JP2023028229A - プーリ構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂プーリへの荷重の低減と円筒部材の拡径化の回避を図るプーリ構造体を提供する。【解決手段】プーリ構造体は、円筒部材と樹脂プーリと抑え部材を備える。円筒部材は、第1方向を向く第1端面と、第1端面の外周端から第2方向に延在する被嵌合面と、段差面と、第1端面から第2方向に延在する保持溝と、を有する。樹脂プーリは、第1方向を向く第1樹脂端面と、第2方向を向き、段差面と当接する第2樹脂端面と、被嵌合面と当接する嵌合面と、保持溝と径方向に対向する保持穴と、を有する。抑え部材は、保持溝に圧入される基部と、保持穴に収容される本体部と、を有する。本体部は、第1側面と第2側面を有する。保持穴は、第1樹脂側面と第2樹脂側面を有する。第1側面と第1樹脂側面は、第2方向に向かうにつれて周方向の他方に配置される。第2側面と第2樹脂側面は、第2方向に向かうにつれて周方向の一方に配置される。【選択図】図4

Description

本発明は、プーリ構造体に関する。
回転運動を伝達する伝達装置として、プーリ装置が挙げられる。プーリ装置は、駆動プーリと、従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとに架け渡しされる無端ベルトと、を備える。以下、駆動プーリと従動プーリをまとめてプーリと称する。近年、軽量化の観点から樹脂材料で製造された樹脂プーリが開発されている。樹脂プーリは、下記特許文献に示すように、例えばボールねじ装置のナットなど、金属製の円筒部材の外周側に嵌合される。また、下記特許文献の樹脂プーリは、ボルトに締め付けられ、円筒部材から脱落しないように固定される。以下、樹脂プーリと円筒部材を備えるものをプーリ構造体と称する。
特開2018-111405号公報
しかしながら、上記特許文献の技術によれば、ボルトの締め付け力が大きいため、樹脂プーリにクリープ変形が生じてしまう。よって、樹脂プーリを固定する固定力が低下し、樹脂プーリにガタが生じてしまう。また、ボルトを利用すると、ボルトを螺合させるための雌ねじ穴を円筒部材に設ける必要がある。つまり、円筒部材にフランジが必要となり、円筒部材が拡径化し、円筒部材の大型化を招いてしまう。以上から、樹脂プーリに作用する荷重の低減と、円筒部材の大型化の回避と、を図ることができるプーリ構造体が望まれている。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、樹脂プーリに作用する荷重の低減と、円筒部材の大型化の回避と、を図ることができるプーリ構造体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るプーリ構造体は、円筒部材と、前記円筒部材の外周面に嵌合する環状の樹脂プーリと、前記円筒部材と前記樹脂プーリの間に配置される複数の抑え部材と、を備える。前記円筒部材は、前記円筒部材の軸心と平行な軸方向のうち第1方向を向く第1端面と、前記外周面の一部であり、前記第1端面の外周端から前記第1方向と反対の第2方向に延在する被嵌合面と、前記被嵌合面の前記第2方向の端部から径方向外側に延出する段差面と、前記第1端面から前記第2方向に延在し、前記被嵌合面に開口する複数の保持溝と、を有する。前記樹脂プーリは、前記第1方向を向く第1樹脂端面と、前記第2方向を向き、前記段差面と当接する第2樹脂端面と、内周面であり、前記被嵌合面と当接する嵌合面と、前記第1樹脂端面から前記第2方向に延在し、前記嵌合面に開口し、かつ前記保持溝と径方向に対向する複数の保持穴と、を有する。前記抑え部材は、前記保持溝に圧入される基部と、前記基部から径方向外側に延在し、前記保持穴に収容される本体部と、を有する。前記本体部は、周方向の一方を向き、前記軸方向に対して傾斜する第1側面と、前記周方向の他方を向き、前記軸方向に対して傾斜する第2側面と、を有する。前記保持穴は、前記第1側面と対向し、前記第1側面と平行な第1樹脂側面と、前記第2側面と対向し、前記第2側面と平行な第2樹脂側面と、を有する。前記第1側面と前記第1樹脂側面は、前記第2方向に向かうにつれて前記周方向の他方に配置される。前記第2側面と前記第2樹脂側面は、前記第2方向に向かうにつれて前記周方向の一方に配置される。
抑え部材の本体部を樹脂プーリの保持穴に挿入する。これにより、抑え部材の第1側面と第2側面は、樹脂プーリの第1樹脂側面と第2樹脂側面に当接する。また、抑え部材の第1側面及び第2側面は傾斜している。よって、抑え部材は、樹脂プーリから作用する周方向の一方からの荷重と、周方向の他方からの荷重と、第2方向からの荷重と、を受けることができる。このため、樹脂プーリは、回転方向(周方向)と第1方向に移動しない。また、樹脂プーリは、第2樹脂端面が円筒部材の段差面に当接し、第2方向に移動しない。従って、樹脂プーリは、ガタつくことなく、円筒部材に固定される。また、抑え部材は、固定部が保持溝に圧入され、軸方向の位置(挿入量)が調整可能である。よって、抑え部材から樹脂プーリに作用する荷重(第1側面と第2側面から第1樹脂側面と第2樹脂側面に作用する荷重)を調整できる。つまり、抑え部材から樹脂プーリに作用する荷重を微小となるように、抑え部材の軸方向の位置を調整することができる。よって、樹脂プーリにクリープ変形が発生せず、樹脂プーリにガタが生じる、ということが回避される。また、円筒部材に設けられる保持溝は、径方向に占める幅が比較的小さい。よって、円筒部材の拡径化が不要であり、円筒部材の大型化が回避される。また、本体部と保持穴は、周方向の幅が第2方向に向かうにつれて次第に小さくなる、先細り形状となっている。このため、仮に製造誤差により保持穴の周方向の大きさが所定の大きさと異なる場合であっても、保持穴に対する抑え部材の挿入量を調整することで、抑え部材の第1側面と第2側面を樹脂プーリの第1樹脂側面と第2樹脂側面に確実に当接する。よって、製造誤差が生じても、樹脂プーリは、ガタつくことなく、円筒部材に固定される。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記本体部と前記保持穴は、前記軸方向及び前記周方向で切った断面形状が三角形状となっている。
プーリ構造体の組み立ての際、本体部の先端を保持穴に挿入し易くなる。よって、生産性が向上する。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記本体部は、前記第1側面の前記第2方向の端部と、前記第2側面の第2方向の端部と、が合流する先端部を有している。前記保持穴は、前記第1樹脂側面の前記第2方向の端部と、前記第2樹脂側面の第2方向の端部と、が合流する隅部を有している。前記先端部と前記隅部は、テーパ状となっている。
仮に先端部と隅部の断面形状が尖端となっている場合、先端部と隅部との接触が線接触となる。この結果、荷重が隅部に集中し、隅部が割れる可能性がある。一方で、本開示によれば、隅部及び先端部がテーパ状を成し、先端部と隅部との接触が面接触となる。よって、隅部に荷重が集中せず、隅部の割れが回避される。また、樹脂成型では、三角形状の隅部よりもテーパ状の隅部の方が作り易い。よって、樹脂プーリの生産性が向上する。
上記のプーリ構造体は、前記第1側面及び前記第1樹脂側面は、前記軸方向に対する傾斜角度が前記第2側面及び前記第2樹脂側面と同一であってもよい。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記基部及び前記保持溝は、前記周方向の幅が径方向外側よりも径方向内側の方が大きい。
前記構成によれば、基部が保持溝から径方向外側に抜け難くなり、抑え部材の固定力が高まる。よって、抑え部材が径方向外側に移動し難くなる。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記保持溝と前記保持穴は、前記周方向に等間隔で設けられている。
