JP2023031666A - 振動素子および発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】インダクタンスのQ値の低下を抑制することのできる振動素子および発振器を提供すること。【解決手段】振動素子は、表裏関係にある第1面および第2面を有し、第1無電極領域を備える振動片と、前記第1無電極領域を避けて前記振動片に配置されている電極パターンと、を有し、前記電極パターンは、前記第1面に配置されている第1励振電極と、前記第2面に前記第1励振電極と対向して配置されている第2励振電極と、前記第1面に配置され、前記第1無電極領域を囲む螺旋状の第1電極パターンと、を有し、前記第1無電極領域は、前記第1電極パターンに発生する磁束の中心軸と交差している。【選択図】図1

Description

本発明は、振動素子および発振器に関する。
従来から、水晶振動片の両面に励振電極が配置された水晶振動素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、励振電極およびパッド電極に加えて、螺旋状の電極パターンで構成されたインダクタが配置された水晶振動素子が開示されている。
特開2014-23015号公報
しかしながら、特許文献1の水晶振動素子では、パッド電極をインダクタの中心部に配置しているため、インダクタが生成する多くの磁束がパッド電極を通過することにより渦電流損失が生じ、インダクタンスのQ値が低下してしまうという課題があった。
本発明の振動素子は、表裏関係にある第1面および第2面を有し、第1無電極領域を備える振動片と、
前記第1無電極領域を避けて前記振動片に配置されている電極パターンと、を有し、
前記電極パターンは、
前記第1面に配置されている第1励振電極と、
前記第2面に前記第1励振電極と対向して配置されている第2励振電極と、
前記第1面に配置され、前記第1無電極領域を囲む螺旋状の第1電極パターンと、を有し、
前記第1無電極領域は、前記第1電極パターンに発生する磁束の中心軸と交差している。
本発明の発振器は、上述の振動素子と、
前記振動素子を発振させる回路素子と、
前記振動素子および前記回路素子を収容するパッケージと、を有する。
第1実施形態に係る振動素子の上面図である。 図1に示す振動素子の下面図である。 図1中のA-A線断面図である。 振動素子の効果を説明するための模式的な断面図である。 第2実施形態に係る振動素子の上面図である。 図5に示す振動素子の下面図である。 第3実施形態に係る発振器を示す断面図である。 図7に示す発振器の上面図である。 回路素子が有する回路の一例を示す回路図である。 振動部の等価回路の一例を説明する回路図である。
以下、本発明の振動素子および発振器の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る振動素子の上面図である。図2は、図1に示す振動素子の下面図である。図3は、図1中のA-A線断面図である。図4は、振動素子の効果を説明するための模式的な断面図である。
図1および図2に示すように、振動素子1は、振動片2と、振動片2の表面に配置された電極パターン3と、を有する。
振動片2は、ATカットの水晶基板である。ただし、振動片2としては、ATカットの水晶基板に限定されない。ATカットの水晶基板は、厚みすべり振動モードを有し、三次の周波数温度特性を有する。そのため、振動素子1は、優れた温度特性を有する。ATカットの水晶基板は、水晶の結晶軸である電気軸、機械軸、光学軸をX軸、Y軸、Z軸としたとき、X-Z面をX軸回りに約35°15’回転させた平面に沿って切り出した水晶基板である。
なお、X軸まわりに回転したY軸およびZ軸をY’軸およびZ’軸とし、各図には、説明の便宜上、X軸、Y’軸およびZ軸’を図示している。また、後述する第3実施形態の発振器100のように、振動素子1は、X軸方向の矢印と反対側の端部において支持されることから、以下では、説明の便宜上、X軸方向の矢印側を振動素子1の「先端側」とし、反対側を振動素子1の「基端側」とする。また、以下では、説明の便宜上、Y’軸方向の矢印側を下側とし、反対側を上側とする。
図1および図2に示すように、振動片2は、板状をなし、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有する。また、振動片2は、厚さ方向すなわちY’軸方向からの平面視において、X軸方向を長手方向とし、Z’軸方向を短手方向とし、先端側に位置する1つの角部が切り取られた略五角形状となっている。振動片2をこのような形状とすることにより、振動素子1の先端部の軽量化を図ることができる。そのため、衝撃を受けた際の先端部の撓みや振動が抑制され、耐衝撃性に優れる振動素子1となる。ただし、振動片2の形状は、特に限定されない。例えば、先端側に位置する角部が切り取られておらず、略長方形状となっていてもよい。
