JP2023025379A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重露光に伴うスイッチングノイズを低減する。【解決手段】第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第1発光素子列と、第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第2発光素子列とを第1の方向に直交する第2の方向に順に配置したチップを有し、感光体に対して第1発光素子列で露光した露光位置を第2発光素子列で多重露光する露光装置と、露光装置を制御するための信号を送信するコントローラと、を備え、露光装置は、各発光素子に対して、ライン同期信号の入力ごとに、ライン同期信号の入力から第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又はライン同期信号の入力から第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を出力し、第1の方向又は第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる。【選択図】 図18

Description

本発明は、感光体を露光する露光装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置においては、LEDや有機ELなどを用いた露光装置を用いて、感光ドラムを露光し、潜像形成を行う方式が一般的に知られている。前記露光装置は、感光ドラムの回転軸線方向(長手方向)に配列した発光素子列と、前記発光素子列の光を感光ドラム上に結像するロッドレンズアレイで構成される。前記LEDや有機ELは、発光面からの光の照射方向がロッドレンズアレイと同一方向となる面発光形状を有する構成が知られている。
ここで、発光素子列の長手方向の長さは感光ドラムにおける画像領域幅に応じて決まり、発光素子の間隔はプリンタの解像度に応じて決まる。例えば、1200dpiのプリンタの場合、画素の間隔が21.16μm(小数点3桁以降は省略)であるため、発光素子の間隔も21.16μmとなる。このような露光装置を用いたプリンタでは、レーザビームをポリゴンモータで偏向走査するレーザ走査方式のプリンタと比較して、使用する部品数が少ないため、装置の小型化、低コスト化が容易である。
有機ELはレーザやLEDと比較すると発光強度が小さい。そのため、感光ドラムの長手方向に複数の発光素子を配置して形成した発光素子列を、感光ドラムの長手方向に垂直な回転方向にも複数配置し、複数の発光素子列によって感光ドラム上の同一箇所を多重露光することで必要な光量を確保するものがある。
このような多重露光を行うプリンタの中には、露光タイミングを発光素子列ごとに調整するものがある。特許文献1では、多重露光を行う際に画像データとともに点灯間隔も保持し、副走査方向の露光タイミングを調整することで、ラインピッチの疎密を補正している。
特許第6107227号
しかしながら、多重露光を行うプリンタでは、ライン同期信号に合わせて感光ドラムの長手方向及び長手方向に垂直な方向に配置された複数の発光素子が一斉に点灯する。すると、複数の発光素子を点灯させる信号が一斉に変化するため、同時に変化する信号数が多く、スイッチングノイズが大きくなるという課題がある。
そこで本発明の目的は、多重露光に伴うスイッチングノイズを低減することである。
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、感光体と、前記感光体の回転軸線方向である第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第1発光素子列と、前記第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第2発光素子列とを前記第1の方向に直交する第2の方向に順に配置したチップを有し、前記感光体に対して前記第1発光素子列で露光した露光位置を前記第2発光素子列で多重露光する露光装置と、前記露光装置に対して、前記露光装置を制御するための信号を送信するコントローラと、を備え、前記露光装置は、各発光素子に対して、ライン同期信号の入力ごとに、ライン同期信号の入力から第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又はライン同期信号の入力から前記第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を出力し、前記第1の方向又は前記第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、ことを特徴とする。
本発明によれば、多重露光に伴うスイッチングノイズを低減することができる。
画像形成装置の全体構成を示す模式断面図 (a)(b)は露光ヘッドと感光ドラムの位置関係を示す図 (a)(b)(c)プリント基板の説明図 発光素子アレイチップの構成の説明図 発光部の構成の説明図 (a)(b)発光素子の配列を説明する図、(c)(d)多重露光のスポットの説明図 画像コントローラ部とプリント基板のブロック図 発光素子アレイチップ内の回路ブロック図 画像データ格納部の回路構成図 画像データ格納部の動作を表すタイミングチャート 画像データ格納部の動作を表すタイミングチャート パルス信号生成部のブロック図 パルス信号生成の説明図 パルス信号生成の説明図 点灯制御部の説明図 点灯制御部のブロック図 多重露光の各回で生成されるパルス信号の波形を説明する図 (a)(b)パルス信号の変化タイミングを説明する図 (a)(b)感光ドラム上の露光位置の説明図 (a)アナログ部のブロック図、(b)駆動部回路の説明図
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置全体の構成)
本実施例における電子写真方式の画像形成装置について簡単に説明する。図1に、画像形成装置全体の構成を示す。本画像形成装置は、スキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105及び、これらを制御するプリンタ制御部(不図示)から構成される。
スキャナ部100は、原稿台に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを作成する。作像部103では、像担持体(感光体)としての感光ドラム102を回転駆動し、帯電器107によって感光ドラム102を帯電させる。露光装置としての露光ヘッド106は、前記画像データに応じて発光し、配列された発光素子群のチップ面で発光した光を感光ドラム102に集光し、静電潜像を形成する。現像器108は、感光ドラム102に形成された静電潜像に対してトナーを現像する。現像されたトナー像は、転写ベルト111上に搬送された紙上に転写される。作像部は、前記一連の電子写真プロセス(帯電、露光、現像、転写)を行う作像ユニットを4連持ち、各々シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べることで、フルカラーの画像を形成する。前記4連の作像ユニットは、シアンの作像ユニットの作像開始から所定時間経過後に、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像動作を順次実行していく。
給紙/搬送部105では、本体内給紙ユニット109a、109b、外部給紙ユニット109c、手差し給紙ユニット109dのうち、予め指示された給紙ユニットから記録媒体としての紙を給紙し、給紙された紙はレジローラ110まで搬送される。レジローラ110は、前述した作像部103において形成されたトナー像が紙上に転写されるタイミングで、転写ベルト111上に紙を搬送する。転写ベルト111の対向位置には、光学センサ113が配置されており、各作像ユニット間の色ズレ量を導出するため、転写ベルト111上に印字されたテストチャートの位置検出を行う。ここで導出された色ズレ量は、画像コントローラ部700(図7参照)に通知され、各色の画像位置が補正される。この制御によって、紙上に色ずれのないフルカラートナー像が転写される。定着部104は、ローラの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵し、前記転写ベルト111上からトナー像が転写された紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着する。画像が定着された紙を、排紙ローラ112にて画像形成装置外部に排紙する。
プリンタ制御部(不図示)は、MFP全体を制御するMFP制御部と通信して、その指示に応じて制御を実行すると共に、前述のスキャナ、作像、定着、給紙/搬送の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるよう指示を行う。なお、MFPとはマルチファンクションプリンタの略であり、MFP全体とは画像形成装置全体を指す。ここでは、画像形成装置として、プリンタ、コピー、画像読取、FAXの機能を1台に持たせた多機能複合機(マルチファンクションプリンタ)を例示しているが、これに限定されるものではない。
(露光ヘッドの構成)
