JP2023012103A - レーザー式ガス濃度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品検査工程を高速化するとともに、検査精度を向上させたレーザー式ガス濃度測定装置を提供する。【解決手段】レーザー式ガス濃度測定装置は、ピロー包装袋Bを搬送する搬送装置11と、レーザー発生部12、レーザー受光部13とから構成される。搬送装置は、隙間15を挟んで並設された第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bからなる二連コンベヤ14と、当該二連ベルトコンベヤの上流に設けた上流コンベヤ50と、下流に設けた下流コンベヤ55とから構成されている。これらのベルトコンベヤからなる搬送経路の中途に二連ベルトコンベヤを組み入れることで、測定装置を用いた製品検査工程を独立させて測定時間を長く確保して検査精度を向上させるとともに、測定後に素早くピロー包装袋を入れ替えることで製品検査工程を高速化することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、ガス置換後に密封した包装袋又は包装容器或いはこれらに類する包装体類にレーザー光を透過させて、当該包装体類内に残留している特定ガスのガス濃度を測定するようにしたレーザー式ガス濃度測定装置に関する。
従来、包装袋又は包装容器に被包装物を収納した製品に係る検査は、製造された複数の製品の中から所定数のサンプルを抜き取って検査する抜き取り検査が一般的である。
そのような抜き取り検査は、確かに抜き取ったサンプル一つ一つの残留ガス濃度の検査は精密に行えるが、全ての製品全体の検査としてみた場合は検査精度が悪く、統計的に不良品の発生率を得ていたにすぎない。
そのような抜き取り検査は、確かに抜き取ったサンプル一つ一つの残留ガス濃度の検査は精密に行えるが、全ての製品全体の検査としてみた場合は検査精度が悪く、統計的に不良品の発生率を得ていたにすぎない。
そこで、近年は、製品にレーザー光を照射して製品全量を検査する方法が行われている。
特開2012-208126号公報に開示されている包装機におけるガス濃度測定方法は、特定波長のレーザー光を発信器によって特定ガスに照射する機能を有するレーザー発生部と、その発信器から発振され特定ガスを通過するレーザー光を受信器によって受光し、そのガスにより吸収されたレーザー光の強度を測定してその強度から当該ガスの濃度を出力させる機能を有するレーザー受光部とからなるレーザー式ガス濃度測定装置を用い、ピロー包装袋内に被包装物を充填してガス置換を行なってから開口部の密封を施す包装機の製品排出経路に、発信器と受信器を所定間隔に配置したレーザー式ガス濃度測定装置のガスパージ室を設け、そのガスパージ室内にパージガスを流した状態にて発信器と受信器の間を通過するピロー包装袋内の特定ガスの濃度を測定するようにした。これによって、包装機に設けたレーザー式ガス濃度測定装置により全数のピロー包装袋について当該包装袋を損傷することなく内部の特定ガスの濃度を迅速に測定することができるようにした。
このように、近年はレーザー式ガス濃度測定装置を用いて、包装機で形成された製品の全数を非破壊で検査するようにして、当該製品内に残留した特定ガスのガス濃度の検査精度を向上させることが行われている。
特開2012-208126号公報に開示されている包装機におけるガス濃度測定方法は、特定波長のレーザー光を発信器によって特定ガスに照射する機能を有するレーザー発生部と、その発信器から発振され特定ガスを通過するレーザー光を受信器によって受光し、そのガスにより吸収されたレーザー光の強度を測定してその強度から当該ガスの濃度を出力させる機能を有するレーザー受光部とからなるレーザー式ガス濃度測定装置を用い、ピロー包装袋内に被包装物を充填してガス置換を行なってから開口部の密封を施す包装機の製品排出経路に、発信器と受信器を所定間隔に配置したレーザー式ガス濃度測定装置のガスパージ室を設け、そのガスパージ室内にパージガスを流した状態にて発信器と受信器の間を通過するピロー包装袋内の特定ガスの濃度を測定するようにした。これによって、包装機に設けたレーザー式ガス濃度測定装置により全数のピロー包装袋について当該包装袋を損傷することなく内部の特定ガスの濃度を迅速に測定することができるようにした。
このように、近年はレーザー式ガス濃度測定装置を用いて、包装機で形成された製品の全数を非破壊で検査するようにして、当該製品内に残留した特定ガスのガス濃度の検査精度を向上させることが行われている。
しかしながら、まず上記のガス濃度測定方法では、包装機の製品排出経路上に窒素ガス等の不活性ガスで満たされたガスパージ室を設けて、当該ガスパージ室内を通過させるピロー包装袋を一時的に停止させる構成が第一の問題となる。
すなわち、包装機を高速化した場合、当該包装機から続々と搬出される包装製品を検査部が一つずつ検査する構成では、当該検査部で包装製品が滞留してしまう、いわゆるボトルネック化するおそれがある。
すなわち、包装機を高速化した場合、当該包装機から続々と搬出される包装製品を検査部が一つずつ検査する構成では、当該検査部で包装製品が滞留してしまう、いわゆるボトルネック化するおそれがある。
第二にレーザー式ガス濃度測定装置の測定精度を向上させるための構成が問題となる。
ここで、レーザー式ガス濃度測定装置は、レーザー光を包装袋に透過させたとき、包装袋内に残留している特定ガスで当該レーザー光が吸光される吸光度に基づいてガス濃度を測定するように構成されている。当該吸光度は、レーザー発生部とレーザー受光部間の光路上に存在する特定ガスの分子がレーザー光の特定スペクトルを吸収する割合に基づくものであるから、光路上に存在する分子に特定スペクトルを多く吸収させると測定精度を向上させることができることが知られている。この特定スペクトルをより多く吸収させる方法が、光路長を長くするか、又は同一光路上で照射時間を長くすることである。
しかし、上記のガス濃度測定方法では、包装機上のスペースが限られた位置に設けられたガスパージ室では、長い光路長を確保することが困難であるうえ、レーザー発生部とレーザー受光部がガスパージ室内の所定の位置に固定されているため、通過するピロー包装袋に対してレーザー光を瞬間的に照射するのみであり、同一光路上での照射時間を長く確保することができないという問題がある。
ここで、レーザー式ガス濃度測定装置は、レーザー光を包装袋に透過させたとき、包装袋内に残留している特定ガスで当該レーザー光が吸光される吸光度に基づいてガス濃度を測定するように構成されている。当該吸光度は、レーザー発生部とレーザー受光部間の光路上に存在する特定ガスの分子がレーザー光の特定スペクトルを吸収する割合に基づくものであるから、光路上に存在する分子に特定スペクトルを多く吸収させると測定精度を向上させることができることが知られている。この特定スペクトルをより多く吸収させる方法が、光路長を長くするか、又は同一光路上で照射時間を長くすることである。
しかし、上記のガス濃度測定方法では、包装機上のスペースが限られた位置に設けられたガスパージ室では、長い光路長を確保することが困難であるうえ、レーザー発生部とレーザー受光部がガスパージ室内の所定の位置に固定されているため、通過するピロー包装袋に対してレーザー光を瞬間的に照射するのみであり、同一光路上での照射時間を長く確保することができないという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、製品検査工程を高速化するとともに、検査精度を向上させたレーザー式ガス濃度測定装置を提供することである。
請求項1に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、ガス置換されて密封された包装袋又は包装容器或いはこれらに類する包装体類が載置されるコンベヤからなる搬送経路を備え、当該包装体類を所定の搬送速度で搬送する搬送装置と、
特定波長のレーザー光を射出するレーザー発生部と、前記レーザー光を受光するレーザー受光部とから構成されたレーザー式ガス濃度測定装置であって、
前記搬送経路の途中に、所定の幅の隙間を挟んで並設された第1ベルトコンベヤと第2ベルトコンベヤから構成された二連ベルトコンベヤを設け、
前記搬送経路上を搬送されている前記包装体類が、前記二連ベルトコンベヤ上に載置されたとき、
前記レーザー発生部から射出された前記レーザー光が、前記包装体類及び前記隙間を透過して、前記レーザー受光部で受光されるようにして、
当該包装体類の透過前後で変化する前記特定波長の吸収スペクトルに基づいて前記包装体類内に残留している特定ガスのガス濃度を測定することを特徴とする。
特定波長のレーザー光を射出するレーザー発生部と、前記レーザー光を受光するレーザー受光部とから構成されたレーザー式ガス濃度測定装置であって、
前記搬送経路の途中に、所定の幅の隙間を挟んで並設された第1ベルトコンベヤと第2ベルトコンベヤから構成された二連ベルトコンベヤを設け、
前記搬送経路上を搬送されている前記包装体類が、前記二連ベルトコンベヤ上に載置されたとき、
前記レーザー発生部から射出された前記レーザー光が、前記包装体類及び前記隙間を透過して、前記レーザー受光部で受光されるようにして、
当該包装体類の透過前後で変化する前記特定波長の吸収スペクトルに基づいて前記包装体類内に残留している特定ガスのガス濃度を測定することを特徴とする。
