JP2023009856A - 操舵装置 - Google Patents

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Yuichiro Taguchi
一樹 西田
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大登志 岡
Hirotoshi Oka
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Abstract

Figure 2023009856000001
【課題】ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることのできる操舵装置を提供すること。
【解決手段】一端にステアリングホイール121が取り付けられ、ステアリングホイール121から入力されるトルクにより回転するステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3を回転自在に支持するステアリングコラム10と、反力付与モータ72を有する反力付与装置70と、ステアリングシャフト3の軸方向に直交する揺動軸を中心として、ステアリングシャフト3を揺動させるチルト用アクチュエータ100と、を備え、反力付与モータ72の回転軸とステアリングシャフト3の軸方向とが直交するように、反力付与モータ72が配置され、揺動軸は、ステアリングシャフト3の軸方向において反力付与モータ72の回転軸の位置からステアリングホイール121側に配置される。
【選択図】図3

Description

本開示は、操舵装置に関する。
近年の車両用の操舵装置では、運転者がステアリングホイールに対して回転操作を行った際における機械的な力によって操舵輪の操舵を行うのではなく、操舵輪の操舵をアクチュエータにより行う、いわゆるステアバイワイヤ方式の操舵装置が提案されている。ステアバイワイヤ方式の操舵装置では、ステアリングホイールに対して回転操作を行った際における操舵量をセンサにより検知し、検知した操舵量に基づいてアクチュエータを動作させることにより、操舵輪の操舵を行う。
例えば、特許文献1に記載された車両用操舵装置では、ステアリングホイールの回転角を操舵角センサで読み取り、操向輪を転舵するピニオンシャフトに転舵トルクを出力する転舵モータを、操舵角センサのセンサ信号に基づいて制御することにより、操向輪の転舵の制御を行っている。また、特許文献1に記載された車両用操舵装置では、ステアリングホイールの操作を行う運転者に対して、操舵装置で操向輪の転舵を行う際における反力を運転者に伝えるために、電動モータからなる反力アクチュエータを備え、反力アクチュエータによってステアリングホイールに操舵反力を付与することにより、運転者に操舵反力を伝えている。
特開2009-35041号公報
しかしながら、ステアリングコラム周りはスペースが限られており、特に前後方向の制約が大きくなっている。しかし、ステアバイワイヤ方式の操舵装置に反力アクチュエータを備える場合、操舵装置におけるステアリングコラム装置の前後方向における大きさが大きくなり易く、その点で改良の余地があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることのできる操舵装置を提供することを目的とする。
本開示の操舵装置は、一端にステアリングホイールが取り付けられ、前記ステアリングホイールから入力されるトルクにより回転するステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、反力付与モータを有する反力付与装置と、前記ステアリングシャフトの軸方向に直交する揺動軸を中心として、前記ステアリングシャフトを揺動させるチルト用アクチュエータと、を備え、前記反力付与モータの回転軸と前記ステアリングシャフトの軸方向とが直交するように、前記反力付与モータが配置され、前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータの前記回転軸の位置から前記ステアリングホイール側に配置される。
この構成によれば、回転軸がステアリングシャフトの軸方向に対して直交する向きで反力付与モータが配置されることにより、前後方向への反力付与モータの大きさを小さくすることができ、ステアリングコラム装置の前後方向へのコンパクト化を図ることができる。また、ステアリングシャフトの軸方向における揺動軸の位置が、反力付与モータの回転軸の位置からステアリングホイール側に配置されることにより、重量物が揺動軸よりもステアリングホイールが位置する側のみに集中することを抑制でき、チルト用アクチュエータの小型化を図ることができる。また、重量物が揺動軸よりもステアリングホイールが位置する側のみに集中することを抑制できるため、ステアリングコラムが揺動する際の応力を低減することができ、ステアリングコラムの軽量化を図ることができる。これにより、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることができる。
望ましい形態として、前記反力付与装置は、ウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛み合うウォームホイールとを備える減速機を有し、前記反力付与モータで発生したトルクを、前記減速機を介して前記ステアリングシャフトに付与することにより、前記反力付与モータの前記回転軸が前記ステアリングシャフトの軸方向に対して直交する向きで前記反力付与モータを配置する。
この構成によれば、反力付与装置が有する減速機が、ウォームギヤとウォームホイールとを備えるため、減速機に用いる歯車を大型化、または他段化させることなく、反力付与モータで発生したトルクをステアリングシャフトに付与することができる。これにより、減速機の小型化を図ることができ、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることができる。
望ましい形態として、前記チルト用アクチュエータは、駆動源としてチルト用モータを有し、前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータと前記チルト用モータとの間に配置される。
