JP2023020461A - 含気検査装置、および含気検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送しながら連続して収容体の含気検査を行う装置を提供する。【解決手段】密封された袋状の収容体10を搬送する搬送手段2と、搬送手段2の搬送面からの高さが収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される収容体10と接触させるための接触部5と、接触部5を収容体10が通過するときに接触部5にかかる反発力を測定する測定手段(反発力センサー6、反発力測定手段61)と、その反発力に基づいて、収容体10の含気状態を判別する判別手段71と、を有する含気検査装置1。【選択図】図1
Description
本発明は、粉体や液体等を収容して密封した袋状の収容体の含気検査装置に関する。また、含気検査方法に関する。
食品や菓子、医薬品など多くの製品について、プラスチック製の袋などで内容物を包装したものが市販されている。これらの製品は、袋の周囲をヒートシールなどで密封することで外気との接触を制限して、製品の品質を維持している。
このため、密封の程度を評価し、気体や液体が漏洩するリークが生じていないかの確認が重要である。リーク検査方法としては、収容体を水没させて気体等の流失を確認する水没試験や、減圧下で真空試験などが知られている。
一方で、近年、カレーやシチュー、スープなど多数の食品のように、食べる前に電子レンジなどで加熱するものも増えている。このような電子レンジで加熱する容器包装はAOP(Auto Open Pouch)とも呼ばれるもので、電子レンジで加熱して袋の中の圧力が高まると、自動的に開くフラップなどとよばれる構造などが設けられている。
リーク試験に関しては、例えば、特許文献1は、封入物と共にヘリウムガスを封入した密封袋を気流のある容器中に収めてその内部で機械的押圧手段により該袋の内圧を上昇させ、該気流をヘリウムリークディテクターに導いてこれで該気流中のヘリウムの存在を判別することにより該袋の密閉性をテストすることを特徴とする密封袋のリークテスト方法を開示している。
水没試験を行うと、包装が濡れるため、試験したものは製品としては利用されず廃棄等されている。また、真空試験は操作に時間がかかる。また、特許文献1のようにヘリウムガスを用いるものも特殊なガスを用いるため市販される製品には採用しにくい場合がある。このため、これらの従来技術は、全量検査には採用しにくく、サンプルテストや包装条件の検討などのときしか実施しにくかった。
また、近年、電子レンジ加熱などのために広く普及してきているAOP(Auto Open Pouch)とも呼ばれる加圧下で開封する構造には、含気を評価することが求められる場合がある。これは、製造工程の加熱処理などのとき、気体が逆流して入り込んだり、内部の気体が抜けなったりして、収容体内に製造管理における許容量以上の気体を含む含気した状態となる場合がある状態である。この含気は、空気や酸素を含む原因となり、品質の影響が懸念される状態となるおそれがある。このため、収容体において過剰な含気がないかやその量を測定することが求められている。
本発明の目的は、製造工程でも採用しやすく、搬送しながら連続して収容体の含気検査を行う装置および方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 密封された袋状の収容体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部と、
前記接触部を前記収容体が通過するときに前記接触部にかかる反発力を測定する測定手段と、
前記反発力に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別手段と、
を有する含気検査装置。
<2> 前記判別手段が、前記反発力が所定の閾値以上のとき異常と判別するものである前記<1>記載の含気検査装置。
<3> 前記判別手段により、異常と判別されたとき、前期収容体を排除する排除手段を有する、前記<1>または<2>に記載の含気検査装置。
<4> 密封された袋状の収容体を搬送手段により搬送する搬送工程と、
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部を前記収容体が通過するときの反発力を測定する反発力測定工程と、
前記荷重に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別工程と、を有する含気検査方法。
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部と、
