JP2023013392A - 活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着性と耐熱性に優れた新規な活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物の提供を図る。【解決手段】ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と、イソボルニル基を有し、且つ、(メタ)アクリロイル基の数が1の(メタ)アクリレートモノマー(B)とを、(A-1)/(B)=1.0/1.0~8.0/1.0の重量割合で混合する。ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合量は、ガラス転移温度が40℃未満の前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対して0~75重量部とすることが好ましい。【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に関するものである。
活性エネルギー線を照射することによって硬化して所望の接着剤性能を発揮する活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に関しては、特許文献1~3に示す発明が提案されている。
特許文献1には、ポリエステルポリオール、ポリイソシアネート、炭素数5以上のヒドロキシ(メタ)アクリレートを反応させてなるポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレートが接着剤樹脂組成物の基本骨格を構成するもので、これに接着剤に種々の性能を付与するための成分、例えば酸無水物、数平均分子量2000未満のエポキシ樹脂、光カチオン開始剤、リン酸含有(メタ)アクリレート、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物などの成分を配合した場合に、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤に求められる基本性能が維持され、且つ、種々の性能を付与することができる接着剤樹脂組成物に関する発明が開示されている。ところが、(メタ)アクリレートモノマーに関する開示はなされていないし、ガラス転移温度についての開示はなされていない。
特許文献2には、UV硬化型プレポリマーと、UV硬化型多官能モノマーと、光重合開始剤と、シランカップリング剤とを含有し、常温でも被着体から液晶ディスプレイを容易に引き剥がしてリワークすることができ、且つ、良好な接着性を付与することができるUV硬化型樹脂組成物に関する発明が開示されている。このUV硬化型プレポリマーとしてはウレタン(メタ)アクリレートが用いられ、UV硬化型多官能モノマーとしては2個以上の官能基を有する(メタ)アクリルモノマーを用いることが示されている。
ところが、UV硬化型多官能モノマー即ち2個以上の官能基を有する(メタ)アクリルモノマーは、液晶ディスプレイのリワークを可能とするために配合されたもので、硬化後の架橋密度を高め、常温での粘弾性を高めるために配合されたものである。また、UV硬化型プレポリマーのガラス転移温度は好ましくは-10~20℃とされているものの、イソボルニル基を有するモノマーについては検討されておらずその開示がない。
ところが、UV硬化型多官能モノマー即ち2個以上の官能基を有する(メタ)アクリルモノマーは、液晶ディスプレイのリワークを可能とするために配合されたもので、硬化後の架橋密度を高め、常温での粘弾性を高めるために配合されたものである。また、UV硬化型プレポリマーのガラス転移温度は好ましくは-10~20℃とされているものの、イソボルニル基を有するモノマーについては検討されておらずその開示がない。
特許文献3には、α,β-不飽和二重結合基含有化合物と、活性エネルギー線カチオン重合開始剤とを必須成分とする活性エネルギー重合性樹脂組成物に関する発明が開示されている。α,β-不飽和二重結合基含有化合物としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレートなどの分子内に1個以上のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを必須成分として含むものが開示されている。
ところが、ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレートについては、その使用は排除されていないが必須成分ではないとしている。また、ガラス転移温度については、樹脂組成物全体の望ましい範囲が示されているに止まる。
ところが、ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレートについては、その使用は排除されていないが必須成分ではないとしている。また、ガラス転移温度については、樹脂組成物全体の望ましい範囲が示されているに止まる。
本発明は、活性エネルギー線を照射することにより硬化して、金属やプラスチックフィルムなどに対し高い接着力を持ち、耐熱性に優れた新規な活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物を提供せんとするものである。
本発明者は、特定の条件を備えたポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と、特定の条件を備えた(メタ)アクリレートモノマー(B)とを配合することにより、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤に求められる接着性と耐熱性との両立が可能な樹脂組成物を得ることを知見して、本発明を完成させたものである。
本発明においては、前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)は、そのガラス転移温度が40℃未満とする。また、前記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、イソボルニル基を有し、且つ、(メタ)アクリロイル基の数が1である。
そして、前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と前記(メタ)アクリレートモノマー(B)とを、(A-1)/(B)=1.0/1.0~8.0/1.0の重量割合で混合する。
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)の構成成分ではないポリイソシアネート又はラジカル重合性不飽和結合を有するイソシアネート化合物は、20重量%以上配合されていないものとする。言い換えれば、全く配合しないか、配合したとしても、その配合量は20重量%未満とする。
本発明においては、前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)は、そのガラス転移温度が40℃未満とする。また、前記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、イソボルニル基を有し、且つ、(メタ)アクリロイル基の数が1である。
そして、前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と前記(メタ)アクリレートモノマー(B)とを、(A-1)/(B)=1.0/1.0~8.0/1.0の重量割合で混合する。