前記構成によれば、保持溝と保持穴に挿入される抑え部材も周方向に配置される。そして、抑え部材から樹脂プーリに作用する荷重(固定力)は、周方向に均等に分散する。よって、樹脂プーリの耐久性が向上する。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記保持溝は、互いに前記周方向に等間隔で配置される複数の第1保持溝と、前記第1保持溝同士の間に配置され、互いに前記周方向に等間隔で配置される複数の第2保持溝と、を有する。前記保持穴は、前記第1保持溝と前記径方向に対向する第1保持穴と、前記第2保持溝と前記径方向に対向する第2保持穴と、を有する。前記第1保持溝は、前記周方向の一方に配置される第2保持溝よりも前記周方向の他方に配置される第2保持溝の方が近い。
製造誤差により、第1保持穴と第2保持穴の周方向の間隔が所定の距離と異なる場合がある。前記構成によれば、第1保持穴と第2保持穴の距離が長い場合、第1保持穴の第2樹脂側面が抑え部材と当接し、第2保持穴の第1樹脂側面が抑え部材と当接する。よって、樹脂プーリは、2つの抑え部材により、周方向と第1方向にガタつくことなく固定される。一方で、第1保持穴と第2保持穴の距離が近くなった場合、第1保持穴の第1樹脂側面が抑え部材と当接し、第2保持穴の第2樹脂側面が抑え部材と当接する。よって、樹脂プーリは、2つの抑え部材により、周方向と第1方向にガタつくことなく固定される。このように、第1保持穴と第2保持穴の周方向の間隔に製造誤差が発生しても、樹脂プーリは、ガタつくことなく、円筒部材に固定される。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記第1保持溝の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第1仮想線と、前記第1保持溝に対し前記周方向の他方に配置される前記第2保持溝の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第2仮想線と、が成す第1角度は、前記第1保持穴の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第3仮想線と、前記第1保持穴に対し前記周方向の他方に配置される前記第2保持穴の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第4仮想線と、が成す第2角度よりも小さい。
樹脂成型品である樹脂プーリは、引っ張り荷重よりも圧縮荷重に対する強度が高い。また、製造誤差により第1保持穴と第2保持穴との周方向の間隔が狭くなると、第1保持穴の第1樹脂側面が抑え部材と当接し、第2保持穴の第2樹脂側面が抑え部材と当接する状態となる。言い換えると、樹脂プーリに周方向への引っ張り荷重が作用する状態となり、好ましくない。一方で、前記構成によれば、2つの抑え部材の周方向の間隔が、第1保持穴と第2保持穴との周方向の間隔よりも狭い。よって、製造誤差により第1保持穴と第2保持穴との周方向の間隔が狭くなったとしても、第1保持穴の第1樹脂側面が抑え部材と当接し、第2保持穴の第2樹脂側面が抑え部材と当接する状態(樹脂プーリに周方向への引っ張り荷重が作用する状態)となる可能性が低くなる。よって、樹脂プーリの耐久性が向上する。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記抑え部材は、前記本体部が第1保持穴に収容される第1抑え部材と、前記本体部が第2保持穴に収容される第2抑え部材と、を有している。前記第1抑え部材の前記第2側面と前記第2抑え部材の前記第1側面は、対向している。
第1抑え部材と第2抑え部材とに挟まれた部分(被挟持部)は、第1抑え部材と第2抑え部材から荷重を受ける。また、第1抑え部材と第2抑え部材から作用する荷重を合成した合成荷重は、径方向(径方向外側)の分力を含む。仮に、第1抑え部材と第2抑え部材が周方向に離隔すると、挟まれた部分(被挟持部)には、径方向外側の大きな分力が作用する。よって、挟まれた部分(被挟持部)は、変形する可能性が高い。一方で、前記構成によれば、第1抑え部材と第2抑え部材が周方向に近接しているため、挟まれた部分(被挟持部)に作用する径方向外側の分力は小さい。よって、挟まれた部分(被挟持部)の変形を回避できる。
上記のプーリ構造体の望ましい態様として、前記円筒部材は、ボールねじ装置のナットと一体化している。
前記構成によれば、部品点数の削減を図れる。
本開示のプーリ構造体によれば、樹脂プーリに作用する荷重が低減する。また、本開示のプーリ構造体によれば、円筒部材の拡径化を回避することができる。
図1は、実施形態1の電動パワーステアリング装置の模式図である。 図2は、実施形態1においてラックバー及び動力伝達装置を収容するハウジングの正面図である。 図3は、図2のハウジングにおいて動力伝達装置を収容する部分を軸方向に切った断面図である。 図4は、実施形態1の従動プーリの各構成を分解した分解斜視図である。 図5は、実施形態1の従動プーリを第1方向から視た側面図である。 図6は、図5のVI-VI線矢視端面図である。 図7は、図5のVII-VII線矢視端面図である。 図8は、図5のVIII-VIII線矢視端面図である。 図9は、比較例1のプーリ構造体の保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図10は、比較例2のプーリ構造体の保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図11は、実施形態1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図12は、実施形態1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図13は、変形例1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図14は、変形例2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図15は、変形例3の従動プーリの側面の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。 図16は、変形例4の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図17は、実施形態2の従動プーリを第1方向から視た側面図である。 図18は、実施形態2の従動プーリの側面の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。 図19は、比較例3のプーリ構造体の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。 図20は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図21は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図22は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。 図23は、変形例5の従動プーリの側面の一部(抑え部材は省略)を拡大して第1方向から視た側面図である。
以下、本開示につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本開示が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の電動パワーステアリング装置の模式図である。図2は、実施形態1においてラックバー及び動力伝達装置を収容するハウジングの正面図である。図3は、図2のハウジングにおいて動力伝達装置を収容する部分を軸方向に切った断面図である。図4は、実施形態1の従動プーリの各構成を分解した分解斜視図である。図5は、実施形態1の従動プーリを第1方向から視た側面図である。図6は、図5のVI-VI線矢視端面図である。図7は、図5のVII-VII線矢視端面図である。図8は、図5のVIII-VIII線矢視端面図である。
