JP2023039040A - 診断装置、診断方法、蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アーク放電による接点の劣化を診断する。【解決手段】電流遮断装置53の接点54の劣化を診断する診断装置130は、前記接点54のOPEN制御により前記接点54に流れるアーク電流Iaに基づいて、アーク放電による前記接点54の劣化を診断する。この構成は、接点54の診断結果から、蓄電装置50の使用を適切なタイミングで制限することが出来る。【選択図】図9B

Description

本発明は、アーク放電による接点の劣化を診断する技術に関する。
バッテリは外部端子を備える。バッテリの外部端子の外部短絡により、短絡電流が流れることがある。リチウムイオンバッテリは、内部抵抗が低いため、外部短絡時に大電流が流れる可能性がある。
リチウムイオンバッテリは、外部短絡を検出した場合、リレー等の遮断装置を用いて短絡電流を遮断することにより、バッテリを保護している。下記特許文献1は、外部短絡に伴う電流遮断装置の発熱量から、電流遮断装置のダメージを診断する点を開示する。
WO2019/189405号公報
遮断装置が電流を遮断する際、接点間にアーク放電が発生し、接点は劣化する。接点が劣化すると、接点の固着による故障が起き易くなる。また、接点の抵抗値が大きくなり、バッテリ性能に影響を及ぼす。そのため、アーク放電による接点の劣化を診断する必要がある。しかし、アーク放電による接点の劣化を簡易に精度よく診断できる手法がないことが課題となっていた。
電流遮断装置の接点の劣化を診断する診断装置は、前記接点のOPEN制御により前記接点に流れるアーク電流に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する。
本技術は、電流遮断装置を備えた蓄電装置、電流遮断装置の接点の劣化を診断する診断方法及び診断コンピュータプログラムに適用することが出来る。
本技術は、アーク放電による接点の劣化を診断することが出来、蓄電装置の使用を適切なタイミングで制限することが出来る。
車両の側面図 バッテリの分解斜視図 セルの平面図 図3のA-A線断面図 バッテリの電気的構成を示すブロック図 短絡電流の電流経路を示す図 電流遮断装置による短絡電流の遮断特性 アーク電流を示す図 電流遮断装置による短絡電流の遮断特性 電流遮断装置による短絡電流の遮断特性 第1診断フロー アーク電流の合計積分値の説明図 バッテリの電気的構成を示すブロック図 第2診断フロー
診断装置の概要を説明する。
電流遮断装置の接点の劣化を診断する診断装置は、前記接点のOPEN制御により前記接点に流れるアーク電流に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する。
この構成では、接点の診断結果から、蓄電装置の使用を適切なタイミングで制限することが出来る。接点の劣化が大きい場合、電流遮断装置の使用を制限するなどの措置を行うことで、接点の固着による故障等を未然に防止することが可能となり、蓄電装置が不安全事象に至るリスクを低減することが出来る。
アーク放電開始から終了までの前記アーク電流の積分値又は前記アーク電流による前記接点の発熱量に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断してもよい。アーク電流の積分値及びアーク電流による接点の発熱量は、アーク放電の発生規模と相関性が高いため、診断精度を高くすることが出来る。
複数回のOPEN制御によりアーク放電が複数回発生した場合、アーク放電1回ごとの前記アーク電流の積分値を合計した合計積分値又はアーク放電1回ごとの前記アーク電流による前記接点の発熱量を合計した合計発熱量に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断してもよい。この構成では、複数回のアーク放電によるダメージの蓄積による、接点の劣化を検出することが可能である。
前記接点に流れる電流の単位時間あたりの変化の絶対値が所定の閾値より大きくなった時刻をアーク放電開始の時刻としてもよい。この構成では、アーク放電開始の時刻を正確に判断することが出来る。そのため、アーク電流の積分値の誤差が小さく、接点の劣化を精度よく診断できる。