図2を用いて、感光ドラム102に露光を行う露光装置としての露光ヘッド106について説明する。図2(a)、図2(b)に感光ドラム102に対する露光ヘッド106の配置の様子と、発光素子群201から出射した光が、ロッドレンズアレイ203により感光ドラム102に集光する様子を示す。
露光ヘッド106及び感光ドラム102は、不図示の取り付け部材によって、各々、画像形成装置に取り付けられている。露光ヘッド106は、発光素子群201と、発光素子群201を実装したプリント基板202、ロッドレンズアレイ203と、ロッドレンズアレイ203とプリント基板202を取り付けるハウジング204で構成されている。露光ヘッド106は、工場では露光ヘッド106単体で組み立て調整作業を行い、集光位置でのスポットを所定サイズに調整するピント調整、光量調整が行われる。ここで、感光ドラム102とロッドレンズアレイ203の間の距離、ロッドレンズアレイ203と発光素子群201の間の距離は、所定の間隔となるように配置されることで発光素子群201からの出射光が感光ドラム102上に結像される。このため、ピント調整時においては、ロッドレンズアレイ203と発光素子群201との距離が所望の値となるように、ロッドレンズアレイ203の取り付け位置の調整が行われる。また、光量調整時においては、各発光素子を個別に順次発光させていき、ロッドレンズアレイ203を介して集光させた光が、所定光量になるように各発光素子の駆動電流が調整される。
(基板の構成)
図3に発光素子群201を配列したプリント基板202を示す。図3(a)は発光素子群201が実装されている面とは反対の面(以降、発光素子非実装面と呼称)、図3(b)は発光素子群201が実装されている面(以降、発光素子実装面と呼称)を示す。プリント基板202は、図3(a)に示す発光素子非実装面、及び図3(b)に示す発光素子実装面の両面に部品を実装可能な基板である。
図3(b)に示すように、プリント基板202の発光素子実装面には、複数の発光素子からなる発光素子群201が実装されている。発光素子群201は、20個の発光素子アレイチップ400-1~400-20を千鳥状に配列した構成から成る。各発光素子アレイチップ内には、発光素子がチップの第1の方向である長手方向に748個、第1の方向に直交する第2の方向である短手方向に6列、所定の解像度ピッチで配列されている。本実施例では、チップ長手方向及び短手方向に隣接する発光素子のピッチは、ともに1200dpiの解像度のピッチ(約21.16μm)となっており、チップ内における長手方向748個の発光点の端から端までの間隔は、約15.8mmである。発光素子群201は、20個のチップが配列されることで、感光ドラム102の長手方向に露光可能な発光素子数は14960素子となり、約316mmの画像幅に対応した画像形成が可能となる。発光素子アレイチップ400-1~400-20は千鳥状に2列に配置されており、各列はプリント基板202の長手方向に沿って配置される。図3(c)に、発光素子アレイチップ400のチップ間の境界部の様子を示す。チップ間の境界部においても、発光素子の長手方向のピッチは、1200dpiの解像度のピッチ(約21.16μm)となっている。また、前記2列のチップの発光点の間隔(図中S)は、約105μm(1200dpiで5画素分)となるように配置される。
また、露光ヘッド106の長手方向の発光点の間隔(図中L)は、約21.16μm(1200dpiで1画素分)となっている。なお、本発明においては、前記発光素子アレイチップ間の間隔S、Lは、前述した値に限定する必要はないものとする。
図3(a)に示すように、プリント基板202の発光素子非実装面には、画像コントローラ部700(図7参照)から発光素子アレイチップを制御する制御信号と、電源ラインを接続するコネクタ305が配置されている。前記コネクタ305を介して各発光素子アレイチップ400は駆動される。
(発光素子アレイチップの構成)
図4に発光素子アレイチップ400の平面構成の概略を示す。なお、図中の矢印X方向は感光ドラム102の回転軸線方向(長手方向)であり、チップの第1の方向である。矢印Y方向は感光ドラム102の回転方向であり、チップの前記第1の方向に直交する第2の方向である。発光素子アレイチップ400は、発光基板402の上に複数の発光素子を含む発光部404、ワイヤボンディングパッド(WBパッド)408が形成されている。尚、発光基板402には発光部404を制御するための回路部406が内蔵されている。回路部406はアナログ駆動回路、デジタル制御回路の両方を含んだ構成となっている。回路部406の電源供給や発光素子アレイチップ400外からの信号などの入出力はワイヤボンディングパッド408を通じて行われる。
(発光部の構成)
発光部404について図5を用いて説明する。なお、図中の矢印Z方向は矢印X方向及び矢印Y方向に垂直で発光部404からの光が出射する方向である。図5は図4中のA-A部断面の一部、発光素子1つ分とその周囲の概略図である。発光基板402上に複数の下部電極504、発光層506、上部電極508が形成された構成である。下部電極504は独立電極であり、上部電極508は共通電極である。下部電極504は図5に示すように、図中の矢印X方向に幅W、また矢印X方向に隣接する下部電極504との間に所定の間隔dを空けて複数形成される。下部電極504と上部電極508の間に発光層506が形成される。尚、発光層506は連続して形成されていても、下部電極504とほぼ同等の大きさに分断されていても良い。発光素子602は、独立した下部電極504の1つと、発光層506、上部電極508で囲まれた部分で1素子を形成する。複数の下部電極504のうちの所望の電極を選択し、選択された下部電極504と上部電極508を通じて発光層506に通電する事で選択された下部電極504に対応する場所の発光層506を発光させ、上部電極508を通して出射光510として出射させる。下部電極504としては発光層506の発光波長に対して反射率の高い金属が好ましく、本実施例ではAgを用いる。他にもAlまたはその合金などを用いることができる。また、上部電極508としては発光層506の発光波長に対して透明である事が好ましく、本実施例では酸化インジウム錫(ITO)を用いる。本実施例では発光層506として、有機EL膜を用いるが、有機EL層以外でも無機EL層などでも良い。
(発光部の配列)
発光部404の配列について、図6(a)及び図6(b)を用いて説明する。図6(a)は発光部404における発光素子の配列を示す図である。図6(a)に示すように、発光部404は、複数の発光素子602を列状に配置して構成される。複数の発光素子602が図中の矢印X方向に所定の間隔(例えば1200dpiとして21.16μmピッチ)で矢印X方向に列状に配列され、かつ、矢印Y方向にも複数配列され、複数の発光素子列(図6(a)中の604-1~604-m)を形成する。
言い換えれば、発光部404は、第1の方向である矢印X方向に沿って配置した複数の発光素子602から形成される発光素子列604を、第1の方向に直交する第2の方向である矢印Y方向に順に配置して構成される。具体的には、発光部404は、個数nの発光素子602が矢印X方向に所定の間隔で矢印X方向に列状に配列され、発光素子列604を形成している。かつ、発光部404は、このように形成した列数mの発光素子列604(第1発光素子列604-1、第2発光素子列604-2、…第m発光素子列604-m)を矢印Y方向に順に配置して構成される。
図中、W1は矢印X方向の発光素子602の幅であり、d1は矢印X方向の発光素子602の隣接間隔である。発光層506が十分に薄い場合には発光素子602のサイズは実質的に下部電極504と同じであり、W1は図5中のW、d1は図5中のdと見なしてよい。発光素子602の矢印Y方向の幅W2、間隔d2、発光素子列604の列数mはそれぞれ矢印Y方向の走査速度や必要光量及び解像度を考慮して決定すればよい。本実施例においては幅W1を20.9μm、間隔d1を0.26μmとして、21.16μmピッチに配列した。また、幅W2を幅W1と同じく20.9μm、幅d2を幅d1と同じく0.26μmとして、21.16μmピッチに配列した。また、列数mは6とする。
図6(b)は発光素子列604-1の断面概略図である。図6(b)に示すように下部電極504を幅W1、間隔d1で図中矢印X方向に配置している。個々の発光素子602は、個々の下部電極504が上部電極508と対向する部分、及びその間の発光層506によって構成される。個々の発光素子の構成例として、発光素子602-13を図6(b)中、点線で囲んだ部分で示す。
なお、図6(a)の矢印Y方向に配列する発光素子は、同時に点灯した場合、感光ドラム102上においてW2+d2の距離間隔で、感光ドラム102の回転方向の異なる位置に露光する。感光ドラム102の回転速度に応じて、各発光素子の点灯タイミングを時間シフトすることで、感光ドラム102上に略同一位置で露光することが可能になる。前記略同一位置で矢印Y方向に配列した発光素子を露光する状態を多重露光と呼称する。例えば、図6(a)に示す第1発光素子列604-1で露光した露光位置(略同一位置)を第2発光素子列604-2で多重露光する。
