JP2023084188A - 観察装置及び被加工物の観察方法 - Google Patents

観察装置及び被加工物の観察方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023084188A
JP2023084188A JP2021198208A JP2021198208A JP2023084188A JP 2023084188 A JP2023084188 A JP 2023084188A JP 2021198208 A JP2021198208 A JP 2021198208A JP 2021198208 A JP2021198208 A JP 2021198208A JP 2023084188 A JP2023084188 A JP 2023084188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
grinding
chuck table
holding surface
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021198208A
Other languages
English (en)
Inventor
佳一 鈴木
Keiichi Suzuki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2021198208A priority Critical patent/JP2023084188A/ja
Publication of JP2023084188A publication Critical patent/JP2023084188A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

【課題】被加工物に形成された凹部の詳細な観察を可能にする観察装置を提供する。【解決手段】中央部に凹部を有し外周部に凹部を囲繞する環状の補強部を有する被加工物を観察する観察装置であって、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、対物レンズを含み保持面で保持された被加工物を撮像する撮像ユニットと、を備え、撮像ユニットは、対物レンズの光軸が保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された状態で、凹部の側壁を側壁よりも被加工物の中央側から撮像する。【選択図】図5

Description

本発明は、凹部を備える被加工物を観察する観察装置、及び、該被加工物を観察する被加工物の観察方法に関する。
デバイスチップの製造プロセスでは、格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)によって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたデバイス領域を表面側に備えるウェーハが用いられる。このウェーハをストリートに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
近年では、電子機器の小型化に伴い、デバイスチップに薄型化が求められている。そこで、研削装置を用いて分割前のウェーハを薄化する処理が実施されることがある。研削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物を研削する研削ユニットとを備えており、研削ユニットには研削砥石を含む環状の研削ホイールが装着される。チャックテーブルでウェーハを保持し、チャックテーブルと研削ホイールとをそれぞれ回転させつつ研削砥石をウェーハの裏面側に接触させることにより、ウェーハが研削、薄化される。
ウェーハを研削して薄化すると、ウェーハの剛性が低下し、その後のウェーハの取り扱い(搬送、保持等)の際にウェーハが破損しやすくなる。そこで、ウェーハの裏面側のうちデバイス領域と重なる領域のみを研削して薄化する手法が提案されている(特許文献1参照)。この手法を用いると、ウェーハの中央部が薄化されてウェーハの中央部に円形の凹部が形成される一方で、ウェーハの外周部は薄化されずに厚い状態に維持され、環状の補強部として残存する。これにより、研削後のウェーハの剛性の低下が抑制される。
特開2007-19461号公報
研削装置でウェーハ等の被加工物を研削した後には、加工後の被加工物を観察して被加工物や研削加工の質を評価する検査が実施されることがある。例えば、研削後の被加工物の厚さのばらつき、被加工物の研削された面(被研削面)の表面粗さ等が測定され、これらの測定結果に基づいて被加工物の状態や加工品質が評価される。