前記診断装置から前記電流遮断装置にOPEN信号を出力した時刻から所定の時間が経過した時刻を、アーク放電開始の時刻としてもよい。この構成は、接点に流れる電流の単位時間あたりの変化の絶対値を閾値と比較してアーク放電の開始時刻を判断する方法に比べて、診断装置におけるデータ処理を、軽減できるメリットがある。
<実施形態1>
1.バッテリ50の説明
図1に示すように、車両10には、エンジン20と、エンジン20の始動等に用いられるバッテリ50とが搭載されている。バッテリ50は「蓄電装置」の一例である。車両10には、エンジン20に代えて、車両駆動用モータのための蓄電装置や、燃料電池が搭載されていてもよい。
図2に示すように、バッテリ50は、組電池60と、回路基板ユニット65と、収容体71を備える。収容体71は、合成樹脂材料からなる本体73と蓋体74とを備える。本体73は有底筒状であり、底面部75と、4つの側面部76と、を備える。4つの側面部76によって、本体73の上端に開口部77が形成されている。
収容体71は、組電池60と回路基板ユニット65を収容する。回路基板ユニット65は、回路基板100上に各種部品(電流遮断装置53、図5に示す電流検出部57や管理装置130等)を搭載した基板ユニットであり、図2に示すように組電池60の上方に隣接して配置されている。代替的に、回路基板ユニット65は、組電池60の側方に隣接して配置されていてもよい。
蓋体74は、本体73の開口部77を閉鎖する。蓋体74の周囲には外周壁78が設けられている。蓋体74は、平面視略T字形の突出部79を有する。蓋体74の前部のうち、一方の隅部に正極の外部端子51が固定され、他方の隅部に負極の外部端子52が固定されている。回路基板ユニット65は、収容体71の本体73に代えて、蓋体74内に(突出部79内に)収容されていてもよい。
組電池60は、複数のセル62から構成されている。図4に示すように、セル62は、直方体形状(プリズマティック)のケース82内に電極体83を非水電解質と共に収容したものである。セル62は、例えばリチウムイオン二次電池セルである。ケース82は、ケース本体84と、その上方の開口部を閉鎖する蓋85とを有している。
電極体83は、詳細は図示しないが、銅箔からなる基材に活物質を塗布した負極板と、アルミニウム箔からなる基材に活物質を塗布した正極板との間に、多孔性の樹脂フィルムからなるセパレータを配置したものである。これらはいずれも帯状で、セパレータに対して負極板と正極板とを幅方向の反対側にそれぞれ位置をずらした状態で、ケース本体84に収容可能となるように扁平状に巻回されている。電極体83は、巻回タイプのものに代えて、積層タイプのものであってもよい。
正極板には正極集電体86を介して正極端子87が、負極板には負極集電体88を介して負極端子89がそれぞれ接続されている。正極集電体86及び負極集電体88は、平板状の台座部90と、この台座部90から延びる脚部91とを有する。台座部90には貫通孔が形成されている。脚部91は正極板又は負極板に接続されている。
正極端子87及び負極端子89は、端子本体部92と、その下面中心部分から下方に突出する軸部93とからなる。正極端子87の端子本体部92と軸部93とは、アルミニウム(単一材料)によって一体成形されている。負極端子89においては、端子本体部92がアルミニウム製で、軸部93が銅製であり、これらが組み付けられている。正極端子87及び負極端子89の端子本体部92は、蓋85の両端部に絶縁材料からなるガスケット94を介して配置され、図3に示すように、このガスケット94から外方へ露出されている。
蓋85は、圧力開放弁95を有している。圧力開放弁95は、正極端子87と負極端子89の間に位置している。圧力開放弁95は、安全弁である。圧力開放弁95は、ケース82の内圧が制限を超えた場合に、開放して、ケース82の内圧を下げる。
図5は、バッテリ50の電気的構成を示すブロック図である。バッテリ50は、組電池60と、電流遮断装置53と、電流検出部57と、温度センサ58と、電圧検出部110と、管理装置130と、を備える。
