JP2023012915A - 農作物収穫機 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行機体の前側に収穫作業部を側方回動可能に設けた構成において、収穫作業部を側方に回動させる作業を容易に行うことができるとともに、収穫作業部をサイドオープンした状態で収穫作業部への動力伝達系を保持することができる農作物収穫機を提供する。【解決手段】クローラ走行装置4を有する走行機体3と、走行機体3の前側に走行機体3に対して昇降可能に設けられた収穫作業部6と、を備え、クローラ走行装置4により走行機体3を前進させながら収穫作業部6により農作物を収穫する野菜収穫機1であって、収穫作業部6を走行機体3に対して側方に回動可能に支持する回動支持部400を備え、回動支持部400は、収穫作業部6の回動位置にかかわらず、走行機体3側から収穫作業部6に対する動力伝達系を保持するように構成されている。【選択図】図19

Description

本発明は、農作物を収穫する農作物収穫機に関する。
従来、野菜収穫機やコンバイン等の農作物収穫機として、走行機体の前側に、農作物を引き抜いたり刈り取ったりするための収穫作業部を備えるとともに、収穫作業部を、油圧シリンダ等の昇降シリンダを介して走行機体に対して昇降可能に設けた構成のものがある。このような構成の農作物収穫機には、清掃やメンテナンスや点検等のために、収穫作業部を走行機体に対して上下方向を回動軸方向として横方向に回動可能に設け、収穫作業部についていわゆるサイドオープンの構成を備えたものがある。(例えば、特許文献1~3参照。)。
特許文献1,2には、収穫作業部としての刈取部を、昇降シリンダを含んだ構成として、走行機体側に対して左側方へ回動可能とした構成が開示されている。特許文献3には、収穫作業部としての刈取前処理装置を走行機体に対して側方回動可能とした構成において、走行機体側の刈取出力ギアと、刈取前処理装置側の刈取入力ギアとの咬合状態を、刈取前処理装置を側方回動させることで自動的に解除させる構成が開示されている。
特公平3-63332号公報 特許第4868069号公報 特開2008-72992号公報
特許文献1,2に開示された構成のように、収穫作業部が昇降シリンダとともに側方に回動する構成によれば、収穫作業部を側方に回動させる度に昇降シリンダを取り外す必要はないものの、例えば刈取部を駆動させるためのベルト等の動力伝達用の部材を着脱する必要がある。このため、収穫作業部を側方に回動させる作業に手間がかかるという問題がある。
また、特許文献3に開示された構成の場合、刈取前処理装置の側方回動にともなって自動的に咬合状態が解除される刈取出力ギアおよび刈取入力ギアが露出した状態となる。このため、ギアに対するゴミ等の付着が懸念される。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、走行機体の前側に収穫作業部を側方回動可能に設けた構成において、収穫作業部を側方に回動させる作業を容易に行うことができるとともに、収穫作業部をサイドオープンした状態で収穫作業部への動力伝達系を保持することができる農作物収穫機を提供することを目的とする。
本発明に係る農作物収穫機は、走行部を有する走行機体と、前記走行機体の前側に前記走行機体に対して昇降可能に設けられた収穫作業部と、を備え、前記走行部により前記走行機体を前進させながら前記収穫作業部により農作物を収穫する農作物収穫機であって、前記収穫作業部を前記走行機体に対して側方に回動可能に支持する回動支持部を備え、前記回動支持部は、前記収穫作業部の回動位置にかかわらず、前記走行機体側から前記収穫作業部に対する動力伝達系を保持するように構成されているものである。
本発明に係る農作物収穫機は、前記農作物収穫機において、前記収穫作業部により収穫された農作物を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対して前記収穫作業部を支持し、前記走行機体において昇降可能に設けられた昇降フレームと、をさらに備え、前記回動支持部は、前記昇降フレームに設けられているものである。
本発明に係る農作物収穫機は、前記農作物収穫機において、前記回動支持部は、前記走行機体側から前記収穫作業部に対して動力を伝達するための動力伝達軸を有し、前記動力伝達軸は、前記回動支持部による前記収穫作業部の回動軸と同軸状に設けられているものである。
本発明に係る農作物収穫機は、前記農作物収穫機において、前記収穫作業部を前記走行機体に対して昇降させるためのアクチュエータは、前記走行機体側に設けられているものである。
本発明に係る農作物収穫機は、前記農作物収穫機において、前記収穫作業部を前記走行機体に対して昇降させるためのアクチュエータは、前記搬送装置を支持するフレームから延出した架台部と前記昇降フレームとを互いに連結した状態で設けられているものである。
本発明に係る農作物収穫機は、前記農作物収穫機において、前記回動支持部は、前記走行機体の左右方向の一側に設けられており、前記走行機体の左右方向の他側に、農作物収穫機を操作する操作部が設けられているものである。
本発明によれば、走行機体の前側に収穫作業部を側方回動可能に設けた構成において、収穫作業部を側方に回動させる作業を容易に行うことができるとともに、収穫作業部をサイドオープンした状態で収穫作業部への動力伝達系を保持することができる。
本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の左前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の右前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の左側面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の平面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の左側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る収穫作業部のフレーム構成を示す左後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る搬送切断ユニット構成を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係る土落とし装置およびその近傍を示す左側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る走行機体の正面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機における動力伝達構成を示す図である。 図10の一部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の前後中間部を示す右後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の前後中間部を示す上方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の作物処理ユニットを上昇させた状態を示す右側面図である。 本発明の一実施形態に係る下側フレーム支持部の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る下側フレーム支持部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る下側フレーム支持部の構成を示す左側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る上側フレーム支持部の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る収穫作業部をサイドオープンさせた状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る収穫作業部をサイドオープンさせた状態を示す前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回動支持部の構成を示す後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る回動支持部の構成を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る回動支持部の構成を示す前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る作業部伝達軸のカバーの構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る作業部伝達軸のカバーの構成を示す一部切欠き右側面図である。
本発明は、走行機体と、走行機体の前側に設けられた収穫作業部とを備えた農作物収穫機において、前処理部としての収穫作業部をサイドオープンさせるための回動構造を工夫することにより、収穫作業部をサイドオープンさせる作業の容易化を図るとともに、サイドオープンした状態の収穫作業部に対する動力の伝達を可能にしようとするものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する本発明の実施の形態では、本発明に係る農作物収穫機として、収穫対象の農作物(野菜)を鱗茎菜の一種であるタマネギとする野菜収穫機を例にとって説明する。ただし、本発明に係る農作物収穫機は、ニンニクや百合根等の他の鱗茎菜やニンジン等の根菜を収穫する野菜収穫機や穀物等を収穫するコンバイン等の農作物収穫機として広く適用可能である。
図1から図5に示すように、本実施形態に係る野菜収穫機1は、圃場に植えられているタマネギ2を土壌から引き抜いて収穫するタマネギ収穫機である。圃場において、タマネギ2は直線に沿って連続的に条植えされている。なお、本実施形態の説明では、タマネギ2が栽培されている圃場を、畝の無いいわゆる連続条の圃場とする。また、以下の説明では、野菜収穫機1の前方に向かって左側(図4における下側)および右側(図4における上側)を、それぞれ野菜収穫機1における左側および右側とする。
野菜収穫機1は、まず、土壌に植えられているタマネギ2を、鱗茎部2aから地上に延び出ている茎葉部2bを挟持しながら引き抜き、茎葉部2bを挟持した状態のタマネギ2の吊下げ姿勢を保ったままで後上方に向けて搬送し、その搬送中に茎葉部2bを切断して鱗茎部2aから切り離し、鱗茎部2aを収穫する。鱗茎部2aから切り離された茎葉部2bは、野菜収穫機1における所定の部位に対して排出される。野菜収穫機1は、このような収穫作業を、タマネギ2の条植えのラインに沿って走行しながら行う。
本実施形態に係る野菜収穫機1は、自走式の収穫機であり、走行しながら6条分のタマネギ2を同時的に引き抜き搬送して収穫していく多条用(6条用)の構成を有する。野菜収穫機1は、タマネギ2のうちの鱗茎部2aを収穫対象部分とし、この鱗茎部2aが野菜本体部に相当する。
野菜収穫機1は、左右一対の走行部としてのクローラ走行装置4を有する走行機体3と、野菜収穫機1の運転者(作業者)により野菜収穫機1の走行操作や収穫操作等の各種操作が行われる操作部5と、タマネギ2を収穫する前処理部としての収穫作業部6と、収穫作業部6により収穫されたタマネギ2を搬送する搬送装置としてのコンベヤ7と、コンベヤ7により搬送されたタマネギ2を所定の回収容器に収容するための収容部8とを備える。
走行機体3は、複数のフレーム部材により立体的に枠組み構成された機体フレーム9を備え、機体フレーム9の左右両側にクローラ走行装置4を配置させている。機体フレーム9に対して、操作部5、収穫作業部6、コンベヤ7、および収容部8が設けられている。
クローラ走行装置4は、クローラ式の走行装置であり、走行機体3において機体を移動させるためのクローラ部を構成している。クローラ走行装置4は、機体フレーム9の後下部に支持された駆動輪4aと、駆動輪4aの下方の高さ位置において機体フレーム9の前後の下部に支持された従動輪4bと、前後の従動輪4bの間に設けられた複数の転動輪4cと、これらの車輪に巻回された履帯4dとを有する。クローラ走行装置4は、側面視において、後上部に位置する駆動輪4aの近傍部分を頂部とした略三角形状を有し、履帯4dのうち、駆動輪4aと前側の従動輪4bとの間の部分は、前下がりの傾斜状に配されている。左右のクローラ走行装置4は、野菜収穫機1が備えるエンジン10により駆動する。
エンジン10は、リコイルスタータを有するものであり、走行機体3の後部左側に搭載されている。エンジン10の前下方の位置であって左右のクローラ走行装置4の後上部の間には、トランスミッション11が設けられている(図5参照)。トランスミッション11は、エンジン10からの動力を適宜変速して左右のクローラ走行装置4に伝達する。
操作部5は、走行機体3の左側に設けられている。具体的には、操作部5は、コンベヤ7の左側であって、左側のクローラ走行装置4の上方に設けられている。操作部5は、野菜収穫機1を操作する部分であり、レバーやスイッチ等の各種操作具を配設した操作ボックス12を有する。操作ボックス12には、走行クラッチおよび作業クラッチを兼ねた走行・作業クラッチレバー、機体の走行についての変速レバー、作業部を昇降させる昇降レバー、左右のサイドクラッチレバー、およびエンジン10を停止させるエンジン停止スイッチ等が設けられている。
操作ボックス12の後方には、運転席13が設けられている。運転席13は、機体フレーム9に対してシート支持フレーム14を介して支持された状態で設けられている。シート支持フレーム14は、棒状の部材等により枠組み構成されたフレーム部分であり、エンジン10の前上方の位置に運転席13を支持している。
操作部5は、前後方向について操作ボックス12の後側に、水平状の搭乗用ステップ15を有する。搭乗用ステップ15は、運転席13の前下方に位置し、操作部5の床部を構成している。搭乗用ステップ15は、機体フレーム9の左側に設けられた操作部フレーム16の上面部をなすように設けられている。操作部フレーム16は、角形鋼管状の部材等により直方体状に枠組み構成されたフレーム部分であり、機体フレーム9に対して支持固定された状態で設けられている。操作部フレーム16は、シート支持フレーム14の前側の部分を支持している。
搭乗用ステップ15の前側および右側には、棒状の部材によって枠状に構成された前部フレーム17および側部フレーム18が立設されている。前部フレーム17および側部フレーム18は、搭乗用ステップ15または運転席13に対する乗降時には手摺として機能し、作業中には搭乗用ステップ15上の作業者によって把持される部分となる。前部フレーム17に対して所定の支持部材を介して操作ボックス12が支持されている。
操作ボックス12は、運転席13に着座した状態の作業者、あるいは搭乗用ステップ15上に立った状態の作業者により操作される。搭乗用ステップ15の乗降側となる左側の下方には、搭乗用ステップ15に対する乗降用の補助ステップ19が設けられている。
以下、野菜収穫機1が備える収穫作業部6の各装置、コンベヤ7、収容部8等について、図1から図14を用いて説明する。
収穫作業部6は、分草装置21と、掻込み装置22と、掘起し装置23と、引抜搬送装置24と、肩揃え装置25と、茎葉切断装置26と、土落とし装置27とを備える。これらの装置は、収穫作業部6が備える作業部フレーム30に対して支持されている。
[作業部フレーム]
作業部フレーム30は、作業部フレーム30の後端部に設けられた後横フレーム部31と、後横フレーム部31の前上方に設けられた前横フレーム部32と、これらのフレーム部の左右両側に設けられ後横フレーム部31および前横フレーム部32を互いに連結する側部フレーム部33とを有する。作業部フレーム30は、全体として略左右対称に構成されている。
後横フレーム部31は、左右方向に延伸した直線状のフレーム部分であり、角形鋼管状の部材により構成されている。後横フレーム部31は、コンベヤ7の搬送始端部の前側に設けられた土落とし装置27の上方の位置に設けられている。後横フレーム部31は、左右両端部を左右のクローラ走行装置4よりも左右外側に延出させた長さを有する。
前横フレーム部32は、左右方向に延伸した直線状のフレーム部分であり、円形の横断面形状を有するパイプ状の部材により構成されている。前横フレーム部32は、掻込み装置22の後上方の位置に設けられている。前横フレーム部32は、左右両端部を左右のクローラ走行装置4よりも左右外側に延出させた長さを有する。
側部フレーム部33は、後横フレーム部31と前横フレーム部32との間に架設された第1フレーム部33aと、前横フレーム部32から下側に向けて延出した第2フレーム部33bと、後横フレーム部31から前側に向けて延出されるとともに第2フレーム部33bの下端部に連結された第3フレーム部33cとを有する。側部フレーム部33を構成する各フレーム部は、角形鋼管状の部材により構成されている。
