JP2023023246A - 金属を蒸着させる方法及びステージ - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融金属の濡れ性が均一となる金属膜蒸着のための蒸発器(ステージ)や,そのステージの製造方法,そのステージを含む蒸着システムを提供する。【解決手段】チャンバ内に設置されるステージ1であって,ステージは,周壁部4と,周壁部の内部に位置し,対象物を搭載する搭載表面3とを有し,搭載表面3は,周壁部4を構成する一対の壁対に接している部分よりも,0.01mm以上5mm以下中央部が高くなる凸型形状を有するステージ,そのステージを含む蒸着システム,先端が窪んだ砥石を用いて,ステージ用基板を研ぐ工程を含むステージの製造方法。【選択図】図1

Description

この発明は,金属を蒸着させる方法及び金属膜蒸着のための蒸発器(ステージ)に関する。
特表2011-510178号公報には,金属膜蒸着のための蒸発器(ステージ)が記載されている。蒸発器は,例えば,ロールツーロール(R2R)の蒸着装置の金属蒸発ステージとして用いられる。金属膜を蒸着する際に,金属ワイヤは一般にロールツーロール(R2R)用の蒸発器に連続的に供給される。そして,蒸発器が高温になると金属ワイヤが溶融して,対象となる基盤への蒸着が行われる。
特表2011-510178号公報
蒸着膜厚が均一となるようにするためには,溶融金属がステージ表面の搭載表面において均一な厚さで濡れることが望ましい。これが実現できれば,スプラッシュ等の発生を防ぎ,対象物に均一な厚さの蒸着膜を形成することができる。
この明細書に記載されるある発明は,溶融金属がステージ内で十分に広がり,対象物に均一な厚さの蒸着膜を形成できる金属膜や酸化膜を蒸着するための蒸発器(ステージ)を提供することを目的とする。
溶融金属がステージ内にて広がることを補助するため,ステージ表面の幅方向に傾斜を設けることにより,溶融金属がステージ内で十分に広がり,対象物に均一な厚さの蒸着膜を形成できる金属膜蒸着のための蒸発器(ステージ)を提供できる。
この明細書の第1の発明は,金属膜や酸化膜を蒸着するためにチャンバ内に設置される蒸発器(ステージ)に関する。
ステージは,
周壁部4と,周壁部の内部に位置し,対象物を搭載する搭載表面3とを有し,
搭載表面3は,周壁部4を構成する一対の壁対に接している部分よりも,中央部が高くなる凸型形状を有する。
搭載表面3の中央部は,搭載表面3のうち周壁部4と接している部分に比べて0.01mm以上5mm以下高いものが好ましい。
ステージ1の長手方向の長さをLとし,搭載表面3の長手方向の長さをLとしたときに,L/Lの値が0.6以上0.82以下であるものが好ましい。
搭載表面3のうち金属ワイヤを接触させる部位を第1の接触部位5とし,
ステージ1の一方の端の幅をWとし,他方の端の幅をWとし,ステージ1の一方の端から第1の接触部位5までの距離をLとしたときに,
/Lが0.1以上0.4であって,W/Wの値が0.2以上0.6以下であるものが好ましい。
搭載表面3のうち金属ワイヤを接触させる部位を第1の接触部位5とし,
ステージ1の一方の端の幅をWとし,他方の端の幅をWとし,ステージ1の一方の端から第1の接触部位5までの距離をLとしたときに,
/Lが0.4以上0.6以下であって,W/Wの値が0.8以上1.2以下であるものが好ましい。
この明細書は,上記したいずれかのステージを含む蒸着システムをも開示する。
この明細書は,先端が窪んだ砥石を用いて,ステージ用基板を研ぐ工程を含むステージの製造方法をも開示する。
溶融金属がステージ内にて広がることを補助するため,ステージ表面の幅方向に傾斜を設けることにより,溶融金属がステージ内で十分に広がり,対象物に均一な厚さの蒸着膜を形成できる蒸発器(ステージ)を提供できる。
図1は,本発明のステージを説明するための概念図である。 図2は,ステージの図1とは別の例を示す概念図である。 図3は,裏面に粗面化部を有するステージを説明するための概念図である。 図4は,裏面に放熱材層を有するステージを説明するための概念図である。 図5は,溶融金属蒸発システムを説明するための概念図である。 図6は,ステージを製造するための砥石を説明するための概念図である。 図7は,ステージを製造するための砥石を説明するための概念図である。 図8は,ステージを製造する際に用いた砥石の図面に代わる写真である。 図9は,得られたステージの図面に代わる写真である。 図10は,得られたステージの搭載表面が凸型形状を有するものであったことを示す図面に代わる写真である。 図11は,比較例1,実施例1,及び比較例2で得られたステージを用いて溶融金属の濡れ性評価を行った結果を示す図面に代わる写真である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
