JP2023021093A - 積層体、包装体及び包装物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紙を基材とする積層体を用いた包装材料の分野において、紙のリサイクル性に優れ、且つ、紙以外の材料もリサイクル可能でエコロジーに適応した積層体、それを含む包装体及び包装物品を提供すること。【解決手段】 ポリオレフィンAを含有する積層体であり、ポリオレフィンAを含有する第1の最外層と、紙基材と、ポリオレフィンAを含有する第2の最外層とをこの順序で含み、前記積層体に含有されるポリオレフィンAの、前記積層体から前記紙基材を除いた残部に占める割合が80質量%以上である積層体。【選択図】 図1

Description

本発明は、積層体、包装体及び包装物品に関する。
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、包装材料をリサイクルして使用することが試みられている。同じ種類のプラスチックを主に使用した包装材料の場合、使用済みの包装材料を回収し、再溶融し、プラスチックとして再使用するメカニカルリサイクルが可能となってきた。特許文献1には、延伸ポリオレフィン樹脂層と、蒸着膜と、バリアコート層と、ヒートシール層とを備え、上記ヒートシール層としてポリオレフィンを使用した包装材料用積層体が開示されている。
また、プラスチック自体の使用量を削減する目的で、包装材料を構成する材料の一部をプラスチックフィルムから紙に変更する試みもなされている。紙を積層した容器包装は、折り目を保持するデッドホールド性に優れており、加工しやすいという特性を有している。また、剛性も有しているため、液状食品の包装等に使用されている。特許文献2には、紙、プラスチックフィルム、およびアルミ箔を積層してなるレトルト食品用包装積層材料及びこれを用いて成形されたレトルト食品用包装容器が開示されている。
特許文献3には、耐熱水性紙と、プラスチックフィルム基材と、蒸着層と、ヒートシール性プラスチックフィルムとを主要構成部材として含む包装袋が開示されている。耐熱水性紙としては、イソシアネート樹脂を含侵させた紙が提案されている。イソシアネート樹脂として、フェニレンジイソシアネート(PDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族脂肪族ジイソシアネート、水添TDI、水添XDI、及び水添MDIが例示され、また、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族、若しくは脂環状ジイソシアネート、並びにこれらの誘導体であるポリオール付加物、ビュレット体、3量体である3官能以上のポリイソシアネート、リジントリイソシアネート(LTI)等の3官能イソシアネートの他、イソシアネートを含む各種のオリゴマー、ポリマーが例示されている。
このような紙と、紙以外のプラスチックフィルムやアルミ箔などを含む積層体から形成された容器は、洗浄回収され、パルパーで溶解され、離解、脱墨などの工程を経て、紙の原料であるパルプとして再生されている。紙に積層されていたプラスチックフィルムは、パルパーで回収され、廃棄物として処分されていた。
特開2020-40257号公報 特開2007-144687号公報 特開2005-096779号公報
上記の通り、紙と紙以外のプラスチックフィルムやアルミ箔などを含む積層体から形成された容器は、紙のみがマテリアルリサイクルされるのみであり、プラスチックフィルムやアルミ箔は、再利用されなかった。
さらに、イソシアネート樹脂を含侵させ耐熱水性をもたせた耐熱水性紙は、セルロース繊維がイソシアネート樹脂を介して多数結びついた構造を有する。このため耐熱水性紙はリサイクル工程であるパルパーを用いたスラリー調製での溶解に時間を要し、一部は溶解せずに回収され、廃棄物として処分されていた。
本発明は、紙を含む積層体を用いた包装材料の分野において、紙のリサイクル性に優れ、且つ、積層体に含まれる紙以外の材料もリサイクル可能でエコロジーに適応した積層体、それを含む包装体及び包装物品を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、ポリオレフィンAを含有する積層体であり、ポリオレフィンAを含有する第1の最外層と、紙基材と、ポリオレフィンAを含有する第2の最外層とをこの順序で含み、上記積層体に含有されるポリオレフィンAの、上記積層体から上記紙基材を除いた残部に占める割合が80質量%以上である積層体が提供される。
本発明の他の側面によると、上記積層体に含有されるポリオレフィンAの、上記残部に占める割合が90質量%以上である上記側面に係る積層体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、上記第2の最外層と上記紙基材との間に蒸着層を備える上記側面の何れかに係る積層体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、上記第2の最外層と上記紙基材との間に中間基材層を備え、上記中間基材層がポリオレフィンAを含有する上記側面の何れかに係る積層体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、ポリオレフィンAがポリプロピレンである上記側面の何れかに係る積層体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、上記側面の何れかに係る積層体を含んだ包装体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、100℃を超える温度での加熱処理を施す用途に用いられる上記側面に係る包装体が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、上記側面の何れかに係る包装体と、これに包装された内容物とを含んだ包装物品が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、上記積層体の端縁部の端面が封止されている上記側面に係る包装物品が提供される。
本発明のさらに他の側面によると、100℃を超える温度で加熱処理された上記側面の何れかに係る包装物品が提供される。
本発明によれば、紙を含む積層体を用いた包装材料の分野において、紙のリサイクル性に優れ、且つ、積層体に含まれる紙以外の材料もリサイクル可能でエコロジーに適応した積層体、それを含む包装体及び包装物品が提供される。
本発明の第1実施形態に係る積層体の一例を概略的に示す部分断面図。 本発明の第3実施形態に係る包装物品の一例を概略的に示す斜視図。 図2AのX-X線に沿った概略断面図。 図2Aに示す領域aのX-X線に沿った概略部分断面図。 本発明の第3実施形態に係る包装物品の他の例を概略的に示す斜視図。 図3Aに示す領域bのX-X線に沿った概略部分断面図。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。なお、以下で参照する図において、同様又は類似した機能を有する要素については、同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図において、寸法比や形状は、実物とは異なる可能性がある。
[積層体]
本発明の第1実施形態に係る積層体は、ポリオレフィンAを含有する積層体であり、ポリオレフィンAを含有する第1の最外層と、紙基材と、ポリオレフィンAを含有する第2の最外層とをこの順序で含む。本実施形態に係る積層体に含有されるポリオレフィンAの、積層体から紙基材を除いた残部に占める割合は80質量%以上である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る積層体の一例を概略的に示す断面図である。 図1に示す積層体1は、第1の最外層11と、第1の接着層12と、紙基材13と、第2の接着層14と、中間基材層15と、アンカーコート層16と、蒸着層17と、バリアコート層18と、第3の接着層19と、第2の最外層20とをこの順序で備える。
積層体1が含んでいる各層について、以下に説明する。
<第1の最外層及び第2の最外層>
第1の最外層11は、一方の主面が積層体1の最表層を構成する基材である。第2の最外層20は、一方の主面が、積層体1において第1の最外層11とは反対側の最表層を構成する基材である。積層体1が包装体に成形されるとき、第1の最外層11が包装体の外側になり、第2の最外層20が内側になるように用いられる。以下において、紙基材13を基準として第1の最外層11側を「外層側」といい、第2の最外層20側を「内層側」という。
積層体1は、第1の最外層11及び第2の最外層20と、それらの間に存在する紙基材13とを必須の構成部材として含む。積層体1はポリオレフィンAを含有し、その含有率は、積層体1から紙基材13を除いた残部を基準として80質量%以上である。積層体1から紙基材13を除いた残部(以下において、単に「残部」という。)に占めるポリオレフィンAの割合が80質量%以上の場合、使用済み容器において紙に積層されていたプラスチックフィルムを、廃棄することなく再利用することが可能となる。
積層体1において、ポリオレフィンAは、少なくとも第1の最外層11及び第2の最外層20に含有される。積層体1の残部に占めるポリオレフィンAの含有率がこの要件を満たす限り、ポリオレフィンAは、第1の最外層11及び第2の最外層20のみに含有されていてもよいし、更に他の層がポリオレフィンAを含有していてもよい。後者の場合、積層体1において第1の最外層11及び第2の最外層20以外にポリオレフィンAを含有し得る層は、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第3の接着層19から選択される1以上の層であり、あるいは積層体1に図示されていない他の層であってもよい。
積層体1の残部に占めるポリオレフィンAの割合は、より好ましくは90質量%以上である。一方、積層体1は、ガスバリア性を有する蒸着層17など、ポリオレフィンA含有層以外の層も含むことが好ましいため、かかる観点からは、積層体1の残部に占めるポリオレフィンAの割合は、例えば98質量%以下であってよい。
