JP2023009020A - キノリノン骨格を有する希土類錯体 - Google Patents

キノリノン骨格を有する希土類錯体 Download PDF

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Keisuke Araki
春城 前林
Haruki Maebayashi
愛里 眞先
Airi Masaki
尚之 小礒
Naoyuki KOISO
良 仲亀
Ryo NAKAGAME
昌紀 山本
Masanori Yamamoto
一平 佐々木
Ippei SASAKI
宏平 岩永
Kohei Iwanaga
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Abstract

【課題】青色光で励起可能で高い耐酸性を有する希土類金属錯体及びその製造方法を提供すること。【解決手段】一般式(1b)で表される特定の構造の希土類錯体を用いる。JPEG2023009020000315.jpg1392[QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子である。JPEG2023009020000316.jpg3646(式中、RA、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、RB及び6は、特定の置換基を表す。)]【選択図】なし

Description

本発明は、青色光にて励起可能かつ耐光性に優れる希土類錯体に関する。
光通信やディスプレイ等のオプトエレクトロニクス、並びに太陽電池等の光エネルギー変換産業は次代の基幹技術であり、それらに用いる各種の無機ガラス材料やセラミック材料、レーザー材料、有機低分子発光材料、波長変換材料等が創出されている。
波長変換材料は、特定の波長の光を吸収して別の波長で発光する材料であり、樹脂材料に添加することで光学材料として用いることができる。
近年、このような波長変換材料としてβ-ジケトナト配位子とホスフィンオキシド配位子を持つ希土類錯体(例えば、特許文献1及び2)やフェナントロリン配位子を持つ希土類錯体(例えば、非特許文献1)が報告されている。これらの希土類錯体は、紫外光など短波長の光を吸収し、より長波長の可視光を発光することができるため、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子と組み合わせることで、種々の発光色の発光装置が実現できると期待される(例えば、特許文献3)。
上記希土類錯体の多くは、紫外光(波長が約280nm~約400nm)によって励起されて発光するが、よりエネルギーの小さい青色光(約450nm~約495nm)では励起されず発光しない為、励起光源として汎用的な青色LEDを光源として使用できない。そこで、青色光で励起可能な希土類錯体の開発が活発に行われている(例えば、非特許文献2及び3)。
一方、一般に希土類錯体は光照射条件下で分解することが知られ、希土類錯体の工業製品への応用に際してはその光安定性が課題となる。4-ヒドロキシ-1、5-ナフチリジンを配位子に持つ希土類錯体の耐光性が高いことが報告されているが(例えば、非特許文献4)、その希土類錯体の励起波長は紫外光に限定され青色光では励起することができない。
また、非特許文献5及び非特許文献6ではキノリノン骨格を有する希土類錯体が開示されているが、本願記載のキノリノン骨格を有する希土類錯体とは光分解しやすい官能基である2-ニトロアシル基を有していない点で全く異なり、加えてこれらの錯体の耐光性に関する記述は一切ない。
ソ連特許発明第1453860号明細書 特開2003-81986号公報 特開2005-15564号公報
CrystEngComm、第11巻、1197ページ(2009年) Coordination Chemistry Reviews、第293-294巻、19ページ(2015年) Angewandte Chemie International Edition、第43巻、5010ページ(2004年) Advanced Functional Materials、第26巻、2085ページ(2016年) Applied Organometallic Chemistry、第33巻、第10号、e5131ページ(2019年) Journal of Molecular Structure、第1190巻、第15号、68ページ(2019年)
本発明の課題は青色光で励起可能かつ高い耐光性を有する希土類金属錯体、その他中間体及びそれら製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の配位子を導入した希土類錯体が青色光で励起可能かつ高い耐光性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、
(イ)下記一般式(1b)で表される希土類錯体(以下、希土類錯体(1b)ともいう。)
Figure 2023009020000001
{QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子である。
Figure 2023009020000002
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023009020000003
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000004
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023009020000005
(式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のQUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023009020000006
Figure 2023009020000007
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023009020000008
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023009020000009
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000010
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。};
(ロ)下記一般式(4b)で表されるエノールと、Lで表される下記一般式(3a)で表されるリン配位子;下記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物と、を反応させることを特徴とする希土類錯体(1b)の製造方法。
Figure 2023009020000011
{QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1qu)ともいう。)である。
Figure 2023009020000012
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~14のアリール基、炭素数4~12のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023009020000013
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000014
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023009020000015
(式中、RBS1は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のQUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023009020000016
Figure 2023009020000017
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基又は下記一般式(3c)で表されるアリール基を表す。
Figure 2023009020000018
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、前記アリール基は、T6群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、Xは、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023009020000019
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000020
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。};
(ハ)下記一般式(1baq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;下記一般式(3a)で表されるリン配位子;下記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1b)の製造方法。
Figure 2023009020000021
{QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1qu)ともいう。)である。
Figure 2023009020000022
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~14のアリール基、炭素数4~12のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023009020000023
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000024
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023009020000025
(式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のQUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023009020000026
Figure 2023009020000027
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基又は下記一般式(3c)で表されるアリール基を表す。
Figure 2023009020000028
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、前記アリール基は、T6群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、Xは、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023009020000029
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000030
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)]
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。
式中、mは0、1、2又は3を表す。
式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。};
(二)前記(イ)に記載の希土類錯体(1b)を含む光学材料;
(ホ)さらに、樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料又は溶媒を含む前記(ニ)に記載の光学材料;
(へ)前記樹脂材料が、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;又はシリコーン樹脂;である前記(ホ)に記載の光学材料;
(ト)前記(ホ)に記載の溶媒が、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類である前記(ホ)に記載の光学材料;
(チ)(ホ)~(ト)のいずれか1項に記載の光学材料であって、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、発光材料、蛍光材料又は波長変換材料である光学材料。
本発明の希土類金属錯体は青色光で励起可能で高い耐光性を有する優れた波長変換材料となる。
実施例3で得た本発明の希土類錯体(1b-3)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例4で得た本発明の希土類錯体(1b-4)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例7で得た本発明の希土類錯体(1b-7)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例8で得た本発明の希土類錯体(1b-8)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例10で得た本発明の希土類錯体(1b-9)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例11で得た本発明の希土類錯体(1b-10)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例12で得た本発明の希土類錯体(1b-11)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例13で得た本発明の希土類錯体(1b-12)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例15で得た本発明の希土類錯体(1b-13)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例16で得た本発明の希土類錯体(1b-14)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例17で得た本発明の希土類錯体(1b-15)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例18で得た本発明の希土類錯体(1b-16)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例19で得た本発明の希土類錯体(1b-17)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例23で得た本発明の希土類錯体(1b-18)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例27で得た本発明の希土類錯体(1b-52)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例29で得た本発明の希土類錯体(1b-53)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例30で得た本発明の希土類錯体(1b-54)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例28で得た本発明の希土類錯体(1b-58)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例32で得た本発明の希土類錯体(1b-61)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例26で得た本発明の希土類錯体(1b-64)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例37で得た本発明の希土類錯体(1b-66)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例31で得た本発明の希土類錯体(1b-67)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例33で得た本発明の希土類錯体(1b-69)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例34で得た本発明の希土類錯体(1b-71)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例35で得た本発明の希土類錯体(1b-73)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例36で得た本発明の希土類錯体(1b-75)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例48で得た本発明の希土類錯体(1b-97)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例49で得た本発明の希土類錯体(1b-98)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例50で得た本発明の希土類錯体(1b-99)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例40で得た本発明の希土類錯体(1b-103)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例52で得た本発明の希土類錯体(1b-33)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例53で得た本発明の希土類錯体(1b-169)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例55で得た本発明の希土類錯体(1b-178)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例56で得た本発明の希土類錯体(1b-106)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例57で得た本発明の希土類錯体(1b-117)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例58で得た本発明の希土類錯体(1b-65)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例59で得た本発明の希土類錯体(1b-168)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例60で得た本発明の希土類錯体(1b-179)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例61で得た本発明の希土類錯体(1b-180)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例62で得た本発明の希土類錯体(1b-181)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例63で得た本発明の希土類錯体(1b-182)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例64で得た本発明の希土類錯体(1b-119)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例65で得た本発明の希土類錯体(1b-183)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例66で得た本発明の希土類錯体(1b-184)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例68で得た本発明の希土類錯体(1b-187)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例69で得た本発明の希土類錯体(1b-188)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例70で得た本発明の希土類錯体(1b-177)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例71で得た本発明の希土類錯体(1b-176)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例72で得た本発明の希土類錯体(1b-186)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例76で得た本発明の希土類錯体(1b-198)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例77で得た本発明の希土類錯体(1b-199)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例78で得た本発明の希土類錯体(1b-200)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例79で得た本発明の希土類錯体(1b-191)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例80で得た本発明の希土類錯体(1b-190)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例81で得た本発明の希土類錯体(1b-192)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例82で得た本発明の希土類錯体(1b-193)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例85で得た本発明の希土類錯体(1b-201)のUV-Vis・発光スペクトルである。
以下に本発明を詳細に説明する。
一般式(1b)で表される本発明の希土類錯体における各置換基の定義についてそれぞれ説明する。
本明細書中では、水素原子は重水素原子、三重水素原子を含むものとする。
<QUについて>
一般式(1b)において、QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1qu)ともいう。)である。
本発明の希土類錯体(1b)においては、キノリノナト配位子(1qu)は1つ又は2つの酸素原子でM3+に配位している。さらに、キノリノナト配位子(1qu)の互変異性体の構造によって、下記希土類錯体(1bi)~希土類錯体(1bvi)の配位構造が存在する。本発明の希土類錯体(1b)は、希土類錯体(1bi)~希土類錯体(1bvi)をすべて包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体を希土類錯体(1b)として表記する。
また、本発明の希土類錯体(1b)の配位構造としては、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、希土類錯体(1bi)又は希土類錯体(1bii)が好ましい。なお、希土類錯体(1bi)は、互変異性化を起こして希土類錯体(1bii)を形成しうるが、希土類錯体(1bi)は希土類錯体(1bii)を包含するものであり、本明細書において配位構造を記載するとき、便宜上、希土類錯体(1bii)も希土類錯体(1bi)として表記する。
Figure 2023009020000031
(式中、R、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、L、L、m、m、n及びXは、前記一般式(1b)のR、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、L、L、m、m、n及びXと同じ意味を表す。Mは3価の希土類イオンを表す。)
前記のM3+で表される3価の希土類金属イオンとしては、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの希土類金属イオンを挙げることができる。
次に、キノリノナト配位子(1qu)におけるR、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5の定義についてそれぞれ説明する。
(Rについて)
で表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状ハロアルキル基のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、ペルフルオロプロパン-2-イル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブタン-2-イル基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、ペルフルオロペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロペンチルメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、2-クロロエチル基、3-ブロモプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。原料が容易に入手可能な点で、トリフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、又はペルフルオロプロピル基が好ましい。
で表される炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、9-アントリル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、具体的には、フラニル基、チエニル基、ピロリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピラジニル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
で表される炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数2~13のアシル基、メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群(T1群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、ペルフルオロプロパン-2-イル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロブチル基,2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブタン-2-イル基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、ペルフルオロペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロペンチルメチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、2,2-ジメチルプロピルオキシ基、3-シクロプロピルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、2-メチルブチルオキシ基、3-メチルブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、1-メチルブチルオキシ基、1,2-ジメチルブチルオキシ基、1-エチルプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチルオキシ基、ジフルオロメチルオキシ基、ペルフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2-ジフルオロエチルオキシ基、ペルフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルオキシ基、3,3,3-トリフルオロプロピルオキシ基、1,1-ジフルオロプロピルオキシ基、ペルフルオロプロパン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イルオキシ基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イルオキシ基、ペルフルオロシクロプロピルオキシ基、ペルフルオロブチルオキシ基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルオキシ基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチルオキシ基、4,4,4-トリフルオロブチルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブチル-2-イルオキシ基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イルオキシ基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イルオキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチルオキシ基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチルオキシ基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチルオキシ基、5,5,5-トリフルオロペンチルオキシ基、ペルフルオロペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イルオキシ基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、ペルフルオロシクロヘキシルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルメチルオキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数5~14のアリールオキシ基としては、具体的には、インデニルオキシ基、フェニルオキシ基、2-メチルフェニルオキシ基、3-メチルフェニルオキシ基、4-メチルフェニルオキシ基、2,3-ジメチルフェニルオキシ基、2,4-ジメチルフェニルオキシ基、2,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,6-ジメチルフェニルオキシ基、3,4-ジメチルフェニルオキシ基、3,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6-トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2-エチルフェニルオキシ基、3-エチルフェニルオキシ基、4-エチルフェニルオキシ基、2,3-ジエチルフェニルオキシ基、2,4-ジエチルフェニルオキシ基、2,5-ジエチルフェニルオキシ基、2,6-ジエチルフェニルオキシ基、3,4-ジエチルフェニルオキシ基、3,5-ジエチルフェニルオキシ基、2-プロピルフェニルオキシ基、3-プロピルフェニルオキシ基、4-プロピルフェニルオキシ基、2-イソプロピルフェニルオキシ基、3-イソプロピルフェニルオキシ基、4-イソプロピルフェニルオキシ基、2-シクロプロピルフェニルオキシ基、3-シクロプロピルフェニルオキシ基、4-シクロプロピルフェニルオキシ基、2-ブチルフェニルオキシ基、3-ブチルフェニルオキシ基、4-ブチルフェニルオキシ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-シクロブチルフェニルオキシ基、3-シクロブチルフェニルオキシ基、4-シクロブチルフェニルオキシ基、(ビフェニル-2-イル)オキシ基、(ビフェニル-3-イル)オキシ基、(ビフェニル-4-イル)オキシ基、(フェナントレン-9-イル)オキシ基、(アントラセン-9-イル)オキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のモノアルキルアミノ基としては、具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、2-メチルプロピルアミノ基、2,2-ジメチルプロピルアミノ基、3-シクロプロピルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、シクロブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、2-メチルペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数6~12のモノアリールアミノ基としては、具体的には、インデニルアミノ基、フェニルアミノ基、2-メチルフェニルアミノ基、3-メチルフェニルアミノ基、4-メチルフェニルアミノ基、2,3-ジメチルフェニルアミノ基、2,4-ジメチルフェニルアミノ基、2,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,6-ジメチルフェニルアミノ基、3,4-ジメチルフェニルアミノ基、3,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,3,4-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,6-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリメチルフェニルアミノ基、3,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2-エチルフェニルアミノ基、3-エチルフェニルアミノ基、4-エチルフェニルアミノ基、2,3-ジエチルフェニルアミノ基、2,4-ジエチルフェニルアミノ基、2,5-ジエチルフェニルアミノ基、2,6-ジエチルフェニルアミノ基、3,4-ジエチルフェニルアミノ基、3,5-ジエチルフェニルアミノ基、2-プロピルフェニルアミノ基、3-プロピルフェニルアミノ基、4-プロピルフェニルアミノ基、2-イソプロピルフェニルアミノ基、3-イソプロピルフェニルアミノ基、4-イソプロピルフェニルアミノ基、2-シクロプロピルフェニルアミノ基、3-シクロプロピルフェニルアミノ基、4-シクロプロピルフェニルアミノ基、2-ブチルフェニルアミノ基、3-ブチルフェニルアミノ基、4-ブチルフェニルアミノ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-シクロブチルフェニルアミノ基、3-シクロブチルフェニルアミノ基、4-シクロブチルフェニルアミノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基等が例示できる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基としては、具体的には、2-ピロリルアミノ基、2-チエニルアミノ基、3-チエニルアミノ基、2-フリルアミノ基、3-フリルアミノ基、2-(1-メチルインドリル)アミノ基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンゾチエニル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンゾフラニル基等が例示できる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数2~12のジアルキルアミノ基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ビス(2-メチルペンチル)アミノ基、ジ(1-メチルブチル)アミノ基、ビス(1,2-ジメチルブチル)アミノ基、ジ(1-エチルプロピル)アミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-オクチルアミノ基、N-メチル-N-ノニルアミノ基、N-デシル-N-メチルアミノ基、又は、N-メチル-N-ウンデシルアミノ基、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、2-モルホリニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数10~24のジアリールアミノ基としては、具体的には、ジインデニルアミノ基、N-インデニル-N-フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(2-メチルフェニル)アミノ基、ビス(3-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,5-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2-エチルフェニル)アミノ基、ビス(3-エチルフェニル)アミノ基、ビス(4-エチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ブチルフェニル)アミノ基、ビス[2-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[2-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(2-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロブチルフェニル)アミノ基、ジ(1-ナフチル)アミノ基、ジ(2-ナフチル)アミノ基、N-(2-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(4-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,4-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、カルバゾイル基、イミノスチルベニル基、9(10H)-アクリドニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基、10,11-ジヒドロ-10-オキソ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基としては、具体的には、ビス(2-ピロリル)アミノ基、ビス(1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(2-チエニル)アミノ基、ビス(3-チエニル)アミノ基、ビス(2-フリル)アミノ基、ビス(3-フリル)アミノ基、ビス(2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、5,10-ジヒドロジヒドロフェナジニル基、10-メチル-5,10-ジヒドロジヒドロフェナジニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、T1群に属する炭素数10~24のジアリールアミノ基は、フッ素原子又は炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよく、具体的には、ビス(2-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(4-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリフルオロフェニル)アミノ基、ビス[4-(1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(ペルフルオロフェニル)アミノ基、ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)アミノ基、ビス[3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、3-フルオロカルバゾイル基、3,6-ジフルオロカルバゾイル基、3-(トリフルオロメチル)カルバゾイル基、3,6-ビス(トリフルオロメチル)カルバゾイル基、2-(トリフルオロメチル)フェノチアジニル基、等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、T1群に属する炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基は、フッ素原子又は炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよく、具体的には、ビス(5-フルオロピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-フリル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインド-ル-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-3-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、2-フルオロフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノキサジニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数2~13のアシル基としては、脂肪族アシル基又は芳香族アシル基のいずれでもよく、具体的には、アセチル基、エチルカルボニル基、1-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、1-ブチルカルボニル基、2-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、1-ペンチルカルボニル基、2-ペンチルカルボニル基、3-ペンチルカルボニル基、1-ヘキシルカルボニル基等の脂肪族アシル基、
フェニルカルボニル基(ベンゾイル基)、1-ナフチルカルボニル基、2-ナフチルカルボニル基、(ビフェニル-2-イル)カルボニル基、(ビフェニル-4-イル)カルボニル基、(4-メチルフェニル)カルボニル基、(2-メチルフェニル)カルボニル基等の芳香族アシル基
を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を例示することができる。
したがって、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、9-アントリル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、3-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、4-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、2-アセチルフェニル基、3-アセチルフェニル基、4-アセチルフェニル基、2-ピバロイルフェニル基、3-ピバロイルフェニル基、4-ピバロイルフェニル基、2-ベンゾイルフェニル基、3-ベンゾイルフェニル基、4-ベンゾイルフェニル基、2-ナフトイルフェニル基、3-ナフトイルフェニル基、4-ナフトイルフェニル基、4-メトキシ-1-ナフチル基、6-メトキシ-2-ナフチル基、4’-メトキシビフェニル-2-イル基、4’-メトキシビフェニル-3-イル基、4’-メトキシビフェニル-4-イル基、10-メトキシ-9-アントリル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、4-(トリフルオロメチルオキシ)フェニル基、4-フェニルオキシフェニル基、4-(フェニルアミノ)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、4-ヒドロキシフェニル基、ペルフルオロフェニル基、ペルフルオロビフェニル-4-イル基、重水素化フェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、2-(ジフェニルアミノ)フェニル基、3-(ジフェニルアミノ)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基、重水素化フェニル基、ペルフルオロフェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、4-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}フェニル基、4-{ビス[4-ビス(4-シアノフェニル)アミノ]フェニル基、4-{ビス[4-ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェニル基、又は4-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]フェニル基が好ましく、合成が容易な点でフェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基がさらに好ましい。
また、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、具体的には、2-フラニル基、3-フラニル基、2-チエニル基、3-チエニル基、1-ピロリル基、2-ピロリル基、3-ピロリル基、1-メチルピロール-2-イル基、1-メチルピロール-3-イル基、1-フェニルピロール-2-イル基、1-フェニルピロール-3-イル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンソフラニル基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンソチエニル基、1-インドリル基、2-インドリル基、3-インドリル基、1-メチルインドール-2-イル基、1-メチルインドール-3-イル基、1-フェニルインドール-2-イル基、1-フェニルインドール-3-イル基、9-メチルカルバゾール-2-イル基、9-メチルカルバゾール-3-イル基、9-エチルカルバゾール-2-イル基、9-エチルカルバゾール-3-イル基、9-フェニルカルバゾール-2-イル基、9-フェニルカルバゾール-3-イル基、ジベンゾフラン-2-イル基、ジベンゾフラン-3-イル基、ジベンゾフラン-4-イル基、ジベンゾチオフェン-2-イル基、ジベンゾチオフェン-3-イル基、ジベンゾチオフェン-4-イル基、5-(トリフルオロメチル)フラン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)フラン-3-イル基、5-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)-3-チエニル基、5-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル基、5-(トリフルオロメチル)ベンゾチオフェン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ベンゾチオフェン-2-イル基、9-メチル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-メチル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-メチル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-メチル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-フェニル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-フェニル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-フェニル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-フェニル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-2-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-3-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-4-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-4-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-2-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-3-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-4-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-4-イル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。合成が容易な点で、2-フラニル基、2-チエニル基、2-ベンゾフラニル基、2-ベンゾチエニル基、9-メチルカルバゾール-3-イル基、9-エチルカルバゾール-3-イル基、9-フェニルカルバゾール-3-イル基、ジベンゾフラン-2-イル基、ジベンゾフラン-3-イル基、ジベンゾフラン-4-イル基、ジベンゾチオフェン-2-イル基、ジベンゾチオフェン-3-イル基、ジベンゾチオフェン-4-イル基、5-(トリフルオロメチル)フラン-2-イル基、5-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-イル基が好ましい。
(RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5について)
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数1~10のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル基、アダマンタン-2-イル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、アダマンタン-1-イル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数2~4のアルケニル基としては、鎖状又は分岐状アルケニル基のいずれでもよく、具体的には、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、2-メチルアリル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、Rで表される炭素数1~6のハロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した置換基を例示することができる。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した置換基を例示することができる。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表されるハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、(4-メチルフェニル)メチル基、(3-メチルフェニル)メチル基、(2-メチルフェニル)メチル基、(4-フルオロフェニル)メチル基、(3-フルオロフェニル)メチル基、(2-フルオロフェニル)メチル基、(4-ブロモフェニル)メチル基、(4-クロロフェニル)メチル基、(4-ヨードフェニル)メチル基、(4-トリフルオロメチルフェニル)メチル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基、1-ナフチルエチル基、2-ナフチルエチル基、(6-フルオロナフタレン-2-イル)メチル、(4-フルオロナフタレン-1-イル)メチル、(6-トリフルオロメチルナフタレン-2-イル)メチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数2~4のアルケニル基としては、鎖状又は分岐状アルケニル基のいずれでもよく、具体的には、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、2-メチルアリル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T2群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
