JP2023009345A - 成形型および射出成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンダーカットを複数のスライドコアで形成する成形型を小型化する。【解決手段】成形型は、固定型及び可動型を有する。可動型は、外周から中心に向かう第1方向に沿って形成された複数の溝部が形成され、かつ、固定型と対向する可動面と、固定型に向かって開口した凹部を有するスライド部材であって、複数の溝部の各々に配置された複数のスライド部材と、を有し、固定型は、可動型と対向する固定面と、可動型に向けて突出するように設けられ、成形型が型締めされる場合に、複数のスライド部材のうち2以上のスライド部材の各々の凹部に係合可能に構成された一の係合部材と、を有し、係合部材は、成形型が型締めされる場合に、スライド部材を第1方向にスライドさせ、又は、成形型が型開きされる場合に、スライド部材を第1方向の逆方向である第2方向にスライドさせ、可動型、固定型及びスライド部材によってキャビティーが区画される。【選択図】図12

Description

本開示は、成形型および射出成形装置に関する。
特許文献1には、スライドコアとアンギュラコアとを備えたスライド機構を有する成形金型について開示されている。アンダーカットを有する成形品を成形する場合には、アンダーカットに相当する部分を可動型に設けられたスライドコアを用いて形成し、射出・冷却後にスライドコアを固定型に設けられたアンギュラコアによってスライド移動させることによって、成形品を離形可能な状態とする。
特開2004-1476号公報
アンダーカットを複数のスライドコアで形成する場合、複数のスライドコアに対応させて、複数のアンギュラコアを個別に成形型に設けると、型全体のサイズが大きくなり、小型の射出成形装置に搭載することができない場合がある。
本開示の第1の形態によれば、成形型が提供される。この成形型は、固定型、及び、前記固定型に対して型締め方向に進退可能な可動型を有し、前記可動型は、外周から中心に向かう第1方向に沿って形成された複数の溝部が形成され、かつ、前記固定型と対向する可動面と、前記固定型に向かって開口した凹部を有するスライド部材であって、複数の前記溝部の各々に配置された複数の前記スライド部材と、を有し、前記固定型は、前記可動型と対向する固定面と、前記可動型に向けて突出するように設けられ、前記成形型が型締めされる場合に、複数の前記スライド部材のうち2以上の前記スライド部材の各々の前記凹部に係合可能に構成された一の係合部材と、を有し、前記係合部材は、前記成形型が型締めされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向にスライドさせ、又は、前記成形型が型開きされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向の逆方向である第2方向にスライドさせ、前記可動型、前記固定型及び前記スライド部材によってキャビティーが区画される。
本開示の第2の形態によれば、上記成形型を備える射出成形装置が提供される。
第1実施形態における射出成形装置の概略構成を示す上面図である。 射出成形装置の概略構成を示す斜視図である。 射出部の概略構成を示す断面図である。 フラットスクリューの概略構成を示す斜視図である。 バレルの概略平面図である。 固定型の斜視図である。 可動型の斜視図である。 入れ子を取り外した状態における可動型の中心部を拡大した図である。 入れ子が取り付けられた状態における可動型の中心部を拡大した図である。 成形品を示す図である。 型締め状態における成形型の断面図である。 型開き状態における成形型の断面図である。 可動型に設けられたガイド穴を示す図である。 第2実施形態における可動型の構成を示す図である。 第2実施形態における可動型の構成を示す図である。 第3実施形態における成形型の概略構成を示す図である。 第3実施形態の他の例を示す図である。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における射出成形装置10の概略構成を示す上面図である。図2は、射出成形装置10の概略構成を示す斜視図である。図1,2には、互いに直交するX,Y,Z方向を示す矢印が示されている。X方向およびY方向は、水平面に平行な方向であり、Z方向は、重力方向とは反対の方向である。図3以降に示すX,Y,Z方向は、図1,2に示すX,Y,Z方向に対応している。以下の説明において、向きを特定する場合には、矢印の指し示す方向である正の方向を「+」、矢印の指し示す方向とは反対の方向である負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用する。
図1,2に示すように、射出成形装置10は、射出部100と型締装置130と成形型160とを備えている。射出成形装置10は、成形型160内に、射出部100から成形材料を射出して成形品を成形する。射出部100と型締装置130とは、図示していない制御部によって動作が制御される。本実施形態では、型締装置130には、金属製の成形型160が装着されている。成形型160は、金属製に限られず、樹脂製あるいはセラミック製でもよい。金属製の成形型160のことを金型と呼ぶ。成形型160は、固定型161と可動型162とを含む。固定型161は、射出部100に固定された型であり、可動型162は、型締装置130により固定型161に対して型締め方向に進退可能な型である。型締め方向は、本実施形態では、-Y方向である。
型締装置130は、固定型161と可動型162との開閉を行う機能を有している。型締装置130は、制御部の制御下で、モーターによって構成される型駆動部131を駆動することによってボールネジ132を回転させ、ボールネジ132に結合された可動型162を固定型161に対して移動させて成形型160を開閉させる。つまり、固定型161は、射出成形装置10において静止しており、その静止した固定型161に対して、可動型162が、相対的に移動することにより、成形型160の開閉が行われる。
