JP2023028292A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ボトムゲート型TFT、シリコン太陽電池等の半導体装置において、簡易なプロセスで結晶性の半導体膜を形成可能な半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置を提供する。【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法では、半導体装置である薄膜トランジスタ1において、基板10にCVD法又はスパッタリング法を実施するとともに、基板10を間欠的に加熱することにより、結晶化された半導体膜であるシリコン層11を形成する。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 〔刊行物1〕 令和3年2月26日ウェブサイト掲載 第68回応用物理学会春季学術講演会予稿 https://confit-files.atlas.jp/view/jsap/jsap2021s/jsap2021s_all_ja.pdf https://confit-sfs.atlas.jp/customer/jsap2021s/pdf/jsap2021s_13_all_ja.pdf 〔刊行物2〕 令和3年3月16日発行 第68回応用物理学会春季学術講演会予稿集DVD 〔刊行物3〕 令和3年3月18日オンライン開催 第68回応用物理学会春季学術講演会
本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置に関する。
従来、ディスプレイの画素駆動素子等として薄膜トランジスタ(TFT: Thin Film Transistor)が広く用いられている。特に、比較的製造プロセスが短く、低コストで製造可能なボトムゲート型TFTが一般的に用いられている。ボトムゲート型TFTでは、ゲート電極上にゲート絶縁膜が形成され、ゲート絶縁膜上にプラズマCVD等によってアモルファスシリコン(a-Si)のチャネルを製膜する。
アモルファスシリコンをチャネルに用いたTFTでは、電子の動き易さを示す指標である電子移動度が約0.5cm/Vsであり、結晶性シリコンと比較して低い。このようなアモルファスシリコンをチャネルに用いたTFTをディスプレイの各画素のスイッチとして用いる場合、電子移動度が低いので、スイッチング速度(反応速度)が遅くなる。また、電子移動度が低いので、消費電力が大きくなるという課題がある。
また、基板上に電極、シリコン層等を積層して構成されるシリコン太陽電池においても同様の課題がある。すなわち、電極が形成された基板上にプラズマCVDによってアモルファスシリコンを堆積させてシリコン層を形成する場合、シリコン層の電子移動度の低さにより、結晶性のシリコン層を有する太陽電池と比較してエネルギ変換効率が低くなるという課題がある。
これらの課題に関し、例えばボトムゲート型TFTのチャネルを結晶性シリコンとする方法として、特許文献1のように絶縁膜上に形成されたシリコン層のアモルファスシリコンを加熱して結晶化する方法が開発されている。
特開2012-212835号公報
特許文献1の結晶化方法では、絶縁層上にアモルファスシリコンのシリコン層を形成した後に、雰囲気加熱による予備加熱を行い、その後シリコン層に光照射して加熱を行う。これにより、形成されたシリコン層のアモルファスシリコンを結晶化することとしている。したがって、シリコン層の形成後に結晶化するためのプロセスが必要となるため、製造プロセスが複雑化し、製造コストが増大する。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、ボトムゲート型TFT、シリコン太陽電池等の半導体装置において、簡易なプロセスで結晶性の半導体膜を形成可能な半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る半導体装置の製造方法では、
基板にCVD法又はスパッタリング法を実施するとともに、前記基板を間欠的に加熱することにより、結晶化された半導体膜を形成する。
また、前記基板には電極が形成されており、
前記電極は薄膜トランジスタのゲート電極であり、
前記ゲート電極に間欠的に電圧を印加して前記ゲート電極を発熱させることにより、前記基板を加熱して、結晶化された前記半導体膜であるチャネルを形成する、
こととしてもよい。
また、前記基板には電極が形成されており、
前記電極はシリコン太陽電池に形成された金属電極であり、
前記電極に間欠的に電圧を印加して前記電極を発熱させることにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化されたシリコン層を形成する、
