JP2023018782A - オフセット印刷機および印刷物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オフセット印刷物の非画線部、特に左右方向両端部の汚れ、およびその原因である着けローラーの画像の非画線部に該当する箇所のインキ堆積を解消することを課題とする。【解決手段】本発明は、インキツボ10、複数の練りローラー4、複数の揺動ローラー5、複数の着けローラー3、版胴6およびブランケット胴7を備える少なくとも1つの印刷ユニットと、当該印刷ユニットの内または外に少なくとも1つの圧胴8とを備えるオフセット印刷機であって、前記印刷ユニットの少なくとも1つにおける前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーの少なくとも1つに対して、その幅方向において印刷画像の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的に接触可能なインキ除去手段を備えた、オフセット印刷機である。【選択図】図1
Description
本発明はオフセット印刷機に関する。
オフセット印刷は、高速、大量、安価に印刷物を供給するシステムとして広く普及している印刷方式である。オフセット印刷では、印刷画像を有する平版印刷版にインキを供給し、ブランケット胴を介して画像が転写され、ブランケット胴と、対向する圧胴に挟まれた原反に圧がかかって画像が印刷される。一般に、オフセット印刷では、インキツボから供給されたインキが、複数の練りローラー、揺動ローラーで延ばされながら、着けローラー、さらには平版印刷版へと転移していく。この際に、幅方向に揺動がかかり、インキは幅方向にも広げられてインキを幅方向に均一に伸ばされる。ひとえに印刷と言っても、パターニングの一種であるため、印刷画像には、インキが印刷されない非画線部が、意匠面の点からも存在するし、製本、製袋などの後加工で必要な余白(あるいはインキがほとんど乗らない箇所)としても存在する。これら非画線部は本来インキが印刷されない場所であるが、印刷版に接触する、着けローラーの非画線部に対応する箇所にインキが一定量堆積すると、印刷版の非画線部に堆積したインキが転移され、最終的には原反の非画線部まで転移して印刷不良となる。特に左右方向の両端はインキが堆積しやすく、印刷するにつれて、印刷物端部に汚れを引き起こしやすい。
特許文献1によれば、版胴に並設した粘着ローラーを、版胴と同じ駆動で回転させることで、水なし平版の非画線部に付着したインキを除去する技術が開示されている。
特許文献2によれば、圧胴表面に湿潤剤を塗布して親水化処理することにより残インキの圧胴への転写を防止し、印刷物端部の汚れを解消する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、印刷濃度は低下するという問題があった。また、生産に適したロングラン印刷適性を有していないという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、一定の印刷長を越えると、汚れが発生するという問題があった。
そこで、本発明では、着けローラー上の印刷画像非画線部に該当する箇所のインキ堆積を抑制し、印刷物の非画線部、特に左右方向両端の汚れを解消することを課題とする。
本発明者らは、特許文献1に記載の技術の問題については、インキを吸着することで汚れを除去する粘着ローラーを版面全体に常に接触させるため、水なしの平凹版において画線部のインキも吸着してしまうこと、また、粘着ローラーにより吸着したインキを系外に排出する機構が無いことにより生じるものであると考えた。
また本発明者らは、特許文献2に記載の技術の問題については、汚れの原因となる非画線部箇所のインキ堆積を抑制するわけでないため、インキ堆積が閾値を越えると汚れが発生するものと考えた。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討の結果、本発明に想到した。
すなわち本発明は、インキツボ、複数の練りローラー、複数の揺動ローラー、複数の着けローラー、版胴およびブランケット胴を備える少なくとも1つの印刷ユニットと、当該印刷ユニットの内または外に少なくとも1つの圧胴とを備えるオフセット印刷機であって、前記印刷ユニットの少なくとも1つにおける前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーの少なくとも1つに対して、その幅方向において印刷画像の両端部側の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的に接触可能なインキ除去手段を備えた、オフセット印刷機である。