射出部100には、成形品の材料が投入されるホッパー30が接続されている。成形品の材料として、例えば、ペレット状に形成された熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などが用いられる。射出部100への材料の供給は、ホッパー30に限らず、例えば、材料が圧送されるチューブを介して行われてもよい。
射出部100は、ホッパー30から供給された材料の少なくとも一部を可塑化して成形材料を生成し、固定型161と可動型162との間に区画されたキャビティーにその成形材料を射出する。本実施形態において「可塑化」とは 、溶融を含む概念であり、固体から流動性を有する状態に変化させることである。具体的には、ガラス転移が起こる材料の場合、可塑化とは、材料の温度をガラス転移点以上にすることである。ガラス転移が起こらない材料の場合、可塑化とは、材料の温度を融点以上にすることである。
図3は、射出部100の概略構成を示す断面図である。射出部100は、可塑化部110と射出制御機構120とノズル114とを備えている。
可塑化部110は、フラットスクリュー111とバレル112とヒーター113とを有する。フラットスクリュー111は、収容部101に収容されている。フラットスクリュー111は、ローター、あるいは、単にスクリューとも呼ばれる。フラットスクリュー111は、駆動モーター118によって、回転軸RXを中心に収容部101内で回転駆動される。本実施形態において、回転軸RXの方向は、Y方向に沿っている。バレル112の中心には、連通孔116が形成されている。連通孔116には、後述する射出シリンダー121が接続されている。連通孔116には、射出シリンダー121よりも上流部に、逆止弁124が備えられている。駆動モーター118によるフラットスクリュー111の回転と、ヒーター113による加熱とは、制御部によって制御される。
図4は、フラットスクリュー111の概略構成を示す斜視図である。フラットスクリュー111は、その中心軸に沿った方向における高さが直径よりも小さい略円柱状を有する。フラットスクリュー111の、バレル112に対向する溝形成面201には、中央部205を中心に、渦状の溝202が形成されている。溝202は、フラットスクリュー111の側面に形成された材料投入口203に連通している。ホッパー30から供給される材料は、材料投入口203を通じて溝202に供給される。溝202は、凸条部204によって隔てられることにより形成されている。図4には、溝202が3本形成されている例を示しているが、溝202の数は、1本でもよいし、2本以上であってもよい。なお、溝202は、渦状に限らず、螺旋状あるいはインボリュート曲線状であってもよいし、中央部205から外周に向かって弧を描くように延びる形状であってもよい。
図5は、バレル112の概略平面図である。バレル112は、フラットスクリュー111の溝形成面201に対向する対向面212を有している。対向面212の中央には、連通孔116が形成されている。対向面212には、連通孔116に接続され、連通孔116から外周に向かって渦状に延びている複数の案内溝211が形成されている。フラットスクリュー111の溝202に供給された材料は、フラットスクリュー111の回転とヒーター113の加熱とによって、フラットスクリュー111とバレル112との間において可塑化されながら、フラットスクリュー111の回転によって溝202および案内溝211に沿って流動し、フラットスクリュー111の中央部205へと導かれる。中央部205に流入した材料は、バレル112の中心に設けられた連通孔116から射出制御機構120に流出する。なお、バレル112には案内溝211が設けられていなくてもよい。また、案内溝211は、連通孔116に接続されていなくてもよい。
図3に示すように、射出制御機構120は、射出シリンダー121と、プランジャー122と、プランジャー駆動部123とを有する。射出制御機構120は、射出シリンダー121内の成形材料を、成形型160のキャビティーに射出注入する機能を有する。射出制御機構120は、制御部の制御下で、ノズル114からの成形材料の射出量や射出速度、射出圧力を制御する。射出シリンダー121は、バレル112の連通孔116に接続された略円筒状の部材であり、内部にプランジャー122を備えている。プランジャー122は、射出シリンダー121の内部を摺動し、射出シリンダー121内の成形材料を、射出部100に備えられたノズル114に圧送する。プランジャー122は、モーターによって構成されるプランジャー駆動部123により駆動される。ノズル114に圧送された成形材料は、ノズル114から成形型160のキャビティーに射出される。
本実施形態において、ノズル114は、ホットランナーノズルとして構成されている。ノズル114の周囲にはヒーターが配置されており、制御部がヒーターを制御することによって成形材料の保温温度および射出温度を制御する。ホットランナーノズルのゲート構造としては、オープンゲートでもよいし、バルブゲートでもよい。なお、射出成形装置10は、ホットランナーではなく、コールドランナーを採用してもよい。
図6は、固定型161の斜視図である。固定型161は、略矩形状の外形形状を有しており、中心に、ノズル114に連通する第1ゲート181が形成されている。
固定型161は、可動型162と対向する固定面172と、係合部材183とを備えている。係合部材183は、可動型162に向けて突出するように設けられている。より具体的には、係合部材183は、固定面172から窪んだ環状の窪み内に、可動型162に向けて突出するように配置されている。係合部材183は、成形型160が型締めされる場合に、可動型162に設けられた後述する複数のスライド部材の各々の凹部に一度に係合可能に構成されている。本実施形態における係合部材183は、固定面172に向かう方向に見て、環状の形状を有している。より具体的には、係合部材183は、固定面172に向かう方向に見て、後述するスライド部材186の数に応じた数の辺からなる多角形形状を有している。その他、係合部材183は、固定面172に向かう方向に見て、円形形状を有していてもよい。係合部材183は、固定面172から遠ざかるほど、外形が大きくなる漏斗状の形状を有している。係合部材183は、外側面231と内側面232とを有する。係合部材183を型締め方向に見たとき、内側面232は、外周から中心に向かう第1方向を向き、外側面231は、中心から外周に向かう第2方向を向く。本実施形態において、外側面231と内側面232とは、外側に向けて傾くように、型締め方向に対して傾斜している。係合部材183のことをアンギュラー部材ともいう。