積層体1の残部に対し80質量%以上の割合で含有される限り、ポリオレフィンAの形態に制限はない。ポリオレフィンAは、例えば、ホモポリマー、ランダムコポリマー及びブロックコポリマーのいずれの形態で含有されていてもよい。
ポリオレフィンAとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメンテンなどが挙げられる。耐熱水性、耐衝撃性などの観点からは、ポリオレフィンAはポリプロピレンが好ましい。
第1の最外層11及び第2の最外層20を含め、ポリオレフィンAを含有するポリオレフィンA含有層は、無延伸フィルムであってもよく、二軸延伸フィルムなどの延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムである場合、二軸延伸フィルムであることが好ましい。
第2の最外層20としてのポリオレフィンA含有層は、包装体の形態に応じて、無延伸フィルム及び延伸フィルムの中から適宜選択して用いることができる。例えば、包装体において第2の最外層20がヒートシール層として使用される場合には、第2の最外層20としてのポリオレフィンA含有層は、無延伸フィルムであることが好ましい。無延伸フィルムの厚みは、一例によれば、20μm乃至200μmであることが好ましい。
なお、第2の最外層20として、ポリオレフィンA含有層上にアルミニウムを蒸着したフィルムを用いることができる。この場合、ポリオレフィンA含有層上のアルミニウム蒸着層とバリアコート層18とが第3の接着層19を挟んで向き合うように積層される。
第1の最外層11としてのポリオレフィンA含有層は、同様に、包装体に使用される形態に応じて、無延伸フィルム及び延伸フィルムの中から適宜選択して用いることができる。例えば、包装体において第1の最外層11がヒートシール層として使用される場合には、第1の最外層11としてのポリオレフィンA含有層は、無延伸フィルムであることが好ましい。無延伸フィルムの厚みは、一例によれば、20μm乃至200μmであることが好ましい。また、包装体において第1の最外層11がヒートシール層として使用されず、外層側の最表層としてのみ使用される場合、延伸フィルムであることが好ましい。延伸フィルムの厚みは、一例によれば、10μm乃至200μmであることが好ましい。
<紙基材>
積層体1は、紙基材13を含んでいる。紙基材13の坪量、即ち、面積当たりの質量は、一例によれば90乃至700g/mの範囲内にあることが好ましく、他の例によれば150乃至500g/mの範囲内にあることが好ましい。紙基材13の坪量を大きくすると、包装体とする際にヒートシール性が劣る傾向がある。一方、坪量を小さくすると、包装体とした際、形状を保持する剛性が不足する傾向がある。
積層体1の質量に占める紙基材13の質量の割合は、特に限定されるものではない。上述のとおり、積層体1は、紙基材13を除いた残部に占めるポリオレフィンAの割合が80質量%以上であり、紙基材13以外の材料もリサイクル可能であるため、仮に積層体1の全質量に占める紙基材13の割合が仮に50質量%未満であっても、エコロジーに適応している。
紙基材13は、白板紙全般を対象とするが、植物由来のパルプを主成分とする紙であることが好ましく、木材パルプを主成分とする紙であることがより好ましい。紙基材13は、例えば、アイボリー紙、ミルクカートン原紙、カップ原紙等である。また、紙基材13は、リサイクル性の観点から、パルパーにおける機械的離解作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とする紙であることが好ましい。具体的には、紙基材13は、耐熱水性を付与するために一般的に添加されるイソシアネート樹脂などを含有しないことが好ましい。このように紙基材13として耐熱水性紙は使用されないため、積層体1を用いて形成される包装体及び包装物品においては、後述するように、積層体1の端面は端面処理により封止されていることが好ましい。
また、パルパーにおける機械的離解作用による水分散性の観点から、紙基材13は、平均繊維長が一例によれば0.7mm乃至4mmの範囲内、他の例によれば1mm乃至3mmの範囲内にあるセルロース繊維から抄紙された白板紙であることが好ましい。ここで、セルロース繊維の平均繊維長とは、JIS P 8226-2による長さ加重平均繊維長である。
紙基材13は、リサイクル性、衛生性を損なわない範囲で、デンプン、ポリビニルアルコール等の添加剤を含んでいてよい。
<中間基材層>
積層体1は、好ましい形態として、紙基材13に対して内層側、すなわち紙基材13と第2の最外層20との間に中間基材層15を含む。中間基材層15は、例えば、熱可塑性樹脂フィルムである。熱可塑性樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ナイロン等のポリアミド(PA)フィルム等が挙げられる。
積層体1の残部に占めるポリオレフィンAの割合を80質量%以上とし、紙基材13以外の材料をも再利用可能とする観点からは、中間基材層15は、ポリオレフィンAを含有するポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリプロピレンフィルムであることがより好ましい。
中間基材層15としては、延伸フィルムが用いられてもよいし、無延伸フィルムが用いられてもよい。中間基材層15として、特に延伸ポリプロピレン(Oriented polypropylene:OPP)フィルムが用いられることがより好ましい。
中間基材層15の厚さに特に制限はなく、用途などに応じて適宜決定してよい。中間基材層15の厚さは、一例によれば、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
中間基材層15は、周知の種々の添加剤を含有し得る。例えば、中間基材層15は、安定剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を必要に応じて含有し得る。
中間基材層15は、前処理として表面処理が施されていてよい。表面処理を行うことにより、他の層(例えば、蒸着層、アンカーコート層など)を積層するにあたり、他の層との密着性を高めることができる。ここで、表面処理として、例えば、(1)コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理などの物理的処理、(2)酸やアルカリによる薬液処理などの化学処理を用いてよい。
<蒸着層>
積層体1は、好ましい形態として、中間基材層15より内層側に蒸着層17を含む。蒸着層17は、水蒸気や酸素等の気体の透過性を低減させるガスバリア性を有するバリア層である。積層体1が蒸着層17を備えることにより、ボイルやレトルト殺菌のような加熱処理を行う包装材料用途などに好適に用いることができる。
蒸着層17に用いる蒸着材料は、公知のガスバリア性蒸着膜を構成する無機材料から適宜選択して用いてよい。例えば、Si、Al、Zn、Sn、Fe、Mn等の金属、これらの金属の1種以上を含む無機化合物などが挙げられる。この無機化合物としては、酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物等が挙げられる。これらの中でも、金属及び金属酸化物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。具体的には、例えば、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素等のケイ素酸化物(SiOx)、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化スズなどが挙げられる。
ケイ素酸化物(SiOx)を蒸着材料として選択した場合、元素比O/Si比は1.75以上1.9以下であることが好ましく、1.8以上1.85以下であることがより好ましい。O/Si比が1.75以上であると、ケイ素元素の含有割合が抑制されて良好な透明性が得られ易い。一方、O/Si比が1.9以下であると、SiOの結晶性が高くなり、蒸着層が硬くなり過ぎることを防ぐことができる。この場合、良好な引張り耐性が得られる。また、O/Si比が1.9以下であると、包装体を作製する際のヒートシールや折り曲げによるバリア性の低下や、包装物品を製造する際のレトルト殺菌などの熱水処理によるバリア性の低下を抑制することができる。
また、蒸着層17は、金属アルミを含有する蒸着材料を用いて酸素を導入しながら反応させる真空蒸着により形成することが特に好ましい。上述のとおりに形成された蒸着層17は、透明性や、酸素ガスや水蒸気に対するバリア性に特に優れる。蒸着材料中、アルミニウムと酸素の含有量の比率は、アルミニウムと酸素との元素比O/Alが1.0以上2.0以下になる比率で含有することが好ましく、O/Alが1.4以上2.0以下になる比率で含有することがより好ましい。O/Alが1.4以上であると透明性が良好で、O/Alが2.0以下であるとバリア性が良好である。
蒸着層17の形成方法には、公知の蒸着方法から適宜選択し用いてよい。例えば、真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長(PVD:Physical Vapor Deposition)法、イオンプレーティング法、プラズマ気相成長法等の化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法などを用いてよい。特に、EB(electron beam)加熱方式の真空蒸着法は高い成膜速度が得ることができ、本実施形態の積層体1の蒸着層17の形成方法として好ましい。
また、蒸着を行うにあたり、反応蒸着法を用いてもよい。反応蒸着法は、蒸着材料を蒸着させる際に、蒸発した粒子と雰囲気中に導入したガスなどと反応させて蒸着させる方法である。導入するガスとしては、例えば、酸素ガス、アルゴンガス、などが挙げられる。酸素ガスなどとの反応蒸着を行うことにより、蒸着材料中の金属成分が酸化され、蒸着層17の透明性を向上させることができる。また、反応蒸着法を用いる場合、ガスを導入する際は、成膜室の圧力が2×10-1Pa以下にすることが望ましい。成膜室の圧力が2×10-1Paよりも大きくなってしまうと、蒸着層17がきれいに積層されず、水蒸気バリア性が低下してしまうおそれがある。