この構成によれば、揺動軸が、ステアリングシャフトの軸方向において反力付与モータとチルト用モータとの間に配置されるため、重量物をステアリングシャフトの軸方向において揺動軸の両側にバランス良く配置することができ、ステアリングコラムが揺動する際の応力を低減することができる。これにより、ステアリングコラムの軽量化を図ることができ、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることができる。
望ましい形態として、前記ステアリングコラムは、第1のコラム部材と、前記第1のコラム部材に対し軸方向の相対変位を可能に組み合わされた第2のコラム部材と、を有し、さらに、駆動源としてテレスコピック用モータを有すると共に前記第1のコラム部材に対して前記第2のコラム部材を軸方向に変位させるテレスコピック用アクチュエータを備え、前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータと前記テレスコピック用モータとの間に配置される。
この構成によれば、揺動軸が、ステアリングシャフトの軸方向において反力付与モータとテレスコピック用モータとの間に配置されるため、重量物をステアリングシャフトの軸方向において揺動軸の両側にバランス良く配置することができ、ステアリングコラムが揺動する際の応力を低減することができる。これにより、ステアリングコラムの軽量化を図ることができ、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることができる。
本開示に係る操舵装置は、ステアリングコラム装置のコンパクト化を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係る操舵装置を組み込んだステアリングシステムを示す模式図である。 図2は、第1実施形態に係る操舵装置が有するステアリングコラム装置の側面図である。 図3は、第1実施形態に係る操舵装置が有するステアリングコラム装置の側面図である。 図4は、図2のA-A矢視図である。 図5は、図2のB-B矢視図である。 図6は、図2に示すステアリングコラム装置の斜視図である。 図7は、変位ブラケットの斜視図であり、揺動支持ブラケット部に配置されるチルト用送りねじ装置の説明図である。 図8は、図4のC部詳細図である。 図9は、第2実施形態に係る操舵装置におけるステアリングコラム装置の側面図である。
発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る操舵装置1を組み込んだステアリングシステム120を示す模式図である。第1実施形態に係る操舵装置1は、ステアバイワイヤ方式のステアリングシステム120に組み込まれている。ステアバイワイヤ方式のステアリングシステム120は、ステアリングホイール121及び該ステアリングホイール121の操舵量を測定するためのセンサ(図示省略)を有する操舵装置1と、一対の操舵輪135に舵角を付与するための転舵装置130とを電気的に接続してなる。即ち、ステアバイワイヤ方式のステアリングシステム120では、運転者によるステアリングホイール121の操作量を、操舵装置1のセンサにより測定する。そして、センサの出力信号に基づいて、転舵装置130のアクチュエータ131を駆動し、車両の幅方向に配置されたラック軸やねじ軸などの直動軸を車両の幅方向に変位させ、一対のタイロッド132を押し引きして、一対の操舵輪135に舵角を付与する。
操舵装置1は、ステアリングコラム装置2と、ステアリングシャフト3と、反力付与装置70とを備える。なお、操舵装置1に関して前後方向、上下方向及び幅方向とは、操舵装置1を車両に取り付けた状態での車両の前後方向、上下方向及び幅方向をいう。
図2、図3は、第1実施形態に係る操舵装置1が有するステアリングコラム装置2の側面図である。図4は、図2のA-A矢視図である。図5は、図2のB-B矢視図である。図6は、図2に示すステアリングコラム装置2の斜視図である。ステアリングコラム装置2は、ステアリングコラム10と、ロア側テレスコピック用アクチュエータ80と、アッパ側テレスコピック用アクチュエータ90と、チルト用アクチュエータ100とを備える。
ステアリングコラム10は、固定ブラケット11と、コラムホルダ20と、アッパコラム40とを備え、全長を伸縮可能に構成されている。具体的には、ステアリングコラム10は、固定ブラケット11とコラムホルダ20とを、軸方向の相対変位を可能に組み合わせ、且つ、コラムホルダ20とアッパコラム40とを、軸方向の相対変位を可能に組み合わせてなる。
固定ブラケット11は、固定板部12と、固定側ブラケット部15とを備える。
固定板部12は、上下方向から見て前後方向に伸長する矩形形状を有し、且つ、幅方向両側部分のそれぞれの前後方向2箇所に、上下方向に貫通する通孔13を有する。固定ブラケット11は、固定板部12の通孔13に下側から挿通した取付ボルト14により、ステアリングコラム装置2が搭載される車両の車体(図示省略)に対し支持固定される。
固定側ブラケット部15は、前後方向から見て略U字形形状を有し、固定板部12の前側の端部に固設されている。即ち、固定側ブラケット部15は、固定板部12の前側端部の幅方向両側の端部から下側に向けて垂下した一対の固定側側板部16a、16bと、該固定側側板部16a、16bの下側の端部同士を連結する固定側連結部17とを有する。換言すれば、固定側連結部17は、一対の固定側側板部16a、16bの下側の端部同士の間に掛け渡されている。
コラムホルダ20は、固定ブラケット11に対し軸方向(前後方向)の相対変位を可能に支持された変位ブラケット21と、該変位ブラケット21に対し上下方向の揺動を可能に支持されたロアコラム50とを備える。
変位ブラケット21は、変位板部22と、一対の垂下板部24a、24bと、揺動支持ブラケット部25とを備える。
変位板部22は、上下方向から見て前後方向に伸長する矩形形状を有している。
一対の垂下板部24a、24bは、変位板部22の前側部分から中間部分にかけての部分の幅方向両側の端部から下側に向けて垂下している。
揺動支持ブラケット部25は、前後方向から見て略U字形形状を有し、変位板部22の後側の端部に固設されている。即ち、揺動支持ブラケット部25は、変位板部22の後側の端部の幅方向両側の端部から下側に向けて垂下した一対の変位側側板部26a、26bと、該一対の変位側側板部26a、26bの下側の端部同士を連結する変位側連結部27とを有する。
