JP2023022550A - サドル付分水栓およびその組み立て方法 - Google Patents

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Junji Saito
直也 高橋
Naoya Takahashi
学 中村
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Abstract

Figure 2023022550000001
【課題】地震等の発生した際に分水栓本体とサドルとが回動し難く、漏水を抑制し得るサドル付分水栓およびその組み立て方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のサドル付分水栓1は、配水管110の外周に配置され、配水管110に固定される分水栓本体1hおよびサドル2と、配水管110を挟んで分水栓本体1hおよびサドル2に対向配置されて配水管110に固定されるバンド3とを備え、分水栓本体1hは、接合ねじ部nである第1ねじ部n2を有し、サドル2は、接合ねじ部nである第2ねじ部n1を有し、分水栓本体1hとサドル2とは、接合ねじ部nにより固定されており、接合ねじ部nに、回転防止部材p1が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、サドル付分水栓およびその組み立て方法に関する。
水道水の供給においては、道路に埋設される水道本管等の配水管から各住宅等に水を供給する給水管を分岐する際に、水道用サドル付分水栓が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に、従来の水道水を供給する構成例を示す。
道路に沿って、各住居や集合住宅に水道水を供給する水道本管等の配水管110が埋設されている。配水管110には、宅地内に水道水を引き込む際に水道用サドル付分水栓101が取り付けられる。そして、水道用サドル付分水栓101、宅地内に延びる給水管111、継手112を介して、各住居の水栓113に接続されている。
ところで、地震等の発生により地盤が変動を起こした際には、地盤との間にズレが生じることで配水管110から特に突出した部位の水道用サドル付分水栓101や継手112、給水管111に負荷が集中する。そのため、水道用サドル付分水栓101や継手112、給水管111の破損、ズレ等により漏水が発生することがある。
特開2019-211046号公報 特開平11-6576号公報
図8に、従来の水道用サドル付分水栓101廻りの拡大図を示す。
従来のサドル付分水栓101は、分水栓本体101Aとサドル101Bとをねじ接合部で接合し、ねじ接合部に接着剤を使用して容易に緩まない、回動し難いようになっている。
分水栓本体101Aとサドル101Bは、ねじ接合部nに接着剤を塗布しているが、接合部のねじ接合部nに緩み方向だけでなく締まる方向にも過大な負荷が掛かると、分水栓本体101Aとサドル101Bとが相対的に回動してしまうおそれがある。
例えば、緩み方向に回動する場合には分水栓本体101Aとサドル101Bとの接合部のねじ接合部nからの漏水が生じるおそれがある。一方、締まる方向に回動する場合には給水管111(図7参照)側に負荷が掛かり、給水管111側での漏水のおそれがある。
特許文献1では、分水栓本体とサドルの接合部に接続管の芯金、弾性部材を使用することで、接合部に掛かる負荷を低減し、分水栓本体、サドル等の構成部材の破損、ズレ等による漏水を防止したり、抑制している。
特許文献2では、分水栓本体101Aとサドル101Bの接合部にベローズを使用することで、ベローズが弾性変形し接合部に掛かる負荷を低減し、構成部材の破損、ズレ等による漏水を防止・抑制している。
特許文献1、2とも、分水栓本体101Aとサドル101Bとの接合部間に部材があり、当該部材を変形させ負荷を逃がすことで、構成部材の回動等による破損に起因する漏水を防止・抑制している。
また、特許文献1、2とも、分水栓本体101Aとサドル101Bとの接合部間に部材があることから、サドル付分水栓101の高さが高くなってしまう。そのため、サドル付分水栓が路上の振動の影響を受け易い。
金属製の配水管110の場合には、配水管110にサドル付分水栓101を取付け、配水管110の穿孔後に、コア103を挿入することで配水管110の孔部の腐食や錆による通水面積の減少を防止している。そのため、分水栓101Aとサドル101Bのねじ接合部nが動いてしまうと、穿孔機による配水管110の穿孔時や挿入機によるコア103の挿入時に分水栓101が安定せずに穿孔作業や挿入作業を失敗する恐れがある。