蒸着層17の膜厚は、特に制限されるものではない。蒸着層17の膜厚は、一例によれば、0.005μm以上0.3μm以下であり、他の例によれば0.01μm以上0.15μm以下である。0.005μm以上であると充分なバリア性が発現し、0.3μm以下であると、後工程などでクラックの発生やそれによるバリア性の低下が生じにくい。
<バリアコート層>
積層体1は、好ましい形態として、バリアコート層18を含む。図1に示すように、バリアコート層18は、蒸着層17の表面を中間基材層15とは反対側から被覆している。バリアコート層18は、ガスバリア性を有している。このため、バリアコート層18が蒸着層17と共に積層されることで、積層体1のガスバリア性がさらに向上する。さらに、バリアコート層18は、蒸着層17に比べて柔軟性が高く、後述する第3の接着層19との密着性にも優れている。
バリアコート層18は、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物、および金属アルコキシドの重合物から選択される少なくとも1つの化合物と、ヒドロキシ基含有高分子化合物とを含んで構成される。
バリアコート層18は、金属アルコキシドとヒドロキシ基含有高分子化合物とを含む塗液を加水分解および縮重合して形成されたセラミックを含む膜構造体からなる。ヒドロキシ基含有高分子化合物は、水溶性高分子化合物であることがより好ましい。
例えば、バリアコート層18の例としては、下記成分(X)、(Y)、(Z)を含む塗布液が、蒸着層17上に塗布後、加熱および乾燥されることによって形成された膜構造体が挙げられる。
塗布液が下記成分(X)、(Y)、(Z)を含む場合、膜構造体はセラミック成分としては、二酸化珪素を有する。
(X) 一般式Si(OR[式(1)]で表される珪素化合物およびその加水分解物の少なくとも1つ。
(Y) 一般式(RSi(OR[式(2)]で表される珪素素化合物及びその加水分解物のうち少なくとも1つ。
(Z) ヒドロキシ基を有する高分子化合物。
ここで、R及びRは、それぞれ独立に、CH、C、またはCOCHを表し、Rは有機官能基を表す。
式(1)の金属アルコキシドは、RがCであるテトラエトキシシラン(TEOS)であることがより好ましい。TEOSは、水系の溶媒中において良好な安定性を有するため、特に好ましい。
式(2)における有機官能基Rは、例えば、ビニル基、エポキシ基、メタクリロキシ基、ウレイド基、およびイソシアネート基等の非水性官能基から選ばれることがより好ましい。非水官能基は、官能基が疎水性であるため、バリアコート層18の耐水性がさらに向上する。
式(2)で表される化合物が多量体である場合は、三量体が好ましい。式(2)で表される化合物は、一般式(NCO-RSi(ORで表される1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートであることがより好ましい。ここで、Rは(CH(nは1以上)である。1,3,5-トリス(3- トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、3-イソシアネートアルキルアルコキシシランの縮重合体である。
1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、イソシアヌレート部には化学的反応性はなくなる。しかし、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、ヌレート部の極性によって、反応と同様の性能を示すことが知られている。1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、3-イソシアネートアルキルアルコキシシランと同様に接着剤などに添加される接着性向上剤としても知られている。
このため、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートを式(1)の珪素化合物および成分(Z)に添加することにより、水素結合に基づき積層体1の水による膨潤を防止してバリアコート層18の耐水性を向上させることができる。
3-イソシアネートアルキルアルコキシシランは、反応性が高く、液安定性が低い。これに対して、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、ヌレート部の極性により水溶性ではないが、水系液中に分散しやすいため、液粘度を安定に保つことができる。このため、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートによる耐水性性能は、3-イソシアネートアルキルアルコキシシランと同等である。さらに、ヌレート部は耐水性があるのみでなく、その極性によりバリアの孔が形成されにくい。
1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートには、例えば、3-イソシアネートプロピルアルコキシシランの熱縮合により製造されるものもある。この場合、原料の3-イソシアネートプロピルアルコキシシランが含まれる場合もあるが、特に問題はない。
1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートのより好ましい例としては、1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。
1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートにおけるメトキシ基は、加水分解速度が速く、また、プロピル基を含むものは比較的安価に入手し得るため、より好ましい。
式(2)における有機官能基Rとして、3-グリシドキシプロピル基、あるいは2-(3,4エポキシシクロヘキシル)基がより好ましく用いられる。これらの有機官能基は、加水分解により、式(1)の珪素化合物および成分(Z)の高分子化合物と水素結合を形成するために、ガスバリア性が損なわれることなく耐水性を向上する。
成分(Z)の高分子化合物は、ヒドロキシ基を有する高分子化合物であれば特に限定されない。成分(Z)の高分子化合物は、水溶性高分子化合物であることがより好ましい。 例えば、成分(Z)の高分子化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、でんぷん、セルロース類などが用いられてもよい。
特に、PVAが用いられる場合、モノマー単位中に含まれるヒドロキシ基が非常に多いため、加水分解後の金属アルコキシドのヒドロキシ基と非常に強固な水素結合が形成される。
ここで、PVAは、酢酸基が数十%残存しているいわゆる「部分ケン化PVA」から酢酸基が数%しか残存していないいわゆる「完全ケン化PVA」までを含む。PVAの分子量は重合度が300~数千まで多種あるが、どの分子量のものが用いられてもよい。
バリアコート層18に用いるPVAとしては、ケン化度が高いほどより好ましい。バリアコート層18に用いるPVAとしては、重合度が高く高分子量になっているほどより好ましい。ケン化度あるいは分子量が高いと、バリアコート層18の耐水性がより向上する。
このようなバリアコート層18は、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物、および金属アルコキシドの重合物から選択された少なくとも1つの化合物と、ヒドロキシ基含有高分子化合物と、を含む溶液を蒸着層17に塗布し、加熱および乾燥することによって製造される。
例えば、出発溶液が上記成分(X)、(Y)、(Z)を含む場合、Si(ORの加水分解は、周知のように酸触媒またはアルカリ触媒と、アルコールおよび水とを用いて行われる。特に、酸触媒が用いられると加水分解が制御しやすいためより好ましい。さらに、塩化錫、アセチルアセトナートなどを添加されてもよい。
塗布液を形成するための成分(X)、(Y)、(Z)の混合順序は特に限定されない。ただし、式(2)で表される珪素化合物が塗布液中で分散せずに油滴状に存在するような場合は、加水分解させることによって塗布液中に微分散させることがより好ましい。特に、式(1)及び式(2)の珪素化合物を別々に加水分解してから成分(Z)を添加すると、式(1)の珪素化合物の加水分解効率が向上し、SiOが微分散するためより好ましい。
バリアコート層18を形成するための塗布液(以下、単に、塗布液)には、ガスバリア性や耐水性を阻害しない範囲であれば、例えば、インキあるいは接着剤との密着性および濡れ性の向上、収縮によるクラック発生防止などの適宜の目的で種々の添加物が添加さてもよい。
例えば、塗布液には、イソシアネート化合物、コロイダルシリカおよびスメクタイトなどの粘土鉱物、安定化剤、着色剤、粘度調整剤などの添加剤が添加されてもよい。
乾燥後のバリアコート層18の乾燥後の厚さは特に限定されない。バリアコート層18の厚さは、一例によれば、0.01μm以上50μm以下であってよい。特にバリアコート層18の厚さが50μmを超えるとクラックが生じ易くなるおそれがある。
塗布液の塗布方法は特に限定されない。塗布液の塗布方法としては、例えば、ディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、グラビアオフセット法等を用いてよい。
塗布液による塗膜の乾燥法は特に限定されない。例えば、塗膜の乾燥方法としては、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波照射、赤外線照射、UV照射などを用いてよい。塗膜の乾燥方法は、例示された方法の2以上の組み合わせでもよい。
(アンカーコート層)
積層体1は、好ましい形態として、中間基材層15と蒸着層17との間にアンカーコート層16を含む。アンカーコート層16を設けることにより、中間基材層15と蒸着層17との密着性を高め、各層の間での剥離発生を抑制することができる。
