JP2023011666A - グリップを備える切断アセンブリを有する外科用器具 - Google Patents

グリップを備える切断アセンブリを有する外科用器具 Download PDF

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Cushen Patrick
カーティン,ダミアン・マイケル
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Stryker European Operations Holdings LLC
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Abstract

【課題】グリップを備える切断アセンブリを有する外科用器具を提供する。【解決手段】切断アセンブリ14は、駆動アセンブリ12によって回転されるように適合された内側チューブと、内側チューブを覆って配置された外側チューブ26とを有するチューブアセンブリ20を備える。内側および外側チューブの各々の開口は、患者の外科部位に作用されるように適合された切断窓22を画成することができる。グリップ40がチューブアセンブリに連結されている。グリップは、利用者の手によって係合されるように構成されている。外側チューブを回転させるための手動部材56が設けられる。手動部材は、グリップが、手の水かき部に係合された状態で、手の人差し指または親指で回転される。グリップのウエブ部分52は、手の掌に係合されずに手の水かき部に係合されるとよい。切断アセンブリを把持する方法も開示される。【選択図】図1A

Description

[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2016年3月24日に出願された米国仮特許出願第62/312,6
75号の優先権および全ての利得を主張するものであり、その開示内は、参照することに
よって、その全体がここに含まれるものとする。
[発明の分野]
本発明は、一般的に外科用器具に関し、さらに詳細には、グリップを備える切断アセン
ブリを有する外科用器具に関する。
周知のように、医療施術者は、外科手術の実施を支援するために外科用器具を用いると
有用であることに気付いてきている。外科用器具は、患者の外科部位に作用されるように
設計されている。施術者は、外科用器具を該器具が医療手術または外科手術を行う患者の
部位に位置決めすることができる。種々の外科処置を果たすために、内視鏡外科手術が日
常的に行われている。内視鏡手術では、患者に形成されたポータル(portal)と呼ばれる
小さい切開を介して、または患者の生体開口、例えば、副鼻腔手術における鼻腔を通して
、外科部位にアクセスされる。医療従事者が外科部位を観察できるようにする装置である
内視鏡が、ポータルまたは鼻腔の1つに挿入される。特定の外科処置を行うために用いら
れる外科用器具が、内視鏡と一緒にまたは他のポータルを通して挿入される。外科医は、
外科手術を遂行するために外科用器具をいかに操作するべきかを決定すべく、内視鏡を通
して外科部位を観察する。内視鏡手術を行う利点は、外科部位にアクセスするために周囲
組織を損傷する程度、従って、手術後の治癒に必要な期間の程度を最小限に抑えることに
ある。さらに、内視鏡外科手術中、患者の内部器官および組織の比較的わずかな部分しか
開放環境に露出されない。患者の体のこの最小露出によって、患者の器官および組織が感
染に晒される程度が低減されることになる。
内視鏡手術を行う能力は、特に内視鏡外科手術を行うように設計された電動式外科工具
の発展によって高められている。例えば、1つのこのような工具が、ESSxの商標の下
で本願の出願人から市販されている。この工具は、外科医の手に保持されるように設計さ
れた円筒状ハンドピースの形態にある。ハンドピース内に、モータが配置されている。ハ
ンドピースの前端は、切断アクセサリを離脱可能に保持するための連結アセンブルを備え
ている。これらのハンドピースに取り付けられる切断アクセサリの種類として、シェーバ
およびバーが挙げられる。モータおよび連結アセンブリと一体になっているのは、モータ
によって生じた回転動力を切断アクセサリに伝達するための機構である。多くの場合、ハ
ンドピースは、利用者にとって快適ではなく、多くの場合、切断アクセサリの切断窓の容
易な回転をもたらさない。前述の欠点の1つまたは複数を解消するように設計された外科
用器具が望まれている。
本開示の1つの例示的な実施形態によれば、切断アセンブリは、モータを有する駆動ア
センブリを備える外科用器具用のものである。切断アセンブリは、外科用器具の駆動アセ
ンブリに取外し可能に連結されるように構成されている。切断アセンブリは、遠位端と対
向する近位端との間に画定された長軸を有するチューブアセンブリを備えている。チュー
ブアセンブリの切断窓が遠位端に配置され、患者の外科部位に作用されるように適合され
ている。チューブアセンブリの内側チューブが、駆動アセンブリによって回転するように
適合されている。内側チューブは、内側チューブ開口を備えている。チューブアセンブリ
は、内側チューブを覆って配置された外側チューブをさらに備えている。外側チューブは
、外側チューブ開口を備えている。内側チューブおよび外側チューブは、チューブアセン
ブリの切断窓を画定している。切断アセンブリは、チューブアセンブリに連結されたグリ
ップを備えている。グリップは、利用者の手の一部によって係合されるように構成されて
いる。手動部材が外側チューブに連結されている。手動部材は、外側チューブ開口を長軸
を中心として回転させるために、利用者によって回転されるように適合されている。手動
部材は、グリップが手の水かき部によって係合された状態において、手の人差し指または
親指によって回転されるように適合されている。
本開示の他の例示的な実施形態によれば、切断アセンブリは、モータおよびモータに連
結されたハウジングを有する駆動アセンブリを備える外科用器具用のものである。切断ア
センブリは、外科用器具の駆動アセンブリに取外し可能に連結されるように構成されてい
る。切断アセンブリは、駆動アセンブリによって回転されるように適合された内側チュー
ブと、内側チューブを覆って配置された外側チューブとを有するチューブアセンブリを備
えている。グリップが、チューブアセンブルに連結されている。グリップは、手の一部に
係合されるように構成されている。グリップは、手の人差し指または第2の指によって係
合されるように適合されたフィンガー部分と、手の掌によって係合されず、手の水かき部
によって係合されるように適合されたウエブ部分と、を備えている。
利用者の手の少なくとも一部によって切断アセンブリを把持するための方法が提供され
る。切断アセンブリは、外側チューブ内に回転可能に配置された内側チューブを有するチ
ューブアセンブリと、チューブアセンブリに連結されたグリップであって、フィンガー部
分およびウエブ部分を備えるグリップと、チューブアセンブリの外側チューブに連結され
た手動部材とを備えている。グリップのフィンガー部分が、手の指に係合される。手動部
材が、手の該指、親指、または人差し指に係合される。グリップのウエブ部分が、手の親
指と人差し指との間に位置する水かき部に係合される。手の水かき部がウエブ部分に係合
され、手の指がフィンガー部分に係合された状態において、チューブアセンブリの外側チ
ューブを回転させるために、手動部材が、親指または人差し指によって移動される。モー
タを備える駆動アセンブリが準備されるとよく、該駆動アセンブリが切断アセンブリに取
外し可能に連結されるとよい。
本開示の例示的な実施形態による外科用器具の正面図である。 駆動アセンブリが想像線によって示される本開示の他の例示的な実施形態による外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリが取り外された図1の外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリが取り外された図1,2の外科用器具の右側正面図である。 図2の外科用器具の底面図である。 図2の外科用器具の左側正面図である。 近位端から見た図2の外科用器具の正面図である。 遠位端から見た図2の外科用器具の正面図である。 図2の外科用器具の上面図である。 図8の線9-9に沿った断面図である。 駆動部材が取り外された本開示の他の例示的な実施形態による外科用器具、および外科用器具の切断アセンブリに連結された追跡要素の斜視図である。 図10の外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリが取り外された本開示の他の例示的な実施形態による外科用器具の正面図である。 利用者の手との操作関係を示す図1Aの外科用器具の斜視図である。 利用者の手との操作関係を示す図1Aの外科用器具の正面図である。 図1Aの外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリが切断アセンブリから離脱されている図1Aの外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリのハウジングが想像線によって示される図1Aの外科用器具の斜視図である。 駆動アセンブリおよび切断アセンブリの一部が断面図で示される図1Aの外科用器具の正面図である。 図18の一部の拡大図である。 図18の切断アセンブリの一部の断面斜視図である。 切断アセンブリの接続ハブの斜視図である。 駆動アセンブリの斜視図である。 図22の駆動アセンブリの分解図である。 図22の駆動アセンブリの上面図である。 図24の線25-25に沿った断面図である。 駆動アセンブリの部分斜視図である。 図26Aの駆動アセンブリの一部の部分斜視図である。 切断アセンブリの部分断面斜視図である。 切断アセンブリの斜視図である。 図26の切断アセンブリの手動部材の斜視図である。 本開示の他の例示的な実施形態による切断アセンブリであって、真直チューブを備えるチューブアセンブリを有する切断アセンブリの正面断面図である。 本開示の他の例示的な実施形態による切断アセンブリであって、回転可能なエンドエフェクタを有する切断アセンブリの正面断面図である。 本開示の他の例示的な実施形態による切断アセンブリであって、グリップに対して手動回転されるように適合されたチューブアセンブリを有する切断アセンブリの一部の分解図である。 内側チューブおよび外側チューブを有するチューブアセンブリの断面図である。 内側チューブ、外側チューブ、およびカバーチューブを有するチューブアセンブリの断面図である。 チューブアセンブリの再配置を示す図30の外科用器具の部分図である。 外科用器具の切断窓の斜視図である。