図1、図2を参照しながら、最初に実施形態1の電動パワーステアリング装置80の基本構造を説明する。電動パワーステアリング装置80は、車両に搭載されて車輪を操舵するための装置である。図1に示すように、電動パワーステアリング装置80は、ステアリングホイール81と、ステアリングコラムシャフト82と、ユニバーサルジョイント83と、中間シャフト84と、ユニバーサルジョイント85と、ピニオンシャフト86と、ピニオン87と、ラックバー88と、を備える。
ステアリングホイール81は、ステアリングコラムシャフト82と連結している。ステアリングコラムシャフト82と中間シャフト84とピニオンシャフト86は、ユニバーサルジョイント83とユニバーサルジョイント85を介して連結している。ピニオンシャフト86は、ピニオン87と連結している。ピニオン87は、ラックバー88のラック(不図示)に歯合している。
図2に示すように、ラックバー88は、ハウジング100の内部に収容され、車幅方向に延在している。ラックバー88の両端部は、タイロッド89を介して図示しない車輪と連結する。なお、ハウジング100の両端は、ブーツ101によって封止されている。ステアリングホイール81が運転者に操作されると、その操作トルクがピニオン87に伝達し、ピニオン87が回転する。そして、ラックバー88が車両の車幅方向に移動し、車輪が転舵する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置80は、運転者のステアリングホイール81の操作をアシストするため、トルクセンサ90と、ECU(Electronic Control Unit)91と、モータ92と、動力伝達装置93と、を備える。トルクセンサ90は、ピニオン87に取り付けられている。トルクセンサ90は、ピニオン87に伝達された操舵トルクをECU91に出力する。ECU91は、トルクセンサ90から信号を取得し、モータ92の動作を制御する。
図2に示すように、動力伝達装置93は、ハウジング100の内部に収容されている。図3に示すように、動力伝達装置93は、プーリ装置1と、ボールねじ装置2と、を備える。プーリ装置1は、駆動プーリ3と、従動プーリ4と、無端ベルト5と、を備える。ボールねじ装置は、ねじ軸6と、ナット7と、ボール8と、を備える。
プーリ装置1は、モータ92で生成された回転運動をボールねじ装置2のナット7に伝達するための装置である。駆動プーリ3は、円筒部材である。駆動プーリ3の内部に、モータ92の出力軸92aが嵌合している。よって、モータ92が駆動すると、駆動プーリ3が回転する。従動プーリ4は、ナット7に回転運動を伝達する部品である。なお、詳細については後述する。無端ベルト5は、駆動プーリ3と従動プーリ4に架け渡される。よって、駆動プーリ3が回転すると、従動プーリ4は、無端ベルト5から回転運動を伝達される。そして、従動プーリ4は、駆動プーリ3と同方向に回転する。
ボールねじ装置2は、従動プーリ4から伝達された回転運動を直線運動に変換する装置である。ねじ軸6は、車幅方向に延在し、ラックバー88と一体となっている。言い換えると、ねじ軸6は、ラックバー88の一部に設けられている。ねじ軸6の外周面には、外周軌道面6aが設けられている。なお、ラックバー88は、ハウジング100にラックバー88の軸心O周りに回転しないように支持されている。よって、ねじ軸6も軸心Oを中心に回転しないようになっている。
ナット7は、2つの軸受9に支持されている。これにより、ナット7は、軸心Oを中心に回転自在となっている。ナット7の内周面には、外周軌道面6aと対向する内周軌道面7aが設けられている。そして、外周軌道面6aと内周軌道面7aの間は、軌道となっている。また、ナット7には、図示しない循環路が設けられている。
ボール8は、外周軌道面6aと内周軌道面7aとの間の軌道に、複数個、配置されている。ナット7が回転すると、ボール8は軌道上を移動する。ボール8は、軌道の終端に到達すると循環路により軌道の始端に戻る。よって、ボール8は、軌道を無限循環する。また、ナット7の回転運動は、外周軌道面6aと内周軌道面7aにより直線運動に変換される。これにより、ねじ軸6(ラックバー88)が車幅方向に移動し、車輪が転舵する。なお、本実施形態のステアリング装置は、中間シャフト84、ピニオンシャフト86、及びピニオン87を介して、ステアリングコラムシャフト82とラックバー88が機械的に接続しているが、ステアリングコラムシャフト82とラックバー88が機械的に接続していないステアバイワイヤ形式のステアリング装置に、本開示のプーリ構造体を適用してもよい。
次に、プーリ構造体(従動プーリ4)の詳細について説明する。なお、以下の説明において、ラックバー88(ねじ軸6)の軸心Oと平行な方向を軸方向という。軸方向において、ボールねじ装置2から視て従動プーリ4が配置される方を第1方向X1と称する。また、第1方向X1と反対方向を第2方向X2と称する。また、軸心Oに対して直交する方向を単に径方向という。
図4に示すように、従動プーリ4は、円筒部材10と、円筒部材10の外周面に嵌合された樹脂製の樹脂プーリ20と、円筒部材10と樹脂プーリ20との間に配置された複数の抑え部材30と、を備えている。従動プーリ4の組み立てを簡単に説明すると、最初に、円筒部材10の外周側に、第1方向X1から樹脂プーリ20を嵌合する(図4の矢印A1参照)。次に、円筒部材10と樹脂プーリ20との間に、第1方向X1から抑え部材30を挿入する(図4の矢印A2参照)。これにより、従動プーリ4が完成する。
なお、本実施形態において抑え部材30が8個設けられているが、本開示において抑え部材の個数は8個に限定されない。また、以下の説明において、軸心Oを中心とする従動プーリ4の回転方向に関し、第1方向X1から視た場合を基準に説明する。よって、図5に示すように、第1方向X1から視て、左回り(反時計回り)の方向を第1回転方向L1と称する。第1方向X1から視て、右回り(時計回り)の方向を第2回転方向L2と称する。
図3に示すように、円筒部材10は、軸心Oを中心に円筒状を成している。円筒部材10の第2方向X2の端部は、ナット7と連続している。つまり、円筒部材10は、ナット7と同一の金属材料で一体加工されており、ナット7と一体化している。このため、部品点数の削減を図れる。図6に示すように、円筒部材10は、第1端面11と、被嵌合面12と、段差面13と、保持溝14と、突出部15と、を有している。
第1端面11は、第1方向X1を向いている。第1端面11は、周方向に延在し、環状を成している(図4参照)。被嵌合面12は、樹脂プーリ20に嵌合される。被嵌合面12は、円筒部材10の外周面のうち、第1方向X1寄りに位置している。被嵌合面12の第1方向X1の縁部は、第1端面11の外周端と連続している。つまり、被嵌合面12は、第1端面11の外周端から第2方向X2に延在している。被嵌合面12の第2方向X2には、径方向外側に突出する突出部15が設けられている。
段差面13は、突出部15の第1方向X1の側面である。段差面13は、被嵌合面12の第2方向X2の縁部から径方向外側に延出している。段差面13は、周方向に延在し、環状を成している(図4参照)。
保持溝14は、第1端面11から第2方向X2に延在する溝である。保持溝14は、軸方向から視ると、四角形状を成している(図5参照)。保持溝14の径方向の長さ(深さ)H1は比較的短い(浅い)。詳細には、保持溝14の径方向の長さH1は、樹脂プーリを固定するために使用される一般的なボルトの軸部の直径よりも小さい。よって、円筒部材10にフランジを設ける必要性、つまり円筒部材10を拡径化する必要性がない。