本発明は上述の問題点を解決するために創案されたものであり、地震等の発生した際に分水栓本体とサドルとが回動し難く、漏水を抑制し得るサドル付分水栓およびその組み立て方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、第1の本発明のサドル付分水栓は、配水管の外周に配置され、前記配水管に固定される分水栓本体およびサドルと、前記配水管を挟んで前記分水栓本体およびサドルに対向配置されて前記配水管に固定されるバンドとを備え、前記分水栓本体は、接合ねじ部である第1ねじ部を有し、前記サドルは、接合ねじ部である第2ねじ部を有し、前記分水栓本体と前記サドルとは、前記接合ねじ部により固定されており、前記接合ねじ部に、回転防止部材が設けられている。
第2の本発明のサドル付分水栓の組み立て方法は、分水栓本体とサドルと回転防止部材とシール部材とを備えるサドル付分水栓の組み立て方法であって、前記分水栓本体と前記サドルとが接合用ねじ部で固定される工程と、前記接合用ねじ部およびその近傍に圧入用穴が設けられる工程と、前記圧入用穴に前記回転防止部材が圧入される工程と、前記シール部材が前記サドルに取り付けられる工程とを含んで成る。
本発明によれば、地震等の発生した際に分水栓本体とサドルとが回動し難く、漏水を抑制し得るサドル付分水栓およびその組み立て方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るサドル付分水栓の一部断面とした正面図。 図1のI部拡大図。 分水栓本体とサドルの一部断面を含む正面図。 分水栓本体とサドルの下面図。 分水栓本体の雄ねじとサドルの雌ねじとのかみ合い拡大図。 実施形態1の別例の 分水栓本体とサドルの一部断面を含む正面図。 実施形態1の別例の分水栓本体とサドルの下面図。 本発明の実施形態2の図1のI部拡大相当図。 従来の水道水を供給する構成例を示す図。 従来の水道用サドル付分水栓廻りの拡大図。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<<実施形態1>>
図1に、本発明の実施形態1に係るサドル付分水栓1の一部断面とした正面図を示す。
図2に、図1のI部拡大図を示す。
図1に示すサドル付分水栓1の側を上、一対のボルトb1及びナットu1側を左右として説明する。
なお、サドル付分水栓1は、分水栓本体1hの給水管接続用雄ねじ接合部1e、および、栓棒13を除いて、左右対称形状に形成されているため、左右の一方側を主に説明して他方側の説明は適宜省略する。
<サドル付分水栓1>
実施形態1のサドル付分水栓1は、前記図7に示すように、道路に埋設される水道本管等の配水管110から各住宅等に水を供給する給水管111を分岐する分岐部に設置される分水栓である。図7では、水道用サドル付分水栓101が実施形態1のサドル付分水栓1に相当する。
サドル付分水栓1は、配水管110の材質や径の大きさに合わせて、適宜大きさ、形状を変えたものが使用される。
サドル付分水栓1は、分水栓本体1hとサドル2と回転防止用ピンp1とバンド3とサドル取付ガスケット4と左右一対のボルトb1と一対のボルトb1にそれぞれ螺着される左右一対のナットu1とを備えている。
分水栓本体1hは、水道水の分岐機能を有しており、止水機構10(縦孔1a、横孔1b、球弁12、栓棒13)が設けられている。
サドル2は、配水管110にサドル付分水栓1を上側から固定する機能をもつ。サドル2は、左右にサドル付分水栓1を上側から固定するためボルトを通すフランジ部2bを有する。サドル2には、雌ねじn1が螺刻され、分水栓本体1hには、雄ねじn2が螺刻されている。サドル2は、ねじ接合部n(n1、n2)を用いて分水栓本体1hに固定されている。
バンド3は、配水管110にサドル付分水栓1を下側から固定する機能をもつ。バンド3は、左右にサドル付分水栓1を下側から固定するためボルトを通すフランジ部3bを有する。
サドル取付ガスケット4は、配水管110の穿孔孔からの水漏れを防止する。
左右一対のボルトb1は、それぞれ下方から、バンド3のフランジ部3bの左右のねじ挿通孔3b1と、サドル2のフランジ部2b左右のねじ挿通孔2b1とを挿通される。そして、左右一対のボルトb1にそれぞれナットu1が螺着されている。
