JP2023015679A - 樹脂搬送装置、シュータ、射出成形システムおよび樹脂搬送方法 - Google Patents

樹脂搬送装置、シュータ、射出成形システムおよび樹脂搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パージされた樹脂を効率よく確実に排出する。【解決手段】樹脂搬送装置200は、水平方向に延在する搬送部202と、搬送部202上に配置され、かつ、落下した樹脂を内包可能な枠体203と、枠体203を水平方向に移動させる枠体駆動部208を備える。【選択図】図11

Description

本発明は、樹脂搬送装置、シュータ、射出成形システムおよび樹脂搬送技術に関し、例えば、射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を排出するための樹脂搬送装置、シュータ、射出成形システムおよび樹脂搬送技術に適用して有効な技術に関する。
実開昭63-23010号公報(特許文献1)には、樹脂受けに冷却水を循環させることにより樹脂の冷却を促進させるとともに、傾斜させた樹脂受けと空気の吹き付けによって、樹脂を排出する技術が記載されている。
実開昭和63-23010号公報
例えば、成形品は、射出成形機を連続的に稼働させる成形サイクルによって製造される。ただし、成形サイクルを中断することもあり、この場合、射出成形機の内部には、溶融状態の樹脂が残存することになる。このとき、残った樹脂は、熱などによって劣化することがあるので、樹脂を残した状態で成形サイクルを再開することは困難である。
また、今まで使用してきた樹脂とは異なる材料、色、性質などの樹脂を使用して新たな成形品を製造しようとする場合、これまでに使用してきた樹脂が射出成形機の内部に残存していると、新たな樹脂を使用した成形品の製造が困難となる。
したがって、上述した場合には、成形サイクルに先立って射出成形機の内部に残存している古い樹脂を排出する処理であるパージが行われる。このパージでは、射出成形機に備わるノズルから樹脂材料の排出が行われる。そして、ノズルからパージされた樹脂は、例えば、ノズルに対して対向配置されたパージシャッタに当たって、鉛直下方向に落下して樹脂受けに溜められる。その後、樹脂受けに溜まった樹脂を除去することになる。
この点に関し、樹脂受けに溜まった樹脂は、例えば、手作業で除去されていたことから、効率的に樹脂を除去するための有効な技術が求められている。すなわち、パージされた樹脂を除去するための工夫が望まれている。
一実施の形態における樹脂搬送装置は、水平方向に延在する搬送部と、搬送部上に配置され、かつ、落下した樹脂を内包可能な枠体と、枠体を水平方向に移動させる枠体駆動部を備える。
一実施の形態におけるシュータは、シーソ機構を有する。ここで、シュータは、排出口から排出された樹脂をシーソ機構に取り付けられた収納部に蓄積し、収納部に蓄積された樹脂の重みに起因するシーソ機構のシーソ動作によって樹脂をダストボックスに移動させるように構成されている。
一実施の形態における射出成形システムは、ノズルから射出された樹脂を型に注入することにより成形品を製造する射出成形機と、ノズルからパージされたパージ樹脂を搬送する樹脂搬送装置を備える。ここで、樹脂搬送装置は、上述した構成を有している。
一実施の形態における樹脂除去方法は、パージによって落下した樹脂を枠体に内包する工程と、排出口まで樹脂を内包した枠体を水平方向に移動する工程を備える。
一実施の形態によれば、パージされた樹脂を効率よく確実に排出することができる。
射出成形機の構成例を示す図である。 射出成形機の動作を説明する図である。 図2に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図3に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図4に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図5に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図6に続く射出成形機の動作を説明する図である。 関連技術を説明する図である。 射出成形システムの構成例を示すブロック図である。 射出成形システムの他の構成例を示すブロック図である。 樹脂搬送装置の模式的な構成を示す図である。 パージシャッタの構成を示す図である。 搬送部の構成を示す図である。 樹脂搬送装置の動作を説明する図である。 図14に続く樹脂搬送装置の動作を説明する図である。 図15に続く樹脂搬送装置の動作を説明する図である。 図16に続く樹脂搬送装置の動作を説明する図である。 シュータの模式的な構成を示す図である。 シュータの動作を説明する図である。 シュータの動作を説明する図である。 樹脂除去板の構成を示す平面図である。 樹脂切断部の模式的な構成を示す図である。 樹脂切断部の動作を説明するフローチャートである。 樹脂切断動作を説明する図である。 図24に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図25に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図26に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図27に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図28に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図29の代替動作を説明する図である。
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<射出成形機の構成>
図1は、射出成形機100の構成例を示す図である。
図1において、射出成形機100は、型締装置1と射出装置2から構成されている。
<<型締装置の構成>>
