JP2023023346A - マイクロヒータ及びガスセンサ - Google Patents

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宏明 八木
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Abstract

【課題】耐久性に優れたマイクロヒータ及びガスセンサを提供する。【解決手段】貫通孔11が設けられた基板10と、貫通孔11の表面10F側を閉じるように配されてダイヤフラムDPを形成する薄膜30と、薄膜30に配され給電によって発熱する発熱抵抗体50と、薄膜30に配され発熱抵抗体50に給電する第1リード部70A及び第2リード部70Bと、を備えるマイクロヒータ1において、貫通孔11の表面10F側の開口である表面側開口11Fは円形状をなし、発熱抵抗体50は外周をつないだ第1仮想線VC1が円周をなすように配設され、前記発熱抵抗体50に接続された第1リード部70Aは第1接続部71Aにおいて、第2リード部70Bは第2接続部71Bにおいて、前記発熱抵抗体50に接続されている。第2接続部71Bは、第1仮想線VC1の中心である配設中心Oと前記第1接続部71Aとを結んだ第1半径RAに直交する基準直径線RLについて、第1接続部71Aの反対側に位置している。【選択図】図1

Description

本開示は、マイクロヒータ及びガスセンサに関する。
貫通孔を有する基板と、前記貫通孔に張設されてダイヤフラムを形成する薄膜と、前記薄膜に設けられた発熱抵抗体と、を含むマイクロヒータを備えたガスセンサが知られている。このようなマイクロヒータでは、抵抗体発熱時のダイヤフラムにおける熱分布に偏りがあると、温度差に起因する熱応力によって薄膜が破損する可能性がある。また、抵抗体発熱時にダイヤフラムが局所的に高温になると、ストレスマイグレーションによって高温部分が経時劣化し、製品寿命が短くなるという問題が生じる。
例えば下記特許文献1に記載のガスセンサは、開口部(貫通孔)を有するシリコン製の基板と、前記開口部を覆う多層絶縁膜からなるダイヤフラムと、前記ダイヤフラム上に配線された円形状のヒータと、を有し、前記ヒータを渦巻状に配線するとともに、中心からの距離に応じて配線幅を調整することで、単位面積当たりの発熱量を調整して均熱性の向上を図っている。
上記ガスセンサでは、開口部が基板を平面に視て四角形状をなしており、ダイヤフラム中心から基板の開口縁への距離が一定ではない。よって、ダイヤフラムから基板への熱伝導(熱引き)が一様でなくなり、ヒータ発熱時の熱分布に偏りが生じる可能性がある。また、開口縁に特異点となる角部が含まれるため、ダイヤフラムを構成する多層絶縁膜に働く応力が、特定部分に集中する可能性がある。さらに、渦巻状に配線されたヒータの外形は、厳密には楕円周形状をなすため、ダイヤフラム中心から視た熱分布に異方性が生じることも懸念される。
特許第5436147号公報
本技術は、上記状況に鑑み、ダイヤフラムにおける熱分布や応力分布の偏りを軽減し、耐久性に優れたマイクロヒータ及びガスセンサを提供することを課題とする。
本開示に係るマイクロヒータは、表面と裏面との間を貫通する貫通孔が設けられた基板と、前記貫通孔の前記表面側を閉じるように前記表面上に配されてダイヤフラムを形成する薄膜と、前記薄膜に配され、給電によって発熱する発熱抵抗体と、前記薄膜に配され、前記発熱抵抗体に給電する一対のリード部と、を備え、前記貫通孔の前記表面側の開口である表面側開口は円形状をなし、前記発熱抵抗体は、当該発熱抵抗体の外周をつないだ第1仮想線が円周をなすように配設され、一対の前記リード部は、前記発熱抵抗体に設けられた第1接続部に接続された第1リード部と、前記発熱抵抗体に設けられた第2接続部に接続された第2リード部と、からなり、前記第2接続部は、前記第1仮想線の中心である配設中心と前記第1接続部とを結んだ第1半径に直交する基準直径線について、前記第1接続部の反対側に位置している、マイクロヒータである。
本開示によれば、ダイヤフラムにおける熱分布や応力分布の偏りを軽減し、耐久性に優れたマイクロヒータ及びガスセンサを提供できる。
図1は、実施形態に係るマイクロヒータの斜視図である。 図2は、実施形態に係るマイクロヒータの平面図である。 図3は、図2におけるA-A’断面の構成を示した模式図である。 図4は、図2における発熱抵抗体の配設部分を拡大した平面図である。 図5は、比較例に係るマイクロヒータの斜視図である。 図6Aは、比較例に係るマイクロヒータの電気-伝熱シミュレーション結果を示した温度等値線図である。 図6Bは、実施例に係るマイクロヒータの電気-伝熱シミュレーション結果を示した温度等値線図である。 図7は、実施形態に係るマイクロヒータを備えたガスセンサの一例の概略構成を示すブロック図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記する。
<1> 本開示のマイクロヒータは、表面と裏面との間を貫通する貫通孔が設けられた基板と、前記貫通孔の前記表面側を閉じるように前記表面上に配されてダイヤフラムを形成する薄膜と、前記薄膜に配され、給電によって発熱する発熱抵抗体と、前記薄膜に配され、前記発熱抵抗体に給電する一対のリード部と、を備え、前記貫通孔の前記表面側の開口である表面側開口は円形状をなし、前記発熱抵抗体は、当該発熱抵抗体の外周をつないだ第1仮想線が円周をなすように配設され、一対の前記リード部は、前記発熱抵抗体に設けられた第1接続部に接続された第1リード部と、前記発熱抵抗体に設けられた第2接続部に接続された第2リード部と、からなり、前記第2接続部は、前記第1仮想線の中心である配設中心と前記第1接続部とを結んだ第1半径に直交する基準直径線について、前記第1接続部の反対側に位置している、マイクロヒータである。
<2> 上記<1>のマイクロヒータにおいて、前記第1リード部及び第2リード部は、前記第1接続部もしくは前記第2接続部から、互いに反対方向に延びるように、前記発熱抵抗体が配設された配設領域の外方に延設されている。
