JP2023011111A - 尿素水添加装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】尿素水添加装置において、タンク内の尿素水の水位をフロートセンサで検出することができない高水位の領域でも、尿素水の残量を精度良く推定する。【解決手段】ECU100は、フロートセンサ44によりタンク40内の尿素水の水位を検出可能である場合には(S10にてYES)、フロートセンサ44の検出値を用いてタンク40内の尿素水の残量を推定する(S20)。他方、ECU100は、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない場合には(S10にてNO)、ポンプ42に入力される尿素水の圧力を示す入口圧力に基づいて、タンク40内の尿素水の残量を推定する(S80)。【選択図】図3
Description
本開示は、尿素水添加装置に関し、特に、尿素水を蓄えるタンク内の尿素水の残量を推定する技術に関する。
特表2013-517410号公報(特許文献1)は、尿素水等の液体還元剤を蓄えるタンクから取り除かれた液体の量を決定するための方法を開示する。この方法では、タンク出側の液体の量を所定期間に亘って積分することにより、所定期間に流れる液体の量全体が決定される。そして、その決定された量の液体をタンク内の液体の量から減算することにより、タンク内の液体の量が決定される。また、タンク内には、タンク内の液体の液位を検出する充填レベルインジケータ(フロートセンサ)が設けられている(特許文献1参照)。
特表2013-517410号公報に記載の方法は、タンクから取り除かれた尿素水の量からタンク内の尿素水の残量を決定するものであるため、タンク内の尿素水の残量について、ある時点での基準値を持っておく必要がある。そして、このような基準値には、フロートセンサの検出値を用い得る。しかしながら、フロートセンサは、一般的に強度限界から長さが制限されるため、タンク内の高液位まで液位を検出することができない。そのため、フロートセンサで検出することができない高液位の領域では、尿素水の残量推定精度が低下し、残量メータを見たユーザが違和感を覚える可能性がある。
本開示は、かかる問題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、尿素水添加装置において、タンク内の尿素水の水位をフロートセンサで検出することができない高水位の領域でも、尿素水の残量を精度良く推定することである。
本開示の尿素水添加装置は、内燃機関の排気通路に尿素水を添加する尿素水添加装置であって、尿素水を蓄えるタンクと、排気通路に尿素水を噴射する添加弁と、タンク内の尿素水を添加弁へ供給するポンプと、タンク内の尿素水の水位を検出するフロートセンサと、タンク内の尿素水の残量を推定する処理装置とを備える。フロートセンサは、水位が上限高さよりも低い所定高さよりも低い場合に水位を検出可能である。処理装置は、フロートセンサにより水位を検出可能である場合には、フロートセンサの検出値を用いて上記残量を推定する。他方、処理装置は、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプに入力される尿素水の圧力を示す入口圧力から上記残量を推定する。
ポンプの入口圧力とタンク内の尿素水の残量とには相関関係がみられ、残量が多いほど入口圧力は高く、残量が少ないほど入口圧力は低い。そこで、この尿素水添加装置においては、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプの入口圧力からタンク内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサにより水位を検出できない高水位の領域でも、タンク内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
尿素水添加装置は、ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサをさらに備える。処理装置は、出口圧力センサによって検出される出口圧力が一定となるようにポンプの回転数を制御し、フロートセンサにより水位を検出できない場合に、ポンプの回転数から入口圧力を推定する。
この尿素水添加装置では、ポンプの入口圧力が低いほど、ポンプの出口圧力を一定とするためにポンプの回転数は高くなり、入口圧力が高いほど、ポンプの回転数は低くなる。このように、出口圧力が一定となるようにポンプの回転数が制御される下では、ポンプの入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。そこで、この尿素水添加装置においては、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプの回転数から入口圧力が推定され、その推定された入口圧力からタンク内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサにより水位を検出できない高水位の領域でも、タンク内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
尿素水添加装置は、ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサをさらに備える。処理装置は、フロートセンサにより水位を検出できない場合に、出口圧力センサによって検出される出口圧力及びポンプの回転数から入口圧力を推定する。