バッテリ50には、車両ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)140と、エンジン20の動力により発電する発電機であるオルタネータ150と、車載された電気負荷160と、エンジン始動装置(図略)と、が電気的に接続されている。
車両ECU140は、車両10を制御する車両制御部である。車両ECU140は、オルタネータ150や電気負荷160を制御する。車両ECU140は、エンジン等の駆動系も制御してもよい。車両ECU140は1つに限らず、複数でもよい。
エンジン20の駆動中において、オルタネータ150の発電量が電気負荷160の電力消費量より大きい場合、バッテリ50はオルタネータ150により充電される。オルタネータ150の発電量が電気負荷160の電力消費量より小さい場合、バッテリ50は、その不足分を補うため、放電する。
エンジン20の停止中、オルタネータ150は発電を停止する。発電停止中、バッテリ50は、充電されない状態となり、車両ECU140や電気負荷160に対して放電のみ行う状態となる。
組電池60のセル62は、例えば12個あり(図2参照)、3並列で4直列に接続されている。図5は、並列に接続された3つのセル62を1つの電池記号で表している。セル62は、プリズマティックセルに限定はされず、円筒型セルであってもよいし、ラミネートフィルムケースを有するパウチセルであってもよい。
組電池60、電流遮断装置53及び電流検出部57は、パワーライン55P、パワーライン55Nを介して、直列に接続されている。パワーライン55P、55Nは、銅などの金属材料からなる板状導体であるバスバーBSB(図2参照)を用いることが出来る。
図5に示すように、パワーライン55Pは、正極の外部端子51と組電池60の正極とを接続する。パワーライン55Nは、負極の外部端子52と組電池60の負極とを接続する。外部端子51、52は、バッテリ50の、自動車10(電気負荷160)との接続用端子である。バッテリ50は、外部端子51、52を介してオルタネータ150や電気負荷160に電気的に接続される。
電流遮断装置53は、正極のパワーライン55Pに設けられている。電流遮断装置53は、機械式の接点54を有するリレーである。図8に示すように、接点54は、固定接点54Aと可動接点54Bからなり、2つの接点54A、54Bが接触することで導通し、2つの接点54A、54Bが離れることで、導通が遮断される。
電流遮断装置53は、ラッチリレーであることが好ましい。電流遮断装置53は、ノーマリクローズタイプであり、正常時、CLOSEに制御される。バッテリ50に何らかの異常があった場合、電流遮断装置53をCLOSEからOPENに切り換えることで、組電池60の電流Iを遮断出来る。
電流検出部57は、負極のパワーライン55Nに設けられている。電流検出部57は、シャント抵抗でもよい。抵抗式の電流検出部57は、電流検出部57の両端電圧Vrに基づいて、組電池60の電流Iを計測することが出来る。電流検出部57は、電圧Vrの極性(正負)から放電と充電を判別出来る。電流検出部57は、磁気センサでもよい。
電圧検出部110は、各セル62の電圧Vsと組電池60の総電圧Vtを検出することが出来る。温度センサ58は、組電池60に取り付けられており、組電池60あるいはその周囲の温度を検出する。
管理装置130は、回路基板100(図2参照)上に実装されており、図5に示すように、CPU131と、メモリ132と、通信部133を備える。管理装置130は、「診断装置」の一例である。
通信部133は、信号線を介して、車両ECU140に対して接続されており、車両ECU140と通信する。管理装置130は、車両ECU140から、車両10の動作状態(走行中、停車中、駐車中など)に関する信号を通信により受信出来る。
管理装置130は、電圧検出部110、電流検出部57、温度センサ58の出力に基づいて、バッテリ50の状態を監視する。つまり、組電池60の温度、電流I、各セルのセル電圧Vs、総電圧Vtを監視する。
メモリ132には、接点54の劣化を診断するコンピュータプログラム並びに、コンピュータプログラムの実行に必要なデータが記憶されている。コンピュータプログラムは、CD-ROM等の記録媒体に記憶して使用、譲渡、貸与等されてもよい。コンピュータプログラムは、電気通信回線を用いて配信されてもよい。
