JP2023014611A - 積層体及び包装袋 - Google Patents

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弘嗣 桑原
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Abstract

【課題】内容物を充填した包装袋が落下したときの裂けを抑制することができる包装袋の提供。【解決手段】ポリオレフィン樹脂から形成される積層体であって、前記積層体は、少なくとも、延伸ポリオレフィンフィルムから形成された基材層と、押出ポリオレフィン樹脂から形成された中間層と、シーラント層とがこの順に積層された積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、積層体及び包装袋に関する。
従来の包装袋として、底部フィルムが一対の胴部フィルムの間に配置された自立性を有するスタンディングパウチが使用されている。特許文献1には、シーラントを最内層とし、延伸フィルムを基材としたラミネートフィルムを包装袋に用いることが記載されている。
特開2006-7630号公報
近年、資源を有効利用する観点から、リサイクルが可能である材料を用い、石油資源を節約することが求められる。しかし、複数の素材が組み合わされた積層フィルムは素材の分別に手間がかかり、リサイクルがしにくいという課題があった。このような課題に対し、リサイクルに適した材料として、単一素材(モノマテリアル)のフィルム材料を用いた容器が検討されている。
しかし、モノマテリアルのフィルムを材料として形成した包装袋は、内容物を充填して落下したときに裂けやすいという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、落下耐性がある包装袋を製造可能な積層体及び落下耐性がある包装袋を提供することを課題とする。
ここで落下耐性とは、内容物を充填した包装袋が落下したときに裂けが生じにくい性質を意味する。
「包装袋の裂け」とは、包装体の熱融着部が剥がれて包装袋が裂けること、及び包装袋を形成するフィルム材料が裂けることを意味する。
すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
[1]ポリオレフィン樹脂から形成される積層体であって、前記積層体は、少なくとも、延伸ポリオレフィンフィルムから形成された基材層と、押出ポリオレフィン樹脂から形成された中間層と、シーラント層とがこの順に積層された積層体。
[2]前記ポリオレフィン樹脂はポリエチレン樹脂である、[1]に記載の積層体。
[3]前記基材層と前記中間層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置され、前記中間層と前記シーラント層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置されている、[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]前記基材層の前記中間層と対向する面に印刷層を備え、前記印刷層と前記中間層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置され、前記中間層と前記シーラント層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載の積層体。
[5][1]~[4]のいずれか1つに記載の積層体を用いた包装袋。
[6]液体物包装用である、[5]に記載の包装袋。
[7]胴部フィルムと底部フィルムとを有するスタンディングパウチである、[5]又は[6]に記載の包装袋。
[8][1]~[4]のいずれか1つに記載の積層体を胴部フィルムにのみ使用したスタンディングパウチである、[7]に記載の包装袋。
本発明によれば、落下耐性がある包装袋を製造可能な積層体及び落下耐性がある包装袋を提供することができる。
包装袋が落下耐性を有するか否かは、後述する落下試験により評価する。
本実施形態の積層体の断面図である。 本実施形態の包装袋の一例を示す模式図である。
<積層体>
本実施形態の積層体は、ポリオレフィン樹脂から形成される。
図1に本実施形態の積層体20の断面の模式図を示す。積層体20は、基材層21、中間層22及びシーラント層23がこの順に積層されている。
積層体20は、基材層21と中間層22とが、積層体20の厚さ方向に直接隣接して配置され、中間層22とシーラント層23とが積層体22の厚さ方向に直接隣接して配置されていることが好ましい。
