JP2023021549A - オイルセパレータ、および、エンジン - Google Patents

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Kengo Yoshida
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Abstract

【課題】ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離するオイルセパレータにおいて、経年劣化による性能変化を抑制することができる技術を提供する。【解決手段】例示的なオイルセパレータは、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離するオイルセパレータであって、内部に前記ブローバイガスを通過させるガス経路を有するケースと、前記ガス経路中に配置され、前記ブローバイガスを通過させる通風部を有するプレート部材と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、オイルセパレータ、および、エンジンに関する。
特許文献1には、燃焼室等から漏れ出たブローバイガスを吸気系に還元するブローバイガス還元装置を備えるエンジンが開示されている。ブローバイガス還元装置は、ブローバイガスから潤滑油を分離してブローバイガスを吸気系に還元する。ブローバイガス還元装置は、ブローバイガス中のミスト状潤滑油を、スチールウール等のオイルトラップ材で捕らえて除去する。
特開2017-198123号公報
ブローバイガスをメタルファイバやフィルタエレメントで捕集する方式は、使用の初期において気油分離効率に優れる。ただし、使用によりメタルファイバ等に付着するカーボンの量が多くなると、ガスの通り道が狭くなり、ガスが抜け難くなる。例えば、潤滑油の劣化に伴ってブローバイガス中のカーボン含有量が増加すると、カーボンがメタルファイバ等に付着する量が増え、ガスが抜け難くなる。ガスが抜け難くなると、例えばクランクケースの内圧上昇が生じる。
本発明は、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離するオイルセパレータにおいて、経年劣化による性能変化を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の例示的なオイルセパレータは、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離するオイルセパレータであって、内部に前記ブローバイガスを通過させるガス経路を有するケースと、前記ガス経路中に配置され、前記ブローバイガスを通過させる通風部を有するプレート部材と、を備える。
本発明の例示的なエンジンは、上記オイルセパレータを備える。
例示的な本発明によれば、経年劣化による性能変化を抑制することができるオイルセパレータを提供することができる。また、例示的な本発明によれば、そのようなオイルセパレータを備えることにより、長期的な信頼性が高いエンジンを提供することができる。
オイルセパレータを備えるエンジンの構成を示す概略斜視図 図1に示すエンジンの構成を示す概略平面図 オイルセパレータの構成を示す概略斜視図 図3に示すオイルセパレータの分解斜視図 オイルセパレータを図2のV-V位置で切った断面図 オイルセパレータが備えるケースの第1斜視図 オイルセパレータが備えるケースの第2斜視図 オイルセパレータが備えるケースに流入断面積調整具が取り付けられた状態を示す概略斜視図 オイルセパレータが備える流入断面積調整金具の構成を示す概略斜視図
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、オイルセパレータ1、および、オイルセパレータ1を備えるエンジン100の説明に際し、図1に示すクランク軸(出力軸)104の中心線Cが延びる方向を前後方向とし、シリンダブロック101に対してフライホイール105が配置される側を後側と定義する。また、シリンダブロック101に対してシリンダヘッド102が上側として上下方向を定義する。前後方向および上下方向に直交する方向を左右方向と定義し、後方から前方に向かって見た場合に右となる側を右側、左となる側を左側とする。なお、これらの方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
<1.エンジンの概要>
図1は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ1を備えるエンジン100の構成を示す概略斜視図である。図2は、図1に示すエンジン100の構成を示す概略平面図である。エンジン100は、例えば建設土木機械や農作業機といった作業機に搭載される原動機として利用される。エンジン100は、大きくは、シリンダブロック101と、シリンダヘッド102と、オイルパン103と、を備える。
