JP2023012918A - シリコーン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性充填剤を高充填した場合でも流動性を保持し、取り扱い性に優れたシリコーン樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)式(1)で表される、分子量分布(Mw/Mn)が、1.20以下であるオルガノポリシロキサンと、(B)熱伝導性充填剤とを含有するシリコーン樹脂組成物。TIFF2023012918000016.tif2143(式(1)中、R1は、独立して、一価飽和炭化水素基または一価芳香族炭化水素基であり、Xは、末端に水酸基を有する分岐アルキルエーテルまたは直鎖アルキルエーテルである。)【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導性を付与するために熱伝導性充填剤を高充填した場合であっても、流動性を保持し、取扱い性に優れたシリコーン樹脂組成物に関する。
電子部品の多くは使用中に熱を発生させるため、機能の維持には熱の除去が必要である。特に最近の電子部品では回路基板の高集積化、高出力化に伴い発熱量も多くなっているため、熱対策は重要な課題となっている。
電子部品から熱を除去する手段としては、例えば電子部品とヒートシンクなどの冷却部材との間に熱伝導性のグリースやシートなどの熱伝導性材料を介在させることにより電子部品から熱を逃がす方法が提案されている。このような熱伝導性材料の一つとして、オルガノポリシロキサンおよび酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末などの熱伝導性充填剤からなるシリコーン樹脂組成物が利用されている(特許文献1、特許文献2、または特許文献3を参照)。
上記の熱伝導材料においては、熱伝導性を予測する式として、Bruggmanのモデルが知られている。この式においては、熱伝導性充填剤の充填率が低いと充填率に関わらず熱伝導率がほとんど変化しない一方、一定以上の充填率で急激に上昇することが示されている。つまり、熱伝導材料において熱伝導率を上昇させるためには、いかに多くの熱伝導性充填剤を充填するかが重要となる。
一方で、熱伝導性充填剤の充填率を増加させると、熱伝導材料に使用される樹脂組成物の流動性が著しく低下し、樹脂組成物の吐出や塗布が困難となるだけでなく、電子部品やヒートシンク表面の細かな凹凸に追従できなくなり、接触熱抵抗が大きくなる問題がある。この問題を解決する方法として、樹脂組成物に熱伝導性充填剤の分散性を向上させるための添加剤を使用する方法が知られている。
特開2005-054099号公報 特開2004-091743号公報 特開2000-063873号公報
本発明の課題は、熱伝導性充填剤を高充填した状態でも流動性を保持し、作業性が良好なだけでなく、電子部品等の表面凹凸に追従して接触熱抵抗を低減することで高い放熱性能を有するシリコーン樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の構造を有し、分子量分布(Mw/Mn)が1.20以下であるポリオルガノシロキサンと、熱伝導性充填剤を含有するシリコーン樹脂組成物の組合せが有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示すシリコーン樹脂組成物が提供される。
項1.(A)式(1):
Figure 2023012918000001
(式(1)中、Rは独立して、一価飽和炭化水素基、または一価芳香族炭化水素基であり、Xは末端に水酸基を有する、式(2)または式(3)で表される基であり、nは1以上の整数である。)
Figure 2023012918000002

Figure 2023012918000003
で表される、分子量分布(Mw/Mn)が、1.20以下であるオルガノポリシロキサンと
(B)熱伝導性充填剤
を含有するシリコーン樹脂組成物。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、熱伝導性充填剤を高充填した場合でも流動性が保持されるため、作業性に優れる。また、電子部品やヒートシンク表面の凹凸に追従するため、高い放熱性能を有する。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
[(A)成分]
(A)成分は、式(1)で表される片末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサンである。
Figure 2023012918000004
(式(1)中、Rは独立して、一価飽和炭化水素基、または一価芳香族炭化水素基であり、Xは末端に水酸基を二つ有する式(2)で表される基、または末端に水酸基を一つ有する式(3)で表される基であり、nは1以上の整数である。)
Figure 2023012918000005

