JP2023013272A - モータ制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

モータ制御装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータを安定して回転させる技術を提供する。【解決手段】モータ制御装置は、励磁分電流の第1指令値と、トルク分電流の第2指令値と、に基づきモータの複数のコイルに印加する電圧を制御することで前記複数のコイルにコイル電流を供給する電流供給手段と、前記モータのロータの回転速度に基づいて前記第1指令値を制御する制御手段と、を備えている。【選択図】図9

Description

本発明は、モータの制御技術に関する。
画像形成装置の駆動源として、ロータ位置を検知するセンサを搭載しないセンサレスタイプのモータが使用されている。センサレスタイプのモータを制御するモータ制御装置は、当該モータを起動する際、まず、所定の方法でロータの停止位置を検知する。特許文献1は、ロータの停止位置(停止しているロータの回転位相)に応じてモータのコイルのインダクタンス値が変化する特性を利用して、ロータの停止位置を検知する構成を開示している。モータ制御装置は、検知したロータの停止位置に基づき強制転流制御でモータの駆動を開始する。ロータの回転速度が所定速度以上になると、特許文献2に記載されている様に、モータ制御装置は、コイルに生じる誘起電圧によりロータの回転位置(回転位相)及び回転速度を検知できる。このため、モータ制御装置は、ロータの回転速度が所定速度以上になった後、コイルに生じる誘起電圧によりロータの回転位置(回転位相)及び回転速度を検知してロータの回転を制御するセンサレス制御に切り替えを行う。
特開2015-104263号公報 特開平8-223970号公報
ロータの回転速度が低い場合、コイルに生じる誘起電圧は小さくなる。コイルに生じる誘起電圧が小さい場合、ロータの回転位置及び回転速度の検知精度が劣化し得る。また、モータの負荷が小さい場合、コイルに流れるコイル電流が小さくなる。コイル電流が小さい場合にも、ロータの回転位置及び回転速度の検知精度が劣化し得る。ロータの回転位置及び回転速度の検知精度が劣化すると、ロータの回転ムラが増大してロータの回転が不安定になり得る。
本発明は、ロータを安定して回転させる技術を提供するものである。
本発明の一態様によると、モータ制御装置は、励磁分電流の第1指令値と、トルク分電流の第2指令値と、に基づきモータの複数のコイルに印加する電圧を制御することで前記複数のコイルにコイル電流を供給する電流供給手段と、前記モータのロータの回転速度に基づいて前記第1指令値を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明によると、ロータを安定して回転させることができる。
一実施形態による画像形成装置の構成図。 一実施形態による画像形成装置の制御構成図。 一実施形態によるモータ制御部の構成図。 一実施形態によるモータの構成図。 一実施形態による強制転流制御の際のマイコンの機能ブロック図。 一実施形態によるセンサレス制御の際のマイコンの機能ブロック図。 回転速度と誘起電圧との関係と、負荷とコイル電流との関係と、を示す図。 一実施形態によるモータ制御の説明図。 一実施形態によるモータ制御のフローチャート。 一実施形態によるモータ制御の説明図。 一実施形態によるモータ制御のフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
以下では、モータ制御装置の一例として、画像形成装置を使用して、本実施形態の説明を行う。なお、本発明は、画像形成装置に限定されず、ベクトル制御を行う任意のモータ制御装置に対して適用することができる。図1は、本実施形態による画像形成装置の構成図である。画像形成装置は、例えば、プリンタ、複写機、複合機、ファクシミリ等であり得る。画像形成部101は、感光体102にトナー像を形成する。画像形成部101は、感光体102にトナー像を形成するための、帯電部、露光部及び現像部等を有する。画像形成部101は、カセット104から搬送路に沿って搬送されてきたシートに感光体102のトナー像を転写する。シートは、その後、定着部105において加熱・加圧され、トナー像の定着が行われる。トナー像の定着後、シートは、画像形成装置外に排出される。センサレスモータ(以下、単に、モータと表記する。)103は、感光体102を駆動するための駆動力を生成する駆動源である。しかしながら、モータ103が駆動する負荷に制限はなく、画像形成装置内の任意の負荷(部材)を駆動するモータ103の制御に本発明は適用され得る。