また、前述のように被加工物の中央部に凹部が形成される場合には、凹部の側壁(内壁)の状態も評価における重要な考慮要素となる。例えば、凹部の側壁の形状及び寸法、凹部の側壁近傍におけるチッピングの有無及びサイズ等の情報は、加工後の被加工物の強度や研削加工の精度の評価に有益である。ただし、凹部の側壁の状態を適切に評価するためには、凹部の側壁を詳細に観察する手法が必要となる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、被加工物に形成された凹部の詳細な観察を可能にする観察装置及び被加工物の観察方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、中央部に凹部を有し外周部に該凹部を囲繞する環状の補強部を有する被加工物を観察する観察装置であって、該被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、対物レンズを含み該保持面で保持された該被加工物を撮像する撮像ユニットと、を備え、該撮像ユニットは、該対物レンズの光軸が該保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された状態で、該凹部の側壁を該側壁よりも該被加工物の中央側から撮像する観察装置が提供される。
なお、好ましくは、該観察装置は、該保持面で保持された該被加工物に洗浄流体を供給する洗浄ユニットを更に備え、該チャックテーブルは、該保持面が水平面に対して傾斜するように配置されている。
また、本発明の他の一態様によれば、中央部に凹部を有し外周部に該凹部を囲繞する環状の補強部を有する被加工物を観察する被加工物の観察方法であって、チャックテーブルの保持面で該被加工物を保持する保持ステップと、該保持面で保持された該被加工物を、対物レンズを含む撮像ユニットで撮像する撮像ステップと、を含み、該撮像ステップでは、該対物レンズの光軸が該保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された該撮像ユニットで、該凹部の側壁を該側壁よりも該被加工物の中央側から撮像する被加工物の観察方法が提供される。
なお、好ましくは、該被加工物の観察方法は、該保持ステップの後、且つ、該撮像ステップの前に、該保持面が水平面に対して傾斜するように配置された該チャックテーブルを回転させつつ該被加工物に洗浄流体を供給する洗浄ステップを更に含む。
本発明の一態様に係る観察装置及び被加工物の観察方法では、対物レンズの光軸がチャックテーブルの保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された撮像ユニットによって、被加工物に形成された凹部の側壁が側壁よりも被加工物の中央側から撮像される。これにより、被加工物に形成された凹部の詳細な観察が可能となり、研削後の被加工物の品質や研削加工の精度を適切に評価できる。
被加工物を示す斜視図である。 保護部材が固定された被加工物を示す斜視図である。 研削装置を示す斜視図である。 図4(A)は研削後の被加工物の一部を示す断面図であり、図4(B)は研削後の被加工物の一部を示す平面図である。 図5(A)は観察装置を示す斜視図であり、図5(B)は観察装置を示す一部断面正面図である。 図6(A)は傾斜したチャックテーブルを備える観察装置を示す斜視図であり、図6(B)は傾斜したチャックテーブルを備える観察装置を示す一部断面正面図である。 図7(A)は洗浄ユニットを備える観察装置を示す斜視図であり、図7(B)は洗浄ユニットを備える観察装置を示す一部断面正面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る観察装置及び被加工物の観察方法によって観察可能な被加工物の構成例について説明する。図1は、被加工物11を示す斜視図である。
例えば被加工物11は、単結晶シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面(第1面)11a及び裏面(第2面)11bを含む。被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)13によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、ストリート13によって区画された領域の表面11a側にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等のデバイス15が形成されている。
被加工物11は、複数のデバイス15が形成された略円形のデバイス領域17と、デバイス領域17を囲む環状の外周余剰領域19とを、表面11a側に備える。外周余剰領域19は、表面11aの外周縁を含む所定の幅(例えば2mm程度)の帯状領域に相当し、外周余剰領域19にはデバイス15が形成されていない。図1では、デバイス領域17と外周余剰領域19との境界を破線で示している。
なお、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス(石英ガラス、ホウケイ酸ガラス等)、セラミックス、樹脂、金属等でなる基板(ウェーハ)であってもよい。また、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
