JP2023033860A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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紳介 藤川
Shinsuke Fujikawa
稔 森脇
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Abstract

【課題】センサー素子と配線間との結合容量を抑制してセンサー回路の出力電圧を安定化できる電気光学装置、および電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置100において、表示領域10aの外側に配置されたセンサー素子11と基板本体10wとの間には遮光層2aが設けられ、センサー素子11と離隔して配線6mが設けられている。センサー素子11では、複数のダイオード素子Dが直列に電気的に接続されている。遮光層2aは、センサー素子11の半導体層31hと平面視で重なる第1遮光層2a15と、配線6mと平面視で重なる第2遮光層2a14とを含む。第1遮光層2a15と第2遮光層2a14とは、平面視で離隔しているため、センサー素子11と配線6m間の結合容量が小さい。従って、センサー回路1の出力電圧を安定化することができる。【選択図】図7

Description

本発明は、温度センサー等のセンサー素子が設けられた電気光学装置、および電子機器に関するものである。
液晶装置等の電気光学装置において、表示領域の外側に温度センサー等のセンサー素子を設け、センサー素子での検出結果に基づいて、駆動条件を補正する等の技術が提案されている。この場合、温度センサーから延在する出力線の近傍に、交流信号が供給される配線が設けられていると、配線の電位変化の影響が温度センサーの出力信号に及び、温度センサーの検出値が変動することがある。そこで、温度センサーの出力線と配線との間に定電位が印加されるシールド層を設けることが提案されている。
特開2010-73810号公報
例えば、プロジェクターに用いる電気光学装置では、光源から出射された光が表示領域に入射すると、周辺部への迷光によって表示領域の外側に配置されたセンサー素子等を含む周辺回路パターンが投影画像に映り込むおそれがある。そのため、センサー素子に対して平面視で重なる領域に遮光層を設けることがある。しかしながら、電気的にフローティングである遮光層が、センサー素子に対して平面視で重なる領域で信号配線と対向していると、センサー素子と遮光層との間に寄生する容量、および遮光層と信号配線との間に寄生する容量が原因で配線の電位変化の影響がセンサー素子に及び、センサー回路の出力値が変動することがある。信号配線とセンサー素子間の結合容量による影響を回避する例として、特許文献1には、平面視で信号配線とセンサー素子間に定電位配線を配置してシールドする構成が開示されている。しかしながら、この構成でも、センサー素子と遮光層との間に寄生する容量、および遮光層と信号配線との間に寄生する容量は存在するので問題は解決しない。また、電気光学装置の駆動によって、定電位線そのものがノイズ源になる。それ故、センサー素子と配線間との結合容量を抑制してセンサー回路の出力電圧を安定化する必要があるという課題が存在する。
上記課題を解決するため、本発明に係る電気光学装置の一態様は、基板本体と、前記基板本体に設けられた半導体層を有するセンサー素子と、前記半導体層と平面視で重ならずに前記基板に設けられた配線と、前記基板本体と前記半導体層との間に配置され、前記半導体層と平面視で重なる第1遮光層と、前記基板本体と前記半導体層との間に配置され、前記配線と平面視で重なる第2遮光層と、を備え、前記第1遮光層と前記第2遮光層とは、平面視で離隔していることを特徴とする。
本発明に係る電気光学装置は電子機器に用いられる。
本発明に実施形態1に係る電気光学装置の構成例を示す平面図。 図1に示す電気光学装置の断面を模式的に示す説明図。 図1に示す電気光学装置の電気的構成を示す回路ブロック図。 図1に示す電気光学装置の画素の構成例を模式的に示す断面図。 図1に示す電気光学装置のセンサー回路の説明図。 図5に示すセンサー素子周辺の平面構成を模式的に示す平面図。 図6に示すセンサー素子等の断面を模式的に示す断面図。 図3に示す検査領域の説明図。 本発明に対する比較例の平面図。 図9のB-B′断面を模式的に示す説明図。 配線に発生するスパイクノイズモデルの説明図。 ダイオード素子の中継部に結合する容量とセンサー回路の出力電圧との関係を示すグラフ。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の説明図。 図13に示すセンサー素子等の断面を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の検査領域の説明図。 実施形態2の作用効果の実証に用いたダイオード素子の説明図。 図16に示すタイプ(a)とタイプ(b)のダイオード素子の順方向電圧の温度特性を比較して示すグラフ。 図16に示すタイプ(a)のダイオード素子の順方向電圧の温度特性を示すグラフ。 本発明を適用した投射型表示装置の構成例を示すブロック図。 図19に示す光路シフト素子の説明図。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、第1基板に形成される層の配置を説明する際、上層側あるいは表面側とは第1基板の基板が位置する側とは反対側(対向基板および液晶層が位置する側)を意味し、下層側とは第1基板の基板が位置する側を意味する。第2基板に形成される層の配置を説明する際、上層側あるいは表面側とは対向基板の基板が位置する側とは反対側(第1基板および液晶層が位置する側)を意味し、下層側とは第2基板の基板が位置する側を意味する。また、本発明において、「平面視」とは第1基板10または第2基板20に対する法線方向からみた様子を意味する。
1.実施形態
1-1.電気光学装置100の具体的構成
図1は、本発明に実施形態1に係る電気光学装置100の構成例を示す平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面を模式的に示す説明図である。図1および図2に示す電気光学装置100は液晶装置であり、液晶パネル100pを有している。電気光学装置100では、第1基板10と第2基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。電気光学装置100において、第1基板10と第2基板20との間のうち、シール材107によって囲まれた領域内には、液晶層からなる電気光学層50が設けられている。シール材107には、液晶注入口として利用される途切れ部分107cが形成されており、かかる途切れ部分107cは、液晶材料の注入後、封止材108によって塞がれている。なお、液晶材料を滴下法で封入する場合は、途切れ部分107cは形成されない。第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
表示領域10aにおいて、第1方向Xに延在する2辺を第1辺10a1および第2辺10a2とし、第2方向Yに延在する2辺を第3辺10a3および第4辺10a4としたとき、第1基板10の外周領域10cには、第1基板10の端部と表示領域10aの第1辺10a1との間にデータ線駆動回路101が設けられ、第1基板10の端部と表示領域10aの第2辺10a2との間にプリチャージ回路105が設けられる。また、第1基板10の端部と表示領域10aの第3辺10a3との間、および第1基板10の端部と表示領域10aの第4辺10a4との間には、走査線駆動回路104が設けられる。また、第1基板10の端部のうち、データ線駆動回路101の側の端部には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続される複数の実装用の端子102が配列されている。
第1基板10は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wを有しており、第1基板10において第2基板20と対向する一方面10sの側の表示領域10aには、複数の画素トランジスター、および複数の画素トランジスターの各々に電気的に接続する画素電極9aがマトリクス状に形成される。画素電極9aの上層側には第1配向膜16が形成されている。第1基板10の一方面10sの側において、表示領域10aの外縁とシール材107との間に沿って延在する四角形の枠状領域10bには、表示領域10aの各辺に沿って延在する部分に、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが設けられる。なお、第1基板10において第2基板20と対向する一方面10sの反対側の面には10tの記号を付す。
第2基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wを有しており、第2基板20において第1基板10と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21は、第2基板20の一方面20sの側の略全面に形成されている。第2基板20の一方面20sの側において、枠状領域10bには、共通電極21の下層側に遮光性の見切り29が形成され、共通電極21の表面には第2配向膜26が積層されている。見切り29の内縁によって表示領域10aが規定される。見切り29と共通電極21との間には透光性の平坦化膜22が形成されている。見切り29を構成する遮光層は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域10fに重なるブラックマトリクス部として形成されることもある。見切り29はダミー画素電極9bと平面的に重なる位置に形成されている。見切り29は、遮光性の金属膜や黒色の樹脂によって構成されている。なお、第2基板20において第1基板10と対向する一方面20sの反対側の面には20tの記号を付す。
第1配向膜16および第2配向膜26は、SiO(x≦2)、TiO、MgO、Al等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜であり、カラムと称せられる柱状体が第1基板10および第2基板20に対して斜めに形成された柱状構造体層からなる。従って、第1配向膜16および第2配向膜26は、電気光学層50に用いた負の誘電異方性を備えたネマチック液晶分子を第1基板10および第2基板20に対して斜め傾斜配向させ、液晶分子にプレチルトを付している。このようにして、電気光学装置100は、ノーマリブラックのVA(Vertical Alignment)モードの液晶装置として構成されている。