保持溝14は、被嵌合面12の一部を軸方向に切り欠いている。よって、保持溝14は、径方向外側に開口している。図7に示すように、保持溝14は、径方向から視ると、第1回転方向L1に配置される第1面17と、第2回転方向L2に配置される第2面18と、第2方向X2に配置される底面19と、により囲まれている。なお、図7の仮想線M1は、保持溝14の周方向の中央部を軸方向に延在している。
樹脂プーリ20は、樹脂材料を成形した円筒状の樹脂部品である。図4に示すように、樹脂プーリ20の外周面に、斜歯21aが設けられている。この斜歯21aは、無端ベルト5の内周面の斜歯(不図示)に歯合している。これにより、無端ベルト5と樹脂プーリ20との間で滑りが生じない。樹脂プーリ20の外周面の第2方向X2の端部には、径方向外側に突出する環状のフランジ21bが設けられている。これにより、無端ベルト5が第2方向X2に位置ずれしない。また、本実施形態の樹脂プーリ20は、外周面の第1方向X1の端部にフランジが設けられていないが、本発明の樹脂プーリは、外周面の第1方向X1の端部にフランジが設けられていてもよい。これによれば、無端ベルト5の第1方向X1への位置ずれを防止することができる。なお、本実施形態においては、駆動プーリ3の外周面の第1方向X1の端部にフランジ(不図示)が設けられ、無端ベルト5の第1方向X1への位置ずれが防止されている。
図6に示すように、樹脂プーリ20は、第1樹脂端面22と、第2樹脂端面23と、嵌合面24と、保持穴25と、を有している。第1樹脂端面22は、第1方向X1を向いている。第1樹脂端面22は、周方向に延在し、環状を成している。第1樹脂端面22は、内周側に配置された内周第1樹脂端面22aと、外周側に配置された外周第1樹脂端面22bと、を有している。外周第1樹脂端面22bは、内周第1樹脂端面22aよりも第1方向X1に突出している。このため、第1樹脂端面22は段差面となっている。
第2樹脂端面23は、第2方向X2を向いている。第2樹脂端面23は、周方向に延在し、環状を成している。第2樹脂端面23は、円筒部材10の段差面13に当接している。
嵌合面24は、樹脂プーリ20の内周面である。嵌合面24は、円筒部材10の被嵌合面12に嵌合している。嵌合面24と被嵌合面12は、同径である。嵌合面24は、隙間がなく、全周に亘って被嵌合面12と当接している。なお、本開示において、嵌合面24は、被嵌合面12に対し微小な締め代を有するようにしてもよい。
保持穴25は、第1樹脂端面22(内周第1樹脂端面22a)から第2方向X2に延在している。保持穴25は、軸方向から視ると、円弧状を成している(図5参照)。図8に示すように、保持穴25は、軸方向及び周方向で切った断面形状は、三角形状である。保持穴25は、径方向から視ると、第1回転方向L1に配置される第1樹脂側面27と、第2回転方向L2に配置される第2樹脂側面28と、隅部29と、により囲まれている。隅部29は、第1樹脂側面27の第2方向X2の端部と、第2樹脂側面28の第2方向X2の端部と、が合流する部分である。
第1樹脂側面27と第2樹脂側面28は、第1方向X1の端部から第2方向X2の端部までの長さが同一である。言い換えると、保持穴25は、軸方向及び周方向で切った断面形状が二等辺三角形状となっている。隅部29は、保持穴25の周方向の中央部に位置している。そして、隅部29を通過するように軸方向の仮想線M2を引いた場合、仮想線M2と第1樹脂側面27とが成す角度θ1と、仮想線M2と第2樹脂側面28とが成す角度θ2が同じとなっている。
保持溝14及び保持穴25は、抑え部材30の個数に対応して8つずつ設けられている。図5に示すように、保持溝14及び保持穴25は、それぞれ、周方向に等間隔で配置されている。保持溝14に対して保持穴25が径方向外側に位置している。また、保持溝14に引いた仮想線M1(図7参照)と保持穴25に引いた仮想線M2(図8参照)は、径方向に重なっている。よって、保持溝14と保持穴25とは、径方向に連通している。保持溝14と保持穴25とは、協同して第1方向X1に開口する1つの穴を成している。
抑え部材30は、金属製である。なお、本開示は、樹脂製の抑え部材であってもよい。図6に示すように、抑え部材30は、軸方向から視て径方向内側に位置する基部31と、径方向外側に位置する本体部32と、を備える。抑え部材30は、保持溝14と保持穴25とが協同して第1方向X1に開口する穴に挿入される。詳細には、抑え部材30の基部31は保持溝14に挿入され、本体部32は保持穴25に挿入される。
基部31は、軸方向に延在している。基部31は、軸方向から視て四角形状を成している(図5参照)。図7に示すように、基部31は、第1回転方向L1を向く第1面31aと、第2回転方向L2を向く第2面31bと、第2方向X2を向く端面31cと、を有している。
第1面31aは、保持溝14の第1面17と当接している。第2面31bは、保持溝14の第2面18と当接している。また、基部31は、保持溝14に対し、周方向に締め代を有している。つまり、基部31は、保持溝14の第1面17と第2面18との間に圧入されている。このため、基部31は、軸方向に移動し難い。また、基部31の端面31cは、保持溝14の底面19と軸方向に離隔している。よって、基部31の端面31cと保持溝14の底面19との間には、隙間Sが発生している。
本体部32は、基部31の径方向外側に連続し、基部31と一体化している。本体部32は、軸方向から視ると、円弧状となっている(図5参照)。
図8に示すように、本体部32は、軸方向及び周方向で切った断面形状は、三角形状である。本体部32は、第1回転方向L1を向く第1側面33と、第2回転方向L2を向く第2側面34と、先端部35と、を有している。先端部35は、第1側面33の第2方向X2の端部と、第2側面34の第2方向X2の端部と、が合流して成る。第1側面33は、第2方向Xに向かうにつれて第2回転方向L2に配置されるように傾斜している。第2側面34は、第2方向X2に向かうにつれて第1回転方向L1に配置されるように傾斜している。よって、第1側面33と第2側面34は、互いに反対方向に傾斜している。第1側面33と第2側面34は、第1方向X1の端部から第2方向X2の端部までの長さが同一である。よって、本体部32は、軸方向及び周方向で切った断面形状が二等辺三角形となっている。
第1側面33と仮想線M2とが成す角度は、仮想線M2と第1樹脂側面27の角度θ1と同じである。また、第2側面34と仮想線M2とが成す角度は、仮想線M2と第2樹脂側面28の角度θ2と同じである。よって、本体部32を保持穴25に挿入した場合、本体部32が第2方向X2への移動が規制される程度に抑え部材30の挿入量を調整すると、図8に示すように、本体部32の先端部35を保持穴25の隅部29に当接する。また、第1側面33が第1樹脂側面27と当接する。さらに、第2側面34は第2樹脂側面28と当接する。
また、基部31が保持穴25に圧入され、抑え部材30は、軸方向に変位可能に固定されている。よって、本実施形態によれば、抑え部材30の軸方向の位置を変えることで、第1側面33が第1樹脂側面27を押圧する荷重と、第2側面34が第2樹脂側面28を押圧する荷重と、を調整できる。
本実施形態においては、第1側面33が第1樹脂側面27に対して微小な荷重を与え、かつ第2側面34が第2樹脂側面28に対して微小な荷重を与えるように、抑え部材30の軸方向の位置が調整されている。以上から、樹脂プーリ20に作用する荷重が低減し、クリープ変形が生じない。
次に、従動プーリ4の回転運動の際、樹脂プーリ20から抑え部材30に作用する荷重について説明する。図8に示すように、無端ベルト5から回転運動が伝達されて従動プーリ4が第1回転方向L1に回転する場合、樹脂プーリ20に第1回転方向L1の荷重が作用する。樹脂プーリ20の第2樹脂側面28が抑え部材30の第2側面34を押圧する。よって、抑え部材30は、樹脂プーリ20とともに第1回転方向L1に移動し、円筒部材10に回転運動が伝達される。