被加工物11をストリート13に沿って格子状に分割することにより、デバイス15をそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。また、被加工物11の分割前に、被加工物11の裏面11b側を研削して被加工物11を薄化しておくと、薄型化されたデバイスチップが得られる。ただし、被加工物11の裏面11b側の全体が研削されると、被加工物11の全体が薄化されて被加工物11の剛性が低下し、研削後の被加工物11の取り扱い(搬送、保持等)の際に被加工物11が破損しやすくなる。そこで、本実施形態においては、被加工物11の裏面11b側の中央部のみに研削加工が施される。
図2は、保護部材21が固定された被加工物11を示す斜視図である。被加工物11の裏面11b側を研削する際には、被加工物11の表面11a側に保護部材21が固定される。これにより、被加工物11の表面11a側及びデバイス15が保護される。
例えば保護部材21として、被加工物11と概ね同径に形成された円形のテープが用いられる。具体的には、保護部材21は、円形のフィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを含む。例えば、基材はポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層はエポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。また、粘着層は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型樹脂であってもよい。そして、保護部材21は被加工物11の表面11a側の全体を覆うように貼付される。
図3は、被加工物11を研削する研削装置2を示す斜視図である。なお、図3において、X軸方向(第1水平方向)とY軸方向(第2水平方向)とは互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(鉛直方向、上下方向、高さ方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
研削装置2は、被加工物11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)4を備える。チャックテーブル4の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11を保持する円形の保持面4aを構成している。保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された流路(不図示)、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル4には、チャックテーブル4を水平方向(XY平面方向)に沿って移動させる移動機構(不図示)が連結されている。また、チャックテーブル4には、チャックテーブル4をZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
チャックテーブル4の上方には、被加工物11を研削する研削ユニット6が設けられている。研削ユニット6は、中空の円柱状のハウジング8を備える。また、ハウジング8には、Z軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル10が収容されている。スピンドル10の先端部(下端部)はハウジング8の下面から下方に突出しており、スピンドル10の基端部(上端部)にはスピンドル10を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。また、研削ユニット6には、研削ユニット6をZ軸方向に沿って移動(昇降)させる移動機構(不図示)が連結されている。
スピンドル10の先端部には、金属等でなる円盤状のマウント12が固定されている。そして、マウント12の下面側に、環状の研削ホイール14a又は環状の研削ホイール14bが装着される。研削ホイール14aは被加工物11に粗研削を施す粗研削ホイールであり、研削ホイール14bは被加工物11に仕上げ研削を施す仕上げ研削ホイールである。
研削ホイール14a,14bは、ボルト等の固定具によってマウント12に固定される。これにより、研削ホイール14a,14bがマウント12を介してスピンドル10の先端部に装着される。そして、研削ホイール14a,14bは、回転駆動源からスピンドル10及びマウント12を介して伝達される動力により、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。