第1フレーム部33aは、側面視で後側から前側に向けて直線状に上り傾斜するとともに平面視において所定の屈曲形状を有するフレーム部分である。第1フレーム部33aは、後端側を、後横フレーム部31の左右の端部近傍に連結させ、前端部を、前横フレーム部32の左右の端部に連結させている。
第2フレーム部33bは、上端部を前横フレーム部32の左右の端部に連結させており、前横フレーム部32から後斜め後方に向けて延伸した直線状のフレーム部分である。第2フレーム部33bは、左右方向について第1フレーム部33aの左右外側に位置している。第2フレーム部33bは、前傾状に配されており、側面視において第1フレーム部33aとともに鋭角状の角度をなすように設けられている。
第3フレーム部33cは、第2フレーム部33bの下端部から左右外方に向けて延出した第4フレーム部33dと、第4フレーム部33dの左右外側の端部と後横フレーム部31の左右端部との間に架設された前下がりの傾斜状の第5フレーム部33eと、第4フレーム部33dの左右内側の部分から前側に延出した第6フレーム部33fとを有する。
第5フレーム部33eと第6フレーム部33fとは、側面視で連続した前下がりの直線状をなすように互いに平行状に配されている。第3フレーム部33cにおいては、側面視で、第1フレーム部33a、第2フレーム部33b、および第5フレーム部33eにより、第2フレーム部33bと第5フレーム部33eによる角部を直角側とした略直角三角形状が形成されている。
第5フレーム部33eは、左右のクローラ走行装置4に対して左右外側に位置しており、作業部フレーム30の左右の側縁部を形成している。第6フレーム部33fは、左右方向について、第5フレーム部33eに対して左右内側に位置している。
以上のような構成を備えた作業部フレーム30においては、後横フレーム部31と、前横フレーム部32と、左右の側部フレーム部33の第5フレーム部33e、第4フレーム部33d、および第2フレーム部33bとにより、平面視において、左右方向を長手方向とする略矩形枠状をなすフレーム部が構成されている。このフレーム部は、収穫作業部6の後部を囲むように設けられている。
[分草装置]
分草装置21は、圃場に植わっているタマネギ2の茎葉部2bを上方に持ち上げてタマネギ2を分草するための装置である。分草装置21は、条間を通過しながら、圃場に倒伏した状態のタマネギ2の茎葉部2bを上方に持ち上げることで分草する。分草装置21は、タマネギ2を2条ごとに分けるために、左右方向に連続した6条に対応して2条を挟むように4個設けられている。なお、分草装置21は、タマネギ2を条ごとに分けるために6条に対応して7個設けられてもよい。
分草装置21は、長手状の分草ケース51と、分草ケース51から突出した複数のタイン52とを有する。分草ケース51は、左右方向を板厚方向とした細長い厚板状の外形を有する。分草ケース51は、側面視において長手方向を後上がり方向に傾斜させて傾斜状に設けられている。分草ケース51の水平方向に対する傾斜角度は例えば50~60°程度である。
タイン52は、分草ケース51の周縁部から突出している。複数のタイン52は、分草ケース51の長手方向の両端部において左右方向を回転軸方向として設けられた前後のスプロケット53a,53bに巻回されたチェン54に対して所定の間隔で固設されている(図10参照)。
4個の分草装置21は、左右方向について所定の間隔を隔てて平行状に設けられている。4個の分草装置21は、左右方向に延伸した共通の前処理駆動軸55に、後側のスプロケット53bを固設させており、前処理駆動軸55の回転動力を受けてチェン54とともに複数のタイン52を縦回動させる(図10参照)。前処理駆動軸55は、4個の分草装置21の後端部同士を連結させる前処理軸ケース56に内装されており、エンジン10からの動力の伝達を受けて回転する。分草装置21は、回動する複数のタイン52によってタマネギ2の茎葉部2bを持ち上げることで分草する。
4個の分草装置21は、前横フレーム部32の前側に固定された支持板58および支持板58から前下方に向けて延出した支持アーム59を介して、前横フレーム部32に支持されている。支持アーム59は、上端部を支持板58にボルト等の固定具により固定させており、下端部を分草装置21の分草ケース51の上部の後側にボルト等の固定具により固定させている。左右両側の分草装置21の下端部には、前方に向けて先鋭形状をなす分草体60が取り付けられている。
[掻込み装置]
掻込み装置22は、分草装置21の後側に設けられている。掻込み装置22は、タマネギ2の茎葉部2bを機体前側より掻き込んで引抜搬送装置24に受け渡し、引抜搬送装置24による引抜きを補助するための装置である。掻込み装置22は、左右方向に連続した6条に対応して6個が設けられており、一対で機能するように構成されている。つまり、野菜収穫機1は、一対の掻込み装置22を1組として、横並びに並設された左側、中間、右側の3組の掻込み装置22を備えている。一対の掻込み装置22は、左右方向について、左右に隣り合う分草装置21の間に設けられている。
6条のタマネギ2に対して、左側の一対の掻込み装置22は、左側の2条分のタマネギ2の茎葉部2bをまとめて掻き込み、左側の引抜搬送装置24に受け渡す。同様に、中間の一対の掻込み装置22は、中間の2条分のタマネギ2の茎葉部2bをまとめて掻き込み、中間の引抜搬送装置24に受け渡す。また、右側の一対の掻込み装置22は、右側の2条分のタマネギ2の茎葉部2bをまとめて掻き込み、右側の引抜搬送装置24に受け渡す。
掻込み装置22は、長手状の掻込みフレーム65と、掻込みフレーム65から突出した複数のタイン66とを有する。掻込みフレーム65は、細長い厚板状の外形を有し、側面視において長手方向を後上がり方向に傾斜させて傾斜状に設けられており、掻込み装置22と平行状または略平行状となっている。
タイン66は、掻込みフレーム65の周縁部から突出している。複数のタイン66は、掻込みフレーム65の長手方向の両端部において掻込みフレーム65の板面に対して垂直な方向を回転軸方向として設けられた前後のプーリ67a,67bに巻回されたベルト68に対して所定の間隔で固設されている(図10参照)。
各組の一対の掻込み装置22は、正面視で下側から上側にかけて互いの間の間隔を徐々に狭くしており、略逆「V」字状をなすように設けられている。掻込み装置22は、掻込み駆動軸69を介して前処理駆動軸55の回転動力の伝達を受けて駆動する。掻込み駆動軸69は、前処理駆動軸55から後下方に向けて延出している。前処理駆動軸55の回転動力は、ベベルギア70a,70bを介して掻込み駆動軸69に伝達される(図10参照)。
図10に示すように、掻込み装置22は、掻込み駆動軸69に、後側のプーリ67bを固設させており、掻込み駆動軸69の回転動力を受けてベルト68とともに複数のタイン66を横回動させる。掻込み駆動軸69は、前処理軸ケース56から後下方に向けて延出して前処理軸ケース56と掻込みフレーム65とを互いに連結させた掻込み駆動軸ケース71に内装されている。
また、掻込みフレーム65の下端部は、その掻込みフレーム65の略前方に位置する対応した分草ケース51の下端部との間に支持プレート72を介在させている。支持プレート72により、掻込みフレーム65の下端部が、分草ケース51の下端部に対して連結支持されている。
[掘起し装置]
掘起し装置23は、掻込み装置22の下方に設けられている。掘起し装置23は、いわゆるサブソイラであり、引抜搬送装置24によりタマネギ2を引き抜きやすくするためにタマネギ2の下側に入り込んで土を崩すための装置である。
掘起し装置23は、正面視略「U」字状の掘起し刃75と、掘起し刃75の左右両側を支持する刃支持体76と、左右の刃支持体76をそれぞれ駆動支持する縦フレーム部77とを有する。
掘起し刃75は、正面視で略「U」字状をなす部分として、左右方向に延伸した横刃部と、横刃部の両端から立ち上がった縦刃部とを有し、縦刃部の上部を、刃支持体76に連結支持させている。掘起し刃75は、左右方向について、両端部を、左右両端の分草装置21と略同じ位置に位置させるように延伸状に設けられている。
刃支持体76は、作業部フレーム30の第6フレーム部33fの左右内側に位置し、第6フレーム部33fに対して回動可能に軸支されている。刃支持体76の上端部に、縦フレーム部77の下端部が回動可能に連結されている。縦フレーム部77は、刃支持体76の上方に位置する前横フレーム部32の左右両端部から下方に向けて延設されている。縦フレーム部77は、前横フレーム部32に内装された掘取駆動軸78の端部に対して偏心機構を介して連結されている(図10参照)。これにより、掘取駆動軸78が回転することで、縦フレーム部77が略上下方向に沿う長手方向に往復動する。掘取駆動軸78は、エンジン10からの動力の伝達を受けて回転する。
このような構成により、縦フレーム部77が往復動することにより、刃支持体76と掘起し刃75が一体的に左右方向を回動軸方向として前後に揺動する。掘起し装置23は、野菜収穫機1の前進にともない、前後に揺動する掘起し刃75を土中に差し込んでタマネギ2の鱗茎部2aよりも下方に位置させることで、土壌を柔らかくして6条分の掘り起こしを行う。掘起し装置23における掘起し刃75の左右方向の寸法が、掘起し装置23による掘起し幅となる。
[引抜搬送装置]
引抜搬送装置24は、土壌からタマネギ2を引き抜き、引き抜いたタマネギ2の茎葉部2bを挟持しながら後上方に向けて搬送する装置である。引抜搬送装置24は、掻込み装置22の後側に設けられており、掻込み装置22から受け渡された茎葉部2bを挟持し、茎葉部2bを後上方(後斜め上方)へ搬送しながらタマネギ2を引き抜き、タマネギ2を起立姿勢のまま後上方へ向けて搬送する。
引抜搬送装置24は、掻込み装置22の下部の直後方の位置から後上方に向かって傾斜状に設けられている。引抜搬送装置24の水平方向に対する傾斜角度は例えば約45°である。引抜搬送装置24は、1組の掻込み装置22に対応して設けられている。したがって、野菜収穫機1は、横並びに並設された左側、中間、右側の3個の引抜搬送装置24を備えている。
図7に示すように、引抜搬送装置24は、装置の前部において土壌からタマネギ2を引き抜き、引き抜いたタマネギ2の茎葉部2bを挟持しながら後上方に向けて搬送する。引抜搬送装置24は、一対の無端回動帯である搬送ベルト83を、それぞれ、搬送下手側となる後側に設けられた駆動輪である駆動プーリ84、および搬送上手側となる前側に設けられた従動輪である従動プーリ85に巻き掛けた構成を有する。すなわち、引抜搬送装置24は、駆動プーリ84および従動プーリ85に搬送ベルト83を巻回させたベルト挟持体82を左右一対備えたベルト搬送装置であり、左右のベルト挟持体82間に茎葉部2bを挟持して搬送するように構成されている。
一対の搬送ベルト83は、互いに対向する部分によって茎葉部2bを挟持し、駆動プーリ84の回転駆動力により、互いに対向する側を搬送方向に移動させる向きに回動する。駆動プーリ84および従動プーリ85は、機体側面視において引抜搬送装置24の傾斜に直交する方向を回転軸方向とする。搬送ベルト83に対しては、テンションプーリやガイドローラ等が設けられている。
引抜搬送装置24は、その前端部において一対の搬送ベルト83の対向面により茎葉部2bを挟持し、搬送ベルト83の回動動作によってタマネギ2を土壌から引き抜く。引き抜かれたタマネギ2は、一対の搬送ベルト83により茎葉部2bの部分が挟持された状態のまま、ほぼ垂直に吊り下げられた姿勢で後上方へと搬送される。引抜搬送装置24は、搬送終端部(後端部)を野菜収穫機1における前後方向の略中央部に位置させるように延設されている。
図10に示すように、引抜搬送装置24の駆動プーリ84は、エンジン10からの動力の伝達を受けて回転する搬送入力軸89に固設されており、搬送入力軸89と一体的に回転駆動する。搬送入力軸89は、駆動プーリ84の後側において後斜め下方に延びており、搬送入力軸89の軸方向に沿う筒状の搬送入力軸ケース90に内装されている。駆動プーリ84が回転駆動することで、搬送ベルト83の回動をともなって従動プーリ85が回転する。
また、野菜収穫機1において、左側、中央、右側の3組設けられた引抜搬送装置24の配置に関し、図4に示すように、中央の引抜搬送装置24は、平面視において、直線状の搬送方向を前後方向に沿わせ、前後方向に沿って延伸するように設けられている。これに対し、左側および右側の引抜搬送装置24は、平面視において、直線状の搬送方向を左右外側から左右内側に向くように傾斜させており、前側から後側にかけて左右外側から左右内側に向けて傾斜状に設けられている。つまり、野菜収穫機1の正面視において、左右の引抜搬送装置24は、下側から上側にかけて左右外側から左右内側に向かうように傾斜状に設けられている。左右の引抜搬送装置24は、左右方向について対称的に設けられている。
[肩揃え装置]
肩揃え装置25は、引抜搬送装置24の後側に設けられている。具体的には、肩揃え装置25は、引抜搬送装置24の後半部の下側に設けられている。
肩揃え装置25は、位置揃え装置の一例であり、引抜搬送装置24の搬送下手側の部分を搬送されているタマネギ2の鱗茎部2aの高さ位置を揃えるための装置である。肩揃え装置25は、タマネギ2の鱗茎部2aの上側の部分を肩部として、引抜搬送装置24により搬送されるタマネギ2の肩部の高さを揃える。
肩揃え装置25は、側面視において引抜搬送装置24の傾斜よりも緩やかな後上がりの傾斜平面に沿って設けられている。肩揃え装置25の水平方向に対する傾斜角度は例えば約20°である。肩揃え装置25は、各引抜搬送装置24に対応して設けられている。したがって、野菜収穫機1は、横並びに並設された左側、中間、右側の3個の肩揃え装置25を備えている。
肩揃え装置25は、一対の無端回動帯である搬送ベルト93を、それぞれ、搬送上手側となる前側に設けられた駆動輪である駆動プーリ94、および搬送下手側となる後側に設けられた従動輪である従動プーリ95に巻き掛けた構成を有する。すなわち、肩揃え装置25は、駆動プーリ94および従動プーリ95に搬送ベルト93を巻回させたベルト搬送体92を左右一対備え、左右のベルト搬送体92間に茎葉部2bを位置させて搬送するように構成されている。
一対の搬送ベルト93は、互いに対向する部分によって茎葉部2bを挟持し、駆動プーリ94の回転駆動により、互いに対向する側を茎葉部2bの搬送方向に移動させる向きに回動する。駆動プーリ94および従動プーリ95は、機体側面視において肩揃え装置25の傾斜に直交する方向を回転軸方向とする。なお、搬送ベルト93に対してはテンションプーリ等が設けられている。一対の搬送ベルト93の対向面間の隙間は、一般的なタマネギ2の鱗茎部2aよりも狭く設定されている。
肩揃え装置25は、各ベルト搬送体92の前端部を、引抜搬送装置24の各ベルト挟持体82の前後略中央部の直下に位置させている。肩揃え装置25は、側面視において、引抜搬送装置24との間の傾斜角度の差により、引抜搬送装置24の後側の部分とともに略「V」字状をなし、引抜搬送装置24との間の上下の間隔を前側から後側にかけて徐々に広げている。
肩揃え装置25は、引抜搬送装置24に連動連結されており、引抜搬送装置24と同期して駆動する。肩揃え装置25のベルト搬送体92は、それぞれ対応する引抜搬送装置24のベルト挟持体82に連動連結されている。肩揃え装置25の左右のベルト搬送体92の駆動プーリ94は、それぞれ引抜搬送装置24の駆動プーリ84を駆動させる搬送入力軸89から伝達される回転動力によって回転駆動する。
図10および図11に示すように、搬送入力軸89の上端部には、第1プーリ86が固設されており、第1プーリ86の前方に設けられた伝動軸91の一端側(上端側)に第2プーリ87が固設されている。伝動軸91は、軸方向を搬送入力軸89と平行とした軸であり、ベルト挟持体82において、駆動プーリ84と従動プーリ85との間の中間部に設けられている。第1プーリ86および第2プーリ87には、伝動ベルト88が巻き掛けられている。伝動ベルト88は、搬送ベルト83と平行状に設けられている。伝動ベルト88に対しては、テンションプーリやガイドローラ等が設けられている。
搬送入力軸89の回転動力が、第1プーリ86、第2プーリ87、および伝動ベルト88を介して伝動軸91に伝達される。伝動軸91の回転動力は、第1ギア97および第2ギア98を介して、一端側に駆動プーリ94を固設させた入力軸99に伝達される。第1ギア97は、伝動軸91の他端側(下端側)に固設されている。第2ギア98は、駆動プーリ94から上側に延出した入力軸99の上端部に固設されている。
伝動軸91および入力軸99は、引抜搬送装置24および肩揃え装置25の傾斜角度の違いに応じて、互いの軸方向を異ならせている。第1ギア97および第2ギア98は、伝動軸91および入力軸99同士の軸方向の違いに応じて傾斜状に噛合するように構成されている。