図2は、画像形成装置の制御構成を示している。プリンタ制御部107は、前述した画像形成部101及び定着部105を含む画像形成装置の全体を制御する。プリンタ制御部107は、図示しないプロセッサと、プログラム及び各種制御用データを格納するメモリと、を有する。プリンタ制御部107のプロセッサは、プリンタ制御部107のメモリに格納されているプログラムを実行することで、画像形成装置を制御するための各種処理を行う。なお、その際、プリンタ制御部107は、メモリに格納されている制御用データを使用する。通信コントローラ115は、ホストコンピュータ116と通信し、ホストコンピュータ116から画像形成装置が形成する画像の画像データを受信する。モータ制御部110は、プリンタ制御部107による制御の下、モータ103を制御する。
図3は、モータ103の制御構成を示している。モータ制御部110は、プリンタ制御部107と通信し、プリンタ制御部107の制御の下、モータ103を制御する。マイクロコンピュータ(マイコン)201の不揮発性メモリ205には、マイコン201が実行するプログラムや、モータ103の制御に使用する各種データが格納される。メモリ207は、一時的なデータの記憶のためにマイコン201が使用する。PWMポート208は、モータ103の3つの相(U、V、W)それぞれに対して2つのPWM信号(ハイ側、ロー側)を出力するための計6つの端子を有する。つまり、PWMポート208は、ハイ側の3つの端子(U-H、V-H、W-H)と、ロー側の3つの端子(U-L、V-L、W-L)を有する。
インバータ211は、モータ103の3つの相それぞれについて、ハイ側のスイッチング素子M1、M3及びM5と、ロー側のスイッチング素子M2、M4及びM6を有する。図3において、M1及びM2はU相のスイッチング素子であり、M3及びM4はV相のスイッチング素子であり、M5及びM6はW相のスイッチング素子である。スイッチング素子としては、例えば、トランジスタやFETを使用できる。ゲートドライバ210は、PWMポート208からのPWM信号に基づき、対応するスイッチング素子のON/OFFを制御する。例えば、ゲートドライバ210は、U-H端子から出力されるPWM信号に基づきスイッチング素子M1のゲートG1への印加電圧を制御することにより、スイッチング素子M1のON/OFFを制御する。
インバータ211のU、V、W相の出力217は、モータ103のコイル213(U相)、214(V相)、215(W相)に接続される。各スイッチング素子のON/OFFを制御することで、各コイル213、214、215に流れるコイル電流を制御することができる。この様に、インバータ211は、コイル電流を各コイル213、214及び215に供給する電流供給部として機能する。各コイル213、214、215に流れたコイル電流は、電流検出抵抗219、220、221により電圧に変換される。アンプ218は、コイル電流に対応する電流検出抵抗219、220、221の電圧を増幅して、マイコン201のADコンバータ203に出力する。ADコンバータ203は、アンプ218が出力する電圧をデジタル値に変換する。電流値算出部209は、ADコンバータ203が出力するデジタル値に基づき各相のコイル電流の電流値を測定・検出する。
図4は、モータ103の構成図である。モータ103は、6スロットのステータ501と、4極のロータ502とを有する。ステータ501は、U相のコイル213と、V相のコイル214と、W相のコイル215と、を有する。ロータ502は、永久磁石で構成される。ロータ502の回転位相は、ロータ502が所定の状態であるときを基準に定義される。一例として、図4に示す様に、ロータ502のS極がU相のコイル213に対向している状態を基準、つまり、電気角0とし、反時計回り方向に電気角が増加すると定義することができる。本実施形態では、ロータ502の極数が4であるため、ロータが図3の状態から反時計回り方向に機械角でπ/2だけ回転した場合、電気角はπとなる。
図5は、強制転流制御の際のマイコン201の機能ブロック図である。なお、本実施形態において、マイコン201は、モータ103をベクトル制御する。電流制御部302は、不揮発性メモリ205に予め格納されている励磁分電流の指令値Id_ref及びトルク分電流の指令値Iq_refを取得する。また、電流制御部302には、座標変換部306から、励磁分電流の測定値Id及びトルク分電流の測定値Iqが入力される。なお、励磁分電流とは、コイル電流の内、磁束の生成に寄与する成分であり、トルク分電流とは、コイル電流の内、出力トルクに寄与する成分である。電流制御部302は、これら値に基づき、回転座標系における電圧指令値Vd_ref及びVq_refを出力する。座標変換部305は、回転座標系から静止座標系への座標変換を行い、さらに、2相-3相変換を行うことで、電圧指令値Vd_ref及びVq_refからU相、V相及びW相の電圧指令値Vu、Vv及びVwを生成して出力する。なお、回転座標系から静止座標系への座標変換は、角度演算部303から出力される電気角θ_refに基づき行われる。マイコン201は、電圧指令値Vu、Vv及びVwに基づきゲートドライバ210に出力するPWM信号を生成する。