研削ホイール14a,14bはそれぞれ、環状のホイール基台16と、ホイール基台16に固定された複数の研削砥石18とを備える。ホイール基台16は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなり、マウント12と概ね同径に形成される。なお、ホイール基台16の直径は、デバイス領域17(図1参照)の半径以上、且つ、デバイス領域17の直径以下である。
ホイール基台16の下面側には、複数の研削砥石18が固定されている。研削砥石18は、ダイヤモンド、cBN(cubic Boron Nitride)等でなる砥粒と、砥粒を固定する結合材(ボンド材)とを含む。結合材としては、メタルボンド、レジンボンド、ビトリファイドボンド等が用いられる。例えば研削砥石18は、直方体状に形成され、ホイール基台16の外周縁に沿って概ね等間隔に配列される。ただし、研削砥石18の材質、形状、構造、サイズ、個数、配列等に制限はない。
研削装置2で被加工物11を研削する際は、まず、被加工物11がチャックテーブル4によって保持される。具体的には、被加工物11は、表面11a側(保護部材21側)が保持面4aに対面し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置される。この状態で、保持面4aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、被加工物11が保護部材21を介してチャックテーブル4によって吸引保持される。また、マウント12に粗研削用の研削ホイール14aが装着される。
次に、チャックテーブル4を移動させて研削ユニット6の下方に配置する。このときチャックテーブル4は、研削砥石18がデバイス領域17(図1参照)と重なり、且つ、研削砥石18が外周余剰領域19(図1参照)と重ならないように配置される。また、研削砥石18の側面がデバイス領域17と外周余剰領域19との境界又はその近傍と重なるように、チャックテーブル4の位置が調節される。
そして、チャックテーブル4と研削ホイール14aとを回転させつつ、研削ユニット6をZ軸方向に沿って下降させる。その結果、研削ホイール14aが被加工物11に接近して研削砥石18の下面が被加工物11の上面(裏面11b)に接触し、被加工物11の裏面11b側の中央部が削り取られる。これにより、被加工物11の中央部のみが研削、薄化され、被加工物11に粗研削が施される。そして、被加工物11の裏面11b側の中央部に円形の凹部(溝)23が形成される。
凹部23は、表面11a及び裏面11bと概ね平行な底面23aと、底面23a及び裏面11bに接続された環状の側壁(側面、内壁)23bとを含む。なお、凹部23の直径はデバイス領域17(図1参照)の直径と概ね同一であり、凹部23は全てのデバイス15(図1参照)と重なるように形成される。一方、被加工物11の外周部には、研削加工が施されていない領域に相当する環状の補強部(凸部)25が残存する。補強部25は、外周余剰領域19(図1参照)を含み、デバイス領域17(図1参照)と凹部23とを囲繞している。
上記のように、被加工物11の中央部のみを薄化すると、被加工物11の外周部(補強部25)が厚い状態に維持される。これにより、被加工物11の剛性の低下が抑えられ、被加工物11の破損等が生じにくくなる。すなわち、補強部25が被加工物11を補強する補強領域として機能する。
次に、マウント12に仕上げ研削用の研削ホイール14bが装着される。そして、粗研削と同様の手順により、研削ホイール14bで被加工物11を研削する。これにより、凹部23の内部に仕上げ研削が施される。その結果、凹部23の底面23aが平坦化されるとともに、粗研削の際に凹部23の底面23aに形成された研削痕が除去される。
なお、仕上げ研削においては、研削ホイール14bを粗研削を実施時よりも僅かに被加工物11の中心側に位置付けて被加工物11を研削する。これにより、研削砥石18の側面が凹部23の側壁23bに衝突することを回避でき、研削砥石18の偏摩耗や破損が防止される。
また、研削装置2は2組の研削ユニット6を備えていてもよい。この場合、一方の研削ユニット6に研削ホイール14aが装着され、他方の研削ユニット6に研削ホイール14bが装着される。これにより、研削ホイール14a,14bの着脱作業を省略して粗研削と仕上げ研削とを連続的に実施することが可能になる。
そして、研削後の被加工物11が、ストリート13(図1参照)に沿って分割される。被加工物11の分割には、環状の切削ブレードで被加工物11を切削する切削装置や、被加工物11にレーザー加工を施すレーザー加工装置等が用いられる。その結果、薄化されたデバイス領域17(図1参照)が、デバイス15をそれぞれ備える複数のデバイスチップに分割される。これにより、薄型化されたデバイスチップが得られる。
図4(A)は研削後の被加工物11の一部を示す断面図であり、図4(B)は研削後の被加工物11の一部を示す平面図である。被加工物11の粗研削中及び仕上げ研削中は、研削砥石18(図3参照)が徐々に摩耗し、研削砥石18の形状が変化する。その結果、研削後の被加工物11の凹部23の側壁23b側には、第1曲面領域23c及び第2曲面領域23dが残存する。