このように、肩揃え装置25は、引抜搬送装置24の駆動プーリ84を駆動させるための搬送入力軸89から取り出された駆動力により駆動する。すなわち、肩揃え装置25は、左右のベルト搬送体92の入力軸99において、第1プーリ86を含むベルト伝動機構や第1ギア97等を介して搬送入力軸89の回転動力の伝達を受けて駆動プーリ94を回転駆動させ、搬送ベルト93を回転駆動させるように構成されている。
肩揃え装置25は、引抜搬送装置24により搬送されるタマネギ2の茎葉部2bを一対の搬送ベルト93間に位置させ、一対の搬送ベルト93によりタマネギ2の鱗茎部2aの肩部を押さえることで、鱗茎部2aの高さ位置を所定の高さ位置に揃える。すなわち、肩揃え装置25は、引抜搬送装置24の搬送ベルト83に対して緩やかな傾斜で配設された一対の搬送ベルト93の下側に鱗茎部2aを位置させ、引抜搬送装置24によるタマネギ2の搬送にともない、一対の搬送ベルト93を鱗茎部2aの両肩部に当接させて搬送移動中のタマネギ2を上方移動について係止させ、扱く態様でタマネギ2の高さ位置を揃える(図7における鱗茎部2aの移動軌跡S1参照)。ここで、肩揃え装置25の一対の搬送ベルト93の挟持力よりも、引抜搬送装置24の一対の搬送ベルト83の挟持力が大きく設定されているため、タマネギ2に対する扱く作用が得られる。高さ位置が揃えられたタマネギ2は、後方の茎葉切断装置26に導かれる。
[茎葉切断装置]
茎葉切断装置26は、肩揃え装置25の後上部に設けられており、引抜搬送装置24の後部の下方に配置されている。茎葉切断装置26は、引抜搬送装置24によって搬送されるタマネギ2の茎葉部2bを切断し、茎葉部2bから鱗茎部2aを切り離して落下させるための装置である。茎葉切断装置26は、肩揃え装置25によって肩部の高さが揃えられたタマネギ2の茎葉部2bを、茎葉部2bが略同じ長さで鱗茎部2a側に残るように切断する。
茎葉切断装置26は、肩揃え装置25の各ベルト搬送体92において従動プーリ95と同軸上に設けられた左右一対の円板状の回転刃100を有する。一対の回転刃100は、外縁部同士を重複させた状態で上下に近接して配置され、タマネギ2の移動経路を挟んで略左右対称に設けられている。回転刃100は、従動プーリ95の支持軸96に支持されており、従動プーリ95の上方の位置に従動プーリ95に対して平行状に設けられている。回転刃100は、引抜搬送装置24から回転動力の伝達を受けて動作する肩揃え装置25の従動プーリ95と一体的に回転する。
引抜搬送装置24による搬送作用として後斜め上方に移動中のタマネギ2が、肩揃え装置25によって上方移動について係止されて上下方向について位置決めされた状態で、左右の回転刃100間の位置に誘導される。肩揃え装置25の一対の搬送ベルト93の間に位置する茎葉部2bが、左右の回転刃100の重複部に達することで、回転する回転刃100によって切断される。ここで、茎葉部2bは、引抜搬送装置24および肩揃え装置25により挟持されながら引っ張られた状態で回転刃100の作用を受けるので、良好に切断される。一対の回転刃100により茎葉部2bから切り離された鱗茎部2aは、落下して所定の場所へと導かれる。
以上のように、本実施形態に係る野菜収穫機1は、引抜搬送装置24、肩揃え装置25、および茎葉切断装置26を含んで構成されたユニット構成を、左側、中間、右側の3組備えている。以下では、引抜搬送装置24、肩揃え装置25、および茎葉切断装置26を含んで構成されたユニット構成を「搬送切断ユニット構成80」とする。なお、図7には、左側の搬送切断ユニット構成80が示されている。
[土落とし装置]
土落とし装置27は、土壌から引き抜かれたタマネギ2を受け、タマネギ2に付着している土や泥を落としながらタマネギ2を後方へ送る。すなわち、土落とし装置27は、茎葉切断装置26により切り離された鱗茎部2aを受け、鱗茎部2aに付着している土や泥を落としながら鱗茎部2aを後方へ送る装置である。
土落とし装置27は、肩揃え装置25および茎葉切断装置26の下方において、機体の左右中間部に設けられている。土落とし装置27は、走行機体3上において所定の部位に対して支持された状態で設けられている。土落とし装置27は、3組の搬送切断ユニット構成80に対して共通の構成として設けられている。すなわち、土落とし装置27は、左右両側および中央の各搬送切断ユニット構成80から茎葉部2bを切断することで落下してくる鱗茎部2aを受けて、鱗茎部2aの土落としを行いながら鱗茎部2aを後側に搬送する。
土落とし装置27は、土落とし回転体として、3つの土落としホイル110(110A,110B,110C)を有し、土落としホイル110を鱗茎部2aに作用させることで、鱗茎部2aに付着している土や泥を叩き落す(図8参照)。土落としホイル110は、機体左右方向を回転軸方向とする回転体である。3つの土落としホイル110の上側が、鱗茎部2aの搬送面側となり、3つの土落としホイル110の作用によって、鱗茎部2aが後方に搬送される。したがって、回転駆動する3つの土落としホイル110の回転方向は、いずれも左側面視において時計方向(右回り方向)である。
3つの土落としホイル110は、前側から後側に並設されている。3つの土落としホイル110を、前側から順に、第1土落としホイル110A、第2土落としホイル110B、第3土落としホイル110Cとする。3つの土落としホイル110は、左右の土落としフレーム111間に架設された状態で回転可能に設けられている。土落としフレーム111は、縦板状のフレーム部分である。左右の土落としフレーム111の前端部間には、土落としフレーム111と略同じ高さを有する前壁部112が設けられている。左右の土落としフレーム111と前壁部112により囲まれた部分の下側は開放されている。
左右の土落としフレーム111および前壁部112により構成されたフレーム部分の内部に、3つの土落としホイル110が設けられている。そして、このフレーム部分の後側に、コンベヤ7が繋がっている。
3つの土落としホイル110のうち、前側の第1土落としホイル110Aおよび第2土落としホイル110Bは、同じ高さまたは略同じ高さ位置に設けられている。これらの前側の2つの土落としホイル110に対し、後側に位置する第3土落としホイル110Cは、前側の2つの土落としホイル110よりも高い位置に設けられている。これにより、第3土落としホイル110Cは、コンベヤ7の搬送始端部に近付き、鱗茎部2aをコンベヤ7へと移送する移送部として機能する。
土落としホイル110は、エンジン10からの動力の伝達を受けて回転する駆動軸115と、棒状の突起部を放射状に配置して形成した複数のホイル本体116とを有する。駆動軸115および複数のホイル本体116は、一体的に回転するように設けられている。ホイル本体116は、ゴム等の弾性体からなる一体の部材として構成されている。
ホイル本体116は、駆動軸115を貫通させる略円筒状の部分である回転基部と、回転基部から放射状に突出した複数の(6本の)突起部とを有し、いわゆるスターホイル形状を有する。土落としホイル110において、複数の(例えば6個の)ホイル本体116は、駆動軸115の軸方向に並列的に設けられており、左右の土落としフレーム111の間において左右方向の略全体にわたる範囲に設けられている。各土落としホイル110が有する複数のホイル本体116は、形状・寸法を共通とし、土落としホイル110の回転方向について共通の位相で設けられている。なお、各土落としホイル110における複数のホイル本体116の位相は異なっていてもよい。
3つの土落としホイル110は、隣り合う土落としホイル110間で、側面視においてホイル本体116の突起部の回転軌跡の外周部同士をオーバーラップさせる位置関係で設けられている。隣り合う土落としホイル110は、ホイル本体116の突起部同士を干渉させないように、複数のホイル本体116を、駆動軸115の軸方向について互い違いに位置させている。
3つの土落としホイル110は、エンジン10からの動力の伝達を受けて駆動するコンベヤ7から取り出された回転駆動力の伝達を受けて回転駆動する。3つの土落としホイル110の駆動軸115は、右側の土落としフレーム111から右方に向けて突出しており、この駆動軸115の右方への突出部分に、動力伝達のためのスプロケット等が設けられている。
図10に示すように、第3土落としホイル110Cの駆動軸115には、コンベヤ7から取り出された回転駆動力の伝達を受けるための入力スプロケット118aと、第2土落としホイル110Bの駆動軸115に回転動力を伝達するための出力スプロケット118bとが設けられている。第2土落としホイル110Bの駆動軸115には、出力スプロケット118bとともにチェンの巻回を受ける入力スプロケット119aと、第1土落としホイル110Aの駆動軸115に回転動力を伝達するための出力スプロケット119bとが設けられている。第1土落としホイル110Aの駆動軸115には、出力スプロケット119bとともにチェンの巻回を受ける入力スプロケット120が設けられている。
以上のような構成を備えた土落とし装置27において、落下してきた鱗茎部2aは、回転する3つの土落としホイル110からホイル本体116の突起部の作用を受けることで、土落としされながら後側のコンベヤ7へ向けて搬送される。ここで、土落とし装置27に落下した鱗茎部2aは、左右の土落としフレーム111および前壁部112によって構成される枠状の部分により、土落としホイル110上から外側へと落ちることなく受け止められるとともに、土落としホイル110による土落としの作用と搬送作用を確実に受ける。鱗茎部2aから落とされた土等は落下して圃場に排出される。
[コンベヤ]
コンベヤ7は、引抜搬送装置24により搬送されたタマネギ2を受け取って後上方(後斜め上方)に向けて搬送する装置である。野菜収穫機1において、コンベヤ7は、土落とし装置27から、茎葉切断装置26により茎葉部2bが切断された鱗茎部2aを受け取り、鱗茎部2aを後上方に搬送する。
コンベヤ7は、土落とし装置27の後側に設けられており、土落とし装置27における鱗茎部2aの搬送経路と同じ幅で連続した搬送経路をなすように設けられている。コンベヤ7は、土落とし装置27の後側から後斜め上方への搬送路を形成している。コンベヤ7の搬送経路の水平方向に対する傾斜角度は、例えば引抜搬送装置24の傾斜角度と同程度である。コンベヤ7は、搬送始端部を、土落とし装置27の後側に位置させ、搬送終端部を、運転席13の右方に位置させるように、後上がりの傾斜状に延設されている。
コンベヤ7は、左右方向を延伸方向とした複数のバーを所定の間隔で有するバーコンベヤである。コンベヤ7は、複数のバーとして、直線棒状のバー121と、複数の突起122を有する突起バー123とを有する。複数の突起バー123は、コンベヤ7の周方向について所定の数のバー121毎に設けられている。突起122は、側面視で細長い略三角形状を有し、コンベヤ7の搬送面に対して略垂直方向に向けて突出している。突起バー123において、突起122は突起バー123の軸方向に所定の間隔を隔てて複数箇所(例えば6箇所)に設けられている。
バー121および突起バー123は、それぞれ両端部を、コンベヤ7の左右両側に設けられた無端状のチェン126に固定させ、左右のチェン126間に架設された状態で設けられている。チェン126は、コンベヤ7の左右両側に設けられたチェンケース125内に配されている。左右のチェンケース125は、コンベヤ7の左右の側壁部をなしている。左右のチェンケース125の上側には、コンベヤ7の搬送面より上方に突出した側板130が、コンベヤ7の搬送経路の全体にわたって設けられている。側板130により、コンベヤ7により搬送される鱗茎部2aの側方への落下が防止される。左右のチェンケース125の前側には、それぞれ土落とし装置27の左右の側壁部をなす土落としフレーム111が連結されている。
コンベヤ7は、後上側に位置する搬送後端部に設けられたコンベヤ入力軸127と、前下側に位置する搬送始端部に設けられたコンベヤ従動軸128とを有する。コンベヤ入力軸127は、エンジン10からの回転動力の伝達を受けて回転駆動する。コンベヤ入力軸127の右側の端部には、エンジン10からの回転動力の伝達を受けるための入力スプロケット129が固設されている(図10参照)。
図10に示すように、コンベヤ入力軸127の回転動力は、複数のバー121および突起バー123を支持する左右のチェン126を介して、コンベヤ従動軸128に伝達される。このため、コンベヤ入力軸127およびコンベヤ従動軸128の各軸には、左右のチェン126の巻回を受けるスプロケット131,132が固設されている。
このような構成を備えたコンベヤ7において、左右のチェン126の回動にともなってバー121および突起バー123が移動することで、鱗茎部2aは、突起バー123の複数の突起122により係止されながら後斜め上方へと搬送される。
コンベヤ7のコンベヤ従動軸128は、第3土落としホイル110Cの後方に位置している。コンベヤ7は、コンベヤ従動軸128の軸回りの突起122の先端の回動軌跡を、第3土落としホイル110Cの回転軌跡に隣接させるように設けられている。このような構成により、第3土落としホイル110C上からコンベヤ7の搬送始端部へと連続的な搬送面が形成され、鱗茎部2aが土落とし装置27からコンベヤ7へと受け継がれる。
土落とし装置27からコンベヤ7への受継ぎ部分には、櫛状案内体135が設けられている(図5、図13参照)。櫛状案内体135は、櫛状の外形を有する板状の部材であり、土落とし装置27からコンベヤ7への搬送面に沿うように設けられている。櫛状案内体135は、上面視において、第3土落としホイル110Cと、複数の突起122をコンベヤ従動軸128の前側に位置させた状態のコンベヤ7との間の隙間を埋めるように、前後両側において櫛歯状の形状を有する。櫛状案内体135は、左右の土落としフレーム111等に対して固定された状態で設けられている。櫛状案内体135により、土落とし装置27からコンベヤ7への受継ぎ部において搬送される鱗茎部2aが落下することなくスムーズに移送される。
[補助搬送装置]
土落とし装置27の上側には、補助搬送装置140が設けられている。補助搬送装置140は、土落とし装置27からコンベヤ7に送られる鱗茎部2aにコンベヤ7への送り作用を与えるための構成である。補助搬送装置140は、その装置本体部として補助搬送ホイル141を有する。
補助搬送ホイル141は、第3土落としホイル110Cとコンベヤ7の搬送始端部との間の受渡し部分の上方に設けられている。補助搬送ホイル141は、左右方向を回転軸方向とする回転体であり、土落とし装置27からコンベヤ7に対して鱗茎部2aを掻き込む掻込みホイルとして機能する。
補助搬送ホイル141は、エンジン10からの動力の伝達を受けて回転する駆動軸142と、棒状の突起部を放射状に配置して形成したスターホイル形状の複数のホイル本体143とを有し、土落としホイル110と同様の構成を有する。補助搬送ホイル141は、ホイル本体143の複数の突起部により鱗茎部2aが後方に搬送される方向に回転駆動するように設けられている。
補助搬送ホイル141は、第3土落としホイル110Cからコンベヤ7に受け継がれる鱗茎部2aに対して上側から突起部を作用させ、鱗茎部2aをコンベヤ7側へと送る。したがって、回転駆動する補助搬送ホイル141の回転方向は、土落としホイル110とは反対方向であり、左側面視において反時計方向(左回り方向)である。
補助搬送ホイル141は、コンベヤ7の左側のチェンケース125の外側から前側に延出したチェンケース145と、コンベヤ7の右側のチェンケース125の外側から前側に延出した回動支持アーム146とにより、左右の両端で回転可能に支持されている。チェンケース145は、後端部を左側のチェンケース125に対して回動可能に支持させ、前端部において補助搬送ホイル141の駆動軸142の左側の端部を支持している。回動支持アーム146は、後端部を右側のチェンケース125に対して回動可能に支持させ、先端部において補助搬送ホイル141の駆動軸142の右側の端部を支持している(図14参照)。
補助搬送装置140は、コンベヤ7から取り出された動力により駆動するように構成されている。つまり、補助搬送装置140は、コンベヤ7からの動力の伝達を受けて補助搬送ホイル141を回転駆動させる。
図10に示すように、コンベヤ7の動力は、動力取出軸151により回転動力として取り出され、チェンケース145内に設けられたチェン伝動機構152により、補助搬送ホイル141の駆動軸142に伝達される。動力取出軸151は、右側の部分を左側のチェンケース125内に位置させ、動力取出軸151の右端部に固設された入力スプロケット153を、チェンケース125内のチェン126に係合させている。
入力スプロケット153は、コンベヤ7の下部において、鱗茎部2aの搬送面側と反対側、つまりチェン126の下側における外周側からチェン126に係合している。このように、補助搬送ホイル141の動力は、コンベヤ7の中途部からチェン126の回転方向に対して逆回転で取り出される。動力取出軸151は、軸心をチェンケース145の回動軸線に一致させている。