固定ブラケット11と、コラムホルダ20との間には、リニアガイド30が配置されており、固定ブラケット11とコラムホルダ20とは、リニアガイド30を介して軸方向の相対変位を可能に組み合わされている。リニアガイド30は、コラムホルダ20が有する変位ブラケット21と、固定ブラケット11との間に配置され、変位ブラケット21は、リニアガイド30により、固定ブラケット11に対し軸方向の相対変位を可能に支持されている。即ち、第1実施形態では、固定ブラケット11が第1のコラム部材を構成し、且つ、コラムホルダ20が第2のコラム部材を構成する。
リニアガイド30は、軸方向(前後方向)に伸長する矩形形状を有するガイドレール31と、軸方向から見て略U字形形状を有し、且つ、ガイドレール31に対し該ガイドレール31に沿って軸方向の変位を可能に組み合わされたスライダ32とを備える。第1実施形態では、ガイドレール31を、固定ブラケット11の固定板部12の下面に結合固定している。また、スライダ32を、変位ブラケット21の変位板部22の上面に結合固定している。
なお、リニアガイド30としては、滑り式リニアガイドと、ボール循環式リニアガイドと、非循環ローラ式リニアガイドとのうちのいずれのリニアガイドを使用しても良い。滑り式リニアガイドは、ガイドレールに形成されたレール溝に、スライダに形成された係合凸部を係合してなる。ボール循環式リニアガイドは、ガイドレールとスライダとの間に備えられた負荷路に複数個のボールを転動可能に配置し、且つ、スライダの内部に、ガイドレールとスライダとの相対変位に伴い負荷路の終点に移動したボールを、負荷路の始点に戻す循環路を設けてなる。非循環ローラ式リニアガイドは、スライダに回転自在に支持された複数個のローラを、ガイドレールに形成された転動面に転がり接触させてなる。
ロアコラム50は、略円筒形状を有し、変位ブラケット21に対し上下方向の揺動を可能に支持されている。ロアコラム50は、前側部分に大径部51を有し、且つ、後側部分に、大径部51よりも内径寸法が小さい小径部52を有する。
ロアコラム50は、後側部分が、チルト用アクチュエータ100を構成するチルト用送りねじ装置102(図7参照)を介して、変位ブラケット21の揺動支持ブラケット部25に対し上下方向の変位が可能に支持されている。また、ロアコラム50は、前側部分が、インナコラム60と反力付与装置70のハウジング71とを介して、車体に支持される固定ブラケット11の固定側ブラケット部15に枢支されている。
図7は、変位ブラケット21の斜視図であり、揺動支持ブラケット部25に配置されるチルト用送りねじ装置102の説明図である。変位ブラケット21には、チルト用アクチュエータ100を構成するチルト用送りねじ装置102が配置されている。チルト用送りねじ装置102は、外周面に雄ねじ部を有するねじ軸103と、内周面にねじ軸103の雄ねじ部と螺合する雌ねじ部が形成されるナット105とを備えており、ナット105は、外周面に円柱状の枢支軸部104を有している。
ねじ軸103は、揺動支持ブラケット部25の幅方向片側の変位側側板部26aに形成される凹溝28及び変位側連結部27に形成された円孔の内側に、軸受装置106を介して回転自在に支持されている。詳しくは、変位ブラケット21の揺動支持ブラケット部25が有する一対の変位側側板部26a、26bのうち一方の変位側側板部26aには、幅方向内側面に、上下方向に伸長する凹溝28が形成されている。また、変位ブラケット21の揺動支持ブラケット部25が有する変位側連結部27は、幅方向片側部分、即ち、凹溝28が形成される変位側側板部26aが位置する側の部分に、上下方向に貫通する円孔が形成されている。ねじ軸103は、これらのように形成される凹溝28及び変位側連結部27の円孔の内側に、軸受装置106を介して支持されている。
軸受装置106としては、例えば、ラジアル転がり軸受や滑り軸受が用いられる。また、ねじ軸103の雄ねじ部に螺合するナット105に形成される枢支軸部104は、ロアコラム50の後側部分、即ち、ロアコラム50における小径部52の外周面に形成された枢支凹部に揺動可能に係合しており、ロアコラム50を枢支している。このため、ねじ軸103が回転した場合には、ねじ軸103の回転に伴ってナット105がねじ軸103に沿って該ねじ軸103の軸方向(上下方向)に変位することにより、ロアコラム50の後側部分が、変位ブラケット21の揺動支持ブラケット部25に対して上下方向に変位する。
図8は、図4のC部詳細図である。インナコラム60は、円筒部61と、該円筒部61の前側の端部から径方向外側に向けて折れ曲がったフランジ部62とを備える。インナコラム60は、ロアコラム50に対して該ロアコラム50の軸方向の相対変位を可能に組み合わされている。即ち、ステアリングコラム装置2は、インナコラム60を、ロアコラム50に対して該ロアコラム50の軸方向の相対変位を可能に内嵌している。
反力付与装置70のハウジング71は、固定ボルト64によってインナコラム60のフランジ部62に固定されることにより、インナコラム60に対し支持固定されている。また、ハウジング71は、固定側ブラケット部15の固定側側板部16a、16bに形成された通孔を挿通した枢支ボルト65により、固定ブラケット11に対し枢支されている。
このため、チルト用送りねじ装置102が有するねじ軸103の回転に伴い、ナット105が上下方向に変位することで、ロアコラム50の後側部分が変位ブラケット21の揺動支持ブラケット部25に対し上下方向に変位すると、ロアコラム50は枢支ボルト65を中心に上下方向に揺動する。即ち、枢支ボルト65は、ロアコラム50が上下方向に揺動する際における揺動軸になっている。
アッパコラム40は、略円筒形状を有し、コラムホルダ20に対して軸方向への相対変位が可能に組み合わされている。具体的には、アッパコラム40は、前側部分がロアコラム50の小径部52に隙間嵌で内嵌している。これにより、アッパコラム40は、ロアコラム50に対して該ロアコラム50の軸方向への相対変位が可能に内嵌している。