第1基板10においてシール材107より外側には、第2基板20の4つの角部分24tと重なる位置に基板間導通用電極部14tが形成されている。基板間導通用電極部14tは、配線6gに導通しており、配線6gは、端子102のうち、共通電位COM印加用の端子102gに導通している。基板間導通用電極部14tと第2基板20の角部分24tとの間には、導電粒子を含んだ基板間導通材109が配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通用電極部14t、および基板間導通材109を介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位COMが印加されている。
なお、複数の端子102は、共通電位COMを供給するための端子102gを含む。また、複数の端子102は、後述するセンサー回路1のカソード配線Lcに電気的に接続されたカソード端子102c、アノード配線Laに電気的に接続されたアノード端子102aを含む。さらに、複数の端子102は、図6を参照して後述する出力制御信号ENBY、定電位VDDY、および定電位VSSYを供給するための端子も含む。
本実施形態の電気光学装置100は透過型液晶装置である。従って、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型液晶装置では、例えば、第2基板20の側から入射した光源光が第1基板10から出射される間に変調されて画像を表示する。なお、画素電極9aにアルミニウム等の反射性金属によって構成すれば、電気光学装置100を反射型液晶装置とすることができる。
電気光学装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、第2基板20あるいは第1基板10には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、電気光学装置100は、後述する投射型表示装置において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各電気光学装置100の各々には、例えば、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
1-2.電気光学装置100の電気的構成
図3は、図2に示す第1基板10の電気的構成を示す回路ブロック図である。図3には、大型基板150から第1基板10を分割する前の状態を示してあり、第1基板10に相当する部分を太線L10で示してある。第1基板10の4辺において、スクライブ中心線10eを基準として同じ幅のスクライブエリアが設定される。従って、スクライブ中心線10eで規定される矩形よりも太線L10で規定される矩形は小さくなる。
図3において、第1基板10は、略中央領域に複数の画素100aがマトリクス状に配列された表示領域10aを備えている。第1基板10において、表示領域10aの内側には、走査線駆動回路104から第1方向Xに延在する複数本の走査線3a、およびデータ線駆動回路101から第2方向Yに延在する複数本のデータ線6aが設けられており、走査線3aとデータ線6aとの交差に対応して画素100aが構成される。複数本のデータ線6aは、表示領域10aの第2辺10a2側に配置したプリチャージ回路105が電気的に接続している。複数の画素100aの各々には、電界効果型トランジスター等からなる画素トランジスター30、および画素トランジスター30に電気的に接続された画素電極9aが形成される。画素トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素トランジスター30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。データ線駆動回路101によってデータ線6aには画像信号が供給され、走査線駆動回路104によって走査線3aには走査信号が供給される。図示を省略するが、プリチャージ回路105は、一方のソース・ドレインがデータ線6aに電気的に接続され、他方のソース・ドレイン電極がプリチャージ電源線に電気的に接続され、ゲートが制御信号線に電気的に接続されたトランジスターアレイである。
各画素100aにおいて、画素電極9aは、図2を参照して説明した第2基板20の共通電極21と電気光学層50を介して対向し、液晶容量50aを構成する。各画素100aには、液晶容量で保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量55が付加されている。本実施形態では、保持容量55を構成するために、第1基板10には、複数の画素100aに跨って延在する容量線8aが形成されており、容量線8aには共通電位COMが供給されている。容量線8aは、走査線3aおよびデータ線6aの少なくとも一方と平面視で重なるように設けられている。図3には、容量線8aが走査線3aおよびデータ線6aの双方と平面視で重なる態様が例示されている。容量線8aは、走査線3aと重ならずに、データ線6aと平面視で重なるように構成されることもある。図示省略するが、容量線8aは図1で説明した配線6gに電気的に接続される。
第1基板10において、表示領域10aの外側には、図5等を参照して後述するセンサー回路1が構成されている。また、第1基板10において、表示領域10aの外側には、センサー回路1等を構成する素子の電気特性を検査するための検査領域17が設けられることもある。本形態において、センサー回路1は、温度検出用のセンサー回路である。
図3に示すように、第1基板10の画素トランジスター30や画素電極9a等の構成要素は、第1基板10を多数取りできる大型基板150の状態で形成され、第2基板20が貼り合わされた後、大型基板150は、スクライブ中心線10eに沿って複数の第1基板10に分割される。大型基板150には、第1基板10を囲むように、スクライブ中心線10eに沿って短絡線10gが形成されており、複数の端子102は、抵抗素子Rを介して短絡線10gに電気的に接続される。従って、製造工程における静電気によってトランジスター等の回路素子を損傷させることが抑制される。短絡線10gは、導電性ポリシリコン膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。例えば、短絡線10gは、タングステンシリサイド(WSi)と導電性ポリシリコン膜との積層膜からなる。なお、抵抗素子Rは、大型基板を分割する際に破壊される。抵抗素子Rは、1M~10MΩ程度の抵抗値を有する導電性ポリシリコン等からなる。
1-3.画素100aの具体的構成
図4は、図1に示す電気光学装置100の画素100aの構成例を模式的に示す断面図である。図4に示すように、第1基板10には、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる下層側の遮光層2aが形成されている。遮光層2aは、走査線3aに沿うように形成される。本形態において、遮光層2aは、タングステンシリサイド等からなる。遮光層2aの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の絶縁膜41が形成されており、絶縁膜41の表面側に、半導体層31aを備えた画素トランジスター30が形成されている。遮光層2aは、基板本体10wの側から入射した戻り光等が画素トランジスター30に入射することを抑制する。
画素トランジスター30は、半導体層31aと、半導体層31aと交差する走査線3aの一部からなるゲート電極33gとを備えており、半導体層31aとゲート電極33gとの間に、シリコン酸化膜等からなる透光性のゲート絶縁層32を有している。ゲート電極33gは、図3に示す短絡線10gと同層に同時形成された導電膜である。より具体的には、ゲート電極33gは、タングステンシリサイドと導電性ポリシリコンとの積層膜である。半導体層31aは、ポリシリコン膜等からなる。画素トランジスター30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。より具体的には、画素トランジスター30において、ソース領域31sは、チャネル領域31gから離隔する高濃度領域31s1と、チャネル領域31gと高濃度領域31s1とに挟まれた低濃度領域31s2とを備え、ドレイン領域31dは、チャネル領域31gから離隔する高濃度領域31d1と、チャネル領域31gと高濃度領域31d1とに挟まれた低濃度領域31d2とを備えている。なお、遮光層2aを走査線3aとし、ゲート電極33gをゲート絶縁層32および絶縁膜41を貫通するコンタクトホール(図示せず)を介して遮光層2aと電気的に接続することもある。
ゲート電極33gの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の絶縁膜42、43、44、45、46、47が順に積層されており、絶縁膜42、43、44、45の間等を利用して、図3を参照して説明した保持容量55が構成されている。本形態において、保持容量55は、絶縁膜42と絶縁膜44との間に構成された第1保持容量551と、絶縁膜43と絶縁膜45との間に構成された第2保持容量552とを備え、第1保持容量551と第2保持容量552とは並列に電気的に接続されている。
より具体的には、絶縁膜42と絶縁膜43との層間には第1電極4aが形成されている。絶縁膜43は、第1電極4aと平面視で重なる部分の一部が除去された開口部43aが形成されており、第1電極4aの一部は開口部43aの底部で絶縁膜43から露出している。絶縁膜43と絶縁膜44との層間には絶縁膜48および第2電極5aが順に積層されており、第1電極4aと第2電極5aは、開口部43aの底部で絶縁膜48を介して平面視で重なっている。従って、第1電極4aと第2電極5aは、主に絶縁膜48を誘電体膜とする第1保持容量551を構成している。絶縁膜43は、第2電極5aおよび絶縁膜48をパターニングする際に第1電極4aを保護する。従って、第1電極4aと第2電極5aとは、開口部43aの外側で絶縁膜43、48を介して重なっているのに対し、開口部43aの内側では絶縁膜48のみを介して重なっている。開口部43aの外側で第1電極4aと第2電極5aとが重なっている部分は、第1保持容量551の静電容量に占める割合は小さい。
