JP2023034440A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023034440000001
【課題】加工不良の発生を抑制しつつ研削液の消費量を低減することが可能な研削装置を提供する。
【解決手段】被加工物を研削する研削装置であって、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、研削砥石を含む研削ホイールが先端部に装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、チャックテーブルと研削ユニットとをスピンドルの回転軸と垂直な方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、研削ホイールの外側から被加工物と研削砥石とが接触する加工領域に研削液を供給する研削液供給ユニットと、回転する研削ホイールに接触した研削液の飛散を遮る流体を供給する流体供給ユニットと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物を研削する研削装置に関する。
デバイスチップの製造プロセスでは、互いに交差する複数のストリート(分割予定ライン)によって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハをストリートに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
近年では、電子機器の小型化に伴い、デバイスチップに薄型化が求められている。そこで、分割前のウェーハを研削装置で研削して薄化する工程が実施されることがある。研削装置は、被加工物を保持する保持面を含むチャックテーブルと、被加工物を研削する研削ユニットとを備えている。研削ユニットはスピンドルを備えており、スピンドルの先端部に複数の研削砥石を含む研削ホイールが装着される。
研削装置を用いてウェーハ等の被加工物を研削する際には、チャックテーブルによって保持された被加工物の中心が研削砥石の軌道と重なるように、チャックテーブルと研削ユニットとの位置関係が調節される。そして、チャックテーブルと研削ホイールとをそれぞれ回転させつつ、研削ホイールをスピンドルの回転軸と平行な加工送り方向(鉛直方向)に沿って下降させる。これにより、研削砥石の下面が被加工物の上面側に接触して、被加工物が研削される。このような研削方式は、インフィード研削と呼ばれる。
一方、被加工物の研削には、クリープフィード研削と称される研削方式が用いられることもある。クリープフィード研削では、研削砥石が被加工物の外側に位置付けられ、且つ、研削砥石の下面が被加工物の上面よりも下方に位置付けられるように、チャックテーブルと研削ユニットとの位置関係が調節される。そして、研削ホイールを回転させつつ、チャックテーブルをスピンドルの回転軸と垂直な加工送り方向(水平方向)に沿って移動させる。これにより、研削砥石の側面が被加工物の上面側に接触して、被加工物が研削される(特許文献1参照)。
特開2005-28550号公報
研削装置で被加工物を研削する際には、被加工物と研削砥石とが接触する領域(加工領域)に純水等の液体(研削液)が供給される。例えば、クリープフィード研削においては、研削ホイールの外側に面する研削砥石の側面が被加工物に接触するため、研削ホイールの外側から加工領域に向かって研削液が供給される。これにより、被加工物及び研削砥石が冷却されるとともに、研削加工によって生じた屑(加工屑)が洗い流される。
しかしながら、被加工物の研削中は研削ホイールが高速で回転しており、研削ホイールに接触した研削液は研削ホイールの外側に向かって弾き飛ばされる。そのため、加工領域に向かって供給された研削液の大半は、加工領域に到達する前に飛散してしまう。その結果、被加工物及び研削砥石の冷却や加工屑の除去に寄与する研削液が不足し、加工不良が発生しやすくなる。一方、研削液が飛散しても加工領域に十分な研削液が供給されるように研削液の供給量を設定すると、研削加工において大量の研削液が消費され、コストが増大する。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、加工不良の発生を抑制しつつ研削液の消費量を低減することが可能な研削装置の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、被加工物を研削する研削装置であって、該被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、研削砥石を含む研削ホイールが先端部に装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、該チャックテーブルと該研削ユニットとを該スピンドルの回転軸と垂直な方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、該研削ホイールの外側から該被加工物と該研削砥石とが接触する加工領域に研削液を供給する研削液供給ユニットと、回転する該研削ホイールに接触した該研削液の飛散を遮る流体を供給する流体供給ユニットと、を備える研削装置が提供される。
