JP2023034656A - Lc複合電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】インダクタ素子のQ値を十分に確保することが可能なLC複合電子部品を提供する。【解決手段】LC複合電子部品1は、基板2上に設けられたキャパシタ素子C及びこれを埋め込む絶縁樹脂層11と、インダクタ素子L及びこれを埋め込む絶縁樹脂層12,13と、絶縁樹脂層14を貫通して設けられ、下端がインダクタ素子Lに接続されたポスト導体P1,P2と、絶縁樹脂層14上に設けられ、ポスト導体P1,P2の上端に接続された端子電極E1,E2とを備える。ポスト導体P1,P2の高さHは、インダクタ素子Lを構成する導体パターンの厚みT2,T3よりも大きい。このように、ポスト導体P1,P2の高さHが十分に確保されていることから、回路基板に実装した状態において、回路基板上の導体パターンとインダクタ素子Lの距離を確保することができる。【選択図】図2
Description
本発明は電子部品に関し、特に、インダクタ素子とキャパシタ素子を含むLC複合電子部品に関する。
特許文献1には、基板上にインダクタ素子とキャパシタ素子が積層された構造を有するLC複合電子部品が開示されている。この種の電子部品においては、最上層に位置する導体層が端子電極として用いられる。
特許文献1に記載されたLC複合電子部品は、基板が上側となるよう、上下反転させて回路基板に実装される。このため、回路基板上の導体パターンのレイアウトによっては、回路基板上の導体パターンとLC複合電子部品に内蔵されたインダクタ素子の距離が近接し、これによってQ値が低下することがあった。
したがって、本発明は、回路基板に実装した状態におけるインダクタ素子のQ値を十分に確保することが可能なLC複合電子部品を提供することを目的とする。
本発明によるLC複合電子部品は、基板と、基板上に設けられたキャパシタ素子と、キャパシタ素子を埋め込む第1の絶縁樹脂層と、第1の絶縁樹脂層上に設けられ、キャパシタ素子に接続されたインダクタ素子と、インダクタ素子を埋め込む第2の絶縁樹脂層と、第2の絶縁樹脂層上に設けられた第3の絶縁樹脂層と、第3の絶縁樹脂層を貫通して設けられ、下端がインダクタ素子に接続されたポスト導体と、第3の絶縁樹脂層上に設けられ、ポスト導体の上端に接続された端子電極とを備え、ポスト導体の高さは、インダクタ素子を構成する導体パターンの厚みよりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、ポスト導体の高さが十分に確保されていることから、回路基板に実装した状態において、回路基板上の導体パターンとLC複合電子部品に内蔵されたインダクタ素子の距離を確保することができる。これにより、回路基板に実装した状態におけるインダクタ素子のQ値を高めることが可能となる。しかも、端子電極側からキャパシタ素子に加わる応力が長いポスト導体によって緩和されることから、キャパシタ素子にクラックなどが生じにくくなる。
本発明において、ポスト導体の高さは、インダクタ素子を構成する導体パターンの厚みの3倍以下であっても構わない。これは、ポスト導体の高さをそれ以上に大きくしても、Q値にほとんど変化が生じないからである。
本発明において、ポスト導体の高さは、基板の厚みよりも大きくても構わない。これによれば、全体の厚みを薄くすることが可能となる。
本発明において、ポスト導体の高さは、基板の表面からインダクタ素子を構成する最上層の導体層までの厚みよりも小さくても構わない。これによれば、インダクタ素子を構成する導体パターンの厚みを十分に確保することが可能となる。
このように、本発明によるLC複合電子部品によれば、回路基板に実装した状態におけるインダクタ素子のQ値を十分に確保することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるLC複合電子部品1の構造を説明するための略断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるLC複合電子部品1は、基板2と、基板2の上面に交互に積層された導体層M1~M4と絶縁樹脂層11~14を備えている。基板2の材料としては、化学的・熱的に安定で応力発生が少なく、表面の平滑性を保つことができる材料であればよく、特に限定されるものではないが、シリコン単結晶、アルミナ、サファイア、窒化アルミ、MgO単結晶、SrTiO3単結晶、表面酸化シリコン、ガラス、石英、フェライト、配線板などを用いることができる。基板2の表面は平坦化層3で覆われている。平坦化層3としては、アルミナや酸化シリコンなどを用いることができる。