こととしてもよい。
また、前記電極に印加される電圧は、所定の周期の矩形波である、
こととしてもよい。
また、前記矩形波のパルス幅は0.1ms以上100ms以下である、
こととしてもよい。
また、前記矩形波の電圧印加のデューティー比は5%以上30%以下である、
こととしてもよい。
また、間欠的に光照射することにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化されたシリコンの薄膜トランジスタのチャネルを形成する、
こととしてもよい。
また、間欠的に光照射することにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化された太陽電池のシリコン層を形成する、
こととしてもよい。
また、前記基板は、ガラス基板である、
こととしてもよい。
また、本発明の第2の観点に係る半導体装置の製造装置は、
CVD法又はスパッタリング法を実施することにより、装置内の基板に半導体膜を形成する半導体装置の製造装置であって、
前記基板を間欠的に加熱する加熱部を備える。
また、前記加熱部は、
前記基板に形成された電極に電圧を印加する電圧印加部と、
前記電圧印加部を制御して前記電極に間欠的に電圧を印加させる制御部と、を備える、
こととしてもよい。
また、前記加熱部は、
前記基板に光照射する光照射部と、
前記光照射部を制御して前記電極に間欠的に光照射させる制御部と、を備える、
こととしてもよい。
本発明の半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置によれば、プラズマCVD法又はスパッタリング法を実施するとともに、基板を間欠的に加熱することにより、簡易な工程で結晶性の半導体膜を形成することができる。また、電圧印加を間欠的に行うことにより、加熱による基板の不具合を抑制しつつ、結晶性の半導体膜を形成することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る薄膜トランジスタの断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタの製造の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1に係るプラズマCVD装置の構成を示す概略図である。 ゲート電極への印加電圧の例を示すグラフである。 実施の形態1に係る結晶性シリコン評価用のワークの構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 ワークへ電圧印加を行う回路の構成の例を示す図である。 22V印加時のワークの温度変化を示すグラフである。 シリコン層形成後のワークを示す図であり、(A)は電圧印加なしの場合、(B)は15V印加の場合、(C)は20V印加の場合、(D)は22V印加の場合である。 印加電圧の異なるワークのラマンスペクトルを示す図である。 細線部中央からの距離とシリコン層の結晶化度との関係を示す図であり、(A)はラマンスペクトル、(B)は計測位置を示す図である。 実施の形態2に係るシリコン太陽電池の断面図である。 実施の形態2に係るシリコン太陽電池の製造の流れを示すフローチャートである。
以下、図を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1に示すように、液晶ディスプレイの画素駆動素子等として用いられるボトムゲート型TFTである薄膜トランジスタ1において、プラズマCVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)によってチャネル(シリコン層)を形成する場合の薄膜トランジスタの製造方法を例として説明する。
図2のフローチャートに示すように、まず、基板101上に電極(ゲート電極102)を形成する(ステップS11)。本実施の形態では、基板101としてガラス基板を用いる。ゲート電極102の形成には、公知の方法を用いることができる。ゲート電極102の材料は特に限定されず、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Al(アルミニウム)、これらの合金等を用いることができる。
また、ゲート電極102の製膜方法は特に限定されず、スパッタリング法、プラズマCVD法等を用いることができる。製膜後、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行い、ゲート電極102、ゲート配線(不図示)等を形成する。