なお、好ましくは、該流体供給ユニットは、該研削ホイールの外側に位置し該保持面と交差する複数の帯状の領域を流動する該流体を供給する。また、好ましくは、複数の該領域は、互いに離隔するように該研削ホイールの外周縁に沿って配列される。
また、好ましくは、該流体供給ユニットは、該流体として気体を供給する。また、好ましくは、該流体供給ユニットは、該流体として液体を供給する。また、好ましくは、該液体は、該研削液と同一の液体である。
本発明の一態様に係る研削装置では、回転する研削ホイールに接触して弾き飛ばされた研削液が、流体供給ユニットから供給された流体に捕獲される。これにより、研削液が被加工物の外側に飛散せずに被加工物上に留まりやすくなる。その結果、加工領域に研削液が効率的に供給され、加工不良の発生が抑制されるとともに研削液の消費量が低減される。
研削装置を示す斜視図である。 研削装置を示す一部断面側面図である。 図3(A)は保持ステップにおけるチャックテーブル及び研削ユニットを示す側面図であり、図3(B)は研削ステップにおけるチャックテーブル及び研削ユニットを示す側面図である。 図4(A)は帯状の領域を流動する流体を示す平面図であり、図4(B)は湾曲した帯状の領域を流動する流体を示す平面図である。 第1流体供給ユニット及び第2流体供給ユニットを備える研削装置を示す側面図である。 帯状の領域を流動する流体及び円弧状の領域を流動する流体を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る研削装置の構成例について説明する。図1は、研削装置2を示す斜視図である。なお、図1において、X軸方向(加工送り方向、第1水平方向、前後方向)とY軸方向(第2水平方向、左右方向)とは、互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(鉛直方向、上下方向、高さ方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
研削装置2は、研削装置2を構成する各構成要素を支持又は収容する基台4を備える。基台4の上面側には、長手方向がX軸方向に沿うように形成された直方体状の開口4aが設けられている。また、基台4の上面側の後端部には、直方体状の支持構造6がZ軸方向に沿って設けられている。
開口4aの内側には、研削装置2による加工の対象物である被加工物を保持するチャックテーブル(保持テーブル)8が設けられている。チャックテーブル8の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物を保持する保持面8aを構成している。また、チャックテーブル8には、チャックテーブル8を加工送り方向(X軸方向)に沿って移動させる移動機構(移動ユニット)10が連結されている。
図2は、研削装置2を示す一部断面側面図である。なお、図2では、研削装置2の一部の構成要素の図示を省略している。図2に示すように、移動機構10は基台4の開口4aの内部に設けられている。
移動機構10は、チャックテーブル8を支持する平板状の移動プレート12を備える。移動プレート12の裏面側(下面側)には、ナット部14が設けられている。ナット部14には、X軸方向に沿って配置されたボールねじ16が螺合されている。また、ボールねじ16の端部には、ボールねじ16を回転させるパルスモータ18が連結されている。そして、移動プレート12の表面側(上面側)に、チャックテーブル8が搭載されている。パルスモータ18でボールねじ16を回転させると、チャックテーブル8及び移動プレート12がX軸方向に沿って移動する。
また、チャックテーブル8には、チャックテーブル8を保持面8aと概ね垂直な回転軸(Z軸方向と概ね平行な回転軸)の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。すなわち、チャックテーブル8の回転軸は保持面8aと垂直な方向に沿って設定されている。