導体層M1は最下層に位置する導体層であり、導体パターン21,22を含んでいる。導体パターン21はキャパシタ素子の下部電極を構成し、その上面及び側面は誘電体膜(容量絶縁膜)4で覆われている。LC複合電子部品1の外周部では誘電体膜4が除去されており、これによって応力が緩和されている。
導体パターン21の上面には、誘電体膜4を介して導体パターン23が形成されている。導体パターン23は、導体層M1と導体層M2の間に位置する導体層MMに属し、キャパシタ素子の上部電極を構成する。これにより、導体パターン21を下部電極とし、導体パターン23を上部電極とするキャパシタ素子が形成される。導体層M1及び導体層MMは、パッシベーション膜5を介して絶縁樹脂層11で覆われる。本実施形態においては、誘電体膜4とパッシベーション膜5がいずれも無機絶縁材料からなる。誘電体膜4を構成する無機絶縁材料とパッシベーション膜5を構成する無機絶縁材料は、同じ材料であっても構わないし、異なる材料であっても構わない。LC複合電子部品1の外周部ではパッシベーション膜5が除去されており、これによって応力が緩和されている。
導体層M2は、絶縁樹脂層11の表面に設けられた2層目の導体層であり、導体パターン24,25を含んでいる。導体パターン24は、それぞれビア導体24a,24bを介して導体パターン23,22に接続されている。導体パターン25は、ビア導体25aを介して導体パターン21に接続されている。導体層M2は、絶縁樹脂層12によって覆われる。
導体層M3は、絶縁樹脂層12の表面に設けられた3層目の導体層であり、導体パターン26,27を含んでいる。導体パターン26は、ビア導体26aを介して導体パターン24に接続されている。導体層M3は、絶縁樹脂層13によって埋め込まれるとともに、絶縁樹脂層14によって覆われる。
導体層M4は、絶縁樹脂層14の表面に設けられた4層目の導体層であり、端子電極E1,E2を含んでいる。端子電極E1,E2は、それぞれ絶縁樹脂層14を貫通して設けられたポスト導体P1,P2を介して導体パターン26,27に接続されている。導体パターン22,24~27は例えばコイルパターンの一部であり、これにより、基板2上にキャパシタ素子とインダクタ素子が集積される。
図1に示すように、本実施形態によるLC複合電子部品1は、一般的なLC複合電子部品と比べて、ポスト導体P1,P2の高さが大幅に高くなるよう設計されているとともに、全体の厚みが増大しないよう、基板2の厚みが薄く設計されている。例えば、基板2の厚さをT1、導体層M2の厚さをT2、導体層M3の厚さをT3、ポスト導体P1,P2の高さ(=絶縁樹脂層14の厚さ)をH、端子電極E1,E2の厚さをT4とした場合、ポスト導体P1,P2の高さHは、
H>T1、
H>T2、
H>T3、且つ、
H>T4
を満たしている。つまり、ポスト導体P1,P2の高さHは、基板2の厚みT1よりも大きく、インダクタ素子を構成する導体パターン24~27の厚みT2,T3よりも大きく、端子電極E1,E2のみT4よりも大きい。但し、基板2の厚みT1が薄すぎると全体の機械的強度が不足することから、基板2の厚みT1については、全体の機械的強度が確保される範囲で薄くすることが好ましい。また、導体パターン24~27の厚みT2,T3を薄くするとインダクタ素子のQ値が低下することから、導体パターン24~27の厚みT2,T3を薄くのではなく、ポスト導体P1,P2の高さHを拡大することが好ましい。また、ポスト導体P1,P2の高さHは、キャパシタ素子及びインダクタ素子が形成される機能層の厚み、つまり、基板2の表面からインダクタ素子を構成する最上層の導体層M3までの厚みT5よりも小さいことが好ましい。
H>T1、
H>T2、
H>T3、且つ、
H>T4
を満たしている。つまり、ポスト導体P1,P2の高さHは、基板2の厚みT1よりも大きく、インダクタ素子を構成する導体パターン24~27の厚みT2,T3よりも大きく、端子電極E1,E2のみT4よりも大きい。但し、基板2の厚みT1が薄すぎると全体の機械的強度が不足することから、基板2の厚みT1については、全体の機械的強度が確保される範囲で薄くすることが好ましい。また、導体パターン24~27の厚みT2,T3を薄くするとインダクタ素子のQ値が低下することから、導体パターン24~27の厚みT2,T3を薄くのではなく、ポスト導体P1,P2の高さHを拡大することが好ましい。また、ポスト導体P1,P2の高さHは、キャパシタ素子及びインダクタ素子が形成される機能層の厚み、つまり、基板2の表面からインダクタ素子を構成する最上層の導体層M3までの厚みT5よりも小さいことが好ましい。
