JP2023034682A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度検出素子11に対する静電保護回路に電気的に接続する抵抗部を設けても、配線のレイアウトに対する影響が小さい電気光学装置および電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置において、第1基板10は、第1方向Yに延在する第1辺10w1に沿うように走査線駆動回路104が設けられ、第2方向Xに延在する第2辺10w2と走査線駆動回路104との間に基板間導通用電極14tが設けられている。走査線駆動回路104と第2辺10w2との間には、走査線駆動回路104と隣り合う温度検出素子11が設けられ、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間に静電保護回路12が配置され、静電保護回路12には、静電保護回路12と第1辺10w1との間に抵抗部R0を有する配線L0が電気的に接続されている。【選択図】図5
Description
本発明は、温度検出素子が設けられた電気光学装置、および電子機器に関するものである。
液晶装置等の電気光学装置において、表示領域の外側に温度検出素子を設け、温度検出素子での検出結果に基づいて、駆動条件を補正する等の技術が提案されている。また、温度検出素子に並列に電気的に接続したトランジスターを備えた静電保護回路を設け、静電気に起因するサージ電流から温度検出素子を保護する構成が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、アノード端子からトランジスターまで延在するアノード線に保護抵抗を設け、カソード端子からトランジスターまで延在するカソード線に保護抵抗を設け、温度検出素子に侵入するサージを緩和する構成が記載されている。また、温度検出素子を構成するダイオードは、表示領域と走査線駆動回路との間に配置され、保護抵抗は、静電保護回路に対して端子側に配置されている。
しかしながら、静電保護回路に対して端子側は多数の配線が集中して配置されているため、静電保護回路に対して端子側に保護抵抗を配置するスペースを確保すると、電気光学装置が大型化するという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気光学装置の一態様は、第1方向に延在する第1辺、および前記第1方向に交差する第2方向に延在する第2辺を備えた第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板と、を備え、前記第1基板は、前記第1方向に沿って配置された走査線駆動回路と、前記走査線駆動回路と前記第2辺との間に配置され、前記第1基板と第2基板とを導通させる基板間導通用電極と、前記走査線駆動回路と前記第2辺との間で前記走査線駆動回路と隣り合う温度検出素子と、前記基板間導通用電極と前記第2辺との間に配置された静電保護回路と、前記静電保護回路に電気的に接続され、前記静電保護回路と前記第1辺との間に抵抗部を有する配線と、を有することを特徴とする。
本発明に係る電気光学装置は電子機器に用いられる。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、平面視とは第1基板10または第2基板20に対する法線方向からみた様子を意味する。また、第1基板10の面内方向において互いに交差する2方向のうちの一方を第1方向Yとし、他方を第2方向Xとして説明する。
1.実施形態
1-1.電気光学装置100の具体的構成
図1は、本発明の実施形態1に係る電気光学装置100の構成例を示す平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面を模式的に示す説明図である。図1および図2に示す電気光学装置100は液晶装置であり、電気光学パネル100pを有している。電気光学装置100では、第1基板10と第2基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。電気光学装置100において、第1基板10と第2基板20との間のうち、シール材107によって囲まれた領域内には、液晶層からなる電気光学層50が設けられている。シール材107には、液晶注入口として利用される途切れ部分107cが形成されており、かかる途切れ部分107cは、液晶材料の注入後、封止材108によって塞がれている。なお、液晶材料を滴下法で封入する場合は、途切れ部分107cは形成されない。第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
1-1.電気光学装置100の具体的構成
図1は、本発明の実施形態1に係る電気光学装置100の構成例を示す平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面を模式的に示す説明図である。図1および図2に示す電気光学装置100は液晶装置であり、電気光学パネル100pを有している。電気光学装置100では、第1基板10と第2基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。電気光学装置100において、第1基板10と第2基板20との間のうち、シール材107によって囲まれた領域内には、液晶層からなる電気光学層50が設けられている。シール材107には、液晶注入口として利用される途切れ部分107cが形成されており、かかる途切れ部分107cは、液晶材料の注入後、封止材108によって塞がれている。なお、液晶材料を滴下法で封入する場合は、途切れ部分107cは形成されない。第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
以下の説明では、第1基板10において、第1方向Yに延在する辺を第1辺10w1とし、第1辺10w1と隣り合って第2方向Xに延在する辺を第2辺10w2とする。また、第1基板10において、第1辺10w1に第2方向Xで対向するように第1方向Yに延在する辺を第3辺10w3とし、第2辺10w2に第1方向Yで対向するように第2方向Xに延在する辺を第4辺10w4とする。