ステップS11で形成されたゲート電極102の上に、絶縁層となるゲート絶縁膜103を形成し(ステップS12)、複合体(以下、基板10という。)を作成する。ゲート絶縁膜103の形成には、公知の方法を用いることができる。ゲート絶縁膜103は、例えば二酸化ケイ素(シリカ)膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiN)等である。
また、ゲート絶縁膜103の製膜方法は特に限定されず、コーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法等、使用する材料により適宜選択することができる。
続いて、ステップS11で作成された基板10の上に、チャネルとなるシリコン層11を形成する(ステップS13)。本実施の形態では、シリコン層11をプラズマCVD法によって形成する。プラズマCVD法によるシリコン層11の形成は、公知の方法で行うことができる。
本実施の形態に係る結晶性のシリコン層11は、以下に説明するプラズマCVD装置50を用いて形成される。図3に示すように、半導体装置の製造装置であるプラズマCVD装置50は、真空容器51、RF電源52、マッチングボックス53、ガス配管54、電極55等、プラズマCVD法による薄膜形成を行うための通常の構成を備える。また、プラズマCVD装置50は、装置内の基板10を加熱する加熱部としての電圧印加部56及び制御部57、装置内に搬入された基板10を保持する基板ホルダ58を備える。
電圧印加部56は、電源561、電流導入端子562等を備え、装置内、すなわち真空容器51内に設置された基板10のゲート電極102に電圧を印加する。これにより、ゲート電極102を発熱させる。制御部57は、電圧印加部56の電源561を制御して、ゲート電極102に印加する電圧を調整する。
電極55は、プロセスガスを真空容器51内に均一に供給するためのシャワーヘッド構造を有し、基板10を保持する基板ホルダ58に対向する位置に配置されている。また、電極55は、マッチングボックス53を介してプラズマを発生させるRF電源52に接続されている。
本実施の形態では、上記プラズマCVD装置50を用いて、プラズマCVD処理中に、ゲート電極102に間欠的に電圧を印加し、ゲート電極102を発熱させる。これにより、ゲート絶縁膜103上に結晶化されたシリコンを堆積させて、結晶化された半導体膜であるシリコン層11を形成する。
より具体的には、接地電位となる真空容器51内の基板ホルダ58に基板10が保持される。そして、基板10のゲート電極102と電圧印加部56の電流導入端子562とが電気的に接続される。続いて、ガス配管54を通じて電極55から真空容器51内へ、原料ガスであるSiH(シラン)を反応室上部の電極55より流入し、電極55に高周波(例えば13.5MHz)の電圧を印加する。これにより、SiHが分解されたプラズマ状態が発生し、基板10上にシリコンが堆積される。
また、プラズマCVD処理中に、制御部57は、電圧印加部56の電源561を制御して、ゲート電極102に図4に示すように、所定の周期の矩形波の電圧を印加する。これにより、ゲート電極102をジュール発熱させ、ゲート絶縁膜103上に結晶化されたシリコン(多結晶シリコン)を堆積(成長)させて、結晶性のシリコン層11を形成する。また、電圧を間欠的に印加することにより、結晶化されたシリコン層を形成可能な温度に加熱しつつ、ガラス基板である基板101の加熱による軟化、変形等の不具合を抑制することができる。
矩形波の電圧印加に係る電圧、周波数、デューティー比等は特に限定されず、基板101の耐熱温度、シリコン層11の結晶化度等に基づいて設定すればよい。例えば、矩形波のパルス幅は、好ましくは0.1ms以上100ms以下、より好ましくは0.1ms以上10ms以下である。これにより、ゲート電極102を効率的にジュール発熱させるとともに、冷却時間を確保して基板101の加熱による不具合を抑制することができる。
また、矩形波の電圧印加のデューティー比は、好ましくは5%以上30%以下であり、より好ましくは5%以上20%以下である。これにより、ゲート電極102を効率的にジュール発熱させるとともに、冷却時間を確保して基板101の加熱による不具合を抑制することができる。
ステップS13で結晶性のシリコン層11を形成した後、ソース電極12、ドレイン電極13を形成する(ステップS14)。ソース電極12、ドレイン電極13の形成は、公知の方法を用いて行えばよい。以上の工程により、結晶性のシリコン層11を備えるボトムゲート型TFTが形成される。
本実施の形態に係る薄膜トランジスタの製造方法では、プラズマCVDを実施するとともに、ゲート電極102に電圧を印加して発熱させることにより、結晶化されたシリコンを堆積し、結晶化された半導体膜であるシリコン層11を形成することができる。また、ゲート電極102に電圧を間欠的に印加することにより、加熱による基板101の変形等の不具合を抑制しつつ、シリコン層11を結晶化させることができる。