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)の構成成分ではないポリイソシアネート又はラジカル重合性不飽和結合を有するイソシアネート化合物は、20重量%以上配合されていないものとする。言い換えれば、全く配合しないか、配合したとしても、その配合量は20重量%未満とする。
本発明の実施に際して、ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレートとしては、ガラス転移温度が40℃以上のものを含んでも構わないし、全く含まなくても構わない。
即ち、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合量は、ガラス転移温度が40℃未満の前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対して0~75重量部として実施することが好ましい。
即ち、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合量は、ガラス転移温度が40℃未満の前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対して0~75重量部として実施することが好ましい。
さらに本発明の実施に際しては、エポキシ樹脂(C)、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)、リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)、光カチオン重合開始剤(F)のうちの少なくとも1種を配合することによって、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に所望の特性を与えることができる。その配合量は、エポキシ樹脂(C)については1~10重量%、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)については0.1~5重量%、リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)については0.1~5重量%、光カチオン重合開始剤(F)については0.1~5重量%とすることが適当である。
本発明は、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤に求められる接着性と耐熱性との両立が可能な新規な樹脂組成物を提供することができるものである。
さらに本発明は、所望の特性を発揮させることができる活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物を提供することができるものである。
さらに本発明は、所望の特性を発揮させることができる活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物は、ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と、(メタ)アクリレートモノマー(B)とを、所定条件で配合したものであり、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)を必要に応じて配合して実施することができる。
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)およびポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の分子中の(メタ)アクリロイル基の官能基数は、特に限定されないが基材間の接着性の観点からは2個以上が好ましく、2~4個であることがより好ましい。(メタ)アクリロイル基が2個未満の場合、硬化後の架橋密度が低いため、接着性や耐熱性が弱くなり、実用性が低くなる。(メタ)アクリロイル基の官能基数が4個を超える場合、架橋密度が高いため、接着性が弱くなる。
ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)およびポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の数平均分子量は特に限定されないが4000~30000の範囲にあることが好ましい。数平均分子量が4000未満の場合、架橋点間分子量が低いため、柔軟性が損なわれ、接着性が弱くなる。数平均分子量が30000を超える場合、粘度が高く、塗工適性が低下するため、実用的ではない。また、架橋点間分子量が高いため、硬化後に柔らかくなりすぎて接着性が弱くなる。
本発明における数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したものである。
本発明における数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したものである。
ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)およびポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)は、ポリオール成分のポリエステルポリオール(a-1)とイソシアネート化合物(a-2)、ヒドロキシ(メタ)アクリレート(a-3)を反応させてなるものを用いることができる。
前記ポリエステルポリオール(a-1)は、例えばイソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸やこれらの酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸などの多塩基酸成分を単独、或いは混合物と、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリウレタンポリオールなどの多価アルコール成分の単独、或いは混合物を脱水縮合して得られる。
ポリオール成分としては、ポリエステルポリオール(a-1)以外のポリオールを併用することもできる。例えば、1,6-ヘキサンジオールやトリメチロールプロパンなどの低分子ポリオール、またポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリウレタンポリオールが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
前記イソシアネート化合物(a-2)としては、例えば2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、3,3’-ジメチルフェニレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートなどが挙げられ、さらに多官能ポリイソシアネート化合物としては、これらのビューレット体、ヌレート体、およびトリメチロールプロパンアダクト体が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を有するイソシアネート化合物としては、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-(2-メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアナート、1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