仮にポンプの回転数を一定とすると、ポンプの入口圧力と出口圧力とには相関関係がみられる。また、上述のように、出口圧力が一定となるようにポンプの回転数が制御される下では、ポンプの入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。そこで、この尿素水添加装置においては、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプの出口圧力及び回転数から入口圧力が推定される。これにより、フロートセンサにより水位を検出できない高水位の領域でも、タンク内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
尿素水添加装置は、入口圧力を検出する入口圧力センサをさらに備える。処理装置は、入口圧力センサによって検出される入口圧力から上記残量を推定する。
上述のように、ポンプの入口圧力とタンク内の尿素水の残量とには相関関係がみられるところ、この尿素水添加装置においては、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、入口圧力センサにより検出される入口圧力からタンク内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサにより水位を検出できない高水位の領域でも、タンク内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
また、本開示の尿素水添加装置は、内燃機関の排気通路に尿素水を添加する尿素水添加装置であって、尿素水を蓄えるタンクと、排気通路に尿素水を噴射する添加弁と、タンク内の尿素水を添加弁へ供給するポンプと、タンク内の尿素水の水位を検出するフロートセンサと、ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサと、タンク内の尿素水の残量を推定する処理装置とを備える。フロートセンサは、水位が上限高さよりも低い所定高さよりも低い場合に水位を検出可能である。処理装置は、出口圧力センサによって検出される出口圧力が一定となるようにポンプの回転数を制御する。そして、処理装置は、フロートセンサにより水位を検出可能である場合には、フロートセンサの検出値を用いて上記残量を推定し、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプの回転数から上記残量を推定する。
ポンプの出口圧力が一定となるようにポンプの回転数が制御される下では、ポンプの入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。具体的には、入口圧力が低いほど回転数は高く、入口圧力が高いほど回転数は低い。したがって、タンク内の尿素水の残量が多いほどポンプの回転数は低くなり、残量が少ないほど回転数は高くなる。そこで、この尿素水添加装置においては、このような尿素水の残量とポンプの回転数との相関関係を用いて、フロートセンサにより水位を検出できない場合には、ポンプの回転数からタンク内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサにより水位を検出できない高水位の領域でも、タンク内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
本開示の尿素水添加装置によれば、タンク内の尿素水の水位をフロートセンサで検出することができない高水位の領域でも、尿素水の残量を精度良く推定することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、本開示の実施の形態1に従う尿素水添加装置が搭載された車両の全体構成図である。図1を参照して、車両1は、内燃機関10と、トルクコンバータ付きの自動変速機3と、ディファレンシャルギヤ5と、駆動輪7とを備える。内燃機関10は、圧縮自己着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であり、内燃機関本体のシリンダ(気筒)に形成された燃焼室に燃料噴射弁(インジェクタ)から燃料が噴射され、圧縮自己着火が行なわれる。内燃機関10から出力される動力は、自動変速機3及びディファレンシャルギヤ5を介して駆動輪7に伝達される。
図1は、本開示の実施の形態1に従う尿素水添加装置が搭載された車両の全体構成図である。図1を参照して、車両1は、内燃機関10と、トルクコンバータ付きの自動変速機3と、ディファレンシャルギヤ5と、駆動輪7とを備える。内燃機関10は、圧縮自己着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であり、内燃機関本体のシリンダ(気筒)に形成された燃焼室に燃料噴射弁(インジェクタ)から燃料が噴射され、圧縮自己着火が行なわれる。内燃機関10から出力される動力は、自動変速機3及びディファレンシャルギヤ5を介して駆動輪7に伝達される。
内燃機関10の燃焼室から排出される排気(排気ガス)は、排気マニホールドに集められ、排気通路20を通じて外気に放出される。排気通路20には、上流側から、酸化触媒22、DPF(Diesel Particulate Filter)24、尿素添加弁30、SCR触媒26、及び酸化触媒28が設けられている。