請求項2に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項1に記載の発明において、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記隙間を挟んで上下方向に対向配置されたことを特徴とする。
請求項3に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項2に記載の発明において、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記搬送速度と同期する移動速度で前記二連ベルトコンベヤの始端から終端に向かって前記搬送経路に対して平行移動する移動経路を設け、
当該移動経路に沿って、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、移動しているとき、
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類に設けた測定ポイントに対して相対的に停止すると共に、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類内の前記ガス濃度を測定するようにしたことを特徴とする。
当該移動経路に沿って、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、移動しているとき、
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類に設けた測定ポイントに対して相対的に停止すると共に、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類内の前記ガス濃度を測定するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項3に記載の発明において、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記二連ベルトコンベヤの終端に到達したとき、
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部の双方またはいずれか一方が、反隙間側の上下方向に沿って略コの字状を描く軌跡で前記終端から前記始端へ向かって帰還する帰還経路を設けたことを特徴する。
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部の双方またはいずれか一方が、反隙間側の上下方向に沿って略コの字状を描く軌跡で前記終端から前記始端へ向かって帰還する帰還経路を設けたことを特徴する。
請求項5に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項1に記載の発明において、前記隙間に主反射鏡を配置し、
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする。
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする。
請求項6に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項5に記載の発明において、前記レーザー発生部から射出された前記レーザー光が、前記主反射鏡で反射して、同一光路上を辿って前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする。
請求項7に記載のレーザー式ガス濃度測定装置は、請求項5に記載の発明において、前記主反射鏡に対し、前記包装体類を挟んで平行に相対する副反射鏡を対向配置して、
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡と前記副反射鏡間で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする。
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡と前記副反射鏡間で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする。
本発明に係るレーザー式ガス濃度測定装置によれば、搬送装置が有するコンベヤからなる搬送経路の途中に、所定幅の隙間を挟んで並設された第1ベルトコンベヤと第2ベルトコンベヤを備えた二連ベルトコンベヤを設けた。そして、レーザー発生部から射出されたレーザー光が、包装体類と隙間を透過してレーザー受光部で受光されるように、レーザー発生部とレーザー受光部を配置して、包装体類が二連ベルトコンベヤ上を搬送されているときにガス濃度を測定するようにした。そして好ましくは、隙間を挟んでレーザー発生部とレーザー受光部を上下に対向配置した。
ここで、二連ベルトコンベヤの上流側のコンベヤを上流コンベヤ、下流側のコンベヤを下流コンベヤとすると、コンベヤ上を連続的に搬送している包装体類を順次測定する場合は、搬送速度を高速化するとそれに合わせて測定時間も短縮されてしまうが、上流コンベヤと下流コンベヤの間を切り離し、二連ベルトコンベヤ上で包装体類を一時的に停止させて一つずつ測定し、次の包装体類と入れ替えるように構成した場合は、搬送速度を高速化した場合であっても、所定の測定時間を容易に確保することができる。
これによって、ガス濃度を測定するときに、包装体類を順次入れ替えて測定することができるので、製品検査工程を高速化することができる。
ここで、二連ベルトコンベヤの上流側のコンベヤを上流コンベヤ、下流側のコンベヤを下流コンベヤとすると、コンベヤ上を連続的に搬送している包装体類を順次測定する場合は、搬送速度を高速化するとそれに合わせて測定時間も短縮されてしまうが、上流コンベヤと下流コンベヤの間を切り離し、二連ベルトコンベヤ上で包装体類を一時的に停止させて一つずつ測定し、次の包装体類と入れ替えるように構成した場合は、搬送速度を高速化した場合であっても、所定の測定時間を容易に確保することができる。
これによって、ガス濃度を測定するときに、包装体類を順次入れ替えて測定することができるので、製品検査工程を高速化することができる。
また好ましくは、当該レーザー発生部とレーザー受光部が、二連ベルトコンベヤの始端から終端に向かって搬送される包装体類と同期する移動速度で移動するようにした。このとき、包装袋体類の所定の位置に設けた測定ポイントに対して、レーザー発生部とレーザー受光部が相対的に停止するようにしてガス濃度を測定するようにした。
これによって、レーザー光の照射時間を延ばすことができるので、製品検査工程を高速化するとともに、その検査精度を向上させることができる。
これによって、レーザー光の照射時間を延ばすことができるので、製品検査工程を高速化するとともに、その検査精度を向上させることができる。
さらに好ましくは、隙間に主反射鏡を設け、レーザー発生部から射出されたレーザー光が反射してレーザー受光部で受光され、若しくは主反射鏡と平行に副反射鏡を対向配置して、レーザー発生部から射出されたレーザー光が主副反射鏡間で反射を繰りかえしてレーザー受光部で受光されるようにした。
これによって、レーザー光の光路長を延ばすことができるので、製品検査工程を高速化するとともに、その検査精度を向上させることができる。
これによって、レーザー光の光路長を延ばすことができるので、製品検査工程を高速化するとともに、その検査精度を向上させることができる。
本発明に係るレーザー式ガス濃度測定装置の実施例を添付した図面にしたがって説明する。図1は、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置の構成の概略を示した斜視図であり、図2は、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置の構成の概略を示した側面図である。
レーザー式ガス濃度測定装置10は、図1及び図2に示すように、包装体類を所定の搬送速度で搬送経路上を搬送する搬送装置11と、特定波長のレーザー光を射出するレーザー発生部12と、前記レーザー光を受光するレーザー受光部13とを有している。
包装体類は、包装袋又は包装容器或いはこれらに類している被包装物を包装可能なものであって、本実施例においては、ピロー包装袋Bをもって例示しているがこれに限定されるものでは無く、たとえば、袋状の包材のほか、カップ、トレー等であっても良い。
ピロー包装袋Bとは、図1に示すように、所定のフィルムを丸めて重ね合わせた端部をシールして筒体状に形成し、被包装物を収納して、開口端をシールして形成した包装袋である。本実施例では、図1に示すように、当該ピロー包装袋Bを一つずつ分離して搬送装置上で搬送しているが、これに限定されるものでは無く、ピロー包装袋Bが二以上連接形成された連包状のピロー包装袋であっても良い。
ピロー包装袋Bを構成するフィルムは、たとえば、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるものが好ましい。ここで、フィルムに対するレーザー光の透過率が、0.00001%以上、100%未満であれば、ピロー包装袋Bが着色されている場合であってもレーザー光が透過するので、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10は有効である。