図1は,本発明のステージを説明するための概念図である。ステージ1は,蒸着装置チャンバ内に設置され,溶融金属を蒸発させるために用いられる。蒸着装置チャンバは,通常内部を真空にひいた状態で,対象物の表面に金属薄膜や酸化膜を蒸着させるために用いられる。酸化膜を蒸着する場合は,真空装置内でワイヤーメタル材をリアクティブすればよい。ステージ1の(上方)表面には,溶融金属を収容するための搭載表面3が設けられる。搭載表面3は,周囲に比べて低くなっている箇所(窪み部)を意味する。ステージ1の表面には搭載表面3が設けられるので,搭載表面3の周囲には周囲壁4が形成されている。
図1(a)は,本発明のステージの正面図である。図1(b)は,図1(a)におけるA-A断面の例を示す概念図である。図1(c)は,図1(a)におけるA-A断面の例を示す図1(b)とは別の概念図である。A-A断面は,ステージ1の短軸方向(幅方向)の断面図である。図1(b)に示されるように,搭載表面3は,周壁部4を構成する一対の壁対に接している部分よりも,中央部が高くなる凸型形状を有する。図1(b)の例は,凸型形状がなだらかな曲面を有するものの例を示す。この例では,周壁部4を構成する一対の壁対に接している部分と中央部との高さをCH(Cavity Height)としたとき,CHの例は0.01mm以上5mm以下であり,0.01mm以上1mm以下でもよいし,0.01mm以上0.5mm以下でもよいし,0.02mm以上0.1mm以下でもよいし,0.05mm以上0.1mm以下でもよい。CHの値は,搭載表面の深さ(周壁部4を構成する一対の壁対に接している部分の高さ)をWHとしたときに,WHに合わせて適宜調整すればよい。CHは,0.01WH以上WH以下が好ましく,0.05WH以上0.5WH以下でもよいし,0.05WH以上0.2WH以下でもよい。なお,図1(a)の例では,周壁部4が垂直に立ち上がっている。しかし周壁部4は,傾斜したものであってもよい。図1(c)に示すように,凸型形状は山型であってもよい。この場合,搭載表面3は,中央部から裾に向けて比較的平面状の傾斜面を有することとなる。このように凸型形状を有するので,溶融金属が搭載平面内をスムーズに移動でき,広がることができることとなる。
図1(a)のB-B断面は,平坦であってもよいし,図1(b)や図1(c)に表現されるように凸型形状を有してもよい。
搭載表面3の(中央領域の)幅をWとすると,Wの例は,15mm以上60mm以下であり,20mm以上40mm以下でもよいし,25mm以上36mm以下でもよい。搭載表面3の深さの例は,0.5mm以上4mm以下であり,0.5mm以上3mm以下でもよいし,1mm以上2mm以下でもよい。
ステージ1の長手方向の長さをLとし,搭載表面3の長手方向の長さをLとしたときに,L/Lの値が0.6以上0.82以下であることが好ましい。ステージの両端には通常電極が存在し,この部分は冷却される。すると,電極付近は温度が下がってしまう。この電極付近の温度が低下するという現象と,金属ワイヤや溶融金属と接触した部分の温度が下がるという現象を考慮し,搭載表面の大きさや位置を制御すると,溶融金属の温度を均一に維持できることとなる。この例では,従来のステージに比べてキャビティ(搭載表面)の長さが短いので,低温の電極部位による影響を軽減できる。このL/Lの値が小さいほど,ステージの幅が大きいので,電極付近による温度低下を抑えることができる。一方,この値が小さいと搭載表面3の表面積が小さくなるので,ステージを大きくする必要が生ずる。このような観点から,L/Lの値は,0.6以上0.8以下でもよいし,0.6以上0.7.5以下でもよいし,0.6以上0.7以下でもよいし,0.65以上0.8以下でもよいし,0.7以上0.8以下でもよいし,0.75以上0.8以下でもよいし,0.65以上0.75以下でもよい。
の例は,65mm以上260mm以下であり,100mm以上160mm以下でもよいし,110mm以上150mm以下でもよいし,120mm以上140mm以下でもよい。