<3> 上記<1>又は<2>のマイクロヒータにおいて、前記配設中心は、前記基板を平面に視て、前記表面側開口の中心と一致する。
<4> 上記<1>から上記<3>の何れかに記載のマイクロヒータにおいて、前記発熱抵抗体は、前記第1接続部と前記第2接続部の間を一筆書きで接続する線状のヒータパターンを形成するように配設され、一対の前記リード部は、前記配設中心について互いに点対称となるようにそれぞれ直線状に延びており、前記ヒータパターンは、一対の前記リード部の延びる方向に沿って前記配設中心を通る線状の中心部と、前記第1仮想線と同心の複数の仮想円周上に延びる複数の円弧状部と、一の前記円弧状部の一端部と他の前記円弧状部の一端部とを直線状に接続する直線状部と、を含み、前記第1接続部及び前記第2接続部はそれぞれ、複数の前記円弧状部のうち最も外周に位置する半円弧状の2つの最外周半円弧状部の一端部に設けられ、前記中心部は、複数の前記円弧状部のうち最も内周に位置する2つの最内周円弧状部の一端部に接続されている。
<5> 上記<4>に記載のマイクロヒータにおいて、前記ヒータパターンは、複数の前記直線状部を有し、前記第1接続部から前記第1仮想線に沿って一方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第2接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第1リード部の延長線上で前記中心部の一端部に接続される第1パターンと、前記第2接続部から前記第1仮想線に沿って他方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第1接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第2リード部の延長線上で前記中心部の他端部に接続される第2パターンと、を含む。
<6> 上記<4>に記載のマイクロヒータにおいて、前記ヒータパターンは、複数の前記直線状部を有し、前記第1接続部から前記第1仮想線に沿って一方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第2接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第1リード部の延長線上で前記直線状部を介して折り返した後に、前記中心部の一端部に接続される第1パターンと、前記第2接続部から前記第1仮想線に沿って他方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第1接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第2リード部の延長線上で前記直線状部を介して折り返した後に、前記中心部の他端部に接続される第2パターンと、を含む。なお、上記において、第1パターンは、前記第1リード部の延長線上で折り返した後に、さらに前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成し、第2リード部の延長線の手前もしくは第1リード部の延長線上で折り返すことを所定回数繰り返した後に、最内周円弧状部を介して前記中心部に接続されるように形成してもよい。上記第2パターンも同様である。
<7> 上記<4>から上記<6>の何れかに記載のマイクロヒータにおいて、前記ヒータパターンは、複数の前記円弧状部において、前記配設中心に近い前記円弧状部ほど配線幅が大きくなるように形成されている。
<8> 上記<4>から上記<6>の何れかに記載のマイクロヒータにおいて、一対の前記リード部をそれぞれ前記発熱抵抗体が配設された配設領域の内方に延長した一対の第2仮想線は、何れも前記中心部を通る。
<9> 上記<4>から上記<8>の何れかに記載のマイクロヒータにおいて、前記ヒータパターンは、前記配設中心について点対称となるように形成されている。
<10> 上記<1>から上記<9>の何れかに記載のマイクロヒータを備えたガスセンサ。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のマイクロヒータ及びガスセンサの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。なお、以下の説明では、図1及び図5における紙面手前上側で図3における上側を上側とするが、マイクロヒータが必ずこのような姿勢で使用されることを意味するものではない。各図面において、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して他の部材の符号を省略することがある。また、各図面における部材の相対的な大きさや配置は必ずしも正確ではなく、説明の便宜を考慮して一部の部材の縮尺等を変更しているものがある。以下の説明において、「平行」「直交」は必ずしも厳密にこのような位置関係にあることを要さず、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、「略平行」「略直交」であることを含むものとする。
<マイクロヒータ>
以下、本実施形態に係るマイクロヒータ1を、図1から図5を参照しつつ説明する。
図1に示すように、マイクロヒータ1は、基板10と、基板10の表面10F上に設けられてダイヤフラムDPを形成する薄膜30と、薄膜30に配された発熱抵抗体50と、薄膜30に配されて発熱抵抗体50に給電する一対のリード部70A,70Bと、を備える。
(基板)
基板10は、絶縁性の材料からなるものであって、例えばシリコン製の基板を用いることができる。基板10の外形は限定されるものではないが、図1から図3に示すように、例えば平面視で方形の平板状に形成できる。図2の平面図に示すように、本実施形態では、平面視で正方形状をなす基板10について記載する。