また、図1ないし図3に示すように、振動片2の先端部には上面2aに開口する凹没部20が形成されている。そのため、振動片2は、凹没部20により薄肉化された第1領域21と、第1領域21の周囲に位置し、第1領域21よりも厚い第2領域22と、を有する。そして、後述するように、第1領域21の両面に第1、第2励振電極31、32が配置されており、第1領域21の第1、第2励振電極31、32に挟まれた部分が振動部211となる。
つまり、振動素子1は、所謂「逆メサ構造」となっている。このような逆メサ構造によれば、振動素子1の強度を十分に保ちつつ、振動素子1の発振周波数を高くすることができる。ただし、振動片2としては、これに限定されない。例えば、凹没部20は、上面2aのみならず下面2bにも形成されていてもよい。また、例えば、第1領域21が第2領域22よりも厚い所謂「メサ構造」であってもよいし、振動片2全体が均一な厚みを有する平板構造であってもよい。また、その他、コンベックス加工やベベル加工が施されていてもよい。
また、図1および図2に示すように、振動片2の第2領域22には、電極パターン3が形成されていない第1無電極領域S1、第2無電極領域S2、第3無電極領域S3、第4無電極領域S4および第5無電極領域S5が設けられている。これら第1~第5無電極領域S1~S5については、電極パターン3の説明の中で説明する。
次に、電極パターン3について説明する。電極パターン3は、例えば、スパッタリング、蒸着等の各種成膜技術によって振動片2の表面全域に金属膜を成膜し、成膜した金属膜をフォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて所望の形状にパターニングすることにより形成されている。ただし、電極パターン3の形成方法は、特に限定されない。
図1および図2に示すように、電極パターン3は、前述したように、第1無電極領域S1、第2無電極領域S2、第3無電極領域S3、第4無電極領域S4および第5無電極領域S5を避けて配置されている。このような電極パターン3は、上面2a側に配置された第1励振電極31、第1パッド電極33および第1引出電極35からなる上面側電極パターン3aと、下面2b側に配置された第2励振電極32、第2パッド電極34および第2引出電極36からなる下面側電極パターン3bと、を有する。
図1および図2に示すように、第1励振電極31は、第1領域21の上面2aに配置されている。また、第1パッド電極33は、第2領域22の上面2aのみならず側面を介して下面2bにも配置されている。そして、第1励振電極31と第1パッド電極33とが上面2aに配置された第1引出電極35を介して電気的に接続されている。
同様に、第2励振電極32は、第1領域21の下面2bに第1励振電極31と対向して配置されている。前述したように、第1領域21の第1、第2励振電極31、32に挟まれた部分が振動部211となる。また、第2パッド電極34は、第2領域22の下面2bのみならず側面を介して上面2aにも配置されている。そして、第2励振電極32と第2パッド電極34とが下面2bに配置された第2引出電極36を介して電気的に接続されている。
また、第1パッド電極33と第2パッド電極34とは、振動片2の基端部において、互いに接触しないようにZ’軸方向に並んで配置されている。また、上面側電極パターン3aは、全体的にZ’軸方向の矢印側に偏って形成されており、下面側電極パターン3bは、全体的にZ’軸方向の矢印の反対側に偏って形成されている。そのため、第1引出電極35と第2引出電極36との間にスペースが形成されている。
電極パターン3は、さらに、そのスペースに配置され、インダクタとして機能するインダクタパターン30を有する。図1ないし図3に示すように、インダクタパターン30は、第2領域22の上面2aに配置された螺旋状の第1電極パターン37と、平面視で第1電極パターン37と重なるように第2領域22の下面2bに配置された螺旋状の第2電極パターン38と、振動片2を貫通し、第1電極パターン37と第2電極パターン38とを電気的に接続する貫通電極39と、を有する。
このように、インダクタパターン30が第1、第2電極パターン37、38を有することにより、振動素子1の過度な大型化を伴うことなく、振動素子1上に巻き数の多いインダクタを形成することができる。なお、本実施形態では、第1電極パターン37および第2電極パターン38は、内径、外径、線幅、巻回ピッチ等が互いに同じとなるように設計されている。ただし、これに限定されず、上記条件の少なくとも1つが互いに異なっていてもよい。また、本実施形態では、第1、第2電極パターン37、38の螺旋形状が略四角形であるが、これらの形状は、特に限定されず、例えば、六角形、八角形、円形、楕円形等であってもよい。
