JP2023039309A - 2流体噴射ノズル、燃焼システム、及び液化燃料の供給量の制御方法 - Google Patents

2流体噴射ノズル、燃焼システム、及び液化燃料の供給量の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液化燃料の流動を安定化させることができる2流体噴射ノズル、燃焼システム、液体燃料の供給量の制御方法を提供する。【解決手段】液化燃料とアトマイズ流体とを噴射するための少なくとも1つ以上の第1噴射孔591及び少なくとも1つ以上の第2噴射孔592を含む2流体噴射ノズル59は、液化燃料とアトマイズ流体とをそれぞれ第1噴射孔591に導くための第1液化燃料供給路571及び第1アトマイズ流体供給路521と、液化燃料とアトマイズ流体とをそれぞれ第2噴射孔592に導くための第2液化燃料供給路572及び第2アトマイズ流体供給路522と、をさらに含む。第1液化燃料供給路571または第2液化燃料供給路572のいずれかと、第1アトマイズ流体供給路521または第2アトマイズ流体供給路522のいずれかとの間は熱的に絶縁される。【選択図】図6

Description

本開示は、2流体噴射ノズル、燃焼システム、及び液化燃料の供給量の制御方法に関する。
従来、液体燃料を蒸気で微粒化して噴射する2流体噴射ノズルが知られている。例えば、特許文献1では、液体燃料として油が用いられており、2流体噴射ノズルの先端部で油と蒸気が混合されて噴射される。
実願昭59-007564号(実全昭60-122623号)のマイクロフィルム
液体燃料の流動を安定化させる観点から、2流体噴射ノズルの内部で液体燃料が気化するベーパロックは抑制されることが好ましい。しかしながら、これを達成するための構成は、上記特許文献には開示されていない。
本開示の目的は、液化燃料の流動を安定化させることができる2流体噴射ノズル、燃焼システム、液化燃料の供給量の制御方法を提供することである。
本開示の少なくとも一実施形態に係る2流体噴射ノズルは、
液化燃料とアトマイズ流体とを噴射するための少なくとも1つ以上の第1噴射孔及び少なくとも1つ以上の第2噴射孔を含む2流体噴射ノズルであって、
前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第1噴射孔に導くための第1液化燃料供給路及び第1アトマイズ流体供給路と、
前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第2噴射孔に導くための第2液化燃料供給路及び第2アトマイズ流体供給路と、をさらに含み、
前記第1液化燃料供給路または前記第2液化燃料供給路のいずれかと、前記第1アトマイズ流体供給路または前記第2アトマイズ流体供給路のいずれかとの間が熱的に絶縁される。
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃焼システムは、
上記の2流体噴射ノズルと、
前記第1液化燃料供給路と前記第2液化燃料供給路とのそれぞれにおける前記液化燃料の供給を独立して変更するための複数の液化燃料弁と、
前記第1アトマイズ流体供給路と前記第2アトマイズ流体供給路とのそれぞれにおける前記アトマイズ流体の供給を独立して変更するための複数のアトマイズ流体弁と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係る液化燃料の供給量の制御方法は、
上記の燃焼システムを用いた液化燃料の供給量の制御方法であって、
前記第1液化燃料供給路と、前記第2液化燃料供給路とのそれぞれにおける、前記液化燃料の供給を、独立して変更するステップを備える。
本開示によれば、液化燃料の流動を安定化させることができる2流体噴射ノズル、燃焼システム、液化燃料の供給量の制御方法を提供できる。
本開示の一実施形態に係る燃焼システムの概略的な構成図である。 本開示の一実施形態に係る供給ユニットの概念的な構成図である。 本開示の一実施形態に係る2流体噴射ノズルから噴射される液化燃料の流量と液化燃料の供給圧力との関係を概念的に示すグラフである。 本開示の一実施形態に係るバーナの概略的な構成図である。 本開示の一実施形態に係る液化燃料の供給圧力と噴射流量との関係を概念的に示すグラフである。 本開示の一実施形態に係る2流体噴射ノズルの概略的な説明図である。 本開示の一実施形態に係るバックプレートの概略的な説明図である。 本開示の一実施形態に係る液化燃料とアトマイズ流体を供給する方法を示すフローチャートである。
以下に、本開示に係る一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。以降の説明で、上や上方とは鉛直方向上側を示し、下や下方とは鉛直方向下側を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
また、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
<1.燃焼システム1の全体的な構成>
図1は、本実施形態の固体燃料と液化燃料を主燃料とするボイラを備える燃焼システムを表す概略構成図である。液化燃料は、大気圧下の常温において気相となる燃料である。本明細書でいう常温は35℃である。液化燃料は、例えば石油(軽質油や液化石油ガス)、液化天然ガス、ジメチルエーテル、および液体アンモニアなどである。以下の説明では特段の説明がない限り、液化燃料は液体アンモニアを指すものとする。
本実施形態の燃焼システム1が備えるボイラ10は、固体燃料を粉砕した微粉燃料と、液化燃料とをバーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能なボイラである。固体燃料としては、バイオマス燃料や石炭などが使用される。
ボイラ10は、火炉11と燃焼装置20、50と燃焼ガス通路12を有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11の内壁面を構成する火炉壁101は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとで構成され、微粉燃料の燃焼により発生した熱を、伝熱管の内部を流通する水や蒸気と熱交換して回収すると共に、火炉壁101の温度上昇を抑制している。
燃焼装置20、50は、火炉11の下部領域に設置されている。本実施形態では、燃焼装置20は、微粉燃料を火炉11の内部に噴射するように構成される。また、燃焼装置50は、液化燃料をアトマイズ流体(噴霧媒体)により微粒化して火炉11の内部に噴射するように構成される。本実施形態のアトマイズ流体はアトマイズ蒸気である。
燃焼装置20は、火炉壁101に装着された複数のバーナ21を有し、燃焼装置50は、複数のバーナ51を有している。各々のバーナ21の先端部には、微粉燃料を火炉11内に噴射するように構成された噴射ノズル(図示外)が設けられる。また、各々のバーナ51の先端部には、液化燃料をアトマイズ流体により微粒化して火炉11内に噴射するように構成された2流体噴射ノズル59(図4参照)が設けられる。