図1を参照すると、(図示されない)患者の医療処置に用いるための本発明による外科
用器具10の一実施形態が示されている。図示されるように、外科用器具10は、12で
総称的に示される駆動アセンブリと、14で総称的に示される切断アセンブリとを備えて
いる。切断アセンブリ14は、駆動アセンブリ12に取外し可能に連結されている。駆動
アセンブリ12は、患者の外科部位から組織、骨、等を除去するために切断アセンブリ1
4の一部を回転させるために用いられるものである。外科用器具10は、利用者(図示せ
ず)、例えば、外科医によって操作されることを理解されたい。
図1に示されるように、駆動アセンブリ12は、軸方向に延在するハウジング15を備
えている。ハウジング15は、略円筒形状である。駆動アセンブリ12は、ハウジング1
5内に配置されたモータ16も備えている。モータ16は、切断アセンブリ14に連結さ
れた回転可能な駆動要素18(図17)を有している。モータ16は、電動式であっても
よいし、または空圧式であってもよい。一実施形態では、駆動要素18は、図16に示さ
れるように、切断アセンブリ14に取外し可能に連結されている。
一実施形態では、切断アセンブリ14は、モータを備えていなくてもよいことを理解さ
れたい。従って、切断アセンブリ14は、一回または多数回の使用後に廃棄可能となるよ
うに構成されているとよい。切断アセンブリ14がモータを備えないことによって、切断
アセンブリ14のコストが低減されることも理解されたい。
図1~9を参照すると、切断アセンブリ14は、20で総称的に示される複数のチュー
ブまたはチューブアセンブリを備えている。チューブアセンブリ20は、軸方向に延在し
、遠位端23に窓22、例えば、切断窓を有している。窓22は、患者の外科部位に作用
するように適合されている。チューブアセンブリ20は、遠位端23と近位端との間に画
定された長軸24を有している。一実施形態では、チューブアセンブリ20は、第1のチ
ューブまたは外側チューブ26と、第2のチューブまたは内側チューブ28とを備えてい
る。内側チューブ28は、駆動アセンブリ12、例えば、駆動要素18に取外し可能に連
結され、該駆動要素18によって回転されるように適合されている。駆動要素18による
内側チューブ28の回転は、外側チューブ26に対するものである。
内側チューブ28および外側チューブ26の各々は、略中空円筒状であり、略円状の断
面形状を有している。外側チューブ26は、内側チューブ28が外側チューブ26内に配
置されるように、内側チューブ28の直径よりも大きい直径を有している。換言すれば、
外側チューブ26は、内側チューブ28を覆って配置されている、内側チューブ28およ
び外側チューブ26は、近位端と遠位端との間で軸方向に延在している。一実施形態では
、内側チューブ28は、外側チューブ26の軸長よりも長い軸長を有しているとよく、こ
れによって、内側チューブ28が外側チューブ26内に配置された時、内側チューブ28
は、外側チューブ26の近位端を超えて延出することになる。他の実施形態では、外側チ
ューブ26は、図12に示されるように、その遠位端23の近くに曲げ部29を有してい
てもよい。曲げ部29は、外側チューブ26の遠位端23と近位端との間に配置されてる
一実施形態では、チューブアセンブリ20は、外側チューブ26の一部の周りに配置さ
れた非回転シースまたはカバーチューブ30をさらに備えていてもよい。カバーチューブ
30は、外側チューブ26の軸長よりも短い軸長を有している。カバーチューブ30は、
傾斜していてもよいし、真っ直ぐであってもよいし、柔軟性を有していてもよい。カバー
チューブ30は、任意選択的であることを理解されたい。加えて、カバーチューブ30は
、グリップ40に対して静止するようにグリップ40に連結されるとよいことを理解され
たい。さらに、切断アセンブリ14が窓を画定し、駆動アセンブリ12によって駆動可能
になっている限り、どのような適切なチューブ構成が利用されてもよいことを理解された
い。
内側チューブ28および/または外側チューブ26は、用途に応じて、ステンレス鋼の
ような金属材料または複合材料のような非金属材料から作製されている。カバーチューブ
30は、用途に応じて、金属材料から作製されていてもよいし、または複合材料のような
非金属材料から作製されていてもよい。チューブアセンブリ20を比較的小径かつ軽量に
するために、内側チューブ28および外側チューブ26のそれぞれの壁厚は、比較的薄く
、例えば、略0.1mmから略0.5mmの間にあることを理解されたい。患者の鼻腔ま
たは口腔の小さい開口内で動作し、かつ利用者の視界を遮らないようにするために、内側
チューブ28および外側チューブ26のそれぞれの直径は、比較的小さく、例えば、略2
.0mmから略5.0mmの間にあることを理解されたい。内側チューブ28および外側
チューブ26は、用途に応じて、より大きい規模のものであってもよいし、またはより小
さい規模のものであってもよいことをさらに理解されたい。
図8,9,34に示されるように、外側チューブ26は、外側孔または外側開口32を
備えており、内側チューブ28は、内側孔または内側開口34を備えている。外側開口3
2および内側開口34は、概して、チューブアセンブリ20の遠位端23またはそのいく
らか近位側に位置している。外側開口32および内側開口34は。切断窓22を画定して
おり、これによって、該窓22は、チューブアセンブリ20の遠位端23の近傍において
、チューブアセンブリ20の片側の壁を直径方向に貫通することになる。開口32,34
は、略細長形状を有しているが、どのような適切な形状を有していてもよい。外側開口3
2は、少なくとも1つの鋸刃、ナイフ刃、または切除刃36を備えているとよい。内側開
口34は、外側開口32と軸方向において真っ直ぐに並び、駆動アセンブリが内側チュー
ブ28を回転させた時に長軸24を中心として回転するように構成されている。内側開口
34は、少なくとも1つの鋸刃、ナイフ刃、または切除刃38を備えているとよい。鋸刃
36,38によって窓22による切断が可能になることを理解されたい。
切断アセンブリ14は、40で総称的に示されるグリップも備えている。グリップ40
は、利用者の手の少なくとも一部によって係合されるように適合されている。図14を参
照すれば、よく理解されるように、利用者の手Hは、親指THと、人差し指IFと、第2
の指SFと、掌Pと、親指THと人差し指IFとの間に位置する水かき部Wと、を備えて
いる。第2の指SFは、手Hの中指、薬指、および小指である。水かき部Wは、概して、
親指THと人差し指IFとの間の手Hの掌面の比較的小さい外側面部分として、特徴付け
られるとよい。代替的に、水かき部Wは、手Hの人差し指IFと中指との間から近位側に
延在する(図14に概略的に示される)想像線ILによってその内側に画定された(親指
THと人差し指IFとの間の)領域として特徴付けられてもよい。いくつかの特徴付けに
おいて、手Hの掌Pは、医学文献に一般的に示されるように、また図14に概略的に示さ
れるように、浅掌動脈弓の位置する面として特徴付けられるとよい。水かき部Wは、親指
THと人差し指IFとの間の浅掌動脈弓の外側に位置している。このような特徴付けと無
関係に、掌Pは、手Hの水かき部Wを含まず、いくつかの実施形態において、水かき部W
は、手Hの掌Pを含まないことを理解されたい。
グリップ40は、チューブアセンブリ20も支持するようになっているとよい。グリッ
プ40は、ハブまたはノーズ部分42を備えているとよい。ノーズ部分42は、チューブ
アセンブリ20を受け入れるために軸方向に貫通する開口43を有している。グリップ4
0は、少なくとも1つの指と異なる手の指を支持するために、ノーズ部分42から延在す
るフィンガー部分44も備えている。フィンガー部分44は、前面46を画定しており、
この前面46が利用者の手の少なくとも1つの指に適応するように寸法決めされている。
いくつかの実施形態では、フィンガー部分44は、手の人差し指IFおよび/または第2
の指SFによって係合されるように適合されている。他の実施形態では、ノーズ部分42
は、グリップ40の一部でなくてもよく、グリップ40から分離した異なる部分であって
もよいことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、フィンガー部分44は、ノーズ部分42に対する少なくとも
直角と鈍角との間の角度でノーズ部分42から延在している。従って、これらの実施形態
では、フィンガー部分44とノーズ部分42との間の角度は、鋭角にならないことを理解
されたい。図1Aに示される実施形態では、フィンガー部分44は、図1の実施形態のフ
ィンガー部分44よりも長くなっていることを理解されたい。
本明細書に用いられる「グリップ(grip)」という用語は、、モータを備えるハンドピ
ースに連結する任意の形式の切断器具、例えば、バー、シェーバ、または考えられる任意
