JP2005186595A - 印刷機の印刷胴の表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

印刷機の印刷胴の表面処理装置及び表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 両面印刷機等の印刷機に装備された印刷胴の表面を処理する装置及び方法に関し、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができるようにする。
【解決手段】 印刷機においてインキが粘着可能な印刷胴3の周囲に、印刷胴3を機上に設置したままで、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に塗布する塗布装置20を配設する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷胴の表面を処理する装置及び方法に関し、特に、枚葉オフセット両面印刷機に用いて好適な装置及び方法に関する。
枚葉オフセット両面印刷機では、先刷りの印刷面が圧胴に接触した後、直ぐに(1秒程度もしくはそれ以下で)後刷りの圧胴に接触し印圧を受ける。このため、枚葉オフセット両面印刷機においては、未乾燥の先刷りインキが圧胴に取られることにより印刷面の濃度ムラ及び圧胴に付着したインキが次の紙に逆転写して紙面が汚れる等、先刷り面と後刷り面での印刷品質上の不具合が生じる。
このようなインキの付着を抑制する手段として、圧胴の基材の表面に凹凸をつけ点接触効果でインキ付着を防止する技術(例えば特許文献1参照)や、圧胴の表面に離型性の良い材料を用いる技術(例えば特許文献2参照)が開発されている。
さらに、凹凸で且つ低表面エネルギの(即ち離型性のよい)表面を有する圧着・移送用ローラも提案されている(例えば特許文献3,4,5,6,7参照)。
上記特許文献3にて提案された技術では、凹凸で且つ低表面エネルギの表面が、図14に示すように構成される。つまり、脱脂,ブラスト処理された金属製ローラ基材10の表面上に金属溶射層11が形成され、さらに、この金属溶射層11の上に多孔質のセラミック溶射層12が形成され、このセラミックス溶射層12の表面上および孔部内に形成された低表面エネルギ性樹脂層13とからなる複合被覆皮膜14が形成されている。
また、上記特許文献4にて提案された技術では、図示しないが、図14に示す金属製ローラ基材10に代えて繊維強化樹脂製ロール基材を用い、金属溶射層11に代えて基層と粗面化層とからなる下地層を設けた構成になっている。粗面化層中には、粒状固形有機高分子材料配合されている。
さらに、上記特許文献5にて提案された技術では、表面印刷部及び裏面印刷部の圧胴に耐磨耗性に優れたセラミックスとの複合皮膜からなるセラミックスジャケットを装着する構成になっている。
また、上記特許文献7にて提案された技術では、圧胴表面にニッケル層をドーム状に形成して基盤層とし、このニッケル層の上に薄いクロム層を設け、このクロム層の上にさらに低い表面エネルギを有する清掃しやすい層を設けた構成になっている。
さらに、特許文献8には、圧胴表面に湿潤剤を塗布して親水化処理することにより残インキの圧胴への転写を防止できるようにすることで、オフセット印刷機における圧胴汚れを防止する方法が提案されている。
この技術は、直前の印刷における用紙サイズが大きく、次の印刷が小さい場合、用紙サイズの差分に相当する圧胴表面では印刷版の非画線部に付着したインキがゴム胴、圧胴へと転移し、ついには圧胴表面にインキが堆積され、このようにインキの堆積された状態の圧胴のまま、大きな印刷用紙を用いて印刷する場合、圧胴表面に堆積されたインキが印刷用紙の非印刷面に逆転写し、印刷品質に多大な悪影響を及ぼすので、これを回避しようとするものである。
特公昭53−7841号公報 特開昭62−94392号公報 特開平8−12151号公報 特開平9−175703号公報 特開平11−99619号公報 特開平11−165399号公報 特開2002−205372号公報 特開2003−53931号公報
しかしながら、上述の従来技術では、以下のような課題がある。
つまり、特許文献1のように、圧胴の基材の表面に凹凸をつけるための具体的技術としては、表面をブラストで荒らす、ガラスビーズコーティングを施す、セラミック溶射、等の様々な方式が採用されているが、圧胴の基材の表面に凹凸を付けただけではインキに対する反発性(離型性)が弱いため、充分なインキ付着防止効果が得られていない。
また、特許文献2のような離型性の良い材料としては、シリコーン樹脂やフッ素樹脂があるが、これらの樹脂のみを基材に塗布した場合には、耐摩耗性が弱く、耐久性が求められる圧胴等には適用出来ないという不具合がある。
さらに、特許文献3〜7のように、凹凸で且つ低表面エネルギの(即ち離型性のよい)表面を有する圧着・移送用ローラの場合、充分なインキ付着防止効果が得られるようになるものの、表面構造の破壊が早期に訪れ、耐久性がないという課題がある。
これは、硬度が高く剛性の高い脆弱な凹凸セラミック表面に、低表面エネルギ樹脂が直接コートされている表面構造では、インキを表面に粘着させない性質(インキ非粘着性能)を発揮する低表面エネルギ樹脂の硬度、耐磨耗性が低く、表面構造自体の耐久性が低いため、低表面エネルギ樹脂の剥離、欠落によりインキ非粘着性能が低下するものと考えられる。特に、高い圧力とせん断力のかかる圧胴等に使用する場合、より耐久性に乏しくなる。
さらに、ローラ表面に直接凹凸構造を形成し、インキ非粘着材料をコートしている為、使用により凹凸構造が劣化した場合や、インキ非粘着材料が劣化した場合に、印刷機本体からローラを取り外し、再度処理を行なうか、或いは、ローラ自体を交換しなければならないという課題がある。