バーナ21、51は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で配設されたもの(例えば、四角形の火炉11の各コーナ部に設置された4個)を1セットとして、鉛直方向に沿って複数段配置されている。図1の例では、1セットのバーナ21が2段、1セットのバーナ51が4段配置される。なお、図1では、図示の都合上、1セットのバーナのうちの2個のみを記載し、各セットに符合21、51を付している。火炉の形状やバーナの段数、一つの段におけるバーナの数、バーナの配置などは、この実施形態に限定されるものではない。
燃焼装置20のバーナ21は、それぞれ、複数の微粉燃料供給管22A、22B(以下、一括して「微粉燃料供給管22」と記載する場合がある。)を介して、複数のミル(粉砕機)31A、31B(以下、一括して「ミル31」と記載する場合がある。)に連結されている。ミル31は、例えば、内部に粉砕テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持されていて、粉砕テーブルの上方に複数の粉砕ローラ(図示省略)が粉砕テーブルの回転に連動回転可能に支持されて構成されている竪型ローラミルである。粉砕ローラと粉砕テーブルが協働して粉砕された固体燃料は、ミル31に供給される一次空気(搬送用ガス、酸化性ガス)により、ミル31が備える分級機(図示省略)に搬送される。分級機では、バーナ21での燃焼に適した粒径以下の微粉燃料と、該粒径より大きな粗粉燃料とに分級される。微粉燃料は、分級機を通過して、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。分級機を通過しなかった粗粉燃料は、ミル31の内部で、自重により粉砕テーブル上に落下し、再粉砕される。
燃焼装置50のバーナ51は、供給ユニット90に連結されている。供給ユニット90は、燃焼装置50にアトマイズ流体を供給するように構成された2流体噴射ノズル用のアトマイズ流体供給ユニット60(以下、単に「アトマイズ流体供給ユニット60」と記載する場合がある。)と、燃焼装置50に液化燃料を供給するように構成された2流体噴射ノズル用の液化燃料供給ユニット70(以下、単に「液化燃料供給ユニット70」と記載する場合がある。)とを含む。ボイラ10における燃焼負荷に応じて定まるバーナ51での液化燃料の要求噴射流量を、コントローラ110が取得する。コントローラ110が要求噴射流量に応じた制御指令を供給ユニット90に送ることで、アトマイズ流体供給ユニット60と液化燃料供給ユニット70はそれぞれ、アトマイズ流体と液化燃料の供給量を調整することができる。供給ユニット90の構成の詳細は後述する。
なお、液化燃料の要求噴射流量は、各バーナ51の2流体噴射ノズル59(図4参照)1個当たりの液化燃料の要求噴射流量である。
バーナ21、51の装着位置における火炉11の炉外側には、エアレジスタ23が設けられており、このエアレジスタ23には風道(空気ダクト)24の一端部が連結されている。風道24の他端部には、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32が連結されている。押込通風機32から供給された空気は、風道24に設置された空気予熱器42で加熱され(詳細は後述する)、エアレジスタ23を介してバーナ21に二次空気(燃焼用空気、酸化性ガス)として供給され、火炉11の内部に投入される。
燃焼ガス通路12は、火炉11の鉛直方向上部に連結されている。燃焼ガス通路12には、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器102A、102B、102C(以下、一括して「過熱器102」と記載する場合がある。)、再熱器103A、103B(以下、一括して「再熱器103」と記載する場合がある。)、節炭器104が設けられており、火炉11で発生した燃焼ガスと各熱交換器の内部を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。なお、各熱交換器の配置や形状は、図1に記載した形態に限定されない。
燃焼ガス通路12の下流側には、熱交換器で熱回収された燃焼ガスが排出される煙道13が連結されている。煙道13には、風道24との間に空気予熱器(エアヒータ)42が設けられており、風道24を流れる空気と、煙道13を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行い、ミル31に供給する一次空気やバーナ21に供給する二次空気を加熱することで、水や蒸気との熱交換後の燃焼ガスから、さらに熱回収を行う。
また、煙道13には、空気予熱器42よりも上流側の位置に、脱硝装置43が設けられていてもよい。脱硝装置43は、アンモニア、尿素水等の窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を、煙道13内を流通する燃焼ガスに供給し、還元剤が供給された燃焼ガス中の窒素酸化物(NOx)と還元剤との反応を、脱硝装置43内に設置された脱硝触媒の触媒作用により促進させることで、燃焼ガス中の窒素酸化物を除去、低減するものである。
煙道13の空気予熱器42より下流側には、ガスダクト41が連結されている。ガスダクト41には、燃焼ガス中の灰などを除去する電気集じん機などの集じん装置44や硫黄酸化物を除去する脱硫装置46などの環境装置、また、それらの環境装置に排ガスを導くための誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)45が設けられている。ガスダクト41の下流端部は、煙突47に連結されており、環境装置で処理された燃焼ガスが、排ガスとして系外に排出される。
ボイラ10において、複数のミル31が駆動すると、粉砕、分級された微粉燃料が、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。また、アトマイズ流体供給ユニット60と液化燃料供給ユニット70からそれぞれアトマイズ流体と液化燃料がバーナ51に供給される。さらに、空気予熱器42で加熱された二次空気が、風道24からエアレジスタ23を介してバーナ21、51に供給される。
バーナ21は、微粉燃料と一次空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に、二次空気を火炉11に吹き込む。火炉11に吹き込まれた微粉燃料混合気が着火し、二次空気と反応することで火炎を形成する。バーナ51は、アトマイズ流体によって微粒化された液化燃料と共に二次空気を火炉11に吹き込む。火炉11に吹き込まれた液化燃料は、気化して燃料ガスになり、二次空気と反応して燃焼する。
微粉燃料と燃料ガスの燃焼により生じる高温の燃焼ガスは、火炉11内を上昇し、燃焼ガス通路12に流入する。