固定面172には、係合部材183と外周との間の位置に、可動型162の移動をガイドするためのガイドピン184が設けられている。本実施形態では、第1ゲート181を中心とした点対称となる2箇所の位置にガイドピン184が備えられている。ガイドピン184のことを突出部ともいう。
図7は、可動型162の斜視図である。以下では、説明の便宜上、+Y方向を「下」、-Y方向を「上」ということがある。可動型162は、固定型161と対向する可動面171を有している。可動面171には、外周から中心に向かう第1方向D1に沿って形成された複数の溝部185が備えられている。溝部185は、可動面171から可動型162内に窪む第1部分192と、可動型162内において第1部分192の底部から可動面171に沿った方向に拡がる第2部分193と、を継ぎ目なく有している。つまり、溝部185は、第1方向D1に見たときに継ぎ目のない逆T字の形状を有する。第1部分192と第2部分193とを継ぎ目なく形成するために、溝部185は、例えば、Tスロットエンドミルにより切削されて形成される。溝部185のことを、Tスロット溝と呼ぶことができる。
複数の溝部185のそれぞれには、溝部185に沿ってスライドするスライド部材186が配置されている。スライド部材186は、溝部185の第1部分192に嵌まる本体部194と、第2部分193に嵌まる基底部195とを備えている。つまり、スライド部材186は、溝部185の形状に対応する形状を有している。各スライド部材186の本体部194には、固定型161に向かって開口した凹部187が備えられている。型締め時において、複数のスライド部材186に設けられた各凹部187には、固定型161に設けられた係合部材183が一度に係合する。
可動型162の中心には、+Y方向に沿って凹む円形の穴部188が形成されている。この穴部188内には、可動型162の一部を構成する円柱状の入れ子189が配置されている。固定面172の一部を構成する入れ子189の上面には、中心から等角度間隔で3方向に延びるランナー190が形成されている。型締め時において、固定型161の第1ゲート181は、3方向に延びるランナー190の中心に向けて開口する。なお、ランナー190は、1方向にのみ延びても良いし、4方向以上に延びてもよい。また、ランナー190が延びる各方向は、等角度間隔でなくてもよい。
図8は、可動型162の中心部を拡大した図である。図8には、各スライド部材186が、可動型162の中心に向かって移動した状態、すなわち、型締めされた状態を示している。図8では、型締め時におけるスライド部材186の位置をわかりやすくするために、入れ子189を外した状態を示している。各スライド部材186の、可動型162の中心を向く端面は、円形の形状と矩形の形状とが組み合わされた鍵穴状の形状を有している。本実施形態において、キャビティーCVは、固定型161と可動型162とスライド部材186とによって区画される。より具体的には、キャビティーCVは、スライド部材186の鍵穴状の断面形状を有する先端部と、入れ子189の側面と、穴部188の内面と、図9に示す円筒状のエジェクター199の上面と、固定型161の固定面172とによって区画される。本実施形態では、キャビティーCVは、可動面171に向かう方向に見て、環状の形状を有している。
図9は、入れ子189が取り付けられた状態における可動型162の中心部を拡大した図である。図9には、各スライド部材186が、可動型162の外周に向かって移動した状態、すなわち、型開きされた状態を示している。図9に示す状態から、入れ子189を囲うように配置された円筒状のエジェクター199の上面が固定型161に向かって上昇することで、図10に示すような王冠状の成形品200が離型される。この成形品200は、具体的には、ベアリングリテーナーと呼ばれるものである。ベアリングリテーナーは、ベアリング内に組み込まれ、ベアリング内の玉を等間隔に保持するために用いられる。成形品200のうち、スライド部材186の鍵穴状の形状によって形成された部分がアンダーカットUCになっている。
図9に示すように、入れ子189に設けられたランナー190とキャビティーCVとは、入れ子189に形成された第2ゲート191を通じて連通している。本実施形態では、第2ゲート191として、サブマリンゲートが用いられる。そのため、ランナー190内で硬化した樹脂は、円筒状のエジェクター199が入れ子189の側面に沿って上昇することで、第2ゲート191のキャビティー側開口部において成形品200から自動的に切り離される。なお、ランナー190で硬化した樹脂は、入れ子189内に配置されたエジェクターピン198によって取り除かれる。図9では、図の簡略化のため、3方向に延びるランナー190のうち、1方向に延びるランナー190のみ示している。
図11は、型締め状態における成形型160の断面図である。図12は、型開き状態における成形型160の断面図である。図12に示すように、可動型162に設けられたスライド部材186の凹部187は、第1方向D1を向く外側壁面196と、第1方向D1の逆方向である第2方向D2を向く内側壁面197とを有している。外側壁面196は、凹部187に係合部材183が係合した状態、すなわち、型締めされた状態において、係合部材183の外側面231に対向する。内側壁面197は、凹部187に係合部材183が係合した状態、すなわち、型締めされた状態において、係合部材183の内側面232に対向する。