酸化触媒22は、排気中の一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に酸化し、排気中の炭化水素(HC)を水(H2O)とCO2とに酸化する。また、酸化触媒22は、排気中の一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2)に酸化する。これは、窒素酸化物(NOx)の還元反応は、NOとNO2が1:1の比率のときに反応速度が速く、ディーゼル内燃機関の排気中にはNOが多く含まれているため、排気中のNOをNO2に酸化してNOとNO2の比を1:1に近づけるためである。
DPF24は、排気中の微粒子を捕集し、捕集した微粒子を適宜燃焼除去することにより排気を浄化する。SCR触媒26は、排気中のNOxを還元浄化する。SCR触媒26は、例えば、セラミック担体に銅(Cu)イオン交換ゼオライトを触媒として担持したものであり、アンモニア(NH3)を還元剤として用いることにより高い浄化率を示すものである。
還元剤として利用されるアンモニアは、SCR触媒26の上流の排気通路20に供給された尿素水を加水分解することにより生成される。SCR触媒26の上流の排気通路には、尿素添加弁(尿素水噴射インジェクタ)30が設けられており、尿素水タンク40内のポンプ42によって圧送される尿素水が、尿素添加弁30からSCR触媒26の上流の排気通路20に噴射される。酸化触媒28は、SCR触媒26から排出された(スリップした)アンモニアを酸化して浄化する。
車両1は、タンク40と、ポンプ42と、フロートセンサ44と、圧力センサ48と、ECU(Electronic Control Unit)100と、メータ110とをさらに備える。ポンプ42及びフロートセンサ44は、タンク40に設けられている。本実施の形態1において、タンク40、ポンプ42、フロートセンサ44、圧力センサ48、及びECU100が、本開示の「尿素水添加装置」に相当する。
タンク40は、尿素添加弁30から排気通路20に噴射される尿素水を蓄える。ポンプ42は、図示しないモータによって駆動される電動ポンプである。ポンプ42は、タンク40の下面近傍に設けられる吸入口43から吸入された尿素水を吐出口から供給通路41に圧送する。そして、尿素添加弁30が開弁することにより、尿素水がSCR触媒26の上流の排気通路20に噴射される。フロートセンサ44は、タンク40に貯留された尿素水の水面Lwの高さ(タンク40の下面からの高さ)を示す水位を検出する。
図2は、フロートセンサ44の構成例を示す図である。図2を参照して、フロートセンサ44は、シャフト45と、フロート46とを含む。シャフト45の内部には、例えば、磁力により導通可能な複数のスイッチ50-1~50-6が、シャフト45内の最上部から最下部までの間に所定の間隔で設けられている。なお、スイッチの数は、これに限定されるものではない。また、各スイッチの間隔は、等距離であってもよいし、スイッチ間の尿素量が等量となる距離であってもよい。
フロート46は、貫通穴を有する円盤形状を有し、貫通穴の内周面がシャフト45の外周面に対向するように設けられる。フロート46は、尿素水から受ける浮力により浮上可能な材質で形成される。そのため、フロート46の位置は、尿素水の水面Lwの高さに応じてシャフト45の軸方向に沿って変化する。フロート46の内周面側には、磁石等の磁力を発生する部材(図示せず)が設けられる。これにより、スイッチ50-1~50-6のうちフロート46の位置に応じたスイッチがフロート46からの磁力によってオンされる。そして、オンとなったスイッチの位置から、尿素水の水面Lwの高さが検出される。
再び図1を参照して、フロートセンサ44の強度限界からシャフト45の長さには制限があり、この例では、シャフト45の長さはH1である。すなわち、フロートセンサ44は、水位がタンク40の上限高さH2よりも低い高さH1よりも低い場合に水位を検出可能である。言い換えると、尿素水の水位がシャフト45の長さに相当するH1よりも高い場合には、フロートセンサ44によって水位を検出することができない。そこで、この実施の形態1では、フロートセンサ44によって水位を検出することができない領域については、ECU100によって尿素水の水位が推定される(後述)。
圧力センサ48は、ポンプ42の吐出口から供給通路41に出力される尿素水の圧力(ポンプ42の出口圧力)を検出し、その検出値をECU100へ出力する。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)等を含んで構成される。メモリ102は、処理プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、及びデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)を含む。CPU101は、ROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行する。ROMに格納されているプログラムには、ECU100により実行される各種処理が記述されている。
ECU100は、メモリ102に記憶された情報、及び各種センサからの情報等に基づいて、所定の演算処理を実行する。ECU100は、演算処理の結果に基づいて、尿素添加弁30、ポンプ42、及び内燃機関10等を制御する。また、ECU100は、タンク40内の尿素水の残量を推定する尿素水量推定処理を実行する。詳しくは、ECU100は、フロートセンサ44によって尿素水の水位を検出可能である場合には、フロートセンサ44の検出値を用いて尿素水の残量を推定し、フロートセンサ44によって水位を検出できない場合には、フロートセンサ44の検出値を用いることなく尿素水の残量を推定する。この尿素水量推定処理については、後ほど詳しく説明する。
