JP2022103600A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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和弘 吉川
Kazuhiro Yoshikawa
武 大橋
Takeshi Ohashi
満広 冨川
Mitsuhiro Tomikawa
晃一 角田
Koichi Tsunoda
晃靖 飯岡
Akiyasu Iioka
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Abstract

Figure 2022103600000001
【課題】基板上に複数の導体層と複数の絶縁層が交互に積層された構造を有する電子部品において、表面処理層の密着性を高める。
【解決手段】電子部品1は、基板2上に交互に積層された導体層M1~M5及び絶縁樹脂層11~14を備える。最上層に位置する導体層M5は、端子電極E1,E2を含む。端子電極E1,E2は、本体部であるメッキ層Pとその表面を覆う表面処理層6とを含む。表面処理層6の一部は本体部であるメッキ層Pと絶縁樹脂層14の間に位置する。このように、表面処理層6の一部が本体部であるメッキ層Pと絶縁樹脂層14の間に位置することから、表面処理層6の密着性が高められる。
【選択図】図1

Description

本発明は電子部品及びその製造方法に関し、特に、基板上に複数の導体層と複数の絶縁層が交互に積層された構造を有する電子部品及びその製造方法に関する。
特許文献1には、基板上に複数の導体層と複数の絶縁層が交互に積層された構造を有する電子部品が開示されている。この種の電子部品においては、最上層に位置する導体層が端子電極として用いられる。
特開2019-186337号公報
端子電極の表面は、ハンダの濡れ性を高めるために表面処理層で覆われることがある。表面処理層は、端子電極の本体部と強固に密着していることが好ましい。
本発明は、基板上に複数の導体層と複数の絶縁層が交互に積層された構造を有する電子部品及びその製造方法において、表面処理層の密着性を高めることを目的とする。
本発明による電子部品は、基板と、基板上に交互に積層された複数の導体層及び複数の絶縁樹脂層とを備え、複数の導体層は、複数の絶縁樹脂層のうち最上層の絶縁樹脂層上に設けられ、端子電極を構成する第1の導体層を含み、端子電極は、本体部と本体部の表面を覆う表面処理層とを含み、表面処理層の一部は本体部と最上層の絶縁樹脂層の間に位置することを特徴とする。
本発明によれば、表面処理層の一部が本体部と最上層の絶縁樹脂層の間に位置することから、表面処理層の密着性が高められる。
本発明において、端子電極は平面視で中央部に凹みを有していても構わない。これによれば、端子電極とハンダの密着性が高められる。この場合、端子電極の中央部がほぼ平坦であっても構わない。これによれば、端子電極に塗布されたハンダの中央部におけるボリュームが増大することから、回路基板に対する電子部品の接続信頼性が向上する。
本発明において、複数の導体層は第2の導体層をさらに含み、最上層の絶縁樹脂層は第2の導体層と第1の導体層間に位置し、端子電極は最上層の絶縁樹脂層に設けられた開口部に埋め込まれたビア導体を含み、ビア導体の平面サイズは端子電極の平面サイズの40%以上であっても構わない。これによれば、端子電極の密着性が高められる。この場合、開口部は複数の円形状の開口部が一体化された形状であっても構わないし、開口部を複数備えていても構わない。
本発明による電子部品の製造方法は、基板上に複数の導体層及び複数の絶縁樹脂層を交互に積層することにより電子部品を製造する方法であって、複数の導体層のうち最上層に位置する導体層を形成する工程は、複数の絶縁樹脂層のうち最上層に位置する絶縁樹脂層の表面に無電解メッキによってシード層を形成する工程と、電解メッキによってシード層上に端子電極の本体部を形成する工程と、本体部に覆われていないシード層を除去する工程と、最上層に位置する絶縁樹脂層の表面をエッチングする工程と、端子電極の表面を表面処理層で覆う工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、シード層をオーバーエッチングすることによって本体部の外周近傍のシード層を除去した後、最上層に位置する絶縁樹脂層の表面をエッチングすることにより、本体部の外周近傍に空洞が形成される。この状態で表面処理層を形成すれば、表面処理層の一部を本体部と最上層に位置する絶縁樹脂層の間に形成することが可能となり、表面処理層の密着性が高められる。
このように、本発明によれば、基板上に複数の導体層と複数の絶縁層が交互に積層された構造を有する電子部品及びその製造方法において、表面処理層の密着性を高めることが可能となる。