絶縁膜43と絶縁膜44との層間には第3電極5bが形成されている。本形態において、第2電極5aと第3電極5bは同一の導電膜からなる。従って、本形態において、第2電極5aと第3電極5bは同じ電極である。絶縁膜44は、第3電極5b(第2電極5a)と平面視で重なる部分の一部が除去された開口部44aが形成されており、第3電極5bの一部は開口部44aの底部で絶縁膜44から露出している。絶縁膜44と絶縁膜45との層間には絶縁膜49および第4電極7aが順に積層されており、第3電極5b(第2電極5a)と第4電極7aは、開口部44aの底部で絶縁膜49を介して平面視で重なっている。従って、第3電極5b(第2電極5a)と第4電極7aは、主に絶縁膜49を誘電体膜とする第2保持容量552を構成している。絶縁膜44は、第4電極7aおよび絶縁膜49をパターニングする際に第3電極5b(第2電極5a)を保護する。従って、第3電極5b(第2電極5a)と第4電極7aとは、開口部44aの外側で絶縁膜44、49を介して重なっているのに対し、開口部44aの内側では絶縁膜49のみを介して重なっている。開口部44aの外側で第3電極5b(第2電極5a)と第4電極7aとが重なっている部分は、第2保持容量552の静電容量に占める割合は小さい。
本形態において、第1電極4aは、例えば、導電性ポリシリコン膜であり、絶縁膜43は、例えば、シリコン酸化膜である。絶縁膜48は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、またはそれらの積層膜である。第2電極5aおよび第3電極5bを構成する導電膜は、例えば、導電性ポリシリコン膜であり、絶縁膜44は、例えば、シリコン酸化膜である。絶縁膜49は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、またはそれらの積層膜である。第4電極7aは、例えば、タングステンシリサイドであり、画素電極9aの側から画素トランジスター30に光が入射することを抑制する遮光層としても機能も有する。
このように構成した第1保持容量551および第2保持容量552において、第2電極5a(第3電極5b)を構成する導電膜は、ゲート絶縁層32および絶縁膜42、43を貫通するコンタクトホール43dを介して画素トランジスター30のドレイン領域31dに電気的に接続されている。また、絶縁膜45と絶縁膜46との層間に形成された中継電極6cは、絶縁膜43、44、45を貫通するコンタクトホール45cを介して第1電極4aに電気的に接続するとともに、絶縁膜45を貫通するコンタクトホール45eを介して第4電極7aに電気的に接続している。従って、第2電極5a(第3電極5b)を構成する導電膜と、中継電極6cとの間には、第1保持容量551と第2保持容量552とが並列に電気的に接続された保持容量55が構成されている。
絶縁膜45と絶縁膜46との層間にはデータ線6aが形成されており、データ線6aは、ゲート絶縁層32および絶縁膜42、43、44、45を貫通するコンタクトホール45sを介して画素トランジスター30のソース領域31sに電気的に接続されている。データ線6aは、例えば、アルミニウムを主体とした低抵抗配線である。絶縁膜45と絶縁膜46との層間には中継電極6dが形成されており、中継電極6dは、絶縁膜44、45を貫通するコンタクトホール45dを介して第2電極5a(第3電極5b)を構成する導電膜に電気的に接続されている。データ線6aおよび中継電極6c、6dは、同層に同時形成された導電膜からなる。
絶縁膜46と絶縁膜47との層間には容量線8aおよび中継電極8dが形成されている。容量線8aは、絶縁膜46を貫通するコンタクトホール46cを介して中継電極6cに電気的に接続されている。中継電極8dは、絶縁膜46を貫通するコンタクトホール46dを介して中継電極6dに電気的に接続されている。絶縁膜46の表面はCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等によって平坦化されている。容量線8aおよび中継電極8dは同層に同時形成された導電膜からなり、例えば、アルミニウムを主体とした導電膜である。
絶縁膜47の上層には画素電極9aが形成されている。画素電極9aは、絶縁膜47を貫通するコンタクトホール47dを介して中継電極8dに電気的に接続されている。従って、画素電極9aは、第2電極5a(第3電極5b)を構成する導電膜に電気的に接続し、さらに、画素トランジスター30のドレイン領域31dに電気的に接続している。
1.4-センサー回路1の構成
図5は、図1に示す電気光学装置100のセンサー回路1の説明図である。なお、図5には、後述する共通電位COM配線との容量Cd、Ce、Cdも表されている。
図3に示すように、本形態の電気光学装置100において、第1基板10には、表示領域10aの外側にセンサー回路1が設けられている。センサー回路1は、温度検出用のセンサー素子11と、センサー素子11をサージ電流から保護するための静電保護回路12とを備えている。第1基板10において、センサー素子11は表示領域10aの近傍に配置され、静電保護回路12は、センサー素子11と第1基板10において端子102が配列された端部との間に設けられている。
図5に示すように、センサー素子11は、例えば、直列に接続された複数のダイオード素子Dを備えている。例えば、5個のダイオード素子Dを直列に電気的に接続すれば、順方向の電圧VFの温度に対する感度を約-10mV/℃にすることができる。図5では説明の容易化のために、3つのダイオード素子D1~D3が直列に電気的に接続された形態を例示してある。センサー素子11のダイオード素子D1のアノード11aには、アノード端子102aから延在するアノード配線Laが電気的に接続されている。センサー素子11のダイオード素子D3のカソード11cには、カソード端子102cから延在するカソード配線Lcが電気的に接続されている。
電気光学装置100を電子機器に搭載した状態で、第1基板10に接続されたフレキシブル配線基板(図示せず)を介して温度検出用駆動回路15からアノード端子102aおよびカソード端子102cを介してセンサー回路1のセンサー素子11に100nA~数μA程度の微小な順方向の駆動電流IFを供給する。温度検出用駆動回路15は、定電流回路151を有する。また、温度検出用駆動回路15では、定電流回路151とグランドとの間に安定化容量152を付加し、センサー回路1の出力電圧を安定させることもある。なお、特に記載がなければセンサー回路1の出力電圧はセンサー素子11の順方向の電圧VFと同義として説明する。
ここで、ダイオード素子Dからなるセンサー素子11の順方向の電圧VFは、温度に対する線形特性を有している。従って、センサー素子11に100nA~数μA程度の順方向の駆動電流IFを供給した際のアノード端子102aとカソード端子102cとの間の電圧VFを検出すれば、液晶パネル100pの表示領域10aの温度を検出することができる。より具体的には、電気光学装置100を後述する投射型表示装置のライトバルブ等として使用した際の仕様温度域において、電圧VFは、温度に対する良い線形特性を有しているので、予め校正しておけば、液晶パネル100pの温度を検出することができる。その際、センサー素子11は、表示領域10aの近傍に配置されているため、センサー素子11は、表示領域10aの温度を適正に検出することができる。それ故、センサー回路1の温度検出に基づいて、画像信号の補正等を行えば、表示領域10aの温度に対応した適正な条件で電気光学装置100を駆動することができるので、品位の高い画像を表示することができる。
本形態において、静電保護回路12は、アノード配線Laとカソード配線Lcとの間に接続されたトランジスターTrを備えており、トランジスターTrは、センサー素子11に並列に電気的に接続されている。トランジスターTrの一方のソース・ドレイン領域31iは、カソード配線Lcのうち、カソード端子102cとセンサー素子11のダイオード素子D3のカソード11cとの間に接続され、トランジスターTrの他方のソース・ドレイン領域31jは、アノード配線Laのうち、アノード端子102aとセンサー素子11のダイオード素子D1のアノード11aとの間に接続されている。本形態において、トランジスターTrは、画素トランジスター30と同様、Nチャネル型薄膜トランジスターからなる。
静電保護回路12は、直列に接続された第1容量素子C1と第2容量素子C2とがアノード配線Laとカソード配線Lcとの間に接続されている。より具体的には、カソード配線Lcに第1容量素子C1の一端が電気的に接続され、アノード配線Laに第2容量素子C2の一端が電気的に接続され、第1容量素子C1の他端と第2容量素子C2の他端同士が電気的に接続されている。従って、第1容量素子C1と第2容量素子C2は、アノード配線Laとカソード配線Lc間に直列に電気的に接続されている。
また、アノード端子102aからアノード配線Laと第2容量素子C2との接続位置との間には第1抵抗素子R1が挿入され、カソード端子102cからカソード配線Lcと第1容量素子C1との接続位置との間には第2抵抗素子R2が挿入されている。また、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnは、トランジスターTrのゲートに電気的に接続されている。
静電保護回路12は、第1容量素子C1に並列に電気的に接続された抵抗素子R3を有する。より具体的には、トランジスターTrのゲート電極33tから延在するゲート配線Lgは、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnに電気的に接続し、抵抗素子R3を介してカソード配線Lcに電気的に接続している。トランジスターTrは放電経路として機能する。トランジスターTrのゲート電極33tは、抵抗素子R3を介してカソード配線Lcと接続されているため、静的状態ではゲート電極33tとカソード配線Lcとは同電位である。従って、トランジスターTrはオフであるから、センサー素子11によって温度を検出する際、アノード配線Laに供給した駆動電流IFは、トランジスターTrには流れず、センサー素子11に流れる。
このように、静電保護回路12は、センサー素子11に並列に電気的に接続されたトランジスターTrと、トランジスターTrに電気的に接続された第1容量素子C1と、第1容量素子C1に並列に電気的に接続された抵抗素子R3とを有する。また、静電保護回路12は、第1容量素子C1と直列に電気的に接続された第2容量素子C2を備える。それ故、例えば、アノード端子102aから静電気によるサージ電流が侵入した際、静電保護回路12は、センサー素子11を静電気から保護する。