図6(c)及び図6(d)に発光素子のスポットの様子を示す。ここでは、矢印Y方向に配置した2つの発光素子を感光ドラム上に露光した場合を例示して説明する。図6(c)は、矢印Y方向に配置した2つの発光素子を同時に点灯させた時のスポットの様子を示す図である。2つの発光素子602-m1、602-m2は矢印Y方向に配置されているため、同時に発光すると、感光ドラム102上でのスポットも矢印Y方向に並んで形成される。図6(d)は、感光ドラム102の回転方向と回転速度Vdr(mm/s)に応じて、回転方向下流の発光素子602の点灯タイミングを、式(1)に従い遅延させた時のスポットの様子を示す図である。なお、図6(d)では、感光ドラムに対して、発光素子602-m1で露光した露光位置に、発光素子602-m2で多重露光した場合を例示している。ここで、発光素子602の幅W2(μm)、発光素子602の間隔d2(μm)とすると、感光ドラム上でのスポット位置(露光位置)が一致するタイミングTdelay(s)は、式(1)で表される。
Tdelay=((W2+d2)÷1000)÷Vdr 式(1)
また本実施例では、各画素の発光時間の最大値Tw(s)は、矢印Y方向の1ライン時間に等しくなるように発光信号が生成され、解像度(例えば1200dpi)と回転速度Vdrより式(2)で表される。
Tw=(25.4÷1200)÷Vdr 式(2)
多重露光により、複数の発光素子により感光ドラムの同一位置での露光が可能となり、感光ドラム102が受光する光量は、矢印Y方向に配列する発光素子の数に比例して大きくすることが可能となる。本実施例では、1つの発光素子アレイチップが矢印Y方向に6つの発光素子(発光素子列)を配列し、階調表現に用いている。
(制御ブロック)
図7に、画像コントローラ部700、プリント基板202のブロック図を示す。本実施例においては、説明を簡易化するために単色の処理について説明するが、同様の処理を4色同時に並列処理するものとする。
(画像コントローラ部)
画像コントローラ部700は、プリント基板202とは異なる装置側(ここでは画像形成装置)に設けられている。画像コントローラ部700は、プリント基板202に対してプリント基板202を制御するための信号を送信する。前記信号は、画像データの有効範囲を表すチップセレクト信号、クロック信号、画像データ、画像データの1ライン毎の区切りを表す信号(以降ライン同期信号と呼称)、CPU703との通信信号である。前記各々の信号は、チップセレクト信号線cs_x705、クロック信号線clk706、画像データ信号線data707、ライン同期信号線lsync_x708、通信信号線709を介してプリント基板202内の発光素子アレイチップ400に送信される。画像コントローラ部700では、画像データに対する処理と、印字タイミングに対する処理が行われる。画像コントローラ部700は、画像データ生成部701、チップデータ変換部702、CPU703、同期信号生成部704を有する。
画像データ生成部701では、スキャナ部100、あるいは、画像形成装置外部から受信した画像データに対して、CPU703により指示された解像度でディザリング処理を行いプリント出力のための画像データを生成する。本実施例では、1200dpiの解像度でディザリング処理を行うものとする。また、画像データは3bit幅で濃度値0~7の8階調を表し、7が最大濃度を表すものとする。
同期信号生成部704は、ライン同期信号を生成する。CPU703は、事前に定められた感光ドラム102の回転速度に対して、感光ドラム102表面が回転方向に1200dpiの画素サイズ(約21.16μm)移動する周期を1ライン周期として、同期信号生成部704に信号周期の時間間隔を指示する。例えば紙搬送方向に200mm/sの速度で印字する場合、1ライン周期を105.8μs(小数点2桁以下省略)として時間間隔を指示する。紙搬送方向の速度については、感光ドラムの速度制御手段(不図示)に設定する印字速度の設定値(固定値)を用いてCPU703が算出するものとする。
チップデータ変換部702は、同期信号生成部704で生成したライン同期信号に同期して1ライン分の画像データを発光素子アレイチップ毎に分割し、クロック信号とチップセレクト信号とともにプリント基板202へ送る。
(プリント基板)
次にプリント基板202の構成について説明する。プリント基板202は、複数の発光素子アレイチップ400、ヘッド情報格納部710を有する。
ヘッド情報格納部710は各発光素子アレイチップ400の発光量や実装位置情報といったヘッド情報を格納する記憶装置であり、通信信号線709を介してCPU703と接続されている。クロック信号線706、画像データ信号線707、ライン同期信号線708、通信信号線709は発光素子アレイチップ400の全てに接続されている。チップセレクト信号線705は発光素子アレイチップ400-1の入力に接続されている。さらにチップセレクト信号線705は発光素子アレイチップ400-1の出力が信号線711-1を介して発光素子アレイチップ400-2の入力に接続されている。さらにチップセレクト信号線705は発光素子アレイチップ400-2の出力が信号線711-2を介して発光素子アレイチップ400-3の入力に接続されている。このようにチップセレクト信号線705はカスケード接続になっている。各発光素子アレイチップ400には、入力チップセレクト信号、クロック信号、ライン同期信号、画像データ信号、通信信号で設定された設定値を基に発光素子を発光させる。また、次チップ用のチップセレクト信号を生成する。
(チップ内部のデジタル回路ブロック)
図8に発光素子アレイチップ400内の回路ブロック図を示す。発光素子アレイチップ400内の回路部406はデジタル部800とアナログ部806から成る。デジタル部800はクロック信号に同期して、通信信号によって予め設定された設定値、チップセレクト信号、画像データ信号、ライン同期信号を基に発光素子を発光させるためのパルス信号を生成し、アナログ部806へ送る機能と、入力されてきたチップセレクト信号から次チップ用のチップセレクト信号を生成する機能を持つ。
通信IF部801はCPU703からの通信信号に基づいて、レジスタ部802に対する設定値のライト及びリードを制御する。
レジスタ部802は動作に必要な設定値を格納する。この設定値には、パルス信号生成部805で生成するパルス信号の幅情報とライン同期信号の周期情報、アナログ部806で設定する駆動電流の設定情報がある。
チップセレクト信号生成部803は入力されてきたチップセレクト信号を遅延させ、次チップ用のチップセレクト信号を生成する。
画像データ格納部804は、入力されてきたチップセレクト信号が有効な間の画像データを保持し、ライン同期信号に同期して画像データを点灯制御部807に出力する。詳細は後述する。
パルス信号生成部805はレジスタ部802で設定されたパルス信号の幅情報及びライン同期信号周期を基に対応する発光素子列内の発光素子を点灯させる際に必要なパルス信号を生成し、点灯制御部807に出力する。詳細は後述する。
点灯制御部807は画像データ格納部804からの画像データを基に、発光素子毎にパルス信号生成部805からのパルス信号をアナログ部806に出力するか否かを制御する。詳細は後述する。
アナログ部806はデジタル部800で生成されたパルス信号を基に、発光素子を駆動する為に必要な信号を生成する。詳細は後述する。
次に画像データ格納部804の動作について説明する。図9は画像データ格納部804の回路構成図である。
本実施例ではチップセレクト信号をcs_x、ライン同期信号をlsync_xとし、負論理信号とするが、正論理であってもよい。また、クロック信号をclk、画像データ信号をdataとする。クロックゲート回路910はチップセレクト信号cs_xの反転信号とクロック信号clkの論理積を出力とし、cs_xが有効な時のみフリップフロップ回路911にクロック信号s_clkを出力する。フリップフロップ回路911は画像データ格納部804へ入力されてきた画像データ信号dataを大元の入力とし、発光素子アレイチップの長手方向に設けられた発光素子数と同じ数(本実施例では748)が直列接続されている。フリップフロップ回路911はクロックゲート回路910から送られてきたクロック信号s_clkで動作する。
以下、フリップフロップ回路について説明する。代表して、フリップフロップ回路912-000、913-000、914-000、915-000、916-000、917-000について説明する。他のフリップフロップ回路912-001~912-747、913-001~913-747、914-001~914-747、915-001~915-747、916-001~916-747、917-001~917-747についても同様である。