図1に示すように、第1電極パターン37は、Y’軸方向からの平面視で、第1無電極領域S1を囲むように螺旋状に巻回して形成されている。言い換えると、第1電極パターン37の内側に第1無電極領域S1が位置している。また、第1電極パターン37は、その外周側の端部において第1引出電極35に電気的に接続され、内周側の端部において貫通電極39に電気的に接続されている。同様に、第2電極パターン38は、Y’軸方向からの平面視で、第1無電極領域S1を囲むように螺旋状に巻回して形成されている。言い換えると、第2電極パターン38の内側に第1無電極領域S1が位置している。また、第2電極パターン38は、その外周側の端部において第2引出電極36に電気的に接続され、内周側の端部において貫通電極39に電気的に接続されている。そのため、本実施形態では、インダクタパターン30は、振動素子1に対して並列に接続されている。
このようなインダクタパターン30は、発振回路の発振ループに挿入されるインダクタンスであり、一般に伸長コイルあるいは単にコイルと称される。本実施形態では、前述したように、インダクタパターン30によるインダクタンスが振動素子1と並列接続された構成となっているため、例えば、後述する第3実施形態のような発振器100に搭載した場合に、発振回路における各電極間の浮遊容量をキャンセルすることができる。
特に、振動素子1では、第1、第2電極パターン37、38を第1無電極領域S1の周囲に配置しているため、図4に示すように、インダクタパターン30に発生する磁束Qの中心軸Jが第1無電極領域S1と交差することになる。そのため、インダクタパターン30に発生する磁束Qが第1無電極領域S1を通過するため、電極パターン3に渦電流が生じ難く、渦電流損失を抑制することができる。したがって、Q値の高いインダクタンスを実現することができる。また、Q値の高いインダクタンスを実現できることから、インダクタパターン30の小型化を図ることができ、振動素子1の小型化に寄与する。
なお、第1無電極領域S1の幅W1としては、特に限定されないが、第1電極パターン37の巻回ピッチをPとしたとき、W1≧Pであることが好ましく、W1≧2Pであることがより好ましい。これにより、第1無電極領域S1を十分に大きく確保することができ、上述の効果をより確実に発揮することができる。一方で、幅W1の上限値としては、特に限定されないが、振動素子1の過度な大型化を抑制する観点からW≦100Pであることが好ましく、W1≦50Pであることがより好ましい。なお、幅W1は、例えば、第1電極パターン37に内接する円Eの直径として言い換えることができる。
また、図1に示すように、Y’軸方向からの平面視で、上面2a側にある第1電極パターン37と、下面2b側にある下面側電極パターン3bとの間には、電極パターン3が存在しない第4無電極領域S4および第5無電極領域S5が形成されている。第4無電極領域S4は、第1電極パターン37と第2パッド電極34との間に形成されており、第5無電極領域S5は、第1電極パターン37と第2引出電極36との間に形成されている。このような第4、第5無電極領域S4、S5を有することにより、図4に示すように、インダクタパターン30に発生する磁束Qが第4、第5無電極領域S4、S5を通過するため、電極パターン3に渦電流が生じ難く、渦電流損失を抑制することができる。そのため、Q値の高いインダクタンスを実現することができる。
なお、第4無電極領域S4の幅W4としては、特に限定されないが、W4≧Pであることが好ましく、W4≧2Pであることがより好ましい。これにより、第4無電極領域S4を十分に大きく確保することができ、上述の効果をより確実に発揮することができる。一方で、幅W4の上限値としては、特に限定されないが、振動素子1の過度な大型化を抑制する観点からW4≦100Pであることが好ましく、W4≦50Pであることがより好ましい。なお、幅W4は、例えば、Y’軸方向からの平面視における第1電極パターン37と第2パッド電極34との最小離間距離の意味である。
また、第5無電極領域S5の幅W5としては、特に限定されないが、W5≧Pであることが好ましく、W5≧2Pであることがより好ましい。これにより、第5無電極領域S5を十分に大きく確保することができ、上述の効果をより確実に発揮することができる。一方で、幅W5の上限値としては、特に限定されないが、振動素子1の過度な大型化を抑制する観点からW5≦100Pであることが好ましく、W5≦50Pであることがより好ましい。なお、幅W5は、例えば、Y’軸方向からの平面視における第1電極パターン37と第2引出電極36との最小離間距離の意味である。