2群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数1~6のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1、2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
2群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、T1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5におけるT2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基や9,9-ジメチルフルオレン-2-イル基、9,9-ジメチルフルオレン-3-イル基等を例示することができる。
また、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5におけるT2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T3群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO1)におけるRBO1で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
3群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、T1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、具体的には、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アセチルエチル基、3-アセチルプロピル基、2-ベンゾイルエチル基、3-ベンゾイルプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基を例示することができる。
さらに、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b、f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ビス(2-メチルブチル)アミノ基、ビス(3-メチルブチル)アミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ビス(2-メチルペンチル)アミノ基、ジ(1-メチルブチル)アミノ基、ビス(1,2-ジメチルブチル)アミノ基、ジ(1-エチルプロピル)アミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-オクチルアミノ基、N-メチル-N-ノニルアミノ基、N-デシル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ウンデシルアミノ基、ビス(2-メトキシエチル)アミノ基、ビス(2-エトキシエチル)アミノ基、ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ基、ビス(3-クロロプロピル)アミノ基、ビス(3-ブロモプロピル)アミノ基、ビス(2-ブロモエチル)アミノ基、ビス(2-クロロエチル)アミノ基、ビス(2-シアノエチル)アミノ基、ビス(3-シアノプロピル)アミノ基等のジアルキル置換アミノ基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、2-メチルプロピルアミノ基、2,2-ジメチルプロピルアミノ基、3-シクロプロピルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、シクロブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、2-メチルペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、(2-メトキシエチル)アミノ基、(2-エトキシエチル)アミノ基、(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ基、3-クロロプロピルアミノ基、3-ブロモプロピルアミノ基、2-ブロモエチルアミノ基、2-クロロエチルアミノ基、2-シアノエチルアミノ基、3-シアノプロピルアミノ基等のモノアルキル置換アミノ基;
ジインデニルアミノ基、N-インデニル-N-フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(2-メチルフェニル)アミノ基、ビス(3-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,5-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2-エチルフェニル)アミノ基、ビス(3-エチルフェニル)アミノ基、ビス(4-エチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ブチルフェニル)アミノ基、ビス[2-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[2-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(2-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロブチルフェニル)アミノ基、ジ(1-ナフチル)アミノ基、ジ(2-ナフチル)アミノ基、N-(2-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(4-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,4-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、ビス(4-メトキシフェニル)アミノ基、ビス(2-メトキシフェニル)アミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、ビス[4-フルオロフェニル]アミノ基、ビス[3,5-ジフルオロフェニル]アミノ基、ビス(4-アセチルフェニル)アミノ基、(2-アセチルフェニル)(4-アセチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ピバロイルフェニル)アミノ基、ビス(2-アセチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基、(2-ベンゾイルフェニル)(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基、ビス(4-シアノフェニル)アミノ基等のジアリール置換アミノ基;
ビス(2-ピロリル)アミノ基、ビス(1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(2-チエニル)アミノ基、ビス(3-チエニル)アミノ基、ビス(2-フリル)アミノ基、ビス(3-フリル)アミノ基、ビス(2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-フリル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインド-ル-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-3-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、2-フルオロフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノキサジニル基等のジヘテロアリール置換アミノ基;
インデニルアミノ基、フェニルアミノ基、2-メチルフェニルアミノ基、3-メチルフェニルアミノ基、4-メチルフェニルアミノ基、2,3-ジメチルフェニルアミノ基、2,4-ジメチルフェニルアミノ基、2,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,6-ジメチルフェニルアミノ基、3,4-ジメチルフェニルアミノ基、3,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,3,4-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,6-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリメチルフェニルアミノ基、3,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2-エチルフェニルアミノ基、3-エチルフェニルアミノ基、4-エチルフェニルアミノ基、2,3-ジエチルフェニルアミノ基、2,4-ジエチルフェニルアミノ基、2,5-ジエチルフェニルアミノ基、2,6-ジエチルフェニルアミノ基、3,4-ジエチルフェニルアミノ基、3,5-ジエチルフェニルアミノ基、2-プロピルフェニルアミノ基、3-プロピルフェニルアミノ基、4-プロピルフェニルアミノ基、2-イソプロピルフェニルアミノ基、3-イソプロピルフェニルアミノ基、4-イソプロピルフェニルアミノ基、2-シクロプロピルフェニルアミノ基、3-シクロプロピルフェニルアミノ基、4-シクロプロピルフェニルアミノ基、2-ブチルフェニルアミノ基、3-ブチルフェニルアミノ基、4-ブチルフェニルアミノ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-シクロブチルフェニルアミノ基、3-シクロブチルフェニルアミノ基、4-シクロブチルフェニルアミノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基、(4-メトキシフェニル)アミノ基、(2-メトキシフェニル)アミノ基、[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、(4-アセチルフェニル)アミノ基、(2-アセチルフェニル)アミノ基、(4-ピバロイルフェニル)アミノ基、(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基等のモノアリール置換アミノ基;
2-ピロリルアミノ基、2-チエニルアミノ基、3-チエニルアミノ基、2-フリルアミノ基、3-フリルアミノ基、2-(1-メチルインドリル)アミノ基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンゾチエニル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンゾフラニル基等のモノヘテロアリール置換アミノ基;
アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b、f]アゼピニル基等の環状アミノ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。光機能材料として好適な光物性を有する点で、ジアリール置換アミノ基またはジヘテロアリール置換アミノ基が好ましく、合成が容易な点でジフェニルアミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、又はビス(4-シアノフェニル)アミノ基がさらに好ましい。
また、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、2,2-ジメチルプロピルオキシ基、3-シクロプロピルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、2-メチルブチルオキシ基、3-メチルブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、1-メチルブチルオキシ基、1,2-ジメチルブチルオキシ基、1-エチルプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の置換アルキルオキシ基;
インデニルオキシ基、フェニルオキシ基、2-メチルフェニルオキシ基、3-メチルフェニルオキシ基、4-メチルフェニルオキシ基、2,3-ジメチルフェニルオキシ基、2,4-ジメチルフェニルオキシ基、2,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,6-ジメチルフェニルオキシ基、3,4-ジメチルフェニルオキシ基、3,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6-トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2-エチルフェニルオキシ基、3-エチルフェニルオキシ基、4-エチルフェニルオキシ基、2,3-ジエチルフェニルオキシ基、2,4-ジエチルフェニルオキシ基、2,5-ジエチルフェニルオキシ基、2,6-ジエチルフェニルオキシ基、3,4-ジエチルフェニルオキシ基、3,5-ジエチルフェニルオキシ基、2-プロピルフェニルオキシ基、3-プロピルフェニルオキシ基、4-プロピルフェニルオキシ基、2-イソプロピルフェニルオキシ基、3-イソプロピルフェニルオキシ基、4-イソプロピルフェニルオキシ基、2-シクロプロピルフェニルオキシ基、3-シクロプロピルフェニルオキシ基、4-シクロプロピルフェニルオキシ基、2-ブチルフェニルオキシ基、3-ブチルフェニルオキシ基、4-ブチルフェニルオキシ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-シクロブチルフェニルオキシ基、3-シクロブチルフェニルオキシ基、4-シクロブチルフェニルオキシ基、(ビフェニル-2-イル)オキシ基、(ビフェニル-3-イル)オキシ基、(ビフェニル-4-イル)オキシ基、4-フルオロフェニルオキシ基、4-トリフルオロメチルフェニル基(フェナントレン-9-イル)オキシ基、(アントラセン-9-イル)オキシ基等の置換アリールオキシ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。合成が容易な点でメトキシ基、エトキシ基、又はフェノキシ基が好ましい。
また、一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1-(1-メチルエチル)チオ基、ブチルチオ基、2-メチルプロピルチオ基、2,2-ジメチルプロピルチオ基、3-シクロプロピルプロピルチオ基、シクロプロピルチオ基、2-メチルブチルチオ基、3-メチルブチルチオ基、1-(1,1-ジメチルエチル)チオ基、シクロブチルチオ基、ペンチルチオ基、2-メチルペンチルチオ基、1-メチルブチルチオ基、1,2-ジメチルブチルチオ基、1-エチルプロピルチオ基、シクロペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の置換アルキルチオ基;
フェニルチオ基、2-メチルフェニルチオ基、3-メチルフェニルチオ基、4-メチルフェニルチオ基、2,3-ジメチルフェニルチオ基、2,4-ジメチルフェニルチオ基、2,5-ジメチルフェニルチオ基、2,6-ジメチルフェニルチオ基、3,4-ジメチルフェニルチオ基、3,5-ジメチルフェニルチオ基、2,3,4-トリメチルフェニルチオ基、2,3,5-トリメチルフェニルチオ基、2,3,6-トリメチルフェニルチオ基、2,4,5-トリメチルフェニルチオ基、2,4,6-トリメチルフェニルチオ基、3,4,5-トリメチルフェニルチオ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルチオ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルチオ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルチオ基、2-エチルフェニルチオ基、3-エチルフェニルチオ基、4-エチルフェニルチオ基、2,3-ジエチルフェニルチオ基、2,4-ジエチルフェニルチオ基、2,5-ジエチルフェニルチオ基、2,6-ジエチルフェニルチオ基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニルチオ基、4-プロピルフェニルチオ基、2-イソプロピルフェニルチオ基、3-イソプロピルフェニルチオ基、4-イソプロピルフェニルチオ基、2-シクロプロピルフェニルチオ基、3-シクロプロピルフェニルチオ基、4-シクロプロピルフェニルチオ基、2-ブチルフェニルチオ基、3-ブチルフェニルチオ基、4-ブチルフェニルチオ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、2-シクロブチルフェニルチオ基、3-シクロブチルフェニルチオ基、4-シクロブチルフェニルチオ基、1-ナフチルチオ基、2-ナフチルチオ基、(ビフェニル-2-イル)チオ基、(ビフェニル-3-イル)チオ基、(ビフェニル-4-イル)チオ基、9-アントリルチオ基、2-フェナントレニルチオ基、3-フェナントレニルチオ基、9-フェナントレニルチオ基等の置換アリールチオ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよく、例えばキノリノナト配位子(1qu)の構造として次の(1qu―6)~(1qu―12)、(1qu―3)及び(1qu―4)で表される構造を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023009020000032
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。
B6は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。
B8は、水素原子、炭素数1~10のアルキル基又はフッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基を表す。)
次に、RB6、RB8及びXの定義についてそれぞれ説明する。
(RB6及びRB8について)
B6で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
B6で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、1,1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル基、1-(トリフルオロメチル)プロピル基、1-メチル-3,3,3-トリフルオロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B6は合成が容易な点で、水素原子が好ましい。
B8で表される炭素数1~10のアルキル基としては、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数1~10のアルキル基として例示した基を例示することができる。
B8が炭素数6~14のアリール基であるとき、前記炭素数6~14のアリール基は、フッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよく、具体的には、フェニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、2,5-ジフルオロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、3,5-ジフルオロフェニル基、2,3,4-トリフルオロフェニル基、2,3,5-トリフルオロフェニル基、2,3,6-トリフルオロフェニル基、2,4,5-トリフルオロフェニル基、2,4,6-トリフルオロフェニル基、3,4,5-トリフルオロフェニル基、2,3,4,5-テトラフルオロフェニル基、2,3,4,6-テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6-テトラフルオロフェニル基、ペルフルオロフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-フルオロナフチル基、2-フルオロナフチル基、4’-フルオロビフェニル-2-イル基、4’-フルオロビフェニル-2-イル基、4’-フルオロビフェニル-3-イル基、4’-フルオロビフェニル-4-イル基、4’-(トリフルオロメチル)ビフェニル-4-イル基、9-アントリル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
(Xについて)
Xが炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
Xが炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子における炭素数1~12の炭化水素基にて例示した基を例示することができる。
Xは、合成が容易な点で、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基又は炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子が好ましく、原料が容易に入手可能な点で、酸素原子、硫黄原子又はジメチルメチレン基がさらに好ましい。
Xが炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基であるとき、該炭素数1~4のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基及びシクロブチル基を例示することができる。
Xが炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であるとき、該炭素数1~4のアルキル基としては、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
Xが炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子であるとき、該炭素数6~12のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニル基、3-ビフェニル基、4-ビフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、3-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、4-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、2-アセチルフェニル基、3-アセチルフェニル基、4-アセチルフェニル基、2-ピバロイルフェニル基、3-ピバロイルフェニル基、4-ピバロイルフェニル基、2-ベンゾイルフェニル基、3-ベンゾイルフェニル基、4-ベンゾイルフェニル基、2-ナフトイルフェニル基、3-ナフトイルフェニル基、4-ナフトイルフェニル基、4-メトキシ-1-ナフチル基、6-メトキシ-2-ナフチル基、4’-メトキシビフェニル-2-イル基、4’-メトキシビフェニル-3-イル基、4’-メトキシビフェニル-4-イル基、10-メトキシ-9-アントリル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3、4-ジフルオロフェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RB5及びRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の縮環を有するキノリノン5員、6員又は7員環を形成していてもよく、例えばキノリノナト配位子の部分構造として、次の(1qu―1)又は(1qu―14)で表される構造を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023009020000033
(式中、R及びRB6は、前記と同じ意味を表す。
Yは、単結合、エチレン基、メトキシ基若しくは塩素原子で置換されていてもよいビニレン基、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよいメチレン基を表す。
Zは、エチレン基、ビニレン基又はトリメチレン基を表し、該トリメチレン基はメチレン基の一つが酸素原子で置換されていてもよい。)
(Yについて)
Yが炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、Xで表される炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子における炭素数1~12の炭化水素基にて例示した基を例示することができる。
Yが炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、Xで表される炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子における炭素数1~12の炭化水素基にて例示した基を例示することができる。
Yは、原料が容易に入手可能な点で、単結合、酸素原子、硫黄原子、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基又はメチル基若しくはフェニル基で置換された窒素原子が好ましく、合成が容易な点で酸素原子又は硫黄原子が好ましい。
(Zについて)
Zがトリメチレン基のとき、該トリメチレン基のメチレン基の一つが酸素原子で置換されていてもよく、具体的には、トリメチレン基、オキシエチレン基(-O-CHCH-)、メチレンオキシメチレン基(-CHOCH-)、及びメチレンジオキシ基(-OCHO-)を例示することができる。原料が容易に入手可能な点で、トリメチレン基又はオキシエチレン基(-O-CHCH-)が好ましい。
<nについて>
nは0、1又は2を表す。nが2又は3のとき、複数のQUが同一又は相異なっていてもよい。光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、nは3が好ましい。また合成が容易な点で、QUが同一であることが好ましい。
<Lについて>
は、一般式(3a)若しくは一般式(3b)で表されるリン配位子又は非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。合成が容易な点で、Lは同一であることが好ましい。
本発明の希土類錯体(1b)においては、一般式(3a)又は一般式(3b)で表されるリン配位子であるとき、リン原子に結合している酸素原子の非共有電子対がM3+に配位している。
(Xについて)
一般式(3a)及び(3b)のXで表される炭素数1~10のアルキル基としては、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数1~10のアルキル基として例示した基を例示することができる。原料を容易入手可能な点で、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、tert-ブチル基が好ましく、光機能材料として好適な光物性を有する点でシクロヘキシル基がさらに好ましい。
(Xについて)
また、Xは、一般式(3c)で表されるアリール基を表す場合、
一般式(3c)におけるXで表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数6~14のアリール基としては、Rにて例示した炭素数6~14のアリール基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基にて例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数5~14のアリールオキシ基としては、T1群に属する炭素数5~14のアリールオキシ基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、Rにて例示した炭素数1~6のハロアルキル基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のハロアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のハロアルキルオキシ基のいずれでも良く、具体的には、トリフルオロメチルオキシ基、ジフルオロメチルオキシ基、ペルフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2-ジフルオロエチルオキシ基、ペルフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルオキシ基、3,3,3-トリフルオロプロピルオキシ基、1,1-ジフルオロプロピルオキシ基、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン-2-イルオキシ基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルオキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、ペルフルオロシクロヘキシルオキシ基、クロロメチルオキシ基、ブロモメチルオキシ基、ヨードメチルオキシ基、2-クロロエチルオキシ基、3-ブロモプロピルオキシ基、3-ヨードプロピルオキシ基等を例示することができる。
一般式(3c)におけるXが炭素数6~14のアリール基である場合、該炭素数6~14のアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T6群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、フェニル基、重水素化フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、重水素化ナフチル基、2-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2,4,6-トリイソプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、1-メチルナフタレン-2-イル基、2-メチルナフタレン-1-イル基、4-メチルナフタレン-1-イル基、4-メチルナフタレン-2-イル基、2-トリフルオロメチルフェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、1-(トリフルオロメチル)ナフタレン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)ナフタレン-1-イル基、4-(トリフルオロメチル)ナフタレン-2-イル基、4-(トリフルオロメチル)ナフタレン-1-イル基、4-メトキシフェニル基、4-(イソプロピルオキシ)フェニル基、1-メトキシナフタレン-2-イル基、2-メトキシナフタレン-1-イル基、4-メトキシナフタレン-2-イル基、4-トリフルオロメトキシフェニル基、1-(トリフルオロメチルオキシ)ナフタレン-2-イル基、2-(トリフルオロメチルオキシ)ナフタレン-1-イル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2,6-ジクロロフェニル基、2-ブロモフェニル基、3-ブロモフェニル基、4-ブロモフェニル基、1-ブロモナフタレン-2-イル基、2-ブロモナフタレン-1-イル基、4-ブロモナフタレン-2-イル基、6ブロモナフタレン-2-イル基、2-シアノフェニル基、3-シアノフェニル基、4-シアノフェニル基、1-シアノナフタレン-2-イル基、2-シアノナフタレン-1-イル基、4-シアノナフタレン-2-イル基、6-シアノナフタレン-2-イル基、2-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、4-ニトロフェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、Xは、一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した基を例示することができる。
また、一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
したがって、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基を例示することができる。
さらに、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b、f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
(Xについて)
一般式(3b)のXで表される炭素数1~10のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、メチルエチレン基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,2-ジイル基、ブタン-2,3-ジイル基、2-メチルプロパン-2,3-ジイル基、ペンタン-1,3-ジイル基、2-エチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルブタン-1,3-ジイル基、2,2-ジメチルプロパン-1、3-ジイル基、ヘキサン-1,3-ジイル基、2-プロピルプロパン-1,3-ジイル基、1-メチルペンタン-1,3-ジイル基、2-エチル-ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルペンタン-1,3-ジイル基、2-メチル-2-エチル-プロパン-1,3-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基、2-エチルブタン-1,4-ジイル基、ヘキサン-1,5-ジイル基、ヘプタン-1,5-ジイル基、ヘプタン-1,6-ジイル基、オクタン-1,7-ジイル基、ノナン-1,8-ジイル基、デカン-1,9-ジイル基、シクロペンタン-1,2-ジイル基、シクロヘキサン-1,2-ジイル基、シクロヘキサン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、1,2-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、1,3-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、1,4-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、シクロヘプチタン-1,2-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数1~10のアルケニレン基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、ビニレン基、1-メチルビニレン基、プロパ-1-エン-1、3-ジイル基、ブタ-1-エン-1,4-ジイル基、ブタ-2-エン-1,4-ジイル基、ペンタ-1-エン-1,5-ジイル基、ペンタ-2-エン-1,5-ジイル基、シクロペンタ-1-エン-1,2-ジイル基、シクロヘキサ-1-エン-1,2-ジイル基、シクロオクタ-1-エン-1,2-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数1~10のアルキニレン基としては、直鎖状又は分岐状のいずれでもよく、具体的には、エチニレン基、プロパ-1-イン-1,3-ジイル基、ブタ-1-イン-1,3-ジイル基、ブタ-1-イン-1,4-ジイル基、ブタ-1,3-ジイン-1,4-ジイル基、ペンタ-2-イン-1,5-ジイル基、ペンタ-2,4-ジイン-1,5-ジイル基、ヘキサ-2-イン-1,6-ジイル基、ヘキサ-1,3,5-トリイン-1,6-ジイル基、ヘプタ-3-イン-1、7-ジイル基、オクタ-4-イン-1,8-ジイル基、ノナン-4-イン-1,9-ジイル基、デカ-5-イン-1,10-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数5~24のアリーレン基としては、具体的には、1,2-フェニレン基、1,3-フェニレン基、1,4-フェニレン基、ナフタレン-1,2-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、ナフタレン-1,6-ジイル基、ナフタレン-1,8-ジイル基、フェナントレン-1,2-ジイル基、9,10-フェナントレン-1,2-ジイル基、ナフタセン-1,2-ジイル基、ナフタセン-2,3-ジイル基、ナフタセン-1,12-ジイル基、ナフタセン-5,6-ジイル基、ピレン-1,6-ジイル基、ピレン-1,8-ジイル基、ピレン-2,7-ジイル基、ビフェニル-2,2’-ジイル基、ビフェニル-4,4’-ジイルレン基、ビフェニル-2,3-ジイル基、ビフェニル-3,4-ジイル基、p-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、m-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、p-テルフェニル-3,3’’-ジイル基、o-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、o-テルフェニル-3,3’’-ジイル基、クリセン-6,12-ジイル基、コロネン-1,8-ジイルトリフェニレン-2,7-ジイル基、ビナフチル-2,2’-ジイル基、ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基、キサンテン-4,5-ジイル基、9,9-ジメチルキサンテン-4,5-ジイル基等を挙げることができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数4~23のヘテロアリーレン基としては、具体的には、フラン-2,5-ジイル基、チオフェン-2,5-ジイル基、ベンゾ[b]チオフェン-2,3-ジイル基、ベンゾ[1,2-b:4,5-b]ジチオフェン-2,6-ジイル基、9-フェニルカルバゾール-2,7-ジイル基、9-フェニルカルバゾール-3,6-ジイル基、ジベンゾフラン-2,8-ジイル基、ジベンゾフラン-4,6-ジイル基、ジベンゾチオフェン-2,8-ジイル基、ジベンゾチオフェン-3,7-ジイル基、ジベンゾチオフェン-4,6-ジイル基、1,10-フェナントロリン-3,8-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(3a)又は一般式(3b)で表されるリン配位子としては、より具体的には、トリフェニルホスフィンオキシド、シクロヘキシルジフェニルホスフィンオキシド、トリ(p-トリル)ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシド-d15、トリブチルホスフィンオキシド、トリ(tert-ブチル)ホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド、ジシクロヘキシルフェニルホスフィンオキシド、ジシクロヘキシル(o-トリル)ホスフィンオキシド、2-ビフェニリルジシクロヘキシルホスフィンオキシド、トリペンチルホスフィンオキシド、2-ビフェニリルジフェニルホスフィンオキシド、トリ(o-トリル)ホスフィンオキシド、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、1,2-ビス(ジフェニルホスフィニル)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィニル)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィニル)ブタン、1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィニル)エタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィニル)ベンゼン、1,8-ビス(ジフェニルホスフィニル)ナフタレン、6,6’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-2,2’-ビピリジン、ビス[2-[(オキソ)ジフェニルホスフィノ]フェニル]エーテル、1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイルビス(1,1-ジフェニルホスフィンオキシド)、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-1,1’-ビナフチル、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-1,1’-ビナフチル、4,5-ビス(ジフェニルホスフィニル)-9,9-ジメチルキサンテン、4,5-ビス[ジ(tert-ブチル)ホスフィニル]-9,9-ジメチルキサンテン等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、一般式(1b)のLは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子を表す。本発明の希土類錯体(1b)においては、該含窒素配位子が配位するとき、該窒素配位子中の窒素原子の非共有電子対がM3+に1つ以上配位している。該含窒素配位子として、具体的には、1,10-フェナントロリン、2-メチル-1,10-フェナントロリン、5-メチル-1,10-フェナントロリン、5,6-ジメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,4,7,9-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、2-クロロ-1,10-フェナントロリン、2,9-ジクロロ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジクロロ-1,10-フェナントロリン、5-ブロモ-1,10-フェナントロリン、2-ブロモ-1,10-フェナントロリン、3-ブロモ-1,10-フェナントロリン、3,8-ジブロモ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジブロモ-1,10-フェナントロリン、3,5,6,8-テトラブロモ-1,10-フェナントロリン、5-ヒドロキシ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジヒドロキシ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-アミノ-1,10-フェナントロリン、5,6-ジアミノ-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、1,10-フェナントロリン-5,6-ジオン、2,2’-ビピリジン、2,2’-ビピリジン-d、2,2’-ビピリジン-6-カルボニトリル、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビピリジン、2,2’-ビピリジル-1,1’-ジオキシド、2,2’-ビピリジン-5,5’-ジオール、6,6’-ジシアノ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(ジヒドロキシメチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジノニル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジ(tert-ブチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメトキシ-2,2’-ビピリジン、2,2’:6’2’’-テルピリジン、6-ブロモ-2,2’-ビピリジン、4-ブロモ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’ ,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフルオロ-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジフルオロ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(トリフルオロメチル)-2,2’-ビピリジン、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-2,2’-ビピリジン、ジメチル-2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボキシレート、ジメチル-2,2’-ビピリジン-5,5’-ジカルボキシレートジエチル-2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボキシレート、ジエチル-2,2’-ビピリジン-5,5’-ジカルボキシレート、ジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジン、2,2’-ビキノリン、4,5-ジアザフルオレン-9-オン;N,N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1b)におけるLとしては、光機能材料として好適な光物性を持つ点で、一般式(3a)若しくは一般式(3b)で表されるリン配位子;メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリン;メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジン;又は;N、N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン;ジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジン;が好ましく、合成が容易な点で、一般式(3a)及び一般式(3b)のXが、炭素数4~8のアルキル基又は一般式(3d)で表されるアリール基であり、Xが、炭素数1~4のアルキレン基;ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基;ナフタレン-1,8-ジイル基;ビフェニル-2,2’-ジイル基;ビナフチル-2,2’-ジイル基;ビピリジン-2,2’-ジイル基;又はメチル基で置換されていてもよいキサンテン-4,5-ジイル基;であることがさらに好ましい。
前記のメチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリンとしては、具体的には、1,10-フェナントレン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン等を例示することができる。
前記のメチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジンとしては、具体的には、2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’ ,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン等を例示することができる。
前記の炭素数4~8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、へプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基等を例示することができる。原料を容易に入手可能な点で、ブチル基、tert-ブチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、合成が容易な点で、ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基がさらに好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,2-ジイル基、ブタン-2,3-ジイル基、2-メチルプロパン-2,3-ジイル基等を例示することができる。原料が容易に入手可能な点で、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基が好ましい。
また、一般式(3d)のXとしては、原料が容易に入手可能な点で、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、又は、炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基、であることが好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
前記の炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基を例示することができる。
前記の炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-プロピルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2,4,6-トリイソプロピルフェニル基、1-メチルプロピルフェニル基、2-メチルプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(イソプロピルオキシ)フェニル基、4-(イソプロピルオキシ)フェニル基、2,4,6-(トリイソプロピルオキシ)フェニル基、1-メチルプロピルオキシフェニル基、2-メチルプロピルオキシフェニル基、4-(tert-ブチルオキシ)フェニル基、4-(シクロプロピルオキシ)フェニル基、4-(シクロブチルオキシ)フェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
<Lについて>
一般式(1b)のLは、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。本発明の希土類錯体(1b)においては、該中性配位子が水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物又はアルコールのときは該中性配位子中の酸素原子上の非共有電子対がM3+で表される希土類金属イオンに配位し、該中性配位子がニトリル化合物のときはシアノ基の窒素原子上の非共有電子対が該希土類金属イオンに配位している。
がスルホキシド化合物であるとき、該スルホキシド化合物として、具体的には、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がスルホン化合物であるとき、該スルホン化合物として、具体的には、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホラン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がアミド化合物であるとき、該アミド化合物として、具体的には、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がニトリル化合物であるとき、該ニトリル化合物として、具体的には、アセトニトリル、重アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がエステル化合物であるとき、該エステル化合物として、具体的には、酢酸エチル、安息香酸エチル等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がカルボニル化合物であるとき、該カルボニル化合物として、具体的には、アセトン、重アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がエーテル化合物であるとき、該エーテル化合物として、具体的には、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン-d等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がアルコールであるとき、該アルコールとして、具体的には、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、tert-ブタノール等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1b)におけるLとしては、原料容易に入手可能な点で、アセトン、重アセトン、アセトニトリル、重アセニトニトリル、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド、水又は重水が好ましく、合成が容易な点で、水が更に好ましい。