チェン伝動機構152は、図10に示すように、動力取出軸151の左端部に固設された駆動スプロケット156と、補助搬送ホイル141の駆動軸142の左端部に固設された従動スプロケット157と、これらのスプロケットに巻回された無端状のチェン158とを有する。このような構成において、コンベヤ7の左側のチェン126の回動にともなう動力取出軸151の回転により、動力取出軸151と一体的に駆動スプロケット156が回転し、チェン158および従動スプロケット157を介して、駆動軸142が回転し、補助搬送ホイル141が回転駆動する。
以上のような補助搬送装置140を備えた構成において、土落とし装置27の第3土落としホイル110Cからコンベヤ7の搬送始端部に受け継がれる鱗茎部2aは、補助搬送ホイル141の突起部の作用を受けることで、後側に押されてコンベヤ7へと導かれる。鱗茎部2aは、コンベヤ7に受け継がれるに際し、第3土落としホイル110Cおよび補助搬送ホイル141により挟み込まれた態様で、コンベヤ7へと送出される。ここで、櫛状案内体135上の鱗茎部2aも補助搬送ホイル141によりコンベヤ7へと送出される。
以上のような構成を備えた土落とし装置27、コンベヤ7、および補助搬送装置140は、左右方向について左右のクローラ走行装置4の間に設けられている。また、左右一対のクローラ走行装置4は、機体幅方向(左右方向)について、引抜搬送装置24によるタマネギ2の収穫範囲内に位置している。
図4に示すように、野菜収穫機1において、タマネギ2の収穫範囲は、左右方向について、左端の分草装置21に取り付けられた分草体60の先端部と、右端の分草装置21に取り付けられた分草体60の先端部との間の幅(収穫幅R1)となる。左右方向について、左右のクローラ走行装置4の左右方向の幅P1(図9参照)が、タマネギ2の収穫範囲に対応した幅である収穫幅R1の範囲内に納まっている。ここで、左右のクローラ走行装置4の幅P1は、左側のクローラ走行装置4の左外側の縁端と、右側のクローラ走行装置4の右外側の縁端との間の幅である。また、収穫幅R1は、掘起し装置23による掘起し幅と略一致している。
このようなクローラ走行装置4の配置構成を備えた野菜収穫機1は、茎葉切断装置26から落下する鱗茎部2aを土落とし装置27へと案内するガイド部材161を左右両側に備えている。ガイド部材161は、左右方向について土落とし装置27の幅の範囲外の位置で茎葉切断装置26により切り離されて落下する鱗茎部2aを、土落とし装置27へと案内するための装置である。
左右両側の搬送切断ユニット構成80を構成する茎葉切断装置26による茎葉部2bの切断位置は、土落とし装置27の幅である土落とし装置幅T1(図9参照)の範囲に対して、左右方向について外側の位置となる。すなわち、左右方向について、左側の茎葉切断装置26による茎葉部2bの切断位置は、土落とし装置幅T1の左端位置よりも左右外側(左側)に位置しており、右側の茎葉切断装置26による茎葉部2bの切断位置は、土落とし装置幅T1の右端位置よりも左右外側(右側)に位置している。なお、土落とし装置幅T1は、左右の土落としフレーム111の左右外側となる側面間の幅である。土落とし装置幅T1は、コンベヤ7の装置幅と同じまたは略同じとなっている。
このように、左右の茎葉切断装置26による茎葉部2bの切断位置が土落とし装置幅T1の左右外側に位置する構成において、ガイド部材161により、左右両側の茎葉切断装置26から落下する鱗茎部2aが土落とし装置27へと案内される。したがって、ガイド部材161は、左右両側の搬送切断ユニット構成80それぞれに対して設けられている。
ガイド部材161は、左右の茎葉切断装置26の下側から落下した鱗茎部2aを受けて左右中間部に位置する土落とし装置27へと導くように、左右外側から左右内側に向けて下る斜面である案内面をなすように傾斜状に設けられている。
ガイド部材161は、図9に示すように、案内面をなす案内面部162と、案内面部162の後側の縁部に沿って設けられた後壁部163と、案内面部162の左右外側の縁部に沿って設けられた側壁部164とを含んで構成されている。案内面部162は、左右方向および前後方向について、茎葉切断装置26による茎葉部2bの切断により落下する鱗茎部2aを受ける範囲をカバーする長さを有する。後壁部163は、鉛直状の縦面部であり、案内面部162上から後側への鱗茎部2aの落下を規制する。側壁部164は、鉛直状の縦面部であり、案内面部162上から左右外側への鱗茎部2aの落下を規制する。
左右のガイド部材161は、それぞれ支持アーム165を介して左右の土落としフレーム111に対して支持された状態で設けられている。支持アーム165は、上端側を側壁部164に固定させるとともに下端側を土落としフレーム111に固定させている。
以上のように左右のガイド部材161を備えた構成によれば、図9に示すように、茎葉切断装置26から落下する鱗茎部2aは、ガイド部材161の案内面部162上に落下し、案内面(案内面部162の上面)上を滑り落ちて土落とし装置27へと流れ込む(図9、矢印V1参照)。なお、中央の搬送切断ユニット構成80を構成する茎葉切断装置26から落下する鱗茎部2aは、土落とし装置27上に直接落下する。
[収容部]
収容部8は、コンベヤ7の後側に設けられている。収容部8は、コンベヤ7の搬送終端部から鱗茎部2aを落下させ、回収容器としての収穫ネット170へと収容するための構成である(図5参照)。収穫ネット170は、ネットにより袋状に形成された収穫袋である。
収容部8は、コンベヤ7の終端から流下する鱗茎部2aが投入される投入口部171と、収穫ネット170が取り付けられる左右2つの排出口部172と、投入口部171に投入された鱗茎部2aを左右のいずれかの排出口部172に案内する案内部173とを有する。
案内部173は、案内先の排出口部172を切り替えるように切替え操作可能に設けられた案内板を有し、案内板の切替え操作により、左右のいずれかの排出口部172に鱗茎部2aを案内するように構成されている。排出口部172は、平面視で矩形状をなすように四角筒状に構成されている。収穫ネット170は、開口側を上側として、開口部内に排出口部172を位置させ、排出口部172の左右両側に設けられた支持棒174により支持された状態でセットされる(図5参照)。支持棒174は、機体フレーム9側から後方に向けて水平状に延出している。
排出口部172の下方には、セットされた状態の収穫ネット170を下側から支持する支持台176が設けられている。支持台176は、水平状の支持面176aを有する。支持台176は、機体フレーム9から支持部材を介して後方に向けて水平状に突出するように設けられている。支持台176は、支持面176aをなす水平状の支持面部177と、支持面部177の左右両側に設けられた側壁部178とを有する。
このような構成の収容部8において、コンベヤ7により後上方に搬送され(図5、矢印W1参照)、コンベヤ7の搬送終端部から後側に落下する鱗茎部2aは(図5、矢印W2参照)、投入口部171から投入され、案内部173により案内されながら落下し、左右いずれかの排出口部172内を通過して収穫ネット170内に収容されていく。鱗茎部2aで満杯となった収穫ネット170は適宜交換される。なお、回収容器として、収穫ネット170の代わりに、支持台176上にコンテナを載置し、排出口部172から排出される鱗茎部2aをコンテナ内に収容していってもよい。
[動力伝達構成]
本実施形態に係る野菜収穫機1における動力伝達構成について、図10および図11を用いて説明する。なお、図11は、図10の一部分拡大図であり、搬送切断ユニット構成80についての動力伝達構成を示す図である。
図10に示すように、エンジン10の出力軸10aの回転駆動力は、第1チェン伝動機構201により、エンジン10の近傍に搭載された油圧ポンプ200の入力軸200aに入力される。
また、エンジン10の出力軸10aの回転駆動力は、第2チェン伝動機構202により、左右方向を軸方向として設けられたカウンタ軸203に入力される。エンジン10の動力は、カウンタ軸203を介して、クローラ走行装置4を駆動させる走行駆動系と、各作業部を駆動させる作業駆動系とに二分される。
走行駆動系に関し、カウンタ軸203の回転動力は、第1ベルト伝動機構205により、トランスミッション11の入力軸11aに伝達される。第1ベルト伝動機構205には、走行・作業クラッチレバーにより操作される走行クラッチ206が設けられている。トランスミッション11の入力軸11aに入力された回転動力は、トランスミッション11が有する伝動機構によってトランスミッション11の左右の車軸11bに伝達される。車軸11bの両端部には、クローラ走行装置4の駆動輪4aが取り付けられている。
作業駆動系に関し、カウンタ軸203の回転動力は、第2ベルト伝動機構207により、左右方向を軸方向として設けられた作業部入力軸208に入力される。第2ベルト伝動機構207には、走行・作業クラッチレバーにより操作される作業クラッチ209が設けられている。
作業部入力軸208の左端部と、コンベヤ入力軸127との間には、作業部入力軸208の左端部に固設された出力スプロケット213、コンベヤ入力軸127の右端部に固設された入力スプロケット129、およびこれらのスプロケットに巻回されたチェン214を含む第3チェン伝動機構210が設けられている。第3チェン伝動機構210により、作業部入力軸208の回転動力がコンベヤ入力軸127に伝達される。コンベヤ入力軸127の回転駆動力は、左右のチェン126を含むチェン伝動機構によって、コンベヤ従動軸128に伝達され、コンベヤ7が駆動する。
コンベヤ従動軸128の回転動力は、入力スプロケット118aを含むチェン伝動機構211により、第3土落としホイル110Cの駆動軸115に伝達される。第3土落としホイル110Cの駆動軸115の回転動力は、出力スプロケット118bを含むチェン伝動機構によって第2土落としホイル110Bに伝達され、第2土落としホイル110Bの回転動力は、出力スプロケット119bを含むチェン伝動機構によって第1土落としホイル110Aに伝達される。また、コンベヤ7の左側のチェン126の回動動力は、動力取出軸151により取り出され、チェン伝動機構152によって補助搬送ホイル141に伝達される。
一方、作業部入力軸208の回転動力は、作業部入力軸208の右端部に固設されたベベルギア215およびこれに噛合するベベルギア216を介して、走行機体3の右側において平面視で前後方向に沿うように配された作業部伝達軸217に伝達される。作業部伝達軸217の回転動力は、作業部伝達軸217の前端部に固設されたベベルギア218およびこれに噛合するベベルギア231を介して、立ち上がった状態で設けられた動力伝達軸230(図22参照)に伝達される。動力伝達軸230の回転動力は、動力伝達軸230の上端部に固設さられたベベルギア232およびこれに噛合するベベルギア219を介して、機体左右方向を軸方向として配された作業部入力軸220に伝達される。
作業部入力軸220の回転動力は、図11に示すように、作業部入力軸220に設けられたウォーム223、およびこれに噛合するウォームホイル224からなるウォームギア222を介して、各搬送切断ユニット構成80における左右の搬送入力軸89のうち、左側のベルト挟持体82の搬送入力軸89Bに伝達される。搬送入力軸89Bの回転動力は、搬送入力軸89Bの下端部近傍に固設さられた駆動ギア225、2つの中間ギア226、および従動ギア227を介して、右側のベルト挟持体82の搬送入力軸89Aに伝達される。従動ギア227は、搬送入力軸89Aの下端部近傍に固設されている。
左右のベルト挟持体82それぞれの搬送入力軸89の回転動力により、引抜搬送装置24、肩揃え装置25および茎葉切断装置26が駆動する。駆動ギア225、2つの中間ギア226、および従動ギア227は、左右の搬送入力軸ケース90の下端部間に架設されたギアケース228内に収納されている(図7参照)。
3つの引抜搬送装置24のそれぞれに対応した3つのギアケース228は、作業部フレーム30の後横フレーム部31に固設されたケース支持板233に対してボルト等の固定具によって固定された状態で支持されている。ケース支持板233は、左右方向を長手方向とする矩形板状の部材であり、後横フレーム部31の左右中間部に設けられている。ケース支持板233は、ギアケース228を支持する支持面側を前上側とするように、側面視で後横フレーム部31から後斜め上方に向かうように傾斜状に設けられている。このように、3つの搬送切断ユニット構成80は、ギアケース228を、後横フレーム部31に固設されたケース支持板233に固定させることで、引抜搬送装置24の後側の部分を、ケース支持板233を介して作業部フレーム30に支持させている。
図10に戻り、作業部入力軸220の回転動力は、作業部入力軸220の右端部に固設されたスプロケット229を含む第4チェン伝動機構239により、掘取駆動軸78に伝達される。第4チェン伝動機構239は、スプロケット229、および掘取駆動軸78の右端部に固設されたスプロケット221、並びにこれらのスプロケットに巻回されたチェン199を含む。掘取駆動軸78の回転動力により、掘取り装置23が駆動する。また、掘取駆動軸78の回転動力は、平面視で前後方向に沿うように前下がりの傾斜状に配された前処理伝動軸234を介して、前処理駆動軸55に伝達される。前処理伝動軸234の後端部には、掘取駆動軸78に設けられたベベルギア235に噛合するベベルギア236が固設されている。前処理伝動軸234の前端部には、前処理駆動軸55の右端部に設けられたベベルギア237に噛合するベベルギア238が設けられている。前処理駆動軸55の回転動力により、6条用の分草装置21および掻込み装置22が駆動する。
[茎葉排出構成]
野菜収穫機1は、茎葉切断装置26によって鱗茎部2aから切り離した茎葉部2bを所定の場所へと排出するための茎葉排出構成を備えている。
野菜収穫機1は、左右両側の搬送切断ユニット構成80で生じる茎葉部2bを排出するための構成として、左右外側の引抜搬送装置24によって搬送されるタマネギ2から切断された茎葉部2bを排出する第1の排葉装置である放出ガイド装置240を備える。
図7に示すように、放出ガイド装置240は、引抜搬送装置24の搬送終端部である後端部に設けられている。放出ガイド装置240は、上下一対の放出ガイド体241と、放出ホイル242とを有する。放出ガイド装置240は、引抜搬送装置24を構成する左右のベルト挟持体82のうち、主に左右外側に位置するベルト挟持体82の後端部に対して設けられている。左右外側の引抜搬送装置24に対して設けられた放出ガイド装置240は、左右対称に構成されている。
放出ガイド体241は、所定の湾曲形状を有する棒状の部材により構成されている。放出ガイド体241は、ベルト挟持体82の後端部に位置する駆動プーリ84の外形に沿うように円弧状に湾曲した形状を有する。放出ガイド体241の左右内側の端部は、左右のベルト挟持体82間において前方に延設され、左右内側のベルト挟持体82の駆動プーリ84の前下方の位置において、左右内側のベルト挟持体82を構成する所定のフレーム部分に対して支持部材等を介して固定されている。
放出ガイド体241は、左右内側のベルト挟持体82に対する固定部分から、左右の駆動プーリ84,84の間を通り、左右外側のベルト挟持体82の搬送ベルト83の回動方向に沿うように左右外側に回り込み、駆動プーリ84の外形に沿う円弧状の部分を延出し、先端部を左右外側に向けている。上下の放出ガイド体241は、搬送入力軸89の軸方向視で重なるように互いに同じ湾曲形状を有し、所定の間隔を隔てた状態で支持されている。
放出ホイル242は、左右外側のベルト挟持体82の下側において、搬送入力軸89の軸方向について、上下の放出ガイド体241の間に設けられている。放出ホイル242は、搬送入力軸89と同軸心上に位置し、ベルト挟持体82の駆動プーリ84と連動して同じ方向に回転するように設けられている。
放出ホイル242は、茎葉部2bに作用させる部分として、径方向外側に向けて突出した複数の突起部を有し、いわゆるスターホイル形状を有する(図13参照)。放出ホイル242は、回転による突起部の先端部の軌跡が搬送入力軸89の軸方向視で放出ガイド体241の円弧状の湾曲部に略一致するように設けられている。
放出ガイド装置240によれば、茎葉切断装置26によって切断されて引抜搬送装置24に挟持された状態の茎葉部2bが、上下の放出ガイド体241の基端部側から放出ガイド体241の内周側に導かれる。放出ガイド体241の内周側に導かれた茎葉部2bは、放出ホイル242の作用により、放出ガイド体241の湾曲形状に沿って移動し、放出ガイド体241の左右外側の端部と放出ホイル242との間から左右外側に向けて放出される(図4、矢印J1参照)。