積層体20は、基材層21の中間層22と対向する面21aに印刷層を備えることが好ましい。印刷層と中間層22とは、積層体20の厚さ方向に直接隣接して配置されることが好ましく、中間層22とシーラント層23とが積層体22の厚さ方向に直接隣接して配置されていることが好ましい。
一般的に、包装袋の材料には、落下耐性を向上させる観点から衝撃に強いナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられる。
延伸した樹脂フィルムは衝撃に強いことは公知である。このため、本発明者らは落下耐性に優れる包装袋を開発するにあたり、延伸ポリオレフィンを材料とすることを想起した。
しかしながら、延伸ポリオレフィンを形成材料とした包装袋は、延伸方向に沿って包装袋が裂けやすく、内容物を充填した包装袋が落下したときに裂けやすいという課題に直面した。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、延伸ポリオレフィンフィルムから形成された基材層に、押出ポリオレフィン樹脂を積層すると基材層の物性が変化し、得られる包装袋の落下耐性が向上することを見出した。
以下、各層について説明する。
(基材層)
基材層21は延伸ポリオレフィン樹脂フィルムから形成され、好ましくは一軸延伸ポリオレフィンフィルムから形成される。一軸延伸ポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向は特に限定されず、搬送(MD)方向であってもよく、交差(TD)方向であってもよい。以降、基材層21を形成する延伸ポリオレフィン樹脂フィルムを「基材フィルム」と記載する場合がある。
基材層21は、例えば延伸ポリエチレン樹脂フィルム又は延伸ポリプロピレン樹脂フィルムが挙げられる。
基材フィルムの延伸倍率は、例えば3倍以上8倍以下の範囲が好ましい。
延伸ポリエチレン樹脂フィルムを形成するポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体(ホモポリマー)でもよく、エチレンを主体とする共重合体(コポリマー)でもよい。リサイクルに適した材料とするためには、エチレンの単独重合体(ホモポリマー)とすることが好ましい。
エチレンを主体とする共重合体(コポリマー)を用いる場合、エチレン以外のモノマー(コモノマー)としては、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン、ノルボルネン等の環状オレフィン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸等のビニル系モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。ポリエチレン樹脂が、酢酸ビニル等のエステル基を有するモノマーを共重合している場合は、エステル基の一部がケン化されて、ビニルアルコールを含む共重合体となっていてもよい。
ポリエチレン樹脂を構成するエチレンまたはコモノマーは、石油等の化石資源に由来する化合物でもよく、植物等のバイオマスに由来する化合物でもよい。
リサイクルに適した材料とするためには、基材層21はポリエチレン樹脂からなるフィルムであることが好ましい。
ポリエチレン樹脂は、リサイクルされたポリエチレン樹脂を含んでもよい。リサイクルされたポリエチレン樹脂は、使用済みのポリエチレン樹脂をエチレン等のモノマー等に分解してから再度重合させたケミカルリサイクルによるポリエチレン樹脂でもよい。
また、使用済みのポリエチレン樹脂をポリマーのまま、粉砕、選別等の工程を経て再生したメカニカルリサイクルによるポリエチレン樹脂を用いてもよく。リサイクルされたポリエチレン樹脂と新品のポリエチレンとを混合して使用してもよい。
基材層21は、延伸中密度ポリエチレン(MDPE)樹脂フィルム又は延伸高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂フィルムであることが好ましい。
基材層21の厚さは、特に限定されないが、例えば、10μm以上50μm以下が挙げられ、15μm以上40μm以下が好ましく、20μm以上35μm以下がより好ましい。
ポリエチレン樹脂の密度による分類は、当業者の慣用する分類でよいが、例えば、従来のJIS K6748と同様に、910kg/m以上930kg/m未満を第1種(低密度)、930kg/m以上942kg/m未満を第2種(中密度)、942kg/m以上を第3種(高密度)と分類してもよい。
延伸ポリエチレン樹脂フィルムを形成するポリエチレン樹脂は、必要に応じて2種以上のポリエチレン樹脂を混合してもよい。
基材層21は、リサイクルが可能な範囲で樹脂以外の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、着色剤、架橋剤等が挙げられる。添加剤は、樹脂に相溶する成分でもよく、樹脂に相溶しない成分でもよい。