型締装置1は、移動可能な可動盤10と、固定された固定盤11とを有しており、可動盤10と固定盤11との間の距離を可変制御することができるように構成されている。そして、可動盤10と固定盤11との間には、可動型(金型)12と固定型(金型)13とが配置可能になっている。これにより、例えば、型締装置1によって、可動盤10と固定盤11との間の距離を可変制御することで、可動型12と固定型13との間の距離を近づけて「型閉」することができるとともに、可動型12と固定型13との間の距離を遠ざけて「型開」することができる。このとき、可動型12と固定型13との間を「型閉」すると、可動型12と固定型13との間に密閉空間が形成され、この密閉空間に樹脂を流し込むことにより、成形品が形成される。特に、図1に示す射出成形機100では、可動型12と固定型13との間を「型閉」すると、1つの密閉空間が形成され、この密閉空間に樹脂を流し込むことにより成形品が形成される。このようにして、型締装置1が構成される。
<<射出装置の構成>>
次に、図1に示すように、固定盤11には、樹脂を押し出す射出装置2が接続されており、射出装置2から押し出された樹脂は、固定盤11を介して、可動型12と固定型13との間を「型閉」することにより形成される密閉空間に流れ込むようになっている。
この射出装置2は、樹脂原料を入れるためのホッパ21と、シリンダ22を有する。そして、ホッパ21に樹脂原料を入れると、この樹脂原料は、シリンダ22の内部に配置されている回転可能なスクリュ23で混練される。このとき、シリンダ22の周囲にはヒータ24が配置されており、シリンダ22の内部に入れられた樹脂原料は、ヒータ24で加熱されながら、スクリュ23で混練されて溶融樹脂25となる。そして、シリンダ22の先端には、ノズル26が設けられている。このようにして、射出装置2が構成される。
<射出成形機の動作>
続いて、射出成形機100の動作について説明する。
まず、図1に示す状態から、図2に示すように、型締装置1の可動盤10を移動させる。これにより、可動型12を固定型13に接触させて「型閉」する。このとき、可動型12と固定型13との間に隙間が生じないように可動盤10から図2の矢印方向に大きな力を加える。一方、射出装置2においては、図1に示す状態が維持され、溶融樹脂25は、ノズル26とスクリュ23との間にある。つまり、可動型12と固定型13との間の密閉空間30に溶融樹脂25は注入されていない。
次に、図3に示すように、図2に示す状態から、スクリュ23を左方向すなわち前進方向に大きな力を加えて動かす。このとき、スクリュ23は回転させない。これにより、ノズル26の先端部から可動型12と固定型13との間の密閉空間30に溶融樹脂25が注入される。ここで、射出成形の技術分野では、溶融樹脂25の密閉空間30への注入を「射出」と呼ぶ。また、可動型12と固定型13との間の密閉空間30を「キャビティ」と呼ぶことがある。
その後、図4に示すように、溶融樹脂25が射出された後、スクリュ23が密閉空間30に圧力をかけた状態が維持される。この状態を「保圧状態」と呼び、この保圧状態を維持したまま可動型12および固定型13が冷却される。そして、図4に示すように、樹脂原料40がホッパ21に充填される。ここで、可動型12および固定型13を冷却する際、スクリュ23を回転させて、次の射出のために溶融樹脂25をノズル26とスクリュ23との間に充填する。具体的に、スクリュ23を回転させると、ホッパ21から供給された樹脂原料40が射出装置2のシリンダ22で溶融されて前方方向に進む。
この結果、図5に示すように、溶融樹脂25がノズル26とシリンダ22との間に溜まっていく。そして、その反動でスクリュ23は後方方向に押されて、射出前の状態に戻る。このとき、溶融樹脂25を射出できるように溶融樹脂25を前方方向に送りながら、スクリュ23を後方方向に後退させる工程を「計量」と呼ぶ。なお、シリンダ22の周囲には、シリンダ22を加熱するためのヒータ24が配置されている。ヒータ24は、シリンダ22の周囲を取り囲むように配置されており、ヒータ24による熱およびスクリュ23の回転により生じるせん断発熱によって、ホッパ21から供給された樹脂原料40は、加熱されて溶融することにより溶融樹脂25となる。
続いて、密閉空間30内に充填されている溶融樹脂25が凝固する温度以下の温度まで、可動型12および固定型13を冷却する。その後、図6に示すように、型締装置1を動作させることにより、可動型12と固定型13との間を「型開」する。このように、可動型12と固定型13との間を「型開」すると、成形された成形品50が固定型13から剥がれて、可動型12から突き出される。この成形品50は、射出成形機100によって成形された製品となる。
次に、図7に示すように、成形品50を可動型12から取り出す。このような一連の工程(図2~図7)を繰り返すことにより、連続して同一形状の成形品50を製造することができる。以上のようにして、射出成形機100を繰り返し動作させることにより、成形品50を量産できることがわかる。
<パージの必要性>
上述したように、成形品50は、射出成形機100を連続的に稼働させる成形サイクルによって製造される。ただし、射出成形機100の清掃、樹脂の入れ替え、型締装置1に装着する金型(可動型12と固定型13)の入れ替えなどによって、射出成形機100の動作を停止して成形サイクルを中断することがある。この場合、射出成形機100の内部には、溶融した樹脂が残存することになる。このとき、残った樹脂は、熱などによって劣化することがあるので、樹脂を残した状態で成形サイクルを再開することは困難である。さらには、今まで使用してきた樹脂とは異なる材料、色、性質などの樹脂を使用して新たな成形品50を製造しようとする場合、これまでに使用してきた樹脂が射出成形機100の内部に残存していると、新たな樹脂を使用した成形品50の製造が困難となる。
したがって、成形サイクルに先立って射出成形機100の内部に残存している古い樹脂を排出する処理を行う必要がある。この処理が「パージ」である。このパージでは、スクリュ23を回転駆動させて射出成形機100に備わるノズル26から樹脂の排出が行われる。ノズル26からパージされた樹脂は、例えば、ノズル26に対して対向配置されたパージシャッタに当たって、鉛直下方向に落下して樹脂受けに溜められる。その後、樹脂受けに溜まった樹脂を除去する必要がある。
<関連技術の説明>
ここで、例えば、図8に示すように、ノズル26からパージされた樹脂30aは、ノズル26と対向配置されたパージシャッタ31に当たって、鉛直下方向に落下する。この結果、パージシャッタ31の下方に配置されている樹脂受け部32に樹脂30aが溜まる。そして、図8に示すように、樹脂受け部32に溜まった樹脂30aは、樹脂30aの冷却期間を経過して固まった後、手作業で除去される。
この場合、樹脂30aの冷却期間が長いことから、落下した樹脂30aを直ぐに除去することができず、樹脂受け部32に次々と樹脂30aが溜まってしまう状況が生じる。さらには、手作業で樹脂30aを除去しているため、作業者の負担が大きくなる。