左右の放出ガイド装置240から放出された茎葉部2bは、クローラ走行装置4の左右外側に形成された空間部260において図示せぬガイド装置により案内されてクローラ走行装置4の上面4e上に排出される。なお、クローラ走行装置4の上面4eは、履帯4dのうち、駆動輪4aと前側の従動輪4bとの間の前下がりの傾斜状の部分の上側の面である。空間部260は、クローラ走行装置4の前部の左右外側において、作業部フレーム30の第1フレーム部33a、第5フレーム部33e、第4フレーム部33d、および後横フレーム部31の左右端部により囲まれた平面視で略矩形状の空間部分である。クローラ走行装置4の上面4e上に落下した茎葉部2bは、圃場を走行するクローラ走行装置4において履帯4dの回動によって前側に送られ、クローラ走行装置4の前側に落下し、機体の前進にともなってクローラ走行装置4によって踏まれることになる。
野菜収穫機1は、中央の搬送切断ユニット構成80で生じる茎葉部2bを排出するための構成として、左右中央の引抜搬送装置24によって搬送されるタマネギ2から切断された茎葉部2bを左右一側である右側に排出する排葉搬送装置250を備える。排葉搬送装置250は、左右方向について、コンベヤ7に対する操作部5の配設側(左側)と反対側に茎葉部2bを排出するように設けられている。
図4に示すように、排葉搬送装置250は、左右中央の引抜搬送装置24の後側に設けられている。排葉搬送装置250は、ベルト搬送部として構成されており、互いに対向する側において後方に回動する一対の無端状の排葉ベルト251を有する。排葉ベルト251は、排葉搬送装置250の搬送始端部に設けられた駆動プーリ252と、排葉搬送装置250の搬送終端部に設けられた従動プーリ253に巻き掛けられている(図10参照)。このように、排葉搬送装置250は、駆動プーリ252および従動プーリ253に排葉ベルト251を巻回させたベルト挟持体250Aを左右一対備え、左右のベルト挟持体250A間に茎葉部2bを挟持して搬送するように構成されている。なお、排葉ベルト251に対しては、複数のテンションプーリ等が設けられている。
駆動プーリ252は、搬送入力軸89に対して設けられており、搬送入力軸89の回転にともなって駆動プーリ84とともに回転駆動する(図10参照)。駆動プーリ252は、駆動プーリ84の下側に設けられている。つまり、排葉搬送装置250は、その搬送始端部を、引抜搬送装置24の搬送終端部の下側に位置させている。
排葉搬送装置250は、茎葉部2bの搬送方向を、引抜搬送装置24の搬送終端部から、後右斜め上方に向けるように傾斜状に設けられている。排葉搬送装置250は、側面視において、茎葉部2bの搬送方向となる延伸方向の水平方向に対する傾斜角度を、引抜搬送装置24の傾斜角度と同程度としている(図5参照)。
以上のような構成を備えた排葉搬送装置250によれば、茎葉切断装置26によって切断されて引抜搬送装置24に挟持された状態の茎葉部2bが、排葉搬送装置250に受け継がれ、左右一対の排葉ベルト251間に挟持された状態で後右斜め上方へと搬送される。排葉搬送装置250により搬送される茎葉部2bは、排葉搬送装置250の終端部において放出される(図4、矢印J2参照)。
このように中央の引抜搬送装置24に対して設けられた排葉搬送装置250によって放出される茎葉部2bは、ガイド部としての排葉シュータ263により、右側のクローラ走行装置4の上面4e上に落下するように案内される。
排葉シュータ263は、排葉搬送装置250によって中央の引抜搬送装置24の後端部から後斜め右上方に向けて放出される茎葉部2bを、右側のクローラ走行装置4よりも左右内側(左側)の位置で受け、右側のクローラ走行装置4上に茎葉部2bが乗るように、茎葉部2bを左右外側(右側)に案内して落下させる。排葉シュータ263は、右側にかけて下り傾斜状に設けられた案内面部275と、案内面部275の下側に連続した下縦面部276とを含んで構成されている(図13参照)。案内面部275は、例えば金属製の部材により構成されており、下縦面部276は、例えばゴムシート等の弾性部材により構成されている。
案内面部275は、略矩形状の外形を有し、左右方向の内側の部分を、コンベヤ7の右側の部分の上方に位置させ、排葉搬送装置250から茎葉部2bが放出される範囲をカバーするように設けられている。案内面部275は、その下縁部以外の周囲に形成された側壁部277を有し、トレー状のガイド板として構成されている。側壁部277により、案内面部275が受けた茎葉部2bが案内面部275の周囲に飛散することが抑制される。下縦面部276は、左右方向を板厚方向とする鉛直状の略矩形板状の部分であり、案内面部275の下側に止め具により取り付けられて垂下状に設けられている。排葉シュータ263は、案内面部275の前上側に形成された切欠部275sに取り付けられた支持ステー278を介して、排葉搬送装置250の後端部の下側のフレーム部分に対してボルト等の固定具によって固定支持されている。
排葉シュータ263を備えた構成によれば、排葉搬送装置250から放出された茎葉部2bは、案内面部275上に受けられ、案内面部275のガイド作用を受けながら滑り落ち、右側のクローラ走行装置4の上面4e上に落下する。クローラ走行装置4の上面4e上に落下した茎葉部2bは、上述のとおり機体の前進にともなってクローラ走行装置4によって踏まれることになる。
以上のような構成を備えた野菜収穫機1の動作について説明する。野菜収穫機1は、連続条の圃場において、条植えのラインに沿って機体を前進させながら、6条分のタマネギ2を収穫していく。野菜収穫機1によるタマネギ2の収穫作業時は、操作部5の操作ボックス12の操作によって機体が操作される。
野菜収穫機1は、前進しながら、まず、分草装置21により、圃場に倒伏した状態のタマネギ2の茎葉部2bを上方に持ち上げることで条ごとに分草し、掻込み装置22により、茎葉部2bを掻き込んで引抜搬送装置24に受け渡す。掻込み装置22は、一対で1組となって機能し、1組で2条分の茎葉部2bを掻き込む。野菜収穫機1は、掻込み装置22による引抜搬送装置24への茎葉部2bの受け渡しに際し、掘起し装置23により、タマネギ2の下側の土をほぐす。
引抜搬送装置24は、先端部において2条分の茎葉部2bを取り込み、左右の搬送ベルト83により挟持搬送する。ここで、圃場の地面320に対する引抜搬送装置24の先端の高さである搬送入口高さK1(図7参照)については、ある程度の高さが必要となる。従動プーリ85の径やタマネギ2の条間ピッチ等との関係で、搬送入口高さK1が低いと、茎葉部2bの傾きが大きくなるため、茎葉部2bが千切れる等の不具合が生じ、茎葉部2bについて良好な取込み性が得られなくなる。
引抜搬送装置24は、茎葉部2bを挟持してタマネギ2を圃場から引き抜いて後上方へと搬送する。引抜搬送装置24における搬送にともなって、肩揃え装置25により鱗茎部2aの高さ位置が揃えられる。高さ位置が揃えられたタマネギ2は、茎葉切断装置26により、鱗茎部2aに対して茎葉部2bを所定の長さで残した位置で茎葉部2bの切断を受ける。
茎葉切断装置26により茎葉部2bが切断されることで、鱗茎部2aは落下して、土落とし装置27上に落下する。ここで、左右の搬送切断ユニット構成80における肩揃え装置25から落下する鱗茎部2aは、それぞれガイド部材161によって案内されて土落とし装置27上に落下する。土落とし装置27上に落下した鱗茎部2aは、土落としホイル110による土落としの作用を受けながら後方へと搬送され、補助搬送装置140の作用を受けてコンベヤ7へと送られて、コンベヤ7により後上方へと搬送される。コンベヤ7により搬送された鱗茎部2aは、コンベヤ7の搬送終端部から収容部8の投入口部171内に投入され、収穫ネット170内に収容される。なお、野菜収穫機1による収穫作業中においては、機体の後方に、収穫ネット170の交換等を行う補助作業者が追従する。
以上のように、野菜収穫機1は、走行機体3と、走行機体3の前側に設けられた収穫作業部6とを備え、左右のクローラ走行装置4により走行機体3を前進させながら収穫作業部6によりタマネギ2を収穫する。野菜収穫機1において、収穫作業部6は、走行機体3に対して昇降可能に設けられている。また、収穫作業部6は、走行機体3に対して横方向に回動可能に、つまりサイドオープンするように設けられている。
[収穫作業部の昇降構造]
収穫作業部6の昇降構造について説明する。収穫作業部6は、走行機体3の機体フレーム9に対してコンベヤ7とともに昇降するように設けられている。コンベヤ7は、コンベヤ7の左右両側に設けられた2本の油圧シリンダである昇降シリンダ330により、機体フレーム9に対して左右方向を回動軸方向として上下回動(昇降)するように設けられている。左右の昇降シリンダ330は、左右対称的に設けられており、同期して伸縮動作する。
昇降シリンダ330は、機体フレーム9と、コンベヤ7に設けられた所定のフレーム部材との間に前後に架設された状態で設けられている。昇降シリンダ330の伸縮動作により、コンベヤ7、作業部フレーム30、および作業部フレーム30に支持された収穫作業部6の各種装置が一体的に昇降回動する。昇降シリンダ330は、ボトム側を後側とし、ロッド側を前側とする向きで、平面視で伸縮方向を前後方向に沿わせるように設けられている。
昇降シリンダ330は、シリンダチューブの後端部を、機体フレーム9に設けられた後ブラケット331に対して後軸支部330aにより左右方向を回動軸方向として回動可能に連結させている。後ブラケット331は、機体フレーム9を構成するサイドフレーム9aから左右外側に向けて延設された架台部9b上に固定状態で設けられている。サイドフレーム9aは、コンベヤ7の左右のチェンケース125の下部の左右外側に位置しており、平面視で前後方向に延伸するとともに、後部を前後水平状のフレーム部分とし、前部を前下がりの傾斜状のフレーム部分としている。架台部9bは、サイドフレーム9aの後部から左右外側に延出しており、角形鋼管状の部材等によって構成された支持フレーム部分である。
昇降シリンダ330は、ピストンロッドの先端部を、コンベヤ7の前端部の上側に横架されたコンベヤ横架フレーム340に設けられた前ブラケット332に対して前軸支部330bにより左右方向を回動軸方向として回動可能に連結させている。コンベヤ横架フレーム340は、左右方向に延伸した直線状のフレーム部分であり、角形鋼管状の部材により構成されている。コンベヤ横架フレーム340は、コンベヤ7の左右の側板130の前端部に対して支持板333を介して固定された状態で設けられている。コンベヤ横架フレーム340は、作業部フレーム30を構成する後横フレーム部31と平行状に設けられており、後横フレーム部31の後方の近傍に位置している。前ブラケット332は、コンベヤ横架フレーム340の左右両側においてコンベヤ横架フレーム340から後上側に突出するように設けられている。
コンベヤ7は、機体フレーム9に対して、搬送終端部に設けられたコンベヤ入力軸127と同軸上に設けられた回動支持部335を中心として回動するように設けられている。回動支持部335は、機体フレーム9の後部においてコンベヤ7の終端部の左右両側に立設された左右の縦フレーム部336間に設けられている。コンベヤ7の搬送始端部の左右の側壁部を前方に延設した態様で設けられた土落とし装置27は、昇降シリンダ330の伸縮動作によって昇降回動する一体的な装置部分に含まれている。
左右の昇降シリンダ330の配置に関し、収穫作業部6を走行機体3に対して昇降させるためのアクチュエータとしての昇降シリンダ330は、走行機体3側に設けられている。すなわち、昇降シリンダ330は、後述のとおり収穫作業部6がサイドオープンした状態において、走行機体3側に残るように設けられている。
本実施形態では、左右の昇降シリンダ330は、コンベヤ7を支持するフレームである機体フレーム9から延出した架台部9bとコンベヤ横架フレーム340とを互いに連結した状態で設けられている。すなわち、各昇降シリンダ330は、架台部9b上に設けられた後ブラケット331に後端部を支持させるとともに、コンベヤ横架フレーム340上に設けられた前ブラケット332に前端部を支持させた状態で設けられている。
機体フレーム9に対して回動可能に設けられたコンベヤ7および土落とし装置27を含む構成に対し、収穫作業部6は、左右2箇所の下側フレーム支持部350および1箇所の上側フレーム支持部360の計3箇所のフレーム支持部で作業部フレーム30を支持させている(図9参照)。したがって、左右の昇降シリンダ330の伸縮動作によって回動支持部335を中心に機体フレーム9に対して回動する部分には、コンベヤ7および土落とし装置27を含む構成に対して支持された収穫作業部6が含まれる。
すなわち、コンベヤ7および土落とし装置27と、収穫作業部6とにより、機体フレーム9に対して昇降動作可能な作物処理ユニットが構成されている。回動支持部335を中心とした作物処理ユニットの回動により、野菜収穫機1による地面に対するタマネギ2の引抜き位置等が調整される。図9および図14には、作物処理ユニットを上昇させた状態が示されている。
[フレーム支持部]
左右2箇所の下側フレーム支持部350、および上側フレーム支持部360について説明する。これらのフレーム支持部は、作業部フレーム30側に設けられた左右方向を中心軸方向とする円筒状の支持棒部分を上下に挟み込んだ状態で支持する点で、共通の構成を有する。
左右の下側フレーム支持部350による支持構造ついて、図9、図15から図17を用いて説明する。左右の下側フレーム支持部350による支持構造は、左右対称に構成されている。左右の下側フレーム支持部350は、土落とし装置27の前側に設けられている。具体的には、下側フレーム支持部350は、土落とし装置27の前壁部112の前側の左右両端部に設けられている。なお、図15および図16は、左側の下側フレーム支持部350を示している。
作業部フレーム30においては、左右の下側フレーム支持部350に支持される部分として、左右方向に延伸した直線状の下側支持棒部370が設けられている。下側支持棒部370は、円形状の横断面形状を有する細長い円筒状の部分である。下側支持棒部370は、作業部フレーム30を構成する前横フレーム部32から後下方に向けて傾斜状に延出した左右の支持アーム371により支持された状態で、前横フレーム部32と平行状に設けられている(図6参照)。下側支持棒部370は、左右の支持アーム371の下端部に溶接等によって固定されている。
支持アーム371は、角形鋼管状の部材により構成された直線状のフレーム部分である。支持アーム371の上下中間部と後横フレーム部31との間には、直線状の支持フレーム部372が架設されている。支持フレーム部372は、側面視において支持アーム371に対して垂直状となるように設けられている。支持フレーム部372は、側面視で第5フレーム部33eに重なるように、第5フレーム部33eと平行に設けられている。
左右の支持アーム371は、下側支持棒部370に対して左右両端部よりも内側の部位に下端部を連結させている。下側支持棒部370は、左右の支持アーム371の連結部分よりも左右外側に位置する左右の端部を、下側フレーム支持部350に対する被支持部370aとしている。被支持部370aは、下側支持棒部370において、支持アーム371の連結部分を含む左右の中間部に対してわずかに縮径した部分となっている。
下側フレーム支持部350は、下側支持棒部370の被支持部370aを支持する受け台351を有する。受け台351は、コンベヤ7の土落としフレーム111あるいは前壁部112に対して溶接等により固定された状態で設けられている。受け台351は、上側の面部を、前下がりの傾斜状に設けられた受面部352としている。受面部352は、水平面に対して約45°傾斜した傾斜面部である。受面部352には、左右方向を筒軸方向とした略半円筒状の凹面をなす下凹面部353が形成されている。下凹面部353は、左右両側を開放させており、下側支持棒部370の被支持部370aを嵌合させた状態で支持する。すなわち、下凹面部353は、被支持部370aの円筒面形状に沿うように湾曲した凹形状を有し、被支持部370aを受ける受け部となる。
受面部352は、平面視で略矩形状の外形を有し、下凹面部353の上側(後側)の部分を、傾斜状の平面部352aとしている。また、受面部352は、下凹面部353の下側(前側)の左右両側に形成された突片部352bを有する。左右の突片部352bは、平面部352aと同一平面上に位置するように形成されており、受面部352の下凹面部353の下側において凹状の切欠部352cを形成している。
下側フレーム支持部350は、受面部352に対して着脱可能に設けられた固定板355を有する。固定板355は、受面部352とともに下側支持棒部370の被支持部370aを挟み込んだ状態で受面部352に固定されることで、被支持部370aを受け台351に固定させる。