一例として、T1=47μm、T2=20μm、T3=35μm、T4=20μm、T5=73μm、H=60μmとすることができる。
図2は、本実施形態によるLC複合電子部品1を回路基板100に実装した状態を示す模式的な側面図である。
図2に示すように、本実施形態によるLC複合電子部品1は、基板2が上側となるよう、上下反転させた状態で回路基板100に実装される。回路基板100の表面には、ランドパターン101,102が設けられており、ハンダ103を介してそれぞれ端子電極E1,E2に接続される。回路基板100の内部又は裏面には、大面積のグランドパターンGも形成されている。
このような構造を有する回路基板100に本実施形態によるLC複合電子部品1を実装すると、グランドパターンGの影響によって、LC複合電子部品1に内蔵されたインダクタ素子LのQ値が低下するおそれがある。しかしながら、本実施形態によるLC複合電子部品1は、基板2の厚みT1が薄く、ポスト導体P1,P2の高さHが大きくなるよう設計されていることから、インダクタ素子LとグランドパターンGの距離が拡大される。これにより、グランドパターンGに起因するインダクタ素子LのQ値の低下が抑制される。しかも、長いポスト導体P1,P2によって、端子電極E1,E2側からキャパシタ素子Cに加わる応力が緩和されることから、キャパシタ素子Cにクラックなどが生じにくくなる。
図3は、LC複合電子部品1を回路基板100に実装した状態における、ポスト導体P1,P2の高さHとQ値との関係を示すグラフであり、T1~T5の値が上述した値である場合を示している。
図3に示すように、インダクタ素子LのQ値は、ポスト導体P1,P2の高さHが大きくなるほど向上する傾向が見られる。しかしながら、ポスト導体P1,P2の高さHに応じたQ値の向上は、H=60μm近傍において緩やかになり、H=90μm近傍においてほぼ飽和する。この点を考慮すれば、ポスト導体P1,P2の高さHは、インダクタ素子を構成する導体パターン26,27の厚みT3の3倍以下とすることが好ましい。
このように、本実施形態によるLC複合電子部品1は、下端がインダクタ素子Lに接続され、上端が端子電極E1,E2に接続されたポスト導体P1,P2を備え、ポスト導体P1,P2の高さHが十分な大きさを有していることから、回路基板100に実装した場合におけるQ値の低下を抑制することが可能となる。
ポスト導体P1,P2の平面形状については特に限定されず、円形であっても構わないし、矩形であっても構わない。また、図4に示す第1の変形例のように、一体化された複数の円形状の開口部にポスト導体P1,P2が埋め込まれた形状であっても構わない。例えば、端子電極E1,E2の平面サイズが150μm×150μmである場合、径が50μmである円形状の開口部が複数個重なり、これにより一体化された開口部にポスト導体P1,P2が埋め込まれていても構わない。複数の円形状の開口部は、図5に示す第2の変形例のように、互いに独立していても構わない。いずれの場合であっても、ポスト導体P1,P2の平面サイズは、端子電極E1,E2の平面サイズの40%以上であることが好ましい。これによれば、ポスト導体P1,P2と端子電極E1,E2の密着性が高められる。
また、ポスト導体P1,P2の断面形状についても特に限定されず、図6に示す第3の変形例によるLC複合電子部品1aのように、高さ方向における略中央部において径が最大となり、高さ方向における両端部に近づくにつれて径が縮小する断面形状であっても構わない。これによれば、ポスト導体P1,P2の脱落を防止することができる。或いは、図7に示す第4の変形例によるLC複合電子部品1bのように、高さ方向における上端部において、ポスト導体P1,P2の径が拡大する断面形状であっても構わない。これによれば、下端部におけるポスト導体P1,P2の径を拡大することなく、ポスト導体P1,P2と端子電極E1,E2の接触面積を拡大することができる。
次に、本実施形態によるLC複合電子部品1の製造方法について説明する。