(中間層)
中間層22は押出ポリオレフィン樹脂から形成される。
上述した基材フィルムに溶融したポリオレフィン樹脂を押出すことで、基材層21と中間層22とが積層される。
中間層22の形成材料であるポリオレフィン樹脂を実質的に構成するモノマーは、基材層21の形成材料であるポリオレフィン樹脂を実質的に構成するモノマーと同一であることが好ましい。
ここで「実質的に構成するモノマー」とは、ポリオレフィン樹脂の全構成単位のうち、80%以上を占めるモノマーをいう。
例えば基材層21の形成材料としてポリエチレン樹脂を用いる場合には、中間層22の形成材料はポリエチレン樹脂を用いることが好ましく、基材層21の形成材料としてポリプロピレン樹脂を用いる場合には、中間層22の形成材料はポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。
中間層22を形成する押出ポリオレフィン樹脂は、2種以上のポリオレフィン樹脂の混合物でもよく、リサイクルが可能な範囲で各種添加剤を含有してもよい。
中間層22の形成材料にポリエチレン樹脂を用いる場合には、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や、高密度ポリエチレン(HDPE)および、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)の混合樹脂を使用することが好ましい。
溶融したポリオレフィン樹脂を押出して基材フィルムに積層することで中間層が形成されるため、押出加工の際に基材フィルムに熱が加わる。
本実施形態において、押出加工の際に基材フィルムに熱が加わることで、基材フィルムに残留する応力が緩和されると考えられる。また、接着剤に替えて中間層22を押出樹脂で貼り合わせることで、積層体20の総厚みを同一とした場合、中間層22の厚みが総厚に対して一定の範囲を占めている。このような積層体20は延伸方向と平行な方向に裂けにくい。このため、積層体20を用いた包装袋は、内容物を充填して落下させたときに裂けにくく、落下耐性を有すると推察される。
中間層22が押出加工により形成されたか否かは、包装袋を構成する積層体20の断面を観察することにより確認できる。包装袋を構成する積層体20の断面を例えば走査型電子顕微鏡を用いて観察したとき、気泡が確認できた場合には押出加工により形成されていると判断できる。
中間層22の厚みは特に限定されないが、例えば10μm以上100μm以下であり、より好ましくは20μm以上80μm以下である。
(シーラント層)
シーラント層23は包装袋に充填する内容物に接する面である。シーラント層23の内容物側であるシーラント層23a同士を熱融着させて、積層体20を接合する。
シーラント層23は、無延伸のポリオレフィン樹脂フィルムから形成されることが好ましい。
「無延伸のポリオレフィン樹脂」とは、ポリオレフィン樹脂フィルム自体が延伸されていない材料を意味する。
シーラント層23の形成材料であるポリオレフィン樹脂を実質的に構成するモノマーは、基材層21の形成材料であるポリオレフィン樹脂を実質的に構成するモノマーと同一であることが好ましい。
例えば基材層21の形成材料としてポリエチレン樹脂を用いる場合には、シーラント層23の形成材料はポリエチレン樹脂を用いることが好ましく、基材層21の形成材料としてポリプロピレン樹脂を用いる場合には、シーラント層21の形成材料はポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。
シーラント層23を形成する材料の具体例としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂等の相対的に密度が低いポリエチレン樹脂が挙げられる。
中間層22とシーラント層23の総厚みは特に限定されないが、例えば70μm以上200μm以下であり、より好ましくは90μm以上150μm以下である。
(任意の構成:印刷層)
積層体20は印刷層を備えていてもよい。印刷層は基材層21の中間層22と対向する面21aに形成されていることが好ましい。印刷層を基材層21と中間層22の間に積層する場合は、印刷層と中間層22の表面の少なくともどちらか一方に酸化処理を行うことが好ましく、両面に酸化処理を行うことがより好ましい。
また、基材層21が中間層22と対向する面と反対側の面21bに他の樹脂層を有する場合は、基材層21と他の樹脂層との間に印刷層が積層されてもよい。
他の態様として、印刷層が積層体20の基材層20の表面である面21bに積層され、印刷層が表面に露出していてもよい。