本実施例に係るピロー包装袋Bは、図2に示すように、レーザー光が透過可能な測定ポイントP0,P0を有している。また、ピロー包装袋Bが着色され、レーザー光が透過困困難であるような場合であっても、当該測定ポイントP0,P0にレーザー光が透過可能な窓部を設けてあれば良い。
測定ポイントP0,P0におけるピロー包装袋内の光路は、後述するように、被包装物がレーザー光の妨げにならない空間であることが好ましい。これによって、被包装物がレーザー光を吸収し、また散乱させて測定誤差が生じることを防止することができる。
包装体類は、包装袋又は包装容器或いはこれらに類している被包装物を包装可能なものであって、本実施例においては、ピロー包装袋Bをもって例示しているがこれに限定されるものでは無く、たとえば、袋状の包材のほか、カップ、トレー等であっても良い。
ピロー包装袋Bとは、図1に示すように、所定のフィルムを丸めて重ね合わせた端部をシールして筒体状に形成し、被包装物を収納して、開口端をシールして形成した包装袋である。本実施例では、図1に示すように、当該ピロー包装袋Bを一つずつ分離して搬送装置上で搬送しているが、これに限定されるものでは無く、ピロー包装袋Bが二以上連接形成された連包状のピロー包装袋であっても良い。
ピロー包装袋Bを構成するフィルムは、たとえば、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるものが好ましい。ここで、フィルムに対するレーザー光の透過率が、0.00001%以上、100%未満であれば、ピロー包装袋Bが着色されている場合であってもレーザー光が透過するので、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10は有効である。
本実施例に係るピロー包装袋Bは、図2に示すように、レーザー光が透過可能な測定ポイントP0,P0を有している。また、ピロー包装袋Bが着色され、レーザー光が透過困困難であるような場合であっても、当該測定ポイントP0,P0にレーザー光が透過可能な窓部を設けてあれば良い。
測定ポイントP0,P0におけるピロー包装袋内の光路は、後述するように、被包装物がレーザー光の妨げにならない空間であることが好ましい。これによって、被包装物がレーザー光を吸収し、また散乱させて測定誤差が生じることを防止することができる。
搬送装置11は、図1及び図2に示すように、二連ベルトコンベヤ14と、二連ベルトコンベヤ14を挟んで図1の矢印Aで示したピロー包装袋Bの進行方向に沿った上流側に配置した上流コンベヤ50と、下流側に配置した下流コンベヤ51とから構成された搬送経路を有している。当該搬送経路上をピロー包装袋Bが搬送される速度を搬送速度とする。
二連ベルトコンベヤ14は、所定幅の隙間15を挟んで並設された第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bを備えている。第1ベルトコンベヤ16aは、ベルト17a、当該ベルト17aを回す主ロータ18と、当該主ロータ18の回転にベルト17aを介して従動する従ロータ19を有している。第2ベルトコンベヤ16bもまた同様に構成されている。主ロータ18は、たとえば、サーボモータ(図示略)によって回動可能に構成されている。これによって、主ロータ18が所定の回転速度で回転したとき、ベルト17a,17bが所定の速度で移動して、当該ベルト17a,17b上に載置されたピロー包装袋Bが搬送される。
隙間15の幅は、少なくともレーザー光が透過可能な幅から、ピロー包装袋Bが落下しない幅の間で任意に設定可能である。
第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bの主ロータ18は、互いに同期して、同一な回転速度で回転するように構成されている。これによって、隙間15を挟んだ両ベルト17a,17bが同期して移動し、所定の搬送速度でピロー包装袋Bを搬送することができる。
また、第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bの主ロータ18は、それぞれ正逆回転可能なサーボモータに接続されていることから、ベルト17a,17bもまたそれぞれ正逆方向へ移動させることができる。すなわち、第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bを互いに独立して、たとえば、第1ベルトコンベヤ16aのベルト17aを正方向へ、第2ベルトコンベヤ16bのベルト17bを逆方向へ移動させたとき、ベルト17a,17b上に載置されたピロー包装袋Bの姿勢を補正することができるようにしても良い。このとき、たとえば、二連ベルトコンベヤ14を挟み込むように構成したガイドプレートと合わせて用いることによって、レーザー光を投射しやすいようにピロー包装袋Bの姿勢を補正することができる。
このように、完成したピロー包装袋Bをコンベヤで搬出する搬出経路の途中に二連ベルトコンベヤ14を配置した。そのため、ピロー包装袋Bが縦方向に連なって形成される縦型ピロー包装機、或いはピロー包装袋Bが横方向に連なって搬出される横型ピロー包装機のいずれにも本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10を適用することができる。
二連ベルトコンベヤ14は、所定幅の隙間15を挟んで並設された第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bを備えている。第1ベルトコンベヤ16aは、ベルト17a、当該ベルト17aを回す主ロータ18と、当該主ロータ18の回転にベルト17aを介して従動する従ロータ19を有している。第2ベルトコンベヤ16bもまた同様に構成されている。主ロータ18は、たとえば、サーボモータ(図示略)によって回動可能に構成されている。これによって、主ロータ18が所定の回転速度で回転したとき、ベルト17a,17bが所定の速度で移動して、当該ベルト17a,17b上に載置されたピロー包装袋Bが搬送される。
隙間15の幅は、少なくともレーザー光が透過可能な幅から、ピロー包装袋Bが落下しない幅の間で任意に設定可能である。
第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bの主ロータ18は、互いに同期して、同一な回転速度で回転するように構成されている。これによって、隙間15を挟んだ両ベルト17a,17bが同期して移動し、所定の搬送速度でピロー包装袋Bを搬送することができる。
また、第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bの主ロータ18は、それぞれ正逆回転可能なサーボモータに接続されていることから、ベルト17a,17bもまたそれぞれ正逆方向へ移動させることができる。すなわち、第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bを互いに独立して、たとえば、第1ベルトコンベヤ16aのベルト17aを正方向へ、第2ベルトコンベヤ16bのベルト17bを逆方向へ移動させたとき、ベルト17a,17b上に載置されたピロー包装袋Bの姿勢を補正することができるようにしても良い。このとき、たとえば、二連ベルトコンベヤ14を挟み込むように構成したガイドプレートと合わせて用いることによって、レーザー光を投射しやすいようにピロー包装袋Bの姿勢を補正することができる。
このように、完成したピロー包装袋Bをコンベヤで搬出する搬出経路の途中に二連ベルトコンベヤ14を配置した。そのため、ピロー包装袋Bが縦方向に連なって形成される縦型ピロー包装機、或いはピロー包装袋Bが横方向に連なって搬出される横型ピロー包装機のいずれにも本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10を適用することができる。
レーザー発生部12は、図3に示すように、レーザー光源20と、当該光源20から射出するレーザー光の波長を特定の波長に設定し、所定の光強度に調整する制御部21とを有している。
レーザー光源20は、波長が可変可能なダイオードからなる半導体レーザー素子を備え、近赤外領域のレーザー光を射出可能に形成されている。本実施例に係る半導体レーザー素子は、DFB(Distributed Feed Back:分布帰還形)レーザーと呼ばれる高出力の半導体レーザー素子である。
制御部21は、半導体レーザー素子から射出されるレーザー光の波長を測定対象の特定ガス固有の特定波長に調整して、レーザー光が所定の入射光強度で射出されるように増幅する制御を行うように構成されている。また制御部21は、計測部23に対して、射出する入射光強度に係る入射光信号を出力するように構成されている。
ここで、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10が測定する特定ガスは、酸素ガス(O2)である。当該酸素ガス固有の吸収波長帯は760nm帯であり、当該吸収波長帯に含まれる複数の吸収スペクトルのうち、一の吸収スペクトルに係る特定波長がレーザー光の出力波長として選択される。本実施例では、酸化により被包装物を劣化させるおそれがある酸素ガスを検出するように構成したが、これに限定されるものでは無く、検出対象のガスを特定する吸収波長帯に係る吸収スペクトルは任意に設定することができるように構成されている。
レーザー光源20は、波長が可変可能なダイオードからなる半導体レーザー素子を備え、近赤外領域のレーザー光を射出可能に形成されている。本実施例に係る半導体レーザー素子は、DFB(Distributed Feed Back:分布帰還形)レーザーと呼ばれる高出力の半導体レーザー素子である。