一方で、従動プーリ4が第2回転方向L2に回転する場合、樹脂プーリ20に第2回転方向L2の荷重が作用する。樹脂プーリ20の第1樹脂側面27が抑え部材30の第1側面33を押圧する。よって、抑え部材30は、樹脂プーリ20とともに第2回転方向L2に移動し、円筒部材10に回転運動が伝達される。
また、樹脂プーリ20の斜歯21aによって無端ベルト5から回転運動が伝達される。このため、樹脂プーリ20には軸方向の荷重が作用する。ここで、樹脂プーリ20の第2樹脂端面23が円筒部材10の段差面13に当接している。よって、樹脂プーリ20に第2方向X2の荷重が作用しても、樹脂プーリ20は第2方向X2に移動しない。
また、第1側面33及び第2側面34は、傾斜しており、第2方向X2を向いている。つまり、第1側面33及び第2側面34は、第1方向X1への荷重を受けられるようになっている。よって、樹脂プーリ20に第1方向X1の荷重が作用しても、樹脂プーリ20は第1方向X1に移動しない。
以上から、実施形態1の樹脂プーリ20は、軸方向と周方向(回転方向)に位置ずれすることなく(ガタつくことなく)、円筒部材10に固定される。
図9は、比較例1のプーリ構造体の保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図10は、比較例2のプーリ構造体の保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図11は、実施形態1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図12は、実施形態1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。
次に、製造誤差により樹脂プーリ20の保持穴25が所定の大きさと相違する場合について説明する。本実施形態の効果を理解し易くするため、最初に比較例を説明する。なお、図11、図12の仮想線M25は、本来の大きさの保持穴25(所定の大きさの保持穴25)の外縁をなぞった線である。
図9、図10に示すように、比較例1のプーリ構造体1000において、抑え部材1030の本体部1032と樹脂プーリ1020の保持穴1025は、周方向及び軸方向に切った断面が四角形状である。また、保持穴1025は、製造誤差が発生しない場合、本体部1032と同一形状となる。つまり、保持穴1025に対し、本体部1032は隙間なく嵌合する。
図9に示すように、製造誤差により、保持穴1025が所定の大きさよりも大きい場合、本体部1032の第1側面1033と第2側面1034は、保持穴1025の第1樹脂側面1027と第2樹脂側面1028と当接しない。また、本体部1032の第2方向X2の端面1035も、保持穴1025の底面1029と当接しない。よって、樹脂プーリ1020は、周方向及び軸方向にガタつく。
図10に示すように、製造誤差により、保持穴1025が所定の大きさよりも小さい場合、本体部1032の周方向の長さは、保持穴1025の周方向の長さよりも大きい。よって、本体部1032を保持穴1025の内部に挿入できない。このため、樹脂プーリ1020を固定することができない。
一方で、実施形態1によれば、図11に示すように、保持穴25が所定の大きさよりも大きい場合、抑え部材30を第2方向X2に押圧し、本体部32による保持穴25への挿入量を大きくする。これにより、本体部32の第1側面33及び第2側面34は、保持穴25の第1樹脂側面27及び第2樹脂側面28と当接する。よって、樹脂プーリ20は、周方向及び軸方向へのガタつきが発生することなく、円筒部材10に固定される。
また、図12に示すように、保持穴25が所定の大きさよりも小さい場合、本体部32による保持穴25への挿入量を小さくする。これにより、本体部32の第1側面33及び第2側面34は、保持穴25の第1樹脂側面27及び第2樹脂側面28と当接する。樹脂プーリ20は、周方向及び軸方向へのガタつきが発生することなく、円筒部材10に固定される。また、本体部32の軸方向の位置は、所定の大きさの場合(図8参照)よりも第1方向X1寄りに位置している。よって、第1側面33及び第2側面34から第1樹脂側面27及び第2樹脂側面28に作用する荷重は、所定の大きさにすることができる。よって、樹脂プーリ20のクリープ変形が回避される。
以上、実施形態1の従動プーリ4(プーリ構造体)は、円筒部材10と、円筒部材10の外周面に嵌合する環状の樹脂プーリ20と、円筒部材10と樹脂プーリ20の間に配置される複数の抑え部材30と、を備える。円筒部材10は、円筒部材10の軸心Oと平行な軸方向のうち第1方向X1を向く第1端面11と、外周面の一部であり、第1端面11の外周端から第1方向X1と反対の第2方向X2に延在する被嵌合面12と、被嵌合面12の第2方向X2の端部から径方向外側に延出する段差面13と、第1端面11から第2方向X2に延在し、被嵌合面12に開口する複数の保持溝14と、を有する。樹脂プーリ20は、第1方向X1を向く第1樹脂端面22と、第2方向X2を向き、段差面13と当接する第2樹脂端面23と、内周面であり、被嵌合面12と当接する嵌合面24と、第1樹脂端面22から第2方向X2に延在し、嵌合面24に開口し、かつ保持溝14と径方向に対向する複数の保持穴25と、を有する。抑え部材30は、保持溝14に圧入される基部31と、基部31から径方向外側に延在し、保持穴25に収容される本体部32と、を有する。本体部32は、周方向の一方を向き、軸方向に対して傾斜する第1側面33と、周方向の他方を向き、軸方向に対して傾斜する第2側面34と、を有する。保持穴25は、第1側面33と対向し、第1側面33と平行な第1樹脂側面27と、第2側面34と対向し、第2側面34と平行な第2樹脂側面28と、を有する。第1側面33と第1樹脂側面27は、第2方向X2に向かうにつれて周方向の他方に配置される。第2側面34と第2樹脂側面28は、第2方向X2に向かうにつれて周方向の一方に配置される。
実施形態1によれば、抑え部材30によって、樹脂プーリ20は、ガタつくことなく円筒部材10に固定される。保持溝14は、径方向に占める長さH1が比較的小さい。よって、円筒部材10の拡径化が不要であり、円筒部材10の大型化が回避される。また、抑え部材30の軸方向の位置を変えて、抑え部材30から樹脂プーリ20に与える荷重を調整できる。このため、クリープ変形が生じて樹脂プーリ20がガタつく、ということが回避される。また、製造誤差により保持穴25の周方向の大きさが所定の大きさと相違する場合であっても、樹脂プーリ20は、周方向及び軸方向にガタつくことなく、円筒部材10に固定される。
また、実施形態1の従動プーリ4において、本体部32と保持穴25は、軸方向及び周方向で切った断面形状が三角形状となっている
樹脂プーリ20の組み立ての際、本体部32の先端部35を保持穴25に挿入し易い。よって、生産性が向上する。
また、実施形態1の従動プーリ4において、第1側面33及び第1樹脂側面27は、軸方向に対する傾斜角度が第2側面34及び第2樹脂側面28と同一である。
また、実施形態1の従動プーリ4において、保持溝14と保持穴25は、周方向に等間隔で設けられている。
これによれば、保持溝14と保持穴25に挿入される抑え部材30も周方向に等間隔で配置される。そして、抑え部材30から樹脂プーリ20に作用する荷重は、周方向に均等に分散する。よって、樹脂プーリ20の耐久性が向上する。
以上、実施形態1のプーリ構造体について説明したが、本開示は、実施形態1で示した例に限定されない。例えば、実施形態1では従動プーリ4に本開示を適用しているが、駆動プーリ3に本開示を適用してもよい。また、本体部32と保持穴25や、基部31と保持溝14に関し、本開示は、実施形態1に示した例に限定されない。以下、本体部32と保持穴25の変形例と、基部31と保持溝14の変形例について説明する。
(変形例1)