メータ110は、ECU100により推定されるタンク40内の尿素水の残量を表示する。メータ110は、針式の残量計であってもよいし、ディスプレイ上に描画された残量メータであってもよい。
上述のように、タンク40内の尿素水の水位を検出するフロートセンサ44については、その強度限界からシャフト45の長さに制限があるため、タンク40内の高水位まで水位を検出することができない。この例では、シャフト45の長さはH1であり、H1よりも低い水位についてはフロートセンサ44で検出可能であるけれども、H1を超える水位についてはフロートセンサ44で検出することができない。
そのため、フロートセンサ44によりタンク40内の尿素水の水位を検出できない場合には、フロートセンサ44の検出値を用いることなく尿素水の残量推定が行なわれる。ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量とには相関関係がみられ、残量が多いほど入口圧力は高く、残量が少ないほど入口圧力は低い。そこで、本実施の形態1に従う尿素水添加装置では、フロートセンサ44によりタンク40内の水位を検出できない場合には、ポンプ42に入力される尿素水の圧力を示す入口圧力からタンク40内の尿素水の残量が推定される。
ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量との関係は、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。また、本実施の形態1では、ポンプ42の入口圧力を検出する圧力センサは設けられていないところ、ポンプ42の入口圧力は、ポンプ42の出口圧力と回転数とから推定される。
本実施の形態1では、尿素添加弁30による排気通路20への尿素水の噴射量が一定となるように、ECU100は、圧力センサ48により検出されるポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数を制御する。ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下では、ポンプ42の入口圧力が低いほどポンプの回転数は高くなり、入口圧力が高いほどポンプ42の回転数は低くなる。このように、ポンプ42の入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。
そこで、本実施の形態1では、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される状況下において、ポンプ42の入口圧力と回転数との関係が事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。そして、ECU100は、ポンプ42の回転数からポンプ42の入口圧力を推定し、その推定された入口圧力からタンク40内の尿素水の残量を推定する。
図3は、ECU100により実行される尿素水量推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図示しないイグニッションスイッチがONされて内燃機関10が始動してから、イグニッションスイッチがOFFになり内燃機関10の作動が停止するまでの間、所定期間毎に繰り返し処理される。この尿素水量推定処理が実行されることにより、尿素水タンク40内の尿素水の残量が推定される。
図3を参照して、ECU100は、フロートセンサ44によりタンク40内の尿素水の水位を検出可能か否か判定する(ステップS10)。具体的には、フロートセンサ44のシャフト45に設けられたスイッチ50-1~50-6のうち(図2)、最上位のスイッチ50-1の出力が継続的に出力されている場合に、尿素水の水面がフロートセンサ44よりも高いと判断され、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できないと判定される。
ステップS10においてフロートセンサ44により尿素水の水位を検出可能であると判定されると(ステップS10においてYES)、ECU100は、フロートセンサ44を用いてタンク40内の尿素水の残量を推定する(ステップS20)。詳しくは、ECU100は、フロートセンサ44によって検出される尿素水の水位から、タンク40内の尿素水の残量を推定する。なお、図2に示したフロートセンサ44は、スイッチ50-1~50-6の位置に応じて離散的に水位を検出するものであるため、各スイッチの間に水位があるときは、後述の手法と同様に、ポンプ42の入口圧力に基づいて残量が推定される。
ステップS10においてフロートセンサ44により尿素水の水位を検出できないと判定されると(ステップS10においてNO)、ECU100は、ポンプ42が作動しているか否かを判定する(ステップS30)。ポンプ42が停止している場合には(ステップS30においてNO)、ECU100は、タンク40内の尿素水の残量を前回値に保持する(ステップS40)。
ステップS30においてポンプ42が作動していると判定されると(ステップS30においてYES)、ECU100は、ポンプ42の出口圧力の検出値を圧力センサ48から取得する(ステップS50)。そして、ECU100は、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数を制御する(ステップS60)。
次いで、ECU100は、ポンプ42の入口圧力と回転数との関係を示すマップをメモリ102から読み出し、そのマップを用いて、ポンプ42の回転数からポンプ42の入口圧力を推定する(ステップS70)。