前記接触部を前記収容体が通過するときに前記接触部にかかる反発力を測定する測定手段と、
前記反発力に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別手段と、
を有する含気検査装置。
<2> 前記判別手段が、前記反発力が所定の閾値以上のとき異常と判別するものである前記<1>記載の含気検査装置。
<3> 前記判別手段により、異常と判別されたとき、前期収容体を排除する排除手段を有する、前記<1>または<2>に記載の含気検査装置。
<4> 密封された袋状の収容体を搬送手段により搬送する搬送工程と、
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部を前記収容体が通過するときの反発力を測定する反発力測定工程と、
前記荷重に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別工程と、を有する含気検査方法。
本発明の装置や方法によれば、搬送しながら連続して収容体の含気検査をおこなうことができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。なお、本明細書において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値を含む表現として用いる。
[本発明の含気検査装置]
本発明の含気検査装置は、密封された袋状の収容体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部と、前記接触部を前記収容体が通過するときに前記接触部にかかる反発力を測定する測定手段と、前記反発力に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別手段と、を有する。
本発明の含気検査装置は、密封された袋状の収容体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部と、前記接触部を前記収容体が通過するときに前記接触部にかかる反発力を測定する測定手段と、前記反発力に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別手段と、を有する。
[本発明の含気検査方法]
本発明の含気検査方法は、密封された袋状の収容体を搬送手段により搬送する搬送工程と、前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部を前記収容体が通過するときの反発力を測定する反発力測定工程と、前記荷重に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別工程と、を有する。
なお、本願において本発明の含気検査装置を用いて、本発明の含気検査方法を行うこともでき、本願においてそれぞれに対応する構成は相互に利用することができる。
本発明の含気検査方法は、密封された袋状の収容体を搬送手段により搬送する搬送工程と、前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部を前記収容体が通過するときの反発力を測定する反発力測定工程と、前記荷重に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別工程と、を有する。
なお、本願において本発明の含気検査装置を用いて、本発明の含気検査方法を行うこともでき、本願においてそれぞれに対応する構成は相互に利用することができる。
[含気検査装置1]
図1は、本発明に係る含気検査装置の第一の実施形態の概要図である。図2は、図1に示す含気検査装置の一部を平面視した概要図である。含気検査装置1は、収容体10の含気をテストする装置である。含気検査装置1は、搬送手段2と、厚みの調整手段3と、基準厚みを設定する厚み設定手段41と、接触部5と、反発力測定手段61と、判別手段71、を有する。
図1は、本発明に係る含気検査装置の第一の実施形態の概要図である。図2は、図1に示す含気検査装置の一部を平面視した概要図である。含気検査装置1は、収容体10の含気をテストする装置である。含気検査装置1は、搬送手段2と、厚みの調整手段3と、基準厚みを設定する厚み設定手段41と、接触部5と、反発力測定手段61と、判別手段71、を有する。
[収容体10]
収容体10は、密封された袋状の収容体である。収容体は、例えば食品や、飲料、調味料、医薬品などを収容したものである。特に、収容体は、粉体や、粒体、液体、ゼリー状物などの流動性が高い内容物を、可撓性を有する袋状の容器に収容したものである。収容体は、例えば、レトルトパウチ食品や、インスタント食品、菓子、コーヒーや紅茶などの飲料用粉体や液体、調味料などに用いられている。