なお、液化燃料が火炉11に吹き込まれるタイミングは、微粉燃料の燃焼によって火炉11内の温度が一定温度まで上昇した後であってもよい。例えば、ボイラ10の起動時に微粉燃料の専焼が行われたのち、液化燃料が火炉11に吹き込まれ、液化燃料が気化した燃料ガスと微粉燃料との混焼が行われてもよい。さらにその後、微粉燃料の吹き込みを停止し、液化燃料の専焼が行われてもよい。
また、本実施形態では、酸化性ガス(一次空気、二次空気)として空気を用いるが、空気よりも酸素割合が多いものや逆に少ないものであってもよく、供給される燃料量に対する酸素量の比率を適正な範囲に調整することで、火炉11において安定した燃焼が実現される。
燃焼ガス通路12に流入した燃焼ガスは、燃焼ガス通路12の内部に配置された過熱器102、再熱器103、節炭器104で水や蒸気と熱交換した後、煙道13に排出され、脱硝装置43で窒素酸化物が除去され、空気予熱器42で一次空気及び二次空気と熱交換した後、さらにガスダクト41に排出され、集じん装置44で灰などが除去され、脱硫装置46で硫黄酸化物が除去された後、煙突47から系外に排出される。なお、燃焼ガス通路12における各熱交換器及び煙道13からガスダクト41における各装置の配置は、燃焼ガス流れに対して、必ずしも上述の記載順に配置されなくともよい。
上述した実施形態では、本開示のボイラを、燃料に固体燃料と液化燃料を使用するボイラとして説明した。ボイラに使用される固体燃料としては、石炭、バイオマス燃料、石油コークス(PC:Petroleum Coke)燃料、石油残渣などが使用される。
なお、液化燃料と組み合わせるボイラの燃料としては、固体燃料に限らず、重油、軽油、重質油などの石油類や工場廃液などの液体燃料も使用することができる。また、天然ガスや各種石油ガス、製鉄プロセスなどで発生する副生ガスなどの気体燃料も使用することができる。
さらに、これらの各種燃料を組み合わせて使用する混焼ボイラにも適用することができる。
<2.液化燃料供給ユニット70の構成>
図2を参照し、上述した供給ユニット90の構成要素である液化燃料供給ユニット70の構成を例示する。図2は、本開示の一実施形態に係る供給ユニットの概念的な構成図である。なお、図2では、図面を見やすくする都合、燃焼装置20(図1参照)の図示を省略している。
液化燃料供給ユニット70は、液化燃料を貯留する貯留部79と、貯留部79に貯留される液化燃料をバーナ51の2流体噴射ノズル59に供給するため液化燃料供給ライン75と、液化燃料供給ライン75に設けられた加熱器76と、液化燃料供給ライン75に設けられた液化燃料調整部78とを備える。
貯留部79は、液化燃料の一例である液体アンモニアを貯留する。液化燃料供給ライン75の下流端は、複数のバーナ51がそれぞれ備える2流体噴射ノズル59の構成要素である液化燃料供給路57に接続される。液化燃料供給ライン75の上流側部分には、供給される液化燃料の一部を貯留部79に戻すための戻し路752が設けられる。加熱器76は、液化燃料を気化させない程度の一定温度まで加熱するように構成される。加熱器76の熱源は、一例として、燃焼システム1において生成される蒸気の一部である補助蒸気である。加熱器76による加熱により、火炉11に吹き込まれる液化燃料は気化し易く、火炉11における失火を抑制することができる。なお、加熱器76によって加熱された液化燃料の温度を計測するための温度計175の計測結果に基づき、補助蒸気の流路に設けられた調整弁81が調整され、加熱器76における液化燃料の加熱量が調整される。本例ではこの調整がコントローラ110によって実行される。
液化燃料調整部78は、上述した液化燃料の要求噴射流量に応じて液化燃料の供給圧力と流量を調整するように構成される。
本実施形態の液化燃料調整部78は、戻し路752において並列に設けられた容量の異なる複数の制御弁781と液化燃料供給ライン75に設けられた制御弁782である。制御弁781は例えば圧力調整弁であり、制御弁782は例えば流量調整弁である。本例では、液化燃料供給ライン75の戻し路752との分岐点の下流側に設けられた圧力計173及び液体燃料供給路57との分岐点の上流側に設けられた流量計176のそれぞれの計測結果に基づき、複数の制御弁781と制御弁782はコントローラ110によって制御される。より具体的な一例として、コントローラ110は、要求噴射流量に相当する流量の液化燃料がバーナ51に供給されるよう、圧力計173と流量計176のそれぞれの計測結果に基づき複数の制御弁781と制御弁782をそれぞれ制御する。
なお、他の実施形態では、液化燃料供給ユニット70は、貯留部79を備えなくてもよい。例えば、液化燃料供給ライン75は、液化燃料を貯留する大型タンクローリなどの船舶や液化燃料を製造する設備とパイプラインにより接続されてもよい。
<3.アトマイズ流体供給ユニット60の構成>
図2を参照し、上述した供給ユニット90の構成要素であるアトマイズ流体供給ユニット60の構成を例示する。アトマイズ流体供給ユニット60は、バーナ51の2流体噴射ノズル59にアトマイズ流体を供給するためのアトマイズ流体供給ライン55と、アトマイズ流体供給ライン55に設けられた減温器53と、アトマイズ流体供給ライン55に設けられたアトマイズ流体調整部58とを備える。アトマイズ流体供給ライン55は、複数のバーナ51がそれぞれ備える2流体噴射ノズル59の構成要素であるアトマイズ流体供給路52に接続される。
減温器53は、アトマイズ流体よりも温度の低い冷却媒体を用いてアトマイズ流体を一定温度まで減温させるように構成される。本実施形態では、アトマイズ流体は蒸気であり、減温器53で、スプレイ水を混合してアトマイズ流体を減温させる。例えば、スプレイ水管に設けられたスプレイ水調整弁54が、減温器53よりも下流側に設けられた温度計161の計測結果に基づきコントローラ110により制御される。
アトマイズ流体調整部58は、上述した液化燃料の要求噴射流量に応じて、アトマイズ流体の供給圧力を調整するように構成される。
本実施形態のアトマイズ流体調整部58は、減温器53よりも下流側において並列に設けられた容量の異なる複数の制御弁581である。本例では、アトマイズ流体調整部58よりも下流側に設けられた圧力計182の計測結果に基づき、複数の制御弁581は制御される。より詳細には一例として、コントローラ110は、液化燃料の要求噴射流量に対応する圧力のアトマイズ流体がバーナ51に供給されるよう、圧力計182の計測結果に基づき複数の制御弁581をそれぞれ制御する。
<4.2流体噴射ノズル59における液化燃料の流量制御>
図3を参照し、2流体噴射ノズル59における液化燃料の流量制御の詳細を例示する。図3は、本開示の一実施形態に係る2流体噴射ノズルから噴射される液化燃料の流量と液化燃料の供給圧力との関係を概念的に示すグラフである。
図3のグラフの横軸は、2流体噴射ノズル59から噴射される液化燃料流量(Q)を示す。
