内の搬送空間36の下方側の空間36-1を構成する底面、及び、基板処理システム1の搬送装置30が設置される建物の床を貫通して形成されている。エア排気口39は、常時開放されており、空間36-1と床下に設置された排気ダクトとを、エアが通過可能に連通する。クリーンエリア60の内部空間63から空間36-2に向けて、エア取込み口38を通して供給されるエアは、搬送装置30内で鉛直方向下方に向かって流れ、空間36-2、フィルタ32及び空間36-1の順で通過して、エア排気口39を通して排気ダクトに排気される。
搬送ユニット31は、第1の搬送口37-1の扉が開放されている際に、第1の搬送口37-1を通してカセット載置部10に載置されたカセット11に収容された基板100を開口12から取り出す。また、搬送ユニット31は、第1の搬送口37-1の扉が開放されている際に、第1の搬送口37-1を通してカセット載置部10に載置されたカセット11に基板100を収容する。搬送ユニット31は、第2の搬送口37-2の扉が開放されている際に、第2の搬送口37-2を通して基板100を基板処理装置20の保持テーブル21上に搬入する。また、搬送ユニット31は、第2の搬送口37-2の扉が開放されている際に、第2の搬送口37-2を通して基板処理装置20の保持テーブル21上から基板100を搬出する。
搬送ユニット31は、本実施形態では、例えば円形型ハンドを備えるロボットピックであり、円形型ハンドによって基板100を吸着保持して基板100を搬送する。搬送ユニット31は、本発明ではこれに限定されず、例えば、所定のエアを下面に沿って噴射することでベルヌーイの原理によって下面に負圧を生成して、この負圧によって下面を保持面として基板100を吸引保持して基板100を搬送する非接触式のものでもよい。
ファン33は、クリーンエリア60の内部空間63からエア取込み口38を通して搬送装置30内の搬送空間36(空間36-1,36-2)に取り込む清浄度の高いエアの量を制御して、搬送空間36内の圧力の値を制御できる。
制御ユニット34は、搬送装置30の各構成要素の動作を制御して、搬送ユニット31による基板100の搬送を搬送装置30に実施させる。制御ユニット34は、本実施形態では、クリーン制御ユニット64や制御ユニット24と同様のCPUのようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM又はRAMのようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータシステムを含む。制御ユニット34の演算処理装置は、制御ユニット34の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、搬送装置30を制御するための制御信号を、制御ユニット34の入出力インターフェース装置を介して搬送装置30の各構成要素に出力する。
搬送装置30の制御ユニット34は、基板処理装置20の制御ユニット24から出力される動作指令に従って、搬送装置30の各構成要素の動作を制御する。すなわち、基板処理装置20の制御ユニット24は、搬送装置30の制御ユニット34を制御し、搬送装置30の制御ユニット34を介して搬送装置30の各構成要素の動作を間接的に制御する。搬送装置30の制御ユニット34は、基板処理装置20の制御ユニット24を介して電力供給源200から電力が間接的に供給されて動作し、制御ユニット24を介して間接的に供給を受けた電力を、搬送ユニット31、ファン33、第1の搬送口37-1及び第2の搬送口37-2にそれぞれ設置された扉等の搬送装置30のその他の各構成要素に供給する。すなわち、搬送ユニット31、ファン33、第1の搬送口37-1及び第2の搬送口37-2にそれぞれ設置された扉等の搬送装置30のその他の各構成要素は、電力供給源200が供給する電力が、制御ユニット24及び制御ユニット34を介して間接的に供給される。なお、制御ユニット34は、制御ユニット24に一体化されてもよい。
次に、本明細書は、実施形態に係る基板処理システム1の動作処理を説明する。基板処理システム1は、例えば、カセット載置部10に未処理の複数の基板100が収容されたカセット11が載置されると、カセット11に収容された基板100を基板処理装置20により1枚ずつ順次処理を実施する。
基板処理システム1の制御ユニット24は、まず、制御ユニット34を介して第1の搬送口37-1に設置された扉を開放し、搬送ユニット31により第1の搬送口37-1を通してカセット載置部10に載置されたカセット11に収容された1枚の基板100を開口12から取り出し、その後に第1の搬送口37-1に設置された扉を閉鎖する。基板処理システム1の制御ユニット24は、次に、制御ユニット34を介して第2の搬送口37-2に設置された扉を開放し、搬送ユニット31により第2の搬送口37-2を通して基板100を基板処理装置20の保持テーブル21上に搬入し、その後に、第2の搬送口37-2に設置された扉を閉鎖する。基板処理システム1の制御ユニット24は、そして、処理ユニット22により保持テーブル21上に搬入された基板100を処理する。
基板処理システム1の制御ユニット24は、基板100を処理後に、制御ユニット34を介して第2の搬送口37-2に設置された扉を開放し、搬送ユニット31により第2の搬送口37-2を通して基板処理装置20の保持テーブル21上から処理後の基板100を搬出し、その後に、第2の搬送口37-2に設置された扉を閉鎖する。基板処理システム1の制御ユニット24は、そして、制御ユニット34を介して第1の搬送口37-1に設置された扉を開放し、搬送ユニット31により第1の搬送口37-1を通して処理後の基板100をカセット載置部10に載置されたカセット11に収容し、その後に第1の搬送口37-1に設置された扉を閉鎖する。このようにして、基板処理システム1は、1枚の基板100を基板処理装置20により処理する。基板処理システム1は、同様にして、全ての基板100の処理を実施する。