図4は、ポンプ42の回転数とポンプ42の入口圧力との関係を示すマップである。図4を参照して、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御されている状況下において、ポンプ42の回転数と入口圧力との関係が、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。なお、このようなマップに代えて、ポンプ42の回転数と入口圧力との関係をモデル式で表したものであってもよい。
再び図3を参照して、次いで、ECU100は、ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量との関係を示すマップをメモリ102から読み出し、そのマップを用いて、ステップS70において推定されたポンプ42の入口圧力からタンク40内の尿素水の残量を推定する(ステップS80)。
図5は、ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量との関係を示すマップである。図5を参照して、このようなポンプ42の入口圧力と尿素水の残量との関係が、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。なお、このようなマップに代えて、ポンプ42の入口圧力と尿素水の残量との関係をモデル式で表したものであってもよい。
以上のように、この実施の形態1においては、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない場合には、ポンプ42の入口圧力からタンク40内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない高水位の領域でも、タンク40内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
[変形例]
実施の形態1では、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御され、そのような制御の下で、ポンプ42の回転数からポンプ42の入口圧力が推定される。しかしながら、内燃機関10の運転状態や環境等によってポンプ42の出口圧力を変化させる場合も想定される。
実施の形態1では、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御され、そのような制御の下で、ポンプ42の回転数からポンプ42の入口圧力が推定される。しかしながら、内燃機関10の運転状態や環境等によってポンプ42の出口圧力を変化させる場合も想定される。
仮にポンプ42の回転数を一定とすると、ポンプ42の入口圧力と出口圧力とには相関関係がみられる。具体的には、ポンプ42の入口圧力が高いほど出口圧力も高くなり、ポンプ42の入口圧力が低いほど出口圧力も低くなる。他方、上述のように、出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下では、ポンプ42の入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。
そこで、この変形例では、ポンプ42の出口圧力及び回転数と、ポンプ42の入口圧力との関係が事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶される。そして、ECU100は、ポンプ42の出口圧力と回転数とからポンプ42の入口圧力を推定し、その推定された入口圧力からタンク40内の尿素水の残量を推定する。
図6は、ポンプ42の出口圧力及び回転数と、ポンプ42の入口圧力との関係を示すマップである。図6を参照して、このようなポンプ42の出口圧力及び回転数と、ポンプ42の入口圧力との関係が、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。なお、このようなマップに代えて、ポンプ42の出口圧力及び回転数と、ポンプ42の入口圧力との関係をモデル式で表したものであってもよい。
図7は、この変形例においてECU100により実行される尿素水量推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、実施の形態1において図3に示したフローチャートに対応する。このフローチャートも、イグニッションスイッチがONされて内燃機関10が始動してから、イグニッションスイッチがOFFになり内燃機関10の作動が停止するまでの間、所定期間毎に繰り返し処理される。
図7を参照して、ステップS110~S150,S180の処理は、それぞれ図3に示したステップS10~S50,S80の処理と同じである。このフローチャートでは、ステップS150においてポンプ42の出口圧力の検出値が圧力センサ48から取得されると、ECU100は、ポンプ42の出口圧力及び回転数と、ポンプ42の入口圧力との関係を示すマップをメモリ102から読み出し、そのマップを用いて、ポンプ42の出口圧力と回転数とからポンプ42の入口圧力を推定する(ステップS170)。
その後、ステップS180へ処理が移行され、ステップS170において推定された入口圧力に基づいて、タンク40内の尿素水の残量が推定される。
この変形例によれば、ポンプ42の出口圧力が変化するような場合でも、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない高水位の領域においてタンク40内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