図3等に示すように、基板10の中央部には、基板10の上側の面である表面10Fと、下側の面である裏面10Bとの間を貫通する、円筒形状の貫通孔11が形成されている。図2に示すように、本実施形態では、表面10Fにおける表面側開口11Fが真円形状をなす貫通孔11が形成された基板10について記載する。表面側開口11Fは、正方形状をなす表面10Fの対角線の交点を中心として形成されており、この表面側開口11Fの中心は、基板10を平面に視て、後述する配設中心Oと一致する。なお、図3に示すように、本実施形態では、貫通孔11は、基板10を上下方向に真っすぐ貫通するように形成されており、裏面10Bにおける裏面側開口11Bも、表面10Fにおける表面側開口11Fと同様の位置及び形状に形成されているが、このような構成に限定されるものではない。貫通孔11は、例えば表面側開口11Fから裏面側開口11Bに向かって拡径もしくは縮径するように形成されていてもよい。
(薄膜)
図3等に示すように、基板10の表面10F上には、貫通孔11の表面10F側を閉じるように、換言すれば表面側開口11Fを覆うように、薄膜30が設けられている。薄膜30のうち表面側開口11Fに対応する部分が、ダイヤフラムDPを構成する。よって、ダイヤフラムDPは、配設中心Oを中心とする円形状をなす。なお、本実施形態では、基板10の裏面10B側にも、絶縁性の裏面膜40が設けられている。裏面膜40の中央部、裏面側開口11Bに対応する箇所には、裏面側開口11Bと同じ形状寸法の開口が設けられている。
薄膜30は、例えば酸化シリコンや窒化シリコンからなる絶縁層を含む。薄膜30は、単一の材料で形成されていても良いし、図3に示すように、異なる材料が複数の層をなすように形成されていてもよい。図3に示すように、本実施形態に係る薄膜30は、表面10F上に、酸化シリコン(SiO)からなる第1絶縁層31、窒化シリコン(Si)からなる第2絶縁層32、酸化シリコン等からなる第3絶縁層33、窒化シリコンからなる第4絶縁層34、が順次積層された積層膜からなる。このように積層膜として形成することで、薄膜30の損傷を低減しながら十分な絶縁性能を確保し、デバイスの信頼性を高めることができる。また、図3に示すように、本実施形態では、裏面膜40もまた積層膜とされており、裏面10Bに接する側から順に、酸化シリコンからなる第1裏面絶縁層41、窒化シリコンからなる第2裏面絶縁層42が順次積層されてなる。なお、以上は薄膜30及び裏面膜40の構成の一例であって、薄膜30及び裏面膜40がこのような構成に限定されるものではない。
(発熱抵抗体)
図1及び図3等に示すように、薄膜30には、導電性の発熱抵抗体50が配設されている。図3に示すように、本実施形態に係る発熱抵抗体50は、薄膜30の中間層を構成する第3絶縁層33の内部に配設されている。発熱抵抗体50は、例えば白金や金、アルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属を含む材料で形成されることが好ましく、本実施形態では、白金で形成される。発熱抵抗体50は、給電によって発熱して薄膜30からなるダイヤフラムDPを温めるものであり、その抵抗値が自身の温度変化によって変化する。図2に示すように、基板10を平面に視て、すなわち表面10Fの法線方向から視て、発熱抵抗体50は、当該発熱抵抗体50の外周をつないだ第1仮想線VC1が真円の円周をなすように配設されている。また、図2及び図3に示すように、基板10を平面に視て、第1仮想線VC1の中心すなわち発熱抵抗体50が配設された配設領域の中心である配設中心Oは、表面側開口11Fの中心と一致する。発熱抵抗体50の配設形状、すなわちヒータパターン60の詳細形状については、後述する。
(リード部)
図1に示すように、薄膜30にはまた、第1リード部70Aと第2リード部70Bからなる一対のリード部70A,70Bが配設されている。図3に示すように、本実施形態に係るリード部70A,70Bは、発熱抵抗体50と同じく、薄膜30の中間層を構成する第3絶縁層33内部に配設されている。リード部70A,70Bも、例えば白金や金、アルミニウム、銅等の金属を含む材料で形成される。図には表されていないが、例えば第3絶縁層33及び第4絶縁層34に形成されたコンタクトホール等を介して、第1リード部70Aが外部電源に接続された電極に接続され、第2リード部70Bがグランド電極に接続されることで、発熱抵抗体50に給電可能とされている。電極は、例えば白金や金等の金属を含む材料で形成できる。
図2及び図4に示すように、第1リード部70Aは、ヒータパターン60の最外周に設けられた第1接続部71Aにおいて、発熱抵抗体50に接続される。また、第2リード部70Bは、同じくヒータパターン60の最外周に設けられた第2接続部71Bにおいて、発熱抵抗体50に接続される。図4に示すように、第2接続部71Bは、配設中心Oと第1接続部71Aとを結んだ第1半径RAに直交する基準直径線RLについて、第1接続部71Aの反対側に位置している。例えば、図4に示すヒータパターン60では、第1接続部71Aが同図において右上方に配されているのに対し、第2接続部71Bは左下方に配されており、左上方から右下方に延びる基準直径線RLについて、第1接続部71Aの反対側に位置している。
図2に示すように、第1リード部70Aは第1接続部71Aから、第2リード部70Bは第2接続部71Bから、それぞれ発熱抵抗体50の配設領域の外方に向けて、互いに反対方向に延びるように延設されている。なお、本明細書において「反対方向に延びる」には、厳密に反対方向、すなわち両リード部が厳密に平行に延びる場合のみならず、概ね反対方向、すなわち両リード部が概ね反対方向に延びていることが含まれるものとする。本実施形態に係る一対のリード部70A,70Bは、正方形状をなす表面10F上において、対角となる角部(図2において右上及び左下に位置する角部)の近傍に向けて直線状に延びている。本実施形態では、図4に示すように、第1リード部70Aと第2リード部70Bは、配設中心Oについて点対称となる位置及び形状に配設されている。すなわち、第1リード部70Aと第2リード部70Bは互いに平行に延びており、図4に示すように、第1リード部70Aを配設領域の内方に延長した第2仮想線VL2Aと、第2リード部70Bを配設領域の内方に延長した第2仮想線VL2Bは、互いに平行となる。本実施形態ではまた、第1リード部70A及び第2リード部が延びる方向D70は、表面10Fの一の対角線(図2において右上角部と左下角部とを結ぶ対角線)DLに平行とされており、図4に示すように、対角線DLと第2仮想線VL2Aの間隔dと、対角線DLと第2仮想線VL2Bの間隔dは、互いに等しくなっている。
