JP2023020190A - レーザ加工装置及び判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工レーザ光によるレーザ加工の可不可を、ワーク表面で反射する測定レーザ光の反射光を利用して正確に判定することが可能なレーザ加工装置を提供する。【解決手段】レーザ加工装置は、ガイド光の2次元走査で加工面に投影中の測定パターンが映し出される第1画像において、ガイド光の反射光を測定パターンが有する複数の交点毎に認識して、三次元形状情報を取得し(S10~S12)、三次元形状情報に基づいてガイド光の焦点位置を加工面に合わせる態様で、複数の交点の少なくともいずれか一つを再び描画するためのガイド光を順次に加工面に向けて照射し、照射中のガイド光の反射光が映し出される第2画像において、ガイド光の反射光を複数の交点毎に認識して、反射光情報を取得し(S13~S16)、三次元形状情報及び反射光情報に基づいて、レーザ加工の可不可を判定する(S17)。【選択図】図6

Description

本開示は、ワーク表面における測定レーザ光の反射光を利用して加工レーザ光によるレーザ加工の可不可を判定するレーザ加工装置に関するものである。
従来より、上記レーザ加工装置に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の技術は、三次元の面を有する被加工物を加工する三次元レーザ加工機において、所定波数の加工用レーザ光を被加工物の面に投射するレーザ加工ヘツドと、前記加工用レーザ光と同軸であつて、該加工用レーザ光と波長が異なる計測用のレーザ光を被加工物の面に投射する光源と、被加工物から反射され、前記レーザ加工ヘツドと被加工物の面との距離及び投射レーザ光の光軸と被加工物の面との角度並びに被加工物の材質・色の条件によつて反射光の受光量が変化して入力される受光器と、前記受光量の変化から前記レーザ加工ヘツドと被加工物の面との距離を一定の演算式に基づいて演算する回路と、この演算結果を表示する表示装置と、前記回路で演算された値を基準値と比較して前記受光量が一定値となるように前記光源の出力量を変化させる回路と、この回路の変化値を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
下記特許文献1の記載によれば、上記三次元レーザ加工機では、レーザ加工ヘツドと被加工物の面との距離、レーザ加工ヘツドの姿勢(角度)並びに被加工物の材質・色の条件に関する情報が、リアルタイムに表示され、この表示に基づいてオペレータがレーザ光軸の操作等を行い、短時間で簡単、かつ、正確に教示作業を行うようにすることを可能にする。また、距離情報と姿勢情報をフイードバツクして光軸制御することにより、被加工物の三次元座標の計測あるいは加工ヘツドの位置と姿勢を修正しながら連続トラツキング加工を行うことが可能となる。
特公平02-057000号公報
しかしながら、計測用のレーザ光が投射される被加工物の面は、三次元の面である。従って、レーザ加工ヘツドと被加工物の面との距離が計測用のレーザ光の焦点距離から離れすぎると、計測用のレーザ光が所謂ピンボケ状態で被加工物から反射するので、反射光から正確な情報を得ることができない虞があった。
そこで、本開示は、上述した点に鑑みてなされたものであり、加工レーザ光によるレーザ加工の可不可を、ワーク表面で反射する測定レーザ光の反射光を利用して正確に判定することが可能なレーザ加工装置を提供する。
本明細書は、ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、加工レーザ光及び測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、加工レーザ光及び測定レーザ光を直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、ワーク表面で反射する測定レーザ光を撮影する撮影部と、制御部と、を備え、制御部は、測定レーザ光出射部及びXY軸走査部を制御することによって、測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、ワーク表面に投影する投影処理と、投影処理によってワーク表面に投影中の測定パターンが映し出される第1画像を、撮影部による撮影で取得する第1撮影処理と、第1画像において、ワーク表面で反射する測定レーザ光の反射光を測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得処理と、測定レーザ光出射部及びXY軸走査部を制御すると共に、Z軸走査部を三次元形状情報に基づいて制御することによって、測定レーザ光の焦点位置をワーク表面に合わせる態様で、複数の判定点の少なくともいずれか一つを再び描画するための測定レーザ光を順次にワーク表面に向けて照射する照射処理と、照射処理によってワーク表面に照射中の測定レーザ光の反射光が映し出される一又は複数の第2画像を、撮影部による撮影で取得する第2撮影処理と、一又は複数の第2画像において、測定レーザ光の反射光を複数の判定点毎に認識することによって、測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得処理と、三次元形状情報及び反射光情報に基づいて、レーザ加工の可不可を判定する判定処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置を開示する。
更に、本明細書は、ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、加工レーザ光及び測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、加工レーザ光及び測定レーザ光を直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、ワーク表面で反射する測定レーザ光を撮影する撮影部と、制御部と、を備え、制御部は、測定レーザ光出射部及びXY軸走査部を制御することによって、測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、ワーク表面に投影する投影処理と、投影処理によってワーク表面に投影中の測定パターンが映し出される画像を、撮影部による撮影で取得する撮影処理と、Z軸走査部で測定レーザ光の焦点位置をZ軸方向で移動させた後に投影処理及び撮影処理を実行することを繰り返すことによって、複数の画像を取得する繰返処理と、複数の画像の少なくとも一つに基づいて、ワーク表面で反射する測定レーザ光の反射光を測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得処理と、複数の画像の全てに基づいて、ワーク表面で最も小さなスポット径で反射する測定レーザ光の反射光を複数の判定点毎に認識することによって、測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得処理と、三次元形状情報及び反射光情報に基づいて、レーザ加工の可不可を判定する判定処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置を開示する。
本開示によれば、レーザ加工装置は、加工レーザ光によるレーザ加工の可不可を、ワーク表面で反射する測定レーザ光の反射光を利用して正確に判定することが可能である。
第1実施形態のレーザ加工装置の概略構成が表された図である。 同レーザ加工装置の電気的構成が表されたブロック図である。 上下方向における焦点位置の切換を説明するための図である。 加工面の傾斜角を説明するための図である。 第1画像が表された図である。 同レーザ加工装置が実行する各処理が表されたフローチャートである。 第2画像が表された図である。 第2実施形態のレーザ加工装置が実行する各処理が表されたフローチャートである。
以下、本開示のレーザ加工装置について、具体化した実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。以下の説明に用いる図1及び図2では、基本的構成の一部が省略されて描かれており、描かれた各部の寸法比等は必ずしも正確ではない。尚、以下の説明において、直交座標系のX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、図面に示された通りである。また、上下方向は、直交座標系のZ軸方向に平行であり、図面に示された通りである。
(1)第1実施形態
(1-1)レーザ加工装置の概略構成
先ず、図1及び図2に基づいて、第1実施形態のレーザ加工装置1の概略構成について説明する。レーザ加工装置1は、印字情報作成部2及びレーザ加工部3で構成されている。印字情報作成部2は、パーソナルコンピュータ等で構成されている。
レーザ加工部3は、加工レーザ光Pを加工対象物7の加工面8上で2次元走査してマーキング(印字)加工を行うものである。レーザ加工部3は、レーザコントローラ6を備えている。以下、マーキング(印字)加工を行うことを、単に「レーザ加工」と表記する。
レーザコントローラ6は、コンピュータで構成され、印字情報作成部2と双方向通信可能に接続されている。レーザコントローラ6は、印字情報作成部2から送信された印字情報、パラメータ、各種指示情報等に基づいてレーザ加工部3を駆動制御する。