第1基板10の外周領域10cには、第1基板10の第1辺10w1と表示領域10aとの間、および第1基板10の第3辺10w3と表示領域10aとの間の各々に走査線駆動回路104が設けられている。また、第1基板10の第2辺10w2と表示領域10aとの間にデータ線駆動回路101が設けられ、第1基板10の第4辺10w4と表示領域10aの第2辺10a2との間に検査回路105が設けられている。第1基板10において、第2辺10w2とデータ線駆動回路101との間には第2辺10w2に沿って複数の実装用の端子102が配列されており、端子102には配線基板70が接続されている。配線基板70には、画像信号等を電気光学パネル100pを出力する駆動用IC75が実装されている。配線基板70は、コネクタ61を介して上位回路60に電気的に接続される。上位回路60には、駆動用IC75に画像データ等を出力する画像制御回路65が設けられている。また、上位回路60には、後述する温度検出回路1を駆動する温度検出用駆動回路66が設けられている。上位回路60は、後述する電子機器において、電気光学装置100に対する上位装置に設けられる。
第1基板10は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wを有しており、第1基板10において第2基板20と対向する一方面10sの側には、表示領域10aに、複数の画素トランジスター、および複数の画素トランジスターの各々に電気的に接続する画素電極9aがマトリクス状に形成されている。画素電極9aの上層側には第1配向膜16が形成されている。第1基板10の一方面10sの側において、表示領域10aの外縁とシール材107との間に沿って延在する四角形の枠状領域10bには、表示領域10aの各辺に沿って延在する部分に、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。
第2基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wを有しており、第2基板20において第1基板10と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21の表面には第2配向膜26が積層されている。共通電極21は、第2基板20の一方面20sの側の略全面に形成されている。第2基板20の一方面20sの側において、枠状領域10bには、共通電極21の下層側に遮光層からなる表示端遮光領域29が形成され、表示端遮光領域29の内縁によって、表示領域10aが規定されている。表示端遮光領域29と共通電極21との間には透光性の平坦化膜22が形成されている。表示端遮光領域29を構成する遮光層は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域10fと平面視で重なるブラックマトリクス部として形成されることもある。表示端遮光領域29はダミー画素電極9bと平面視で重なっている。表示端遮光領域29は、遮光性の金属膜や黒色の樹脂によって構成されている。
第1配向膜16および第2配向膜26は、SiOX(x≦2)、TiO2、MgO、Al2O3等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜であり、カラムと称せられる柱状体が第1基板10および第2基板20に対して斜めに形成された柱状構造体層からなる。従って、第1配向膜16および第2配向膜26は、電気光学層50に用いた負の誘電異方性を備えたネマチック液晶分子を第1基板10および第2基板20に対して斜めに傾斜配向させ、液晶分子にプレチルトを付している。このようにして、電気光学装置100は、ノーマリブラックのVA(Vertical Alignment)モードの液晶装置として構成されている。
第1基板10においてシール材107より外側には、第2基板20の4つの角部分24t付近と重なる位置に基板間導通用電極14tが形成されている。基板間導通用電極14tには共通電位配線6gが導通しており、共通電位配線6gは、端子102のうち、共通電位印加用の端子102gに導通している。基板間導通用電極14tと共通電極21との間には、導電粒子を含んだ基板間導通材109が配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通用電極14tおよび基板間導通材109を介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位LCCOMが印加されている。
本実施形態の電気光学装置100は透過型液晶装置である。従って、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型液晶装置では、例えば、第2基板20の側から入射した光源光が第1基板10から出射される間に変調されて画像を表示する。
1-2.電気光学装置100の電気的構成
図3は、図1に示す第1基板10等の電気的な構成を示す回路ブロック図である。図3に示すように、電気光学装置100において、電気光学パネル100pに用いた第1基板10は、その中央領域に複数の画素回路100aがマトリクス状に配列された表示領域10aを備えている。表示領域10aの内側には、走査線駆動回路104から第2方向Xに延在する複数本の走査線3a、およびデータ線駆動回路101から第1方向Yに延在する複数本のデータ線6aが設けられており、走査線3aとデータ線6aとの交差に対応して画素回路100aが構成されている。複数本のデータ線6aは検査回路105に電気的に接続している。検査回路105はトランジスターアレイであり、トランジスターの一方のソース・ドレインがデータ線6aに電気的に接続され、他方のソース・ドレインが検査線(図示せず)に電気的に接続され、ゲートが制御信号配線に電気的に接続されている。
図3は、図1に示す第1基板10等の電気的な構成を示す回路ブロック図である。図3に示すように、電気光学装置100において、電気光学パネル100pに用いた第1基板10は、その中央領域に複数の画素回路100aがマトリクス状に配列された表示領域10aを備えている。表示領域10aの内側には、走査線駆動回路104から第2方向Xに延在する複数本の走査線3a、およびデータ線駆動回路101から第1方向Yに延在する複数本のデータ線6aが設けられており、走査線3aとデータ線6aとの交差に対応して画素回路100aが構成されている。複数本のデータ線6aは検査回路105に電気的に接続している。検査回路105はトランジスターアレイであり、トランジスターの一方のソース・ドレインがデータ線6aに電気的に接続され、他方のソース・ドレインが検査線(図示せず)に電気的に接続され、ゲートが制御信号配線に電気的に接続されている。