図8~図31は、本実施形態によるLC複合電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。LC複合電子部品1の製造プロセスにおいては、集合基板を用いて複数のLC複合電子部品1が多数個取りされるが、以下に説明する製造プロセスは、1個のLC複合電子部品1の製造プロセスに着目して説明する。
まず、図8に示すように、基板(集合基板)2上にスパッタリング法などを用いて平坦化層3を形成し、その表面を研削或いはCMPなどの鏡面化処理を行なって平滑化する。その後、平坦化層3の表面にスパッタリング法や無電解メッキなどを用いてシード層Sを形成する。次に、図9に示すように、シード層S上にレジスト層R1をスピンコートした後、導体層M1を形成すべき領域のシード層Sが露出するよう、レジスト層R1をパターニングする。この状態で、シード層Sを給電体とする電解メッキを行うことにより、図10に示すように、シード層S上にメッキ層Pを形成する。シード層Sとメッキ層Pの積層体は、導体層M1を構成する。図10に示す断面においては、導体層M1に導体パターン21,22及び犠牲パターン31,32が含まれている。そして、図11に示すようにレジスト層R1を除去し、図12に示すように表面に露出するシード層Sを除去すれば、導体層M1が完成する。シード層Sの除去は、エッチング又はイオンミリングによって行うことができる。
次に、図13に示すように、導体層M1の上面及び側面を含む全面に誘電体膜4を成膜する。誘電体膜4としては、例えば、窒化シリコン(SiNx)や酸化シリコン(SiOx)などの常誘電体材料の他、公知の強誘電体材料などからなる無機絶縁材料を利用することができる。誘電体膜4の成膜方法としては、スパッタリング法、プラズマCVD法、MOCVD法、ゾルゲル法、電子ビーム蒸着法などを用いることができる。
次に、図14に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法を用いることによって、導体パターン21の上面に誘電体膜4を介して導体パターン23を形成する。導体パターン23も、シード層Sとメッキ層Pの積層体からなる。これにより、導体層MMが完成し、導体パターン21を下部電極とし、導体パターン23を上部電極とするキャパシタ素子が形成される。次に、図15に示すように、導体層M1,MMの上面及び側面を含む全面にパッシベーション膜5を成膜する。パッシベーション膜5としては、誘電体膜4と同じ無機絶縁材料を用いることができる。
次に、図16に示すように、犠牲パターン31,32を覆うことなく、導体パターン21,22を覆うレジスト層R2を形成する。レジスト層R2のエッジは、最終的にLC複合電子部品1となる部分よりもやや内側に設定する。この状態でパッシベーション膜5及び誘電体膜4をエッチングすることにより、図17に示すように、最終的にLC複合電子部品1の外周部となる部分のパッシベーション膜5及び誘電体膜4を除去する。パッシベーション膜5及び誘電体膜4のエッチングは、イオンミリングなどの異方性の高いエッチング方法を用いることが好ましい。これにより、基板2に対して平行な部分、つまり、平坦化層3の表面や、犠牲パターン31,32の上面を覆うパッシベーション膜5及び誘電体膜4が除去される一方、基板2に対して垂直な部分、つまり、犠牲パターン31,32の側面を覆うパッシベーション膜5及び誘電体膜4は除去されることなく残存する。
次に、図18に示すように導体層M1,MMを覆う絶縁樹脂層11を形成する。絶縁樹脂層11の成膜は、コート法(例えばスピンコート法)によって行うことができる。これは、導体層M1,MMの合計膜厚が例えば約10μmと薄いため、ラミネート法によって絶縁樹脂層11を形成するよりも、低コストだからである。絶縁樹脂層11の材料としては、感光性のポリイミド系樹脂を用いることができる。次に、図19に示すように、絶縁樹脂層11をパターニングすることによって、絶縁樹脂層11に開口部41~45を形成する。開口部41~45の形成は、図示しないフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法によって行うことができる。これにより、導体パターン21~23の上面を覆うパッシベーション膜5はそれぞれ開口部41~43を介して露出し、犠牲パターン31,32はそれぞれ開口部44,45を介して露出する。