第1曲面領域23cは、粗研削時に形成された曲面状の側壁に相当する。また、第2曲面領域23dは、仕上げ研削時に形成された曲面状の側壁に相当し、第1曲面領域23cよりも被加工物11の中央側に形成される。図4(A)には、被加工物11の径方向における第1曲面領域23cの長さLR1、被加工物11の径方向における第2曲面領域23dの長さLR2を示している。第1曲面領域23c及び第2曲面領域23dによって、凹部23の外周部に段差が構成される。
ここで、第1曲面領域23cの長さLR1及び第1曲面領域23cの傾斜の度合いは、仕上げ研削時における研削ホイール14bの研削砥石18(図3参照)の摩耗量、第2曲面領域23dの長さLR2等に影響する。また、第2曲面領域23dの長さLR2は、良品の薄型デバイスチップの製造に用いることが可能な領域(有効領域)の広さに影響する。
さらに、被加工物11を研削すると、被加工物11の裏面11b側に、凹部23の側壁23bから被加工物11の外周縁側に向かってチッピング27が形成されることがある。そして、チッピング27の長さL、深さD、幅Wは、研削後の被加工物11の強度に影響する。
したがって、被加工物11の研削後は、凹部23と補強部25との境界領域に相当する凹部23の側壁23bを詳細に観察し、側壁23bの形状や上記のLR1、LR2、L、D、Wの値等を確認することが好ましい。そこで、本実施形態においては、凹部23の側壁23bを、側壁23bよりも被加工物11の中央側から撮像する。これにより、凹部23の側壁23bを詳細に観察することが可能になり、研削後の被加工物11の品質や研削加工の精度を適切に評価できる。
被加工物11の観察は、研削装置2に備えられた観察装置(撮像装置)を用いて実施される。図5(A)は観察装置20を示す斜視図であり、図5(B)は観察装置20を示す一部断面正面図である。なお、以下では観察装置20が研削装置2に搭載されている場合について説明するが、観察装置20は研削装置2とは別途独立して設置されてもよい。
観察装置20は、被加工物11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)22を備える。チャックテーブル22の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11を保持する円形の保持面22aを構成している。保持面22aは、チャックテーブル4の内部に形成された流路(不図示)、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
チャックテーブル22には、チャックテーブル22を水平方向(XY平面方向)に沿って移動させる移動機構(不図示)が連結されている。また、チャックテーブル22には、チャックテーブル22をZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。なお、チャックテーブル22の回転軸は、保持面22aと垂直な方向に沿って設定される。
チャックテーブル4の上方には、被加工物11を撮像可能な撮像ユニット24が設けられている。撮像ユニット24は、CCD(Charged-Coupled Devices)センサ、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)センサ等の撮像素子と、対物レンズ26等の光学素子を含む光学系とを備え、チャックテーブル22によって保持された被加工物11の上面側を撮像する。撮像ユニット24の種類は、被加工物11の材質等に応じて適宜選択できる。例えば、撮像ユニット24として可視光カメラや赤外線カメラが用いられる。
また、観察装置20は、観察装置20を構成する各構成要素(チャックテーブル22、撮像ユニット24等)に接続された制御部(制御ユニット、制御装置)28を備える。例えば制御部28は、コンピュータによって構成され、観察装置20の稼働に必要な演算を行うCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、観察装置20の稼働に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリとを含む。制御部28が生成する制御信号によって、チャックテーブル22、撮像ユニット24等の動作が制御される。
撮像ユニット24は、対物レンズ26の光軸26aがチャックテーブル22の保持面22aと垂直な方向に対して傾斜するように配置されている。例えば、対物レンズ26の光軸26aと、チャックテーブル22の保持面22aと垂直な方向との間の角度θは、10°以上50℃以下、好ましくは20°以上40°以下に設定される。