(ヒータパターン)
本実施形態に係る発熱抵抗体50は、全体として真円形状をなす配設領域内において、第1接続部71Aと第2接続部71Bとの間を一筆書きで接続する線状のヒータパターン60を形成している。ヒータパターン60では、発熱抵抗体50が概ね半周をもって繰り返し折り返して配設されることで、複数の同心円形状が形成されている。以下、ヒータパターン60の詳細形状について、図2及び図4を参照しつつ説明する。
ヒータパターン60は、図4に示すように、リード部70A,70Bの延びる方向D70に沿って延びて配設中心Oを通る中心部63を有する。本実施形態では、前述のようにリード部70A,70Bは対角線DLと平行に延びているため、図4に示すように、配設中心Oを通って方向D70と平行に延びる中心部63は、対角線DL上に延びる。そして、中心部63において当該中心部63が延びる方向と直交する両側縁は、外周側に膨出されて配設中心Oを中心とする円弧をなすように形成されている。換言すれば、本実施形態に係る中心部63は、図4に示すように、配設中心Oを中心とする円形の中心円部63Cと、中心円部63Cから対角線DL上に延出して中心部63の両端部を形成する2つの延出部63A,63Bと、によって形成されている。
ヒータパターン60はまた、図2等に示すように、第1接続部71Aと中心部63とを接続する第1パターン61と、第2接続部71Bと中心部63とを接続する第2パターン62と、を有する。本実施形態では、図4等に示すように、第1パターン61と第2パターン62は、配設中心Oを中心とする点対称な形状をなしている。以下では、主として第1パターン61について説明する。
第1パターン61は、図4に示すように、第1仮想線VC1と同心の複数の仮想円周VC上に延びる複数の円弧状部65を有する。以下の説明では、第1仮想線VC1を含む複数の仮想円周VCにおいて、外周側からn番目に位置している仮想円周を仮想円周VCnと表し(nは正の整数)、最も内周側に位置している仮想円周を最内仮想円周VCOと表す。本実施形態では、仮想円周VC4に相当する仮想円周が、最内仮想円周VCOとされる。また、以下の説明では、複数の円弧状部65において、外周側からn番目に位置している円弧状部を円弧状部65-nと表し(nは正の整数)、最も内周側に位置している円弧状部を最内周円弧状部65-Oと表す。本実施形態では、円弧状部65-4に相当する仮想円周が、最内周円弧状部65-Oとされる。複数の円弧状部のうち最も外周には、第1仮想線VC1に沿って形成され半円弧状をなす最外周半円弧状部65-1が配されている。なお、本明細書において「半円弧状」は、中心角が概ね180°である円弧をいうものとする。具体的には、「半円弧状をなす」円弧には、中心角が170°以上180°未満である円弧、より具体的には、中心角が175°以上178°以下である円弧が含まれる。
第1パターン61はまた、図4に示すように、一の円弧状部65の一端部を、他の円弧状部65の一端部に接続する直線状部67を有する。本実施形態に係る第1パターン61は、複数の直線状部67を有し、これら複数の直線状部67は何れも、リード部70A,70Bが延びる方向D70に沿って直線状に延びている。以下の説明では、第1パターン61に含まれる複数の直線状部67において、第1仮想線VC1からこれに最も近い部分までの距離がn番目に小さい直線状部67を67-nと表す(nは正の整数)。
図4に示すように、第1パターン61において、最外周半円弧状部65-1の一端部が第1接続部71Aとされ、ここに第1リード部70Aが接続される。また、最内周円弧状部65-Oの一端部が、中心部63の一端部(一方の延出部63A)に接続される。なお、第2パターン62でも同様に、最外周半円弧状部65-1の一端部が第2接続部71Bとされ、最内周円弧状部65-Oの一端部が中心部63の他端部(他方の延出部63B)に接続される。これにより、第1パターン61と第2パターン62とが中心部63を介して連結され、第1リード部70Aと第2リード部70Bとが電気的に接続される。
図4に示すように、本実施形態に係る第1パターン61は、第1接続部71Aから第1仮想線VC1に沿って最外周半円弧状部65-1を形成して第2接続部71Bの手前で直線状部67-1を介して折り返し、仮想円周VC2に沿って円弧状部65-2を形成して、第1リード部70Aの延長線である第2仮想線VL2A上で直線状部67-2を介して折り返されている。本実施形態では、直線状部67-2を介して折り返された後、さらに、仮想円周VC3に沿って円弧状部65-3を形成して、第2リード部70Bの延長線である第2仮想線VL2Bの手前で直線状部67-3を介して折り返され、最内仮想円周VCOに沿って最内周円弧状部65-Oを形成してから、第2仮想線VL2A上で延出部63Aに接続されている。
図4に示すように、上記の第1パターン61において、複数の円弧状部65の配線幅W65は、配設中心Oに近い内周側に位置する円弧状部65ほど大きくなるように形成されている。具体的には、本実施形態ではW(65-1)<W(65-2)<W(65-3)<W(65-O)とされている。本実施形態ではまた、第1パターン61に含まれる複数の直線状部67の配線幅W67も、配設中心Oに近い内周側に位置する直線状部67ほど大きくなるように形成されている。具体的には、W(67-1)<W(67-2)<W(67-3)とされている。なお、本明細書において「配線幅」は、線状をなすヒータパターンの延在方向に直交する方向における幅をいう。
また、ヒータパターン60において、中心部63の延出部63A,63B(中心部63のうち最も配線幅が小さい部分)における配線幅W63は、本実施形態で最も内周側の位置する直線状部67-3の配線幅W(67-3)について、W63≧W(67-3)を満たしている。また、一対のリード部70A,70Bは、これらを延長した一対の第2仮想線VL2A,VL2Bが何れも、中心部63の延出部63A,63B内を通過するものとされている。換言すれば、延出部63A,63Bの配線幅W63は、図4に示す第2仮想線VL2A,VL2Bの間隔2dについて、W63≧2dを満たしている。