の他の装置に対して用いられる部分である。「グリップ」という用語は、ペンシル型およ
びピストル型のいずれに設けられてもよいことを理解されたい。グリップ40は、ペンシ
ル型グリップとピストル型グリップとの間のハイブリッドであってもよく、ペンシル型グ
リップの手持ちの特徴およびピストル型グリップの把持の特徴をもたらすことによって、
両方の利点を組み合わせることができることを理解されたい。
図1~9に示されるいくつかの実施形態では、グリップ40は、フィンガー部分44か
ら駆動アセンブリ12に向かって軸方向に延在する中間部分48を備えているとよい。図
2,3に示されるように、中間部分48は、ノーズ部分42と連携して開領域棚50を形
成している。開領域棚50は、(後述する)56で総称的に示される手動部材および86
で総称的に示される接続ハブに対して輪郭付けされているとよい。中間部分48の寸法は
、特に制限されず、利用者の手の寸法に適するようにカスタマイズされるとよいことを理
解されたい。中間部分48は、任意選択的であり、後述のウエブ部分52が駆動アセンブ
リ12のハウジング15に直接連結されてもよいことを理解されたい。
グリップ40は、ウエブ部分52も備えている。図5において、ウエブ部分52は、フ
ィンガー部分44から離れる方向に中間部分48から延在しており、図13に示されるよ
うに、手Hの水かき部Wに係合するようになっている。ウエブ部分52は、手Hの掌Pに
よって係合されず、手Hの水かき部Wによって係合されるように適合されている。ウエブ
部分52は、手の水かき部Wに係合する後面54を有している。いくつかの実施形態では
、後面54は、前面46と実質的に平行であるとよいことを理解されたい。前面46は、
チューブアセンブリ29の近位部分と実質的に直交しているとよいことも理解されたい。
一実施形態では、ノーズ部分42、フィンガー部分44、中間部分48、およびウエブ
部分52は、一体に統合され、単一品として形成されているとよい。図1,1Aに示され
るようないくつかの実施形態では、フィンガー部分44およびウエブ部分52の各々は、
グリップ40の略U字形状を画定するために、ハウジング15または(後述の)手動部材
56と反対の方向に中間部分48から延在している。一実施形態では、グリップ40は、
チューブアセンブリ20の内側チューブ28から分離可能になっているとよいことを理解
されたい。
他の実施形態では、ウエブ部分52の位置は、フィンガー部分44の位置に対して調整
可能になっている。このような実施形態では、ウエブ部分52は、グリップ40の中間部
分44から下方に延在している。ウエブ部分52は、利用者の種々の手の大きさに適合す
るように拡張可能になっていてもよいし、または利用者の種々の手の大きさを超える長さ
を有していてもよい。
ウエブ部分52およびフィンガー部分44は、各々、チューブアセンブリ20から離れ
る方に延びる長さを有している。一実施形態では、フィンガー部分44の長さは、図10
に示されるように、ウエブ部分の長さよりも大きくなっている。他の実施形態では、フィ
ンガー部分44の長さは、図1に示されるように、ウエブ部分52の長さと実質的に同じ
である。
いくつかの実施形態では、グリップ40は、利用者がグリップ40を把持して外科用器
具10を操作することを可能にするさらに他の形態を有していてもよい。
図13,14に示されるように、利用者の手がグリップを握持または把持するようにな
っている。利用者は、手の水かき部Wをウエブ部分52に置き、手Hの少なくとも1つの
指をグリップ40のフィンガー部分44の前面46に置く。手Hがグリップ40に係合さ
れる時、利用者の手Hの掌Pは、従来のハンドルまたはピストル型グリップにおけるよう
にグリップ40に係合しない。むしろ、いくつかの実施形態では、フィンガー部分44に
係合する人差し指IFまたは第2の指SFが、ウエブ部分52に係合する手Hの水かき部
Wと連携して、グリップ40に対して互いに反対方向の力を加え、グリップ40を把持す
ることになる。実際、手Hの掌Pがグリップ40に係合することなく、グリップ40は、
人差し指IFまたは第2の指SFと手Hの水かき部Wとの間に挟み込まれている。手Hが
前述したようにグリップ40と係合することを可能にする特徴は、グリップ40の設計に
基づくことを理解されたい。
図1~14を参照すると、切断アセンブリ14は、56で総称的に示される手動部材を
さらに備えている。手動部材56は、チューブアセンブリ20に連結され、グリップ40
に沿って軸方向に配置されている。さらに詳細には、手動部材56は、外側チューブ26
に連結され、外側チューブ開口を長軸24を中心として回転させるために利用者によって
回転されるように適合されている。手動部材56は、手Hの水かき部Wがグリップ40に
係合された時に利用者の手Hの親指THまたは少なくとも1つの指が届く範囲内に配置さ
れており、これによって、親指THまたは少なくとも1つの指、例えば、人差し指IFが
チューブアセンブリ20の窓22をチューブアセンブリ20の長軸24に対して回転させ
ることが可能になる。いくつかの実施形態では、フィンガー部分44が手の第2の指SF
によって係合され、ウエブ部分52が手の水かき部Wによって係合された状態において、
手動部材56は、手Hの人差し指IFおよび親指Bの両方によって回転されるように適合
されている。一実施形態では、手動部材56は、ノーズ部分42の遠位端から軸長の少な
くとも20%、30%、40%、50%、60%、または70%の範囲内においてグリッ
プ40に沿って軸方向に配置されている。この位置決めによって、利用者の手Hの水かき
部Wがグリップ40のウエブ部分52に係合した状態において、利用者の親指THまたは
人差し指IFが手動部材56を作動させることが可能になる。手動部材56は、切断アセ
ンブリ14の一部であって、駆動アセンブリ12の一部ではないことを理解されたい。
図示される実施形態では、手動部材56は、利用者の手Hの少なくとも1つの指が外側
チューブ26を長軸24に対して回転させることを可能にするために、外側チューブ26
に連結された回転可能なホイール58を備えている。回転可能なホイール58は、略円形
状であるが、どのような適切な形状であってもよい。回転可能なホイール58は、複数の
把持部材60を備えている。把持部材60は、半径方向および軸方向に延在し、かつ周方
向において互いに離間しており、これによって、利用者は、回転可能なホイール58を回
転させることが可能である。また、回転可能なホイール58は、図9に示されるように、
回転可能なホイール58が外側チューブ26の周りに配置されることを可能にするために
、回転可能なホイール58を軸方向に貫通する開口62を備えている。回転可能なホイー
ル58は、軸方向に延在する突起70をさらに備えている。回転可能なホイール58は、
非金属材料から作製されている。回転可能なホイール58は、一体に統合され、単一品と
して形成されている。回転可能なホイール58は、適切な機構、例えば、開口68のロー
レット加工された領域による摩擦嵌合、接着、または誘導結合によって、外側チューブ2
6に連結されることを理解されたい。
図13,14,26を参照すると、手動部材56は、66で総称的に示される係止アセ
ンブリを備えているとよい。係止アセンブリ66は、グリップ40と協働し、回転可能な
ホイール58をグリップ40のノーズ部分42に対して適所に係止するものである。係止
アセンブリ66は、一軸端にピン69を有する1つまたは複数の可動係止部材68を備え
ている。ピン69は、図26に示されるように、回転可能なホイール58の周りに周方向
において互いに離間した1つまたは複数の凹部70内に配置されるようになっている。一
実施形態では、右利きまたは左利きの利用者が可動係止部材68の1つを操作することが
できるように、2つの可動係止部材68がノーズ部分42の両側に配置されている。さら
に詳細には、可動係止部材68は、グリップ40が手Hの水かき部Wによって係合された
状態において、手Hの人差し指IFまたは親指THによって係合されるように適合されて
いる。従って、利用者は、第2の手を用いることなくまたは切断アセンブリ14への利用
者の握りを著しく再調整することなく、グリップ40に対する手動部材68の回転を係止
することが可能になる。利用者は、可動係止部材68を遠位側に摺動させ、凹部70の1
つからピン69を離脱させ、これによって、回転可能なホイール58を回転させ、次いで
、可動係止部材68を近位側に摺動させ、ピン69を他の凹部70に係合させ、これによ
って、回転可能なホイール58を適所に係止することを理解されたい。凹部70の数は、
特に制限されずに、所定の位置の数等に対応するようになっているとよいことを理解され
たい。
切断アセンブリ14は、72で総称的に示される駆動ハブも備えている。駆動ハブ72
は、内側チューブ28を駆動要素18に接続させ、内側チューブ28を長軸24を中心と
して回転させるために、内側チューブ28の近位端の周りに配置されている。駆動ハブ7
2は、内側チューブ28の周りに配置されたハブ部材74を備えている。ハブ部材74は
、軸方向に延在し、略円筒状に形作られている。ハブ部材74は、図9に示されるように
、内側チューブ28を受け入れるためにハブ部材74を軸方向に貫通する開口76を有し
ている。ハブ部材74は、複数の突起78も備えている。これらの突起78は、半径方向
および軸方向に延在し、かつ周方向において互いに離間している。ハブ部材74は、突起
78に隣接する減径部分80をさらに備えている。ハブ部材74は、その遠位端において
半径方向に延在するフランジ81も備えている。ハブ部材74は、非金属材料から作製さ
れている。ハブ部材74は、一体に統合され、単一品として形成されている。駆動ハブ7
2は、減径部分80内においてハブ部材74の周りに配置されたバネ82を備えている。