フリップフロップ回路912-000は、フリップフロップ回路911-000の出力(dly_data_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路912-000の出力(buf_data_0_000)は点灯制御部807とフリップフロップ回路913-000に入力される。フリップフロップ回路913-000はフリップフロップ回路912-000の出力(buf_data_0_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路913-000の出力(buf_data_1_000)はフリップフロップ回路914-000と点灯制御部807に入力される。フリップフロップ回路914-000はフリップフロップ回路913-000の出力(buf_data_1_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路914-000の出力(buf_data_2_000)はフリップフロップ回路915-000と点灯制御部807に入力される。フリップフロップ回路915-000はフリップフロップ回路914-000の出力(buf_data_2_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路915の出力(buf_data_3_000)はフリップフロップ回路916-000と点灯制御部807に入力される。フリップフロップ回路916-000はフリップフロップ回路915-000の出力(buf_data_3_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路916-000の出力(buf_data_4_000)はフリップフロップ回路917-000と点灯制御部807に入力される。フリップフロップ回路917-000はフリップフロップ回路916-000の出力(buf_data_4_000)を入力とし、ライン同期信号lsync_xで動作する。フリップフロップ回路917-000の出力(buf_data_5_000)は点灯制御部807に入力される。
図10は画像データ格納部804の感光ドラムの長手方向の動作を表すタイミングチャートである。図中の信号名は図9に示している。cs_x=0をclkの立上りでとらえた時刻T0から時刻T1の間、画像データはdata→dly_data_000→dly_data_001→…といった具合に順にシフトしていく。cs_x=0はクロック信号が感光ドラムの長手方向の発光素子数と同じ数、748だけ入力されるものとする。こうすることで、1ライン分の画像データがdly_data_000~dly_data_747に保持されることとなる。時刻T1以降はcs_x=1であるためにシフト動作は行われずに保持される。時刻T2でlsync_x=0をclkの立上りでとらえると、dly_data_000→buf_data_0_000、dly_data_001→buf_data_0_001、…といった具合に1ライン分の画像データが一斉にbuf_data_0_000~buf_data_0_747としてシフトし、点灯制御部807に出力される。
図11は画像データ格納部804の感光ドラムの回転方向の動作を表すタイミングチャートである。図11では、代表して図9に示すフリップフロップ回路912-000の出力buf_data_0_000、フリップフロップ回路913-000の出力buf_data_1_000、フリップフロップ回路914-000の出力buf_data_2_000、フリップフロップ回路915-000の出力buf_data_3_000、フリップフロップ回路916-000の出力buf_data_4_000、フリップフロップ回路917-000の出力buf_data_5_000について説明する。図9に示す他のフリップフロップ回路の出力buf_data_0_001~buf_data_0_747、buf_data_1_001~buf_data_1_747、buf_data_2_001~buf_data_2_747、buf_data_3_001~buf_data_3_747、buf_data_4_001~buf_data_4_747、buf_data_5_001~buf_data_5_747の全てにおいて同様である。
図示する通り、lsync_xの0から1への立上り毎に、dly_data_000→buf_data_0_000、buf_data_0_000→buf_data_1_000、・・・といった具合にシフトする。このため、時刻T0におけるdly_data_000の値B000の値が時刻T1でbuf_data_0_000、時刻T2でbuf_data_1_000、時刻T3でbuf_data_2_000、・・・といった具合に点灯制御部807に出力される。感光ドラム上で先に露光される方の発光素子から順にbuf_data_0_000、buf_data_1_000、buf_data_2_000、buf_data_3_000、buf_data_4_000、buf_data_5_000を接続することで、多重露光を実現する。
次にパルス信号生成部805について説明する。図12にパルス信号生成部805のブロック図を示す。
パルス信号生成部805は、反転バッファ1001、切替信号生成部1002、出力決定部1003、カウンタ部1004から成る。パルス信号生成部805は、画像コントローラ部700から送信された信号に基づいて、ライン同期信号の入力から発光を開始する開始タイミングが異なる複数のパルス信号を生成する。
出力決定部1003は、各発光素子列ごとに2つずつ設けられている。すなわち、出力決定部1003は、各発光素子列において第1の方向(図6(a)に示す矢印X方向)に隣接する一方の発光素子と他方の発光素子に対してそれぞれ設けられている。
切替信号生成部1002は、ライン同期信号の入力ごとに、HighとLowの反転を繰り返す切替信号pos_selを生成する。生成された切替信号pos_selは、各発光素子列の一方の出力決定部である出力決定部1003-00、1003-11、1003-20、1003-31、1003-40、1003-51と、反転バッファ1001に入力される。反転バッファ1001に入力された信号は、HighがLowに反転され、LowがHighに反転されて出力される。反転バッファ1001の出力は反転切替信号pos_sel_xとして、各発光素子列の他方の出力決定部である出力決定部1003-01、1003-10、1003-21、1003-30、1003-41、1003-50に入力される。
カウンタ部1004ではクロックをカウントし、ライン同期信号の入力ごとにカウントをリセットする。カウンタ部1004の出力であるカウント信号cntは全ての出力決定部1003に入力される。
パルス幅設定信号線1009-0~1009-5はレジスタ部802からの入力であり、6列の発光素子列毎にクロック周期単位で設定されたパルス幅設定値b0~b5を伝送する。パルス幅設定信号線1009-0は出力決定部1003-00と出力決定部1003-01に接続されている。パルス幅設定信号線1009-1は出力決定部1003-10と出力決定部1003-11に接続されている。パルス幅設定信号線1009-2は出力決定部1003-20と出力決定部1003-21に接続されている。パルス幅設定信号線1009-3は出力決定部1003-30と出力決定部1003-31に接続されている。パルス幅設定信号線1009-4は出力決定部1003-40と出力決定部1003-41に接続されている。パルス幅設定信号線1009-5は出力決定部1003-50と出力決定部1003-51に接続されている。
ライン同期信号周期設定線1010はレジスタ部802からの入力であり、クロック周期単位で数えたライン同期信号の入力周期設定値cを伝送する。ライン同期信号周期設定線1010は全ての出力決定部1003に接続されている。
出力決定部1003ではカウント信号cnt、切替信号pos_sel又は反転切替信号pos_sel_x、パルス幅設定信号線1009によって伝送されるパルス幅設定値bおよびライン同期信号周期設定線1010によって伝送されるライン同期信号周期設定値cに応じたパルス信号line_pulseを生成する。
次に出力決定部1003の動作について説明する。以下、代表して出力決定部1003-00について説明する。出力決定部1003-00については、カウント信号cnt、切替信号pos_sel、パルス幅設定信号線1009-0によって伝送されるパルス幅設定値b0およびライン同期信号周期設定線1010によって伝送されるライン同期信号周期設定値cに応じたパルス信号line_pulse_00が出力となる。
出力決定部1003-11、1003-20、1003-31、1003-40、1003-51については、接続されるパルス幅設定信号線、出力が以下のようになるだけで動作は出力決定部1003-00と同じである。出力決定部1003-11、1003-20、1003-31、1003-40、1003-51については、接続されるパルス幅設定信号線1009-0が1009-1、1009-2、1009-3、1009-4、1009-5となる。また出力line_pulse_00がline_pulse_11、line_pulse_20、line_pulse_31、line_pulse_40、line_pulse_51となる。
また、出力決定部1003-01、1003-10、1003-21、1003-30、1003-41、1003-50については、入力される切替信号pos_selが反転切替信号pos_sel_xとなる。また、出力決定部1003-01、1003-10、1003-21、1003-30、1003-41、1003-50については、接続されるパルス幅設定信号線、出力が以下のようになるだけで動作は出力決定部1003-00と同じである。出力決定部1003-01、1003-10、1003-21、1003-30、1003-41、1003-50については、接続されるパルス幅設定信号線1009-0が1009-0、1009-1、1009-2、1009-3、1009-4、1009-5となる。また、出力line_pulse_00がline_pulse_01、line_pulse_10、line_pulse_21、line_pulse_30、line_pulse_41、line_pulse_50となる。