レーザ加工部3の概略構成について説明する。レーザ加工部3は、レーザ発振ユニット12、ガイド光部15、ダイクロイックミラー101、光学系70、カメラ103、ガルバノスキャナ18、及びfθレンズ19等を備えており、不図示の略直方体形状の筐体カバーで覆われている。
レーザ発振ユニット12は、レーザ発振器21等で構成されている。レーザ発振器21は、CO2レーザ、YAGレーザ等で構成されており、加工レーザ光Pを出射する。尚、加工レーザ光Pの光径は、不図示のビームエキスパンダで調整(例えば、拡大)される。
ガイド光部15は、可視半導体レーザ28等で構成されている。可視半導体レーザ28は、可視可干渉光であるガイド光Q、例えば、赤色レーザ光を出射する。ガイド光Qは、不図示のレンズ群で平行光にされ、更に、2次元走査されることによって、例えば、加工レーザ光Pでマーキング(印字)加工すべき印字パターンの像、その像を取り囲んだ矩形の像、又は測定パターンの像等を、加工対象物7の加工面8上に軌跡(時間残像)で描画するものである。つまり、ガイド光Qには、マーキング(印字)加工能力がない。尚、本実施形態において、測定パターンは格子状であるが、それに関する詳細な説明については、後述する。
ガイド光Qの波長は、加工レーザ光Pの波長とは異なる。本実施形態では、例えば、加工レーザ光Pの波長は1064nmであり、ガイド光Qの波長は、650nmである。
ダイクロイックミラー101では、入射された加工レーザ光Pのほぼ全部が透過する。また、ダイクロイックミラー101では、加工レーザ光Pが透過する略中央位置にて、ガイド光Qが45度の入射角で入射され、45度の反射角で加工レーザ光Pの光路上に反射される。ダイクロイックミラー101の反射率は、波長依存性を持っている。具体的には、ダイクロイックミラー101は、誘電体層と金属層との多層膜構造の表面処理がなされており、ガイド光Qの波長に対して高い反射率を有し、それ以外の波長の光をほとんど(99%)透過するように構成されている。
尚、図1の一点鎖線は、加工レーザ光Pとガイド光Qの光軸10を示している。また、光軸10の方向は、加工レーザ光Pとガイド光Qの経路方向を示している。
光学系70は、第1レンズ72、第2レンズ74、及び移動機構76を備えている。光学系70では、ダイクロイックミラー101を経た加工レーザ光Pとガイド光Qが、第1レンズ72に入射し通過する。その際、第1レンズ72によって、加工レーザ光Pとガイド光Qの各光径が縮小される。また、第1レンズ72を通過した加工レーザ光Pとガイド光Qは、第2レンズ74に入射し通過する。その際、第2レンズ74によって、加工レーザ光Pとガイド光Qが平行光にされる。移動機構76は、光学系モータ80(例えば、ボイスコイルモータ方式のモータ)を備えており、光学系モータ80の制御によって、第2レンズ74を加工レーザ光Pとガイド光Qの経路方向に移動させる。
尚、移動機構76は、第2レンズ74に代えて第1レンズ72を移動させる構成であってもよいし、第1レンズ72と第2レンズ74との間の距離が変わるように第1レンズ72と第2レンズ74の双方を移動させる構成であってもよい。また、移動機構76は、回転式のモータと、そのモータの回転運動を直線運動に変換する機構(例えば、ラック・アンド・ピニオン)等を備えるものであってもよい。
ガルバノスキャナ18は、光学系70を経た加工レーザ光Pとガイド光Qとを2次元走査するものである。ガルバノスキャナ18では、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32とが、それぞれのモータ軸が互いに直交するように取り付けられ、各モータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラー18X、18Yが内側で互いに対向している。そして、各モータ31、32の回転制御で、各走査ミラー18X、18Yを回転させることによって、加工レーザ光Pとガイド光Qとを2次元走査する。この2次元走査方向は、X軸方向とY軸方向である。
fθレンズ19は、ガルバノスキャナ18によって2次元走査された加工レーザ光Pとガイド光Qとを加工対象物7の加工面8上に集光するものである。従って、加工レーザ光Pとガイド光Qは、各モータ31、32の回転制御によって、加工対象物7の加工面8上でX軸方向とY軸方向に2次元走査される。
加工対象物7の加工面8の位置が上下方向(Z軸方向)で異なる場合、加工レーザ光Pとガイド光Qが集光する位置(以下、「焦点位置F」という。)は、光学系70における第1レンズ72と第2レンズ74との間の距離が調整されることによって、加工対象物7の加工面8上に合わせられることが可能である。尚、本実施形態では、加工レーザ光Pとガイド光Qの焦点位置Fは、上下方向(Z軸方向)において、所定間隔毎に不連続に切り換えられるが、それに関する詳細な説明については、後述する。
カメラ103は、加工対象物7の加工面8に向けられた状態で、fθレンズ19付近に設けられており、加工対象物7の加工面8で反射するガイド光Qを撮影する。これにより、カメラ103は、例えば、加工対象物7の加工面8上において、ガルバノスキャナ18の2次元走査が繰り返されることによって描画されている測定パターンのガイド光Qの軌跡を撮影する。これにより、加工対象物7の加工面8が映し出された画像であって、測定パターンのガイド光Qの軌跡を含む画像が取得される。
次に、レーザ加工装置1を構成する印字情報作成部2とレーザ加工部3の回路構成について図2に基づいて説明する。先ず、レーザ加工部3の回路構成について説明する。
図2に表されるように、レーザ加工部3は、レーザコントローラ6、ガルバノコントローラ35、ガルバノドライバ36、レーザドライバ37、半導体レーザドライバ38、光学系ドライバ78、及びカメラ103等から構成されている。レーザコントローラ6は、レーザ加工部3の全体を制御する。レーザコントローラ6には、ガルバノコントローラ35、レーザドライバ37、半導体レーザドライバ38、及び光学系ドライバ78等が電気的に接続されている。また、レーザコントローラ6及びカメラ103には、外部の印字情報作成部2が双方向通信可能に接続されている。レーザコントローラ6は、印字情報作成部2から送信された各情報(例えば、印字情報、レーザ加工部3に対するパラメータ、ユーザからの各種指示情報等)を受信可能に構成されている。カメラ103は、印字情報作成部2から送信された各情報(例えば、撮影指示情報等)を受信可能に構成され、また、取得した画像を印字情報作成部2に送信可能に構成されている。
レーザコントローラ6は、CPU41、RAM42、及びROM43等を備えている。CPU41は、レーザ加工部3の全体の制御を行う演算装置及び制御装置である。CPU41、RAM42、及びROM43は、不図示のバス線により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM42は、CPU41により演算された各種の演算結果や印字パターンの(XY座標)データ等を一時的に記憶させておくためのものである。
ROM43は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、例えば、印字情報作成部2から送信された印字情報に基づいて印字パターンのXY座標データを算出してRAM42に記憶するプログラムや、ガイド光Qの軌跡で描く像の測定パターンのXY座標データを算出してRAM42に記憶するプログラム等が記憶されている。尚、各種プログラムには、上述したプログラムに加えて、例えば、各種のディレイ値、印字情報作成部2から入力された印字情報等に対応する印字パターンの太さ、深さ及び本数、レーザ発振器21のレーザ出力、加工レーザ光Pのレーザパルス幅、可視半導体レーザ28のレーザ出力、ガルバノスキャナ18による加工レーザ光Pを走査する速度、及びガルバノスキャナ18によるガイド光Qを走査する速度等を示す各種パラメータをRAM42に記憶するプログラム等がある。更に、ROM43には、歪補正のためのパラメータや、ガルバノスキャナ18、レーザ加工装置1のステータス情報(エラー情報、加工回数、加工時間等)が記憶されている。
CPU41は、ROM43に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行う。
CPU41は、ガイド光Qの軌跡で描く像の測定パターンのXY座標データ、ガルバノスキャナ18によるガイド光Qを走査する速度、及びガルバノスキャナ18による加工レーザ光Pを走査する速度等を示すガルバノ走査速度情報等を、ガルバノコントローラ35に出力する。また、CPU41は、レーザ発振器21のレーザ出力、及び加工レーザ光Pのレーザパルス幅等を示すレーザ駆動情報を、レーザドライバ37に出力する。
CPU41は、可視半導体レーザ28のレーザ出力、及び可視半導体レーザ28の点灯開始を指示するオン信号又は消灯を指示するオフ信号を半導体レーザドライバ38に出力する。
ガルバノコントローラ35は、レーザコントローラ6から入力された各情報(例えば、ガイド光Qの軌跡で描く像の測定パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等)に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度及び回転速度を示すモータ駆動情報をガルバノドライバ36に出力する。ガルバノドライバ36は、ガルバノコントローラ35から入力されたモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御して、加工レーザ光Pとガイド光Qを2次元走査する。