以下、本実施の形態に係る薄膜トランジスタの製造方法における、結晶性シリコン層の製造方法の具体例及び評価結果について説明する。
本例に係る評価用のワークWの構成を図5(A)の平面図及び図5(B)の断面図に示す。本例では、基板21としてガラス基板(石英基板)を用い、ゲート電極102を想定した配線22を形成する。具体的には、スパッタリング法を用いて基板21上にモリブデン膜(Mo膜)を堆積させる。本例に係るMo膜の膜厚は約100nmである。堆積されたMo膜を図5(A)に示すように、H型にパターニングし、配線22を形成する。配線22は、両端の電極部22aを幅1mm、長さ3mmの細線部22bで接続する形状となっている。なお、本例では、製造及び評価を容易にするため、上記寸法の配線22としたが、より実用的な配線寸法は、例えばディスプレイのゲート配線のように幅10μm以下、長さ50mm以上程度と考えられる。
配線22の形成後、ゲート絶縁膜103を想定した絶縁膜23として、プラズマCVDによりSiO膜を200nm堆積させる。以上のように、基板21上に配線22、絶縁膜23を形成してワークWを作成する。作成されたワークWにプラズマCVDを用いてシリコン層24(不図示)を形成する。上述の通り、プラズマCVDとしては、アモルファスシリコンを堆積させる公知の製膜方法を用いればよい。本例のプラズマCVDの条件は、投入電力30W、圧力6.65Pa、ガス流量はSiHを5sccm(立方センチメートル)、Hを5sccmとした。
上記プラズマCVDによる堆積処理中に、配線22の電極部22aに電圧を印加して細線部22bに電流を流し、ジュール発熱させる。本例では、図6に示す回路構成で、ファンクションジェネレータFを用いて、ワークWの配線22に矩形波の電圧を印可した。また、本例では、特性比較のため、印加電圧を15~22Vの範囲で変化させ、電圧印加の周波数は5.0Hz、デューティー比は10%(図4)とした。
図7は、ワークWの配線22に22Vの電圧印加を行った場合の細線部22bの温度変化を示すグラフである。図7に示すように、22Vの印加電圧で、瞬間的な最高到達温度760℃、ベース温度415℃に細線部22bを加熱できていることがわかる。
図8(A)~(D)は、電圧印加しなかった場合、及び印加電圧を15V、20V、22Vとした場合の各ワークWの外観図である。図8(A)~(D)に示すように、配線22への電圧印加を行うことにより、細線部22b直上の堆積膜の色の変化が観測され、プラズマCVD中に瞬間的な温度上昇(約500℃)が生じ、結晶性のシリコン層24を形成できていることがわかる。
また、図9は、細線部22bの中央部について、印加電圧の異なるワークWのラマンスペクトルを示すグラフである。図9に示すように、配線22への印加電圧が20V、22Vである場合、単結晶シリコンと同等のラマンスペクトルが得られ、結晶性のシリコン層24を生成できていることがわかる。すなわち、配線22(ゲート電極102)への印加電圧を適切に選択することにより、結晶性の高いシリコン層24(11)を形成できることがわかる。
また、図10(A)は、図10(B)に示すように細線部22bの中央部(4)、端部(3)、端部から50μm離れた点(2)、端部から100μm離れた点(1)のそれぞれのラマンスペクトルである。図10(A)に示すように、細線部22bから離れるにしたがって結晶性が低下するものの、細線部22bの幅方向全体に渡って、単結晶シリコンと同等のラマンスペクトルが得られており、結晶性の高いシリコン層24を形成できていることがわかる。
以上、詳細に説明したように、本実施の形態に係る薄膜トランジスタの製造方法によれば、プラズマCVDを実施するとともに、ゲート電極102に間欠的に電圧を印加することにより、簡易な製造プロセスで結晶化された半導体膜であるシリコン層11(チャネル)を形成することができる。これにより、ボトムゲート型TFTにおいて、電子移動度の高い結晶性のシリコン層11を容易に形成することができる。
また、本実施の形態では、ゲート電極102への印加電圧を矩形波として、間欠的な電圧印加を行うこととしている。これにより、アモルファスシリコンの結晶化に必要な温度に瞬間的に加熱しながら、冷却時間を設けて加熱による基板101の変形等の不具合を生じない温度範囲でアモルファスシリコンの結晶化を行うことが可能となる。
また、本実施の形態では、結晶化された半導体膜として結晶性のシリコン層を形成することとしたが、これに限られない。例えば、GeHとHとを含むガスを用いてプラズマCVD法を実施することにより、結晶化された半導体膜としてゲルマニウム膜を形成することができる。また、SiH、GeH及びHを含むガスを用いてプラズマCVD法を実施することにより、結晶化された半導体膜としてシリコンゲルマニウム膜を形成することができる。