印刷層は、グラビア印刷、凸版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット等の印刷方式でインキをベタ状またはパターン状に印刷することにより、形成することができる。印刷層の厚さは、特に限定されないが、0.5~10μm程度が挙げられる。印刷層は、積層体20の全面に形成してもよく、積層体20の面内の一部に形成してもよい。2層以上の印刷層を重ね合わせてもよい。
印刷層を形成するためのインキは、顔料、染料等の着色材と、バインダーを含んでもよい。バインダーとしては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、アクリル系重合体、ポリブタジエン、環化ゴム等が挙げられる。インキは、水、有機溶剤、植物油などの溶剤を含有してもよい。
(任意の構成:バリア層)
積層体20はバリア層を備えていてもよい。バリア層はバリア性を備える。バリア性とは、品質低下を招く外部からの要因を遮断する働きを意味する。品質低下を招く外部からの要因としては、水蒸気、酸素ガス、有機化合物、その他、種々の低分子成分が挙げられる。
バリア層として、同種または異種のバリア性を有する2以上のバリア層を積層してもよい。バリア層を形成するための材料は特に限定されず、公知のバリア性材料から適宜選択してもよい。
バリア層は基材層21の中間層22と対向する面21aに形成されていてもよい。また、基材層21が中間層22と対向する面と反対側の面21bにバリア層が積層されてもよい。中間層22とシーラント層23の間にバリア層が積層されてもよい。
また、基材層またはシーラント層が多層構成であり、その一部にバリア層を有していてもよい。
バリア層の厚さは、5μm以下であることが好ましい。バリア層の厚さの具体例としては、特に限定されないが、5μm、4μm、3μm、2μm、1μm、0.5μm、0.2μm、0.1μm程度、あるいは、これらの中間値でもよい。
バリア層は、アルミニウム等の金属、あるいは、シリカ、アルミナ等の無機化合物、ダイヤモンド類似カーボン(DLC)を基材フィルムの外面などに蒸着して形成してもよいし、基材フィルムとは別にこれらの蒸着を施されたフィルムを使用してもよい。蒸着を施すフィルムはポリオレフィンフィルムが好ましく、延伸ポリオレフィンフィルムがより好ましい。
バリア層として、金属箔を使用してもよい。
バリア層として、バリア性樹脂から形成されるフィルムを使用してもよい。バリア性樹脂は、例えばエチレンビニルアルコール共重合体が挙げられる。
バリア層は、所定の位置にバリアコート剤を塗布することにより形成してもよく、ポリオレフィンフィルムや、より好ましくは延伸ポリオレフィンフィルムにバリアコート剤を塗布したフィルムを使用してもよい。このようなバリアコート剤は、乾燥、硬化等により、バリア性を示すことができる。
積層体20は、印刷層とバリア層を共に備えていてもよい。
積層体20は、各層が接着剤層により接着されていてもよいが、よりリサイクルを容易とするため、接着剤層を有さないことが好ましい。つまり、基材層21及び中間層22、中間層22及びシーラント層23が積層体の厚さ方向に直接隣接して配置されていることが好ましい。
例えば、接着剤層やアンカーコート層を介さずに基材層、中間層、シーラント層、バリア層や印刷層を積層する場合は、少なくとも各層を積層する面の一方の面を表面処理することが好ましい。表面処理としては、アルゴン、ヘリウム、クリプトン、ネオン、キセノン、窒素等の不活性気体や、水素、酸素の雰囲気で電子線照射処理、低圧プラズマ処理、大気圧プラズマ処理またはコロナ放電処理があげられる。雰囲気ガスは必要に応じて前記気体の混合ガスでもよい。
積層体の例を以下に記載する。
基材層/中間層/シーラント層
基材層/印刷層/中間層/シーラント層
印刷層/基材層/中間層/シーラント層
基材層/接着剤層/基材層/中間層/シーラント層
基材層/中間層/基材層/中間層/シーラント層
基材層/バリア層/中間層/シーラント層
バリア層/基材層/中間層/シーラント層
基材層/中間層/バリア層/シーラント層
バリア層/基材層/バリア層/中間層/シーラント層
積層体20を構成する樹脂の全量に対するポリオレフィン樹脂の割合は80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
積層体20を構成する樹脂の全量に対するポリオレフィン樹脂の割合が上記下限値以上であると、リサイクルしやすくなる。
積層体20を製造する際の原材料の組成について、積層体20を構成する樹脂の全量に対するポリオレフィン樹脂の割合が上記範囲を満たす割合に調製する。