図1(a)は本発明の一実施形態による電子部品1の構造を説明するための断面図であり、図1(b)は図1(a)に示す領域Bの拡大図である。 図2は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図3は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図4は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図5は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図6は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図7は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図8は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図9は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図10は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図11は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図12は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図13は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図14は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図15は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図16は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図17は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図18は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図19は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図20は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図21は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図22は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図23は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図24は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図25は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図26は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図27は、電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。 図28は変形例による端子電極E1の形状を説明するための模式図であり、(a)は略平面図、(b)は(a)に示すC-C線に沿った略断面図である。 図29は、別の変形例による端子電極E1の形状を説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態による電子部品1の構造を説明するための断面図である。また、図1(b)は、図1(a)に示す領域Bの拡大図である。
本実施形態による電子部品1はLCフィルタであり、図1(a)に示すように、基板2と、基板2の上面に交互に積層された導体層M1~M5と絶縁樹脂層11~14を備えている。基板2の材料としては、化学的・熱的に安定で応力発生が少なく、表面の平滑性を保つことができる材料であればよく、特に限定されるものではないが、シリコン単結晶、アルミナ、サファイア、窒化アルミ、MgO単結晶、SrTiO3単結晶、表面酸化シリコン、ガラス、石英、フェライトなどを用いることができる。基板2の表面は平坦化層3で覆われている。平坦化層3としては、アルミナや酸化シリコンなどを用いることができる。
導体層M1は最下層に位置する導体層であり、導体パターン21,22を含んでいる。導体パターン21,22はいずれも平坦化層3と接する薄いシード層Sと、シード層S上に設けられ、シード層Sよりも膜厚の大きいメッキ層Pによって構成されている。他の導体層に位置する導体パターンについても同様であり、シード層Sとメッキ層Pの積層体によって構成されている。ここで、導体パターン21はキャパシタの下部電極を構成し、その上面及び側面は誘電体膜(容量絶縁膜)4で覆われている。電子部品1の外周部では誘電体膜4が除去されており、これによって応力が緩和されている。
