JP2023018749A - 防曇剤組成物、及び該組成物から形成される防曇膜を有する防曇性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】防曇性、透明性、平滑性、密着性、耐水性、及びUV照射後の防曇性に優れる防曇膜が形成でき、さらに塗装、乾燥及び加熱硬化を行う際のソルベントクラックが抑制できる防曇剤組成物を提供すること。【解決手段】ポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、無機粒子(C)、レベリング剤(D)及び水(E)を含有する防曇剤組成物であり、前記レベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物である防曇剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、防曇剤組成物、該組成物から形成される防曇膜を有する防曇性物品に関する。
自動車用ランプ、街灯、監視カメラ、サングラスや保護メガネ等のレンズにおいて、大気や吐息に含まれる水分等の結露により曇りが生じることがある。その結果、輝度の低下や視界不良等の不具合が生じる場合がある。このようなレンズの曇りを防ぐために、曇りが発生する部位に防曇剤を塗布する方法が知られている(特許文献1~4)。これらの防曇剤から得られる防曇膜は防曇性に加え、主に意匠性や輝度の観点から透明性と平滑性、耐久性の観点から密着性と耐水性等が求められる。また、防曇膜の形成工程において、基材に塗装、乾燥及び加熱硬化を行った際に生じるソルベントクラック(有機溶剤が基材を侵食し、基材に割れ、及び、ひびが発生する現象)の抑制等が求められる。
しかし、特許文献1では、耐水性及びソルベントクラックの抑制が不十分であり、特許文献2では、透明性、平滑性及びソルベントクラックの抑制が不十分であった。また、特許文献3及び4では、得られる防曇膜を紫外線(UV)に晒される用途に使用した場合に、防曇性が低下する不具合が発生する場合があった。この原因として、特許文献3及び4で具体的に開示された防曇剤組成物は、平滑性を向上させるためのレベリング剤として分子量の大きいポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを含有しており、これがUV照射によって分解し、疎水性の分解物が生成し、防曇性を低下させていることが推定された。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、防曇性、透明性、平滑性、密着性、耐水性、及びUV照射後の防曇性に優れる防曇膜が形成でき、さらに塗装、乾燥及び加熱硬化を行う際のソルベントクラックが抑制できる防曇剤組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記防曇剤組成物から形成される防曇膜を有する防曇性物品を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、ポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、無機粒子(C)、レベリング剤(D)及び水(E)を含有する防曇剤組成物であり、前記レベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物であることを特徴とする防曇剤組成物に関する。
また、本発明は、基材上に、前記防曇剤組成物から形成される防曇膜を有する防曇性物品に関する。
本発明の防曇剤組成物、防曇膜及び防曇性物品における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。ただし、本発明は、この作用メカニズムに限定して解釈されない。
本発明の防曇剤組成物は、ポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、無機粒子(C)、レベリング剤(D)及び水(E)を含有し、前記レベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物である。ポリオール(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)により架橋構造を形成させることから、耐水性に優れた防曇膜が形成できる防曇剤組成物を得ることができる。また、本発明の防曇剤組成物は無機粒子(C)を含むことにより、防曇膜の耐水性をさらに高めることができる。さらに、重量平均分子量が2500以下であり、ポリアルキレングリコール基を有するシリコーン系化合物であるレベリング剤(D)を含むことで、より平滑性が高く、またUV照射後の防曇性に優れた防曇膜が形成される。さらに、前記無機粒子(C)と前記レベリング剤(D)を併用することで防曇膜の長期耐湿試験後の密着性が高められる。さらに本発明の防曇剤組成物は、水(E)を含むことにより、有機溶剤の含有量が低減されることから、基材に対するソルベントクラックを抑制することができる。
本発明の防曇剤組成物は、ポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、無機粒子(C)、レベリング剤(D)及び水(E)を含有し、前記レベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物である。
<数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定条件>
本発明において、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、GPC法にて下記条件にて求めた。
分析装置:HLC-8320GPC(東ソ-(株)社製)
ガードカラム:TSKgel guardcolumn SuperMP(HZ)M(東ソー(株)社製)
第1カラム:TSKgelcolumn multiporeHZ-M(東ソー(株)社製)
第2カラム:TSKgelcolumn multiporeHZ-M(東ソー(株)社製)
検出器:示唆屈折計
カラムの温度:40℃
展開溶剤:テトラヒドロフラン
基準物質:ポリスチレン
流速:0.350mL/min
サンプル濃度:0.2質量%
注入量:10μL
本発明において、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、GPC法にて下記条件にて求めた。
分析装置:HLC-8320GPC(東ソ-(株)社製)
ガードカラム:TSKgel guardcolumn SuperMP(HZ)M(東ソー(株)社製)
第1カラム:TSKgelcolumn multiporeHZ-M(東ソー(株)社製)
第2カラム:TSKgelcolumn multiporeHZ-M(東ソー(株)社製)
検出器:示唆屈折計
カラムの温度:40℃
展開溶剤:テトラヒドロフラン
基準物質:ポリスチレン
流速:0.350mL/min
サンプル濃度:0.2質量%
注入量:10μL
<ポリオール(A)>
本発明のポリオール(A)は、前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)とウレタン結合することで、硬化被膜を形成する。前記ポリオール(A)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
本発明のポリオール(A)は、前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)とウレタン結合することで、硬化被膜を形成する。前記ポリオール(A)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ポリオール(A)はイソシアネートとウレタン結合可能な水酸基を含有する化合物であれば特に限定されない。前記ポリオール(A)としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリエーテルポリオール、ビスフェノール構造を有するビスフェノールポリオール、ポリアミド構造を有するポリアミドポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン構造を有するポリウレタンポリオール、(メタ)アクリルポリオール等が挙げられる。これらの中でも、防曇膜の透明性を向上させる観点から(メタ)アクリルポリオールが好ましい。
前記(メタ)アクリルポリオールは水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体であることが好ましい。前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体は、水酸基を有するビニル系単量体と共重合可能な水酸基を有しないビニル系単量体を含む単量体混合物から得られる共重合体であってもよい。
前記水酸基を有するビニル系単量体の具体例としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール等のポリアルキレンポリオールと(メタ)アクリル酸とのエステル;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとε-カプロラクトンとの付加物等が挙げられる。
これらの中でも、無機粒子(C)との相溶性を向上させ、防曇膜の透明性を高める観点からヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとε-カプロラクトンとの付加物が好ましい。
前記水酸基を有しないビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリート、セシル(メタ)アクリレート)シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチル(メタ)アクリルアミド、ジオクチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクロイルモルフォリン、(メタ)アリルモルフォリン等のモルフォリン含有ビニル化合物;スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム、t-ブチル(メタ)アクリルアミドスルホン酸、t-ブチル(メタ)アクリルアミドスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等の(メタ)アクリル酸又はそれらの塩化合物;グリシジル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;末端メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、末端メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体は防曇膜の親水性、透明性及び耐水性を向上させる観点から一般式(1):
(一般式(1)中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2及びR3は、独立して、炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。)で表されるN,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド単量体(a-1)と、一般式(2):
(一般式(2)中、R4は水素原子又はメチル基であり、nは1~10の整数である。)で表されるε-カプロラクトン付加ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート単量体(a-2)と、一般式(3):
(一般式(3)中、R5は水素原子又はメチル基であり、R6は炭素数1~22の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基である。)で表される炭化水素基を有する(メタ)アクリレート単量体(a-3)を含む単量体混合物(a)から得られる(メタ)アクリレート共重合体であることが好ましい。