制御部21は、半導体レーザー素子から射出されるレーザー光の波長を測定対象の特定ガス固有の特定波長に調整して、レーザー光が所定の入射光強度で射出されるように増幅する制御を行うように構成されている。また制御部21は、計測部23に対して、射出する入射光強度に係る入射光信号を出力するように構成されている。
ここで、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10が測定する特定ガスは、酸素ガス(O2)である。当該酸素ガス固有の吸収波長帯は760nm帯であり、当該吸収波長帯に含まれる複数の吸収スペクトルのうち、一の吸収スペクトルに係る特定波長がレーザー光の出力波長として選択される。本実施例では、酸化により被包装物を劣化させるおそれがある酸素ガスを検出するように構成したが、これに限定されるものでは無く、検出対象のガスを特定する吸収波長帯に係る吸収スペクトルは任意に設定することができるように構成されている。
レーザー受光部13は、図3に示すように、ピロー包装袋Bを透過して減衰したレーザー光を受光する受光センサ22と、当該受光センサからの受光信号に基づいて、ガス濃度を計測する計測部23とを有している。
受光センサ22は、ピロー包装袋を透過したレーザー光の透過光強度を電気的な透過光信号に変換する素子、たとえば、フォトダイオードからなる。これによって、ピロー包装袋B内を透過して減衰したレーザー光の透過光強度を電気的に処理することができる。
計測部23は、透過光強度に係る透過光信号と、レーザー発生部12の制御部21から出力されたレーザー光の入射光強度に係る入射光信号に基づいて透過率を計算し、当該透過率に基づいてレーザー光の特定ガスによる吸光度を求め、当該吸光度に基づいてピロー包装袋B内の特定ガスのガス濃度を計測するように構成されている。
受光センサ22は、ピロー包装袋を透過したレーザー光の透過光強度を電気的な透過光信号に変換する素子、たとえば、フォトダイオードからなる。これによって、ピロー包装袋B内を透過して減衰したレーザー光の透過光強度を電気的に処理することができる。
計測部23は、透過光強度に係る透過光信号と、レーザー発生部12の制御部21から出力されたレーザー光の入射光強度に係る入射光信号に基づいて透過率を計算し、当該透過率に基づいてレーザー光の特定ガスによる吸光度を求め、当該吸光度に基づいてピロー包装袋B内の特定ガスのガス濃度を計測するように構成されている。
レーザー発生部12とレーザー受光部13間でレーザー光が通る経路を光路Cとし、その長さを光路長Lとする。光路C上には、大気雰囲気とピロー包装袋Bがある。
ここで、特定ガスは、大気雰囲気に存在すると共にピロー包装袋B内に残留している。当該特定ガスはレーザー光を構成する特定波長に係る所定の吸収スペクトルをその光路C上で吸光する。そのため、レーザー光は、光路C上で特定ガスに吸収されて減衰する。そして、光路C上で減衰されたレーザー光が受光センサ22で受光される。
計測部23は、制御部21から取得した減衰前の光強度と透過して減衰した透過光強度から、透過率を求めるように構成されている。計測部23は、求めた透過率から光路C上でどれだけ特定ガスが吸収スペクトルを吸収したかを示す吸光度を求めるように構成されている。そして、計測部23は、求めた吸光度に基づいて、光路C上における特定ガスの総濃度を算出して、当該総濃度から、大気雰囲気中に略一定の濃度で存在している特定ガスの濃度による影響を除いて、ピロー包装袋B内に残留している特定ガスの濃度を測定するように構成されている。
測定された残留特定ガスの濃度が所定の閾値以上であった場合、特定ガス、本実施例では酸素ガスが許容される濃度以上でピロー包装袋B内に残留しているとして、ピロー包装袋Bで被包装物を包装して製造した袋製品は不良品と判定され搬送経路外へ排出される。
上記のように、レーザー式ガス濃度測定装置10は、光路C上で特定ガスによって吸光され減衰したレーザー光の減衰の度合いによって特定ガスのガス濃度を測定している。
そのため、第一に光路長Lが一定の場合、測定時間を長くすることによって、測定精度を向上させることができる。
第二に光路長Lを長く確保し、レーザー光の減衰度を大きくすることによって、測定精度を向上させることができる。ここで、光路長Lが一定であり、かつ、当該光路長Lが短い場合には、測定時間を長く確保して、当該測定時間中にレーザー発生部12から射出したレーザー光を1回又は2回以上の複数回反射させてレーザー受光部13で受光させることによって見かけ上の光路長Lを長くするようにしても良い。
第三にレーザー光を複数回射出し、複数の測定値を得ることによって、測定精度を向上させることができる。これは、光路長Lを一定に保持すると共に測定時間を長く確保して、当該測定時間中にレーザー発生部12からレーザー光を複数回射出した測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正することによって可能となる。
上記のいずれの場合であっても、測定精度を向上させるためには測定時間を長く確保すること、測定時間中は光路長Lを長く、一定に保持することが重要である。
ここで、特定ガスは、大気雰囲気に存在すると共にピロー包装袋B内に残留している。当該特定ガスはレーザー光を構成する特定波長に係る所定の吸収スペクトルをその光路C上で吸光する。そのため、レーザー光は、光路C上で特定ガスに吸収されて減衰する。そして、光路C上で減衰されたレーザー光が受光センサ22で受光される。
計測部23は、制御部21から取得した減衰前の光強度と透過して減衰した透過光強度から、透過率を求めるように構成されている。計測部23は、求めた透過率から光路C上でどれだけ特定ガスが吸収スペクトルを吸収したかを示す吸光度を求めるように構成されている。そして、計測部23は、求めた吸光度に基づいて、光路C上における特定ガスの総濃度を算出して、当該総濃度から、大気雰囲気中に略一定の濃度で存在している特定ガスの濃度による影響を除いて、ピロー包装袋B内に残留している特定ガスの濃度を測定するように構成されている。
測定された残留特定ガスの濃度が所定の閾値以上であった場合、特定ガス、本実施例では酸素ガスが許容される濃度以上でピロー包装袋B内に残留しているとして、ピロー包装袋Bで被包装物を包装して製造した袋製品は不良品と判定され搬送経路外へ排出される。
上記のように、レーザー式ガス濃度測定装置10は、光路C上で特定ガスによって吸光され減衰したレーザー光の減衰の度合いによって特定ガスのガス濃度を測定している。
そのため、第一に光路長Lが一定の場合、測定時間を長くすることによって、測定精度を向上させることができる。
第二に光路長Lを長く確保し、レーザー光の減衰度を大きくすることによって、測定精度を向上させることができる。ここで、光路長Lが一定であり、かつ、当該光路長Lが短い場合には、測定時間を長く確保して、当該測定時間中にレーザー発生部12から射出したレーザー光を1回又は2回以上の複数回反射させてレーザー受光部13で受光させることによって見かけ上の光路長Lを長くするようにしても良い。
第三にレーザー光を複数回射出し、複数の測定値を得ることによって、測定精度を向上させることができる。これは、光路長Lを一定に保持すると共に測定時間を長く確保して、当該測定時間中にレーザー発生部12からレーザー光を複数回射出した測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正することによって可能となる。
上記のいずれの場合であっても、測定精度を向上させるためには測定時間を長く確保すること、測定時間中は光路長Lを長く、一定に保持することが重要である。
上記の原理で動作する本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10は、搬送装置11の隙間15に対して、図1及び図3に示すように、レーザー発生部12とレーザー受光部13を搬送装置11のベルト17a,17bの上面側を挟んで上下方向に対向配置して構成される。すなわち、ピロー包装袋Bが、上流コンベヤ50から搬送装置11のベルト17a,17b上へ移り、レーザー発生部12とレーザー受光部13との間へ移動してきたとき、レーザー光はピロー包装袋Bと隙間15を透過するように構成されている。
上記の構成を有するレーザー式ガス濃度測定装置10を用いたピロー包装袋Bの製品検査工程を、図1及び図2にしたがって説明する。
所定のピロー型包装機で被包装物を包装し、密封されて製造されるピロー包装袋Bは、当該包装機から搬出され、上流コンベヤ50に載せられて搬送される。なお、図1及び図3では、一つずつに分割されたピロー包装袋Bを図示しているが、これに限定されるものでは無く、当該ピロー包装袋Bが複数個連なって連包状に形成されたピロー包装袋Bであっても良い。