導体パターン21の上面には、誘電体膜4を介して導体パターン23が形成されている。導体パターン23は、導体層M1と導体層M2の間に位置する導体層MMに属し、キャパシタの上部電極を構成する。これにより、導体パターン21を下部電極とし、導体パターン23を上部電極とするキャパシタが形成される。導体層M1及び導体層MMは、パッシベーション膜5を介して絶縁樹脂層11で覆われる。本実施形態においては、誘電体膜4とパッシベーション膜5がいずれも無機絶縁材料からなる。誘電体膜4を構成する無機絶縁材料とパッシベーション膜5を構成する無機絶縁材料は、同じ材料であっても構わないし、異なる材料であっても構わない。電子部品1の外周部ではパッシベーション膜5が除去されており、これによって応力が緩和されている。
導体層M2は、絶縁樹脂層11の表面に設けられた2層目の導体層であり、導体パターン24,25を含んでいる。導体パターン24は、それぞれビア導体24a,24bを介して導体パターン23,22に接続されている。導体パターン25は、ビア導体25aを介して導体パターン21に接続されている。導体層M2は、絶縁樹脂層12によって覆われる。
導体層M3は、絶縁樹脂層12の表面に設けられた3層目の導体層であり、導体パターン26,27を含んでいる。導体パターン26は、ビア導体26aを介して導体パターン24に接続されている。導体層M3は、絶縁樹脂層13によって覆われる。
導体層M4は、絶縁樹脂層13の表面に設けられた4層目の導体層であり、導体パターン28,29を含んでいる。導体パターン28は、ビア導体28aを介して導体パターン26に接続されている。導体層M4は、絶縁樹脂層14によって覆われる。絶縁樹脂層14は、最上層に位置する絶縁樹脂層である。
導体層M5は、絶縁樹脂層14の表面に設けられた最上層に位置する導体層であり、端子電極E1,E2を含んでいる。端子電極E1,E2は、それぞれビア導体E1a,E2aを介して導体パターン28,29に接続されている。導体パターン22,24~29は例えばコイルパターンの一部であり、これにより、基板2上にキャパシタとインダクタが集積される。
図1(a)及び拡大図である図1(b)に示すように、端子電極E1,E2は、絶縁樹脂層14と接するシード層Sと、シード層S上に形成された本体部であるメッキ層Pと、メッキ層Pの表面を覆う表面処理層6によって構成されている。シード層Sは、メッキ層Pを電解メッキによって形成するための給電膜であり、銅と触媒である微量のパラジウムを含んでいる。メッキ層Pは、銅からなる本体部である。表面処理層6は、ハンダの濡れ性を高めるとともに腐食を防止するための層であり、例えばニッケルと金の積層膜からなる。本実施形態においては、表面処理層6がメッキ層Pの上面P1及び側面P2のみならず、絶縁樹脂層14と向かい合う底面P3の外周領域を覆っている。これにより、表面処理層6は、外部に露出する部分だけでなく、メッキ層Pと絶縁樹脂層14の間にも位置することになり、メッキ層Pに対する密着性が向上する。さらに、端子電極E1,E2は、平面視で中央部に凹みを有している。これによりハンダとの接触面積が増大することから、ハンダの密着性も高められる。
図28は変形例による端子電極E1の形状を説明するための模式図であり、(a)は略平面図、(b)は(a)に示すC-C線に沿った略断面図である。端子電極E2の形状についても同様である。図28(b)は、端子電極E1にハンダ8が塗布された状態が示されている。
図28に示す端子電極E1は、一体化された複数の円形状の開口部にビア導体E1aが埋め込まれた形状を有している。例えば、端子電極E1の平面サイズが150μm×150μmである場合、径が50μmである円形状の開口部が複数個重なり、これにより一体化された開口部にビア導体E1aが埋め込まれている。複数の円形状の開口部は、図29に示すように、互いに独立していても構わない。いずれの場合であっても、ビア導体E1aの平面サイズは、端子電極E1の平面サイズの40%以上であることが好ましい。これによれば、端子電極E1の密着性が高められる。また、図28(b)に示すように、端子電極E1の中央部E1bはほぼ平坦であっても構わない。これによれば、端子電極E1に塗布されたハンダ8の中央部におけるボリュームが増大することから、回路基板に対する電子部品1の接続信頼性が向上する。
次に、本実施形態による電子部品1の製造方法について説明する。
図2~図27は、本実施形態による電子部品1の製造方法を説明するための工程図である。電子部品1の製造プロセスにおいては、集合基板を用いて複数の電子部品1が多数個取りされるが、以下に説明する製造プロセスは、1個の電子部品1の製造プロセスに着目して説明する。