本実施の形態では、プラズマCVD法によりシリコン層11を形成した後にソース電極12及びドレイン電極13を形成することとしたが、これに限られない。例えば、ゲート絶縁膜103上にソース電極12及びドレイン電極13を形成した後、上述したプラズマCVD法及びゲート電極102への電圧印加によって結晶化されたシリコン層11(チャネル)を形成することとしてもよい。この場合、シリコン層11とともにソース電極12及びドレイン電極13が結晶化され、ソース電極12及びドレイン電極13の不純物活性化を、シリコン層11の結晶化と同時に行うことが可能となる。
また、ゲート電極102の形成後にプラズマCVD法及びゲート電極102への電圧印加を行うことにより、結晶化された半導体膜であるゲート絶縁膜103を形成することとしてもよい。この場合、プラズマCVD法の原料ガスとしてSiHとNOとを含むガス、又はSiHとNHと含むガスを用いて、SiO膜又はSiN膜を成長させ、ゲート絶縁膜103を形成することができる。上記SiO膜又はSiN膜は、SiHとHと含むガスを原料ガスとして形成されたゲート絶縁膜103上に、追加のゲート絶縁膜103として形成されることとしてもよい。
また、本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて結晶化された半導体膜を形成することとしたがこれに限られず、熱CVD法、光CVD法等のCVD法、スパッタリング法等の他の製膜法を用いることとしてもよい。例えば、InGaZnを含有するターゲットを用い、ArガスとOとを含む雰囲気中でスパッタリング法を実施するとともに、パルス電圧印加によって基板10を加熱することにより、結晶化された高品質のInGaZn薄膜を形成することができる。
この場合、プラズマCVD装置50にかえて、電圧印加部56、制御部57を備える熱CVD装置、光CVD装置、スパッタリング装置等を用いて、製膜中に基板10のゲート電極102に電圧を印加することとすればよい。
また、本実施の形態では、ゲート電極102に電圧を印加して、ゲート電極102をジュール発熱させることにより、プラズマCVD法で結晶化されたシリコンを堆積することとしたが、これに限られない。例えば、光照射部としてのフラッシュランプ、レーザ等を制御部57で制御して、アモルファスシリコンを結晶化させたい対象領域に、間欠的に光照射して対象領域を加熱することにより、結晶化されたシリコンを堆積させることとしてもよい。この場合の照射時間、デューティー比等は、対象領域の上昇温度、基板101の耐熱温度等に基づいて設定すればよい。例えば、上述の電圧印加のパルス幅と同様に、照射時間のパルス幅は、好ましくは0.1ms以上100ms以下、より好ましくは0.1ms以上10ms以下である。また、光照射のデューティー比は、好ましくは5%以上30%以下であり、より好ましくは5%以上20%以下である。これにより、対象領域を効率的に加熱するとともに、冷却時間を確保して基板101の加熱による不具合等を抑制することができる。
この場合、例えば、プラズマCVD装置50は、底部がガラス等の透明材料で形成された真空容器51を備え、電圧印加部56にかえて、真空容器51の外部にフラッシュランプ、レーザ等を備えることとすればよい。そして、制御部57は、フラッシュランプ、レーザ等を制御して間欠的に光照射し、製膜中に基板10の対象領域を加熱することとすればよい。
(実施の形態2)
上述の実施の形態1では、半導体装置として薄膜トランジスタを製造する方法について説明したが、本発明に係る半導体装置の製造方法を用いて他の半導体装置を製造することもできる。本実施の形態では、半導体装置として、基板上にシリコン層を積層して構成されるシリコン太陽電池である太陽電池3(図11)を製造する場合について説明する。
図12のフローチャートに示すように、まず、基板301上に電極302及び透明導電膜(TCO:Transparent Conductive Oxide)303を形成して(ステップS31)、複合体(以下、基板30という。)を作成する。本実施の形態では、基板301としてガラス基板を用いる。また、電極302は、後述する電圧印加による基板の加熱を行うための電極であり、金属電極である。基板301、電極302の材質、形成方法等は特に限定されず、公知の材質、方法等を用いることができる。例えば、電極302は、スパッタリング法によって基板301であるガラス基板上に形成されるアルミニウムの電極である。
また、透明導電膜303の材質、形成方法等は特に限定されず、例えばスパッタリング法で形成されるITO膜を透明導電膜303として用いることができる。