このステージ1の好ましい例は,ステージ1の一方の端の幅(ステージ1の長手方向の幅)をWとし,他方の端の幅(ステージ1の長手方向の幅)をWとし,ステージ1の一方の端から第1の接触部位5までの距離をLとしたときに,L/Lが0.1以上0.4以下であって,W/Wの値が0.2以上0.6以下のものである。W及びWは,ステージ1の端部と搭載表面との間の距離ともいえる。W/Wの値は0.2以上0.6以下であり,0.2以上0.55以下でもよいし,0.2以上0.5以下でもよいし,0.2以上0.4以下でもよいし,0.3以上0.6以下でもよいし,0.4以上0.6以下でもよいし,0.5以上0.6以下でもよいし,0.3以上0.5以下でもよいし,0.35以上0.45以下でもよい。
/Lの値は0.1以上0.4以下であり,0.1以上0.35以下でもよいし,0.1以上0.3以下でもよいし,0.1以上0.25以下でもよいし,0.2以上0.4以下でもよいし,0.25以上0.4以下でもよいし,0.3以上0.4以下でもよいし,0.25以上0.35以下でもよいし,0.3以上0.35以下でもよい。
第1の接触部位5は,搭載表面3のうち金属ワイヤを接触させる部位である。この第1の接触部位5は通常同一箇所である。一方,搭載表面3及び溶融金属の温度を求めて,その求めた温度に基づいて,接触部位を第2の接触部位へ移動させてもよい。第1の接触部位5は,搭載表面3に溶融金属が存在しない状態で最初に金属ワイヤが接触する部位である。金属ワイヤの金属は,対象物の表面に蒸着させたい金属であればよい。そのような金属の例は,アルミニウム,金,プラチナ,銀,及び銅である。金属ワイヤは通常線状のものであり,ステージ1外から供給され,第1の接触部位5において搭載表面3(又は溶融金属)と接触することで,接触した部分が溶解し,溶融金属となる。この例は,WとWとが異なる態様のものである。
図2は,ステージの図1とは別の例を示す概念図である。この例では,左右の壁の厚さ(W,W)に大きな隔たりがないものである。L/Lが0.4以上0.6以下であって,W/Wの値が0.8以上1.2以下である。この例では,L/Lが0.4以上0.6以下であり,0.4以上0.6以下でもよく,0.4以上0.55以下でもよく,0.4以上0.5以下でもよく,0.45以上0.6以下でもよく,0.5以上0.6以下でもよく,0.45以上0.55以下でもよく,0.45以上0.5以下でもよく,0.5以上0.55以下でもよい。この例では,W/Wの値が0.8以上1.2以下であり,0.8以上1.1以下でもよく,0.8以上1以下でもよく,0.8以上0.9以下でもよく,0.9以上1.2以下でもよく,1以上1.2以下でもよく,1.1以上1.2以下でもよく,0.95以上1.15以下でもよく,0.9以上1.1以下でもよい。
蒸発器(ステージ)は,例えば2つの電極6a,6b(図5を参照)により左右から支えられている。そして,2つの電極は,通常液体により冷却されている。このため,電極を通じて熱損失がおこり、蒸発器端部の温度が低下する。電極6a,6bは,6~8kW/hの電力を消費し,これにより高温となる。
図3は,裏面に粗面化部を有するステージを説明するための概念図である。図3に示す例では,ステージの裏面のうち中央部領域11に,粗面化部13を有する。中央領域は,裏面の重心部分を含む領域であり,裏面全体の10%以上80%以下(20%以上70%以下,30%以上60%以下,40%以上50%以下,又は20%以上50%以下)の面積を占める部位である。粗面化部は,表面積を大きくし,これにより熱の放出を大きくするために設けられる。粗面化部とは,周囲に比べて表面粗さが粗い部分を意味する。粗面化部は,例えば粗面化部以外をマスクしたサンドブラストにより表面を荒くしてもよいし,化学的なエッチングにより表面を荒くすることにより得てもよい。例えば,粗面化しない部分をマスクした状態で,粗面化処理を施せばよい。粗面化部13は表面粗さの値であるRz値が8以上14以下(好ましくは,9以上13以下,又は9.5以上12.5以下,又は10以上12以下)であり,Ra値が0.65以上1.5以下(好ましくは0.7以上1.4以下,又は0.8以上1.3以下)であってもよい。これらの値は,JIS B 0601-2001に準拠して求めればよい。
図4は,裏面に放熱材層を有するステージを説明するための概念図である。図4に示す例では,ステージの裏面のうち中央部領域11に,放熱材層15を有する。そして,放熱材層15は輻射率が0.01以上0.4以下であるものが好ましい。所定の輻射率を有する放熱体は,例えば特許6266162号公報,特許6196078号公報に記載される通り,公知である。放熱材層は,ステージの他の部位に比べて輻射率が高い層を意味する。