シリンダブロック101は、クランクシャフト104とピストン(不図示)とを有する。クランクシャフト104は、前後の端部をシリンダブロック101の前後の面から突出させ状態で、中心線Cを中心とする回転を可能にシリンダブロック101内に収容される。クランクシャフト104の後端側には、シリンダブロック101の後方に配置されるフライホイール105が取り付けられる。フライホイール105は、クランクシャフト104と一体的に回転する。
ピストンは、シリンダブロック101に内蔵され、クランクシャフト104に連結される。クランクシャフト104は、ピストンの往復運動を受けて回転運動を行い、エンジン100の出力軸として機能する。すなわち、エンジン100の動力は、クランクシャフト104を介してエンジン100を搭載する作業機の作動部に取り出される。
シリンダヘッド102は、シリンダブロック101の上に配置される。シリンダヘッド102の右側面に吸気マニホールド106が配置され、シリンダヘッド102の左側面に排気マニホールド107が配置される。すなわち、エンジン100においては、クランクシャフト104に沿う両側面に、吸気マニホールド106と排気マニホールド107とが振り分けて配置される。以下、吸気マニホールド106が配置されるエンジン100の右側を吸気側と呼び、排気マニホールド107が配置されるエンジン100の左側を排気側と呼ぶことがある。
オイルパン103は、シリンダブロック101の下方に配置され、潤滑油を貯留する。オイルパン103内の潤滑油は、シリンダブロック101の吸気側の面(右側面)に配置されるオイルフィルタ(不図示)を介して、エンジン100内の潤滑油による潤滑が必要な各部に供給される。
エンジン100は、シリンダヘッド102の上部を覆うボンネット(ヘッドカバー)108を更に備える。ボンネット108には、上述のピストンの上面と、シリンダヘッド102の下面と間に形成される燃焼室(不図示)内から漏れ出した気体であるブローバイガスが流れ込む。ボンネット108に流れ込んだブローバイガスは、ボンネット108の後方に配置されるオイルセパレータ1を介して吸気系に還元される。すなわち、エンジン100はオイルセパレータ1を備える。
本実施形態では、エンジン100は過給機109を備える。過給機109は、エンジン100の排気側の面(左側面)に配置される。過給機109は、その内部に収容されるタービンおよびコンプレッサ(いずれも不図示)を有する。排気マニホールド107から流れる排気ガスのエネルギーによってタービンが回転し、タービンと共にコンプレッサが回転する。吸気管1091から内部に取り込まれた吸気は、コンプレッサによって圧縮された後、吸気中継管1092および吸気マニホールド106を介して各シリンダ(燃焼室)に送り込まれる。過給機109が設けられることにより、各シリンダ内の吸気効率が向上し、エンジン100の出力が増大する。
本実施形態では、過給機109が設けられるために、ボンネット108に流れ込んだブローバイガスは、オイルセパレータ1、ジョイント2、および、ブローバイガス戻し管3を介して吸気管1091に送り込まれ、更に過給機109を介して吸気系に還元される。ジョイント2は、オイルセパレータ1の後方に配置され、オイルセパレータ1に接続される。ブローバイガス戻し管3は、ジョイント2と吸気管1091とを連結する。
なお、本実施形態では、エンジン100は、過給機109付きのエンジンであるが、これは例示である。オイルセパレータ1が適用されるエンジンは、自然吸気エンジンであってもよい。自然吸気エンジンである場合は、オイルセパレータ1に取り付けられるジョイント2を介して、エンジンの吸気側に直接ブローバイガスが送り込まれる構成としてよい。
以下に説明するように、オイルセパレータ1が経年劣化による性能変化を抑制することができる構成であるために、エンジン100の長期的な信頼性を高めることができる。
<2.オイルセパレータ>
(2-1.オイルセパレータの構成)
オイルセパレータ1は、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離する。詳細には、オイルセパレータ1は、ブローバイガス中に含まれる気化した潤滑油成分であるオイルミストを捕集して分離する。オイルセパレータ1は、オイルミストセパレータとしての機能を有する。本実施形態では、オイルセパレータ1は、ブローバイガスを吸気系に還元する際に、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離する構成であるが、これは例示である。例えば、オイルセパレータは、ブローバイガスを大気開放する前に、ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離する構成であってもよい。