所定のピロー型包装機で被包装物を包装し、密封されて製造されるピロー包装袋Bは、当該包装機から搬出され、上流コンベヤ50に載せられて搬送される。なお、図1及び図3では、一つずつに分割されたピロー包装袋Bを図示しているが、これに限定されるものでは無く、当該ピロー包装袋Bが複数個連なって連包状に形成されたピロー包装袋Bであっても良い。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを始端14aから二連ベルトコンベヤ14の搬送経路に載せて、そのまま図1、図2中の矢印Aの方向に沿ってピロー包装袋Bを移動させて、当該ピロー包装袋に設けた測定ポイントP0,P0がレーザー発生部12とレーザー受光部13に対向する位置まで移動させる処理を行う工程である。なお、このときベルト17a,17bを相対的に逆方向へ回してピロー包装袋Bの向きを補正するようにしても良い。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、ピロー包装袋Bに対してレーザー発生部12からレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定の原理については上記の通りであるから説明を省略する。なお、このとき二連ベルトコンベヤ14を一時停止させず、瞬時にレーザー光を照射して測定するようにしても良い。また、一時停止中にガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。またこのとき、測定を行った先のピロー包装袋Bが搬出されると同時に、次に測定を行う後のピロー包装袋Bが上流コンベヤ50から搬入され、上記の移動工程に係る処理が行われる。このようにして連続してピロー包装袋Bを測定することができる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを始端14aから二連ベルトコンベヤ14の搬送経路に載せて、そのまま図1、図2中の矢印Aの方向に沿ってピロー包装袋Bを移動させて、当該ピロー包装袋に設けた測定ポイントP0,P0がレーザー発生部12とレーザー受光部13に対向する位置まで移動させる処理を行う工程である。なお、このときベルト17a,17bを相対的に逆方向へ回してピロー包装袋Bの向きを補正するようにしても良い。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、ピロー包装袋Bに対してレーザー発生部12からレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定の原理については上記の通りであるから説明を省略する。なお、このとき二連ベルトコンベヤ14を一時停止させず、瞬時にレーザー光を照射して測定するようにしても良い。また、一時停止中にガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。またこのとき、測定を行った先のピロー包装袋Bが搬出されると同時に、次に測定を行う後のピロー包装袋Bが上流コンベヤ50から搬入され、上記の移動工程に係る処理が行われる。このようにして連続してピロー包装袋Bを測定することができる。
本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10によれば、第1ベルトコンベヤ16aと第2ベルトコンベヤ16bを並設して構成された二連ベルトコンベヤ14のベルト17a,17bに挟まれた隙間15内にレーザー受光部13を配置して装置を構成するようにした。これによって、測定する空間を確保したうえで、装置自体をコンパクトにすることができる。
また、上流コンベヤ50、下流コンベヤ55と搬送装置11を切り離し、当該搬送装置11によって、搬出工程と移動工程を同時に行うようにした。これによって、ベルトコンベヤを一定の速度で動作させて、当該ベルトコンベヤのベルト上で一つずつ順次測定するよりも、ガス濃度測定を行うよりも、次の測定へ素早く取り掛かることができるので、製品検査工程を高速化することができる。
また、上流コンベヤ50、下流コンベヤ55と搬送装置11を切り離し、当該搬送装置11によって、搬出工程と移動工程を同時に行うようにした。これによって、ベルトコンベヤを一定の速度で動作させて、当該ベルトコンベヤのベルト上で一つずつ順次測定するよりも、ガス濃度測定を行うよりも、次の測定へ素早く取り掛かることができるので、製品検査工程を高速化することができる。
次いで、他の実施例を添付した図面にしたがって説明する。図4及び図5は本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Aの構成の概略を示した説明図である。
第1実施例に記載したレーザー式ガス濃度測定装置10と、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Aの構成上の相違点は、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aである。
図4に示すように、隙間15を挟んで上下方向に対向配置されたレーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aは、搬送経路に沿って形成された移動経路30に沿って、当該移動経路30の始端30aから終端30bに向かって、二連ベルトコンベヤ14の搬送速度と同期した所定の移動速度で移動可能に構成されている。
これによって、移動速度が二連ベルトコンベヤ14の搬送速度と同期しているとき、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aは、ピロー包装袋Bに対して相対的に停止する。このとき測定ポイントP0,P0に対してレーザー光を射出した場合、二連ベルトコンベヤ14の始端14aから終端14bに亘って連続してガス濃度測定を行うことができる。
図4に示すように、隙間15を挟んで上下方向に対向配置されたレーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aは、搬送経路に沿って形成された移動経路30に沿って、当該移動経路30の始端30aから終端30bに向かって、二連ベルトコンベヤ14の搬送速度と同期した所定の移動速度で移動可能に構成されている。
これによって、移動速度が二連ベルトコンベヤ14の搬送速度と同期しているとき、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aは、ピロー包装袋Bに対して相対的に停止する。このとき測定ポイントP0,P0に対してレーザー光を射出した場合、二連ベルトコンベヤ14の始端14aから終端14bに亘って連続してガス濃度測定を行うことができる。
レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aは、移動経路30の終端30bに到達したとき、続いて移動経路30の終端30bから始端30aへ帰還する帰還経路31を有している。
帰還経路31は、図5に示すように、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aの双方またはいずれか一方が、帰還経路31の始端31aから反隙間15側の上方又は下方へ移動し、移動経路30と平行で逆方向に進んで、帰還経路31の終端31bの上方又は下方へ至ったとき、隙間15側へ移動する、いわゆる略コの字を描くようにレーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aの双方またはいずれか一方が移動するゲートモーションで動作するように構成されている。これによって、測定後にベルト17a,17bから下流コンベヤ55へ排出されるピロー包装袋Bを避けることができ、また、二連ベルトコンベヤのベルト、主ロータ18、従ロータ19と干渉することを防止することができる。
なお、ピロー包装袋B又は主ロータ18、従ロータ19等と干渉しない構成であれば、帰還経路31を移動経路30の終端30bから始端30aへ直線的に辿る経路としても良い。
帰還経路31は、図5に示すように、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aの双方またはいずれか一方が、帰還経路31の始端31aから反隙間15側の上方又は下方へ移動し、移動経路30と平行で逆方向に進んで、帰還経路31の終端31bの上方又は下方へ至ったとき、隙間15側へ移動する、いわゆる略コの字を描くようにレーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aの双方またはいずれか一方が移動するゲートモーションで動作するように構成されている。これによって、測定後にベルト17a,17bから下流コンベヤ55へ排出されるピロー包装袋Bを避けることができ、また、二連ベルトコンベヤのベルト、主ロータ18、従ロータ19と干渉することを防止することができる。
なお、ピロー包装袋B又は主ロータ18、従ロータ19等と干渉しない構成であれば、帰還経路31を移動経路30の終端30bから始端30aへ直線的に辿る経路としても良い。
次に、上記の構成を有するレーザー式ガス濃度測定装置10Aを用いたピロー包装袋Bの製品検査工程を、図4及び図5にしたがって説明する。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる第1移動工程と第2移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
第1移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを、二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、図5に示すように、当該ピロー包装袋B前方に設けられた測定ポイントP0,P0が、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aに対向する位置まで移動させる処理を行う工程である。