複数の画素回路100aの各々には、電界効果型トランジスター等からなる画素トランジスター30、および画素トランジスター30に電気的に接続された画素電極9aが設けられている。画素トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素トランジスター30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。データ線6aには画像信号が供給され、走査線3aには走査信号が供給される。
各画素回路100aにおいて、画素電極9aは、図2を参照して説明した第2基板20の共通電極21と電気光学層50を介して対向し、液晶容量50aを構成している。各画素回路100aには、液晶容量で保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量55が付加されている。本実施形態では、保持容量55を構成するために、第1基板10には、複数の画素回路100aに跨って延在する容量線8aが形成されており、容量線8aには共通電位LCCOMが供給されている。容量線8aは、走査線3aおよびデータ線6aの少なくとも一方と重なるように設けられている。図3には、容量線8aが走査線3aおよびデータ線6aの双方と重なる態様が例示されている。図示を省略するが、容量線8aは、図1で説明した共通電位配線6gに電気的に接続される。
第1基板10において、表示領域10aの外側には温度検出回路1が構成されている。従って、複数の端子102には、温度検出回路1に電気的に接続された第1端子102a、および第2端子102cが含まれている。
また、複数の端子102には、第1基板10の第1辺10w1の側から第3辺10w3に向かって、例えば、端子102g、102t、102s、第1端子102a、第2端子102c、端子102e、102f、102hが順に配置されている。端子102gは、共通電位LCCOMを供給するための端子102である。端子102tは、走査線駆動回路104に高レベルの定電位VDDYを供給するための端子である。端子102sは、走査線駆動回路104に低レベルの定電位VSSYを供給するための端子である。端子102e、102fは検査用の端子であり、端子102hは、ダミー画素電極9bに定電位を印加するための端子である。
1-3.温度検出回路1等の構成
図4は、図3に示す温度検出回路1の説明図である。図4に示すように、温度検出回路1は温度検出素子11を備えている。温度検出素子11は、例えば、直列に接続された複数のダイオードDを備えている。図4には、5つのダイオードDが直列に電気的に接続された形態を例示してある。以下、5つのダイオードDを各々、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、および第5ダイオードD5とする。温度検出素子11の第5ダイオードD5のアノード11aには、第1端子102aから延在する第1配線Laが電気的に接続されている。温度検出素子11の第1ダイオードD1のカソード11cには、第2端子102cから延在する第2配線Lcが電気的に接続されている。
図4は、図3に示す温度検出回路1の説明図である。図4に示すように、温度検出回路1は温度検出素子11を備えている。温度検出素子11は、例えば、直列に接続された複数のダイオードDを備えている。図4には、5つのダイオードDが直列に電気的に接続された形態を例示してある。以下、5つのダイオードDを各々、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、および第5ダイオードD5とする。温度検出素子11の第5ダイオードD5のアノード11aには、第1端子102aから延在する第1配線Laが電気的に接続されている。温度検出素子11の第1ダイオードD1のカソード11cには、第2端子102cから延在する第2配線Lcが電気的に接続されている。
従って、電気光学装置100を電子機器に搭載した状態で温度を検出する際、第1基板10に接続された配線基板70を介して温度検出用駆動回路66から第1端子102aおよび第2端子102cを介して温度検出回路1の温度検出素子11に10nA~数μA程度の微小な順方向の駆動電流Itを供給する。ここで、5個のダイオードDからなる温度検出素子11の順方向の電圧は、温度に対してほぼ線形特性を有して変化する。従って、第1端子102aと第2端子102cとの間の電圧を検出すれば、電気光学パネル100pの温度を検出することができる。その際、温度検出素子11は、表示領域10aの近傍に配置されているため、温度検出素子11は、表示領域10aの温度を適正に検出することができる。それ故、温度検出回路1の検出した温度に基づいて、画像信号の補正等を行えば、表示領域10aの温度に対応した適正な条件で電気光学装置100を駆動することができるので、品位の高い画像を表示することができる。なお、温度検出用駆動回路66は、定電流回路661と、定電流回路661とグランドとの間に安定化容量662を備えている。安定化容量662は、第1端子102aに電気的に接続する配線と、第2端子102cに電気的に接続する配線とに電気的に接続されており、出力電圧VFの測定値を安定させる。安定化容量662の静電容量は、例えば、0.1μFである。
本形態において、温度検出回路1は、さらに、温度検出素子11を保護するための静電保護回路12を有しており、第1配線Laおよび第2配線Lcには、保護抵抗として、第1抵抗部R1および第2抵抗部R2が設けられている。
静電保護回路12は、第1配線Laと第2配線Lcとの間に接続されたトランジスターTrを備えており、トランジスターTrは、温度検出素子11に並列に電気的に接続されている。トランジスターTrの一方のソース・ドレインは、第1配線Laのうち、第1端子102aと温度検出素子11との間に電気的に接続され、トランジスターTrの他方のソース・ドレインは、第2配線Lcのうち、第2端子102cと温度検出素子11との間に電気的に接続されている。本形態において、トランジスターTrは画素トランジスター30と同様、Nチャネル型薄膜トランジスターからなる。