駆動ハブ72は、内側チューブ28の回転を可能にし、内側チューブ28を通る流体の移
送を可能にするようになっているとよいことを理解されたい。種々の駆動連結形態が切断
アセンブリ14と共に用いられてもよいことを理解されたい。
切断アセンブリ14は、86で総称的に示される接続ハブをさらに備えている。接続ハ
ブ86は、駆動アセンブリ12が切断アセンブリ14に連結されることを可能にするため
に内側チューブ28および駆動ハブ72の一部の周りに配置されている。接続ハブ86は
、内側チューブ28の周りに配置された連結部材88を備えている。連結部材88は、軸
方向に延在し、略円筒状に形作られている。連結部材88は、内側チューブ28を受け入
れるために連結部材88を軸方向に貫通する開口90を有している。連結部材88は、回
転可能なホイール58の突起70を受け入れるために連結部材88を軸方向に貫通する第
1の空洞または遠位空洞92と、流体連結具72の遠位端を受け入れるために連結部材8
8を軸方向に延在する第2の空洞または近位空洞94と、を備えている。近位空洞94は
、少なくとも1つの隆起領域95を備えている。隆起領域95は、後述のブッシュ138
と接続ハブ86との間の流体流れを可能にするために、隆起領域95の軸端から軸方向お
よび半径方向に延在している。連結部材88は、複数の凹部96も備えている。これらの
凹部96は、周囲方向および半径方向に延在し、連結部材88の周りにおいて周方向に互
いに離間している。連結部材88は、半径方向および周方向に延在する複数の凹部98を
備えている。連結部材88は、フランジ100も備えている。フランジ100は、手動部
材56に対してストッパとして作用するために、半径方向に延在し、連結部材88に沿っ
て軸方向に配置されている。連結部材88は、1つまたは複数の突起101を備えている
。これらの突起101は、フランジ100から半径方向に延在し、周方向において互いに
離間している。突起101は、連結部材88の回転を防ぐために、グリップ40の中間部
分44内の対応する開口または溝101a(図30)の何れかに配置されている。連結部
材88は、非金属材料から作製されている。連結部材88は、一体に統合され、単一品と
して形成されている。駆動連結具86が駆動アセンブリ12の連結を可能にすることを理
解されたい。
図10,11に示される他の実施形態では、外科用器具10は、グリップ40に連結さ
れた少なくとも1つの追跡要素102を備えていてもよい。一実施形態では、追跡要素1
02は、(PROFESSのような)一体化されたパターン認識光学ナビゲーションシス
テムと協働するようになっているとよい。他の実施形態では、追跡要素102は、Stryke
r Leibinger GmbH & Co.KG.に付与された国際特許出願公開第2015/024600号
に開示されているような外科用ナビゲーションのための座標変換を決定するためのコンピ
ュータ実行技術と共に用いられてもよい。少なくとも1つの追跡要素102は、任意選択
的であることを理解されたい。
図15~26を参照すると、駆動アセンブリ12は、切断アセンブリ14に取外し可能
に接続されるようになっている。駆動アセンブリ12は、モータ16を備えている。モー
タ16は、回転可能な駆動要素18およびモータ16を密閉するためのハウジング15を
有している。ハウジング15は、略円筒状の細長ハウジングである。ハウジング15の遠
位端は、切断アセンブリ14の近位端を受け入れるための孔126を有するように形成さ
れている。(明細書を通して、「遠位側(distal)」は、駆動アセンブリを保持する外科
医の顔から離れる方を意味し、「近位側(proxomal)」は、外科医の顔に向かう方を意味
すると理解されたい。)駆動アセンブリ12は、104で総称的に示されるラッチまたは
連結アセンブリを備えている。連結アセンブリ104は、ハウジング15を切断アセンブ
リ14の接続ハブ86に取外し可能に接続するためのものである。連結アセンブリ104
は、ハウジング15内に軸方向に延在する複数のラッチ通路106を備えている。連結ア
センブリ104は、ハウジング15に固定された略リング状のコレット108を備えてい
る。連結アセンブリ104は、コレット108内に移動可能に配置された係止リング11
0も備えている。連結アセンブリ104は、係止リング110を移動させるために、係止
リング110と一体に形成された解除ボタン112を備えている。連結アセンブリ104
は、接続ハブ86上に、係止リング110に対して係合および離脱されるように係止リン
グ110と協働する1つまたは複数の突起またはタブ114を備えている。解除ボタン1
12がバネ付勢されていることを理解されたい。連結アセンブリ104は、Dengに付与さ
れた米国特許第7,237,990号に開示されているものと同様であることも理解され
たい。この文献の開示内容は、参照することによって、その全体がここに含まれるものと
する。
駆動アセンブリ12の組立の一部として、コレット108がハウジング15に取り付け
られる。ハウジング15へのコレット108の取付けの前に、コイル116が接続ハブ8
6内に着座される。コイル116は、ワイヤラップ(wire wrap)であってもよいし、ま
たは柔軟基板上に形成された導体トレースであってもよい。このコイル116は、後述の
コイルシール134と接続ハブ86との間で接続ハブ86(図20)に配置された無線識
別装置(RFID)であるチップ118に対する誘導信号伝達を容易にするために用いら
れる。コイル116およびチップ118は、Dengに付与された米国特許第7,237,9
90号に開示されているものと同様であることを理解されたい。
図22~28Bを参照すると、駆動アセンブリ12は、120で総称的に示される灌注
/吸引接続アセンブリをハウジング15上に備えている。灌注/吸引接続アセンブリ12
0は、流体源(図示せず)への接続のためのものである。図示される実施形態では、灌注
/吸引接続アセンブリ120は、ハウジング122およびハウジング122から軸方向に
延在する灌注流体接続具124を備えている。接続具124は、概して、略円筒断面を有
する中空円筒部材である。接続アセンブリ120は、吸引源に接続するためにハウジング
122から軸方向に延在する吸引接続具126も備えている。
駆動アセンブリ12は、吸引接続具126と切断アセンブリ14の駆動ハブ72との間
でハウジング15を軸方向に貫通する吸引通路128を備えている。切断アセンブリ14
は、切断アセンブリ14が駆動アセンブリ12に連結された時に流体が駆動ハブ72と駆
動要素18との間に漏出することを防ぐために、駆動ハブ72の近位端の周りに配置され
たラジアルシール130を備えている。一実施形態では、ラジアルシール130は、駆動
ハブ72の溝内に配置されたOリングであるとよい。吸引源が吸引接続具126に接続さ
れ、流体および組織を窓22から内側チューブ24、接続ハブ86、駆動ハブ72、吸引
通路128、および吸引接続具126を通して、吸引源に吸引することを理解されたい。
駆動アセンブリ12は、灌注接続具124と切断アセンブリ14との間でハウジング1
5を軸方向に貫通する灌注通路132も備えている。切断アセンブリ14は、コイルシー
ル134を備えている。コイルシール134は、コイルシール134と駆動ハブ72との
間の流体流れを可能にするために、駆動ハブ72と接続ハブ86との間に配置されている
。コイルシール134は、略円筒状であり、かつ中空である。図20に示されるように、
コイルシール134は、少なくとも1つまたは複数の内部突起136を備えている。内部
突起136は、切断アセンブリ14からの駆動ハブ72の偶発的な離脱を阻止するために
駆動ハブ72上のフランジ81と係合するように半径方向内方に延在している。一実施形
態では、2つの互いに向き合った内部突起136が、所定距離だけ周方向に延在している
。コイルシール134は、柔軟な滅菌可能材料から形成されている。灌注流体は、灌注通
路132から、ハウジング15と駆動ハブ72との間の空間およびコイルシール134と
駆動ハブ72との間の空間を通って、接続ハブ86の近位空洞94内に流れることを理解
されたい。
切断アセンブリ14は、駆動ハブ72と接続ハブ86との間で軸方向に配置された1つ
または複数のブッシュ138を備えているとよい。一実施形態では、これらのブッシュ1
38は、略平面的な円形状を有している。流体は、ブッシュ138を超えて軸方向に流れ
、接続ハブ86の近位空洞94内の隆起部分95間を半径方向に流れることを理解された
い。一実施形態では、ブッシュ138は、駆動ハブ72と接続ハブ86との間の相対的回
転によって摩耗する傾向にあることを理解されたい。
切断アセンブリ14は、手動部材56と接続ハブ86との間に配置されたラジアルシー
ル140を備えている。ラジアルシール140は、流体が手動部材56と接続ハブ86と
の間で灌注通路132から漏出しないように防ぐものである。灌注流体は、接続ハブ86
からチューブアセンブリ20の内側チューブ28と外側チューブ26との間を通って窓2
2に流れるようになっている。本発明の外科用器具10が外科手術を行うために用いられ
る時、灌注流体は、灌注接続具124を通って外科部位に導かれること、具体的には、灌
注通路132、ハウジング15と駆動ハブ72との間の空間、コイルシール134と駆動
ハブ72との間、ブッシュ22を超えて接続ハブ86、およびチューブアセンブリ20の
内側チューブ28と外側チューブ26との間を通って、窓22に流れることを理解された
い。灌注流体は、外科部位に挿通された別のカニューレを通って外科部位内に導かれても
よいことも理解されたい。吸引源からの吸引によって、灌注流体および材料を窓22から
内側チューブ24、接続ハブ86、駆動ハブ72、吸引通路128、および吸引接続具1
26を通して吸込み、これによって、灌注流体および灌注流体に含まれる材料を除去する