図13は、変形例1の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図13に示すように、変形例1の従動プーリ4Aは、隅部29A及び先端部35Aがテーパ状となっている点で、実施形態1の従動プーリ4と相違する。実施形態1の従動プーリ4は、先端部35が尖っており、隅部29と先端部35が線接触となっている。つまり、第2方向X2への荷重が隅部29に集中し易い形状となっている。よって、隅部29に作用する荷重が大きく、隅部29が割れてしまう可能性がある。一方で、変形例1によれば、隅部29A及び先端部35Aがテーパ状(円弧状)となっており、隅部29Aと先端部35Aが面接触となっている。つまり、隅部29Aの一部に荷重が集中して作用する、ということが回避され、隅部29の割れが回避される。また、樹脂成型において、尖端形状を成形し難いため、テーパ状の隅部29Aの方が作り易い。
(変形例2)
図14は、変形例2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図14に示すように、変形例2の従動プーリ4Bは、先端部35Bが隅部29Bに当接していない点で、変形例1の従動プーリ4Aと相違する。隅部29Bは、仮想円C29に沿って延在するテーパ面である。先端部35Bは、仮想円C35に沿って延在するテーパ面である。仮想円C35は、仮想円C29よりも曲率半径が大きい。変形例2によれば、先端部35Bは隅部29Bに当接しない。よって、隅部29Bの割れを確実に回避することができる。
また、本開示の本体部は、先端部を有していなくてもよい。例えば、本体部は、第2方向X2を向く端面を有しており、軸方向及び周方向に切った断面図が台形状となっていてもよい。
(変形例3)
図15は、変形例3の従動プーリ(プーリ構造体)の側面の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。図15に示すように、変形例3の従動プーリ4Cの円筒部材10Cは、保持溝14に代えて保持溝14Cを有している点で、実施形態1のプーリ構造体(従動プーリ4)と相違する。また、変形例3の従動プーリ4Cの抑え部材30Cは、基部31に代えて基部31Cを有している点で、実施形態1のプーリ構造体(従動プーリ4)と相違する。
保持溝14C及び基部31Cは、互いに、軸方向から視た形状が同一となっている。保持溝14C及び基部31Cは、軸方向から視た場合、径方向外側に短辺を有し、径方向内側に長辺を有する台形状となっている。つまり、保持溝14C及び基部31Cは、それぞれ幅W31が径方向外側に向かうにつれて次第に小さくなっている。なお、幅W31は、径方向と軸方向とのそれぞれに直交する方向である。そして、変形例3によれば、基部31Cの第1面31aと第2面31bが、保持溝14Cの第1面17と第2面18に引っ掛かり、基部31Cが径方向外側に移動し難い。
(変形例4)
図16は、変形例4の従動プーリ(プーリ構造体)の保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図16に示すように、変形例4の従動プーリ4Dは、本体部32に2つのスリット37a、38aが設けられている点で、実施形態1の従動プーリ4と相違する。スリット37a、38aは、本体部32の第1方向X1の端部から第2方向X2に延びている。このスリット37a、38aによれば、本体部32の剛性が低くなっている。よって、本体部32の第1側面33が第1樹脂側面27を押圧する荷重と、第2側面34が第2樹脂側面28を押圧する荷重と、が低減する。よって、樹脂プーリ20にクリープ変形が生じる可能性をさらに低減することができる。
また、実施形態1では、軸方向から視て、保持溝14、保持穴25、及び抑え部材30が周方向に等間隔で配置されていたが、本開示はこれに限定されない。そのほか、実施形態1の保持穴25と本体部32は、周方向及び軸方向に切った断面形状が二等辺三角形となっているが、本開示は二等辺三角形でなく、単なる三角形状であってもよい。
次に実施形態2のプーリ構造体について説明する。
(実施形態2)
図17は、実施形態2の従動プーリを第1方向から視た側面図である。図18は、実施形態2の従動プーリの側面の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。図19は、比較例3のプーリ構造体の一部を拡大して第1方向から視た側面図である。図20は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図21は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。図22は、実施形態2の従動プーリの保持穴を軸方向及び周方向に切った断面図である。
図17に示すように、実施形態2の従動プーリ4Fは、保持溝14F、保持穴25F、及び抑え部材30Fが周方向に等間隔で配置されていない点で、実施形態1の従動プーリ4と相違する。
円筒体10Fの保持溝14Fは、4つの第1保持溝114と、第1保持溝114同士の間に配置される4つの第2保持溝214と、を有している。4つの第1保持溝114は、90°間隔で配置されている。4つの第2保持溝214は、90°間隔で配置されている。
樹脂プーリ20Fの保持穴25Fは、4つの第1保持穴125と、第1保持穴125同士の間に配置される4つの第2保持穴225と、を有している。4つの第1保持穴125は、90°間隔で配置されている。4つの第2保持穴225は、90°間隔で配置されている。
第1保持穴125は、第1保持溝114に対し径方向外側に位置している。よって、第1保持溝114と第1保持穴125とは、径方向に対向している。第1保持溝114及び第1保持穴125に挿入される抑え部材30Fを、第1抑え部材130と称する。
第2保持穴225は、第2保持溝214に対し径方向外側に位置している。よって、第2保持溝214と第2保持穴225とは、径方向に対向している。第2保持溝214及び第2保持穴225に挿入される抑え部材30Fを、第2抑え部材230と称する。
第1保持溝114及び第1保持穴125から視て、第1回転方向L1に配置される第2保持溝214及び第2保持穴225よりも、第2回転方向L2に配置される第2保持溝214及び第2保持穴225の方が近い。よって、第1抑え部材130においても、第1回転方向L1に配置される第2抑え部材230よりも、第2回転方向L2に配置される第2抑え部材230の方が近い。
以下、第1抑え部材130と、この第1抑え部材130に対し第2回転方向L2に配置される第2抑え部材230と、を併せて一組の抑え部材330と称する。また、樹脂プーリ20Fにおいて、一組の抑え部材330に挟まれる部分を被挟持部120と称する。
図18に示すように、また、第1抑え部材130の第2側面34Fと、第2抑え部材230の第1側面33Fとは、互いに対向している。詳細には、第1抑え部材130の第2側面34Fは、第2抑え部材230の第1側面33Fの直交方向に配置されている。なお、第1側面33Fの直交方向とは、軸心Oから延びる仮想線M10と、軸方向と、のそれぞれに交差する方向である。
次に、実施形態2の従動プーリ4Fの効果を説明する。また、実施形態2の従動プーリ4Fの効果を理解し易くするため、最初に、比較例3のプーリ構造体3000を説明する。
図19に示すように、比較例3のプーリ構造体3000の被挟持部3120は、第1抑え部材3130から、第2側面3034の直交方向の荷重F5を受ける。また、被挟持部3120は、第2抑え部材3230から、第1側面3033の直交方向の荷重F4を受ける。このように、被挟持部3120は、荷重F4、F5が作用する。また、荷重F4、F5を合成すると、その合成荷重は、径方向外側の分力F6を含む。
また、比較例3においては、第2抑え部材3230の第1側面3033の直交方向(矢印F4の延長線Q1をを参照)に、第1抑え部材3130が配置されていない。つまり、第1抑え部材3130の第2側面3034と、第2抑え部材3230の第1側面3033とは、互いに対向しておらず、第1抑え部材3130と第2抑え部材3230は、周方向に離隔している。そして、この比較例3によれば、合成荷重に含まれる径方向外側の分力F6は大きくなる。よって、被挟持部3120が径方向外側に持ち上がるように変形する可能性がある。