前記ヒドロキシ(メタ)アクリレート(a-3)としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,5-ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、ポリエーテル変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、アクリロイル基を2個以上有する化合物としてはトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。また、合成時の反応速度を考慮すると1級水酸基を有する化合物が好ましく、中でも2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)およびポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の合成は必要に応じて溶剤中で行うことができる。これらの溶剤としては、例えばアルコール類以外の炭化水素類、酢酸エステル類、ケトン類などが挙げられ、塗工作業性の観点から好ましくは酢酸エチルやメチルエチルケトンである。
また、反応促進剤としては公知のものが使用でき、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレートなどの金属系触媒や、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-ノネン-5などの3級アミンや、トリエタノールアミンのような反応性3級アミンなどが挙げられる。
また、反応促進剤としては公知のものが使用でき、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレートなどの金属系触媒や、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-ノネン-5などの3級アミンや、トリエタノールアミンのような反応性3級アミンなどが挙げられる。
(メタ)アクリレートモノマー(B)を用いることによって、耐熱性を付与することができたものであるが、(メタ)アクリロイル基数が1を超えると、硬化物の架橋密度が高くなり、硬化収縮が高くなるため、接着性が弱くなる。
(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、イソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)/(メタ)アクリレートモノマー(B)=1.0/1.0~8.0/1.0の重量割合で混合することで、接着性と耐熱性に優れた接着剤樹脂組成物となる。
(A-1)/(B)=1.0/1.0未満では、硬化物の柔軟性が低下し、接着性が弱くなる。(A-1)/(B)=8.0/1.0を超える場合、硬化物が柔らかくなりすぎて、耐熱性が弱くなる。
(A-1)/(B)=1.0/1.0未満では、硬化物の柔軟性が低下し、接着性が弱くなる。(A-1)/(B)=8.0/1.0を超える場合、硬化物が柔らかくなりすぎて、耐熱性が弱くなる。
ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)に加えて、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)を用いると耐熱性を付与することができるが、ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)に対して75重量%を超えると、硬化物の柔軟性が低下し、接着性が弱くなる。
本発明の実施に際しては、エポキシ樹脂(C)、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)、リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)、光カチオン重合開始剤(F)のうちの少なくとも1種を配合することによって、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に所望の特性を与えることができる。
本発明のエポキシ樹脂(C)とは、分子内にエポキシ基を持つ樹脂および分子内にエポキシ基を持つ樹脂を変性し、分子内に(メタ)アクリロイル基を付与したエポキシ(メタ)アクリレートの総称とする。
エポキシ樹脂(C)は耐熱性に優れたものが好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、エポキシアクリレートなどを挙げることができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては三菱ケミカル株式会社製(jER825、jER827、jER828、jER1001、jER1002、jER1003、jER1004、jER1032H60)など、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては三菱ケミカル株式会社製(jER4004P、jER4005P)など、脂環式エポキシ樹脂としては株式会社ダイセル製(セロキサイド2021P、セロキサイド2081、エポリードGT401)など、ノボラック型エポキシ樹脂としてはDIC株式会社製(EPICLON N-660、EPICLON N-740)など、エポキシアクリレートとしてはダイセル・オルネクス株式会社製(EBECRYL600、EBECRYL3603、EBECRYL3700)などが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
配合比としては0.1~10重量%が好ましい。10重量%以上配合すると接着性が弱くなる。
エポキシ樹脂(C)は耐熱性に優れたものが好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、エポキシアクリレートなどを挙げることができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては三菱ケミカル株式会社製(jER825、jER827、jER828、jER1001、jER1002、jER1003、jER1004、jER1032H60)など、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては三菱ケミカル株式会社製(jER4004P、jER4005P)など、脂環式エポキシ樹脂としては株式会社ダイセル製(セロキサイド2021P、セロキサイド2081、エポリードGT401)など、ノボラック型エポキシ樹脂としてはDIC株式会社製(EPICLON N-660、EPICLON N-740)など、エポキシアクリレートとしてはダイセル・オルネクス株式会社製(EBECRYL600、EBECRYL3603、EBECRYL3700)などが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
配合比としては0.1~10重量%が好ましい。10重量%以上配合すると接着性が弱くなる。
アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)は金属箔などの金属系素材に対する接着性の向上に効果がある。分子内にアルコキシシリル基を有するラジカル重合性化合物であれば特に限定されない。例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシランやこれらを単独、或いは2種以上を縮合して得られるオルガノシロキサンなどが挙げられ、単独、或いは2種以上を併用することができる。
配合比としては0.1~5重量%が好ましい。5重量%以上配合すると接着性や耐熱性が弱くなる。