また、低表面エネルギ樹脂には主にシリコーン系樹脂が用いられている為、UVインキを用いた印刷(UV印刷)を行った場合、UVランプの影響によりシリコーン樹脂が劣化し、インキ非粘着性能が著しく低下してしまう。
さらに、圧胴洗浄装置のような圧胴の自動洗浄装置を用いた場合、洗浄時のシェアと溶剤によりセラミックジャケット表面の低表面エネルギ樹脂が低下し、インキ非粘着性能が著しく劣化する可能性がある。
また、上記特許文献5に記載されているように、表面構造をジャケットタイプにすると、さらに、以下のような課題がある。
つまり、圧胴等の印刷胴へのジャケットの取り付けが難しいので、ジャケットの取り付け時、もしくは印刷中の印刷胴に対するジャケットのズレにより、印刷品質に大きな支障をきたすことのないように、慎重に装着する必要がある。
また、ジャケットを交換する場合、性能を均一化するため全色(各色の印刷装置について)同時に交換することが望ましいが、常に全色印刷を行なう訳ではないので、ジャケットの使用頻度に差が生じるため、例え全色のジャケットを同時に交換しても、その後の使用頻度に差によって、ジャケットの性能に差が生じてしまう。また、全色のジャケットを同時交換する場合、最も劣化の早いジャケットを基準にすることになるため、本来、まだ使用できるジャケットについても交換することになってしまう。
さらに、上記特許文献8に記載されているような圧胴表面に湿潤剤を塗布して親水化処理する技術は、図15(a)に示すように、インキがゴム胴(ブランケット胴)から圧胴へ直接転写されることを防止するには適用できるとしても、図15(b)に示すように、印刷直後の用紙から、圧胴等の印刷用紙の印刷面に接触する印刷胴へのインキの付着を防止するのは困難である。
つまり、印刷用紙は、2つの印刷胴の間(例えばブランケット胴と圧胴との間)に挟持されて移送されるため、図15(b)に示すように、2つの印刷胴の間では印刷用紙の厚み分だけニップ圧が高まり、これに応じて、印刷用紙の印刷面から印刷胴へインキを付着させる力が強まる。表面の親水化処理では、撥油性が十分でないため、このようなニップ圧が高い状況下での印刷用紙から印刷胴(例えば、圧胴)へのインキの付着を防止するのは困難なのである。
さらに、湿潤剤による親水化処理を行った場合(特に湿潤剤として水を用いた場合)、印刷時、紙面に水分が吸収され、紙が伸びる事により印刷障害の原因となる可能性がある。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたもので、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができるようにした、印刷機の印刷胴の表面処理装置及び表面処理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の印刷機の印刷胴の表面処理装置は、印刷機においてインキが粘着可能な印刷胴の周囲に、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に塗布する塗布装置が配設されていることを特徴としている。
該印刷機はオフセット印刷機、好ましくは枚葉オフセット両面印刷機であって、上記のインキが粘着可能な印刷胴は、印刷された紙面が圧接する印刷胴であることが好ましい。また、該印刷胴は圧胴であることが好ましい。
該インキ非粘着性材料を塗布される該印刷胴の表面は、クロムメッキ等の処理による平滑表面、若しくは凹凸構造を持つ表面で構成されていることが好ましい。この場合、該凹凸構造は、溶射、ブラスト等の処理により形成されていることや、セラミック等の粒子を接着させる事により形成することが好ましい。
また、該凹凸構造は該印刷胴に直接形成しても良いが、凹凸構造を形成したシート状の金属基板を該印刷胴に被覆することにより該凹凸構造を得ることがより好ましい。
さらに、該インキ非粘着性材料は、シリコーン系樹脂,テフロン(登録商標)系樹脂等の高分子材料,アルコール、グリセリン等の低分子材料であることが好ましい。
該塗布装置は、該インキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に転写するローラをそなえていることが好ましい。
該塗布装置は、該インキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に噴射するスプレーをそなえていることが好ましい。この場合、該スプレーは、該印刷胴の軸方向に移動可能な可動式スプレーとすることも好ましい。
また、該印刷胴の周囲に、該印刷胴の表面を洗浄する洗浄装置が備えられていることが好ましい。
この場合、該洗浄装置は、洗浄液を該印刷胴の表面を払拭するブラシローラをそなえていること、或いは、該洗浄装置は、該印刷胴の表面に押し当てられながら該印刷胴の表面を洗浄布により払拭するパッドをそなえていることが好ましい。
また、該洗浄装置は、洗浄液を該印刷胴の表面に供給する洗浄液供給装置をそなえていることが好ましい。
また、本発明の印刷機の印刷胴の表面処理方法は、印刷機においてインキが粘着可能な印刷胴の表面を処理する印刷機の印刷胴の表面処理方法であって、該印刷胴を機上に設置したままで、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に塗布する塗布工程を実施することを特徴としている。
この場合も、該印刷機はオフセット印刷機であって、上記のインキが粘着可能な印刷胴は、印刷された紙面が圧接する印刷胴であることが好ましい。
また、該塗布工程の前には、該印刷胴を機上に設置したままで、該印刷胴の表面を洗浄する洗浄工程を実施することが好ましい。
該塗布工程は、予め定めた期間に応じて定期的に行なうことが好ましい。
該塗布工程における該インキ非粘着性材料の塗布は、該印刷胴の周囲に配設された塗布装置により行なうことが好ましい。