包装袋の落下耐性を向上させる観点から、積層体20は、下記[引張強度試験]に記載の方法により測定される引張強度が91N/10mm以上であることが好ましく、92N/10mm以上であることがより好ましく、93N/10mm以上であることがさらに好ましい。
引張強度の上限値は特に限定されず、例えば100N/10mm以下、99N/10mm以下、98N/10mm以下が挙げられる。
積層体20を製造する際、中間層を押出加工する際に基材フィルムに熱が加わる。このとき、加熱により基材フィルムが弛緩するため、引張強度が上記の範囲になると推察される。
[引張強度試験]
積層体の引張強度は下記の方法により実施する。
積層体20を幅10mm、長さ50mmの短冊状に切り出し、試験片とする。この試験片を定速伸張形引張試験機により、引張速度300mm/minで引っ張り、破断時の強度を測定する。
<包装袋>
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している場合がある。
図2は、包装袋10の全体図である。
図2に示す包装袋10は、容器本体1と、注出口部材2とを備える。包装袋10は注出口部材2を備えていてもよく、備えていなくてもよい。
容器本体1は、例えば、互いに平面形状が同一である2枚の胴部フィルム51、51と、底部フィルム12とから構成されたスタンディングパウチである。
包装袋10が備える胴部フィルム51と底部フィルム12は、少なくとも胴部フィルム51に積層体20を用いる。
包装袋10は、胴部フィルム51にのみ積層体20を使用したスタンディングパウチであることが好ましい。
底部フィルム12は積層体20であってもよく、積層体20以外のフィルム材料を用いてもよい。
底部フィルムに積層体20を用いる場合、底破袋しにくい包装袋を得る観点から積層体20は「延伸ポリエチレン樹脂層/直鎖状低密度押出ポリエチレン樹脂層/シーラント層」の3層構成の積層体を用いることが好ましい。
容器本体1は、例えば底部フィルム12側を底部として自立させた際に上部となる部分の一方の角部に、傾斜部30を備える。
胴部フィルム51、51と底部フィルム12とは、周縁部が熱融着されることで一体に形成されている。例えば、包装袋10は、側端シール部11aと、底部シール部12aと、を有する。側端シール部11aは、胴部フィルム51、51の両側の側端部が熱融着されることで形成される。底部シール部12aは、胴部フィルム51、51と底部フィルム12とが熱融着されることで形成される。底部フィルム12は、胴部フィルム51、51の間に介装されている。
包装袋10の収容部10aには内容物を充てんすることができる。収容部10a内に内容物が充てんされた包装袋10は、底部フィルム12を下にした状態(正立状態)で自立が可能となる。
内容物は、特に限定されないが、液状物、粉体や顆粒体等の固体、あるいは粘稠体、液体等、あるいはこれらの混合物などが挙げられる。本実施形態においては、包装袋10は液体物包装用であることが好ましい。
包装袋10の寸法は特に限定されるものではないが、例えば詰め替え容器の用途では、上下方向の高さが100mm~500mm程度、左右方向の幅が70mm~300mm程度、充填量としては100cm~5000cm程度が挙げられる。
[落下試験]
包装袋の落下試験は下記の方法により実施する。
まず、積層体20を用いて底部フィルム12及び一対の胴部フィルム51を形成する。これらの底部フィルム12および一対の胴部フィルム51から、幅130mm、高さ220mmの自立可能な包装袋を作製する。包装袋の容積は約500cmとする。
包装袋に水360gを充填した後、包装袋を密封して、落下試験の供試体とする。
供試体を5℃の環境で1mの高さから、垂直方向に5回および水平方向に5回、繰り返し落下させる。
水平方向の落下は、包装袋の周囲の側端シール部11aが落下面に当たるように落下させる。
垂直方向の落下は、底部フィルム12が落下面に当たるように落下させる。
さらに、新たな供試体について高さを1.2mに変更し、水平方向と垂直方向にそれぞれ同様の落下試験を実施する。
落下後に、破袋した包装袋の数を数える。ここで、「破袋した包装袋」とは、内容物の水が漏れた包装袋を意味する。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。改変としては、構成要素の追加、置換、省略、その他の変更が挙げられる。
積層体は、ポリオレフィン樹脂を主体としているため、パウチ、バッグ、コンテナ等の包装袋、包装フィルム等に限られず、種々の用途に用いることができる。特に、積層体が柔軟であるため、軟包装の包装袋を形成することができる。包装袋は、上述の積層体のみから形成してもよく、ラベル、タグ、ストロー、外箱等の付属部材と組み合わせてもよい。リサイクルの観点では、付属部材を包装袋から分離できることが好ましい。