配合比としては0.1~5重量%が好ましい。5重量%以上配合すると接着性や耐熱性が弱くなる。
本発明のリン酸基含有(メタ)アクリレート(E)は特に金属箔などの金属系素材への接着性の向上に効果がある。
配合比としては0.1~5重量%が好ましい。5重量%以上配合すると接着性や耐熱性が弱くなる。
(メタ)アクリロイル基を含まないリン化合物なども単独、或いは併用することはできるが、架橋反応に関与するリン酸基含有(メタ)アクリレート(E)の方が優れた接着性、耐久性を得られる為、より好ましい。
リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)としては2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェートやビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)-アシッドフォスフェートなどがあり、例えば共栄社化学株式会社製(ライトエステルP-1M、ライトエステルP-2M、ライトアクリレートP-1A)、BASF社製(Laromer PA9083)が挙げられ、単独、或いは2種以上を併用することができる。
配合比としては0.1~5重量%が好ましい。5重量%以上配合すると接着性や耐熱性が弱くなる。
(メタ)アクリロイル基を含まないリン化合物なども単独、或いは併用することはできるが、架橋反応に関与するリン酸基含有(メタ)アクリレート(E)の方が優れた接着性、耐久性を得られる為、より好ましい。
リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)としては2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェートやビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)-アシッドフォスフェートなどがあり、例えば共栄社化学株式会社製(ライトエステルP-1M、ライトエステルP-2M、ライトアクリレートP-1A)、BASF社製(Laromer PA9083)が挙げられ、単独、或いは2種以上を併用することができる。
光カチオン重合開始剤(F)は前記エポキシ樹脂(C)およびアルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)のカチオン重合開始剤として用いる。カチオン部とアニオン部からなるイオン性の芳香族スルホニウム塩系や芳香族ヨードニウム塩系などのオニウム塩などで、例えばIGM Resins B.V.社製(Omnicat250、Omnicat270)、株式会社ADEKA製(アデカオプトマーSPシリーズ)、サンアプロ株式会社製(CPI-100P、CPI-101A)などが挙げられる。配合比としては反応性の観点から0.1~5重量%が好ましい。
本発明の接着剤樹脂組成物には必要に応じ、短エージング化の要望を損なわない範囲でポリイソシアネートやラジカル重合性不飽和結合を有するイソシアネート化合物を配合することができる。
接着剤硬化物の水酸基および基材中の水分とイソシアネート基との反応により凝集力が高まり、接着力が向上する。
配合量としては20重量%以上配合すると短エージング化が大きく損なわれる或いは湿気などの水とイソシアネートが反応することにより炭酸ガスが発生し、接着剤層に気泡を生じる場合があるため、20重量%未満が好ましい。
接着剤硬化物の水酸基および基材中の水分とイソシアネート基との反応により凝集力が高まり、接着力が向上する。
配合量としては20重量%以上配合すると短エージング化が大きく損なわれる或いは湿気などの水とイソシアネートが反応することにより炭酸ガスが発生し、接着剤層に気泡を生じる場合があるため、20重量%未満が好ましい。
本発明の接着剤樹脂組成物には必要に応じ、当該性能を損なわない範囲で着色顔料、体質顔料、粘着付与剤、分散剤、消泡剤、湿潤剤、帯電防止剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤などを配合することができる。
本発明の接着剤樹脂組成物は活性エネルギー線を照射することにより瞬時に硬化するものであるが、硬化性を向上させるために、光ラジカル重合開始剤を加えてもよい。
光ラジカル重合開始剤としてはベンゾフェノン、2,2-ジメトキシー1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モリフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、1,2-オクタンジオン,エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)などが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
光ラジカル重合開始剤としてはベンゾフェノン、2,2-ジメトキシー1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モリフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、1,2-オクタンジオン,エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)などが挙げられ、これらは単独、或いは2種以上を併用することができる。
本発明の接着剤樹脂組成物は塗工方法や塗工機の仕様に合わせ、粘度調整のために炭化水素類、酢酸エステル類、ケトン類、アルコール類などの溶剤で希釈することができる。塗工作業性の観点から好ましくは酢酸エチルやメチルエチルケトンである。
本発明の接着剤樹脂組成物は塗工方法や塗工機の仕様に合わせ、粘度調整のため、当該性能を損なわない範囲でラジカル重合性を持つ反応性希釈剤を使用することができる。
反応性希釈剤としては4-t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート類や、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化(3)グリセリルトリ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレートが挙げられ、単独、或いは2種以上を併用することができる。
反応性希釈剤としては4-t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート類や、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化(3)グリセリルトリ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレートが挙げられ、単独、或いは2種以上を併用することができる。
本発明の接着剤樹脂組成物は通常の方法を用いてラミネート加工すればよく、例えば溶剤で希釈する場合はドライラミネーション方式などによりフィルムに塗工し、乾燥後に別のフィルムを貼り合わせ、その後活性エネルギー線を照射し硬化させる。塗布量としては乾燥状態で1~10g/m2の範囲が一般的であるが、フィルムの種類や、要求性能に合わせ決定すればよい。
ラミネート可能なフィルムについては、特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチックフィルムや、アルミ、シリカ、アルミナなどを蒸着したバリアフィルム、アルミ箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔などが挙げられ、これらの各種フィルム同士を接着する際に用いることができる。特に蓄電デバイス用外装材として、アルミ箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔を使用し、他のフィルムとを積層して接着させるための接着剤として好適に使用することができる。