本発明の印刷機の印刷胴の表面処理装置によれば、印刷胴を機上に使用状態に設置したままで、塗布装置によって印刷胴の表面にインキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を塗布することができるようになり、印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を容易に行なえるようになる。このため、必要に応じて印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を行なうことにより、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができるようになり、印刷品質を向上させることができる。
また、例えば圧胴のように、各色の毎に備えられた、インキが付着しやすい印刷胴の場合、各印刷胴のインキ付着防止性能を均一に保つことも容易になる。また、セラミックジャケットを交換する方式に比べ、機械停止時間を大幅に短縮することができ、オペレータの負担も軽減される。
印刷機が枚葉オフセット両面印刷機である場合に、例えば圧胴のように、印刷直後の紙面に接触する印刷胴には、印刷された直後のインキが紙面から付着しやすいが、この場合にも、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができ、印刷品質を向上させることができる。
さらに、インキ非粘着性材料に、テフロン(登録商標)系樹脂等の紫外線に対して活性のない材料を用いることで、UV印刷での使用が可能となり、インキ非粘着性材料に、シリコーン系樹脂等を用いた場合にも、再塗布することにより、性能が低下する前に材料をリフレッシュすることを容易に行なえる。
また、印刷胴の周囲に、印刷胴の表面を洗浄する洗浄装置を備えることにより、洗浄装置を用いて予め印刷胴の表面を洗浄した上で、印刷胴の表面にインキ非粘着性材料を塗布することができ、これにより、印刷品質を向上させることができる。
また、本発明の印刷機の印刷胴の表面処理方法によれば、印刷胴を機上に設置したままで、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を印刷胴の表面に塗布することにより、必要に応じて印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を行なうことができ、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができるようになり、印刷品質を向上させることができる。
この場合も、印刷機が枚葉オフセット両面印刷機である場合に、例えば圧胴のように、印刷直後の紙面に接触する印刷胴には、印刷された直後のインキが紙面から付着しやすいが、この場合にも、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができ、印刷品質を向上させることができる。
また、塗布工程の前には、印刷胴を機上に設置したままで、印刷胴の表面を洗浄する洗浄工程を実施することが好ましい。
該塗布工程を、予め定めた期間に応じて定期的に行なうことで、常に、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を得ることができるようになり、印刷品質を向上させることができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
[各実施形態の基本構成]
まず、各実施形態に共通の構成を図1,図2を参照して説明すると、図1は各実施形態にかかる印刷機の要部を模式的に示す側面図、図2は各実施形態にかかる印刷胴の表面構造を模式的に示す断面図である。
各実施形態にかかる印刷機は、枚葉オフセット両面印刷機であって、図1に示すように、印刷機の印刷部には、刷版1aを装備しこの刷版1aにインキ供給部(図示略)からインキ供給ローラ(図示略)を介してインキを供給される版胴1と、この版胴1に圧接し刷版1aの絵柄部分に供給されたインキを転写されるブランケット胴(ゴム胴)2と、印刷用紙4を介してブランケット胴2と圧接する印刷胴としての圧胴(印刷胴,シリンダともいう)3とを備えた印刷ユニットが設けられている。
印刷用紙4はブランケット胴2と圧胴3との間を通過する際に、ブランケット胴2と圧胴3とで発生するニップ圧を加えられ、その一面(図中、上面)4aにブランケット胴2から絵柄に応じたインキを転写され、印刷を行われる。この印刷用紙4には、図示する印刷ユニットの上流部分で、他面(図中、下面)4bに図示しないブランケット胴2から一面4aと同様に対応する絵柄に応じたインキを転写されており、図1に示す圧胴3には、この印刷用紙4の他面4bに転写されたインキが上記のニップ圧の下で接触しており、印刷用紙4の他面4bから圧胴3の表面にインキが極めて粘着しやすい状況にある。
このような圧胴3の周囲に、圧胴3の表面へのインキの粘着を防止するインキ非粘着性材料18を圧胴3の表面に塗布する塗布装置20と、圧胴3の表面を洗浄する洗浄装置30とが配設されている点が、各実施形態に共通した特徴となっている。なお、図1に示す塗布装置20及び洗浄装置30の設置位置は一例であって、これらは、適宜の位置に配置しうるものである。
このように、塗布装置20や洗浄装置30によって処理される圧胴3の表面構造については、クロムメッキ等の処理による平滑面であってもよいが、凹凸構造が形成されていることが好ましい。なお、メッキ処理とは、クロムメッキに代表されるクロムメッキ処理のほか、ニッケルメッキ処理、分散メッキ処理のメッキ処理も含まれる。
また、圧胴3表面を凹凸構造にする手法としては、溶射,ブラスト処理、好ましくはセラミック粒子の接着によって圧胴3表面に直接凹凸構造を形成してもよく、或いは、溶射,ブラスト処理、好ましくはセラミック粒子の接着によって表面に凹凸構造を形成した可塑性の基材若しくはこの基材を含む複合多層被覆体を着脱可能に外装することによって、圧胴3表面に凹凸構造を設けるようにすることがより好ましい。