この点に関し、手作業を介さずに樹脂30aを除去する技術として、例えば、「背景技術」に記載されている特許文献1に関する技術がある。
この特許文献1には、樹脂受け部に冷却水を循環させることにより樹脂の冷却を促進させるとともに、傾斜させた樹脂受け部と空気の吹き付けによって、樹脂を除去する技術が記載されている。この技術によれば、手作業を介さずに樹脂30aを排出できる。
ところが、この技術で利用されている樹脂受け部の傾斜とエアの吹き付けでは、確実に樹脂を排出できないおそれがある。なぜなら、この技術における樹脂の推進力は、エアの吹き付け力と傾斜した樹脂受け部に配置された樹脂自体の自重に起因する弱い力しか得られないことから、樹脂の樹脂受け部への貼り付きに起因する大きな摩擦力に対抗して排出動作することが困難となるおそれがあるからである。すなわち、特許文献1に記載された技術には、確実に樹脂を排出する観点から改善の余地が存在する。
そこで、本実施の形態では、特許文献1に記載された技術に存在する改善の余地を克服するための工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明することにする。
<実施の形態における基本思想>
本実施の形態における基本思想は、射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を水平面上に落下させた後、固化した樹脂に外力を加えることにより、排出口まで樹脂を水平方向に搬送する思想である。ここで、さらに望ましい基本思想としては、、射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を水平面上に落下させた後、水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却し、その後、固化した樹脂に外力を加えることにより、排出口まで樹脂を水平方向に搬送する思想である。つまり、基本思想としては、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」構成は必須ではないが、効率よく確実に樹脂を排出する観点からは、この構成を含むことが望ましい。以下では、この望ましい思想を説明する。
上述した望ましい思想の特徴点は、(1)水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する点と、(2)固化した樹脂に外力を加えて搬送する点にある。これにより、基本思想によれば、効率よく確実に樹脂を排出することができる。
以下に、この点について説明する。
まず、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」という構成の技術的意義について説明する。例えば、特許文献1のように、樹脂を傾斜した斜面に落下させた後、この斜面で冷却する構成では、溶融した粘性の高い状態で樹脂が斜面に配置されることから、樹脂の自重によって貼り付く可能性が高い。すなわち、斜面で急冷したとしても、樹脂が粘性の高い状態で変形しながら斜面に密着することから、樹脂は、樹脂の高い粘度に依存して斜面に貼り付きやすくなると考えられる。特に、樹脂が粘性の高い状態で変形しながら斜面に密着するということは、樹脂と斜面の密着面積が拡大することを意味することから、粘度が高い流動状態で、かつ、斜面との密着面積が増大するという相乗要因によって、樹脂は斜面に貼り付きやすくなる。そして、樹脂が斜面に貼り付くと、樹脂が斜面に留まることから、樹脂を排出することが困難となる。
これに対し、水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する構成では、樹脂の粘度に影響を受けにくい。つまり、水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する構成では、樹脂の粘度の影響を受けることなく、樹脂を冷却することができる。言い換えれば、水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する構成では、樹脂を冷却する際に樹脂が変形しにくいことに起因して、樹脂と水平面との接触面積の増大が起こりにくい。このことは、接触面積が大きいほど樹脂が貼り付きやすいことを考慮すると、樹脂の貼り付けが抑制されることを意味する。したがって、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」という構成の技術的意義は、接触面に樹脂が貼り付きにくくすることにあるといえる。
続いて、「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」という構成の技術的意義について説明する。例えば、特許文献1に記載された技術では、主に樹脂の自重とエアの吹き付けによって斜面を滑らせることにより、樹脂を排出するように構成されている。ところが、樹脂の自重およびエアの吹き付けは弱い力であるとともに、固化する前の溶融した粘性の高い状態から自重で樹脂を滑らせている。つまり、特許文献1に記載された技術では、弱い力である自重およびエアの吹き付けによって、固化する前の溶融した粘性の高い状態から自重およびエアの吹き付けで樹脂を滑らせる構成が採用されている。この場合、固化する前の滑りにくい状態(固化する前の溶融した粘性の高い状態)から樹脂を滑らせていることに起因して樹脂の排出が困難となる。
これに対し、本実施の形態における基本思想によれば、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」ことによって樹脂を固化した後、「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」という構成が採用されている。すなわち、基本思想では、溶融した柔らかい状態では樹脂を搬送することはせず、固化した後に樹脂を搬送する構成が採用されている。さらに、弱い自重やエアの吹き付けよりも強い外力を樹脂に加えることにより樹脂を水平方向に搬送する構成も採用されている。この結果、たとえ、樹脂が水平面に貼り付いていたとしても、弱い力である自重やエアによる吹き付けではなく強い外力を加えていることから、樹脂の水平面への貼り付けを容易に剥離して搬送することが可能となる。つまり、「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」という構成の技術的意義は、確実に樹脂を排出することにあるといえる。