以下の実施例および比較例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[I]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(130g)、1,6-ヘキサンジオール(180g)、エチレングリコール(80g)、イソフタル酸(310g)、テレフタル酸(300g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=5800、水酸基価=19.3mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(38.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(20.0g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=6000、ガラス転移温度=50℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[I]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(130g)、1,6-ヘキサンジオール(180g)、エチレングリコール(80g)、イソフタル酸(310g)、テレフタル酸(300g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=5800、水酸基価=19.3mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(38.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(20.0g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=6000、ガラス転移温度=50℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[I]を得た。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[II]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(130g)、1,6-ヘキサンジオール(140g)、エチレングリコール(110g)、イソフタル酸(310g)、テレフタル酸(310g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=6100、水酸基価=18.4mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(36.6g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(11.5g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=9000、ガラス転移温度=63℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[II]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(130g)、1,6-ヘキサンジオール(140g)、エチレングリコール(110g)、イソフタル酸(310g)、テレフタル酸(310g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=6100、水酸基価=18.4mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(36.6g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(11.5g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=9000、ガラス転移温度=63℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[II]を得た。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[III]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(120g)、1,6-ヘキサンジオール(234g)、エチレングリコール(47g)、イソフタル酸(400g)、アジピン酸(179g)、セバシン酸(20g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=4400、水酸基価=25.5mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(61.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(35.9g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=8000、ガラス転移温度=-20℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[III]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(120g)、1,6-ヘキサンジオール(234g)、エチレングリコール(47g)、イソフタル酸(400g)、アジピン酸(179g)、セバシン酸(20g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=4400、水酸基価=25.5mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(61.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(35.9g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=8000、ガラス転移温度=-20℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[III]を得た。