静電保護回路12は、第1配線Laと第2配線Lcとの間で直列に電気的に接続された第1容量素子C1と第2容量素子C2とを備えている。より具体的には、第1配線Laに第1容量素子C1の一端が電気的に接続され、第2配線Lcに第2容量素子C2の一端が電気的に接続され、第1容量素子C1の他端と第2容量素子C2の他端とが電気的に接続されている。静電保護回路12において、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnは、トランジスターTrのゲートに電気的に接続されている。静電保護回路12は、第1容量素子C1に並列に電気的に接続された第3抵抗部R3を有する。より具体的には、トランジスターTrのゲートから延在するゲート配線Lgは、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnに電気的に接続し、第3抵抗部R3を介して第2配線Lcに電気的に接続している。
温度検出回路1において、第1抵抗部R1は、第1配線Laのうち、第1端子102aから第1配線Laと第1容量素子C1との接続位置までの間に挿入され、第2抵抗部R2は、第2配線Lcのうち、第2端子102cから第2配線Lcと第2容量素子C2との接続位置までの間に挿入された第2抵抗部R2が挿入されている。
本形態において、温度検出回路1に用いた各回路素子のサイズ等は、例えば、以下の通りである。但し、これらは、下記の条件に限定されるものではない。
トランジスターTr:チャネル幅W=800μm、チャネル長L=5μm
第1容量素子C1の静電容量=5pF
第2容量素子C2の静電容量=5pF
第1抵抗部R1の抵抗値=10kΩ
第2抵抗部R2の抵抗値=10kΩ
第3抵抗部R3の抵抗値=500kΩ
トランジスターTr:チャネル幅W=800μm、チャネル長L=5μm
第1容量素子C1の静電容量=5pF
第2容量素子C2の静電容量=5pF
第1抵抗部R1の抵抗値=10kΩ
第2抵抗部R2の抵抗値=10kΩ
第3抵抗部R3の抵抗値=500kΩ
このように構成した電気光学装置100において、第1端子102aから静電気によるサージ電流が侵入した際、静電保護回路12は、温度検出素子11を静電気から保護する。より具体的には、静電保護回路12において、静的状態ではトランジスターTrのゲート・ソース間電圧は0Vであり、トランジスターTrはオフである。これに対して、第1端子102aから静電気によるサージ電流が侵入すると、第1抵抗部R1によって電圧変動が抑制されながら、第1容量素子C1と第2容量素子C2との接続ノードCnの電位であるトランジスターTrのゲートの電位が上昇する。このため、トランジスターTrがオン状態となるので、サージ電流は、トランジスターTrおよび第2配線Lcを介して第2端子102cに流れる。その際、第1抵抗部R1は、第1端子102aから侵入するサージ電流を緩和し、第2抵抗部R2は、第2端子102cから侵入するサージ電流を緩和する。また、トランジスターTrがオンとなる期間は、第1容量素子C1、第2容量素子C2、第3抵抗部R3、およびトランジスターTrのゲート容量等で決まる。放電後は、トランジスターTrのゲートの電位が第3抵抗部R3によってオフ電位に復帰する。よって、温度検出素子11に流れるサージ電流は、静電保護回路12によって抑制されるので、温度検出素子11を保護することができる。なお、第1抵抗部R1と第2抵抗部R2は、温度検出素子11の駆動電流Itによる電圧降下を発生させる。但し、駆動電流Itは極めて小さいので、第1抵抗部R1と第2抵抗部R2による電圧降下の影響はほとんど無視することができる。
1-4.温度検出回路1等のレイアウト等
図5は、図4に示す温度検出回路1等の平面構成を示す説明図である。図5に示すように、第1基板10は、表示領域10aと第1辺10w1との間で第1方向Yに沿って配置された走査線駆動回路104を有しており、走査線駆動回路104と第2辺10w2との間には、第1基板10と第2基板20とを導通させる基板間導通用電極14tが設けられている。
図5は、図4に示す温度検出回路1等の平面構成を示す説明図である。図5に示すように、第1基板10は、表示領域10aと第1辺10w1との間で第1方向Yに沿って配置された走査線駆動回路104を有しており、走査線駆動回路104と第2辺10w2との間には、第1基板10と第2基板20とを導通させる基板間導通用電極14tが設けられている。
また、第1基板10は、表示領域10aと第2辺10w2との間で第2方向Xに沿って配置されたデータ線駆動回路101を有しており、複数のデータ線6aは、データ線駆動回路101から第1方向Yに延在して、図3を参照して説明した表示領域10aの画素回路100aと電気的に接続されている。従って、データ線駆動回路101と表示領域10aとの間は、複数のデータ線6aがデータ線駆動回路101から表示領域10aまで延在する配線領域103になっている。
本形態において、データ線駆動回路101では、最も表示領域10aの側の端部において、デマルチプレクサを構成する選択回路101aが設けられており、選択回路101aからはデータ線6aが第1方向Yに沿って延在している。選択回路101aは、データ線6aと画像信号配線6jとの電気的な接続を制御するトランジスター30eを備える。本実施形態において、デマルチプレクサは、例えば、8個の選択回路101aを備える。かかるデータ線駆動回路101では、図3に示す駆動用IC75から端子102および画像信号配線6jを経由して画像信号VIDが供給される。その際、選択回路101aのトランジスター30eは、駆動用IC75から制御信号配線6iを介して供給される選択信号SEL1、SEL2、…SEL8に基づいて、画像信号VIDを各データ線6aに時分割的に供給する。