ことをさらに理解されたい。
図29Aを参照すると、本発明による外科用器具10の他の実施形態が示されている。
この実施形態では、切断アセンブリ14は、内側チューブ28および外側チューブ26の
二重チューブ形態を有するチューブアセンブリ20を備えている。内側チューブ28は、
回転可能であり、駆動ハブ72に接続されている。また、外側チューブ26は、回転可能
であり、手動部材56に接続されている。図示される実施形態では、チューブアセンブリ
20は、真っ直ぐな二重チューブ構造を有しているが、曲げ部29を有する傾斜したチュ
ーブアセンブリ20と共に用いられてもよいことを理解されたい。また、チューブアセン
ブリ20は、切断窓22を備え、チューブアセンブリ20は、切断アセンブリ14のグリ
ップ40に接続されていることを理解されたい。切断アセンブリ14は、外科用器具10
の廃棄可能な部分であってもよい。カバーチューブが二重チューブ構造内に含まれていな
いことも理解されたい。
図29Bを参照すると、本発明による外科用器具10のさらに他の実施形態が示されて
いる。この実施形態では、切断アセンブリ14は、内側チューブ28および外側チューブ
26の二重チューブ構造を有するチューブアセンブリ20を備えている。チューブアセン
ブリ20は、切断アセンブリ14のグリップ40に接続されている。切断アセンブリ14
は、外科用器具10の廃棄可能な部分であってもよい。内側チューブ28は、回転可能で
あり、駆動ハブ72に接続されている。外側チューブ26は、グリップ40に固定して接
続されている。切断アセンブリ14は、142で総称的に示される回転可能なエンドエフ
ェクタ、例えば、バーも備えている。回転可能なエンドエフェクタ142は、その遠位端
のヘッド144と、ヘッド144から内側チューブ28に連結された近位端に延在するシ
ャフト146とを備えている。ヘッド144は、略球状であるが、どのような適切な形状
であってもよい。ヘッド144は、骨の切除を可能にするために、溝が切られていてもよ
いし、またはダイヤモンド粒によって被覆されていてもよい。シャフト146は、略円筒
状であるが、どのような適切な形状であってもよい。チューブアセンブリ20は、内側チ
ューブ28の遠位端に配置された遠位側軸受148を備えており、シャフト146は、遠
位側軸受148に連結されている。シャフト146は、吸引のために半径方向および周方
向に延在するノッチ150も備えているとよい。回転可能なエンドエフェクタ以外の他の
エンドエフェクタ、例えば、どのような回転可能な切断要素または工具も考慮されている
ことを理解されたい。チューブアセンブリ20は、真直の二重チューブ構造を有している
が、曲げ部29を有する傾斜したチューブアセンブリ20と共に用いられてもよいことを
理解されたい。この実施形態では、回転可能なホイールが存在しないことをさらに理解さ
れたい。
図30~32を参照すると、本発明による外科用器具10のさらに他の実施形態が示さ
れている。これらの実施形態は、曲げ部が存在しない場合、および切断窓22を簡単に再
配向させるための回転可能なホイールが存在しない場合に用いられてもよい。これらの実
施形態では、切断アセンブリ14は、曲管構造を有するチューブアセンブリ20を備えて
いる。図31に示される実施形態では、チューブアセンブリ20は、内側チューブ28お
よび外側チューブ26の二重チューブ構造を有している。外側チューブ26は、近位端と
遠位端との間に曲げ部29を有している。内側チューブ28は、回転可能であり、(この
図に示されない)駆動ハブ72に接続されている。外側チューブ26は、グリップ40の
ノーズ部分42に接続されている。切断アセンブリ14は、150で総称的に示される再
配置アセンブリを備えている。再配置アセンブリ150によって、外科医は、曲げ部29
を複数の方位に再配置することが可能である。一実施形態では、曲げ部29は、互いに9
0°離間した4つの異なる方位、例えば、12時(図33C)、3時(図33A,33B
)、6時(図33Cの方位と反対の方位)、または9時(図33D、33E)の方位に再
配置されるようになっている。
図32に示される実施形態では、チューブアセンブリ20は、内側チューブ28、外側
チューブ26、およびカバーチューブ30の三重チューブ構造を有している。カバーチュ
ーブ30は、近位端と遠位端との間に曲げ部29を有している。内側チューブ28は、回
転可能であり、(この図に示されない)駆動ハブ72に接続されている。外側チューブ2
6も回転可能であり、手動部材56に接続されている。カバーチューブ30は、、グリッ
プ40のノーズ部分42に接続されている。切断アセンブリ14は、外科医が曲げ部29
を複数の方位に再配置することを可能にする再配置アセンブリ150を備えている。一実
施形態では、曲げ部29は、互いに90°離間した4つの異なる方位、例えば、12時、
3時、6時または9時に再配置されるようになっている。二重チューブ構造の一実施形態
では、内側チューブ28は、外側チューブ26の曲げ部29に対応する柔軟領域を有する
ことを理解されたい。三重チューブ構造の他の実施形態では、内側チューブ28および外
側チューブ26の両方がカバーチューブ30の曲げ部29に対応する柔軟領域を有するこ
とも理解されたい。
図30~33Eを参照すると、再配置アセンブリ150は、開口43の遠位側のグリッ
プ40のノーズ部分42に空洞152を備えている。再配置アセンブリ150は、複数の
突起154を備えている。これらの突起154は、軸方向および半径方向に延在し、開口
43の周りに周方向に配置されている。一実施形態では、これらの突起154は、開口4
3の周りに互いに90°離間して配置されている。
また、再配置アセンブリ150は、遠位端内に軸方向に延在して周方向に配置された複
数の凹部156を有する最外チューブ、すなわち、外側チューブ28(図31)またはカ
バーチューブ30(図32)の何れかを備えている。グリップ40が切断アセンブリ14
に固定されているので、凹部156によって、最外チューブは、利用者の手の種々の方位
に対して再配置されることが可能になる。一実施形態では、凹部156は、略5角形であ
り、互いに90°離間している。再配置アセンブリ150は、外側チューブ28またはカ
バーチューブ30上にフランジまたはリング158を備えている。また、再配置アセンブ
リ150は、浮遊ワッシャ160を有する付勢アセンブリを備えている。浮遊ワッシャ1
60は、ノーズ部分42の空洞152内において外側チューブ28またはカバーチューブ
30の周りに配置されている。また、付勢アセンブリは、バネ162も備えている。バネ
162は、ノーズ部分42の空洞内においてリング158と浮遊ワッシャ160との間で
外側チューブ28またはカバーチューブ30の周りに配置されている。突起154および
凹部156は、容易な着座および自己案内を可能にするように形作られていることを理解
されたい。再配置アセンブリ150の組込みを可能にするために、ノーズ部分42は、1
つの成形品としてのフィンガー部分44、中間部分48、ウエブ部分52、およびノーズ
部分42の半体および他の成形品としての(追跡要素102を備えてもよい)ノーズ部分
42の上部キャップを有する2部品組立体となるように、成形されるとよいことも理解さ
れたい。
図33A~33Eを参照すると、再配置アセンブリ150の操作において、オペレータ
は、外側チューブ28を把持し(図31)またはグリップ40のノーズ部分42の近くの
カバーチューブ30を把持し(図32)、軸方向に引っ張る。リング158が軸方向に移
動し、バネ162を圧縮する。突起154が凹部15から離脱する。次いで、オペレータ
は、外側チューブ28(図31)またはカバーチューブ30(図32)を90°回転させ
る。オペレータは、外側チューブ28(図31)またはカバーチューブ30(図32)か
ら手を離す。バネ162が拡張し、凹部156を突起154に係合させ、これによって、
適所に係止させる。図33A~33Eは、再配向を例示していることを理解されたい。
本開示は、利用者の手Hの少なくとも一部によって切断アセンブリ14を把持するため
の方法をさらに提供する。1つの例示的な方法では,切断アセンブリ14は、外側チュー
ブ26内に回転可能に配置された内側チューブ28を有するチューブアセンブリ20と、
チューブアセンブリに連結されたグリップ40であって、フィンガー部分44およびウエ
ブ部分52を備えるグリップ40と、チューブアセンブリ20の外側チューブ26に連結
された手動部材56とを備えている。グリップ40のフィンガー部分44が、手の指に係
合される。手動部材56が、手の指、親指TH、または人差し指IFに係合される。グリ
ップ40のウエブ部分52が、手の親指THと人差し指IFとの間に位置する水かき部W
に係合される。手Hの水かき部Wがウエブ部分52に係合され、手Hの指がフィンガー部
分44に係合された状態において、手動部材56が親指THまたは人差し指IFによって
移動され、チューブアセンブリ20の外側チューブ26を回転させることになる。モータ
16を備える駆動アセンブリ12が準備されるとよく、該駆動アセンブリ12が切断アセ
ンブリ14に取外し可能に連結されるとよい。
切断アセンブリ14を把持するための他の例示的な方法によれば、切断アセンブリ14
は、患者の外科部位に作用されるように適合された窓を遠位端に有する内側チューブおよ
び外側チューブ26と、利用者の手の少なくとも一部によって係合されるように適合され
、内側チューブ28および外側チューブ26を支持する、グリップ40であって、軸方向
に貫通する開口43を有して内側チューブ28および外側チューブ26が該開口43を軸
方向に貫通することを可能にするノーズ部分42と、手Hの指を支持するためにノーズ部
分42から延在するフィンガー部分44とを備える、グリップ40と、外側チューブ26