なお、撮像ユニット24には、撮像ユニット24を回転させて撮像ユニット24の角度を変更するアクチュエータ(不図示)が連結されていてもよい。この場合、アクチュエータによって角度θを任意の値に設定することができる。また、撮像ユニット24には、撮像ユニット24を水平方向(XY平面方向)に沿って移動させる移動機構(不図示)が連結されていてもよい。
次に、被加工物11を観察する被加工物の観察方法の具体例について説明する。観察装置20を用いて被加工物11を観察する際は、まず、チャックテーブル22の保持面22aで被加工物11を保持する(保持ステップ)。
具体的には、被加工物11は、凹部23が設けられていない面側(表面11a側)が保持面22aに対面し、凹部23が設けられている面側(裏面11b側)が上方に露出するように、チャックテーブル22上に配置される。この状態で、保持面22aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、被加工物11の表面11a側が保護部材21を介してチャックテーブル22によって吸引保持される。
次に、チャックテーブル22の保持面22aで保持された被加工物11を撮像ユニット24で撮像する(撮像ステップ)。撮像ステップでは、撮像ユニット24で凹部23の側壁23bを側壁23bよりも被加工物11の中央側から撮像する。
具体的には、まず、チャックテーブル22又は撮像ユニット24を移動させ、チャックテーブル22と撮像ユニット24との位置関係を調節する。このとき撮像ユニット24は、対物レンズ26の光軸26aが保持面22aと垂直な方向に対して所定の角度傾斜するように配置される(例えば、θ=30°)。
また、撮像ユニット24は、対物レンズ26が凹部23の側壁23bと重ならず側壁23bよりも被加工物11の中央側の領域と重なるように配置される。例えば対物レンズ26は、平坦化された凹部23の底面23a、すなわち、第2曲面領域23d(図4(A)及び図4(B)参照)よりも被加工物11の中央側の領域と重なるように位置付けられる。
さらに、撮像ユニット24は、対物レンズ26の光軸26aが凹部23の側壁23b又はその近傍を通過するように配置される。例えば、対物レンズ26の光軸26aは、第1曲面領域23c、第2曲面領域23d、又は第1曲面領域23cと第2曲面領域23dとの境界領域(図4(A)及び図4(B)参照)を通過するように位置付けられる。
なお、チャックテーブル22及び撮像ユニット24は、被加工物11がチャックテーブル22によって保持された際に自動的に上記の条件が満たされるように、予め所定の位置に配置されていてもよい。この場合には、被加工物11を保持したチャックテーブル22と撮像ユニット24との位置関係を調節する作業が不要になる。
次に、撮像ユニット24で凹部23の側壁23bを側壁23bよりも被加工物11の中央側から撮像する。具体的には、撮像ユニット24は、第1曲面領域23c及び第2曲面領域23d(図4(A)及び図4(B)参照)と、補強部25の凹部23側の端部(内周縁部)とが撮像範囲に含まれるように、被加工物11を撮像する。これにより、第1曲面領域23c、第2曲面領域23d、チッピング27等の像を含む画像(撮像画像)が取得される。
撮像ユニット24によって取得された撮像画像は、制御部28に入力される。そして、制御部28は、例えば撮像画像をディスプレイに表示される。これにより、オペレーターによる凹部23の側壁23bの詳細な観察が可能となる。
なお、撮像ステップでは、チャックテーブル22を回転させつつ撮像ユニット24で被加工物11を複数回撮像してもよい。例えば、撮像ユニット24で被加工物11を連続的に撮像しつつ、被加工物11及びチャックテーブル22を1回転させる。これにより、凹部23の側壁23bの全域を確認することが可能になる。
また、撮像ステップでは、撮像ユニット24の角度(角度θ)を変えつつ、撮像ユニット24で被加工物11を複数回撮像してもよい。これにより、第1曲面領域23c、第2曲面領域23d、チッピング27(図4(A)及び図4(B)参照)等を異なる角度から観察でき、凹部23の側壁23bをより詳細に観察することが可能になる。
さらに、制御部28は、撮像ユニット24によって取得された撮像画像に所定の画像処理を施してもよい。例えば撮像ユニット24は、撮像画像に画像処理を施し、LR1、LR2、L、D、W(図4(A)及び図4(B)参照)の値を自動で算出してもよい。
以上のように、本実施形態に係る観察装置20又は被加工物の観察方法では、対物レンズ26の光軸26aがチャックテーブル22の保持面22aと垂直な方向に対して傾斜するように配置された撮像ユニット24によって、被加工物11に形成された凹部23の側壁23bが側壁23bよりも被加工物11の中央側から撮像される。これにより、被加工物11に形成された凹部23の詳細な観察が可能となり、研削後の被加工物11の品質や研削加工の精度を適切に評価できる。
なお、観察装置20は、傾斜したチャックテーブル22を備えていてもよい。図6(A)は傾斜したチャックテーブル22を備える観察装置20を示す斜視図であり、図6(B)は傾斜したチャックテーブル22を備える観察装置20を示す一部断面正面図である。
