JP2023050090A - クマリン骨格を有する希土類錯体 - Google Patents

クマリン骨格を有する希土類錯体 Download PDF

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啓介 荒木
Keisuke Araki
春城 前林
Haruki Maebayashi
愛里 眞先
Airi Masaki
昌紀 山本
Masanori Yamamoto
尚之 小礒
Naoyuki KOISO
良 仲亀
Ryo NAKAGAME
一平 佐々木
Ippei SASAKI
宏平 岩永
Kohei Iwanaga
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Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

【課題】青色光で励起可能で高い耐酸性を有する希土類金属錯体及びその製造方法を提供すること。【解決手段】一般式(1c)で表される特定の構造の希土類錯体を用いる。【化1】JPEG2023050090000252.jpg1392[CUは一般式(1cu)で表されるクマリノナト配位子である。【化2】JPEG2023050090000253.jpg3646(式中、RA、RC1、RC2、RC3及びRC4は、特定の置換基を表す。)]【選択図】 なし

Description

本発明は、青色光にて励起可能かつ耐光性に優れる希土類錯体に関する。
光通信やディスプレイ等のオプトエレクトロニクス、並びに太陽電池等の光エネルギー変換産業は次代の基幹技術であり、それらに用いる各種の無機ガラス材料やセラミック材料、レーザー材料、有機低分子発光材料、波長変換材料等が創出されている。
波長変換材料は、特定の波長の光を吸収して別の波長で発光する材料であり、樹脂材料に添加することで光学材料として用いることができる。
近年、このような波長変換材料としてβ-ジケトナト配位子とホスフィンオキシド配位子を持つ希土類錯体(例えば、特許文献1及び2)やフェナントロリン配位子を持つ希土類錯体(例えば、非特許文献1)が報告されている。これらの希土類錯体は、紫外光など短波長の光を吸収し、より長波長の可視光を発光することができるため、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子と組み合わせることで、種々の発光色の発光装置へ利用できる(例えば、特許文献3)。
上記希土類錯体の多くは、紫外光(波長が約280nm~約400nm)によって励起されて発光するが、よりエネルギーの小さい青色光(約450nm~約495nm)では励起されず発光しない為、励起光源として汎用的な青色LEDを光源として使用できない。そこで、青色光で励起可能な希土類錯体の開発が活発に行われている(例えば、非特許文献2及び3)。
一方、一般に希土類錯体は光照射条件下で分解することが知られ、希土類錯体の工業製品への応用に際してはその光安定性が課題となる。4-ヒドロキシ-1,5-ナフチリジンを配位子に持つ希土類錯体の耐光性が高いことが報告されているが(例えば、非特許文献4)、その希土類錯体の励起波長は紫外光に限定され青色光では励起することができない。
ソ連特許発明第1453860号明細書 特開2003-81986号公報 特開2005-15564号公報
CrystEngComm、第11巻、1197ページ(2009年) Coordination Chemistry Reviews、第293-294巻、19ページ(2015年) Angewandte Chemie International Edition、第43巻、5010ページ(2004年) Advanced Functional Materials、第26巻、2085ページ(2016年)
本発明の課題は青色光で励起可能かつ高い耐光性を有する希土類金属錯体、その中間体及びそれらの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の配位子を導入した希土類錯体が青色光で励起可能かつ高い耐光性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、
(イ)下記一般式(1c)で表される希土類錯体(以下、希土類錯体(1c)ともいう。)
Figure 2023050090000001
{CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子である。
Figure 2023050090000002
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群(以下、「T1群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T2群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023050090000003
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T3群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000004
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000005
(式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のCUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023050090000006
Figure 2023050090000007
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023050090000008
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T6群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000009
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000010
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)]
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。};
(ロ)下記一般式(4c)で表されるエノールと、Lで表される下記一般式(3a)で示されるリン配位子;下記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物と、を反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
Figure 2023050090000011
{CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子(以下、クマリナト配位子(1cu)ともいう。)である。
Figure 2023050090000012
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群(以下、「T1群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T2群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023050090000013
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T3群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000014
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000015
(式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のCUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023050090000016
Figure 2023050090000017
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023050090000018
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T6群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000019
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000020
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)]
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。};
(ハ)下記一般式(1caq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;下記一般式(3a)で示されるリン配位子;下記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
Figure 2023050090000021
{CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子(以下、クマリナト配位子(1cu)ともいう。)である。
Figure 2023050090000022