上述の構成により、サドル付分水栓1は、ボルトb1をサドル2のボルト挿通孔2b1と、バンド3のボルト挿通孔3b1とを挿通させ、ボルトb1にナットu1を螺合させて締め付けることで、配水管110の外周に取り付けられる。
<サドル機構20>
サドル機構20とは、サドル2とバンド3とを水道本管等の配水管110の周囲に取り付けるための機構である。サドル機構20は、サドル2、バンド3、ボルトb1、ナットu1、絶縁体上5、絶縁体下6、および平座金8を備えている。サドル機構20は、ボルトb1を、バンド3のフランジ部3bのボルト挿通孔3b1と、サドル2のフランジ部2bのボルト挿通孔2b1とに挿通して、ボルトb1の先端側にナットu1と螺合させて成る。
<分水栓本体1h>
分水栓本体1hは、止水機構10の外ケースを形成する筐体である。分水栓本体1hは、配水管110から水道水が供給される縦孔1aと、供給された水道水を給水管111に供給する横孔1bとを有している。
図1に示すように、分水栓本体1hは、正面視して略十字形状に形成された金属製の中空部材である。
分水栓本体1hには、上述の縦孔1aおよび横孔1bと、雄ねじ接合部1cと、サドル連結用の雄ねじn2と、給水管接続用雄ねじ接合部1eと、コア挿設孔1fとが形成されている。
縦孔1aは、後記の穿孔機(図示省略)での穿孔時に使用したり、水道本管等の配水管110の水道水を供給するための孔である。
横孔1bは、住宅へ水道水を供給するための孔である。
分水栓本体1hの止水機構10は、縦孔1aと、横孔1bと、縦孔1aおよび横孔1bの中央部に配置された球弁12と、横孔1bの右端部に設けられ球弁12を操作する栓棒13とによって構成されている。
縦孔1aは、分水栓本体1hの上下の軸心線に沿って上下方向に貫通して形成されている。縦孔1aの中央部には、球弁12が配置されている。
球弁12はT字状の穴が設けられている。栓棒13で、球弁12を回転させることで、縦孔1aが上下に連通する状態と縦孔1aの上下が閉塞する状態とに切り換えられる。
縦孔1aの上側開口部の外周部には、キャップ11を螺着するための雄ねじ接合部1cが形成されている。縦孔1aの下側のコア挿設孔1fには、コア7が装着されている。
コア7は、サドル付分水栓1に水道水を供給するために配水管110に設けられる孔110aの錆止め用の部品である。
コア挿設孔1fは、分水栓本体1hの上下の軸心線に沿って形成されている。
分水栓本体1hのコア挿設孔1fの外側には、サドル連結用の雄ねじn2が形成されている。サドル連結用の雄ねじn2には、サドル2に形成された分水栓連結用の雌ねじn1が螺着される。
横孔1bは、縦孔1aに直交するように分水栓本体1hの上下方向の中央部に左右方向に貫通して形成されている。横孔1bの左端部の外周部には、給水管接続用の雄ねじ接合部1eが左右方向に形成されている。給水管接続用の雄ねじ接合部1eには、給水管111(図7参照)を分水栓本体1hに取り付けるための給水支管継手(図示省略)が螺着される。横孔1bの右端部には、前記したように、球弁12に連結された栓棒13が装着されている。
<サドル2>
図1に示すサドル2は、図7に示すように、配水管110の上側外周に配置される上側半体である。サドル2は、分水栓本体1hの下端部にねじ接合部n(n1、n2)によって取り付けられている。
図3Aに、分水栓本体1hとサドル2の一部断面を含む正面図を示す。図3Bに、分水栓本体1hとサドル2の下面図を示す。
図3Aに示すサドル2は、正面視して略Ω字状に形成されている。図3Bに示すように、サドル2は、平面視して左右方向に延びる帯板状の金属で形成されている。
サドル2は、中央部の抱持部2aが円弧状に形成されて、両端部のフランジ部2bが平板状に形成されている。
サドル2は、抱持部2a、フランジ部2b、ボルト挿通孔2b1、および分水栓連結用の雌ねじn1を有している。
中央部の抱持部2aは、配水管110(図1参照)を片側(上側)から抱持する箇所である。そこで、抱持部2aは、配水管110(図7参照)に沿った曲率をもつ形状を有している。
サドル2は、中央部に分水栓連結用の雌ねじn1を有し、左右両端部にボルト挿通孔2b1をそれぞれ有している。
図3A、図3Bに示すように、フランジ部2bは、抱持部2aの左右両端部から外方向に突出形成された左右一対の平板状に形成されている。
ボルト挿通孔2b1は、ボルトb1の雄ねじ接合部b1cが挿入される孔である。ボルト挿通孔2b1は、左右一対のフランジ部2bにそれぞれ形成されている。