レーザドライバ37は、レーザコントローラ6から入力されたレーザ発振器21のレーザ出力、及び加工レーザ光Pのレーザパルス幅等を示すレーザ駆動情報等に基づいて、レーザ発振器21を駆動させる。半導体レーザドライバ38は、レーザコントローラ6から入力された可視半導体レーザ28のレーザ出力、及びオン信号又はオフ信号に基づいて、可視半導体レーザ28を駆動させる。
光学系ドライバ78は、レーザコントローラ6から入力された情報に基づいて、光学系モータ80を駆動制御して、第2レンズ74を移動させる。
次に、印字情報作成部2の回路構成について説明する。印字情報作成部2は、制御部51、入力操作部55、液晶ディスプレイ(LCD)56、及びCD-ROMドライブ58等を備えている。制御部51には、不図示の入出力インターフェースを介して、入力操作部55、液晶ディスプレイ56、及びCD-ROMドライブ58等が接続されている。
入力操作部55は、不図示のマウス及びキーボード等から構成されており、例えば、各種指示情報をユーザが入力する際に使用される。
CD-ROMドライブ58は、各種データ、及び各種アプリケーションソフトウェア等をCD-ROM57から読み込むものである。
制御部51は、印字情報作成部2の全体を制御すると共に、公知の画像処理技術を実行することが可能なものであって、CPU61、RAM62、ROM63、及びハードディスクドライブ(以下、「HDD」という。)66等を備えている。CPU61は、印字情報作成部2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置である。CPU61、RAM62、及びROM63は、不図示のバス線により相互に接続されており、相互にデータのやり取りが行われる。更に、CPU61とHDD66とは、不図示の入出力インターフェースを介して接続されており、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラム等を記憶させておくものである。更に、ROM63には、フォントの種類別に、直線と楕円弧とで構成された各文字のフォントの始点、終点、焦点、曲率等のデータが記憶されている。また、RAM62には、三次元形状情報64及び反射光情報65が記憶されている。三次元形状情報64は、加工対象物7の加工面8等の三次元形状に関するデータであるが、それに関する詳細な説明については、後述する。反射光情報65は、ガイド光Qが加工対象物7の加工面8上等で反射した光(以下、「反射光」という。)に関するデータであるが、それに関する詳細な説明については、後述する。
HDD66には、各種アプリケーションソフトウェアのプログラム、及び各種データファイル等が記憶される。また、HDD66には、角度用閾値67及び光量用閾値68の各データが記憶されている。角度用閾値67及び光量用閾値68は、レーザ加工の可不可が判定される際に使用されるデータであるが、それらに関する詳細な説明については、後述する。
(1-2)上下方向における焦点位置の切換
図3に表されるように、上下方向(Z軸方向)において、ガイド光Qの焦点位置Fは、10個所の切換位置Z1~Z10のいずれかに切り換えられる。10個所の切換位置Z1~Z10の符号には、上方から下方へ向かう順で、1~10の数字が英文字Zに付されている。以下の説明において、各切換位置Z1~Z10を区別せずに総称して説明する場合には、「各切換位置Z」と表記する。尚、図3は、ガイド光Q(fθレンズ19に入射し通過したもの)の光軸10が上下方向(Z軸方向)に平行な場合であって、ガイド光Qの焦点位置Fが切換位置Z5に切り換えられた状態を表している。切換位置Z5は、上下方向(Z軸方向)に並んで設けられている10個所の切換位置Z1~Z10の中で、上下方向(Z軸方向)のほぼ中央にある切換位置である。
ガイド光Qの焦点位置Fが切り換えられる際、光学系70の第2レンズ74は、ガイド光Qの経路方向(光軸10の方向)において、10個所の切換位置Z1~Z10にそれぞれ関連付けられて設けられている10個所の移動位置(不図示)のうち、切換先の切換位置に関連付けられて設けられている移動位置にまで移動する。尚、第2レンズ74の各移動位置と焦点位置Fの各切換位置Z1~Z10との関連付けは、例えば、レーザコントローラ6のROM43に記憶されている不図示のデータテーブルにおいて行われる。
各切換位置Z1~Z10は、所定間隔毎に不連続に設けられている。所定間隔は、例えば、ガイド光Qの焦点深度DFの半分である。尚、ガイド光Qの焦点深度DF(の値)は、レーザコントローラ6のROM43に記憶されている。焦点深度DFの値としては、例えば、レイリーレンジを採用することができ、その数値的定義は、ビーム径がその最小径の√2倍以下である光軸10の方向の範囲であり、実用上、この範囲ではビーム径がほぼ変わらず結像精度への影響に配慮しなくてよいとみなせる。但し、求める結像精度の高さや結像対象の材質に応じて、焦点深度DFとしてレイリーレンジ以外を採用してもよい。
上述した点は、加工レーザ光Pの焦点位置Fについても、同様である。もっとも、加工レーザ光Pとガイド光Qとでは、焦点深度DFの値が異なる。そのため、上下方向(Z軸方向)において、加工レーザ光Pの各切換位置(不図示)は、ガイド光Qの各切換位置Zとは異なる個所に設けられている。
(1-3)三次元形状の計測
レーザ加工装置1は、加工レーザ光Pで加工対象物7の加工面8にレーザ加工を行う前に、その可不可を判定するため、加工対象物7の加工面8の三次元形状を計測する。その際、加工対象物7の加工面8上では、2次元走査されるガイド光Qが反射し、その反射光の軌跡によって、測定パターンが描画される。更に、比較的長時間露光させたカメラ103で、加工対象物7の加工面8が撮影されることによって、例えば、図5に表される第1画像110が取得される。
第1画像110では、ステージ112上及びステージ112に載置されている加工対象物7の加工面8上において、測定パターン114が映し出されている。測定パターン114は、複数の直線116が直交することによって複数の交点118が形成される格子状のパターンであって、ガイド光Qの反射光の軌跡でステージ112上及び加工対象物7の加工面8上に描かれる。尚、ステージ112の平面は、直交座標系のXY平面に平行なものであって、加工対象物7が載置されている。加工対象物7の加工面8は、半円柱の側面であって、上方へ張り出す面である(図1参照)。
レーザ加工装置1は、公知の画像処理技術を用いて、測定パターン114が映し出されている画像から、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光を、測定パターン114に含まれる複数の交点118毎に認識する。これにより、レーザ加工装置1は、例えば、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上に描かれている測定パターン114の各交点118の位置をXYZ座標データで検出し、その検出した測定パターン114の各交点118の位置を示すXYZ座標データに基づいて、加工対象物7の加工面8の三次元形状を計測する。
(1-4)制御フロー
図6のフローチャートで表された判定方法200のプログラムは、制御部51のROM63に記憶されており、加工レーザ光Pで加工対象物7の加工面8にレーザ加工を行う前に、制御部51のCPU61により実行される。従って、後述する処理において、制御対象がレーザ加工部3の構成要素である場合、カメラ103を除き、レーザコントローラ6を介した制御が行われる。尚、本プログラムは、CD-ROM57に保存されており、CD-ROMドライブ58によって読み込まれ、CPU61により実行されてもよい。
以下、本プログラムを説明する。先ず、ステップ(以下、単に「S」と表記する。)10の投影処理が行われる。この処理では、加工対象物7が載置されたステージ112上において、少なくとも加工対象物7の加工面8を含む範囲に、測定パターン114がガイド光Qの反射光の軌跡で描画される。そのために、CPU61は、測定パターン114に関する印字情報等に加えて、切換位置Z5を示すパラメータを、レーザコントローラ6に送信する。
これにより、投影処理S10では、光学系70の第2レンズ74が、ガイド光Qの経路方向(光軸10の方向)において、切換位置Z5に関連付けられて設けられている移動位置にまで移動する。更に、ガイド光Qがガイド光部15から出射されると共に、ガルバノスキャナ18の振角が、測定パターン114のXY座標データから算出される角度となるように、ガルバノスキャナ18の各走査ミラー18X、18Yが回転させられる。そのような回転(走査)が繰り返されると、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上においては、上下方向(Z軸方向)では焦点位置Fが切換位置Z5にあって、X軸方向及びY軸方向では2次元走査中の状態にあるガイド光Qの反射光によって、格子状の軌跡(つまり、測定パターン114)が描画される。このようにして、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上には、測定パターン114が投影される。
第1撮影処理S11では、カメラ103がステージ112及び加工対象物7の加工面8を撮影することによって、投影処理S10で描画中の測定パターン114を映し出した画像(以下、「第1画像」という。)が取得される。その際、測定パターン114は、ROM63に記憶された露光時間の数値をもって、カメラ103によって撮影される。以下、第1画像の具体例は、上記の第1画像110を用いて説明する。尚、第1撮影処理S11が終了すると、そのタイミングで、ガイド光部15におけるガイド光Qの出射も終了する。
