JP2023018870A - 水洗大便器の排水トラップの加工方法及び閉鎖装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水洗大便器のメンテナンス等の作業時の破封させた状態においても、排水配管内の臭気などがトイレ内に拡散することを防止することのできる水洗大便器の加工方法及び閉鎖装置を提供する。【解決手段】本発明は、水洗大便器1の溜水Wの排水トラップ3に弾性を有する閉鎖装置5を挿入し、排水トラップ3を閉鎖した後に、閉鎖装置5よりも水洗大便器1のボウル面2側の溜水Wを除去することにより設置された水洗大便器1を加工することを特徴としている。【選択図】図2
Description
本発明は、水洗大便器の排水トラップの加工方法及び閉鎖装置に係り、特に、水洗大便器を設置後に水洗大便器のメンテナンスを行う際の水洗大便器の排水トラップの加工方法及び閉鎖装置に関する。
水洗大便器のような建築物に設けられる配管設備は、建築基準法施行令第129条の2の5、建設省告示第1597号を満たすため、溜水面(封水)を設け排水配管内の臭気が設置された空間内に拡散することを防止している。
従来から、水洗大便器のメンテナンス等のため、封水の水を抜き(破封)させて作業を行うものとして、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。また、非特許文献1に記載されておりますように近年の住宅は、室内負圧が生じていることが多いことが知られている。
鳥海吉弘他;集合住宅の高気密化による室内負圧が住宅設備機器に及ぼす影響,空気調和・衛生工学会論文集,38,200,2013
公開技報2018-500570
水洗大便器のメンテナンス等のため水洗大便器の封水を破封させた場合、排水配管内と水洗大便器の空間の外気を遮るものがないため、排水配管内の臭気が設置された空間内に拡散してしまう可能性がある。また、室内負圧が生じている住宅では、より一層臭気の拡散が生じやすくなっている。また、臭気とともに排水配管内の汚染物質が拡散し、感染症などのリスクが生じる可能性がある。
したがって、水洗大便器のメンテナンス等の作業時の破封した状態おいても、排水配管内の臭気の拡散を抑制することが課題となっている。
したがって、水洗大便器のメンテナンス等の作業時の破封した状態おいても、排水配管内の臭気の拡散を抑制することが課題となっている。
そこで、本発明は、上述した従来の問題を解決し、水洗大便器のメンテナンス等の作業時の破封させた状態においても、排水配管内の臭気などがトイレ内に拡散することを防止することのできる水洗大便器の加工方法及び閉鎖装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、水洗大便器の溜水の排水トラップに弾性を有する閉鎖装置を挿入し、排水トラップを閉鎖した後に、閉鎖装置よりも水洗大便器のボウル面側の溜水を除去することにより設置された水洗大便器を加工することを特徴としている。
このように加工することで、水洗大便器の排水トラップが接続されている排水配管内と水洗大便器の設置された空間が直接連通することなく、水洗大便器の溜水を除去することができるため、排水配管内の臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。
このように加工することで、水洗大便器の排水トラップが接続されている排水配管内と水洗大便器の設置された空間が直接連通することなく、水洗大便器の溜水を除去することができるため、排水配管内の臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、閉鎖装置内に充填された充填物質を排水トラップに排出後、閉鎖装置を除去し、前記排水トラップの閉鎖を解除することにより設置された水洗大便器の加工することを特徴としている。
このように加工することで、閉鎖装置を除去する前に排水トラップ内に充填物質を排出し、排水トラップを充填物質で部分的に満たすことができるため、閉鎖装置を除去した後であっても排水配管内と水洗大便器の設置された空間が直接連通することを防ぎ、排水配管内の臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。