抱持部2aの中央部には、分水栓連結用雌ねじn1が形成されている。分水栓連結用雌ねじn1は、分水栓本体1hのサドル連結用雄ねじn2が螺着される。
抱持部2aの下部には、サドル取付ガスケット4を下方から嵌入するガスケット取付凹部2a2が形成されている。
<バンド3>
図1に示すバンド3は、サドル2と、サドル付分水栓1を水道本管等の配水管110に抱持するための下側半体である。バンド3は、正面視して略逆Ω字状に形成されている。
バンド3は、配水管110を挟んでサドル2に対向配置される。
バンド3は、サドル2に対して、正面視して略対称な形状に形成され、中央部の抱持部3aと左右一対のフランジ部3bとを有している。
抱持部3aは、正面視して配水管110の外周に沿う曲率を有する形状に形成されている。
フランジ部3bは、中央部の抱持部3aの左右両端部から外方向に突出して平板状に形成されている。
左右一対のフランジ部3bには、それぞれボルト挿通孔3b1が上下に貫通して形成されている。
<回転防止用ピンp1>
回転防止用ピンp1は、分水栓本体1hとサドル2のねじ接合部n(n1、n2)の緩み止めのための部材である。
回転防止用ピンp1は、下方から圧入穴2a1に圧入され固定される。
回転防止用ピンp1の長さs0(図3A参照)は、分水栓本体1hの雄ねじn2の長さs1の40%以上とする。回転防止用ピンp1の回転防止効果を確保するためである。
例えば、回転防止用ピンp1の長さs0は、分水栓本体1hの雄ねじn2の長さs1(10.5mm)の40%の4.2mm以上とする。
図4に、分水栓本体1hの雄ねじn2とサドル2の雌ねじn1とのかみ合い拡大図を示す。
回転防止用ピンp1の直径d(図3A参照)を、(ねじの呼び(外径d1)-有効径d2)、すなわち、ねじ山の高さ、の2倍以上とする。 又は、回転防止用ピンp1の直径dを、山(ひっかかり)の高さH1の〔2倍〕以上とする。
例えば、回転防止用ピンp1の直径d:(M42×1.5、ねじの呼び(外径d1)42-有効径d2 41.026)の2倍の1.948mm以上とする。
分水栓本体1hの通水部のコア挿設孔1fと回転防止用ピンp1の外径部は、少なくとも回転防止用ピンp1の直径d(図3A参照)以上離す。回転防止用ピンp1の圧入による分水栓本体1hの通水部のコア挿設孔1fの変形を防止し、コア7の挿入、コア7のシール性への悪影響を防ぐためである。
<サドル付分水栓1の配水管110への組付け方法>
サドル付分水栓1の配水管110への組付け過程の概略について説明する。
図3Aに示すように、サドル2の雌ねじn1に分水栓本体1hの雄ねじn2をねじ込む。
その後、サドル2と分水栓本体1hのねじ接合部n(n1、n2)に下方から回転防止用ピンp1が圧入される圧入穴2a1(図2参照)をドリル等であける。
そして、回転防止用ピンp1が下方から圧入穴2a1に圧入される。
その後、サドル取付ガスケット4が図3Aの矢印α11のように、サドル2のガスケット取付凹部2a2に嵌入される。回転防止用ピンp1は下方から見て、サドル取付ガスケット4で見えない位置に圧入される。これにより、回転防止用ピンp1が流水(水道水)に触れず、回転防止用ピンp1の成分が浸出しない。そのため、水道水の品質を保持できる。
そして、配水管110の下方にバンド3をセットするとともに、配水管110の上方に分水栓本体1hおよびサドル2をセットする。
そして、サドル機構20を用いて、サドル2とバンド3とを水道本管等の配水管110の周囲に取り付ける
すなわち、一対のボルトb1を、バンド3の下方から左右の一対のボルト挿通孔3b1にそれぞれ挿通するとともに、サドル2の左右の一対のボルト挿通孔2b1にそれぞれ挿通する。
そして、バンド3の下方から左右の一対のボルト挿通孔3b1と、サドル2の左右の一対のボルト挿通孔2b1とを挿通した一対のボルトb1の先端部にそれぞれナットu1を螺着する。
これにより、配水管110の上下にサドル付分水栓1およびサドル2と、バンド3とが固定される。
その後、分水栓本体1hの栓棒13を回動して球弁12を回転させることで、縦孔1aが上下に連通する状態にする。
そして、配水管110に孔110aを、下記のようにして、穿孔機(図示省略)を用いて穿孔される。
まず、キャップ11を外して、雄ねじ接合部1c(図1参照)にアダプタ(図示省略)を介して穿孔機を装着する。