図1に示すように、チャックテーブル8の周囲には、チャックテーブル8を囲むテーブルカバー20が設けられている。また、テーブルカバー20の前方及び後方には、X軸方向に沿って伸縮可能な蛇腹状の防塵防滴カバー22が設けられている。テーブルカバー20及び防塵防滴カバー22は、開口4aの内部に設けられた移動機構10の構成要素を覆っている。
支持構造6の前面側には、移動機構(移動ユニット)24が設けられている。移動機構24は、Z軸方向に沿って配置された一対のガイドレール26を備える。また、一対のガイドレール26には、平板状の移動プレート28がガイドレール26に沿ってスライド可能に装着されている。
移動プレート28の裏面側(後面側)側には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のガイドレール26の間にZ軸方向に沿って配置されたボールねじ30が螺合されている。また、ボールねじ30の端部には、ボールねじ30を回転させるパルスモータ32が連結されている。パルスモータ32でボールねじ30を回転させると、移動プレート28がガイドレール26に沿ってZ軸方向に移動(昇降)する。
移動プレート28には、移動プレート28の表面(前面)から前方に突出する支持部材34が固定されている。支持部材34は、被加工物11に研削加工を施す研削ユニット36を支持している。研削ユニット36は、支持部材34に支持される円柱状のハウジング38を備える。また、ハウジング38には、Z軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル40が収容されている。
スピンドル40の先端部(下端部)は、ハウジング38の下面から下方に突出している。そして、スピンドル40の先端部には、金属等でなる円盤状のマウント42が固定されている。また、スピンドル40の基端部(上端部)には、スピンドル40を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
マウント42の下面側には、被加工物11を研削する環状の研削ホイール44が装着される。例えば研削ホイール44は、ボルト等の固定具(不図示)によってマウント42に固定される。これにより、研削ホイール44がマウント42を介してスピンドル40の先端部に装着される。
研削ホイール44は、環状のホイール基台46と、ホイール基台46に固定された複数の研削砥石48とを備える。ホイール基台46は、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等でなり、マウント42と概ね同径に形成される。そして、ホイール基台46の下面側に、例えば直方体状に形成された複数の研削砥石48が、ホイール基台46の外周縁に沿って概ね等間隔に配列される。
研削砥石48は、ダイヤモンド、cBN(cubic Boron Nitride)等でなる砥粒と、砥粒を固定する結合材(ボンド材)とを含む。結合材としては、メタルボンド、レジンボンド、ビトリファイドボンド等を用いることができる。ただし、研削砥石48の材質、形状、構造、サイズ等に制限はなく、ホイール基台46に固定される研削砥石48の個数も任意に設定できる。
研削ホイール44は、回転駆動源からスピンドル40及びマウント42を介して伝達される動力により、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転する。すなわち、研削ホイール44の回転軸は、スピンドル40の回転軸と平行な方向に沿って設定されている。
研削ユニット36の前方には、研削ユニット36に純水等の液体(研削液)を供給する柱状の研削液供給ユニット50が設けられている。研削液供給ユニット50は、基台4の開口4aの上方に、チャックテーブル8の移動経路と重なるように配置されている。例えば研削液供給ユニット50は、長さがチャックテーブル8の保持面8aの直径以上であるパイプ、チューブ等によって構成され、開口4aの幅方向(Y軸方向)に沿って配置される。
研削液供給ユニット50は、バルブ(不図示)等を介して液体供給源52に接続されている。液体供給源52は、例えば研削装置2が設置される工場に備え付けられた工場設備(液体供給設備)であり、研削液として用いられる純水等の液体を研削液供給ユニット50に供給する。
また、研削ユニット36の前方には、回転する研削ホイール44に接触した研削液の飛散を遮る流体を供給する流体供給ユニット54が設けられている。流体供給ユニット54は、基台4の開口4aの上方に、チャックテーブル8の移動経路と重なるように配置されている。