収容体10は、密封された袋状の収容体である。収容体は、例えば食品や、飲料、調味料、医薬品などを収容したものである。特に、収容体は、粉体や、粒体、液体、ゼリー状物などの流動性が高い内容物を、可撓性を有する袋状の容器に収容したものである。収容体は、例えば、レトルトパウチ食品や、インスタント食品、菓子、コーヒーや紅茶などの飲料用粉体や液体、調味料などに用いられている。
収容体には、個包装するような大きさなどで、ポリエチレンなどのプラスチック製のフィルムを、袋状に成形された容器が用いられている。また、内容物を収容した後、ヒートシールなどにより外気と遮断したり、運送時や保管時に流失したりしないように密封されている。また、AOP(Auto Open Pouch)とも呼ばれるレンジ加熱などによる気化による加圧下で開封する構造を有する包装のものを対象とすることができる。典型的には、製造工程で、高圧窯などでレトルト殺菌などがおこなわれているレトルトパウチ食品などを対象とすることができる。
図2は、このような本発明により含気検査を行う対象の例であるレトルト食品の包装の概要例を示す図である。収容体10は、通気用に設けられた通気調整部11などが設けられている。このようなAOP構造などでは、想定外の空気等の気体を含んだ状態の収容体となる場合がある。このように含気した状態や、その含気量を把握することが求められる場合があるが、収容体は当然ながら密閉されていることからその評価は困難であった。しかし、本発明者らが検討した結果、次のように含気量や含気状態を検査できることを見出した。含気していない厚みや、許容量の含気量の収容体の厚みを基準厚みとして、その厚みと同じ高さに設定した接触部を設ける。この接触部下を、収容体を搬送しながら通過させると、その収容体の含気量によって、反発力が顕著に変化することがわかった。よって、この反発力を測定すれば、含気量や含気状態を検査することができる。本発明はかかる知見に基づく。
[搬送手段2]
搬送手段2は、収容体10を搬送する手段である。搬送手段2は、ヒートシール等の密封がされた後の収容体の含気量や含気状態を検査するために搬送するものである。含気検査装置1は、適宜、製造装置内や、品質管理ラインなどに設けられる。含気検査装置1は、搬送手段2により連続的に収容体10を搬送しながら評価することができる。搬送手段2は、搬送方向X方向(図1、3における右から左へと向かう向き)に搬送する。搬送手段2は、収容体10に合わせて、ローラーやベルトなどで搬送するものとすることができる。
搬送手段2は、収容体10を搬送する手段である。搬送手段2は、ヒートシール等の密封がされた後の収容体の含気量や含気状態を検査するために搬送するものである。含気検査装置1は、適宜、製造装置内や、品質管理ラインなどに設けられる。含気検査装置1は、搬送手段2により連続的に収容体10を搬送しながら評価することができる。搬送手段2は、搬送方向X方向(図1、3における右から左へと向かう向き)に搬送する。搬送手段2は、収容体10に合わせて、ローラーやベルトなどで搬送するものとすることができる。
[ガイド21]
この搬送手段2や含気検査装置1は、収容体10の処理などを行った後の出口側に配置して用いることができる。含気検査装置1は、接触部5の手前側に、厚みの調整手段3に収容体10を誘導するためのガイド21を設けることができる。ガイド21は搬送手段2の入り口側のY方向の幅を広げ、調整手段3の略中央に収容体10が適切な向きと位置で搬送されるように調整手段3に向かってY方向の幅を狭めた形状などとすることができる。
この搬送手段2や含気検査装置1は、収容体10の処理などを行った後の出口側に配置して用いることができる。含気検査装置1は、接触部5の手前側に、厚みの調整手段3に収容体10を誘導するためのガイド21を設けることができる。ガイド21は搬送手段2の入り口側のY方向の幅を広げ、調整手段3の略中央に収容体10が適切な向きと位置で搬送されるように調整手段3に向かってY方向の幅を狭めた形状などとすることができる。
[調整手段3]
調整手段3は、搬送手段2により搬送されてきた収容体10の厚みをならすために適宜設けられる。収容体10は、可撓性を有する袋状の容器に収容したもののため、その厚みをならすように、調整手段3で厚みをならす。調整手段3は、搬送方向であるX方向に向かって順に、ローラー31、32、33を有している。ローラー31~33は、搬送方向の入り口側から順に、搬送手段2の搬送面からの高さが段階的に低くなるようにすることで、段階的に厚みをならしながら調整するものとすることができる。この調整手段3で調整する厚みは、収容体の種類や内容量、容器の可撓性などを考慮して適宜設定される。