本形態において、温度検出素子11は、走査線駆動回路104に対して第1方向Yに設けられている。より具体的には、温度検出素子11は、走査線駆動回路104と第2辺10w2との間で走査線駆動回路104と第1方向Yで隣り合うように配置されている。また、温度検出素子11は、データ線駆動回路101、または配線領域103に対して第2方向Xで隣り合うように配置されている。本形態において、温度検出素子11は、配線領域103に対して第2方向Xに沿う方向において第1辺10w1の側で隣り合うように配置されている。ここで、温度検出素子11を構成する複数のダイオードDは、一定の方向配列されている。本形態において、温度検出素子11を構成する複数のダイオードDは、第2方向Xに配列されている。従って、温度検出素子11の第1方向Yにおける寸法L11は、配線領域103の第1方向Yにおける寸法L103より小さい。
本形態では、以下に説明するように、第1配線Laおよび第2配線Lcは、静電保護回路12に電気的に接続された配線L0として纏めて引き回されており、第1抵抗部R1および第2抵抗部R2は、配線L0に電気的に接続された抵抗部R0として纏めて配置されている。なお、第1配線Laを第1端子102aと電気的に接続し、第2配線Lcを第2端子102cと電気的に接続するにあたって、第1配線Laと第2配線Lcとを多層配線構造を利用して、絶縁を確保しつつ交差させてある。
静電保護回路12は全体が纏めて配置されている。従って、第1容量素子C1および第2容量素子C2は、静電保護回路12の容量素子C0として纏めて配置され、容量素子C0、トランジスターTr、および第3抵抗部R3は纏めて配置されている。
より具体的には、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間には静電保護回路12が纏めて配置されている。本形態において、第1方向Yに沿う方向からみたとき、静電保護回路12は、基板間導通用電極14tより第2方向Xに沿う方向において第1辺10w1とは反対側にずれた位置に配置されているが、第2方向Xに沿う方向からみたとき、静電保護回路12は、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間に設けられている。本形態においては、基板間導通用電極14tの側から第2辺10w2の側に向けて、静電保護回路12を構成する容量素子C0(第1容量素子C1、第2容量素子C2)、トランジスターTr、および第3抵抗部R3は順に並ぶように配置されている。また、容量素子C0(において、第1容量素子C1と第2容量素子C2は、第2方向Xに沿う方向で並ぶように配置されている。本形態において、第1容量素子C1は、第2容量素子C2に対して第1辺10w1の側に配置されている。
トランジスターTrでは、一体に形成された半導体層を利用して複数の単位トランジスター素子Tr0が形成され、複数の単位トランジスター素子Tr0を並列に電気的に接続することによってトランジスターTrが構成されている。なお、図5には、計4つの複数の単位トランジスター素子Tr0が並列に電気的に接続されている態様が例示されているが、並列に電気的に接続された単位トランジスター素子Tr0の数は4つに限定されない。
静電保護回路12に電気的に接続された配線L0において、抵抗部R0も、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間に設けられている。より具体的には、抵抗部R0は、静電保護回路12と第1辺10w1との間に配置されている。本形態において、配線L0は、温度検出素子11に電気的に接続される第1配線Laおよび第2配線Lcを含み、抵抗部R0は、第1配線Laに電気的に接続された第1抵抗部R1と、第2配線Lcに電気的に接続された第2抵抗部R2とを含み、第1抵抗部R1および第2抵抗部R2は、静電保護回路12と第1辺10w1との間で第1方向Yに並ぶように配置されている。本形態において、第1抵抗部R1は、第2抵抗部R2より基板間導通用電極14tの側に配置されている。
このように構成した電気光学装置100において、第1基板10は、温度検出素子11に対して第1辺10w1とは反対側で隣り合う位置で第1方向Yに延在する第1定電位配線6hを備える。第1定電位配線6hは、例えば、図2に示すダミー画素電極9bに共通電位LCCOMを共通するための定電位配線である。第1基板10は、第1定電位配線6hと温度検出素子11との間で第1方向Yに延在して検査回路105まで到達した検査用配線6e、6fを備える。本形態において、第1定電位配線6hは、データ線駆動回路101と静電保護回路12との間、および配線領域103と温度検出素子11との間で第2方向Xに延在している。
第1基板10は、温度検出素子11と走査線駆動回路104との間で第2方向Xに延在する第2定電位配線6sを備える。第2定電位配線6sは、走査線駆動回路104に低レベルの定電位VSSYを供給する定電位配線であり、端子102sから第1抵抗部R1と第1辺10w1との間を経由した後、温度検出素子11と走査線駆動回路104との間で第2方向Xに延在し、さらに、走査線駆動回路104に向けて第1方向Yに延在している。
なお、第2定電位配線6sに対して第1辺10w1の側には、走査線駆動回路104に高レベルの定電位VDDYを供給する定電位配線6t、および基板間導通用電極14tに共通電位LCCOMを供給する共通電位配線6gが設けられている。共通電位配線6gは、多層配線構造によって容量線8aに電気的に接続されている。また、容量線8aは、表示領域10aの外側で比較的広い幅の配線として、遮光やシールドに用いられる。
1-5.温度検出素子11の構成例
図6は、図5に示す温度検出素子11の平面構成を模式的に示す平面図である。図7は、図6に示す温度検出素子11の断面を模式的に示す断面図である。図7は、図6のA1-A1′断面に相当する。なお、図6および図7において、温度検出素子11を構成する半導体層31hに設けたN型領域およびP型領域のうち、一方が第1不純物領域に相当し、他方が第2不純物領域に相当する。本形態では、半導体層31hに設けたN型領域およびP型領域のうち、N型領域が第1不純物領域に相当し、P型領域が第2不純物領域に相当する。また、図7では、第1基板10に形成した温度検出素子11の上層側の層等の図示を説明上支障のない範囲で省略してある。