図6(A)及び図6(B)に示すように、チャックテーブル22は、保持面22aが水平面(XY平面)に対して傾斜するように配置されてもよい。例えば、保持面22aの水平面に対する傾斜角は、10°以上50℃以下、好ましくは20°以上40°以下に設定される。また、例えば撮像ユニット24は、対物レンズ26の光軸26aが鉛直方向(Z軸方向)に沿うように配置される。そのため、対物レンズ26の光軸26aは、保持面22aと垂直な方向に対して傾斜するように配置される。
なお、チャックテーブル22には、保持面22aの角度を変更するアクチュエータ(不図示)が連結されていてもよい。この場合、アクチュエータによって角度θを任意の値に設定することができる。
さらに、観察装置20は、被加工物11を洗浄する洗浄ユニットを備えていてもよい。図7(A)は洗浄ユニット30を備える観察装置20を示す斜視図であり、図7(B)は洗浄ユニット30を備える観察装置20を示す一部断面正面図である。
洗浄ユニット30は、被加工物11に洗浄流体34を供給するノズル32を備える。また、洗浄ユニット30は、ノズル32を水平面(XY平面)に沿って旋回させるモータ等の回転駆動源(不図示)を備える。この回転駆動源は、ノズル32を保持面22aと重なる位置(供給位置)又は保持面22aと重ならない位置(退避位置)に位置付ける。
ノズル32は、洗浄流体34を保持面22aに向かって噴射又は滴下する。洗浄流体34としては、液体(純水等)、液体(純水等)と気体(エアー等)とを含む混合流体等を用いることができる。
洗浄ユニット30で被加工物11を洗浄する際には、まず、研削ユニット6(図3参照)によって研削された被加工物11をチャックテーブル22によって保持する(保持ステップ)。なお、研削後の被加工物11には、被加工物11の研削によって発生した屑(研削屑)等の異物が付着している。
チャックテーブル22は、保持面22aが水平面に対して傾斜するように配置されている。また、チャックテーブル22の回転軸は、保持面22aと垂直な方向に沿って設定されている。すなわち、チャックテーブル22の回転軸は鉛直方向(Z軸方向)に対して傾斜している。
次に、チャックテーブル22を回転させつつ、被加工物11に洗浄流体を供給する(洗浄ステップ)。具体的には、まず、ノズル32を供給位置に位置付ける。例えばノズル32は、被加工物11の中心(凹部23の中心)と重なる位置に配置される。そして、チャックテーブル22を保持面22aと概ね垂直な回転軸の周りで回転させつつ、ノズル32から被加工物11の中央部に向かって洗浄流体34を供給する。その結果、洗浄流体34が被加工物11の中央部から外周縁側に向かって流動し、被加工物11に付着している異物が洗い流される。
なお、被加工物11の洗浄時にチャックテーブル22の保持面22aが水平面に対して傾斜していると、被加工物11の中央部から凹部23の側壁23bに到達した洗浄流体34が、凹部23の外部に流出しやすくなる。これにより、凹部23の内部に洗浄流体34や異物が残存しにくくなる。
次に、被加工物11を撮像ユニット24で撮像する(撮像ステップ)。洗浄ステップ後に撮像ステップを実施することにより、洗浄された状態の被加工物11が撮像ユニット24で撮像される。これにより、被加工物11に付着した研削屑等の異物が撮像画像に写り込むことを防止できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面(第1面)
11b 裏面(第2面)
13 ストリート(分割予定ライン)
15 デバイス
17 デバイス領域
19 外周余剰領域
21 保護部材
23 凹部(溝)
23a 底面
23b 側壁(側面、内壁)
23c 第1曲面領域
23d 第2曲面領域
25 補強部(凸部)
27 チッピング
2 研削装置
4 チャックテーブル(保持テーブル)
4a 保持面
6 研削ユニット
8 ハウジング
10 スピンドル
12 マウント
14a,14b 研削ホイール
16 ホイール基台
18 研削砥石
20 観察装置(撮像装置)
22 チャックテーブル(保持テーブル)
22a 保持面
24 撮像ユニット
26 対物レンズ
26a 光軸
28 制御部(制御ユニット、制御装置)
30 洗浄ユニット
32 ノズル
34 洗浄流体

Claims (4)

  1. 中央部に凹部を有し外周部に該凹部を囲繞する環状の補強部を有する被加工物を観察する観察装置であって、
    該被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、
    対物レンズを含み該保持面で保持された該被加工物を撮像する撮像ユニットと、を備え、
    該撮像ユニットは、該対物レンズの光軸が該保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された状態で、該凹部の側壁を該側壁よりも該被加工物の中央側から撮像することを特徴とする観察装置。