本実施形態では、スライド部材186に形成された凹部187の外側壁面196と内側壁面197とは、可動面171に対して同じ方向に傾斜している。固定型161に設けられた係合部材183の外側面231および内側面232も、凹部187の外側壁面196および内側壁面197と同じ方向に傾斜している。そのため、型締め時、すなわち、図12に示す型開き状態から図11に示す型締め状態になる時、可動型162が、固定型161に向かって移動すると、係合部材183の内側面232と、凹部187の内側壁面197とが接触することにより、係合部材183がスライド部材186を第1方向D1に向かって移動させる。これにより、スライド部材186と固定型161と可動型162とが組み合わされてキャビティーCVが区画される。そして、型開き時、すなわち、図11に示す型締め状態から図12に示す型開き状態になる時、可動型162が固定型161から遠ざかるように移動すると、係合部材183の外側面231と、凹部187の外側壁面196とが接触することにより、係合部材183がスライド部材186を第2方向D2に向かって移動させる。そうすると、スライド部材186の鍵穴状の断面形状を有する先端部が、成形品200から抜かれて、成形品200が離型可能な状態となる。その状態で、可動型162に備えられた円筒状のエジェクター199が固定型161に向かって移動することで、成形品200が可動型162から離型される。スライド部材186が第2方向D2へ移動した際には、溝部185の底面に設けられたボールプランジャー214が、スライド部材186の底面に設けられた窪み215に嵌まることにより、型開き状態でスライド部材186が不意に移動しないようにスライド部材186が位置決めされる。窪み215は、各スライド部材186に設けられており、ボールプランジャー214は、各溝部185に設けられている。なお、「同じ方向に傾斜」とは、可動面171あるいは固定面172に対して実質的に同じ角度で傾斜していることをいい、係合部材183が凹部187に対して脱着可能である限り、例えば±5度の範囲で誤差があってもよい。
図12に示すように、可動型162の下方には、円筒形のエジェクター199およびエジェクターピン198を支持するエジェクタープレート220や、エジェクタープレート220を元の位置に戻すためのリターンピン221およびリターンスプリング222、エジェクター199およびエジェクターピン198の突き出し量を規制するスペーサー223などが配置されている。本実施形態では、円筒形のエジェクター199は、エジェクタープレート220から延びる複数のボルトによって支持されている。エジェクター199およびエジェクターピン198は、例えば、型開きによって可動型162が固定型161から型締装置130側に移動する際に、エジェクタープレート220がボールネジ132の先端部に接触して相対的に押し込まれることによって、可動型162の可動面171から突出する。
図13は、可動型162に設けられたガイド穴216を示す図である。図13には、成形品200がエジェクター199によって突き出された状態の可動型162を示している。ガイド穴216は、可動型162の可動面171において、図6に示したガイドピン184に対応する位置に配置されている。本実施形態では、ガイド穴216は、可動面171において、溝部185の一部に重なる位置に配置されている。ガイド穴216の深さは、溝部185の深さよりも深い。穴部188には、筒状のブッシュ217が挿入されている。型締め時において、ガイドピン184は、筒状のブッシュ217に挿入される。本実施形態では、ブッシュ217の上面が、溝部185の底面よりも低い位置にある。そのため、本実施形態では、ブッシュ217を取り外すことなく、スライド部材186を溝部185に対して脱着させることができる。なお、図13では、可動面171から、エジェクターガイドピン218が突き出ている様子が示されている。エジェクターガイドピン218は、型締め時に、エジェクター199ともに可動型162内に引き込まれる。
以上で説明した第1実施形態の射出成形装置10によれば、固定型161に設けられた一の係合部材183によって、可動型162に設けられた複数のスライド部材186を一度にスライドさせることができるので、複数のスライド部材186に対応するように複数の係合部材183を固定型161に設ける必要がない。そのため、例えば、複数の係合部材をそれぞれ個々に固定部材に取り付けるためにボルトや台座が不要となる。この結果、成形型160全体のサイズを小さくすることができ、成形型160を小型の射出成形装置10に搭載できる可能性が高まる。
また、本実施形態では、スライド部材186の配置される溝部185が、第1方向D1に見たときに、継ぎ目のない逆T字の形状を有している。そのため、溝部185を一の部材によって構成することができ、成形型160のサイズを小さくすることができる。
また、本実施形態では、スライド部材186に設けられた凹部187の外側壁面196、凹部187の内側壁面197、係合部材183の内側面232、及び、係合部材183の外側面231が、同じ方向に傾斜している。そのため、型締め時にスライド部材186を第1方向D1にスライドさせることができ、また、型開き時にスライド部材186を第2方向D2にスライドさせることができる。つまり、付勢部材などを用いることなく、スライド部材186の凹部187と係合部材183との接触状態に応じて、スライド部材186を第1方向D1にも第2方向D2にもスライドさせることができる。また、内側面232、外側面231、内側壁面197、外側壁面196のうち少なくともいずれかが型締め方向に対して傾斜していることで、スライド部材186をスライドさせやすい。
また、本実施形態では、複数のスライド部材186が、可動面171に向かう方向に見て、環状に配置されており、また、係合部材183は、固定面172に向かう方向に見て、環状の形状を有している。そのため、環状に配置された複数のスライド部材186を環状の係合部材183によって一度にスライドさせることができる。
また、本実施形態では、キャビティーCVは、可動面171に向かう方向に見て、環状の形状を有し、可動型162は、可動面171に向かう方向に見て、環状のエジェクター199を有している。そのため、環状のエジェクター199によって環状の成形品200を離型させることができ、成形品200が離型時に変形することを抑制できる。