図13に出力決定部1003-00の動作タイミングチャートを示す。
切替信号pos_selがLowの時、カウント信号cntがc-b0未満ではLow、c-b0以上ではHighを出力する。こうすることで、ライン同期信号周期cのうち、次のライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻t1)に寄って、パルス幅b0の間Highとなるパルス信号line_pulse_00が生成される。一方、切替信号pos_selがHighの時、カウント信号cntがb0未満ではHigh、b0以上ではLowを出力する。こうすることで、ライン同期信号周期cのうち、ライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻t1)に寄って、パルス幅b0の間Highとなるパルス信号line_pulse_00が生成される。
言い換えれば、切替信号pos_selがLowの時に生成されるパルス信号line_pulse_00は、ライン同期信号の入力(時刻t0)から第1開始タイミング(時刻t01)で発光を開始する第1パルス信号である。一方、切替信号pos_selがHighの時に生成されるパルス信号line_pulse_00は、ライン同期信号の入力(時刻t1)から前記第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミング(時刻t1)で発光を開始する第2パルス信号である。
すなわち、出力決定部1003-00から出力されるパルス信号line_pulse_00は、ライン同期信号の入力ごとに入力される切替信号pos_selにより、第1パルス信号、第2パルス信号の順に交互に切り替えられる。
一方、図示していないが、出力決定部1003-01は、ライン同期信号の入力ごとに入力される切替信号pos_selが反転切替信号pos_sel_xとなる。そのため、出力決定部1003-01から出力されるパルス信号line_pulse_01は、ライン同期信号の入力ごとに入力される反転切替信号pos_sel_xにより、前記第2パルス信号、前記第1パルス信号の順に交互に切り替えられる。
図14はパルス信号生成部805で生成される12本のパルス信号の関係を示すタイミングチャートである。なお、各発光素子列ごとの出力決定部に入力されるパルス幅b0~b5(図12参照)は全て同じ値であるパルス幅bに設定されているものとする。また時刻t0~t6は、ライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻)である。また周期cは、ライン同期信号の入力タイミングから、次のライン同期信号の入力タイミングまでの1周期である。
まず、時刻t0から時刻t1の間に着目すると、パルス信号line_pulse_00、line_pulse_11、line_pulse_20、line_pulse_31、line_pulse_40、line_pulse_51は、周期cのうち、後寄りである時刻(t0+c-b)から時刻t1までのパルス幅bの間Highとなる。一方、パルス信号line_pulse_01、line_pulse_10、line_pulse_21、line_pulse_30、line_pulse_41、line_pulse_50は、周期cのうち、前寄りである時刻t0から時刻(t0+b)までのパルス幅bの間Highとなる。
言い換えれば、時刻t0から時刻t1の間、各発光素子列の一方の出力決定部から出力されるパルス信号line_pulse_00、line_pulse_11、line_pulse_20、line_pulse_31、line_pulse_40、line_pulse_51は、ライン同期信号の入力(時刻t0)から第1開始タイミングで(時刻t01)発光を開始する第1パルス信号である。一方、時刻t0から時刻t1の間、各発光素子列の他方の出力決定部から出力されるパルス信号line_pulse_01、line_pulse_10、line_pulse_21、line_pulse_30、line_pulse_41、line_pulse_50は、ライン同期信号の入力(時刻t0)から前記第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミング(時刻t0)で発光を開始する第2パルス信号である。
次に、時刻t1から時刻t2の間に着目すると、時刻t0から時刻t1の間とは逆に、パルス信号line_pulse_00、line_pulse_11、line_pulse_20、line_pulse_31、line_pulse_40、line_pulse_51は、周期cのうち、前寄りである時刻t1から時刻(t1+b)までのパルス幅bの間Highとなる。一方、パルス信号line_pulse_01、line_pulse_10、line_pulse_21、line_pulse_30、line_pulse_41、line_pulse_50は、周期cのうち、後寄りである時刻(t1+c-b)から時刻t2までのパルス幅bの間Highとなる。
言い換えれば、時刻t1から時刻t2の間、各発光素子列の一方の出力決定部から出力されるパルス信号line_pulse_00、line_pulse_11、line_pulse_20、line_pulse_31、line_pulse_40、line_pulse_51は、ライン同期信号の入力(時刻t1)から前記第2開始タイミング(時刻t1)で発光を開始する第2パルス信号である。一方、時刻t1から時刻t2の間、各発光素子列の他方の出力決定部から出力されるパルス信号line_pulse_01、line_pulse_10、line_pulse_21、line_pulse_30、line_pulse_41、line_pulse_50は、ライン同期信号の入力(時刻t1)から前記第1開始タイミング(時刻t12)で発光を開始する第1パルス信号である。
このように、各パルス信号はライン同期信号の周期ごとに、前寄りにHigh、後寄りにHighが交互に切り替わる。また、ある1周期に着目すると、前寄りにHighのパルス信号が6本、後寄りにHighのパルス信号が6本となっている。
次に点灯制御部807について説明する。
点灯制御部807ではパルス信号生成部805で生成された発光素子列毎のパルス信号を、画像データ格納部804から入力された画像データに従い、発光素子毎にアナログ部806にパルス信号を出力するか否かを制御する。この際、前述の階調表現を行うために、画像データの各bitに対して、何個ずつどの発光素子を割り当てるかを決定している。本実施例での割り当て表を図15に示す。decimal列に画像データ値の10進数表記を、binary列に2進数表記をbit毎に示している。発光素子602-1N~602-6Nの列のNは、感光ドラムの長手方向に配置した複数の発光素子である1~748を表し、ONが点灯、OFFが消灯を意味する。図示する通り、画像データのbit0に発光素子602-1Nを、bit1に発光素子602-2Nと602-3Nの2つを、bit2に発光素子602-4Nと602-5Nと602-6Nの3つをそれぞれ割り当てて制御する。
図16は図15の割り当てを実現する点灯制御部807のブロック図である。図中の[N]はその信号のbitNを表すものとする。
出力パルス信号el_pulse_0_000~el_pulse_0_747は発光素子602-11~602-1748に対応している。出力パルス信号el_pulse_1_000~el_pulse_1_747は発光素子602-21~602-2748に対応している。出力パルス信号el_pulse_2_000~el_pulse_2_747は発光素子602-31~602-3748に対応している。出力パルス信号el_pulse_3_000~el_pulse_3_747は発光素子602-41~602-4748に対応している。出力パルス信号el_pulse_4_000~el_pulse_4_747は発光素子602-51~602-5748に対応している。出力パルス信号el_pulse_5_000~el_pulse_5_747は発光素子602-61~602-6748に対応している。
点灯制御部807にはANDゲート1200が発光素子数分設けられている。なお、本実施例では画像データ格納部804からの画像信号buf_data_0_000~buf_data_5_747、パルス信号生成部805からのパルス信号line_pulse_00~line_pulse_51の両者が正論理であり、アナログ部への出力パルス信号el_pulse_0_000~el_pulse_5_747は1のとき点灯を表すものとしたためにANDゲートを用いたが、入出力のいずれかが負論理の場合はそれに応じた論理ゲートを使用すればよい。
以下、説明のために末尾の添え字に2N、(2N+1)といった表現を用いる。Nは0~373の整数を表す。buf_data_0_2Nと表記した場合には、buf_data_0_000やbuf_data_0_002など、末尾の添え字が偶数であるものを表す。buf_data_0_(2N+1)と表記した場合には、buf_data_0_001やbuf_data_0_003などの末尾の添え字が奇数であるものを表す。