[実施の形態2]
この実施の形態2では、ポンプ42の入口圧力を検出する圧力センサが設けられ、その圧力センサの検出値に基づいて、タンク40内の尿素水の残量が推定される。
この実施の形態2では、ポンプ42の入口圧力を検出する圧力センサが設けられ、その圧力センサの検出値に基づいて、タンク40内の尿素水の残量が推定される。
図8は、実施の形態2に従う尿素水添加装置が搭載された車両の全体構成図である。図8を参照して、この車両1Aは、図1に示した実施の形態1における車両1において、圧力センサ49をさらに備え、ECU100に代えて100Aを備える。
圧力センサ49は、タンク40の下面近傍に設けられるポンプ42の吸入口43における尿素水の圧力(入口圧力)を検出し、その検出値をECU100Aへ出力する。
ECU100Aは、圧力センサ49により検出されるポンプ42の入口圧力からタンク40内の尿素水の残量を推定する。ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量との関係は、実施の形態1と同様に、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。
図9は、実施の形態2においてECU100Aにより実行される尿素水量推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートも、図3に示したフローチャートに対応するものである。そして、このフローチャートも、イグニッションスイッチがONされて内燃機関10が始動してから、イグニッションスイッチがOFFになり内燃機関10の作動が停止するまでの間、所定期間毎に繰り返し処理される。
図9を参照して、ステップS210~S240,S280の処理は、それぞれ図3に示したステップS10~S40,S80の処理と同じである。このフローチャートでは、ステップS230においてポンプ42が作動していると判定されると(ステップS230においてYES)、ECU100Aは、ポンプ42の入口圧力の検出値を圧力センサ49から取得する(ステップS250)。その後、ステップS280へ処理が移行され、ECU100Aは、ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量との関係を示すマップをメモリ102から読み出し、そのマップを用いて、ステップS250において取得されたポンプ42の入口圧力の検出値からタンク40内の尿素水の残量を推定する。
以上のように、この実施の形態2によっても、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない高水位の領域において、タンク40内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
[実施の形態3]
ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下では、ポンプ42の入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。そして、上述のように、ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量とには相関関係がみられる。そこで、この実施の形態3では、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下で、ポンプ42の回転数からタンク40内の尿素水の残量が直接推定される。
ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下では、ポンプ42の入口圧力と回転数とには相関関係がみられる。そして、上述のように、ポンプ42の入口圧力とタンク40内の尿素水の残量とには相関関係がみられる。そこで、この実施の形態3では、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御される下で、ポンプ42の回転数からタンク40内の尿素水の残量が直接推定される。
この実施の形態3における車両及び尿素水添加装置の全体構成は、図1に示した実施の形態1と同じである。この実施の形態3では、ECU100の処理内容が実施の形態1と異なる。
図10は、実施の形態3におけるECU100により実行される尿素水量推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートも、図3に示したフローチャートに対応するものである。そして、このフローチャートも、イグニッションスイッチがONされて内燃機関10が始動してから、イグニッションスイッチがOFFになり内燃機関10の作動が停止するまでの間、所定期間毎に繰り返し処理される。
図10を参照して、ステップS310~S360の処理は、それぞれ図3に示したステップS10~S60の処理と同じである。このフローチャートでは、ステップS360において、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御されると、ECU100は、ポンプ42の回転数からタンク40内の尿素水の残量を推定する(ステップS380)。
図11は、ポンプ42の回転数とタンク40内の尿素水の残量との関係を示すマップである。図11を参照して、ポンプ42の出口圧力が一定となるようにポンプ42の回転数が制御されている状況下において、ポンプ42の回転数とタンク40内の尿素水の残量との関係が、事前の評価試験により予め求められ、メモリ102に記憶されている。なお、このようなマップに代えて、ポンプ42の回転数とタンク40内の尿素水の残量との関係をモデル式で表したものであってもよい。