なお、流体供給ユニット54は、平面視で研削ホイール44と研削液供給ユニット50との間に位置付けられる。例えば流体供給ユニット54は、パイプ、チューブ等によって構成され、研削ホイール44の前端部から僅かに離隔するように設置される。図1には一例として、研削ホイール44の前端部の外周縁に沿って湾曲する流体供給ユニット54を示している。
流体供給ユニット54は、バルブ(不図示)等を介して流体供給源56に接続されている。流体供給源56は、例えば研削装置2が設置される工場に備え付けられた工場設備(流体供給設備)であり、純水等の液体や、エアー等の気体を流体供給ユニット54に供給する。なお、流体供給ユニット54は液体供給源52に接続されてもよい。この場合には、研削液として使用可能な純水等の液体が液体供給源52から流体供給ユニット54に供給される。
研削液供給ユニット50及び流体供給ユニット54の設置方法に制限はない。例えば、研削液供給ユニット50及び流体供給ユニット54は、所定の接続部材(不図示)を介して基台4の上面又は研削ユニット36に固定される。なお、研削液供給ユニット50及び流体供給ユニット54の詳細については後述する。
また、研削装置2は、研削装置2の各構成要素(チャックテーブル8、移動機構10、移動機構24、研削ユニット36、研削液供給ユニット50、流体供給ユニット54等)に接続された制御ユニット(制御部、制御装置)58を備える。制御ユニット58は、研削装置2の構成要素の動作を制御する制御信号を生成する。
例えば制御ユニット58は、コンピュータによって構成され、研削装置2を稼働するための演算を行う演算部と、研削装置2の稼働に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶する記憶部とを備える。演算部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含んで構成される。また、記憶部は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含んで構成される。
次に、研削装置2を用いた被加工物の研削方法の具体例を説明する。以下では一例として、チャックテーブル8と研削ホイール44とをスピンドル40の回転軸と垂直な方向(X軸方向)に沿って相対的に移動させて被加工物を加工する、クリープフィード研削について説明する。
まず、被加工物11をチャックテーブル8で保持する(保持ステップ)。図3(A)は、保持ステップにおけるチャックテーブル8及び研削ユニット36を示す側面図である。
例えば被加工物11は、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面(第1面)11a及び裏面(第2面)11bを備える。被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、ストリートによって区画された複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等のデバイス(不図示)が形成されている。
被加工物11を切削加工、レーザー加工等によってストリートに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。また、被加工物11の分割前に研削装置2によって被加工物11を研削して薄化しておくと、薄型化されたデバイスチップが得られる。
ただし、被加工物11の種類、材質、大きさ、形状、構造等に制限はない。例えば被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなる円盤状のウェーハ(基板)であってもよい。また、デバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物11にはデバイスが形成されていなくてもよい。
例えば被加工物11は、表面11a側が保持面8aに対面し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル8上に配置される。また、チャックテーブル8の保持面8aは、チャックテーブル8の内部に形成された流路(不図示)、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。保持面8aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、被加工物11がチャックテーブル8によって吸引保持される。
なお、被加工物11の表面11a側に保護部材を貼付することにより、被加工物11の表面11a側に形成されたデバイス等を保護してもよい。この場合には、被加工物11が保護部材を介してチャックテーブル8によって保持される。