Figure 2023012918000006
一価飽和炭化水素基としては、直鎖アルキル、分岐鎖アルキル、環状アルキルなどを挙げることができる。直鎖アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、n-ブチルを挙げることができる。分岐鎖アルキルとしては、例えば、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルヘキシルを挙げることができる。環状アルキルとしては、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを挙げることができる。一価芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニルやトリルを挙げることができる。
(A)成分の具体例としては、JNC社製FM-DA11、FM-DA21、FM-DA25、FM-DA26、FM-0411、FM-0421、FM-0425、またはFM-0426(それぞれ商品名)を挙げることができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定される前記(A)成分のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比を分子量分布(Mw/Mn)とした場合、Mw/Mnが1.20以下である必要がある。分子量分布(Mw/Mn)がこの範囲にあると、分散を阻害する高分子量成分や低分子量成分の含有割合が小さくなり、流動性に優れたシリコーン樹脂組成物を得ることができる。
[(B)成分]
(B)成分は、本発明のシリコーン樹脂組成物において熱伝導性充填剤として機能する。(B)成分は、一種で使用しても、二種以上を併用してもよい。
(B)成分の具体例としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、ダイヤモンド、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、炭素繊維、ガラス繊維、またはこれらの二種以上の組合せを挙げることができる。(B)成分の結晶形、粒子径、表面状態、表面処理の有無などについては特に限定されない。
[(C)成分]
本発明の組成物には、さらに(C)成分として、前記(A)以外のオルガノポリシロキサンを添加することができる。(C)成分は、本発明の熱伝導性シリコーン樹脂組成物の粘度調整、硬化性付与などを目的として適宜用いられるが、これに限定されるものではない。(C)成分は、一種で使用しても、二種以上を併用してもよく、非硬化性でも、熱、湿気、あるいは活性エネルギー線照射による硬化性を持っていてもよい。
(C)成分の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシ変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、またはこれらの二種以上の組合せを挙げることができる。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、(B)成分100質量部に対して、(A)成分の含有量が0.1~50質量部であることが好ましく、0.1~30質量部であることがさらに好ましい。(B)成分100質量部に対する(A)成分の含有量がこの範囲であると、(B)成分が安定して分散した分散液を得ることができ、(B)成分の充填率を十分に確保できるため、十分な放熱性が得られる。(B)成分100質量部に対して、(A)成分と(C)成分の含有量の合計が0.1~50質量部であることが好ましく、1.0~30質量部であることがさらに好ましい。
本発明のシリコーン樹脂組成物の25℃における粘度は、好ましくは1000Pa・s以下である。該粘度がこの範囲内にあると、組成物の流動性が良好で、吐出・塗布などの取り扱いが容易になる。
本発明のシリコーン樹脂組成物には、その目的が損なわれない範囲で、他の界面活性剤、可塑剤、消泡剤、硬化剤などの各種添加剤を配合させることができる。
以下、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における「部」、「%」は特記のない限りいずれも質量基準(質量部、質量%)である。また、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
<分子量の測定>
オルガノポリシロキサンの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比を分子量分布(Mw/Mn)とした。標準試料としてポリスチレンを用い、ポリスチレン換算分子量を測定した。なおGPC法によるポリスチレン換算分子量測定は、以下の測定条件で行ったものとする。
a)測定機器:日本分光製HPLC LC-2000Plus series
b)カラム:Shodex KF-804L ×2本
c)オーブン温度:40℃
d)溶離液:トルエン0.7mL/min
e)標準試料:ポリスチレン
f)注入量:20μL
g)濃度:0.05g/10mL
h)試料調製:トルエンを溶媒として、室温で攪拌して溶解させた。
<流動性評価用サンプルの調製>
(A)成分として、式(4)で表される(A-1)~(A-4)のポリジメチルシロキサン、および式(5)で表される(A-5)~(A-8)のポリジメチルシロキサンを用いた。
Figure 2023012918000007
(式(4)中、nは表1に示す数平均分子量になるように任意に選択される整数である)
表1
Figure 2023012918000008
Figure 2023012918000009
(式(5)中、nは表2に示す数平均分子量になるように任意に選択される整数である)
表2

Figure 2023012918000010
(A)~(C)成分を表3および表4に示す組成物比で混合して実施例1~2および比較例1~6の組成物を得た。すなわち、軟膏壺容器に(A)~(C)成分を量り取り、スパチュラを用いて攪拌し、次いでシンキー社 あわとり練太郎 真空タイプ(型式:ARV-310)を用いて、常圧条件下にて2000rpmで1分間、減圧条件下にて2000rpmで1分間、混錬することで流動性評価用組成物を調製した。
<流動性評価>
上記のとおり調製した組成物の流動性を目視により評価した。また、レオメーター(アントンパール社製、MCR302)を用い、下記条件にてせん断粘度を測定した。
a)プレート形状:円形平板25mmφ
b)試料厚み:1mm
c)温度:25±1℃
d)せん断速度:0.01s-1
表3
Figure 2023012918000011
表4
Figure 2023012918000012
*1 平均径13μmの球形アルミナ(デンカ株式会社製DAW-10)
*2 ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製KF-96-300CS)
分子量分布(Mw/Mn)が1.20以下である(A)成分を添加した組成物(実施例1)は、分子量分布(Mw/Mn)が1.20よりも大きい(A)成分を添加した組成物(比較例1~3)に比べて組成物粘度が低い。また、分子量分布(Mw/Mn)が1.20以下である(A)成分を添加した組成物(実施例2)は、分子量分布(Mw/Mn)が1.20よりも大きい(A)成分を添加した組成物(比較例4~6)に比べて組成物粘度が低い。各対比により、分子量分布(Mw/Mn)が1.20以下である(A)成分を添加した組成物が、流動性が良好な結果となった。以上のことから、本発明のシリコーン樹脂組成物は特性に優れると結論できる。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、トランジスター、ICチップ、メモリー素子などの発熱性電子部品とヒートシンクなどの冷却部材との間に介在させる熱伝導性材料として利用できる。
Figure 2023012918000017
(式(5)中、nは表2に示す数平均分子量になるように任意に選択される整数である)
表2
Figure 2023012918000018

Claims (1)

  1. (A)式(1):
    Figure 2023012918000013
    (式(1)中、Rは独立して、一価飽和炭化水素基、または一価芳香族炭化水素基であり、Xは末端に水酸基を有する、式(2)または式(3)で表される基であり、nは1以上の整数である。)
    Figure 2023012918000014

    Figure 2023012918000015
    で表される、分子量分布(Mw/Mn)が、1.20以下であるオルガノポリシロキサンと
    (B)熱伝導性充填剤
    を含有するシリコーン樹脂組成物。
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