第1情報取得処理S12では、第1撮影処理S11で取得された第1画像に基づいて、加工対象物7の加工面8の三次元計測が行われる。具体的に説明すると、第1撮影処理S11で上記の第1画像110が取得された場合、上述したように、CPU61は、上記の第1画像110から、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光を、測定パターン114に含まれる複数の交点118毎に認識する。これにより、CPU61は、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上に映し出されている測定パターン114の各交点118の位置をXYZ座標データで検出し、その検出された測定パターン114の各交点118の位置を示すXYZ座標データに基づいて、加工対象物7の加工面8の三次元形状を計測する。このようにして、計測された加工対象物7の加工面8の三次元形状を示すデータは、検出された測定パターン114の各交点118の位置を示すXYZ座標データ等と共に、三次元形状情報64として、RAM62に記憶される。
照射処理S13では、投影処理S10で描画された測定パターン114に含まれる複数の交点118(以下、「各交点118」又は「全ての交点118」と略記する。)のうち、いずれか一つが照射対象点に設定され、当該照射対象点に該当する交点118が、ステージ112又は加工対象物7の加工面8に焦点位置Fを合わせた態様のガイド光Qの反射光で、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上に再び描画されるように、ガイド光Qがステージ112又は加工対象物7の加工面8に向けて照射される。そのために、CPU61は、照射対象点に該当する交点118に関する印字情報をレーザコントローラ6に送信する。照射対象点に該当する交点118に関する印字情報は、例えば、測定パターン114に関する印字情報から抽出して作成される。更に、CPU61は、10個所の切換位置Z1~Z10の中から、照射対象点に該当する交点118の位置のZ座標データに一致又は最も近いZ座標データを有する切換位置を照射切換位置として特定し、その特定された照射切換位置を示すパラメータ等を、レーザコントローラ6に送信する。照射切換位置の特定は、三次元形状情報64に基づいて行われる。
これにより、照射処理S13では、ガルバノスキャナ18の振角が、照射対象点に該当する交点118のXY座標データから算出される角度となるように、ガルバノスキャナ18の各走査ミラー18X、18Yが回転させられる。また、光学系70の第2レンズ74が、ガイド光Qの経路方向(光軸10の方向)において、照射切換位置に関連付けられて設けられている移動位置にまで移動する。更に、ガイド光Qがガイド光部15から出射される。このようにして、ガイド光Qがステージ112又は加工対象物7の加工面8に向けて照射されることによって、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上では、照射対象点に該当する交点118がガイド光Qの反射光で再び描画される。その際、ガイド光Qの焦点位置Fは、上述したように、上下方向(Z軸方向)において、照射切換位置、つまり、照射対象点に該当する交点118の位置のZ座標データに一致又は最も近いZ座標データを有する切換位置にある。
尚、ガイド光部15におけるガイド光Qの出射は、投影処理S10から続けられてもよい。そのような場合、CPU61は、ガイド光Qの光路を遮る位置にまで不図示のシャッターを回転させることによって、投影処理S10で行う測定パターン114の投影を終了させ、ガイド光Qの光路を遮らない位置にまで上記のシャッターを回転させることによって、照射処理S13で行うガイド光Qの照射を開始させる。
第2撮影処理S14では、カメラ103がステージ112又は加工対象物7の加工面8を撮影することによって、照射処理S13で照射中のガイド光Qの反射光を映し出した画像(以下、「第2画像」という。)が取得される。その際、ガイド光Qの反射光は、ROM63に記憶された露光時間の数値をもって、カメラ103によって撮影される。その露光時間の数値は、第1撮影処理S11における露光時間の数値よりも小さい。以下、第2画像の具体例は、図7に表される第2画像120を用いて説明する。
第2撮影処理S14で取得される第2画像では、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上において、照射対象点に該当する交点118を再び描画するガイド光Qの反射光が、つまり、照射対象点に該当する交点118の位置で反射するガイド光Qの反射光が映し出されている。尚、図7に表される第2画像120では、投影処理S10が行われた際に描画される測定パターン114(を構成する複数の116)は、映し出されるものではないので、点線で表されている。
S15の処理では、全ての交点118が照射対象点に設定されたかが判定される。ここで、全ての交点118が照射対象点に設定されていない場合(S15:NO)、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われる。これにより、全ての交点118のうち、未だ照射対象点に設定されていないものの中から、新たな照射対象点が設定され、当該新たな照射対象点に該当する交点118を再び描画するガイド光Qが照射されると共に、新たな照射対象点に該当する交点118の位置で反射するガイド光Qの反射光が映し出された第2画像が取得される。そのような繰り返しは、全ての交点118が照射対象点に設定されるまで(S15:YES)、続けられる。単純には、 例えば、図5に示される測定パターン114の左上角の交点118から順番に右の交点118へ照射対称点を設定していき、右端に来たら一段下にずれて、また左端から順に右端へ照射対象点を設定していき、最終的に右下角の交点118まで続けるものでもよい。
従って、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われると、ガイド光Qの照射が順次に行われることによって、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上には、各交点118が再び描写される。その際、ガイド光Qの焦点位置Fは、上述したようにして、印字情報及びパラメータ等に基づいて光学系70及びガルバノスキャナ18で3次元走査されることによって、ステージ112又は加工対象物7の加工面8に合わせられる。更に、ガイド光Qの照射が順次に行われる度に、第2画像が取得される。よって、照射処理S13及び第2撮影処理S14の繰り返しが終了したときは、全ての交点118と同数の第2画像が取得される。従って、各第2画像には、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上において、複数の交点118のいずれか一つを再び描画するガイド光Qの反射光が映し出されているが、その再び描画された交点118(の再描画位置)は、第2画像毎に異なるものである。
尚、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われている間のガイド光部15においては、ガイド光Qの出射が続けられる。その際、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上に向けられるガイド光Qの照射は、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われている間も続けられてもよいが、ガルバノスキャナ18の各走査ミラー18X、18Yの回転時や光学系70の第2レンズ74の移動時には中断させてもよい。そのような中断は、ガイド光Qの光路を遮る位置にまで上記のシャッターを回転させることによって行われる。この場合、焦点位置Fが移動中のガイド光Qの影響が確実に抑制された第2画像の取得が可能となることから、後述する第2情報取得処理S16で得られる反射光情報65の正確さが確保される。
第2情報取得処理S16では、各第2撮影処理S14で取得された第2画像に基づいて、ガイド光Qの反射光の光量計測が行われる。具体的に説明すると、図7に表される第2画像120が第2撮影処理S14で取得された場合、CPU61は、公知の画像処理技術を用いて、第2画像120から、加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光の光量(以下、「ガイド光Qの反射光量」という。)を計測する。そのような光量計測は、第2撮影処理S14が繰り返されることによって取得された全ての第2画像について行われる。これにより、CPU61は、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光量を、全ての交点118毎に認識して計測する。このようにして、計測されたガイド光Qの反射光量を示すデータは、その計測が行われた交点118の位置に関連付けられた状態で、反射光情報65として、RAM62に記憶される。
判定処理S17では、三次元形状情報64及び反射光情報65に基づいて、レーザ加工の可不可が判定される。そのため、全ての交点118のうち、いずれか一つが判定対象点に設定され、当該判定対象点に該当する交点118の位置に関連付けられたガイド光Qの反射光量(以下、「判定対象点の反射光量」という。)が反射光情報65から読み出されると共に、判定対象点に該当する交点118の位置の傾斜角θ(以下、「判定対象点の傾斜角θ」という。)を三次元形状情報64から算出される。