まず、図2に示すように、基板(集合基板)2上にスパッタリング法などを用いて平坦化層3を形成し、その表面を研削或いはCMPなどの鏡面化処理を行なって平滑化する。その後、平坦化層3の表面にスパッタリング法や無電解メッキなどを用いてシード層Sを形成する。次に、図3に示すように、シード層S上にレジスト層R1をスピンコートした後、導体層M1を形成すべき領域のシード層Sが露出するよう、レジスト層R1をパターニングする。この状態で、シード層Sを給電体とする電解メッキを行うことにより、図4に示すように、シード層S上にメッキ層Pを形成する。シード層Sとメッキ層Pの積層体は、導体層M1を構成する。図4に示す断面においては、導体層M1に導体パターン21,22及び犠牲パターン31,32が含まれている。そして、図5に示すようにレジスト層R1を除去し、図6に示すように表面に露出するシード層Sを除去すれば、導体層M1が完成する。シード層Sの除去は、エッチング又はイオンミリングによって行うことができる。
次に、図7に示すように、導体層M1の上面及び側面を含む全面に誘電体膜4を成膜する。誘電体膜4としては、例えば、窒化シリコン(SiNx)や酸化シリコン(SiOx)などの常誘電体材料の他、公知の強誘電体材料などからなる無機絶縁材料を利用することができる。誘電体膜4の成膜方法としては、スパッタリング法、プラズマCVD法、MOCVD法、ゾルゲル法、電子ビーム蒸着法などを用いることができる。
次に、図8に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法を用いることによって、導体パターン21の上面に誘電体膜4を介して導体パターン23を形成する。導体パターン23も、シード層Sとメッキ層Pの積層体からなる。これにより、導体層MMが完成し、導体パターン21を下部電極とし、導体パターン23を上部電極とするキャパシタが形成される。次に、図9に示すように、導体層M1,MMの上面及び側面を含む全面にパッシベーション膜5を成膜する。パッシベーション膜5としては、誘電体膜4と同じ無機絶縁材料を用いることができる。
次に、図10に示すように、犠牲パターン31,32を覆うことなく、導体パターン21,22を覆うレジスト層R2を形成する。レジスト層R2のエッジは、最終的に電子部品1となる部分よりもやや内側に設定する。この状態でパッシベーション膜5及び誘電体膜4をエッチングすることにより、図11に示すように、最終的に電子部品1の外周部となる部分のパッシベーション膜5及び誘電体膜4を除去する。パッシベーション膜5及び誘電体膜4のエッチングは、イオンミリングなどの異方性の高いエッチング方法を用いることが好ましい。これにより、基板2に対して平行な部分、つまり、平坦化層3の表面や、犠牲パターン31,32の上面を覆うパッシベーション膜5及び誘電体膜4が除去される一方、基板2に対して垂直な部分、つまり、犠牲パターン31,32の側面を覆うパッシベーション膜5及び誘電体膜4は除去されることなく残存する。
次に、図12に示すように導体層M1,MMを覆う絶縁樹脂層11を形成する。絶縁樹脂層11の成膜は、コート法(例えばスピンコート法)によって行うことができる。これは、導体層M1,MMの合計膜厚が例えば約10μmと薄いため、ラミネート法によって絶縁樹脂層11を形成するよりも、低コストだからである。絶縁樹脂層11の材料としては、感光性のポリイミド系樹脂を用いることができる。次に、図13に示すように、絶縁樹脂層11をパターニングすることによって、絶縁樹脂層11に開口部41~45を形成する。開口部41~45の形成は、図示しないフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法によって行うことができる。これにより、導体パターン21~23の上面を覆うパッシベーション膜5はそれぞれ開口部41~43を介して露出し、犠牲パターン31,32はそれぞれ開口部44,45を介して露出する。
次に、図14に示すように、絶縁樹脂層11上にレジスト層R3を形成した後、レジスト層R3に開口部51~53を形成する。開口部51~53は、それぞれ開口部41~43と重なる位置に設けられる。これにより、導体パターン21~23の上面を覆うパッシベーション膜5は、それぞれ開口部51~53を介して露出する。この状態で、イオンミリングなどを行うことにより、開口部51,52に露出するパッシベーション膜5及び誘電体膜4を除去するとともに、開口部53に露出するパッシベーション膜5を除去する。これにより、開口部51~53と重なる位置において導体パターン21~23の上面が露出する。
そして、レジスト層R3を除去した後、図15に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法によって、絶縁樹脂層11上に導体層M2を構成する。図15に示す断面においては、導体層M2に導体パターン24,25及び犠牲パターン33,34が含まれている。導体層M2を構成する各導体パターン及び犠牲パターンも、シード層Sとメッキ層Pの積層体からなる。ここで、導体パターン24は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して導体パターン22,23に共通に接続され、導体パターン25は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して導体パターン21に接続される。導体パターン24,25のうち絶縁樹脂層11の開口部内に位置する部分は、ビア導体24a,24b,25aを構成する。また、犠牲パターン33,34は、絶縁樹脂層11に設けられた開口部を介して犠牲パターン31,32にそれぞれ接続される。