前記一般式(1)中、前記炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、t-アミル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。防曇膜の防曇性能を高めることができる観点から、前記アルキル基は、炭素数1~4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基がさらに好ましい。前記単量体(a-1)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記一般式(2)中、防曇膜の透明性を高めることができる観点から、nは1~5の整数であることが好ましい。前記単量体(a-2)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
一般式(3)中、前記炭素数1~22の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、t-アミル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、イソボルニル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等のアルキル基;オレイル基等のアルケニル基;フェニル基等のアリール基等が挙げられる。前記炭化水素基は、防曇膜の耐水性を高めることができる観点から、炭素数2~18の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基であることが好ましく、炭素数4~16の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基であることがより好ましい。前記単量体(a-3)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記単量体(a-1)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、20~90質量部であることが好ましい。前記単量体(a-1)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、30質量部以上であることがより好ましく、40質量部以上であることがさらに好ましく、50質量部以上であることがよりさらに好ましく、そして、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、80質量部以下であることがより好ましく、70質量部以下であることがさらに好ましい。
前記単量体(a-2)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、5~50質量部であることが好ましい。前記単量体(a-2)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、防曇膜の透明性を向上させる観点から、10質量部以上であることがより好ましく、15質量部以上であることがさらに好ましく、そして、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、40質量部以下であることがより好ましく、35質量部以下であることがさらに好ましい。
前記単量体(a-3)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、1~40質量部であることが好ましい。前記単量体(a-3)は、前記単量体(a-1)、前記単量体(a-2)、及び前記単量体(a-3)の合計100質量部において、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、3質量部以上であることがより好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましく、そして、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、35質量部以下であることがより好ましく、30質量部以下であることがさらに好ましい。
前記単量体混合物(a)は、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、さらに、一般式(4):
(一般式(4)中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレート単量体(a-4)、及び/又は一般式(5):
(一般式(5)中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。)で表される水酸基を有する(メタ)アクリルアミド単量体(a-5)を含んでいてもよい。前記単量体(a-4)及び前記単量体(a-5)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記単量体(a-4)及び前記単量体(a-5)からなる群より選ばれる1種以上を使用する場合は、防曇膜の密着性を高める観点から単量体(a-4)、単量体(a-5)またはそれらの混合物は単量体混合物(a)100質量部に対して、30質量部以下であることが好ましい。
<水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体の製造方法>
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体は、上記の各単量体(単量体混合物)を重合することにより得られる。共重合体の構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれの構造であってもよいが、防曇性をはじめとする防曇剤組成物の効果を向上させることができると共に、防曇剤組成物を容易に調製することができるという観点からランダム共重合体が好ましい。共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル重合法、カチオン重合法、アニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、等の公知の各種重合方法が採用されるが、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能面より、ラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合法としては、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が採用されるが、重合後にそのまま防曇剤組成物として使用することができる点で溶液重合法が好ましい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体は、上記の各単量体(単量体混合物)を重合することにより得られる。共重合体の構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれの構造であってもよいが、防曇性をはじめとする防曇剤組成物の効果を向上させることができると共に、防曇剤組成物を容易に調製することができるという観点からランダム共重合体が好ましい。共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル重合法、カチオン重合法、アニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、等の公知の各種重合方法が採用されるが、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能面より、ラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合法としては、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が採用されるが、重合後にそのまま防曇剤組成物として使用することができる点で溶液重合法が好ましい。
前記溶液重合法に用いる重合溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、i-プロパノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ-ルモノエチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のアルコールエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤等が挙げられる。これらの中でも、水、アルコール系溶剤、アルコールエーテル系溶媒が好ましい。前記重合溶剤は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤は、一般的に使用される有機過酸化物、アゾ化合物等を使用することができる。前記有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-ヘキサノエートレート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ヘキシルパーオキシピバレート等が挙げられる。前記アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル等が挙げられる。前記ラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、前記単量体混合物100質量部に対して0.01~5質量部であることが好ましい。前記ラジカル重合開始剤は、反応容器中に滴下しながら重合を行うことが重合発熱を制御しやすくなる点で好ましい。重合反応を行う温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜変更されるが、工業的に製造を行う上で好ましくは30~150℃、より好ましくは40~100℃である。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体の数平均分子量(Mn)は、防曇膜に耐水性を付与する観点から、3,000以上であることが好ましく、5、000以上であることがより好ましく、そして、防曇剤組成物の塗装性及びハンドリング性を高める観点から、300,000以下であることが好ましく、200,000以下であることがより好ましい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体100質量部中に含まれるOHmolは、以下の式にて算出される。
式:{水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体を構成する単量体の合計100質量部における、水酸基を有する単量体の質量部}/{水酸基を有する単量体の分子量}
式:{水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体を構成する単量体の合計100質量部における、水酸基を有する単量体の質量部}/{水酸基を有する単量体の分子量}
<ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)>
本発明のブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ブロック化イソシアネート基を2つ以上有する化合物である。前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
本発明のブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ブロック化イソシアネート基を2つ以上有する化合物である。前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4'-ジイソシアネート等や、それらのビウレット体、イソシアヌレート体、トリメチロールプロパンのアダクト体のようなポリイソシアネート誘導体に含有するイソシアネート基をブロック化剤でブロックして製造したもの等が挙げられる。