このように加工することで、閉鎖装置を除去する前に排水トラップ内に充填物質を排出し、排水トラップを充填物質で部分的に満たすことができるため、閉鎖装置を除去した後であっても排水配管内と水洗大便器の設置された空間が直接連通することを防ぎ、排水配管内の臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、閉鎖装置を排水トラップに挿入後、閉鎖装置内に充填物質を供給し、閉鎖装置を膨張させ排水トラップを閉鎖することにより設置された水洗大便器の排水トラップの加工することを特徴としている。
このように加工することで、閉鎖装置の充填物質の量の不足、閉鎖装置の挿入の不十分により、排水トラップの閉鎖が不十分になり、臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。また、排水トラップに閉鎖装置を挿入する際に溜水に作業者が触れる頻度を減らすことができる。
このように加工することで、閉鎖装置の充填物質の量の不足、閉鎖装置の挿入の不十分により、排水トラップの閉鎖が不十分になり、臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。また、排水トラップに閉鎖装置を挿入する際に溜水に作業者が触れる頻度を減らすことができる。
上述した課題を解決するために本発明は、設置された水洗大便器の排水トラップを閉鎖するための閉鎖装置であって、閉鎖装置の内部に充填物質を供給するための供給口及び充填物質を貯蓄するための内部空間を備えており、充填物質の貯蓄量に応じて閉鎖装置の外形が膨張できるよう弾性を有しており、排水トラップと圧着することで排水トラップを閉鎖することを特徴とする。
このように構成された本発明においては、排水トラップに挿入するだけで排水トラップを閉鎖することができるため、安価に容易に排水トラップを閉鎖することができる。また、弾性を備える閉鎖装置と排水トラップを圧着することで排水トラップを閉鎖しているため、排水トラップを傷つけることなく、様々な排水トラップの形状に対応して使用することができる。
このように構成された本発明においては、排水トラップに挿入するだけで排水トラップを閉鎖することができるため、安価に容易に排水トラップを閉鎖することができる。また、弾性を備える閉鎖装置と排水トラップを圧着することで排水トラップを閉鎖しているため、排水トラップを傷つけることなく、様々な排水トラップの形状に対応して使用することができる。
本発明において、好ましくは、閉鎖装置は、前記排水トラップの閉鎖を解除するために閉鎖装置を牽引するための牽引部を備えることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、閉鎖装置を排水トラップへ挿入する又は取り外す際に誤って過剰に排水トラップの奥(排水配管側)に挿入してしまったとしても、牽引部を牽引することで容易に取り外すことができる。
このように構成された本発明においては、閉鎖装置を排水トラップへ挿入する又は取り外す際に誤って過剰に排水トラップの奥(排水配管側)に挿入してしまったとしても、牽引部を牽引することで容易に取り外すことができる。
本発明においては、好ましくは、閉鎖装置は、充填物質を注入するための供給流路を備えていることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、閉鎖装置の充填物質の量の不足、閉鎖装置の挿入の不十分により、排水トラップの閉鎖が不十分になり、臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。また、排水トラップに閉鎖装置を挿入する際に溜水に作業者が触れる頻度を減らすことができる。
このように構成された本発明においては、閉鎖装置の充填物質の量の不足、閉鎖装置の挿入の不十分により、排水トラップの閉鎖が不十分になり、臭気などが水洗大便器のメンテナンス等の作業中に拡散することを容易に抑制することができる。また、排水トラップに閉鎖装置を挿入する際に溜水に作業者が触れる頻度を減らすことができる。