穿孔機は、図1に示すサドル機構20を配水管110に固定した状態で、上方から、配水管110に取り付けられた分水栓本体1の縦孔1aの開口から下方の配水管110に向けて挿入される。こうして、穿孔機によって配水管110に孔110a(図1参照)が穿孔される。
その後、縦孔1aの下端部のコア挿設孔1fと配水管110の孔110aとには、筒状のコア7が装着される。
そして、分水栓本体1hの栓棒13を回動して球弁12を回転させることで、縦孔1aが上下に連通しない状態にする。
その後、分水栓本体1hの横孔1bに給水管111を取り付ける。
そして、分水栓本体1hの栓棒13を回動して球弁12を回転させることで、縦孔1aが上下に連通する状態にする。
そして、道路に埋設される水道本管等の配水管110の水道水を、サドル付分水栓1を介して、各住宅等の給水管111に供給する。
上記構成によれば、ねじ接合部n(n1、n2)に負荷が掛かった際に、回転防止用ピンp1によりねじ接合部n(n1、n2)が回動することを抑制または防止される。
サドル付分水栓1は、従来品と同じ高さであるので、既存の穿孔機等が使用できる。
特許文献1、2のような弾性材を用いないので、サドル付分水栓1が安定する。そのため、穿孔機による穿孔作業やコア7の挿入作業が失敗しない。
図5Aに、実施形態1の別例の分水栓本体1hとサドル2の一部断面を含む正面図を示す。図5Bに、実施形態1の別例の分水栓本体1hとサドル2の下面図を示す
実施形態1の別例は、実施形態1の回転防止用ピンp1に代えて、2本の回転防止用ピンp11、p12を設けたものである。その他は実施形態1と同様である。
サドル2と分水栓本体1hのねじ接合部n(n1、n2)に下方から回転防止用ピンp11が圧入される圧入穴2a11をドリル等であけられている。
図5Bに示すように、サドル2と分水栓本体1hのねじ接合部n(n1、n2)に下方から、圧入穴2a11に180度離れた対称な位置に回転防止用ピンp12が圧入される圧入穴2a12をドリル等であける。
そして、回転防止用ピンp11が下方から圧入穴2a11に圧入される。また、回転防止用ピンp12が下方から圧入穴2a12に圧入される。
その後、サドル取付ガスケット4が図5Aの矢印α12のように、サドル2のガスケット取付凹部2a2に嵌入される。回転防止用ピンp11、p12は下方から見て、サドル取付ガスケット4により目視できない位置に圧入される。これにより、回転防止用ピンp11、p12が流水(水道水)に触れず、回転防止用ピンp11、p12の成分が浸出しない。そのため、水道水の品質を保持できる。
このように、回転防止用ピンp1を複数設ける場合には、図5Bに示すように、コア挿設孔1fの中心Oに点対称に設けるとよい。これにより、比較的均等な分水栓本体1hとサドル2との回転防止効果が得られる。
<<実施形態2>>
図6に、本発明の実施形態2の図1のI部拡大相当図を示す。
実施形態2は、実施形態1の回転防止用ピンp1の圧入方向を90°変えて、ねじ接合部n(n1、n2)の周方向側または半径方向に回転防止用ピンp3を圧入する構成としたものである。なお、図6では、半径方向に回転防止用ピンp3を圧入する構成を示している。
サドル2の雌ねじn1に分水栓本体1hの雄ねじn2をねじ込み、分水栓本体1hとサドル2とが固定されている。
その後、サドル2と分水栓本体1hのねじ接合部n(n1、n2)に側方から回転防止用ピンp3が圧入される圧入穴2a3をドリル等であける。
そして、回転防止用ピンp3が側方から圧入穴2a3に圧入される。
実施形態2によれば、回転防止用ピンp3はサドル付分水栓1の外部から目視できるが、回転防止用ピンp3に水道水は触れることはない。
なお、回転防止用ピンp3は複数用いる構成としてもよい。この場合も、複数の回転防止用ピンp3は分水栓本体1hのコア挿設孔1fの中心Oに点対称に設けるとよい。
<<その他の実施形態>>
1.前記実施形態1では、回転防止用ピンp1,p11、p12をねじ接合部n(n1、n2)の軸方向に設け、前記実施形態2では、回転防止用ピンp3を側方からねじ接合部n(n1、n2)に設ける場合を説明したが、 ねじ接合部n(n1、n2)に回転防止用ピンが設けられれば、ねじ接合部n(n1、n2)の軸の斜め方向等、ねじ接合部n(n1、n2)軸方向、側方以外の方向に回転防止用ピンを設けてもよい。