2.アーク放電と接点54の劣化診断
車両10に対するバッテリ50の取付作業時や交換作業時に、バッテリ50の2つの外部端子51、52に金属製の工具などの短絡物170が接触して、バッテリ50が外部短絡する場合がある。
外部短絡が発生すると、図6に示す一点鎖線の経路で、許容電流Ixを超える短絡電流Isが流れる。短絡電流Isは、一例として、5000A程度の大電流である。許容電流Ixは、通常使用時に計測される電流Iの最大値(例えばクランキング電流)よりも大きな値であり、一例として、2000A程度の電流である。
管理装置130は、許容電流Ixを超える短絡電流Isを検出すると、電流遮断装置53にOPEN信号Srを出力し、接点54をCLOSEからOPENに切り換えるOPEN制御を行う。OPEN制御の実行により、短絡電流Isを遮断出来る。
図7は、電流遮断装置53による短絡電流Isの遮断特性である。時刻t0は、管理装置130による短絡電流Isの検出時刻、時刻taは、管理装置130から電流遮断装置53にOPEN信号Srを出力する時刻である。
第1時刻t1は、接点54がOPENし始める時刻である。接点54がOPENし始めると、短絡電流Isは時間と共に減少し、最終的にほぼゼロになる。
第1時刻t1で接点54をOPENしても、短絡電流Isが直にゼロにならない理由は、図8に示すように、接点54がOPENし始めると、端子間にアーク放電が発生し、アーク電流Iaが流れるためである。
アーク電流Iaは、(1)、(2)の場合に大きくなる。アーク放電の時間は、(3)~(5)の場合に長くなる。
(1)回路全体の抵抗が低い場合
(2)組電池の起電力が高い場合
(3)遮断しようとする短絡電流が大きい場合
(4)電流遮断装置の両端電圧が高い場合
(5)遮断しようとする回路のインダクタンスが大きい場合
図9Aは、アーク放電が短時間で消滅した場合の短絡電流Isの遮断特性、図9Bは、アーク放電が長時間継続した場合の短絡電流Isの遮断特性である。第2時刻t2は、アーク電流Iaがほぼゼロになり、アーク放電が消滅する消滅時刻である。
図9A、図9Bにて、ハッチングで示す領域SIは、アーク放電に伴うアーク電流Iaの積分値(t1~t2の期間Tにおけるアーク電流Iaの積分値)を示す。
アーク電流Iaの積分値SIが大きいほど、接点54の劣化は顕著である。この実施形態では、アーク電流Iaの積分値SIに基づいて、アーク放電による接点54の劣化度合いを判定する。
尚、接点54の劣化判定は、アーク電流Iaに基づいてのみ行い、アーク放電発生前(t0~t1)の短絡電流Isは、判定材料としない。
図10は、接点54の劣化度合いを診断する第1診断フローである。第1診断フローは、S10~S80の8つのステップから構成されており、管理装置130が許容電流Ixを超える短絡電流Isを検出した場合に実行される。
管理装置130は、診断フローがスタートすると、電流遮断装置53にOPEN信号を出力する(S10)。電流遮断装置53は、管理装置130からOPEN信号を受信すると、接点54をCLOSEからOPENに切り換える。接点54がOPENし始めると、アーク放電が発生し、接点間にアーク電流Iaが流れる。
管理装置130は、OPEN信号Srの出力後、アーク放電の発生時刻からアーク電流Iaの積分を開始する(S20)。
アーク放電の発生時刻は、電流遮断装置53に流れる短絡電流Isの時間変化(dIs/dt)の絶対値を閾値と比較することにより、判断できる。この例では、電流遮断装置53に流れる短絡電流Isの時間変化(dIs/dt)の絶対値が閾値よりも大きくなった時刻t1をアーク放電の発生時刻と判断している。アーク電流Iaは、電流検出部57にて計測することが出来る。
アーク電流Iaは、通常、アーク放電の発生時刻t1付近が最大であり、接点間の距離が大きくなるにつれ、減少する(S30)。
その後、アーク電流Iaがほぼゼロになるアーク放電の消滅時刻t2にて、管理装置130は、アーク電流Iaの積分を終了する(S40)。
電流検出部57の計測値がゼロを基準とする所定範囲に含まれていれば、アーク電流Iaがゼロに収束していると判断することが出来る。