次に、図16に示すように導体層M2を覆う絶縁樹脂層12を形成する。絶縁樹脂層12の成膜は、ラミネート法によって行うことができる。これは、導体層M2の厚さが例えば約20μmと厚いため、コート法によって絶縁樹脂層12を形成するよりも、低コストで形成できるからである。絶縁樹脂層12の材料としては、非感光性のエポキシ系樹脂を用いることができる。絶縁樹脂層12には、熱膨張係数を調整するフィラーが添加されており、これにより絶縁樹脂層11よりも低い熱膨張係数を有している。
次に、図17に示すように、絶縁樹脂層12に開口部54~56を形成する。開口部54~56の形成は、レーザー加工によって行うことができる。これにより、導体パターン24は開口部54を介して露出し、犠牲パターン33,34はそれぞれ開口部55,56を介して露出する。その後、過マンガン酸塩などを用いたデスミア処理を行うことによって、開口部54~56内の残渣を除去する。
次に、図18に示すように、導体層M1の形成方法と同様の方法によって、絶縁樹脂層12上に導体層M3を構成する。図18に示す断面においては、導体層M3に導体パターン26,27及び犠牲パターン35,36が含まれている。導体層M3を構成する各導体パターン及び犠牲パターンも、シード層Sとメッキ層Pの積層体からなる。ここで、導体パターン26は、絶縁樹脂層12に設けられた開口部を介して導体パターン24に接続される。導体パターン26のうち絶縁樹脂層12の開口部内に位置する部分は、ビア導体26aを構成する。また、犠牲パターン35,36は、絶縁樹脂層12に設けられた開口部を介して犠牲パターン33,34にそれぞれ接続される。
その後、同様の工程を繰り返すことにより、図19に示すように絶縁樹脂層13、導体層M4及び絶縁樹脂層14をこの順に形成する。絶縁樹脂層13,14についても、ラミネート法によって形成することができる。図19に示す断面においては、導体層M4に導体パターン28,29及び犠牲パターン37,38が含まれている。ここで、導体パターン28は、絶縁樹脂層13に設けられた開口部を介して導体パターン26に接続され、犠牲パターン37,38は、絶縁樹脂層13に設けられた開口部を介してそれぞれ犠牲パターン35,36に接続される。導体パターン28のうち絶縁樹脂層13の開口部内に位置する部分は、ビア導体28aを構成する。
次に、図20に示すように、絶縁樹脂層14をレーザー加工することによって、開口部61,62を形成する。これにより、導体パターン28,29の上面はそれぞれ開口部61,62を介して露出する。その後、デスミア処理を行うことによって、開口部61,62内の残渣を除去する。
次に、図21に示すように、全面に無電解メッキによってシード層Sを形成した後、シード層S上にレジスト層R4をスピンコートし、端子電極E1,E2を形成すべき領域のシード層Sが露出するよう、レジスト層R4をパターニングする。この状態で、シード層Sを給電体とする電解メッキを行うことにより、シード層S上にメッキ層Pを形成する。無電解メッキを行う際には、触媒としてパラジウムを用いても構わない。これにより、シード層S及びメッキ層Pからなる端子電極E1,E2が形成される。メッキ層Pは、上面の中央部に凹みが形成される条件で行うことが好ましい。端子電極E1は絶縁樹脂層14に設けられた開口部を介して導体パターン28に接続され、端子電極E2は絶縁樹脂層14に設けられた開口部を介して導体パターン29に接続される。端子電極E1,E2のうち絶縁樹脂層14の開口部内に位置する部分は、それぞれビア導体E1a,E2aを構成する。
次に、図22に示すようにレジスト層R4を除去し、表面に露出するシード層S、つまり、シード層Sのうちメッキ層Pで覆われていない部分を除去する。シード層Sの除去は、酸などを用いたウェットエッチングにより行うことができる。この時、シード層Sを構成する銅が完全に除去されるようオーバーエッチングすることにより、シード層Sがサイドカットされ、メッキ層Pの外周領域と絶縁樹脂層14の間に隙間7が形成される。つまり、メッキ層Pの底面の外周領域が露出する。
次に、図23に示すように、絶縁樹脂層14をエッチングすることにより、絶縁樹脂層14の最表面を除去する。これにより、無電解メッキに用いたパラジウムなどの触媒が絶縁樹脂層14の表面の凹凸に食い込んでいたとしても、これらが完全に除去される。また、絶縁樹脂層14のエッチングにより、絶縁樹脂層14の表面の高さ位置が若干低下し、隙間7が拡大する。