[式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群(以下、「T1群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T2群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Figure 2023050090000023
(式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T3群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000024
(式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000025
(式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のCUが同一又は相異なっていてもよい。
は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
Figure 2023050090000026
Figure 2023050090000027
[式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023050090000028
(式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(以下、「T6群」と称することもある。)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
Figure 2023050090000029
(式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000030
(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)]
は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
3+は3価の希土類金属イオンを表す。
式中、mは0、1、2又は3を表す。
式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。};
(二)前記(イ)に記載の希土類錯体(1c)を含む光学材料;
(ホ)樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料又は溶媒を含む前記(ニ)に記載の光学材料;
(へ)前記樹脂材料が、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;又はシリコーン樹脂;である前記(ホ)に記載の光学材料;
(ト)前記(ホ)に記載の溶媒が、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類である前記(ホ)に記載の光学材料;
(チ)(ホ)~(ト)のいずれか1項に記載の光学材料であって、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、発光材料、蛍光材料又は波長変換材料である光学材料。
本発明の希土類金属錯体は青色光で励起可能で高い耐光性を有する優れた波長変換材料となる。
実施例8で得た本発明の希土類錯体(1c-33)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例12で得た本発明の希土類錯体(1c-181)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例13で得た本発明の希土類錯体(1c-31)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例14で得た本発明の希土類錯体(1c-182)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例16で得た本発明の希土類錯体(1c-183)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例17で得た本発明の希土類錯体(1c-103)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例18で得た本発明の希土類錯体(1c-7)のUV-Vis・発光スペクトルである。 実施例27で得た本発明の希土類錯体(1c-194)のUV-Vis・発光スペクトルである。
以下に本発明を詳細に説明する。
一般式(1c)で表される本発明の希土類錯体における各置換基の定義についてそれぞれ説明する。
本明細書中では、水素原子は重水素原子、三重水素原子を含むものとする。
<CUについて>
一般式(1c)において、CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子(以下、キノリノナト配位子(1cu)ともいう。)である。
本発明の希土類錯体(1c)においては、クマリナト配位子(1cu)は1つ又は2つの酸素原子でM3+に配位している。さらに、クマリナト配位子(1cu)の互変異性体の構造によって、下記希土類錯体(1ci)~希土類錯体(1cvi)の配位構造が存在する。本発明の希土類錯体(1c)は、希土類錯体(1ci)~希土類錯体(1cvi)をすべて包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体を希土類錯体(1c)として表記する。
また、本発明の希土類錯体(1c)の配位構造としては、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、希土類錯体(1ci)又は希土類錯体(1cii)が好ましい。なお、希土類錯体(1ci)は、互変異性化を起こして希土類錯体(1cii)を形成しうるが、希土類錯体(1ci)は希土類錯体(1cii)を包含するものであり、本明細書において配位構造を記載するとき、便宜上、希土類錯体(1cii)も希土類錯体(1ci)として表記する。
Figure 2023050090000031
(式中、R、RC1、RC2、RC3、RC4、L、L、m、m、n及びXは、前記一般式(1c)のR、RC1、RC2、RC3、RC4、L、L、m、m、n及びXと同じ意味を表す。Mは3価の希土類イオンを表す。)
前記のM3+で表される3価の希土類金属イオンとしては、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの希土類金属イオンを挙げることができる。
次に、クマリナト配位子(1cu)におけるR、RC1、RC2、RC3及びRC4の定義についてそれぞれ説明する。
(Rについて)
で表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状ハロアルキル基のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、ペルフルオロプロパン-2-イル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブタン-2-イル基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、ペルフルオロペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロペンチルメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、2-クロロエチル基、3-ブロモプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。原料が容易に入手可能な点で、トリフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、又はペルフルオロプロピル基が好ましく、原料が安価な点で、トリフルオロメチル基が好ましい。
で表される炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、9-アントリル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、具体的には、フラニル基、チエニル基、ピロリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピラジニル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
で表される炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数2~13のアシル基、メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群(T1群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、ペルフルオロプロパン-2-イル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブタン-2-イル基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、ペルフルオロペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イル基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イル基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロシクロペンチルメチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、2,2-ジメチルプロピルオキシ基、3-シクロプロピルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、2-メチルブチルオキシ基、3-メチルブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、1-