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[IV]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(190g)、1,6-ヘキサンジオール(200g)、エチレングリコール(50g)、イソフタル酸(420g)、アジピン酸(20g)、セバシン酸(100g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=4100、水酸基価=27.4mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(55.4g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(30.8g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=15000、ガラス転移温度=-10℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[IV]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(190g)、1,6-ヘキサンジオール(200g)、エチレングリコール(50g)、イソフタル酸(420g)、アジピン酸(20g)、セバシン酸(100g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=4100、水酸基価=27.4mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(55.4g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(30.8g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=15000、ガラス転移温度=-10℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[IV]を得た。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[V]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(200g)、1,6-ヘキサンジオール(150g)、エチレングリコール(60g)、イソフタル酸(440g)、アジピン酸(150g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=6000、水酸基価=18.7mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(20.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(17.9g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=8400、ガラス転移温度=20℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[V]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(200g)、1,6-ヘキサンジオール(150g)、エチレングリコール(60g)、イソフタル酸(440g)、アジピン酸(150g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=6000、水酸基価=18.7mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(20.5g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(17.9g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=8400、ガラス転移温度=20℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[V]を得た。
〈ポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[VI]の合成例〉
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(150g)、1,6-ヘキサンジオール(200g)、エチレングリコール(50g)、イソフタル酸(250g)、アジピン酸(100g)、セバシン酸(250g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=3000、水酸基価=37.0mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(80.0g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(45.2g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=6600、ガラス転移温度=-40℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[VI]を得た。
窒素導入管、撹拌機、精留塔、コンデンサーを備えたフラスコに、ネオペンチルグリコール(150g)、1,6-ヘキサンジオール(200g)、エチレングリコール(50g)、イソフタル酸(250g)、アジピン酸(100g)、セバシン酸(250g)を加え、撹拌しながら内温180~200℃で脱水縮合し、樹脂酸価が15mgKOH/gになったことを確認した後、窒素バブリングを行いながら、200~240℃でさらに脱水反応を進めた。その後、樹脂酸価が2mgKOH/g以下になったことを確認し、内圧を15Torrに減圧して引き続き反応を進め、樹脂酸価0.1mgKOH/g以下になったことを確認して、数平均分子量=3000、水酸基価=37.0mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
得られたポリエステルポリオールを20℃まで冷却しジブチル錫ジラウレート(0.2g)、トリレンジイソシアネート(80.0g)を加え、窒素気流下80~85℃、6時間反応させ両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマーに2-ヒドロキシエチルアクリレート(45.2g)を加え、80~85℃で反応を進めた。反応を進め赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収が完全に消失していることを確認し合成を終了させた。数平均分子量=6600、ガラス転移温度=-40℃のポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[VI]を得た。
〈ガラス転移温度〉
これらのガラス転移温度を、表1に示すが、ガラス転移温度50℃の(A)-[I]、同63℃の(A)-[II]は、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)に属するものである。また、ガラス転移温度-20℃の(A)-[III]、同-10℃の(A)-[IV]、同20℃の(A)-[V]、同-40℃の(A)-[VI]はガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)に属するものである。
本発明におけるガラス転移温度は、剛体振子型物性試験機(RPT-3000W、株式会社エー・アンド・デイ製)による対数減衰率のピーク温度である。例えば、乾燥膜厚20μmの塗膜を作製し、昇温速度3℃/min、シリンダーエッジを用いたものである。
これらのガラス転移温度を、表1に示すが、ガラス転移温度50℃の(A)-[I]、同63℃の(A)-[II]は、ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)に属するものである。また、ガラス転移温度-20℃の(A)-[III]、同-10℃の(A)-[IV]、同20℃の(A)-[V]、同-40℃の(A)-[VI]はガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)に属するものである。