固定板355は、所定の形状を有する板状の部材であり、側面視において、受面部352に対して、平面部352aが沿う仮想平面を中心線として略線対称となる形状を有する。固定板355は、受面部352に固定された状態における平面視で略矩形状の外形を有し、固定板355の前後の中間部に、略半円筒状の凹面をなす上凹面部356が形成されている。上凹面部356は、固定板355が受面部352に固定されることで、下凹面部353とともに、下側支持棒部370の被支持部370aの外形に沿う略円筒状の周面部を形成する。
固定板355は、上凹面部356の一側の部分を平面部355aとしている。また、固定板355は、上凹面部356の他側の左右中央部に形成された係止突片部355bを有する。固定板355において、上凹面部356の前後中央よりも前側の部分は、側面視において上凹面部356が沿う円周形状に対して接線状をなす平面部となっており、係止突片部355bは、その平面部において突出形成されている(図17参照)。係止突片部355bは、受面部352の切欠部352cの左右方向の寸法よりも小さい幅を有する。
係止突片部355bの裏側には、左右方向を軸方向とする係止棒357が固設されている。係止棒357は、円形の横断面形状を有する円柱状の部材であり、係止突片部355bの裏面に溶接等によって固定させている。係止棒357は、左右両側を係止突片部355bから突出させており、この突出部分を、受面部352に対する係止部357aとしている。
固定板355は、受面部352に対し、係止棒357を左右の突片部352bに係止させるとともに、平面部355aを平面部352aに上側から重ねた状態で、これらの平面部を貫通する固定ボルト358により固定される。
固定板355は、係止突片部355bを切欠部352cに位置させ、係止棒357の左右の係止部357aを左右の突片部352bに対して下側から接触させることで、係止棒357を受面部352に係止させる。ここで、係止突片部355bは、切欠部352cを介して先端部を左右の突片部352bより下側に位置させている。固定ボルト358は、平面部352a,355aそれぞれの中央部に形成された孔352e,355eを貫通し、平面部352aの裏側に位置するナット359に螺挿される。
このように、左右の下側フレーム支持部350は、受け台351の受面部352と、これに固定される固定板355とにより、下側支持棒部370の左右両端の被支持部370aを上下から抱持した状態で固定支持する。なお、下側フレーム支持部350による下側支持棒部370の支持状態において、下側支持棒部370は、左右の端部を、受面部352および固定板355による支持部分から左右外側にわずかに突出させている。
上側フレーム支持部360による支持構造について説明する。上側フレーム支持部360は、コンベヤ7の左側に設けられている。具体的には、上側フレーム支持部360は、左側の昇降シリンダ330の前側を支持する前ブラケット332の近傍の位置であって、コンベヤ横架フレーム340の左端部に設けられている(図9、図18参照)。
作業部フレーム30においては、図6および図18に示すように、上側フレーム支持部360に支持される部分として、左右方向を中心軸方向とした上側支持棒部380が設けられている。上側支持棒部380は、円形状の横断面形状を有する細長い円筒状の部分である。上側支持棒部380は、作業部フレーム30を構成する後横フレーム部31の左端部から後方に向けて延出した直線状の左右の支持アーム381により支持された状態で設けられている。上側支持棒部380は、左右の支持アーム381に対して溶接等により固定された状態で左右の支持アーム381の後部間に架設されている。支持アーム381は、側面視で第5フレーム部33eと平行となるように後上がり傾斜している。
上側フレーム支持部360において、上側支持棒部380を支持する構成は、下側フレーム支持部350が下側支持棒部370を支持する構成と共通であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
図9および図18に示すように、上側フレーム支持部360において、受け台351は、コンベヤ横架フレーム340の左端部に溶接等により固定された状態で設けられている。上側フレーム支持部360において、受け台351は、受面部352をコンベヤ横架フレーム340の上方に位置させるように、コンベヤ横架フレーム340から上側に突出するように設けられている。
上側フレーム支持部360においては、受面部352の下凹面部353が、上側支持棒部380を受ける受け部となり、固定板355の上凹面部356は、固定板355が受面部352に固定されることで、下凹面部353とともに、上側支持棒部380の外形に沿う略円筒状の周面部を形成する。上側フレーム支持部360において、固定板355は、受面部352とともに上側支持棒部380を挟み込んだ状態で受面部352に固定されることで、上側支持棒部380を受け台351に固定させる。
このように、上側フレーム支持部360は、受け台351の受面部352と、これに固定される固定板355とにより、上側支持棒部380を上下から抱持した状態で固定支持する。後横フレーム部31と上側支持棒部380との間には、固定板355の係止棒357を左右の突片部352bに対して下側から係止させるための空間が確保されている。なお、上側フレーム支持部360においては、上側支持棒部380の左右の両端部を除いた大部分が受面部352および固定板355により抱持された状態となる(図18参照)。
以上のように、左右の下側フレーム支持部350および機体の左側に設けられた上側フレーム支持部360により、収穫作業部6を構成する作業部フレーム30が、機体フレーム9に対して回動可能に設けられたコンベヤ7等を含む構成に対し、3箇所で支持されている。
下側の2箇所の下側フレーム支持部350については、収穫作業部6の自重により、下側支持棒部370が受面部352に嵌合した状態が保持されることから、固定板355による固定を省略することができる。この場合、上側フレーム支持部360においては、固定板355によって上側支持棒部380が固定状態で支持され、左右の下側フレーム支持部350においては、下側支持棒部370が下凹面部353により受け台351上に位置決めされた状態で、走行機体3側に対する収穫作業部6の支持状態が保持されることになる。
[収穫作業部の回動構造]
収穫作業部6の回動構造、つまり収穫作業部6のサイドオープンの構造について説明する。野菜収穫機1は、収穫作業部6を走行機体3に対して側方に回動可能に支持する回動支持部400を備える。
本実施形態では、回動支持部400は、コンベヤ7の搬送始端部の右方の位置に設けられており、左右方向について、コンベヤ7に対して、上側フレーム支持部360の配置位置と反対側となる右側に設けられている。そして、図19および図20に示すように、収穫作業部6は、回動支持部400を中心として走行機体3に対して右方に開くように回動可能に支持されている。
回動支持部400は、昇降フレームとしてのコンベヤ横架フレーム340に設けられている。本実施形態では、回動支持部400は、野菜収穫機1の機体の左右中心位置に対して上側フレーム支持部360と略左右対称となる位置に設けられている(図9参照)。コンベヤ横架フレーム340の左端部に上側フレーム支持部360を配置した構成において、回動支持部400は、コンベヤ横架フレーム340の右端部に設けられている。
コンベヤ横架フレーム340は、コンベヤ7に対して収穫作業部6を支持し、走行機体3において昇降可能に設けられている。コンベヤ横架フレーム340は、左右の昇降シリンダ330の前側の連結を受け、左右の昇降シリンダ330の伸縮動作によって機体フレーム9に対して昇降する部分となる。
[回動支持部]
回動支持部400の構成について説明する。回動支持部400は、図10に示す野菜収穫機1の動力伝達構成において、作業部伝達軸217の回転動力を作業部入力軸220に伝達するための動力伝達軸230の軸周りに構成されている。そして、回動支持部400は、その回動軸A1を、動力伝達軸230の中心軸に一致させるように構成されている。
すなわち、回動支持部400は、走行機体3側から収穫作業部6に対して動力を伝達するための動力伝達軸として動力伝達軸230を有し、動力伝達軸230は、回動支持部400による収穫作業部6の回動軸A1と同軸状に設けられている。
動力伝達軸230の中心軸に一致する回動支持部400の回動軸A1は、収穫作業部6を含む作物処理ユニットが上昇していない状態において、野菜収穫機1の側面視で前傾状となるように、鉛直方向に対して傾斜している。左右の昇降シリンダ330により作物処理ユニットが上昇することで、回動支持部400の回動軸A1の軸方向は略上下方向となる。
図21、図22および図23に示すように、回動支持部400は、コンベヤ横架フレーム340の右端側に固設された支持ケース部401に支持された状態で設けられている。支持ケース部401は、前面部401a、後面部401b、底面部401c、左側面部401d、および右側面部401eを有し、これらの面部によって上側を開放させた箱状に構成されている。左側面部401dの左側に、コンベヤ横架フレーム340の右端部が溶接等によって固定されている。
支持ケース部401は、コンベヤ横架フレーム340の右側の部分の下側に設けられた支持フレーム402により下側から支持されている。支持フレーム402は、扁平な略矩形筒状の直線状のフレームであり、コンベヤ横架フレーム340を支持する左右の支持板333のうちの右側の支持板333から右方に向けて延出しており、コンベヤ横架フレーム340の下側に付設されている。支持フレーム402は、右端部をコンベヤ横架フレーム340よりも右方に延出させ、支持ケース部401を下側から支持している。支持フレーム402は、支持ケース部401を支持する右側の端部において、略U字状の横断面形状を有する(図21参照)。
回動支持部400は、支持ケース部401に対して固設された下ギアケース405と、下ギアケース405の上側に設けられた上ギアケース406とを有する。上ギアケース406は、下ギアケース405に対して回動可能に支持された状態で設けられている。すなわち、回動支持部400において、下ギアケース405が、走行機体3側の支持部分となり、上ギアケース406が、走行機体3側に対する回動部分である収穫作業部6側の支持部分となる。
下ギアケース405は、支持ケース部401の底面部401cに対して、固定ボルト408により4箇所で固定されている。固定ボルト408は、底面部401cを下側から貫通し、下ギアケース405の下側に設けられたフランジ部405aに形成されたネジ孔に螺挿されている。また、下ギアケース405は、支持ケース部401の前面部401aに対して、固定ボルト409により左右2箇所で固定されている(図23参照)。固定ボルト409は、前面部401aを前側から貫通し、下ギアケース405の下部の前側に形成されたネジ穴に螺挿されている。
図22に示すように、下ギアケース405は、内部空間を形成する面として、円筒状に形成された内周面405bを有する。下ギアケース405内には、動力伝達軸230が回転可能に支持されている。動力伝達軸230は、下ギアケース405の下端部に設けられた下軸受411と、下ギアケース405の上端部に設けられた上軸受412とにより所定の位置で支承されている。下軸受411および上軸受412は、内周面405bに対して動力伝達軸230を支持している。内周面405bは、その円筒形状における中心軸を、動力伝達軸230の中心軸に一致または略一致させている。
動力伝達軸230の下端部には、作業部伝達軸217の前端部に設けられたベベルギア218に噛合するベベルギア231が固設されている。ベベルギア231は、下軸受411の直上に位置しており、作業部伝達軸217からの回転動力の入力を受ける入力部となる。下ギアケース405は、下部において、作業部伝達軸217の前端部を後側から受け入れ、ベベルギア218およびベベルギア231を収容している。下ギアケース405の後側には、作業部伝達軸217の前端部を後側から受け入れる後筒部405cが設けられている。後筒部405cは、後側を開口させた略筒状の部分である。
動力伝達軸230の上端部には、作業部入力軸220に設けられたベベルギア219に噛合するベベルギア232が固設されている。ベベルギア232は、上軸受412から上側に突出した動力伝達軸230の上端部に設けられており、上軸受412の直上に位置し、作業部入力軸220への回転動力の出力を行う出力部となる。
図22に示すように、下ギアケース405は、上下の略中央部に、外周側に鍔状に突出形成された支持フランジ部415を有する。支持フランジ部415は、回動軸A1に対して垂直な平面に沿う上端面415aを有する。下ギアケース405は、支持フランジ部415よりも上側の部分を、内周面405bの上部をなす筒状ケース部416として上側に延出させている。筒状ケース部416は、下ギアケース405の上部をなす円筒状の部分であり、動力伝達軸230に対して同軸心状に形成されている。筒状ケース部416の上側の開口端部の近傍に上軸受412が設けられている。
上ギアケース406は、回動支持部400の回動軸A1の軸方向に沿う円筒状の縦筒状ケース部421と、縦筒状ケース部421に対して垂直状に設けられた円筒状の横筒状ケース部422とを有する。横筒状ケース部422は、縦筒状ケース部421の上側から左右外側に延出している。上ギアケース406は、縦筒状ケース部421および横筒状ケース部422により、略L字状に構成されている。
縦筒状ケース部421は、下側を開口側とするとともに上側を横筒状ケース部422内に連通させ、円筒状に形成された内周面421aを有する。縦筒状ケース部421は、下側から下ギアケース405の筒状ケース部416を挿嵌させている。
縦筒状ケース部421は、下端部に、外周側に鍔状に突出形成された支持フランジ部423を有する。支持フランジ部423は、回動軸A1に対して垂直な平面に沿う下端面423aを有する。
上ギアケース406は、縦筒状ケース部421内に下ギアケース405の筒状ケース部416を挿嵌させるとともに、支持フランジ部423を支持フランジ部415上に支持させた状態で、動力伝達軸230の中心軸を回動中心として、下ギアケース405に対して回動可能に支持されている。筒状ケース部416の上端は、縦筒状ケース部421の上端、つまり縦筒状ケース部421の横筒状ケース部422に対する連結部の近傍に位置している。
横筒状ケース部422は、左右内側(図22において左側)の端部を、縦筒状ケース部421よりも左右内側に位置させており、左右外側(図22において右側)の大部分を、縦筒状ケース部421よりも左右外側に延出させている。横筒状ケース部422は、内部空間を形成する面として、円筒状に形成された内周面422aを有する。
横筒状ケース部422内には、作業部入力軸220の右側の部分が回転可能に支持されている。横筒状ケース部422内において、作業部入力軸220は、横筒状ケース部422の左端部に設けられた左軸受425と、横筒状ケース部422の右端部に設けられた右軸受426とにより所定の位置で支承されている。左軸受425および右軸受426は、内周面422aに対して作業部入力軸220を支持している。内周面422aは、その円筒形状における中心軸を、作業部入力軸220の中心軸に一致または略一致させている。作業部入力軸220の中心軸は、動力伝達軸230の中心軸に一致する回動軸A1と直交している。
横筒状ケース部422内における作業部入力軸220の左側の部分には、動力伝達軸230の上端部に設けられたベベルギア232に噛合するベベルギア219が固設されている。ベベルギア219は、左軸受425の右側に隣接した位置に設けられている。ベベルギア232は、縦筒状ケース部421から横筒状ケース部422内に臨む位置に設けられている。横筒状ケース部422の左端の開口部から、作業部入力軸220が左方に延出している。
作業部入力軸220の右端部には、第4チェン伝動機構239(図10参照)を構成するスプロケット229が固設されている。第4チェン伝動機構239は、作業部入力軸220と掘取駆動軸78の右端部間に設けられたチェンケース427内に収容されている。
上ギアケース406は、収穫作業部6を構成する作業部フレーム30に対して、後横フレーム部31の右端部に固定された状態で設けられている。具体的には、上ギアケース406は、後横フレーム部31の右端部に対して、支持ブラケット431および支持プレート432を介して固設されている。
支持プレート432は、直角状に屈曲した板状部材であり、後横フレーム部31の右端部の上面および後面をそれぞれ被覆する上面部432aおよび後面部432bを有し、後横フレーム部31に対して溶接等により固定されている。支持プレート432に対して、支持ブラケット431が溶接等によって固定されている。
支持ブラケット431は、縦筒状ケース部421の左右両側に位置する左右の側壁部431aと、左右の側壁部431aの下部間に架設された下面部431bと、下面部431bの上方において左右の側壁部431a間に架設された縦壁部431cとを有する。下面部431bは、平面視で後側を開放側とした半円状をなす凹部により縦筒状ケース部421の前部を受け入れた状態で設けられている。縦壁部431cは、前後方向を厚さ方向とする板状の部分である。