次に、図20に示すように、絶縁樹脂層11上にレジスト層R3を形成した後、レジスト層R3に開口部51~53を形成する。開口部51~53は、それぞれ開口部41~43と重なる位置に設けられる。これにより、導体パターン21~23の上面を覆うパッシベーション膜5は、それぞれ開口部51~53を介して露出する。この状態で、イオンミリングなどを行うことにより、開口部51,52に露出するパッシベーション膜5及び誘電体膜4を除去するとともに、開口部53に露出するパッシベーション膜5を除去する。これにより、開口部51~53と重なる位置において導体パターン21~23の上面が露出する。
そして、レジスト層R3を除去した後、図21に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法によって、絶縁樹脂層11上に導体層M2を構成する。図21に示す断面においては、導体層M2に導体パターン24,25及び犠牲パターン33,34が含まれている。ここで、導体パターン24は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して導体パターン22,23に共通に接続され、導体パターン25は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して導体パターン21に接続される。導体パターン24,25のうち絶縁樹脂層11の開口部内に位置する部分は、ビア導体24a,24b,25aを構成する。また、犠牲パターン33,34は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して犠牲パターン31,32にそれぞれ接続される。
次に、図22に示すように導体層M2を覆う絶縁樹脂層12を形成する。絶縁樹脂層12の成膜は、ラミネート法によって行うことができる。これは、導体層M2の厚さが例えば約20μmと厚いため、コート法によって絶縁樹脂層12を形成するよりも、低コストで形成できるからである。絶縁樹脂層12の材料としては、非感光性のエポキシ系樹脂を用いることができる。絶縁樹脂層12には、熱膨張係数を調整するフィラーが添加されており、これにより絶縁樹脂層11よりも低い熱膨張係数を有している。
次に、図23に示すように、絶縁樹脂層12に開口部54~56を形成する。開口部54~56の形成は、レーザー加工によって行うことができる。これにより、導体パターン24は開口部54を介して露出し、犠牲パターン33,34はそれぞれ開口部55,56を介して露出する。その後、過マンガン酸塩などを用いたデスミア処理を行うことによって、開口部54~56内の残渣を除去する。
次に、図24に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法によって、絶縁樹脂層12上に導体層M3を構成する。図24に示す断面においては、導体層M3に導体パターン26,27及び犠牲パターン35,36が含まれている。ここで、導体パターン26は、絶縁樹脂層12に設けられた開口部を介して導体パターン24に接続される。導体パターン26のうち絶縁樹脂層12の開口部内に位置する部分は、ビア導体26aを構成する。また、犠牲パターン35,36は、絶縁樹脂層12に設けられた開口部を介して犠牲パターン33,34にそれぞれ接続される。
次に、図25に示すように導体層M3を覆う絶縁樹脂層13を形成する。絶縁樹脂層13の成膜は、ラミネート法によって行うことができる。これは、導体層M3の厚さが例えば約35μmと厚いため、コート法によって絶縁樹脂層13を形成するよりも、低コストで形成できるからである。絶縁樹脂層13の材料としては、絶縁樹脂層12と同じ材料を用いることができる。
次に、図26に示すように、導体層M3が露出するまで絶縁樹脂層13の表面を研磨、研削又はアッシングする。このようにして導体層M3の表面を露出させた後、図27に示すように、全面にシード層S及びレジスト層R4を形成する。その後、レジスト層R4に開口部61~64を形成する。開口部61~64は、それぞれ導体パターン26,27及び犠牲パターン35,36と重なる位置に設けられる。次に、図28に示すように、シード層Sを給電体とする電解メッキを行うことにより、開口部61~64の内部にポスト導体P1,P2及び犠牲パターン37,38を形成する。
次に、図29に示すようにレジスト層R4を除去し、表面に露出するシード層Sを除去する。次に、図30に示すように、ポスト導体P1,P2及び犠牲パターン37,38を覆う絶縁樹脂層14を形成した後、ポスト導体P1,P2及び犠牲パターン37,38が露出するまで絶縁樹脂層14の表面を研磨、研削又はアッシングする。絶縁樹脂層14の成膜は、ラミネート法によって行うことができる。これは、ポスト導体P1,P2の高さHが例えば約60μmと厚いため、コート法によって絶縁樹脂層14を形成するよりも、低コストで形成できるからである。絶縁樹脂層14の材料としては、絶縁樹脂層12,13と同じ材料を用いることができる。