<m及びmについて>
は0、1又は2の整数であり、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。m及びmとしては、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、mが1又は2であり、mが0であることが好ましい。
<Xについて>
一般式(1b)のXはハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
で表されるハロゲン化物イオンとしては、具体的には、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを挙げることができる。
で表されるカルボン酸イオンとしては、具体的には、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、イソ酪酸イオン、吉草酸イオン、ピバル酸イオン又はステアリンイオン等の飽和脂肪族カルボン酸イオン;安息香酸イオン、p-トルイル酸イオン等の芳香族カルボン酸イオン;アクリル酸イオン、メタクリル酸イオン等の不飽和脂肪族カルボン酸イオン;又は;ニコチン酸イオン、イソニコチン酸イオン等のヘテロ芳香族カルボン酸イオン;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
で表されるスルホン酸イオンとしては、具体的には、メタンスルホン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン;又は;硫酸水素イオン等の無機硫酸イオン;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
で表される炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンとしては、具体的には、アセチルアセトナトイオン(acac)、ヘキサフルオロアセチルアセトナトイオン(hfa)、ジベンゾイルメタナトイオン(dbm)、テノイルトリフルオロアセトナトイオン(tta)、2-アセチル-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオナトイオン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
<M3+について>
一般式(1b)におけるM3+は3価の希土類金属イオンを表し、具体的には、スカンジウム(III)イオン、イットリウム(III)イオン、ランタン(III)イオン、セリウム(III)イオン、プラセオジム(III)イオン、ネオジム(III)イオン、プロメチウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン、ユウロピウム(III)イオン、ガドリニウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、ジスプロシウム(III)イオン、ホルミウム(III)イオン、エルビウム(III)イオン、ツリウム(III)イオン、イッテルビウム(III)イオン、ルテチウム(III)イオンを挙げることができる。
一般式(1b)におけるM3+としては、合成が容易な点で、ユウロピウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン又はガドリニウム(III)イオンが好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、ユウロピウム(III)イオンがさらに好ましい。
本発明の希土類錯体(1b)の好ましい実施形態として、希土類錯体(1b)のキノリノナト配位子(1qu)が下記一般式(1qu-1)~(1qu-8)で示される希土類錯体、が挙げられる。
Figure 2023009020000034
(式中、R、RB6、RB8、X及びYは、前記と同じ定義である。
B7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。)
Figure 2023009020000035
(式中、RBA5及びRBA6は、各々独立に、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、前記アルキル基及び前記アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023009020000036
(式中、RBO3は、各々独立に、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、前記アルキル基及び前記アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、隣接するRB7同士が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
B9は、水素原子又はフッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基を表す。)
(RB7について)
B7で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
B7で表される炭素数1~8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B7で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、RB6で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基として例示した基を例示することができる。
B7で表される炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、トリイソプロピルフェニル基、tert-ブチルフェニル基、メチルナフチル基、ビフェニリル基、メチルビフェニリル基、フェナントレニル基、メチルフェナントレニル基、ジメチルフェナントレニル基、アントラセニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RB7は、各々独立に、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6又は一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6又は一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数6~12のアリール基としては、Xにおける炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子の炭素数6~12のアリール基として例示した基を例示することができる。
また、一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6で表される炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
3群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
3群に属する炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、一般式(3d)のXにおける炭素数1~4のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、RB6で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RBA5及びRBA6におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、並びにRBO3におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基としては、具体的には、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RBA5及びRBA6におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基、並びにRBO3におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基としては、Xにおける炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子の炭素数6~12のアリール基として例示した基を例示することができる。
また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
B7は合成が容易な点で、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、又はフッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;炭素数2~5のアシル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基が好ましく、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、又はフッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基がさらに好ましく、水素原子、又はフッ素原子;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基が殊更好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
前記の炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、一般式(3d)のXにおける炭素数1~4のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
前記の炭素数2~8のジアルキルアミノ基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ビス(2-メチルブチル)アミノ基、ビス(3-メチルブチル)アミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基等を例示することができる。
前記の炭素数2~5のアシル基としては、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでも良く、具体的にはアセチル基、エチルカルボニル基、1-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
前記のジフェニルアミノ基は、フッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよく、具体的には、ジフェニルアミノ基、ビス(4-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(ペルフルオロプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(ペルフルオロブチル)フェニル]アミノ基、ビス(4-シアノフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジシアノフェニル)アミノ基、等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
(RB9について)
B9で表されるジフェニルアミノ基は、フッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよく、具体的には、ジフェニルアミノ基、ビス(4-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
B9は合成が容易な点で、水素原子、ジフェニルアミノ基又はビス(4-フルオロフェニル)アミノ基が好ましく、原料が容易に入手可能な点で、水素原子又はジフェニルアミノ基がさらに好ましい。
本発明の希土類錯体(1b)は、再沈殿、再結晶等による精製時の結晶溶媒を含んでいてもよい。
本発明の希土類錯体(1b)としては、具体的には次の式(1b-1)~(1b-204)、及び式(1baq-1)~(1baq-93)で表される希土類錯体を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中、Phはフェニル基、Acはアセチル基、Meはメチル基、Etはエチル基、iPrはイソプロピル基、tBuはtert-ブチル基を表す。
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上記式(1b-1)~(1b-204)及び式(1baq-1)~(1baq-93)のうち、合成が容易な点で、式(1b-1)~(1b-3)、(1b-5)~(1b-21)、(1b-25)~(1b-28)、(1b-31)~(1b-33)、(1b-36)~(1b-48)、(1b-51)~(1b-61)、(1b-64)~(1b-68)、(1b-70)~(1b-111)、(1b-113)~(1b-150)、(1b-163)~(1b-165)、(1b-166)~(1b-201)又は(1baq-1)~(1baq-88)で表される化合物が好ましく、原料が容易に入手可能な点で式(1b-1)~(1b-3)、(1b-5)~(1b-6)、(1b-8)~(1b-14)、(1b-15)~(1b-21)、(1b-25)~(1b-28)、(1b-31)~(1b-33)、(1b-37)~(1b-44)、(1b-46)~(1b-48)、(1b-52)~(1b-61)、(1b-64)~(1b-68)、(1b-70)~(1b-87)、(1b-89)~(1b-103)、(1b-114)~(1b-116)、(1b-114)~(1b-116)、(1b-133)~(1b-144)、(1b-163)~(1b-201)、(1baq-1)~(1baq-17)、(1baq-19)、(1baq-22)~(1baq-26)、(1baq-28)~(1baq-37)又は(1baq-67)~(1baq-88)で表される化合物が更に好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で式(1b-2)、(1b-3)、(1b-7)~(1b-12)、(1b-15)、(1b-17)、(1b-52)~(1b-54)、(1b-66)、(1b-73)、(1b-97)、(1b-180)、(1b-185)、(1b-190)、(1b-192)、(1b-194)又は(1b-197)~(1b-201)が殊更好ましい。
より好ましい実施態様としては、一般式(1bi)で表される希土類錯体(以下、希土類錯体(1bi)ともいう。)が挙げられる。具体的には次の式(1bi-1)~(1bi-204)、及び式(1biaq-1)~(1biaq-93)で表される希土類錯体を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023009020000089
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上記式(1bi-1)~(1bi-204)、及び式(1biaq-1)~(1biaq-93)のうち、合成が容易な点で、式(1bi-1)~(1bi-3)、(1bi-5)~(1bi-21)、(1bi-25)~(1bi-28)、(1bi-31)~(1bi-33)、(1bi-36)~(1bi-48)、(1bi-51)~(1bi-61)、(1bi-64)~(1bi-68)、(1bi-70)~(1bi-111)、(1bi-113)~(1bi-150)、(1bi-163)~(1bi-165)、(1bi-166)~(1bi-201)又は(1biaq-1)~(1biaq-88)で表される化合物が好ましく、原料が容易に入手可能な点で式(1bi-1)~(1bi-3)、(1bi-5)~(1bi-6)、(1bi-8)~(1bi-14)、(1bi-15)~(1bi-21)、(1bi-25)~(1bi-28)、(1bi-31)~(1bi-33)、(1bi-37)~(1bi-44)、(1bi-46)~(1bi-48)、(1bi-52)~(1bi-61)、(1bi-64)~(1bi-68)、(1bi-70)~(1bi-87)、(1bi-89)~(1bi-103)、(1bi-114)~(1bi-116)、(1bi-114)~(1bi-116)、(1bi-133)~(1bi-144)、(1bi-163)~(1bi-201)、(1biaq-1)~(1biaq-17)、(1biaq-19)、(1biaq-22)~(1biaq-26)、(1biaq-28)~(1biaq-37)又は(1biaq-67)~(1biaq-88)で表される化合物が更に好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で式(1bi-2)、(1bi-3)、(1bi-7)~(1bi-12)、(1bi-15)、(1bi-17)、(1bi-52)~(1bi-54)、(1bi-66)、(1bi-73)、(1bi-97)、(1bi-180)、(1bi-185)、(1bi-190)、(1bi-192)、(1bi-194)又は(1bi-197)~(1bi-201)が殊更好ましい。
(希土類錯体(1b)の製造方法)
次に、希土類錯体(1b)の製造方法(以下、本発明の製造方法と呼ぶ。)について説明する。
(製造方法1)
希土類錯体(1b)の製造方法として、下記一般式(4b)で表されるエノール(以下、エノール(4b)と呼ぶ。)と、Lで表される;前記一般式(3a)で表されるリン配位子;前記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物とを反応させることを特徴とする製造方法1(以下、方法1とも呼ぶ。)を挙げることができる。
Figure 2023009020000140
(式中、R、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、M3+、QU、L、L、X、n、m及びmは、一般式(1b)及び又は一般式(qu)におけるR、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、M3+、QU、L、L、X、n、m及びmと同じ意味を表す。)
方法1において、R、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、M3+、QU、L、L、X、n、m及びmに示した定義及び具体例については、前記一般式(1b)、(1qu)におけるR、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、M3+、QU、L、L、X、n、m及びmと同じである。
が一般式(3a)及び一般式(3b)で表されるリン配位子(以下、リン配位子(3a)及びリン配位子(3b)と呼ぶ。)であるとき、リン配位子(3a)及びリン配位子(3b)は、Chemical Reviews、第60巻、243-260ページ、1960年に記載の方法などによって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1における、用いるリン配位子(3a)としては、具体的には、次の式(3a-1)~(3a-16)のいずれかを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中、Cyはシクロヘキシル基を表す。
Figure 2023009020000141
方法1における、用いるリン配位子(3b)としては、具体的には、次の式(3b-1)~(3b-13)のいずれかを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023009020000142
方法1における、用いるLで表される非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される中性配位子としては、具体的には、1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン-d、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、4,4’,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン、水、重水、アセトン、重アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリル、重アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン-d、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホランなどを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法1における、用いるLで表される非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される中性配位子としては、市販品を用いてもよい。
方法1に用いるエノール(4b)は、例えば、The Journal of Organic Chemistry、第75巻、2741-2744ページ、2010年;Journal of the American Chemical Society、第66巻、1220-1222ページ、1944年;Tetrahedron、第74巻、2762-2768ページ、2018年;The Journal of Organic Chemistry、第80巻、10643-10650ページ、2015年などに記載の方法によって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1に用いるエノール(4b)は、塩基を作用させると活性プロトンを喪失し、下記式(4ba)~式に(4bc)示す有機塩となる。この有機塩(4ba)~(4bc)をエノール(4b)として用いてもよく、その際の有機塩(4ba)~(4bc)のカウンターカチオンとして示されるM’は、具体的には、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオンなどのアルカリ金属イオン、トリエチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ジイソプロピルエチルアンモニウムなどの第3級アンモニウムイオン、ジエチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムなどの第2級アンモニウムイオン、ピリジニウム、2,6-ジメチルピリジニウムなどのピリジニウムイオン、イミダゾリウム、N-メチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウムイオン、アンモニウムイオンなどを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023009020000143
(式中、R、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、一般式(qu)におけるR、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5と同じ意味を表す。M’は対カチオンを表す。)
方法1で用いられる希土類化合物は、例えばユウロピウム化合物としては、フッ化ユウロピウム(III)、塩化ユウロピウム(III)、臭化ユウロピウム(III)、ヨウ化ユウロピウム(III)等のハロゲン化物塩若しくはその水和物;シュウ酸ユウロピウム(III)、酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロ酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸ユウロピウム(III)等の有機酸塩若しくはそれらの水和物;トリス[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]ユウロピウム(III)、ユウロピウム(III)トリメトキシド、ユウロピウム(III)トリエトキシド、ユウロピウム(III)トリ(イソプロポキシド)等の金属アルコキシド;又はリン酸ユウロピウム(III)、硫酸ユウロピウム(III)、硝酸ユウロピウム(III)等の無機酸塩若しくはそれらの水和物;を挙げることができる。中でも反応収率が良い点で、塩化ユウロピウム(III)、硝酸ユウロピウム(III)等の無機酸塩若しくはそれらの水和物;又は;シュウ酸ユウロピウム(III)、酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロ酢酸ユウロピウム(III);トリフルオロメタンスルホン酸ユウロピウム(III)等の有機酸塩若しくはそれらの水和物;が好ましく、酢酸ユウロピウム(III);塩化ユウロピウム(III);又は;硝酸ユウロピウム(III)若しくはそれらの水和物;がさらに好ましい。
方法1で用いる希土類化合物は、市販品を用いることができる。
方法1においてL又は/且つLは、用いる希土類化合物の中に含まれていてもよく、具体的には、酢酸ユウロピウム(III)n水和物、硝酸ユウロピウム(III)五水和物、塩化ユウロピウム(III)六水和物などの無機塩水和物、塩化ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化ビス[トリ(o-トリル)ホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)、塩化トリス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、酢酸ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、塩化ビス(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、塩化(ビピリジン)ユウロピウム(III)などの錯化合物などを挙げることできる。本発明はこれら例示した化合物に限定されるものではない。この中で原料を容易に入手可能な点で、酢酸ユウロピウム(III)n水和物、硝酸ユウロピウム(III)五水和物、塩化ユウロピウム(III)六水和物などの無機塩水和物が好ましい。該錯化合物は、RSC Advances、第6巻、90934-90943ページ、2016年に記載の方法などによって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1において、希土類錯体(1b)の収率が良い点で、溶媒中で実施することが好ましい。使用可能な溶媒の種類には、反応を阻害しない限り特に制限は無い。使用可能な溶媒の例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は;水;を挙げることができる。これら溶媒を単独、又は二種類以上を任意の比率で混合して用いることもできる。希土類錯体(1b)の反応収率が良い点で、溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、メチルシクロヘキサン、アセトン、メタノール、エタノール又は水が好ましい。
方法1における、希土類化合物及びエノール(4b)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して1.0~5.0モルのエノール(4b)を用いることが好ましく、更に好ましくは3.0~4.0モルのエノール(4b)を用いることが好ましい。
方法1における、Lがリン配位子(3a)の場合、希土類化合物及びリン配位子(3a)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~5.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~3.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましい。
方法1における、Lがリン配位子(3b)の場合、希土類化合物及びリン配位子(3b)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~2.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましい。
方法1における、Lが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、希土類化合物及び該含窒素配位子のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~2.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましい。
方法1における希土類化合物及び又は中性配位子のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~10モルの該中性配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~8.0モルの該中性配位子を用いることが好ましい。
方法1におけるmが2であり、2つのLが異なるとき、希土類錯体(1b)を製造する際に2つのLを同時に加えてもよいし、別々に加えてもよい。
方法1において、反応を促進するために、塩基を加えて実施してもよい。該塩基として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、キノリンなどの有機アミン類;又は;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物塩若しくはアンモニア等の無機塩基;を例示することができる。該塩基の当量としてはエノール(4b)1モルに対して1.0~10モルの塩基を用いるのが望ましく、より望ましくは2.0~8.0モルの塩基を用いること、さらに望ましくは3.0~5.0モルの塩基を用いることである。
方法1において、反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が金属錯体を製造するときの一般的な条件を用いることができる。具体例としては、-80℃~120℃の反応温度において、1分間~120時間の反応時間を適宜選択することによって希土類錯体(1b)を収率よく製造することができる。
方法1で製造した希土類錯体(1b)は当業者が金属錯体を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することができる。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、遠心分離、デカンテーション、蒸留、昇華、結晶化、カラムクロマトグラフィーなどを挙げることができる。
(製造方法2)
本発明の希土類錯体(1b)の製造方法として、下記一般式(1baq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;前記一般式(3a)で表されるリン配位子;前記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1b)の製造方法2(以下、方法2とも呼ぶ。)も挙げることができる。
Figure 2023009020000144
(式中、M3+、QU、X、n、m及びmは、一般式(1b)におけるM3+、QU、X、n、m及びmと同じ意味を表す。
式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。)
方法2において、M3+、QU、X、n、m及びmに示した定義及び具体例については、前記一般式(1b)におけるM3+、QU、X、n、m及びmと同じである。
方法2において、Qで表される中性分子としては、具体的には、水;重水;ピリジン;イミダゾール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;アンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどの硫黄化合物;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法2に用いるジケトナト錯体(1baq)は、例えば、実施例2に示す方法に従って入手することができる。
方法2に用いるジケトナト錯体(1baq)の具体的な例としては、前記の式(1baq-1)~(1baq-81)のいずれかで表される構造などを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法2におけるLが、リン配位子(3a)又はリン配位子(3b)であるとき、上記方法1の説明にて例示した方法によって入手することができる。また、市販品を用いることもできる。
方法2におけるLがリン配位子(3a)の場合、用いるリン配位子(3a)としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLがリン配位子(3b)の場合、用いるリン配位子(3b)としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、用いる該含窒素配位子としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLが中性配位子の場合、用いる中性配位子としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2において、希土類錯体(1b)の収率が良い点で、溶媒中で実施することが好ましい。使用可能な溶媒の種類には、反応を阻害しない限り特に制限は無い。使用可能な溶媒の例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は;水;を挙げることができる。これら溶媒を単独、又は2種類以上を任意の比率で混合して用いることができる。希土類錯体(1b)の収率が良い点で、溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、メチルシクロヘキサン、メタノール、エタノール又は水が好ましい。
方法2における、Lがリン配位子(3a)の場合、ジケトナト錯体(1baq)及びリン配位子(3a)のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1baq)1モルに対して0.5~5.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~3.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましい。
方法2における、Lがリン配位子(3b)の場合、ジケトナト錯体(1baq)及びリン配位子(3b)のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1baq)1モルに対して0.5~2.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましい。
方法2における、Lが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、ジケトナト錯体(1baq)及び該含窒素配位子のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1baq)1モルに対して0.5~2.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましい。
方法2における、mが2であり、2つのLが異なるとき、希土類錯体(1b)を製造する際に2つのLを同時に加えてもよいし、別々に加えてもよい。
方法2におけるジケトナト錯体(1baq)及び中性配位子のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1baq)1モルに対して0.5~10モルの該中性配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~8.0モルの該中性配位子を用いることが好ましい。
また、方法2において、反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が金属錯体を製造するときの一般的な条件を用いることができる。具体例としては、-80℃~120℃の反応温度において、1分間~120時間の反応時間を選択することによって希土類錯体(1b)を反応収率よく製造することができる。
方法2で製造した希土類錯体(1b)は、当業者が金属錯体を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することができる。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、遠心分離、デカンテーション、蒸留、昇華、結晶化、カラムクロマトグラフィーなどを挙げることができる。
エノール(4b)は、異性化を起こしてエノール(4bi)、又はβ-ジケトン(4bii)を形成しうる。本発明はエノール(4b)、エノール(4bi)、及びβ-ジケトン(4bii)の全てを包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体をエノール(4b)として表記する。
Figure 2023009020000145
(式中、R、RB1、RB2、RB3、RB4、及びRB5は、前記一般式(1qu)のR、RB1、RB2、RB3、RB4、及びRB5と同じ意味を表す。)
ジケトナト錯体(1baq)は、キノリノナト配位子(1qu)の互変異性体の構造によって、下記ジケトナト錯体(1baqi)~ジケトナト錯体(1baqvi)の配位構造が存在する。ジケトナト錯体(1baq)はジケトナト錯体(1bi)~ジケトナト錯体(1bvi)をすべて包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体をジケトナト錯体(1baq)又はジケトナト錯体(1baqi)として表記する。
Figure 2023009020000146
(式中、R、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、X、m、n、Q及びMは、前記一般式(1baq)又は(1bi)のR、RB1、RB2、RB3、RB4、RB5、X、m、n、Q及びMと同じ意味を表す。)
本発明の希土類錯体(1b)は青色光で励起可能で高い耐光性を有する。そのため、希土類錯体(1b)を含む光学材料として有用であり、該光学材料としては、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、セキュリティインクなどの発光材料やそれらに用いられる波長変換材料が特に有用である。
また、本発明の希土類錯体(1b)は、樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料及び溶媒から選択される1つ以上を含む光学材料として用いることができ、分散性が高いことから、樹脂材料を含む光学材料とすることが特に好ましい。該樹脂材料として、例えばポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリsec-ブチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリtert-ブチルメタクリレート、含フッ素ポリメチルメタクリレート、含フッ素ポリエチルメタクリレート、含フッ素ポリプロピルメタクリレート、含フッ素ポリイソプロピルメタクリレート、含フッ素ポリブチルメタクリレート、含フッ素ポリsec-ブチルメタクリレート、含フッ素ポリイソブチルメタクリレート、含フッ素ポリtert-ブチルメタクリレート等のポリメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリsec-ブチルアクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリtert-ブチルアクリレート、含フッ素ポリメチルアクリレート、含フッ素ポリエチルアクリレート、含フッ素ポリプロピルアクリレート、含フッ素ポリイソプロピルアクリレート、含フッ素ポリブチルアクリレート、含フッ素ポリsec-ブチルアクリレート、含フッ素ポリイソブチルアクリレート、含フッ素ポリtert-ブチルアクリレート等のポリアクリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、含フッ素ポリエチレン、含フッ素ポリプロピレン、含フッ素ポリブテン等のポリオレフィン、ポリビニルエーテル、含フッ素ポリビニルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、又はそれらの共重合体;セルロース;ポリアセタール;ポリエステル;ポリカーボネイト;エポキシ樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリウレタン;ナフィオン;石油樹脂;ロジン;シリコーン樹脂などが例示される。
その中でも、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリsec-ブチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリtert-ブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリsec-ブチルアクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリtert-ブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;シリコーン樹脂等が好ましい。ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;シリコーン樹脂;が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせたものであってもよい。
本発明の希土類錯体(1b)と樹脂材料を含む光学材料における該希土類錯体(1b)の含有割合は、好ましくは0.001~99重量%、更に好ましくは0.01~50重量%である。
無機ガラスとして、当業者が通常用いるものでよく、例えば、ソーダガラス、クリスタルガラス、硼珪酸ガラスなどが挙げられる。
有機低分子材料して、当業者が通常用いるものでよく、例えば、アミルトリエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラアミルアンモニウムクロリド等のイオン液体;又はペンタデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ノナデカン、イコサン、パラフィン等の炭化水素類などが挙げられる。
本発明の希土類錯体(1b)を含む光学材料を得る方法としては、希土類錯体(1b)を単独で用い光学材料とする方法、希土類錯体(1b)を、樹脂材料、無機ガラス、及び有機低分子材料から選択される1つ以上を含む光学材料に含有させ光学材料とする方法、上記樹脂材料を重合する際に相当するモノマーと希土類錯体(1b)を混合し該モノマーを重合することにより光学材料とする方法、該希土類錯体(1b)を溶媒に溶解、分散させ光学材料とする方法等が挙げられる。
本発明の希土類錯体(1b)を溶媒に溶解、分散させ光学材料とする場合、用いることが出来る溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は水;を挙げることができる。これら溶媒を単独又は2種類以上を任意の比率で混合して用いることができる。
その中でも、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類が好ましい。
以下、実施例、比較例及び評価実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
希土類錯体(1b)の同定には、以下の分析方法を用いた。
H-NMR、19F-NMR及び31P-NMR各スペクトル測定には、BRUKER社製 ULTRASHIELD PLUS AVANCE III(400MHz、376MHz及び162MHz)及びASCEND AVANCE III HD(400MHz、376MHz及び162MHz)を用いた。H-NMRは、重クロロホルム(CDCl)、又は重アセトン(Acetone-d)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。19F-NMRは、重クロロホルム(CDCl)、重アセトン(Acetone-d)、重アセトニトリル(CDCN)又は重ジメチルスルホキシド(DMSO-d)を測定溶媒として測定した。31P-NMRは、重クロロホルム(CDCl)又は重アセトン(Acetone-d)を用いて測定した。
質量分析の測定には、waters社製 waters2695-micromassZQ4000を用いて行った。
励起・発光スペクトルの測定には分光光度計(日本分光社製、FP-6500)を用いて測定した。
UV-Visスペクトルの測定には紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社製、V-670)を用いて測定した。
発光量子収率の測定には絶対PL量子収率測定装置(浜松ホトニクス社製、C9920-03及びC11347-01)を用いて測定した。
また、試薬類は市販品を用いた。
(参考例1)
Figure 2023009020000147
シアノ酢酸(3.40g,40.0mmol)とジフェニルアミン(6.76g,40.0mmol)の混合物にN-メチルイミダゾール(159μL,2.00mmol)およびN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(22.6mL,160mmol)を1時間かけて滴下し、同温で更に23時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取しアセトニトリルで洗浄後、真空乾燥することにより4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量10.2g,収率76%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.7(s,1H),8.26(dd,J=8.2,1.4Hz,1H),7.63-7.57(m,2H),7.53(ddd,J=8.7,7.3,1.3Hz,2H),7.30-7.24(m,3H),6.62(d,J=8.7Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例2)
Figure 2023009020000148
4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(1.76g,10.0mmol)をジクロロメタン(35.0mL)に加え、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.10mL,12.0mmol)と4-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(1.63mL,11.0mmol)を加えた後、室温にて4時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(50mL)で希釈した後、1Mの塩酸(50mL)、炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で3回洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、白色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(35.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(1.01mL,11.0mmol)とトリエチルアミン(1.55mL,11.0mmol)を加えた後、50℃で17時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(100mL)を加えた後、1Mの塩酸(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をジエチルエーテルで洗浄した後、残渣をアセトンに溶解し、ろ過することで不溶物を除いた。ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オンの白色固体を得た(収量995mg、収率29%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.42(s、1H),8.28(brdd,J=8.1,1.6Hz,1H),、7.75(ddd,J=8.7,7.2,1.6Hz,1H),7.72-7.67(m,4H),7.36-7.29(m,2H),3.59(s,3H).19F-NMR(376MHz、CDCl)δ(ppm):-62.9.
(参考例3)
Figure 2023009020000149
4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(1.48g,8.44mmol)をジクロロメタン(25.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.77mL,10.1mmol)とジクロロメタン(7.6mL)に溶解した4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイルクロリド(2.86g,9.28mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(150mL)で希釈した後、1Mの塩酸(100mL)、炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、飽和食塩水(100mL)で3回洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(35.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(852μL,9.28mmol)とトリエチルアミン(1.31mL、9.28mmol)を加えた後、50℃で18時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(100mL)を加えた後、1Mの塩酸(100mL)と飽和食塩水(100mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルム/ヘキサンで2回再沈殿することで、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オンの白色固体を得た(収量2.35g、収率62%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.33(s,1H)、8.23(brdd,J=8.0,1.4Hz,1H),7.69(ddd,J=8.6,7.4,1.5Hz,1H),7.62(brd,J=8.8Hz,2H),7.35-7.27(m,6H),7.18(brd,J=7.5Hz,4H),7.12(brt,J=7.4Hz,2H),6.96(brd,J=8.9Hz,2H),3.63(s,3H).