また、図2に示すように、Y’軸方向からの平面視で、下面2b側にある第2電極パターン38と、上面2a側にある上面側電極パターン3aとの間には、電極パターン3が存在しない第2無電極領域S2および第3無電極領域S3が形成されている。第2無電極領域S2は、第2電極パターン38と第1パッド電極33との間に形成されており、第3無電極領域S3は、第2電極パターン38と第1引出電極35との間に形成されている。このような第2、第3無電極領域S2、S3を有することにより、図4に示すように、インダクタパターン30に発生する磁束Qが第2、第3無電極領域S2、S3を通過するため、電極パターン3に渦電流が生じ難く、渦電流損失を抑制することができる。そのため、Q値の高いインダクタンスを実現することができる。なお、本実施形態において第1電極パターン37と第2電極パターン38とは平面視で重なっているので、第2無電極領域S2は、第1電極パターン37と第1パッド電極33との間に形成されているということもできる。同様に、第3無電極領域S3は、第1電極パターン37と第1引出電極35との間に形成されているということもできる。
なお、第2無電極領域S2の幅W2としては、特に限定されないが、例えば、第4無電極領域S4の幅W4と同程度であることが好ましい。これにより、第2無電極領域S2を十分に大きく確保することができ、上述の効果をより確実に発揮することができる。また、振動素子1の過度な大型化を抑制することができる。なお、幅W2は、例えば、Y’軸方向からの平面視における第2電極パターン38と第1パッド電極33との最小離間距離の意味である。また、本実施形態においては、幅W2は、Y’軸方向からの平面視における第1電極パターン37と第1パッド電極33との最小離間距離でもある。
また、第3無電極領域S3の幅W3としては、特に限定されないが、例えば、第5無電極領域S5の幅W5と同程度であることが好ましい。これにより、第3無電極領域S3を十分に大きく確保することができ、上述の効果をより確実に発揮することができる。また、振動素子1の過度な大型化を抑制することができる。なお、幅W3は、例えば、Y’軸方向からの平面視における第2電極パターン38と第1引出電極35との最小離間距離の意味である。また、本実施形態においては、幅W3は、Y’軸方向からの平面視における第1電極パターン37と第1引出電極35との最小離間距離でもある。
以上、振動素子1について説明した。このような振動素子1は、前述したように、表裏関係にある第1面としての上面2aおよび第2面としての下面2bを有し、第1無電極領域S1を備える振動片2と、第1無電極領域S1を避けて振動片2に配置されている電極パターン3と、を有する。また、電極パターン3は、上面2aに配置されている第1励振電極31と、下面2bに第1励振電極31と対向して配置されている第2励振電極32と、上面2aに配置され、第1無電極領域S1を囲む螺旋状の第1電極パターン37と、を有する。そして、第1無電極領域S1は、第1電極パターン37に発生する磁束Qの中心軸Jと交差している。このような構成によれば、第1電極パターン37に発生する磁束Qが電極パターン3を通過し難くなり、渦電流損失を抑制することができる。そのため、Q値の高いインダクタンスを実現することができる。また、Q値の高いインダクタンスを実現することができることから、インダクタパターン30の小型化を図ることができ、振動素子1の小型化に寄与する。
また、前述したように、第1無電極領域S1の幅W1は、第1電極パターン37の巻回ピッチP以上である。これにより、第1無電極領域S1を十分に大きく確保することができ、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、電極パターン3は、下面2bに配置され、第1無電極領域S1を囲む螺旋状をなし、第1電極パターン37と電気的に接続されている第2電極パターン38と、上面2aに配置され、第1励振電極31と電気的に接続されている第1パッド電極33と、を有する。また、振動片2は、振動片2の平面視において、第2電極パターン38と第1パッド電極33との間に電極パターン3が配置されていない第2無電極領域S2を備えている。そのため、第2電極パターン38の周囲においても、第2電極パターン38に発生する磁束Qが電極パターン3を通過し難くなり、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第2無電極領域S2の幅W2は、第1電極パターン37の巻回ピッチP以上である。