ここで、更に好ましくは、圧胴3の表面は、図2(a)に示すように、金属基材10の表面上に樹脂フィルム15が被覆され、この樹脂フィルム15の表面に、接着剤16によってセラミック粒子17が固定されるように構成する。このように、金属基材10と樹脂フィルム15と接着剤16とセラミック粒子17とインキ非粘着性材料18とからなる外装被覆体19により表面が凹凸構造になっている。もちろんこのような表面構造は、図2(b)に示すように、圧胴3表面の全周にわたって形成されている。ただし、圧胴3表面であっても、軸方向端部等のインク付着の虞のない箇所については、このような表面構造は不要である。
なお、セラミック粒子17は、平均粒径が30〜50μm程度の角張った粒子で構成する。これにより、圧胴3表面の凹凸構造は表面粗さRz値が20〜40μm程度となる。また、圧胴3表面の凹凸構造は凸部が点在する海島構造であって、100×100μm2当たり1〜2個の凸部をもつように構成することが好ましい。
インキ非粘着性材料18は、このように凹凸構造に形成された圧胴3表面に、塗布されるが、インキ非粘着性材料18は、低表面エネルギ性樹脂が代表的なものであり、フッ素化合物、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリ(ジフルオロメチレン),パーフルオロアルキルアクリレート,若しくはその複合材料を用いたり、シリコン化合物、例えば、エポキシ変性シリコーン,アルキッド変性シリコーン,シリコーンオイル,シリコーンゴム,若しくはその複合材料を用いることが出来る。
また、インキ非粘着性材料18の塗布量は、1.0〜2.0mg/cm2程度が好ましい。これ以上では充分な表面粗さを得ることが出来ず、またこれ以下ではインキ非粘着材料の塗布膜厚が薄くなり、充分な非粘着効果が得られない。そして、このインキ非粘着性材料18の塗布後の表面粗さRz値は15〜30μm程度となることが好ましい。
また、洗浄装置30による洗浄は、洗浄液等を用いて、金属製ローラ基材10表面に形成された凹凸構造を損なうことなく、塗布されたインキ非粘着性材料18についてのみ、その表面部だけ或いは全体を除去しながら、圧胴3表面の浄化を行なうようにすることが好ましい。
したがって、インキ非粘着性材料18を塗布する凹凸構造自体は耐久性の高い(即ち、洗浄時に除去されず、耐磨耗性に優れる)材料構成としインキ非粘着性材料18はむしろ耐久性の低い(即ち、洗浄時に容易に除去しやすい)材料構成とすることが好ましい。
なお、塗布装置20による圧胴3の表面へのインキ非粘着性材料18の塗布は、洗浄装置30により圧胴3表面を洗浄した後に行なうことが好ましい。
また、圧胴3表面を洗浄する工程(洗浄工程)及びインキ非粘着性材料18を塗布する工程(塗布工程)は、定期的に行なうようにすれば、圧胴3表面を常に清浄状態にできるとともに圧胴3表面に常に十分なインキ非粘着性を確保することができる。もちろん、洗浄工程及び塗布工程は、必要に応じて行ってもよい。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態にかかる塗布装置を説明すると、図3,図4は本発明の第1実施形態を示すもので、図3はその要部(塗布ローラ)を模式的に示す側面図、図4はその塗布液(インキ非粘着性材料)を塗布ローラに供給する装置を模式的に示す側面図であって、(a)はその供給装置の第1構成例を示し、(b)はその供給装置の第2構成例を示し、(c)はその供給装置の第3構成例を示す。
図3に示すように、本実施形態にかかる塗布装置20Aは、図2(a)に示すインキ非粘着性材料(非粘着性材料)18を圧胴3表面に塗布して供給するインキ非粘着性材料供給ローラ(単に、塗布ローラともいう)21をそなえている。さらに、この塗布装置20Aには、図4(a)に示すように、非粘着性材料18を塗布ローラ21に供給する供給装置として、非粘着性材料供給ノズル22と、塗布ローラ21表面に接触して塗布ローラ21の表面に非粘着性材料供給ノズル22から供給された非粘着性材料18の液切りを行なう液切りローラ23とがそなえられている。ここでは、非粘着性材料供給ノズル22は、塗布ローラ21と液切りローラ23との接触部に、その上方から非粘着性材料18を噴射し、過剰な非粘着性材料18は、塗布ローラ21と液切りローラ23との接触部の上方に滞留し、液切りローラ23により厚さを調整された所要量の非粘着性材料18のみが圧胴(シリンダ)3の表面に塗布されるようになっている。
本実施形態の塗布装置20Aによれば、かかる構成により、非粘着性材料18は、非粘着性材料供給ノズル22から、下方の塗布ローラ21と液切りローラ23との接触部に供給され、圧胴3と逆方向に回転する塗布ローラ21表面から、回転する圧胴3の表面に供給される。このとき、塗布ローラ21表面の非粘着性材料18の量(厚み)は液切りローラ23によって所要量に調整される。したがって、圧胴3の表面に、所要の厚さにインキ非粘着性材料18を容易で確実に供給することができる。
なお、非粘着性材料18を塗布ローラ21に供給する供給装置としては、図4(a)に示す構成の他に、図4(b),図4(c)に示すように構成してもよい。
つまり、第2構成例の供給装置は、図4(b)に示すように、塗布ローラ21表面に接触して塗布ローラ21の表面に供給された非粘着性材料18の液切りを行なう液切りローラ23と、内部に非粘着性材料18を貯留され塗布ローラ21の下部が浸かることで非粘着性材料18を塗布ローラ21に供給する非粘着性材料供給容器(液供給容器)24とから構成されている。