(参考例4)
Figure 2023009020000150
10H-フェノキサジン(920mg,5.00mmol)とシアノ酢酸(430mg,500mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(2.80mL,20.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温にて21時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトニトリルで洗浄することで、3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノキサジン-1-オンの黄橙色固体を得た(収量268mg、収率15%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.39(s,1H),8.65(dd,J=8.5,1.6Hz,1H),7.72(brdd,J=7.7,1.9Hz,1H),7.22-7.11(m,3H),7.05(ddd,J=8.6,7.5,1.7Hz,1H),7.00(dd,J=8.0,1.6Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.6.
(参考例5)
Figure 2023009020000151
10H-フェノチアジン(2.00g,10.0mmol)とシアノ酢酸(850mg,10.0mmol)の混合物に無水酢酸(10.0mL)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、析出した固体を吸引ろ過し、エタノールで洗浄することで、3-オキソ-3-(10H-フェノチアジン-10-イル)プロピオニトリルの白色固体を得た(収量2.17g,収率82%)。H-NMR(400MHz、CDCl)δ(ppm):7.58-7.47(m,4H),7.38(dt,J=7.5,1.5Hz,2H),7.31(brt,J=7.5Hz,2H),3.58(s,2H).
3-オキソ-3-(10H-フェノチアジン-10-イル)プロピオニトリル(2.17g,8.15mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(8.0mL)を加えて水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(3.45mL,24.5mmol)を滴下した。50℃で4時間撹拌した後、反応液を室温まで冷却し、水に入れ、析出した固体を吸引ろ取し、水で洗浄した。得られた固体にアセトンを入れ、ろ過にて不溶物を除去した後、ろ液を減圧濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄することで、3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オンの黄橙色固体を得た(収量728mg、収率25%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.5(s,1H),7.96(dd,J=8.1,1.4Hz,1H),7.77(brdd,J=8.6,1.1Hz,1H),7.48(brdd,J=7.6,1.4Hz,1H),7.31-7.17(m,4H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.7.
(参考例6)
Figure 2023009020000152
4-アミノベンゾニトリル(7.09g,60.0mmol)、4-フルオロベンゾニトリル(7.27g,60.0mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(11.5g,120mmol)をジメチルスルホキシド(150mL)に懸濁し、室温で5時間撹拌した。反応液を氷水浴で冷やした水(800mL)に注ぎ、析出した固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトニトリルで洗浄することで、4,4’-イミノビスベンゾニトリルの桃色固体を得た(収量9.58g,収率73%)。H-NMR(400MHz、CDCl)δ(ppm):7.59(ddd,J=9.2,4.4,2.1Hz,4H),7.15(ddd,J=9.2,4.4,2.1Hz,4H),6.31(s,1H).
4,4’-イミノビスベンゾニトリル(2.19g,10.0mmol)、よう化銅(I)(380mg,2.00mmol)、炭酸カリウム(5.53g,40.0mmol),1、10-フェナントロリン(721mg,4.00mmol)、3-ブロモジフェニルアミン(2.59mL,15.0mmol)をN,N-ジエチルホルムアミド(33.3mL)に懸濁し、120℃で24時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルを詰めたグラスフィルターでろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物に水(150mL)を加え、析出した固体をろ取した。得られた固体をアセトンで洗浄することで、4,4’-{[3-(フェニルアミノ)フェニル]イミノ}ビスベンゾニトリルの灰色固体を得た(収量1.80g,収率47%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.53(ddd,J=9.2,4.4,2.4Hz,4H),7.30-7.22(m,3H),7.13(ddd,J=9.2,4.4,2.4Hz,4H),7.04-6.90(m,4H),6.77(t,J=2.1Hz,1H),6.62(ddd,J=7.9,2.1,0.8Hz,1H),5.73(s,1H).
4,4’-{[3-(フェニルアミノ)フェニル]イミノ}ビスベンゾニトリル(1.08g,2.80mmol)とシアノ酢酸(238mg,2.80mmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(5.6mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(1.57mL,11.2mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で40時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿し、ろ過した後、ろ液を濃縮した。得られた固体をメタノールで洗浄することで、4,4’-{[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン-7-イル]イミノ}ビスジベンゾニトリルの黄色固体を得た(収量32.0mg,収率2%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.72(brs,1H),8.13(brd,J=9.0Hz,1H),7.56(brd,J=8.8Hz,4H),7.46-7.48(m,3H),7.13-7.07(m,6H),6.87(dd,J=9.0,2.2Hz,1H),6.00(d,J=2.2Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9.
(参考例7)
Figure 2023009020000153
シアノ酢酸(3.40g,40.0mmol)とN-フェニル-2-ナフチルアミン(8.76g,40.0mmol)の混合物にN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(22.6mL,0.16mol)を1時間かけて滴下し、同温で更に23時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取しアセトニトリルで洗浄後、真空乾燥することにより1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オンの橙黄色固体を得た(収量10.9g,収率71%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):16.5(s,1H),9.47(d,J=8.9Hz,1H),7.90(d,J=9.8Hz,1H),7.84(d,J=7.6Hz,1H),7.77(ddd,J=8.6,7.2,1.6Hz,1H),7.66-7.53(m,4H),7.32-7.29(m,2H),6.79(d,J=9.2Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.7.
(参考例8)
Figure 2023009020000154
アルゴン雰囲気下、N-メチル-1-ナフチルアミン塩酸塩(5.32g,27.5mmol)、シアノ酢酸(2.34g,27.5mmol)に無水酢酸(28.6mL,303mmol)、ピリジン(2.25mL,27.9mmol)を加え、80℃で3.3時間撹拌した。放冷後、氷(100g)、水(20mL)を加え、1時間撹拌した。析出した固体をろ過し、水(100mL)にて洗浄後、加熱乾燥することにより2-シアノ-N-メチル-N-(1-ナフチル)アセトアミドの白色固体を得た(収量5.05g,収率82%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.99-7.93(m,2H),7.75(m,1H),7.68-7.58(m,2H),7.55(dd,J=8.2,7.2Hz,1H),7.44(dd,J=7.2,1.1Hz,1H),3.43(s,3H),3.19(d,J=18.1Hz,1H),3.02(d,J=18.1Hz,1H).
アルゴン雰囲気下、2-シアノ-N-メチル-N-(1-ナフチル)アセトアミド(4.01g,17.9mmol)を脱水のN,N-ジメチルホルムアミド(18.0mL)に溶解させた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(7.50mL,53.6mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて18時間撹拌後、氷浴中、水(200mL)を加え1.3時間撹拌した。析出した固体をろ過し、水(100mL)で洗浄した。加熱乾燥し得られた固体にアセトニトリル(50mL)を加え超音波を10分かけた後ろ過し、アセトニトリル(30mL)で洗浄し加熱乾燥することで、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの濃黄色固体を得た(収量4.08g,収率71%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.31(s,1H),8.39(brd,J=8.8Hz,1H),8.07(d,J=8.8Hz,1H),7.92(dd,J=8.2,1.3Hz,1H),7.70(ddd,J=8.2,7.0,1.1Hz,1H),7.66(brd,J=8.8Hz,1H),7.60(ddd,J=8.6,6.9,1.5Hz,1H),3.98(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.2.
(参考例9)
Figure 2023009020000155
4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(1.75g,10.0mmol)をジクロロメタン(35.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.10mL,12.0mmol)とベンゾイルクロリド(1.28mL,11.0mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(175mL)で希釈した後、1Mの塩酸(120mL)、炭酸水素ナトリウム水溶液(120mL)、飽和食塩水(120mL)で3回洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(35.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(1.12mL,11.1mmol)とトリエチルアミン(1.60mL,11.1mmol)を加えた後、50℃で17時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(175mL)を加えた後、1Mの塩酸(120mL)と飽和食塩水(120mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をクロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オンの白色固体を得た(収量1.78g,収率64%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.45(s,1H),8.27(brdd,J=8.0,1.5Hz,1H),7.72(ddd,J=8.6,7.1,1.6Hz,1H),7.64-7.61(m,2H),7.52(tt,J=7.3,1.3Hz,1H),7.44(brt,J=7.0Hz,2H),7.35-7.27(m,2H),3.60(s,3H).
(参考例10)
Figure 2023009020000156
アルゴン雰囲気下、3-ブロモトリフェニルアミン(4.99g,15.4mmol)をトルエン(33.5mL)に溶解させ、アニリン(2.82mL,30.9mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(4.44g,46.2mmol)を加えた。脱気、アルゴン置換後、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロほう酸塩(196mg,675μmol)トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(192mg,157μmol)を加え、120℃で24時間加熱還流した。室温に戻した後、水(80mL)およびクロロホルム(120mL)を加え、分離した。水層をクロロホルムで抽出し(30mL×2)、有機層を併せ硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、N,N,N’-トリフェニル-1,3-ベンゼンジアミンの黄色粘性固体を得た(収量4.64g,収率90%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.28-7.16(m,6H),7.14-7.08(m,5H),7.03-6.96(m,4H),6.87(tt,J=7.3,1.1Hz,1H),6.75(t,J=2.2Hz,1H),6.72(ddd,J=7.8,2.1,0.8Hz,1H),6.62(ddd,J=8.2,2.1,0.8Hz,1H),5.61(brs,1H).
アルゴン雰囲気下、N,N,N’-トリフェニル-1,3-ベンゼンジアミン(2.23g,6.62mmol)とシアノ酢酸(567mg,6.67mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(6.60mL)に溶解させた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(3.71mL,26.5mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて19時間撹拌後、冷水(50mL)を注いで析出した固体をろ過し、水(50mL)で洗浄した。得られた固体を加熱乾燥させ、アセトニトリル(50mL)を加え超音波を10分かけた後ろ過し、アセトニトリル(10mL)で洗浄して加熱乾燥させることで、7-ジフェニルアミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オンの橙黄色固体を得た(収量565mg,収率17%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.78(s,1H),7.95(d,J=9.1Hz,1H),7.35(tt,J=7.1,1.6Hz,2H),7.31-7.23(m,4H),7.14(tt,J=7.5,1.2Hz,2H),7.12-7.03(m,7H),6.74(dd,J=9.1,2.3Hz,1H),5.78(d,J=2.3Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.7.
(参考例11)
Figure 2023009020000157
アルゴン雰囲気下、3-ブロモ-9,9-ジメチル-9H-フルオレン(9.86g,36.1mmol)にトルエン(78.5mL)を加え、アニリン(6.60mL,72.3mmol)及びナトリウムt-ブトキシド(10.4g,108mmol)を加えて脱気・アルゴン置換を行った。トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロほう酸塩(453mg,1.56mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(449mg,368μmol)を加え、室温で14分撹拌した後、120℃で24時間加熱還流した。室温に戻し水(120mL)、クロロホルム(150mL)を加え分離した。水層をクロロホルムで抽出し(50mL×2)、有機層を併せ硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-3-イル)フェニルアミンの薄橙黄色固体を得た(収量8.21g,収率80%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.64(m,1H),7.47(d,J=2.0Hz,1H),7.44-7.39(m,1H),7.34-7.28(m,3H),7.28-7.24(m,2H),7.12-7.06(m,2H),7.03(dd,J=8.1,2.1Hz,1H),6.92(dddd,J=8.1,7.1,1.4,1.1Hz,1H),5.74(brs,1H),1.48(s,6H).
アルゴン雰囲気下、(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-3-イル)フェニルアミン(4.01g,14.0mmol)とシアノ酢酸(1.20g,14.2mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(14.0mL)に溶解させた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(7.85mL,56.1mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて19時間撹拌後、冷水(50mL)を注ぎ、上澄みをデカントで除去し、さらに水で洗浄した。得られた橙色粘性固体にジエチルエーテル(50mL)を加え超音波を10分かけた後ろ過し、ジエチルエーテル(50mL)で洗浄した。得られた母液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/酢酸エチル)にて精製することで、1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[2,3-g]キノリン-3(4H)-オンの橙黄色固体を得た(収量832mg,収率13%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.78(s,1H),8.25(s,1H),7.68-7.61(m,2H),7.57(m,1H),7.53-7.44(m,2H),7.41(td,J=7.5,1.1Hz,1H),7.36-7.32(m,2H),7.30(td,J=7.5,1.2Hz,1H),6.84(s,1H),1.55(s,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.8.
(参考例12)
Figure 2023009020000158
アルゴン雰囲気下、1-ブロモナフタレン(700μL,5.00mmol)、4-(トリフルオロメチル)アニリン(930μL,7.50mmol)に脱水のトルエン(12.5mL)を加え、脱気後アルゴン雰囲気下とした。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(74.6mg,81.5μmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.21g,12.6mmol)、トリ-t-ブチルホスフィン(1Mのヘキサン溶液)(300μL,300μmol)を加え、マイクロウェーブ照射下にて180℃で24分撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(10mL)を加え、セライトろ過した後、酢酸エチル(300mL)で洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。得られた茶褐色粘性固体にヘキサン(100mL)を加え超音波を10分かけ、ろ過し、ろ液を濃縮することにより薄茶色粘性溶液の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、N-(1-ナフチル)-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミンの黄色油状物質を得た(収量467mg,収率32%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.98(m,1H),7.90(m,1H),7.71(dd,J=7.4,1.7Hz,1H),7.55-7.47(m,2H),7.47-7.41(m,4H),6.88(d,J=8.5Hz,2H),6.10(brs,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-61.3.
アルゴン雰囲気下、N-(1-ナフチル)-N-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミン(466mg,1.62mmol)、シアノ酢酸(142mg,1.67mmol)を脱水の1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(8.10mL)に溶解させた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(910μL,6.50mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて17時間撹拌後、氷浴中、水(100mL)を加え1時間撹拌した。析出した固体をろ過し、水(50mL)で洗浄した。加熱乾燥し得られた固体にアセトニトリル(1mL)を加え超音波を10分かけた後ろ過し、アセトニトリル(5mL)で洗浄し加熱乾燥することで、4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの黄色粉末固体を得た(収量56.8mg,収率7.8%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.61(s,1H),8.19(d,J=8.8Hz,1H),7.85(brd,J=8.4Hz,1H),7.76(brd,J=8.3Hz,2H),7.73(d,J=8.8Hz,1H),7.52(ddd,J=8.0,6.7,1.1Hz,1H),7.45(brd,J=8.3Hz,2H),7.18(d,J=8.8Hz,1H),7.11(ddd,J=8.8,6.7,1.4Hz,1H)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-62.6(s,3F),-74.2(s,3F).
(参考例13)
Figure 2023009020000159
4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオン(999mg,4.50mmol)にエタノール(20mL)と1M水酸化ナトリウム水溶液(4.5mL,4.5mmol)を加えた。この混合物に塩化ユウロピウム六水和物(550mg,1.50mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。この反応液に水(150mL)を加え、60℃でさらに30分間撹拌した。生じた固体をろ取し、水で洗浄することで、ジアクアトリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)の白色固体を得た(収量695mg,収率54%)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d)δ(ppm):-78.4(brs).ESI-MS(m/z),MeOH:839.1[M+Na]
(参考例14)
Figure 2023009020000160
2,4,6-トリクロロトリアジン(18.4g,100mmol)とN,N-ジエチルアニリン(29.7g,199mmol)を混合し、70℃で18時間撹拌した。室温まで冷却した後、温めたクロロホルム(200mL)を加え、ろ過し、ろ液を静置した。析出した固体をろ取し、クロロホルムで洗浄し、乾燥した。得られた粗生成物をアセトンにて再結晶することで、4-[4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリンの黄褐色結晶をを得た(収量1.54g,収率5.2%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.31(brd,J=9.3Hz,2H),6.68(brd,J=9.3Hz,2H),3.47(q,J=7.1Hz,4H),1.24(t,J=7.1Hz,6H).
4-[4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン(650mg,2.19mmol)と3,5-ジメチルピラゾール(640mg,6.66mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.30mL,19.3mmol)を加え、80℃で12時間撹拌した。室温まで冷却した後、固体をろ取し、冷やしたアセトニトリルで洗浄し、乾燥することで、4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリンの淡黄色粉末を得た(収量638mg,収率70%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.40(brd,J=9.1Hz,2H),6.72(brd,J=9.3Hz,2H),6.08(brs,2H),3.47(q,J=7.1Hz,4H),2.85(brs,6H),2.35(s,6H),1.24(t,J=7.1Hz,6H).
(参考例15)
Figure 2023009020000161
シアノ酢酸(850mg,10.0mmol)とカルバゾール(1.67g,10.0mmol)にN,N―ジメチルホルムアミド(10.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.0mmol)を1時間かけて滴下し、同温で更に23時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取しアセトニトリルで洗浄後、真空乾燥することにより4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オンの淡黄色固体を得た(収量1.62g,収率49%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.2(s,1H),8.68(d,J=8.1Hz,1H),8.29(dd,J=7.5,0.8Hz,1H),8.16(dd,J=7.8,0.8Hz,1H),8.04(ddd,J=7.7,1.1,0.7Hz,1H),7.62-7.57(m,2H),7.49(td,J=7.5,0.8Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.7.
(参考例16)
Figure 2023009020000162
3-メトキシジフェニルアミン(1.74g,10.0mmol)とシアノ酢酸(851mg,10.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(5.60mL,40.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で19時間撹拌した。反応液に水(80mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、50%エタノール水溶液で洗浄した。得られた固体をアセトンで洗浄することで、4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オンの白色固体を得た(収量357mg,収率10%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.78(brs,1H),8.17(d,J=8.9Hz,1H),7.61-7.56(m,2H),7.54-7.49(m,1H),7.29-7.26(m,2H),6.82(dd,9.1,2.4Hz,1H),5.98(d,2.4Hz,1H),3.70(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9.
(参考例17)
Figure 2023009020000163
4-メトキシ-2-メチルジフェニルアミン(2.13g,10.0mmol)とシアノ酢酸(851mg,10.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(4.20mL,30.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で19時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、ジエチルエーテル(100mL)で三回抽出した。有機層を併せて硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール)にて精製することで、4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オンの白色固体を得た(収量522mg,収率14%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.55(brs,1H),8.25(dd,J=8.0,1.5Hz,1H),7.54(ddd,J=7.1,7.1,1.5Hz,1H),7.29-7.24(m,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),6.92(ddd,J=9.3,9.3,2.9Hz,2H),6.62(d,8.3Hz,1H),3.85(s,3H),2.01(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例18)
Figure 2023009020000164
N-(4-ビフェニリル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(2.13g,6.07mmol)とシアノ酢酸(851mg,10.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(4.20mL,30.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で19時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、アセトニトリルとエタノールで洗浄した後、得られた固体をアセトンで洗浄することで、1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量357mg,収率10%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.77(brs,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H),8.22-8.18(m,1H),8.09(d,J=8.6Hz,1H),7.85(ddd,J=8.6,8.6,2.0Hz,2H),7.79-7.75(m,2H),7.67-7.61(m,1H),7.56-7.42(m,7H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例19)
Figure 2023009020000165
N-エチル-2-ナフチルアミン臭化水素塩(2.52g,10.0mmol)とシアノ酢酸(850mg,10.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(10.0mL)を加え、室温の水浴上でN-メチルイミダゾール(2.39mL,30.0mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.0mmol)を2時間かけて滴下し、同温で更に24時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取して水洗し、アセトニトリル洗浄して真空乾燥することにより4-エチル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オンを黄橙色固体として得た(収量1.49g,収率44%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.7(s,1H),9.43(d,J=8.9Hz,1H),8.17(d,J=9.0Hz,1H),7.89(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),7.74(ddd,J=8.6,7.2,1.7Hz,1H),7.59(ddd,J=7.9,6.9,0.8Hz,1H),7.53(d,J=9.3Hz,1H),4.46(q,J=7.2Hz,2H),1.43(t,J=7.2Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.6(s).
(参考例20)
Figure 2023009020000166
N-エチル-2-ナフチルアミン臭化水素塩(2.52g,10.0mmol)とシアノ酢酸(850mg,10.0mmol)物にN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)を加え、室温の水浴上でN-メチルイミダゾール(2.39mL,30.0mmol)およびヘプタフルオロ酪酸無水物(9.80mL,40.0mmol)を2時間かけて滴下し、同温で更に24時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取して水洗し、アセトニトリル洗浄して真空乾燥することにより4-エチル-2-(2,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロブタン-1-オン-1-イル)-1-ヒドロキシベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オンを黄色固体として得た(収量1.69g,収率39%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.3(s,1H),9.41(d,J=8.9Hz,1H),8.17(d,J=9.5Hz,1H),7.89(dd,J=7.9,1.2Hz,1H),7.74(ddd,J=8.6,7.2,1.7Hz,1H),7.58(ddd,J=8.0,7.0,1.0Hz,1H),7.53(d,J=9.2Hz,1H),4.46(q,J=7.1Hz,2H),1.42(t,J=7.1Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-80.1(t,J=10.2Hz,3F),-113.2(m,2F),-122.2(m,2F).
(参考例21)
Figure 2023009020000167
シアノ酢酸(1.71g,20.1mmol)とN-フェニル-1-ナフチルアミン(4.40g,20.1mmol)の混合物にN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(11.2mL,80.0mmol)を1時間かけて滴下し、同温で更に21時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、エタノールで洗浄後、真空乾燥することにより4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの橙黄色固体を得た(収量76.3mg,収率1%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.5(s,1H),8.17(d,J=8.9Hz,1H),7.81(d,J=8.1Hz,1H),7.68(d,J=8.9Hz,1H),7.53-7.44(m,4H),7.32-7.29(m,2H),7.21(d,J=8.9Hz,1H),7.05(ddd,J=8.,6.8,1.4Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.1.
(参考例22)
Figure 2023009020000168
N-エチルナフチルアミン臭化水素塩(5.04g,20.0mmol)及びシアノ酢酸(1.75g,20.0mmol)に無水酢酸(20.0mL,212mmol)を加えた。ここにピリジン(2.00mL,24.8mmol)を入れ、80℃で5時間撹拌した。反応液に氷水(120mL)を加え、室温で2時間撹拌した。生じた固体をろ取し、得られた固体を減圧下60℃で2時間乾燥することで、N-エチル-N-(1-ナフチル)-2-シアノアセトアミドの薄橙色粉末(収量4.00g,収率84%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.99-7.93(m,2H),7.78(brd,J=7.5Hz,1H),7.67-7.56(m,2H),7.54(brd,J=8.3,7.4Hz,1H),7.39(dd,J=7.4,1.1Hz,1H),4.27(dq,J=13.3,7.3Hz,1H),3.51(dq,J=13.3,7.3Hz,1H),3.15(d,J=18.1Hz,1H),2.99(d,J=18.1Hz,1H),1.21(t,J=7.3,3H).
N-エチル-N-(1-ナフチル)-2-シアノアセトアミド(4.00g,16.8mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(5.31mL,50.4mmol)を1時間かけて滴下し、室温で12.5時間撹拌した。反応液に再びトリフルオロ酢酸無水物(5.31mL,50.4mmol)を1時間かけて滴下し、室温で70時間撹拌した。反応液に水(40mL)を加え、室温で30分間撹拌した。生じた固体をろ取し、水で洗浄後、減圧下60℃で2時間乾燥することで、1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの橙色固体(収量4.88g,収率87%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.22(brs,1H),8.37(brd,J=8.7Hz,1H),8.07(d,J=8.7Hz,1H),7.92(brd,J=8.1Hz,1H),7.70(ddd,J=8.1,6.9,1.0Hz,1H),7.64(brd,J=8.5Hz,1H),7.60(ddd,J=8.5,6.9,1.5Hz,1H),4.47(q,J=6.9Hz,2H),1.70(t,J=6.9Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例23)
Figure 2023009020000169
2-アニリノ-9,9-ジメチルフルオレン(1.20g,4.20mmol)及びシアノ酢酸(375mg,4.41mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(4.30mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(2.35mL,16.8mmol)を1時間かけて滴下し、室温で17時間撹拌した。反応液に水(40mL)を加え、生じた固体をろ取した。得られた固体を水と少量のアセトニトリルで洗浄後、減圧下60℃で1時間乾燥した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチルにて精製することで、4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オンの橙色固体(収量520mg,収率28%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.77(brs,1H),8.52(s,1H),7.83(brd,J=6.5Hz,1H),7.67-7.61(m,2H),7.57(brt,J=7.5Hz,1H),7.43-7.30(m,5H),6.59(s,1H),1.34(s,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9.
(参考例24)
Figure 2023009020000170
2-(4-ビフェニリル)アミノ-9,9-ジメチルフルオレン(5.30g,14.7mmol)及びシアノ酢酸(1.27g,14.9mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(97mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(8.22mL,59.0mmol)を2時間かけて滴下し、室温で40時間撹拌した。反応液を0℃に冷やした後、水(300mL)を加え、室温で1時間撹拌した。生じた固体をろ取し、固体を水で洗浄後、減圧下60℃で10時間乾燥した。得られた粗生成物にアセトニトリルを加え、ろ過にて不溶物を除去し、ろ液を減圧濃縮した。得られた固体にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ過して除去した。再度この操作を繰り返すことで、1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オンの橙色固体(収量1.03g,収率13%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.77(brs,1H),8.54(s,1H),7.87-7.80(m,3H),7.70(brd,J=7.3Hz,2H),7.54-7.47(m,2H),7.45-7.33(m,6H),6.71(s,1H),1.37(s,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9.
(参考例25)
Figure 2023009020000171
シアノ酢酸(850mg,10.0mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)、N-メチルイミダゾール(1.59mL,20.0mmol)および1,2,3,4-テトラヒドロキノリン(1.26mL,10.0mmol)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.0mmol)を1時間かけて滴下し、同温で更に23時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取しアセトニトリルで洗浄後、真空乾燥することにより6,7-ジヒドロ-1-ヒドロキシ-2-(トリフルオロアセチル)-3H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-3-オンの淡黄色固体を得た(収量1.62g,収率54%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.4(s,1H),8.06(brd,J=8.2Hz,1H),7.50(dq,J=7.3,1.3Hz,1H),7.18(t,J=7.7Hz,1H),4.16-4.11(m,2H),2.96(brt,J=6.2Hz,2H),2.14-2.07(m,2H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例26)
Figure 2023009020000172
1-ナフチルアミン(3.00g,20.1mmol)とエタノール(3.0mL)に1-ブロモヘキサン(4.20mL,30.0mmol)を加え、加熱還流下22時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルを加えて、析出した薄紫色固体をろ取した。これにクロロホルムを加え、セライトろ過した後、クロロホルムを減圧留去し、薄赤色の油状物を得た。これにアセトンを加え、析出した白色粉末をろ取することでN-ヘキシル-1-ナフチルアミン臭化水素塩の白色粉末を得た(収量2.32g,収率49%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):11.25(brs,2H),8.45(brd,J=8.5Hz,1H),8.03(brd,J=7.3,1H),7.91-7.84(m,2H),7.69(ddd,J=8.5,7.0,1.3Hz,1H),7.57(ddd,J=8.2,7.3,0.7Hz,1H),7.44(dd,J=8.1,7.6Hz,1H),3.54-3.47(m,2H),2.00-1.90(m,2H),1.28-1.04(m,6H),0.75(t,J=6.9Hz,3H).