前記ブロック化剤の例としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール等のアルコール類;ホルムアミドオキシム、アセタルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;ジメチルピラゾ-ル、ジエチルピラゾ-ル、ジイソプロピルピラゾール等のピラゾール類;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピル、マロン酸ジブチル等のマロン酸ジアルキル類等が挙げられる。前記ブロック化剤由来は、低温かつ短時間で硬化できる観点から、ピラゾ-ル類、オキシム類、マロン酸ジアルキル類が好ましく、ジメチルピラゾール、ジエチルピラゾール、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルがより好ましい。
前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の市販品の例として、商品名:「デュラネートMF-K60B」、「デュラネートSBB-70P」、「デュラネートSBN-70D」、「デュラネートMF-B60B」、「デュラネート17B-60P」、「デュラネートTPA-B80E」、「デュラネートE420-B80B」、「デュラネートWM44-L70G」(以上、旭化成(株)社製)、商品名:「Aqua BI200」、「Aqua BI220」(以上、Baxenden社製)、商品名:「メイカネートCX」、「SU268A」(以上、明成化学(株)社製)、商品名:「コロネートBI-301」、「コロネート2507」、「コロネート2554」(以上、東ソー(株)社製)等が挙げられる。
前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、透明性の観点からブロック化イソシアネート基を有するビニル系単量体の重合体であることが好ましい。前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体は、ブロック化イソシアネート基を有するビニル系単量体と、共重合可能なブロック化イソシアネート基を有しないビニル系単量体混合物から得られる共重合体であってもよい。
前記ブロック化イソシアネート基を有するビニル系単量体としては、例えば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソシアネートエチル(メタ)アクリルアミド、イソシアネートプロピル(メタ)アクリレート、イソシアネートプロピル(メタ)アクリルアミド、イソシアネートブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートブチル(メタ)アクリルアミド等のイソシアネート基を有するビニル系単量体をブロック化剤でブロックした化合物が挙げられる。前記ブロック化剤としてはアルコール類、オキシム類、活性メチレン、ピラゾール類が挙げられ、脱ブロックの効率からオキシム類、活性メチレン、ピラゾール類が好ましい。オキシム類としては特に限定なく、例えば、ホルムアミドオキシム、アセタルドオキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等が、活性メチレン類としては特に限定なくマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトン等が、ピラゾール類としては、ジメチルピラゾ-ル、ジエチルピラゾ-ル、ジイソプロピルピラゾール等が挙げられる。
前記ブロック化イソシアネート基を有しないビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリート、セシル(メタ)アクリレート)シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチル(メタ)アクリルアミド、ジオクチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクロイルモルフォリン、(メタ)アリルモルフォリン等のモルフォリン含有ビニル化合物;スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム、t-ブチル(メタ)アクリルアミドスルホン酸、t-ブチル(メタ)アクリルアミドスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等の(メタ)アクリル酸又はそれらの塩化合物;グリシジル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート;ポリシロキサン含有(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;末端メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、末端メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体は、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、一般式(6):
(一般式(6)中、R11は水素原子又はメチル基であり、R12及びR13は、独立して、炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。)で表されるN,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド単量体(b-1)と、
一般式(7):
(式(7)中、R14は水素原子又はメチル基であり、R15はブロック化剤由来の残基である。)で表されるブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート単量体(b-2)と、
一般式(8):
(一般式(8)中、R16は水素原子又はメチル基であり、R17は炭素数1~22の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基である。)で表される炭化水素基を有する(メタ)アクリレート単量体(b-3)を含む単量体混合物(b)から得られる(メタ)アクリレート共重合体であることが好ましい。
一般式(7):
一般式(8):
前記一般式(6)中、前記炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、t-アミル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。防曇膜の防曇性能を高めることができる観点から、前記アルキル基は、炭素数1~4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、メチル基がさらに好ましい。前記単量体(b-1)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記一般式(7)中、前記ブロック化剤由来の残基としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール等のアルコール類;ホルムアミドオキシム、アセタルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;ジメチルピラゾ-ル、ジエチルピラゾ-ル、ジイソプロピルピラゾール等のピラゾール類;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピル、マロン酸ジブチル等のマロン酸ジアルキル類等が挙げられる。前記ブロック化剤由来の残基は、低温かつ短時間で硬化できる観点から、ピラゾ-ル類、オキシム類、マロン酸ジアルキル類が好ましく、ジメチルピラゾール、ジエチルピラゾール、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルがより好ましい。前記単量体(b-2)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記一般式(8)中、前記炭素数1~22の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、t-アミル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、イソボルニル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等のアルキル基;オレイル基等のアルケニル基;フェニル基等のアリール基等が挙げられる。前記炭化水素基は、防曇膜の耐水性を高めることができる観点から、炭素数2~18の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基であることが好ましく、炭素数4~16の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素基であることがより好ましい。前記単量体(b-3)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、前記単量体(b-1)が20~90質量部であることが好ましい。前記単量体(b-1)は、前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)、及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、30質量部以上であることがより好ましく、40質量部以上であることがさらに好ましく、そして、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、80質量部以下であることがより好ましく、70質量部以下であることがさらに好ましい。
前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、前記単量体(b-2)が5~50質量部であることが好ましい。前記単量体(b-2)は、前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)、及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、10質量部以上であることがより好ましく、そして、防曇膜の密着性を向上させる観点から、45質量部以下であることがより好ましく、35質量部以下であることがさらに好ましい。
前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、前記単量体(b-3)が1~40質量部であることが好ましい。前記単量体(b-3)は、前記単量体(b-1)、前記単量体(b-2)、及び前記単量体(b-3)の合計100質量部において、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、5質量部以上であることがより好ましく、10質量部以上であることがさらに好ましく、そして、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、35質量部以下であることがより好ましく、30質量部以下であることがさらに好ましい。
前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、35質量部以上300質量部以下であることが好ましい。前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、前記ポリオール(A)100質量部に対して、50質量部以上であることが好ましく、70質量部以上であることがより好ましく、そして、密着性を向上させる観点から、250質量部以下であることが好ましく、200質量部以下であることがより好ましい。
また、前記ポリオール(A)と前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)に含まれるブロック化イソシアネート基のブロック化剤が脱ブロック後に生成されるイソシアネート基含有量(NCO)と、前記ポリオール(A)の水酸基含有量(OH)とのNCO/OH比(以下、NCO/OH比)が0.2~2.5の範囲内であることが好ましい。防曇膜の耐水性を向上させる観点から、上記のNCO/OH比が0.3以上であることがより好ましく、NCO/OH比が0.5以上であることがさらに好ましく、そして、密着性を向上させる観点から、NCO/OH比が2.0以下であることがより好ましく、NCO/OH比が1.5以下であることがさらに好ましい。
<ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体の製造方法>
本発明のブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体は、上記の各単量体(単量体混合物)を重合することにより得られる。共重合体の構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれの構造であってもよいが、防曇性をはじめとする防曇剤組成物の効果を向上させることができると共に、防曇剤組成物を容易に調製することができるという観点からランダム共重合体が好ましい。共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル重合法、カチオン重合法、アニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、等の公知の各種重合方法が採用されるが、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能面より、ラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合法としては、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が採用されるが、重合後にそのまま防曇剤組成物として使用することができる点で溶液重合法が好ましい。
本発明のブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体は、上記の各単量体(単量体混合物)を重合することにより得られる。共重合体の構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体のいずれの構造であってもよいが、防曇性をはじめとする防曇剤組成物の効果を向上させることができると共に、防曇剤組成物を容易に調製することができるという観点からランダム共重合体が好ましい。共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル重合法、カチオン重合法、アニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、等の公知の各種重合方法が採用されるが、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能面より、ラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合法としては、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が採用されるが、重合後にそのまま防曇剤組成物として使用することができる点で溶液重合法が好ましい。
前記溶液重合法に用いる重合溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、i-プロパノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ-ルモノエチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のアルコールエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤等が挙げられる。これらの中でも、水、アルコール系溶剤、アルコールエーテル系溶媒が好ましい。前記重合溶剤は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤は、一般的に使用される有機過酸化物、アゾ化合物等を使用することができる。前記有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-ヘキサノエートレート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ヘキシルパーオキシピバレート等が挙げられる。前記アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル等が挙げられる。前記ラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、前記単量体混合物100質量部に対して0.01~5質量部であることが好ましい。前記ラジカル重合開始剤は、反応容器中に滴下しながら重合を行うことが重合発熱を制御しやすくなる点で好ましい。重合反応を行う温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜変更されるが、工業的に製造を行う上で好ましくは30~150℃、より好ましくは40~100℃である。
前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体の数平均分子量(Mn)は、防曇膜に耐水性を付与する観点から、1,000以上であることが好ましく、3,000以上であることがより好ましく、そして、防曇剤組成物の塗装性及びハンドリング性を高める観点から、300,000以下であることが好ましく、200,000以下であることがより好ましい。
前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体100質量部中に含まれるNCOmolは、以下の式にて算出される。
式:{前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体を構成する単量体の合計100質量部における、ブロック化イソシアネート基を有する単量体の質量部}/{ブロック化イソシアネート基を有する単量体の分子量}
式:{前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体を構成する単量体の合計100質量部における、ブロック化イソシアネート基を有する単量体の質量部}/{ブロック化イソシアネート基を有する単量体の分子量}
<無機粒子(C)>
本発明の無機粒子(C)は、MOx化学組成式で示される無機酸化物粒子が、媒体に分散してコロイドを形成した状態のものである。Mの例としては、銀、銅、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、亜鉛、ニッケル等が挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ケイ素酸化物(シリカ)、チタン酸化物(チタニア)、アルミニウム酸化物(アルミナ)が好ましく、シリカが特に好ましい。
本発明の無機粒子(C)は、MOx化学組成式で示される無機酸化物粒子が、媒体に分散してコロイドを形成した状態のものである。Mの例としては、銀、銅、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、亜鉛、ニッケル等が挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ケイ素酸化物(シリカ)、チタン酸化物(チタニア)、アルミニウム酸化物(アルミナ)が好ましく、シリカが特に好ましい。
前記無機粒子(C)の媒体としては、例えば、メタノ-ル、エタノ-ル、i-プロピルアルコ-ル、n-ブタノ-ル、キシレン、ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。これらの中でも、メタノ-ル、エタノ-ル、水が好ましく、水がより好ましい。
前記無機粒子(C)は、粒子の表面が、シラン化合物等の表面処理剤で修飾されたものであってもよい。無機粒子は(C)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記無機粒子(C)は、平均粒子径が10~100nmであることが好ましく、10~30nmであることがより好ましい。前記平均粒子径は、平均一次粒子径であり、動的光散乱法によって測定される体積基準粒度分布のメジアン径(D50)で示される。平均粒子径が10nm未満であると得られる防曇膜の基材との密着性が低下する傾向があり、100nmを超えると、得られる防曇膜の透明性が低下する傾向にある。また、前記無機粒子は(C)の形状としては、粒子状、鎖状、パールネックレス状等が挙げられる。これらの中でも、防曇膜の透明性を高めることができる点で、形状は粒子状であることが好ましい。
前記無機粒子(C)は市販品としては、例えば、シリカでは、商品名:「スノーテックス-XS」、「スノーテックス-S」、「スノーテックス-30」、「スノーテックス-50-T」、「スノーテックス-30L」、「スノーテックス-YL」、「スノーテックス-ZL」、「スノーテックスMP-1040」、「スノーテックス-UP」、「スノーテックス-PS-S」、「スノーテックス-PS-M」、「スノーテックス-OXS」、「スノーテックス-OS」、「スノーテックス-O」、「スノーテックス-O-40」、「スノーテックス-OL」、「スノーテックス-OYL」、「スノーテックス-OUP」、「スノーテックス-PS-SO」、「スノーテックス-PS-MO」、「スノーテックス-NXS」、「スノーテックス-NS」、「スノーテックス-N」、「スノーテックス-N-40」、「スノーテックス-CXS」、「スノーテックス-C」、「スノーテックス-CM」、「スノーテックス-AK」、「スノーテックス-AK-L」、「スノーテックス-AK-Y」(以上、日産化学(株)社製)、アルミナでは、商品名:「アルミナゾル-10A」、「アルミゾル-A2」(以上、川研ファインケミカル(株)社製、チタニアでは、商品名:「タイノックA-6」、「タイノックM-15」、「タイノックM-6」(以上、多木化学(株)社製)等が挙げられる。これらの中でも、平均粒子径が10~100nmであり、かつ、形状が粒子状である、「スノーテックス-O」、「スノーテックス-O-40」、「スノーテックス-OL」、「スノーテックス-OYL」、「スノーテックス-N」、「スノーテックス-N-40」が好ましく、平均粒子径が10~30nmであり、かつ、形状が粒子状である、「スノーテックス-O」、「スノーテックス-O-40」、「スノーテックス-N」、「スノーテックス-N-40」がより好ましい。
前記無機粒子(C)は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、80質量部以上600質量部以下であることが好ましい。前記無機粒子(C)は、防曇膜の耐水性を向上させる観点から、前記共重合体(A)100質量部に対して、100質量部以上であることが好ましく、150質量部以上であることがより好ましく、そして、密着性及び透明性を向上させる観点から、400質量部以下であることが好ましく、300質量部以下であることがより好ましい。
<レベリング剤(D)>
本発明のレベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物である。前記レベリング剤(D)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
本発明のレベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物である。前記レベリング剤(D)は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記レベリング剤(D)の重量平均分子量が2500以下である場合、UVが照射されることでレベリング剤(D)が分解した際に、生成した分解物が揮発しやすいため、疎水性の化合物が防曇膜に残存せず、防曇性の低下が抑制される。よって、前記レベリング剤(D)はUV照射後の防曇性の向上効果がある。また、前記レベリング剤(D)は、適切な分子量のシロキサン部位とポリアルキレングリコール基を有しているために、防曇膜に含有する無機粒子(B)と有機基材とのバインダーとして作用する。よって、前記レベリング剤(D)は、適当量を添加した場合に得られた防曇膜の長期耐湿試験後の密着性の向上効果がある。
前記レベリング剤(D)の重量平均分子量は、UV照射後の防曇性を向上させる観点から2000以下が好ましく、1800以下がより好ましく、そして、より平滑性の良好な防曇膜が得られる観点から、500以上が好ましく、700以上がより好ましい。