図3は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ1の構成を示す概略斜視図である。図4は、図3に示すオイルセパレータ1の分解斜視図である。図5は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ1を図2のV-V位置で切った断面図である。図3、図4、および、図5に示すように、オイルセパレータ1は、ケース11と、筒状部材12と、プレート部材13と、を備える。オイルセパレータ1は、ダイアフラム14と、ばね部15と、ケース蓋16と、を更に備える。
[2-1-1.ケース]
ケース11は、内部にブローバイガスを通過させるガス経路20を有する。詳細には、ケース11は、内部に収容される筒状部材12やプレート部材13等と共にブローバイガスを通過させるガス経路20を構成する。ケース11は、例えばアルミダイカスト等で構成される鋳造部品であってよい。
図6は、オイルセパレータ1が備えるケース11の第1斜視図である。図7は、オイルセパレータ1が備えるケース11の第2斜視図である。第1斜視図と第2斜視図とは、ケース11を見る方向が異なる。なお、第1斜視図および第2斜視図は、図3および図4とケース11を見る方向が異なる。ケース11は、入口側取付部111と、出口側取付部112と、本体部113と、を備える。
入口側取付部111は、ケース11の前方に位置する。入口側取付部111は、略矩形板状に構成され、中央部に前後方向に貫通する入口側取付部貫通孔111aを有する。エンジン100において、入口側取付部111は、ボンネット108(図1等参照)の後面に取り付けられる。ボンネット108の前面にも貫通孔(不図示)が設けられており、ケース11の内部と、ボンネット108の内部とは連通する。すなわち、ボンネット108内部に流れ込んだブローバイガスは、ボンネット108の前面に設けられる貫通孔と、入口側取付部貫通孔111aとを介して、ケース11の内部に流れ込む。入口側取付部貫通孔111aは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
出口側取付部112は、ケース11の後方に配置される。出口側取付部112は、前後方向に延びる筒状である。すなわち、出口側取付部112は、前後方向に延びる出口側取付部内空間112aを有する。エンジン100において、出口側取付部112はジョイント2(図1等参照)に取り付けられる。入口側取付部111からケース11内に入ったブローバイガスは、本体部113内を流れた後、出口側取付部内空間112aを通ってジョイント2へと送り込まれる。出口側取付部内空間112aは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
本体部113は、入口側取付部111と出口側取付部112との前後方向間に配置される。本体部113は、導入部1131と、本体部筒状部1132と、排出部1133とを有する。導入部1131は、本体部113の下方に位置する。導入部1131の内部に形成される導入部内空間1131aは、入口側取付部貫通孔111aと連通する。導入部内空間1131aは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
本体部筒状部1132は、導入部1131の上方に位置する。本実施形態において、本体部筒状部1132は、上下に延びる円筒状である。ただし、本体部筒状部1132は、円筒状に限らず、角筒状であってもよい。本体部筒状部1132は、上端に、外周面から上下方向と直交する方向に突出するフランジ部1132aを有する。本実施形態において、フランジ部1132aの外形は、平面視において六角形状であるが、これは例示にすぎない。例えば、フランジ部の外形は、平面視において円形状や矩形状等であってもよい。
排出部1133は、L字状に折れ曲がったパイプ形状であり、ケース11の内部に設けられる。排出部1133は、詳細には、上下に延びる排出部第1筒状部1133aと、排出部第1筒状部1133aと繋がり、後方に延びる排出部第2筒状部1133bとを有する(図6参照)。排出部第1筒状部1133aは、本体部筒状部1132と中心位置を一致させて、本体部筒状部1132内の下部に配置される。排出部第2筒状部1133bは、後端の内部が出口側取付部内空間112aと連通する。排出部1133の内部空間である排出部内空間1133cは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