以上のことから、本実施の形態における基本思想によれば、確実に樹脂を排出することができる。そして、この基本思想を自動システムとして具現化することによって、効率の悪い手作業に取って替わるシステムを実現することができる。
以下では、本実施の形態における基本思想を具現化した効率に優れているとともに確実にパージされた樹脂を排出できる射出成形システムについて説明することにする。
<射出成形システムの構成>
図9は、射出成形システム500の構成例を示すブロック図である。
図9において、射出成形システム500は、射出成形機100と樹脂搬送装置200を有している。そして、射出成形機100は、制御部110を備えている。この制御部110は、射出成形機100の動作を制御するように構成されているだけでなく、樹脂搬送装置200の動作も制御するように構成されている。これにより、制御部110によって、射出成形機100と樹脂搬送装置200とを備える射出成形システム500の全体動作を制御することができる利点が得られる。
ただし、射出成形システム500の構成は、図9に示す構成例だけでなく、例えば、以下に示す図10に示す構成例によっても実現することができる。
図10は、射出成形システム500の他の構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、射出成形機100に制御部110が設けられているとともに、樹脂搬送装置200に制御部210を設けることもできる。この場合、制御部110は、射出成形機100の動作を制御するように構成されている一方、制御部210は、樹脂搬送装置200の動作を制御するように構成されている。このように、射出成形機100と樹脂搬送装置200のそれぞれに制御部を設けるように構成することができる。
本実施の形態における技術的思想は、例えば、図9に示す射出成形システム500で実現することもできるし、図10に示す射出成形システム500でも実現できる。
<樹脂搬送装置の構成>
次に、樹脂搬送装置200の構成について説明する。
図11は、樹脂搬送装置200の模式的な構成を示す図である。
図11において、樹脂搬送装置200は、射出成形機に備わるノズル26からパージされた樹脂を搬送するように構成されており、例えば、パージシャッタ201と、搬送部202と、枠体203と、シュータ207を有している。具体的に、樹脂搬送装置200は、ノズル26と対向配置されたパージシャッタ201に当たって鉛直方向に落下する樹脂を枠体203により受け止めて、所定の位置に搬送するように構成されている。
パージシャッタ201は、パージを実施する際、ノズル26と対向する位置に配置され、ノズル26からパージされた樹脂を受け止めて、樹脂を鉛直下方向(-z方向)に落下させる機能を有している。このパージシャッタ201は、例えば、図12に示すように、zy平面(ノズル26に対向する面)において矩形形状をしており、内部に冷却水を循環させる冷却機構を有していることが望ましい。これにより、ノズル26からパージされた樹脂がパージシャッタ201の表面に当たると、樹脂は、パージシャッタ201に備わる冷却機構によって、冷却された後、鉛直下方向(-z方向)に落下する。また、パージシャッタ201の表面には、樹脂がパージシャッタ201の表面に貼り付きにくいようにコーティングが施されてもよい。例えば、コーティングとしては、フッ素樹脂によるコーティングやビニールコーティングを挙げることができる。
続いて、図11および図13に示すように、搬送部202は、水平方向(x方向)に延在し、かつ、少なくとも樹脂の落下位置を含む第1領域R1を冷却する冷却機構205を含むように構成されている。そして、搬送部202には、樹脂を排出するための排出口206が設けられている。ここで、例えば、第1領域R1の表面には、落下した樹脂が貼り付きにくいようにコーティングが施されていてもよい。コーティングとしては、フッ素樹脂によるコーティングやビニールコーティングを挙げることができる。
次に、図11に示すように、搬送部202上には、枠体203が配置されている。この枠体203は、落下した樹脂を内包可能に構成されている。この枠体203は、水平方向(x方向)に移動可能に構成されている。すなわち、枠体203は、枠体駆動部208によって水平方向(x方向)に移動可能に構成されている。例えば、枠体203は、枠体駆動部208によって、落下した樹脂を内包するために配置された搬送部202の第1位置から、樹脂を内包したまま搬送部202の第2位置まで移動可能に構成されている。
ここで、具体的に、枠体203は、搬送部202に落下した樹脂を内包する貫通部203aと、貫通部203aの内壁から突出した突出部(爪部)204を有する。そして、突出部204は、枠体203の移動開始時において、搬送部202に落下した樹脂を搬送部202の表面から剥ぎ取る機能を有する。
さらに、図11に示すように、枠体203には、枠体203が配置されている位置を検出するための検出センサ220が設けられている。そして、樹脂搬送装置200は、検出センサ220からの出力に基づいて、枠体203の移動を制御するように構成されている。
上述したように、搬送部202には、樹脂を内包する枠体203が第2位置に配置されたとき、樹脂を搬送部202の下方に落下させる排出口206が設けられている。そして、図11に示すように、樹脂搬送装置200は、排出口206に対向した位置に配置されたシュータ207を有している。このシュータ207は、排出口206から排出された樹脂を図示しないダストボックスに誘導する機能を有している。ただし、シュータ207は、必ずしも必要ではなく、例えば、排出口206から排出された樹脂を直接ダストボックスに入れるように構成することもできる。
なお、樹脂搬送装置200には、排出口206から樹脂が排出されたことを検出するセンサ230が設けられていてもよい。例えば、図11では、センサ230がシュータ207に設けられている構成例が示されているが、これに限らず、搬送部202にセンサ230を設ける構成も採用することができる。
以上のようにして、本実施の形態における樹脂搬送装置200が構成されている。
<樹脂搬送装置の動作>
続いて、樹脂搬送装置200の動作について説明する。