前記レベリング剤(D)のポリアルキレングリコール基のアルキレン部位は特に限定させるものではなく、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられ、分岐構造を有してもよい。また、2種類以上のアルキレングリコールの共重合体であってもよい。前記レベリング剤(D)のポリアルキレングリコール基は、より平滑性の良好な防曇膜が得られるという観点から、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基、及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合により得られる基からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。また、前記シリコーン系化合物としては、トリシロキサン骨格を有するシリコーン系化合物がより好ましい。
前記レベリング剤(D)の市販品としては、商品名:「BYK345」、「BYK347」、「BYK348」、「BYK349」、「BYK3450」、「BYK3541」(以上、ビックケミー社製)、「Silwet L 77」(モメンティブ社製)、「TEGO WET240」、「TEGO WET 250」、「TEGO WET 260」、「TEGO WET KL245」(以上、エボニック社製)等が挙げられ、この中でもトリシロキサン骨格を有する「BYK3450」、「BYK3541」、「Silwet L 77」、TEGO WET240」、「TEGO WET 250」、「TEGO WET 260」、「TEGO WET KL245」等がより好ましい。
前記レベリング剤(D)は、より平滑性の良好な防曇膜が得られるという観点から前記ポリオール(A)100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることがよりさらに好ましく、そして、防曇膜の透明性とUV照射後の防曇性を向上させる観点から、前記ポリオール(A)100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることがさらに好ましく、また、長期耐湿試験後の密着性を向上させる観点から、前記ポリオール(A)100質量部に対して、0.25質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
<水(E)>
本発明の水(E)は、イオン交換水、蒸留水、工業用水等の水を主成分とする媒体である。
本発明の水(E)は、イオン交換水、蒸留水、工業用水等の水を主成分とする媒体である。
前記水(E)は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、650質量部以上であることが好ましい。前記水(E)は、防曇剤組成物の粘度を低下させ、塗装作業性を向上させる観点から、前記ポリオール(A)100質量部に対して、1000質量部以上であることが好ましく、そして、防曇剤組成物の粘度を適正に保ち、塗装作業性を向上させる観点から、4500質量部以下であることが好ましく、3500質量部以下であることがより好ましい。
<界面活性剤(F)>
本発明の防曇剤組成物は、防曇性を高める観点から、界面活性剤(F)を添加してもよい。
本発明の防曇剤組成物は、防曇性を高める観点から、界面活性剤(F)を添加してもよい。
前記界面活性剤(F)は、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤からなる群より選ばれる1種類の単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪酸アルカリ金属塩等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等の高級アルコール硫酸エステル類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルホスフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンサルフェート塩;パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のフッ素含有アニオン系界面活性剤が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、例えば、エタノールアミン類、ラウリルアミンアセテート、トリエタノールアミンモノ蟻酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩等のアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノール、ポリオキシエチレンノニルフェノール等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート等のポリオキシエチレンアシルエステル類;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル類;シュガーエステル類、セルロースエーテル類等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ジメチルアルキルラウリルベタイン、ジメチルアルキルステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の脂肪酸型両性イオン系界面活性剤;ジメチルアルキルスルホベタインのようなスルホン酸型両性イオン系界面活性剤;アルキルグリシン等が挙げられる。
前記界面活性剤(F)は、比較的少量で良好な防曇性能が得られる観点から、アニオン系面活性剤の単独、アニオン系界面活性剤とカチオン系界面活性剤の併用、又はアニオン系界面活性剤と両性界面活性剤の併用が好ましい。とくに、アニオン系界面活性剤がフッ素含有アニオン系界面活性剤である場合に、防曇膜の水に対する表面張力をより良好に低下させることができるため、より高い防曇性能が得られる。
前記界面活性剤(F)は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、1質量部以上35質量部以下であることが好ましい。前記界面活性剤は、防曇膜の防曇性を向上させる観点から、前記ポリオール(A)100質量部に対して、3質量部以上であることがより好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましく、そして、透明性を向上させる観点から、30質量部以下であることがより好ましく、25質量部以下であることがさらに好ましい。
本発明の防曇剤組成物は、塗装作業性を良好にする観点、あるいはポリオール(A)を合成する際の重合反応溶剤として使用する観点から、防曇剤組成物中に有機溶剤を含有していてもよい。
前記有機溶剤としては、上記の重合溶剤と同様のものが挙げられ、これらの中でも、ソルベントクラックが比較的発生しにくい点から、アルコール系溶剤、アルコールエーテル系溶媒が好ましく、プロパノール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノールがより好ましく、プロパノール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノールがさらに好ましい。前記有機溶剤は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
本発明の防曇剤組成物に前記有機溶剤を含む場合、前記有機溶剤と前記水(E)の質量比(有機溶剤/水(E))は、ソルベントクラックの発生を抑制する観点から、0.3以下であることが好ましく、0.2以下であることがより好ましい。
また、本発明の防曇剤組成物に前記有機溶剤を含む場合、前記有機溶剤量(VOC量という)は、環境に配慮する観点から、150g/L以下となることが望まれる。なお、当該VOC量は、防曇剤組成物1kgに含まれる有機溶剤の質量に、防曇剤組成物の比重を乗じることにより算出される。
本発明の防曇剤組成物は、低温かつ短時間で加熱硬化が可能となる観点から、硬化触媒を添加してもよい。
前記硬化触媒としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリル酸バリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸バリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、フッ素アルキル脂肪酸ナトリウム塩等の脂肪酸アルカリ金属塩;塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;p-トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸;テトラメチルブタンジアミン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネン等の3級アミン等が挙げられる。これらの中でも、低温硬化性を向上させる観点から、脂肪酸アルカリ金属塩が好ましく、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリル酸バリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸バリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウムが好ましく、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムがより好ましい。前記硬化触媒は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
前記硬化触媒を使用する場合、前記硬化触媒は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、0.01~30質量部であることが好ましく、0.05~15質量部であることがより好ましく、0.1~10質量部であることがさらに好ましい。なお、界面活性剤及び硬化触媒として脂肪酸アルカリ金属塩を選択した場合、脂肪酸アルカリ金属塩の使用量は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、20質量部以下で使用すればよい。
本発明の防曇剤組成物には、上記の成分のほか、その他の成分として、必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤等の慣用の各種添加剤を配合することができる。前記その他の成分の添加量は、それぞれの添加剤につき慣用的な添加量で配合することができるが、通常、前記ポリオール(A)100質量部に対して、10質量部以下である。
<防曇性物品>
本発明の防曇性物品は、前記防曇剤組成物を、通常の塗料において行われる塗装方法により基材(被塗装物)に塗装し、加熱硬化することによって、基材(被塗装物)表面に防曇膜が形成されたものである。なお、塗装直後の防曇膜中に含まれる溶剤を揮発乾燥させることを目的として、加熱硬化の工程の前に乾燥工程を設けることができる。
本発明の防曇性物品は、前記防曇剤組成物を、通常の塗料において行われる塗装方法により基材(被塗装物)に塗装し、加熱硬化することによって、基材(被塗装物)表面に防曇膜が形成されたものである。なお、塗装直後の防曇膜中に含まれる溶剤を揮発乾燥させることを目的として、加熱硬化の工程の前に乾燥工程を設けることができる。
前記基材(被塗装物)としては、その種類は問わず、特に限定されないが、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂基材;ガラス等の無機基材等が挙げられる。また、基材の形状は制限されることなく、例えば、フィルムやシート状、立体形状の成形品が挙げられる。
前記基材(被塗装物)への塗装の際には、基材(被塗装物)に対する防曇剤組成物の濡れ性を高め、はじきを防止する目的で、塗装前における基材(被塗装物)表面の付着異物除去を行うことが好ましい。高圧エアやイオン化エアによる除塵、洗剤水溶液又はアルコール溶剤による超音波洗浄、アルコール溶剤等を使用したワイピング、紫外線とオゾンによる洗浄等が挙げられる。塗装方法としては、例えば、浸漬法、フローコート法、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法等が挙げられる。