N-ヘキシル-1-ナフチルアミン臭化水素塩(1.94g,6.29mmol)及びシアノ酢酸(537mg,6.31mmol)に無水酢酸(6.75mL,71.4mmol)を加えた。ここにピリジン(530μL,6.57mmol)を入れ、80℃で3時間撹拌した。反応液に氷水(120mL)を加え、室温で2時間撹拌した。生じた油状物をろ取し、得られた油状物を減圧下室温で2時間乾燥することで、N-ヘキシル-N-(1-ナフチル)-2-シアノアセトアミドの薄褐色液体(収量1.78g,収率96%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.99-7.93(m,2H),7.76(brd,J=7.8Hz,1H),7.66-7.57(m,2H),7.56-7.51(m,1H),7.38(dd,J=7.3,1.2Hz,1H),4.27-4.19(m,1H),3.41-3.31(m,1H),3.15(d,J=18.4Hz,1H),2.97(d,J=18.4Hz,1H),1.38-1.16(m,8H)0.91-0.78(m,3H).
N-ヘキシル-N-(1-ナフチル)-2-シアノアセトアミド(687mg,2.33mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(2.33mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(1.11mL,7.93mmol)を1時間かけて滴下し、室温で19時間撹拌した後、40℃で25時間撹拌した。反応液に水(36mL)を加え、室温で1時間撹拌した。生じた固体をろ取し、水で洗浄後、減圧下60℃で1時間乾燥した後、ヘキサンで洗浄した。得られた粉末をジエチルエーテルに溶解させた後、水で洗浄した。有機層の溶媒を減圧留去し、減圧下60℃で3時間乾燥することで1-ヘキシル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体(収量423mg,収率46%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.22(brs,1H),8.30(brd,J=8.6Hz,1H),8.06(d,J=8.6Hz,1H),7.91(brd,J=8.1Hz,1H),7.69(ddd,J=8.0,6.9,1.0Hz,1H),7.63(brd,J=8.8Hz,1H),7.59(ddd,J=8.6,6.9,1.5Hz,1H),4.39(dd,J=8.6,7.0Hz,2H),2.11-1.97(m,2H),1.39-1.22(m,6H),0.86(t,J=6.7Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例27)
Figure 2023009020000173
3-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェノール(1.17g,3.51mmol)をジクロロメタン(12mL)に溶解し、ピリジン(1.14mL,14.1mmol)を加えた。0℃まで冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(870μL,5.28mmol)を滴下し、0℃にて3時間撹拌した後、ジクロロメタンで希釈した。反応混合物を1Mの塩酸(20mL)、1Mの炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮することで、3-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェニルトリフルオロメタンスルホン酸の褐色油状固体を得た(収量1.33g,収率81%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.39(t,J=8.3Hz,1H),7.11(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.05(dd,J=8.3,2.2Hz,1H),6.98(t,J=2.2Hz,1H),6.61-6.55(m,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.7(s,4F),-107.8(s,6F).
3-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェニルトリフルオロメタンスルホン酸(487g,1.05mmol)、アニリン(110μL,1.20mmol)、炭酸セシウム(512mg,1.57mmol)、酢酸パラジウム(24.0mmol,110μmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル(100mg,210μmol)をトルエン(10.5mL)に懸濁し、110℃にて31時間加熱還流した。室温に戻した後、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、セライトろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、N,N-ビス(3,5-ジフルオロフェニル)-N’-フェニルベンゼン-1,3-ジアミンの褐色油状固体を得た(収量347mg,収率81%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.18-7.13(m,3H),6.97-6.93(m,2H),6.87-6.80(m,2H),6.73(t,J=2.2Hz,1H),6.58-6.50(m,5H),6.42(tt,J=8.9,2.3Hz,2H),5.85(brs,1H).
N,N-ビス(3,5-ジフルオロフェニル)-N’-フェニルベンゼン-1,3-ジアミン(615mg,1.51mmol)とシアノ酢酸(128mg,1.51mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.00mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸無水物(630μL,4.50mmol)を滴下した。80℃にて18時間撹拌後、水(20mL)を注いで析出した固体をろ過し、水(20mL)で洗浄した。得られた固体を加熱乾燥させ、N,N-ジメチルホルムアミド(3.00mL)に溶解した後、さらにトリフルオロ酢酸無水物(630μL,4.50mmol)を滴下した。80℃にて18時間撹拌後、水(20mL)を注いで析出した固体をろ過し、水(20mL)で洗浄した。得られた固体を加熱乾燥させ、熱ヘキサン(10mL)に懸濁した後、エタノール(1.0mL)を加え、固体をろ取することで、7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オンの橙色固体を得た(収量271mg,収率31%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.75(s,1H),8.08(d,J=8.9Hz,1H),7.48-7.42(m,2H),7.14(tt,J=8.9,2.2Hz,1H),6.62(tt,J=8.7,2.2Hz,1H),6.58-6.52(m,4H),5.97(d,J=2.2Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-83.9(s,3F),-107.2(s,4F).
(参考例28)
Figure 2023009020000174
1-ナフチルアミン(3.06g,21.4mmol)とエタノール(3.05mL)に1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルヨージド(5.89mL,30.5mmol)を加え、加熱還流下17時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧留去した後、クロロホルムを加えて、析出した薄青色固体をろ過により除いた。これにヘキサンを加えて、ろ過した後、ヘキサンを減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、N-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-1-ナフチルアミンの薄褐色液体(収量3.37g,収率41%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.84-7.80(m,1H),7.79-7.75(m,1H),7.51-7.43(m,2H),7.41-7.34(m,1H),7.33-7.28(m,1H),4.50(brs,1H),3.73(brs.2H)2.65-2.48(m,2H). 19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-80.9~-80.1(m,3F),-113.9~-114.0(m,2H),-124.3~-124.5(m,2H),-125.8~-126.1(m,2H).
N-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-1-ナフチルアミン(1.96g,5.02mmol)及びシアノ酢酸(427mg,5.02mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(5.02mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(3.52mL,25.1mmol)を1時間かけて滴下し、40℃で21時間撹拌した。反応液に水(130mL)を加え、室温で2時間撹拌した。デカンテーションにより上澄みを除き、減圧下室温で1時間乾することで黒色油状物を得た。これをヘキサンで洗浄した後、ヘキサンを加えて沸騰するまで加熱し、残渣をろ過した後、氷冷した。ろ液に析出した不溶物をろ過した後、ヘキサンを減圧留去し、橙色固体を得た。これをヘキサメチルジシロキサンで洗浄した後、減圧下60℃で30分乾燥することで、1-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体(収量237mg,収率9%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.13(d,J=8.7Hz,1H),8.08(d,J=.8.8Hz,1H),7.95(d,J=8.2Hz,1H),7.76-7.68(m,2H),7.63(ddd,J=8.2,7.3,1.2,1H),4.74(t,J=7.4Hz,2H),3.13-2.85(m,2H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.1(s,3F),-81.0(tt,J=9.6Hz,2.7Hz,3F),-114.3~-114.4(m,2F)-124.1~-124.2(m,2H),-125.9~-126.0(m,2H).
(参考例29)
Figure 2023009020000175
N-(4-ビフェニリル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(351mg,1.00mmol)とシアノ酢酸(85.0mg,1.00mmol)を無水酢酸(2.00mL)に溶解し、80℃下4時間撹拌した。反応混合物を冷水(20mL)に注ぎ、エタノール(1.0mL)を加え30分撹拌した後、析出した固体を吸引ろ取し、得られた固体をエタノールで洗浄することで白茶色固体を得た。得られた白茶色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(290μL,2.07mmol)を滴下した後、40℃下24時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えた。懸濁液に水(20mL)を加え、1時間撹拌した後セライトろ過し、水で洗浄した。母液に1Mの塩酸(10mL)加え、析出した固体を吸引ろ取し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することで、1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量296mg,収率57%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.77(brs,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H),8.22-8.18(m,1H),8.09(d,J=8.6Hz,1H),7.85(ddd,J=8.6,8.6,2.0Hz,2H),7.79-7.75(m,2H),7.67-7.61(m,1H),7.56-7.42(m,7H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例30)
Figure 2023009020000176
4-ブロモジベンゾチオフェン(2.63g,10.0mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.44g,15.0mmol)にトルエン(30.0mL)を入れ、ここにアリニン(1.10mL,12.1mmol)を加えた。脱気操作を行った後、トリ-t-ブチルホスフィンの1Mヘキサン溶液(200μL,200μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91.6mg,100μmol)を入れ、100℃で15時間30分撹拌した。室温に放冷後、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(10mL)と飽和食塩水(10mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄することで、N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの黄緑固体を得た(収量2.21g,収率80%)。また洗液を減圧濃縮し、得られた残渣をエタノールで洗浄することで、N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの黄緑固体を得た(収量264mg,収率10%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):8.35(m,1H),8.18(brs,1H),8.03(m,1H),7.55-7.49(m,2H),7.46(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),7.32(brd,J=7.8Hz,1H),7.26-7.20(m、2H),6.99(bd,J=8,6Hz,2H),6.95(brt,J=7.3Hz,1H).
N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(551mg,2.00mmol)とシアノ酢酸(170mg,2.00mmol)を無水酢酸(4.00mL)に溶解し、80℃下4時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)に注ぎ、エタノール(2.0mL)を加え30分撹拌した後、析出した固体を吸引ろ取し、エタノールで洗浄することで茶色固体を得た。得られた茶色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(4.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(840μL,6.00mmol)を滴下した後、40℃下24時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、熱ヘキサン(10mL)とエタノール(1.0mL)を加えた。沈殿した固体をろ取し、ヘキサン:エタノール=1:1(20mL)で洗浄することで、1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量539mg,収率61%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.75(brs,1H),8.38(d,J=8.7Hz,1H),8.29(m,1H),8.07(d,J=8.7Hz,1H),7.70(ddd,J=6.3,6.3,1.2Hz,1H),7.65-7.59(m,3H),7.50-7.45(m,4H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例31)
Figure 2023009020000177
アニリン(5.00mL,54.8mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(5.78g,60.2mmol)、トリ-t-ブチルホスフィン(1Mヘキサン溶液,500μL,500μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(115mg,126μmol)、4-ブロモジベンゾチオフェン(13.2g,50.0mmol)をトルエン(50.0mL)に懸濁した後、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(40.0mL)で希釈した後、セライト濾過し、酢酸エチルで洗浄後、減圧濃縮した。得られた固体をメタノールで洗浄することで、N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの白色固体を得た(収量13.0g,収率94%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.16(m,1H),7.89-7.84(m,2H),7.50-7.45(m,2H),7.41(dd,7.7,7.7Hz,1H),7.35(dd,7.7,0.7Hz,1H),7.33-7.28(m,2H),7.08(dd,8.6,1.2Hz,2H),7.00(tt,7.4,1.2Hz,1H),5.66(s,1H).
N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(13.0g,47.1mmol)とシアノ酢酸(4.00g,47.1mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(94.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(26.4mL,188mmol)を滴下した後、室温にて24時間撹拌した。反応液に水(300mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、得られた固体にヘキサン(350mL)とエタノール(350mL)を加え、加熱しながら20分撹拌した後、熱時ろ過し、熱ヘキサンで洗浄することで、1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量13.1g,収率63%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.75(brs,1H),8.38(d,J=8.7Hz,1H),8.29(m,1H),8.07(d,J=8.7Hz,1H),7.70(ddd,J=6.3,6.3,1.2Hz,1H),7.65-7.59(m,3H),7.50-7.45(m,4H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例32)
Figure 2023009020000178
4-ブロモジベンゾチオフェン(2.63g,9.99mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.45g,15.1mmol)にトルエン(30.0mL)を入れ、ここにメチルアミンの2.0Mテトラヒドロフラン溶液(7.50mL,15.0mmol)を加えた。室温で5分間撹拌した後、脱気操作を行った。ここに2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(477mg,1.00mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(232mg,253μmol)を入れ、80℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、0℃に冷却し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/クロロホルム)により精製することで、N-メチルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの桃色油状物を得た(収量1.13g,収率53%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.13(m,1H),7.87(m,1H),7.61(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),7.48-7.42(m,2H),7.41(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),6.73(brd,J=7.8Hz,1H),3.72(brs,1H),3.06(s,3H).
N-メチルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(920mg,4.32mmol)とシアノ酢酸(367mg,4.32mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)に溶解し、水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(2.42mL,17.3mmol)を滴下した後、室温にて40時間撹拌した。反応液に水(40mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、ジエチルエーテル(20mL)とアセトン(10mL)で洗浄することで、1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量102mg,収率27%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.48(s,1H),8.32(d,J=8.6Hz,1H),8.28(d,J=7.3Hz,1H),8.07(d,J=8.6Hz,1H),7.95(brd,J=7.3Hz,1H),7.66-7.56(m,2H),4.27(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例33)
Figure 2023009020000179
アニリン(205mg,2.20mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(480mg,4.99mmol)、トリ-t-ブチルホスフィン(1Mヘキサン溶液,120μL,120μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(31.0mg,33.9μmol)、1-ブロモジベンゾチオフェン(526mg,2.00mmol)をトルエン(14.0mL)に懸濁した後、120℃で24時間撹拌した。反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。有機層を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、メタノールで洗浄後、メタノール/水で再結晶することで、N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-1-アミンの薄茶色固体を得た(収量531mg,収率97%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):8.34(d,7.8Hz,1H),8.26(s,1H),8.01(d,7.8Hz,1H),7.89(d,7.8Hz,1H),7.49(d,7.8Hz,1H),7.44(d,7.8Hz,1H),7.37(ddd,7.8,7.8,1.2Hz,1H),7.31(d,7.8Hz,1H),7.17(dd,8.6,7.2Hz,2H),7.83(dd,8.6,1.2Hz,2H),6.77(brt,7.2Hz,1H).
N-フェニルジベンゾ[b,d]チオフェン-1-アミン(531mg,1.93mmol)とシアノ酢酸(164mg,1.93mmol)を無水酢酸(4.00mL)に溶解し、80℃下23時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)に注ぎ、エタノール(2.0mL)を加え30分撹拌した後、析出した固体を吸引ろ取することで茶色固体を得た。得られた茶色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(4.00mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(820μL,1.93mmol)を滴下した後、40℃下24時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、少量のアセトンで洗浄した。得られた固体にジエチルエーテルを加え不溶物をろ過にて除いた。ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿後上澄みを濃縮することで、4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量226mg,収率27%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.72(brs,1H),8.35(dd,J=8.1,1.5Hz,1H),8.04(dd,J=8.1,0.9Hz,1H),7.85(d,8.1Hz,1H),7.66(dd,7.8,7.8Hz,1H),7.44(ddd,8.6,7.1,1.5,1H),7.38(ddd,8.1,7.1,1.5,1H),7.30(ddd,8.6,7.8,0.9,2H),7.24-7.14(m,2H),6.55(d,8.1Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例34)
Figure 2023009020000180
4-ブロモジベンゾチオフェン(2.63g,10.0mmol)、2-アミノビフェニル(2.54g,15.0mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.47g,15.3mmol)にトルエン(30.5mL)を入れた。脱気操作を行った後、トリ-t-ブチルホスフィンの1Mヘキサン溶液(1.00mL,1.00mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(232mg,253μmol)を入れ、80℃で24時間撹拌した。室温に放冷後、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄し、得られた固体をヘキサン/クロロホルムで再結晶することで、N-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの桃色固体を得た(収量2.41g,収率69%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.14(m,1H),7.85(dd,J=7.6,1.0Hz,1H),7.56-7.52(m,2H),7.49-7.34(m,7H),7.32(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.25(m,1H),7.20(dd,J=8.1,1.4Hz,1H),7.04(ddd,J=8.7,7.6,1.5Hz,2H),6.74(brs,1H).
N-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(738mg,2.10mmol)とシアノ酢酸(178mg,2.10mmol)を無水酢酸(2.00mL)に溶解し、80℃下4時間撹拌した。反応混合物を冷水(20mL)に注ぎ、エタノール(2.0mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取した。得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿することで白色個体を得た。得られた白色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(882μL,6.30mmol)を滴下した後、40℃下17時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、アセトン/ヘキサン再沈殿後少量のアセトンで洗浄することで、1-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量190mg,収率22%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.50(brs,1H),8.20(d,J=8.6Hz,1H),8.17(dd,7.0,2.1Hz,1H),7.96(d,J=8.6Hz,1H),7.76(ddd,J=7.6,7.6,1.4Hz,1H),7.70(dd,7.0,2.1Hz,1H),7.62(ddd,J=7.6,7.6,1.4Hz,1H),7.57-7.45(m,4H),7.17-7.03(m,5H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例35)
Figure 2023009020000181
3-アミノビフェニル(931mg,5.50mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.20g,12.5mmol)、トリ-t-ブチルホスフィン(1Mヘキサン溶液,300μL,300μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(70.0mg,76.4μmol)、4-ブロモジベンゾチオフェン(1.32g,5.00mmol)をトルエン(10.0mL)に懸濁した後、120℃で24時間撹拌した。反応混合物をシリカゲル濾過し、クロロホルムで洗浄後、減圧濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンで再沈殿し、上澄みを減圧濃縮することで、N-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの薄茶色固体を得た(収量1.22g,収率70%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.17(m,1H),7.89-7.84(m,2H),7.60-7.55(m,2H),7.49-7.46(m,2H),7.44-7.39(m,4H),7.38-7.42(m,2H),7.31(dd,1.8,1.8Hz,1H),7.21(ddd,7.8,1.8,1.0Hz,1H),7.06(ddd,7.8,2.3,1.0Hz,2H),5.75(s,1H).
N-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(702mg,2.00mmol)とシアノ酢酸(170mg,2.00mmol)を無水酢酸(4.00mL)に溶解し、80℃下17時間撹拌した。反応混合物を冷水(20mL)に注ぎ、析出した固体を吸引ろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、ろ液を減圧濃縮することで茶色個体を得た。得られた茶色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(4.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(840μL,6.00mmol)を滴下した。40℃下21時間撹拌した後、さらにトリフルオロ酢酸無水物(840μL,6.00mmol)を滴下し、40℃下21時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール)にて精製することで、1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量23.9mg,収率2%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.77(brs,1H),8.40(d,J=8.6Hz,1H),8.20(dd,6.1,3.1Hz,1H),8.08(d,J=8.6Hz,1H),7.76(ddd,J=7.8,1.4,1.4Hz,1H),7.72―7.60(m,5H),7.50-7.40(m,5H),7.36(ddd,6.1,1.4,1.4Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例36)
Figure 2023009020000182
4-ブロモジベンゾチオフェン(2.74g,10.2mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.52g,15.8mmol)にトルエン(32.0mL)を入れ、ここにエチルアミンの2.0Mテトラヒドロフラン溶液(8.00mL,16.0mmol)を加えた。室温で5分間撹拌した後、脱気操作を行った。ここにトリ-t-ブチルホスフィンの1Mヘキサン溶液(1.05mL,1.05mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(239mg,251μmol)を入れ、80℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、0℃に冷却し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/クロロホルム)により精製することで、N-エチルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの桃色油状物を得た(収量1.35g,収率57%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.13(m,1H),7.87(m,1H),7.60(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),7.47-7.42(m,2H),7.38(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),6.73(brd,J=7.8Hz,1H),3.54(brs,1H),3.49(q,J=7.1Hz,2H),1.39(t,7.1Hz,3H).
N-エチルジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(619mg,2.72mmol)、シアノ酢酸(270mg,3.12mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(33.3mg,273μmol)にジクロロメタン(27.0mL)を加えた。0℃に冷却後、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(557mg,2.91mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を1M塩酸(5mL×2)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、2-シアノ-N-エチル-N-(ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-イル)アセトアミドの薄黄色固体を得た(収量853mg,収率quant.)。この粗生成物は更なる精製をせずに、そのまま次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.13(m,1H),7.87(m,1H),7.60(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),7.47-7.42(m,2H),7.38(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),6.73(brd,J=7.8Hz,1H),3.54(brs,1H),3.49(q,J=7.1Hz,2H),1.39(t,7.1Hz,3H).
上記で得られた2-シアノ-N-エチル-N-(ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-イル)アセトアミド及びシアノ酢酸(44.1mg,581μmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(14.5mL)を加えた。ここにトリフルオロ酢酸無水物(1.65mL,11.8mmol)を加え、80℃で24時間撹拌した。反応液を氷水(60mL)に入れ、室温で30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄後、減圧下60℃で2時間乾燥した。得られた粗生成物をアセトニトリルで洗浄することで、1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2-オンの黄緑色固体(収量507mg,収率45%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.38(brs,1H),8.35(d,J=8.6Hz,1H),8.26(brd,J=7.4Hz,1H),8.08(d,J=8.6Hz,1H),7.95(brd,J=7.6Hz,1H),7.64(brdd,J=7.6,7.4Hz,1H),7.58(brdd,J=7.6,7.4Hz,1H),4.86(q,J=7.1Hz,2H),1.59(t,7.1Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0(s).
(参考例37)
Figure 2023009020000183
4-ブロモジベンゾフラン(2.75g,11.2mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.62g,16.9mmol)にトルエン(34.0mL)を入れ、ここにエチルアミンの2.0Mテトラヒドロフラン溶液(8.50mL,17.0mmol)を加えた。室温で5分間撹拌した後、脱気操作を行った。ここにトリ-t-ブチルホスフィンの1Mヘキサン溶液(1.10mL,1.10mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(255mg,278μmol)を入れ、80℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、0℃に冷却し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/クロロホルム)により精製することで、N-エチルジベンゾフラン-4-アミンの桃色油状物を得た(収量528g,収率22%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.92(brd,J=7.8Hz,1H),7.55(brd,J=8.2Hz,1H),7.42(ddd,J=8.2,7.8,1.3Hz,1H),7.31(ddd,J=8.2,7.8,0.9Hz,1H),7.30(dd,J=7.8,1.0Hz,1H),7.21(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),6.73(brd,J=7.8Hz,1H),4.11(brs,1H),3.42-3.41(m,2H),1.39(t,J=7.3Hz,3H).
N-エチルジベンゾフラン-4-アミン(516mg,2.44mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(30.8mg,252μmol)にジクロロメタン(25.0mL)を加えた。0℃に冷却後、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(545mg,2.84mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を1M塩酸(5mL×2)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、2-シアノ-N-(ジベンゾフラン-4-イル)-N-メチルアセトアミドの薄黄色固体を得た(収量743mg,収率quant.)。この粗生成物は更なる精製をせずに、そのまま次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.02(dd,J=7.8,1.2Hz,1H),8.00(brd,J=7.8Hz,1H),7.63(brd,J=8.2Hz,1H),7.55(ddd,J=8.2,7.2,1.4Hz,1H),7.44(brd,J=7.8,7.8,1H),7.43(m,1H),7.32(dd,J=7.8,1.2Hz,1H),4.00-3.89(m,2H),3.25(s,2H),1.13(t,J=7.3Hz,3H).
上記で得られた2-シアノ-N-(ジベンゾフラン-4-イル)-N-メチルアセトアミドにN,N-ジメチルホルムアミド(13.0mL)を加えた。ここにトリフルオロ酢酸無水物(1.05mL,7.50mmol)を加え、80℃で24時間撹拌した。反応液を氷水(50mL)に入れ、室温で30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄後、減圧下60℃で3時間乾燥した。得られた粗生成物をアセトニトリル、エタノール及びジエチルエーテルで洗浄することで、1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-[1]ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2-オンの黄色固体(収量122mg,収率13%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.44(brs,1H),8.24(d,J=8.4Hz,1H),8.07(brd,J=8.0Hz,1H),7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.70(brd,J=8.4Hz,1H),7.64(ddd,J=8.4,7.0,1.2Hz,1H),7.48(ddd,J=7.8,7.0,1.1Hz,1H),4.90(q,J=7.3Hz,2H),1.62(t,J=7.3Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9(s).
(参考例38)
Figure 2023009020000184
4-ブロモジベンゾフラン(2.47g,10.0mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.44g,15.0mmol)にトルエン(30.0mL)を入れ、ここにメチルアミンの2.0Mテトラヒドロフラン溶液(7.50mL,15.0mmol)を加えた。室温で5分間撹拌した後、脱気操作を行った。ここに2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(477mg,1.00mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(231mg,252μmol)を入れ、80℃で13時間撹拌した。室温に放冷後、0℃に冷却し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(30mL)と飽和食塩水(30mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/クロロホルム)により精製することで、N-メチル-4-ジベンゾフランアミンの無色油状物を得た(収量1.53g,収率72%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.92(brd,J=7.8Hz,1H),7.55(brd,J=8.2Hz,1H),7.42(ddd,J=8.2,7.8,1.3Hz,1H),7.33(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),7.31(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),7.23(d,J=7.8Hz,1H),6.72(brd,J=7.8Hz,1H),4.30(brs,1H),3.04(s,3H).
N-メチル-4-ジベンゾフランアミン(1.72g,8.72mmol)、シアノ酢酸(781mg,9.18mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(107mg,876μmol)にジクロロメタン(87.0mL)を加えた。0℃に冷却後、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.87g,9.75mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を1M塩酸(15mL×2)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、2-シアノ-N-(ジベンゾフラン-4-イル)-N-メチルアセトアミドの薄黄色固体を得た(収量2.42g,収率quant.)。この粗生成物は更なる精製をせずに、そのまま次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.01(dd,J=7.6,1.0Hz,1H),7.99(brd,J=7.6Hz,1H),7.63(brd,J=8.3Hz,1H),7.55(brdd,J=8.3,7.6Hz,1H),7.46-7.40(m,2H),7.35(dd,J=7.8,1.0Hz,1H),3.46(s,3H),3.30(s,2H).