管理装置130は、その後、S20~S40で計測したアーク電流Iaの積分値SIに、メモリ132に保存された過去のアーク電流Iaの積分値を加算して、アーク電流Iaの合計積分値を算出する(S50)。図11に示すように、S20~S40で計測したアーク電流Iaの積分値が「SI1」、過去のアーク電流Iaの積分値が「SI2」の場合、アーク電流Iaの合計積分値は、「SI1+SI2」である。
管理装置130は、アーク電流Iaの合計積分値を算出すると、算出した合計積分値を閾値と比較する(S60)。過去に許容電流Ixを超える短絡電流Isが無かった場合(アーク放電無しの場合)、管理装置130は、S20~S40で計測したアーク電流Iaの積分値SIを、閾値と比較する。
管理装置130は、アーク電流Iaの合計積分値が閾値より大きい場合(S60:YES)、接点54は故障(劣化大)と判断する。
接点54の故障を検出した場合、管理装置130は、電流遮断装置53をOPENに維持することにより、バッテリ50の使用を禁止する(S70)。
管理装置130は、アーク電流Iaの合計積分値が閾値以下の場合(S60:NO)、接点54は故障していない(劣化小)と判断する。
接点54は故障していないと判断した場合、管理装置130は、外部短絡が解消する等、所定条件下のもと、電流遮断装置53のCLOSEへの切り換えを許可する。CLOSEへの切り換えを許可することで、外部短絡解消後、バッテリ50を使用することが出来る。また、メモリ132に保存されたアーク電流Iaの過去の積分値を、S50で算出した数値に更新する(S80)。これにて、メモリ132のデータを最新の合計積分値に更新することができる。以上により、判定フローの1サイクルは終了する。
第1判定フローは、許容電流Ixを超える電流Iが検出される度に、実行される。そして、複数回の電流遮断により、アーク電流Iaの合計積分値が閾値を超えると(S60:YES)、その後、バッテリ50の使用は禁止される(S70)。
3.効果説明
この構成では、接点54の診断結果から、バッテリ50の使用を適切なタイミングで制限することが出来る。
接点54の劣化が大きい場合、バッテリ50の使用を禁止することで、接点54の固着による電流遮断装置53の故障を抑制することが出来る。また、接点抵抗の増大により電池性能が低下したバッテリ50の使用を抑制出来る。
<実施形態2>
実施形態1は、アーク電流Iaの積分値SIに基づいて、アーク放電による接点54の劣化を判定した。実施形態2では、アーク放電に伴う接点54の発熱量Qに基づいて、接点54の劣化をする。
発熱量Qは、アーク放電中の期間Tを対象として、IとVabの積を積分することにより、算出出来る。
Q=∫(Ia×Vab)dt
Iaは接点54に流れるアーク電流、Vabは、電流遮断装置53の両端電圧である。
図12は、バッテリ200のブロック図である。バッテリ200は、バッテリ50に対して、電流遮断装置53の両端点A、Bの電圧Va、Vbを計測する計測線L1、L2が追加されている。
両端電圧Vabは、A点の電圧VaとB点の電圧Vbの差から算出出来る。
Vab=Va-Vb
図13は、接点54の劣化度合いを診断する第2診断フローである。第2診断フローは、図10の第1診断フローに対して「接点54の発熱量Q」を算出(S25~S45)する点が異なっており、アーク放電に伴う接点54の合計発熱量を閾値と比較して、接点54の劣化を診断する(S55、S65)。
この構成は、実施形態1と同様に、接点54の診断結果から、バッテリ50の使用を適切なタイミングで制限することが出来る。尚、この実施形態でも、接点54の劣化の診断後、メモリ132に保存されたアーク放電に伴う接点54の過去の発熱量を、S55で算出した数値に更新する(S85)。これにて、メモリ132のデータを最新の合計発熱量に更新することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)セル(繰り返し充放電可能な蓄電セル)62は、リチウムイオン二次電池セルに限らず、他の非水電解質二次電池セルでもよい。二次電池セル62に代えて、キャパシタを用いることも出来る。また、セル62は、複数を直並列に接続する場合に限らず、直列の接続や、単セルでもよい。