より具体的には、静電保護回路12において、静的状態ではトランジスターTrのゲート・ソース間電圧は0Vであり、トランジスターTrはオフである。ここで、アノード端子102aから静電気によるサージ電流が侵入すると、第1抵抗素子R1によって電圧変動が抑制されながら、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnの電位であるトランジスターTrのゲート電極33tの電位が上昇する。このため、トランジスターTrがオン状態となるので、サージ電流は、トランジスターTrおよびカソード配線Lcを介してカソード端子102cに流れる。その際、第1抵抗素子R1は、アノード端子102aから侵入するサージ電流を緩和し、第2抵抗素子R2は、カソード端子102cから侵入するサージ電流を緩和する。また、トランジスターTrがオンとなる期間は、第1容量素子C1、第2容量素子C2、抵抗素子R3、およびトランジスターTrのゲート容量等で決まる。放電後は、トランジスターTrのゲート電極33tの電位が抵抗素子R3によってオフ電位に復帰する。よって、センサー素子11に流れるサージ電流は、静電保護回路12によって抑制されるので、センサー素子11を保護することができる。
1-5.センサー素子11周辺の配線等
図6は、図5に示すセンサー素子11周辺の平面構成を模式的に示す平面図である。図6では、容量線8aの下層側のレイアウト等が分かりやすいように、容量線8aの一部を除去し、除去した部分については破線で示してある。また、図6には、見切り29の外縁29aも示してある。図7は、図6に示すセンサー素子11等の断面を模式的に示す断面図である。図7は、図6のA-A′断面に相当する。但し、図7には、コンタクトホール45mを通る位置の断面も示してある。なお、走査線駆動回路104に供給される駆動信号は、クロック信号、走査方向指定信号、スタートパルス信号、出力制御信号ENBY等が含まれるが、図6では、出力制御信号ENBYがセンサー素子11となるダイオード素子D1~D3近傍に配線されている状況を示してある。出力制御信号ENBYは、基本的には論理「L」「H」が周期的に、あるいは適時、外部の上位回路からの制御によって切り替わる2値化論理信号である。典型的には出力制御信号ENBYの論理に応じて、走査線3aのいずれかが選択される。
本形態においては、図6および図7に示すように、第1基板10において、表示領域10aに対して第2方向Yの一方側で隣り合う位置には、データ線駆動回路101を構成するサンプル・ホールド回路101aが設けられており、サンプル・ホールド回路101aからはデータ線6aが第2方向Yの他方側に延在している。サンプル・ホールド回路101aは、例えば、デマルチプレクサを構成するN型トランジスターである。ひとつのデマルチプレクサは、例えば、8個のサンプル・ホールド回路101aを備える。従って、FHD規格であれば1920/8=240であるから、240個のデマルチプレクサを備える。外部回路から端子102および画像信号線を経由した画像信号は、制御信号線(図示せず)によってオン・オフを制御されるサンプル・ホールド回路101aのトランジスター30e、30fによって各データ線6aに時分割的に供給される。
第1基板10において、表示領域10aの第3辺10a3と第4辺10a4に沿って、走査線駆動回路104のインバータ回路104aが設けられており、インバータ回路104aからは走査線3aが第1方向Xに沿って延在している。インバータ回路104aは、N型トランジスター30nとP型トランジスター30pとを備えている。N型トランジスター30nは、ゲート電極33nを備え、LDD構造を有している。より具体的には、N型トランジスター30nにおいて、電極6bが電気的に接続する一方のソース・ドレイン領域31jは、チャネル領域31kから離隔する高濃度領域31j1と、チャネル領域31kと高濃度領域31j1とに挟まれた低濃度領域31j2とを備え、配線6sが電気的に接続する他方のソース・ドレイン領域31iは、チャネル領域31kから離隔する高濃度領域31i1と、チャネル領域31kと高濃度領域31i1とに挟まれた低濃度領域31i2とを備えている。N型トランジスター30nのドレインとP型トランジスター30pのドレインは電極6bによって電気的に接続され、図示を省略したコンタクト構造によって走査線3aに電気的に接続される。
第1基板10において、走査線駆動回路104が設けられた領域に向けて、図3に示す端子102の一部である端子102g、102r、102t、102sから、共通電位COMを供給する配線6gと、出力制御信号ENBYを供給する配線6rと、定電位VDDYを供給する配線6tと、定電位VSSYを供給する配線6sとが延在している。例えば、定電位VSSYはGNDであり、定電位VDDYは15.5Vである。配線6g、6r、6t、6sは、例えば、データ線6aと同層に同時形成される。出力制御信号ENBYは、例えば、1水平期間に1回、論理が選択状態となる交流信号である。あるいは複数の水平期間に1回論理が選択状態となる交流信号となることもある。その電圧振幅は、例えば、15.5Vである。
配線6gには、共通電位COMが供給され、図1に示したように、概ね表示領域10aを囲むように配線される。そして、表示領域10aの容量線8aと電気的に接続するために、配線6gには、コンタクトホール46nを介して容量線8aが電気的に接続している。容量線8aは、平面視においてセンサー素子11と走査線駆動回路104との間を第1方向Xに沿って延在した後、表示領域10aに向けて延在し、表示領域10aではデータ線6aと平面視で重なるように第2方向Yに沿って延在している。従って、データ線6aと容量線8aとの間には大きな寄生容量が存在する。
容量線8aには、コンタクトホール45mを介して配線6mが電気的に接続している、配線6mは、平面視においてセンサー素子11と走査線駆動回路104との間を容量線8aと重なるように第1方向Xに沿って延在した後、走査線駆動回路104と表示領域10aとの間に向けて第2方向Yに沿って延在している。
配線6sは、走査線駆動回路104に向けて第2方向Yに沿って延在した後、配線6mと走査線駆動回路104との間を第1方向Xに沿って延在し、さらに、走査線駆動回路104に向けて第2方向Yに沿って延在している。従って、平面視において、センサー素子11と走査線駆動回路104との間には、容量線8aと配線6mとが平面視で重なるように第1方向Xに延在し、配線6mとセンサー素子11との間では配線6sが第1方向Xに延在している。配線6sは、走査線駆動回路104に対する定電位VSSYの供給網の一部である。
配線6tは、平面視において走査線駆動回路104に向けて第2方向Yに沿って延在している。配線6tは、走査線駆動回路104に対する定電位VDDYの供給網の一部である。配線6rは、平面視において走査線駆動回路104に向けて第2方向Yに沿って延在している。配線6rは、走査線駆動回路104に対する出力制御信号ENBYの供給網の一部である。ここで、インバータの入力線、即ちN型トランジスター30nのゲート電極33nのノードには走査線駆動回路104の上位回路の出力線が電気的に接続される。上位回路とは、例えば、出力制御信号ENBYと、走査線駆動回路104を構成するシフトレジスタの出力信号の論理積回路等である。かかる構成によれば、シフトレジスタによる選択信号波形を整形することができるので、表示を適正化することができる。
なお、共通電位COMは、共通電極21に電気的に接続される系統と、保持容量55に電気的に接続する系統を共通としたが、独立した系統として供給される場合もある。また、共通電位COMが供給される配線は、他の信号配線と交差するため、絶縁膜46より下層側の第1配線から絶縁膜46より上層側の第2配線へ乗り換えすることがある。また、共通電位COMが供給される配線は、低抵抗配線にするために第1配線と第2配線の両方を用いて配線されることがある。また、表示領域10aを囲むように、共通電位COMが供給される配線が配置されることもある。
1-6.センサー素子11の構成
図6および図7に示すように、センサー素子11を構成するにあたっては互いに島状に分離した複数の半導体層31hを設け、複数の半導体層31hの各々を用いてダイオード素子Dを構成する。より具体的には、複数の半導体層31hの各々にはN型領域およびP型領域が設けられている。本形態において、N型領域は、高濃度のN型領域31n1と低濃度のN型領域31n2とを備え、P型領域は、高濃度のP型領域31p1と低濃度のP型領域31p2とを備えており、低濃度のN型領域31n2と低濃度のP型領域31p2とがPN接合面を構成している。なお、ダイオード素子Dは、高濃度のP型領域、低濃度のN型領域、および高濃度のN型領域によっても構成可能である。いずれの場合も、ダイオード素子Dであるか否かはその電気特性を測定することで判別できる。
絶縁膜45の上層には複数の電極6e1、6e2が形成されており、複数の電極6e1、6e2は各々、ゲート絶縁層32および絶縁膜42、43、44、45を貫通するコンタクトホール45p、45nを介して半導体層31hの高濃度P型領域、および隣りの半導体層31hの高濃度N型領域に電気的に接続されている。従って、電極6e1はダイオード素子D1とダイオード素子D2とを電気的に接続する中継部P1を構成し、電極6e2はダイオード素子D2とダイオード素子D3とを電気的に接続する中継部P2を構成している。言うまでもなく、各中継部と電気的に接続されたダイオード素子Dの一方の極は同一のノードを構成する。なお、中継部P1や中継部P2については単に中継部として説明することがある。これに対して、ダイオード素子D1の半導体層31hの高濃度P型領域には、コンタクトホール45pを介してアノード配線Laが電気的に接続され、ダイオード素子D3の半導体層31hの高濃度N型領域には、コンタクトホール45nを介してカソード配線Lcが電気的に接続されている。
半導体層31hは、図4に示す半導体層31aと同層に同時形成されるため、厚さ等は半導体層31aと等しい。N型領域およびP型領域は、図3に示す走査線駆動回路等を構成する駆動用トランジスター、および図4に示す画素トランジスターの製造工程を利用して形成される。電極6e1、6e2は、データ線6aと同層に同時形成される。