本実施形態では、好ましい形態として、導入部1131と本体部筒状部1132との上下方向間に、隔壁部1134が設けられる。隔壁部1134は、上下方向と直交する方向に広がる板状である。隔壁部1134は、平面視おいて本体部筒状部1132と中心位置を同じくする円形状である。なお、隔壁部1134は、排出部1133が設けられる箇所には設けられないために、正確には平面視において円形ではない。
隔壁部1134には、上下方向に貫通する隔壁部貫通孔1134aが設けられる。隔壁部貫通孔1134aは、周方向に間隔をあけて複数配置される。本実施形態では、複数の隔壁部貫通孔1134aは、周方向に等間隔に配置される。隔壁部貫通孔1134aが設けられるために、導入部内空間1131aと、本体部筒状部1132の内部空間とは連通する。隔壁部貫通孔1134aは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
[2-1-2.筒状部材]
筒状部材12は、上下方向に延びる。筒状部材12は、例えば金属により構成される。本実施形態では、一例として筒状部材12は円筒状である。筒状部材12は、上端に、外周面から上下方向と直交する方向に突出する筒状部材フランジ121を有する。筒状部材12は、その下端部が本体部113の排出部第1筒状部1133a内に圧入され、本体部113に固定される。すなわち、筒状部材12は、ケース11内に収容される。詳細には、筒状部材12は、本体部113内に収容される。より詳細には、筒状部材12は、本体部筒状部1132内に収容される。筒状部材12の内部空間である筒状部材内空間12aは、排出部内空間1133cと連通する。筒状部材内空間12aは、ケース11内部に設けられるガス経路20を構成する。
なお、本体部筒状部1132においては、内部に筒状部材12が配置されるために、本体部筒状部1132の内面と筒状部材12の外面との間の空間がガス経路20を構成する。
[2-1-3.プレート部材]
プレート部材13は、ガス経路20中に配置される。詳細には、プレート部材13は、ガス経路20を塞ぐ向きとされてガス経路20中に配置される。プレート部材13は、本体部筒状部1132内に、その板面が上下方向と直交する向きとされて、本体部筒状部1132内に配置される。本実施形態では、一例として、プレート部材13は円板状である。プレート部材13の直径は、本体部筒状部1132の内径とほぼ同じである。詳細には、プレート部材13の直径は、本体部筒状部1132の内径よりも若干小さい。
プレート部材13は、ブローバイガスを通過させる通風部131(図4参照)を有する。通風部131は、詳細には、貫通孔又は切欠きである。このようなプレート部材13をガス経路20中に配置することによって、ケース11内にブローバイガスの通路を確保しつつ、ブローバイガスをプレート部材13に衝突させて、ブローバイガス中のオイル成分(オイルミスト)の捕集を行うことができる。すなわち、本構成によれば、メタルファイバ等のオイル成分を捕集するためのフィルタを配置しない構成とすることができる。本構成によれば、フィルタを配置する場合に比べて、経年劣化による性能変化を抑制することができ、オイルセパレータ1の長期的な信頼性を向上することができる。
本実施形態では、好ましい形態として、オイルセパレータ1は、プレート部材13を複数備える。詳細には、オイルセパレータ1は3つのプレート部材13を備える。ただし、プレート部材13の数は、適宜変更されてよい。プレート部材13の数は単数でもよい。本実施形態において、複数のプレート部材13は、上下方向に並ぶ。すなわち、複数のプレート部材13のうち、隣り合うプレート部材13とは、上下に隣り合うプレート部材13のことを指す。
隣り合うプレート部材13の通風部131は、プレート部材13が隣り合う方向(本実施形態では上下方向)からの平面視において互いにずれている。このように構成すると、隣り合うプレート部材13の通風部131の位置がガスの通過方向において互いに重ならないために、ブローバイガスを複数のプレート部材13が配置された部分を通過させる際に、プレート部材13への衝突と迂回とを行わせながら通過させることができる。また、複数のプレート部材13が配置されているためにブローバイガスのプレート部材13への接触頻度を増加させることができる。すなわち、本構成によれば、ブローバイガス中のオイル成分を捕集する性能を向上することができる。また、本構成によれば、例えば、プレート部材13の枚数の調整、通風部131の位置の調整、および、通風部131のブローバイガスを通過させる面積の調整のうちのいずれかを行うことで、オイル成分の捕集効率をコントロールすることができる。
なお、本実施形態では、上下に並ぶ3つのプレート部材13のうち、互いに隣り合う関係にある最上部のプレート部材13と真ん中のプレート部材13との間で、通風部131が上下方向からの平面視において互いにずれており、上下方向において互いに重ならない。また、互いに隣り合う関係にある最下部のプレート部材13と真ん中のプレート部材13との間において、通風部131が上下方向からの平面視において互いにずれており、上下方向において互いに重ならない。互いに隣り合う関係ではない最上部のプレート部材13と最下部のプレート部材13との間においては、通風部131は、上下方向からの平面視において互いにずれていても、ずれていなくてもよい。