ロア側テレスコピック用アクチュエータ80は、ロア側テレスコピック用モータ81を有し、該ロア側テレスコピック用モータ81を駆動源として、固定ブラケット11に対しコラムホルダ20を軸方向に変位させる。第1実施形態では、ロア側テレスコピック用アクチュエータ80がテレスコピック用アクチュエータを構成し、且つ、ロア側テレスコピック用モータ81がテレスコピック用モータを構成する。ロア側テレスコピック用モータ81は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、ロアコラム50が揺動する際の揺動軸である枢支ボルト65の位置よりもステアリングホイール121(図1参照)寄りに位置している。つまり、ステアリングホイール121は、ステアリングシャフト3の後端に位置するステアリングホイール取付部3aに取り付け可能になっており、ロア側テレスコピック用モータ81は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、枢支ボルト65の位置よりも、ステアリングシャフト3のステアリングホイール取付部3a寄りに位置している。換言すると、ロア側テレスコピック用モータ81は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、枢支ボルト65の位置よりも後側に位置している。
ロア側テレスコピック用アクチュエータ80は、ロア側テレスコピック用モータ81の出力軸の回転運動を、直線運動に変換するためのロア側送りねじ装置82をさらに有する。ロア側送りねじ装置82は、外周面に雄ねじ部を有し、ロア側テレスコピック用モータ81により回転駆動されるねじ軸83と、内周面に、前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を有するナット84とを備える。
第1実施形態に係るステアリングコラム装置2では、ねじ軸83を、固定ブラケット11に対し回転のみ可能に支持し、且つ、ナット84を、コラムホルダ20の変位ブラケット21に対し支持固定している。具体的には、ねじ軸83を、固定ブラケット11を構成する固定側ブラケット部15における固定側側板部16bの幅方向外側面に対し回転のみ自在に固定し、且つ、ナット84を、変位ブラケット21における垂下板部24bの幅方向外側面に支持固定している。
また、ロア側テレスコピック用モータ81を、固定側ブラケット部15に対し支持固定しており、ロア側テレスコピック用モータ81で発生した回転駆動力を、減速機構を介してねじ軸83に伝達可能にしている。減速機構としては、第1実施形態ではウォーム減速機が用いられる。ナット84は、ロア側テレスコピック用モータ81から減速機構を介してねじ軸83に伝達される回転駆動力によってねじ軸83を回転駆動することに伴い、該ねじ軸83に沿って前後方向に変位することが可能になっている。ナット84は、変位ブラケット21の垂下板部24bにナット支持部材85によって支持固定されているため、変位ブラケット21は、前後方向に変位するナット84に伴って、固定ブラケット11に対し該固定ブラケット11の軸方向、即ち、前後方向に変位することが可能になっている。
アッパ側テレスコピック用アクチュエータ90は、アッパ側テレスコピック用モータ91を有し、該アッパ側テレスコピック用モータ91を駆動源として、コラムホルダ20に対しアッパコラム40を軸方向に変位させる。第1実施形態では、アッパ側テレスコピック用アクチュエータ90は、アッパ側テレスコピック用モータ91の出力軸の回転運動を、直線運動に変換するためのアッパ側送りねじ装置92をさらに有する。
アッパ側送りねじ装置92は、外周面に雄ねじ部を有し、アッパ側テレスコピック用モータ91により回転駆動されるねじ軸93と、内周面に、前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を有するナット94とを備える。
第1実施形態では、ねじ軸93を、コラムホルダ20のロアコラム50に対し回転のみ可能に支持し、且つ、ナット94を、アッパコラム40に対し支持固定している。具体的には、ねじ軸93を、ロアコラム50の大径部51の前側部分の下面に対し回転のみ自在に支持し、且つ、ナット94を、複数の部材からなる連結部材95によって、アッパコラム40の前側部分の下面に対し支持固定している。詳しくは、ロアコラム50の下面には、軸方向に伸長する長孔が形成されており、連結部材95は、ロアコラム50に形成される長孔を貫通して配置されている。連結部材95の下側部分は、ロアコラム50の下側に位置するナット94に連結され、連結部材95の上側部分は、ロアコラム50内に位置するアッパコラム40に連結されている。これにより、連結部材95は、ロアコラム50の下側に位置するナット94を、ロアコラム50内に位置するアッパコラム40に対して支持固定している。また、アッパ側テレスコピック用モータ91を、ロアコラム50に対し支持固定している。
アッパ側テレスコピック用モータ91で発生した回転駆動力は、ウォーム減速機などの減速機構を介してねじ軸93に伝達可能になっている。このため、アッパ側テレスコピック用モータ91で発生した回転駆動力は、減速機構を介してねじ軸93に伝達され、ねじ軸93に伝達された駆動力によってねじ軸93が回転駆動することにより、ねじ軸93に螺合するナット94は、ねじ軸93に沿って前後方向に変位する。これにより、ナット94が支持固定されるアッパコラム40は、ナット94の前後方向の変位に伴って、ロアコラム50に対し該ロアコラム50の軸方向、即ち、前後方向に変位することが可能になっている。
これらのように構成されるステアリングコラム装置2は、ロア側テレスコピック用アクチュエータ80とアッパ側テレスコピック用アクチュエータ90とを動作させることにより、固定ブラケット11に対するステアリングシャフト3の相対的な位置を、前後方向に適宜変位させることが可能になっている。
チルト用アクチュエータ100は、チルト用アクチュエータ100における駆動源であるチルト用モータ101と、チルト用送りねじ装置102とを有する。
チルト用モータ101とチルト用送りねじ装置102とを有して構成されるチルト用アクチュエータ100は、ステアリングコラム10における、ステアリングシャフト3のステアリングホイール取付部3aが位置する側の反対側の端部側に位置してステアリングシャフト3の軸方向に直交する揺動軸を中心として、ステアリングシャフト3を揺動させることが可能になっている。第1実施形態では、チルト用アクチュエータ100による揺動の中心となる揺動軸としては、枢支ボルト65が適用される。