本発明によれば、水洗大便器のメンテナンス等の作業時の破封した状態おいても、排水配管内の臭気などがトイレ内に拡散することを防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の第1、2実施形態による水洗大便器の加工方法及び閉鎖装置について説明する。
まず、図1により、本発明に使用される一般的な水洗大便器について説明する。実施形態の説明のために前後方向を用いるが、この方向は、水洗大便器のボウル面側を前、タンク側を後としたものである。
まず、図1により、本発明に使用される一般的な水洗大便器について説明する。実施形態の説明のために前後方向を用いるが、この方向は、水洗大便器のボウル面側を前、タンク側を後としたものである。
図1は、一般的な水洗大便器の前後方向断面図である。図1に表すように、水洗大便器1は、汚物を受けるボウル面2と、ボウル面2を洗浄し、汚物を排出するための洗浄水を供給するタンク装置4、ボウル面2の下方に接続されボウル面2の汚物を排出するための排水トラップ3を有している。また、排水トラップ3の先には、図示しないが汚物を排出するため排水ソケット(図示せず)を介して排水配管(図示せず)と接続している。本実施形態では、排水トラップ3は、水洗大便器が設置された床面の排出口(図示せず)に接続しているが、排出口を壁側(後方側)に設けても良い。
排水トラップ3は、下方へ延びる下降管路3aと、下降管路3aと接続し、上方へ延びる上昇管路3bと、上昇管路3bと接続し下方側へ延びる排出管路3cを有している。
水洗大便器1は、通常時は、ボウル面2の下方の一部と上昇管路3a、下降管路3bの一部を洗浄水で満たした溜水面Wが形成されており、溜水面Wが封水の役割を果たし、排水配管と水洗大便器1が設置された空間を隔離しており、排水配管内の悪臭などが水洗大便器1の設置された空間に拡散されないようになっている。
排水トラップ3は、下方へ延びる下降管路3aと、下降管路3aと接続し、上方へ延びる上昇管路3bと、上昇管路3bと接続し下方側へ延びる排出管路3cを有している。
水洗大便器1は、通常時は、ボウル面2の下方の一部と上昇管路3a、下降管路3bの一部を洗浄水で満たした溜水面Wが形成されており、溜水面Wが封水の役割を果たし、排水配管と水洗大便器1が設置された空間を隔離しており、排水配管内の悪臭などが水洗大便器1の設置された空間に拡散されないようになっている。
図2は、水洗大便器1の加工を行う様子を表す前後方向の断面図である。図2を使用して、第1の実施形態の閉鎖装置を用いた水洗大便器1の加工方法について説明する。
水洗大便器1は、通常時では、排水配管内の悪臭などが設置された空間内に拡散しないように溜水面Wが形成されているが、水洗大便器1のボウル面2への汚物付着を抑えるためにコーティング剤を塗布する際や、付着した汚れを取り除くため、水道水中の水酸化ナトリウムによる釉薬の劣化に抗するための磨き処理や、排泄物の観便に使用するマーキングなど(例えば、非特許文献2参照。)のために一時的に溜水面Wを除去し、ボウル面2を乾燥状態にする作業を行う必要がある。
水洗大便器1は、通常時では、排水配管内の悪臭などが設置された空間内に拡散しないように溜水面Wが形成されているが、水洗大便器1のボウル面2への汚物付着を抑えるためにコーティング剤を塗布する際や、付着した汚れを取り除くため、水道水中の水酸化ナトリウムによる釉薬の劣化に抗するための磨き処理や、排泄物の観便に使用するマーキングなど(例えば、非特許文献2参照。)のために一時的に溜水面Wを除去し、ボウル面2を乾燥状態にする作業を行う必要がある。
まず、図2(a)に表すように閉鎖装置5を下降管路3aと上昇管路3bとの接続部近傍に挿入する。下降管路3a側に閉鎖装置5を挿入しただけでは、閉鎖装置5がずれて排水トラップ3の閉鎖が不十分になる可能性があるため、下降管路3aと上昇管路3bとの接続部近傍に挿入し、閉鎖装置5を圧着することが好ましい。加工を開始する前に誤って洗浄水がボウル面2に供給されることを防ぐため、水洗大便器1への洗浄水の供給源を止水しておくことが望ましい。なお、第1実施形態の閉鎖装置5では、閉鎖装置5の内部に充填物質Xを充填し、閉鎖装置5を膨張させた状態で排水トラップ3に挿入している。閉鎖装置5を挿入する際に閉鎖装置5に設けられた牽引部6が、水洗大便器1の外部に配置されるよう挿入している。
