JP2023028309A - 車載電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコーン樹脂に混合させる窒化ホウ素フィラを最適化し、高熱伝導率の放熱材を実現し、放熱性が向上された車載電子制御装置を提供する。【解決手段】放熱材15は、複数の粒径の粒子からなる窒化ホウ素フィラ21と、 シリコーン樹脂22と、を備える。窒化ホウ素フィラ21は、シリコーン樹脂22に含有され、窒化ホウ素フィラ21は、0.01μm~10μmの粒径の粒子を有するホウ素フィラ21または100μm~500μmの粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21を含む。これにより、熱伝導率が向上し、放熱性が向上する。【選択図】図4

Description

本発明は、放熱材およびそれを用いる車載電子制御装置に関する。
自動運転車の更なる高機能化に伴い、放熱性と低ノイズ性を両立する車載電子制御装置が必要である。その車載電子制御装置には電子部品の放熱用に、部品上にシリコーン樹脂を母材とした放熱材が塗布されている。
電子部品の放熱性を向上するには放熱材の高熱伝導化が有効であるが、一般的なアルミナフィラで高熱伝導化を図る場合、フィラの高含有率化に伴い比誘電率も上がってしまう。このため、放熱材を経由しての輻射ノイズが増大してしまうという課題がある。
そこで、フィラを低含有率として、高熱伝導化を実現でき、かつ低誘電率な窒化ホウ素フィラを含有させる放熱材の開発が注目されている。
窒化ホウ素フィラを用いた放熱材の高熱伝導化技術に関しては、特許文献1に開示されている。
特開2016-108457号公報
特許文献1に記載された技術では、エポキシ樹脂を母材とした放熱材が記載されている。
しかし、車載電子制御装置においては、車載用に使用される他の部材との線膨張係数の関係上、放熱材としてエポキシ樹脂を使用することは困難である。
窒化ホウ素フィラを同じ含有率で、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂に混合させると、シリコーン樹脂を母材とした放熱材の熱伝導率は、エポキシ樹脂を母材とした放熱材の熱伝導率より低い。
このため、シリコーン樹脂を母材とした放熱材に窒化ホウ素フィラを混合させた場合における高熱伝導化技術が要求される。
本発明の目的は、シリコーン樹脂に混合させる窒化ホウ素フィラを最適化し、高熱伝導率の放熱材を実現し、放熱性が向上された車載電子制御装置を提供することである。
上記する課題を解決するため、本発明は、次のように構成される。
放熱材は、複数の粒径の粒子からなる窒化ホウ素フィラと、シリコーン樹脂と、を備え、前記窒化ホウ素フィラは、前記シリコーン樹脂に含有され、前記窒化ホウ素フィラは、0.01μm~10μmの粒径の粒子を有する前記ホウ素フィラまたは100μm~500μmの粒径の粒子を有する前記窒化ホウ素フィラを含む。
本発明によれば、シリコーン樹脂に混合させる窒化ホウ素フィラを最適化し、高熱伝導率の放熱材を実現し、放熱性が向上された車載電子制御装置を提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果については、下記する実施例の説明により、明らかにされる。
実施例に係る車載電子制御装置の外観斜視図である。 実施例に係る車載電子制御装置を示す分解斜視図である。 図2に示した分解斜視図を上下反対側から見た分解斜視図である。 車載電子制御装置が組み立てられた場合における、基板及び放熱台座を示す部分断面図である。 異なる径の窒化ホウ素フィラの粒子のシリコーン樹脂への含有率を変化させた場合の、熱伝導率を示すグラフである。
以下、車載電子制御装置の実施形態について、添付図及び表を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
本発明の各実施例に適用される車載電子制御装置について説明し、各実施例における窒化ホウ素フィラとシリコーン樹脂の混合物である放熱部材(放熱材とも称する))の前提条件について説明する。
図1は、本発明の実施例における車載電子制御装置1の外観斜視図である。また、図2は、車載電子制御装置1の分解斜視図であり、図3は、図2に示した分解斜視図を上下反対側から見た斜視図である。また、図4は、車載電子制御装置1が組み立てられた場合における、基板4及び放熱台座10を示す部分断面図である。
図1、図2、図3及び図4に示す車載電子制御装置1は、自動車の室内に設置され、自動車を制御する電子回路を有する。図2に示すように、車載電子制御装置1は、半導体素子20等の発熱する電子部品2と、コネクタ3と、回路基板4と、筐体(ハウジング)を構成するベース5及びカバー6とを備えている。電子部品2と回路基板4とがベース5及びカバー6に収容される。ベース5及びカバー6は金属製である。
電子部品2及びコネクタ3は、回路基板4に搭載されている。コネクタ3は、回路基板4に搭載された電子部品2と外部の機器とを接続する。コネクタ3は、複数本のピン端子を有している。コネクタ3は、ピン端子を回路基板4に圧入やはんだ等により接続することで、回路基板4に搭載される。コネクタ3は、ピン端子を介して基板4と電気的に接続される。
電子部品2は、例えば、基板4の片面又は両面にはんだ等を用いて電気的に接続(実装)される。具体的には、各実施例における電子部品2は、インターポーザ19を介し、はんだバンプ18を介して回路基板4におけるカバー6と対向する一面に電気的に接続される。各実施例の車載電子制御装置1では、電子部品2は、回路基板4の両面に実装されていてもよいものである。
回路基板4は、例えば、熱硬化性樹脂及びガラスクロス、回路パターンが形成される金属配線からなる一般的な積層配線基板や、セラミクスと金属配線からなる配線基板、ポリイミドなどのフレキシブル基板と金属配線からなる配線基板等が用いられる。回路基板4の四隅には、ねじ孔が形成されている。そして、回路基板4は、固定ねじ8によりベース5及びカバー6に固定される。また、回路基板4における電子部品2が搭載された箇所の詳細な構成については、後述する。