好ましい形態として、隣り合うプレート部材13のうちの一方の通風部131は孔131bであり、他方の通風部131は切欠き131aである。このような構成とすると、隣り合うプレート部材13の間で、通風部131の位置を、隣り合う方向からの平面視において簡単に互いにずれた配置とすることができる。なお、隣り合うプレート部材13に設けられる通風部131のいずれもが孔、又は、切欠きである構成としてもよい。
本実施形態では、上下に並ぶ3つのプレート部材13のうち、最上部と最下部とのプレート部材13の通風部131が切欠き131aであり、真ん中のプレート部材13の通風部131が孔131bである。切欠き131aと孔131bとの位置は、上下方向からの平面視において、円板状のプレート部材13の中心を基準として径方向にずれる。孔131bが切欠き131aに対して径方向内方に位置する。切欠き131aの形状は、上下方向からの平面視において半円状であるが、三角形状、矩形状等の他の形状であってもよい。また、孔131bの形状は、上下方向からの平面視において円形状であるが、矩形状、楕円状等の他の形状であってもよい。
好ましい形態として、隣り合うプレート部材13のうち一方は、孔131bを周方向に複数有し、隣り合うプレート部材13のうち他方は、切欠き131aを外周に沿って複数有する。各プレート部材13に設けられる通風部131としての切欠き131a又は孔131bの数を複数とすることにより、ブローバイガスを通過させる通り道の面積をなるべく多くしてガスの流れの低下を抑制しつつ、ブローバイガス中のオイル成分を効率良く捕集することができる。また、本実施形態のように、通風部131(切欠き131a又は孔131b)を有するプレート部材13を円板状とすることにより、オイルセパレータ1の外形をコンパクトにすることができる。
なお、本実施形態では、プレート部材13を円板状としているが、プレート部材は矩形状や、矩形状以外の多角形状等、他の形状としてもよい。この場合には、本体部筒状部1132の形状も、プレート部材の形状に合わせて適宜変更することが好ましい。
本実施形態では、上下方向に並ぶ3つのプレート部材13のうち、最上部と最下部とは同じ種類の第1プレート部材13aである。真ん中のプレート部材13は、第1プレート部材13aと異なる種類の第2プレート部材13bである。いずれも円板状に構成される第1プレート部材13aと第2プレート部材13bとは、好ましい形態として直径が同じである。本実施形態のように、複数のプレート部材13のうち、一部を同じ種類のプレート部材とすることによって部品の種類を少なくすることができ、製造コストを安価にできる。ただし、複数のプレート部材は、全て異なる種類であってもよい。また、複数のプレート部材は、全て同じ種類であってもよい。この場合には、隣り合うプレート部材の間で、一方を他方に対して回転させて、プレート部材が隣り合う方向に通風部131の位置が重ならない配置としてよい。
第1プレート部材13aは、外周に沿って複数の半円状の切欠き131aを有する。複数の切欠き131aは、周方向に等間隔に配置される。第1プレート部材13aは、中央部に上下方向に貫通する第1プレート部材貫通孔13a1を有する。第1プレート部材13aは、円形状の第1プレート部材貫通孔13a1と中心を同じとし、上下方向に延びる円筒状の第1プレート部材筒部13a2を有する。第1プレート部材貫通孔13a1の直径と、第1プレート部材筒部13a2の内径とはほぼ同じである。
第2プレート部材13bは、外周より内方において周方向に配列される複数の円形状の孔131bを有する。複数の孔131bは、周方向に等間隔に配置される。第2プレート部材13bは、中央部に上下方向に貫通する第2プレート部材貫通孔13b1を有する。第2プレート部材貫通孔13b1の直径は、第1プレート部材貫通孔13a1の直径と同じである。
本体部筒状部1132に収容される3つのプレート部材13のうち、最下部のプレート部材13は、第1プレート部材筒部13a2が上方に延びる向きとして配置された第1プレート部材13aである。最上部のプレート部材13は、第1プレート部材筒部13a2が下方に延びる向きとして配置された第1プレート部材13aである。真ん中に配置される第2プレート部材13bは、上下の第1プレート部材筒部13a2の上下方向間に配置され、これらと接する。