かかる構成によれば、液供給容器24内の非粘着性材料18に浸かった塗布ローラ21の表面に非粘着性材料18が付着して、塗布ローラ21の回転に伴って塗布ローラ21の表面に付着した非粘着性材料18の量(厚み)が液切りローラ23によって調整される。その後、インキ非粘着性材料18は塗布ローラ21の表面から圧胴3の表面に供給される。したがって、圧胴3の表面に、容易で確実に、且つ所要の厚さにインキ非粘着性材料18を供給することができる。
また、第3構成例の供給装置は、図4(c)に示すように、内部に非粘着性材料18を貯留された非粘着性材料供給容器(液供給容器)24と、その下部表面が液供給容器24内に浸っていてその上部表面が塗布ローラ21表面と接触し、液供給容器24内で表面に付着供給された非粘着性材料18を掻き上げて塗布ローラ21表面に供給する液掻き上げローラ23とから構成されている。
かかる構成によれば、液供給容器24内の非粘着性材料18に浸かった液掻き上げローラ23の表面に非粘着性材料18が付着して、この非粘着性材料18は、液掻き上げローラ23の回転に伴って液掻き上げローラ23の表面から塗布ローラ21の表面に供給される。この際、付着した非粘着性材料18の量(厚み)が液掻き上げローラ23の表面と液切りローラ23の表面との接触によって調整される。したがって、圧胴3の表面に、容易で確実に、且つ所要の厚さにインキ非粘着性材料18を供給することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態にかかる塗布装置を説明すると、図5,図6は本発明の第2実施形態を示すもので、図5はその模式的側面図、図6はその模式的正面図(図5のA矢視図)であって、(a)はそのスプレーノズルを固定方式にしたスプレーノズルの第1支持形態を示し、(b)はそのスプレーノズルを移動方式にしたスプレーノズルの第2支持形態を示す。
図5に示すように、本実施形態にかかる塗布装置20Bは、インキ非粘着性材料(非粘着性材料)18を圧胴3表面に噴霧するスプレーノズル25がそなえられている。このスプレーノズル25は、例えば図6(a)に示すように、圧胴3表面に近傍に配設された支持部材26に支持されて、圧胴3の軸心線方向に並んで複数設置されている。各スプレーノズル25は、図示しない駆動制御装置を通じて作動が指定されると非粘着性材料18を噴射するようになっている。この際、所要量の非粘着性材料18が圧胴3表面に塗布されるように、スプレーノズル25の作動時間が設定されている。
本実施形態の塗布装置20Bによれば、かかる構成により、圧胴3を回転させながら適宜の時間各スプレーノズル25を作動させることで、圧胴3の表面に、容易で確実に、且つ所要の厚さに短時間でインキ非粘着性材料18を幅方向に隙間なく塗布することができる。
上記実施形態では、スプレーノズルを固定方式にしたが、例えば図6(b)に第2支持形態として示すように、スプレーノズルを移動方式にしてもよい。
つまり、図6(b)に示すように、この塗布装置20B´では、上記実施形態と同様に、スプレーノズル25をそなえるが、スプレーノズル25を1つのみそなえ、スプレーノズル25を支持する支持部材27をトラバース装置28によって、圧胴3表面の近傍で圧胴3の軸心線方向に移動させることで、インキ非粘着性材料18を圧胴3の幅方向に隙間なく塗布することができるようになっている。もちろん、このトラバース装置28のスプレーノズル25を移動させる速度やスプレーノズル25の噴射量やスプレーノズル25の作動時間等は、所要量の非粘着性材料18が圧胴3表面に均一に塗布されるように設定されている。
かかる構成によれば、圧胴3を回転させながら適宜の時間スプレーノズル25及びトラバース装置28を作動させることで、単一のスプレーノズル25によって、圧胴3の表面に、容易で確実に、且つ所要の厚さにインキ非粘着性材料18を塗布することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態にかかる塗布装置を説明すると、図7はその塗布装置を模式的に示す図であって、(a)は模式的側面図、(b)は模式的正面図[(a)のB矢視図]である。
図7(a),(b)に示すように、この塗布装置20Cは、圧胴3表面に圧着するブレード36と、ブレード36に非粘着性材料を供給する非粘着性材料供給ノズル22とをそなえている。非粘着性材料供給ノズル22はブレード36の鉛直上方に配置されており、ブレード36の上面は非粘着性材料18の供給を受ける非粘着性材料受け面(以下、単に、受け面という)36aとして構成されている。この受け面36aは、圧胴3表面に圧着する一端部を下方にするように傾斜しており、供給された非粘着性材料18を圧胴3表面側に流下させ圧胴3表面に供給することができるようになっている。
また、ブレード36は圧胴3表面に押し当てられているので、圧胴3表面の余剰な非粘着性材料18の一部を払拭して、圧胴3表面の非粘着性材料18を所用の厚さに調整するようになっている。
なお、ブレード36の材質や形状は、金属製ローラ基材10表面に形成された凹凸構造を損なうことなく、塗布されたインキ非粘着性材料18の余剰分についてのみ除去できるものが好ましい。
本実施形態の塗布装置によれば、かかる構成により、圧胴3を回転させながら、非粘着性材料供給ノズル22からブレード36の受け面36aに非粘着性材料18を供給すると共に、ブレード36を圧胴3表面に押し当てることにより、圧胴3の表面に、容易で確実に、しかも所要の厚さにインキ非粘着性材料18を塗布することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態にかかる塗布装置を説明すると、図8はその塗布装置を模式的に示す側面図である。
本実施形態の塗布装置20Dは、図8に示すように、スプレー缶(エアゾル)37であって、インキ非粘着性材料18の供給は、スプレー缶37を手動操作すくことで行なうようになっている。