まず、図14に示すように、射出成形機に備わるノズル26から樹脂250をパージすると、ノズル26からパージされた樹脂250は、ノズル26と対向配置されたパージシャッタ201に当たる。このとき、例えば、図12に示すように、パージシャッタ201の内部に冷却水を循環させる冷却機構が設けられている場合、パージシャッタ201に当たった樹脂250は冷却される。この結果、パージされた樹脂250がパージシャッタ201に貼り付くことが抑制される。さらに、パージシャッタ201の表面に樹脂250の貼り付けを抑制するためのコーティングが施されていると、さらに、パージされた樹脂250は、パージシャッタ201に貼り付きにくくなる。
そして、パージシャッタ201に当たった樹脂250は、図15に示すように、鉛直下方向(-z方向)に落下して、搬送部202上に配置されている枠体203の貫通部203aの内部に入る。つまり、樹脂搬送装置200では、予め検出センサ220の出力に基づいて、枠体203を搬送部202の第1位置に配置する。これにより、落下した樹脂250は、搬送部202の第1位置に配置されている枠体203に内包される。
その後、枠体203に内包されている樹脂250は、搬送部202に設けられている冷却機構205で冷却されて固化する。特に、本実施の形態では、搬送部202の水平面上に配置された状態の樹脂250を冷却しているため、落下した樹脂250は、搬送部202の表面に貼り付きにくくなる。さらに、搬送部202の表面に樹脂250の貼り付けを抑制するためのコーティングが施されていると、落下した樹脂250は、搬送部202の表面に貼り付きにくくすることができる。
次に、図16に示すように、枠体駆動部208によって、樹脂250を内包する枠体203は、第1位置から第2位置に向かって水平方向(x方向)に移動する。すなわち、樹脂250を内包する枠体203に強い外力を加えることにより、枠体203は、水平方向に移動する。このとき、枠体203の貫通部203aの内壁に突出部(爪部)204が設けられている場合、たとえ、冷却機構205による冷却後でも樹脂250が搬送部202の表面に貼り付いていたとしても、枠体203の移動開始時において、突出部204によって搬送部202に落下した樹脂250を搬送部202の表面から剥ぎ取られる。つまり、突出部204は、搬送部202に落下した樹脂を搬送部202の表面から剥ぎ取る機能を有する。このようにして、本実施の形態によれば、樹脂250の貼り付きを確実に防止することができる。
その後、図17に示すように、樹脂搬送装置200は、検出センサ220からの出力に基づいて、樹脂250を内包する枠体203が第2位置に近づくと、枠体203の速度を減速して枠体203を第2位置で停止させる。
このとき、枠体203が第2位置にある場合、枠体203に内包されている樹脂250は、搬送部202に設けられている排出口206から搬送部202の下方に設けられているシュータ207に落下する。シュータ207に落下した樹脂250は、例えば、シュータ207から図示しないダストボックスに排出される。
そして、本実施の形態では、例えば、シュータ207に排出口206から樹脂250が排出されたことを検出するセンサ230が取り付けられている。この結果、樹脂搬送装置200は、センサ230からの出力に基づいて、樹脂250が排出口206から排出されたか否かを判断することができる。そして、樹脂搬送装置200は、樹脂250が排出口206から排出されたことを認識すると、枠体駆動部208を制御することによって、枠体203を第2位置から第1位置まで移動させる。
このようにして、本実施の形態における樹脂搬送装置200を動作させることにより、パージされた樹脂250をダストボックスに廃棄することができる。
<実施の形態における特徴>
次に、本実施の形態における特徴点について説明する。
<<パージシャッタに関する特徴>>
まず、パージシャッタ201に関する特徴点は、例えば、図12に示すように、パージシャッタ201に冷却機構を設ける点にある。これにより、射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂がパージシャッタ201に当たったとき、パージシャッタ201に設けられている冷却機構によって樹脂が冷却される。この結果、パージされた樹脂がパージシャッタ201に貼り付くことを抑制することができる。
さらに、パージシャッタ201に関するさらなる特徴点は、ノズルと対向するパージシャッタ201の表面に樹脂の貼り付きを抑制するためのコーティングが施されている点にある。これにより、パージシャッタ201の表面に樹脂が貼り付くことをさらに抑制することができる。すなわち、パージシャッタ201に冷却機構を設ける点と、パージシャッタ201の表面にコーティングを施す点とを組み合わせることにより、パージシャッタ201への樹脂の貼り付きを効果的に抑制することができる。
<<枠体に関する特徴>>
「実施の形態における基本思想」で説明したように、基本思想の特徴点の1つは、固化した樹脂に外力を加えて搬送する点にある。そして、本実施の形態において、固化した樹脂に外力を加えて搬送させることは、枠体203を使用することにより実現されている。
すなわち、図14~図17に示すように、枠体203の内部に樹脂250を内包した状態で、枠体駆動部208によって枠体203を水平方向に移動させることにより、固化した樹脂に枠体203から外力が加わって、枠体203とともに搬送される。
これにより、基本思想の特徴点の1つである「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」ことが枠体203を使用することにより具現化される。このように、本実施の形態では、固化した樹脂に外力を加えて搬送するために、枠体203を使用する点に特徴点がある。
さらに、枠体203を使用する技術的意義は、基本思想の特徴点の1つである「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」ことを具現化するだけでなく、基本思想の他の特徴点である「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」ことを具現化しやすくする点にもある。つまり、本実施の形態における枠体203は、例えば、図15に示すように、貫通部203aを有しており、この貫通部203aの内部に樹脂250が配置される。このとき、貫通部203aは、文字通り、底がないことから、貫通部203aの内部に配置された樹脂250は、貫通部203aから露出する搬送部202上に配置される。このことから、貫通部203aを有する枠体203を使用することにより、枠体203の内部に樹脂250を内包させながら、搬送部202に設けられている冷却機構205上に樹脂250を配置することが可能となる。このように、貫通部203aを有する枠体203は、「固化した樹脂に外力を加えて搬送する」という構成を具現化しながら、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」という構成を具現化しやすくするという技術的意義を有していることがわかる。