(マイクロヒータの作製方法)
以下に、上記のようなマイクロヒータ1の作製方法の一例について説明する。まず、平面視で方形をなす平板形状の基板の表面上に、薄膜30の下層側の一部を、減圧CVD法やプラズマCVD等の既知の手法によって成膜する。このとき、裏面上に裏面膜40を同様に形成してもよい。続いて、薄膜30の一部の上に、リード部70A,70B及び発熱抵抗体50を構成する導電性の金属層を、スパッタリング法やエッチング法等によって上記した位置及び形状にパターン形成する。なお、後述するガス検出素子170を製造する場合には、発熱抵抗体50等と同時に測温抵抗体150を形成してもよい。そして、パターン形成した金属層の上から、CVD法等によって薄膜30の残りの上層側の部分を形成する。続いて、薄膜30の各層の適当な位置に、エッチング法等によってコンタクトホールを形成する。その後、電極等を形成する金属層をスパッタリング法やエッチング法等によってパターン形成し、電極等と発熱抵抗体50とを電気的に接続する。測温抵抗体150を有するガス検出素子170を作製する場合は、測温抵抗体150用の電極を同時に形成し、測温抵抗体150に接続してもよい。続いて、エッチング法等により、裏面膜40に開口を形成するとともに基板に上記した位置形状の貫通孔11を設けて、ダイヤフラムDPを形成する。以上のように、図1のようなマイクロヒータ1を作製できる。
<評価実験>
(実施例:マイクロヒータ1の作製)
基板として、図2に示したように平面視で正方形をなす平板形状のシリコン製基板を準備し、この表面上に、図3に示したようなリード部70A,70B及び発熱抵抗体50を内部に有する積層膜からなる薄膜30を形成した。詳しくは、まず、CVD法によって基板の表面上にシリコン酸化物からなる第1絶縁層31及びシリコン窒化物からなる第2絶縁層32を順次積層形成するとともに、裏面上にシリコン酸化物からなる第1裏面絶縁層41及びシリコン窒化物からなる第2裏面絶縁層42を積層して裏面膜40を形成した。続いて、第2絶縁層32上に、シリコン酸化物等からなる第3絶縁層33のうち下層側(第2絶縁層32側)の一部をCVD法によって形成した後、白金層をスパッタ法及びエッチング法によりパターン形成して、上記した位置及び形状のリード部70A,70B及び発熱抵抗体50を形成した。パターニングした白金層の上から、CVD法等によって第3絶縁層33の残りの上層側の部分を形成し、さらにシリコン窒化物からなる第4絶縁層34を積層形成した。続いて、薄膜30の各層の適当な位置に、エッチング法等によってコンタクトホールを形成し、金からなる層をスパッタ法及びエッチング法によりパターン形成して、電極を形成して発熱抵抗体50を電気的に接続した。続いて、エッチング法により、裏面膜40に開口を形成するとともに基板10に上記した位置形状の貫通孔11を設けてダイヤフラムDPを形成した。以上によって作製した図1に示すマイクロヒータ1を、実施例の評価試料とした。
(比較例:マイクロヒータ201の作製)
図5のように第1リード部270A及び第2リード部270Bを配置し、また図6Aに破線で示したヒータパターン260を形成するように発熱抵抗体250を配設したほかは、実施例と同様にして、シリコン製の基板上に薄膜及び白金層を形成した。続いて、貫通孔等の形状を図5に示すような四角筒状としたほかは、実施例と同様にして、エッチング法により、裏面膜40に開口を形成するとともに基板210に貫通孔211を設けてダイヤフラムDPを形成した。以上によって作製した図5に示すマイクロヒータ201を、比較例の評価試料とした。
(電気-伝熱シミュレーション)
マイクロヒータ1,201に同じ大きさの電圧を印加したときの、それぞれのダイヤフラムDPにおける温度分布をシミュレーションした。比較例のマイクロヒータ201について得られた温度コンター図を図6Aに、実施例のマイクロヒータ1について得られた温度コンター図を図6Bに、示す。
(評価結果)
図6Bと図6Aとの比較から明らかであるように、実施例に係るマイクロヒータ1では、比較例に係るマイクロヒータ201と比較して、温度分布の偏りが小さく、ダイヤフラムDPにおける均熱化が図られている。また、それぞれのヒータの平均温度が同等となるようにしたとき、シミュレーションによって算出された最高温度と最低温度との差は、比較例で85.9℃であったのに対し、実施例では比較例の半分以下の39.7℃であった。マイクロヒータ1では、マイクロヒータ201に対して均熱性が大きく向上していることが確認された。
<マイクロヒータに関する作用効果>
以上記載したように、本実施形態に係るマイクロヒータ1は、表面10Fと裏面10Bとの間を貫通する貫通孔11が設けられた基板10と、貫通孔11の表面10F側を閉じるように表面10F上に配されてダイヤフラムDPを形成する薄膜30と、薄膜30に配され、給電によって発熱する発熱抵抗体50と、薄膜30に配され、発熱抵抗体50に給電する一対のリード部70A,70Bと、を備え、貫通孔11の表面10F側の開口である表面側開口11Fは円形状をなし、発熱抵抗体50は、当該発熱抵抗体50の外周をつないだ第1仮想線VC1が円周をなすように配設され、一対のリード部70A,70Bは、第1接続部71Aにおいて発熱抵抗体50に接続された第1リード部70Aと、第2接続部71Bにおいて発熱抵抗体50に接続された第2リード部70Bと、からなり、第2接続部71Bは、第1仮想線VC1の中心である配設中心Oと第1接続部71Aとを結んだ第1半径RAに直交する基準直径線RLについて、第1接続部71Aの反対側に位置している。