  2. 該保持面で保持された該被加工物に洗浄流体を供給する洗浄ユニットを更に備え、
    該チャックテーブルは、該保持面が水平面に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の観察装置。
  3. 中央部に凹部を有し外周部に該凹部を囲繞する環状の補強部を有する被加工物を観察する被加工物の観察方法であって、
    チャックテーブルの保持面で該被加工物を保持する保持ステップと、
    該保持面で保持された該被加工物を、対物レンズを含む撮像ユニットで撮像する撮像ステップと、を含み、
    該撮像ステップでは、該対物レンズの光軸が該保持面と垂直な方向に対して傾斜するように配置された該撮像ユニットで、該凹部の側壁を該側壁よりも該被加工物の中央側から撮像することを特徴とする被加工物の観察方法。
  4. 該保持ステップの後、且つ、該撮像ステップの前に、該保持面が水平面に対して傾斜するように配置された該チャックテーブルを回転させつつ該被加工物に洗浄流体を供給する洗浄ステップを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の被加工物の観察方法。
JP2021198208A 2021-12-07 2021-12-07 観察装置及び被加工物の観察方法 Pending JP2023084188A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021198208A JP2023084188A (ja) 2021-12-07 2021-12-07 観察装置及び被加工物の観察方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021198208A JP2023084188A (ja) 2021-12-07 2021-12-07 観察装置及び被加工物の観察方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023084188A true JP2023084188A (ja) 2023-06-19

Family

ID=86771838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021198208A Pending JP2023084188A (ja) 2021-12-07 2021-12-07 観察装置及び被加工物の観察方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023084188A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008155292A (ja) 基板の加工方法および加工装置
US20200061773A1 (en) Polishing pad
KR20220139232A (ko) 피가공물의 가공 방법
JP5121390B2 (ja) ウェーハの加工方法
US11491669B2 (en) Cutting apparatus, cutting blade replacement method, and board replacement method
US11673229B2 (en) Processing apparatus
US11189530B2 (en) Manufacturing method of chips
US20120086797A1 (en) Method of detecting pattern formed on non-exposed surface of workpiece
JP2023084188A (ja) 観察装置及び被加工物の観察方法
JP2022181245A (ja) 研削評価方法
JP7313775B2 (ja) ウェーハの加工方法
KR20210023694A (ko) 복수의 디바이스 칩의 제조 방법
JP7171131B2 (ja) 被加工物の研削方法
US20220344207A1 (en) Cutting method of wafer
JP2022030668A (ja) 画像処理方法
JP5114153B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP7158813B2 (ja) 研削ホイール
JP7465670B2 (ja) 保持テーブル機構及び加工装置
JP2022098138A (ja) 搬送機構及び加工装置
JP2023034440A (ja) 研削装置
KR20240074655A (ko) 피가공물의 연삭 방법
JP2024062728A (ja) 被加工物の研削方法
JP2024068261A (ja) 被加工物の研削方法
JP2023031921A (ja) 研削装置及び被加工物の研削方法
JP2024074419A (ja) 被加工物の研削方法