図2(b)に表すように排水トラップ3の閉鎖装置5よりもボウル面2側の溜水面Wの洗浄水を除去する。溜水面Wの洗浄水を除去する方法としては、ポンプなどで洗浄水を吸引する方法やスポンジなどの洗浄水を保持することのできるものを使用して除去するなど、任意の方法で行うことができる。
閉鎖装置5よりもボウル面2側の溜水Wのみを除去することができるため、閉鎖装置5よりも下流側(排水配管側)の排水トラップ3には、溜水面Wの一部が残っている状態になる。そのため、部分的に溜水面Wが維持されているため、水洗大便器1の閉鎖装置5よりもボウル面2側の部位が乾燥状態となったとしても、溜水面Wの一部と閉鎖装置5により、排水配管内の悪臭が設置された空間内に拡散することを防止することができる。なお、第1実施形態では、閉鎖装置5よりも下流側には溜水面Wを維持した状態としたが、閉鎖装置5よりも下流側の溜水Wも除去し、水洗大便器1から溜水面Wを完全に除去することもできる。
閉鎖装置5よりもボウル面2側の溜水Wのみを除去することができるため、閉鎖装置5よりも下流側(排水配管側)の排水トラップ3には、溜水面Wの一部が残っている状態になる。そのため、部分的に溜水面Wが維持されているため、水洗大便器1の閉鎖装置5よりもボウル面2側の部位が乾燥状態となったとしても、溜水面Wの一部と閉鎖装置5により、排水配管内の悪臭が設置された空間内に拡散することを防止することができる。なお、第1実施形態では、閉鎖装置5よりも下流側には溜水面Wを維持した状態としたが、閉鎖装置5よりも下流側の溜水Wも除去し、水洗大便器1から溜水面Wを完全に除去することもできる。
図2(c)に表すように排水トラップ3から閉鎖装置5を除去する。排水トラップ3から閉鎖装置5を除去する前に、閉鎖装置5の充填物質Xを排水トラップ3内に排出している。排水トラップ3内に充填物質Xを排出しているため、排水トラップ3には、充填物質Xと閉鎖装置5よりも下流側に維持された溜水面Wの一部を形成する洗浄水が存在しており、一時的な封水を形成している。そのため、閉鎖装置5を除去する際にも排水配管と水洗大便器1の設置された空間が直接連通しないため、排水配管内の悪臭の拡散を抑制することができる。なお、第1実施形態では、閉鎖装置5の外面を破断することで充填物質Xを排出しているが、閉鎖装置5に開閉可能な排出口を設け、排出口から排出する方法など、任意の方法で行うことができる。
閉鎖装置5の充填物質Xを排出後、牽引部6を牽引することで、水洗大便器1から閉鎖装置5を除去する。閉鎖装置5を除去後、バケツなどで洗浄水を排水トラップ3に供給する又はタンク装置4を操作し洗浄操作を行うことで、水洗大便器1の溜水面Wを形成し、水洗大便器1の加工を終了する。
図3は、第1実施形態の閉鎖装置5の斜視図であり、内部空間7に充填物質Xが貯蓄されており、閉鎖装置5が膨張した状態の図を表す。閉鎖装置5は、内部が空洞な弾性材料で形成された袋状の構造を備え、充填物質Xを貯蓄するための内部空間7を形成しおり、閉鎖装置5の内部空間へ充填物質Xを供給するための供給口8を備えている。
閉鎖装置5は、弾性材料で形成されているため、供給口8から内部空間7へ供給される充填物質Xの量に応じて、膨張するようになっている。また、膨張した閉鎖装置5は、弾性材料で形成されているため、閉鎖装置5に外部から加えられる圧力によって、外形形状を変形させることができるようになっている。外部からの圧力で外形形状を変形させることができるため、様々な形状の排水トラップであっても、容易に適合させることができる。また、閉鎖装置5は、弾性材料で形成されており、排水トラップ3と圧着してシールを形成している。閉鎖装置5のシール性能は、ある程度水密を維持できる程度であれば問題なく、完全な気密でなくても排水配管内の悪臭の拡散を十分に抑制できる程度であればよい。圧着して排水トラップ3と閉鎖装置5が固定されているため、閉鎖装置5が過剰に膨張していたとしても排水トラップ3を傷つけることを抑制することができる。閉鎖装置5の弾性材料としては、耐水性を備え内部空間の充填物質Xの量に応じて変形できる程度の弾性を備えておればよく、天然ゴム(ラッテクス)や塩化ビニル、熱可塑性エラストマーなどを選択することができる。