アンカーコート層16は、アンカーコート剤を調整し、中間基材層15上にアンカーコート剤を塗布した後、これを加熱乾燥することにより形成する。アンカーコート剤は、水酸基を2個以上有するアクリルポリオール(1)と、分子内にNCO基を2個以上有するイソシアネート化合物(2)とを含有することが好ましい。これらの化合物を含有するアンカーコート剤の塗膜を加熱乾燥させることにより、水酸基を2個以上有するアクリルポリオール(1)由来の構成単位と、分子内にNCO基を2個以上有するイソシアネート化合物(2)由来の構成単位とを有する重合体からなるアンカーコート層16が得られる。
アクリルポリオール(1)としては、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物などが挙げられる。水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、水酸基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーが好ましい。水酸基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー等が挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸などが挙げられる。環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。その他のモノマーとして、(メタ)アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーを用いてもよい。該モノマーとしては、例えばスチレンモノマー、シクロヘキシルマレイミドモノマー、フェニルマレイミドモノマーなどが挙げられる。上記アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーは水酸基を有していてもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの両方を指し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を指す。
また、アクリルポリオール(1)の水酸基価が50mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましい。水酸基価とは、アクリルポリオール中の水酸基量の指標であり、アクリルポリオール1g中の水酸基をアセチル化するために必要な水酸化カリウムのmg数を示す。水酸基価が50mgKOH/g未満であると、イソシアネート化合物(2)との反応量が少なく、アンカーコート層16による中間基材層15と蒸着層17との密着性の向上効果が充分に発現しないおそれがある。一方、水酸基価が250mgKOH/gよりも大きいと、イソシアネート化合物(2)との反応量が多くなり過ぎて、アンカーコート層16の膜収縮が大きくなるおそれがある。膜収縮が大きいと、その上に蒸着層17がきれいに積層されず、充分なガスバリア性を示さないおそれがある。
アクリルポリオール(1)の重量平均分子量は特に制限されるものではない。一例によると、3000以上200000以下が好ましく、5000以上100000以下がより好ましく、5000以上40000以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量は、ポリスチレンを基準として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー) により測定された重量平均分子量とする。また、アクリルポリオール(1)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
イソシアネート化合物(2)としては、分子内にNCO基を2個以上有するものであればよい。例えば、モノマー系イソシアネートとして、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの芳香族系イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ビスイソシアネートメチルシクロヘキサン(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂肪族系イソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香脂肪族系イソシアネートなどを用いてもよい。また、これらのモノマー系イソシアネートの重合体又は誘導体を用いてもよい。この重合体又は誘導体としては、例えば、3量体のヌレート型、1,1,1-トリメチロールプロパンなどと反応させたアダクト型、ビウレットと反応させたビウレット型などが挙げられる。イソシアネート化合物(2)としては、上記のモノマー系イソシアネート、その重合体、誘導体等のなかから任意に選択してよく、1種を単独で又は2 種類以上組み合わせて用いることができる。
また、アンカーコート剤において、アクリルポリオール(1)の水酸基に対するイソシアネート化合物(2)のNCO基の当量比(NCO/OH)が0.3以上2.5以下であることが好ましく、0.5以上2.0以下であることがより好ましい。NCO/OHが0.3以上であると基材との密着性が向上し、2.5以下であると湿熱耐性試験後の密着性が向上する。アンカーコート剤におけるアクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)の配合量は、当量比に基づき配合されるのが好ましく、概ねアクリルポリオール(1)の100質量部に対し、イソシアネート化合物(2)が10質量部以上90質量部以下であることが好ましく、20質量部以上80質量部以下であることがより好ましい。
また、アンカーコート剤は、樹脂基材と蒸着層との密着性をより高めるために、さらに、シランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤としては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するもの、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するもの、3-メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するもの、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するものなどが挙げられる。イソシアネート基を有するシランカップリング剤として、例えば、信越化学工業株式会社製「KBE-9007N」を使用することができる。また、シランカップリング剤としては1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
アンカーコート剤は、アクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)と任意成分(シランカップリング剤等)と溶媒とを混合することにより調製できる。溶媒としては、アクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)とを溶解し得るものであればよく、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、アセトンなどが挙げられる。これらの溶媒は1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
アンカーコート剤の別の例としては、酸基含有ポリウレタン及びポリアミンから形成されるポリウレタン樹脂が挙げられる。アンカーコート剤として、このポリウレタン樹脂を用いることにより、樹脂基材と蒸着層との密着性の向上効果に加え、バリア性の向上効果も得られる。このポリウレタン樹脂は、さらに芳香族環を含むことにより、密着性及びバリア性が更に向上する。このポリウレタン樹脂は、市販品として入手することが可能であり、具体的には、三井化学株式会社製の「タケラック(登録商標)WPB-341」を挙げることができる。この場合、上述したイソシアネート基を有するシランカップリング剤を添加することが好ましい。これにより、レトルト殺菌などの加熱処理後においても優れた密着性を保持することが可能となる。
アンカーコート剤の塗布方法は、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、グラビアオフセット法等の周知の方法を用いることができる。乾燥方法は、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波照射、赤外線照射、UV照射など、熱をかける方法を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。乾燥方法において、加熱温度は特に限定されるものではなく、一例によれば、60℃以上140℃以下の範囲内であってよい。加熱温度は、残留溶剤がない程度でかつ巻き取り加工しても塗工面が裏面にくっついてしまういわゆるブロッキング現象がないような条件を適宜選択でき、必要に応じて40℃以上60℃ 以下の範囲内でエージング処理を行ってもよい。
アンカーコート層16の膜厚は、一例によれば、0.02μm以上5.0μm以下であってよく、他の例によれば0.04μm以上2.0μm以下であってよい。0.02μm以上であると、中間基材層15と蒸着層17との密着性が充分に良好となる。5.0μmよりも厚いと内部応力の影響が大きくなり、蒸着層17がきれいに積層されず、ガスバリア性の発現が不充分となるおそれがある。
(接着層)
積層体1は、1以上の接着層を含むことができる。積層体1は、第1の最外層11と紙基材13との間にそれらを接着する第1の接着層12を含み、紙基材13と中間基材層15との間にそれらを接着する第2の接着層14を含み、バリアコート層18と第2の最外層20との間にそれらを接着する第3の接着層19を含む。