また本発明は、本発明のオフセット印刷機を用い、印刷の前、印刷中および印刷の後の少なくともいずれかにおける少なくとも一部の間において、前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的にインキ除去手段を接触させる、印刷物の製造方法である。
本発明に係るオフセット印刷機によれば、着けローラーの画像非画線部に対応する箇所に堆積したインキを選択的に除去することで、対応する印刷物の非画線部、特に左右方向の両端部に生じうる汚れを抑制することができる。これにより、汚れによる印刷不良品の発生を抑制するとともに、洗浄のための停機による生産性低下を防止し、連続印刷時の品質を安定化する。
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本発明において「以上」とは、そこに示す数値と同じかまたはそれよりも大きいことを意味する。また、「以下」とは、そこに示す数値と同じかまたはそれよりも小さいことを意味する。
本発明は、各印刷ユニットに、インキツボ、複数の練りローラー、複数の揺動ローラー、複数の着けローラー、版胴、ブランケット胴、および圧胴を備えたオフセット印刷機である。
図1~4において、断面を斜め掛け線でハッチしたローラーは全て着けローラーである。また、断面を市松模様でハッチしたローラーは全て練りローラーである。また、断面を無地で示すローラーは全て駆動ローラーである。
オフセット印刷では、高粘度のオフセットインキを用いるため、インキツボから供給されたインキは、複数の練りローラー、ローラーがその軸方向に移動する揺動ローラーで練り延ばされながら、着けローラー、さらには平版印刷版へと転移していく。この際、練りローラーに対して、幅方向に揺動がかかることで、インキはローラー上の幅方向にも移動し、均一に伸ばされる。
一般に、印刷画像は絵柄に応じて、左右方向で消費されるインキ量が異なる。そのため、インキツボの左右方向に分割されたインキキーにより、各キーの開度を調整して、練りローラーに供給する左右方向のインキ量を調節する。印刷画像中の非画線部箇所には、インキを供給する必要がないため、対応するインキキーは閉められるが、クリアランスのため、わずかにだがインキがローラー上に供給されていく。その結果、徐々に供給されるインキや、揺動による幅方向のインキ広がりにより、印刷画像上では非画線部の箇所であっても、着けローラー上の非画線部に対応する箇所にはインキが徐々に供給されていく。印刷画像の内側に非画線部や画線の少ない箇所があっても、ある程度は周囲の画線部にインキが移動して消費されやすい。
しかし従来のオフセット印刷機においては、幅方向の両端部にはインキの行先がない。そのため、インキの余剰量が閾値を超えると、版の非画線部に転移し、ブランケット、原反、圧胴の対応する箇所にインキが付着することになる。そして最終的に原反の端部が恒常的に汚れることで、インキ供給量と原反におけるインキの消費量とのマスバランスが保たれる。端部の汚れた印刷物は、汚れた部分が後工程で断裁できる部分でない場合、印刷不良品となる。オフセット印刷の中でも湿し水を用いる、水あり印刷においては、湿し水の供給量を上げることにより、版面に付着する非画線部の汚れを低減することは可能であるが、画線部のインキ供給量と湿し水供給量とのバランスも崩れてしまうため、印刷濃度の変動や網点の形状変化など、印刷品質に悪影響を与える。湿し水を用いない水なし印刷では、印刷機を停止して洗浄作業を行わないと回復しないため、端部の汚れはやはり生産性を低減させる。
(インキ除去手段)
本発明のオフセット印刷機は、少なくとも一部の前記印刷ユニットにおける前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の両端部側の非画線部の少なくとも一部に対応する領域の少なくとも一部に選択的に接触可能なインキ除去手段を備える。かかるインキ除去手段を設けることで、非画線部汚れの原因となる堆積インキを除去し、印刷物の汚れを根本から抑制することができる。以下、インキ除去手段が接触可能なロールを「清浄化の対象であるローラー」とも呼ぶ。