ベース5は、略平板状に形成されている。ベース5における回路基板4が配置され、複数の凸部である放熱台座10が形成されている。凸部である放熱台座10は、ベース5から回路基板4に向けて突出している。放熱台座10は、回路基板4がベース5に載置された際に、回路基板4に搭載された電子部品2と、回路基板4を介して対向する位置に設けられている。また、一つの放熱台座10に対して複数の電子部品2が対向してもよい。
カバー6は、一面が開口した中空の略矩形状に形成されている。また、カバー6における開口が形成された端部の四隅には、ねじ孔が形成されている。カバー6は、ベース5に配置された回路基板4を覆うようにして、ベース5に設置される。そして、固定ねじ8をベース5、カバー6及び回路基板4のねじ孔に締結することで、回路基板4及びベース5、カバー6が一体に固定される。
なお、ベース5及びカバー6は、例えば、鋳造やプレス、切削加工、射出成形等により形成される。ベース5及びカバー6としては、例えば、樹脂と充填材(窒化ホウ素フィラ21)とを混合する高熱伝導樹脂で形成される。高熱伝導樹脂の熱伝導率は、2~30W/(m・K)であることが好ましい。また、ベース5及びカバー6としては、高熱伝導樹脂に限定されるものではなく、樹脂や金属材料のみでベース5及びカバー6を形成してもよい。
なお、ベース5及びカバー6を形成する樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)や、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリアミド樹脂(PA6)等を用いることが好ましい。また、充填材としては、ガラス繊維や炭素繊維、アルミナ(Al2O3)等のいずれかを用いることが好ましい。そして、金属としては、アルミニウム(Al)やアルミニウムを主成分とする合金が好ましい。
次に、図4を参照して基板4及びベース5における電子部品2が搭載される箇所の詳細な構成について説明する。
図4は、回路基板4及び放熱台座10を示す断面図である。
図4に示すように、回路基板4における電子部品2が搭載される箇所には、電子部品2と放熱台座10の間に、放熱部材15が充填される。そして、放熱部材15は、放熱台座10と回路基板4とを熱的に接続すると共に回路基板4と放熱台座10を接着する。放熱部材(放熱材)15により電子部品2で発生する熱が、インターポーザ19、はんだバンプ18、回路基板4を介して外部に放熱される。または、放熱部材15により電子部品2で発生する熱は、ベース5を介して外部に放熱される。
ベース5及びカバー6を有するハウジングの電子部品2との対向面に、放熱材15が塗布される放熱台座10が形成されている(備えられている)。
放熱部材15としては、接着材やグリース(潤滑剤)としての機能を有し、かつシート状の熱硬化性のシリコーン樹脂22に高熱伝導のフィラ21を含有させた材料が用いられる。
シリコーン樹脂22は、シロキサン結合(Si-O-Si)による主骨格を持つ、合成高分子である。シリコーン樹脂22はゴムの性質を示し、放熱機器に与える応力が少ないため、放熱材15の母材としてよく使われている。
窒化ホウ素フィラ21(以降、単にフィラ21と記すこともある)は窒化ホウ素を含有するものであり、窒素とホウ素からなる固体の化合物である。窒化ホウ素には六方晶窒化ホウ素(h-BN)と立法晶窒化ホウ素(c-BN)があり、鱗片状や球状などの形状を持つ。窒化ホウ素フィラ21は、熱伝導性、耐熱性、耐食性、電気絶縁性、潤滑・離型性に優れ、各種の樹脂と混合できる。
鱗片形状の窒化ホウ素の粒子は、長手方向に対して高熱伝導性を有することから、鱗片形状の窒化ホウ素の粒子の長さ方向を制御(調整)して、電子部品2から放熱台座10への放熱性をより向上することができる。
窒化ホウ素フィラ21の粒子形状が球状であっても、以下の示す条件を満たせば、電子部品2から放熱台座10への放熱性をより向上することができる。
また、窒化ホウ素フィラ21の比誘電率が3~4と低いため、樹脂との混合物の比誘電率を低くすることができ、低ノイズ化ができる。
シリコーン樹脂22への窒化ホウ素フィラ21の含有率は、窒化ホウ素フィラ21と樹脂の混合物の体積を100vol%とした場合に、窒化ホウ素フィラ21の体積分率として定義する。高熱伝導性及び低比誘電率の観点からは、窒化ホウ素フィラ21の含有率が40vol%以上であることが好ましく、30vol%以上であることがより好ましい。さらに、窒化ホウ素フィラ21の含有率が20vol%以上であるとすることが好ましい。
以上の含有率範囲において、窒化ホウ素フィラ21の含有率が低くても、フィラ21の径の最適化により高熱伝導化が実現できる。また、窒化ホウ素フィラ21の含有率が低ければ低いほど、混合物全体の誘電率が低く、低ノイズ化ができる。窒化ホウ素フィラ21の含有率は特に制限されず、例えば、分解して調べられる。ある一定の体積の窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物をn-ヘキサンに溶かし、ろ過によりフィラ21の成分を分離し、窒化ホウ素フィラ21の体積を質量と密度で計算することで、窒化ホウ素フィラ21の体積と混合物の体積により窒化ホウ素フィラ21の含有率を算出することができる。
シリコーン樹脂22へ混合する窒化ホウ素フィラ21の粒子の径は、窒化ホウ素フィラ21の粒子の形状によって決められたルールに従って測定した窒化ホウ素フィラ21の粒子の長さである。窒化ホウ素フィラ21の粒子の形状が球状である場合、窒化ホウ素フィラ21の粒子の直径をフィラ21の粒子の径として定義する。窒化ホウ素フィラ21の粒子の形状が不定形である場合、窒化ホウ素フィラ21の粒子の長軸径をフィラ21の粒子の径として定義し、例えば、鱗片状の六方晶窒化ホウ素(h-BN)は六方晶の結晶構造であり、長軸をフィラ21の粒子径として定義する。
窒化ホウ素フィラ21の粒子の長軸の判断は、例えば、走査型電子顕微鏡のように、形状を直接観察できる装置で観察し、形状およびその長さを定量的に測定した結果を反映するものとする。また、その際の窒化ホウ素フィラ21の粒子の長軸の長さは、粒度分布測定装置に加え、走査型電子顕微鏡の測長機能を利用して測定する。