また、アンプ218の出力に基づき電流値算出部209が検出したU相、V相及びW相のコイル電流の電流値Iu、Iv及びIwは、座標変換部306に入力される。座標変換部306は、3相-2相変換により、電流値Iu、Iv及びIwを静止座標系の電流値に変換し、さらに、静止座標系から回転座標系への座標変換を行うことで、励磁分電流の測定値Id及びトルク分電流の測定値Iqを求める。なお、静止座標系から回転座標系への座標変換は、角度演算部303から出力される電気角θ_refに基づき行われる。座標変換部306は、励磁分電流の測定値Id及びトルク分電流の測定値Iqを電流制御部302に出力する。
モータ103の起動時、検出部301は、ロータ502の初期位相、つまり、停止時の電気角(以下、停止角)θ_stdを判定する。ロータ502の停止時の電気角の検出には、例えば、特許文献1に記載の構成を適用することができる。この場合、検出部301は、電流値Iu、Iv及びIwに基づき各コイル213、214及び215のインダクタンスを検出することで、停止角θ_stdを検出する。検出部301は、検出した停止角θ_stdを減算器307に出力する。オフセット設定部304は、不揮発性メモリ205が保持しているオフセット量Δを減算器307に出力する。減算器307は、停止角θ_stdからオフセット量Δを減じた電気角を初期角θ_iniとして角度演算部303に出力する。なお、停止角θ_stdからオフセット量Δを減じた電気角を初期角θ_iniとするのは起動時の脱調を防ぐためである。
角度演算部303は、初期角θ_iniとプリンタ制御部107から入力された速度指令値ω_refとに基づきロータ502の電気角θ_ref(回転位相)を求め、座標変換部305及び306に通知する。具体的には、角度演算部303は、初期角θ_iniを初期値とし、速度指令値ω_refに基づき電気角を増加させることで、ロータ502の電気角θ_refを求める。
図6は、センサレス制御の際のマイコン201の機能ブロック図である。なお、以下では、図5に示す強制転流制御の際の機能ブロック図と異なる点を中心に説明する。推定部801は、電流値Iu、Iv及びIwと、電圧指令値Vd_ref及びVq_refと、推定した回転速度ω_estと、に基づき、コイルに生じた誘起電圧を判定し、ロータ502の電気角θ_est及び回転速度ω_estを推定する。推定した電気角θ_estは、座標変換部305及び306での座標変換に使用される。また、速度制御部802は、プリンタ制御部107からの速度指令値ω_refと、推定部801が推定した回転速度ω_estと、に基づき、回転速度ω_estを速度指令値ω_ref(目標速度)に追従させるために必要なトルクを生じさせる指令値Iq_refを算出する。励磁分電流制御部803は、後述する様に、回転速度ω_estに基づき指令値Id_refの値を判定し、判定した指令値Id_refを電流制御部302に出力する。
図7(A)は、ロータ502の回転速度と、コイルに生じる誘起電圧との関係を示している。図7(A)に示す様に、誘起電圧は、ロータ502の回転速度に比例し、その比例定数は、誘起電圧定数Keと呼ばれる。図7(B)は、ロータ502の負荷と、コイル電流との関係を示している。図7(B)に示す様に、コイル電流は、ロータ502の負荷に比例し、その比例定数の逆数は、トルク定数Ktと呼ばれる。
続いて、本実施形態によるコイル電流の制御方法について図8(A)~図8(C)を用いて説明する。図8(A)は、ロータ502の回転速度が第1閾値以上で一定である場合を示し、図8(B)及び図8(C)は、ロータ502の回転速度が第1閾値未満で一定である場合を示している。なお、いずれの図においても、ロータ502の負荷が高負荷から低負荷に変化した場合を示している。
まず、図8(A)について説明する。図7(A)で説明した様に、コイルに生じる誘起電圧はロータ502の回転速度に比例するため、回転速度が一定であると、誘起電圧も一定になる。また、図7(B)で説明した様に、コイル電流は負荷に比例する。したがって、モータ103の負荷が高負荷から低負荷に変化することで、コイル電流もそれに応じて減少する。なお、図8(A)では、励磁分電流の指令値Id_refを常にId_ref=0、つまり、励磁分電流を0にする値としている。これは、トルクに寄与しない励磁分電流を0にし、トルクに寄与するトルク分電流のみを流すように制御することで、高効率なモータ制御とするためであり、ベクトル制御においては一般的なことである。