本発明のオフセット印刷機は、少なくとも一部の前記印刷ユニットにおける前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の両端部側の非画線部の少なくとも一部に対応する領域の少なくとも一部に選択的に接触可能なインキ除去手段を備える。かかるインキ除去手段を設けることで、非画線部汚れの原因となる堆積インキを除去し、印刷物の汚れを根本から抑制することができる。以下、インキ除去手段が接触可能なロールを「清浄化の対象であるローラー」とも呼ぶ。
印刷画像の両端部の非画線部は、清浄化の対象であるローラーに供給されたインキが消費されないため、特にインキが堆積しやすい。この位置に選択的にインキ除去手段を接触させることで、印刷濃度を低下させずに、着けローラー上の印刷画像非画線部に該当する箇所のインキ堆積を抑制し、印刷物の非画線部、特に左右方向両端の汚れを解消することができる。
本発明のオフセット印刷機におけるインキ除去手段としては、ドクターブレードが好ましい。ドクターブレードの材質としては、ローラーへの摩耗が少ない、ウレタンやゴムなどの樹脂製のものが好ましい。
また本発明のオフセット印刷機におけるインキ除去手段としては、ローラーも好ましい。インキ除去手段にローラーを用いることで、清浄化の対象であるローラーの摩耗を抑えることができる。清浄化の対象であるローラーが着けローラーの場合、着けローラーはフリーローラーのため、インキ除去手段のローラーとしては駆動ローラーであることが、接触時の周速ずれを防ぐことができ好ましい。
また、インキ除去手段としてローラーを用いる場合には、当該ローラーに転移したインキを除去する手段としてさらにドクターブレードを備えることも好ましい。当該ドクターブレードを備えることにより、インキ除去手段のローラーにより除去したインキが清浄化の対象であるローラーに再付着するのを防ぐことができる。
本発明のオフセット印刷機におけるインキ除去手段は、着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する揺動ローラーに対して接触/非接触状態を任意に切り替え可能であることが好ましい。図1~4において、インキ除去手段は図中13で示す方向に移動することで、清浄化の対象であるローラーへの接触/非接触状態が切り替わる。接触/非接触状態を任意に切り替え可能とすることで、インキが堆積した状態でのみ除去することが必要となり、インキ堆積していないときは清浄化の対象であるローラーの摩耗を抑制することができる。
本発明のオフセット印刷機におけるインキ除去手段は、着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する揺動ローラーの幅方向に移動可能とする機構を有することが好ましい。図2および4において、インキ除去手段は図中14で示す方向に移動する。インキ除去手段がローラーの幅方向に移動できる機構を有することで、印刷画像やその色によっても変わる非画線部に応じてローラーへの接触箇所・接触幅を変えることができ、より効果的に本発明の効果を発現させることができる。
(圧胴)
本発明のオフセット印刷機において、ブランケット胴に対向して原反を挟む圧胴は、センタードラム型であることが好ましい。センタードラム型においては、共通する圧胴の周りに複数の印刷ユニットが配置されている。この場合、印刷ユニットの外に圧胴を備えていると言える。センタードラム式の圧胴を用いる場合、複数色のうち1色でも端部汚れが発生すると、圧胴を介して他の色へと転移していく。このため、本発明の効果がより顕著なものとなる。前記センタードラム式のオフセット印刷機の具体例としては、COMEXI社製CI-8が挙げられる。
本発明のオフセット印刷機において、ブランケット胴に対向して原反を挟む圧胴は、センタードラム型であることが好ましい。センタードラム型においては、共通する圧胴の周りに複数の印刷ユニットが配置されている。この場合、印刷ユニットの外に圧胴を備えていると言える。センタードラム式の圧胴を用いる場合、複数色のうち1色でも端部汚れが発生すると、圧胴を介して他の色へと転移していく。このため、本発明の効果がより顕著なものとなる。前記センタードラム式のオフセット印刷機の具体例としては、COMEXI社製CI-8が挙げられる。
(印刷物の製造方法)