図6は、図5に示す温度検出素子11の平面構成を模式的に示す平面図である。図7は、図6に示す温度検出素子11の断面を模式的に示す断面図である。図7は、図6のA1-A1′断面に相当する。なお、図6および図7において、温度検出素子11を構成する半導体層31hに設けたN型領域およびP型領域のうち、一方が第1不純物領域に相当し、他方が第2不純物領域に相当する。本形態では、半導体層31hに設けたN型領域およびP型領域のうち、N型領域が第1不純物領域に相当し、P型領域が第2不純物領域に相当する。また、図7では、第1基板10に形成した温度検出素子11の上層側の層等の図示を説明上支障のない範囲で省略してある。
本形態においては、図5に示す温度検出素子11を構成するにあたっては、図6および図7に示すように、互いに島状に分離した複数の半導体層31hを一定の方向に配列し、複数の半導体層31hの各々を用いてダイオードDを構成する。本形態では、複数の半導体層31h1~31h5を一定の方向として第2方向Xに配列し、複数の半導体層31hの各々を用いてダイオードDを構成する。より具体的には、複数の半導体層31hの各々にN型領域およびP型領域が第2方向Xに沿って並んで配置されている。本形態において、N型領域は、高濃度N型領域31n1と低濃度N型領域31n2とを備え、P型領域は、高濃度P型領域31p1と低濃度P型領域31p2とを備えており、低濃度N型領域31n2と低濃度P型領域31p2との接続部がPN接合面を構成している。なお、接合部の構成は本構成に限定されない。
絶縁膜45の上層にはダイオードDを電気的に接続する中継電極6bが形成されている。本形態では、4個の中継電極6b1~6b4が各々、ゲート絶縁膜32および絶縁膜42、43、44、45を貫通するコンタクトホール45p、45nを介して半導体層31hの高濃度P型領域31p1と、隣りの半導体層31hの高濃度N型領域31n1とに電気的に接続されている。また、半導体層31hのうち、両端に位置する2つの半導体層31hには、ゲート絶縁膜32および絶縁膜42、43、44、45を貫通するコンタクトホール45p、45nを介して第1配線Laおよび第2配線Lcが電気的に接続されている。
本形態において、第1配線Laは、第1方向Yに延在した第1接続部La1と、第1接続部La2の端部から第2方向Xに延在する第1延在部La2とを備えており、第1接続部La1は、温度検出素子11の一方の極に電気的に接続している。第2線Lcは、第1方向Yに延在した第2接続部Lc1と、第2接続部Lc1から第2方向Xに延在する第2延在部Lc2とを備えており、第2接続部Lc1は、温度検出素子11の他方の極に電気的に接続している。本形態において、温度検出素子11の一方の極はアノード11aであり、温度検出素子11の他方の極はカソード11cである。
第1配線La、第2配線Lc、および中継電極6bは、図5に示す第1定電位配線6h、第2定電位配線6s、定電位配線6t、共通電位配線6g、制御信号配線6i、および画像信号配線6jと同様、データ線6aと同一層に形成された配線であり、アルミニウムを主体とする低抵抗配線である。
温度検出素子11において、複数の半導体層31hは、複数の中継電極6bのうち、第1接続部La1と隣り合う中継電極6bと第1接続部La1との間にN型領域およびP型領域を備え、複数の中継電極6bのうち、第2接続部Lc1と隣り合う中継電極6bと第2接続部Lc1との間にN型領域およびP型領域を備える。また、複数の半導体層31hは、複数の中継電極6bのうち、隣り合う2つの中継電極6bの間にN型領域およびP型領域を備える。すなわち、中継電極6bの第2方向Xにおける幅が狭い。従って、中継電極6bとノイズ源との間に寄生する容量が小さい。
1-6.本実施形態の主な効果
以上説明したように、本実施形態の電気光学装置100では、温度検出素子11が走査線駆動回路104と第2辺10w2との間で走査線駆動回路104と隣り合うように配置されているため、温度検出素子11を表示領域10aの近くに配置することができる。従って、表示領域10aの電気光学層50の温度を適正に検出することができる。また、温度検出素子11、および温度検出素子11に電気的に接続する配線L0(第1配線La、および第2配線Lc)を走査線3aから離間させることができるので、走査線3aから配線L0へのノイズの影響を低減することができる。それ故、温度検出素子11での検出精度が高い。
以上説明したように、本実施形態の電気光学装置100では、温度検出素子11が走査線駆動回路104と第2辺10w2との間で走査線駆動回路104と隣り合うように配置されているため、温度検出素子11を表示領域10aの近くに配置することができる。従って、表示領域10aの電気光学層50の温度を適正に検出することができる。また、温度検出素子11、および温度検出素子11に電気的に接続する配線L0(第1配線La、および第2配線Lc)を走査線3aから離間させることができるので、走査線3aから配線L0へのノイズの影響を低減することができる。それ故、温度検出素子11での検出精度が高い。
また、静電保護回路12が基板間導通用電極14tと第2辺との間に配置され、配線L0において抵抗部R0が静電保護回路12と第1辺10w1との間に配置されている。従って、抵抗部R0を端子102から離間する領域のうち、第1辺10w1近くの空き領域に抵抗部R0を配置することができるため、抵抗部R0の存在が配線のレイアウトに大きな影響を及ぼさないので、電気光学装置100の大型化を回避することができる。
また、抵抗部R0の第1抵抗部R1と第2抵抗部R2とは、静電保護回路12と第1辺10w1との間のうち、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間で第1方向Yに沿って並んで配置されている。従って、抵抗部R0を第2方向Xの狭い範囲に配置することができる。それ故、抵抗部R0の存在が配線のレイアウトに大きな影響を及ぼさない。
また、静電保護回路12を構成するトランジスターTr、容量素子C0、および第3抵抗部R3は、基板間導通用電極14tと第2辺10w2との間で第1方向Yに沿って並んで配置されている。従って、静電保護回路12を第2方向Xの狭い範囲に配置することができる。それ故、静電保護回路12の存在が配線のレイアウトに大きな影響を及ぼさない。
さらに、温度検出素子11では、複数のダイオードDが直列に電気的に接続されているため、ノイズの影響を受けやすいが、温度検出素子11の近傍では、第1定電位配線6hおよび第2定電位配線6sが延在している。従って、第1定電位配線6hおよび第2定電位配線6sをシールドに利用できるので、温度検出素子11は、データ線6a等の信号線等からノイズの影響を受けにくい。