同グラフの縦軸は液化燃料の供給圧力(Pf)を示す。縦軸にあるPfとPfは、それぞれ、バーナ51において安定した燃焼を実現するための液化燃料のバーナ下限圧力とバーナ上限圧力である。また、Pfは、バーナ51へ液化燃料を安定して供給するための供給下限圧力であり、加熱器76によって加熱された液化燃料の温度における液化燃料の蒸気圧に応じた値である。
同グラフにおいて概念的に描かれるグラフ線Aは、アトマイズ流体の供給圧力(Pa)がPa1であるときの、流量と液化燃料の供給圧力との関係を示す。また、グラフ線B、Cは、アトマイズ流体の供給圧力(Pa)がそれぞれPa2、Pa3であるときの、流量と液化燃料の供給圧力との関係を示す。なお、アトマイズ流体の供給圧力(Pa)について、以下の式(1)が成立している。
Pa1>Pa2>Pa3 ・・・(1)
なお、必ずしもアトマイズ供給圧力(Pa)が3つの圧力である必要はなく更に多くの圧力や少ない圧力で制御することも可能である。また、Paの最小圧力がゼロすなわちアトマイズ流体が供給されない場合でも良い。
本実施形態では、液体燃料の供給圧力とアトマイズ流体の供給圧力を変更することで、2流体噴射ノズル59から噴射される液化燃料の流量が調整される。以下ではその詳細を、グラフの点J1で示される状態から点J4で示される状態まで液化燃料の流量が下がる場合を例に説明する。
はじめに、液化燃料調整部78が液化燃料の供給圧力(Pf)をPfに維持しつつ、アトマイズ流体調整部58がアトマイズ流体の供給圧力(Pa)をPa3からPa2まで上げる。これにより、液化燃料の流量Qは、Q4からQ3まで低下する(点J2)。このとき、液化燃料の供給圧力が維持されるので、液化燃料の流動は安定化しやすい。
その後、アトマイズ流体調整部58がアトマイズ流体の供給圧力をPa2に維持しつつ、液化燃料調整部78が液化燃料の供給圧力をPfからPfまで下げる(Pfは後述のPfよりも大きい)。これにより、液化燃料の流量が低下する(点J3)。
さらに、液化燃料調整部78が液化燃料の供給圧力をPfに維持しつつ、アトマイズ流体調整部58がアトマイズ流体の供給圧力をPa2からPa1まで上げる。これにより、液化燃料の流量が低下する(点J4)。
液化燃料の供給圧力(Pf)とアトマイズ流体の供給圧力(Pa)の双方を変更することで液化燃料の流量を制御する利点は、以下の通りである。
液化燃料の噴射量は液化燃料の供給圧力と相関する。従って、例えば2流体噴射ノズル59における液化燃料の要求噴射流量が低下することに応じて液化燃料の流量を下げるべく、アトマイズ流体の供給圧力(Pa)を例えばPa3に維持して、液化燃料の供給圧力(Pf)のみを下げた場合、液化燃料の供給圧力(Pf)は、供給下限圧力であるPfを下回り易い。結果として、液化燃料の供給圧力が液化燃料の蒸気圧以下となり、例えば液化燃料供給ライン75または2流体噴射ノズル59などにおいてベーパロックが生じ、液化燃料の流動が不安定になるおそれがある。これは、比較的沸点の高い油ではなく、比較的沸点の低い液体アンモニアなどが液化燃料として用いられる場合に特に生じやすい。
この点、上記構成によれば、液化燃料の要求噴射流量に応じてアトマイズ流体調整部58によりアトマイズ流体の供給圧力(Pa)を調整することで、液化燃料の供給圧力を液化燃料の蒸気圧以上に維持する場合であっても、液化燃料の噴射流量を広範囲で調整できる。これにより、液化燃料の供給圧力が液化燃料の蒸気圧以下まで低下することに起因した上述のベーパロックの発生が抑制される。従って、液化燃料の供給経路や2流体噴射ノズル59における液化燃料の流動を安定化させることができる。
また、以下に示す利点も得られる。
すなわち、アトマイズ流体の供給圧力(Pa)が例えばPa2に維持されて、液化燃料の供給圧力(Pf)が調整される場合、Pfが最大可変域(Pf≦Pf≦Pf)で調整されたとしても、流量の変更量はΔQで示される範囲にとどまり、液化燃料の流量調整幅は狭い。この点、液化燃料の供給圧力(Pf)とアトマイズ流体の供給圧力(Pa)の双方を変更することで流量を調整すると、Pfが最大可変域よりも狭い範囲(Pf≦Pf≦Pf)で調整されても、流量の変更量はΔQで示される範囲で調整でき、液化燃料の流量調整幅を広げることができる。
なお、点J1で示される状態から点J4で示される状態までの流量の変更手順は、上記の説明に限定されない。他の実施形態では、アトマイズ流体の供給圧力をPa3からPa1まで上げてから、液化燃料の供給圧力をPfからPfまで下げてもよい。この場合であっても、上記の利点を享受することができる。
また、液化燃料の要求噴射流量に応じて、流量は、点J1で示される状態から点J2で示される状態に変化した後に、点J1で示す状態に戻ってもよい。同様に、流量は、点J2で示される状態と点J3で示される状態との間、または、点J3で示される状態と点J4で示される状態との間で変更されてもよい。
以下の説明では、点J1から点J2までの流量に対応する液化燃料の要求噴射流量の範囲と、点J3から点J4までの流量に対応する液化燃料の要求噴射流量の範囲を、いずれも「第1範囲」と記載する場合がある。また、点J2から点J3までの流量に対応する液化燃料の要求噴射流量の範囲を「第2範囲」と記載する場合がある。
本実施形態では、液化燃料の要求噴射流量の第1範囲において、コントローラ110は、アトマイズ流体調整部58によりアトマイズ流体の供給圧力を液化燃料の要求噴射流量に応じて変化させる。また、液化燃料の要求噴射流量の第2範囲において、コントローラ110は、液化燃料調整部78により液化燃料の供給圧力を要求噴射流量に応じて変化させる。
上記構成によれば、コントローラ110がアトマイズ流体調整部58と液化燃料調整部78を同時に制御することが抑制されるので、コントローラ110による液化燃料の噴射流量の制御が簡易になる。また、アトマイズ流体調整部58と液化燃料調整部78による制御が相互に干渉することが抑制されるので、制御される液化燃料の流量も安定化する。
また、本実施形態では、コントローラ110は、第1範囲において、液化燃料調整部78により、液化燃料の供給圧力が一定となるよう(図3の例では供給圧力がPfまたはPfになるよう)、液化燃料の供給流量(供給量)を制御する。つまり、液化燃料の供給圧力が一定になるよう、複数の制御弁781(図2参照)の開度がコントローラ110によって制御される。
上記構成によれば、アトマイズ流体の供給圧力が調整されるときに液化燃料の供給圧力が一定に維持されるので、液化燃料とアトマイズ流体とが混合されるときの液化燃料の圧力変動を安定化させることができる。よって、2流体噴射ノズル59は液化燃料を安定的に噴射することができる。
また、本実施形態では、第1範囲は、要求噴射流量の低流量範囲と、低流量範囲よりも高流量な高流量範囲とを含む。低流量範囲は、点J3と点J4の間における流量に対応する要求噴射流量の範囲であり、高流量範囲は、点J1と点J2の間における流量に対応する要求噴射流量の範囲である。また、第2範囲は、低流量範囲と高流量範囲の間となる中流量範囲である。