ANDゲート1200-0-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_00が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_0_2Nのbit0がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-0-2Nは、両者の論理積をel_pulse_0_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-0-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_01が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_0_(2N+1)のbit0がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-0-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_0_(2N+1)として出力する。
ANDゲート1200-1-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_10が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_1_2Nのbit1がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-1-2Nは、両者の論理積をel_pulse_1_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-1-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_11が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_1_(2N+1)のbit1がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-1-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_1_(2N+1)として出力する。
ANDゲート1200-2-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_20が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_2_2Nのbit1がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-2-2Nは、両者の論理積をel_pulse_2_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-2-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_21が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_2_(2N+1)のbit1がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-2-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_2_(2N+1)として出力する。
ANDゲート1200-3-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_30が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_3_2Nのbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-3-2Nは、両者の論理積をel_pulse_3_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-3-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_31が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_3_(2N+1)のbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-3-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_3_(2N+1)として出力する。
ANDゲート1200-4-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_40が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_4_2Nのbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-4-2Nは、両者の論理積をel_pulse_4_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-4-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_41が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_4_(2N+1)のbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-4-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_4_(2N+1)として出力する。
ANDゲート1200-5-2Nは、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_50が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_5_2Nのbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-5-2Nは、両者の論理積をel_pulse_5_2Nとして出力する。
ANDゲート1200-5-(2N+1)は、一方にパルス信号生成部805で生成したパルス信号line_pulse_51が共通に入力され、他方に画像信号buf_data_5_(2N+1)のbit2がそれぞれ入力される。ANDゲート1200-5-(2N+1)は、両者の論理積をel_pulse_5_(2N+1)として出力する。
以上のように、発光素子列毎に生成されたパルス信号をアナログ部806に出力するか否かを画像データ信号のbitの値によって制御する。
次に多重露光の各回で生成されるパルス信号の波形について説明する。図17は時刻t0~t1の間、画像信号buf_data_0_2Nが1、画像信号buf_data_1_2N~buf_data_5_2Nが0であり、時刻t1~t6の間、画像信号buf_data_0_2Nが0である場合のel_pulse_0_2N~el_pulse_5_2Nのタイミングチャートである。
前述のとおり、ライン同期信号lsync_xの入力毎に画像データ格納部804内で画像データはシフトするため、時刻t0~t1の間でel_pulse_0_2Nに出力されたパルス信号は画像データのシフトに伴って、時刻t1~t2の間ではel_pulse_1_2N、時刻t2~t3の間ではel_pulse_2_2N、…といった具合に順番に出力される。
パルス信号の波形に着目すると、el_pulse_0_2N~el_pulse_5_2Nの全てでHighの期間は、次のライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻t)に寄った後寄りである。このため、感光ドラム102上での副走査方向(ドラム回転方向)の露光位置は6回の露光全てで揃えることができる。
なお、ここまでパルス信号のHighの期間が、次のライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻t)に寄った後寄りのパルス信号について説明した。しかし、パルス信号のHighの期間が、先のライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻t)に寄った前寄りのパルス信号についても、感光ドラム102上での副走査方向の露光位置が全て揃うことは同じである。また、ここではel_pulse_0_2N~el_pulse_5_2Nについて説明した。しかし、el_pulse_0_(2N+1)~el_pulse_5_(2N+1)についても、後寄りと前寄りの順番が逆になるだけで、感光ドラム102上での副走査方向の露光位置が全て揃うことは同じである。
次に図18(a)及び図18(b)を用いてパルス信号の変化タイミングについて説明する。なお、時刻t0~t6は、ライン同期信号lsync_xの入力タイミング(時刻)である。
図18(a)に時刻t0~t6の間、画像信号buf_data_0_2N~buf_data_5_2Nが全て最大値の7である場合のel_pulse_0_2N~el_pulse_5_2Nのタイミングチャートを示す。