また、本実施形態では、ガイドピン184が挿入されるガイド穴216に、筒状のブッシュ217が配置されており、ブッシュ217の上面338は、溝部185の底面よりも低い位置にある。そのため、ブッシュ217を取り外すことなく、スライド部材186を溝部185に対して脱着させることができるので、成形型160のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、可塑化部110においてフラットスクリュー111が採用されているため、射出成形装置10を小型化できる。
B.第2実施形態:
図14および図15は、第2実施形態における可動型162の構成を示す図である。図15には、図14に示した入れ子189および弾性部材339を取り外した状態を示している。第2実施形態における可動型162は、切断機構330を備えている点で第1実施形態における可動型162と異なる。第2実施形態における射出成形装置10および成形型160のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
図14に示すように、ランナー190とキャビティーCVとは、第2ゲート191によって連通している。本実施形態では、第2ゲート191として、サイドゲートが用いられる。なお、サイドゲートに変えて、ジャンプゲートが用いられてもよい。ランナー190の底には、切断機構330を構成するカッター335が、可動型162の進退方向に沿って、ランナー190内に突き出し可能に配置されている。カッター335は、ランナー190内に突き出すことによって、ランナー190内で硬化した成形材料を切断する。なお、カッター335は、第2ゲート191内に突き出すように配置されてもよい。なお、第2ゲート191のうち、キャビティーCVに接する開口を除いた部分は、ランナー190の一部と捉えることができる。
図14,15に示すように、切断機構330は、カッター335と、回転テーブル331と、弾性部材339とを有している。
図15に示すように、回転テーブル331は、入れ子189の下方に配置されている。本実施形態では、回転テーブル331は、回転軸RX2を中心とした円板状に構成されている。回転テーブル331は、図示していない駆動モーターによって回転駆動される。回転テーブル331は、円板状ではなく、例えば、多角形状に構成されてもよい。
回転テーブル331の上面には、凹凸面332が設けられている。凹凸面332は、回転軸RX2を中心とする円周方向に沿って並んで配置された複数の凸状部333を有している。各凸状部333は、凹凸面332に向かう方向に見て、回転テーブル331の円周方向に沿った弧を有する扇状に形成されている。凹凸面332のうちの凸状部333を除いた部分は、平坦に構成されている。以下の説明では、凹凸面332のうちの凸状部333を除いた部分のことを凹状部334と呼ぶ。凹凸面332には、凸状部333と凹状部334とが交互に並んでいる。
カッター335は、回転テーブル331の円周方向に沿って並んで配置されている。図15において、各カッター335は、回転テーブル331の凸状部333同士の間に配置されている。各カッター335は、棒状に構成されている。各カッター335は、回転テーブル331の回転軸RX2に平行に配置されている。各カッター335の先端部336は、鋭利な刃として構成されている。先端部336は、入れ子189を貫く貫通孔内に収納されている。カッター335の後端部337は、回転テーブル331の回転軸RX2に向かって突出するように構成されている。後端部337は、棒状のカッター335と回転軸RX2との間に、上方を向く上面338を有している。図15では、後端部337の下面は、回転テーブル331の凹状部334に接触している。
図14に示すように、弾性部材339は、入れ子189の下端から入れ子189の内部に向かって形成された環状溝350内に配置されている。弾性部材339の上端は、環状溝350の底に接触し、下端は、各カッター335の後端部337の上面338に接触する。弾性部材339は、回転テーブル331の凹凸面332に向かって各カッター335を付勢している。本実施形態では、弾性部材339は、圧縮コイルバネによって構成されている。なお、他の実施形態では、弾性部材339は、ゴムやエラストマーによって構成されてもよい。
本実施形態では、カッター335は、回転テーブル331の回転運動に応じて、回転テーブル331の回転軸RX2に沿って直線運動する。具体的には、キャビティーCV内で成形材料が硬化した後に、回転テーブル331が図15に示した回転位置から回転することにより、カッター335の後端部337の下面に凸状部333が接触し、カッター335が凸状部333に押されて上方に移動する。そうすると、カッター335の先端部336が、ランナー190内に突き出し、ランナー190内の成形材料が切断される。そして、回転テーブル331がさらに回転すると、凸状部333がカッター335同士の間に移動し、カッター335が弾性部材339によって押し戻されて下方に移動する。その後、型開きが行われることによって、ランナー190内の成形材料が切断された成形品200が離型可能となる。
以上で説明した第2実施形態によれば、切断機構330により、ランナー190あるいは第2ゲート191内の硬化した成形材料を切断することができるので、サブマリンゲートを用いることなく、成形材料を狙い通りの位置で切断できる。また、本実施形態では、回転テーブル331の回転運動によってカッター335をランナー190内に突き出させることができるので、簡易な構成でカッター335を動作させることができる。そのため、カッター335の組み込みに伴う成形型160の大型化を抑制できる。また、本実施形態では、切断機構330には、カッター335を回転テーブル331の凹凸面332に向かって付勢する弾性部材339が設けられているので、ランナー190内に突き出したカッター335を弾性部材339によって元の位置に戻すことができる。