判定対象点の傾斜角θとは、ステージ112又は加工対象物7の加工面8が、判定対象点に該当する交点118の位置において、直交座標系のXY平面に対してなす角度をいう。具体的に説明すると、ステージ112の平面は、上述したように、直交座標系のXY平面に対して平行である。そのため、ステージ112の平面上にある交点118を判定対象点とする場合、判定対象点の傾斜角θは0度である。これに対して、図4に表されるように、加工対象物7の加工面8上にある交点118を判定対象点とする場合、判定対象点の傾斜角θは、その交点118の接線119が直交座標系のXY平面(ステージ112の平面)に対してなす角度である。
続いて、判定対象点の反射光量が光量用閾値68と比較されると共に、判定対象点の傾斜角θが角度用閾値67と比較されることによって、レーザ加工の可不可が判定される。
判定対象点の傾斜角θが角度用閾値67よりも大きい場合、判定対象点に該当する交点118の位置及びその近傍は、加工レーザ光P(fθレンズ19に入射し通過したもの)の光軸10となす角度が浅いので、レーザ加工が困難である。また、判定対象点の反射光量が光量用閾値68よりも小さい場合、判定対象点に該当する交点118の位置及びその近傍は、例えば、加工レーザ光P(fθレンズ19に入射し通過したもの)の光軸10となす角度が浅いケース、表面の凹凸が比較的激しいケース、又は材質がガラスであるケース等が推定され、レーザ加工が困難であると考えられる。
そこで、判定対象点の反射光量が光量用閾値68以上であり、且つ、判定対象点の傾斜角θが角度用閾値67以下である場合、判定対象点に該当する交点118の位置及びその近傍は、レーザ加工が可能であると判定され、その判定結果がRAM62に記憶される。これに対して、判定対象点の反射光量が光量用閾値68よりも小さい場合、又は判定対象点の傾斜角θが角度用閾値67よりも大きい場合、判定対象点に該当する交点118の位置及びその近傍は、レーザ加工が不可能であると判定され、その判定結果がRAM62に記憶される。
更に、全ての交点118が判定対象点に設定されたかが判定される。ここで、全ての交点118が判定対象点に設定されていない場合、全ての交点118のうち、未だ判定対象点に設定されていないものの中から、新たな判定対象点が設定され、当該新たな判定対象点に該当する交点118(の位置)について、レーザ加工の可不可の判定及びその判定結果の記憶が行われる。そのような判定及び記憶は、全ての交点118が判定対象点に設定されるまで繰り返される。
その後、判定方法200は終了する。尚、判定方法200の判定処理S17で得られた判定結果は、以後において、加工レーザ光Pで加工対象物7の加工面8にレーザ加工を行う際に活用される。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態のレーザ加工装置は、第1実施形態のレーザ加工装置1と同一のものが使用される。従って、以下の説明において、第1実施形態と同一の部分は同一の符号を付して表記し、詳しい説明を省略する。
第2実施形態では、第1実施形態の判定方法200に代えて、図8のフローチャートで表された判定方法202のプログラムが実行される。以下、本プログラムを説明する。
投影処理S20では、加工対象物7が載置されたステージ112上において、少なくとも加工対象物7の加工面8を含む範囲に、測定パターン114がガイド光Qの反射光の軌跡で描画される。そのために、CPU61は、測定パターン114に関する印字情報等に加えて、切換位置Z1を示すパラメータを、レーザコントローラ6に送信する。
これにより、投影処理S20では、光学系70の第2レンズ74が、ガイド光Qの経路方向(光軸10の方向)において、切換位置Z1に関連付けられて設けられている移動位置にまで移動する。更に、ガイド光Qがガイド光部15から出射されると共に、ガルバノスキャナ18の振角が、測定パターン114のXY座標データから算出される角度となるように、ガルバノスキャナ18の各走査ミラー18X、18Yが回転させられる。そのような回転(走査)が繰り返されると、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上においては、上下方向(Z軸方向)では焦点位置Fが切換位置Z1にあって、X軸方向及びY軸方向では2次元走査中の状態にあるガイド光Qの反射光によって、格子状の軌跡(つまり、測定パターン114)が描画される。このようにして、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上には、測定パターン114が投影される。
撮影処理S21では、カメラ103がステージ112及び加工対象物7の加工面8を撮影することによって、投影処理S10で描画中の測定パターン114を映し出した画像が取得される。その際、測定パターン114は、ROM63に記憶された露光時間の数値をもって、カメラ103によって撮影される。画像の具体例には、例えば、第1実施形態で説明した図5の第1画像110がある。そこで、以下において、画像を具体的に説明するときは、上記の第1画像110を「画像110」と書き換えて説明する。
S22の処理では、レーザコントローラ6に送信したパラメータが切換位置Z10を示しているかが判定される。ここで、パラメータが切換位置Z10を示していない場合(S22:NO)、投影処理S20及び撮影処理S21が繰り返し行われる。そのような繰り返しは、パラメータが切換位置Z10を示すまで(S22:YES)、続けられる。尚、投影処理S20が繰り返し行われる際、レーザコントローラ6に送信されるパラメータの切換位置Zは、前回の投影処理S20が行われた際の切換位置から、その切換位置に上下方向(Z軸方向)の下方側で最も近くにある切換位置に変更される。つまり、投影処理S20が行われる度に、レーザコントローラ6に送信されるパラメータの切換位置Zは、切換位置Z1,Z2,Z3,Z4,Z5,Z6,Z7,Z8,Z9,Z10のいずれか一つに、それらの記載順で更新される。
よって、投影処理S20及び撮影処理S21の繰り返しが終了したときは、切換位置Z1~Z10の個数である10個と同数の画像が取得される。更に、各画像には、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上において、同一の測定パターン114が映し出されている。各画像の測定パターン114は、上下方向(Z軸方向)における焦点位置Fが画像毎に異なる切換位置Z(具体的には、切換位置Z1,Z2,Z3,Z4,Z5,Z6,Z7,Z8,Z9,Z10のいずれか一つ)に切り換えられたガイド光Qの反射光の軌跡によって描画されたものである。
尚、投影処理S20及び撮影処理S21が繰り返し行われている間のガイド光部15においては、ガイド光Qの出射が続けられる。従って、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上で行われる、ガイド光Qの反射光の軌跡による測定パターン114の描画は、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われている間も続けられるが、光学系70の第2レンズ74の移動時には中断させてもよい。そのような中断は、ガイド光Qの光路を遮る位置にまで上記のシャッターを回転させることによって行われる。この場合、焦点位置Fが上下方向(Z軸方向)で移動中のガイド光Qの影響が確実に抑制された画像の取得が可能となることから、後述する第2情報取得処理S24で得られる反射光情報65の正確さが確保される。
第1情報取得処理S23では、各撮影処理S21で取得された全ての画像(具体的には、10個の画像)のうち、少なくとも1個の画像に基づいて、加工対象物7の加工面8の三次元計測が行われる。具体的に説明すると、例えば、上記の画像110のみに基づく場合、第1実施形態の第1情報取得処理S12の具体例と同様にして、加工対象物7の加工面8の三次元計測が行われる。従って、この場合、CPU61は、上記の画像110から、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光を、測定パターン114に含まれる複数の交点118毎に認識する。これにより、CPU61は、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上に映し出されている測定パターン114の各交点118の位置をXYZ座標データで検出し、その検出された測定パターン114の各交点118の位置を示すXYZ座標データに基づいて、加工対象物7の加工面8の三次元形状を計測する。このようにして、計測された加工対象物7の加工面8の三次元形状を示すデータは、検出された測定パターン114の各交点118の位置を示すXYZ座標データ等と共に、三次元形状情報64として、RAM62に記憶される。
第2情報取得処理S24では、公知の画像処理技術によって、各撮影処理S21で取得された全ての画像に基づいて、ガイド光Qの反射光量が計測される。そのため、CPU61は、測定パターン114に含まれる複数の交点118(以下、「全ての交点118」と略記する。)のうち、いずれか一つを計測対象点に設定し、当該計測対象点に該当する交点118として各画像に映し出されているガイド光Qのスポット径及びその光量を、全ての画像毎に計測して比較する。更に、CPU61は、その比較結果から最も小さいスポット径を特定し、その特定したスポット径の光量を、当該計測対象点に該当する交点118として各画像に映し出されているガイド光Qの反射光量として検出する。尚、スポット径の光量の計測は、最も小さいスポット径が特定された後に、その特定されたスポット径に限って行われてもよい。