上記で得られた2-シアノ-N-(ジベンゾフラン-4-イル)-N-メチルアセトアミドに1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(43.5mL)を加えた。ここにトリフルオロ酢酸無水物(3.66mL,26.1mmol)を1時間かけて滴下し、80℃で24時間撹拌した。反応液を氷水(150mL)に入れ、室温で30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄後、減圧下60℃で8時間乾燥した。得られた粗生成物をアセトニトリルで洗浄することで、1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-[1]ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2-オンの黄色固体(収量437mg,収率14%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.57(brs,1H),8.22(d,J=8.4Hz,1H),8.06(brd,J=7.8Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.69(brd,J=8.4Hz,1H),7.63(ddd,J=8.4,7.1、1.0Hz,1H),7.47(ddd,J=7.8,7.1,1.0Hz,1H),4.24(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9(s).
(参考例39)
Figure 2023009020000185
2-(2-ビフェニリル)アミノ-9,9-ジメチルフルオレン(1.20g,3.32mmol)及びシアノ酢酸(290mg,3.41mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(16.6mL)を加え、水浴で反応容器を冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(1.86mL,13.3mmol)を2時間かけて滴下し、室温で12時間撹拌した。反応液を0℃に冷やした後、水(80mL)を加え、生じた固体をろ取し、固体を水で洗浄後、減圧下60℃で30分間乾燥した。得られた固体にN,N-ジメチルホルムアミド(16.6mL)とトリフルオロ酢酸無水物(1.86mL,13.3mmol)を入れ、80℃で8時間加熱撹拌した。反応液に水(120mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、減圧下60℃で4時間加熱乾燥した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄後、シリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、1-(2-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オンの橙色固体(収量1.06g,収率61%)を得た。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.51(brs,1H),8.33(brs,1H),7.73(m,1H),7.67-7.56(m,3H),7.41-7.30(m,4H),7.21-7.16(m,2H),7.13-7.07(m,2H),6.48(s,1H),1.34(s,3H),1.33(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.8(s).
(参考例40)
Figure 2023009020000186
ビス(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)アミン(1.13g,2.82mmol)とシアノ酢酸(245mg,2.88mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(14.0mL)に入れ、水浴下、トリフルオロ酢酸無水物(1.58mL,11.3mmol)を滴下した後、室温で13時間撹拌した。反応液に水(70mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、減圧下60℃で30分間加熱乾燥した。得られた固体をアセトニトリル及びジエチルエーテルで洗浄し、減圧下60℃で30分間加熱乾燥した。得られた固体にN,N-ジメチルホルムアミド(14.0mL)とトリフルオロ酢酸無水物(1.58mL,11.3mmol)を入れ、80℃で8時間加熱撹拌した。反応液に水(120mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、真空下60℃で4時間加熱乾燥した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オンの橙色固体を得た(収量855mg,収率54%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.76(brs,1H),8.52(s,1H),7.96(d,J=7.9Hz,1H),7.85-7.80(m,2H),7.49(m,1H),7.44-7.30(m,6H),6.61(s,1H),1.55(s,3H),1.52(s,3H),1.30(s,3H),1.28(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.8(s).
(参考例41)
Figure 2023009020000187
4-ブロモジベンチオフェン(2.56g,9.74mmol)、2-アミノ-9,9-ジメチルフルオレン(2.43g,11.6mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(1.63g,17.0mmol)にトルエン(33.5mL)を入れ、ここにアリニン(1.47mL,15.3mmol)を加えた。脱気操作を行った後、トリ-t-ブチルホスフィンの1Mヘキサン溶液(190μL,190μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(93.5mg,102μmol)を入れ、100℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。有機層を併せ、水(10mL)と飽和食塩水(10mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄することで、N-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの黄緑固体を得た(収量2.21g,収率80%)。また洗液を減圧濃縮し、得られた残渣をエタノールで洗浄することで、N-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの黄緑固体を得た(収量3.72g,収率98%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.18(m,1H),7.87(m,1H),7.85(dd,J=7.4,1.4Hz,1H),7.65(brd,J=7.4Hz,1H),7.64(d,J=8.0Hz,1H),7.52-7.37(m,5H),7.32(ddd,J=8.5,7.4,1.4Hz,1H),7.26(m,1H),7.11(brd,2.1Hz,1H),7.08(dd,8.1,2.1Hz,1H),6.78(brs,1H).
N-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(2.00g,5.11mmol)とシアノ酢酸(435mg,5.11mmol)を無水酢酸(10.0mL)に溶解し、80℃下18時間撹拌した。反応混合物を冷水(100mL)に注ぎ、析出した固体を吸引ろ取し、得られた固体にエタノールを加え、不溶な固体を除いた後減圧濃縮することで茶色固体を得た。得られた茶色固体をN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(2.90mL,20.5mmol)を滴下した後、40℃下18時間撹拌し、さらにトリフルオロ酢酸無水物(2.90mL,20.5mmol)を加え、40℃下24時間撹拌した。反応液に水(20.0mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン)にて精製することで、1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量232mg,収率8%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.74(brs,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H),8.19(m,1H),8.07(d,J=8.6Hz,1H),7.94(d,J=8.6Hz,1H),7.88(m,1H),7.57-7.50(m,2H),7.48-7.40(m,6H),1.56(s,3H),1.49(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.
(参考例42)
Figure 2023009020000188
4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンズアルデヒド(5.37g,17.8mmol)をアセトン(124mL)と水(32mL)に溶解し、60℃に加熱した。過マンガン酸カリウム(12.9g,89.1mmol)を徐々に加え、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、水(150mL)を加えた後ろ過し、ろ液に2Mの塩酸(20mL)を加えた。析出した固体をろ取し、加熱乾燥することで、4-(ジ-p-トリルアミノ)安息香酸の白色固体を得た(収量4.38g,収率78%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.85(brd,J=8.8Hz,2H),7.13(brd,J=8.8Hz,4H),7.05(brd,J=8.8Hz,4H),6.91(brd,J=8.8Hz,2H),2.34(s,6H).
4-(ジ-p-トリルアミノ)安息香酸(952mg,3.00mmol)をジクロロメタン(15.0mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(386μL,4.50mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(10μL,130μmol)を加え、室温まで昇温しながら4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイルの白橙色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.86(d,J=9.1Hz,2H),7.16(d,J=8.2Hz,4H),7.07(d,J=8.2Hz,4H),6.85(d,J=9.1Hz,2H),2.35(s,6H).
4-ヒドロキシ-1-メチル-2-キノロン(860mg,4.91mmol)をジクロロメタン(10.4mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.00mL,5.88mmol)とジクロロメタン(6.00mL)に溶解した塩化4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイル(1.92g,5.40mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(20.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(30.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)、飽和食塩水(30.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(16.4mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(500μL,5.46mmol)とトリエチルアミン(760μL,5.45mmol)を加えた後、50℃で19時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(20.0mL)を加えた後、1Mの塩酸(30.0mL)と飽和食塩水(30.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄後、アセトン/ヘキサン=3/1でスラリー洗浄することで、3-[4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量1.02g,収率44%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.32(s,1H),8.22(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.68(ddd,J=7.1,7.1,1.6Hz,1H),7.59(ddd,J=9.5,4.6,2.6Hz,2H),7.32(d,J=8.3Hz,1H),7.28(dd,J=7.1,1.3Hz,1H),7.14-7.06(m,8H),6.89(ddd,J=9.5,4.6,2.6Hz,2H),3.62(s,3H),2.33(s,6H).
(参考例43)
Figure 2023009020000189
4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンズアルデヒド(1.11g,2.57mmol)をアセトン(20.5mL)と水(5.10mL)に溶解し、60℃に加熱した。過マンガン酸カリウム(1.83g,11.6mmol)を徐々に加え、60℃下、3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、水(150mL)を加えろ過し、ろ液に1Mの塩酸をpH=3になるまで加えた。析出した固体をろ取し、加熱乾燥することで、4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]安息香酸の白色固体を得た(収量902mg,収率79%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.91(brd,J=8.8Hz,2H),7.43(brd,J=8.8Hz,4H),7.01(brd,J=8.8Hz,6H).
4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]安息香酸(902mg,2.02mmol)をジクロロメタン(10.0mL)に溶解した。0℃にて二塩化オキサリル(260μL,3.03mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(2μL,25.8μmol)を加え、室温まで昇温しながら4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイルの白橙色固体を得た。この粗生成物は、このまま精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.93(d,J=9.0Hz,2H),7.47(d,J=9.0Hz,4H),7.03(d,J=9.0Hz,4H),6.96(d,J=9.0Hz,2H).
4-ヒドロキシ-1-メチル-2-キノロン(353mg,2.02mmol)と塩化4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイル(939mg,2.02mmol)をジクロロメタン(6.80mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(412μL,2.42mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(10.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(20.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(6.80mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(210μL,2.29mmol)とトリエチルアミン(310μL,2.22mmol)を加えた後、60℃で20時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(20.0mL)を加えた後、1Mの塩酸(30.0mL)と飽和食塩水(30.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄することで、3-{4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイル}-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量395mg,収率32%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.33(s,1H),8.24(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),7.71(ddd,J=8.7,7.2,1.6Hz,1H),7.62(dd,J=6.8,2.0Hz,2H),7.41(dd,J=6.8,2.0Hz,4H),7.33(d,J=8.7Hz,1H),7.29(ddd,J=8.0,7.2,1.2Hz,1H),7.03(dd,J=8.9,2.0Hz,4H),6.98(dd,J=8.9,2.0Hz,2H),3.62(s,3H).
(参考例44)
Figure 2023009020000190
4’-ブロモ-N,N-ジフェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(1.30g,3.25mmol)をテトラヒドロフラン(30.0mL)に溶解し、-78℃に冷却後、t-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.52M,4.70mL,7.15mmol)を滴下し、30分間撹拌した。反応液にドライアイス(1.43g,32.5mmol)を加え、室温まで昇温しながら5時間撹拌した。反応液を0℃まで冷却し、2Mの塩酸(5.00mL)を加え、反応液が酸性になったのを確認し、酢酸エチル(20.0mL)と水(20.0mL)を入れ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、4-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]]安息香酸の白黄色固体を得た(収量1.07g,収率90%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.14(d,J=8.4Hz,2H),7.67(d,J=8.4Hz,2H),7.52(brd,J=8.4Hz,2H),7.32-7.26(m,4H),7.17-7.13(m,6H),7.09-7.04(m,2H).
4-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]]安息香酸(308mg,843μmol)をジクロロメタン(4.00mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(110μL,1.28mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(10μL,129μmol)を加え、室温まで昇温しながら4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]]ベンゾイルの白橙色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.15(d,J=8.7Hz,2H),7.69(d,J=8.7Hz,2H),7.52(d,J=8.7Hz,2H),7.33-7.28(m,4H),7.17-7.12(m,6H),7.11-7.06(m,2H).
4-ヒドロキシ-1-メチル-2-キノロン(147mg,839μmol)と塩化4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]-4-ベンゾイル(323mg,841μmol)をジクロロメタン(4.20mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(171μL,1.01mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(10.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(20.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(4.20mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(84.0μL,918μmol)とトリエチルアミン(130μL,933μmol)を加えた後、50℃で6時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(10.0mL)を加えた後、1Mの塩酸(10.0mL)と飽和食塩水(10.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄後、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿し、得られた固体を少量のアセトンで洗浄することで、3-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量104mg,収率23%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):11.89(s,1H),8.09(dd,J=8.1,1.4Hz,1H),7.86(d,J=8.5Hz,2H),7.78-7.73(m,3H),7.68(d,J=8.5Hz,2H),7.59(d,J=8.5Hz,1H),7.38-7.32(m,5H),7.13-7.07(m,6H),7.05(d,J=8.5Hz,2H),3.57(s,3H).
(参考例45)
Figure 2023009020000191
N-(4-ブロモフェニル)-N-フェニル-1-ナフチルアミン(2.49g,6.66mmol)をテトラヒドロフラン(65.0mL)に溶解し、-78℃に冷却後、t-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.62M,9.10mL,14.7mmol)を滴下し、30分間撹拌した。反応液にドライアイス(3.40g,77.3mmol)を加え、室温まで昇温しながら5時間撹拌した。反応液を0℃まで冷却し、1Mの塩酸(20.0mL)を加え、反応液が酸性になったのを確認し、酢酸エチル(30.0mL)と水(60.0mL)を入れ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]安息香酸の白色固体を得た(収量2.06g,収率91%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):12.43(s,1H)8.04(d,J=8.1Hz,1H),7.97(d,J=8.1Hz,1H),7.84(d,J=8.1Hz,1H),7.74(d,J=8.7Hz,2H),7.62(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.55(ddd,J=8.1,7.0,1.4Hz,1H),7.51-7.45(m,2H),7.34(dd,J=8.7,7.6Hz,2H),7.20(dd,J=8.7,1.4Hz,2H),7.12(m,1H),6.75(d,J=8.7Hz,2H).
4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]安息香酸(2.06g,6.06mmol)をジクロロメタン(12.0mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(780μL,9.09mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(20μL,258μmol)を加え、室温まで昇温しながら4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]ベンゾイルの緑色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.93(d,J=8.9Hz,1H),7.89-7.83(m,4H),7.55-7.49(m,2H),7.44(ddd,J=8.4,7.2,1.3Hz,2H),7.39(dd,J=7.3,1.3Hz,1H),7.36-7.30(m,2H),7.27(dd,J=7.3,1.3Hz,1H),7.16(m,1H),6.79(d,J=8.9Hz,2H).
4-ヒドロキシ-1-メチル-2-キノロン(1.06g,6.06mmol)と塩化4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]ベンゾイル(2.17g,6.06mmol)をジクロロメタン(11.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.24mL,7.29mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(10.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(20.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(11.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(610μL,6.67mmol)とトリエチルアミン(930μL,6.67mol)を加えた後、50℃で20時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(10.0mL)と1Mの塩酸(20.0mL)を加えた後、析出した固体をろ取し、メタノールで洗浄後、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-{4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]ベンゾイル}キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量1.13g,収率38%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):11.52(s,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H),8.03(dd,J=8.2,1.5Hz,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.86(d,J=8.2Hz,1H),7.70(ddd,J=8.6,7.2,1.5Hz,1H),7.66-7.59(m,3H),7.59-7.47(m,4H),7.35(dd,J=8.6,7.2Hz,2H),7.30(ddd,J=8.2,7.2,1.1Hz,1H),7.22(dd,J=8.6,1.1Hz,2H),7.30(ddd,J=8.6,7.2,1.1Hz,1H),6.73(d,J=9.0Hz,2H),3.54(s,3H).
(参考例46)
Figure 2023009020000192
4-アミノノナフルオロビフェニル(1.82g,5.50mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(577mg,6.00mmol)、トリ-t-ブチルホスフィン(1Mのヘキサン溶液)(100μL,100μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(24.0mg,26.2μmol)、4-ブロモジベンゾチオフェン(1.32g,5.00mmol)をトルエン(5.00mL)に懸濁した後、100℃で24時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20.0mL)で希釈した後、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄後、減圧濃縮した。得られた固体をメタノールで洗浄することで、N-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミンの白色固体を得た(収量1.82g,収率71%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.19(dd,J=6.0,3.3Hz,1H),7.99(brd,J=7.8Hz,1H),7.91(dd,J=6.0,3.3Hz,1H),7.53-7.49(m,2H),7.47(dd,J=7.8,7.8Hz,1H),7.14(brd,J=7.8Hz,1H),5.65(s,1H).
N-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-アミン(191mg,372μmol)とシアノ酢酸(32.2mg,379μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(700μL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(210μL,1.50mmol)を滴下した後、室温にて17時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、得られた固体にクロロホルム/ヘキサンで再結晶することで、4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量18.7mg,収率8%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.96(brs,1H),8.45(d,J=8.6Hz,1H),8.26(dd,J=7.1,2.5Hz,1H),8.18(d,J=8.6Hz,1H),7.76(ddd,J=6.5,1.6Hz,1H),7.62-7.54(m,2H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.3(m,3F),-136.2~-135.8(m,2F),136.2(m,1F),-141.4~-141.6(m,2F),-149.0(m,1F),-159.5(ddd,J=21.3,21.3,7.9Hz,1F),-160.2(ddd,J=21.3,21.3,7.9Hz,1F).
(参考例47)
Figure 2023009020000193
9-(4-ブロモフェニル)-3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール(2.52g,5.81mmol)をテトラヒドロフラン(60.0mL)に溶解し、-78℃に冷却後、t-ブチルリチウムのペンタン溶液(1.62M,7.90mL,12.8mmol)を滴下し、1時間撹拌した。反応液にドライアイス(2.87g,65.2mmol)を加え、室温まで昇温しながら16時間撹拌した。反応液を0℃まで冷却し、1Mの塩酸(20.0mL)を加え、反応液が酸性になったのを確認し、酢酸エチル(30.0mL)と水(60.0mL)を入れ、水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再結晶することで、4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)安息香酸の白色固体を得た(収量1.68g,収率85%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.33(d,J=8.6Hz,2H),8.14(d,J=1.7Hz,2H),7.72(d,J=8.6Hz,2H),7.49(dd,J=8.6,1.7Hz,2H),7.45(d,J=8.6Hz,2H),1.47(s,18H).
4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)安息香酸(1.68g,4.94mmol)をジクロロメタン(10.0mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(640μL,7.46mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(10μL,129μmol)を加え、室温まで昇温しながら3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイルの緑色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.35(d,J=8.8Hz,2H),8.13(dd,J=1.7,0.8Hz,2H),7.78(d,J=8.8Hz,2H),7.49-7.47(m,4H),1.47(s,18H).
4-ヒドロキシ-1-メチル-2-キノロン(867mg,4.95mmol)と塩化4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイル(2.06g,4.97mmol)をジクロロメタン(10.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.00mL,5.88mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(10.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(20.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(10.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(500μL,5.46mmol)とトリエチルアミン(760μL,5.45mol)を加えた後、50℃で21時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(20.0mL)を加え、1Mの塩酸(20.0mL)と飽和食塩水(20.0mL)で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)で精製することで、3-[4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オンの黄色固体を得た(収量872mg,収率32%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.43(s,1H),8.30(dd,J=8.0,1.5Hz,1H),8.33(d,J=1.7Hz,2H),7.91(d,J=8.6Hz,2H),7.75(ddd,J=8.6,7.6,1.7Hz,1H),7.66(d,J=8.6Hz,2H),7.52-7.45(m,4H),7.37(d,J=8.6Hz,1H),7.33(ddd,J=8.0,7.2,1.0Hz,1H),3.66(s,3H),1.47(s,18H).
(実施例1)
Figure 2023009020000194
炭酸水素ナトリウム(504mg,6.00mmol)と参考例1で得た4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オン(2.00g,6.00mmol)の混合物に水(40mL)およびクロロホルム(40mL)を加え、酢酸ユウロピウムn水和物(748mg,2.5水和物として2.00mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗し、ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-1)を得た(2.55g)。この固体(237mg)をメタノール(4.0mL)に懸濁し、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,0.40mmol)を加えて室温で16時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取して水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することによりトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-1)の白色固体を得た(収量158mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率50%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.2(s,7.1F),-74.3(s,1.2F),-74.8(s,0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.6(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1728.2[M+Na],1373.2[M-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オナト]
(実施例2)
Figure 2023009020000195
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例2で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オン(206mg,600μmol)をエタノール(7.5mL)と水(2.5mL)に懸濁した後、1Mの水酸化ナトリウム(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-2)の黄色固体を得た(収量245mg,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-62.1.ESIMS(m/z)、MeCN:1214.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(245mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)をアセトン(20mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-2)の黄色固体を得た(収量343mg,収率98%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-62.5.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-76.4(brs).ESIMS(m/z),MeCN/MeOH:1768.6[M+Na]
(実施例3)
Figure 2023009020000196
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にメタノール(20.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例3で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オン(268mg,600μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(40.5μL,600μmol)を滴下し、室温で三日間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-3)の黄色固体を得た(収量149mg,収率73%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-76.0(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1599.0[M-(4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例4)
Figure 2023009020000197
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として215mg,573μmol)と参考例15で得た4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オン(568mg,1.72mmol)にエタノール(21.4mL)及び水(7.10mL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.71mL,1.71mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-7)の薄橙黄色固体を得た(収量648mg収率96%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.1(brs,2.6F),-73.3(brs,1.4F),-73.7(brs,5.0F).ESIMS(m/z),MeOH:1165.6[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オナト]ユウロピウム(III)(200mg,170μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(144mg,516μmol)にアセトン(8.50mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し橙黄色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をアセトンに溶解しヘキサンを加えることで粉末状固体を析出させ、静置後に上澄みをピペットで除去した。同じ操作をもう1度行い、得られた固体を加熱乾燥(40℃)することにより、トリス[4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-4)の薄橙黄色固体を得た(収量251mg,収率87%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-68.7(brs,0.2F),-70.6(brs,0.6F),-70.9(brs,2.5F),-71.2(brs,0.4F),-71.8(brs,1.5F),-72.1(brs,1.9F),-72.3(brs,0.9F),-73.6(brs,0.3F),-74.0(brs,0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.6(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1719.8[M+Na],1441.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1368.8[M-(4-ヒドロキシ-5-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-6H-ピリド[3,2,1-jk]カルバゾール-6-オナト)]
(実施例5)
Figure 2023009020000198
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例4で得た3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オン(208mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)と水(2.5mL)を加え後、1Mの水酸化ナトリウム(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノキサジン-1-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-8)の黄色固体を得た(収量229mg,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.6.
ジアクアトリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノキサジン-1-オナト]ユウロピウム(III)(229mg,180μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(100mg,360μmol)にアセトン(20mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した後、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノキサジン-1-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-5)の黄色固体を得た(収量131mg,収率42%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,2.0F)-71.7(s,6.0F),-73.5(s,0.2F),-73.7(s,0.8F)31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.8(brs).ESIMS(m/z),MeCN/MeOH:1491.5[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例6)
Figure 2023009020000199
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例5で得た3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オン(217mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)と水(2.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-9)の黄色固体を得た(収量216mg,収率85%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.2.ESIMS(m/z),MeCN:1261.5[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オナト]ユウロピウム(III)(216mg,169μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(94.1mg,338μmol)をアセトン(20mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮することで、トリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-6)の黄色固体を得た(収量284mg,収率93%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.5(brs).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.0(s,1.0F),-72.0(s,2.2F),-72.2(s,4.4F),-73.4(s,0.4F),-73.6(s,1.0F).ESIMS(m/z),MeCN/MeOH:1539.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例7)
Figure 2023009020000200
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として7.1mg,19.0μmol)と参考例6で得た4,4’-{[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン-7-イル]イミノ}ビスベンゾニトリル(31.4mg,57.0μmol)にエタノール(700μL)と水(230μL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム(10.0μL,10.0μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、得られた固体を水で洗浄し、加熱乾燥することでジアクアトリス(4,4’-{[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン-7-イル]イミノ}ビスベンゾニトリル-アト)ユウロピウム(III)(1baq-10)の黄色固体を得た(収量24.0mg,収率59%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.ESIMS(m/z),MeOH:1823.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス(4,4’-{[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン-7-イル]イミノ}ビスベンゾニトリル-アト)ユウロピウム(III)(24.0mg,12.9μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(7.20mg,38.5μmol)にアセトン(1.3mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿した後、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することで、トリス(4,4’-{[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン-7-イル]イミノ}ビスベンゾニトリル-アト)ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-7)の黄色固体を得た(収量25.0mg,収率83%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.1.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-84.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2100.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例8)
Figure 2023009020000201
炭酸水素ナトリウム(126mg,1.50mmol)と酢酸ユウロピウムn水和物(187mg,2.5水和物として500μmol)の混合物に水(10mL)およびクロロホルム(10mL)を加え、参考例7で得た1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(575mg,1.50mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗し、ジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)を得た(621mg)。この固体(267mg)をメタノール(4.0mL)に懸濁し、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)を加えて室温で20時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取して水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することによりトリス[4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-8)の黄色固体を得た(収量159mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率40%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.1(s,1.4F),-72.4(s,4.2F),-72.7(s,3.4F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.4.ESIMS(m/z),MeCN:1878.7[M+Na],1194.6[M-(4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト)-(トリフェニルホスフィンオキシド)]
(実施例9)
Figure 2023009020000202
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として1.13g,3.01mmol)と参考例7で得た1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(3.45g,9.00mmol)にエタノール(113mL)及び水(37.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(9.00mL,9.00mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)の黄色固体を得た(収量3.72g,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-69.6(brs,3.4F),-70.0(brs,1.5F),-70.2(brs,0.4F),-70.4(brs,0.5F),-70.9(brs,0.5F),-71.1(brs,0.3F),-73.0(brs,1.0F),-73.9(brs,1.0F),-74.1(brs,0.4F).ESIMS(m/z),MeOH:1321.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(300mg,225μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(129mg,463μmol)にアセトン(11.3mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し黄色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をアセトン/ヘキサンにて再沈殿することで、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-8)の薄黄色固体を得た(収量364mg,収率87%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-69.6(brs,0.8F),-70.0(brs,0.3F),-70.2(brs,0.1F),-70.4(brs,0.1F),-70.9(brs,0.1F),-72.1(brs,1.4F),-72.4(brs,3.5F),-72.8(brs,2.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-87.4(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1879.4[M+Na],1600.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1472.6[M-(4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト)]
(実施例10)
Figure 2023009020000203
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,40.0μmol)にメタノール(4.0mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例19で得た4-エチル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(201mg,600μmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取後水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することによりトリス[1-エチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-9)の黄色固体を得た(収量260mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率76%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.3(s,4.1F),-72.6(s,2.7F),-72.9(s,1.2F),-73.3(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.8(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1376.6[M-(1-エチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例11)
Figure 2023009020000204
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にメチルシクロヘキサン(20.0mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例20で得た4-エチル-2-(2,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロブタン-1-オン-1-イル)-1-ヒドロキシベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(261mg,600μmol)を加えて共沸脱水・脱酢酸しつつ1時間撹拌した。放冷後、析出した固体を吸引ろ取した。この固体をメチルシクロヘキサンから再結晶することによりトリス[4-エチル-2-(2,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロブタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-10)の黄色固体を得た(収量95.5mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率24%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-80.7(brs,9F),-107.8(brs,0.7F),-109.1(brs,1.5F),-110.8(brs,1.4F),-111.9(brs,1.9F),-112.7(brs,0.5F),-118.6(brs,3.8F),-118.9(brs,1.7F),-119.6(brs,0.5F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-93.9(brs).ESIMS(m/z),MeCN:2035.3[M+Na],1577.6[M-(4-エチル-2-(2,2,2,3,3,4,4-ヘプタフルオロブタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト)]
(実施例12)
Figure 2023009020000205
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として24.8mg,66.2μmol)と参考例21で得た4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(76.3mg,199μmol)にエタノール(2.48mL)及び水(830μL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(199μL,199μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-14)の黄色固体を得た(収量73.5mg,収率83%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.8(brs,2.7F),-72.1(brs,1.1F),-73.4(brs,0.4F),-74.1(brs,4.0F),-75.2(brs,0.8F).ESIMS(m/z),MeOH:1321.5[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(58.9mg,44.1μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(26.9mg,96.7μmol)にアセトン(4.40mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し橙黄色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をアセトン/ヘキサンにて再沈殿することで、トリス[1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-11)の橙黄色固体を得た(収量70.9mg,収率87%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.7(brs,0.7F),-72.0(brs,1.4F),-72.1(brs,0.5F),-72.2(brs,5.6F),-74.1(brs,0.2F),-74.3(brs,0.6F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-84.1(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1877.2[M+Na],1598.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Ma],1743.4[M-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例13)
Figure 2023009020000206
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として187mg,500μmol)と参考例22で得た1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(503mg,1.50mmol)をエタノール(20.0mL)と水(6.0mL)に懸濁した後、1Mの水酸化ナトリウム(1.50mL,1.50mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、得られた固体を水で洗浄し、加熱乾燥することでジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)の黄色固体を得た(収量460mg,収率77%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.ESIMS(m/z),MeOH:1177.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(238mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にアセトン(20mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-12)の黄色固体を得た(収量322mg,収率94%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,0.3F),-72.0(s,2.3F),-72.5(s,4.8F),-74.0(s,0.5F),-74.2(s,1.1F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-79.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1734.3[M+Na]
(実施例14)
Figure 2023009020000207
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として187mg,500μmol)と参考例22で得た1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(503mg,1.50mmol)をクロロホルム(10.0mL)と水(10.0mL)に懸濁した後、炭酸水素ナトリウム(126mg,1.50mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)の黄色固体を得た(収量461mg,収率77%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.0.ESIMS(m/z),MeOH:1177.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(119mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(55.7mg,200μmol)にアセトン(10.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-12)の黄色固体を得た(収量124mg,収率36%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,0.3F),-72.0(s,2.3F),-72.5(s,4.8F),-74.0(s,0.5F),-74.2(s,1.1F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-79.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1734.3(M+Na)
(実施例15)
Figure 2023009020000208
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例23で得た4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オン(267mg,600μmol)にエタノール(10mL)と水(3.0mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-16)の黄色固体を得た(収量186mg,収率62%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.8.ESIMS(m/z),MeOH:1519.8[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(160mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(58.1mg,200μmol)にアセトン(10.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-13)の黄色固体を得た(収量193mg,収率90%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.3(brs).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1798.5(M+Na)
(実施例16)
Figure 2023009020000209
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例24で得た1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オン(315mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)と水(2.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を10分間静置し、析出した固体をろ取した後、得られた固体を水と少量のエタノールで洗浄し、加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-17)の黄色固体を得た(収量318mg,収率90%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.9(s,5.0F),-66.5(s,4.0F).ESIMS(m/z),MeOH:1747.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(318mg,181μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(101mg,362μmol)にアセトン(18.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-14)の黄色固体を得た(収量224mg,収率54%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.3(s,6.0F),-71.7(s,2.0F),-73.6(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-84.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2302.9[M+Na]
(実施例17)
Figure 2023009020000210
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として105mg,281μmol)と参考例11で得た1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[2,3-g]キノリン-3(4H)-オン(382mg,849μmol)にエタノール(10.5mL)及び水(3.50mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(840μL,840μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[2,3-g]キノリン-3(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-18)の薄黄色固体を得た(収量386mg,収率89%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-69.4(brs,4.2F),-69.7(brs,1.8F),-71.2(brs,0.4F),-73.0(brs,1.4F),-74.2(brs,1.2F).ESIMS(m/z),MeOH:1519.7[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[2,3-g]キノリン-3(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(145mg,94.6μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(53.6mg,193μmol)にアセトン(9.50mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧濃縮し橙黄色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をクロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデン[2,3-g]キノリン-3(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-15)の色固体を得た(収量102mg,収率52%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.1(brs,4.1F),-71.5(brs,2.9F),-72.1(brs,0.4F),-72.9(brs,1.1F),-73.8(brs,0.5F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-83.7(brs).ESIMS(m/z),MeCN:2074.5[M+Na],1797.4[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1605.6[M-(1-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-10H-インデン[2,3-g]キノリン-3(4H)-オナト)]
(実施例18)
Figure 2023009020000211
炭酸水素ナトリウム(504mg,6.00mmol)と、参考例1で得た4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オン(2.00g,6.00mmol)の混合物に水(40mL)およびクロロホルム(40mL)を加え、酢酸ユウロピウムn水和物(748mg,2.5水和物として2.00mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗し、中間体を得た(2.55g)。この固体(237mg)にメタノール(4.0mL)を加えた後、1,10-フェナントロリン(36.0mg,200μmol)を加えて室温で16時間撹拌した。不溶固体を吸引ろ取してメタノール洗浄した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することにより(1,10-フェナントロリン)トリス[1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オン-4-イルオキシ]ユウロピウム(III)(1b-16)の僅かに黄味がかった白色固体を得た(収量177mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率72%)。ESIMS(m/z),MeCN:1351.5[M+Na],816.9[M-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例19)
Figure 2023009020000212
炭酸水素ナトリウム(126mg,1.50mmol)と酢酸ユウロピウムn水和物(187mg,2.5水和物として500μmol)の混合物に水(10mL)およびクロロホルム(10mL)を加え、参考例7で得た1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(575mg,1.50mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗し、中間体を得た(621mg)。この固体(267mg)をメタノール(4.0mL)に懸濁し、1,10-フェナントロリン(36.0mg,200mol)を加えて室温で20時間撹拌した。不溶固体を吸引ろ取してメタノール洗浄した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することにより(1,10-フェナントロリン)トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-17)の黄色固体を得た(収量153mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率48%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.7(s,1.38F),-71.1(s,1.40F),-71.7(m,5.54F),-72.0(s,0.68F).ESIMS(m/z),MeCN:1502.9[M+Na],1097.2[M-(1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト)],917.8[M-(1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト)-1,10-フェナントロリン]
(実施例20)
Figure 2023009020000213
アルゴン雰囲気下、実施例9で中間体として得たジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)(203mg,152μmol),トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(92.2mg,311μmol)に脱水のアセトン(15.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し加熱乾燥することで、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-19)の橙黄色固体を得た(粗収量298mg,粗収率quant.)。得られた固体のESIMSを測定したところ、目的の錯体の生成を確認した。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-66.8(brs,0.6F),-66.9(brs,0.8F),-68.5(brs,1F),-69.4(brs,2.5F),-69.7(brs,0.6F),-71.0(brs,2.8F),-73.7(brs,0.7F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):50.9(brs),-66.3(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1913.7[M+Na],1617.4[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na],1506.6[M-(1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト)]
(実施例21)
Figure 2023009020000214
アルゴン雰囲気下、実施例8で中間体として得たジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)(202mg,151μmol)、(2-ビフェニリル)ジフェニルホスフィンオキシド(111mg,313μmol)に脱水のアセトン(15.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し加熱乾燥することで、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ビス[(2-ビフェニリル)ジフェニルホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)(1b-20)の橙黄色固体を得た(粗収量320mg,粗収率quant.)。得られた固体のESIMSを測定したところ、目的の錯体の生成を確認した。ESIMS(m/z),MeCN:2030.4[M+Na],1676.4[M-((2-ビフェニリル)ジフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例22)
Figure 2023009020000215
実施例9で中間体として得たジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)(201mg,151μmol)、ビス[2-[(オキソ)ジフェニルホスフィノ]フェニル]エーテル(87.6mg,154μmol)を脱水のアセトン(15.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し加熱乾燥した。得られた黄色固体をクロロホルム(10mL)、ヘキサン(50mL)にてスラリー洗浄した。得られた薄黄色固体(222mg)のうち、110mgを更にクロロホルム(1mL)、ヘキサン(7mL)にてスラリー洗浄後、ヘキサン(2mL)で洗浄し、加熱乾燥することにより、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト](ビス{2-[(オキソ)ジフェニルホスフィノ]フェニル}エーテル)ユウロピウム(III)(1b-21)の薄黄色固体を得た(収量89.9mg,収率32%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.8(brs,0.5F),-72.3(brs,0.8F),-72.5(brs,2.4F),-72.6(brs,1.3F),-73.0(brs,2.6F),-73.5(brs,1.1F),-75.2(brs,0.3F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-100(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1891.1[M+Na],1484.6[M-(1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-1(4H)-オナト)]
(実施例23)
Figure 2023009020000216
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として187mg,500μmol)と参考例9で得た3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(419mg,1.50mmol)にエタノール(19mL)と水(6.0mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム(1.50mL,1.50mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で洗浄した後、加熱乾燥することでジアクアトリス[3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチル-キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-19)の黄色固体を得た(収量472mg,収率92%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1010.2[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(262mg,260μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(158mg,520μmol)にアセトン(26mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、トリス[3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-18)の黄色固体を得た(収量420mg,収率quant.)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-75.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1263.5[M-(3-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例24)
Figure 2023009020000217
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として76.8mg,205μmol)と参考例10で得た7-ジフェニルアミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン(304mg,608μmol)にエタノール(7.50mL)及び水(2.50mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[7-ジフェニルアミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-20)の濃橙色粉末固体を得た(収量327mg,収率94%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-58.5(s,0.4F),-67.7(s,0.2F),-70.3(brs,3.6F),-70.5(brs,2.0F),-71.4(brs,0.5F),-72.7(s,0.1F),-73.9(brs,1.2F),-74.1(brs,0.7F),-74.5(brs,0.3F).ESIMS(m/z),MeOH:1673.1[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[7-ジフェニルアミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(96.0mg,56.9μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(35.2mg,126μmol)に脱水アセトン(5.70mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、トリス[7-ジフェニルアミノ-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-23)の橙黄色固体を得た(粗収量138mg,粗収率quant.)。得られた固体のESIMSを測定したところ、目的の錯体の生成を確認した。19F-NMR(376MHz,CDCN)δ(ppm):-58.6(s,0.3F),-67.8(s,0.2F),-70.5(brs,0.8F),-70.9(brs,0.6F),-72.1(brs,0.8F),-72.2(brs,4.7F),-72.7(s,0.3F),-73.8(brs,0.1F),-74.2(brs,0.4F),-75.2(brs,0.8F).ESIMS(m/z),MeCN:2228.6[M+Na],1950.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例25)
Figure 2023009020000218
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として141mg,376μmol)と参考例25で得た6,7-ジヒドロ-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-3-オン(335mg,1.13mmol)にエタノール(14.0mL)及び水(4.70mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.12mL,1.12mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[6,7-ジヒドロ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-3-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-21)の薄黄色粉末固体を得た(収量335mg,収率83%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.9(brs,9F).ESIMS(m/z),MeOH:1063.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[6,7-ジヒドロ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-3-オナト]ユウロピウム(III)(201mg,187μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(105mg,379μmol)にアセトン(9.30mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、トリス[6,7-ジヒドロ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-3-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-24)の橙黄色固体を得た。(粗収量311mg,粗収率quant.)。得られた固体のESIMSを測定したところ、目的の錯体の生成を確認した。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.2(brs,0.7F),71.7(brs,0.5F),-72.0(s,2.3F),-72.1(s,3.2F),-73.6(s,2.3F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):28.0(brs),-82.2(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1619.8[M+Na],1341.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例26)
Figure 2023009020000219
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として172mg,459μmol)と参考例16で得た4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン(520mg,1.38mmol)にエタノール(17.2mL)及び水(5.70mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.38mL,1.38mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-22)の濃橙色粉末固体を得た(収量459mg,収率76%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-74.1(s).ESIMS(m/z),MeOH:1259.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(263mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にアセトン(20mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-64)の橙黄色固体を得た(収量321mg,収率87%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.8(s,0.8F),-72.3(s,6.2F),-74.5(brs,1.0F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-78.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1432.2[M-(4-ヒドロキシ-7-メトキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例27)
Figure 2023009020000220
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)とトリシクロヘキシルホスフィンオキシド(120mg,400μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-52)の黄色固体を得た(収量297mg,収率85%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.2(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-66.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1473.9[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例28)
Figure 2023009020000221
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)とトリ-o-トリルホスフィンオキシド(128mg,400μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-58)の黄色固体を得た(収量237mg,収率66%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.1(s).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-84.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1499.1[M-(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例29)
Figure 2023009020000222
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)と2-ビフェニリルジフェニルホスフィンオキシド(142mg,400μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(2-ビフェニリルジフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-53)の黄色固体を得た(収量250mg,収率67%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.0(s,2.5F),-72.1(s,5.0F),-73.9(s,0.5F),-74.1(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-82.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1884.3[M+Na],1533.9[M-(2-ビフェニリルジフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例30)
Figure 2023009020000223
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)とビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド(114mg,200μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後、得られた固体をクロロホルムに溶解し、セライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮することで、[ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド]トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-54)の黄色固体を得た(収量276mg,収率80%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.1(s,2.5F),-72.6(s,5.0F),-74.2(s,0.5F),-74.4(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-98.7(brs,1.0P),-99.1(brs,1.0P).ESIMS(m/z),MeOH:1749.3[M+Na],1391.0[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例31)
Figure 2023009020000224
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)と2,2’-ビピリジル(31.2mg,200μmol)をアセトン(20.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、[2,2’-ビピリジル]トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-67)の黄色固体を得た(収量96mg,収率37%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.1(s,2.5F),-70.3(s,4.3F),-71.3(s,0.9F),-71.6(s,1.3F).ESIMS(m/z),MeOH:1334.9[M+Na],1178.8[M-(2,2’-ビピリジル)+Na],976.7[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例32)
Figure 2023009020000225
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)とナフタレン-1,8-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)(114mg,200μmol)にアセトン(20.0mL)加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、[ナフタレン-1,8-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)]トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-61)の黄色固体を得た(収量311mg,収率92%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-69.9(s,2.6F),-70.1(s,4.4F),-71.6(s,0.7F),-71.7(s,1.3F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-49.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1707.2[M+Na],1349.0[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例33)
Figure 2023009020000226
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)と参考例14で得た4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン(83.3mg,200μmol)にアセトン(20.0mL)加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、{4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン}トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-69)の黄色固体を得た(収量240mg,収率76%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.4(s,6.2F),-73.8(s,1.9F),-74.1(s,0.9F).ESIMS(m/z),MeOH:1178.8[M-{4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン}+Na],1237.0[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例34)
Figure 2023009020000227
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として112mg,300μmol)と参考例8で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(289mg,900μmol)にエタノール(11.3mL)及び水(3.8mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(900μL,900μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-23)の濃橙色粉末固体を得た(収量294mg,収率86%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.9(s).ESIMS(m/z),MeOH:1135.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(230mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)をアセトン(20mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-71)の橙黄色固体を得た(収量310mg,収率93%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.2(s,2.2F),-72.4(s,5.6F),-73.5(brs,0.4F),-73.7(brs,0.8F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-80.4(brs).ESIMS(m/z).ESIMS(m/z),MeOH:1414.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1348.6[[M-(4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例35)
Figure 2023009020000228
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として15.7mg,41.9μmol)と参考例12で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(56.8mg,126μmol)にエタノール(1.6mL)及び水(500μL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(130μL,130μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-24)の濃橙色粉末固体を得た(収量39.1mg,収率59%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-63.3(s,12.0F),-74.4(s,6.0F).ESIMS(m/z),MeOH:1525.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(30.0mg,19.5μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(14.5mg,52.1μmol)にアセトン(2.6mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-73)の橙黄色固体を得た(収量22mg,収率55%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-63.1(s,12.0F),-72.2(s,6.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.2(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2082.2[M+Na],1804.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1609.7[M-{4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト}]
(実施例36)
Figure 2023009020000229
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として75.0mg,200μmol)と参考例17で得た4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン(181mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)及び水(2.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-25)の濃橙色粉末固体を得た(収量144mg,収率66%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.9(s).ESIMS(m/z),MeOH:1303.7[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(263mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にアセトン(20mL)加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-6-メトキシ-8-メチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-75)の橙黄色固体を得た(収量321mg,収率87%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.5(s,0.8F),-71.6(s,1.2F),-71.7(brs,0.6F),-72.0(brs,3.7F),-72.1(brs,1.4F),-74.7(brs,1.3F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-84.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1581.7[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例37)
Figure 2023009020000230
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として74.0mg,200μmol)と参考例18で得た1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(305mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)及び水(2.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-26)の濃橙色粉末固体を得た(収量320mg,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-74.0(s).ESIMS(m/z),MeOH:1719.5[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(251mg,145μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(80.4mg,289μmol)をアセトン(14mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-66)の橙黄色固体を得た(収量302mg,収率93%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.4(s,2.4F),-71.8(s,5.4F),-74.6(brs,1.2F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-80.8(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1996.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1736.3[M-(1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例38)
Figure 2023009020000231
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(125mg,105μmol)と1,10-フェナントロリン(18.0mg,100μmol)にアセトン(10.0mL)を加え、50℃にて3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、[1,10-フェナントロリン]トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-56)の黄色固体を得た(収量85.6mg,収率61%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1356.4[M+Na],1177.4[M-(1,10-フェナントロリン)+Na],1000.2[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例39)
Figure 2023009020000232
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(238mg,200μmol)と(S)-[1,1’-ビナフタレン]-2,2’-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)(131mg,200μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、50℃にて3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、[(S)-[1,1’-ビナフタレン]-2,2’-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)]トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-60)の黄色固体を得た(収量160mg,収率44%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.1(s,2.7F),-70.3(s,4.4F),-71.3(brs,0.7F),-71.6(brs,1.2F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-67.5(brs,1P),-68.6(brs,1P).ESIMS(m/z),MeOH:1831.0[M+Na],1474.7[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例40)
Figure 2023009020000233
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として64.8mg,173μmol)と参考例26で得た1-ヘキシル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(203mg,519μmol)にエタノール(5.19mL)及び水(1.73mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(519μL,519μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を減圧下加熱乾燥することで、ジアクアトリス[1-ヘキシル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-37)の黄色粉末固体を得た(収量182mg,収率77%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.6(s,6.0F),-71.9(s,3.0F).ESIMS(m/z),MeOH:1345.8[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-ヘキシル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(164mg,121μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(67.3mg,242μmol)にアセトン(12.1mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-ヘキシル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-103)の黄色固体を得た(収量35mg,収率15%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.5(brs,1.5F),-71.8(brs,0.7F),-72.1(s,2.2F),-72.2(s,3.2F),-73.7(s,0.5F),-74.1(s,0.9).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.2(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1903.7[M+Na],1624.7[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例41)
Figure 2023009020000234
塩化ガドリニウム(III)6水和物(39.0mg,104μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(58.3mg,209μmol)をアセトン(2mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例7で得た1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(120mg,313μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(21μL,313μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-79)の薄黄色固体を得た。(収量83.8mg,収率43%)。ESIMS(m/z),MeOH:1604.5[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1478.8[M-(4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト)]
(実施例42)
Figure 2023009020000235
塩化サマリウム(III)6水和物(75.3mg,0.230mmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(128mg,459μmol)をアセトン(4.6mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後,参考例7で得た1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(264mg,689μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(50μL,740μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-フェニル-2-(トリフルオロアセチル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)サマリウム(III)(1b-80)の薄黄色固体を得た。(収量52.6mg,収率12%)。ESIMS(m/z),MeOH:1599.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例43)
Figure 2023009020000236
塩化ガドリニウム(III)6水和物(20.7mg,55.7μmmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(31.3mg,112μmol)をアセトン(1.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例22で得た1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(56.3mg,168μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(12μL,178μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-82)の薄黄色固体を得た。(収量44.5mg,収率47%)。ESIMS(m/z),MeOH:1460.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例44)
Figure 2023009020000237
塩化ガドリニウム(III)6水和物(38.7mg,104μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(58.3mg,210μmol)をアセトン(2.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例1で得た4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オン(105mg,315μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(22μL,326μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オン-4-イルオキシ]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-92)の薄黄色固体を得た。(収量109mg,収率61%)。ESIMS(m/z),MeOH:1455.3[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1377.8[M-(1-フェニル-3-(トリフルオロアセチル)キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例45)
Figure 2023009020000238
塩化ガドリニウム(III)6水和物(32.6mg,87.7μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(48.8mg,175μmol)をアセトン(2.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例5で得た3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オン(95.6mg,263μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(18μL,266μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-93)の薄黄色固体を得た。(収量103mg,収率65%)。ESIMS(m/z),MeOH:1542.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1438.0[M-(3-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1H-ピリド[3,2,1-kl]フェノチアジン-1-オナト)]
(実施例46)
Figure 2023009020000239
塩化ガドリニウム(III)6水和物(19.6mg,52.7μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(29.7mg,107μmol)をアセトン(1.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例19で得た4-エチル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-3(4H)-オン(53.7mg,160μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(11μL,163μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[1-エチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[f]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-94)の薄黄色固体を得た。(収量42.6mg,収率47%)。ESIMS(m/z),MeOH:1461.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例47)
Figure 2023009020000240
塩化ガドリニウム(III)6水和物(13.5mg,36.3μmmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(20.4mg,73.3μmmol)をアセトン(1.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例23で得た4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オン(50.1mg,111μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(7.5μL,111μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-95)の薄黄色固体を得た。(収量60.2mg,収率80%)。ESIMS(m/z),MeOH:1803.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1610.0[M-(4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト)]
(実施例48)
Figure 2023009020000241
実施例37の中間体として得たジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-26)(57.0mg,32.9μmol)、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(20.0mg,67.5μmol)をアセトン(6.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-97)の橙黄色固体を得た(収量64.7mg,収率86%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.6(s,7.1F),-72.6(s,1.2F),-75.3(brs,0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-63.9(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2306.6[M+Na],2012.6[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例49)
Figure 2023009020000242
実施例9の中間体として得たジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)(267mg,200μmol)、トリブチルホスフィンオキシド(43.7mg,200μmol)をアセトン(20mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮することで、アクア(トリブチルホスフィンオキシド)トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-104)の褐色固体を得た(収量240mg,収率78%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.7~-71.6(m,9F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-57.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1539.5[M-HO+Na],1134.8[M-HO-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
アクア(トリブチルホスフィンオキシド)トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-104)(240mg,156μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(43.4mg,156μmol)をアセトン(15mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をジエチルエーテル/ヘキサンにて再沈殿した後、得られた固体をアセトン/ヘキサンにて再沈殿することで、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト](トリフェニルホスフィンオキシド)(トリブチルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-98)の黄色固体を得た(収量98.0mg,収率35%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.6~-73.0(m,9F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-58.4(brs,1P),-87.7(brs,1P).ESIMS(m/z),MeOH:1818.8[M+Na],1412.7[M-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例50)
Figure 2023009020000243
実施例9の中間体として得たジアクアトリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-4)(267mg,200μmol)、トリブチルホスフィンオキシド(87.3mg,400μmol)をアセトン(20mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をアセトン/ヘキサンにて再沈殿することで、トリス[1-ヒドロキシ-4-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-1(4H)-オナト]ビス(トリブチルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-99)の黄色固体を得た(収量156mg,収率45%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.9(brs,3.3F),-71.0(brs,1.3F),-71.1(brs,2.4F),-71.2(brs,2.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-57.9(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1757.6[M+Na],1539.7[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Ma],1352.6[M-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例51)
Figure 2023009020000244
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(133mg,100μmol)、トリオクチルホスフィンオキシド(77.0mg,200μmol)をアセトン(10mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿後上澄みを濃縮することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリオクチルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-100)の黄色固体を得た(収量155mg,収率75%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.9(s,4.8F),-71.1(s,2.3F),-71.2(s,1.2F),-71.3(s,0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-57.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2095.7[M+Na],1708.1[M-(トリオクチルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例52)