上記構成によれば、液化燃料の要求噴射流量の可変域のうち、要求される頻度が比較的高い中流量範囲においては、コントローラ110は、液化燃料の供給圧力を変化させる。従って、要求される頻度が比較的高い中流量範囲において、液化燃料の流量をより高精度に調整することができる。
また、本実施形態では、上述したように、アトマイズ流体調整部58(図2参照)は、並列に設けられた容量の異なる複数の制御弁581を備える。そして、コントローラ110は、複数の制御弁581のそれぞれの開度を制御することでアトマイズ流体の供給圧力を制御し、液化燃料の流量を制御する。
上記構成によれば、容量の比較的大きな制御弁581でアトマイズ流体の供給圧力の大まかな調整がなされ、容量の比較的小さな制御弁581で供給圧力の細かな調整がなされる。よって、要求噴射流量の調整範囲が広範囲になる場合であっても、該調整範囲に対応するアトマイズ流体の供給圧力の範囲内において、アトマイズ流体の供給圧力を高精度に制御することができる。
また、本実施形態では、上述したように、液化燃料調整部78は、並列に設けられた容量の異なる複数の制御弁781を備える(図2参照)。そして、コントローラ110は、複数の制御弁781のそれぞれの開度を制御することで液化燃料の供給圧力を制御し、液化燃料の流量を制御する。
上記構成によれば、容量の比較的大きな制御弁781で液化燃料の供給圧力の大まかな調整がなされ、容量の比較的小さな制御弁781で供給圧力の細かな調整がなされる。よって、広範な液化燃料の流量範囲に対応する液化燃料の供給圧力範囲内において、液化燃料の供給圧力を高精度に制御することができる。そして、本実施形態では、液化燃料の供給圧力の高精度な制御を、要求頻度の高い第2範囲において行うことができる。
また、本実施形態では、液化燃料供給ユニット70の構成要素である貯留部79は、液体アンモニアを貯留する液体アンモニア貯留部として機能する。つまり、2流体噴射ノズル59に供給される液化燃料として液体アンモニアが採用される。これにより、カーボンニュートラルに寄与し、環境負荷を低減することができる。
<5.バーナ51の概要の例示>
図4を参照し、バーナ51の構成の概要を例示する。図4は本開示の一実施形態に係るバーナの概略的な構成図である。バーナ51の構成要素である2流体噴射ノズル59は、少なくとも1つ以上の第1噴射孔591と、少なくとも1つ以上の第2噴射孔592とを含む。第1噴射孔591と第2噴射孔592はそれぞれ、液化燃料とアトマイズ流体の混合流体を噴射するように構成される。言い換えると、第1噴射孔591と第2噴射孔592のそれぞれから、アトマイズ流体によって微粒化された液化燃料が噴射される。
本実施形態では、液化燃料とアトマイズ流体が供給される供給路が、第1噴射孔591と第2噴射孔592とで独立している。以下ではこの供給路の詳細を説明する。
液化燃料の供給路は、一例として以下の通りである。
2流体噴射ノズル59は、上述した液化燃料供給ライン75に接続される液化燃料供給路57を含む。この液化燃料供給路57は、第1噴射孔591及び第2噴射孔592にそれぞれ液化燃料を導くための第1液化燃料供給路571及び第2液化燃料供給路572を有する。また、液化燃料供給路57には、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572とのそれぞれにおける液化燃料の供給を独立して変更するように構成された複数の液化燃料弁157が設けられる。そして、複数の液化燃料弁157は、第1液化燃料供給路571に設けられた第1液化燃料開閉弁157Aと、第2液化燃料供給路572に設けられた第2液化燃料開閉弁157Bとを有する。第1液化燃料開閉弁157Aと第2液化燃料開閉弁157Bが、コントローラ110によって制御されることで、第1噴射孔591と第2噴射孔592のそれぞれに向けた液化燃料の供給が独立して行われる。
アトマイズ流体の供給路は、一例として以下の通りである。
2流体噴射ノズル59は、上述したアトマイズ流体供給ライン55に接続されるアトマイズ流体供給路52を含む。このアトマイズ流体供給路52は、第1噴射孔591及び第2噴射孔592にそれぞれアトマイズ流体を導くための第1アトマイズ流体供給路521及び第2アトマイズ流体供給路522を有する。また、アトマイズ流体供給路52には、第1アトマイズ流体供給路521と第2アトマイズ流体供給路522とのそれぞれにおけるアトマイズ流体の供給を独立して変更するように構成された複数のアトマイズ流体弁152が設けられる。そして、複数のアトマイズ流体弁152は、第1アトマイズ流体供給路521に設けられた第1アトマイズ流体弁152Aと、第2アトマイズ流体供給路522に設けられた第2アトマイズ流体弁152Bとを有する。第1アトマイズ流体弁152Aと第2アトマイズ流体弁152Bが、コントローラ110によって制御されることで、第1噴射孔591と第2噴射孔592のそれぞれに向けたアトマイズ流体の供給が独立して行われる。
本実施形態では、アトマイズ流体供給路52と液化燃料供給路57は、2流体噴射ノズル59における軸線を基準とした周方向において、互いにずれた位置に設けられる。より詳細には、第1アトマイズ流体供給路521、第2アトマイズ流体供給路522、第1液化燃料供給路571、及び第2液化燃料供給路572は、周方向において互いにずれた位置に設けられる(図6の右側図を参照)。2流体噴射ノズル59の軸線からこれら4つの供給路までの径方向距離は、同じであってもよいし、異なってもよい。
上記構成によれば、アトマイズ流体供給路52と液化燃料供給路57とが周方向に離隔することで、アトマイズ流体供給路52を流れるアトマイズ流体から液化燃料供給路57を流れる液化燃料への入熱が抑制される。より具体的には、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572とのそれぞれにおける液化燃料が、第1アトマイズ流体供給路521と第2アトマイズ流体供給路522とのそれぞれにおけるアトマイズ流体から周方向に離隔することで、アトマイズ流体から液化燃料への入熱が抑制される。よって、液化燃料が気化することによる、2流体噴射ノズル59の内部におけるベーパロックを抑制できる。
また、本実施形態では、図4で示されるアトマイズ流体供給路52と液化燃料供給路57との間が熱的に絶縁されている。より具体的には、第1液化燃料供給路571または第2液化燃料供給路572のいずれかと、第1アトマイズ流体供給路521または第2アトマイズ流体供給路522のいずれかとの間が熱的に絶縁されている。熱的な絶縁は、アトマイズ流体から液化燃料への熱伝達が、2流体噴射ノズル59の軸線方向における少なくとも一部において阻止されることである。本実施形態では、これら4つの供給路が互いに熱的に絶縁されており、より詳細には、断熱材88が設けられることで熱的に絶縁されている(図6参照)。2流体噴射ノズル59の軸線方向において、断熱材88の長さは、2流体噴射ノズル59の全長の半分以上であることが好ましく、4分の3以上であるとさらに好ましい。
なお、他の実施形態では、熱的な絶縁は、アトマイズ流体供給路52と液化燃料供給路57と間に冷却空気の流路が配置されることで実現されてもよい。