続いて、枠体203に関する特徴点としては、例えば、図11に示すように、枠体203に形成されている貫通部203aの内壁から突出するように突出部204が設けられている点にある。これにより、例えば、図15~図16に示すように、たとえ、樹脂250が搬送部202の表面に貼り付いたとしても、枠体203の移動開始時において、突出部204によって搬送部202に落下した樹脂250を搬送部202の表面から剥ぎ取ることができる。すなわち、搬送部202に落下した樹脂を搬送部202の表面から剥ぎ取る機能を有する。このようにして、本実施の形態によれば、樹脂250の貼り付きを確実に防止することができる。
<<搬送部に関する特徴>>
次に、搬送部202に関する特徴点は、例えば、図11に示すように、搬送部202が、少なくとも樹脂の落下位置を含む第1領域R1を冷却する冷却機構205を含むように構成されている点にある。これにより、基本思想の1つの特徴点である「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する」ことが具現化される。特に、本実施の形態では、貫通部203aを有する枠体203を第1領域R1に配置する構成を採用しながら、搬送部202が第1領域R1を冷却する冷却機構205を有することによって、「水平面に樹脂を配置した状態で樹脂を冷却する点」と、「固化した樹脂に外力を加えて搬送する点」という基本思想の2つの特徴点を同時に具現化することができる。
ここで、本実施の形態では、搬送部202の全体ではなく、樹脂の落下位置を含む第1領域R1にだけ冷却機構205を設ければよい点に大きな利点がある。
例えば、「背景技術」の欄に記載されている特許文献1では、斜面に対して溶融した樹脂を滑らせながら冷却する構成が採用されている。このことから、特許文献1では、斜面全体に冷却機構を設ける必要がある。なぜなら、斜面の一部領域にだけ冷却機構を設ける場合、冷却機構が設けられた領域の範囲外に樹脂が移動すると、樹脂を冷却することができなくなるからである。このように斜面全体に冷却機構を設ける構成の場合、冷却機構の構成が大型化してしまうというデメリットが生じる。
これに対し、本実施の形態では、斜面ではなく水平面に樹脂を配置して冷却する構成が採用されている。この場合、斜面のように樹脂を滑らせながら冷却しなくてもよい。すなわち、樹脂の落下位置を含む局所領域にだけに冷却機構を設けても、斜面のように樹脂が自重で移動することがなく、樹脂は落下位置に留まることから、固化するまで樹脂を冷却することができる。このように、本実施の形態によれば、落下した樹脂を固化するまで充分に冷却するために、搬送部202の全体ではなく、樹脂の落下位置を含む第1領域R1にだけ冷却機構205を設ければ充分なのである。このことから、本実施の形態によれば、搬送部202に設けられる冷却機構の小型化を図ることができる利点が得られる。
<<その他の特徴>>
その他の特徴としては、例えば、図11に示すように、枠体203の位置を検出するための検出センサ220や、排出口206から樹脂250が排出されたことを検出するセンサ230を設ける点を挙げることができる。これにより、枠体203の位置を正確に把握することができるとともに、排出口206から樹脂250が排出されたこと確実に把握することができる。裏を返せば、この特徴点によって、枠体203の位置異常や樹脂250の排出異常を検出できる結果、樹脂搬送装置200の動作不良を未然に防止できる。
<シュータに対する工夫の必要性>
上述したように、本実施の形態における樹脂搬送装置200によれば、効率よく確実に樹脂250を排出口206から排出することができる。そして、排出口206から排出された樹脂250は、例えば、樹脂搬送装置200の一部として取り付けられたシュータを介してダストボックスに廃棄される。したがって、ダストボックスに確実に樹脂250を廃棄するためには、シュータからダストボックスに樹脂250を落としやすくすることが重要である。そこで、本発明者は、樹脂250を排出しやすくする観点から、シュータに対しても工夫を施している。以下では、この工夫を施したシュータについて説明する。
<シュータの構成>
図18は、シュータ400の模式的な構成を示す図である。
図18において、シュータ400は、例えば、射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を搬送する搬送部202に設けられた排出口206に対向して配置される。
特に、図18に示すように、シュータ400は、排出口206に対向して配置されるように搬送部202に取り付けられている。
シュータ400は、ベース部401と、ベース部401に取り付けられた支柱402と、中心403で支柱402に取り付けられたシーソ機構404と、シーソ機構404の一端部に設けられたカウンタバランス405と、シーソ機構404の他端部と搬送部202を接続する伸縮部406と、排出口206に対向配置されるようにシーソ機構404上に設けられ、かつ、排出口206から排出された樹脂を収納可能な収納部407とを備える。
図18では、図示されていないが、ベース部401には、y方向に並んで配置された2本の支柱402が取り付けられている。シーソ機構404は、中心403を支点として、中心403の左側に設けられたカウンタバランス405と、中心403の右側に設けられた収納部407との重量バランスによって、シーソ動作をするように構成されている。例えば、収納部407に樹脂が収納されていない場合には、カウンタバランス405の方が重い結果、シーソ機構404は左側に傾く。一方、収納部407に多量の樹脂が収納される場合には、樹脂を含む収納部407の方が重くなる結果、シーソ機構404は右側に傾く。このようにして、シーソ機構404は、排出口206から排出されて収納部407に収納された樹脂の重量によって、シーソ動作するように構成されている。
なお、伸縮部406は、例えば、バネから構成されるが、これに限らず、リンク機構やダンパから構成することもできる。
以上のようにして、シュータ400が構成されている。
<シュータの動作>
続いて、シュータ400の動作について説明する。