以下、実施例として、より具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
基材層として厚さ25μmの印刷付き一軸延伸の高密度ポリエチレンフィルム(延伸倍率5倍)の印刷面側に窒素ガス雰囲気下で大気圧プラズマ処理を実施した。
次に、基材層と厚さ90μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムとの間に、溶融した直鎖状低密度ポリエチレンを押出して、厚さ20μmの中間層を形成し、サンドイッチラミネーションにより積層した。
このとき、基材層に貼り合わせる中間層の面にオゾンによる酸化処理を行いながら押出した。
これにより、積層体1を得た。積層体1の総膜厚は135μmであった。
原材料の組成から算出した積層体1を構成する樹脂の全量に対するポリエチレン樹脂の割合は、99質量%であった。
<比較例1>
基材層として厚さ25μmの印刷付き一軸延伸の高密度ポリエチレンフィルム(延伸倍率5倍)に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗布し、中間層を形成した。
中間層が基材層と接する面とは反対の面に、厚さ110μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネートにより積層した。これにより、積層体2を得た。積層体2の総膜厚は135μmであった。
原材料の組成から算出した積層体2を構成する樹脂の全量に対するポリエチレン樹脂の割合は、95質量%であった。
<積層体の引張強度の測定>
上記[引張強度試験]に記載の方法により、積層体1及び積層体2の引張強度を測定した。その結果、積層体1の引張強度は96.1N/10mm、積層体2の引張強度は90.2N/10mmであった。
<落下試験>
積層体1又は積層体2を用いて、上記[落下試験]に記載の方法により包装袋をそれぞれ製造し、落下試験を実施した。
落下試験の結果、積層体1を用いた包装体は、1m落下の場合、破袋した包装袋は100個中0個であり、1.2mの場合、破袋した包装袋は60個中6個であった。
積層体2を用いた包装体は、1m落下の場合、破袋した包装袋は100個中6個であり、1.2mの場合、破袋した包装袋は50個中22個であった。
上記結果の通り、本発明を適用した積層体1を用いて製造した包装袋は、内容物を充填して落下させたときに、包装体が裂けにくく、落下耐性を備えることが確認できた。
1:容器本体、2:注出口部材、5:キャップ、7:注出筒部、10:包装袋、10a:収容部、11a:側端シール部、12:底部フィルム、12a:底部シール部、51:胴部フィルム、20:積層体、21:基材層、22:中間層、23:シーラント層

Claims (8)

  1. ポリオレフィン樹脂から形成される積層体であって、
    前記積層体は、少なくとも、延伸ポリオレフィンフィルムから形成された基材層と、押出ポリオレフィン樹脂から形成された中間層と、シーラント層とがこの順に積層された積層体。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂はポリエチレン樹脂である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記基材層と前記中間層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置され、
    前記中間層と前記シーラント層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置されている、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記基材層の前記中間層と対向する面に印刷層を備え、前記印刷層と前記中間層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置され、
    前記中間層と前記シーラント層とが前記積層体の厚さ方向に直接隣接して配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体を用いた包装袋。
  6. 液体物包装用である、請求項5に記載の包装袋。
  7. 胴部フィルムと底部フィルムとを有するスタンディングパウチである、請求項5又は6に記載の包装袋。
  8. 請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体を胴部フィルムにのみ使用したスタンディングパウチである、請求項7に記載の包装袋。
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