第3の接着層19としては、特に限定されるものではないが、例えば、接着剤又は粘着剤を用いる、ドライラミネート加工法による接着層であってよい。接着剤又は粘着剤を用いる接着層の、接着剤又は粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、及びエステル系接着剤などを用いることができる。
第3の接着層19として、硬化後にガスバリア性を発現し得る接着剤(以下、「ガスバリア性接着剤」という。)を用いて接着層19を形成することもできる。これにより、内層側積層体1のガスバリア性能をさらに向上させることができる。また、バリアコート層18を省略し製造工程を簡略化することも可能である。このようなガスバリア性接着剤としては、エポキシ系接着剤、ポリエステル・ポリウレタン系接着剤等が挙げられ、市販品として入手することも可能である。市販品の具体例としては、三菱ガス化学社株式会社製の「マクシーブ(登録商標)」、DIC社製の「Paslim(登録商標)」等が挙げられる。
第1の接着層12及び第2の接着層14としては、特に限定されるものではないが、例えば、加熱及び加圧によって熱融着し易い熱接着性樹脂を用いる、押出しラミネート加工法による接着層であってよい。
熱接着性樹脂を用いる接着層の、熱接着性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンやエチレンプロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、アイオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルなどのアクリル樹脂、ポリビニルアセタール、フェノール樹脂、変成エポキシ樹脂及びこれらの共重合体や混合物などが挙げられるが、必ずしもこれらのものに限定されるものではない。これらの熱接着性樹脂の中では、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドやエチレン酢酸ビニル共重合体などが好ましい。
積層体1の残部に占めるポリオレフィンAの割合を80質量%以上とし、紙基材13以外の材料をも再利用可能とする観点からは、第1の接着層12及び第2の接着層14は、ポリオレフィンAを含有するポリオレフィン樹脂層であることが好ましく、ポリプロピレン樹脂層であることがより好ましい。
なお、熱接着性樹脂の熱融着温度は、積層体1の耐熱性を考慮すると、250℃以下であることが好ましく、80乃至220℃であることがより好ましい。
接着層の厚みは、用途により異なるが、一例によれば0.1乃至1000μmの範囲であり、他の例によれば1乃至100μmである。
積層体1は、一形態において、包装体に成形されたときに端面が露出しないように端面を封止する端面処理に使用するエッジプロテクトテープ(端面保護テープ)を含むキットとして提供され得る。特に、紙基材13がセルロース繊維から抄紙された白板紙であったり、イソシアネート樹脂などを含有せず、耐熱水性処理がされていない場合、エッジプロテクトテープとキットとして提供されることが好ましい。エッジプロテクトテープは、ポリオレフィンAを含むポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリプロピレンを含むフィルムであることがより好ましい。
(印刷層)
積層体1は、1以上の印刷層を含むことができる。積層体1は、紙基材13と第1の接着層12との間、第1の接着層12と第1の最外層11との間、又は、最表層として第1の最外層11上に、図示しない印刷層を更に含んでいてよい。印刷層は積層体1、それを含む包装体又は包装物品を商業製品として実用に供するために形成される層である。印刷層は、例えば、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系、及び塩化ビニル系等の従来から用いられているインキバインダ樹脂に各種顔料、体質顔料、可塑剤、乾燥剤、及び安定剤等の添加剤が添加されているインキにより構成される層であって、文字及び絵柄等のパターンを表示している。印刷層の形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、及びシルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、及びグラビアコート等の周知の塗布方式を用いることができる。
印刷層の厚さは、特に限定されるものではなく、一例によれば、0.1乃至5μmの範囲内であってよく、他の例によれば0.2乃至1μmの範囲内であってよい。
[包装体及び包装物品]
本発明の第2実施形態に係る包装体は、上述した第1実施形態に係る積層体1を用いて形成された容器であり、内容物が収容される前の容器である。積層体1は、平パウチ、スタンディングパウチ等のパウチ形状、ブリック形状、カップ形状など様々な形態の包装体に成形される。包装体に内容物を収容して密封してなるものが第3実施形態に係る包装物品である。包装体に収容される内容物としては、例えば、カレールー、シチュー、スープ、ソース等の流動性のある食品が代表的な例として挙げられる。
積層体1を含む包装体及び包装物品において、積層体1の端縁部の端面は、端面処理により封止され、露出していないことが好ましい。特に積層体1に含まれる紙基材13がセルロース繊維から抄紙された白板紙であったり、イソシアネート樹脂などを含有せず、耐熱水性処理がされていない紙基材である場合、包装体及び包装物品において端面処理されていることが好ましい。積層体1の端面が端面処理により封止されることにより、紙基材13の端面が容器内及び容器外に露出することがなくなる。これにより、端面を通じて外部からガスが容器内に侵入することや、端面に内容物の水分や油分が浸入して容器外部に漏出することを防止することができる。また、端面処理により、内容物の水分や油分の端面への浸入又は加熱水の端面への侵入により紙基材の強度が落ちて容器の変形や破損を防止することができる。このように端面処理を施された本実施形態に係る包装体及び包装物品は、内容物の密封後、レトルト処理及び長期保存可能なガスバリア性、耐水性、耐熱水性等のバリア性能を有しつつ、紙のリサイクル性に優れ、且つ、紙以外の材料もリサイクル可能でエコロジーの面での適応性に優れている。
積層体1の端縁部の端面を封止するための端面処理方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には、積層体の厚みなどを考慮して、以下に説明するテープ貼り法、スカイブ・ヘミング法及びヘミング法の中から適宜選択することができる。
(1)テープ貼り法:エッジプロテクトテープで端縁部を覆うようにヒートシールして端面を隠す方法。
(2)スカイブ・ヘミング法:端縁部のシール面側を、所定の幅で積層体の厚みの略1/2の厚みまで削り落とし、削り取られた所定の幅の部分を1/2幅となるように中心線で内側に折り返して接着し、その折り返し部を含む領域の上にシールする端縁部を重ねてヒートシールすることにより積層体の端面を隠す方法。
(3)ヘミング法:積層体の端縁部を所定の幅で接合面側に折り返してヒートシールし、その折り返し部を含む領域の上にもう一方の積層体の端縁部を重ねてヒートシールすることにより積層体の端部を隠す方法。
テープ貼り法を使用する場合には、エッジプロテクトテープとしてポリオレフィンAを含むフィルムを用いることが好ましい。例えば、第1の最外層11及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である場合、エッジプロテクトテープとしてポリプロピレンフィルムを用いることが好ましい。
図2Aは、本発明の第3実施形態に係る包装物品の一例を概略的に示す斜視図である。図2Aに示す包装物品2は、積層体1からなる矩形状シート材を用いて形成されたブリック形状(直方体形状)の包装体2aに、内容物(図示せず)を充填し密封したものである。このブリック型包装体2aは、外層側が第1の最外層11となるように筒状に丸めて背貼りした積層体1から一旦ピロー型の容器を形成し、このピロー型容器の上部及び下部のフラップを折り込んで直方体形状に成形することによって形成されるものである。
図2Aに示す包装物品2は、天面部23と、底部24と、周壁部25とを有する。包装物品2の上部のフラップ26a及び26bは、周壁部25(側面側)に折り曲げられて、周壁部25にシールされるか、あるいはホットメルト等の接着剤で接着されている。一方、包装物品2の下部のフラップ(図示せず)は、底部24側に折り曲げられて、底部24にシール又は接着剤で接着されている。
包装物品2には、積層体1からなる矩形状シート材を筒状に丸めて貼り合わせた際の背貼り部21と、ピロー型容器を形成した際の上部シール部22と下部シール部(図示せず)とがそれぞれ形成されている。
図2Bは、図2Aに示す包装物品2のX-X線に沿った概略断面図である。図2Bに示すように、背貼り部21は、積層体1からなる矩形状シート材の両側の端縁部が重ねられ、重なり部で隣接する第1の最外層11と第2の最外層20とが貼り合わされることにより形成される。この場合、第1の最外層11と第2の最外層20は、何れも無延伸のポリオレフィンA含有層であることが好ましく、無延伸のポリプロピレン(CPP)層であることがより好ましい。
図2Bに示すように、包装物品2において、積層体1の背貼り部21にはエッジプロテクトテープ211及び212がヒートシールされ、積層体1の端面1aが封止されている。
エッジプロテクトテープ211及び212は、第1の最外層11及び第2の最外層20と同じポリオレフィンAを含有するポリオレフィン含有層であることが好ましく、ポリオレフィンAがポリプロピレンであることがより好ましい。また、エッジプロテクトテープ211及び212は、ヒートシール性の観点から無延伸フィルムであることが好ましい。
図2Cは、図2Aに示す包装物品2の領域aのX-X線に沿った概略部分断面図である。図2Cに示すように、上部シール部22は、積層体1からなる矩形状シート材を筒状に丸めたときに向き合っている端縁上部が重ねられ、重なり部で隣接する第2の最外層20と第2の最外層20とが貼り合わされることにより形成される。