に連結された手動部材56であって、手Hがグリップ40に係合された時に利用者の少な
くとも1つの指または親指が届く範囲内においてグリップ40に沿って軸方向に配置され
た手動部材56と、を備えている。この方法は、手Hの指をフィンガー部分44に置くス
テップと、手Hの親指またはフィンガー部分44に適合する指と異なる少なくとも他の指
を手動部材56に置くステップと、手Hの親指と人差し指との間に位置する手Hの水かき
部をウエブ部分52に置くステップと、を含んでいる。この方法は、手Hがグリップ40
に係合された時に、外側チューブ26の窓22を外側チューブ26の長軸に対して回転さ
せるために、親指または少なくとも他の指によって手動部材56を移動させるステップも
含んでいる。シェーバの一実施形態では、内側チューブ28は、組織を切除する時、時計
方向に回転させ、次いで、反時計方向に回転させ、これによって振動をもたらすようにな
っていることを理解されたい。
従って、いくつかの実施形態では、外科用器具10は、外科処置を行うためにチューブ
窓22を臨機応変に再配向させるためのより快適なグリップおよびより容易な窓回転機構
を提供することになる。本発明の外科用器具10は、外科用器具10の廃棄可能な部分に
配置されるとよいグリップ40に接続された手動部材56を備えている。外科用器具10
は、現在のシェーバシステムと同様、吸引、灌注、およびモータ回転を利用して組織を切
除および吸込することができ、切断窓22は、該窓22を再配向するために回転されるよ
うになっている。他の実施形態では、外科用器具10は、外科用工具と共に用いられても
よいし、または専用の工具または器具であってもよいことを理解されたい。
「含む(include, includes, including)」という用語は、「備える(comprise, comp
rises, comprising)」という用語と同じ意味を有することをさらに理解されたい。
本発明は、例示的に記載されている。用いられた専門用語は、制限のためというよりも
むしろ説明のためであることが意図されている。前述の示唆に照らして、本発明の多くの
修正および変更が可能である。それ故、本発明は、具体的に記載された以外の方法によっ
て実施されてもよい。
以下の例示的な条項を参照して、本開示の実施形態について説明する。
条項1-患者に用いられる外科用器具であって、回転可能な駆動要素を有するモータを
備える駆動アセンブリと、駆動要素に取外し可能に連結されるように構成された切断アセ
ンブリとを備える外科用器具において、切断アセンブリは、軸方向に延在する複数のチュ
ーブであって、チューブの少なくとも2つの遠位端に患者の外科部位に作用されるように
適合された窓が配置され、チューブの一方は、静止しており、チューブの他方は、チュー
ブの一方に対して回転可能である複数のチューブと、利用者の手の掌の少なくとも一部に
よって係合されるように適合されたグリップであって、チューブの一方を支持するグリッ
プと、チューブの一方に連結された手動部材であって、利用者の手がグリップに係合され
た時に該手の親指または少なくとも1つの指が届く範囲内においてグリップに沿って軸方
向に配置され、該少なくとも1つの指がチューブの一方の窓をチューブの長軸を中心とし
て回転させることを可能にする手動部材と、を備える、外科用器具。
条項2-グリップは、軸方向に貫通する開口を有するノーズ部分であって、チューブの
少なくとも一方が該開口を軸方向に貫通することを可能にするノーズ部分を備える、条項
1に記載の外科用器具。
条項3-グリップは、少なくとも1つの指以外の手の指を支持するために、ノーズ部分
から延在するフィンガー部分をさらに備える、条項2に記載の外科用器具。
条項4-フィンガー部分は、ノーズ部分に対する少なくとも直角と鈍角との間の角度で
ノーズ部分から延在している、条項3に記載の外科用器具。
条項5-グリップは、フィンガー部分から駆動アセンブリに向かって軸方向に延在する
中間部分をさらに備える、条項3に記載の外科用器具。
条項6-グリップは、手の親指と人差し指との間に位置する水かき部と係合するウエブ
部分であって、フィンガー部分から離れる方に中間部分から延在するウエブ部分を備える
、条項5に記載の外科用器具。
条項7-ウエブ部分の一部は、フィンガー部分の一部に対して調整可能である、条項6
に記載の外科用器具。
条項8-チューブは、手動部材に連結された外側チューブと、駆動要素に連結され、駆
動要素によって外側チューブに対して回転可能になっている内側チューブとを備える、条
項1に記載の外科用器具。
条項9-外側チューブは、窓を形成する外側開口を備える、条項8に記載の外科用器具
条項10-内側チューブは、外側開口と真っ直ぐに並ぶ内側開口を有する、条項9に記
載の外科用器具。
条項11-手動部材は、利用者の手の少なくとも1つの指が外側チューブを長軸に対し
て回転させることを可能にするために、外側チューブに連結された回転可能なホイールを
備える、条項8に記載の外科用器具。
条項12-回転可能なホイールは、外側チューブの周りに配置され、外側チューブに取
り付けられており、回転可能なホイールは、軸方向に延在する突起を備える、条項11に
記載の外科用器具。
条項13-内側チューブを長軸を中心として回転させることを目的として内側チューブ
を駆動要素に接続させるために、内側チューブの近位端の周りに配置された駆動ハブをさ
らに備える、条項12に記載の外科用器具。
条項14-駆動アセンブリへの接続のために内側チューブおよび駆動ハブの周りに配置
された接続ハブをさらに備える、条項13に記載の外科用器具。
条項15-接続ハブは、突起を受け入れるために軸方向に貫通する遠位空洞を備える、
条項14に記載の外科用器具。
条項16-ウエブ部分およびフィンガー部分は、各々、チューブから離れる方に延在す
る長さを備え、フィンガー部分の長さは、ウエブ部分の長さよりも大きい、条項6に記載
の外科用器具。
条項17-複数のチューブは、外側チューブの周りに配置されてグリップに対して静止
して連結されるカバーチューブを備える、条項8に記載の外科用器具。
条項18-カバーチューブは、グリップとカバーチューブの遠位端との間に配置された
曲げ部を有する、条項17に記載の外科用器具。
条項19-グリップは、チューブの少なくとも1つから分離されている、条項1に記載
の外科用器具。
条項20-駆動アセンブリは、モータを密閉するためのハウジングと、ハウジングを切
断アセンブリの接続ハブに取外し可能に連結するためのラッチアセンブリとを備える、条
項16に記載の外科用器具。
条項21-駆動アセンブリは、流体源への接続のための灌注接続具をハウジングに備え
る、条項20に記載の外科用器具。
条項22-駆動アセンブリは、灌注接続具と切断アセンブリとの間でハウジングを貫通
する灌注通路を備える、条項21に記載の外科用器具。
条項23-切断アセンブリは、駆動ハブと接続ハブとの間に配置されたコイルシールで
あって、該コイルシールと駆動ハブとの間の流体流れを可能にする、コイルシールを備え
る、条項22に記載の外科用器具。
条項24-コイルシールは、切断アセンブリからの駆動ハブの偶発的な離脱を防ぐため
に、駆動ハブに係合する少なくとも1つの内部突起を備える、条項23に記載の外科用器
具。
条項25-切断アセンブリは、流体が手動部材と接続ハブとの間の灌注通路から漏出す
るのを防ぐために、手動部材と接続ハブとの間に配置された第1のラジアルシールを備え
る、条項24に記載の外科用器具。
条項26-灌注通路は、コイルシールを超えて接続ハブとチューブとの間を通るルート
を有する、条項24に記載の外科用器具。
条項27-切断アセンブリは、切断アセンブリが駆動アセンブリに連結された時に流体
が駆動ハブと駆動要素との間から漏出するのを防ぐために、駆動ハブの近位端の周りに配
置された第2のラジアルシールを備える、条項25に記載の外科用器具。
条項28-切断アセンブリは、駆動ハブと接続ハブとの間に軸方向に配置された少なく
とも1つのブッシュを備える、条項27に記載の外科用器具。
条項29-接続ハブは、コイルシールに係合するために接続ハブの近位端を半径方向に
貫通する少なくとも1つの開口を備える、条項27に記載の外科用器具。
条項30-接続ハブは、該接続ハブ内を軸方向に延在する近位空洞と近位空洞の軸端か
ら軸方向および半径方向に延在する少なくとも1つの隆起領域とを備え、流体が少なくと
も1つの開口から近位空洞内におよびブッシュと接続ハブとの間に流れることを可能にす
るようになっている、条項28に記載の外科用器具。
条項31-駆動アセンブリは、吸引源への接続のための吸引接続具をハウジングに備え
る、条項30に記載の外科用器具。
条項32-駆動アセンブリは、吸引接続具と切断アセンブリとの間にハウジングを貫通
する吸引通路を備える、条項31に記載の外科用器具。
条項33-ラッチアセンブリは、ハウジング内に軸方向に延在する複数のラッチ通路を
備える、条項20に記載の外科用器具。
条項34-コイルシールと接続ハブとの間に配置された無線IDタグを備える、条項2
3に記載の外科用器具。
条項35-駆動ハブの周りに配置された切断具駆動バネを備える、条項23に記載の外
科用器具。
条項36-利用者がチューブの1つの曲げ部を1つまたは複数の異なる方位に再配置す
ることを可能にする再配置アセンブリを備える、条項18に記載の外科用器具。
条項37-再配置アセンブリは、チューブの1つの遠位端における複数の凹部と、ノー
ズ部分の開口における複数の突起とを備え、これらの凹部および突起は、相互に係合かつ
離脱するようになっている、条項36に記載の外科用器具。
条項38-再配置アセンブリは、ノーズ部分の空洞と、チューブの1つの周りに固定し
て設置され、空洞内に配置されたリングと、チューブの1つの周りに設置され、リングか
ら軸方向に離間して空洞内に配置された浮遊ワッシャーと、チューブの1つの周りに設置