本発明の印刷物の製造方法は、本発明のオフセット印刷機を用い、印刷の前、印刷中および印刷の後の少なくともいずれかにおける少なくとも一部の間において、前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的にインキ除去手段を接触させる。とくに印刷中に非画線部のインキ堆積が進むため、印刷中に定期的な除去または、一定以上のインキ堆積が進んだ際にのみ除去を実施することが、印刷物の品質を安定し、かつローラーの摩耗を防ぐ観点から好ましい。
本発明の印刷物の製造方法は、本発明のオフセット印刷機を用い、印刷の前、印刷中および印刷の後の少なくともいずれかにおける少なくとも一部の間において、前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的にインキ除去手段を接触させる。とくに印刷中に非画線部のインキ堆積が進むため、印刷中に定期的な除去または、一定以上のインキ堆積が進んだ際にのみ除去を実施することが、印刷物の品質を安定し、かつローラーの摩耗を防ぐ観点から好ましい。
(原反)
本発明において、原反としては、アート紙、コート紙、キャスト紙などの塗工紙や、上質紙、新聞用紙、和紙などの非塗工紙や、合成紙、アルミ蒸着紙、金属、フィルムなどの非吸収原反を用いることができる。中でも、インキ転移性が低いフィルムを用いた場合、必要なインキ供給量が多くなり、ローラーの非画線部に対応する箇所にインキが堆積しやすくなるために、本発明の効果が顕著となる。
本発明において、原反としては、アート紙、コート紙、キャスト紙などの塗工紙や、上質紙、新聞用紙、和紙などの非塗工紙や、合成紙、アルミ蒸着紙、金属、フィルムなどの非吸収原反を用いることができる。中でも、インキ転移性が低いフィルムを用いた場合、必要なインキ供給量が多くなり、ローラーの非画線部に対応する箇所にインキが堆積しやすくなるために、本発明の効果が顕著となる。
前記フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。これらのフィルムは、バーニング処理や、易接着コーティング、化学蒸着などの表面処理が施されていてもよい。
本発明において、原反の給紙方式としては、枚葉状、ロール状のいずれも用いることが可能である。軟包装用の薄膜フィルムに印刷する場合は、ロールフィルムを用い、輪転方式で印刷することが好ましい。
(インキ)
本発明において、インキとしては、酸化重合型、活性エネルギー線硬化型、溶剤揮発型のいずれのオフセットインキを用いてもよい。流動性の低いインキほど、左右方向への移動が小さく、非画線部箇所に堆積しやすいため、本発明の印刷機の効果が顕著となる。
本発明において、インキとしては、酸化重合型、活性エネルギー線硬化型、溶剤揮発型のいずれのオフセットインキを用いてもよい。流動性の低いインキほど、左右方向への移動が小さく、非画線部箇所に堆積しやすいため、本発明の印刷機の効果が顕著となる。
(印刷版)
本発明において、印刷版としては、水あり平版印刷版、水なし平版印刷版のいずれの平版印刷版を用いてもよい。
本発明において、印刷版としては、水あり平版印刷版、水なし平版印刷版のいずれの平版印刷版を用いてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
ベースのオフセット印刷機として、5胴の印刷ユニットを有する、ミヤコシ社製MHL-13を用いた。なお、5胴の印刷ユニットについて印刷対象であるフィルムの走行方向の上流側から順に1胴目、2胴目、3胴目、4胴目、5胴目と呼ぶ。
ベースのオフセット印刷機として、5胴の印刷ユニットを有する、ミヤコシ社製MHL-13を用いた。なお、5胴の印刷ユニットについて印刷対象であるフィルムの走行方向の上流側から順に1胴目、2胴目、3胴目、4胴目、5胴目と呼ぶ。
ベースのオフセット印刷機に、図2に示すインキ除去手段を図1のように設置して、本発明のオフセット印刷機とした。
上記のオフセット印刷機を用いて印刷を実施した。1胴目に墨、2胴目に藍、3胴目に紅、4胴目に黄、5胴目に白の、各色のUV硬化型インキ(DIC社製 RTX KLS)をインキツボに入れて、図5に示す印刷画像の、各印刷色に対応した平版印刷版を装着した。色合わせを実施した後、インキおよび湿し水の供給量を変化させずに、印刷速度100m/分でPETフィルム(東洋紡社製、PTM、厚み12μm)に4000m連続印刷し、LED-UV照射によりインキを硬化させ、印刷物を得た。
インキ除去手段は、印刷画像の繰り返し印刷において10回あたり1回の間はローラーに接触させ、9回の間は非接触状態とした。
得られた印刷物における非画線部(左右方向両端部)の汚れの有無を確認したところ、4000mにわたる印刷物中に、汚れはなかった。