2.前記実施形態1,2等では、回転防止用ピンp1、p11、p12、p3を用いる場合を例に挙げたが、ねじ接合部nの下方からの圧入穴2a1、2a11、2a12、2a3に代えて、ねじ接合部nの下方、側方、その他の方向から雌ねじを形成し、六角穴付き止めねじ、すりわり付き止めねじ等を接合する構成としてもよい。
3.本発明は、前記した実施形態、変形例の構成に限られることなく、添付の特許請求の範囲内で様々な変形形態、具体的形態が可能である。
1 サドル付分水栓
1h 分水栓本体
2 サドル
3 バンド
4 サドル取付ガスケット(シール部材)
110 配水管
d 回転防止部材の直径
n 接合ねじ部
n1 雌ねじ(第2ねじ部)
n2 雄ねじ(第1ねじ部)
p1,p11,p12,p3 ピン(回転防止部材)
s0 ピンの長さ(回転防止部材の長さ)
s1 雄ねじの長さ(第1ねじ部の長さ)

Claims (10)

  1. 配水管の外周に配置され、前記配水管に固定される分水栓本体およびサドルと、
    前記配水管を挟んで前記分水栓本体およびサドルに対向配置されて前記配水管に固定されるバンドとを備え、
    前記分水栓本体は、接合ねじ部である第1ねじ部を有し、
    前記サドルは、接合ねじ部である第2ねじ部を有し、
    前記分水栓本体と前記サドルとは、前記接合ねじ部により固定されており、
    前記接合ねじ部に、回転防止部材が設けられている
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  2. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材は、ピンまたは六角穴付き止めねじまたはすりわり付き止めねじである
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  3. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材は、下方から取り付けられている
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  4. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材は、接合ねじ部の軸に交差する方向から取り付けられている
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  5. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記サドルに取り付けられるシール部材を備え、
    前記回転防止部材は、前記分水栓本体と前記サドルと前記シール部材との間に配置されていることを特徴とするサドル付分水栓。
  6. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材は、単数または複数である
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  7. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材の長さは、前記第1ねじ部の長さの40%以上である
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  8. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材の直径は、前記接合ねじ部のねじ山の高さの2倍以上である
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  9. 請求項1に記載のサドル付分水栓において、
    前記回転防止部材は、棒状であり、
    前記分水栓本体の通水部と前記回転防止部材は、少なくとも前記回転防止部材の直径以上離れている
    ことを特徴とするサドル付分水栓。
  10. 分水栓本体とサドルと回転防止部材とシール部材とを備えるサドル付分水栓の組み立て方法であって、
    前記分水栓本体と前記サドルとが接合用ねじ部で固定される工程と、
    前記接合用ねじ部およびその近傍に圧入用穴が設けられる工程と、
    前記圧入用穴に前記回転防止部材が圧入される工程と、
    前記シール部材が前記サドルに取り付けられる工程とを
    含んで成るサドル付分水栓の組み立て方法。
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