閉鎖装置5は、弾性材料で形成されているため、供給口8から内部空間7へ供給される充填物質Xの量に応じて、膨張するようになっている。また、膨張した閉鎖装置5は、弾性材料で形成されているため、閉鎖装置5に外部から加えられる圧力によって、外形形状を変形させることができるようになっている。外部からの圧力で外形形状を変形させることができるため、様々な形状の排水トラップであっても、容易に適合させることができる。また、閉鎖装置5は、弾性材料で形成されており、排水トラップ3と圧着してシールを形成している。閉鎖装置5のシール性能は、ある程度水密を維持できる程度であれば問題なく、完全な気密でなくても排水配管内の悪臭の拡散を十分に抑制できる程度であればよい。圧着して排水トラップ3と閉鎖装置5が固定されているため、閉鎖装置5が過剰に膨張していたとしても排水トラップ3を傷つけることを抑制することができる。閉鎖装置5の弾性材料としては、耐水性を備え内部空間の充填物質Xの量に応じて変形できる程度の弾性を備えておればよく、天然ゴム(ラッテクス)や塩化ビニル、熱可塑性エラストマーなどを選択することができる。
閉鎖装置5には、ひも状の牽引部6が設けられている。牽引部6は、閉鎖装置5の供給口8に取り付けられており、牽引部6を牽引することにより、閉鎖装置5を排水トラップ3から取り外せるようになっている。図示しないが牽引部6の閉鎖装置5と反対側の端部には錘部材が設けられており、排水トラップ3に閉鎖装置5を挿入する際に誤って牽引部6の端部が排水トラップ3内に入りにくくなるようになっている。
閉鎖装置5に貯蓄する充填物質Xは、空気などの気体や水などの液体などから任意に選択することができる。前述するように閉鎖装置5から充填物質Xを排水トラップ3に排出後、閉鎖装置5を取り外す際に疑似的な溜水面Wを形成し、排水トラップ3の閉鎖を解除する際にも、排水配管内の悪臭の拡散を防ぐために、充填物質Xは、液体が好ましく、そのまま排水配管に排出するためにも水であることが好ましい。
閉鎖装置5は、閉鎖装置5の外面を破断させることにより、充填物質Xを排出するようになっている。閉鎖装置5の破断させる箇所を作業者が認識しやすいように、閉鎖装置5の外面には、破断線9が記載されている。また、閉鎖装置5を破断し充填物質Xを排出する際に、充填物質Xが水洗大便器1の外部に拡散されることを防ぐため、破断線9は、排水トラップ3に挿入された状態で、前方の下方側に設けられており、排出される充填物質Xは、下降管路3a及び/又はボウル面2の下方に向かって排出されるようになっている。
排出される充填物質Xで疑似的な溜水面Wを形成できるよう閉鎖装置5に貯蓄される充填物質Xの量は、下降管路3aと上昇管路3bの接続部の頂部3dよりも上方に溜水面Wを形成できる量であることが好ましい。
排水トラップ3の径は概ね60mm程度、下降管路3aと上昇管路3bの接続部には300mL乃至700mL程度での水があると再び封止されることになるため、閉鎖装置5の直径としてはΦ120mm程度あれば排水トラップ3の閉鎖と疑似的な溜水面Wの形成を両立できることになる。
排水トラップ3の径は概ね60mm程度、下降管路3aと上昇管路3bの接続部には300mL乃至700mL程度での水があると再び封止されることになるため、閉鎖装置5の直径としてはΦ120mm程度あれば排水トラップ3の閉鎖と疑似的な溜水面Wの形成を両立できることになる。
図4は、第2実施形態の閉鎖装置10の斜視図であり、内部空間7に充填物質Xが貯蓄されており、閉鎖装置10が膨張し蓋部材13が開状態の図を表す。。第1実施形態の閉鎖装置5と構成が異なる点について説明する。閉鎖装置10は、供給口8と接続し閉鎖装置10の内部空間7に充填物質Xを供給するための供給流路11を備えている。閉鎖装置5は充填物質Xを供給し、膨張させた後に排水トラップ3へ挿入したが、閉鎖装置10は、供給流路11を備えるため、排水トラップ3へ挿入した後に充填物質Xを供給し、膨張させる点で異なります。
供給流路11は、逆止弁12が設けられており閉鎖装置10に供給された充填物質Xが供給流路11を逆流しないようになっている。供給流路11を介して閉鎖装置10の内部空間7に充填物質Xを供給する方法としては、ポンプやシリンジなどを使用して供給することができる。
供給流路11は、逆止弁12が設けられており閉鎖装置10に供給された充填物質Xが供給流路11を逆流しないようになっている。供給流路11を介して閉鎖装置10の内部空間7に充填物質Xを供給する方法としては、ポンプやシリンジなどを使用して供給することができる。