[実施例2]
実施例1で用いたのと同じベースのオフセット印刷機に、図4に示すインキ除去手段を図3のように設置して、本発明のオフセット印刷機とした。
実施例1で用いたのと同じベースのオフセット印刷機に、図4に示すインキ除去手段を図3のように設置して、本発明のオフセット印刷機とした。
上記のオフセット印刷機を用いた以外は実施例1と同様にして、印刷を実施した。
インキ除去手段は、印刷画像の繰り返し印刷において10回あたり1回の間はローラーに接触させ、9回の間は非接触状態とした。
得られた印刷物における非画線部(左右方向両端部)の汚れの有無を確認したところ、4000mにわたる印刷物中に、汚れはなかった。
[比較例1]
実施例1で用いたのと同じベースのオフセット印刷機にインキ除去手段を設置せずそのまま、本比較例におけるオフセット印刷機とした。
実施例1で用いたのと同じベースのオフセット印刷機にインキ除去手段を設置せずそのまま、本比較例におけるオフセット印刷機とした。
上記のオフセット印刷機を用いた以外は実施例1と同様にして、印刷を実施した。連続印刷中に、巻き取りフィルムロールの端部が汚れていく様子が見られた。
得られた印刷物における非画線部(左右方向両端部)の汚れの有無を確認したところ、印刷の開始部分より1500m付近から非画線部の汚れが発生していた。
1:ドクターブレード
2:インキ除去手段としての駆動ローラー
3:着けローラー
4:練りローラー
5:揺動ローラー
6:版胴
7:ブランケット胴
8:圧胴
9:原反
10:インキツボ
11:湿し水舟
12:湿し水呼び出しローラー
13:接触/非接触状態の切り替えによるインキ除去手段の移動方向
14:ローラーの幅方向に移動するインキ除去手段の移動方向
15:印刷画像の画線部
16:印刷画像の非画線部
17:印刷画像の全体
2:インキ除去手段としての駆動ローラー
3:着けローラー
4:練りローラー
5:揺動ローラー
6:版胴
7:ブランケット胴
8:圧胴
9:原反
10:インキツボ
11:湿し水舟
12:湿し水呼び出しローラー
13:接触/非接触状態の切り替えによるインキ除去手段の移動方向
14:ローラーの幅方向に移動するインキ除去手段の移動方向
15:印刷画像の画線部
16:印刷画像の非画線部
17:印刷画像の全体
Claims (8)
- インキツボ、複数の練りローラー、複数の揺動ローラー、複数の着けローラー、版胴およびブランケット胴を備える少なくとも1つの印刷ユニットと、当該印刷ユニットの内または外に少なくとも1つの圧胴とを備えるオフセット印刷機であって、前記印刷ユニットの少なくとも1つにおける前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーの少なくとも1つに対して、その幅方向において印刷画像の両端部側の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的に接触可能なインキ除去手段を備えた、オフセット印刷機。
- 前記インキ除去手段が前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して接触/非接触状態を任意に切り替え可能である、請求項1に記載のオフセット印刷機。
- 前記インキ除去手段が、前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーにおける幅方向に移動可能とする機構を有する、請求項1または2に記載のオフセット印刷機。
- 前記インキ除去手段がドクターブレードである、請求項1~3のいずれかに記載のオフセット印刷機。
- 前記インキ除去手段がローラーである、請求項1~3のいずれかに記載のオフセット印刷機。
- 前記インキ除去手段としてのローラーに転移したインキを除去する手段としてさらにドクターブレードを備える、請求項5に記載のオフセット印刷機。
- 前記圧胴がセンタードラム型である、請求項1~6のいずれかに記載のオフセット印刷機。
- 請求項1~7のいずれかに記載のオフセット印刷機を用い、印刷の前、印刷中および印刷の後の少なくともいずれかにおける少なくとも一部の間において、前記着けローラーまたは当該着けローラーに隣接する前記揺動ローラーに対して、その幅方向において印刷画像の非画線部に対応する領域の少なくとも一部に選択的にインキ除去手段を接触させる、印刷物の製造方法。
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