以上のような構成を有する実施形態に係る基板処理システム1は、清浄度の高いエアがクリーンエリア60の内部空間63に常時供給されており、常時開放されたエア取込み口38を通してクリーンエリア60の内部空間63から搬送装置30内の搬送空間36(空間36-1,36-2)に向けて供給されるため、内部空間63が搬送空間36よりも内部の圧力が高く、かつ、搬送空間36が処理空間26よりも内部の圧力が高い状態を形成している。これにより、実施形態に係る基板処理システム1は、基板処理装置20の処理空間26から処理屑を含むエアが搬送装置30の搬送空間36に流れ込むことや、クリーンエリア60の内部空間63に流れ込むことを防止する。このため、実施形態に係る基板処理システム1は、基板100への処理屑の付着を防止できるという作用効果を奏する。
また、実施形態に係る基板処理システム1は、仮に基板処理装置20が何らかの故障により停止してしまい、これに伴い基板処理装置20を介して間接的に電力が供給されている搬送装置30のファン33の動作が停止してしまった場合でも、基板処理装置20を介することなく電力供給源200から電力の供給を受けるファン61により、清浄度の高いエアがクリーンエリア60の内部空間63に常時供給されており、ファン33の動作に関係なく常時開放されたエア取込み口38を通してクリーンエリア60の内部空間63から搬送装置30内の搬送空間36(空間36-1,36-2)に向けて供給されるため、内部空間63が搬送空間36よりも内部の圧力が高く、かつ、搬送空間36が処理空間26よりも内部の圧力が高い状態を維持できる。このため、実施形態に係る基板処理システム1は、仮に基板処理装置20が何らかの故障により停止してしまい、これに伴い搬送装置30のファン33の動作が停止してしまった場合でも、上記と同様に、基板100への処理屑の付着を防止できる状態を維持できるという作用効果を奏する。
また、実施形態に係る基板処理システム1は、ファン33がクリーンエリア60からのエアの取込み量を調整し、搬送装置30内と基板処理装置20内との圧力差が所望する値になるように制御することが好ましいが、万が一ファン33が停止しても、常時開放しているエア取込み口38からクリーンエリア60のエアが取込まれるため、搬送装置30内と基板処理装置20内との間には大きな圧力差を維持することができる。よって、従来の構成では、搬送装置内に基板処理装置で発生した加工屑が浮遊し、搬送中の基板に付着する事を防止する為に、搬送装置内を基板処理装置よりも陽圧にする手段としてファンが必須であった。しかし、実施形態に係る基板処理システム1は、エア取込み口38が搬送装置30内を基板処理装置20内よりも陽圧にする手段となり、ファン33が補助的な役割となるため、従来の構成では必須であったファン33用の非常用電源が不要となり、基板処理エリア50において搬送装置30内または基板処理装置20内の設置面積を小さくできるという効果を奏する。
また、実施形態に係る基板処理システム1は、通常時から外れた非常時、すなわち、電力供給源200から供給される電力が低下又は停止時等のいわゆる停電時においても、非常用電源201や自己発電機202から電力の供給を受けるファン61により、清浄度の高いエアがクリーンエリア60の内部空間63に供給される状態を維持できるので、上記と同様に、基板100への処理屑の付着を防止できる状態を維持できるという作用効果を奏する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 基板処理システム
10 カセット載置部
11 カセット
20 基板処理装置
30 搬送装置
37-1 第1の搬送口
37-2 第2の搬送口
38 エア取込み口
40 隔壁
50 基板処理エリア
60 クリーンエリア
100 基板
10 カセット載置部
11 カセット
20 基板処理装置
30 搬送装置
37-1 第1の搬送口
37-2 第2の搬送口
38 エア取込み口
40 隔壁
50 基板処理エリア
60 クリーンエリア
100 基板
Claims (1)
- 基板を収容するカセットを載置するカセット載置部と、
基板を処理する基板処理装置と、
該カセット載置部と該基板処理装置との間で基板を搬送する搬送装置と、
該基板処理装置と、搬送装置と、を含む基板処理エリアと、
該カセット載置部が設置されるクリーンエリアと、
該基板処理エリアと、該クリーンエリアと、を仕切る隔壁と、を備えた基板処理システムであって、
該クリーンエリアは、該搬送装置の内部よりも陽圧に設定され、
該搬送装置は、
該カセット載置部に載置された該カセットに対して基板を搬送する開閉可能な第1の搬送口と、
該基板処理装置に対して基板を搬送する開閉可能な第2の搬送口と、
該クリーンエリアに開口し、該クリーンエリアからエアを取込むエア取込み口と、を有し、
該クリーンエリアと、該搬送装置と、の圧力差により、該クリーンエリアから該搬送装置に向けて、該エア取込み口を通してエアが供給され、該搬送装置の内部の圧力が、該基板処理装置の内部の圧力よりも高くなる事で、該基板処理装置から加工屑を含むエアが該搬送装置に流れ込むことを防止することを特徴とする、基板処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021147650A JP2023040573A (ja) | 2021-09-10 | 2021-09-10 | 基板処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021147650A JP2023040573A (ja) | 2021-09-10 | 2021-09-10 | 基板処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023040573A true JP2023040573A (ja) | 2023-03-23 |
Family
ID=85632521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021147650A Pending JP2023040573A (ja) | 2021-09-10 | 2021-09-10 | 基板処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023040573A (ja) |
-
2021
- 2021-09-10 JP JP2021147650A patent/JP2023040573A/ja active Pending
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