上記構成によれば、発熱抵抗体50は、表面側開口11Fと同じ円形状をなす領域に配設される。よって、発熱抵抗体の外周縁が表面側開口の開口縁とは異なる形状をなすように配設される構成と比較して、発熱抵抗体50が発熱したときのダイヤフラムDPにおける熱分布が均一化される。また、表面側開口11Fは平面視で円形状をなすため、表面側開口が四角形状をなすような貫通孔が設けられた従来の構成と比較して、ダイヤフラムDPを構成する薄膜に働く応力が特定部分に集中し難くなる。さらに、温度特異点となるリード部70A,70Bが、互いに離れた位置において発熱抵抗体50に接続されるため、これらによる熱伝導への影響を分散して小さくできる。これらの結果、発熱抵抗体50が発熱したときに生じる熱応力による薄膜30の破損を低減し、ストレスマイグレーションによる劣化を軽減して、耐久性に優れたマイクロヒータ1を得ることができる。
また、本実施形態に係るマイクロヒータ1において、第1リード部70A及び第2リード部70Bは、第1接続部71Aもしくは第2接続部71Bから、互いに反対方向に延びるように、発熱抵抗体50が配設された配設領域の外方に延設されている。
上記構成によれば、第1リード部70Aと第2リード部70Bは互いに離れた位置に配設される。よって、リード部70A,70Bが同じ方向に延びるような構成と比較して、リード部70A,70Bにおいて発生した熱がダイヤフラムDPの均熱性に与える影響を抑制することができる。
また、本実施形態に係るマイクロヒータ1において、配設中心Oは、基板10を平面に視て、表面側開口11Fの中心と一致する。
上記構成によれば、発熱抵抗体50の円形状をなす配設領域と、同じく円形状をなす表面側開口11Fとが同心となり、発熱抵抗体50の外周縁から表面側開口11Fの開口縁への距離が一定となる。よって、基板10への熱伝導が一様となって、ダイヤフラムDPにおける均熱性が向上する。また、配設中心Oから表面10Fの開口縁への距離が一定となることで、ダイヤフラムDPを構成する薄膜30に働く応力の異方性が一層低減されることが期待できる。
また、本実施形態に係るマイクロヒータ1において、発熱抵抗体50は、第1接続部71Aと第2接続部71Bの間を一筆書きで接続する線状のヒータパターン60を形成するように配設され、一対のリード部70A,70Bは、配設中心Oについて互いに点対称となるようにそれぞれ直線状に延びており、ヒータパターン60は、一対のリード部70A,70Bの延びる方向D70に沿って配設中心Oを通る線状の中心部63と、第1仮想線VC1と同心の複数の仮想円周VC上に延びる複数の円弧状部65と、一の円弧状部65の一端部と他の円弧状部65の一端部とを直線状に接続する直線状部67と、を含み、第1接続部71A及び第2接続部71Bはそれぞれ、複数の円弧状部65のうち最も外周に位置して半円弧状をなす2つの最外周半円弧状部65-1の一端部に設けられ、中心部63は、複数の円弧状部65のうち最も内周に位置する2つの最内周円弧状部65-Oの一端部に接続されている。
上記構成によれば、発熱抵抗体50の配設領域が真円形状をなし、複数の円弧状部65から配設中心Oへの距離が一定となるように、ヒータパターン60を形成可能である。よって、例えばヒータパターンが渦巻状に形成されて配設領域が楕円形状をなす構成と比較して、熱分布の異方性が低減される。また、渦巻状のヒータパターンでは、配線パターンの曲率を無段階的に変化させることが必要であるのに対し、本構成では、各円弧状部65における曲率及び半径を一定とできるため、配置設計が容易であり、完成品の寸法検査等も簡便に実施可能である。
本実施形態に係るマイクロヒータ1において、ヒータパターン60は、複数の直線状部67を有し、第1接続部71Aから第1仮想線VC1に沿って一方の最外周半円弧状部65-1を形成して第2接続部71Bの手前で直線状部67-1を介して折り返し、仮想円周VC2に沿って円弧状部65-2を形成して第1リード部70Aの延長線である第2仮想線VL2A上で直線状部67-2を介して折り返した後に、中心部63の一端部である延出部63Aに接続される第1パターン61と、第2接続部71Bから第1仮想線VC1に沿って他方の最外周半円弧状部65-1を形成して第1接続部71Aの手前で直線状部67-1を介して折り返し、仮想円周VC2に沿って円弧状部65-2を形成して第2リード部70Bの延長線である第2仮想線VL2B上で直線状部67-2を介して折り返した後に、中心部63の他端部である延出部63Bに接続される第2パターン62と、を含む。
第1パターン61は、直線状部67-1を介して折り返した後、仮想円周VC2に沿って円弧状部65-2を形成して、第2仮想線VL2A上で中心部63の延出部63Aに接続されるように構成してもよい。第2パターン62も、円弧状部65-2を形成して、第2仮想線VL2B上で前記中心部63の延出部63Bに接続されるように構成してもよい。このような構成によれば、ヒータパターンを比較的単純な形状としながら、異方性が小さくなるように発熱抵抗体を配設できる。
本実施形態に係る第1パターン61は、第1リード部70Aの延長線である第2仮想線VL2A上で直線状部67-2を介して折り返した後に、さらに仮想円周VC3に沿って円弧状部65-3を形成して、第2リード部70Bの延長線である第2仮想線VL2Bの手前で直線状部67-3を介して折り返し、仮想円周VC4に沿って円弧状部65-4を形成して、第2仮想線VL2A上で中心部63の一端部である延出部63Aに接続されている。第2パターン62も同様である。すなわち、第1パターン61は、第2仮想線VL2Bの手前もしくは第2仮想線VL2A上線上で折り返すことを所定回数繰り返して、第1接続部71Aと中心部63とを接続する。他方、第2パターン62は、第2仮想線VL2Aの手前もしくは第2仮想線VL2B上で折り返すことを所定回数繰り返して、第2接続部71Bと中心部63とを接続するように構成できる。第1パターン61は、奇数回目の折り返し時には第2リード部70Bの延長線である第2仮想線VL2Bの手前で折り返し、偶数回目の折り返し時には第1リード部70Aの延長線である第2仮想線VL2A上で折り返される。第1パターン61及び第2パターン62の折り返し数を変えることにより、目標とするマイクロヒータ1の設定温度等に応じて、ダイヤフラムDPにおける熱分布を調整できる。