なお、上述した第2実施形態において、切断機構330は、回転テーブル331の回転運動によって、カッター335をランナー190内に突き出させている。これに対して、切断機構330は、回転テーブル331を用いず、カッター335を直接的に回転軸RX2に沿って直線運動させるように構成されてもよい。また、上述した第2実施形態において、弾性部材339は必須ではない。例えば、ランナー190に射出された成形材料の圧力によって、カッター335を元の位置に戻してもよい。
C.第3実施形態:
上述した第1実施形態では、スライド部材186に設けられた凹部187の外側壁面196および内側壁面197と同じ方向に傾斜している。これに対して、第3実施形態では、凹部187の外側壁面196と内側壁面197との傾斜方向が異なる。
図16は、第3実施形態における成形型160の概略構成を示す図である。スライド部材186は、第1方向D1を向く外側壁面196と、その逆方向である第2方向D2を向く内側壁面197とを備えている。第3実施形態では、このうち、内側壁面197が、係合部材183の内側面232と同じ方向に傾斜しているのに対して、外側壁面196は、内側壁面197と同じ方向に傾斜しておらず、可動面171に対して垂直な面となっている。本実施形態では、スライド部材186に、付勢部材としての引張コイルバネ360が連結されている。引張コイルバネ360は、スライド部材186を、第2方向D2に向けて付勢している。引張コイルバネ360は、例えば、溝部185内に配置することができる。
成形型160を型締めする場合、可動型162が固定型161に近づくように移動すると、スライド部材186の凹部187のうち、内側壁面197が固定型161に設けられた係合部材183の内側面232に接触し、それに伴い、スライド部材186は、引張コイルバネ360を伸張させつつ第1方向D1に移動する。一方、型開きする場合、可動型162が固定型161から離れるように移動すると、スライド部材186は、引張コイルバネ360によって引っ張られることにより、凹部187の内側壁面197が係合部材183の内側面232上を摺動しつつ、第2方向D2に移動する。このように、スライド部材186に設けられた凹部187の外側壁面196および内側壁面197が、同じ方向に傾斜していなくても、付勢部材としての引張コイルバネ360によりスライド部材186を予め定められた方向に付勢することによって、型締めおよび型開き時に、スライド部材186を第1実施形態と同様に移動させることができる。
図17は、第3実施形態の他の例を示す図である。図17には、凹部187の外側壁面196が係合部材183の外側面231と同じ方向に傾斜しているのに対して、内側壁面197が係合部材183と同じ方向に傾斜しておらず、可動面171に対して垂直な面となっている。そして、図17に示した例では、スライド部材186に、付勢部材としての圧縮コイルバネ361が連結されている。圧縮コイルバネ361は、スライド部材186を、第1方向D1に向けて付勢している。圧縮コイルバネ361は、例えば、溝部185内に配置することができる。このような構成によっても、成形型160を型開きさせる際には、凹部187の外側壁面196と係合部材183の外側面231との接触によってスライド部材186を第2方向D2に移動させることができる。また、型締めする際には、圧縮コイルバネ361の付勢力により、スライド部材186を第1方向D1に移動させることができる。なお、図17に示した例では、型開き時に、凹部187への係合部材183の係合が解除された際に、スライド部材186の位置が圧縮コイルバネ361の付勢力によって変動しないよう、スライド部材186の位置を固定するロック機構が備えられていることが好ましい。
以上で説明した第3実施形態によれば、スライド部材186に形成された凹部187の外側壁面196および内側壁面197のいずれか一方のみが、係合部材183の外側面231あるいは内側面232に沿って傾斜している場合であっても、スライド部材186を第1方向D1、又は、第2方向D2に向かって付勢する付勢部材を設けることで、スライド部材186を可動型162の移動に伴って移動させることができる。つまり、係合部材183との接触によってスライド部材186が移動しない方向への係合部材183の移動を、付勢部材に行わせることができる。
なお、図16に示した係合部材183の外側面231は、傾斜していなくてもよく、例えば、固定面172に垂直な面であってもよい。また、図17に示した係合部材183の内側面232も、傾斜していなくてもよく、固定面172に垂直な面であってもよい。また、図16に示した係合部材183の外側面231と内側面232は、両方とも固定面172に対して垂直であってもよい。このような構成であっても、係合部材183の可動型162側の角部が、スライド部材186の内側壁面197に接触することで、内側壁面197をスライドさせることができる。
D.他の実施形態:
(D1)上記実施形態では、成形品200として、ベアリングリテーナーを成形したが、成形品200はこれに限られない。例えば、複数のスライド部材186によってアンダーカットを形成する柱状あるいは筒状の成形品に本開示を好適に適用できる。
(D2)上記実施形態では、可動型162に形成された溝部185は、第1部分192と第2部分193とを継ぎ目なく有している。これに対して、第1部分192と第2部分193とを別々の部材に形成してそれらを結合することにより、第1部分192と第2部分193との間に継ぎ目のある溝部185を形成することも可能である。
(D3)上記実施形態では、環状のエジェクター199によって環状の成形品200を突き出しているが、エジェクター199の形状は、環状に限らない。例えば、棒状のエジェクターを周方向に複数配置することによって環状の成形品200を突き出してもよい。
(D4)上記実施形態では、複数のスライド部材186が環状に配置された例を示したが、複数のスライド部材186は、環の一部を構成するように配置されてもよい。この場合、係合部材183も、環状ではなく、環の一部を構成する形状でもよい。
(D5)上記実施形態において、可動型162は入れ子189を備えている。これに対して、可動型162は入れ子を備えない型であってもよい。