揺動軸である枢支ボルト65は、ステアリングコラム10におけるステアリングホイール取付部3aが位置する側の反対側の端部側、即ち、ステアリングコラム10の前端側に配置されるため、チルト用モータ101を含むチルト用アクチュエータ100は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、枢支ボルト65の位置よりも後側の位置に配置されている。つまり、チルト用モータ101を有するチルト用アクチュエータ100は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、枢支ボルト65の位置よりもステアリングホイール121(図1参照)寄りに位置している。
これらのように構成されるチルト用アクチュエータ100は、チルト用モータ101で発生した回転駆動力を、ウォーム減速機などの減速機構を介してチルト用送りねじ装置102のねじ軸103(図7参照)に伝達可能になっている。このため、チルト用モータ101で発生した回転駆動力は、減速機構を介してチルト用送りねじ装置102のねじ軸103に伝達され、ねじ軸103に伝達された駆動力によってねじ軸103が回転駆動することにより、ねじ軸103に螺合するナット105(図7参照)は、ねじ軸103に沿って上下方向に移動する。これにより、チルト用アクチュエータ100は、ナット105に形成される枢支軸部104が枢支するロアコラム50の後側部分を、変位ブラケット21に対し上下方向に変位させる。
ステアリングシャフト3は、ステアリングコラム装置2が有するステアリングコラム10の径方向内側に回転自在に支持されている。
ステアリングシャフト3は、一端にステアリングホイール121(図1参照)が取り付けられ、ステアリングホイール121から入力されるトルクにより回転する。詳しくは、ステアリングホイール121は、ステアリングシャフト3における後側の端部に形成されるステアリングホイール取付部3aに取り付けられ、ステアリングシャフト3により支持される。また、ステアリングシャフト3の前側の端部には、ステアリングホイール121に操作反力を付与するための反力付与装置70が接続されている。つまり、反力付与装置70は、ステアリングコラム10における、ステアリングシャフト3に取り付けられるステアリングホイール121が位置する側の反対側の端部側に配置されている。
反力付与装置70は、ハウジング71と、反力付与装置70における駆動源である反力付与モータ72と、減速機とを備える。なお、反力付与モータ72は、図2、図3において二点鎖線により示している。反力付与装置70は、運転者によりステアリングホイール121が操作された場合に、反力付与モータ72を駆動し、反力付与モータ72のトルクを、ハウジング71の内側に収納された減速機により増大してから、ステアリングシャフト3に付与することが可能になっている。
減速機は、ハウジング71内に配置されており、ウォームギヤと、ウォームギヤに噛み合うウォームホイールとを備えるウォーム減速機になっている。反力付与モータ72は、回転軸が、ハウジング71内に配置される減速機のウォームギヤに直結して配置されており、即ち、反力付与モータ72は、出力軸が減速機のウォームギヤに直結している。これにより、反力付与モータ72は、反力付与モータ72の回転軸がステアリングシャフト3の軸方向に対して直交する向きで配置されている。換言すると、反力付与モータ72は、反力付与モータ72で発生したトルクを、ウォームギヤとウォームホイールとを有する減速機を介してステアリングシャフト3に付与することにより、反力付与モータ72の回転軸がステアリングシャフト3の軸方向に対して直交する向きで配置されている。
その際に、反力付与モータ72は、ステアリングシャフト3の軸方向における当該反力付与モータ72の回転軸の位置、即ち、回転軸中心SCの位置が、チルト用アクチュエータ100において揺動の中心である揺動軸として用いられる枢支ボルト65と同じ位置、またはステアリングホイール121が位置する側の反対側に配置されている。換言すると、枢支ボルト65は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、ステアリングシャフト3の軸方向における反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置からステアリングホイール121側に配置される。第1実施形態では、枢支ボルト65は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、ステアリングシャフト3の軸方向における反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と同じ位置になっている。
これらのように構成される反力付与装置70からステアリングシャフト3に付与するトルクは、運転者がステアリングホイール121に対して行った操作の回転方向の反対方向になっており、即ち、運転者によるステアリングホイール121の回転操作に対して、反力となる方向のトルクになっている。このため、反力付与装置70は、ステアリングホイール121からステアリングシャフト3に入力されるトルクに対して回転方向が反対方向となるトルクをステアリングシャフト3に対して付与することが可能になっている。これにより、反力付与装置70は、運転者によって操作されたステアリングホイール121に対して、運転者の操作に対する操作反力を付与することが可能になっている。
なお、反力付与装置70によってステアリングホイール121に付与される反力の大きさは、センサにより取得したステアリングホイール121の操舵角やステアリングシャフト3に加わるトルクなどに応じて決定される。また、減速機は、例えばウォーム減速機により構成される。
第1実施形態に係る操舵装置1において、ステアリングホイール121の前後位置を調節する際には、ロア側テレスコピック用モータ81への通電に基づいて、固定ブラケット11に対して変位ブラケット21を軸方向、即ち、前後方向に相対変位させ、これによりコラムホルダ20を前後方向に相対変位させる。または、アッパ側テレスコピック用モータ91への通電に基づいて、コラムホルダ20のロアコラム50に対して、アッパコラム40を軸方向、即ち、前後方向に相対変位させる。或いは、ステアリングホイール121の前後位置を調節する際には、ロア側テレスコピック用モータ81への通電に基づいてコラムホルダ20を前後方向に相対変位させることと、アッパ側テレスコピック用モータ91への通電に基づいてアッパコラム40を前後方向に相対変位させることとの双方を行ってもよい。