例えば保護部材として、被加工物11と概ね同径の円形に形成されたテープ(保護テープ)が用いられる。保護テープは、フィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを含む。基材は。ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなる。また、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層には、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型の樹脂を用いることもできる。
次に、研削ホイール44の研削砥石48で被加工物11を研削する(研削ステップ)。研削ステップでは、まず、チャックテーブル8によって保持された被加工物11と研削砥石48とが加工送り方向(X軸方向)において互いに離隔し、且つ、研削砥石48の下面が被加工物11の上面(裏面11b)から所定の距離下方に位置付けられるように、チャックテーブル8と研削ユニット36との位置関係を調節する。
具体的には、被加工物11が研削ホイール44と重ならず研削ホイール44の前方(図3(A)における紙面左側)に配置されるように、チャックテーブル8のX軸方向における位置が移動機構10(図1及び図2参照)によって調節される。また、研削砥石48の下面が被加工物11の上面よりも下方に位置付けられるように、研削ユニット36のZ軸方向における位置が移動機構24(図1参照)によって調節される。このときの被加工物11の上面と研削砥石48の下面との高さ位置(Z軸方向における位置)の差ΔHが、被加工物11の研削量(研削前後の被加工物11の厚さの差)の目標値に相当する。
次に、研削ホイール44を回転させつつチャックテーブル8と研削ユニット36とを加工送り方向(X軸方向)に沿って相対的に移動させ、研削砥石48によって被加工物11を一端側から他端側まで研削する。具体的には、まず、スピンドル40を回転させることにより、研削ホイール44をスピンドル40の回転軸の周りで回転させる。これにより、複数の研削砥石48がそれぞれ、環状の軌道(移動経路)に沿って回転する。なお、研削ホイール44の回転数は、例えば1000rpm以上3000rpm以下に設定される。
そして、研削ホイール44が回転し、且つ、チャックテーブル8が回転していない状態で、チャックテーブル8を移動機構10(図1及び図2参照)によって所定の速度でX軸方向に沿って移動させる。これにより、チャックテーブル8と研削ホイール44とが、スピンドル40の回転軸と垂直な加工送り方向に沿って所定の加工送り速度で相対的に移動し、互いに接近する。なお、チャックテーブル8の移動速度(加工送り速度)は、例えば1mm/s以上20mm/s以下に設定される。
図3(B)は、研削ステップにおけるチャックテーブル8及び研削ユニット36を示す側面図である。チャックテーブル8が移動して被加工物11の一端部(被加工物11の移動方向における前端部、図3(B)における紙面右端部)が研削砥石48の軌道に到達すると、被加工物11の一端部が研削砥石48によって削り取られる。そして、加工送りが進行すると、被加工物11の中央部が研削砥石48の軌道に到達し、研削砥石48によって削り取られる。
加工送りがさらに進行すると、被加工物11の他端部(被加工物11の移動方向における後端部、図3(B)における紙面左端部)が研削砥石48の軌道に到達し、研削砥石48によって削り取られる。このようにして、被加工物11が研削砥石48によって一端側から他端側まで研削され、被加工物11の全体が薄化される。
そして、被加工物11の厚さが最終的な厚さの目標値(仕上げ厚さ)になるまで、被加工物11の研削が繰り返される。なお、クリープフィード研削の実施回数(研削ステップの実施回数)は、被加工物11の材質、研削量等に応じて適宜設定できる。
被加工物11の研削中は、研削液供給ユニット50から被加工物11及び研削砥石48に純水等の研削液50aが供給される。研削液供給ユニット50は、長さ方向がY軸方向に沿うように設けられており(図1参照)、研削ホイール44の前端部に向かって開口する研削液供給口(不図示)を備えている。
例えば研削液供給ユニット50は、研削液供給ユニット50の長さ方向に沿って形成されたスリット状の研削液供給口、又は、研削液供給ユニット50の長さ方向に沿って所定の間隔で配列された複数の円形の研削液供給口を備える。そして、液体供給源52(図1参照)から研削液供給ユニット50に供給された研削液50aが、研削液供給口から研削ホイール44の前端部に向かって帯状又は柱状に噴射される。これにより、研削ホイール44の外側から被加工物11と研削砥石48とが接触する領域(加工領域)に研削液50aが供給され、被加工物11及び研削砥石48が冷却されるとともに、研削加工によって発生した屑(加工屑)が洗い流される。