(D6)上記実施形態では、固定型161は、一の係合部材183を備えている。これに対して、固定型161は、複数の係合部材を備えていてもよい。複数の係合部材のうちの少なくとも一の係合部材は、成形型160が型締めされた場合に、可動型162に設けられた複数のスライド部材186のうち2以上のスライド部材186の各々の凹部187に係合可能に構成されればよい。つまり、係合部材は一つに限定されない。
(D7)上記実施形態において、射出部100には、フラットスクリュー111ではなくインラインスクリューを備えた可塑化部が採用されてもよい。
E.他の形態:
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、以下に記載する各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本開示の第1の形態によれば、成形型が提供される。この成形型は、固定型、及び、前記固定型に対して型締め方向に進退可能な可動型を有し、前記可動型は、外周から中心に向かう第1方向に沿って形成された複数の溝部が形成され、かつ、前記固定型と対向する可動面と、前記固定型に向かって開口した凹部を有するスライド部材であって、複数の前記溝部の各々に配置された複数の前記スライド部材と、を有し、前記固定型は、前記可動型と対向する固定面と、前記可動型に向けて突出するように設けられ、前記成形型が型締めされる場合に、複数の前記スライド部材のうち2以上の前記スライド部材の各々の前記凹部に係合可能に構成された一の係合部材と、を有し、前記係合部材は、前記成形型が型締めされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向にスライドさせ、又は、前記成形型が型開きされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向の逆方向である第2方向にスライドさせ、前記可動型、前記固定型及び前記スライド部材によってキャビティーが区画される。
このような形態によれば、固定型に設けられた一の係合部材によって、可動型に設けられた複数のスライド部材をスライドさせることができるので、複数のスライド部材に対応するように複数のアンギュラコアを固定型に設ける必要がない。そのため、成形型全体のサイズを小さくすることが可能となり、成形型を小型の射出成形装置に搭載できる可能性が高まる。
(2)上記形態において、前記係合部材は、前記型締め方向に見たときに、前記第1方向を向く内側面、及び、前記第2方向を向く外側面を有し、前記凹部は、型締めされた状態において、前記内側面と対向する内側壁面、及び、前記外側面と対向する外側壁面を有し、前記内側面、前記外側面、前記内側壁面、前記外側壁面のうち少なくともいずれかは、前記型締め方向に対して傾斜していてもよい。このような形態によれば、スライド部材をスライドさせやすい。
(3)上記形態において、前記内側面、前記外側面、前記内側壁面、及び、前記外側壁面が、同じ方向に傾斜していてもよい。このような形態によれば、スライド部材を第1方向と第2方向とにスライドさせることができる。
(4)上記形態において、前記溝部は、前記第1方向に見たときに、継ぎ目のない逆T字の形状を有し、前記スライド部材は、前記溝部の形状に対応する形状を有してもよい。このような形態によれば、溝部が継ぎ目なく形成されているので、溝部を一の部材によって構成できる。そのため、成形型のサイズを小さくすることができる。
(5)上記形態において、前記スライド部材を前記第1方向、又は、前記第2方向に向かって付勢する付勢部材を有してもよい。このような形態によれば、係合部材との接触によってスライド部材が移動しない方向への係合部材の移動を、付勢部材に行わせることができる。
(6)上記形態において、複数の前記スライド部材は、前記可動面に向かう方向に見て、環状に配置され、前記係合部材は、前記固定面に向かう方向に見て、環状の形状を有してもよい。このような形態によれば、環状に配置された複数のスライド部材を環状の係合部材によってスライドさせることができる。
(7)上記形態において、前記キャビティーは、前記可動面に向かう方向に見て、環状の形状を有し、前記可動型は、前記可動面に向かう方向に見て、環状のエジェクターを有してもよい。このような形態によれば、環状のエジェクターによって環状の成形品を離型させることができるので、成形品が離型時に変形することを抑制できる。
(8)上記形態において、前記固定面には、前記係合部材と外周との間の位置にガイドピンが設けられ、前記可動面には、前記ガイドピンに対応する位置であって、かつ、前記溝部の一部に重なる位置に、前記溝部よりも深いガイド穴が設けられ、前記ガイド穴には、型締め時に前記ガイドピンが挿入される筒状のブッシュが配置され、前記ブッシュの上面は、前記溝部の底面よりも低い位置にあってもよい。このような形態によれば、ブッシュを取り外すことなく、スライド部材を溝部に対して脱着させることができるので、成形型のメンテナンスを容易に行うことができる。
(9)上記形態において、前記キャビティーに連通するランナーと、前記ランナーに突き出すように構成されたカッターを有する切断機構と、を備えてもよい。このような形態によれば、成形品を狙い通りの位置で切断できる。
(10)上記形態において、前記切断機構は、回転軸を中心とする円周方向に沿って凸状部と凹状部とが交互に並んで設けられた凹凸面を有する回転テーブルと、前記凹凸面上に配置された前記カッターとを備え、前記回転テーブルは、前記回転軸を中心にして回転運動することにより前記凹凸面の前記凸状部で前記カッターを押し、前記カッターは、前記凸状部に押されて前記回転軸に沿って直線運動することにより前記ランナーに突き出してもよい。このような形態によれば、簡易な構成でカッターを動作させることができるので、カッターの組み込みに伴う成形型の大型化を抑制できる。
(11)本開示の第2の形態によれば、上記成形型を備える射出成形装置が提供される。