詳しくは、ロア側テレスコピック用モータ81に通電した場合には、ロア側テレスコピック用モータ81により、ロア側送りねじ装置82のねじ軸83を回転駆動して、ナット84を前後方向に変位させる。これにより、ナット支持部材85によりナット84が支持固定されている変位ブラケット21を、固定ブラケット11に対して固定ブラケット11の軸方向、即ち、前後方向に変位させる。また、アッパ側テレスコピック用モータ91に通電した場合には、アッパ側テレスコピック用モータ91により、アッパ側送りねじ装置92のねじ軸93を回転駆動して、ナット94を前後方向に変位させる。これにより、ナット94が支持固定されているアッパコラム40を、ロアコラム50に対してロアコラム50の軸方向、即ち、前後方向に変位させる。これによって、ステアリングコラム10の全長を伸縮させるとともに、ステアリングシャフト3の全長を伸縮させることで、ステアリングホイール121の前後位置を調節する。ステアリングホイール121の前後位置を所望の位置に調節した後は、ロア側テレスコピック用モータ81やアッパ側テレスコピック用モータ91への通電を停止する。
ステアリングホイール121の上下位置を調節する際には、チルト用モータ101への通電に基づいて、ロアコラム50の後側部分を、変位ブラケット21に対して上下方向に相対変位させる。即ち、チルト用モータ101に通電し、チルト用モータ101により、チルト用送りねじ装置102が有するねじ軸103を回転駆動して、ねじ軸103に螺合するナット105を上下方向に変位させる。これにより、ナット105に形成される枢支軸部104が枢支するロアコラム50を、枢支ボルト65を中心に揺動させ、ロアコラム50の後側部分を上下方向に変位させる。第1実施形態に係るステアリングコラム装置2では、このようにステアリングコラム10の径方向内側に回転自在に支持されたステアリングシャフト3の後側の端部を上下方向に変位させることにより、ステアリングホイール121の上下位置を調節する。ステアリングホイール121の上下位置を所望の位置に調節した後は、チルト用モータ101への通電を停止する。
なお、ステアリングホイール121の前後位置の調節と、上下位置の調節とは、同時に行うこともできるし、独立して異なる時間に行うこともできる。また、ステアリングホイール121の前後位置を調節する際には、例えば、コラムホルダ20を固定ブラケット11に対して軸方向に高速で大きく変位させた後、固定ブラケット11に対するコラムホルダ20の軸方向変位量や、コラムホルダ20に対するアッパコラム40の軸方向変位量を微調整することで、ステアリングホイール121の前後位置を所望の位置に調節することができる。
以上の第1実施形態に係る操舵装置1では、反力付与モータ72の回転軸がステアリングシャフト3の軸方向に対して直交する向きで配置されているため、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。つまり、反力付与モータ72を、回転軸がステアリングシャフト3の軸方向に対して直交する向き配置することにより、反力付与モータ72をステアリングシャフト3の前側の延長線上ではく、ステアリングシャフト3の軸方向に対して側方に避けた位置に配置することができる。これにより、ステアリングコラム装置2が前後方向に長くなることを抑制でき、ステアリングコラム装置2の前後方向へのコンパクト化を図ることができる。
また、揺動軸である枢支ボルト65は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、ステアリングシャフト3の軸方向における反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と同じ位置になっている。このため、チルト用アクチュエータ100によって枢支ボルト65を中心としてステアリングコラム10を揺動させる構成において、重量物が枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側のみに集中することを抑制でき、チルト用アクチュエータ100の小型化を図ることができる。
また、ステアリングシャフト3の軸方向における枢支ボルト65の位置が、ステアリングシャフト3の軸方向における反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と同じ位置になることにより、反力付与モータ72と枢支ボルト65との距離を小さくすることができ、反力付与モータ72から枢支ボルト65に対して作用する負荷を小さくすることができる。これにより、ステアリングコラム10に作用する負荷に対する剛性を確保し易くなるため、ステアリングコラム10の軽量化を図ることができる。これらの結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第1実施形態に係る操舵装置1では、反力付与装置70は、反力付与モータ72で発生したトルクをステアリングシャフト3に付与する減速機に、ウォームギヤとウォームホイールとを備える減速機を用いている。これにより、反力付与装置70は、減速機に用いる歯車を大型化、または他段化させることなく、反力付与モータ72で発生したトルクを大きな減速比でステアリングシャフト3に付与することができ、減速機の小型化を図ることができる。この結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第1実施形態に係る操舵装置1では、ステアリングシャフト3の軸方向において、反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と枢支ボルト65とが同じ位置になるため、枢支ボルト65が反力付与モータ72の回転軸中心SCよりも前側に位置する場合と比較して、ステアリングシャフト3の長さを短くすることができる。これにより、ステアリングシャフト3のねじり剛性を高めることができるため、運転者がステアリングホイール121を通じて行う操舵の操作に対する操舵輪135(図1参照)の舵角の変化の応答性を高めることができる。この結果、操舵の操作に対するフィーリングを高めることができる。