上記構成によれば、アトマイズ流体供給路52を流れるアトマイズ流体と液化燃料供給路57を流れる液化燃料が熱的に絶縁される。より具体的には、第1液化燃料供給路571または第2液化燃料供給路572の少なくとも一方における液化燃料と、第1アトマイズ流体供給路521または第2アトマイズ流体供給路522の少なくとも一方におけるアトマイズ流体とが熱的に絶縁される。これにより、アトマイズ流体から液化燃料への入熱がさらに抑制されるので、2流体噴射ノズル59におけるベーパロックをさらに抑制できる。
また、本実施形態では、上述した貯留部79が液化燃料供給ライン75を介して液化燃料供給路57に接続される。本実施形態の貯留部79は、液化燃料としての液体アンモニアを貯留する液体アンモニア貯留部である。図3の例では、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572が単一の貯留部79に接続されているが、これら2つの供給路に対応して2つの貯留部79が設けられてもよい。
上記構成によれば、カーボンニュートラルに寄与し、環境負荷を低減することができる。
上述のように、液化燃料弁157とアトマイズ流体弁152は、コントローラ110によって制御される。より詳細には、第1液化燃料開閉弁157A、第2液化燃料開閉弁157B、第1アトマイズ流体弁152A、及び第2アトマイズ流体弁152Bは、それぞれコントローラ110によって独立して制御される。これにより、液体アンモニアとアトマイズ流体の供給あり/なしの制御が、第1噴射孔591と第2噴射孔592のそれぞれにおいて独立して制御される。
上記構成によれば、第1噴射孔591と第2噴射孔592のそれぞれにおいて、液化燃料の流量可変域が拡大する。つまり、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572のそれぞれの液化燃料の流量可変域を過剰に広く設定しなくても、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572のそれぞれにおける液化燃料の供給あり/なしの選択により、燃焼システム1の全体としての広範囲な液化燃料の流量可変域を実現できる。よって、液化燃料供給路57や2流体噴射ノズル59の内部でのベーパロックのリスクを抑制しつつ、燃焼システム1での液化燃料の広い流量可変域を実現できる。
本実施形態では、液化燃料の要求噴射流量が比較的少ない場合には、第1噴射孔591と第2噴射孔592のうち第1噴射孔591のみが作動するよう、液化燃料弁157とアトマイズ流体弁152は制御される。そして、液化燃料の要求噴射流量が、第1噴射孔591における液化燃料の噴射量の上限を上回るとき、第1噴射孔591に加えて第2噴射孔592が作動するよう、液化燃料弁157とアトマイズ流体弁152は制御される。
より具体的には、要求噴射流量が液化燃料の流量可変域の第1設定範囲に含まれるとき、コントローラ110は、第1液化燃料開閉弁157Aと第2液化燃料開閉弁157Bのうち第1液化燃料開閉弁157Aのみを開く。このとき、第1アトマイズ流体弁152Aと第2アトマイズ流体弁152Bのうち第1アトマイズ流体弁152Aのみが開いてもよい。
そして、液化燃料の要求噴射流量が、第1設定範囲よりも高流量な第2設定範囲に含まれる場合、コントローラ110は、第1液化燃料開閉弁157Aに加えて、第2液化燃料開閉弁157Bをさらに開く。このとき、第1アトマイズ流体弁152Aに加えて第2アトマイズ流体弁152Bが開いてもよい。
図5は、上記の制御が行われた場合の、液化燃料の供給圧力と噴射流量との関係を概念的に示すグラフである。グラフの横軸は、液化燃料の供給圧力(Pf)を示し、Pfと、Pfは図3を用いて既述した通りである。同グラフの縦軸は、第1噴射孔591と第2噴射孔592から噴射される液化燃料の合計流量を示す。なお、同グラフでは、アトマイズ流体の供給圧力はPa2である。
グラフで示される直線L1は、第1液化燃料開閉弁157Aのみを開いたときの流量特性を示す。従って、グラフで示す寸法R1が第1設定範囲に相当する。そして、第1設定範囲は、図3を用いて既述した第2範囲に相当する。
グラフで示される直線L2は、第1液化燃料開閉弁157Aに加えて、第2液化燃料開閉弁157Bをさらに開いたときの流量特性を示す。従って、寸法R2が第2設定範囲に相当する。
上記構成によれば、燃焼システム1における液化燃料の要求噴射流量が第1設定範囲内にあるときは、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572とのうち第1液化燃料供給路571のみが使用される。また、液化燃料の要求噴射流量が第1設定範囲よりも高流量な第2設定範囲内にあるときに、第1液化燃料供給路571に加えて第2液化燃料供給路572も併せて使用される。よって、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572のそれぞれにおける液化燃料の供給あり/なしの選択により、燃焼システム1の全体としての広範囲な液化燃料の流量可変域を実現できる。つまり、液化燃料供給路57や2流体噴射ノズル59の内部でのベーパロックのリスクを抑制しつつ、燃焼システム1での液化燃料の広い流量可変域を実現できる。
<6.2流体噴射ノズル59の構成の詳細>
図6、図7を参照し、2流体噴射ノズル59の構成の詳細を例示する。図6は、本開示の一実施形態に係る2流体噴射ノズルの概略的な説明図である。図7は、本開示の一実施形態に係るバックプレートの概略的な説明図である。
本開示の一実施形態に係る2流体噴射ノズル59は、液化燃料供給路57及びアトマイズ流体供給路52が設けられるバーナガン560と、第1噴射孔591及び第2噴射孔592が設けられるスプレイプレート590と、バーナガン560及びスプレイプレート590を連結するバックプレート550とを備える。
本実施形態のバーナガン560では、液化燃料供給路57とアトマイズ流体供給路52との間は断熱材88によって熱的に遮断されている。
本実施形態のスプレイプレート590では、複数の第1噴射孔591が、2流体噴射ノズル59の軸線を基準とした周方向に沿って配置される。各々の第1噴射孔591の上流側には、供給される液化燃料とアトマイズ流体とが混合される混合室601が形成される。また、2流体噴射ノズル59の軸方向視において複数の第1噴射孔591よりも内側には、複数の第2噴射孔592が周方向に沿って配置されている。各々の第2噴射孔592の上流側には、供給される液化燃料とアトマイズ流体とが混合される混合室602が形成される。
本実施形態のバックプレート550は、第1液化燃料供給路571、第1アトマイズ流体供給路521、第2液化燃料供給路572、及び第2アトマイズ流体供給路522と、第1噴射孔591及び第2噴射孔592との流路(混合室601、602)を接続する。