図2Cに示すように、上部シール部22には、エッジプロテクトテープ221がコの字型にヒートシールされ、積層体1の端面1aが封止されている。
なお、図2Aでは、エッジプロテクトテープ211、212及び221や、底部24の構造など、記載を省略している。また、図2Bでは、積層体1に含まれる第1の最外層11と第2の最外層20との間に含まれる多層構造や、収容される内容物は記載を省略している。また、図2Cでも、積層体1に含まれる第1の最外層11と第2の最外層20との間に含まれる多層構造は記載を省略している。
図3Aは、本発明の第3実施形態に係る包装物品の他の例を概略的に示す斜視図である。図3Aに示す包装物品3は、積層体1からなる2枚の矩形状シート材を、第2の最外層20が向き合うように重ね、重ねられた2枚の矩形状シートの周囲部分をシールし(シール部31)、袋状となった平パウチ型包装体3aにカレールー等の流動性食品を充填し密封した構造となっている。
図3Bは、図3Aに示す包装物品3の領域bのX-X線に沿った概略断面図である。図3Bに示すように、シール部31にはエッジプロテクトテープ311がコの字型にヒートシールされ、積層体1の端面1aが封止されている。
以下に、本発明に関連して行った試験について記載する。
<アンカーコート剤の調製>
(アンカーコート剤1)
アクリルポリオールとトリレンジイソシアネートとを、アクリルポリオールのOH基の数に対してトリレンジイソシアネートのNCO基の数が等量となるように混合し、全固形分(アクリルポリオール及びトリレンジイソシアネートの合計量)が5質量%になるよう酢酸エチルで希釈した。希釈後の混合液に、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランを、アクリルポリオール及びトリレンジイソシアネートの合計量100質量部に対して5質量部となるように添加し、これらを混合することでアンカーコート剤1を調製した。
(アンカーコート剤2)
タケラックWPB-341(三井化学株式会社製)と、イソシアネートシランKBE-9007N(信越化学工業株式会社製)とを、固形分質量比で9:1となるように混合することでバリア性を有するアンカーコート剤2を調製した。
<バリアコート剤の調製>
下記のA液、B液及びC液を、それぞれ70/20/10の質量比で混合することで、バリアコート剤を調製した。
A液:テトラエトキシシラン(Si(OC)17.9gとメタノール10gに0.1N塩酸72.1gを加えて30分間攪拌して加水分解させた固形分5質量%(SiO換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの5質量%水/メタノール溶液(水:メタノールの質量比は95:5)。
C液:1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートを水/イソプロピルアルコールの混合液(水:イソプロピルアルコールの質量比は1:1)で固形分5質量%に希釈した加水分解溶液。
≪例1≫
<積層体の製造>
図1に示す積層体1と同様の多層構造を有する積層体101を以下の方法により製造した。
(内層側積層体1の作製)
まず、中間基材層15として、厚さが20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を準備した。中間基材層15の一方の主面に、グラビアコート法により、上掲で調製したアンカーコート剤1を塗布し、厚さ0.1μm(乾燥状態)のアンカーコート層16を形成した。次いで、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、アンカーコート層16上に厚さ0.01μmの酸化アルミニウムからなる透明な蒸着層17(アルミナ蒸着層)を形成した。蒸着層17のO/Al質量比は1.5であった。次いで、蒸着層17上に、上掲で調製したバリアコート剤をグラビアコート法により塗布し、乾燥して厚さ0.3μmのバリアコート層18を形成した。
第2の最外層20として、一方の主面にコロナ処理が施された厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。バリアコート層18の主面にドライラミネート剤を塗布して第3の接着層19を形成した。ドライラミネート剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。第3の接着層19の厚さ(乾燥後)は3μmであった。次いで、この第3の接着層19を間に挟んで第2の最外層20のコロナ処理された面と向き合うように、バリアコート層18と第2の最外層20とを貼り合わせることにより、第2の最外層20/第3の接着層19/バリアコート層18/蒸着層17/アンカーコート層16/中間基材層15からなる内層側積層体1を製造した。
モコン法により測定した内層側積層体1の酸素バリア値は、0.8ml/m・day・atm(30℃、70%)であり、水蒸気バリア値は、0.5g/m・day・atm(40℃、90%)であった。
(外層側積層体1の作製)
紙基材13として、ミルクカートン原紙(秤量400g/m)を用意した。このミルクカートン原紙に含まれるセルロース繊維の平均繊維長は、1mm乃至3mmの範囲内であった。また、第1の最外層11として、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。このミルクカートン原紙からなる紙基材13と、CPPからなる第1の最外層11とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第1の接着層12を間に挟んでサンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、第1の最外層11/第1の接着層12/紙基材13からなる外層側積層体1を製造した。ここで第1の接着層12としてポリプロピレン樹脂を使用し、第1の接着層12の厚みは10μmであった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体1と外層側積層体1とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第2の接着層14を間に挟んで、中間基材層15と紙基材13とが向き合うように、サンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、積層体101を製造した。ここで第2の接着層14としてポリプロピレン樹脂を使用し、第2の接着層14の厚みは10μmであった。
例1で得られた積層体101は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である。積層体101から紙基材13を除いた残部に占めるポリプロピレンの割合は、97質量%であった(表1参照)。
<包装体及び包装物品の製造>
例1で得られた積層体101からなる矩形状シートを用いて、図2Aに示される包装物品2と同様のブリック型包装物品を製造した。その際、背貼り部21には、図2Bに示されるように、容器外部及び容器内部の両側に、エッジプロテクトテープ211、212として無延伸ポリプロピレン(CPP)テープ(厚さ30μm、幅10mm)をヒートシールし、積層体101の端面を封止した。また、上部シール部22には、図2Cに示されるように、上部シール部22にエッジプロテクトテープとしてCPPテープ(厚さ30μm、幅15mm)をヒートシールし、積層体101の端面を封止した。同様に、下部シール部にもエッジプロテクトテープとして同じCPPテープ(厚さ30μm、幅15mm)をヒートシールし、積層体101の端面を封止した。なお、ブリック型包装物品には内容物としてコンソメスープを充填した。
次に、得られたブリック型包装物品に対し、レトルト殺菌装置を使用し、121℃の温度条件で30分間の殺菌処理を行った。冷却後、ブリック型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後のブリック型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後のブリック型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
≪例2≫
<積層体の作製>
図1に示す積層体1と同様の多層構造を有する積層体102を以下の方法により製造した。
(内層側積層体の作製)
例1で作製した内層側積層体1を使用した。
(外層側積層体の作製)
紙基材13としてミルクカートン原紙に替えてカップ原紙(秤量150g/m)を使用し、第1の最外層11として、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムに替えて二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(厚み20μm)を使用したこと以外は、例1と同様の方法で外層側積層体2を作製した。なお、このカップ原紙に含まれるセルロース繊維の平均繊維長は1mm乃至3mmの範囲内であった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体1と外層側積層体2とを、例1と同様にサンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、積層体102を製造した。
例2で得られた積層体102は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である。積層体102から紙基材13を除いた残部の質量に占めるポリプロピレンの割合は、96質量%であった(表1参照)。
<包装体と包装物品の製造>
例2で得られた積層体102からなる矩形状シートを用いて、図3Aに示される包装物品3と同様の平パウチ型包装物品を製造した。その際、シール部31には、図3Bに示されるように、エッジプロテクトテープとしてCPPテープ(厚さ30μm、幅15mm)をヒートシールし、積層体102の端面を封止した。なお、平パウチ型包装物品には、内容物としてコンソメスープを充填した。