ヒータパターン60を上記のように形成する場合、第1パターン61における折り返し回数と第2パターン62における折り返し回数、すなわち各パターンに含まれる円弧状部65の数は、等しいことが好ましい。また、第1パターン61もしくは第2パターン62において、最外周半円弧状部65-1から同回数だけ折り返された後に形成される円弧状部65は、同じ仮想円周VC上に形成されることが好ましい。このようにすれば、第1パターン61における熱分布と、第2パターン62における熱分布との間の不均衡を小さくできる。
本実施形態に係るマイクロヒータ1において、ヒータパターン60は、複数の円弧状部65において、配設中心Oに近い円弧状部65ほど配線幅W65が大きくなるように形成されている。
上記構成によれば、発熱抵抗体50による単位面積当たりの発熱量が、配線領域の中央部分において外周部分よりも小さくなる。配線領域内における単位面積当たりの発熱量を一定とすると中央部分の温度が高くなりがちであるところ、中央部分における単位面積当たりの発熱量が外周部分よりも小さくなっていることで、中央部分の温度上昇が抑えられ、均熱性が向上する。本実施形態にように、ヒータパターン60が複数の直線状部67を有している場合、直線状部67についても、配設中心に近い直線状部67ほど配線幅W67が大きくなるように形成されていることが好ましい。また、ヒータパターン60の中心部63における配線幅W63も大きいことが好ましい。このようにすれば、配線領域中央部分の温度上昇がさらに抑えられ、均熱性が向上する。
本実施形態に係るマイクロヒータ1において、一対のリード部70A,70Bをそれぞれ発熱抵抗体50が配設された配設領域の内方に延長した一対の第2仮想線VL2A,VL2Bは、何れも中心部63を通る。
配設中心Oについて互いに点対称となるように直線状に設けられる一対のリード部70A,70Bを延長した一対の第2仮想線VL2A,VL2Bは、互いに平行な線となる。一対のリード部70A,70Bを、同一直線上、すなわち配設中心を通る直径線上に延設した場合、ヒータパターン60における中心部63の配線幅W63を大きくしようとすると、第1接続部71Aや第2接続部71B、直線状部67(円弧状部65の折り返し部分)等の近傍において、発熱抵抗体50が配されない領域が形成されてしまう。リード部70A,70Bを互いにシフトさせて、中心部63を通る一対の第2仮想線VL2A,VL2B上に延設することで、発熱抵抗体50が配されない領域を増加させることなく中心部63の配線幅W63を確保し、均熱性を向上させることができる。
本実施形態に係るマイクロヒータ1において、ヒータパターン60は、配設中心Oについて点対称となるように形成されている。
上記構成によれば、ヒータパターン60全体が配設中心Oについて点対称とされることで、熱分布の異方性が一層低減され、ダイヤフラムDPにおける均熱性が向上する。
<ガスセンサ>
上記した本実施形態に係るマイクロヒータ1は、例えばガスセンサ100に用いることができる。ここでは、被検出雰囲気中に含まれる可燃性の水素ガス等、熱伝導率の高い被検出ガスを検知するための熱伝導式のガスセンサ100について例示する。ガスセンサ100は、図7に示すように、例えば上記したマイクロヒータ1を備えるガス検出素子170と、制御部190と、を備える。ガス検出素子170は、ヒータパターン60を形成するように配設された発熱抵抗体50を備えるマイクロヒータ1に加え、測温抵抗体150を有している。
(測温抵抗体)
測温抵抗体150は、マイクロヒータ1が設置された空間内における被検出雰囲気(被検出ガスを含む)の温度を検出するためのものである。測温抵抗体150は、自身の温度に比例して抵抗値が変化する導電性の材料で形成され、例えばマイクロヒータ1の薄膜30において、ダイヤフラムDPを構成する部分よりも外側の領域に配設できる。測温抵抗体150は、発熱抵抗体50と同様の金属を含む材料(例えば白金)を用いて、発熱抵抗体50と同じ層(例えば薄膜30の中間層を構成する第3絶縁層33)に配設できる。この場合、測温抵抗体150も発熱抵抗体50と同じく、薄膜30の絶縁層に形成されたコンタクトホール等を介して、一端部が外部電源に接続された電極に、他端部がグランド電極に、それぞれ接続される。
(ガス検出素子)
ガス検出素子170において、発熱抵抗体50が温度変化(発熱)によって発熱すると、被検出ガスへの熱伝導が生じる。被検出ガスへの熱伝導によって発熱抵抗体50から奪われる熱量の大きさは、被検出ガスの濃度に応じて決まる。発熱抵抗体50及び測温抵抗体150は、自身の温度変化によって抵抗値が変化するため、これらの抵抗値の変化に基づいて、被検出ガスの濃度検出が可能となる。
(制御部)
制御部190は、ガス検出素子170を駆動制御するものであって、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)からなる。制御部190では、測温抵抗体150の抵抗値変化に基づいて被検出ガスの温度が算出される。また、制御部190では、検出温度に応じて発熱抵抗体50に印加する電圧が調整され、発熱抵抗体50の抵抗値変化に基づいて、被検出雰囲気中に含まれる被検出ガスの濃度が算出される。
<ガスセンサに関する作用効果>
以上記載したように、本実施形態に係るガスセンサ100は、本開示に係るマイクロヒータ1を備える。
上記構成によれば、均熱性が高く耐久性に優れたマイクロヒータ1を備えることで、長期間に亘って検出精度を維持可能なガスセンサ100を得ることができる。本開示に係るマイクロヒータは、例えば熱伝導式ガスセンサに好適に適用できる。
<他の実施形態>
(1)上記実施形態のマイクロヒータ1及びガスセンサ100における各部材を形成する材料はあくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。例えば、薄膜30の膜構成や、発熱抵抗体50及びリード部70A,70Bの形成材料等、種々に変更が可能である。また、上記実施形態に記載したマイクロヒータ1の作製方法もあくまで一例であって、これに限定されず、本開示に係るマイクロヒータ1は、種々の公知の手法を用いて作製できる。
(2)上記実施形態では、熱伝導式のガスセンサ100について記載したが、他の測定原理に基づくガスセンサや、他のセンサ等にも適用が可能である。