なお、図示を省略するが、静電保護回路12のトランジスターTr、第1容量素子C1、第2容量素子C2、第1抵抗素子R1、第2抵抗素子R2、および抵抗素子R3は、図4に示す各層を用いて形成される。例えば、第1抵抗素子R1、第2抵抗素子R2、および抵抗素子R3は、導電性ポリシリコン膜によって構成される。例えば、第1抵抗素子R1、第2抵抗素子R2は図4のゲート電極33gと同層に同時形成する。例えば、抵抗素子R3は半導体層31aと同層に同時形成する。第1抵抗素子R1、第2抵抗素子R2、および抵抗素子R3は、導電性ポリシリコン膜に限らず、タングステンシリサイドやアルミニウム等の金属材料によって構成してもよい。トランジスターTrは、画素トランジスター30と同層に同時形成される。第1容量素子C1および第2容量素子C2は保持容量55と同層に同時形成される。
1-7.遮光層2a等の構成
第1基板10において、表示領域10aの外側にも、表示領域10aと同様、基板本体10wと絶縁膜41との間に遮光層2aが設けられている。遮光層2aは、タングステンシリサイド等からなり、基板本体10wと熱膨張係数が大きく異なる。従って、遮光層2aを大面積をもってパターニングすると、遮光層2aに強い応力が発生しやすい。かかる応力は、遮光層2aにクラックを発生させる原因となる。それ故、本形態において、遮光層2aは複数の領域に分割して配置されている。例えば、図6のA-A′線に沿って、遮光層2aは、遮光層2a11、2a12、…2a16として分割して配置され、遮光層2a11、2a12、…2a16の間には、スリットs11、s12、…s15が設けられている。スリットs11、s12、…s15の幅は、例えば、1μmである。遮光層2a11、2a12、…2a16は電気的にフローティングである。
ここで、第1遮光層2a15は、基板本体10wと半導体層31hとの間に配置され、半導体層31hと平面視で重なっている。また、第2遮光層2a14は、基板本体10wと半導体層31hとの間に配置され、配線6mと平面視で重なっている。本形態において、第1遮光層2a15と第2遮光層2a14とは平面視で離隔している。本形態において、第1遮光層2a15と第2遮光層2a14とは、同一の層において絶縁膜41を介して配置されている。
1-6.検査領域17の構成
図8は、図3に示す検査領域17の説明図である。図8に示すように、図3に示す検査領域17には、図5に示すセンサー回路1を構成するセンサー素子11のダイオード素子Dと同層に同時形成された検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7と、トランジスターTrと同層に同時形成された検査用素子Tr0と、抵抗素子R3と同層に同時形成された検査用素子R0と、第1容量素子C1、および第2容量素子C2の各々と同層に同時形成された検査用素子C10、C20と、これらの検査用素子に電気的に接続された複数の検査端子T1~T11とが設けられている。また、コンタクトホールCNTを介して導電層9sに電気的に接続された検査端子T12、T13が設けられている。導電層9sは、遮光層2a、半導体層31a(31h)、ゲート電極33g、第1電極4a、第2電極5a(第3電極5b)、第4電極7a、データ線6a、容量線8a、画素電極9a等である。抵抗素子の検査用素子R0は、例えば、抵抗素子R3の平面形状に対応して屈曲した平面形状で形成されている。抵抗素子の検査用素子R0は、第1抵抗素子R1や第2抵抗素子R2と同層に同時形成されたものであってもよい。ここで、検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7にはセンサー素子11のダイオード素子Dと同様に遮光層2aを備える。この構成の効果の詳細は後述する。
かかる検査領域17によれば、検査端子T1、T2、T3、T4を利用して、センサー素子11に対応する検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7の電気特性を検査できる。検査端子T5、T6、T8を利用すれば、トランジスターTrに対応する検査用素子Tr0の電気特性を検査できる。検査端子T7、T8を利用すれば、抵抗素子R3に対応する検査用素子R0の電気特性を検査できる。検査端子T9、T10、T11を利用すれば、第1容量素子C1および第2容量素子C2に対応する検査用素子C10、C20の電気特性を検査できる。検査端子T12、T13を利用すれば、各導電膜に対する電気的な接続を検査できる。
ここで、検査端子T1~T13は、図3に示す実装用の端子102より端子幅や端子長を大きくしやすい。このため、検査プローブを検査端子T1~T13に当接することが容易である。また、検査端子T1~T13は、抵抗素子Rを介して短絡線10gに電気的に接続されていない。従って、抵抗素子Rを流れる短絡電流の影響を受けずに、大型基板150の状態でセンサー回路1を構成する各回路素子の電気的特性を評価することができる。
大型基板150の状態では、センサー回路1のアノード端子102aとカソード端子102cとが抵抗素子Rと短絡線10gを介した短絡経路を持っている。従って、アノード端子102aとカソード端子102c間に電圧を印可して電流を観測するだけでは、異常特性を観測した場合に、原因がどこにあるのかを速やかに判断し難い。しかるに、検査領域17があれば、異常部がどこにあるのかを速やかに推定することができる。
また、検査領域17をセンサー素子11や静電保護回路12が配置された電気光学装置100の隅部に対応する辺に沿って配置する。このように構成すると、検査領域17と、センサー素子11や静電保護回路12にある同一の回路素子は、同一露光範囲による加工物となり、かつ互いに近接して配置されることになる。その結果、検査領域17と、センサー素子11や静電保護回路12にある同一の回路素子は、その電気特性を近しくできる。詳細は後述するが、検査領域17とセンサー素子11が近接して配置されると、製造工程における検査領域17とセンサー素子11の熱履歴は近しいものが期待できる。熱履歴が近しければ、遮光層2aに起因する応力がダイオード素子Dに与える作用は近しくなる。従って、検査領域17の回路素子の測定値から、各回路素子の形成に関する異常を検知し、センサー回路1の性能を推定または管理することができる。
また、検査領域17では、測定対象となる回路素子以外での短絡電流が発生しないので、電気的特性評価が容易である。また、複数個の電気的に直列接続されたダイオード素子TD4、TD5、TD6を評価すると、ダイオード素子TD4、TD5、TD6の平均的な電気的特性が見えてしまうので、単独のダイオード素子としての電気的特性のばらつきの評価が適切にできない場合がある。しかるに、本形態においては、単独の検査用素子TD7が設けられているため、ダイオード素子TD7単体の電気的特性の評価によって、単独のダイオード素子としての電気的特性のばらつきを詳細に把握できる。
さらに、検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7の下層側には遮光層2aが設けられている。このため、検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7は、センサー素子11のダイオード素子Dと近しい順方向電圧の温度特性を有するようにできる。詳細は後述するが、検査領域17とセンサー素子11が近接して配置されると、製造工程における検査領域17とセンサー素子11の熱履歴は近しいものが期待できる。熱履歴が近しければ、遮光層2aに起因する応力がダイオード素子Dに与える作用は近しくなる。
1-7.実施形態1の作用効果
本形態の電気光学装置100では、図5および図6を参照して説明したように、半導体層31hと平面視で重なる第1遮光層2a15と、配線6mと平面視で重なる第2遮光層2a14とはスリットs14を介して離隔しており、第1遮光層2a15と第2遮光層2a14との間に容量Ccが存在する。また、第1遮光層2a15と半導体層31hとの間に容量Cbが存在する。つまり、中継部P1と第1遮光層2a15との間に容量Cbが存在する。第2遮光層2a14と配線6mとの間に容量Caが存在する。従って、配線6mと半導体層31h間には、容量Ca、Cb、Ccが電気的に直列接続されてなる結合容量が存在する。
ここで、容量Cbは第1遮光層2a15と半導体層31hとによる平行平板的な容量であり、容量Caは第2遮光層2a14と配線6mとによる平行平板的な容量を形成する。従って、容量CbとCaは比較的大きなものとなる。一方で、容量Ccは第1遮光層2a15と第2遮光層2a14のパターン端面間で形成される容量であり、極めて小さなものにできる。つまり、容量値についての関係はCc<<Ca、Cbである。このため、中継部P1(またはP2)と配線6mとの間の容量Cd(図5参照)を極めて小さくできる。
また、第1遮光層2a15と第2遮光層2a14との間の距離は約1μmであるのに対し、第1遮光層2a15と半導体層31hとの間の距離(絶縁膜41の厚さ)は約0.4μmである。従って、第1遮光層2a15に関する電気力線は、ほとんどが半導体層31hに延び、第2遮光層2a14へ延びる電気力線を減じるから容量Ccを小さくする。それ故、スリットs14の幅を他のスリット幅よりも大きくすることが効果的である。例えば、標準的な遮光層2aのスリット幅を1μmとすれば、スリットs14の幅を2μmにすることが好ましい。スリット幅を2μm以下とすれば、投影パターンに視認されることはほとんどない。
これに対して、図9および図10に示す比較例では、ダイオード素子D等の下層側に、スリットs1、s2、…s5を介して離隔する遮光層2a1、2a2、…2a6が設けられており、遮光層2a4が半導体層31hおよび配線6mの双方と平面視で重なっている。ここで遮光層2a1、2a2、…2a6は電気的にフローティングである。このため、中継部P1と配線6mとの結合容量、すなわち容量Caと容量Cbの直列接続で構成される容量Cd(図5参照)が無視できない大きさとなる。
また、ダイオード素子D2とダイオード素子D3とを直列に電気的に接続する中継部P2と平面視で重なる遮光層2a5は、出力制御信号ENBYが供給されている配線6rと平面視で重なっている。このため、中継部P2と配線6rとの間の結合容量が無視できない大きさとなる。なお、図10では、遮光層2a5と半導体層31h(中継部P2)との容量記号は図示省略している。
このように、比較例では、共通電位COMが印加される配線6mとダイオード素子Dの中継部P1との間には比較的大きな容量Cd(図5参照)が存在する。また、出力制御信号ENBYが供給されている配線6rとダイオード素子Dの中継部P2との間には比較的大きな容量Cd(図5参照)が存在する。これに対して、実施形態1では、小さな容量Cd(図5参照)にできる。それ故、以下に詳述するように、比較例では、容量Cdがセンサー回路1の出力電圧VFを大きく変動させるが、このような変動は、実施形態1では抑制できる。