これにより、第2無電極領域S2を十分に大きく確保することができ、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、電極パターン3は、上面2aに配置され、第1励振電極31と第1パッド電極33とを電気的に接続している第1引出電極35を有する。また、振動片2は、振動片2の平面視において、第2電極パターン38と第1引出電極35との間に電極パターン3が配置されていない第3無電極領域S3を備えている。そのため、第2電極パターン38の周囲においても、第2電極パターン38に発生する磁束Qが電極パターン3を通過し難くなり、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第3無電極領域S3の幅W3は、第1電極パターン37の巻回ピッチP以上である。これにより、第3無電極領域S3を十分に大きく確保することができ、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、電極パターン3は、下面2bに配置され、第2励振電極32と電気的に接続されている第2パッド電極34を有する。また、振動片2は、振動片2の平面視において、第1電極パターン37と第2パッド電極34との間に電極パターン3が配置されていない第4無電極領域S4を備えている。そのため、第1電極パターン37の周囲においても、第1電極パターン37に発生する磁束Qが電極パターン3を通過し難くなり、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第4無電極領域S4の幅W4は、第1電極パターン37の巻回ピッチP以上である。これにより、第4無電極領域S4を十分に大きく確保することができ、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、電極パターン3は、下面2bに配置され、第2励振電極32と第2パッド電極34とを電気的に接続している第2引出電極36を有する。また、振動片2は、振動片2の平面視において、第1電極パターン37と第2引出電極36との間に電極パターン3が配置されていない第5無電極領域S5を備えている。そのため、第1電極パターン37の周囲においても、第1電極パターン37に発生する磁束Qが電極パターン3を通過し難くなり、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第5無電極領域S5の幅W5は、第1電極パターン37の巻回ピッチP以上である。これにより、第5無電極領域S5を十分に大きく確保することができ、渦電流損失をより効果的に抑制することができる。
以上、本実施形態の振動素子1について説明したが、振動素子1としては、これに限定されない。例えば、求められるインダクタンス値によっては、インダクタパターン30から第2電極パターン38を省略してもよい。
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態に係る振動素子の上面図である。図6は、図5に示す振動素子の下面図である。
本実施形態の振動素子1では、インダクタパターン30が振動素子1に対して直列接続されていること以外は、前述した第1実施形態の振動素子1と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図5および図6に示すように、本実施形態の振動素子1では、インダクタパターン30は、第1引出電極35の途中に接続されている。具体的には、第1引出電極35は、上面2aに配置され、一端が第1励振電極31に接続されている第1分部351と、下面2bに配置され、一端が第1パッド電極33に接続されている第2部分352と、を有し、第1分部351と第2部分352とがインダクタパターン30を介して接続されている。
このように、本実施形態では、インダクタパターン30によるインダクタンスが振動素子1と直列接続された構成となっている。そのため、例えば、振動素子1を組み込んだ発振器の周波数可変幅を大きくすることができる。
以上のような第2実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係る発振器を示す断面図である。図8は、図7に示す発振器の上面図である。図9は、回路素子が有する回路の一例を示す回路図である。図10は、振動部の等価回路の一例を説明する回路図である。