(2)上記実施形態1、2では、バッテリ50を車両10に搭載したが、船舶や航空機など車両以外の移動体に搭載してもよい。また、バッテリ50や、接点54の診断方法を、移動体に限らず、分散型発電システムにおける変動吸収用の蓄電装置やUPS(無停電電源装置)など、定置用途に用いてもよい。
(3)上記実施形態1、2では、管理装置130を、バッテリ50の内部に設けた。バッテリ50は、電流検出部57や電圧検出部110などの計器類及び電流遮断装置53を少なくとも備えていればよく、管理装置130はバッテリ50の装置外に有ってもよい。
(4)上記実施形態1、2では、電流遮断装置53をリレーとした。電流遮断装置53は機械的な接点54を有していれば、リレー以外のスイッチでもよい。また、電流遮断装置53を負極のパワーライン55Nに配置し、電流検出部57を正極のパワーライン55Pに配置してもよい。
(5)上記実施形態1では、アーク放電の発生時刻t1を、短絡電流Isの時間変化により判断した。アーク放電の発生時刻t1は、OPEN信号Srの出力時刻taから所定時間Yが経過した時点としてもよい。所定時間Yは、電流遮断装置53の動作時間(OPEN信号Srを受けてから接点54が実際に開き始めるまでの時間)から求めることが出来る。所定時間Yは、CPU131の内部クロック等を用いて計時してもいいし、管理装置130にタイマー等の計時部を設けて計時してもよい。
(6)上記実施形態1、2では、接点54の劣化を検出した場合(S60、S65:YES)、バッテリ50の使用を禁止した(S70)。接点54の劣化を検出した場合、バッテリ50の使用を完全に禁止せず、使用を一部制限してもよい。例えば、劣化前に比べて、バッテリ50の許容電流Ixや充電電圧を低くすることにより、使用を一部制限してもよい。
10 車両
50 バッテリ(蓄電装置)
53 電流遮断装置
54 接点
57 電流検出部
60 組電池
130 管理装置(診断装置)
170 短絡物
Ia アーク電流
SI アーク電流の積分値

Claims (7)

  1. 電流遮断装置の接点の劣化を診断する診断装置であって、
    前記接点のOPEN制御により前記接点に流れるアーク電流に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する、診断装置。
  2. 請求項1に記載の診断装置であって、
    アーク放電開始から終了までの前記アーク電流の積分値又は前記アーク電流による前記接点の発熱量に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する、診断装置。
  3. 請求項2に記載の診断装置であって、
    複数回のOPEN制御によりアーク放電が複数回発生した場合、アーク放電1回ごとの前記アーク電流の積分値を合計した合計積分値又はアーク放電1回ごとの前記アーク電流による前記接点の発熱量を合計した合計発熱量に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する、診断装置。
  4. 請求項2又は3に記載の診断装置であって、
    前記接点に流れる電流の単位時間あたりの変化の絶対値が所定の閾値より大きくなった時刻をアーク放電開始の時刻とする、診断装置。
  5. 請求項2又は3に記載の診断装置であって、
    前記診断装置から前記電流遮断装置にOPEN信号を出力した時刻から所定時間が経過した時刻を、アーク放電開始の時刻とする、診断装置。
  6. 蓄電装置であって、
    セルと、
    機械的な接点を有する電流遮断装置と、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の診断装置と、を備える、蓄電装置。
  7. 電流遮断装置の接点の劣化を診断する診断方法であって、
    前記接点のOPEN制御により前記接点に流れるアーク電流に基づいて、アーク放電による前記接点の劣化を診断する、診断方法。
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