かかる構成によっても、圧胴3を回転させながら、スプレー缶37を操作して非粘着性材料18を噴霧供給することにより、圧胴3の表面に、容易で確実に、しかも所要の厚さにインキ非粘着性材料18を塗布することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態にかかる洗浄装置を説明すると、図9はその洗浄装置の要部(洗浄布)を模式的に示す側面図、図10はその洗浄装置の洗浄液供給装置の構成を説明する模式的側面図であって、(a)は第1構成例、(b)は第2構成例、(c)は第3構成例、(d)は第4構成例を示す。
図9に示すように、本実施形態にかかる洗浄装置30Aは、洗浄布31を布押し当てパッド32によって圧胴3表面に押し当てて、圧胴3表面を払拭するようになっている。ここでは、洗浄布31は圧胴3の幅方向をカバーできるように所要の幅を持っており、リール31aに巻回されていて、このリール31aから適宜送り出され、もう一つのリール31bに巻き取られるようになっている。したがって、常時、洗浄布31の汚れていない部分で洗浄をできるようになっている。また、圧胴3の回転方向に従い、リール31a、31bはそれぞれ逆の働きをする事も出来る。つまり、洗浄布31がリール31bに巻回されていて、このリール31bから適宜送り出され、もう一つのリール31aに巻き取られるように出来る。
このような洗浄布31には、洗浄液を含ませることが有効であり、洗浄液供給装置を設置することが好ましい。この洗浄液供給装置としては、例えば、図10(a)〜(d)に示すような構成のものが考えられる。
図10(a)に示す洗浄液供給装置は、洗浄布31の外側から洗浄布31に洗浄液39を噴射する洗浄液供給ノズル(スプレーノズル)33aを設けたものであり、図10(b)に示す洗浄液供給装置は、洗浄布31の内側から洗浄布31に洗浄液を噴射する洗浄液供給ノズル33bを設けたものである。
また、図10(c)に示す洗浄液供給装置34は、洗浄液供給ノズル34aと、この洗浄液供給ノズル34aから噴射された洗浄液を受ける塗布ローラ34bと、塗布ローラ34bに付着した過剰な洗浄液を除去する液切りローラ34cとからなり、洗浄布31に直接洗浄液を供給するのではなく、圧胴3表面に洗浄液を供給し、洗浄布31でこれをふき取りながら洗浄する構成になっている。
また、ここでは、洗浄液供給ノズル34aは、塗布ローラ34bと液切りローラ34cとの接触部に、その上方から洗浄液を噴射し、過剰な洗浄液は、塗布ローラ34bと液切りローラ34cとの接触部の上方に滞留し、液切りローラ34cにより厚さを調整された所要量の洗浄液のみが圧胴(シリンダ)3の表面に塗布されるようになっている。
なお、この洗浄液供給装置34はインキ非粘着材料供給装置20Aと併用する事も可能である。
図10(d)に示す洗浄装置では、洗浄液供給ノズル34aから直接圧胴3に洗浄液39を供給し、洗浄布31でこれを拭取りながら洗浄する構造になっている。
本実施形態の洗浄装置によれば、かかる構成により、圧胴3表面を確実に洗浄することができる。
なお、この洗浄液供給ノズル34aは、インキ非粘着剤塗布装置20B、或いは20B´と併用する事も可能である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態にかかる洗浄装置を説明すると、図11はその洗浄装置の要部(ブラシローラ)を模式的に示す側面図、図12はその洗浄装置に装備される洗浄液供給装置を模式的に示す図であって、(a)はその洗浄液供給装置の第1構成例を示し、(b)はその洗浄液供給装置の第2構成例及びブラシローラの構成を示し、(c)はその洗浄液供給装置の第3構成例を示し、(d)はその洗浄液供給装置の第4構成例を示し、(e)はその洗浄液供給装置の第5構成例を示す。
図11に示すように、この洗浄装置は、ブラシローラ38で構成されている。このブラシローラ38は、図12(b)に示すように、シャフト38aの外周にブラシ38bを突設されたものである。
洗浄液供給装置は、図12(a)に示すように、内部に洗浄液39を貯留されブラシ38bの下部を浸すことで洗浄液をブラシ38bに供給する洗浄液供給容器(液供給容器)39aにより構成するか、或いは、図12(b)に示すように、シャフト38の内部に、洗浄液39を流通させるようにして、シャフト38に設けた多数の孔38cからブラシ38bに洗浄液39を供給するようなものや、或いは、図12(c)に示すように、洗浄液供給ノズル39bから直接ブラシローラ38に洗浄液39を供給するものや、図12(d)に示すように洗浄液供給ノズル39bから直接圧胴3に洗浄液39を供給するもの、更には図12(e)に示すように前述の図10と同様に、洗浄液供給ノズル34aと、この洗浄液供給ノズル34aから噴射された洗浄液を受ける塗布ローラ34bと、塗布ローラ34bに付着した過剰な洗浄液を除去する液切りローラ34cとからなり、洗浄布31に直接洗浄液を供給するのではなく、圧胴3表面に洗浄液を供給し、洗浄布31でこれをふき取りながら洗浄する構成等、種々考えられる。
本実施形態の洗浄装置によれば、かかる構成により、圧胴3の表面を容易にしかも確実に洗浄することができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態にかかる洗浄手法を説明すると、図13はその洗浄手法を模式的に示す側面図である。
図13に示すように、本実施形態にかかる洗浄手法は、洗浄布(ウエス等)35によって手作業により、洗浄を行なうもので、洗浄布(ウエス等)35には、洗浄液を含ませている。
このように、単に手作業による洗浄であっても、圧胴3を使用状態のままで表面の洗浄を行なうことで、その後の、塗布工程による表面形成を、汚れを含むことなく適切に行なえる。