調整手段3は、搬送手段2により搬送されてきた収容体10の厚みをならすために適宜設けられる。収容体10は、可撓性を有する袋状の容器に収容したもののため、その厚みをならすように、調整手段3で厚みをならす。調整手段3は、搬送方向であるX方向に向かって順に、ローラー31、32、33を有している。ローラー31~33は、搬送方向の入り口側から順に、搬送手段2の搬送面からの高さが段階的に低くなるようにすることで、段階的に厚みをならしながら調整するものとすることができる。この調整手段3で調整する厚みは、収容体の種類や内容量、容器の可撓性などを考慮して適宜設定される。
[厚み設定手段41]
厚み設定手段41は、収容体10の基準厚みd1を設定する部分である。この厚みd1は、適宜メモリ80に保存される。基準厚みd1は接触部5の高さ制御を行うための情報として、厚み設定手段41から高さ制御手段51に出力される。
厚み設定手段41は、収容体10の基準厚みd1を設定する部分である。この厚みd1は、適宜メモリ80に保存される。基準厚みd1は接触部5の高さ制御を行うための情報として、厚み設定手段41から高さ制御手段51に出力される。
[基準厚みd1]
基準厚みd1は、製品ごとに、収容体内に含気しない状態、または、収容体内の含気量が許容量の状態のものに関する厚みである。基準厚みd1は、このような状態の代表サンプルに基づいて設定してもよいし、複数のサンプルの平均値や最大値などを適宜採用してもよい。含気状態が異常な収容体は、過剰に含気しているため、この厚みd1より厚みが厚くなる。
基準厚みd1は、製品ごとに、収容体内に含気しない状態、または、収容体内の含気量が許容量の状態のものに関する厚みである。基準厚みd1は、このような状態の代表サンプルに基づいて設定してもよいし、複数のサンプルの平均値や最大値などを適宜採用してもよい。含気状態が異常な収容体は、過剰に含気しているため、この厚みd1より厚みが厚くなる。
[接触部5]
収容体10は下流側に配置された接触部5に向けて搬送される。接触部5は、搬送手段2の搬送面からの高さh1が所定の位置に配置される。すなわち、搬送面と、接触部の下面との隙間が高さh1に相当する。接触部5の高さh1は、収容体10の基準厚みd1と同じ高さに設定された高さである。複数種の収容体の評価などのために、高さ制御手段51は、接触部5の上下方向の高さを可変のものとする駆動手段により制御して、この高さh1の位置に接触部5を配置する。接触部5は、板状部を有するものとしてもよいし、ローラーを複数配置しその下端の延長部を仮想面状部と捉えて、ローラーに係る反発力で評価するような接触部としてもよい。
収容体10は下流側に配置された接触部5に向けて搬送される。接触部5は、搬送手段2の搬送面からの高さh1が所定の位置に配置される。すなわち、搬送面と、接触部の下面との隙間が高さh1に相当する。接触部5の高さh1は、収容体10の基準厚みd1と同じ高さに設定された高さである。複数種の収容体の評価などのために、高さ制御手段51は、接触部5の上下方向の高さを可変のものとする駆動手段により制御して、この高さh1の位置に接触部5を配置する。接触部5は、板状部を有するものとしてもよいし、ローラーを複数配置しその下端の延長部を仮想面状部と捉えて、ローラーに係る反発力で評価するような接触部としてもよい。
この接触部5の高さh1は、厚みd1と同程度のものとされる。例えば、高さh1は、0.98×d1(mm)~1.02×d1mmや、0.99×d1(mm)~1.01×d1mmとすることができる。このような高さh1とすることで、反発力測定結果に基づいて、含気の状態を判別しやすいものとすることができる。
[反発力センサー6、反発力測定手段61]
反発力センサー6は、接触部5に取り付けられ、接触部5に加わる反発力を計測するためのセンサーである。また、反発力測定手段61は、接触部5を収容体10が通過するときの反発力を測定する測定手段である。接触部5を収容体10が通過するとき、接触部5に係る反発力により反発力センサー6に生じる変位に基づいて、反発力測定手段61は、反発力の経時的な変化を取得する。反発力センサー6にはロードセルなどを用いることができる。この反発力に関する情報は適宜メモリ80に保存され、含気の状態の判別に用いられる。
反発力センサー6は、接触部5に取り付けられ、接触部5に加わる反発力を計測するためのセンサーである。また、反発力測定手段61は、接触部5を収容体10が通過するときの反発力を測定する測定手段である。接触部5を収容体10が通過するとき、接触部5に係る反発力により反発力センサー6に生じる変位に基づいて、反発力測定手段61は、反発力の経時的な変化を取得する。反発力センサー6にはロードセルなどを用いることができる。この反発力に関する情報は適宜メモリ80に保存され、含気の状態の判別に用いられる。