ベクトル制御において、ロータ502の電気角θ_est(回転位相に対応)及び回転速度ω_estの算出には、コイル電流及び誘起電圧が使用される。したがって、コイル電流及び誘起電圧のどちらか一方が小さくなり過ぎると、電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度が劣化し得る。特に、コイル電流及び誘起電圧の両方が小さくなると、電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度が劣化し易くなる。なお、図8(A)では、負荷が低くなることで、コイル電流も減少しているが、回転速度が大きく、よって、誘起電圧が大きいため、電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度は良好である。
一方、図8(B)では、ロータ502の回転速度が図8(A)の場合より低い第1閾値未満であるため、誘起電圧も図8(A)の場合より減少している。なお、図8(B)でも、励磁分電流の指令値Id_refを図8(A)と同様に0としている。図8(B)の場合、誘起電圧は常に小さいため、モータ103の負荷が低くなると、コイル電流及び誘起電圧の両方が小さくなって電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度が劣化し得る。電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度が劣化すると、ロータ502の回転むらが生じ、ロータ502の回転制御が不安定になり得る。
このため、本実施形態では、回転速度が第1閾値未満である場合、励磁分電流制御部803は、図8(C)に示す様に、励磁分電流の指令値Id_refを0より大きい値αに設定し、トルクに寄与しない励磁分電流を0より大きい値に制御する。励磁分電流を流すことによりロータ502の回転に寄与しない方向の力がロータ502に生じる。この励磁分電流により生じる力を補償するため、トルク分電流は、励磁分電流が0のときより増加させられる。つまり、励磁分電流を0より大きい値に設定することで、トルク分電流は、励磁分電流が0のときより増加する。コイル電流は、励磁分電流とトルク分電流のベクトル和であるため、励磁分電流を0より大きくすることで、コイル電流は、トルク分電流の増加量と、励磁分電流の0からの増加量のベクトル和だけ大きくなる。図8(C)の網掛部分は、励磁分電流を0より大きくしたことによるコイル電流の増加量を示している。
図8(C)では、図8(B)と比較して、コイル電流が網掛部分の高さだけ増加している。したがって、励磁分電流の指令値Id_refの値αを適切に設定することで、コイル電流及び誘起電圧の両方が小さくなることを抑えることができる。したがって、電気角θ_est及び回転速度ω_estの推定精度が劣化することを抑え、安定したロータ502の回転制御を実現することができる。
図9は、本実施形態によるモータ制御処理のフローチャートである。S10において、モータ制御部110は、強制転流制御を開始する。強制転流制御の間、指令値Iq_ref及びId_refは所定値に設定される。なお、指令値Iq_refに対するこの所定値は0より大きい値である。一方、指令値Id_refに対するこの所定値は、0以上の値、例えば、0である。モータ制御部110は、S11で、プリンタ制御部107からの速度指令値ω_refが所定速度である第2閾値以上となるまで強制転流制御を継続する。速度指令値ω_refが第2閾値以上となった後、モータ制御部110は、S12で、強制転流制御からセンサレス制御に切り替えを行う。なお、第2閾値は、第1閾値より低い。
モータ制御部110は、センサレス制御の開始後、回転速度が略一定になると、S13で、回転速度ω_estが第1閾値以上であるか否かを判定する。回転速度ω_estが第1閾値以上である場合、モータ制御部110は、S15で、指令値Id_refを0、つまり、励磁分電流を0にする値に設定する。一方、回転速度ω_estが第1閾値より小さい場合、モータ制御部110は、S14で、指令値Id_refを所定値α>0、つまり、励磁分電流を流す値に設定する。モータ制御部110は、S16で、プリンタ制御部107から停止指示を受信したかを判定する。停止指示を受信していない場合、モータ制御部110は、S13から処理を繰り返す。一方、停止指示を受信している場合、モータ制御部110は、ロータ502の回転を停止させて図9の処理を終了する。