次に、得られた平パウチ型包装物品を、レトルト殺菌装置を使用し、121℃の温度条件で30分間の殺菌処理を行った。冷却後、平パウチ型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後の平パウチ型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後のブリック型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
≪例3≫
<積層体の製造>
図1に示す積層体1と同様の多層構造を有する積層体103を以下の方法により製造した。
(内層側積層体の作製)
まず、中間基材層15として、両方の面がコロナ処理された、厚さが20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を準備した。中間基材層15の一方の主面に、グラビアコート法により、上掲で調製したアンカーコート剤1を塗布し、厚さ0.1μm(乾燥状態)のアンカーコート層16を形成した。次いで、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、アンカーコート層16上に厚さ0.03μmの酸化ケイ素からなる透明な蒸着層17(シリカ蒸着層)を形成した。蒸着層17のO/Si質量比は1.8であった。次いで、蒸着層17上に、上掲で調製したバリアコート剤をグラビアコート法により塗布し、乾燥して厚さ0.3μmのバリアコート層18を形成した。
第2の最外層20として、一方の主面にコロナ処理が施された厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。バリアコート層18の主面にドライラミネート剤を塗布して第3の接着層19を形成した。ドライラミネート剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。第3の接着層19の厚さ(乾燥後)は3μmであった。次いで、この第3の接着層19を間に挟んで第2の最外層20のコロナ処理された面と向き合うように、バリアコート層18と第2の最外層20とを貼り合わせることにより、第2の最外層20/第3の接着層19/バリアコート層18/蒸着層17/アンカーコート層16/中間基材層15からなる内層側積層体1を製造した。
モコン法により測定した内層側積層体1の酸素バリア値は、0.9ml/m・day・atm(30℃、70%)であり、水蒸気バリア値は、0.5g/m・day・atm(40℃、90%)であった。
(外層側積層体の作製)
紙基材13として、例1で使用したミルクカートン原紙(秤量400g/m)を用意した。また、第1の最外層11として、例1と同じ厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムの片方の面に、コロナ処理を施した無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。このCPPのコロナ処理面にドライラミネート剤を塗布し、紙基材13と貼り合わせることにより、第1の最外層11/第1の接着層12/紙基材13からなる外層側積層体1を製造した。ドライラミネート剤としては、ウレタン系接着剤を使用し、第1の接着層12の厚みは3μmであった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体1の中間基材層15面にドライラミネート剤を塗布し、外層側積層体1の紙基材13面とを貼り合わせることにより、積層体103を製造した。第2の接着層14の厚みは3μmであった。
例3で得られた積層体103は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である。積層体103から紙基材13を除いた残部に占めるポリプロピレンの割合は、92質量%であった(表1参照)。
<包装体及び包装物品の製造>
例3で得られた積層体103からなる矩形状シートを用いて、例1と同様にして、ブリック型包装物品を製造した。なお、ブリック型包装物品には内容物として、例1と同様に、コンソメスープを充填した。
次に、得られたブリック型包装物品に対し、レトルト殺菌装置を使用し、121℃の温度条件で30分間の殺菌処理を行った。冷却後、ブリック型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後のブリック型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後のブリック型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
≪例4≫
<積層体の製造>
図1に示す積層体1に対し、バリアコート層18を省略した多層構造を有する積層体104を以下の方法により製造した。
(内層側積層体の作製)
まず、中間基材層15として、厚さが20μmの無延伸高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)を準備した。中間基材層15の一方の主面に、グラビアコート法により、上掲で調製したアンカーコート剤1を塗布し、厚さ0.1μm(乾燥状態)のアンカーコート層16を形成した。次いで、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、アンカーコート層16上に厚さ0.03μmの酸化ケイ素からなる透明な蒸着層17(シリカ蒸着層)を形成した。蒸着層17のO/Si質量比は1.8であった。
第2の最外層20として、一方の主面にコロナ処理が施された厚さ60μmの無延伸低密度ポリエチレン(LDPE)フィルムを用意した。蒸着層17の主面にドライラミネート剤を塗布して第3の接着層19を形成した。ドライラミネート剤としては、酢酸エチルとメタノールとを質量比1:1で混合した溶媒23質量部に、三菱ガス化学株式会社製のマクシーブC93Tを16質量部と、三菱ガス化学株式会社製のマクシーブM-100を5質量部とを混合したバリア性を有するエポキシ系接着剤を使用した。第3の接着層19の厚さ(乾燥後)は3μmであった。次いで、この第3の接着層19を間に挟んで第2の最外層20のコロナ処理された面と向き合うように貼り合わせ、第2の最外層20/第3の接着層19/蒸着層17/アンカーコート層16/中間基材層15からなる内層側積層体1を製造した。
モコン法により測定した内層側積層体1の酸素バリア値は、0.7ml/m・day・atm(30℃、70%)であり、水蒸気バリア値は、0.9g/m・day・atm(40℃、90%)であった。
(外層側積層体の作製)
紙基材13として、例2で使用したカップ原紙(秤量150g/m)を用意した。また、第1の最外層として、延伸高密度ポリエチレン(BOHDPE)フィルム(厚み20μm)を用意した。このカップ原紙からなる紙基材13と、BOHDPEからなる第1の最外層11とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第1の接着層12を間に挟んでサンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、第1の最外層11/第1の接着層12/紙基材13からなる外層側積層体1を製造した。ここで、第1の接着層12として低密度ポリエチレン樹脂を使用し、第1の接着層12の厚みは10μmであった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体1と外層側積層体1とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第2の接着層14を間に挟んで、中間基材層15と紙基材13とが向き合うように、サンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、積層体104を製造した。ここで第2の接着層14として低密度ポリエチレン樹脂を使用し、第2の接着層14の厚みは10μmであった。
例4で得られた積層体104は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリエチレン含有層である。積層体104から紙基材13を除いた残部の質量に占めるポリエチレンの割合は、96質量%であった(表1参照)。
<包装体と包装物品の製造>
例4で得られた積層体104からなる矩形状シートを用いて、図3Aに示される包装物品3と同様の平パウチ型包装物品を製造した。その際、シール部31には、図3Bに示されるように、エッジプロテクトテープとしてLDPEテープ(厚さ30μm、幅15mm)をヒートシールし、積層体104の端面を封止した。なお、平パウチ型包装物品には、内容物としていちごジャムを充填した。
次に、得られた平パウチ型包装物品を、85℃の温度条件で、15分間のボイル殺菌処理を行った。冷却後、平パウチ型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後の平パウチ型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後の平パウチ型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
≪例5≫
<積層体の製造>
図1に示す積層体1に対し、バリアコート層18を省略した多層構造を有する積層体105を以下の方法により製造した。
(内層側積層体の作製)
まず、中間基材層15として、両方の面がコロナ処理された、厚さが20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を準備した。中間基材層15の一方の主面に、グラビアコート法により、上掲で調製したバリア性を有するアンカーコート剤2を塗布し、厚さ0.9μm(乾燥状態)のバリア性を有するアンカーコート層16を形成した。次いで、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、バリア性を有するアンカーコート層16上に厚さ0.03μmの酸化ケイ素からなる透明な蒸着層17(シリカ蒸着層)を形成した。蒸着層17のO/Si質量比は1.8であった。