まず、シュータ400の収納部407に樹脂が収納されていない場合、シュータ400は、図18に示す状態となっている。次に、排出口206から樹脂が収納部407に落下すると、シュータ400は、図18に示す状態から図19に示す状態に移行する。すなわち、収納部407に樹脂が収納される結果、収納部407の質量が大きくなる。これにより、図19に示すように、シーソ機構404は、中心403を支点として右側に傾く。これにより、伸縮部406は限界まで伸びる。その後、さらに、収納部407に樹脂が収納されると、シュータ400は、図19に示す状態から図20に示す状態に移行する。つまり、中心403が上方向(+z方向)にスライドするとともに、シーソ機構404の傾斜角度が大きくなる。この結果、収納部407に収納されている樹脂は、自重によって収納部407から排出されて、ダストボックスに廃棄される。このようにして、シュータ400が動作することになる。このシュータ400の特徴は、シーソ機構404の傾斜角度が多段階調節可能に構成されている点であり、この特徴点によって、シュータ400から樹脂をダストボックスに排出しやすくなるという利点が得られる。
<応用例>
以下では、本実施の形態における樹脂搬送装置200を使用した応用例を説明する。
例えば、パージを行なったとき、ノズル26の先端部に垂れ出た樹脂が残存することがある。この状態では、新たな成形品を製造することが困難であることから、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂を除去する必要がある。
そこで、本応用例では、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂を除去する機能を有する樹脂搬送装置200について説明する。例えば、樹脂搬送装置200は、ノズル26からパージされる樹脂を切断する樹脂切断部を有し、樹脂切断部は、ノズル26の先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、樹脂除去板を移動させるための駆動部を含む。
<<樹脂除去板の構成>>
図21は、本応用例における樹脂除去板600の構成を示す平面図である。
図21において、樹脂除去板600は、矩形形状をしており、内部に開口部610が設けられている。このように構成されている樹脂除去板600は、パージによってノズルの先端部から垂れ出た樹脂を切断する機能を有している。そして、樹脂除去板600に設けられている開口部610には、ノズルの先端部を接触可能に構成されている。
<<樹脂切断部の構成>>
次に、上述した樹脂除去板600を使用して、射出成形機に備わるノズルからパージされる樹脂を切断する樹脂切断部700について説明する。
図22は、樹脂切断部700の模式的な構成を示す図である。
図22において、樹脂切断部700は、ノズルの先端部を接触可能な開口部610が設けられた樹脂除去板600と、樹脂除去板600を移動させるための駆動部710とを有している。例えば、図22に示すように、駆動部710は、モータから構成され、このモータに樹脂除去板600が接続されている。これにより、モータからなる駆動部710によって、樹脂除去板600は上下方向(z方向)に移動可能に構成されていることになる。
<<樹脂切断部の動作>>
続いて、上述した樹脂切断部700の動作について説明する。
図23は、樹脂切断部700の動作を説明するフローチャートである。
図23において、まず、射出成形機による成形サイクルを中断した後、固定盤に接触されているノズルを後退させる(S101)。具体的には、図24に示すように、ノズル26を矢印方向に移動させる。このとき、ノズル26の上方には、樹脂除去板600が配置されており、この樹脂除去板600には、開口部610が設けられている。
次に、図23において、樹脂除去板を下降させる(S102)。具体的には、図25に示すように、開口部610が設けられた樹脂除去板600を矢印方向に移動させる。
続いて、図23において、樹脂除去板に設けられた開口部にノズルの先端部を接触させる(S103)。具体的には、図26に示すように、ノズル26を矢印方向に移動させることにより、図27に示すように、樹脂除去板600に設けられた開口部610にノズル26の先端部を接触させる。
その後、図23において、パージを実施する(S104)。具体的には、図28に示すように、パージを実施すると、パージによって排出された樹脂250がノズル26の先端部から垂れ出す。このとき、本応用例において、ノズル26の先端部は、樹脂除去板600に設けられた開口部610と接触していることから、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂250は、開口部610の内部を介して外部に排出されることになる。
次に、図23において、樹脂除去板を上昇させる(S105)。具体的には、図29に示すように、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂250は、開口部610の上方方向への移動によって切断される。言い換えれば、樹脂除去板200を固定盤と平行な方向へ移動させることによって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を切断できる。これにより、本応用例によれば、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂250をノズル26の先端部からしっかりと除去できる。
なお、図29では、開口部610の上方方向への移動によって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂250を切断する構成例を示している。ただし、本応用例は、これに限らず、例えば、図30に示すように、開口部610の水平方向(矢印方向)への移動によって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂250を切断するように構成してもよい。
以上のようにして、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂を除去することができる。その後、切断された樹脂250は、本実施の形態における樹脂搬送装置200に設けられている枠体203の内部に落下する。そして、実施の形態で説明したように、例えば、図15~図17に示す樹脂搬送装置200の動作が行われる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1 型締装置