なお、実施形態1および比較例の双方において、共通電位COMが供給される配線は、低抵抗配線とするためにその配線幅を大きくすることが多用される。従って、共通電位COMが供給されている配線とアノード配線Laとの間には、配線交差による容量Ceが存在し得る。同様に、共通電位COMが供給されている配線とカソード配線Lcとの間には、配線交差による容量Cfが存在し得る。アノード配線Laとカソード配線Lcとは近しい場所に配置されるから、容量Ceと容量Cfについて近しい容量値を仮定することには妥当性がある。後述するように、このような容量Ce、Cfが与えるセンサー回路1の出力電圧VFへの影響は極めて小さい。
以下、配線6mの電位変化がセンサー回路1の出力電圧VFに及ぼす影響を説明する。配線6mには共通電位COMが印加されているが、本形態の電気光学装置100においてプリチャージを行うと、プリチャージに伴うデータ線6aの電位変化が、容量線8aとデータ線6aとの間の寄生容量を介して容量線8aの電位に影響を及ぼす。その結果、容量線8aと配線6mでは、プリチャージの際に共通電位COMに大きなスパイクノイズが発生し得る。
より具体的には、データ線6aと容量線8aとの間には比較的大きな寄生容量がある。かかる寄生容量は、データ線6aへ画像信号に対応した電圧を保持する機能を有し、必須要素である。一方、電気光学装置100の駆動としては、表示品質の改善のためにデータ線6aに画像信号電圧を書き込む前に予備書き込みが行われる。これを一般的にはプリチャージという。プリチャージによって、画像信号電圧の書き込みを補助し、あるいは中間調背景に白ウインドウ表示をした際に、白ウインドウの上部や下部が周辺とは異なった階調に視認されるクロストークを軽減させることができる。プリチャージ電圧は、例えば、画像信号の電圧範囲の最低電圧付近に設定されることが多い。例えば、ノーマリブラックモードの電気光学装置100で、共通電位COMを固定電位の7Vに設定し、負極性表示における画像信号電圧を2V(白)~7V(黒)、正極性表示における画像信号電圧を7V(黒)~12V(白)とし、プリチャージ電圧を2V~4V程度とする。実際には、サンプル・ホールド回路101aのトランジスター30e、30fと画素トランジスター30とにおけるプッシュダウン電圧を考慮して共通電位COMの調整が行われるが、実施例の説明上は無視しても支障はない。
プリチャージは、1水平期間Hの冒頭に全データ線6aに対して一斉に実施することが一般的である。従って、プリチャージ時には、例えば、データ線6aの電位は一斉に2V近辺に遷移する。従って、配線6mの電位には7Vの電位から低電位側へ向かうスパイクノイズが立つことになる。本発明の発明者は、外部回路を用いた観測から、スパイクノイズの大きさとして図11に示すΔV=―1.5Vを想定した。さらに、電気光学装置100の駆動条件の概算から、水平期間Hを3μsの期間t1とし、100nsの期間t2での電位低下、および300nsの期間t3での電位上昇を伴うスパイクノイズとしてモデル化した。実際には画像信号書き込みによるノイズも生起するが、プリチャージに比べれば程度が小さいのでモデルでは省略した。なおt1、t2,t3やΔVは電気光学装置100の画素数や駆動条件によって変わるものである。
近年は高精細化により表示領域10aのデータ線6aの数は増加し、このスパイクノイズは抑えきれないものになっている。表示領域10aの近傍の配線6mのスパイクノイズの実測は困難であるが、数Vに達する場合があり得ることが推定された。しかも、スパイクノイズの大きさはプリチャージを行う前にデータ線6aに印加されていた画像信号の電圧に依存するので、表示する画像によって変化する。
本発明の発明者が検討したところ、直列接続されたダイオード素子Dの中継部に、上記モデル化したスパイクノイズが容量Cdを介して作用すると、センサー回路1の出力電圧VFが低下する問題があることが判った。
具体的には、ダイオード素子Dを6個直列としたモデルを検討した。つまり、図5に示したセンサー回路1において、センサー素子11は6個のダイオード素子D(D1~D6)で構成されたモデルを検討した。従って、各ダイオード素子Dの中継部は5個ある。各々の中継部は、共通電位COMが供給されている配線と容量Cdを持つとした。
検討モデルを用いた計算では、時刻0sから0.1sまではプリチャージに伴うスパイクノイズがない状態とし、時刻0.1s以降でプリチャージに伴うスパイクノイズを発生させた。安定化容量152は、実際には0.1μF程度を設けるが、プリチャージの影響を早期に算出できるように、計算では100pFとした。従って、出力電圧VFの応答に関する時定数は計算結果と実回路とでは異なる。例えば、安定化容量152を0.1μFとすれば、後述する出力電圧VFの低下が飽和までの時刻は長くなる。なお計算では室温を想定した。
計算の結果、出力電圧VFはプリチャージ開始後に漸次低下し、やがて飽和する挙動を示した。図12に示す出力電圧VFは、プリチャージ開始後の時刻0.19s~0.2sにおける出力電圧VFの平均値である。この時に、出力電圧VFの低下は飽和している。なお出力電圧VFの低下が飽和した後において、出力電圧VFはスパイクノイズと同期して数mV~数10mV単位で変動している電圧であった。従って、出力電圧VFは水平期間よりも充分長い期間の平均電圧としている。
中継部の容量Cdと駆動電流IFを変えて検討した結果、図12に示す結果を得た。図12は、中継部の容量Cdと出力電圧VFとの関係を示してあり、駆動電流IFを100nA、200nA、400nA、800nAとした場合における結果を各々、実線L100、L200、L400、L800で示してある。
その結果、アノード配線Laまたはカソード配線Lcと配線6mとの間に結合容量(容量Ce、Cf)が0.5pFあってもほとんど問題にはならないが、中継部に、わずか0.03pFの容量Cdが存在すると、センサー回路1の出力電圧VFの低下が100mVを超えてしまう可能性があることが判った。ここで、センサー回路1の出力電圧VFが100mV低下すると、約-10mV/℃の感度を持つセンサー素子11とした場合、測温誤差は10℃以上にも達してしまうから、電気光学装置100の温度制御は困難である。なお、0.03pFとは、例えば、約400μmの電極パターン同士が0.4μmのシリコン酸化膜(比誘電率3.9)を介して対向したときの平行平板容量に相当する。ダイオード素子Dでは、中継部と同ノードであるアノード電極(カソード電極)の面積が同程度に達するので問題となり得る。
本発明の発明者は、電気光学装置100内のセンサー素子11に平面視で重なりを有する電極を設け、この電極に共通電位を印可する実験を行った。結果として、プリチャージ無しの駆動の場合のセンサー回路1の出力電圧VFよりも、プリチャージ有りの駆動の場合のセンサー回路1の出力電圧VFが低下した。これは計算結果を定性的に支持するものであった。プリチャージ無しの駆動からプリチャージ有りの駆動に変更した場合、数秒かけてセンサー回路1の出力電圧VFが低下する挙動も、計算結果と整合するものであった。
なお、図14から分かるように、上記の問題を回避するためには、ダイオード素子Dの駆動電流IFを大きくすることが考えられる。しかしながら、駆動電流IFを大きくすると、直列抵抗の影響を受けて、センサー素子11の動作点における駆動電流の変動ΔIFに対する順方向の電圧VFの変動ΔVFが大きくなるから検出温度の信頼性が低下する。従って、単純にダイオード素子Dの駆動電流IFを大きくすることは好ましくない。
さらには、駆動電流IFを大きくすると、センサー素子11の動作点電圧、即ち出力電圧VFが大きくなる。例えば、駆動電流IFを400nAとすると、動作点電圧は3.8V程度となる。定電流回路としては、例えば、トランジスター、オペアンプ、およびシャントレギュレータ等を用いた吐き出し型の定電流回路が知られている。定電電流回路の電源は、例えば、一般的な電気光学装置100を駆動する上位回路で用いる5V電源等を使用することが構成上好ましい。
その場合、定電流動作を維持するためにはトランジスター特性の制限から、動作点電圧は3.7V程度以下に維持しなければならない。換言すると、定電流動作を維持できる電圧範囲には制限がある。
しかるに、図12において、駆動電流IFを400nAとしたときの室温での動作点電圧は3.8V付近であるから5V電源では定電流動作ができない。従って、新たに電源回路を用意する必要が生じるから製造コストの増加となる。あるいは、センサー素子11を構成するダイオード素子Dの直列数を減じて、動作点電圧を下げることになる。その場合、ダイオード素子Dの直列数が減るから、温度変化に対して出力電圧VFの感度が低下する問題がある。
また、図6に示した本形態において、ダイオード素子D1~D3と平面視で重なりを有する第1遮光層2a15は、交流信号からなる出力制御信号ENBYが印加される配線6rと平面視で重なっていない。また、遮光層2aには、出力制御信号ENBYが供給されている配線6rと平面視で重なる第3遮光層2a10が含まれているが、第3遮光層2a10は、第1遮光層2a15と離隔している。また、第3遮光層2a10と第1遮光層2a15との間には、絶縁膜41で埋まったスリットが存在することから、第3遮光層2a10と第1遮光層2a15とは絶縁膜41を介して離隔している。それ故、ダイオード素子D1~D3の中継部P1、P2と出力制御信号ENBYが供給されている配線6rとの結合容量は極めて小さいので、配線6rでの電圧変化の影響がセンサー回路1の出力電圧VFに及びにくい。
2.実施形態2
図13は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の説明図である。図13は、センサー素子11等の平面構成を模式的に示す平面図である。図13では、容量線8aの下層側のレイアウト等が分かりやすいように、容量線8aの一部を除去し、除去した部分については破線で示してある。図14は、図13に示すセンサー素子11等の断面を模式的に示す断面図である。図14は、図13のC-C′断面に相当する。但し、図14には、コンタクトホール45mを通る位置の断面も示してある。