され、浮遊ワッシャーとリングとの間に軸方向に離間して空洞内に配置されたバネと、を
備える、条項37に記載の外科用器具。
条項40-回転可能なホイールをグリップに対して適所に係止するためにグリップと協
働する係止アセンブリを備える、条項11に記載の外科用器具。
条項41-係止アセンブリは、一軸端にピンを有する1つまたは複数の可動部材と、ピ
ンを受け入れるために回転可能なホイールの周りに周方向に配置された1つまたは複数の
凹部と、を備える、条項40に記載の外科用器具。
条項42-患者に用いられる外科用器具用の切断アセンブリであって、ハウジング内に
密閉された回転可能な駆動要素を有するモータを備える駆動アセンブリに連結されるよう
に構成された切断アセンブリにおいて、複数のチューブであって、該チューブの一方は、
駆動要素によって回転されるように適合された回転可能な内側チューブであり、チューブ
の他方は、内側チューブを覆って配置された外側チューブであり、患者の外科部位に作用
されるように適合された窓がチューブの遠位端に配置されている複数のチューブと、外側
チューブを支持するグリップであって、利用者の手の掌の少なくとも一部によって係合さ
れるように構成されたグリップと、外側チューブに連結された手動部材であって、手の一
部がグリップに係合された時に利用者の手の少なくとも1つの指の届く範囲内においてグ
リップに沿って軸方向に配置され、該少なくとも1つの指が外側チューブの窓を外側チュ
ーブの長軸に対して回転させることを可能にする手動部材と、を備える、切断アセンブリ
条項43-グリップは、軸方向に貫通する開口を有するノーズ部分であって、外側チュ
ーブがノーズ部分から軸方向に延在することを可能にするノーズ部分と、少なくとも1つ
の指以外の手の指を支持するためにノーズ部分から延在するフィンガー部分とを備える、
条項42に記載の切断アセンブリ。
条項44-フィンガー部分は、ノーズ部分に対する少なくとも直角と鈍角との間の角度
でノーズ部分から延在している、条項43に記載の切断アセンブリ。
条項45-グリップは、フィンガー部分から軸方向に延在する中間部分と、手の親指と
人差し指との間に位置する水かき部と係合するためにフィンガー部分から離れる方に中間
部分から延在するウエブ部分とをさらに備える、条項43に記載の切断アセンブリ。
条項46-チューブは、外側チューブの周りに配置されてグリップに対して静止して連
結される、カバーチューブを備える、条項43に記載の切断アセンブリ。
条項47-カバーチューブおよび外側チューブの1つは、その遠位端とグリップとの間
に位置する曲げ部を有する、条項46に記載の切断アセンブリ。
条項48-手動部材は、手の水かき部および人差し指と異なる指が、それぞれ、ウエブ
部分およびフィンガー部分に係合された時、手の人差し指または親指の届く範囲内にある
、条項45に記載の切断アセンブリ。
条項49-ウエブ部分およびフィンガー部分は、各々、外側チューブから離れる方に延
在する長さを有し、フィンガー部分の長さは、ウエブ部分の長さよりも大きい、条項45
に記載の切断アセンブリ。
条項50-フィンガー部分は、前面を画定しており、該前面は、利用者の手の少なくと
も1つの指に適合するように寸法決めされている、条項42に記載の切断アセンブリ。
条項51-切断アセンブリは、モータを備えていない、条項42に記載の切断アセンブ
リ。
条項52-グリップに連結された少なくとも1つの追跡要素をさらに備える、条項42
に記載の切断アセンブリ。
条項53-手動部材は、フィンガー部分からその長さの少なくとも40%の範囲内にお
いて、グリップに沿って軸方向に配置されている、条項42に記載の切断アセンブリ。
条項54-利用者がチューブの1つの曲げ部を1つまたは複数の異なる方位に再配置す
ることを可能にするための再配置アセンブリを備える、条項47に記載の切断アセンブリ
条項55-再配置アセンブリは、チューブの1つの遠位端における複数の凹部と、ノー
ズ部分の開口の複数の突起とを備え、凹部及ぶ突起は、相互に係合および離脱するように
なっている、条項48に記載の切断アセンブリ。
条項56-再配置アセンブリは、ノーズ部分の空洞と、チューブの1つの周りに固定し
て設置され、かつ空洞内に配置されたリングと、チューブの1つの周りに設置され、リン
グから軸方向に離間して空洞内に配置された浮遊ワッシャーと、チューブの1つの周りに
設置され、浮遊ワッシャーとリングとの間に軸方向に離間して空洞内に配置されたバネと
、を備える、条項55に記載の切断アセンブル。
条項57-手動部材をグリップに対して適所に係止するためにグリップと協働する係止
アセンブリを備える、条項42に記載の切断アセンブリ。
条項58-係止アセンブリは、一軸端にピンを有する1つまたは複数の可動部材と、ピ
ンを受け入れるために手動部材の周りに周方向に配置された1または複数の凹部とを備え
る、条項51に記載の切断アセンブリ。
条項59-切断アセンブリおよび駆動アセンブリを備える、患者に用いられる外科用器
具であって、駆動アセンブリが切断アセンブリに連結されるように構成された外科用器具
において、駆動アセンブリは、回転可能な駆動要素を有するモータと、モータを密閉する
ためのハウジングと、ハウジングを切断アセンブリに取り外し可能に連結するためににハ
ウジングと協働するラッチアセンブリと、流体源への接続のためのハウジング上の灌注接
続具と、灌注接続具と切断アセンブリとの間においてハウジングを貫通する灌注通路と、
吸引源への接続のためのハウジング上の吸引接続具と、吸引接続具と切断アセンブリとの
間においてハウジングを貫通する吸引通路と、を備える、外科用器具。
条項60-切断アセンブリの駆動ハブと接続ハブとの間に配置されるように適合された
コイルシールであって、流体がコイルシールと駆動ハブとの間に流れることを可能にする
コイルシールを備える、条項59に記載の外科用器具。
条項61-コイルシールは、切断アセンブリからの駆動ハブの偶発的な離脱を防ぐため
に、駆動ハブに係合するように適合された少なくとも1つの内部突起を備える、条項60
に記載の外科用器具。
条項62-流体が手動部材と接続ハブとの間の灌注通路から漏出するのを防ぐために、
切断アセンブリの手動部材と接続ハブとの間に配置されるように適合されたラジアルシー
ルを備える、条項60に記載の外科用器具。
条項63-灌注通路は、コイルシールを超えて切断アセンブリの接続ハブと少なくとも
1つのチューブとの間を通るルートを有する、条項60に記載の外科用器具。
条項64-切断アセンブリが駆動アセンブリに連結された時に流体が駆動ハブと駆動要
素との間から漏出するのを防ぐために、駆動ハブの近位端の周りに配置されるように適合
されたラジアルシールを備える、条項63に記載の外科用器具。
条項65-灌注通路の流体が駆動ハブと接続ハブとの間で半径方向に漏出するのを防ぐ
ために、駆動ハブと接続ハブとの間に軸方向に配置されるように適合されたブッシュを備
える、条項63に記載の外科用器具。
条項66-軸方向に延在する複数のチューブであって、患者の外科部位に作用されるよ
うに適応された窓を遠位端に有する複数のチューブと、利用者の手の掌の少なくとも一部
によって係合されるように適合されたグリップであって、チューブを支持するグリップと
、チューブの少なくとも一方に連結された手動部材であって、手がグリップに係合された
時に利用者の手の親指または少なくとも1つの指が届く範囲内においてグリップに沿って
軸方向に配置され、該少なくとも1つの指がチューブの少なくとも一方をチューブの長軸
に対して回転させることを可能にする手動部材と、を備える切断アセンブリと、回転可能
な駆動要素を有するモータと、モータを密閉するためのハウジングと、ハウジングを切断
アセンブリに取外し可能に連結するためにハウジングと協働するラッチアセンブリと、流
体源への接続のためのハウジング上の灌注接続具と、灌注接続具と少なくとも1つのチュ
ーブとの間においてハウジングを貫通し、その遠位端に向かう灌注通路と、吸引源への接
続のためのハウジング上の吸引接続具と、窓からチューブおよびハウジングを通って吸引
接続具に延在する吸引通路と、を備える駆動アセンブリ部材と、を備える外科用器具。
条項67-患者に用いられる外科用器具用の切断アセンブリであって、ハウジング内に
密閉された回転可能な駆動要素を有するモータを備える駆動アセンブリに連結されるよう
に構成された切断アセンブリにおいて、駆動要素によって回転されるように適合された回
転可能な内側チューブおよび内側チューブを覆って配置された外側チューブと、外側チュ
ーブを支持するグリップであって、利用者の手の掌の少なくとも一部および手の指によっ
て係合されるように構成されたグリップと、を備え、グリップは、軸方向に貫通する開口
を有するノーズ部分であって、内側部材が該開口を軸方向に貫通することを可能にするノ
ーズ部分と、手の指を支持するためにノーズ部分から延在するフィンガー部分とをさらに
備える、切断アセンブリ。
条項68-フィンガー部分は、ノーズ部分に対する少なくとも直角と鈍角との間の角度
でノーズ部分から延在している、条項67に記載の切断アセンブリ。
条項69-グリップは、フィンガー部分から軸方向に延在する中間部分をさらに備える
、条項67に記載の切断アセンブリ。
条項70-グリップは、手の親指と人差し指との間に位置する水かき部に係合するウエ
ブ部分であって、フィンガー部分から離れる方に中間部分から延在するウエブ部分を備え
る、条項69に記載の切断アセンブリ。
条項71項-ウエブ部分の位置は、フィンガー部分の位置に対して調整可能である、条
項70に記載の切断アセンブリ。
条項72-外側チューブは、患者の外科部位に作用されるように適合された切断窓を遠
位端に備える、条項67に記載の切断アセンブリ。
条項73-内側部材の遠位端に連結されたバーを備える、条項67に記載の切断アセン
ブリ。