図3は、本発明に係る含気検査装置の実施形態の概要を説明するための部分拡大図である。接触部5はその最下面が搬送部からの高さh1の位置となるように配置されている。検査対象の収容体10は、内容物101を収容しており、かつ、気体102を含んでいる。この収容体の厚みは厚みdxである。この収容体10が、接触部5を通過するとき、気体102が多い、すなわち含気量が多いと厚みdxも高くなる。その場合、接触部5に対する反発力が大きくなり反発力センサー6が大きい反発力を検出する。
[判別手段71]
判別手段71は、反発力測定手段61により測定した反発力に基づいて収容体10の含気の状態を判別する。収容体10が接触部5を通過するとき、収容体10はその可撓性により適宜わずかに変形しながら搬送方向の下流側に向かって流れていく。
判別手段71は、反発力測定手段61により測定した反発力に基づいて収容体10の含気の状態を判別する。収容体10が接触部5を通過するとき、収容体10はその可撓性により適宜わずかに変形しながら搬送方向の下流側に向かって流れていく。
このとき、含気しているものは、接触部5に対して高さ方向に持ち上げる反発力がかかる。一方、収容体10が含気等していない基準厚みd1相当のものであれば、反発力がないか、非常に低い反発力で通過する。
これを利用して、収容体10の含気の状態を評価することができる。すなわち、判別手段71は、反発力測定手段61により測定した反発力が、所定の閾値以上のとき異常と判別するものとすることができる。この閾値は、例えば、正常品のときに検出される反発力の最大値や積分値に基づいて定めることができ、正常品の値に対して、反発力が2kgf以上や、5kgf以上、10kgf以上等を閾値とすることができる。正常品の値は、複数の正常品の平均値などに基づいて設定することができる。
また、含気量と、反発力との相関性を予め評価しておき、その回帰式を求めておくことで、回帰式に反発力を適用することで、含気量を測定するものとしてもよい。
[排除手段72]
排除手段72は、判別手段71により、収容体10の含気検査の評価結果が異常と判別されたとき、その収容体10を排除するための信号を出力するものである。排除手段72が、排除する信号を出力したとき、接触部5の下流側に配置された排除ライン(図示せず)に向かって収容体10を誘導したり、その収容体10を取り出すピックアップ機構(図示せず)により、異常品を排除する。
排除手段72は、判別手段71により、収容体10の含気検査の評価結果が異常と判別されたとき、その収容体10を排除するための信号を出力するものである。排除手段72が、排除する信号を出力したとき、接触部5の下流側に配置された排除ライン(図示せず)に向かって収容体10を誘導したり、その収容体10を取り出すピックアップ機構(図示せず)により、異常品を排除する。
メモリ80は、厚みd1や、高さh1、反発力の測定値、判別結果、排除結果等、またこれらを行うための計算式やプログラムなどを適宜記憶する。また、各値等は、表示部81に表示することができる。本発明に関する含気検査装置1に係る構成等には、パーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォンなどの電子計算機などを適宜用いることができる。また、各情報や処理のためのデータ等の入出力は有線や無線で行うことができる。
[反発力の測定例]
図4は、本発明により含気検査を行った時の反発力測定結果の概要図である。この評価を行うにあたって、図1に示すような含気検査装置1を用いて、以下のような模擬試験を行った。
図4は、本発明により含気検査を行った時の反発力測定結果の概要図である。この評価を行うにあたって、図1に示すような含気検査装置1を用いて、以下のような模擬試験を行った。
収容体として、個包装されたレトルトカレーを用いた。この収容体は、幅約120mm、長さ約160mmであり、含気などがない製品を静置したときの最も厚い部分の厚みが約8mmである。この厚み8mmを基準厚みとした。このカレーの収容体を、コンベアの搬送速度20m/minで搬送した。
厚み調整手段は、ローラーを3本配置し、段階的に9.0mm、8.8mm、8.5mmとした。基準厚みd1の8mmに合わせて、接触部の高さh1を8mmに制御して、収容体通過時の反発力(α)を測定した。これを基に、含気量が異なる製品を複数準備し、その反発力を測定した。
厚み調整手段は、ローラーを3本配置し、段階的に9.0mm、8.8mm、8.5mmとした。基準厚みd1の8mmに合わせて、接触部の高さh1を8mmに制御して、収容体通過時の反発力(α)を測定した。これを基に、含気量が異なる製品を複数準備し、その反発力を測定した。