第2の最外層20として、一方の主面にコロナ処理が施された厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。蒸着層17の主面にドライラミネート剤を塗布して第3の接着層19を形成した。ドライラミネート剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。第3の接着層19の厚さ(乾燥後)は3μmであった。次いで、この第3の接着層19を間に挟んで第2の最外層20のコロナ処理された面と向き合うように、バリアコート層18と第2の最外層20とを貼り合わせることにより、第2の最外層20/第3の接着層19/蒸着層17/バリア性を有するアンカーコート層16/中間基材層15からなる内層側積層体1を製造した。
モコン法により測定した内層側積層体1の酸素バリア値は、1.0ml/m・day・atm(30℃、70%)であり、水蒸気バリア値は、0.5g/m・day・atm(40℃、90%)であった。
(外層側積層体の作製)
紙基材13として、ミルクカートン原紙(秤量400g/m)を用意した。このミルクカートン原紙に含まれるセルロース繊維の平均繊維長は、1mm乃至3mmの範囲内であった。また、第1の最外層11として、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。このミルクカートン原紙からなる紙基材13と、CPPからなる第1の最外層11とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第1の接着層12を間に挟んでサンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、第1の最外層11/第1の接着層12/紙基材13からなる外層側積層体1を製造した。ここで第1の接着層12としてポリプロピレン樹脂を使用し、第1の接着層12の厚みは10μmであった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体と外層側積層体とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第2の接着層14を間に挟んで、中間基材層15と紙基材13とが向き合うように、サンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、積層体101を製造した。ここで第2の接着層14としてポリプロピレン樹脂を使用し、第2の接着層14の厚みは10μmであった。
例5で得られた積層体105は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である。積層体105から紙基材13を除いた残部に占めるポリプロピレンの割合は、97質量%であった(表1参照)。
<包装体及び包装物品の製造>
例5で得られた積層体105からなる矩形状シートを用いて、例1と同様にして、ブリック型包装物品を製造した。なお、ブリック型包装物品には内容物として、例1と同様に、コンソメスープを充填した。
次に、得られたブリック型包装物品に対し、レトルト殺菌装置を使用し、121℃の温度条件で30分間の殺菌処理を行った。冷却後、ブリック型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後のブリック型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後のブリック型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
≪例6≫
<積層体の製造>
図1に示す積層体1に対し、アンカーコート層16を省略した多層構造を有する積層体106を以下の方法により製造した。
(内層側積層体の作製)
まず、中間基材層15として、片方の面がコロナ処理された、厚さが20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を準備した。蒸着機内で、中間基材層15の未処理の面(コロナ処理された面と反対の面)にプラズマ処理を行い、プラズマ処理面上に、厚さ0.03μmの酸化ケイ素からなる透明な蒸着層17(シリカ蒸着層)を形成した。蒸着層17のO/Si質量比は1.8であった。次いで、蒸着層17上に、上掲で調製したバリアコート剤をグラビアコート法により塗布し、乾燥して厚さ0.3μmのバリアコート層18を形成した。
第2の最外層20として、一方の主面にコロナ処理が施された厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。バリアコート層18の主面にドライラミネート剤を塗布して第3の接着層19を形成した。ドライラミネート剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。第3の接着層19の厚さ(乾燥後)は3μmであった。次いで、この第3の接着層19を間に挟んで第2の最外層20のコロナ処理された面と向き合うように、バリアコート層18と第2の最外層20とを貼り合わせることにより、第2の最外層20/第3の接着層19/バリアコート層18/蒸着層17/中間基材層15からなる内層側積層体1を製造した。
モコン法により測定した内層側積層体1の酸素バリア値は、0.9ml/m・day・atm(30℃、70%)であり、水蒸気バリア値は、0.5g/m・day・atm(40℃、90%)であった。
(外層側積層体の作製)
紙基材13として、例1で使用したミルクカートン原紙(秤量400g/m)を用意した。また、第1の最外層11として、例1と同じ厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用意した。このミルクカートン原紙からなる紙基材13と、CPPからなる第1の最外層11とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第1の接着層12を間に挟んでサンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、第1の最外層11/第1の接着層12/紙基材13からなる外層側積層体1を製造した。ここで第1の接着層12としてポリプロピレン樹脂を使用し、第1の接着層12の厚みは10μmであった。
次いで、上掲で作製した内層側積層体1と外層側積層体1とを、押出ラミネート法により形成した押出樹脂層である第2の接着層14を間に挟んで、中間基材層15と紙基材13とが向き合うように、サンドイッチラミネート法により貼り付けることにより、積層体106を製造した。ここで第2の接着層14としてポリプロピレン樹脂を使用し、第2の接着層14の厚みは10μmであった。
例6で得られた積層体106は、第1の最外層11、第1の接着層12、第2の接着層14、中間基材層15及び第2の最外層20がポリプロピレン含有層である。積層体106から紙基材13を除いた残部に占めるポリプロピレンの割合は、97質量%であった(表1参照)。
<包装体及び包装物品の製造>
例6で得られた積層体106からなる矩形状シートを用いて、例1と同様にして、ブリック型包装物品を製造した。なお、ブリック型包装物品には内容物として、例1と同様に、コンソメスープを充填した。
次に、得られたブリック型包装物品に対し、レトルト殺菌装置を使用し、121℃の温度条件で30分間の殺菌処理を行った。冷却後、ブリック型包装物品を取り出したところ、漏れ、積層体層間の剥がれなどは認められなかった。
殺菌処理後のブリック型包装物品を、35℃で1か月間保管した。保管後のブリック型包装物品には、包装体の膨れ、内容物の腐敗などの異常は認められなかった。
Figure 2023021093000002
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…積層体、1a…端面、2、3…包装物品、2a、3a…包装体、11…第1の最外層、12…第1の接着層、13…紙基材、14…第2の接着層、15…中間基材層、16…アンカーコート層、17…蒸着層、18…バリアコート層、19…第3の接着層、20…第2の最外層、21…背貼り部、22…上部シール部、23…天面部、24…底部、25…周壁部、26a、26b…上部フラップ、31…シール部、211、212、221、311…エッジプロテクトテープ

Claims (10)

  1. ポリオレフィンAを含有する積層体であり、ポリオレフィンAを含有する第1の最外層と、紙基材と、ポリオレフィンAを含有する第2の最外層とをこの順序で含み、前記積層体に含有されるポリオレフィンAの、前記積層体から前記紙基材を除いた残部に占める割合が80質量%以上である積層体。
  2. 前記積層体に含有されるポリオレフィンAの、前記残部に占める割合が90質量%以上である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第2の最外層と前記紙基材との間に蒸着層を備える請求項1に記載の積層体。
  4. 前記第2の最外層と前記紙基材との間に中間基材層を備え、前記中間基材層がポリオレフィンAを含有する請求項1に記載の積層体。
  5. ポリオレフィンAがポリプロピレンである請求項1に記載の積層体。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の積層体を含んだ包装体。
  7. 100℃を超える温度での加熱処理を施す用途に用いられる請求項6に記載の包装体。
  8. 請求項6に記載の包装体と、これに包装された内容物とを含んだ包装物品。
  9. 前記積層体の端縁部の端面が封止されている請求項8に記載の包装物品。
  10. 100℃を超える温度で加熱処理された請求項8に記載の包装物品。
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