上記検討の結果により、シリコーン樹脂22に含まれる窒化ホウ素フィラ21の粒度分布において、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径が100μm~500μmの窒化ホウ素フィラ21と、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径が0.01μm~10μmの窒化ホウ素フィラ21を含むシリコーン樹脂22の高熱伝導化ができる。
シリコーン樹脂22に窒化ホウ素フィラ21を混ぜる際に、フィラ21の成分において、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径(粒径)が100μm~500μmの窒化ホウ素フィラ21と、0.01μm~10μmの窒化ホウ素フィラ21とが含まれることが好ましい。そして、シリコーン樹脂22に含まれる窒化ホウ素フィラ21は、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径が100μm~500μmが15%以上、または窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmが10%以上の窒化ホウ素フィラ21が含まれることがより好ましい。また、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径が100μm~500μmが15%以上、かつフィラ21の粒子の径0.01μm~10μmが10%以上の窒化ホウ素フィラ21が含まれることがさらに好ましい。
粒度分布の測定法は特に制限されず、例えば、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置により調べられる。レーザー回折法は、サンプルにレーザー光を照射し、回折・散乱光の強度パターンからサンプルの粒度分布を求める方法である。
シリコーン樹脂22に窒化ホウ素フィラ21を混合させた際の空隙率は、窒化ホウ素フィラ21を含む空間の単位体積において、単位体積中の隙間の体積として定義する。
例えば、シリコーン樹脂22に窒化ホウ素フィラ21を混合させた材料を、ヘキサンなどで溶解した後に、塊となっている窒化ホウ素フィラ21の中に存在する空砲や隙間の総割合が空隙率である。
空隙率が低ければ低いほど、窒化ホウ素フィラ21の最密充填に近づき、窒化ホウ素フィラ21間の隙間が小さく、熱伝導パスが形成されることで、高熱伝導化ができる。本検討の結果により、空隙率が20%以下であることが好ましい。空隙率は、窒化ホウ素フィラ21の粒度分布のデータを空隙率シミュレーションソフトに入力し、計算した。
窒化ホウ素フィラ21のシリコーン樹脂22への含有率が40vol%におけるフィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの窒化ホウ素フィラ21の含有率を0~25%、フィラ21の粒子の径100μm~50μmの窒化ホウ素フィラ21の含有率を0~35%変化させた場合の熱伝導率について実験をおこなった。その結果の一例を、図5に示す。
図5において、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が約22%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が0%の場合は、熱伝導率は4.1W/(m・K)、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が15%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が10%の場合が、熱伝導率は3.6W/(m・K)であった。
また、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が10%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が約12%の場合は、熱伝導率は4.1W/(m・K)、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が約19%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が15%の場合が、熱伝導率は5.2W/(m・K)であった。
また、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が20%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が約18%の場合は、熱伝導率は6.5W/(m・K)、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が10%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が約18%の場合が、熱伝導率は5.1W/(m・K)であった。
また、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が約3%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が約20%の場合は、熱伝導率は3.5W/(m・K)、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径0.01μm~10μmの含有率が0%、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~50μmの含有率が30%の場合が、熱伝導率は4.0W/(m・K)であった。
図5に示した実験結果から、窒化ホウ素フィラ21の粒子の径100μm~500μmが15%以上、またはフィラ21の粒子の径0.01μm~10μmが10%以上の窒化ホウ素フィラ21が含まれることがより好ましい。
次に、上述した構成を有する車載電子制御装置1に係る各実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1について説明する。
実施例1においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が36vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの窒化ホウ素フィラ21の粒子の割合が0%、粒径が0.01μm~10μmの窒化ホウ素フィラ21の粒子の割合が22%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物(「以下混合物1」ともいう)は、その他の粒径窒化ホウ素フィラ21の粒子も含まれている。