一方で、図18に示すように、実施形態2の従動プーリ4Fにおいて、第1抑え部材130の第2側面34Fと、第2抑え部材230の第1側面33Fとは、互いに対向し、第1抑え部材130と第2抑え部材230とが周方向に近接している。よって、被挟持部120に作用する荷重F1、F2を合成した合成荷重は、径方向外側の分力F3を含んでいるものの、その分力F3は小さい。このため、被挟持部120が変形しないようになっている。
次に、製造誤差により、樹脂プーリ20Fの第1保持穴125と第2保持穴225との周方向の間隔が所定の間隔と相違する場合について説明する。
図20に示すように、第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔となっている場合、第1抑え部材130の第1側面33Fは、第1保持穴125の第1樹脂側面27Fと当接する。第1抑え部材130の第2側面34Fは、第1保持穴125の第2樹脂側面28Fと当接する。第2抑え部材230の第1側面33Fは、第2保持穴225の第1樹脂側面27Fと当接する。第2抑え部材230の第2側面34Fは、第2保持穴225の第2樹脂側面28Fと当接する。以上から、第1抑え部材130と第2抑え部材230のそれぞれにより樹脂プーリ20Fが固定される。
図21に示すように、第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔よりも大きい場合、第1抑え部材130の第2側面34Fは、第1保持穴125の第2樹脂側面28Fと当接する。また、第2抑え部材230の第1側面33Fは、第2保持穴225の第1樹脂側面27Fと当接する。しかしながら、第1抑え部材130の第1側面33Fは、第1保持穴125の第1樹脂側面27Fと当接しない。第2抑え部材230の第2側面34Fは、第2保持穴225の第2樹脂側面28Fと当接しない。
樹脂プーリ20Fが第1回転方向L1へ回転した場合、一組の抑え部材330のうち第1抑え部材130の第2側面34Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。樹脂プーリ20Fが第2回転方向L2へ回転した場合、一組の抑え部材330のうち第2抑え部材230の第1側面33Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。また、樹脂プーリ20Fに第1方向X1への荷重が作用した場合、第1抑え部材130の第2側面34Fと第2抑え部材230の第1側面33Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。よって、製造誤差により第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔よりも大きくても、樹脂プーリ20Fは、周方向及び軸方向にガタツキなく固定される。
図22に示すように、第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔よりも小さい場合、第1抑え部材130の第1側面33Fは、第1保持穴125の第1樹脂側面27Fと当接する。第2抑え部材230の第2側面34Fは、第2保持穴225の第2樹脂側面28Fと当接する。しかしながら、第1抑え部材130の第2側面34Fは、第1保持穴125の第2樹脂側面28Fと当接しない。また、第2抑え部材230の第1側面33Fは、第2保持穴225の第1樹脂側面27Fと当接しない。
樹脂プーリ20Fが第1回転方向L1へ回転した場合、一組の抑え部材330のうち第2抑え部材230の第2側面34Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。樹脂プーリ20Fが第2回転方向L2へ回転した場合、一組の抑え部材330のうち第1抑え部材130の第1側面33Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。また、樹脂プーリ20Fに第1方向X1への荷重が作用した場合、第1抑え部材130の第1側面33Fと第2抑え部材230の第2側面34Fで、樹脂プーリ20Fからの荷重を受ける。よって、製造誤差により第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔よりも小さくても、樹脂プーリ20Fは、周方向及び軸方向にガタツキなく固定される。
以上、実施形態2のプーリ構造体(従動プーリ4F)において、保持溝14Fは、互いに周方向に等間隔で配置される複数の第1保持溝114と、第1保持溝114同士の間に配置され、互いに周方向に等間隔で配置される複数の第2保持溝214と、を有する。保持穴25Fは、第1保持溝114と径方向に対向する第1保持穴125と、第2保持溝214と径方向に対向する第2保持穴225と、を有する。第1保持溝114は、周方向の一方に配置される第2保持溝214よりも周方向の他方に配置される第2保持溝214の方が近い。
製造誤差により第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔と相違しても、樹脂プーリ20Fは、周方向及び軸方向にガタツキなく固定される。
また、実施形態2のプーリ構造体(従動プーリ4F)において、抑え部材30Fは、本体部132が第1保持穴125に収容される第1抑え部材130と、本体部232が第2保持穴225に収容される第2抑え部材230と、を有する。第1抑え部材130の第2側面34Fと第2抑え部材230の第1側面33Fは、対向している。
これによれば、第1抑え部材130と第2抑え部材230とから作用する合成荷重によって、被挟持部120が分力F3の方に変形しないようになっている。
以上、実施形態2について説明したが、抑え部材30Fの第1側面33Fと第2側面34Fのうち、一方の側面のみが当接して樹脂プーリ20Fを固定する場合、樹脂プーリ20Fに作用する荷重は、周方向への圧縮荷重又は周方向への引っ張り荷重に分かれる。
詳細に説明すると、図21に示すように、一組の抑え部材330の対向面(第1抑え部材130の第2側面34Fと第2抑え部材230の第1側面33F)で樹脂プーリ20Fを支持する場合、被挟持部120に作用する荷重は、周方向の圧縮荷重となる。
図22に示すように、一組の抑え部材330の反対面同士(第1抑え部材130の第1側面33Fと第2抑え部材230の第2側面34F)で樹脂プーリ20Fを支持する場合、第1保持穴125の第1樹脂側面27Fと、第2保持穴225の第2樹脂側面28Fと、を周方向に離隔させるような引っ張り荷重が樹脂プーリ20Fに作用する。
樹脂プーリ20Fは、樹脂成型品であり、引っ張り荷重に対する強度(耐久性)よりも圧縮荷重に対する強度(耐久性)の方が高い。よって、樹脂プーリ20Fに引っ張り荷重が作用するような組み付け状態を回避することが好ましい。次においては、図22に示すような樹脂プーリ20Fに対し周方向への引っ張り荷重が作用する組み付け状態が発生し難い変形例5を説明する。
(変形例5)
図23は、変形例5の従動プーリの側面の一部(抑え部材は省略)を拡大して第1方向から視た側面図である。図23に示すように、変形例5に係る従動プーリ4Gは、第1保持穴125と第2保持穴225との周方向の間隔よりも、第1保持溝114と第2保持溝214との周方向の間隔の方が小さい点で、実施形態2の従動プーリ4Fと相違する。
詳細には、第1保持溝114の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第1仮想線M21と、第2保持溝214の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第2仮想線M22と、が成す第1角度は、θ20となっている。第1保持穴125の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第3仮想線M31と、第2保持穴225の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第4仮想線M32と、が成す第2角度は、θ30となっている。第2角度θ30は、第1角度θ20よりも大きい。