続く第2移動工程は、測定工程と共に行われる。
測定工程は、ピロー包装袋Bに対してレーザー光を射出して当該ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する処理を行う工程である。当該測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
第2移動工程は、レーザー発生部12A及びレーザー受光部13Aと、ピロー包装袋Bを同じ速度で移動させる処理を行う工程である。搬送装置11がピロー包装袋Bを搬送する搬送速度に対して、レーザー発生部12A及びレーザー受光部13Aの移動速度を同期させて、同じ速度で移動させることによって、レーザー発生部12Aは測定ポイントP0,P0に対して相対的に停止して、当該測定ポイントP0,P0からズレることなくレーザー光を射出することができ、レーザー受光部13Aは測定ポイントP0,P0に対して相対的に停止して、当該測定ポイントP0,P0からズレることなくレーザー光を受光することができる。そのため、測定工程に係る測定時間を長く確保することができるので、検査精度を向上させることができる。
搬出工程は、ピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14のベルト17a,17b上から搬出する処理を行う工程である。このとき、搬出されるピロー包装袋Bに対して、レーザー発生部12Aが干渉するおそれがあるので、少なくとも当該レーザー発生部12Aは、移動経路30の終端30bから上昇して、帰還経路31の終端31bへ向かうゲートモーションを描くように帰還させる。これにより、搬出されるピロー包装袋Bとレーザー発生部12Aが干渉することを防止することができる。
また、本実施例に係る製品検査工程では、測定ポイントP0,P0を図5に示したようにピロー包装袋Bの前方に設定したが、これとは逆に後方側へ設定するようにしても良い。この場合は、第2移動工程と搬出工程を同時に行うことができるので、測定工程が終了したとき、測定対象のピロー包装袋Bは下流コンベヤ55へ既に搬出されている。この場合に、レーザー発生部12Aが帰還経路31に沿って上昇するタイミングで、次に測定するピロー包装袋Bの第1移動工程に係る処理が行われ、レーザー発生部12Aと二連ベルトコンベヤのベルト17a,17b上面の間に、次の測定対象であるピロー包装袋Bが送り込まれる。これにより測定位置へセットされるピロー包装袋Bとレーザー発生部12Aが干渉することを防止することができる。
いずれも二連ベルトコンベヤ14上のピロー包装袋Bがレーザー発生部12Aの移動を妨げるおそれがあるので、上記したように、図5に記載した例の場合、少なくともレーザー発生部12Aはゲートモーションで設定された帰還経路31に沿って移動経路30の始端30aまで移動することが好ましい。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる第1移動工程と第2移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
第1移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを、二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、図5に示すように、当該ピロー包装袋B前方に設けられた測定ポイントP0,P0が、レーザー発生部12Aとレーザー受光部13Aに対向する位置まで移動させる処理を行う工程である。
続く第2移動工程は、測定工程と共に行われる。
測定工程は、ピロー包装袋Bに対してレーザー光を射出して当該ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する処理を行う工程である。当該測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
第2移動工程は、レーザー発生部12A及びレーザー受光部13Aと、ピロー包装袋Bを同じ速度で移動させる処理を行う工程である。搬送装置11がピロー包装袋Bを搬送する搬送速度に対して、レーザー発生部12A及びレーザー受光部13Aの移動速度を同期させて、同じ速度で移動させることによって、レーザー発生部12Aは測定ポイントP0,P0に対して相対的に停止して、当該測定ポイントP0,P0からズレることなくレーザー光を射出することができ、レーザー受光部13Aは測定ポイントP0,P0に対して相対的に停止して、当該測定ポイントP0,P0からズレることなくレーザー光を受光することができる。そのため、測定工程に係る測定時間を長く確保することができるので、検査精度を向上させることができる。
搬出工程は、ピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14のベルト17a,17b上から搬出する処理を行う工程である。このとき、搬出されるピロー包装袋Bに対して、レーザー発生部12Aが干渉するおそれがあるので、少なくとも当該レーザー発生部12Aは、移動経路30の終端30bから上昇して、帰還経路31の終端31bへ向かうゲートモーションを描くように帰還させる。これにより、搬出されるピロー包装袋Bとレーザー発生部12Aが干渉することを防止することができる。
また、本実施例に係る製品検査工程では、測定ポイントP0,P0を図5に示したようにピロー包装袋Bの前方に設定したが、これとは逆に後方側へ設定するようにしても良い。この場合は、第2移動工程と搬出工程を同時に行うことができるので、測定工程が終了したとき、測定対象のピロー包装袋Bは下流コンベヤ55へ既に搬出されている。この場合に、レーザー発生部12Aが帰還経路31に沿って上昇するタイミングで、次に測定するピロー包装袋Bの第1移動工程に係る処理が行われ、レーザー発生部12Aと二連ベルトコンベヤのベルト17a,17b上面の間に、次の測定対象であるピロー包装袋Bが送り込まれる。これにより測定位置へセットされるピロー包装袋Bとレーザー発生部12Aが干渉することを防止することができる。
いずれも二連ベルトコンベヤ14上のピロー包装袋Bがレーザー発生部12Aの移動を妨げるおそれがあるので、上記したように、図5に記載した例の場合、少なくともレーザー発生部12Aはゲートモーションで設定された帰還経路31に沿って移動経路30の始端30aまで移動することが好ましい。
本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Aによれば、測定工程と第2移動工程を並行して行い、ピロー包装袋Bを移動させているときに当該ピロー包装袋B内のガス濃度を測定するようにした。これによって、測定時間を長く確保して検査精度を向上させるとともに、ピロー包装袋B一つ一つにかかる検査時間を短くすることができるので、製品検査工程を高速化することができる。
次いで、他の実施例を添付した図面にしたがって説明する。図6及び図7は本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Bの構成の概略を示した説明図である。
第1実施例に記載したレーザー式ガス濃度測定装置10と、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Bの構成上の相違点は、レーザー発生部12Bとレーザー受光部13Bに加えて、反射鏡35を有していることである。
図6及び図7に示すように、レーザー発生部12Bとレーザー受光部13Bが、隙間15上方に配置され、当該隙間15間でレーザー発生部12B及びレーザー受光部13Bと対向する位置に反射鏡35が配置されている。レーザー発生部12Bから射出されたレーザー光は、反射鏡35で反射して同一光路Cを往復し、さらに、レーザー発生部12B前に設置されたハーフミラー36でレーザー発生部12から射出されたレーザー光と分光されてレーザー受光部13Bへ入射するように構成されている。
レーザー光が同一光路Cを往復することによって、ピロー包装袋B内に特定ガスが残留している場合、光路長Lを長くしてレーザー光を大きく減衰させることができ、また同一光路Cを往復させていることから、反射した後、他の光路Cを辿るように構成するよりも特定ガス分子の偏りが少ないので、残留濃度をより一層正確に測定することができる。
なお、本実施例において、同一光路C上を往復するレーザー光を分光して、レーザー受光部13Bへ入射させるように構成したが、これに限定されるものでは無く、レーザー光を所定の入射角で反射鏡35へ入射させ、当該反射鏡35で一回反射して別個に設けたレーザー受光部13Bで受光させるようにしても良い。
その他の構成及び測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
図6及び図7に示すように、レーザー発生部12Bとレーザー受光部13Bが、隙間15上方に配置され、当該隙間15間でレーザー発生部12B及びレーザー受光部13Bと対向する位置に反射鏡35が配置されている。レーザー発生部12Bから射出されたレーザー光は、反射鏡35で反射して同一光路Cを往復し、さらに、レーザー発生部12B前に設置されたハーフミラー36でレーザー発生部12から射出されたレーザー光と分光されてレーザー受光部13Bへ入射するように構成されている。