続いて、CPU61は、全ての交点118が計測対象点に設定されたかを判定する。ここで、全ての交点118が計測対象点に設定されていない場合、CPU61は、全ての交点118のうち、未だ計測対象点に設定されていないものの中から、新たな計測対象点を設定し、当該新たな計測対象点に該当する交点118について、上述したようにして、ガイド光Qの反射光量の検出を行う。そのような検出は、全ての交点118が計測対象点に設定されるまで繰り返される。これにより、CPU61は、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上で反射するガイド光Qの反射光量を、全ての交点118毎に認識して計測する。このようにして、計測されたガイド光Qの反射光量を示すデータは、その計測が行われた交点118の位置に関連付けられた状態で、反射光情報65として、RAM62に記憶される。
判定処理S25では、三次元形状情報64及び反射光情報65に基づいて、レーザ加工の可不可が判定される。この処理は、第1実施形態の判定処理S17と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
その後、判定方法202は終了する。尚、判定方法202の判定処理S25で得られた判定結果は、第1実施形態の判定方法202と同様にして、以後において、加工レーザ光Pで加工対象物7の加工面8にレーザ加工を行う際に活用される。
(3)まとめ
以上詳細に説明したように、第1実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法200は、ガイド光Qの反射光の軌跡で加工対象物7の加工面8上に描画中の測定パターン114が映し出された第1画像を取得し(S10,S11)、その第1画像から加工対象物7の加工面8の三次元形状に関する三次元形状情報64を取得する(S12)。更に、三次元形状情報64に基づいてガイド光Qの焦点位置Fを加工対象物7の加工面8に合わせた状態の、つまり加工対象物7の加工面8にピントが合った状態のガイド光Qの反射光が映し出された第2画像を取得し(S13,S14)、その第2画像から取得する反射光情報65(に含まれる各判定対象点の反射光量)に基づいてレーザ加工の可不可を判定する(S16,S17)。このようにして、第1実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法200は、加工レーザ光Pによるレーザ加工の可不可を、加工対象物7の加工面8で反射するガイド光Qの反射光を利用して正確に判定することが可能である。
更に、第1実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法200は、反射光情報65に加えて、三次元形状情報64(から算出される各判定対象点の傾斜角θ)に基づいてレーザ加工の可不可を判定するので(S17)、レーザ加工の可不可をより一層正確に判定することが可能である。
第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法202は、ガイド光Qの反射光の軌跡で加工対象物7の加工面8上に描画中の測定パターン114が映し出された画像を、ガイド光Qの焦点位置Fを上下方向(Z軸方向)で異なる位置に移動させる度に取得する(S20,S21,S22:NO)。このようにして取得した複数の画像の全てから、各画像に映し出された測定パターン114に含まれる全ての交点118毎に、加工対象物7の加工面8上において最も小さなスポット径で反射するレーザ光の反射光量を、つまり、加工対象物7の加工面8に最もピントが合った状態で反射するレーザ光の反射光量を検出(計測)して、反射光情報65として取得する(S24)。更に、その反射光情報65(に含まれる各判定対象点の反射光量、つまり全ての交点118毎に計測されたガイド光Qの反射光量)に基づいて、レーザ加工の可不可を判定する(S25)。このようにして、第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法202は、加工レーザ光Pによるレーザ加工の可不可を、加工対象物7の加工面8で反射するガイド光Qの反射光を利用して正確に判定することが可能である。
更に、第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法202は、反射光情報65に加えて、複数の画像の少なくとも1個の画像から、加工対象物7の加工面8の三次元形状に関する三次元形状情報64を取得し(S23)、その三次元形状情報64(から算出される各判定対象点の傾斜角θ)に基づいてレーザ加工の可不可を判定するので(S25)、レーザ加工の可不可をより一層正確に判定することが可能である。
また、第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法202は、複数の画像を取得する際に、ガイド光Qの焦点位置Fを上下方向(Z軸方向)の下方へ向かって順次に移動させているので、複数の画像を効率的に取得することが可能である。この点は、第2実施形態とは異なり、ガイド光Qの焦点位置Fを上下方向(Z軸方向)の上方へ向かって順次に移動させる場合も、同様である。
また、第1及び第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法200,202では、判定対象点の傾斜角θが角度用閾値67を超える場合、当該判定対象点に設定された交点118の位置及びその近傍は、上述したように、加工レーザ光P(fθレンズ19に入射し通過したもの)の光軸10となす角度が浅いので、当該判定対象点の反射光量に関係なく、レーザ加工が不可能であると判定される(S17,S25)。
また、第1及び第2実施形態のレーザ加工装置1及び判定方法200,202では、判定対象点の反射光量が光量用閾値68を超えない場合、当該判定対象点に設定された交点118の位置及びその近傍は、上述したように、例えば、加工レーザ光P(fθレンズ19に入射し通過したもの)の光軸10となす角度が浅いケース、表面の凹凸が比較的激しいケース、又は材質がガラスであるケース等が推定されるので、当該判定対象点の傾斜角θに関係なく、レーザ加工が不可能であると判定される(S17,S25)。
ちなみに、第1及び第2実施形態において、加工面8は、「ワーク表面」の一例である。レーザ発振ユニット12は、「加工レーザ光出射部」の一例である。ガイド光部15は、「測定レーザ光出射部」の一例である。ガルバノスキャナ18は、「XY軸走査部」の一例である。ハードディスクドライブ66は、「記憶部」の一例である。光学系70は、「Z軸走査部」の一例である。カメラ103は、「撮影部」の一例である。複数の交点118は、「複数の判定点」の一例である。ガイド光Qは、「測定レーザ光」の一例である。判定対象点の傾斜角θは、「ワーク表面の傾斜角」の一例である。判定対象点の反射光量は、「測定レーザ光の反射光量」の一例である。
また、第1実施形態において、投影処理S10は、「投影工程」の一例である。第1撮影処理S11は、「第1撮影工程」の一例である。第1情報取得処理S12「第1情報取得工程」の一例である。照射処理S13は、「照射工程」の一例である。第2撮影処理S14は、「第2撮影工程」の一例である。第2情報取得処理S16は、「第2情報取得工程」の一例である。判定処理S17は、「判定工程」の一例である。
また、第2実施形態において、上下方向(Z軸方向)における下方は、「Z軸方向の一方」の一例である。投影処理S20は、「投影工程」の一例である。撮影処理S21は、「撮影工程」の一例である。投影処理S20、撮影処理S21、及び判断処理S22は、「繰返処理」及び「繰返工程」の一例である。第1情報取得処理S23は、「第1情報取得工程」の一例である。第2情報取得処理S24は、「第2情報取得工程」の一例である。判定処理S25は、「判定工程」の一例である。
(4)その他
尚、本開示は、第1及び第2実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1及び第2実施形態では、判定処理S17,S25において、判定対象点の傾斜角θが三次元形状情報64から算出されているが、そのような算出は、三次元形状情報64が取得される第1情報取得処理S12,23において行われてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、判定処理S17,S25において、レーザ加工の可不可の判定が判定対象点毎(つまり、交点118毎)に行われているが、例えば、レーザ加工が不可能であると判定される判定対象点(つまり、交点118)が1個でもあれば、加工対象物7の全体についてレーザ加工が不可能であると判定されるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、繰り返し行われる照射処理S13において、ガイド光Qの照射が順次に行われることによって、ステージ112上及び加工対象物7の加工面8上に各交点118が順次に再び描写されるが、加工対象物7の加工面8上のみに各交点118が順次に再び描写されてもよい。