支持ブラケット431は、左右の側壁部431aの前下部に形成された直角状の切欠部により支持プレート432に沿った状態で、支持プレート432に対して溶接等により固定されている。支持ブラケット431は、図23に示すように、支持プレート432の上面部432aに上側から重なる水平状の支持面部431dを有する。支持面部431dは、縦壁部431cの下側から前側に向けて直角状に屈曲した板状の部分である。左右の側壁部431aの間には、左右方向(作業部入力軸220の軸方向)を厚さ方向とした板状のリブ板部431eが設けられている。リブ板部431eは、側面視で左右の側壁部431aの前上部に重なるように略三角形状を有する。
支持ブラケット431の縦壁部431cに対して、上ギアケース406の左側の部分がボルト433によって4箇所で固定されている(図23参照)。ボルト433は、縦壁部431cを貫通し、上ギアケース406の左側の部分の前側に形成されたネジ穴に螺挿されている。
以上のように、回動支持部400においては、コンベヤ横架フレーム340側に固定された下ギアケース405に対して、作業部フレーム30側に固定された上ギアケース406が、縦筒状ケース部421に対する下ギアケース405の筒状ケース部416の挿嵌部分により、回動軸A1を中心に回動可能に設けられている。図22に示すように、下ギアケース405に対する上ギアケース406の回動動作において、縦筒状ケース部421の内周面421aが、筒状ケース部416の外周面416aに対する摺動面となる。また、同回動動作において、支持フランジ部423の下端面423aが、支持フランジ部415の上端面415aに対する摺動面となる。
そして、回動支持部400は、収穫作業部6の回動位置にかかわらず、走行機体3側から収穫作業部6に対する動力伝達系を保持するように構成されている。
回動支持部400においては、走行機体3側に設けられた作業部伝達軸217の回転動力を、収穫作業部6側に設けられた作業部入力軸220に伝達するための動力伝達軸230が設けられている。回動支持部400による収穫作業部6の回動は、動力伝達軸230の中心軸に一致する回動軸A1を中心とした回動である。収穫作業部6の回動は、動力伝達軸230並びにこれにギア係合している作業部伝達軸217および作業部入力軸220の3つの軸の、略上下方向に沿った状態となっている回動軸A1の軸方向についての相対位置を変えることなく行われる。つまり、収穫作業部6の回動動作においては、動力伝達軸230を介して互いに連結された作業部伝達軸217および作業部入力軸220の回動軸A1方向についての軸間距離が保持された状態で、収穫作業部6の回動にともなって作業部入力軸220が動力伝達軸230に対して回動軸A1の軸回りに回動する。
このような構成により、回動支持部400による収穫作業部6の回動動作において、作業部伝達軸217と動力伝達軸230とのギア係合状態、および動力伝達軸230と作業部入力軸220とのギア係合状態、並びにこれらの3本の軸間の動力伝達が可能な状態が保持される。すなわち、動力伝達軸230を介した作業部伝達軸217と作業部入力軸220との間の動力伝達が可能な状態で、回動支持部400による収穫作業部6の回動動作が行われ、収穫作業部6がサイドオープンした状態においても、作業部伝達軸217と作業部入力軸220の軸間の動力伝達軸230を介した動力伝達が可能な状態が保持される。
回動支持部400においては、下ギアケース405に対する上ギアケース406の回動軸A1方向の移動を規制するための係止プレート435が設けられている。係止プレート435は、側面視で略クランク形状をなすように屈曲した板状の部材であり、一側を、上ギアケース406の縦筒状ケース部421に対して後側から外嵌させている。係止プレート435は、縦筒状ケース部421に係合するための部分として、半円状の凹部をなす係止面部435aを有する。
縦筒状ケース部421には、支持フランジ部423の上側に、係止プレート435の係合を受ける外周溝436が形成されている。外周溝436は、縦筒状ケース部421の外周面において全周にわたって形成された上下の鍔状の部分により形成されている。外周溝436に対して、係止プレート435の係止面部435aが後側から差し込まれることで、係止プレート435が縦筒状ケース部421に係合した状態となる。
係止プレート435は、他側に、下ギアケース405に対する固定面部435bを有する。固定面部435bは、係止面部435aに対して段差状をなして後下側に形成された水平面部である。係止プレート435は、固定面部435bを下ギアケース405の後筒部405cの上側に位置させ、固定面部435bを貫通する固定ボルト437により左右2箇所で下ギアケース405に固定されている。固定ボルト437は、下ギアケース405の後筒部405cの上側に形成されたネジ穴に螺挿されている。
このように、係止プレート435は、上ギアケース406に係合するとともに、下ギアケース405に固定されることで、下ギアケース405に対する上ギアケース406の回動軸A1の軸方向の移動を規制する。つまり、係止プレート435により、下ギアケース405に対する上ギアケース406の抜け止めの作用が得られる。
野菜収穫機1における回動支持部400の配置に関しては、次のような配置が採用されている。すなわち、回動支持部400は、走行機体3の左右方向の一側である右側に設けられており、走行機体3の左右方向の他側である左側に、野菜収穫機1を操作する操作部5が設けられている。
図4に示すように、走行機体3において左右の略中央部に設けられたコンベヤ7に対し、操作部5は、コンベヤ7の左側に設けられている。このような操作部5の配置に対し、回動支持部400は、コンベヤ7の搬送始端部において左右両側に延出したコンベヤ横架フレーム340の右端部に設けられている。特に、操作部5の操作ボックス12は、コンベヤ横架フレーム340の左端部の上方に位置しており、平面視で回動支持部400に対して左右反対側に位置している。つまり、操作ボックス12と回動支持部400とは、野菜収穫機1において平面視で互いに略左右対称となる位置に設けられている。
[作業部伝達軸]
作業部伝達軸217およびその周辺の構成について説明する。作業部伝達軸217は、コンベヤ7の右方において、平面視で軸方向を前後方向とするように設けられている。作業部伝達軸217は、後端部において、作業部入力軸208の右端部とギア係合しており、作業部入力軸208は、第2ベルト伝動機構207を介してカウンタ軸203の回転動力の入力を受け、第3チェン伝動機構210を介してコンベヤ入力軸127へと回転動力を伝達する(図10参照)。
作業部伝達軸217の後端部は、機体フレーム9に対して固定状態で設けられた略筒状の後ギアケース440内に収容されている。後ギアケース440内において、作業部伝達軸217の後端部のベベルギア216が、作業部入力軸208の右端部のベベルギア215と係合している。後ギアケース440は、作業部伝達軸217の後端部を回動可能に支持している。
後ギアケース440は、機体フレーム9の後部において右側の縦フレーム部336の右方に設けられた軸支持フレーム部441の上部の右側に、軸支持フレーム部441に対してボルト442等によって固定された状態で設けられている(図13参照)。後ギアケース440は、作業部伝達軸217のうち後ギアケース440により支持される後端部の軸方向が側面視で水平方向に対して15°程度前下がりに傾斜するように、水平方向に対して傾斜状に設けられている。
コンベヤ入力軸127は、コンベヤ7の搬送終端部から右方に延出しており、コンベヤ入力軸127の右端部に、第3チェン伝動機構210を構成する入力スプロケット129が固設されている。入力スプロケット129の下方に、入力スプロケット129とともにチェン214の巻回を受ける出力スプロケット213(図10参照)が設けられており、出力スプロケット213から右方に作業部入力軸208が延出し、作業部入力軸208の右端部に固設されたベベルギア215が後ギアケース440内に臨むように設けられている。
図25に示すように、作業部伝達軸217は、作業部伝達軸217の大部分をなす中間軸部451と、中間軸部451の前側に前自在継手454を介して連結された前軸部452と、中間軸部451の後側に後自在継手455を介して連結された後軸部453とを有する。前自在継手454および後自在継手455の各自在継手は、互いに連結された一対の継手部材を有し、各継手部材は、互いに連結する各軸に取り付けられている。
前軸部452は、略全体を下ギアケース405内に位置させており、前自在継手454は、下ギアケース405の後方の近傍に位置している。後軸部453は、略全体を後ギアケース440内に位置させており、後自在継手455は、後ギアケース440の前方の近傍に位置している。
中間軸部451は、いずれも六角形状の横断面形状を有する細長い六角筒状の本体軸部451aおよび挿入軸部451bを有する。挿入軸部451bは、本体軸部451aよりも細く、本体軸部451aの前側に、挿入軸部451bが後側から挿嵌されている。本体軸部451aおよび挿入軸部451bは、二重軸構造をなしており、本体軸部451a内に挿入軸部451bが挿入された部分は、これらの軸部による二重軸部分となっている。
挿入軸部451bは、本体軸部451aに対して、六角筒形状の軸形状により、軸方向に摺動可能かつ軸回りに回転不能に挿嵌されている。挿入軸部451bの本体軸部451aに対する軸方向の移動により、中間軸部451が伸縮する。挿入軸部451bの前端部に、前自在継手454の後側の継手部材が連結されており、本体軸部451aの後端部に、後自在継手455の前側の継手部材が連結されている。
このように、作業部伝達軸217は、前自在継手454および後自在継手455の各継手による連結部分において屈曲可能に構成されており、屈曲した状態でも回転することで動力伝達の機能を保持するように構成されている。また、作業部伝達軸217は、本体軸部451aおよび挿入軸部451bによる挿嵌構造により、軸方向に伸縮可能に構成されている。
後ギアケース440により後軸部453が機体フレーム9に対して固定位置に設けられた構成において、作業部伝達軸217の伸縮および屈曲により、左右の昇降シリンダ330による作物処理ユニットの昇降動作が許容される。すなわち、作業部伝達軸217の伸縮および屈曲により、作物処理ユニットの昇降動作にともなう、作業部伝達軸217の後側のベベルギア216に対する前側のベベルギア218の位置の変化が吸収される。
[作業部伝達軸のケース]
図24および図25に示すように、作業部伝達軸217は、後ギアケース440と下ギアケース405との間に設けられたジョイントカバー460により被覆されている。ジョイントカバー460は、可動側のカバーである前カバー461と、固定側のカバーである後カバー462とを有する。
前カバー461は、ジョイントカバー460の略全体をなすカバー部分を構成しており、作業部伝達軸217の軸方向に沿って延伸している。前カバー461は、側面視で略矩形状の外形を有するとともに、縦長の横断面形状をなすように左右方向を厚さ方向とする壁状に構成されている。前カバー461は、側面視において後側から前側にかけて上下幅を徐々に広げた形状を有する。
前カバー461は、作業部伝達軸217の大部分を収容する空間を形成する面部として、概略的に、左側面部461a、右側面部461b、上面部461c、下面部461d、および前面部461eを有し、後側を開口させている。前カバー461は、上下方向について略中央部に作業部伝達軸217を位置させるように設けられている。前カバー461は、前側については前自在継手454の全体を覆う位置まで延設され、後側については後自在継手455の前側の継手部材を覆う位置まで延設されている。作業部伝達軸217は、前端部を前面部461eから前方に延出させて下ギアケース405内に位置させている。
前カバー461は、コンベヤ横架フレーム340に対して所定の支持部材を介して固定された状態で設けられている。つまり、前カバー461は、左右の昇降シリンダ330により昇降する作物処理ユニットとともに一体的に昇降するように設けられている。
後カバー462は、前カバー461の後側に設けられており、作業部伝達軸217の後端部を覆っている。後カバー462は、前カバー461よりも小さい外形を有し、前側の部分を、前カバー461の後側の開口部から前カバー461内に挿入させた状態で設けられている。
後カバー462は、作業部伝達軸217の後端部を収容する空間を形成する面部として、上面部、下面部、および左右の側面部を有し、前後両側を開口させ、縦長矩形状の横断面形状をなすように略四角筒状に構成されている。後カバー462は、作業部伝達軸217の後自在継手455およびその近傍部分を覆っている。
後カバー462は、前側の略半分を前カバー461の後端部内に位置させ、前カバー461に対して前部をオーバーラップさせた状態で設けられている。後カバー462の横断面の外形は、前カバー461の後側の開口部の開口面積に対して小さく、前カバー461の後側の開口部においては、後カバー462と前カバー461との間に全周にわたって隙間463が形成されている。
後カバー462は、後ギアケース440に対して、支持ステー465および支持プレート466を介して固定支持された状態で設けられている。支持ステー465は、後カバー462の上面部から後方に向けて延出された長手状の板状部分である。
支持プレート466は、側面視で略L字状をなす屈曲板状の部材であり、略L字状をなす一方の面部466aを、支持ステー465の後方への延出部に対して下側から重ね、ボルト468により支持ステー465に固定されている。支持プレート466は、略L字状をなす他方の面部466bを、支持ステー465から垂下状に延出させている。支持プレート466は、下側を開放側とした切欠状の凹部を有し、凹部により後ギアケース440に対して上側から係合した状態で、ボルト469により後ギアケース440に固定されている。
以上のように、ジョイントカバー460は、前カバー461および後カバー462による分割構造を有し、後ギアケース440に固定された状態で設けられた後カバー462に対し、前カバー461を可動側として、作物処理ユニットの昇降動作を許容する。すなわち、前カバー461と後カバー462との間の隙間463により、作物処理ユニットの昇降動作にともなう後カバー462に対する前カバー461の移動(図25、矢印C1,C2参照)が許容される。ジョイントカバー460は、作物処理ユニットの昇降動作において、作業部伝達軸217に干渉しないように構成されている。
以上のように作業部伝達軸217に対して設けられたジョイントカバー460は、中央の引抜搬送装置24に対して設けられた排葉搬送装置250によって放出される茎葉部2bに対するガイドとして作用する。上述したように、排葉搬送装置250により放出される茎葉部2bは、排葉シュータ263により、右側のクローラ走行装置4の上面4e上に落下するように案内される(図13、矢印D1参照)。
図13に示すように、前カバー461は、左右方向について、右側のクローラ走行装置4の左右外側に位置している。また、前カバー461は、排葉シュータ263に対し、右側面視において、前部を、排葉シュータ263の下部に重ねるように設けられている。つまり、前カバー461の前部は、排葉シュータ263の下部に対して右方の位置で対向するように設けられている。
また、前カバー461の前部の下側には、ガイド板470が設けられている。ガイド板470は、略矩形板状の部材であり、上縁部に屈曲部470aを有し、屈曲部470aを前カバー461の下面部461dに沿わせた状態で、ボルト471により前後2箇所で固定されている。ガイド板470は、下縦面部276の上部に対向するように設けられている。ガイド板470は、図13に示すように、上面視においてクローラ走行装置4の上面4eと前カバー461との間の隙間を埋めるように、上側から下側にかけて左右外側(右側)から左右内側(左側)に向かうように傾斜状に設けられている。
以上のように前カバー461およびガイド板470を備えた構成によれば、案内面部275上の空間部分、および排葉シュータ263と前カバー461およびガイド板470とにより挟まれた空間部分が、排葉搬送装置250から放出された茎葉部2bの排出経路となる。排葉搬送装置250から放出される茎葉部2bのうち、右側のクローラ走行装置4より右方に行こうとする茎葉部2bは、前カバー461の左側面部461aに当たり(図13、矢印D2参照)、ガイド板470によりガイドされてクローラ走行装置4の上面4e上に落下する。
このように、ジョイントカバー460の前カバー461およびガイド板470により、排葉搬送装置250によって放出される茎葉部2bが右側のクローラ走行装置4の右方に排出されることが防止される。これにより、例えば、野菜収穫機1による収穫作業において、収穫対象となる6条の作物に対して右方の場所が未掘り作物がある未収穫側となる場合、未収穫側への茎葉部2bの排出を防止することができる。