続いて、電極302が形成された基板30をプラズマCVD装置に設置し、多結晶シリコンを堆積させる(ステップS32)。本実施の形態に係る太陽電池3は、図11に示すように、nip型太陽電池であり、プラズマCVD中に、電極302に間欠的に電圧印加することにより、n型ポリシリコン層31、i型ポリシリコン層32、p型ポリシリコン層33が順次製膜される。
n型ポリシリコン層31の堆積は、例えばSiH+H+PHガスをプラズマCVD装置に流しながら放電することにより行う。また、i型ポリシリコン層32の堆積にはSiH+Hガスを用い、p型ポリシリコン層33の堆積にはSiH+H+Bガスを用いて、プラズマCVD法により各層が堆積される。n型ポリシリコン層31、i型ポリシリコン層32及びp型ポリシリコン層33の3層の堆積は、ガスを切り替えながら真空装置内で連続して実施される。電極302の電圧印加による発熱によって結晶化されたシリコンが各層として堆積され、結晶性シリコンのn型ポリシリコン層31、i型ポリシリコン層32及びp型ポリシリコン層33を形成することができる。
電極302に印加される電圧の条件は、実施の形態1に係るゲート電極102に印加される電圧の条件と同様であり、所定の周期の矩形波の電圧が印加される。これにより、電極302をジュール発熱させ、基板30上に結晶化されたシリコンを堆積して、結晶性のシリコン層を形成する。また、電圧を間欠的に印加することにより、シリコンを結晶化可能な温度に加熱しつつ、ガラス基板である基板301の加熱による軟化、変形等の不具合を抑制することができる。
矩形波の電圧印加に係る電圧、周波数、デューティー比等は特に限定されず、基板301の耐熱温度、シリコン層(n型ポリシリコン層31、i型ポリシリコン層32、p型ポリシリコン層33等)の結晶化度等に基づいて設定すればよい。例えば、矩形波のパルス幅は、好ましくは0.1ms以上100ms以下、より好ましくは0.1ms以上10ms以下である。これにより、電極302を効率的にジュール発熱させるとともに、冷却時間を確保して基板301の加熱による不具合を抑制することができる。
また、矩形波の電圧印加のデューティー比は、好ましくは5%以上30%以下であり、より好ましくは5%以上20%以下である。これにより、電極32を効率的にジュール発熱させるとともに、冷却時間を確保して基板31の加熱による不具合を抑制することができる。
本実施の形態に係る太陽電池3の製造方法では、透明導電膜303の直上から結晶成長が始まるので、図11の上下方向(各層の積層方向)に電流を流す太陽電池3の構造においてアモルファスインキュベーション層の形成を抑制し、高い変換効率を得ることができる。また、シリコンは柱状結晶成長をするので、成長表面には結晶粒に起因する凹凸が生じる。これにより、太陽電池3の表面から入射した太陽光が効率的に散乱され、高い光閉じ込め効果を得ることができる。
続いて、プラズマCVD装置から取り出した基板のp型ポリシリコン層33上に、透明導電膜34を形成する(ステップS33)。透明導電膜34の材質、形成方法等は特に限定されず、公知の方法を用いて形成すればよい。
以上、説明したように、本実施の形態に係るシリコン太陽電池の製造方法によれば、プラズマCVDによるアモルファスシリコンの堆積中に、電極302に間欠的に電圧を印加することにより、簡易な製造プロセスで電子移動度の高い結晶性シリコンのシリコン層、例えばn型ポリシリコン層31、i型ポリシリコン層32、p型ポリシリコン層33を形成することができる。これにより、エネルギ変換効率の高い太陽電池を容易に製造することができる。
本実施の形態では、n-i-pポリシリコン層を成長させた後、透明導電膜34を形成して太陽電池3を製造することとしたが、これに限られない。例えば、n-i-pポリシリコン層を成長させた後、電極302のパルス加熱を停止して、さらにアモルファスシリコンのn-i-p層を連続製膜し、透明導電膜34を堆積させて太陽電池3を製造することとしてもよい。これにより、多結晶シリコンとアモルファスシリコンとの積層構造を有するタンデム型太陽電池を製造することができる。
また、本実施の形態では、電極302に電圧を印加して、電極302をジュール発熱させることにより、プラズマCVD法で結晶化されたシリコンを堆積することとしたが、これに限られない。例えば、アモルファスシリコンを結晶化させたい対象領域に、フラッシュランプ、レーザ等を用いて間欠的に光照射して、対象領域を加熱することにより、結晶化されたシリコンを堆積させることとしてもよい。この場合の照射時間、デューティー比等は、対象領域の上昇温度、基板301の耐熱温度等に基づいて設定すればよい。例えば、上述の電圧印加のパルス幅と同様に、照射時間のパルス幅は、好ましくは0.1ms以上100ms以下、より好ましくは0.1ms以上10ms以下である。また、光照射のデューティー比は、好ましくは5%以上30%以下であり、より好ましくは5%以上20%以下である。これにより、対象領域を効率的に加熱するとともに、冷却時間を確保して基板301の加熱による不具合等を抑制することができる。