図4に示すように、含気量がないときは、反発力が0付近である。含気量の増加に伴い、放物線状に反発力が大きく上昇していくことが確認された。特に、15mL以上の含気量は顕著な異常が確認される状態である。
よって、この反発力に閾値を設けるか、反発力を積分したものに閾値を設けることで、含気の有無を評価することができる。また、反発力の最大値や成分値、反発力の波形などから、含気量を評価することができる。
[本発明の含気検査のフロー例]
図5は、本発明に係る含気検査方法に関するフロー図の一例である。搬送される収容体について、ステップS11は、基準厚みを把握して、その厚みを設定する。そして、ステップS21は、厚み(d1)に対応した高さ(h1)に、接触部の高さを制御する。そして、ステップS31は接触部にかかる反発力を測定する。そして、ステップS41は、測定された反発力が正常か否かを判別する。反発力が正常な場合、ステップS51は正常であると判別結果を表示部に表示する。反発力が異常な場合、ステップS52は異常であると判別結果を表示部に表示し、さらに、ステップS61はその異常と判別された収容体を正常品の搬送ラインから排除する。
このようにすることで、収容体の含気検査を行うことができる。また、収容体の評価結果が異常な場合、搬送ラインから取り除き、正常品のみを選択的に回収することができる。
図5は、本発明に係る含気検査方法に関するフロー図の一例である。搬送される収容体について、ステップS11は、基準厚みを把握して、その厚みを設定する。そして、ステップS21は、厚み(d1)に対応した高さ(h1)に、接触部の高さを制御する。そして、ステップS31は接触部にかかる反発力を測定する。そして、ステップS41は、測定された反発力が正常か否かを判別する。反発力が正常な場合、ステップS51は正常であると判別結果を表示部に表示する。反発力が異常な場合、ステップS52は異常であると判別結果を表示部に表示し、さらに、ステップS61はその異常と判別された収容体を正常品の搬送ラインから排除する。
このようにすることで、収容体の含気検査を行うことができる。また、収容体の評価結果が異常な場合、搬送ラインから取り除き、正常品のみを選択的に回収することができる。
本発明は、食品や飲料等の包装状態の評価に利用することができ、産業上有用である。
1 含気検査装置
10 収容体
101 内容物
102 気体
2 搬送手段
21 ガイド
3 調整手段
31、32、33 ローラー
41 厚み設定手段
5 接触部
51 高さ制御手段
6 反発力センサー
61 反発力測定手段
71 判別手段
72 排除手段
80 メモリ
81 表示部
10 収容体
101 内容物
102 気体
2 搬送手段
21 ガイド
3 調整手段
31、32、33 ローラー
41 厚み設定手段
5 接触部
51 高さ制御手段
6 反発力センサー
61 反発力測定手段
71 判別手段
72 排除手段
80 メモリ
81 表示部
Claims (4)
- 密封された袋状の収容体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部と、
前記接触部を前記収容体が通過するときに前記接触部にかかる反発力を測定する測定手段と、
前記反発力に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別手段と、
を有する含気検査装置。 - 前記判別手段が、前記反発力が所定の閾値以上のとき異常と判別するものである請求項1記載の含気検査装置。
- 前記判別手段により、異常と判別されたとき、前期収容体を排除する排除手段を有する、請求項1または2に記載の含気検査装置。
- 密封された袋状の収容体を搬送手段により搬送する搬送工程と、
前記搬送手段の搬送面からの高さが前記収容体の基準厚みd1と同じ高さに配置され、搬送される前記収容体と接触させるための接触部を前記収容体が通過するときの反発力を測定する反発力測定工程と、
前記荷重に基づいて、前記収容体の含気状態を判別する判別工程と、を有する含気検査方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021125846A JP2023020461A (ja) | 2021-07-30 | 2021-07-30 | 含気検査装置、および含気検査方法 |
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-
2021
- 2021-07-30 JP JP2021125846A patent/JP2023020461A/ja active Pending
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