2 射出装置
10 可動盤
11 固定盤
12 可動型
13 固定型
21 ホッパ
22 シリンダ
23 スクリュ
24 ヒータ
25 溶融樹脂
26 ノズル
30 密閉空間
30a 樹脂
31 パージシャッタ
32 樹脂受け部
40 樹脂原料
50 成形品
100 射出成形機
110 制御部
200 樹脂搬送装置
201 パージシャッタ
202 搬送部
203 枠体
203a 貫通部
204 突出部
205 冷却機構
206 排出口
207 シュータ
208 枠体駆動部
220 検出センサ
230 センサ
250 樹脂
400 シュータ
401 ベース部
402 支柱
403 中心
404 シーソ機構
405 カウンタバランス
406 伸縮部
407 収納部
500 射出成形システム
600 樹脂除去板
610 開口部
700 樹脂切断部
710 駆動部

Claims (17)

  1. 射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を搬送する樹脂搬送装置であって、
    水平方向に延在する搬送部と、
    前記搬送部上に配置され、かつ、落下した前記樹脂を内包可能な枠体と、
    前記枠体を前記水平方向に移動させる枠体駆動部と、
    を有する、樹脂搬送装置。
  2. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記搬送部は、前記樹脂の落下位置を含む第1領域を冷却する冷却機構を有している、樹脂搬送装置。
  3. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記樹脂搬送装置は、前記ノズルと対向配置されたパージシャッタに当たって鉛直方向に落下する前記樹脂を前記枠体により受け止めて、所定の位置に搬送するように構成されている、樹脂搬送装置。
  4. 請求項3に記載の樹脂搬送装置において、
    前記パージシャッタは、前記パージシャッタの表面を冷却する冷却機構を有している、樹脂搬送装置。
  5. 請求項3に記載の樹脂搬送装置において、
    前記パージシャッタの表面には、前記樹脂が貼り付きにくいようにコーティングが施されている、樹脂搬送装置。
  6. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記枠体は、前記枠体駆動部によって、落下した前記樹脂を内包するために配置された前記搬送部の第1位置から、前記樹脂を内包したまま前記搬送部の第2位置まで移動可能に構成されている、樹脂搬送装置。
  7. 請求項6に記載の樹脂搬送装置において、
    前記樹脂搬送装置は、前記枠体が配置されている位置を検出する検出センサを有する、樹脂搬送装置。
  8. 請求項6に記載の樹脂搬送装置において、
    前記搬送部には、前記樹脂を内包する前記枠体が前記第2位置に配置されたときに、前記樹脂を前記搬送部の下方に落下させる排出口が設けられている、樹脂搬送装置。
  9. 請求項8に記載の樹脂搬送装置において、
    前記樹脂搬送装置は、前記排出口に対向した位置に配置されたシュータを有している、樹脂搬送装置。
  10. 請求項9に記載の樹脂搬送装置において、
    前記樹脂搬送装置は、前記排出口から前記樹脂が排出されたことを検出するセンサを有している、樹脂搬送装置。
  11. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記枠体は、
    前記搬送部に落下した前記樹脂を内包する貫通部と、
    前記貫通部の内壁から突出した突出部と、
    を有し、
    前記突出部は、前記枠体の移動開始時において、前記搬送部に落下した樹脂を前記搬送部の表面から剥ぎ取る機能を有する、樹脂搬送装置。
  12. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記第1領域の表面には、落下した前記樹脂が貼り付きにくいようにコーティングが施されている、樹脂搬送装置。
  13. 請求項1に記載の樹脂搬送装置において、
    前記樹脂搬送装置は、前記ノズルからパージされる樹脂を切断する樹脂切断部を有し、
    前記樹脂切断部は、
    前記ノズルの先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、
    前記樹脂除去板を移動させるための駆動部と、
    を含む、樹脂搬送装置。
  14. 射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を搬送する搬送部に設けられた排出口に対向して配置されるシュータであって、
    前記シュータは、
    ベース部と、
    前記ベース部に取り付けられた支柱と、
    前記支柱に取り付けられたシーソ機構と、
    前記シーソ機構の一端部に設けられたカウンタバランスと、
    前記シーソ機構の他端部と前記搬送部を接続する伸縮部と、
    前記排出口に対向配置されるように前記シーソ機構上に設けられ、かつ、前記排出口から排出された前記樹脂を収納可能な収納部と、
    を備える、シュータ。
  15. 請求項14に記載のシュータにおいて、
    前記シーソ機構は、傾斜角度を多段階調節可能に構成されている、シュータ。
  16. ノズルから射出された樹脂を型に注入することにより成形品を製造する射出成形機と、
    前記ノズルからパージされたパージ樹脂を搬送する樹脂搬送装置と、
    を備える、射出成形システムであって、
    前記樹脂搬送装置は、
    水平方向に延在する搬送部と、
    前記搬送部上に配置され、かつ、落下した前記パージ樹脂を内包可能な枠体と、
    前記枠体を前記水平方向に移動させる枠体駆動部と、
    を有する、射出成形システム。
  17. 射出成形機に備わるノズルからパージされた樹脂を搬送する樹脂搬送方法であって、
    (a)前記ノズルから前記樹脂をパージする工程、
    (b)落下した前記樹脂を搬送部上に配置された枠体に内包する工程、
    (c)排出口まで前記樹脂を内包した前記枠体を水平方向に移動する工程、
    を備える、樹脂搬送方法。
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