レーザー光が同一光路Cを往復することによって、ピロー包装袋B内に特定ガスが残留している場合、光路長Lを長くしてレーザー光を大きく減衰させることができ、また同一光路Cを往復させていることから、反射した後、他の光路Cを辿るように構成するよりも特定ガス分子の偏りが少ないので、残留濃度をより一層正確に測定することができる。
なお、本実施例において、同一光路C上を往復するレーザー光を分光して、レーザー受光部13Bへ入射させるように構成したが、これに限定されるものでは無く、レーザー光を所定の入射角で反射鏡35へ入射させ、当該反射鏡35で一回反射して別個に設けたレーザー受光部13Bで受光させるようにしても良い。
その他の構成及び測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
次に、上記の構成を有するレーザー式ガス濃度測定装置10Bを用いたピロー包装袋Bの製品検査工程を図6及び図7にしたがって説明する。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、そのまま図中の矢印Aの方向に沿って測定ポイントP0,P0がレーザー発生部12B及びレーザー受光部13Bと、反射鏡35の間の位置まで移動させる処理を行う工程である。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、ピロー包装袋Bに対してレーザー発生部12Bからレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定の原理については上記の通りであるから説明を省略する。なお、このとき二連ベルトコンベヤ14を一時停止させず、瞬時にレーザー光を照射して測定するようにしても良い。また、一時停止中にガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、そのまま図中の矢印Aの方向に沿って測定ポイントP0,P0がレーザー発生部12B及びレーザー受光部13Bと、反射鏡35の間の位置まで移動させる処理を行う工程である。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、ピロー包装袋Bに対してレーザー発生部12Bからレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定の原理については上記の通りであるから説明を省略する。なお、このとき二連ベルトコンベヤ14を一時停止させず、瞬時にレーザー光を照射して測定するようにしても良い。また、一時停止中にガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。
本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Bによれば、レーザー発生部12Bとレーザー受光部13Bを同一側に配置して、反射鏡35で反射した反射光を分光してレーザー受光部13Bへ入射させる反射型として構成した。これによって、二連ベルトコンベヤ14の下側にスペースの余裕がないような場所であっても、本実施例に係る搬送装置11を設置してレーザー光によるガス濃度測定を行うことができる。
次いで、他の実施例を添付した図面にしたがって説明する。図8及び図9は本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Cの構成の概略を示した説明図である。
第1実施例に記載したレーザー式ガス濃度測定装置10と、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Cの構成上の相違点は、レーザー発生部12Cとレーザー受光部13Cに加えて、主反射鏡36と副反射鏡37を有していることである。
図8に示すように、レーザー発生部12Cが隙間15上方の二連ベルトコンベヤ14の始端14a側近傍に配置され、レーザー受光部13Cが二連ベルトコンベヤ14の終端14b側近傍に配置されている。また、隙間15には、図9に示すように、二連ベルトコンベヤ14の始端14a近傍から終端14b近傍まで短冊状の主反射鏡36が配置されている。そして、図9に示すように、レーザー発生部12とレーザー受光部13との間で、当該主反射鏡36と相対する位置に、短冊状の副反射鏡37が対向配置されている。これによって、レーザー発生部12から所定の角度で射出されたレーザー光は、主反射鏡36と副反射鏡37との間で複数回反射してレーザー受光部13へ入射するように構成されている。このように、レーザー光が主反射鏡36と副反射鏡37間で反射することによって、光路長を長く確保することができ、ピロー包装袋B内に特定ガスが残留している場合、レーザー光を大きく減衰させることができる。
なお、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Cで測定するピロー包装袋Bの測定ポイントP0,P0は、図9に示すように、レーザー光が複数回反射してピロー包装袋内を透過する光路Cに対応して設定されている。これによって、たとえば、第1実施例に係る図1に示した測定ポイントP0,P0のように、袋を構成する一方のフィルムと他方のフィルム間で相対するように設け、被包装物が無い空間を狙うことが困難である。そのため、ピロー包装袋B内をレーザー光が複数回反射することができるように、たとえば、ピロー包装袋Bの内部中央を長手方向に沿って通気性を持たせて区切ることによって、レーザー光が透過する空間を形成しておくことが好ましい。
その他の構成及び測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
図8に示すように、レーザー発生部12Cが隙間15上方の二連ベルトコンベヤ14の始端14a側近傍に配置され、レーザー受光部13Cが二連ベルトコンベヤ14の終端14b側近傍に配置されている。また、隙間15には、図9に示すように、二連ベルトコンベヤ14の始端14a近傍から終端14b近傍まで短冊状の主反射鏡36が配置されている。そして、図9に示すように、レーザー発生部12とレーザー受光部13との間で、当該主反射鏡36と相対する位置に、短冊状の副反射鏡37が対向配置されている。これによって、レーザー発生部12から所定の角度で射出されたレーザー光は、主反射鏡36と副反射鏡37との間で複数回反射してレーザー受光部13へ入射するように構成されている。このように、レーザー光が主反射鏡36と副反射鏡37間で反射することによって、光路長を長く確保することができ、ピロー包装袋B内に特定ガスが残留している場合、レーザー光を大きく減衰させることができる。
なお、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Cで測定するピロー包装袋Bの測定ポイントP0,P0は、図9に示すように、レーザー光が複数回反射してピロー包装袋内を透過する光路Cに対応して設定されている。これによって、たとえば、第1実施例に係る図1に示した測定ポイントP0,P0のように、袋を構成する一方のフィルムと他方のフィルム間で相対するように設け、被包装物が無い空間を狙うことが困難である。そのため、ピロー包装袋B内をレーザー光が複数回反射することができるように、たとえば、ピロー包装袋Bの内部中央を長手方向に沿って通気性を持たせて区切ることによって、レーザー光が透過する空間を形成しておくことが好ましい。
その他の構成及び測定方法については第1実施例と同じであるから説明を省略する。
次に、上記の構成を有するレーザー式ガス濃度測定装置10Cを用いたピロー包装袋の製品検査工程を図8及び図9にしたがって説明する。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、ピロー包装袋Bがベルト17a,17b上に載置されるように、そのまま図中の矢印Aの方向に沿って移動させる処理を行う工程である。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、副反射鏡37とベルト17a,17b間で、また好ましくは主反射鏡36も併せてピロー包装袋Bを挟み込み、主反射鏡36と副反射鏡37の反射鏡面をピロー包装機Bへ当接させてから、当該ピロー包装袋に対してレーザー発生部12Cからレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定方法については上記の通りであるから説明を省略する。なお、ガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。
製品検査工程では、測定位置にピロー包装袋Bを移動させる移動工程、ピロー包装袋B内のガス濃度を測定する測定工程、及び測定後のピロー包装袋Bを測定位置から搬出する搬出工程に係る処理が行われる。
移動工程は、上流コンベヤ50上を移動してきたピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の始端14aに載せて、ピロー包装袋Bがベルト17a,17b上に載置されるように、そのまま図中の矢印Aの方向に沿って移動させる処理を行う工程である。
測定工程は、二連ベルトコンベヤ14を一時停止させて、副反射鏡37とベルト17a,17b間で、また好ましくは主反射鏡36も併せてピロー包装袋Bを挟み込み、主反射鏡36と副反射鏡37の反射鏡面をピロー包装機Bへ当接させてから、当該ピロー包装袋に対してレーザー発生部12Cからレーザー光を射出し、ガス濃度測定に係る処理を行う工程である。ガス濃度測定方法については上記の通りであるから説明を省略する。なお、ガス濃度測定を行うとき、レーザー光を単射するのではなく、複数回射出して測定処理を複数回行い、得られた測定値から、測定平均値、測定偏差、測定誤差等を算出し、それらの値を実測値にフィードバックして測定値を補正するようにしても良い。