また、第1実施形態に係る操舵装置1では、ステアリングコラム10を、固定ブラケット11とコラムホルダ20とを軸方向の相対変位を可能に組み合わせ、且つ、コラムホルダ20とアッパコラム40とを軸方向の相対変位を可能に組み合わせることにより構成している。即ち、ステアリングコラム10は、2段伸縮構造を有している。このため、ステアリングコラム10の全長の伸縮可能量を十分に確保しつつ、ロア側送りねじ装置82のねじ軸83及びアッパ側送りねじ装置92のねじ軸93の軸方向寸法が過大になることを防止できる。また、このようにステアリングコラム10を2段伸縮構造にし、且つ、ステアリングシャフト3の軸方向において反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と枢支ボルト65とを同じ位置にすることにより、ステアリングコラム装置2の前後方向における長さをより抑えることができる。この結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第1実施形態の操舵装置1では、ロア側テレスコピック用アクチュエータ80のロア側テレスコピック用モータ81とアッパ側テレスコピック用アクチュエータ90のアッパ側テレスコピック用モータ91とに同時に通電することで、コラムホルダ20を固定ブラケット11に対して軸方向に変位させると同時に、アッパコラム40をコラムホルダ20に対して軸方向に変位させることができる。このため、1個の電動モータにより、ステアリングコラムの全長を伸縮させる構造と比較して、ステアリングコラム10の伸縮速度を高速化し易くすることができる。
ここで、このようにステアリングコラム10の伸縮速度の高速化を図るために、電動モータを2つ用いる場合、重量物が増えるため、枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側の重量が増加し易くなる。この場合、チルト用アクチュエータ100の出力を確保するためにチルト用アクチュエータ100の大型化が求められ易くなるが、本第1実施形態では、ステアリングシャフト3の軸方向において反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置と枢支ボルト65とを同じ位置になっている。これにより、枢支ボルト65が反力付与モータ72の回転軸中心SCより前側に位置する場合と比較して、枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側に配置される重量物を低減することができる。これにより、チルト用アクチュエータ100の大型化を抑制しつつ、ステアリングコラム10の伸縮速度を高速にすることができ、ステアリングコラム10の伸縮速度を高速化とステアリングコラム装置2のコンパクト化とを両立することができる。
[第2実施形態]
次いで、第2実施形態に係る操舵装置1について説明する。第1実施形態と同一の構成部位には、同一符号を付けて説明を省略する。以下、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
図9は、第2実施形態に係る操舵装置1におけるステアリングコラム装置2の側面図である。なお、図9では、反力付与モータ72は二点鎖線により示している。第2実施形態においても、ステアリングコラム装置2は、ステアリングコラム10における、ステアリングシャフト3におけるステアリングホイール121が取り付けられるステアリングホイール取付部3aが位置する側の反対側の端部側に、反力付与装置70が配置されている。反力付与装置70は、第1実施形態と同様に、駆動源である反力付与モータ72を有している。
第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、チルト用アクチュエータ100における揺動軸は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、ステアリングシャフト3の軸方向における反力付与モータ72の回転軸の位置、即ち、回転軸中心SCの位置よりも、ステアリングホイール121が位置する側に配置されている。つまり、チルト用アクチュエータ100において揺動の中心である揺動軸として用いられる枢支ボルト65は、ステアリングシャフト3の軸方向における位置が、反力付与モータ72の回転軸中心SCの位置よりも後側に位置して配置されている。これにより、第2実施形態では、チルト用アクチュエータ100によって枢支ボルト65を中心としてステアリングコラム10を揺動させる構成において、重量物が枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側のみに集中することを抑制できる。従って、チルト用アクチュエータ100の小型化を図ることができる。
また、重量物が枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側のみに集中することを抑制できるため、重量物が枢支ボルト65よりもステアリングホイール121が位置する側のみに集中する場合と比較して、ステアリングコラム10が揺動する際の応力を低減することができる。これにより、ステアリングコラム10に作用する負荷に対する剛性が確保し易くなるため、ステアリングコラム10の軽量化を図ることができる。これらの結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第2実施形態では、枢支ボルト65を、ステアリングシャフト3の軸方向において、チルト用アクチュエータ100が有するチルト用モータ101と反力付与モータ72との間に配置することができる。これにより、重量物をステアリングシャフト3の軸方向において枢支ボルト65の両側にバランス良く配置することができるため、ステアリングコラム10が揺動する際の応力を低減することができ、ステアリングコラム10の軽量化を図ることができる。この結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第2実施形態では、枢支ボルト65を、ステアリングシャフト3の軸方向において、ロア側テレスコピック用アクチュエータ80が有するロア側テレスコピック用モータ81と反力付与モータ72との間に配置することができる。これにより、重量物を枢支ボルト65の両側にバランス良く配置することができるため、ステアリングコラム10が揺動する際の応力を低減することができ、ステアリングコラム10の軽量化を図ることができる。この結果、ステアリングコラム装置2のコンパクト化を図ることができる。