以上、ベクトル制御においてロータ502の回転速度が第1閾値より小さい場合、励磁分電流の指令値Id_refを0より大きい値に設定する。この構成により、ロータ502の回転速度が低い場合に負荷が軽くなってもロータ502の安定した回転制御を行うことができる。なお、上記説明では、ベクトル制御の開始後、ロータ502の回転速度が略一定になるのを待ってS13の処理を行うとした。これは、ロータ502の回転速度が目標とする所定速度になるまで待機するとの意味である。なお、プリンタ制御部107からの速度指令値ω_refが変化しないことが所定期間だけ継続した場合、モータ制御部110は、目標とする所定速度に到達したと判定する。しかしながら、S12でベクトル制御を開始後、ロータ502の回転速度が目標とする所定速度に到達するまで待つことなく、S13の処理を行う構成とすることもできる。つまり、センサレス制御に移行すると、回転速度ω_estに基づき動的に励磁分電流の指令値Id_refの設定値を制御する構成とすることもできる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態では、モータの回転速度が第1閾値より小さいと、励磁分電流制御部803は、励磁分電流の指令値Id_refを0より大きい値に設定していた。これにより、コイル電流は、Id_ref=0の場合より増加する。しかしながら、モータ103の負荷が高い場合、コイル電流が大きくなり過ぎ、却ってロータ502の回転が不安定になり得る。図10(A)は、図8(C)と同じ図を示している。ただし、図10(A)では、コイル電流の許容できる最大値を一点鎖線で示している。図10(A)では、高負荷時、コイル電流が許容できる最大値を超えている。
このため、本実施形態では、励磁分電流の指令値Id_refの値を負荷の大きさに応じて制御する。図10(B)では、低負荷時、励磁分電流の指令値Id_refの値をαに設定し、高負荷時、励磁分電流の指令値Id_refの値をβに設定している。ここで、α>β≧0である。図10(B)に示す様に、負荷が高くなると、励磁分電流の指令値Id_refの値を小さくすることで、コイル電流が最大値を超えることを抑え、安定したモータ103の回転制御を行うことができる。なお、負荷の大きさと励磁分電流の指令値Id_refの値との関係については事前に決定し、制御情報としてモータ制御部110の不揮発性メモリ205に格納しておく。そして、励磁分電流制御部803には、図示しない負荷の検出部から負荷の大きさを示す情報が入力され、励磁分電流制御部803は、ロータ502の回転速度が第1閾値より小さい場合、負荷の大きさと制御情報とに基づき励磁分電流の指令値Id_refの値を決定する。
なお、負荷の大きさは、トルク分電流の測定値Iqの値から判定できる。したがって、負荷の大きさと励磁分電流の指令値Id_refの値との関係ではなく、トルク分電流の測定値Iqと励磁分電流の指令値Id_refの値との関係を予め決定して不揮発性メモリ205に格納しておく構成とすることもできる。この場合、励磁分電流制御部803には、トルク分電流の測定値Iqが入力される。なお、負荷の大きさについては、トルク分電流の測定値Iqにより判定することに限定されない。例えば、画像形成のための所定シーケンスにおいてどのタイミングでどの様な大きさの負荷となるかを予め測定し、所定シーケンス内におけるタイミングと負荷の大きさとの関係を示す制御情報を不揮発性メモリ205に格納しておく構成とすることもできる。この場合、励磁分電流制御部803には、例えば、プリンタ制御部107から所定シーケンス内におけるタイミングを示す情報が入力される。
図11は、本実施形態によるモータ制御処理のフローチャートである。なお、図8のフローチャートと同様の処理ステップについては同じステップ番号を付与してその説明については省略する。図11のフローチャートは、図8のフローチャートのS14を、S20及びS21に置き換えたものである。回転速度ω_estが第1閾値より小さい場合、モータ制御部110は、S20で、モータの負荷の大きさを判定する。本例では、トルク分電流の測定値Iqを負荷の大きさを示す評価値として使用している。モータ制御部110は、S21において、負荷の大きさに基づき励磁分電流の指令値Id_refの値を設定する。
以上、ロータ502の回転速度と負荷の両方を考慮して励磁分電流の指令値Id_refの値を設定することで、ロータ502の回転速度及び負荷に拘わらず、安定したロータ502の回転制御を行うことができる。
なお、本実施形態では、ロータ502の回転速度が第1閾値以上であると負荷の大きさに拘わらず励磁分電流の指令値Id_refを0に設定していた。しかしながら、第1閾値を設けるのではなく、ロータ502の回転速度と負荷の大きさの両方に基づき指令値Id_refに設定する値を制御する構成とすることもできる。この場合、揮発性メモリ205には、回転速度及び負荷(又は負荷の評価値)の組み合わせと、励磁分電流の指令値Id_refとの関係を示す制御情報が格納される。なお、この場合も、ロータの502の回転速度が大きくなる程、励磁分電流の指令値Id_refを小さくし、かつ、負荷が大きくなる程、励磁分電流の指令値Id_refを小さくする。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態では、画像形成装置の一構成要素であるためモータ制御部110と表記したが、モータ制御部110を1つの装置としてモータ制御装置とすることもできる。