図7および図8に示す発振器100は、振動素子1と、振動素子1を発振させる発振回路80を含む回路素子8と、振動素子1および回路素子8を収容するパッケージ9と、を有する。また、パッケージ9は、上面に開口する凹部911を備えるベース91と、凹部911の開口を塞ぐようにベース91の上面に接合部材93を介して接合された板状のリッド92と、を有する。また、パッケージ9の内側には、凹部911によって気密な内部空間が形成され、この内部空間に振動素子1および回路素子8が収容されている。
例えば、ベース91は、アルミナ等のセラミックスで構成され、リッド92は、コバール等の金属材料で構成されている。ただし、ベース91およびリッド92の構成材料としては、それぞれ、特に限定されない。また、内部空間は、減圧状態、好ましくは、より真空に近い状態となっている。これにより、粘性抵抗が減少して振動素子1の振動特性が向上する。ただし、内部空間の雰囲気は、特に限定されない。
また、凹部911は、ベース91の上面に開口する第1凹部911aと、第1凹部911aの底面に開口し、第1凹部911aよりも小さい第2凹部911bと、を有する。そして、第2凹部911bの底面に回路素子8が配置されており、第1凹部911aの底面に振動素子1が配置されている。なお、振動素子1は、第2領域22において第1凹部911aの底面に固定されている。第2領域22は、第1領域21よりも厚肉のため、固定状態がより安定する。
また、第2凹部911bの底面には、導電性の接合部材B1を介して回路素子8と電気的に接続された複数の内部端子951が配置され、第1凹部911aの底面には、導電性の接合部材B2を介して振動素子1と電気的に接続された複数の内部端子952が配置され、ベース91の下面には複数の外部端子953が配置されている。複数の内部端子951の一部は、図示しない内部配線を介して外部端子953に接続されており、残りの一部は、図示しない内部配線を介して内部端子952に接続されている。これにより、振動素子1と回路素子8とが電気的に接続され、回路素子8と外部端子953とが電気的に接続された状態となる。
図9は、発振器100の回路図の一例であり、この回路には、増幅器81、コンデンサ82、83、可変容量ダイオード84、制御電圧入力端子85、制御電圧印加用抵抗86、電圧制御型水晶発振器の周波数出力端子87が設けられている。この回路図からも分かるように、発振器100は、インダクタパターン30によるインダクタンスが振動素子1(振動部211)と並列接続された構成となっている。そのため、発振回路80における各電極間の浮遊容量をキャンセルすることができる。
図10に示すように、振動部211の一般的な等価回路は、等価直列インダクタンス71、等価直列容量72、等価直列抵抗73が直列接続され、これらに等価並列容量74が並列接続された回路で示される。インダクタパターン30は、等価並列容量74を含む浮遊容量をキャンセルすることができる。
なお、等価並列容量74をC0、等価直列容量72をC1とするときC0/C1が小さい方が好ましい。これにより、周波数レンジを広くすることができる。また、振動素子1の振動周波数をω、インダクタパターン30のインダクタンスをLとしたとき、ωC0>1/(ωL)の範囲にLを設定するのが好ましい。これにより、C0の影響をキャンセルすることができる。
以上、発振器100について説明した。このような発振器100は、前述したように、振動素子1と、振動素子1を発振させる回路素子8と、振動素子1および回路素子8を収容するパッケージ9と、を有する。これにより、前述した振動素子1の効果を享受することができ、信頼性の高い発振器100となる。
また、前述したように、振動素子1は、第1励振電極31および第2励振電極32が設けられている第1領域21の厚さが、第1電極パターン37が設けられている第2領域22の厚さよりも薄い。これにより、振動素子1の発振周波数を高くすることができる。
また、前述したように、振動素子1は、第2領域22においてパッケージ9に固定されている。第2領域22は、第1領域21よりも厚肉のため、固定状態がより安定する。