74項-切断アッセンブリを把持するための方法であって、切断アセンブリは、患者の
外科部位に作用されるように適合された窓を遠位端に有する内側チューブおよび外側チュ
ーブと、利用者の手の少なくとも一部によって係合されるように適合され、内側チューブ
および外側チューブを支持するグリップであって、軸方向に貫通する開口を有して内側チ
ューブおよび外側チューブが該開口を軸方向に貫通することを可能にするノーズ部分と、
手の指を支持するためにノーズ部分から延在するフィンガー部分とを備える、グリップと
、外側チューブに連結された手動部材であって、利用者の手がグリップに係合された時に
手の少なくとも1つの指または親指の届く範囲内においてグリップに沿って軸方向に配置
された手動部材とを備える、方法において、手の指をフィンガー部分に置くステップと、
親指または少なくともフィンガー部分に置かれた指と異なる他の手を手動部材に置くステ
ップと、手の親指と人差し指との間に位置する手の水かき部をウエブ部分に置くステップ
と、手がグリップに係合された時に外側チューブの窓を外側チューブの長軸に対して回転
させるために、親指または少なくとも他の指によって手動部材を移動させるステップと、
を含む方法。
条項75-回転可能な駆動要素を有するモータおよび前記モータに連結されたハウジン
グを備える駆動アセンブリと、切断アセンブリであって、前記駆動アセンブリによって回
転されるように適合された内側チューブと、前記内側チューブを覆って配置された外側チ
ューブと、前記内側チューブを前記回転可能な駆動要素に連結するための駆動ハブと、前
記切断アセンブリを前記駆動アセンブリに連結するための接続ハブと、前記切断アセンブ
リに連結され、前記外側チューブを回転させるために利用者によって回転されるように適
合された手動部材と、を備える切断アセンブリと、流体源への接続のために前記ハウジン
グ上に配置された灌注接続具と、前記灌注接続具と前記切断アセンブリとの間で前記ハウ
ジングを貫通する灌注通路と、吸引源への接続のために前記ハウジング上に配置された吸
引接続具と、前記吸引接続具と前記切断アセンブリとの間で前記ハウジングを貫通する吸
引通路と、切断アセンブリの前記駆動ハブと前記接続ハブとの間に配置されたコイルシー
ルであって、流体が前記コイルシールと前記駆動ハブとの間を流れることを可能にする、
コイルシールと、流体が前記手動部材と前記接続ハブとの間の前記灌注通路から漏出する
のを防ぐために、前記手動部材と前記接続ハブとの間に配置されたラジアルシールと、を
備える外科用器具。

Claims (14)

  1. モータを含む駆動アセンブリを有する外科用器具用の切断アセンブリであって、前記外
    科用器具の前記駆動アセンブリに取外し可能に連結されるように構成され、
    遠位端と対向する近位端との間に画定された長軸、前記遠位端に位置して患者の外科部
    位に当接されるように適合された切断窓、内側チューブ開口を有し前記駆動アセンブリに
    よって回転されるように適合された内側チューブ、および、外側チューブ開口を有し前記
    内側チューブを覆って配置された外側チューブを含み、前記内側チューブ開口および前記
    外側チューブ開口によって前記切断窓が画成されているチューブアセンブリと、
    前記チューブアセンブリに連結され、親指、人差し指と第2の指を含む複数の指、前記
    親指と前記人差し指との間に位置する水かき部、および、掌を含む利用者の手の一部によ
    って係合されるように構成されたグリップと、
    前記外側チューブに連結され、前記長軸を中心として前記外側チューブ開口を回転させ
    るために、前記利用者によって回転されるように適合された手動部材と、
    を備え、
    前記手動部材は、前記グリップが前記手の前記水かき部に係合された状態で、前記手の
    前記人差し指または前記親指で回転されるように適合されている、切断アセンブリ。
  2. 前記グリップは、前記手の前記人差し指または前記第2の指に係合されるように適合さ
    れたフィンガー部分、および、前記手の前記掌に係合されずに前記手の前記水かき部に係
    合されるように適合されたウエブ部分を含む、請求項1に記載の切断アセンブリ。
  3. 前記手動部材は、前記フィンガー部分が前記手の前記第2の指に係合され、前記ウエブ
    部分が前記手の前記水かき部に係合された状態で、前記手の前記人差し指で回転されるよ
    うに適合されている、請求項2に記載の切断アセンブリ。
  4. 前記手動部材は、前記フィンガー部分が前記手の前記第2の指に係合され、前記ウエブ
    部分が前記手の前記水かき部に係合された状態で、前記手の前記人差し指および前記親指
    の両方によって回転されるように適合されている、請求項2に記載の切断アセンブリ。
  5. 前記フィンガー部分と係合する前記手の前記人差し指または前記第2の指、および、前
    記ウエブ部分と係合する前記手の前記水かき部が、前記グリップに対して互いに対向する
    力を加えることによって、前記手の前記掌を前記グリップに係合させることなく、前記グ
    リップを把持できるようになっている、請求項2~5に記載の切断アセンブリ。
  6. 前記グリップは、前記フィンガー部分と前記ウエブ部分との中間に位置して前記フィン
    ガー部分および前記ウエブ部分に連結された中間部分をさらに含み、前記フィンガー部分
    および前記ウエブ部分の各々は、前記グリップの略U字状の形態を画定するように前記中
    間部分から前記手動部材と反対の方向に延在している、請求項2~5に記載の切断アセン
    ブリ。
  7. 前記外側チューブは、前記チューブアセンブリの前記遠位端と前記近位端との間に曲げ
    部を有し、前記内側チューブは、前記外側チューブの前記曲げ部に対応する柔軟領域を備
    えることによって、前記湾曲した外側チューブに対して回転するように適合されている、
    先行する請求項の何れかに記載の切断アセンブリ。
  8. 前記チューブアセンブリは、前記外側チューブの周りに配置されたカバーチューブをさ
    らに含み、前記カバーチューブは、前記グリップに対して固定的に連結されており、前記
    内側および前記外側チューブは、前記カバーチューブに対して回転されるように適合され
    ている、先行する請求項の何れかに記載の切断アセンブリ。
  9. 前記グリップに連結され、前記グリップに対する前記手動部材の回転を係止するように
    構成された係止アセンブリをさらに備え、前記係止アセンブリは、前記グリップが前記手
    の前記水かき部に係合した状態で前記手の前記人差し指または前記親指に係合されるよう
    に適合された係止部材を備える、先行する請求項の何れかに記載の切断アセンブリ。
  10. モータおよび前記モータに連結されたハウジングを含む駆動アセンブリを有する外科用
    器具用の切断アセンブリであって、前記外科用器具の前記駆動アセンブリに取外し可能に
    連結されるように構成された切断アセンブリにおいて、
    前記駆動アセンブリによって回転されるように適合された内側チューブおよび前記内側
    チューブを覆って配置された外側チューブを含むチューブアセンブリと、
    前記チューブアセンブリに連結され、親指、人差し指と中指を含む複数の指、前記親指
    と前記人差し指との間に位置する水かき部、および、掌を含む利用者の手の一部によって
    係合されるように構成され、前記手の前記人差し指または前記第2の指に係合されるよう
    に適合されたフィンガー部分、および、前記手の前記掌に係合されずに前記手の前記水か
    き部に係合されるように適合されたウエブ部分を含むグリップと、
    を備える、切断アセンブリ。
  11. 前記グリップは、前記フィンガー部分と前記ウエブ部分との中間に位置して前記フィン
    ガー部分と前記ウエブ部分に連結された中間部分をさらに含み、前記フィンガー部分およ
    び前記ウエブ部分の各々は、前記中間部分から前記ハウジングと反対の方向に延在してい
    る、請求項10に記載の切断アセンブリ。
  12. 前記フィンガー部分は、前記チューブアセンブリの近位部分と実質的に直交する前面を
    さらに備える、請求項10~12の何れかに記載の切断アセンブリ。
  13. 利用者の手の少なくとも一部によって切断アセンブリを把持する方法であって、
    前記切断アセンブリは、外側チューブ内に回転可能に配置された内側チューブを有する
    チューブアセンブリと、前記チューブアセンブリに連結されフィンガー部分およびウエブ
    部分を含むグリップと、前記チューブアセンブリの前記外側チューブに連結された手動部
    材とを備える、方法において、
    前記手の指を前記グリップの前記フィガー部分に係合するステップと、
    前記手の前記指、親指、または人差し指を前記手動部材に係合するステップと、
    前記手の前記親指と前記人差し指との間に位置する水かき部を前記グリップの前記ウエ
    ブ部分に係合するステップと、
    前記手の前記水かき部が前記ウエブ部分に係合され、前記手の前記指が前記フィンガー
    部分に係合された状態で、前記チューブアセンブリの前記外側チューブを回転させるため
    に、前記手動部材を前記親指または前記人差し指によって移動させるステップと、
    を含む方法。
  14. モータを含む駆動アセンブリを準備するステップと、
    前記駆動アセンブリを前記切断アセンブリに取り外し可能に連結するステップと、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
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