このように、本発明の印刷機の印刷胴の表面処理装置によれば、印刷胴を機上に使用状態に設置したままで、塗布装置によって印刷胴の表面にインキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を塗布することができるようになり、印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を容易に行なえるようになる。
特に、印刷胴を機上に設置したままで、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を印刷胴の表面に塗布することにより、必要に応じて印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を行なうことができる。
このため、必要に応じて印刷胴の表面へのインキ非粘着性材料の塗布を行なうことにより、印刷胴表面へのインキ付着防止効果を継続して得ることができるようになり、印刷品質を向上させることができる。
また、印刷胴の周囲に、印刷胴の表面を洗浄する洗浄装置を備えることにより、洗浄装置を用いて予め印刷胴の表面を洗浄した上で、印刷胴の表面にインキ非粘着性材料を塗布することができ、これにより、印刷品質を向上させることができる。
また、各色の毎に備えられた圧胴のインキ付着防止性能を均一に保つことも容易になる。また、セラミックジャケットを交換する方式に比べ、機械停止時間を大幅に短縮することができ、オペレータの負担も軽減される。
さらに、インキ非粘着性材料に、テフロン(登録商標)系樹脂等の紫外線に対して活性のない材料を用いることで、UV印刷での使用が可能となり、インキ非粘着性材料に、シリコーン系樹脂等を用いた場合にも、再塗布することにより、性能が低下する前に材料をリフレッシュすることを容易に行なえる。
[その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
たとえば、各実施形態にかかる印刷機は、枚葉オフセット両面印刷機であるが、本発明の適用できる印刷機は、これに限らず、片面印刷機にも、更にはオフセット輪転機にも適用しうる。
また、各実施形態では、インキを付着されやすい印刷胴として圧胴を例に説明したが、圧胴のほか、中間胴など、印刷用紙等の被印刷体が接触しうる、被印刷体の圧着・移送系に配置される各種ロール(印刷胴)の表面処理に適用しうる。
インキ非粘着性材料18は、低表面エネルギ性樹脂に限らず採用でき、特に、本発明の場合には、インキ非粘着性材料18の耐久性はあまり求められないので、種々の材料を適用しうる。
本発明の各実施形態にかかる印刷機の要部を模式的に示す側面図である。 本発明の各実施形態にかかる印刷胴の表面構造を模式的に示す断面図であって、(a)は拡大断面図、(b)はロール曲率が分かる程度にやや拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる塗布装置の要部(塗布ローラ)を模式的に示す側面図である。 本発明の第1実施形態にかかる塗布装置を模式的に示す側面図であって、(a)はその供給装置の第1構成例を示し、(b)はその供給装置の第2構成例を示し、(c)はその供給装置の第3構成例を示す。 本発明の第2実施形態にかかる塗布装置を模式的に示す側面図である。 本発明の第2実施形態にかかる塗布装置を模式的に示す正面図(図5のA矢視図)であって、(a)はそのスプレーノズルを固定方式にしたスプレーノズルの第1支持形態を示し、(b)はそのスプレーノズルを移動方式にしたスプレーノズルの第2支持形態を示す。 本発明の第3実施形態にかかる塗布装置を模式的に示す図であって、(a)は模式的側面図、(b)は模式的正面図[(a)のB矢視図]である。 本発明の第4実施形態にかかる塗布装置を模式的に示す側面図である。 本発明の第5実施形態にかかる洗浄装置の要部(洗浄ブラシ)を模式的に示す側面図である。 本発明の第5実施形態にかかる洗浄装置の洗浄液供給装置の構成を説明する模式的側面図であって、(a)は第1構成例、(b)は第2構成例、(c)は第3構成例、(d)は第4構成例を示す。 本発明の第6実施形態にかかる洗浄装置の要部(ブラシローラ)を模式的に示す側面図である。 本発明の第6実施形態にかかる洗浄装置に装備される洗浄液供給装置を模式的に示す図であって、(a)はその洗浄液供給装置の第1構成例を示し、(b)はその洗浄液供給装置の第2構成例及びブラシローラの構成を示し、(c)はその洗浄液供給装置の第3構成例を示し、(d)はその洗浄液供給装置の第4構成例を示し、(e)はその洗浄液供給装置の第5構成例を示す。 本発明の第7実施形態にかかる洗浄装置を模式的に示す側面図である。 従来技術の印刷胴の表面構造を模式的に示す断面図である。 印刷胴へのインキ付着状況を説明する印刷胴表面の模式的拡大図であって、(a)は印刷胴の相互間でのインキ転写状態を示し、(b)は印刷用紙から印刷胴へのインキ転写状態を示す。
符号の説明
1 版胴
1a 刷版
2 ブランケット胴(ゴム胴)
3 印刷胴としての圧胴(シリンダ)
4 印刷用紙
10 可塑性金属基材
11 金属溶射層
12 多孔質のセラミック溶射層
13 低表面エネルギ性樹脂層
14 複合被覆皮膜
15 樹脂フィルム
16 接着剤
17 セラミック粒子
18 インキ非粘着性材料
19 外装被覆体
20,20A〜20D 塗布装置
21 塗布ローラ(インキ非粘着性材料供給ローラ)
22 非粘着性材料供給ノズル
23 液切りローラ
23a 液掻き上げローラ
24 非粘着性材料供給容器(液供給容器)
25 スプレーノズル
26,27 支持部材
28 トラバース装置
30,30A,30B 洗浄装置
31 洗浄布
31a,31b リール
32 布押し当てパッド
33a,33b,34a 洗浄液供給ノズル(スプレーノズル)
34 洗浄液供給装置
34b 塗布ローラ
34c 液切りローラ
35 洗浄布
36 ブレード
37 スプレー缶(エアゾル)
38 ブラシローラ
38a シャフト
38b ブラシ
38c 孔