以上、変形例5の従動プーリ4Gによれば、製造誤差により、第1保持穴125と第2保持穴225の周方向の間隔が所定の間隔よりも小さい場合であっても、一組の抑え部材330の反対面同士(第1抑え部材130の第1側面33Fと第2抑え部材230の第2側面34F)で樹脂プーリ20Gを支持する状態が発生し難くなる。
以上、変形例5のプーリ構造体(従動プーリ4G)において、第1保持溝114の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第1仮想線M21と、第1保持溝114に対し周方向の他方に配置される第2保持溝214の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第2仮想線M22と、が成す第1角度θ20は、第1保持穴125の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第3仮想線M31と、第1保持穴125に対し周方向の他方に配置される第2保持穴225の周方向の中央と軸心Oを結ぶ第4仮想線M32と、が成す第2角度θ30よりも小さい。
変形例5によれば、樹脂プーリ20Gに引っ張り荷重が作用し難くなる。よって、樹脂プーリ20Fの耐久性が向上する。
1 プーリ装置
2 ボールねじ装置
3 駆動プーリ
4、4A、4B、4C、4D、4F、4G 従動プーリ(プーリ構造体)
5 無端ベルト
6 ねじ軸
7 ナット
8 ボール
10、10C 円筒部材
11 第1端面
12 被嵌合面
13 段差面
14、14C、14F 保持溝
15 突出部
20、20F、1020 樹脂プーリ
21a 斜歯
21b フランジ
22 第1樹脂端面
23 第2樹脂端面
24 嵌合面
25、25F、1025 保持穴
27、27F、1027 第1樹脂側面
28、28F、1028 第2樹脂側面
29、29A、29B 隅部
30、30C、30F、1030 抑え部材
31、31C 基部
32、1032 本体部
33、33F、3033 第1側面
34、34F、3034 第2側面
35、35A、35B 先端部
80 電動パワーステアリング装置
93 動力伝達装置
114 第1保持溝
120 被挟持部
125 第1保持穴
130、3130 第1抑え部材
214 第2保持溝
225 第2保持穴
230、3230 第2抑え部材
330 一組の抑え部材
1000、3000 プーリ構造体

Claims (10)

  1. 円筒部材と、
    前記円筒部材の外周面に嵌合する環状の樹脂プーリと、
    前記円筒部材と前記樹脂プーリの間に配置される複数の抑え部材と、
    を備え、
    前記円筒部材は、
    前記円筒部材の軸心と平行な軸方向のうち第1方向を向く第1端面と、
    前記外周面の一部であり、前記第1端面の外周端から前記第1方向と反対の第2方向に延在する被嵌合面と、
    前記被嵌合面の前記第2方向の端部から径方向外側に延出する段差面と、
    前記第1端面から前記第2方向に延在し、前記被嵌合面に開口する複数の保持溝と、
    を有し、
    前記樹脂プーリは、
    前記第1方向を向く第1樹脂端面と、
    前記第2方向を向き、前記段差面と当接する第2樹脂端面と、
    内周面であり、前記被嵌合面と当接する嵌合面と、
    前記第1樹脂端面から前記第2方向に延在し、前記嵌合面に開口し、かつ前記保持溝と径方向に対向する複数の保持穴と、
    を有し、
    前記抑え部材は、
    前記保持溝に圧入される基部と、
    前記基部から径方向外側に延在し、前記保持穴に収容される本体部と、
    を有し、
    前記本体部は、
    周方向の一方を向き、前記軸方向に対して傾斜する第1側面と、
    前記周方向の他方を向き、前記軸方向に対して傾斜する第2側面と、
    を有し、
    前記保持穴は、
    前記第1側面と対向し、前記第1側面と平行な第1樹脂側面と、
    前記第2側面と対向し、前記第2側面と平行な第2樹脂側面と、
    を有し、
    前記第1側面と前記第1樹脂側面は、前記第2方向に向かうにつれて前記周方向の他方に配置され、
    前記第2側面と前記第2樹脂側面は、前記第2方向に向かうにつれて前記周方向の一方に配置される
    プーリ構造体。
  2. 前記本体部と前記保持穴は、前記軸方向及び前記周方向で切った断面形状が三角形状となっている
    請求項1に記載のプーリ構造体。
  3. 前記本体部は、前記第1側面の前記第2方向の端部と、前記第2側面の第2方向の端部と、が合流する先端部を有し、
    前記保持穴は、前記第1樹脂側面の前記第2方向の端部と、前記第2樹脂側面の第2方向の端部と、が合流する隅部を有し、
    前記先端部と前記隅部は、テーパ状となっている
    請求項1に記載のプーリ構造体。
  4. 前記第1側面及び前記第1樹脂側面は、前記軸方向に対する傾斜角度が前記第2側面及び前記第2樹脂側面と同一である
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプーリ構造体。
  5. 前記基部及び前記保持溝は、前記周方向の幅が径方向外側よりも径方向内側の方が大きい
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプーリ構造体。
  6. 前記保持溝と前記保持穴は、前記周方向に等間隔で設けられている
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプーリ構造体。
  7. 前記保持溝は、
    互いに前記周方向に等間隔で配置される複数の第1保持溝と、
    前記第1保持溝同士の間に配置され、互いに前記周方向に等間隔で配置される複数の第2保持溝と、
    を有し、
    前記保持穴は、
    前記第1保持溝と前記径方向に対向する第1保持穴と、
    前記第2保持溝と前記径方向に対向する第2保持穴と、
    を有し、
    前記第1保持溝は、前記周方向の一方に配置される第2保持溝よりも前記周方向の他方に配置される第2保持溝の方が近い
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプーリ構造体。
  8. 前記第1保持溝の前記周方向の中央と前記軸心を結ぶ第1仮想線と、前記第1保持溝に対し前記周方向の他方に配置される前記第2保持溝の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第2仮想線と、が成す第1角度は、前記第1保持穴の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第3仮想線と、前記第1保持穴に対し前記周方向の他方に配置される前記第2保持穴の周方向の中央と前記軸心を結ぶ第4仮想線と、が成す第2角度よりも小さい
    請求項7に記載のプーリ構造体。
  9. 前記抑え部材は、
    前記本体部が第1保持穴に収容される第1抑え部材と、
    前記本体部が第2保持穴に収容される第2抑え部材と、
    を有し、
    前記第1抑え部材の前記第2側面と前記第2抑え部材の前記第1側面は、対向している 請求項7又は請求項8に記載のプーリ構造体。
  10. 前記円筒部材は、ボールねじ装置のナットと一体化している
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプーリ構造体。
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