[収穫作業部の回動操作について]
収穫作業部6の回動操作について説明する。収穫作業部6のサイドオープンは、次のような手順で行われる。なお、収穫作業部6が走行機体3側に固定支持された状態であり、かつ作物処理ユニットが下降した状態を、野菜収穫機1の通常状態とする。図1から図4は、通常状態の野菜収穫機1を示している。
野菜収穫機1の通常状態において、収穫作業中である場合、まず、左右の昇降シリンダ330を伸長させることで、図9および図14に示すように、作物処理ユニットを上昇させる。作物処理ユニットが上昇することで、掘起こし装置23が地面320から引き上げられ、前傾状であった回動支持部400の回動軸A1の向きが略鉛直状となる。その後、作業クラッチ209を切る操作が行われ、エンジン10の停止操作が行われる。
作物処理ユニットが上昇した状態で、左右の下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360において、固定ボルト358により固定された固定板355が取り外される。3箇所のフレーム支持部において固定板355が取り外されることにより、各フレーム支持部において挟持されていた下側支持棒部370あるいは上側支持棒部380が受面部352上から離脱することが可能な状態となる。なお、左右の下側フレーム支持部350において固定板355を用いていない場合、左右の下側フレーム支持部350については固定板355の取外し作業は不要となる。
固定板355を取り外した状態から、手動操作により、回動支持部400の回動軸A1を中心として、収穫作業部6を右方向に回動操作させる。これにより、図19および図20に示すように、収穫作業部6がサイドオープンした状態となる。図19および図20に示す例では、前後方向に対する収穫作業部6の回動角度は、略45°となっている。ただし、収穫作業部6のサイドオープンの回動角度は限定されるものではない。
収穫作業部6側または走行機体3側には、図示せぬストッパが設けられており、収穫作業部6をサイドオープンさせる際、ストッパにより収穫作業部6の左右外方への回動が規制される。また、収穫作業部6をサイドオープンさせた状態においては、収穫作業部6の閉じる方向の回動を規制するため、例えば掛止棒等の支持部材が用いられる。支持部材の代わりに、サイドオープンした状態の収穫作業部6を走行機体3側に対して固定させる固定装置が設けられてもよい。
収穫作業部6がサイドオープンした状態から野菜収穫機1を通常状態に戻す操作は、収穫作業部6のサイドオープンさせる操作と逆の手順で行われる。すなわち、まず、右方に開いた状態の収穫作業部6を、手動操作によって回動支持部400の回動軸A1を中心に回動させ、左右の下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360において、下側支持棒部370あるいは上側支持棒部380を下凹面部353に嵌合させる。これにより、収穫作業部6が、走行機体3に対して位置決め支持された状態となる。
次に、左右の下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360において、固定板355が取り付けられる。固定板355は、受面部352に対して係止棒357を係止させるとともに、固定ボルト358により受面部352に固定される。なお、左右の下側フレーム支持部350において固定板355を用いていない場合、左右の下側フレーム支持部350については固定板355の取付け作業は不要となる。そして、左右の昇降シリンダ330を収縮させることで、作物処理ユニットを下降させる。これにより、野菜収穫機1が通常状態に戻る。
以上のように、収穫作業部6について、下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360によって走行機体3側に固定された状態における姿勢を作業姿勢とし、サイドオープンした状態での姿勢を非作業姿勢とした場合、収穫作業部6は、作業姿勢と非作業姿勢との間で左右方向に回動可能に構成されている。
以上のような構成を備えた本実施形態に係る野菜収穫機1によれば、走行機体3の前側に収穫作業部6を側方回動可能に設けた構成において、収穫作業部6を側方に回動させる作業を容易に行うことができるとともに、収穫作業部6をサイドオープンした状態で収穫作業部6への動力伝達系を保持することができる。
回動支持部400によって収穫作業部6のサイドオープンを可能とした構成によれば、収穫作業部6をサイドオープンする際に、例えばベルトの着脱やギアの継脱等の、走行機体3側から収穫作業部6側に対する動力伝達系に対する操作を不要にすることができる。本実施形態では、回動支持部400において、作業部伝達軸217からの回転動力の入力を受けるとともに作業部入力軸220への回転動力を出力する動力伝達軸230を設けることで、収穫作業部6のサイドオープン時においてもいわゆる駆動の縁切りが不要となる。また、収穫作業部6のサイドオープン時に駆動の縁切りが不要となることから、収穫作業部6を非作業姿勢から作業姿勢へ戻す際の駆動系の接続作業が不要となる。これらのことから、収穫作業部6の回動操作を容易に行うことができる。
また、回動支持部400によれば、清掃やメンテナンスや点検等のために収穫作業部6をサイドオープンさせた状態において、エンジン10からの動力伝達によって収穫作業部6の各装置部を駆動することができる。これにより、収穫作業部6をサイドオープンさせて清掃やメンテナンス等を行った後、収穫作業部6がサイドオープンした状態で、収穫作業部6の各装置部の駆動状態を確認することが可能となる。したがって、収穫作業部6の各装置部の駆動状態を確認するために収穫作業部6を元の通常状態に戻す必要がなくなるので、清掃やメンテナンス等の作業効率を向上させることができる。
また、収穫作業部6をサイドオープンさせた状態で、収穫作業部6における回転駆動部を回転させることができるので、例えば回転駆動部における詰まりの除去等を容易に行うことができ、清掃性を向上させることができる。なお、本実施形態のようにエンジン10がリコイルスタータを有するものである場合、スイッチの操作等によりエンジン10を始動不能な状態としてリコイルスタータを引っ張ることで、エンジン10のクランク軸を手動で回転させることができ、収穫作業部6の各装置部を動作させることができる。
また、野菜収穫機1によれば、通常状態では収穫作業部6により覆われた部分となるコンベヤ7の搬送始端部や土落とし装置27等を走行機体3側に残した状態で、収穫作業部6をサイドオープンすることができる。これにより、収穫作業部6をサイドオープンすることで、コンベヤ7の搬送始端部や土落とし装置27等に対する清掃やメンテナンス等のための作業スペースを十分に確保することができるので、作業効率を向上させることができる。
また、収穫作業部6をサイドオープンさせることにより、例えば、左右中央の搬送切断ユニット構成80等のように機体の左右外側からのアクセスがしにくい部分に対するアクセスが容易となる。これにより、収穫作業部6についての清掃やメンテナンス等の作業効率を向上させることができる。
また、回動支持部400は、走行機体3に対して昇降可能に設けられたコンベヤ横架フレーム340に設けられている。このような構成によれば、作物処理ユニットを走行機体3に対して昇降可能に設けた構成において、簡単な構成により、作物処理ユニットに回動支持部400を設けることができる。また、コンベヤ横架フレーム340は、コンベヤ7の前側に延設された左右の土落としフレーム111に連結されているため、回動支持部400において、収穫作業部6の回動位置にかかわらず、動力伝達軸230による動力伝達を確保するために十分な剛性を容易に得ることができる。
また、回動支持部400が設けられるコンベヤ横架フレーム340の右側の部分には、支持フレーム402が設けられており、コンベヤ横架フレーム340と支持フレーム402による二重フレーム構造となっている。このような構成により、回動支持部400の支持部分について十分な剛性を得ることができるので、回動支持部400の変形等を抑制することができ、収穫作業部6の回動位置にかかわらず、動力伝達軸230による動力伝達を確保することができる。
また、回動支持部400は、動力伝達軸230を有し、動力伝達軸230は、回動支持部400の回動軸A1と同軸状に設けられている。このような構成によれば、回動支持部400を簡単な構成によって実現することができる。具体的には、走行機体3側から収穫作業部6側に対する動力伝達系に対する操作(例えばベルトの着脱等)を不要にするために例えば油圧ポンプや油圧モータや電動モータ等のアクチュエータを使用することなく、ギアを有する軸による簡単な動力伝達構成により、回動支持部400を構成することができる。
また、動力伝達軸230、作業部伝達軸217、第4チェン伝動機構239、前処理伝動軸234等を含む前処理部用の駆動構成は、左右方向について機体の右側に集中的に配置されている(図10参照)。このような構成によれば、前処理部用の駆動構成の簡素化を図ることができる。
また、収穫作業部6を走行機体3に対して昇降させるための左右の昇降シリンダ330は、走行機体3側に設けられている。このような構成によれば、収穫作業部6をサイドオープンさせる際に、左右の昇降シリンダ330を取り外す必要がないため、昇降シリンダ330の着脱作業が不要となる。これにより、作業効率を向上させることができる。また、収穫作業部6をサイドオープンさせた状態においても、左右の昇降シリンダ330によって作物処理ユニットを昇降させることが可能となる。これにより、収穫作業部6をサイドオープンさせた状態においても、例えば、例えば、安全性確保のために掘起こし装置23を接地させたり、昇降シリンダ330による昇降動作を確認したりすることができる。
また、左右の昇降シリンダ330は、機体フレーム9の架台部9bとコンベヤ横架フレーム340との間に架設された状態で設けられている。このような構成によれば、昇降シリンダ330をコンパクトに配置することが可能となる。また、作物処理ユニットを昇降させるための構成として、左右2本の昇降シリンダ330を備えることにより、例えば機体の左右中央に1本の昇降シリンダを備えた構成と比べて、シリンダの径を小さくすることができるとともに、作動油の油圧を小さくすることができ、昇降スピードを上げることが可能となる。また、左右2本の昇降シリンダ330を備えることにより、機体フレーム9の架台部9bに対するコンベヤ横架フレーム340の支持荷重を分散できるので、架台部9bと横架フレーム340の強度の適正化が可能となる。
また、回動支持部400は、左右方向について操作部5側と反対側(右側)に設けられている。つまり、回動支持部400および操作部5が機体の左右に振り分けて配置されている。特に、操作部5の操作ボックス12については、回動支持部400と略左右対称となるように配置されている。このような構成によれば、収穫作業部6をサイドオープンさせた状態において、収穫作業部6が操作部5に干渉することを避けることができる。また、野菜収穫機1の機体の全長を短くすることができ、機体のコンパクト化を図ることができる。
また、野菜収穫機1において、左右の昇降シリンダ330により作物処理ユニットを昇降可能に設けた構成によれば、作物の実の大きさや生育位置や茎葉部2bの長さに合わせて、収穫作業部6を昇降させることにより、的確な位置で茎葉を挟持・搬送することができ、作物適応性を向上させることができる。
また、野菜収穫機1において、コンベヤ7の前側に延設された左右の土落としフレーム111に対し、コンベヤ横架フレーム340が連結されている。このような構成によれば、コンベヤ7および土落とし装置27のフレーム構成の強度の向上を図ることができる。
また、左右の下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360により、収穫作業部6を構成する作業部フレーム30と、左右の土落としフレーム111およびこれに連結されたコンベヤ横架フレーム340とは、収穫作業部6のサイドオープン時以外は一体的なフレーム部分を構成するように設けられている。このような構成によれば、野菜収穫機1の機体の全体的なフレーム構成についての強度を確保することができる。
また、左右の下側フレーム支持部350および上側フレーム支持部360は、作業部フレーム30に設けられた支持棒部分(下側支持棒部370、上側支持棒部380)を下凹面部353に受け入れた状態で収穫作業部6を支持する構成を有する。このような構成によれば、サイドオープンさせた収穫作業部6を作業姿勢に戻す際、下凹面部353に対する支持棒部分の嵌合部分がガイドとなり、例えば収穫作業部6が撓みにより若干垂れ下がった状態であっても、収穫作業部6を容易に所定の位置に収納することができる。
また、野菜収穫機1は、作業部伝達軸217のカバー構造として、可動側の前カバー461と固定側の後カバー462とによる分割構造を有する。このような構成によれば、作物処理ユニットの昇降動作にともなって昇降する作業部伝達軸217に追従するように前カバー461を移動させることができる。これにより、作物処理ユニットの昇降動作にかかわらず作業部伝達軸217の全体を被覆した状態を保持することができ、安全性を向上させることができる。
上述した実施形態の説明は本発明の一例であり、本発明に係る農作物収穫機は上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
上述した実施形態では、野菜収穫機1について、畝の無い連続条での適用例について説明したが、野菜収穫機1は畝がある圃場でも使用できる。
また、上述した実施形態では、回動支持部400は、野菜収穫機1の機体において左右方向について右側に設けられているが、左側に設けられてもよい。この場合、操作部5は、回動支持部400との関係において機体の右側に配置されることが好ましい。
1 野菜収穫機(農作物収穫機)
2 タマネギ(農作物)
3 走行機体
4 クローラ走行装置(走行部)
5 操作部
6 収穫作業部
7 コンベヤ(搬送装置)
9 機体フレーム(フレーム)
9b 架台部
12 操作ボックス
30 作業部フレーム
230 動力伝達軸
330 昇降シリンダ(アクチュエータ)
340 コンベヤ横架フレーム(昇降フレーム)
350 下側フレーム支持部
360 上側フレーム支持部
400 回動支持部

Claims (6)

  1. 走行部を有する走行機体と、前記走行機体の前側に前記走行機体に対して昇降可能に設けられた収穫作業部と、を備え、前記走行部により前記走行機体を前進させながら前記収穫作業部により農作物を収穫する農作物収穫機であって、
    前記収穫作業部を前記走行機体に対して側方に回動可能に支持する回動支持部を備え、
    前記回動支持部は、前記収穫作業部の回動位置にかかわらず、前記走行機体側から前記収穫作業部に対する動力伝達系を保持するように構成されている
    ことを特徴とする農作物収穫機。
  2. 前記収穫作業部により収穫された農作物を搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置に対して前記収穫作業部を支持し、前記走行機体において昇降可能に設けられた昇降フレームと、をさらに備え、
    前記回動支持部は、前記昇降フレームに設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の農作物収穫機。
  3. 前記回動支持部は、前記走行機体側から前記収穫作業部に対して動力を伝達するための動力伝達軸を有し、
    前記動力伝達軸は、前記回動支持部による前記収穫作業部の回動軸と同軸状に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の農作物収穫機。
  4. 前記収穫作業部を前記走行機体に対して昇降させるためのアクチュエータは、前記走行機体側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の農作物収穫機。
  5. 前記収穫作業部を前記走行機体に対して昇降させるためのアクチュエータは、前記搬送装置を支持するフレームから延出した架台部と前記昇降フレームとを互いに連結した状態で設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の農作物収穫機。
  6. 前記回動支持部は、前記走行機体の左右方向の一側に設けられており、
    前記走行機体の左右方向の他側に、農作物収穫機を操作する操作部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の農作物収穫機。
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