10…射出成形装置、30…ホッパー、100…射出部、101…収容部、110…可塑化部、111…フラットスクリュー、112…バレル、113…ヒーター、114…ノズル、116…連通孔、118…駆動モーター、120…射出制御機構、121…射出シリンダー、122…プランジャー、123…プランジャー駆動部、124…逆止弁、130…型締装置、131…型駆動部、132…ボールネジ、160…成形型、161…固定型、162…可動型、171…可動面、172…固定面、181…第1ゲート、183…係合部材、184…ガイドピン、185…溝部、186…スライド部材、187…凹部、188…穴部、189…入れ子、190…ランナー、191…第2ゲート、192…第1部分、193…第2部分、194…本体部、195…基底部、196…外側壁面、197…内側壁面、198…エジェクターピン、199…エジェクター、200…成形品、201…溝形成面、202…溝、203…材料投入口、204…凸条部、205…中央部、211…案内溝、212…対向面、214…ボールプランジャー、215…窪み、216…ガイド穴、217…ブッシュ、218…エジェクターガイドピン、220…エジェクタープレート、221…リターンピン、222…リターンスプリング、223…スペーサー、231…外側面、232…内側面、330…切断機構、331…回転テーブル、332…凹凸面、333…凸状部、334…凹状部、335…カッター、336…先端部、337…後端部、338…上面、339…弾性部材、350…環状溝、360…引張コイルバネ、361…圧縮コイルバネ

Claims (11)

  1. 固定型、及び、前記固定型に対して型締め方向に進退可能な可動型を有する成形型であって、
    前記可動型は、
    外周から中心に向かう第1方向に沿って形成された複数の溝部が形成され、かつ、前記固定型と対向する可動面と、
    前記固定型に向かって開口した凹部を有するスライド部材であって、複数の前記溝部の各々に配置された複数の前記スライド部材と、を有し、
    前記固定型は、
    前記可動型と対向する固定面と、
    前記可動型に向けて突出するように設けられ、前記成形型が型締めされる場合に、複数の前記スライド部材のうち2以上の前記スライド部材の各々の前記凹部に係合可能に構成された一の係合部材と、を有し、
    前記係合部材は、
    前記成形型が型締めされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向にスライドさせ、又は、前記成形型が型開きされる場合に、前記スライド部材を前記第1方向の逆方向である第2方向にスライドさせ、
    前記可動型、前記固定型及び前記スライド部材によってキャビティーが区画される、
    成形型。
  2. 請求項1に記載の成形型であって、
    前記係合部材は、前記型締め方向に見たときに、前記第1方向を向く内側面、及び、前記第2方向を向く外側面を有し、
    前記凹部は、型締めされた状態において、前記内側面と対向する内側壁面、及び、前記外側面と対向する外側壁面を有し、
    前記内側面、前記外側面、前記内側壁面、前記外側壁面のうち少なくともいずれかは、前記型締め方向に対して傾斜している、成形型。
  3. 請求項2に記載の成形型であって、
    前記内側面、前記外側面、前記内側壁面、及び、前記外側壁面が、同じ方向に傾斜している、成形型。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の成形型であって、
    前記溝部は、前記第1方向に見たときに、継ぎ目のない逆T字の形状を有し、
    前記スライド部材は、前記溝部の形状に対応する形状を有する、成形型。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の成形型であって、
    前記スライド部材を前記第1方向、又は、前記第2方向に向かって付勢する付勢部材を有する、成形型。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の成形型であって、
    複数の前記スライド部材は、前記可動面に向かう方向に見て、環状に配置され、
    前記係合部材は、前記固定面に向かう方向に見て、環状の形状を有する、成形型。
  7. 請求項6に記載の成形型であって、
    前記キャビティーは、前記可動面に向かう方向に見て、環状の形状を有し、
    前記可動型は、前記可動面に向かう方向に見て、環状のエジェクターを有する、成形型。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の成形型であって、
    前記固定面には、前記係合部材と外周との間の位置にガイドピンが設けられ、
    前記可動面には、前記ガイドピンに対応する位置であって、かつ、前記溝部の一部に重なる位置に、前記溝部よりも深いガイド穴が設けられ、
    前記ガイド穴には、型締め時に前記ガイドピンが挿入される筒状のブッシュが配置され、
    前記ブッシュの上面は、前記溝部の底面よりも低い位置にある、成形型。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の成形型であって、
    前記キャビティーに連通するランナーと、
    前記ランナーに突き出すように構成されたカッターを有する切断機構と、
    を備える成形型。
  10. 請求項9に記載の成形型であって、
    前記切断機構は、回転軸を中心とする円周方向に沿って凸状部と凹状部とが交互に並んで設けられた凹凸面を有する回転テーブルと、前記凹凸面上に配置された前記カッターとを備え、
    前記回転テーブルは、前記回転軸を中心にして回転運動することにより前記凹凸面の前記凸状部で前記カッターを押し、
    前記カッターは、前記凸状部に押されて前記回転軸に沿って直線運動することにより前記ランナーに突き出す、成形型。
  11. 請求項1から10までのいずれか一項に記載の成形型を備える射出成形装置。
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