上記のように、調整した窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物を120°Cで90分間硬化させた。混合物1の熱伝導率を測定するために、サンプルの厚みを1mmに加工し、熱拡散率測定装置を用いて熱拡散率を測定した。
測定結果にアルキメデス法により測定した密度と、熱分析法であるDSC法により測定した比熱を乗じることにより、混合物1の熱伝導率を求めた。空隙率は、窒化ホウ素フィラ21の粒度分布のデータを空隙率シミュレーションソフトに入力し、計算した。
実施例1の熱伝導率の効果については、後述する実施例2~6とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例1によれば、シリコーン樹脂22に混合させる窒化ホウ素フィラ21を最適化し、高熱伝導率の放熱材を実現し、放熱性が向上された車載電子制御装置を提供することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。
実施例2においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が38vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が10%、粒径が0.01μm~10μm粒子の割合が15%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21の粒子も含まれている。
実施例2における窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率も実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例2の熱伝導率の効果については、実施例1、3~6とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例2においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。
実施例3においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が39vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が12%、粒径が0.01μm~10μm粒子の割合が10%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例3の熱伝導率の効果については、実施例1、2、4~6とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例3においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4について説明する。
実施例4においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が41vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が30%、粒径が0.01μm~10μm粒子の割合が0%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例4の熱伝導率の効果については、実施例1、実施例2の熱伝導率の効果については、実施例1、3~6とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例4においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5について説明する。
実施例5においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が41vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が15%、粒径が0.01μm~10μm粒子の割合が19%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例5の熱伝導率の効果については、実施例1、2、4、6とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例5においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例6)
次に、本発明の実施例6について説明する。
実施例6においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が44vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が18%、粒径が0.01μm~10μm粒子の割合が20%となるように調整した。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例6の熱伝導率の効果については、実施例1~5とともに、比較例1と比較した表1を参照して説明する。
実施例6においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
<比較例1>
比較例1について説明する。
比較例1においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率は40vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が0%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が0%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
表1は、窒化ホウ素フィラ21の含有率が35~45vol%である実施例1~6と比較例1の熱伝導率を比較した表である。