本体部筒状部1132に収容される3つのプレート部材13は、筒状部材12に圧入される。換言すると、筒状部材12はプレート部材13を貫通する。3つのプレート部材13が圧入された筒状部材12が排出部第1筒状部1133aに嵌め込まれた状態において、下側の第1プレート部材13aは排出部第1筒状部1133aと接し、上側の第1プレート部材13aは筒状部材フランジ121と接する。すなわち、3つのプレート部材13は、排出部第1筒状部1133aと筒状部材フランジ121とを用いて、上下に動かないように固定される。
[2-1-4.ダイアフラム]
ダイアフラム14は、上下に振動可能にケース11に支持される。詳細には、ダイアフラム14は、円板状であり、外周側が本体部筒状部1132の上部によって支持される。ダイアフラム14の中央部は、筒状部材12の上面開口を塞ぐ位置に配置される。ダイアフラム14は、例えば、ゴム又は合成樹脂等によって構成される。
[2-1-5.ばね部]
ばね部15は、ばね151と、ばね151を支持するばね支持台152と、を有する。本実施形態においては、ばね151はコイルばねであるが、板ばね等の他の種類のばねであってもよい。ばね支持台152は、有底円筒状である。ばね支持台152は、ダイアフラム14の上面に配置される。ばね支持台152の上側にばね151が配置される。ばね151は、上方に配置されるケース蓋16とばね支持台152に挟まれた状態で縮んだ状態とされる。ばね151の付勢力によって、ダイアフラム14は筒状部材12に押し付けられ、筒状部材12の上面開口を塞ぐ。
なお、ガス経路20の内圧が上昇してダイアフラム14に対して加わる上向きの力がばね151の付勢力よりも大きくなると、ダイアフラム14の中央部が持ち上げられて、筒状部材12の上面開口が開いた状態となる。これにより、本体部筒状部1132の内面と筒状部材12の外面との間の空間が、筒状部材内空間12aと連通した状態となり、ブローバイガスの流通経路が確保される。
[2-1-6.ケース蓋]
ケース蓋16は、本体部筒状部1132の上面開口を覆い、本体部筒状部1132の内部空間を外部に対して密閉する。ケース蓋16は、ケース11に対して固定される。詳細には、ケース蓋16の外周に配置される複数のねじ161が、本体部筒状部1132のフランジ部1132aに設けられるねじ孔1132a1に取り付けられることによって、ケース蓋16はケース11に固定される。ケース蓋16は、例えば金属製である。
(2-2.オイルセパレータの作用)
図5に示す白抜きの矢印および太い矢印は、ブローバイガスの流れを示す。図5に示すように、入口側取付部111に設けられる入口側取付部貫通孔111aからブローバイガスがケース11の内部に入る。
なお、本実施形態では、入口側取付部111には、流入断面積調整具17が取り付けられている。流入断面積は、ブローバイガスが流れ込む入口部分において、ブローバイガスの進行(流入)方向に対して直交する面の面積を指す。本実施形態では、ブローバイガスが流れ込む入口部分において、ブローバイガスの進行方向は前後方向である。
図8は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ1が備えるケース11に流入断面積調整具17が取り付けられた状態を示す概略斜視図である。図9は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ1が備える流入断面積調整具17の構成を示す概略斜視図である。図5、図8、および図9に示すように、流入断面積調整具17は、根元部171と、傾斜部172と、先端部173とを備える。流入断面積調整具17は、板金を加工して構成することができる。
根元部171は、上下方向と平行な方向に広がる板状であり、前後方向に貫通するねじ止め用の孔171aを有する。根元部171は、入口側取付部111の前面にねじ18を用いて固定される。傾斜部172は、根元部171の下端から後方に延びる。板状の傾斜部172は、後方に向かうにつれて下方に下がる傾きを有する。先端部173は、傾斜部172の後端から下方に延びる板状である。
流入断面積調整具17が取り付けられることにより、ブローバイガスが流入する入口部分において流入断面積が絞られる。すなわち、ガス経路20の入口部分は、ブローバイガスの流入断面積を絞る構造を有する。このように流入断面積を絞る構造を設けることによって、ケース11のガス経路20に流入するブローバイガスの流速を速くすることができる。また、流入断面積を絞る構造を設けることによって、ブローバイガスを壁に衝突させ易くすることができ、ブローバイガスに含まれるオイル成分の捕集を効率良く行うことができる。
なお、本実施形態においては、流入断面積調整具17に衝突して捕集されたオイルは、ボンネット108側に戻され、オイルパン103が設けられるエンジン100の下部に向けて落下する。ケース11には、捕集したオイルをボンネット108に向けて戻す傾斜構造が設けられることが好ましい。