また、第2実施形態では、チルト用アクチュエータ100によってステアリングシャフト3を揺動させる際の揺動軸である枢支ボルト65が、反力付与モータ72よりも後側に位置しているため、枢支ボルト65とステアリングホイール121との距離が近くなっている。これにより、枢支ボルト65が反力付与モータ72よりも前側に位置する場合と比較して、ステアリングシャフト3の長さを短くすることができ、ステアリングシャフト3のねじり剛性を高めることができる。従って、運転者がステアリングホイール121を通じて行う操舵の操作に対する操舵輪135(図1参照)の舵角の変化の応答性を高めることができる。この結果、操舵の操作に対するフィーリングを高めることができる。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ステアリングシャフト3を揺動させる際の揺動軸として、枢支ボルト65が用いられているが、揺動軸は、枢支ボルト65以外により構成されていてもよい。揺動軸は、例えば、ロアコラム50側に設けられる軸状の部材が固定ブラケット11に対して揺動自在に支持されることにより構成されていてもよく、または、ロアコラム50側と固定ブラケット11側とを貫通する軸状の部材によって構成されていてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態に係るステアリングコラム10は、2段伸縮構造を備えるが、本開示は、ステアリングコラムが1段伸縮構造を備えるステアリングコラム装置に適用することもできる。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、本開示の一例として、ステアリングホイール121の前後位置を調節するためのテレスコピック機構と、上下位置を調節するためのチルト機構との両方を備えるステアリングコラム装置2に適用した場合について説明したが、本開示は、チルト機構のみを備えるステアリングコラム装置に適用することもできる。
以上、本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示は上記の実施形態に記載されたものに限定されない。実施形態や変形例として説明した構成は、適宜組み合わせてもよい。
1 操舵装置
2 ステアリングコラム装置
3 ステアリングシャフト
10 ステアリングコラム
11 固定ブラケット
12 固定板部
20 コラムホルダ
21 変位ブラケット
22 変位板部
30 リニアガイド
40 アッパコラム
50 ロアコラム
60 インナコラム
65 枢支ボルト
70 反力付与装置
71 ハウジング
72 反力付与モータ
80 ロア側テレスコピック用アクチュエータ
81 ロア側テレスコピック用モータ
82 ロア側送りねじ装置
83、93、103 ねじ軸
84、94、105 ナット
90 アッパ側テレスコピック用アクチュエータ
91 アッパ側テレスコピック用モータ
92 アッパ側送りねじ装置
100 チルト用アクチュエータ
101 チルト用モータ
102 チルト用送りねじ装置
120 ステアリングシステム
121 ステアリングホイール
130 転舵装置
131 アクチュエータ
135 操舵輪

Claims (4)

  1. 一端にステアリングホイールが取り付けられ、前記ステアリングホイールから入力されるトルクにより回転するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、
    反力付与モータを有する反力付与装置と、
    前記ステアリングシャフトの軸方向に直交する揺動軸を中心として、前記ステアリングシャフトを揺動させるチルト用アクチュエータと、
    を備え、
    前記反力付与モータの回転軸と前記ステアリングシャフトの軸方向とが直交するように、前記反力付与モータが配置され、
    前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータの前記回転軸の位置から前記ステアリングホイール側に配置される操舵装置。
  2. 前記反力付与装置は、
    ウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛み合うウォームホイールとを備える減速機を有し、
    前記反力付与モータで発生したトルクを、前記減速機を介して前記ステアリングシャフトに付与することにより、前記反力付与モータの前記回転軸が前記ステアリングシャフトの軸方向に対して直交する向きで前記反力付与モータを配置する
    請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記チルト用アクチュエータは、駆動源としてチルト用モータを有し、
    前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータと前記チルト用モータとの間に配置される
    請求項1または2に記載の操舵装置。
  4. 前記ステアリングコラムは、第1のコラム部材と、前記第1のコラム部材に対し軸方向の相対変位を可能に組み合わされた第2のコラム部材と、を有し、
    さらに、駆動源としてテレスコピック用モータを有すると共に前記第1のコラム部材に対して前記第2のコラム部材を軸方向に変位させるテレスコピック用アクチュエータを備え、
    前記揺動軸は、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記反力付与モータと前記テレスコピック用モータとの間に配置される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の操舵装置。
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