前記乾燥は、通常、20~50℃の温度で0.5~10分間の条件下で行われる。
前記加熱は、基材が樹脂部材である場合、加熱温度を樹脂部材の熱変形温度以下に設定することが好ましい。加熱時間は、加熱温度に影響されるため、適宜設定すべきである。一例として、加熱温度が80℃の場合、加熱時間は、10分以上が好ましく、15分以上がより好ましく、加熱温度が130℃の場合、加熱時間は、5分以上が好ましく、10分以上がより好ましい。
防曇膜の膜厚は、良好な防曇性と良好な塗膜外観を得る観点から、0.5~20μm程度であることが好ましく、1~10μm程度であることがより好ましい。
前記防曇性物品は、結露が生じやすい環境で使用される物品に、より良好に適用可能であり、その用途は何ら限定されるものではない。前記防曇性物品としては、例えば、自動車の車両灯具(前照灯、補助前照灯、車幅灯、番号灯、尾灯、駐車灯、後退灯、方向指示灯、補助方向指示灯、非常点滅表示等)、眼鏡、窓、鏡等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<合成例A-1>
<ポリオール(A-1)の製造>
温度計、攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器を用い、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを120g仕込み、攪拌を開始し、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。次いで、この反応容器中に、以下の単量体溶液及び重合開始剤溶液を2時間かけて滴下した。
・単量体溶液:単量体(a-1)としてN,N-ジメチルアクリルアミドを50g、単量体(a-2)としてヒドロキシエチルメタクリレートのε-カプロラクトン3モル付加物(「プラクセルFM3」、ダイセル(株)社製、分子量358)を25g、単量体(a-3)としてシクロヘキシルメタクリレートを25g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノ-ルを20gとを混合した溶液。
・重合開始剤溶液:重合開始剤としてt-ヘキシルペルオキシピバレート(「パーヘキシルPV」、日油(株)社製、有効成分70質量%)を0.71g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを10gとを混合した溶液。
前記単量体溶液及び重合開始剤溶液の滴下が終了した後、反応容器中の溶液をそのまま3時間攪拌することにより、ポリオール(A-1)の濃度が40質量%のポリオール(A-1)溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてポリオール(A-1)の数均分子量を測定したところ、16,000であった。ポリオール(A-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるOHmol量は、FM3(単量体(a-2))が25質量部、分子量が473g/molであることから、25/473=0.053molと算出された。
<ポリオール(A-1)の製造>
温度計、攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器を用い、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを120g仕込み、攪拌を開始し、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。次いで、この反応容器中に、以下の単量体溶液及び重合開始剤溶液を2時間かけて滴下した。
・単量体溶液:単量体(a-1)としてN,N-ジメチルアクリルアミドを50g、単量体(a-2)としてヒドロキシエチルメタクリレートのε-カプロラクトン3モル付加物(「プラクセルFM3」、ダイセル(株)社製、分子量358)を25g、単量体(a-3)としてシクロヘキシルメタクリレートを25g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノ-ルを20gとを混合した溶液。
・重合開始剤溶液:重合開始剤としてt-ヘキシルペルオキシピバレート(「パーヘキシルPV」、日油(株)社製、有効成分70質量%)を0.71g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを10gとを混合した溶液。
前記単量体溶液及び重合開始剤溶液の滴下が終了した後、反応容器中の溶液をそのまま3時間攪拌することにより、ポリオール(A-1)の濃度が40質量%のポリオール(A-1)溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてポリオール(A-1)の数均分子量を測定したところ、16,000であった。ポリオール(A-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるOHmol量は、FM3(単量体(a-2))が25質量部、分子量が473g/molであることから、25/473=0.053molと算出された。
<合成例B-1>
<ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)の製造>
温度計、攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器を用い、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを120g仕込み、攪拌を開始し、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。次いで、この反応容器中に、以下の単量体溶液及び重合開始剤溶液を2時間かけて滴下した。
・単量体溶液:単量体(b-1)としてN,N-ジメチルアクリルアミドを55g、単量体(b-2)として、ジメチルブロックイソシアネート基含有アクリレート(「カレンズAOI-BP」)を15g、単量体(b-3)としてブチルメタクリレートを30g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノ-ルを20gとを混合した溶液。
・重合開始剤溶液:重合開始剤としてt-ヘキシルペルオキシピバレート(「パーヘキシルPV」、日油(株)社製、有効成分70質量%)を0.71g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを10gとを混合した溶液。
前記単量体溶液及び重合開始剤溶液の滴下が終了した後、反応容器中の溶液をそのまま3時間攪拌することにより、濃度が40質量%のブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート(B-1)溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)の数均分子量を測定したところ、16,000であった。ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるNCOmol量は、AOI-BP(単量体(b-1))が15質量部、分子量が237g/molであることから、15/237=0.063molと算出された。
<ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)の製造>
温度計、攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器を用い、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを120g仕込み、攪拌を開始し、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。次いで、この反応容器中に、以下の単量体溶液及び重合開始剤溶液を2時間かけて滴下した。
・単量体溶液:単量体(b-1)としてN,N-ジメチルアクリルアミドを55g、単量体(b-2)として、ジメチルブロックイソシアネート基含有アクリレート(「カレンズAOI-BP」)を15g、単量体(b-3)としてブチルメタクリレートを30g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノ-ルを20gとを混合した溶液。
・重合開始剤溶液:重合開始剤としてt-ヘキシルペルオキシピバレート(「パーヘキシルPV」、日油(株)社製、有効成分70質量%)を0.71g、重合溶剤として3-メトキシ-3-メチルブタノールを10gとを混合した溶液。
前記単量体溶液及び重合開始剤溶液の滴下が終了した後、反応容器中の溶液をそのまま3時間攪拌することにより、濃度が40質量%のブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート(B-1)溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)の数均分子量を測定したところ、16,000であった。ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるNCOmol量は、AOI-BP(単量体(b-1))が15質量部、分子量が237g/molであることから、15/237=0.063molと算出された。
<合成例A-2の合成>
合成例A-2は合成例A-1の単量体を、表1に記載の単量体及びその配合量に変更したこと以外は、合成例A-1と同様な操作にて、合成例A-2のポリオール(A)の溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてポリオール(A-2)の数均分子量を測定したところ、15,000であった。ポリオール(A-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるOHmol量は、FA2D(単量体(a-2))が25質量部、分子量が344g/molであることから、25/473=0.073molと算出された。
合成例A-2は合成例A-1の単量体を、表1に記載の単量体及びその配合量に変更したこと以外は、合成例A-1と同様な操作にて、合成例A-2のポリオール(A)の溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてポリオール(A-2)の数均分子量を測定したところ、15,000であった。ポリオール(A-1)100質量部(有効成分換算)に含まれるOHmol量は、FA2D(単量体(a-2))が25質量部、分子量が344g/molであることから、25/473=0.073molと算出された。
<合成例B-2>
合成例B-2において、合成例B-1の単量体を、表2に記載の単量体及びその配合量に変更したこと以外は、合成例B-1と同様な操作にて、合成例B-2のブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-2)の数均分子量を測定したところ、17,000であった。ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-2)100質量部(有効成分換算)に含まれるNCOmol量は、AOI-BM(単量体(b-1))が15質量部、分子量が228g/molであることから、25/228=0.110molと算出された。
合成例B-2において、合成例B-1の単量体を、表2に記載の単量体及びその配合量に変更したこと以外は、合成例B-1と同様な操作にて、合成例B-2のブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の溶液を製造した。上述した測定条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにてブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-2)の数均分子量を測定したところ、17,000であった。ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(B-2)100質量部(有効成分換算)に含まれるNCOmol量は、AOI-BM(単量体(b-1))が15質量部、分子量が228g/molであることから、25/228=0.110molと算出された。