39 洗浄液
39a 洗浄液供給容器(液供給容器)
39b 洗浄液供給ノズル

Claims (22)

  1. 印刷機においてインキが粘着可能な印刷胴の周囲に、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に塗布する塗布装置が配設されている
    ことを特徴とする、印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  2. 該印刷機は両面印刷機であって、上記のインキが粘着可能な印刷胴は、印刷された紙面が圧接する印刷胴である
    ことを特徴とする、請求項1記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  3. 該印刷胴は圧胴であることを特徴とする、請求項1又は2記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  4. 該インキ非粘着性材料を塗布される該印刷胴の表面は、クロムメッキ処理を施された平滑表面であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  5. 該インキ非粘着性材料を塗布される該印刷胴の表面は、凹凸構造を持つ表面で構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  6. 該凹凸構造は、溶射若しくはブラスト処理若しくは化学処理により形成されていることを特徴とする、請求項5記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  7. 該凹凸構造は、セラミックの粒子を接着固定することにより形成されていることを特徴とする、請求項5記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  8. 該凹凸構造は、印刷機の印刷胴に直接形成されていることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  9. 該凹凸構造は、凹凸構造を形成した金属基材を印刷機の印刷胴に被覆することにより形成されていることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  10. 該インキ非粘着性材料は、シリコーン系樹脂又はテフロン(登録商標)系樹脂を含む高分子材料、或いは、アルコール又はグリセリンを含む低分子材料であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  11. 該塗布装置は、該インキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に供給するインキ非粘着性材料供給ローラをそなえていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  12. 該塗布装置は、該インキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に噴射するスプレーをそなえていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  13. 該スプレーは、該印刷胴の軸方向に移動可能な可動式スプレーであることを特徴とする、請求項12記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  14. 該印刷胴の周囲に、該印刷胴の表面を洗浄する洗浄装置が備えられていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  15. 該洗浄装置は、洗浄液を該印刷胴の表面を払拭するブラシローラをそなえていることを特徴とする、請求項14記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  16. 該洗浄装置は、該印刷胴の表面に押し当てられながら該印刷胴の表面を払拭するパッドをそなえていることを特徴とする、請求項14記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  17. 該洗浄装置は、洗浄液を該印刷胴の表面に供給する洗浄液供給装置をそなえていることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理装置。
  18. 印刷機においてインキが粘着可能な印刷胴の表面を処理する印刷機の印刷胴の表面処理方法であって、
    該印刷胴を機上に設置したままで、インキの粘着を防止するインキ非粘着性材料を該印刷胴の表面に塗布する塗布工程を実施する
    ことを特徴とする、印刷機の印刷胴の表面処理方法。
  19. 該印刷機は両面印刷機であって、上記のインキが粘着可能な印刷胴は、印刷された紙面が圧接する印刷胴である
    ことを特徴とする請求項18記載の印刷機の印刷胴の表面処理方法。
  20. 該塗布工程の前に、該印刷胴を機上に設置したままで、該印刷胴の表面を洗浄する洗浄工程を実施することを特徴とする、請求項18又は19記載の印刷機の印刷胴の表面処理方法。
  21. 該塗布工程は、予め定めた期間に応じて定期的に行なうことを特徴とする、請求項18〜20のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理方法。
  22. 該塗布工程における該インキ非粘着性材料の塗布は、該印刷胴の周囲に配設された塗布装置により行なうことを特徴とする、請求項18〜21のいずれか1項に記載の印刷機の印刷胴の表面処理方法。
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