Figure 2023028309000002
表1に示すように、窒化ホウ素フィラ21の含有率が35~45vol%であるとき、粒径が100μm~500μm粒子と粒径が0.01μm~10μmの粒子が含まれない比較例1と比較して、空隙率が20%以下となったときに、熱伝導率の向上が確認できた。
特に、実施例5と実施例6において、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が15%以上、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が10%以上を同時に満たし、空隙率が15%以下となり、熱伝導率が5W/mK以上となり、実施例1~4より更なる熱伝導率の向上が得られた。
(実施例7)
次に、本発明の実施例7について説明する。
実施例7においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が29vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が16%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が10%となるように調整した。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例7の熱伝導率の効果については、実施例8、9とともに、比較例2と比較した表2を参照して説明する。
実施例7においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例8)
次に、本発明の実施例8について説明する。
実施例8においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が29vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μm粒子の割合が0%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が44%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例8の熱伝導率の効果については、実施例7、9とともに、比較例2と比較した表2を参照して説明する。
実施例8においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例9)
次に、本発明の実施例9について説明する。
実施例9においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が30vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が0%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が90%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例9の熱伝導率の効果については、実施例7、8とともに、比較例2と比較した表2を参照して説明する。
<比較例2>
比較例2について説明する。
比較例2においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が31vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が0%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が0%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
表2は、窒化ホウ素フィラ21の含有率が20vol%以上である実施例7~9と比較例2の熱伝導率を比較した表である。
Figure 2023028309000003
表2に示すように、窒化ホウ素フィラ21の含有率が20vol%以上であるとき、実施例7~9は、窒化ホウ素フィラ21の含有率が31vol%であり、粒径100μm~500μmの粒子と粒径0.01μm~10μmの粒子が含まれない比較例2と比較して、空隙率が20%以下となったときに、熱伝導率の向上が確認できた。特に、実施例7において、粒径100μm~500μmの粒子の割合が15%以上、粒径0.01μm~10μmの粒子の割合が10%以上を同時に満たし、空隙率は19%となり、実施例8と実施例9より更なる熱伝導率の向上が得られた。
(実施例10)
次に、本発明の実施例10について説明する。
実施例10においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が48vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径100μm~500μmの粒子の割合が16%、粒径0.01μm~10μmの粒子の割合が8%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例10の熱伝導率の効果については、実施例11~14とともに、表3を参照して説明する。
実施例10においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例11)
次に、本発明の実施例11について説明する。
実施例11においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が49vol%となるように調整した。フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が11%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が25%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例11の熱伝導率の効果については、実施例10、12~14とともに、表3を参照して説明する。
実施例11においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例12)