表1、2中、単量体(a-1)~(a-3)、(b-1)~(b-3)として、
DMAAは、N,N-ジメチルアクリルアミド;
FA2Dは、ヒドロキシエチルアクリレートのε-カプロラクトン2モル付加物(商品名:「プラクセルFA2D」、(株)ダイセル社製、分子量344);
FM3は、ヒドロキシエチルメタクリレートのε-カプロラクトン3モル付加物(商品名:「プラクセルFM3」、(株)ダイセル社製、分子量473);
BMAは、n-ブチルメタクリレート;
CHMAは、シクロヘキシルメタクリレート;
LAは、ラウリルアクリレート;
AOI-BPは、ジメチルピラゾールブロック2-イソシアナトエチルアクリレート(商品名:「カレンズAOI-BP」、昭和電工(株)社製、分子量237);
AOI-BMは、メチルエチルケトンオキシムブロック2-イソシアナトエチルアクリレート(商品名:「カレンズAOI-BM」、昭和電工(株)社製、分子量228)を示す。
DMAAは、N,N-ジメチルアクリルアミド;
FA2Dは、ヒドロキシエチルアクリレートのε-カプロラクトン2モル付加物(商品名:「プラクセルFA2D」、(株)ダイセル社製、分子量344);
FM3は、ヒドロキシエチルメタクリレートのε-カプロラクトン3モル付加物(商品名:「プラクセルFM3」、(株)ダイセル社製、分子量473);
BMAは、n-ブチルメタクリレート;
CHMAは、シクロヘキシルメタクリレート;
LAは、ラウリルアクリレート;
AOI-BPは、ジメチルピラゾールブロック2-イソシアナトエチルアクリレート(商品名:「カレンズAOI-BP」、昭和電工(株)社製、分子量237);
AOI-BMは、メチルエチルケトンオキシムブロック2-イソシアナトエチルアクリレート(商品名:「カレンズAOI-BM」、昭和電工(株)社製、分子量228)を示す。
<実施例1>
<防曇剤組成物の製造>
ポリオール(A)として、P123(SigmaAldrich社製)100gに対して、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)として、ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートの共重合体(B-1)125g(有効成分50g、3-メトキシ-3-メチルブタノール75g)無機粒子(C)として水分散シリカゾル(「スノ-テックスO」(日産化学(株)社製、有効成分20質量%)を1300g、レベリング剤(D)として、重量平均分子量が1700のポリエチレングリコール変性ポリシロキサンであるBYK348(ビックケミー社製)を8g、及び水(E)としてイオン交換水を1676g、3-メトキシ-3-メチルブタノールを790g加えた。さらに、硬化触媒としてオレイン酸カリウム(東京化成工業(株)社製)を1g、混合することによって防曇剤組成物を製造した。なお、表5の水(E)の含有量は、イオン交換水と水分散シリカゾル由来の水の合計を示し、有機溶剤の含有量は、上記のポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)等に含まれる有機溶剤や配合した有機溶剤の合計を示す。さらに、得られた防曇剤組成物の比重をJIS B 7523-3に準拠し、浮ひょう型比重計にて測定した結果、1.04であった。この防曇剤組成物に1kgに含まれる有機溶剤の量は216gであることから、そのVOC量は216×1.04=225g/Lと算出された。NCO/OH比を以下のようにして算出した。{(B-1)のNCOmol×(B-1)の質量部(有効成分換算)}/{P123の質量部/P123の数平均分子量×P123の水酸基価}={0.063×50}/{(100/5800)×2}=91.35。なお、NCO/OHの算出値は小数点第3位を四捨五入した値を示す。
<防曇剤組成物の製造>
ポリオール(A)として、P123(SigmaAldrich社製)100gに対して、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)として、ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートの共重合体(B-1)125g(有効成分50g、3-メトキシ-3-メチルブタノール75g)無機粒子(C)として水分散シリカゾル(「スノ-テックスO」(日産化学(株)社製、有効成分20質量%)を1300g、レベリング剤(D)として、重量平均分子量が1700のポリエチレングリコール変性ポリシロキサンであるBYK348(ビックケミー社製)を8g、及び水(E)としてイオン交換水を1676g、3-メトキシ-3-メチルブタノールを790g加えた。さらに、硬化触媒としてオレイン酸カリウム(東京化成工業(株)社製)を1g、混合することによって防曇剤組成物を製造した。なお、表5の水(E)の含有量は、イオン交換水と水分散シリカゾル由来の水の合計を示し、有機溶剤の含有量は、上記のポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)等に含まれる有機溶剤や配合した有機溶剤の合計を示す。さらに、得られた防曇剤組成物の比重をJIS B 7523-3に準拠し、浮ひょう型比重計にて測定した結果、1.04であった。この防曇剤組成物に1kgに含まれる有機溶剤の量は216gであることから、そのVOC量は216×1.04=225g/Lと算出された。NCO/OH比を以下のようにして算出した。{(B-1)のNCOmol×(B-1)の質量部(有効成分換算)}/{P123の質量部/P123の数平均分子量×P123の水酸基価}={0.063×50}/{(100/5800)×2}=91.35。なお、NCO/OHの算出値は小数点第3位を四捨五入した値を示す。
上記で得られた防曇剤組成物を用いて、以下の評価方法で得られた結果を表3に示す。
<ソルベントクラックの抑制効果の評価>
25℃に設定した環境下で、オ-トグラフにて厚み3mmのポリカーボネート樹脂板に120N~150Nの応力を与えて曲げ、上記で得られた防曇剤組成物を、ウエット膜厚が3μm程度になるように塗布した。塗布後そのまま2分間同じ環境下に放置した。上記の方法で作製した試験片を目視により観察し、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:150Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
B+:140Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
B-:130Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
C:120Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られる。
25℃に設定した環境下で、オ-トグラフにて厚み3mmのポリカーボネート樹脂板に120N~150Nの応力を与えて曲げ、上記で得られた防曇剤組成物を、ウエット膜厚が3μm程度になるように塗布した。塗布後そのまま2分間同じ環境下に放置した。上記の方法で作製した試験片を目視により観察し、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:150Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
B+:140Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
B-:130Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られない。
C:120Nの応力を加えた場合に基材にひび、割れ等が見られる。
<防曇性物品の作製>
上記で得られた防曇剤組成物を、厚み3mmのポリカーボネート(PC)樹脂板に、硬化後の防曇膜の膜厚が5μm程度になるように、スプレー塗装法にて塗装を行い、130℃で20分間の加熱硬化を行い、防曇膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。
上記で得られた防曇剤組成物を、厚み3mmのポリカーボネート(PC)樹脂板に、硬化後の防曇膜の膜厚が5μm程度になるように、スプレー塗装法にて塗装を行い、130℃で20分間の加熱硬化を行い、防曇膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。
上記で得られた試験片を用いて、以下の評価方法で得られた結果を表3に示す。
<平滑性の評価>
作製した試験片の防曇膜の表面を目視によって、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:ハジキやヨリ等は見られない。
B+:ごくわずかにハジキやヨリが見られる。
B-:わずかにハジキやヨリが見られる
C:ハジキやヨリが見られる。
作製した試験片の防曇膜の表面を目視によって、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:ハジキやヨリ等は見られない。
B+:ごくわずかにハジキやヨリが見られる。
B-:わずかにハジキやヨリが見られる
C:ハジキやヨリが見られる。
<透明性の評価>
プラスチック材料の全光線透過率の試験方法(JIS-K7361-1)に準じ、ヘイズメーター(「HAZE METER HDN5000」、日本電色工業(株)社製)を用い、試験片のHAZE値を測定(光源:白色LED、光束:14mm、温度:25℃、湿度:50%)し、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。なお、厚み3mmのPC樹脂板のHAZE値は0.30であった。
A:0.30以上、0.40未満
B+:0.40以上、0.50未満
B-:0.50以上、0.60未満
C:0.60以上
プラスチック材料の全光線透過率の試験方法(JIS-K7361-1)に準じ、ヘイズメーター(「HAZE METER HDN5000」、日本電色工業(株)社製)を用い、試験片のHAZE値を測定(光源:白色LED、光束:14mm、温度:25℃、湿度:50%)し、次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。なお、厚み3mmのPC樹脂板のHAZE値は0.30であった。
A:0.30以上、0.40未満
B+:0.40以上、0.50未満
B-:0.50以上、0.60未満
C:0.60以上
<呼気防曇性の評価>
温度が20℃、相対湿度が50%RHの恒温室内で、上記で得られた試験片の防曇膜面に呼気を吹きかけ続け、曇りが生じるまでの時間によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:5秒以上曇りが見られない。
B+:3秒以上5秒未満で曇りが見られた。
B-:1秒以上3秒未満で曇りが見られた。
C:1秒未満で曇りが見られた。
温度が20℃、相対湿度が50%RHの恒温室内で、上記で得られた試験片の防曇膜面に呼気を吹きかけ続け、曇りが生じるまでの時間によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:5秒以上曇りが見られない。
B+:3秒以上5秒未満で曇りが見られた。
B-:1秒以上3秒未満で曇りが見られた。
C:1秒未満で曇りが見られた。
<UV照射後の呼気防曇性の評価>
作製した試験片の防曇膜面に4kWの高圧水銀灯(岩崎電気(株)製)を用い、1J/cm2の紫外線を照射した後、室温にて1時間静置した。その後、温度が20℃相対湿度が50%RHの恒温室内で、試験片の防曇膜面に呼気を吹きかけ続け、曇りが生じるまでの時間によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:5秒以上曇りが見られない。
B+:3秒以上5秒未満で曇りが見られた。
B-:1秒以上3秒未満で曇りが見られた。