また、温度検出素子11は、一定の方向に並んで設けられた複数の半導体層31hを有するため、温度検出素子11では、複数のダイオードDを直列に電気的に接続することが比較的容易である。また、複数の半導体層31hは、第2方向Xに並ぶように配列されているため、ダイオードDを直列に電気的に接続する個数を増やす場合でも、スペース的な制約を受けにくい。また、複数の半導体層31hは、第2方向Xに並ぶように配列されているため、温度検出素子11の第1方向Yにおける寸法L11は、配線領域103の第1方向Yにおける寸法L103より小さくすることができる。それ故、温度検出素子11の全体を表示領域10aの近くに配置することができる。
2.実施形態2
図8は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して、それらの説明を省略する。実施形態1では、データ線駆動回路101において、第2方向Xに延在する制御信号配線6iが第1方向Yで並列していたが、図8に示すように、第2方向Xに延在する画像信号配線6jが第1方向Yで並列している電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
図8は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して、それらの説明を省略する。実施形態1では、データ線駆動回路101において、第2方向Xに延在する制御信号配線6iが第1方向Yで並列していたが、図8に示すように、第2方向Xに延在する画像信号配線6jが第1方向Yで並列している電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
3.電気光学装置の別の実施形態
本発明は、電気光学装置100は液晶装置に限らず、有機エレクトロルミネッセンス装置等、液晶装置以外の電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
本発明は、電気光学装置100は液晶装置に限らず、有機エレクトロルミネッセンス装置等、液晶装置以外の電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
4.電子機器の構成例
図9は、本発明を適用した投射型表示装置1000の構成例を示すブロック図である。図10は、図9に示す光路シフト素子110の説明図である。なお、図9には、偏光板等の図示を省略してある。図9に示す投射型表示装置1000は、本発明が適用される電子機器の一例であり、照明装置190、分離光学系170、3個の電気光学装置100R、100G、100B、および投射光学系160を備えている。電気光学装置100R、100G、100Bは各々、図1~図8を参照して説明した電気光学装置100からなる。
図9は、本発明を適用した投射型表示装置1000の構成例を示すブロック図である。図10は、図9に示す光路シフト素子110の説明図である。なお、図9には、偏光板等の図示を省略してある。図9に示す投射型表示装置1000は、本発明が適用される電子機器の一例であり、照明装置190、分離光学系170、3個の電気光学装置100R、100G、100B、および投射光学系160を備えている。電気光学装置100R、100G、100Bは各々、図1~図8を参照して説明した電気光学装置100からなる。
照明装置190は白色光源であり、例えば、レーザー光源やハロゲンランプが用いられる。分離光学系170は、3個のミラー171、172、175と、ダイクロイックミラー173、174とを含む。分離光学系170は、照明装置190から射出された白色光を、赤色R、緑色G、青色Bの3原色に分離する。具体的には、ダイクロイックミラー174は、赤色Rの波長域の光を透過し、緑色Gおよび青色Bの波長域の光を反射する。ダイクロイックミラー173は、青色Bの波長域の光を透過し、緑色Gの波長域の光を反射する。赤色R、緑色G、および青色Bに対応する光は各々、電気光学装置100R、100G、100Bに導かれる。
ダイクロイックプリズム161には、電気光学装置100R、100G、100Bによって変調された光が各々、三方向から入射する。ダイクロイックプリズム161は、赤色R、緑色G、および青色Bの画像が合成される合成光学系を構成している。従って、投射レンズ系162は、光路シフト素子110から射出された合成像をスクリーン180等の被投射部材に拡大投射し、スクリーン180等の被投射部材にカラー画像を表示することができる。
その際、制御部150は、温度検出回路1での温度検出結果に基づいて電気光学装置100R、100G、100Bに供給する画像信号に補正を行うことができる。それ故、環境温度等が変動しても、品位の高い投射画像を表示することができる。また、ダイクロイックプリズム161において光が出射される側において、一点鎖線で示す光路シフト素子110を投射光学系160に設け、投射画素が視認される位置を所定の期間毎にシフトさせる技術によって解像度を高める構成を採用した場合、液晶層を高速駆動することが必要となる。この場合でも、温度検出回路1での温度検出結果に基づいて、電気光学装置100R、100G、100Bに供給する画像信号に補正を行う構成や、電気光学装置100R、100G、100Bの電気光学パネル100pの温度を調整する構成を採用すれば、液晶層から電気光学層50を高速駆動することができる。
光路シフト素子110は、図10に示すように、ダイクロイックプリズム161から出射された光を予め定められた方向にシフトさせる光学素子である。図10には、電気光学パネル100pの各画素回路100aから出射された光が視認される投射画素Piの位置を光路シフト素子110によってX方向の一方側X1に0.5画素ピッチ(=P/2)、かつ、Y方向の一方側Y1に0.5画素ピッチ(=P/2)に相当する距離をシフトさせた様子を例示してある。光路シフト素子110は透光板を備え、アクチュエータは、制御部150の指令の下、透光板を第1方向に延在する軸線周り、および第2方向に延在する軸線周りの一方あるいは双方に揺動させることによって、電気光学パネル100pの各画素回路100aから出射された光の光路を光路LAと光路LBとにシフトさせる。
5.電子機器の他の実施形態