また、プリンタ制御部107及びモータ制御部110を含む装置をモータ制御装置とすることもできる。また、上記実施形態において、モータ103は、感光体102を回転させるものであったが、画像形成装置内の任意の回転部材を駆動するモータに対しても本発明を適用できる。また、モータ103の構成は、図4に示す構成に限定されず、他の極数や相数のモータであっても良い。また、モータ103は、ベクトル制御されるものであれば良く、センサレスモータに限定されない。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
211:インバータ、802:速度制御部、201:マイコン

Claims (13)

  1. 励磁分電流の第1指令値と、トルク分電流の第2指令値と、に基づきモータの複数のコイルに印加する電圧を制御することで前記複数のコイルにコイル電流を供給する電流供給手段と、
    前記モータのロータの回転速度に基づいて前記第1指令値を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記ロータを目標速度で回転させるために必要なトルクに基づき前記第2指令値を制御することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が第1閾値より小さい場合、前記第1指令値として前記励磁分電流を0より大きくする値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が前記第1閾値より小さくない場合、前記第1指令値として前記励磁分電流を0にする値を設定することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記ロータの負荷の大きさにさらに基づいて前記第1指令値を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記ロータの負荷が大きくなる程、前記第1指令値を小さくすることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が大きくなる程、前記第1指令値を小さくすることを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が第1閾値より小さくない場合、前記第1指令値として前記励磁分電流を0にする値を設定し、前記ロータの回転速度が前記第1閾値より小さい場合、前記負荷の大きさに基づいて前記第1指令値を設定することを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  9. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が前記第1閾値より小さい場合、前記負荷が大きくなる程、前記第1指令値を小さくすることを特徴とする請求項8に記載のモータ制御装置。
  10. 前記制御手段は、前記負荷の大きさを前記トルク分電流の測定値に基づき判定することを特徴とする請求項5から9のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記負荷の大きさを所定シーケンスにおけるタイミングに基づき判定することを特徴とする請求項5から9のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  12. 前記制御手段は、前記ロータの回転速度が第2閾値より小さい場合、前記第1指令値を所定値に設定し、
    前記第2閾値は前記第1閾値より小さいことを特徴とする請求項3、4、8及び9のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  13. 搬送路に沿ってシートを搬送するための回転部材と、
    前記搬送路を搬送される前記シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記回転部材又は前記画像形成手段を駆動するモータと、
    前記モータを制御するモータ制御手段と、
    を備えている画像形成装置であって、
    前記モータ制御手段は、
    励磁分電流の第1指令値と、トルク分電流の第2指令値と、に基づき前記モータの複数のコイルに印加する電圧を制御することで前記複数のコイルにコイル電流を供給する電流供給手段と、
    前記モータのロータの回転速度に基づいて前記第1指令値を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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