次に,溶融金属蒸発システムについて説明する。
図5は,溶融金属蒸発システムを説明するための概念図である。図5に示される通り,この溶融金属蒸発システム19は,複数のステージ1を有する。そして,複数のステージのそれぞれは,中央部領域7に短軸21を有する形状を有し,複数のステージは,それぞれの長軸23が平行となるように隣接して設置される。換言すると,図5に示される例では,複数のステージが横一列になるように配置される。そして,複数のステージの間隔Wは,搭載表面3の(中央領域の)幅をWとすると,W/10以上W/4以下であり,W/8以上W/6以下でもよいし,W/10以上W/5以下でもよいし,W/5以上W/4以下でもよい。図5のステージは,多角形状の搭載表面を有している。搭載表面の形状は四角形に限定されず,多角形や楕円形状であってもよい。
次に,溶融金属蒸発システムの使用方法について説明する。ステージ1は,溶融金属蒸発システムの一部をなす。
溶融金属蒸発システムを使用することで,対象物に金属を蒸着させることができる。
例えば,真空チャンバ(蒸着装置チャンバ)内に,対象物とステージとを設置する。またステージの所定の位置に金属ワイヤを供給できるようにする。そして,蒸着装置チャンバ内を真空にひく。ステージの両端の電極に通電し,ステージを加熱する。ステージの温度がある値となった後に,蒸着装置チャンバ内に設置されたステージ1の表面の搭載表面3における第1の接触部位5に金属ワイヤを接触させる。この工程は,金属ワイヤの供給装置を用いて,金属ワイヤを搭載表面方向に押し出すことで,実現できる。
すると,搭載表面に接触した金属ワイヤは溶解し,溶融金属となる。さらに,金属ワイヤを搭載表面に供給する。すると,金属ワイヤは溶融金属や搭載表面と接触し,溶解する。すると,溶融金属が次第に多くなる。多くなった溶融金属は,少しずつ蒸発し,対象物表面に蒸着する。一方,多くなった溶融金属は,搭載表面3内を移動する。溶融金属は,搭載表面3内の低温部から高温部へと移動する。低温部とは,搭載表面のうち金属ワイヤや溶融金属と接触することで温度が下がった部分である。この発明では,電極側の冷却機構により搭載表面の温度が下がっても,溶融金属が広がる場合,温度が高い方向に溶融金属が移動するように,ステージや金属ワイヤの供給場所を制御するものである。溶融金属が,搭載表面の低温部から高温部へと移動するのは,搭載表面全体に溶融金属がいきわたる期間中継続されることが好ましい。
図6は,蒸着装置を説明するための概念図である。蒸着装置は,例えば矩形の搭載表面の中心にワイヤを送り込む。送り込み速度の例は,1500mm/分であり,アルミニウムワイヤーを用いる場合は,蒸発装置1つあたり約10g/分である。
次に, ステージの製造方法について説明する。
この方法は,先端が窪んだ砥石を用いて,ステージ用基板を研ぐ工程を含む。
図7は,ステージを製造するための砥石を説明するための概念図である。この明細書は,ステージを製造するための砥石をも開示する。この砥石は,公知の砥石の素材の者であってもよい。一方,この砥石31は,平坦なステージを製造するための砥石と異なり,先端が窪んでおり,窪み部33を有している。図7に概念的に記載されるように,基板と先端部(窪み部33)を接触させつつこの砥石を左右に振動させることで,図1に示すような形状の搭載表面を有するステージを得ることができる。左右の振動速度は適宜調整すればよい。この砥石の,窪み部33の幅BWは,製造するステージの大きさに合わせて適宜調整すればよく,例えば,1mm以上10cm以下であり,好ましくは5mm以上3cm以下であり,5mm以上15mm以下でもよい。窪み部33の高さBHは,幅BWに応じて適宜調整すればよく,例えば,1mm以上5cm以下であり,2mm以上3cm以下でもよいし,5mm以上10mm以下でもよい。
以下,実施例を用いて本発明を具体的に説明する。本発明は,上記の実施の態様及び以下の実施例に限定されるものではなく,公知の要素を適宜含めたものも本発明に含まれる。
[実施例1]
図1に示されるタイプのステージを作製した。図8は,ステージを製造する際に用いた砥石の図面に代わる写真である。図9は,得られたステージの図面に代わる写真である。図10は,得られたステージの搭載表面が凸型形状を有するものであったことを示す図面に代わる写真である。ステージの大きさは,およそ130mm×35mm×10mmの四角柱であった。搭載表面は,94mm×31mm×1mmであった。WR及びWLはそれぞれ10mm及び26mmであった。搭載表面の深さ1mmに対し,CHは0.8mm~0.9mmであった。