具体的には、バックプレート550は、第1液化燃料供給路571に連結される第1液化燃料連結路501と、第1アトマイズ流体供給路521に連結される第1アトマイズ流体連結路511と、第2液化燃料供給路572に連結される第2液化燃料連結路502と、第2アトマイズ流体供給路522に連結される第2アトマイズ流体連結路512とを備える。本実施形態では、これらの連結路は、バックプレート550の先端側(噴射側)と基端側とで非対称な形状を呈する。具体的には、これらの連結路の基端側は、2流体噴射ノズル59の軸線方向に対して平行または傾斜する円柱状の流路を画定する一方で、先端側の各連結路は、軸線方向視において円環状の流路を画定する。
上記構成によれば、バックプレート550の先端側と後端側での非対称になっている複雑な流路であっても、円滑に漏洩なく、液化燃料とアトマイズ流体とを流すことができる。
<7.供給方法の例示>
図8を参照し、液化燃料とアトマイズ流体を2流体噴射ノズル59に供給する方法を説明する。図8は、本開示の一実施形態に係る液化燃料とアトマイズ流体を供給する方法を示すフローチャートである。以下の説明では、「ステップ」を「S」と略記する場合がある。本例の供給方法は、一例としてコントローラ110によって実行される。
はじめに、コントローラ110は、ボイラ10の燃焼負荷を取得する(S11)。これにより、コントローラ110は、燃焼負荷に応じた液化燃料の要求噴射流量を取得する。
次いで、コントローラ110は、取得した要求噴射流量に応じた液化燃料の供給圧力とアトマイズ流体の供給圧力を取得し、これらの供給圧力が実現されるよう、液化燃料調整部78とアトマイズ流体調整部58を制御する。本ステップの制御は、図3を用いて既述した通りである。例えば、液化燃料の要求噴射流量が第1範囲に含まれる場合には、コントローラ110はアトマイズ流体調整部58を制御してアトマイズ流体の供給圧力を変化させる。
本実施形態ではこのとき、液化燃料の供給圧力が一定になるよう、コントローラ110は液化燃料調整部78を制御する。上記構成によれば、液化燃料の流動は安定化する。
次いで、コントローラ110は、S11の実行に伴い取得された液化燃料の要求噴射流量が第1設定範囲に含まれるか否かを判定する(S15)。要求噴射流量が第1設定範囲に含まれる場合には(S15:YES)、コントローラ110は、第1噴射孔591と第2噴射孔592のうち第1噴射孔591のみが作動するよう、第1液化燃料開閉弁157Aと第1アトマイズ流体弁152Aを開く(S17)。一方、要求噴射流量が第2設定範囲に含まれる場合(S15:NO)、第1噴射孔591に加えて第2噴射孔592が作動するよう、コントローラ110は、第1液化燃料開閉弁157Aと第1アトマイズ流体弁152Aに加えて、第2液化燃料開閉弁157Bと第2アトマイズ流体弁152Bを開く(S19)。
つまり、要求噴射流量に応じてS17またはS19のいずれかが実行されることで、第1液化燃料供給路571と第2液化燃料供給路572のそれぞれにおける液化燃料の供給が独立して変更される。
S17またはS19の実行後、コントローラ110は処理を終了する。
<8.まとめ>
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態に係る2流体噴射ノズル(59)は、
液化燃料とアトマイズ流体とを噴射するための少なくとも1つ以上の第1噴射孔(591)及び少なくとも1つ以上の第2噴射孔(592)を含む2流体噴射ノズル(59)であって、
前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第1噴射孔(591)に導くための第1液化燃料供給路(571)及び第1アトマイズ流体供給路(521)と、
前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第2噴射孔(592)に導くための第2液化燃料供給路(572)及び第2アトマイズ流体供給路(522)と、をさらに含み、
前記第1液化燃料供給路(571)または前記第2液化燃料供給路(572)のいずれかと、前記第1アトマイズ流体供給路(521)または前記第2アトマイズ流体供給路(522)のいずれかとの間が熱的に絶縁される。
上記1)の構成によれば、第1液化燃料供給路(571)または第2液化燃料供給路(572)の少なくとも一方を流れる液化燃料と、第1アトマイズ流体供給路(521)または第2アトマイズ流体供給路(522)の少なくとも一方を流れるアトマイズ流体とが熱的に絶縁される。これにより、アトマイズ流体から液体アンモニアへの入熱が抑制されるので、2流体噴射ノズル(59)内部におけるベーパロックを抑制できる。よって、2流体噴射ノズル(59)は、液化燃料の流動を安定化させることができる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の2流体噴射ノズル(59)であって、
前記第1液化燃料供給路(571)、前記第1アトマイズ流体供給路(521)、前記第2液化燃料供給路(572)、及び前記第2アトマイズ流体供給路(522)は、前記2流体噴射ノズルの軸線を基準とした周方向において互いにずれた位置に設けられる。
上記2)の構成によれば、第1液化燃料供給路(571)と第2液化燃料供給路(572)とのそれぞれにおける液化燃料が、第1アトマイズ流体供給路(521)と第2アトマイズ流体供給路(522)とのそれぞれにおけるアトマイズ流体から周方向に離隔することで、アトマイズ流体から液化燃料への入熱を抑制できる。よって、2流体噴射ノズル(59)内部におけるベーパロックをさらに抑制できる。
3)幾つかの実施形態では、上記1)または2)のいずれかに記載の2流体噴射ノズル(59)であって、
前記第1液化燃料供給路(571)、前記第1アトマイズ流体供給路(521)、前記第2液化燃料供給路(572)、及び前記第2アトマイズ流体供給路(522)と、前記第1噴射孔(591)及び前記第2噴射孔(592)との流路を接続するバックプレート(550)を備える。
上記3)の構成によれば、バックプレート(550)の噴射孔側である先端側と基端側とで非対称になっている複雑な流路が形成される場合であっても、液化燃料とアトマイズ流体とを円滑に漏洩なく流すことができる。
4)本開示の少なくとも一実施形態に係る燃焼システム(1)は、
上記1)から3)のいずれかの2流体噴射ノズル(59)と、
前記第1液化燃料供給路(571)と前記第2液化燃料供給路(572)とのそれぞれにおける前記液化燃料の供給を独立して変更するための複数の液化燃料弁(157)と、
前記第1アトマイズ流体供給路(521)と前記第2アトマイズ流体供給路(522)とのそれぞれにおける前記アトマイズ流体の供給を独立して変更するための複数のアトマイズ流体弁(152)とを備える。