図18(a)に示すパルス信号el_pulse_0_2N、el_pulse_2_2N、el_pulse_4_2Nは、第2の方向(ドラム回転方向)に隣接する一方の発光素子に対して出力されるパルス信号である。時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_0_2N、el_pulse_2_2N、el_pulse_4_2Nは、時刻t01において3本が同時にLowからHighに変化する。言い換えれば、時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_0_2N、el_pulse_2_2N、el_pulse_4_2Nは、ライン同期信号の入力(時刻t0)から第1開始タイミング(時刻t01)で発光を開始する第1パルス信号である。
一方、図18(a)に示すパルス信号el_pulse_1_2N、el_pulse_3_2N、el_pulse_5_2Nは、第2の方向にて前記一方の発光素子に隣接する他方の発光素子に対して出力されるパルス信号である。時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_1_2N、el_pulse_3_2N、el_pulse_5_2Nは、前記時刻t01とは異なる時刻t0において3本が同時に変化する。言い換えれば、時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_1_2N、el_pulse_3_2N、el_pulse_5_2Nは、ライン同期信号の入力(時刻t0)から前記第1開始タイミング(時刻t01)とは異なる第2開始タイミング(時刻t0)で発光を開始する第2パルス信号である。
図18(a)に示す各パルス信号は、1つの発光素子アレイチップ内の各発光素子列において偶数番目の発光素子に対して出力されるパルス信号である。したがって、時刻t0から時刻t1の間、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の6本に対して半分の3本である。
さらに図18(a)に示す通り、各発光素子列の偶数番目の発光素子に対して出力される各パルス信号は、ライン同期信号の入力ごとに、第1パルス信号から第2パルス信号に、または第2パルス信号から第1パルス信号に交互に切り替えられる。したがって、時刻t1以降のライン同期信号の各周期において、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の6本に対して半分の3本である。
このように、ライン同期信号の入力ごとに、開始タイミングの異なるパルス信号に切り替えて、第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせている。このため、ライン同期信号の周期ごとに、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の半分となり、スイッチングノイズを低減することができる。
次に図18(b)に時刻t0~t6の間、画像信号buf_data_0_(2N+1)~buf_data_5_(2N+1)が全て最大値の7である場合のel_pulse_0_(2N+1)~el_pulse_5_(2N+1)のタイミングチャートを示す。
図18(a)に示す各パルス信号が、各発光素子列において偶数番目の発光素子に対して出力されるパルス信号であったのに対し、図18(b)に示すパルス信号は、各発光素子列において奇数番目の発光素子に対して出力されるパルス信号である。
図18(b)に示すパルス信号el_pulse_1_(2N+1)、el_pulse_3_(2N+1)、el_pulse_5_(2N+1)は、第2の方向に隣接する一方の発光素子に対して出力されるパルス信号である。時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_1_(2N+1)、el_pulse_3_(2N+1)、el_pulse_5_(2N+1)は、時刻t01において3本が同時にLowからHighに変化する。言い換えれば、時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_1_(2N+1)、el_pulse_3_(2N+1)、el_pulse_5_(2N+1)は、ライン同期信号の入力(時刻t0)から第1開始タイミング(時刻t01)で発光を開始する第1パルス信号である。
一方、図18(b)に示すパルス信号el_pulse_0_(2N+1)、el_pulse_2_(2N+1)、el_pulse_4_(2N+1)は、第2の方向にて前記一方の発光素子に隣接する他方の発光素子に対して出力されるパルス信号である。時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_0_(2N+1)、el_pulse_2_(2N+1)、el_pulse_4_(2N+1)は、前記時刻t01とは異なる時刻t0において3本が同時に変化する。言い換えれば、時刻t0から時刻t1の間、パルス信号el_pulse_0_(2N+1)、el_pulse_2_(2N+1)、el_pulse_4_(2N+1)は、ライン同期信号の入力(時刻t0)から前記第1開始タイミング(時刻t01)とは異なる第2開始タイミング(時刻t0)で発光を開始する第2パルス信号である。
前述したように、図18(b)に示す各パルス信号は、1つの発光素子アレイチップ内の各発光素子列において奇数番目の発光素子に対して出力されるパルス信号である。したがって、時刻t0から時刻t1の間、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の6本に対して半分の3本である。
さらに図18(b)に示す通り、各発光素子列の奇数番目の発光素子に対して出力される各パルス信号は、ライン同期信号の入力ごとに、第2パルス信号から第1パルス信号に、または第1パルス信号から第2パルス信号に交互に切り替えられる。したがって、時刻t1以降のライン同期信号の各周期において、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の6本に対して半分の3本である。
このように、ライン同期信号の入力ごとに、開始タイミングの異なるパルス信号に切り替えて、第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせている。このため、図18(b)に示す場合と同様に、ライン同期信号の周期ごとに、同時に変化する信号数は全信号数(1チップ内の発光素子列の数)の半分となり、スイッチングノイズを低減することができる。
さらに図18(a)に示すパルス信号と図18(b)に示すパルス信号との組み合わせにより、ライン同期信号の入力ごとに、開始タイミングの異なるパルス信号に切り替えて、各発光素子列においても隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせている。このため、どのタイミングにおいても同時に変化する信号数は全信号数の半分となり、全信号が一斉に変化する場合に比べてスイッチングノイズを低減することができる。
次に図19(a)及び図19(b)を用いて感光ドラム102上での露光位置について説明する。図中の正方形1つが1画素の露光範囲を表している。矢印X方向が第1の方向であり、感光ドラムの長手方向(回転軸線方向)である主走査方向を表している。矢印Y方向が第1の方向に直交する第2の方向であり、感光ドラムの回転方向である副走査方向を表している。
前述したように、図18(a)に示すパルス信号は、末尾の添え字が2Nで表されるように、各発光素子列において偶数番目の発光素子に対応する信号である。図18(a)に示すパルス信号は、第2の方向であるドラム回転方向において、Highとなる期間がライン同期信号に対して後寄りの波形、前寄りの波形の順に交互に変わる。また、図18(b)に示すパルス信号は、末尾の添え字が(2N+1)で表されるように、各発光素子列において前記偶数番目に隣接する奇数番目の発光素子に対応する信号である。図18(b)に示すパルス信号は、第2の方向であるドラム回転方向において、Highとなる期間がライン同期信号に対して前寄りの波形、後寄りの波形の順に交互に変わる。
ここで、各発光素子列が図18(a)に示すパルス信号のみである場合の感光ドラム上での露光位置を図19(a)に示す。前述の通り、パルス信号のHigh期間は、ライン同期信号の入力タイミング(時刻t)に対して後寄り、前寄りの順に交互に変わる。このため、副走査方向の露光位置は1ライン毎にドラム回転方向の上流側又は下流側に寄り、2ライン周期で主走査方向に連続した隙間が生じる。この隙間は主走査方向のスジやスクリーンとの干渉縞発生の原因となり得る。
そこで、本実施例では、主走査方向に隣接する画素を形成するパルス信号が前寄り波形と後寄り波形で交互になる構成となっている。すなわち、主走査方向において、図18(a)に示すパルス信号と図18(b)に示すパルス信号とを組み合わせて、副走査方向だけでなく、主走査方向においても、前寄り波形と後寄り波形が交互になる構成となっている。この場合の感光ドラム上の露光位置を図19(b)に示す。図19(b)に示す通り、主走査方向に隣接した画素の副走査方向の露光位置は1ライン毎にドラム回転方向の上流側又は下流側に交互にずれている。こうすることで、主走査方向の隙間は分散するため、主走査方向のスジやスクリーンとの干渉縞発生を抑制することができる。