以上のように、この実施の形態3においては、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない場合には、ポンプ42の回転数からタンク40内の尿素水の残量が推定される。これにより、フロートセンサ44により尿素水の水位を検出できない高水位の領域でも、タンク40内の尿素水の残量を精度良く推定することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示により示される技術的範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A 車両、3 自動変速機、5 ディファレンシャルギヤ、7 駆動輪、10 内燃機関、20 排気通路、22,28 酸化触媒、24 DPF、26 SCR触媒、30 尿素添加弁、40 タンク、41 供給通路、42 ポンプ、43 吸入口、44 フロートセンサ、45 シャフト、46 フロート、48,49 圧力センサ、50-1~50-6 スイッチ、100,100A ECU、101 CPU、102 メモリ、110 メータ。
Claims (5)
- 内燃機関の排気通路に尿素水を添加する尿素水添加装置であって、
前記尿素水を蓄えるタンクと、
前記排気通路に前記尿素水を噴射する添加弁と、
前記タンク内の尿素水を前記添加弁へ供給するポンプと、
前記タンク内の尿素水の水位を検出するフロートセンサと、
前記タンク内の尿素水の残量を推定する処理装置とを備え、
前記フロートセンサは、前記水位が上限高さよりも低い所定高さよりも低い場合に前記水位を検出可能であり、
前記処理装置は、
前記フロートセンサにより前記水位を検出可能である場合には、前記フロートセンサの検出値を用いて前記残量を推定し、
前記フロートセンサにより前記水位を検出できない場合には、前記ポンプに入力される尿素水の圧力を示す入口圧力から前記残量を推定する、尿素水添加装置。 - 前記ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサをさらに備え、
前記処理装置は、
前記出口圧力センサによって検出される前記出口圧力が一定となるように前記ポンプの回転数を制御し、
前記フロートセンサにより前記水位を検出できない場合に、前記ポンプの回転数から前記入口圧力を推定する、請求項1に記載の尿素水添加装置。 - 前記ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサをさらに備え、
前記処理装置は、前記フロートセンサにより前記水位を検出できない場合に、前記出口圧力センサによって検出される前記出口圧力及び前記ポンプの回転数から前記入口圧力を推定する、請求項1に記載の尿素水添加装置。 - 前記入口圧力を検出する入口圧力センサをさらに備え、
前記処理装置は、前記入口圧力センサによって検出される前記入口圧力から前記残量を推定する、請求項1に記載の尿素水添加装置。 - 内燃機関の排気通路に尿素水を添加する尿素水添加装置であって、
前記尿素水を蓄えるタンクと、
前記排気通路に前記尿素水を噴射する添加弁と、
前記タンク内の尿素水を前記添加弁へ供給するポンプと、
前記タンク内の尿素水の水位を検出するフロートセンサと、
前記ポンプから出力される尿素水の圧力を示す出口圧力を検出する出口圧力センサと、
前記タンク内の尿素水の残量を推定する処理装置とを備え、
前記フロートセンサは、前記水位が上限高さよりも低い所定高さよりも低い場合に前記水位を検出可能であり、
前記処理装置は、
前記出口圧力センサによって検出される前記出口圧力が一定となるように前記ポンプの回転数を制御し、
前記フロートセンサにより前記水位を検出可能である場合には、前記フロートセンサの検出値を用いて前記残量を推定し、
前記フロートセンサにより前記水位を検出できない場合には、前記ポンプの回転数から前記残量を推定する、尿素水添加装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021114734A JP2023011111A (ja) | 2021-07-12 | 2021-07-12 | 尿素水添加装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021114734A JP2023011111A (ja) | 2021-07-12 | 2021-07-12 | 尿素水添加装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023011111A true JP2023011111A (ja) | 2023-01-24 |
Family
ID=85120177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021114734A Pending JP2023011111A (ja) | 2021-07-12 | 2021-07-12 | 尿素水添加装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023011111A (ja) |
-
2021
- 2021-07-12 JP JP2021114734A patent/JP2023011111A/ja active Pending
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