以上のような第3実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の振動素子および発振器を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動素子、100…発振器、2…振動片、2a…上面、2b…下面、20…凹没部、21…第1領域、211…振動部、22…第2領域、3…電極パターン、3a…上面側電極パターン、3b…下面側電極パターン、30…インダクタパターン、31…第1励振電極、32…第2励振電極、33…第1パッド電極、34…第2パッド電極、35…第1引出電極、351…第1分部、352…第2部分、36…第2引出電極、37…第1電極パターン、38…第2電極パターン、39…貫通電極、71…等価直列インダクタンス、72…等価直列容量、73…等価直列抵抗、74…等価並列容量、8…回路素子、80…発振回路、81…増幅器、82…コンデンサ、83…コンデンサ、84…可変容量ダイオード、85…制御電圧入力端子、86…制御電圧印加用抵抗、87…周波数出力端子、9…パッケージ、91…ベース、911…凹部、911a…第1凹部、911b…第2凹部、92…リッド、93…接合部材、951…内部端子、952…内部端子、953…外部端子、B1…接合部材、B2…接合部材、E…円、J…中心軸、P…巻回ピッチ、Q…磁束、S1…第1無電極領域、S2…第2無電極領域、S3…第3無電極領域、S4…第4無電極領域、S5…第5無電極領域、W1…幅、W2…幅、W3…幅、W4…幅、W5…幅

Claims (13)

  1. 表裏関係にある第1面および第2面を有し、第1無電極領域を備える振動片と、
    前記第1無電極領域を避けて前記振動片に配置されている電極パターンと、を有し、
    前記電極パターンは、
    前記第1面に配置されている第1励振電極と、
    前記第2面に前記第1励振電極と対向して配置されている第2励振電極と、
    前記第1面に配置され、前記第1無電極領域を囲む螺旋状の第1電極パターンと、を有し、
    前記第1無電極領域は、前記第1電極パターンに発生する磁束の中心軸と交差していることを特徴とする振動素子。
  2. 前記第1無電極領域の幅は、前記第1電極パターンの巻回ピッチ以上である請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記電極パターンは、前記第2面に配置され、前記第1無電極領域を囲む螺旋状をなし、前記第1電極パターンと電気的に接続されている第2電極パターンと、
    前記第1面に配置され、前記第1励振電極と電気的に接続されている第1パッド電極と、を有し、
    前記振動片は、前記振動片の平面視において、前記第2電極パターンと前記第1パッド電極との間に前記電極パターンが配置されていない第2無電極領域を備えている請求項1または2に記載の振動素子。
  4. 前記第2無電極領域の幅は、前記第1電極パターンの巻回ピッチ以上である請求項3に記載の振動素子。
  5. 前記電極パターンは、前記第1面に配置され、前記第1励振電極と前記第1パッド電極とを電気的に接続している第1引出電極を有し、
    前記振動片は、前記振動片の平面視において、前記第2電極パターンと前記第1引出電極との間に前記電極パターンが配置されていない第3無電極領域を備えている請求項3または4に記載の振動素子。
  6. 前記第3無電極領域の幅は、前記第1電極パターンの巻回ピッチ以上である請求項5に記載の振動素子。
  7. 前記電極パターンは、前記第2面に配置され、前記第2励振電極と電気的に接続されている第2パッド電極を有し、
    前記振動片は、前記振動片の平面視において、前記第1電極パターンと前記第2パッド電極との間に前記電極パターンが配置されていない第4無電極領域を備えている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動素子。
  8. 前記第4無電極領域の幅は、前記第1電極パターンの巻回ピッチ以上である請求項7に記載の振動素子。
  9. 前記電極パターンは、前記第2面に配置され、前記第2励振電極と前記第2パッド電極とを電気的に接続している第2引出電極を有し、
    前記振動片は、前記振動片の平面視において、前記第1電極パターンと前記第2引出電極との間に前記電極パターンが配置されていない第5無電極領域を備えている請求項7または8に記載の振動素子。
  10. 前記第5無電極領域の幅は、前記第1電極パターンの巻回ピッチ以上である請求項9に記載の振動素子。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の振動素子と、
    前記振動素子を発振させる回路素子と、
    前記振動素子および前記回路素子を収容するパッケージと、を有することを特徴とする発振器。
  12. 前記振動素子は、前記第1励振電極および前記第2励振電極が設けられている第1領域の厚さが、前記第1電極パターンが設けられている第2領域の厚さよりも薄い請求項11に記載の発振器。
  13. 前記振動素子は、前記第2領域において前記パッケージに固定されている請求項11または12に記載の発振器。
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