本発明におけるガラス転移温度は、剛体振子型物性試験機(RPT-3000W、株式会社エー・アンド・デイ製)による対数減衰率のピーク温度である。例えば、乾燥膜厚20μmの塗膜を作製し、昇温速度3℃/min、シリンダーエッジを用いたものである。
〈実施例及び比較例に係る接着剤樹脂組成物の作製〉
上記で得られたポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[I]~(A)-[VI]および他の成分を表1に示す配合比に従い配合し、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物の作製を行った。
表1に記載の配合割合は全て重量比である。また、後述する試験結果についても同表1に示した。加えて、ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との配合比率と、ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対するガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合比率とを併記した。
上記で得られたポリエステルポリウレタンアクリレート(A)-[I]~(A)-[VI]および他の成分を表1に示す配合比に従い配合し、活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物の作製を行った。
表1に記載の配合割合は全て重量比である。また、後述する試験結果についても同表1に示した。加えて、ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と(メタ)アクリレートモノマー(B)との配合比率と、ガラス転移温度が40℃未満のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対するガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合比率とを併記した。
上記表1に記載の配合比率によって、ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と、必要に応じてポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)と、(メタ)アクリレートモノマー(B)、エポキシ樹脂(C)、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)、リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)、光カチオン重合開始剤(F)と、必要に応じて加えられるモノマー(M)などを配合した。
(メタ)アクリレートモノマー(B)には、ライトエステルIB-X(イソボルニルメタクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=180℃、共栄社化学株式会社製)、又は、ライトアクリレートIB-XA(イソボルニルアクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=94℃、共栄社化学株式会社製)を用いた。
エポキシ樹脂(C)には、jER1032H60(エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製)を用いた。
アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)には、X-40-9296(信越化学工業株式会社製)を用いた。
リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)には、ライトエステルP-2M(2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、共栄社化学株式会社製)を用いた。
光カチオン重合開始剤(F)には、Omnicat250(IGM Resins B.V.社製)を用いた。
モノマー(M)のうち、NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=190℃、新中村化学工業株式会社製)は、(メタ)アクリレートモノマー(B)以外の成分であるが、多官能メタクリレートとして耐熱性の向上に寄与するものである。他方、ライトエステルTHF(テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=60℃、共栄社化学株式会社製)は、(メタ)アクリレートモノマー(B)には含まれない成分であり、比較例にのみ配合したが、配合されることで耐熱性の低下が認められた。
なお、実施例及び比較例において、Omnirad184(IGM Resins B.V.社製)の光ラジカル重合開始剤を併用した。
以上の各成分の配合を表1に示す。なお、表1に記載の配合比における各物質の単位は重量部である。
エポキシ樹脂(C)には、jER1032H60(エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製)を用いた。
アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)には、X-40-9296(信越化学工業株式会社製)を用いた。
リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)には、ライトエステルP-2M(2-メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、共栄社化学株式会社製)を用いた。
光カチオン重合開始剤(F)には、Omnicat250(IGM Resins B.V.社製)を用いた。
モノマー(M)のうち、NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=190℃、新中村化学工業株式会社製)は、(メタ)アクリレートモノマー(B)以外の成分であるが、多官能メタクリレートとして耐熱性の向上に寄与するものである。他方、ライトエステルTHF(テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ホモポリマーのガラス転移温度=60℃、共栄社化学株式会社製)は、(メタ)アクリレートモノマー(B)には含まれない成分であり、比較例にのみ配合したが、配合されることで耐熱性の低下が認められた。
なお、実施例及び比較例において、Omnirad184(IGM Resins B.V.社製)の光ラジカル重合開始剤を併用した。
以上の各成分の配合を表1に示す。なお、表1に記載の配合比における各物質の単位は重量部である。
〈ラミネートフィルムの作製〉
表1に示す実施例1~7および比較例1~4の接着剤は酢酸エチルを用いて固形分25%に調製後、バーコーターにて乾燥塗布量が4.5g/m2になるように35μmのアルミニウム箔(以下、ALMという)に塗工し、ドライヤーにて酢酸エチルを揮発させた後、二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONYという)〔ボニール-RX 15μm:興人フィルム&ケミカルズ株式会社製〕を貼り合わせた。さらに裏面のALMにも同様に乾燥塗布量が4.5g/m2となるように塗工し、ドライヤーで酢酸エチルを揮発させた後、無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPPという)〔アロマーフィルムET20 40μm:オカモト株式会社製〕を貼り合わせ、60℃のホットプレート上にてニップした。