次に、図24に示すように、端子電極E1,E2の本体部であるメッキ層Pの表面に、電解メッキによって表面処理層6を形成する。この時、メッキ層Pの底面は、隙間7が形成された部分において露出していることから、表面処理層6は、メッキ層Pの上面及び側面のみならず底面の外周領域にも形成される。つまり、メッキ層Pと絶縁樹脂層14の間に食い込むよう、表面処理層6の一部が形成される。
次に、図25に示すように、絶縁樹脂層14をパターニングすることによって、開口部63,64を形成する。これにより、犠牲パターン37,38の上面はそれぞれ開口部63,64を介して露出する。そして、図26に示すように、端子電極E1,E2を含む絶縁樹脂層14の全面にレジスト層R5を形成した後、犠牲パターン37,38を露出させる開口部73,74をレジスト層R5に形成する。この状態で、酸などを用いたエッチングを行うことにより、図27に示すように犠牲パターン31~38を除去する。これにより、犠牲パターン31~38が除去された領域に空間Aが形成される。
そして、レジスト層R5を除去した後、空間Aに沿って基板2を切断することによって電子部品1を個片化する。これにより、本実施形態による電子部品1が完成する。
以上説明したように、本実施形態による電子部品1の製造プロセスにおいては、端子電極E1,E2を構成するメッキ層Pを形成した後、シード層Sをオーバーエッチングし、さらに、絶縁樹脂層14の表面をエッチングによって除去していることから、端子電極E1,E2の底面の外周領域に隙間7が形成される。この状態で表面処理層6を形成すれば、隙間7が表面処理層6によって埋め込まれることから、表面処理層6の密着性を高めることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、本発明をLCフィルタに応用した場合を例に説明したが、本発明の対象となる電子部品がLCフィルタに限定されるものではなく、他の種類の電子部品に応用しても構わない。
1 電子部品
2 基板
3 平坦化層
4 誘電体膜
5 パッシベーション膜
6 表面処理層
7 隙間
8 ハンダ
11~14 絶縁樹脂層
21~29 導体パターン
24a,24b,25a,26a,28a,E1a,E2a ビア導体
31~38 犠牲パターン
41~45,51~56,61~64,73,74 開口部
A 空間
E1,E2 端子電極
E1b 中央部
M1~M5,MM 導体層
P メッキ層(本体部)
P1 メッキ層の上面
P2 メッキ層の側面
P1 メッキ層の底面
R1~R5 レジスト層
S シード層

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に交互に積層された複数の導体層及び複数の絶縁樹脂層と、を備え、
    前記複数の導体層は、前記複数の絶縁樹脂層のうち最上層の絶縁樹脂層上に設けられ、端子電極を構成する第1の導体層を含み、
    前記端子電極は、本体部と、前記本体部の表面を覆う表面処理層とを含み、
    前記表面処理層の一部は、前記本体部と前記最上層の絶縁樹脂層の間に位置することを特徴とする電子部品。
  2. 前記端子電極は、平面視で中央部に凹みを有していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記端子電極の前記中央部がほぼ平坦であることを特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記複数の導体層は、第2の導体層をさらに含み、
    前記最上層の絶縁樹脂層は、前記第2の導体層と前記第1の導体層間に位置し、
    前記端子電極は、前記最上層の絶縁樹脂層に設けられた開口部に埋め込まれたビア導体を含み、
    前記ビア導体の平面サイズは、前記端子電極の平面サイズの40%以上であることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子部品。
  5. 前記開口部は、複数の円形状の開口部が一体化された形状を有することを特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記開口部を複数備えることを特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  7. 基板上に複数の導体層及び複数の絶縁樹脂層を交互に積層することにより電子部品を製造する方法であって、前記複数の導体層のうち最上層に位置する導体層を形成する工程は、
    前記複数の絶縁樹脂層のうち最上層に位置する絶縁樹脂層の表面に無電解メッキによってシード層を形成する工程と、
    電解メッキによって前記シード層上に端子電極の本体部を形成する工程と、
    前記本体部に覆われていない前記シード層を除去する工程と、
    前記最上層に位置する絶縁樹脂層の表面をエッチングする工程と、
    前記端子電極の表面を表面処理層で覆う工程と、を備えることを特徴とする電子部品の製造方法。
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