また、第1実施形態では、照射処理S13が繰り返し行われる度に、ガイド光Qの焦点位置Fは、上下方向(Z軸方向)において、照射切換位置、つまり、照射対象点に該当する交点118の位置のZ座標データに一致又は最も近いZ座標データを有する切換位置に切り換えられるが、照射対象点に該当する交点118のZ座標が示す位置そのもの
に焦点位置Fを移動させることによって、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上に合わせられてもよい。
また、第1実施形態では、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われることによって、全ての交点118の数と同数の第2画像が取得されるが、照射処理S13及び第2撮影処理S14が繰り返し行われている間において、カメラ103を露光させ続けることによって、1個の第2画像が取得されてもよい。この場合、その1個の第2画像には、ステージ112上又は加工対象物7の加工面8上において、測定パターン114に含まれる全ての交点118を再び描画するガイド光Qの反射光が映し出されている。
また、同じZ座標を有する交点118若しくは同じ切換位置Zに切り換えられる交点118をグループ分けし、グループ単位でまとめて一度の照射処理S13及び第2撮影処理S14を行うようにしてもよい。こうすることで、交点118毎に対処するより、効率よく処理を行うことができる。
また、第1実施形態では、照射処理S13において、測定パターン114と同一又は異なる格子状のパターンが、焦点位置Fを加工対象物7の加工面8の高さ(Z軸方向)の変化に都度合わせるようにしたガイド光Qの反射光の軌跡で描画されることによって、加工対象物7の加工面8に投影され、更に、第2撮影処理S14において、その投影中の格子状のパターンがガイド光Qの反射光で映し出された第2画像が取得されるようにしてもよい。
このようにすれば、照射処理S13及び第2撮影処理S14は、何回も繰り返して行われる必要がなく、1回で済ませることが可能である。
尚、測定パターン114と異なる格子状のパターンが投影される場合、第2情報取得処理S16及び判定処理S17では、その異なる格子状のパターンに含まれる複数の交点毎に計測されたガイド光Qの反射光量が、光量用閾値68と比較される。
尚、この変更例は、「ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、
測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、
前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、
前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を前記直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、
前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光を撮影する撮影部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御することによって、前記測定レーザ光が2次元走査で描画する第1測定パターンを、前記ワーク表面に投影する第1投影処理と、
前記第1投影処理によって前記ワーク表面に投影中の前記第1測定パターンが映し出される第1画像を、前記撮影部による撮影で取得する第1撮影処理と、
前記第1画像において、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記第1測定パターンに含まれる複数の第1判定点毎に認識することによって、前記ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得処理と、
前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御すると共に、前記Z軸走査部を前記三次元形状情報に基づいて制御することによって、前記測定レーザ光の焦点位置を前記ワーク表面に合わせる態様で、前記測定レーザ光が3次元走査で描画する第2測定パターンを、前記ワーク表面に投影する第2投影処理と、
前記第2投影処理によって前記ワーク表面に投影中の前記第2測定パターンが映し出される第2画像を、前記撮影部による撮影で取得する第2撮影処理と、
前記第2画像において、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記第2測定パターンに含まれる複数の第2判定点毎に認識することによって、前記測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得処理と、
前記三次元形状情報及び前記反射光情報に基づいて、前記レーザ加工の可不可を判定する判定処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置」が具体化されたものと言える。
尚、そのようなレーザ加工装置においては、第1測定パターンと第2測定パターンとが同一の場合、第1測定パターンに含まれる複数の第1判定点と、第2測定パターンに含まれる複数の第2判定点とを同一にすることが可能である。
また、第2実施形態では、第2情報取得処理S24において、計測対象点に該当する交点118として各画像に映し出されているガイド光Qのスポット径及びその光量が、全ての画像毎に計測され、更に、その計測は、全ての交点118が計測対象点に設定されるまで繰り返される。もっとも、そのような計測は、撮影処理S21で画像が取得される度に、当該画像に映し出されている測定パターン114に含まれる全ての交点118について、ガイド光Qのスポット径及びその光量が計測されることによって行われてもよい。
また、第2実施形態では、第1情報取得処理S23が行われた後で第2情報取得処理S24が行われているが、逆に、第2情報取得処理S24が行われた後で第1情報取得処理S23が行われてもよい。更に、この変更例の第1情報取得処理S23では、第2情報取得処理S24において最も小さいスポット径に特定された交点118の位置を示すXYZ座標データから、三次元形状情報64が取得されてもよい。この場合、加工対象物7の加工面8の三次元計測は、各撮影処理S21で取得された全ての画像に基づいて行われることになる。
また、第2実施形態では、 焦点距離が一番短い切換位置Z1から順に長くなるように切換位置Zが切り換えられるが、逆に、焦点距離が一番長い切換位置Z10から順に短くなるように切換位置Zが切り換えられるようにしてもよい。
また、第1及び第2実施形態では、格子状の測定パターン114が使用されているが、それに代えて、ドット状のパターンが使用されてもよい。そのような場合、ドット状のパターンを構成する各ドットは、測定パターン114の各交点118に相当する。
また、角度用閾値67及び光量用閾値 68は、加工対象物7の材質や加工レーザ光Pの周波数帯毎に合わせた複数の適切な数値がHDD66内に記憶され、使用される加工対象物7の材質やレーザ加工装置1の加工レーザ光Pの特性に合わせて読みだされて、閾値設定に使用されるものであってよい。
更に、判定処理S17,S25は、レーザ加工が可能であるか不可能であるかのみを判定するものでなく、加工条件の変更なしで可能、レーザ出力やレーザ口径等の加工条件の変更を行えば可能、不可能などと多段階で判定するものでもよいし、そのような場合、レーザ加工装置1は、加工条件の変更が必要なときに適切な加工条件の提示や設定を行うものであってもよい。
1:レーザ加工装置、8:ワーク表面、12:レーザ発振ユニット、15:ガイド光部、18:ガルバノスキャナ、51:制御部、64:三次元形状情報、65:反射光情報、66:ハードディスクドライブ(HDD)、67:角度用閾値、68:光量用閾値、70:光学系、103:カメラ、110:第1画像又は画像、114:測定パターン、118:交点、120:第2画像、200:判定方法、202:判定方法、F:焦点位置、P:加工レーザ光、Q:ガイド光、S10:投影処理、S11:第1撮影処理、S12:第1情報取得処理、S13:照射処理、S14:第2撮影処理、S16:第2情報取得処理、S17:判定処理、S20:投影処理、S21:撮影処理、S22:判断処理、S23:第1情報取得処理、S24:第2情報取得処理、S25:判定処理、θ:判定対象点の傾斜角。

Claims (7)

  1. ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、
    測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、
    前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、
    前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を前記直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、
    前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光を撮影する撮影部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御することによって、前記測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、前記ワーク表面に投影する投影処理と、