その後、活性エネルギー線をONY面から照射した後、同様にCPP面からも活性エネルギー線を照射し、ラミネートフィルムを得た。
表1に示す実施例1~7および比較例1~4の接着剤は酢酸エチルを用いて固形分25%に調製後、バーコーターにて乾燥塗布量が4.5g/m2になるように35μmのアルミニウム箔(以下、ALMという)に塗工し、ドライヤーにて酢酸エチルを揮発させた後、二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONYという)〔ボニール-RX 15μm:興人フィルム&ケミカルズ株式会社製〕を貼り合わせた。さらに裏面のALMにも同様に乾燥塗布量が4.5g/m2となるように塗工し、ドライヤーで酢酸エチルを揮発させた後、無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPPという)〔アロマーフィルムET20 40μm:オカモト株式会社製〕を貼り合わせ、60℃のホットプレート上にてニップした。
その後、活性エネルギー線をONY面から照射した後、同様にCPP面からも活性エネルギー線を照射し、ラミネートフィルムを得た。
〈試験〉
実施例1~7および比較例1~4の接着剤によって得られたラミネートフィルムについて、接着性と耐熱性の試験を行い、その結果を表1に示した。
〈接着性〉
ラミネートフィルムを15mm幅にカットし、引っ張り試験機(EZ Test、株式会社島津製作所製)を用い50mm/minの引っ張り速度におけるT型剥離強度を測定し、それぞれについて下記の評価を行った。
○:4N以上 合格
×:4N未満 不合格
〈耐熱性〉
ラミネートフィルムを55mm幅にカットし、カッピング試験機を用いてONY側からCPP側に向かって先端が半球状の棒を10.5mm押し出し、さらに加工した凸部のCPP側からONY側へ向かって10.5mm押し出し、加工した。加工したラミネートフィルムを200℃、1分の条件で耐熱試験を行い、それぞれについて下記の評価を行った。
○:デラミネーションしていない
×:デラミネーションしている
実施例1~7および比較例1~4の接着剤によって得られたラミネートフィルムについて、接着性と耐熱性の試験を行い、その結果を表1に示した。
〈接着性〉
ラミネートフィルムを15mm幅にカットし、引っ張り試験機(EZ Test、株式会社島津製作所製)を用い50mm/minの引っ張り速度におけるT型剥離強度を測定し、それぞれについて下記の評価を行った。
○:4N以上 合格
×:4N未満 不合格
〈耐熱性〉
ラミネートフィルムを55mm幅にカットし、カッピング試験機を用いてONY側からCPP側に向かって先端が半球状の棒を10.5mm押し出し、さらに加工した凸部のCPP側からONY側へ向かって10.5mm押し出し、加工した。加工したラミネートフィルムを200℃、1分の条件で耐熱試験を行い、それぞれについて下記の評価を行った。
○:デラミネーションしていない
×:デラミネーションしている
表1の結果から、実施例1~7に係る活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤によって、接着性、耐熱性に優れる結果が得られたことが確認された。
比較例1は(B)成分を含まないため、十分な耐熱性が得られなかった。比較例2は(A-1)/(B)=1.0/1.0未満であったため十分な接着性と耐熱性が得られなかった。比較例3は(A-1)/(B)=8.0/1.0より大きいため、十分な耐熱性を得ることができず、比較例4は(A-1)/(B)=8.0/1.0より大きい、且つ、(A-1)に対する(A-2)が75重量%より大きいため、十分な接着性と耐熱性が得られなかった。
比較例1は(B)成分を含まないため、十分な耐熱性が得られなかった。比較例2は(A-1)/(B)=1.0/1.0未満であったため十分な接着性と耐熱性が得られなかった。比較例3は(A-1)/(B)=8.0/1.0より大きいため、十分な耐熱性を得ることができず、比較例4は(A-1)/(B)=8.0/1.0より大きい、且つ、(A-1)に対する(A-2)が75重量%より大きいため、十分な接着性と耐熱性が得られなかった。
Claims (4)
- ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)、(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有する活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物であって、
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)は、ガラス転移温度が40℃未満であり、
前記(メタ)アクリレートモノマー(B)は、イソボルニル基を有し、且つ、(メタ)アクリロイル基の数が1であり、
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)と前記(メタ)アクリレートモノマー(B)とは、(A-1)/(B)=1.0/1.0~8.0/1.0の重量割合で混合されており、
前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)の構成成分ではないポリイソシアネート又はラジカル重合性不飽和結合を有するイソシアネート化合物が、20重量%以上配合されていないことを特徴とする活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物。 - ガラス転移温度が40℃以上のポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-2)の配合量が、ガラス転移温度が40℃未満の前記ポリエステルポリウレタン(メタ)アクリレート(A-1)100重量部に対して0~75重量部であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物。
- 請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に対して、
エポキシ樹脂(C)、アルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)、リン酸基含有(メタ)アクリレート(E)、光カチオン重合開始剤(F)のうち少なくとも1種を配合したことを特徴とする活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物。 - 請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物に対して、
1~10重量%のエポキシ樹脂(C)、
0.1~5重量%のアルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物(D)、
0.1~5重量%のリン酸基含有(メタ)アクリレート(E)、
0.1~5重量%の光カチオン重合開始剤(F)、
のうち少なくとも1種を配合したことを特徴とする活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物。
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JP2021117541A JP2023013392A (ja) | 2021-07-16 | 2021-07-16 | 活性エネルギー線硬化型ラミネート接着剤樹脂組成物 |
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