C:1秒未満で曇りが見られた。
作製した試験片の防曇膜面に4kWの高圧水銀灯(岩崎電気(株)製)を用い、1J/cm2の紫外線を照射した後、室温にて1時間静置した。その後、温度が20℃相対湿度が50%RHの恒温室内で、試験片の防曇膜面に呼気を吹きかけ続け、曇りが生じるまでの時間によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:5秒以上曇りが見られない。
B+:3秒以上5秒未満で曇りが見られた。
B-:1秒以上3秒未満で曇りが見られた。
C:1秒未満で曇りが見られた。
<UV照射前後の防曇性の比較評価>
初期とUV照射後の呼気防曇性の評価との比較によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:呼気防曇性の評価がUV照射前後で変化なし
B:呼気防曇性の評価がUV照射前後で1ランクダウン(A→B+、B+→B-、B-→C)
C:呼気防曇性の評価がUV照射前後で2ランク以上ダウン(A→B-またはC、B+→C)
初期とUV照射後の呼気防曇性の評価との比較によって、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:呼気防曇性の評価がUV照射前後で変化なし
B:呼気防曇性の評価がUV照射前後で1ランクダウン(A→B+、B+→B-、B-→C)
C:呼気防曇性の評価がUV照射前後で2ランク以上ダウン(A→B-またはC、B+→C)
<密着性の評価>
試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
<耐湿試験後の密着性の評価>
試験片を50℃、95%RHの条件で240時間静置した後、室温にて1時間静置した。その後、試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
試験片を50℃、95%RHの条件で240時間静置した後、室温にて1時間静置した。その後、試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
<長期耐湿試験後の密着性の評価>
試験片を50℃、95%RHの条件で1000時間静置した後、室温にて1時間静置した。その後、試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
試験片を50℃、95%RHの条件で1000時間静置した後、室温にて1時間静置した。その後、試験片の防曇膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、又は全て剥離している。
<耐水性の評価>
試験片を40℃温水に240時間静置した後、室温にて1時間静置した後の、防曇膜外観を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:試験前と外観に変化がない。
B+:わずかに防曇膜表面が荒れている。
B-:わずかに白化やシミが認められる
C:防曇膜表面が荒れている又は白化やシミが認められる。
試験片を40℃温水に240時間静置した後、室温にて1時間静置した後の、防曇膜外観を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:試験前と外観に変化がない。
B+:わずかに防曇膜表面が荒れている。
B-:わずかに白化やシミが認められる
C:防曇膜表面が荒れている又は白化やシミが認められる。
<実施例2~22、比較例1~4>
<防曇剤組成物の製造及び防曇性物品の作製>
実施例1の原料を、表3~6に記載の原料及びその配合量に変更したこと以外は、実施例1と同様な操作にて、実施例2~22及び比較例1~4の防曇剤組成物を製造した。さらに、実施例1と同様な操作にて、実施例2~22及び比較例1~4の防曇膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。得られた防曇剤組成物及び試験片を用いて、上記の評価方法で得られた結果を表3~6に示す。
<防曇剤組成物の製造及び防曇性物品の作製>
実施例1の原料を、表3~6に記載の原料及びその配合量に変更したこと以外は、実施例1と同様な操作にて、実施例2~22及び比較例1~4の防曇剤組成物を製造した。さらに、実施例1と同様な操作にて、実施例2~22及び比較例1~4の防曇膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。得られた防曇剤組成物及び試験片を用いて、上記の評価方法で得られた結果を表3~6に示す。
表3~6中、ポリオール(A)として、
P123:両末端水酸基のポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリグリコールのトリブロック共重合体(ポリエチレングリコール部位は約30wt%、数平均分子量:5800g/mol、商品名:「PluronicP123」SigmaAldrich社製)
ポリソルベート:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート(商品名「Tween 20」東京化成工業(株)社製)を示す。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)として、
「WM44-L70G」は、マロン酸エステルでブロックされたヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名:「デュラネートWM44-L70G」旭化成(株)社製、有効成分70質量%、NCO量5.3質量%、100g中のNCOmol 0.13)を示す。
P123:両末端水酸基のポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリグリコールのトリブロック共重合体(ポリエチレングリコール部位は約30wt%、数平均分子量:5800g/mol、商品名:「PluronicP123」SigmaAldrich社製)
ポリソルベート:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート(商品名「Tween 20」東京化成工業(株)社製)を示す。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)として、
「WM44-L70G」は、マロン酸エステルでブロックされたヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名:「デュラネートWM44-L70G」旭化成(株)社製、有効成分70質量%、NCO量5.3質量%、100g中のNCOmol 0.13)を示す。
表3~6中、無機粒子(C)として、
ST-O:平均粒子径10~15nmの水分散シリカゾル(商品名:「スノーテックスO」、日産化学(株)社製、有効成分20質量%);
ST-N:平均粒子径10~15nmの水分散シリカゾル(商品名:「スノーテックスN」、日産化学(株)社製、有効成分20質量%)を示す。
ST-O:平均粒子径10~15nmの水分散シリカゾル(商品名:「スノーテックスO」、日産化学(株)社製、有効成分20質量%);
ST-N:平均粒子径10~15nmの水分散シリカゾル(商品名:「スノーテックスN」、日産化学(株)社製、有効成分20質量%)を示す。
表3~6中、レベリング剤(D)として、
BYK3451:ポリエーテル変性トリシロキサン(Mw:800、ビックケミー社製);
Silwet L-77:ポリエーテル変性トリシロキサン(Mw:800、モメンティブ社製);
BYK347:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:1000、ビックケミー社製);
BYK348:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:1700、ビックケミー社製);
KF351A:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:2700、信越化学社(株)製);
BYK333:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:5500、ビックケミー社製)を示す。
BYK3451:ポリエーテル変性トリシロキサン(Mw:800、ビックケミー社製);
Silwet L-77:ポリエーテル変性トリシロキサン(Mw:800、モメンティブ社製);
BYK347:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:1000、ビックケミー社製);
BYK348:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:1700、ビックケミー社製);
KF351A:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:2700、信越化学社(株)製);
BYK333:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Mw:5500、ビックケミー社製)を示す。
表3~6中、界面活性剤(F)として、
ラピゾールA-80:スルホコハク酸ジエステル塩(商品名:「ラピゾールA-80」、日油(株)社製、有効成分80質量%)を示す。
ラピゾールA-80:スルホコハク酸ジエステル塩(商品名:「ラピゾールA-80」、日油(株)社製、有効成分80質量%)を示す。
Claims (10)
- ポリオール(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、無機粒子(C)、レベリング剤(D)及び水(E)を含有する防曇剤組成物であり、
前記レベリング剤(D)は、ポリアルキレングリコール基を有する重量平均分子量が2500以下のシリコーン系化合物であることを特徴とする防曇剤組成物。 - 前記ポリオール(A)100質量部に対して、前記ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)が35~300質量部、前記無機粒子(C)が80~600質量部、前記レベリング剤(D)が0.05~25質量部、及び前記水(E)が650質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載の防曇剤組成物。
- 前記ポリオール(A)は、水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防曇剤組成物。
- 前記水酸基を有する(メタ)アクリレート重合体は、一般式(1):
一般式(2):
一般式(3):
- 前記単量体混合物(a)100質量部において、前記単量体(a-1)が20~90質量部、前記単量体(a-2)が5~50質量部、及び前記単量体(a-3)が1~40質量部であることを特徴とする請求項4に記載の防曇剤組成物。
- ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の防曇剤組成物。
- 前記ブロック化イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート重合体は、一般式(6):
一般式(7):
一般式(8):
- 前記単量体混合物(b)100質量部において、前記単量体(b-1)が20~90質量部、前記単量体(b-2)が5~50質量部、及び前記単量体(b-3)が1~40質量部であることを特徴とする請求項7に記載の防曇剤組成物。
- 前記ポリアルキレングリコール基は、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基、及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合により得られる基からなる群より選ばれる1種以上であること特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の防曇剤組成物。
- 基材上に、請求項1~9のいずれかに記載の防曇剤組成物から形成される防曇膜を有することを特徴とする防曇性物品。
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