次にアナログ部806について説明する。図20(a)に、アナログ部806のブロック図を示す。本実施例では説明を簡略化するため、アナログ部806において、2つの発光素子(602-11、602-21)を駆動する駆動部1601-1、1601-2を図示して説明する。しかし、アナログ部806は、同様の駆動部が発光素子群201の全発光素子に対応して形成されているものとする。
点灯制御部807では、発光素子のONタイミングを制御するパルス信号が生成され、信号線1606-1、1606-2を介して駆動部1601-1、1601-2にパルス信号が入力する。DAC1602(デジタルアナログ変換器)は、レジスタ部802に設定されたデータに基づき信号線1603を介して、駆動電流を決定するアナログ電圧を駆動部1601-1、1601-2に供給する。駆動部選択部1607は、レジスタ部802に設定されたデータに基づき、駆動部を選択する駆動部セレクト信号を、信号線1604、1605を介して、駆動部1601-1、1601-2に供給する。駆動部セレクト信号は、選択された駆動部に接続されている信号のみがHighとなるように生成される。例えば、駆動部1601-1が選択される場合、信号線1604のみにHighが供給され、信号線1605など他の駆動部に接続されている信号線にはLowが供給される。駆動部1601-1、1601-2は、各々駆動部選択部1607によって選択されたタイミング(駆動部セレクト信号がHighになるタイミング)で、信号線1603を介して入力される前記アナログ電圧が設定される。CPU703(図7参照)はレジスタ部802を介して駆動部を順次選択し、選択した駆動部に対応した電圧を設定することで、1つのDAC1602で全ての駆動部のアナログ電圧を設定する。前述した動作により駆動部1601-1、1601-2には、駆動電流を決定するアナログ電圧とパルス信号が入力され、以降に説明する駆動回路により各発光素子(602-11、602-21)が独立して駆動電流と発光時間が制御される。
図20(b)に、駆動部1601-1の回路について示す。なお、他の発光素子に対する駆動部(例えば1601-2)についても、同様の回路で駆動するものとする。MOSFET1702は、ゲート電圧値に応じて発光素子602-11に駆動電流を供給し、ゲート電圧がLowレベル時は、駆動電流がオフ(消灯)するように電流を制御する。MOSFET1704のゲートには、パルス信号伝送線1606が接続しており、パルス信号がHighの時にコンデンサ1706に充電された電圧を、MOSFET1702に受け渡す。MOSFET1707は、駆動部選択部1607から送信された駆動部セレクト信号(信号線1604より伝送)がゲートに接続されている。MOSFET1707は、受信した駆動部セレクト信号がHighの時にオンし、DAC1602から出力されたアナログ電圧(信号線1603より伝送)を、コンデンサ1706に充電する。本実施例においては、画像形成前のタイミングで、DAC1602はコンデンサ1706にアナログ電圧を設定し、画像形成期間中はMOSFET1707をオフ状態にすることで、電圧レベルを保持し続けるものとする。上記動作により、設定されたアナログ電圧と、パルス信号に応じてMOSFET1702は、駆動電流を発光素子602-11に供給する。発光素子602-11の入力容量が大きく、オフ時の応答速度が遅い場合は、MOSFET1703によりオフの速度を速めることが可能である。MOSFET1703のゲートには、インバータ1705によりパルス信号を論理反転させた信号が入力している。パルス信号がLowの時に、MOSFET1703のゲートはHighになり、発光素子602-11の入力容量に充電された電荷を強制的に放電する。
以上のように、本実施例によれば、第2の方向に隣接する発光素子の発光の開始タイミングを異ならせる。具体的には、開始タイミングを前寄りと後寄りで交互に切り替える。これにより、同時に変化する信号数を減らし、多重露光に伴うスイッチングノイズを低減することができる。さらに、第1の方向に隣接する発光素子の発光の開始タイミングを異ならせる。これにより、同時に変化する信号数をさらに減らし、多重露光に伴うスイッチングノイズをさらに低減することができる。加えて、主走査方向のスジやスクリーンとの干渉縞発生を抑制することができる。
102 …感光ドラム
106 …露光ヘッド
201 …発光素子群
202 …プリント基板
400 …発光素子アレイチップ
604 …発光素子列
700 …画像コントローラ部
703 …CPU
710 …ヘッド情報格納部
800 …デジタル部
801 …通信IF部
802 …レジスタ部
803 …チップセレクト信号生成部
804 …画像データ格納部
805 …パルス信号生成部
806 …アナログ部
807 …点灯制御部
1001 …反転バッファ
1002 …切替信号生成部
1003 …出力決定部
1004 …カウンタ部

Claims (6)

  1. 感光体と、
    前記感光体の回転軸線方向である第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第1発光素子列と、前記第1の方向に沿って配置した複数の発光素子から形成される第2発光素子列とを前記第1の方向に直交する第2の方向に順に配置したチップを有し、前記感光体に対して前記第1発光素子列で露光した露光位置を前記第2発光素子列で多重露光する露光装置と、
    前記露光装置に対して、前記露光装置を制御するための信号を送信するコントローラと、
    を備え、
    前記露光装置は、各発光素子に対して、ライン同期信号の入力ごとに、ライン同期信号の入力から第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又はライン同期信号の入力から前記第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を出力し、前記第1の方向又は前記第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記露光装置は、前記第2の方向に隣接する一方の発光素子、他方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又は前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を出力し、前記第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記露光装置は、前記第2の方向に隣接する一方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号、前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号の順に切り替えて出力するとともに、前記第2の方向に隣接する他方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号の順に切り替えて出力し、前記第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記露光装置は、前記第1の方向に隣接する一方の発光素子、他方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又は前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を出力し、前記第1の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記露光装置は、前記第1の方向に隣接する一方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号、前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号の順に切り替えて出力するとともに、前記第1の方向に隣接する他方の発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、前記第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号、前記第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号の順に切り替えて出力し、前記第1の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記露光装置は、前記コントローラから送信された信号に基づいて、ライン同期信号の入力から発光を開始する開始タイミングが異なる複数のパルス信号を生成するパルス信号生成部を有し、
    前記パルス信号生成部は、各発光素子に対して、前記ライン同期信号の入力ごとに、第1開始タイミングで発光を開始する第1パルス信号又は前記第1開始タイミングとは異なる第2開始タイミングで発光を開始する第2パルス信号を切り替えて出力し、前記第1の方向又は前記第2の方向に隣接する発光素子の開始タイミングを異ならせる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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