次に、図31に示すように、酸などを用いたエッチングを行うことにより、犠牲パターン31~38を除去する。これにより、犠牲パターン31~38が除去された領域に空間Aが形成される。そして、ポスト導体P1,P2の上端と接するよう、絶縁樹脂層14の表面に端子電極E1,E2を形成した後、空間Aに沿って基板2を切断することによってLC複合電子部品1を個片化する。これにより、本実施形態によるLC複合電子部品1が完成する。
図32は、本発明の第2の実施形態によるLC複合電子部品1cの構造を説明するための略断面図である。
図32に示すように、第2の実施形態によるLC複合電子部品1cは、ポスト導体P1,P2と導体パターン26,27がビア導体を介して接続され、端子電極E1,E2とポスト導体P1,P2がビア導体を介して接続されている点において、図1に示した第1の実施形態によるLC複合電子部品1と相違している。その他の基本的な構成は第1の実施形態によるLC複合電子部品1と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
このような構造は、図26及び図30に示した絶縁樹脂層13,14の研磨工程を行う代わりに、絶縁樹脂層13,14に開口部を形成することによって得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、端子電極E1,E2は、ポスト導体P1,P2の表面に樹脂電極などの導電性ペーストを印刷した後、導電性ペーストの表面をNi/Sn膜で覆うことによって形成されたものであっても構わない。
1,1a~1c LC複合電子部品
2 基板
3 平坦化層
4 誘電体膜
5 パッシベーション膜
11~14 絶縁樹脂層
21~27 導体パターン
24a,24b,25a,26a ビア導体
31~38 犠牲パターン
41~45,51~56,61~64 開口部
100 回路基板
101,102 ランドパターン
103 ハンダ
A 空間
C キャパシタ素子
E1,E2 端子電極
G グランドパターン
L インダクタ素子
M1~M4,MM 導体層
P メッキ層
P1,P2 ポスト導体
R1~R4 レジスト層
S シード層
2 基板
3 平坦化層
4 誘電体膜
5 パッシベーション膜
11~14 絶縁樹脂層
21~27 導体パターン
24a,24b,25a,26a ビア導体
31~38 犠牲パターン
41~45,51~56,61~64 開口部
100 回路基板
101,102 ランドパターン
103 ハンダ
A 空間
C キャパシタ素子
E1,E2 端子電極
G グランドパターン
L インダクタ素子
M1~M4,MM 導体層
P メッキ層
P1,P2 ポスト導体
R1~R4 レジスト層
S シード層
Claims (4)
- 基板と、
前記基板上に設けられたキャパシタ素子と、
前記キャパシタ素子を埋め込む第1の絶縁樹脂層と、
前記第1の絶縁樹脂層上に設けられ、前記キャパシタ素子に接続されたインダクタ素子と、
前記インダクタ素子を埋め込む第2の絶縁樹脂層と、
前記第2の絶縁樹脂層上に設けられた第3の絶縁樹脂層と、
前記第3の絶縁樹脂層を貫通して設けられ、下端が前記インダクタ素子に接続されたポスト導体と、
前記第3の絶縁樹脂層上に設けられ、前記ポスト導体の上端に接続された端子電極と、を備え、
前記ポスト導体の高さは、前記インダクタ素子を構成する導体パターンの厚みよりも大きいことを特徴とするLC複合電子部品。 - 前記ポスト導体の高さは、前記インダクタ素子を構成する導体パターンの厚みの3倍以下であることを特徴とする請求項1に記載のLC複合電子部品。
- 前記ポスト導体の高さは、前記基板の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のLC複合電子部品。
- 前記ポスト導体の高さは、前記基板の表面から前記インダクタ素子を構成する最上層の導体層までの厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のLC複合電子部品。
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