上記4)の構成によれば、第1噴射孔(591)と第2噴射孔(592)のそれぞれに対応する液化燃料の供給路である第1液化燃料供給路(571)と第2液化燃料供給路(572)の液化燃料の流量可変域を過剰に広く設定しなくても、第1液化燃料供給路(571)と第2液化燃料供給路(572)の各々における液化燃料の供給あり/なしの選択により、燃焼システム(1)全体としての広範囲な液化燃料の流量可変域を実現できる。よって、液化燃料供給路(57)または2流体噴射ノズル(59)内部などでのベーパロックのリスクを抑制しつつ、燃焼システム(1)での液化燃料の広い流量可変域を実現できる。
5)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の燃焼システム(1)であって、
前記複数の液化燃料弁(157)を制御するためのコントローラ(110)を備え、
前記複数の液化燃料弁(157)は、
前記第1液化燃料供給路(571)に設けられた第1液化燃料開閉弁(157A)と、
前記第2液化燃料供給路(572)に設けられた第2液化燃料開閉弁(157B)と、を含み、
前記コントローラ(110)は、
前記2流体噴射ノズル1個当たりの前記液化燃料の要求噴射流量が前記液化燃料の流量可変域の第1設定範囲に含まれる場合、前記第1液化燃料開閉弁(157A)と前記第2液化燃料開閉弁(157B)のうち前記第1液化燃料開閉弁(157A)のみを開き、
前記要求噴射流量が前記流量可変域の前記第1設定範囲よりも高流量な第2設定範囲に含まれる場合、前記第1液化燃料開閉弁(157A)と前記第2液化燃料開閉弁(157B)とを開くように構成される。
上記5)の構成によれば、燃焼システム(1)における液化燃料の要求噴射流量が第1設定範囲内にあるときは、第1液化燃料供給路(571)と第2液化燃料供給路(572)とのうち第1液化燃料供給路(571)のみが使用される。また、上記液化燃料の要求噴射流量が第1設定範囲よりも高流量な第2設定範囲内にあるときに、第1液化燃料供給路(571)に加えて第2液化燃料供給路(572)も併せて使用される。よって、第1液化燃料開閉弁(157A)と第2液化燃料開閉弁(157B)が同時に使用されるタイミングが限定されるので、コントローラ(110)による第1液化燃料開閉弁(157A)と第2液化燃料開閉弁(157B)との制御を簡易にすることができる。
6)幾つかの実施形態では、上記4)または5)に記載の燃焼システム(1)であって、
前記第1液化燃料供給路(571)と前記第2液化燃料供給路(572)のそれぞれに接続され、前記液化燃料としての液体アンモニアを貯留するする少なくとも1つの液体アンモニア貯留部(貯留部79)をさらに含む。
上記6)の構成によれば、カーボンニュートラルへ寄与し、環境負荷を低減できる。
7)本開示の少なくとも一実施形態に係る液化燃料の供給量の制御方法は、
上記4)から6)のいずれかの燃焼システム(1)を用いた液化燃料の供給量の制御方法であって、
前記第1液化燃料供給路(571)と、前記第2液化燃料供給路(572)とのそれぞれにおける、前記液化燃料の供給を、独立して変更するステップ(S17、S19)を備える。
上記7)の構成によれば、上記4)と同様の理由により、液化燃料供給路(57)または2流体噴射ノズル(59)などでのベーパロックのリスクを抑制しつつ、燃焼システム(1)での液化燃料の広い流量可変域を実現できる。
1 :燃焼システム
52 :アトマイズ流体供給路
57 :液化燃料供給路
59 :2流体噴射ノズル
79 :貯留部
110 :コントローラ
152 :アトマイズ流体弁
157 :液化燃料弁
157A :第1液化燃料開閉弁
157B :第2液化燃料開閉弁
521 :第1アトマイズ流体供給路
522 :第2アトマイズ流体供給路
550 :バックプレート
571 :第1液化燃料供給路
572 :第2液化燃料供給路
591 :第1噴射孔
592 :第2噴射孔

Claims (7)

  1. 液化燃料とアトマイズ流体とを噴射するための少なくとも1つ以上の第1噴射孔及び少なくとも1つ以上の第2噴射孔を含む2流体噴射ノズルであって、
    前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第1噴射孔に導くための第1液化燃料供給路及び第1アトマイズ流体供給路と、
    前記液化燃料と前記アトマイズ流体とをそれぞれ前記第2噴射孔に導くための第2液化燃料供給路及び第2アトマイズ流体供給路と、をさらに含み、
    前記第1液化燃料供給路または前記第2液化燃料供給路のいずれかと、前記第1アトマイズ流体供給路または前記第2アトマイズ流体供給路のいずれかとの間が熱的に絶縁された2流体噴射ノズル。
  2. 前記第1液化燃料供給路、前記第1アトマイズ流体供給路、前記第2液化燃料供給路、及び前記第2アトマイズ流体供給路は、前記2流体噴射ノズルの軸線を基準とした周方向において互いにずれた位置に設けられる
    請求項1に記載の2流体噴射ノズル。
  3. 前記第1液化燃料供給路、前記第1アトマイズ流体供給路、前記第2液化燃料供給路、及び前記第2アトマイズ流体供給路と、前記第1噴射孔及び前記第2噴射孔との流路を接続するバックプレートを備えた
    請求項1または2に記載の2流体噴射ノズル。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の2流体噴射ノズルと、
    前記第1液化燃料供給路と前記第2液化燃料供給路とのそれぞれにおける前記液化燃料の供給を独立して変更するための複数の液化燃料弁と、
    前記第1アトマイズ流体供給路と前記第2アトマイズ流体供給路とのそれぞれにおける前記アトマイズ流体の供給を独立して変更するための複数のアトマイズ流体弁と、
    を備える燃焼システム。
  5. 前記複数の液化燃料弁を制御するためのコントローラを備え、
    前記複数の液化燃料弁は、
    前記第1液化燃料供給路に設けられた第1液化燃料開閉弁と、
    前記第2液化燃料供給路に設けられた第2液化燃料開閉弁と、を含み、
    前記コントローラは、
    前記2流体噴射ノズル1個当たりの前記液化燃料の要求噴射流量が前記液化燃料の流量可変域の第1設定範囲に含まれる場合、前記第1液化燃料開閉弁と前記第2液化燃料開閉弁のうち前記第1液化燃料開閉弁のみを開き、
    前記要求噴射流量が前記流量可変域の前記第1設定範囲よりも高流量な第2設定範囲に含まれる場合、前記第1液化燃料開閉弁と前記第2液化燃料開閉弁とを開くように構成される、
    請求項4に記載の燃焼システム。
  6. 前記第1液化燃料供給路と前記第2液化燃料供給路のそれぞれに接続され、前記液化燃料としての液体アンモニアを貯留するする少なくとも1つの液体アンモニア貯留部をさらに含む
    請求項4または5の何れか1項に記載の燃焼システム。
  7. 請求項4乃至6の何れか1項に記載の燃焼システムを用いた液化燃料の供給量の制御方法であって、
    前記第1液化燃料供給路と、前記第2液化燃料供給路とのそれぞれにおける、前記液化燃料の供給を、独立して変更するステップを備える
    液化燃料の供給量の制御方法。

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