次に、本発明の実施例12について説明する。
実施例12においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が50vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が24%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が12%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例12の熱伝導率の効果については、実施例10、11、13、14とともに、表3を参照して説明する。
実施例12においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例13)
次に、本発明の実施例13について説明する。
実施例13においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が53vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が22%、0.01μm~10μmの粒子の割合が19%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例13の熱伝導率の効果については、実施例10~12、14とともに、表3を参照して説明する。
実施例13においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
(実施例14)
次に、本発明の実施例14について説明する。
本発明の実施例14においては、窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22を混合して、窒化ホウ素フィラ21の含有率が55vol%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21のうちで、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が23%、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が22%となるように調整した。窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物は、その他の粒径の粒子を有する窒化ホウ素フィラ21も含まれている。
窒化ホウ素フィラ21とシリコーン樹脂22の混合物の硬化条件は混合物1と同様であり、熱伝導率、空隙率は実施例1の混合物1と同様に求めた。
実施例14の熱伝導率の効果については、実施例10~13とともに、表3を参照して説明する。
実施例14においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
表3は、窒化ホウ素フィラ21の含有率が45~55vol%である実施例10~14をまとめた表である。
Figure 2023028309000004
表3に示すように、窒化ホウ素フィラ21の含有率が45~55vol%であるとき、空隙率は12%以下となり、熱伝導率の向上が確認できた。特に、実施例12~14において、粒径が100μm~500μmの粒子の割合が15%以上、粒径が0.01μm~10μmの粒子の割合が10%以上を同時に満たし、空隙率は10%以下となり、熱伝導率が7W/mK以上であり、実施例10と実施例11より更なる熱伝導率の向上が得られた。
以上のように、本発明によれば、シリコーン樹脂22に混合させる窒化ホウ素フィラ21を最適化し、高熱伝導率の放熱材を実現し、放熱性が向上された車載電子制御装置を提供することができる。
なお、図5を参照して説明した 窒化ホウ素フィラ21のシリコーン樹脂22への含有率が40vol%における実験結果についても、本発明の他の実施例に包含することができる。
また、本発明による放熱材は、車載電子制御装置のみならず、車載以外のインバータやコンバータ等に使用される放熱材にも適用可能である。
1・・・車載制御装置、2・・・電子部品、3・・・コネクタ、4・・・回路基板、5・・・ベース、6・・・カバー、8・・・固定ネジ、10・・・放熱台座、15・・・放熱部材(放熱材)、18・・・はんだバンプ、19・・・インターポーザ、20・・・半導体素子、21・・・窒化ホウ素フィラ21、22・・・シリコーン樹脂

Claims (7)

  1. 複数の粒径の粒子からなる窒化ホウ素フィラと、
    シリコーン樹脂と、
    を備え、前記窒化ホウ素フィラは、前記シリコーン樹脂に含有され、前記窒化ホウ素フィラは、0.01μm~10μmの粒径の粒子を有する前記ホウ素フィラまたは100μm~500μmの粒径の粒子を有する前記窒化ホウ素フィラを含むことを特徴とする放熱材。
  2. 請求項1に記載の放熱材であって、
    前記窒化ホウ素フィラは、前記0.01μm~10μmの粒径の粒子または前記100μm~500μmの粒径の粒子を含むことを特徴とする放熱材。
  3. 請求項1に記載の放熱材であって、
    前記窒化ホウ素フィラは、前記0.01μm~10μmの粒径の粒子が10%以上、かつ、前記100μm~500μmの粒径の粒子が15%以上であることを特徴とする放熱材。
  4. 請求項2又は3に記載の放熱材であって、
    上記窒化ホウ素フィラの前記粒子の形状は鱗片状であることを特徴とする放熱材。
  5. 請求項2又は3に記載の放熱材であって、
    前記窒化ホウ素フィラの前記粒子の形状は球状であることを特徴とする放熱材。
  6. 請求項4又は5に記載の放熱材であって、
    前記放熱材の前記窒化ホウ素フィラの含有率は20vol%以上であることを特徴とする放熱材。
  7. 回路基板と、前記回路基板上に実装された電子部品と、前記回路基板を収容する金属製のハウジングと、
    前記ハウジングの前記電子部品との対向面に、請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の前記放熱材が塗布される放熱台座と、
    を備えることを特徴とする車載電子制御装置。
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