搬出工程は、測定工程後、サーボモータが主ロータ18を回転させて、素早くピロー包装袋Bを二連ベルトコンベヤ14の終端14bから下流コンベヤ55へ搬出する処理を行う工程である。
本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10Cによれば、搬送装置11の隙間15に主反射鏡36を設置し、ベルト17a,17b上に載置された測定対象のピロー包装袋Bを副反射鏡37で抑えつけて、ピロー包装袋Bを主反射鏡36と副反射鏡37で挟み込んで測定するようにした。これによって、光路長Lを長くすることができるので、測定精度を向上させることができる。
第1実施例から第4実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置10,10A,10B,10Cによれば、上流コンベヤ50と下流コンベヤ55の間に二連ベルトコンベヤ14を備えた搬送装置11を設け、ベルト17a,17b上でピロー包装袋B内の残留ガス濃度を測定するとき、ベルト17a,17b間に形成した隙間15を利用して、当該隙間15にレーザー受光部、反射鏡35、主反射鏡36を配置してレーザー光で測定するようにした。そして、ベルト17a,17b上へピロー包装袋Bを搬入し、また搬出するとき、先のピロー包装袋Bを搬出すると同時に次に測定するピロー包装袋Bを素早く搬入して入れ替えることができ、また停止と動作を周期的に素早く行うことで、ベルトコンベヤに載せたまま測定を行うよりも高速化することができる。
また、ピロー包装機で製造されたピロー包装袋に係る袋製品が搬出される途中にレーザー式ガス濃度測定装置を組み込むことができ、また、ピロー包装袋に限定されず、通常の包装袋、トレー或いはカップのような包装容器であっても、それら製品を搬出する搬出路の途中に設けることができることから、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置は汎用性に優れている。
また、ピロー包装機で製造されたピロー包装袋に係る袋製品が搬出される途中にレーザー式ガス濃度測定装置を組み込むことができ、また、ピロー包装袋に限定されず、通常の包装袋、トレー或いはカップのような包装容器であっても、それら製品を搬出する搬出路の途中に設けることができることから、本実施例に係るレーザー式ガス濃度測定装置は汎用性に優れている。
10,10A,10B,10C…レーザー式ガス濃度測定装置、
11…搬送装置、12,12A,12B,12C…レーザー発生部、13,13A,13B,13C…レーザー受光部、
14…二連ベルトコンベヤ、15…隙間、16a…第1ベルトコンベヤ、16b…第2ベルトコンベヤ、17a,17b…ベルト、18…主ロータ、19…従ロータ、
20…レーザー光源、21…制御部、22…受光センサ、23…計測部、
30…移動経路、31…帰還経路、
35…反射鏡、36…主反射鏡、37…副反射鏡、
50…上流コンベヤ、55…下流コンベヤ、
A…ピロー包装袋が搬送される方向、B…ピロー包装袋、C…光路、L…光路長、P0…測定ポイント
11…搬送装置、12,12A,12B,12C…レーザー発生部、13,13A,13B,13C…レーザー受光部、
14…二連ベルトコンベヤ、15…隙間、16a…第1ベルトコンベヤ、16b…第2ベルトコンベヤ、17a,17b…ベルト、18…主ロータ、19…従ロータ、
20…レーザー光源、21…制御部、22…受光センサ、23…計測部、
30…移動経路、31…帰還経路、
35…反射鏡、36…主反射鏡、37…副反射鏡、
50…上流コンベヤ、55…下流コンベヤ、
A…ピロー包装袋が搬送される方向、B…ピロー包装袋、C…光路、L…光路長、P0…測定ポイント
Claims (7)
- ガス置換されて密封された包装袋又は包装容器或いはこれらに類する包装体類が載置されるコンベヤからなる搬送経路を備え、当該包装体類を所定の搬送速度で搬送する搬送装置と、
特定波長のレーザー光を射出するレーザー発生部と、前記レーザー光を受光するレーザー受光部とから構成されたレーザー式ガス濃度測定装置であって、
前記搬送経路の途中に、所定の幅の隙間を挟んで並設された第1ベルトコンベヤと第2ベルトコンベヤから構成された二連ベルトコンベヤを設け、
前記搬送経路上を搬送されている前記包装体類が、前記二連ベルトコンベヤ上に載置されたとき、
前記レーザー発生部から射出された前記レーザー光が、前記包装体類及び前記隙間を透過して、前記レーザー受光部で受光されるようにして、
当該包装体類の透過前後で変化する前記特定波長の吸収スペクトルに基づいて前記包装体類内に残留している特定ガスのガス濃度を測定することを特徴とするレーザー式ガス濃度測定装置。 - 前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記隙間を挟んで上下方向に対向配置されたことを特徴とする請求項1に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。
- 前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記搬送速度と同期する移動速度で前記二連ベルトコンベヤの始端から終端に向かって前記搬送経路に対して平行移動する移動経路を設け、
当該移動経路に沿って、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、移動しているとき、
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類に設けた測定ポイントに対して相対的に停止すると共に、前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が前記包装体類内の前記ガス濃度を測定するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。 - 前記レーザー発生部と前記レーザー受光部が、前記二連ベルトコンベヤの終端に到達したとき、
前記レーザー発生部と前記レーザー受光部の双方またはいずれか一方が、反隙間側の上下方向に沿って略コの字状を描く軌跡で前記終端から前記始端へ向かって帰還する帰還経路を設けたことを特徴する請求項3に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。 - 前記隙間に主反射鏡を配置し、
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。 - 前記レーザー発生部から射出された前記レーザー光が、前記主反射鏡で反射して、同一光路上を辿って前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。
- 前記主反射鏡に対し、前記包装体類を挟んで平行に相対する副反射鏡を対向配置して、
前記レーザー発生部から射出した前記レーザー光が、前記主反射鏡と前記副反射鏡間で反射してから前記レーザー受光部で受光されるようにしたことを特徴とする請求項5に記載のレーザー式ガス濃度測定装置。
Priority Applications (1)
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JP2021115554A JP2023012103A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | レーザー式ガス濃度測定装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021115554A JP2023012103A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | レーザー式ガス濃度測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023012103A true JP2023012103A (ja) | 2023-01-25 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021115554A Pending JP2023012103A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | レーザー式ガス濃度測定装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023012103A (ja) |
-
2021
- 2021-07-13 JP JP2021115554A patent/JP2023012103A/ja active Pending
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Legal Events
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---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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