Figure 2023009020000245
酢酸ユウロピウムn水和物(20.1mg,2.5水和物として53.7μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(29.9mg,107μmol)にジクロロメタン(2.70mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例27で得た7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オン(92.1mg,160μmol)を加えて室温で1時間撹拌し、セライトろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をアセトン/ヘキサンで再沈殿することにより、トリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-33)の黄色固体を得た(収量104mg,収率80%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.8(brs,9F),-110.0(brs,12F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-87.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2445.6[M+Na],1849.7[M-(7-(ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ)-4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例53)
Figure 2023009020000246
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として48.7mg,130μmol)と参考例28で得た1-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オン(217mg,392μmol)にエタノール(4.88mL)及び水(1.63mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(390μL,390μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体にヘキサンを加えて撹拌した後、ヘキサンを留去し、減圧下加熱乾燥することで、ジアクアトリス[1-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-67)の黄色粉末固体を得た(収量73.8mg,収率31%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.2(s,3.9F),-74.0(s,5.1F),-82.2(s,9F),-115.7(s.6F),-1250.3(s,6F),-127.1(s,6F).ESIMS(m/z),MeOH:1832.8[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(66mg,36μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(19.8mg,71μmol)にアセトン(3.6mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、ヘキサンを加えて撹拌した。固体分をろ過により除き、ヘキサンを留去した後、アセトン/水で再沈殿することで、トリス[1-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-169)の黄色固体を得た(収量21mg,収率25%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.4(s,9F),-82.2(t,J=9.6Hz,9F),-115.2~-115.5(m,6F),-125.1~-125.3(m,6F),-126.9~-127.1(m,6F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.2(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2389.0[M+Na],2110.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例54)
Figure 2023009020000247
実施例14の中間体として得たジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-15)(82.0mg,68.9μmol),トリ-t-ブチルホスフィンオキシド(15.0mg,68.7μmol)をアセトン(6.9mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、得られた固体をヘキサン洗浄することで、アクア(トリ-t-ブチルホスフィンオキシド)トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-173)の黄色固体を得た(収量92.8mg,収率97%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-67.5(s,0.4F),-70.6(s,2.3F),-72.0(s,5.2F),-73.2(s,0.4F),-73.7(s,0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-54.9(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1396.3[M-HO+Na],1178.1[M-HO-(トリ-t-ブチルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例55)
Figure 2023009020000248
実施例37で中間体として得たジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-26)(266mg,150μmol)、ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド(87.7mg,150μmol)をクロロホルム(15.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト][ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド]ユウロピウム(III)(1b-178)の黄色固体を得た(収量146mg,収率64%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.6(brs).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-105.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2290.5[M+Na],1753.9[M-(1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[4,5]チエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)+Na]
(実施例56)
Figure 2023009020000249
実施例37で中間体として得たジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-26)(208mg,120μmol)、ナフタレン-1,8-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)(63.5mg,120μmol)をアセトン(12.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト][ナフタレン-1,8-ジイルビス(ジフェニルホスフィンオキシド)]ユウロピウム(III)(1b-106)の黄色固体を得た(収量190mg,収率71%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-68.0(s,1.7F),-68.8(s,2.4F),-69.2(s,4.2F),-72.2(0.7F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-54.9(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2248.0[M+Na],1709.9[M-(1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)+Na]
(実施例57)
Figure 2023009020000250
実施例37で中間体として得たジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-26)(129mg,70μmol)、1,10-フェナントロリン(13.4mg,70μmol)をクロロホルム(8.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、[1,10-フェナントロリン]トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1b-117)の黄色固体を得た(収量40.4mg,収率22%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-84.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1899.2[M+Na],1719.8[M-(1,10-フェナントロリン)+Na]
(実施例58)
Figure 2023009020000251
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として1.12g,3.00mmol)と参考例30で得た1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(3.95g,9.00mmol)にエタノール(112mL)及び水(37.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(9.00mL,9.00mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-66)の黄色粉末固体を得た(収量4.28g,収率95%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-73.7(s).ESIMS(m/z),MeOH:1490.2[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-66)(4.27g,2.84mmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(1.58g,5.67mmol)をアセトン(284mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後、得られた固体をアセトン洗浄することで、トリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-65)の黄色固体を得た(収量3.27g,収率57%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.5(s,2.0F),-71.9(s,6.0F),-74.4(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-81.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2047.1[M+Na],1768.5[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1585.5[M-(1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例59)
Figure 2023009020000252
実施例58で中間体として得たジアクアトリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-66)(100mg,67μmol)、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(39.4mg,133μmol)をアセトン(6.70mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-168)の黄色固体を得た(収量81.6mg,収率60%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.7(s,7.4F),-75.4(s,1.6F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-64.2(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2084.2[M+Na],1787.0[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例60)
Figure 2023009020000253
実施例58で中間体として得たジアクアトリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-66)(300mg,200μmol)、トリ-o-トリルホスフィンオキシド(128mg,400μmol)をアセトン(20.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、得られた固体をアセトン洗浄することで、トリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-179)の黄色固体を得た(収量66.3mg,収率16%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.5(s,8.3F),-73.9(s,0.7F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-70.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1812.5[M-(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)+Na],1670.4[M-(1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例61)
Figure 2023009020000254
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として115mg,307μmol)と参考例32で得た1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(347mg,921μmol)にエタノール(12.0mL)及び水(3.8mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(921μL,921μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)の濃橙色粉末固体を得た(収量375mg,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1304.2[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)(132mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(55.8mg,200μmol)をアセトン(10.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿後、析出した固体をろ過にて除いた。ろ液にヘキサンを加え、析出した固体をろ取することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-180)の黄色固体を得た(収量78.2mg,収率42%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.9(brs,7.5F),-73.3(brs,1.6F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-81.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1860.2[M+Na],1582.1[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1460.2[M-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例62)
Figure 2023009020000255
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として112mg,300μmol)と参考例36で得た1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(350.9mg,900μmol)にエタノール(12mL)及び水(3.8mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(900μL,900μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-74)の黄色粉末固体を得た(収量385mg,収率95%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1346.1[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-74)(136mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(55.8mg,200μmol)をアセトン(10.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、ヘキサン(10mL)とアセトン(2mL)を加え、スラリー洗浄した。得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿後、析出した固体をろ過にて除いた。ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンスラリー洗浄することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-181)の黄色固体を得た(収量76.0mg,収率40%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.7(brs,1.6F),-71.9(brs,6.0F),-73.8(brs,1.4F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1901.4[M+Na],1627.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1491.5[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例63)
Figure 2023009020000256
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として40.0mg,107μmol)と参考例37で得た1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(120mg,321μmol)にエタノール(4.2mL)及び水(1.3mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(321μL,321μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-75)の黄色粉末固体を得た(収量91.3mg,収率65%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1298.1[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-75)(91.0mg,69.5μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(38.8mg,139μmol)をアセトン(7.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンスラリー洗浄することで、トリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-182)の黄色固体を得た(収量96.6mg,収率76%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.7(s,1.6F),-71.9(s,6.0F),-73.8(brs,1.4F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1854.6[M+Na],1576.5[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1456.4[M-(1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例64)
Figure 2023009020000257
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として63.0mg,168μmol)と参考例33で得た4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オン(222mg,505μmol)にエタノール(6.3mL)及び水(2.1mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(505μL,505μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-46)の黄色粉末固体を得た(収量228mg,収率90%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1490.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-46)(228mg,152μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(84.6mg,304μmol)をアセトン(15.2mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿を二回行った。得られた固体アセトンを加え、不溶物を除去した後加熱乾燥することで、トリス[4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-119)の黄色固体を得た(収量177mg,収率58%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.9(s,6.1F),-72.2(s,2.3F),-74.1(s,0.4F),-74.5(s,0.2F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.4(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1770.4[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1587.2[M-(4-ヒドロキシ-1-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[2,3-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例65)
Figure 2023009020000258
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として45.9mg,123μmol)と参考例34で得た1-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(189mg,368μmol)にエタノール(4.60mL)及び水(1.50mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(368μL,368μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-76)の濃橙色粉末固体を得た(収量178mg,収率85%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-74.0(s).ESIMS(m/z),MeOH:1717.6[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-76)(173mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(55.6mg,200μmol)をアセトン(10.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサン=1/2でスラリー洗浄することで、トリス[1-([1,1’-ビフェニル]-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-183)の橙黄色固体を得た(収量174mg,収率77%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,6.8F),-72.6(s,2.2F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-78.8(brs).ESIMS(m/z),MeCN:2273.4[M+Na],1994.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例66)
Figure 2023009020000259
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)と参考例38で得た1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(217mg,600μmol)にエタノール(7.5mL)及び水(2.5mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-エチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-77)の黄緑色粉末固体を得た(収量270mg,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1256.2[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-77)(127mg,100μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(55.7mg,200μmol)をアセトン(10.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンスラリー洗浄することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾフロ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-184)の黄緑色固体を得た(収量146mg,収率81%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.2(brs,0.8F),-71.6(brs,7.2F),-73.1(brs,1.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-87.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1812.5[M+Na],1534.3[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例67)
Figure 2023009020000260
酢酸サマリウム(III)(2.5水和物として37.3mg,100μmol)と参考例18で得た1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(156mg,303μmol)にエタノール(4.00mL)及び水(1.20mL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(300μL,300μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]サマリウム(III)(1baq-78)の茶色固体を得た(収量171mg収率98%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1718.4[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]サマリウム(III)(1baq-78)(170mg,100μmol)、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(58.2mg,200μmol)にアセトン(10.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿した後沈殿物をろ過にて除去し、ろ液を減圧濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンでスラリー洗浄することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)サマリウム(III)(1b-186)の黄色固体を得た(収量113mg,収率50%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-56.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2309.6[M+Na],2014.8[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例68)
Figure 2023009020000261
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として5.80mg,15.5μmol)と参考例35で得た1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(24.0mg,46.5μmol)にエタノール(580μL)及び水(190μL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(46.0μL,46.0μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-80)の濃橙色粉末固体を得た(収量25.2mg,収率94%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1718.5[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-80)(24.0mg,13.9μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(7.70mg,27.7μmol)をアセトン(1.40mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンスラリー洗浄することで、トリス[1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-187)の黄色固体を得た(収量35.6mg,収率quant.)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.9(s,3.0F),-72.0(s,3.5F),-72.1(s,2.5F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-80.4(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2275.1[M+Na],1996.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1737.0[M-(1-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例69)
Figure 2023009020000262
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として94.6mg,72.0μmol)と参考例32で得た1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(42.6mg,144μmol)にエタノール(12.0mL)及び水(3.8mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(921μL,921μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)の濃橙色粉末固体を得た(収量375mg,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1304.2[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)(94.6mg,72.0μmol)、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(42.6mg,144μmol)をアセトン(8.00mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿後、析出した固体をろ過にて除いた。ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-188)の黄色固体を得た(収量60.4mg,収率45%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-70.9(brs).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-65.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1895.7[M+Na],1599.4[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1498.5[M-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例70)
Figure 2023009020000263
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として73.5mg,196μmol)と参考例39で得た1-(2-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オン(310mg,590μmol)にエタノール(7.36mL)及び水(2.45mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(590μL,590μmol)を加え、室温で4時間撹拌した。減圧濃縮した後、反応混合物に水を加えてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を減圧下加熱乾燥することで、ジアクアトリス[1-(2-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-71)の黄色粉末固体を得た(収量246mg,収率71%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-68.8(s,0.6F),-72.4(s,3.6F),-73.0(s,0.6F),-73.5(s.1.8F),-74.0(s,1.8F),-74.3(s,0.6F).ESIMS(m/z),MeOH:1747.5 [M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(2-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ユウロピウム(III)(224mg,127μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(70.8mg,256μmol)にアセトン(12.7mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。クロロホルム/ヘキサンで再沈殿し、生じた固体をろ取した後、減圧下加熱乾燥することで、トリス[1-(2-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-177)の黄色固体を得た(収量220mg,収率76%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.7(s,5.1F),-71.3(s,2.4F),-71.8(s,0.6F),-72.8(brs,0.9F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-84.8(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2305.5[M+Na],2026.1[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例71)
Figure 2023009020000264
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として78.6mg,210μmol)と参考例40で得た1-(2-9,9-ジメチル-9H-フルオレン)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(1H)-オン(357mg,630μmol)にエタノール(7.87mL)及び水(2.62mL)を加えた後、1M水酸化ナトリウム水溶液(630μL,630μmol)を加え、室温で17時間撹拌した。減圧濃縮した後、反応混合物に水を加えてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を減圧下加熱乾燥することで、ジアクアトリス[1-(2-9,9-ジメチル-9H-フルオレン)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-70)の黄色粉末固体を得た(収量238mg,収率60%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d6)δ(ppm):-69.4(s,2.1F),-69.7(brd,0.6F),-73.2(s,3.9F),-73.9(brs,1.5F),-74.7(brs,0.9F).ESIMS(m/z),MeOH:1869.3[M-2H2O+Na]
ジアクアトリス[1-(2-9,9-ジメチル-9H-フルオレン)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ユウロピウム(III)(225mg,120μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(66.6mg,240μmol)にアセトン(12mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。クロロホルム/ヘキサンで再沈殿を行い、生じた黄色固体をろ取した。得られた固体を減圧下加熱乾燥することで、トリス[1-(1-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-10,10-ジメチル-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-10H-インデノ[3,2-g]キノリン-2(3H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-176)の黄色固体を得た(収量57.8mg,収率20%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d6)δ(ppm):-71.3(s,9F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d6)δ(ppm):-86.8(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2424.6[M+Na],2146.7[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例72)
Figure 2023009020000265
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として37.4mg,100μmol)と参考例41で得た1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(167mg,300μmol)にエタノール(3.70mL)及び水(1.20mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(300μL,300μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-79)の濃橙色粉末固体を得た(収量174mg,収率95%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1837.4[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-79)(171mg,92.4μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(52.0mg,187μmol)をアセトン(10.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿をした。沈殿した固体をろ過にて除き、ろ液を減圧濃縮した後アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-188)の黄色固体を得た(収量63.5mg,収率29%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.8(s,2.1F),-71.9(s,2.3F),-72.0(s,4.6F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-81.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2394.7[M+Na],2115.5[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例73)
Figure 2023009020000266
塩化ガドリニウム(III)6水和物(15.3mg,41.7μmmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(23.1mg,83.0μmol)をアセトン(1.0mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例3で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オン(55.4mg,124μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(8.4μL,124μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1b-196)の薄黄色固体を得た。(収量27.3mg,収率32%)。ESIMS(m/z),MeOH:1794.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例74)
Figure 2023009020000267
酢酸ユウロピウムn水和物(1.81g,4.84mmol)をメタノール(140mL)に溶解し、メタノール(100mL)に溶解したトリフェニルホスフィンオキシド(2.69g,9.68mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例3で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オン(6.48g,14.5mmol)を加えた後、14.8Mのアンモニア水(981μL,14.5mmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、減圧下60℃で20時間乾燥した。得られた固体を水で洗浄した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス[4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-3)の黄色固体を得た(収量9.68g,収率98%)。31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-76.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2068.6[M+Na],1599.0[M-(4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例75)
Figure 2023009020000268
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にメタノール(20.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例42で得た3-[4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(281mg,600μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(40.0μL,600μmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス{3-[4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-197)の黄色固体を得た(収量349mg,収率82%)。31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-76.8(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2152.0[M+Na],[M-(3-[4-(ジ-p-トリルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例76)
Figure 2023009020000269
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として56.2mg,150μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(84.2mg,303μmol)にメタノール(7.50mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例43で得た3-{4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイル}-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(272mg,450μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(30.0μL,444μmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス(3-{4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイル}-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-198)の黄色固体を得た(収量336mg,収率89%)。31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-75.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2541.1[M+Na],1916.1[M-(3-{4-[ビス(4-ブロモフェニル)アミノ]ベンゾイル}-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例77)
Figure 2023009020000270
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として24.1mg,64.4μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(34.2mg,123μmol)にメタノール(3.00mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例44で得た3-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(101mg,193μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(10.0μL,148μmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス{3-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-199)の黄色固体を得た(収量142mg,収率97%)。31P-NMR(162MHz,toluene-d)δ(ppm):-70.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1752.4[M-(3-[4’-(ジフェニルアミノ)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)],1740.4[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例78)
Figure 2023009020000271
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として154mg,411μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(228mg,820μmol)にメタノール(20.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例45で得た4-ヒドロキシ-1-メチル-3-{4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]ベンゾイル}キノリン-2(1H)-オン(612mg,1.23mmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(85.0μL,1.26mmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス(4-ヒドロキシ-1-メチル-3-{4-[ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ]ベンゾイル}キノリン-2(1H)-オナト)ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-200)の黄色固体を得た(収量800mg,収率89%)。31P-NMR(162MHz,toluene-d)δ(ppm):-65.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2217.9[M+Na],1701.5[M-(4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(ナフタレン-1-イル(フェニル)アミノ)ベンゾイル]キノリン-2(1H)-オナト)],1740.4[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例79)
Figure 2023009020000272
実施例69で中間体として得たジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)(300mg,230μmol)、ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド(130mg,230μmol)をアセトン(22.8mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿後、析出した固体をろ過にて除いた。ろ液にヘキサン(5.00mL)を加え、析出した固体をろ取することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシドユウロピウム(III)(1b-191)の黄色固体を得た(収量106mg,収率25%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,0.3F),-71.7(s,2.2F),-71.8(s,5.2F),-72.9(s,0.3F),-73.0(s,1.0F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-103.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1874.8[M+Na],1474.5[M-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例80)
Figure 2023009020000273
実施例69で中間体として得たジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)(300mg,230μmol)、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド(168mg,460μmol)をアセトン(23.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンスラリー洗浄後、さらにアセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[4,5]チエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス[トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)(1b-190)の黄色固体を得た(収量346mg,収率75%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.3(s,2.4F),-71.4(s,5.3F),-72.7(s,1.3F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-84.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2042.0[M+Na],1671.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1640.5[M-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例81)
Figure 2023009020000274
実施例69で中間体として得たジアクアトリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-73)(264mg,201μmol)、トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド(148mg,400μmol)をアセトン(20.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)ベンゾ[4,5]チエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス[トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)(1b-192)の黄色固体を得た(収量309mg,収率76%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.3(s,7.0F),-72.5(s,2.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-88.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2039.8[M+Na],1671.8[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1641.2[M-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例82)
Figure 2023009020000275
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として10.2mg,27.5μmol)と参考例46で得た4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(55.4mg,81.8μmol)にエタノール(1.00mL)及び水(300μL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(820μL,820μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-83)の濃橙色粉末固体を得た(収量38.4mg,収率63%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ユウロピウム(III)(1baq-83)(38.4mg,17.3μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(9.60mg,34.5μmol)をアセトン(1.80mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後減圧濃縮し、ジエチルエーテルで洗浄することで、トリス[4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-193)の黄色固体を得た(収量27.0mg,収率57%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.3(s,9F),-136.2(dd,J=14.7,7.7Hz,3F),-137.3(dd,J=14.7,7.7Hz,3F),-138.2(dd,J=20.3,7.7Hz,6F),-142.5(dd,J=20.3,7.7Hz,6F),-149.8(t,J=20.3Hz,3F),-160.0(ddd,J=20.3,20.3,7.7Hz,3F),-160.6(ddd,J=20.3,20.3,7.7Hz,3F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-80.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2760.1[M+Na],2480.3[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],2059.6[M-(4-ヒドロキシ-1-(パーフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例83)
Figure 2023009020000276
酢酸テルビウム(III)(2.5水和物として40.8mg,100μmol)と参考例18で得た1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(155mg,300μmol)にエタノール(3.70mL)及び水(1.20mL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(300μL,300μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]テルビウム(III)(1baq-84)の茶色固体を得た(収量120mg収率69%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1723.7[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]テルビウム(III)(1baq-84)(120mg,69.0μmol)、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド(41.2mg,139μmol)にアセトン(6.90mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)テルビウム(III)(1b-195)の黄色固体を得た(収量75.9mg,収率48%)。ESIMS(m/z),MeOH:2318.3[M+Na],2020.1[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na],1779.2[M-(1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例84)
Figure 2023009020000277
酢酸サマリウム(III)(2.5水和物として98.0mg,299μmol)と参考例30で得た1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オン(395mg,899μmol)にエタノール(11.2mL)及び水(3.74mL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(890μL,890μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-(4-ビフェニリル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]サマリウム(III)(1baq-85)の茶色固体を得た(収量364mg,収率81%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]サマリウム(III)(1baq-85)(364mg,242μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(135mg,485μmol)にアセトン(24.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)サマリウム(III)(1b-194)の黄色固体を得た(収量362mg,収率74%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.7(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-31.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1584.1[M-(1-フェニル-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]キノリン-2(1H)-オナト)]
(実施例85)
Figure 2023009020000278
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として147mg,392μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(219mg,787μmol)にメタノール(20.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例47で得た3-[4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オン(654mg,1.17mmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(80.0μL,1.18mmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体を少量のジエチルエーテルで洗浄することでトリス{3-[4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1b-201)の黄色固体を得た(収量405mg,収率44%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-76.4(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2399.5[M+Na],1841.1[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1818.0[M-(3-[4-(3,6-ジ-tert-ブチル-9H-カルバゾール-9-イル)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-1-メチルキノリン-2(1H)-オナト)]
(合成比較例1)
Figure 2023009020000279
非特許文献3に従い、合成した。参考例13で得たジアクアトリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)(667mg,800μmol)と参考例14で得た4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン(334mg,800μmol)にテトラヒドロフラン(160mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、減圧下室温で乾燥した。得られた粗生成物から再結晶を2回(ヘキサン/酢酸エチル及びヘキサン/クロロホルム)行うことでビス{4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン}トリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)の黄色粉末を得た(収量808mg,収率82%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-81.1(brs).ESIMS(m/z):1008.9[M-(4,4,4-トリフルオロ-1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)]
評価実施例
実施例1~85で得た本発明の希土類錯体及び比較例1で得た希土類錯体の発光スペクトル測定、及び耐光性の評価用サンプルは、実施例1~85で得た希土類錯体及び比較例1で得た希土類錯体を1.0wt%含有したPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)薄膜を用いた。1.0wt%希土類錯体含有PMMA薄膜は希土類錯体4.5mg、PMMAペレット(クラレ社品、G-1000)445mgをクロロホルム2mLに溶解させ、得たPMMA溶液を白板ガラス上にバーコートし、風乾させることで用意した。
実施例1~85得た希土類錯体の発光スペクトル(励起光350nm)の測定結果を図1~57に示す。
耐光性は以下に示す方法で評価した。実施例1~85及び比較例1の耐光性評価は615nm付近の最大発光波長における発光強度を分光光度計(日本分光社製、FP-6500)で測定した。励起光波長350nmとした。次いで、室温において、450nmLED光源(朝日分光社製、CL-1503、CL-H1-450-9-1)を用い、輝度1000Cd/mの青色光を所定の時間(6時間)照射した。青色光照射後のサンプルの発光強度を分光光度計によって再度測定し、初期状態からの発光強度残存率を下記式より算出し耐光性を評価した。
発光強度残存率(%)(I/I)=(青色光照射後の最大発光波長における発光強度)/(青色光照射前の最大発光波長における発光強度)×100
実施例1~85得た本発明の希土類錯体のUV光照射6時間後の発光強度残存率の結果を表1に示した。
Figure 2023009020000280
表1に示したように、本発明の希土類錯体(1b)は特定の配位子を導入することによって、高い耐光性を有することがわかった。
本発明の希土類錯体(1b)は青色光で励起可能で耐光性に優れる。そのため、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体及びセキュリティインクなどの発光材料やそれらに用いられる波長変換材料として有用である。

Claims (20)

  1. 一般式(1b)で表される希土類錯体。
    Figure 2023009020000281
    {QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子である。
    Figure 2023009020000282
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。

    Figure 2023009020000283
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000284
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000285
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
    また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のキノリノナト配位子が同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023009020000286
    Figure 2023009020000287
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023009020000288
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000289
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000290
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。}
  2. 一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子、且つ、nが、3である請求項1に記載の希土類錯体。
  3. 3+が、ユウロピウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン又はガドリニウム(III)イオンである請求項1に記載の希土類錯体。
  4. 一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子、且つ、Rが、フッ素原子、ジフェニルアミノ基若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基からなる群から選択される置換基で1つ以上置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数1~6のフルオロアルキル基であり、当該ジフェニルアミノ基は、フッ素原子、炭素数1~6のフルオロアルキル基又はシアノ基で置換されていてもよい、請求項1に記載の希土類錯体。
  5. 前記一般式(1qu)が、下記一般式(1qu-1)~(1qu-8)のいずれかで示されるキノリノナト配位子である請求項1に記載の希土類錯体。
    Figure 2023009020000291
    [式中、Rは一般式(1qu)のRと同じ意味を表す。
    B6は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。
    B7は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。

    Figure 2023009020000292
    (式中、RBA5及びRBA6は、各々独立に、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000293
    (式中、RBO3は、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、隣接するRB7同士が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
    B8は、水素原子、炭素数1~10のアルキル基又はフッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~22のアリール基を表す。
    B9は、水素原子又はフッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基を表す。
    Yは、単結合、エチレン基、メトキシ基若しくは塩素原子で置換されていてもよいビニレン基、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよいメチレン基を表す。
    Xは、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基を表す。]
  6. B6が、水素原子である請求項5に記載の希土類錯体。
  7. B7が、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基又はフッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基である請求項5に記載の希土類錯体。
  8. Xが、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基又は炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子である請求項5に記載の希土類錯体。
  9. 一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子、mが、1又は2且つ、Lが、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリン、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジン、N,N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン又はジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジンである請求項1に記載の希土類錯体。
  10. 一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子、mが1、2又は3且つ、Lが、水である請求項1に記載の希土類錯体。
  11. 前記一般式(3a)及び一般式(3b)におけるXが、炭素数4~8のアルキル基又は下記の一般式(3d)で表されるアリール基であり、Xが炭素数1~4のアルキレン基;ジフェニルエーテル-2、2’-ジイル基;ナフタレン-1、8-ジイル基;ビフェニル-2、2’-ジイル基;ビナフチル-2、2’-ジイル基;ビピリジン-2、2’-ジイル基;又はメチル基で置換されていてもよいキサンテンジイル基;である請求項1に記載の希土類錯体。
    Figure 2023009020000294
    (式中、Xは、水素原子;フッ素原子;炭素数1~4のアルキル基;炭素数1~4のアルキルオキシ基;ナフチル基;ピリジル基;炭素数1~4のフルオロアルキル基;又はフッ素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基;を表す。)
  12. 前記一般式(3d)のXが、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、又は炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基;である請求項11に記載の希土類錯体。
  13. 一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子、且つ、mが1又は2であり、mが0である請求項1に記載の希土類錯体。
  14. 下記一般式(4b)で表されるエノールと、Lで表される下記一般式(3a)で表されるリン配位子;下記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物と、を反応させることを特徴とする希土類錯体(1b)の製造方法。
    Figure 2023009020000295
    {QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1qu)ともいう。)である。
    Figure 2023009020000296
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。

    Figure 2023009020000297
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)

    Figure 2023009020000298
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000299
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
    また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のキノリノナト配位子が同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023009020000300
    Figure 2023009020000301
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023009020000302
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000303
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000304
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。}
  15. 下記一般式(1baq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;下記一般式(3a)で表されるリン配位子;下記一般式(3b)で表されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は/且つで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1b)の製造方法。
    Figure 2023009020000305
    {QUは一般式(1qu)で表されるキノリノナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1qu)ともいう。)である。
    Figure 2023009020000306
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    B1、RB2、RB3、RB4及びRB5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    Figure 2023009020000307
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000308
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000309
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RB1、RB2、RB3及びRB4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
    また、RB5とRB1は、結合するキノリノン環と一体となって5員、6員又は7員の環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のキノリノナト配位子が同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で表されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023009020000310
    Figure 2023009020000311
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023009020000312
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023009020000313
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023009020000314
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。
    式中、mは0、1、2又は3を表す。
    式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。}
  16. 請求項1に記載の希土類錯体を含む光学材料。
  17. 樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料又は溶媒、及び請求項1に記載の希土類錯体を含む光学材料。
  18. 樹脂材料が、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;又はシリコーン樹脂;である請求項17に記載の光学材料。
  19. 溶媒が、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類である請求項17に記載の光学材料。
  20. 請求項16~19のいずれか1項に記載の光学材料であって、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、発光材料、蛍光材料又は波長変換材料である光学材料。
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