また、被加工物11の研削中は、流体供給ユニット54から流体54aが供給される。流体供給ユニット54は、研削ホイール44の外側に位置しチャックテーブル8の保持面8aと交差する複数の帯状の領域60を流動する流体54aを供給する。
例えば、流体供給ユニット54の下面側には、所定の間隔で配列された複数の流体供給口(不図示)が設けられている。そして、液体供給源52(図1参照)又は流体供給源56(図1参照)から流体供給ユニット54に供給された流体54aが、複数の流体供給口からチャックテーブル8に向かって帯状に噴射される。なお、流体54aの種類に制限はなく、純水等の液体やエアー等の気体が流体54aとして供給される。
図4(A)は、帯状の領域60を流動する流体54aを示す平面図である。例えば流体54aは、チャックテーブル8の保持面8aと垂直な方向(Z軸方向)に沿って伸長する複数の帯状の領域60を流動するように、流体供給ユニット54からチャックテーブル8に向かって所定の流量で供給される。その結果、流体54aによって構成される帯状の壁が、流体供給ユニット54からチャックテーブル8又は被加工物11に至るように形成される。
例えば、複数の領域60は、互いに離隔するように研削ホイール44の前端部の外周縁に沿って所定の間隔で配列される。また、領域60はそれぞれ、その幅方向(平面視における長手方向)が研削ホイール44の径方向に沿うように設定される。ただし、領域60の形状、寸法、数、配列は適宜変更できる。
研削液供給ユニット50から研削液50aが噴射されると、研削液50aは隣接する2本の領域60を流動する流体54aの間を通過して、加工領域に向かって進行する。このとき、研削液50aの一部は、高速で回転する研削ホイール44に接触して研削ホイール44の外側に向かって弾き飛ばされるが、領域60を流動する流体54aに受け止められる。これにより、研削液50aが流体54aに捕獲されて取り込まれ、研削液50aの飛散が遮られる。
領域60に到達した研削液50aは、流体54aに巻き込まれて下方に流動し、被加工物11の上面に付着する。これにより、研削ホイール44に弾き飛ばされた研削液50aが、被加工物11の外側に飛散せずに被加工物11上に留まりやすくなる。その結果、加工領域に研削液50aが効率的に供給される。なお、流体54aとして研削液50aと同一の液体(純水等)を用いると、さらに加工領域に研削液が供給されやすくなる。
流体62aが流動する領域の形状は、流体供給ユニット54に設けられる流体供給口の形状を変更することによって自由に設定できる。例えば流体62aは、柱状(円柱状、多角柱状等)又は錐状(円錐状、多角錐状等)の領域を流動するように供給されてもよい。また、流体62aは、研削ホイール44の回転方向に応じて湾曲した帯状の領域を流動してもよい。
図4(B)は、湾曲した帯状の領域60Aを流動する流体54aを示す平面図である。領域60Aは、研削ホイール44の回転方向に凸状に湾曲した帯状の領域であり、平面視で半円弧状に形成されている。また、複数の領域60Aは、研削ホイール44の前端部の外周縁に沿って所定の間隔で配列されている。そして、流体54aが流体供給ユニット54(図3(B)参照)からチャックテーブル8に向かって複数の領域60Aを流動する。
回転する研削ホイール44に接触して弾き飛ばされた研削液50aは、湾曲する領域60Aの内側(凹部)に入り込み、流体54aに受け止められる。このように、領域60Aが研削ホイール44の回転方向に湾曲していると、研削ホイール44に弾き飛ばされた研削液50aが流体54aに捕獲されやすくなる。
以上の通り、本実施形態に係る研削装置2では、回転する研削ホイール44に接触して弾き飛ばされた研削液50aが、流体供給ユニット54から供給された流体54aに捕獲される。これにより、研削液50aが被加工物11の外側に飛散せずに被加工物11上に留まりやすくなる。その結果、加工領域に研削液50aが効率的に供給され、加工不良の発生が抑制されるとともに研削液50aの消費量が低減される。
なお、上記実施形態では、流体供給ユニット54から供給される流体54aのみによって研削液50aの飛散が遮られる例について説明した。ただし、研削装置2は、研削液50aの飛散を遮る流体を供給する流体供給ユニットを複数備えていてもよい。
図5は、流体供給ユニット54(第1流体供給ユニット)及び流体供給ユニット62(第2流体供給ユニット)を備える研削装置2を示す側面図である。流体供給ユニット62は、基台4の開口4a(図1参照)の上方に、チャックテーブル8の移動経路と重なるように設けられる。例えば流体供給ユニット62は、円弧状のパイプ、チューブ等によって構成され、液体供給源52又は流体供給源56(図1参照)に接続されている。