投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置1000に限定されない。例えば、HUD(ヘッドアップディスプレイ)やHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
1…温度検出回路、3a…走査線、6a…データ線、6b、6b1~6b4…中継電極、6e、6f…検査用配線、6g…共通電位配線、6h…第1定電位配線、6i…制御信号配線、6j…画像信号配線、6s…第2定電位配線、6t…定電位配線、8a…容量線、9a…画素電極、9b…ダミー画素電極、10…第1基板、10a…表示領域、11…温度検出素子、11a…アノード、11c…カソード、12…静電保護回路、14t…基板間導通用電極、20…第2基板、21…共通電極、30…画素トランジスター、31h、31h1~31h5…半導体層、45n、45p…コンタクトホール、50…電気光学層、60…上位回路、61…コネクタ、65…画像制御回路、66…温度検出用駆動回路、70…配線基板、75…駆動用IC、100、100B、100G、100R…電気光学装置、100a…画素回路、100p…電気光学パネル、101…データ線駆動回路、101a…選択回路、102、102e、102f、102g、102h、102s、102t…端子、102a…第1端子、102c…第2端子、103…配線領域、104…走査線駆動回路、105…検査回路、110…光路シフト素子、150…制御部、160…投射光学系、161…ダイクロイックプリズム、190…照明装置、1000…投射型表示装置、C0…容量素子、C1…第1容量素子、C2…第2容量素子、D…ダイオード、L0…配線、La…第1配線、L11、Lc…第2配線、R0…抵抗部、R1…第1抵抗部、R2…第2抵抗部、R3…第3抵抗部、LA、LB…光路、X…第2方向、Y…第1方向、La1…第1接続部、Lc1…第2接続部、Cn…接続ノード、VID…画像信号、Lg…ゲート配線、SEL…選択信号、Pi…投射画素、Tr、30e…トランジスター、Tr0…単位トランジスター素子、LCCOM…共通電位、VDDY、VSSY…定電位
Claims (9)
- 第1方向に延在する第1辺、および前記第1方向に交差する第2方向に延在する第2辺を備えた第1基板と、
前記第1基板と対向する第2基板と、
を備え、
前記第1基板は、前記第1方向に沿って配置された走査線駆動回路と、前記走査線駆動回路と前記第2辺との間に配置され、前記第1基板と第2基板とを導通させる基板間導通用電極と、前記走査線駆動回路と前記第2辺との間で前記走査線駆動回路と隣り合う温度検出素子と、前記基板間導通用電極と前記第2辺との間に配置された静電保護回路と、前記静電保護回路に電気的に接続され、前記静電保護回路と前記第1辺との間に抵抗部を有する配線と、を有することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
前記配線は、前記静電保護回路に電気的に接続された第1配線および第2配線を含み、
前記抵抗部は、前記第1配線に電気的に接続された第1抵抗部と、前記温度検出素子に電気的に接続された第2抵抗部と、を含み、
前記第1抵抗部と前記第2抵抗部とは、前記静電保護回路と前記第1辺との間において、前記基板間導通用電極と前記第2辺との間で前記第1方向に沿って並んで配置されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1または2に記載の電気光学装置において、
前記静電保護回路は、トランジスターと、容量素子と、第3抵抗部と、を備え、
前記トランジスター、前記容量素子、および前記第3抵抗部が、前記基板間導通用電極と前記第2辺との間で前記第1方向に沿って並んで配置されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3に記載の電気光学装置において、
前記容量素子、前記トランジスター、および前記第3抵抗は、前記第1辺の延在方向に沿って、前記基板間導通用電極の側から前記第2辺の側に向けて前記容量素子、前記トランジスター、および前記第3抵抗の順に配置されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3に記載の電気光学装置において、
請求項1から4までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記温度検出素子に対して前記第1辺とは反対側で隣り合う位置では、第1定電位配線が前記第1方向に延在していることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項5に記載の電気光学装置において、
前記第1基板は、前記第1定電位配線と前記温度検出素子との間で前記第1方向に延在する検査用配線を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項5または6に記載の電気光学装置において、
前記第1基板は、前記第2方向に沿って配置されたデータ線駆動回路と、前記データ線駆動回路から前記第1方向に延在して表示領域の画素回路と電気的に接続された複数のデータ線と、備え、
前記温度検出素子は、前記データ線駆動回路、または前記データ線が前記データ線駆動回路と前記表示領域との間で延在する部分に対して前記第2方向で隣り合うように配置され、
前記第1定電位配線は、前記データ線駆動回路と前記温度検出素子との間で前記第1方向に延在していることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1から7までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記第1基板は、前記走査線駆動回路と前記温度検出素子との間で前記第2方向に延在する第2定電位配線を備えていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1から8までの何れか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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