閉鎖装置10には、充填物質Xを排出するための排出口12が設けられている。排出口12は、開閉可能な蓋部材13が設けられており、蓋部材13に牽引部6が取り付けられている。蓋部材13は、通常は閉状態となっており、内部空間7の充填物質Xが排出されない程度のシール性が保たれている。作業者が閉鎖装置10を取り外す際は、牽引部6を牽引することにより、蓋部材13が開状態となり、充填物質Xが排水トラップ3内に排出され、十分に排出された段階で、再度牽引部6を牽引し閉鎖装置10を水洗大便器1から取り除くようになっており、作業者は、牽引部6を牽引するだけで、充填物質Xの排出、閉鎖装置10の除去を行うことができるため安全で容易に作業を行うことができるようになっている。蓋部材13は、ヒンジによって回動可能に設けられており、ヒンジは、閉鎖装置10が水洗大便器1に挿入された状態で前方側に設けられており、牽引部6の牽引により開きやすくなっており、また排出される充填物質Xがボウル面2側へ拡散しないよう防いでいる。また、閉鎖装置5は外面を破断する必要があるため使い捨てであるが、閉鎖装置10は、蓋部材13によって排出するため再利用が可能である。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 水洗大便器
2 ボウル面
3 排水トラップ
3a 下降管路
3b 上昇管路
3c 排出管路
4 タンク装置
5 閉鎖装置
6 牽引部
7 内部空間
8 供給口
9 破断線
10 閉鎖装置
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13 蓋部材
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2 ボウル面
3 排水トラップ
3a 下降管路
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4 タンク装置
5 閉鎖装置
6 牽引部
7 内部空間
8 供給口
9 破断線
10 閉鎖装置
11 供給流路
12 逆止弁
13 蓋部材
W 溜水面
X 充填物質
Claims (6)
- 設置された水洗大便器の排水トラップの閉鎖方法であって、
前記水洗大便器の溜水の排水トラップに弾性を有する閉鎖装置を挿入し、
前記排水トラップを閉鎖した後に、前記閉鎖装置よりも水洗大便器のボウル面側の溜水を除去することを特徴とする設置された水洗大便器の加工方法。 - 前記閉鎖装置内に充填された充填物質を前記排水トラップに排出後、前記閉鎖装置を除去し、
前記排水トラップの閉鎖を解除することを特徴とする請求項1に記載の設置された水洗大便器の加工方法。 - 前記閉鎖装置を前記排水トラップに挿入後、前記閉鎖装置内に充填物質を供給し、
前記閉鎖装置を膨張させ前記排水トラップを閉鎖することを特徴とする請求項1又は2に記載の設置された水洗大便器の排水トラップの加工方法。 - 設置された水洗大便器の排水トラップを閉鎖するための閉鎖装置であって、
前記閉鎖装置は、内部に充填物質を供給するための供給口及び前記充填物質を貯蓄するための内部空間を備えており、
前記充填物質の貯蓄量に応じて前記閉鎖装置の外形が膨張できるよう弾性を有しており、
前記排水トラップと圧着することで前記排水トラップを閉鎖することを特徴とする閉鎖装置。 - 前記閉鎖装置は、前記排水トラップの閉鎖を解除するために前記閉鎖装置を牽引するための牽引部を備えることを特徴とする請求項4に記載の閉鎖装置。
- 前記閉鎖装置は、充填物質を注入するための供給流路を備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の閉鎖装置。
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JP2021123221A JP2023018870A (ja) | 2021-07-28 | 2021-07-28 | 水洗大便器の排水トラップの加工方法及び閉鎖装置 |
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