    前記投影処理によって前記ワーク表面に投影中の前記測定パターンが映し出される第1画像を、前記撮影部による撮影で取得する第1撮影処理と、
    前記第1画像において、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、前記ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得処理と、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御すると共に、前記Z軸走査部を前記三次元形状情報に基づいて制御することによって、前記測定レーザ光の焦点位置を前記ワーク表面に合わせる態様で、前記複数の判定点の少なくともいずれか一つを再び描画するための前記測定レーザ光を順次に前記ワーク表面に向けて照射する照射処理と、
    前記照射処理によって前記ワーク表面に照射中の前記測定レーザ光の反射光が映し出される一又は複数の第2画像を、前記撮影部による撮影で取得する第2撮影処理と、
    前記一又は複数の第2画像において、前記測定レーザ光の反射光を前記複数の判定点毎に認識することによって、前記測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得処理と、
    前記三次元形状情報及び前記反射光情報に基づいて、前記レーザ加工の可不可を判定する判定処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置。
  2. ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、
    測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、
    前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、
    前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を前記直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、
    前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光を撮影する撮影部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御することによって、前記測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、前記ワーク表面に投影する投影処理と、
    前記投影処理によって前記ワーク表面に投影中の前記測定パターンが映し出される画像を、前記撮影部による撮影で取得する撮影処理と、
    前記Z軸走査部で前記測定レーザ光の焦点位置を前記Z軸方向で移動させた後に前記投影処理及び前記撮影処理を実行することを繰り返すことによって、複数の前記画像を取得する繰返処理と、
    前記複数の前記画像の少なくとも一つに基づいて、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、前記ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得処理と、
    前記複数の前記画像の全てに基づいて、前記ワーク表面で最も小さなスポット径で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記複数の判定点毎に認識することによって、前記測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得処理と、
    前記三次元形状情報及び前記反射光情報に基づいて、前記レーザ加工の可不可を判定する判定処理と、を実行することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 前記繰返処理は、前記Z軸走査部による前記測定レーザ光の焦点位置の移動を前記Z軸方向の一方へ向かって行うことを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 角度用閾値を記憶する記憶部を備え、
    前記判定処理は、前記三次元形状情報に基づいて、前記直交座標系のXY平面に対する前記ワーク表面の傾斜角を算出し、前記複数の判定点のうち、前記ワーク表面の傾斜角度が前記角度用閾値を超える判定点について、前記レーザ加工が不可能であると判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のレーザ加工装置。
  5. 光量用閾値を記憶する記憶部を備え、
    前記判定処理は、前記複数の判定点のうち、前記反射光情報に含まれる前記測定レーザ光の反射光量が前記光量用閾値を超えない判定点について、前記レーザ加工が不可能であると判定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のレーザ加工装置。
  6. ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を前記直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光を撮影する撮影部と、を備えるレーザ加工装置において、前記レーザ加工の可不可を判定する判定方法であって、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御することによって、前記測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、前記ワーク表面に投影する投影工程と、
    前記投影工程によって前記ワーク表面に投影中の前記測定パターンが映し出される第1画像を、前記撮影部による撮影で取得する第1撮影工程と、
    前記第1画像において、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、前記ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得工程と、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御すると共に、前記Z軸走査部を前記三次元形状情報に基づいて制御することによって、前記測定レーザ光の焦点位置を前記ワーク表面に合わせる態様で、前記複数の判定点の少なくともいずれか一つを再び描画するための前記測定レーザ光を順次に前記ワーク表面に向けて照射する照射工程と、
    前記照射工程によって前記ワーク表面に照射中の前記測定レーザ光の反射光が映し出される一又は複数の第2画像を、前記撮影部による撮影で取得する第2撮影工程と、
    前記一又は複数の第2画像において、前記測定レーザ光の反射光を前記複数の判定点毎に認識することによって、前記測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得工程と、
    前記三次元形状情報及び前記反射光情報に基づいて、前記レーザ加工の可不可を判定する判定工程と、を備えることを特徴とする判定方法。
  7. ワーク表面をレーザ加工するための加工レーザ光を出射する加工レーザ光出射部と、測定レーザ光を出射する測定レーザ光出射部と、前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を直交座標系のXY軸方向で走査するXY軸走査部と、前記加工レーザ光及び前記測定レーザ光を前記直交座標系のZ軸方向で走査するZ軸走査部と、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光を撮影する撮影部と、を備えるレーザ加工装置において、前記レーザ加工の可不可を判定する判定方法であって、
    前記測定レーザ光出射部及び前記XY軸走査部を制御することによって、前記測定レーザ光が2次元走査で描画する測定パターンを、前記ワーク表面に投影する投影工程と、
    前記投影工程によって前記ワーク表面に投影中の前記測定パターンが映し出される画像を、前記撮影部による撮影で取得する撮影工程と、
    前記Z軸走査部で前記測定レーザ光の焦点位置を前記Z軸方向で移動させた後に前記投影工程及び前記撮影工程を実行することを繰り返すことによって、複数の前記画像を取得する繰返工程と、
    前記複数の前記画像の少なくとも一つに基づいて、前記ワーク表面で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記測定パターンに含まれる複数の判定点毎に認識することによって、前記ワーク表面の三次元形状に関する三次元形状情報を取得する第1情報取得工程と、
    前記複数の前記画像の全てに基づいて、前記ワーク表面で最も小さなスポット径で反射する前記測定レーザ光の反射光を前記複数の判定点毎に認識することによって、前記測定レーザ光の反射光に関する反射光情報を取得する第2情報取得工程と、
    前記三次元形状情報及び前記反射光情報に基づいて、前記レーザ加工の可不可を判定する判定工程と、を備えることを特徴とする判定方法。
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