流体供給ユニット62は、チャックテーブル8に向かって流体62a(液体又は気体)を供給する。例えば、流体供給ユニット62の下面側には、流体供給ユニット62の長さ方向に沿って湾曲するスリット状の研削液供給口(不図示)が設けられており、研削液供給口から流体62aが帯状に噴射される。
なお、流体供給ユニット62は、研削液供給ユニット50の下方、且つ、流体供給ユニット54の前方に配置されている。そのため、研削液供給ユニット50から供給される研削液50a及び流体供給ユニット54から供給される流体54aの進行が流体62aによって妨げられることはない。
図6は、帯状の領域60を流動する流体54a及び円弧状の領域64を流動する流体62aを示す平面図である。例えば流体62aは、研削ホイール44とは反対側に向かって凸状に湾曲する帯状の領域64を流動するように、流体供給ユニット62からチャックテーブル8に向かって所定の流量で供給される。その結果、流体62aによって構成される湾曲した帯状の壁が、流体供給ユニット62(図5参照)からチャックテーブル8又は被加工物11に至るように形成される。
被加工物11の研削中に領域64を流動する流体62aを供給すると、研削ホイール44に接触した後に流体54aによって捕獲されずに研削液供給ユニット50側に跳ね返った研削液50aが、流体62aによって受け止められる。そして、流体62aに捕獲された研削液50aは、流体62aに巻き込まれて下方に流動し、被加工物11の上面に付着する。これにより、研削ホイール44に弾き飛ばされた研削液50aが、さらに被加工物11上に留まりやすくなる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面(第1面)
11b 裏面(第2面)
2 研削装置
4 基台
4a 開口
6 支持構造
8 チャックテーブル(保持テーブル)
8a 保持面
10 移動機構(移動ユニット)
12 移動プレート
14 ナット部
16 ボールねじ
18 パルスモータ
20 テーブルカバー
22 防塵防滴カバー
24 移動機構(移動ユニット)
26 ガイドレール
28 移動プレート
30 ボールねじ
32 パルスモータ
34 支持部材
36 研削ユニット
38 ハウジング
40 スピンドル
42 マウント
44 研削ホイール
46 ホイール基台
48 研削砥石
50 研削液供給ユニット
50a 研削液
52 液体供給源
54 流体供給ユニット
54a 流体
56 流体供給源
58 制御ユニット(制御部、制御装置)
60,60A 領域
62 流体供給ユニット
62a 流体
64 領域

Claims (6)

  1. 被加工物を研削する研削装置であって、
    該被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、
    研削砥石を含む研削ホイールが先端部に装着されるスピンドルを有する研削ユニットと、
    該チャックテーブルと該研削ユニットとを該スピンドルの回転軸と垂直な方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、
    該研削ホイールの外側から該被加工物と該研削砥石とが接触する加工領域に研削液を供給する研削液供給ユニットと、
    回転する該研削ホイールに接触した該研削液の飛散を遮る流体を供給する流体供給ユニットと、を備えることを特徴とする研削装置。
  2. 該流体供給ユニットは、該研削ホイールの外側に位置し該保持面と交差する複数の帯状の領域を流動する該流体を供給することを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
  3. 複数の該領域は、互いに離隔するように該研削ホイールの外周縁に沿って配列されることを特徴とする請求項2に記載の研削装置。
  4. 該流体供給ユニットは、該流体として気体を供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研削装置。
  5. 該流体供給ユニットは、該流体として液体を供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研削装置。
  6. 該液体は、該研削液と同一の液体であることを特徴とする請求項5に記載の研削装置。
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