図15は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の検査領域17の説明図である。図16は、実施形態2の作用効果の検証に用いたダイオード素子の説明図である。図17は、図16に示すタイプ(a)とタイプ(b)のダイオード素子の順方向の電圧VFの温度特性を比較して示すグラフである。図18は、図17に示すタイプ(a)のダイオード素子の順方向の電圧VFの温度特性の個体差の一例を示すグラフである。なお、本形態の基本的な構成は、実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図13および図14に示すように、第1基板10では、実施形態1と同様、互いに島状に分離した複数の半導体層31hが設けられており、複数の半導体層31hの各々にN型領域およびP型領域が設けられている。絶縁膜45の上層には複数の電極6e1、6e2が形成されており、複数の電極6e1、6e2は各々、ゲート絶縁層32および絶縁膜42、43、44、45を貫通するコンタクトホール45p、45nを介して半導体層31hの高濃度P型領域、および隣りの半導体層31hの高濃度N型領域に電気的に接続されている。従って、電極6e1はダイオード素子D1とダイオード素子D2とを電気的に接続する中継部P1を構成し、電極6e2はダイオード素子D2とダイオード素子D3とを電気的に接続する中継部P2を構成している。また、基板本体10wと絶縁膜41との間には遮光層2aが設けられている。
遮光層2aは、タングステンシリサイド等からなり、遮光層2aは複数の領域に分割して配置されている。例えば、図15のC-C′線に沿って、遮光層2aは、遮光層2a21、2a22、…2a29として分割して配置され、遮光層2a21、2a22、…2a29の間には、スリットs21、S22、…S28が設けられている。スリットs21、S22、…S28の幅は、例えば、1μmである。実施形態2は、これらの遮光層とスリットの配置が実施形態1とは異なっている。特に記載しない限り、これらの遮光層は電気的にフローティングである。
ここで、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28は、基板本体10wと半導体層31hとの間で半導体層31hと平面視で重なっている。また、第2遮光層2a24は、基板本体10wと半導体層31hとの間で配線6mと平面視で重なっている。本形態において、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28と、第2遮光層2a24とは平面視で離隔している。本形態において、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28と、第2遮光層2a24とは、同一の層において絶縁膜41を介して配置されている。従って、配線6mと中継部P1との結合容量は、第1遮光層2a25と第2遮光層2a24との間の極めて小さな容量Ccと、第1遮光層2a25と第1遮光層2a26との極めて小さな容量Cc2とを介しての結合となるから極めて小さい。
また、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28は、スリットs25、s26、s27によって分割されている。このため、ダイオード素子D2を構成する半導体層31hに着目した場合、第1遮光層2a26、2a27は、半導体層31hのアノード領域に平面視で重なる第1遮光層2a26からなる第1部分と、カソード領域に平面視で重なる第1遮光層2a27からなる第2部分とがスリットs26を介して離隔して配置されている。ここで、スリットs26は絶縁膜41で埋まっているため、第1遮光層2a26からなる第1部分と、第1遮光層2a27からなる第2部分とは絶縁膜41を介して隣り合っている。
また、本形態において、ダイオード素子D1~D3と平面視で重なりを有する第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28は、交流信号からなる出力制御信号ENBYが印加される配線6rと平面視で重なっていない。また、遮光層2aには、出力制御信号ENBYが供給されている配線6rと平面視で重なる第3遮光層2a20が含まれているが、第3遮光層2a20は、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28と離隔している。また、第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28と第3遮光層2a20との間には、絶縁膜41で埋まったスリットが存在することから、第3遮光層2a20と第1遮光層2a25、2a26、2a27、2a28とは絶縁膜41を介して離隔している。それ故、出力制御信号ENBYが印加される配線6rと中継部P1、P2との結合容量は極めて小さいので、配線6rでの電圧変化の影響がセンサー回路1の出力電圧VFに及びにくい。
また、本形態でも、実施形態1と同様、図15に示す検査領域17には、図5に示すセンサー回路1を構成するセンサー素子11のダイオード素子Dと同層に同時形成された検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7と、トランジスターTrと同層に同時形成された検査用素子Tr0と、抵抗素子R3と同層に同時形成された検査用素子R0と、第1容量素子C1、および第2容量素子C2の各々と同層に同時形成された検査用素子C10、C20と、これらの検査用素子に電気的に接続された複数の検査端子T1~T11とが設けられている。また、コンタクトホールCNTを介して導電層9sに電気的に接続された検査端子T12、T13が設けられている。このため、大型基板150の状態で各回路素子の電気的検査を行うことができる。
ここで、検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7の下層側には遮光層2aが形成されており、遮光層2aは、センサー素子11と同様にスリットsによって分割されている。このため、検査領域17では、図13および図14に示すセンサー素子11に近しい温度特性を有する検査用素子TD4、TD5、TD6、TD7にできる。ここで、スリットsの幅は、図14に示すスリットs25、s26、s27と同様、例えば、1μmである。
このように構成した電気光学装置100に関し、図16に示すように、ダイオード素子Dに平面視で重なる遮光層2aに対し、スリットsを設けたタイプ(a)のダイオード素子Dと、ダイオード素子Dに平面視で重なる遮光層2aに対し、スリットsを設けないタイプ(b)のダイオード素子Dについて温度と順方向の電圧VFとの関係を検討した。タイプ(a)のダイオード素子Dとタイプ(b)のダイオード素子Dとでは、図16に示すように、半導体層31hの幅Wがいずれも10μm以下である等、平面視では寸法が等しい。また、タイプ(a)のダイオード素子Dとタイプ(b)のダイオード素子Dとは、同一の基板上に形成した後、基板をプローバーのホットチャック機構で加温し、順方向の電圧VFの温度特性を測定した。なお、図16では、半導体層31hと電極6e1等の間の層は、例えば、シリコン酸化膜である。
その結果、図17に示すように、順方向の駆動電流IFを20nAとしたときの順方向の電圧VFの温度特性は、タイプ(a)のダイオード素子Dでは約-2mV/℃であったが、タイプ(b)のダイオード素子Dでは約-1.5mV/℃であった。タイプ(b)のダイオード素子Dの数を増やして評価したが、いずれも順方向の電圧VFの温度特性は、約-1.5mV/℃であった。
また、タイプ(a)のダイオード素子Dの数を増やして評価したが、順方向の電圧VFの温度特性の平均値は-1.94mV/℃であり、48個評価した中で、順方向の電圧VFの温度特性が-1.8mV/℃未満を示す結果は1個も無かった。つまり、タイプ(a)とタイプ(b)のダイオード素子は、同一基板上に作製したにも関わらず、順方向の電圧VFの温度特性が異なっている。なお、図18では代表してタイプ(a)のダイオード素子a1、a2の結果を図示している。
かかる結果については以下のように考察することができる。図16からわかるように、タイプ(a)とタイプ(b)のダイオード素子Dでは、遮光層2aの配置が異なり、半導体層31hへの応力の作用が異なっていると考えられる。多結晶化シリコンの活性化に、1000℃以上の高温アニール工程があるので、膜収縮などによる応力の作用の相違は想定され得る。
従って、センサー素子11として複数のダイオード素子Dを直列に接続し、それぞれのダイオード素子Dを構成する半導体層31hの下層に遮光層2aを配置する場合、設計事項として自由に配置することは推奨されない。換言すれば、制約なく遮光層2aを配置することは推奨されない。応力の作用を考慮して、遮光層2aの配置について配慮する必要がある。それ故、複数のダイオード素子Dを直列に接続してセンサー素子11とする場合、順方向の電圧VFの温度特性を揃えるために、各ダイオード素子Dにおける遮光層2aのスリットsの配置は同一に揃えたほうがよい。また、センサー素子11を構成するダイオード素子Dと同様に、検査領域17に配置するダイオード素子TD4、TD5、TD6、TD7の遮光層2aのスリットsの配置を同一に揃えたほうがよい。
遮光層2aのスリットsの配置を揃えるとは、ダイオード素子Dを平面視したとき、以下の3つのタイプのいずれかに揃えることを意味する。
タイプ(1):遮光層2aについて、ダイオード素子Dを構成する複数の半導体層31hの全てと平面視で重なるように配置する(実施形態1が対応)。
タイプ(2):遮光層2aについて、ダイオード素子Dを構成する複数の半導体層31h対して同じようにスリットsを設ける(実施形態2が対応)
タイプ(3):遮光層2aについて、ダイオード素子Dを構成する複数の半導体層31hに重ならないように配置する。(後述する他の実施形態が対応)
3.電気光学装置の他の実施形態
実施形態1、2では、第2遮光層2a14、2a24が平面視で重なる配線6mが定電位線であったが、第2遮光層2a14、2a24が平面視で重なる配線が、配線6r等のように、交流信号が印加される信号線である場合に本発明を適用してもよい。このような信号線としては、例えば、走査線駆動回路104に関連するクロック信号線、スタートパルス信号線、走査方向指定信号線、エンドパルス信号線、走査信号線などが含まれる。同様にデータ線駆動回路101に関連する各種信号線が含まれる。
さらに、実施形態1、2に示した配線6mがない場合でも、第2遮光層2a14、2a24が平面視で重なる容量線8aがあれば結合容量は存在する。そのような場合に本発明を適用してもよい。