1,201…マイクロヒータ、10,210…基板、10B…裏面、10F…表面、11,211…貫通孔、11B…裏面側開口、11F…表面側開口、30…薄膜、31…第1絶縁層、32…第2絶縁層、33…第3絶縁層、34…第4絶縁層、40…裏面膜、41…第1裏面絶縁層、42…第2裏面絶縁層、50,250…発熱抵抗体、60,260…ヒータパターン、61…第1パターン、62…第2パターン、63…中心部、63A,63B…延出部、63C…中心円部、65…円弧状部、65-1…最外周半円弧状部、65-O…最内周円弧状部、67…直線状部、70A,270A…第1リード部、70B,270B…第2リード部、71A…第1接続部、71B…第2接続部、100…ガスセンサ、150…測温抵抗体、170…ガス検出素子、190…制御部、D70…リード部の延びる方向、DL…対角線、DP…ダイヤフラム、O…配設中心、RA…第1半径、RL…基準直径線、VC1…第1仮想線、VC…仮想円周、VCO…最内仮想円周、VL2A,VL2B…第2仮想線、W…配線幅

Claims (10)

  1. 表面と裏面との間を貫通する貫通孔が設けられた基板と、
    前記貫通孔の前記表面側を閉じるように前記表面上に配されてダイヤフラムを形成する薄膜と、
    前記薄膜に配され、給電によって発熱する発熱抵抗体と、
    前記薄膜に配され、前記発熱抵抗体に給電する一対のリード部と、を備え、
    前記貫通孔の前記表面側の開口である表面側開口は円形状をなし、
    前記発熱抵抗体は、当該発熱抵抗体の外周をつないだ第1仮想線が円周をなすように配設され、
    一対の前記リード部は、
    前記発熱抵抗体に設けられた第1接続部に接続された第1リード部と、
    前記発熱抵抗体に設けられた第2接続部に接続された第2リード部と、からなり、
    前記第2接続部は、前記第1仮想線の中心である配設中心と前記第1接続部とを結んだ第1半径に直交する基準直径線について、前記第1接続部の反対側に位置している、マイクロヒータ。
  2. 前記第1リード部及び第2リード部は、前記第1接続部もしくは前記第2接続部から、互いに反対方向に延びるように、前記発熱抵抗体が配設された配設領域の外方に延設されている、請求項1に記載のマイクロヒータ。
  3. 前記配設中心は、前記基板を平面に視て、前記表面側開口の中心と一致する、請求項1又は請求項2に記載のマイクロヒータ。
  4. 前記発熱抵抗体は、前記第1接続部と前記第2接続部との間を一筆書きで接続する線状のヒータパターンを形成するように配設され、
    一対の前記リード部は、前記配設中心について互いに点対称となるようにそれぞれ直線状に延びており、
    前記ヒータパターンは、
    一対の前記リード部の延びる方向に沿って前記配設中心を通る線状の中心部と、
    前記第1仮想線と同心の複数の仮想円周上に延びる複数の円弧状部と、
    一の前記円弧状部の一端部と他の前記円弧状部の一端部とを直線状に接続する直線状部と、を含み、
    前記第1接続部及び前記第2接続部はそれぞれ、複数の前記円弧状部のうち最も外周に位置して半円弧状をなす2つの最外周半円弧状部の一端部に設けられ、
    前記中心部は、複数の前記円弧状部のうち最も内周に位置する2つの最内周円弧状部の一端部に接続されている、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のマイクロヒータ。
  5. 前記ヒータパターンは、複数の前記直線状部を有し、
    前記第1接続部から前記第1仮想線に沿って一方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第2接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第1リード部の延長線上で前記中心部の一端部に接続される第1パターンと、
    前記第2接続部から前記第1仮想線に沿って他方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第1接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第2リード部の延長線上で前記中心部の他端部に接続される第2パターンと、を含む、請求項4に記載のマイクロヒータ。
  6. 前記ヒータパターンは、複数の前記直線状部を有し、
    前記第1接続部から前記第1仮想線に沿って一方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第2接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第1リード部の延長線上で前記直線状部を介して折り返した後に、前記中心部の一端部に接続される第1パターンと、
    前記第2接続部から前記第1仮想線に沿って他方の前記最外周半円弧状部を形成して前記第1接続部の手前で前記直線状部を介して折り返し、前記仮想円周に沿って前記円弧状部を形成して前記第2リード部の延長線上で前記直線状部を介して折り返した後に、前記中心部の他端部に接続される第2パターンと、を含む、請求項4に記載のマイクロヒータ。
  7. 前記ヒータパターンは、複数の前記円弧状部において、前記配設中心に近い前記円弧状部ほど配線幅が大きくなるように形成されている、請求項4から請求項6の何れか一項に記載のマイクロヒータ。
  8. 一対の前記リード部をそれぞれ前記発熱抵抗体が配設された配設領域の内方に延長した一対の第2仮想線は、何れも前記中心部を通る、請求項4から請求項7の何れか一項に記載のマイクロヒータ。
  9. 前記ヒータパターンは、前記配設中心について点対称となるように形成されている、請求項4から請求項8の何れか一項に記載のマイクロヒータ。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載のマイクロヒータを備えたガスセンサ。
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