図5に示すように、入口部分から導入部内空間1131aに進入したブローバイガスは、隔壁部1134に設けられる隔壁部貫通孔1134aを通過して、本体部筒状部1132の内面と筒状部材12の外面との間の空間に流れ込む。なお、隔壁部1134は設けられなくてもよいが、隔壁部1134が設けられることにより、ブローバイガスを迂回させつつ、壁への衝突頻度を増やすことができる。これにより、ブローバイガスに含まれるオイル成分の捕集効率を上げることができる。
本体部筒状部1132の内面と筒状部材12の外面との間の空間には、上述のように複数のプレート部材13が配置されるために、当該空間に流れ込んだブローバイガスは、プレート部材13に衝突しながら、通風部131を通過して上方に向かう。上下に隣り合うプレート部材13間で通風部131の位置がずれているために、ブローバイガスは、迂回と衝突を繰り返しながら上方に向かう。複数のプレート部材13が配置される部分を通過する際に、衝突と迂回とが繰り返されるために、ブローバイガスに含まれるオイル成分を効率良く捕集することができる。捕集されたオイルは、ケース11内で下方に落下させてボンネット108に戻すことができる。
最上部のプレート部材13の上側に抜けたブローバイガスは、内圧の上昇によりダイアフラム14が押し上げられることで開いた筒状部材12の上面開口から筒状部材内空間12aに流れ込む。すなわち、本実施形態では、ガス経路20は、ケース11の内面と筒状部材12の外面との間をブローバイガスが通る第1経路20aと、筒状部材12の内側をブローバイガスが通る第2経路20bとを含む。このような構成とすることで、ガス経路20を空間中に効率良く配置して、オイルセパレータ1の小型化を図ることができる。
筒状部材内空間12aに送り込まれたブローバイガスは、排出部内空間1133cおよび出口側取付部内空間112aを介してケース11外に排出される。ケース11外に排出されたブローバイガスは、ジョイント2を介して過給機109に送り込まれる。
<3.留意事項等>
本明細書中に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
以上に示した実施形態では、複数のプレート部材13が上下方向に並ぶ構成とした。ただし、これは例示にすぎない。ブローバイガス中のオイル成分を捕集する目的で配置される複数のプレート部材が並ぶ方向は、プレート部材を収容するケース内の構造を変更して、上下方向以外の方向に並ぶ構成としてもよい。例えば、複数のプレート部材は、前後方向に並ぶ構成としてもよい。このような構成とする場合において、捕集したオイルを回収するオイルの回収経路を別途設ける構成としてもよい。
1・・・オイルセパレータ
11・・・ケース
12・・・筒状部材
13・・・プレート部材
20・・・ガス経路
20a・・・第1経路
20b・・・第2経路
100・・・エンジン
131・・・通風部
131a・・・切欠き
131b・・・孔

Claims (7)

  1. ブローバイガスに含まれるオイル成分を分離するオイルセパレータであって、
    内部に前記ブローバイガスを通過させるガス経路を有するケースと、
    前記ガス経路中に配置され、前記ブローバイガスを通過させる通風部を有するプレート部材と、
    を備える、オイルセパレータ。
  2. 前記プレート部材を複数備え、
    隣り合う前記プレート部材の前記通風部は、前記プレート部材が隣り合う方向からの平面視において互いにずれている、請求項1に記載のオイルセパレータ。
  3. 隣り合う前記プレート部材のうち一方の前記通風部は孔であり、他方の前記通風部は切欠きである、請求項2に記載のオイルセパレータ。
  4. 複数の前記プレート部材は、円板状であり、
    隣り合う前記プレート部材のうち一方は、前記孔を周方向に複数有し、
    隣り合う前記プレート部材のうち他方は、前記切欠きを外周に沿って複数有する、請求項3に記載のオイルセパレータ。
  5. 前記ケース内に収容され、前記プレート部材を貫通する筒状部材を更に備え、
    前記ガス経路は、
    前記ケースの内面と前記筒状部材の外面との間を前記ブローバイガスが通る第1経路と、
    前記筒状部材の内側を前記ブローバイガスが通る第2経路と、
    を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のオイルセパレータ。
  6. 前記ガス経路の入口部分は、前記ブローバイガスの流入断面積を絞る構造を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のオイルセパレータ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のオイルセパレータを備える、エンジン。
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