[比較例1]
ステージの大きさを,およそ130mm×35mm×10mmの四角柱であり,表面部分に長方形かつ平坦な120mm×31mm×1mmの搭載平面を持つものとした以外は,実施例1と同様にしてステージを作成した。
[比較例2]
ステージの大きさを,およそ130mm×35mm×10mmの四角柱であり,表面部分に長方形かつ凹型(中央部分が低くなる形)の120mm×31mm×1mmの搭載平面を持つものとした以外は,実施例1と同様にしてステージを作成した。
図11は,比較例1,実施例1,及び比較例2で得られたステージを用いて溶融金属の濡れ性評価を行った結果を示す図面に代わる写真である。図11に示される通り,実施例1のステージは濡れ性が良好であった。
[実施例2]
図2に示されるタイプのステージを作製した。ステージの大きさは,およそ130mm×35mm×10mmの四角柱であった。搭載表面は,94mm×31mm×1mmであった。WR及びWLはともに18mmであった。搭載表面の深さ1mmに対し,CHは0.8mm~0.9mmであった。
コンピュータシミュレーションを用いて,実施例1及び実施例2のステージを利用した際の溶融金属の濡れ性評価を行った。送り込み速度の例は,1500mm/分であり,アルミニウムワイヤーを用いる場合は,蒸発装置1つあたり約10g/分とした。また,コンピュータシミュレーションを用いて,溶融金属及び搭載表面の各部位の温度変化を求めた。その結果,本発明のステージを用いることで,溶融金属の濡れ性が均一化し,ステージ全体に溶融金属がいきわたることが分かった。また,溶融金属は,常に搭載表面内の低温部(溶融金属が存在する搭載表面の部位)から高温部(溶融金属が移動する搭載表面の部位)へと移動しつつ,搭載表面を充填することが分かった。このため,この発明のステージを用いれば,溶融金属の温度が均一となり,対象物に均一な蒸着膜を形成できると考えられる。
この発明は,金属薄膜や酸化膜を蒸着する技術分野で利用されうる。
1 ステージ
3 搭載表面
4 周壁部(壁)
5 第1の接触部位
7 金属ワイヤ
11 裏面の中央部領域
13 粗面化部
15 放熱材層
21 短軸
23 長軸

Claims (7)

  1. チャンバ内に設置されるステージ(1)であって,
    前記ステージは,
    周壁部(4)と,前記周壁部の内部に位置し,対象物を搭載する搭載表面(3)とを有し,
    前記搭載表面(3)は,前記周壁部(4)を構成する一対の壁対に接している部分よりも,中央部が高くなる凸型形状を有する,
    ステージ。
  2. 請求項1に記載のステージであって,
    前記搭載表面(3)の中央部は,前記搭載表面(3)のうち前記周壁部(4)と接している部分に比べて0.01mm以上5mm以下高い,
    ステージ。
  3. 請求項1に記載のステージであって,
    前記ステージ(1)の表面は,前記溶融金属を収容するための搭載表面(3)を有し,
    前記ステージ(1)の長手方向の長さをLとし,前記搭載表面(3)の長手方向の長さをLとしたときに,L/Lの値が0.6以上0.82以下である,ステージ。
  4. 請求項3に記載のステージであって,
    前記搭載表面(3)のうち金属ワイヤを接触させる部位を第1の接触部位(5)とし,
    前記ステージ(1)の一方の端の幅をWとし,他方の端の幅をWとし,前記ステージ(1)の前記一方の端から第1の接触部位(5)までの距離をLとしたときに,
    /Lが0.1以上0.4であって,W/Wの値が0.2以上0.6以下である,ステージ。
  5. 請求項3に記載のステージであって,
    前記搭載表面(3)のうち金属ワイヤを接触させる部位を第1の接触部位(5)とし,
    前記ステージ(1)の一方の端の幅をWとし,他方の端の幅をWとし,前記ステージ(1)の前記一方の端から第1の接触部位(5)までの距離をLとしたときに,
    /Lが0.4以上0.6以下であって,W/Wの値が0.8以上1.2以下である,ステージ。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のステージを含む蒸着システム。
  7. 先端が窪んだ砥石を用いて,ステージ用基板を研ぐ工程を含む,
    請求項1に記載のステージの製造方法。
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