加えて、例えば、電気光学装置100の駆動形態によっては、走査線3aの非選択電位を画像信号の極性に合わせて変えることがある。その場合、例えば、実施形態1、2の配線6s(VSSY)の電位を画像信号の極性に合わせて変える。そのような配線6sに対して本発明を適用してもよい。あるいは、画像信号の極性に合わせて共通電位COMを変える場合、共通電位配線に対して本発明を適用してもよい。
また、センサー素子11を表示領域近傍に配置しない場合、ダイオード素子Dを構成する半導体層31hの下層に遮光層2aを配置しない場合もあり得る。その場合はタイプ(3)として、遮光層2aについては、ダイオード素子Dを構成する複数の半導体層31hに重ならないように配置する。また、検査領域17に配置するダイオード素子TD4、TD5、TD6、TD7についても遮光層2aを配置しない構成する。そのようにすれば、ダイオード素子TD4、TD5、TD6、TD7の順方向の電圧VFの温度特性を揃えることができから、検査領域17に配置したダイオード素子TD4、TD5、TD6、TD7によって適切な製造管理ができる。
4.電子機器の構成例
図19は、本発明を適用した投射型表示装置1000の構成例を示すブロック図である。図19に示す投射型表示装置1000は本発明を適用した電子機器の一例である。図20は、図19に示す光路シフト素子110の説明図である。なお、図19には、偏光板等の図示を省略してある。図19に示す投射型表示装置1000は、本発明が適用される電子機器の一例であり、照明装置90、分離光学系70、3個の電気光学装置100R、100G、100B、および投射光学系60を備えている。電気光学装置100R、100G、100Bは各々、図1~図18を参照して説明した電気光学装置100からなる。
照明装置90は白色光源であり、例えば、レーザー光源やハロゲンランプが用いられる。分離光学系70は、3個のミラー71、72、75と、ダイクロイックミラー73、74とを含む。分離光学系70は、照明装置90から射出された白色光を、赤色R、緑色G、青色Bの3原色に分離する。具体的には、ダイクロイックミラー74は、赤色Rの波長域の光を透過し、緑色Gおよび青色Bの波長域の光を反射する。ダイクロイックミラー73は、青色Bの波長域の光を透過し、緑色Gの波長域の光を反射する。赤色R、緑色G、および青色Bに対応する光は各々、電気光学装置100R、100G、100Bに導かれる。
ダイクロイックプリズム61には、電気光学装置100R、100G、100Bによって変調された光が各々、三方向から入射する。ダイクロイックプリズム61は、赤色R、緑色G、および青色Bの画像が合成される合成光学系を構成している。従って、投射レンズ系62は、光路シフト素子110から射出された合成像をスクリーン80等の被投射部材に拡大投射し、スクリーン80等の被投射部材にカラー画像を表示することができる。
その際、制御部160は、センサー回路1での温度検出結果に基づいて電気光学装置100R、100G、100Bに供給する画像信号に補正を行うことができる。それ故、環境温度等が変動しても、品位の高い投射画像を表示することができる。また、ダイクロイックプリズム61において光が出射される側において、一点鎖線で示す光路シフト素子110を投射光学系60に設け、投射画素が視認される位置を所定の期間毎にシフトさせる技術によって解像度を高める構成を採用した場合、液晶層を高速駆動することが必要となる。この場合でも、センサー回路1での温度検出結果に基づいて、電気光学装置100R、100G、100Bに供給する画像信号に補正を行う構成や、電気光学装置100R、100G、100Bの液晶パネル100pの温度を調整する構成を採用すれば、液晶層からなる電気光学層50を高速駆動することができる。
光路シフト素子110は、図20に示すように、ダイクロイックプリズム61から出射された光を予め定められた方向にシフトさせる光学素子である。図20には、液晶パネル100pの各画素100aから出射された光が視認される投射画素Piの位置を光路シフト素子110によって第1方向Xの一方側X1に0.5画素ピッチ(=P/2)、かつ、第2方向Yの一方側Y1に0.5画素ピッチ(=P/2)に相当する距離をシフトさせた様子を例示してある。光路シフト素子110は透光板を備え、アクチュエータは、透光板を第1方向Xに延在する軸線周り、および第2方向Yに延在する軸線周りの一方あるいは双方に揺動させることによって、液晶パネル100pの各画素100aから出射された光の光路を光路LAと光路LBとにシフトさせる。
6.電子機器の他の実施形態
投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置1000に限定されない。例えば、HUD(ヘッドアップディスプレイ)やHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
1…センサー回路、2a、2a1、2a11、2a2、2a12、2a21、2a4、2a22、2a5…遮光層、2a10、2a20…第3遮光層、2a14、2a24…第2遮光層、2a15、2a25、2a26、2a27、2a28…第1遮光層、3a…走査線、4a…第1電極、5a…第2電極、5b…第3電極、6a…データ線、6g、6m、6r、6s、6t…配線、7a…第4電極、8a…容量線、9a…画素電極、9b…ダミー画素電極、10…第1基板、10a…表示領域、10b…枠状領域、10c…外周領域、10e…スクライブ中心線、10f…画素間領域、10g…短絡線、10s、20s…面、10w、20w…基板本体、11…センサー素子、11a…アノード、11c…カソード、12…静電保護回路、15…温度検出用駆動回路、17…検査領域、20…第2基板、21…共通電極、29…見切り、30…画素トランジスター、30n…N型トランジスター、30p…P型トランジスター、31a、31h…半導体層、32…ゲート絶縁層、33g、33t…ゲート電極、41、42、43、44、45、46、47、48、49…絶縁膜、50…電気光学層、60…投射光学系、61…ダイクロイックプリズム、62…投射レンズ系、90…照明装置、100、100B、100G、100R…電気光学装置、100a…画素、100p…液晶パネル、101…データ線駆動回路、101a…サンプル・ホールド回路、102、102g、102r、102s、102t…端子、102a…アノード端子、102c…カソード端子、104…走査線駆動回路、104a…インバータ回路、105…プリチャージ回路、110…光路シフト素子、150…大型基板、151…定電流回路、160…制御部、1000…投射型表示装置、D、D1、D2、D3…ダイオード素子、C1…第1容量素子、C2…第2容量素子、P1、P2…中継部、s11-s15、s21-s28…スリット、Ca、Cb、Cc、Cc1、Cc2…容量、Cd、Ce、Cf…寄生容量、La…アノード配線、Lc…カソード配線、Tr、30e、30f…トランジスター、COM…共通電位、VDDY、VSSY…定電位

Claims (12)

  1. 基板本体と、
    前記基板本体に設けられた半導体層を有するセンサー素子と、
    前記半導体層と平面視で重ならずに前記基板に設けられた配線と、
    前記基板本体と前記半導体層との間に配置され、前記半導体層と平面視で重なる第1遮光層と、
    前記基板本体と前記半導体層との間に配置され、前記配線と平面視で重なる第2遮光層と、
    を備え、
    前記第1遮光層と前記第2遮光層とは、平面視で離隔していることを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置において、
    前記第1遮光層と前記第2遮光層とは、同一の層において絶縁膜を介して配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置において、
    前記センサー素子は、直列に電気的に接続された複数のダイオード素子を備えることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3に記載の電気光学装置において、
    前記第1遮光層は、前記複数のダイオード素子を構成する前記半導体層の全体に対して平面視で重なっていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項3に記載の電気光学装置において、
    前記第1遮光層は、前記複数のダイオード素子を構成する各々の前記半導体層のアノード領域と平面視で重なる第1部分と、カソード領域と平面視で重なる第2部分とが平面視で離隔していることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置において、
    前記第1部分と前記第2部分とは絶縁膜を介して配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記配線には、定電位が印加される定電位線が含まれていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1から6までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記配線には、交流信号が印加されることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記基板本体と前記半導体層との間に配置され、交流信号が印加される信号線と平面視で重なる第3遮光層を備え、
    前記第3遮光層と前記第1遮光層とは、平面視で離隔していることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項9に記載の電気光学装置において、
    前記第3遮光層と前記第1遮光層とは絶縁膜を介して配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項1から10までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記第1遮光層と前記第2遮光層との間の距離は、前記第1遮光層と前記半導体層との間の距離より長いことを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項1から11までの何れか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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