本発明は、ボトムゲート型TFT、シリコン太陽電池等の半導体装置の製造に好適である。特に、高い応答速度が求められる高精細ディスプレイの画素駆動素子としてのボトムゲート型TFT、高いエネルギ変換効率が求められるシリコン太陽電池の製造に好適である。
1 薄膜トランジスタ、10,101,21 基板、102 ゲート電極、103 ゲート絶縁膜、11,24 シリコン層、12 ソース電極、13 ドレイン電極、22 配線、22a 電極部、22b 細線部、23 絶縁膜、3 太陽電池、30,301 基板、302 電極、303,34 透明導電膜、31 n型ポリシリコン層、32 i型ポリシリコン層、33 p型ポリシリコン層、50 プラズマCVD装置、51 真空容器、52 RF電源、53 マッチングボックス、54 ガス配管、55 電極、56 電圧印加部、561 電源、562 電流導入端子、57 制御部、58 基板ホルダ、F ファンクションジェネレータ、W ワーク

Claims (12)

  1. 基板にCVD法又はスパッタリング法を実施するとともに、前記基板を間欠的に加熱することにより、結晶化された半導体膜を形成する、
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記基板には電極が形成されており、
    前記電極は薄膜トランジスタのゲート電極であり、
    前記ゲート電極に間欠的に電圧を印加して前記ゲート電極を発熱させることにより、前記基板を加熱して、結晶化された前記半導体膜であるチャネルを形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記基板には電極が形成されており、
    前記電極はシリコン太陽電池に形成された金属電極であり、
    前記電極に間欠的に電圧を印加して前記電極を発熱させることにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化されたシリコン層を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記電極に印加される電圧は、所定の周期の矩形波である、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記矩形波のパルス幅は0.1ms以上100ms以下である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記矩形波の電圧印加のデューティー比は5%以上30%以下である、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 間欠的に光照射することにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化されたシリコンの薄膜トランジスタのチャネルを形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 間欠的に光照射することにより、前記基板を加熱して、前記半導体膜である結晶化された太陽電池のシリコン層を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記基板は、ガラス基板である、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. CVD法又はスパッタリング法を実施することにより、装置内の基板に半導体膜を形成する半導体装置の製造装置であって、
    前記基板を間欠的に加熱する加熱部を備える、
    ことを特徴とする半導体装置の製造装置。
  11. 前記加熱部は、
    前記基板に形成された電極に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記電圧印加部を制御して前記電極に間欠的に電圧を印加させる制御部と、を備える、
    ことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造装置。
  12. 前記加熱部は、
    前記基板に光照射する光照射部と、
    前記光照射部を制御して前記電極に間欠的に光照射させる制御部と、を備える、
    ことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造装置。
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