メチルブチルオキシ基、1,2-ジメチルブチルオキシ基、1-エチルプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチルオキシ基、ジフルオロメチルオキシ基、ペルフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2-ジフルオロエチルオキシ基、ペルフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルオキシ基、3,3,3-トリフルオロプロピルオキシ基、1,1-ジフルオロプロピルオキシ基、ペルフルオロプロパン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イルオキシ基、ペルフルオロブチルオキシ基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルオキシ基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチルオキシ基、4,4,4-トリフルオロブチルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナオロブチル-2-イルオキシ基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イルオキシ基、4,4,4-トリフルオロブタン-2-イルオキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチルオキシ基、3,3,4,4,5,5,5-ヘプタフルオロペンチルオキシ基、4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチルオキシ基、5,5,5-トリフルオロペンチルオキシ基、ペルフルオロペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,1,2,2,3,4,4,4-オクタフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ブタン-2-イルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-デカフルオロヘキサン-2-イルオキシ基、1,1,2,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,2,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,2,2,3,3,4,5,5,5-デカフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンチルオキシ基、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5-ドデカフルオロ-1-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5-デカフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(トリフルオロメチル)ペンタン-2-イルオキシ基、1,1,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,2-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,2,2,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-2,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、1,1,2,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-3,3-ビス(トリフルオロメチル)ブチルオキシ基、ペルフルオロシクロヘキシルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルメチルオキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数5~14のアリールオキシ基としては、具体的には、インデニルオキシ基、フェニルオキシ基、2-メチルフェニルオキシ基、3-メチルフェニルオキシ基、4-メチルフェニルオキシ基、2,3-ジメチルフェニルオキシ基、2,4-ジメチルフェニルオキシ基、2,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,6-ジメチルフェニルオキシ基、3,4-ジメチルフェニルオキシ基、3,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6-トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2-エチルフェニルオキシ基、3-エチルフェニルオキシ基、4-エチルフェニルオキシ基、2,3-ジエチルフェニルオキシ基、2,4-ジエチルフェニルオキシ基、2,5-ジエチルフェニルオキシ基、2,6-ジエチルフェニルオキシ基、3,4-ジエチルフェニルオキシ基、3,5-ジエチルフェニルオキシ基、2-プロピルフェニルオキシ基、3-プロピルフェニルオキシ基、4-プロピルフェニルオキシ基、2-イソプロピルフェニルオキシ基、3-イソプロピルフェニルオキシ基、4-イソプロピルフェニルオキシ基、2-シクロプロピルフェニルオキシ基、3-シクロプロピルフェニルオキシ基、4-シクロプロピルフェニルオキシ基、2-ブチルフェニルオキシ基、3-ブチルフェニルオキシ基、4-ブチルフェニルオキシ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-シクロブチルフェニルオキシ基、3-シクロブチルフェニルオキシ基、4-シクロブチルフェニルオキシ基、(ビフェニル-2-イル)オキシ基、(ビフェニル-3-イル)オキシ基、(ビフェニル-4-イル)オキシ基、(フェナントレン-9-イル)オキシ基、(アントラセン-9-イル)オキシ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数1~6のモノアルキルアミノ基としては、具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、2-メチルプロピルアミノ基、2,2-ジメチルプロピルアミノ基、3-シクロプロピルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、シクロブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、2-メチルペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数6~12のモノアリールアミノ基としては、具体的には、インデニルアミノ基、フェニルアミノ基、2-メチルフェニルアミノ基、3-メチルフェニルアミノ基、4-メチルフェニルアミノ基、2,3-ジメチルフェニルアミノ基、2,4-ジメチルフェニルアミノ基、2,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,6-ジメチルフェニルアミノ基、3,4-ジメチルフェニルアミノ基、3,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,3,4-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,6-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリメチルフェニルアミノ基、3,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2-エチルフェニルアミノ基、3-エチルフェニルアミノ基、4-エチルフェニルアミノ基、2,3-ジエチルフェニルアミノ基、2,4-ジエチルフェニルアミノ基、2,5-ジエチルフェニルアミノ基、2,6-ジエチルフェニルアミノ基、3,4-ジエチルフェニルアミノ基、3,5-ジエチルフェニルアミノ基、2-プロピルフェニルアミノ基、3-プロピルフェニルアミノ基、4-プロピルフェニルアミノ基、2-イソプロピルフェニルアミノ基、3-イソプロピルフェニルアミノ基、4-イソプロピルフェニルアミノ基、2-シクロプロピルフェニルアミノ基、3-シクロプロピルフェニルアミノ基、4-シクロプロピルフェニルアミノ基、2-ブチルフェニルアミノ基、3-ブチルフェニルアミノ基、4-ブチルフェニルアミノ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-シクロブチルフェニルアミノ基、3-シクロブチルフェニルアミノ基、4-シクロブチルフェニルアミノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基等が例示できる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基としては、具体的には、2-ピロリルアミノ基、2-チエニルアミノ基、3-チエニルアミノ基、2-フリルアミノ基、3-フリルアミノ基、2-(1-メチルインドリル)アミノ基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンゾチエニル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンゾフラニル基等が例示できる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数2~12のジアルキルアミノ基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ビス(2-メチルペンチル)アミノ基、ジ(1-メチルブチル)アミノ基、ビス(1,2-ジメチルブチル)アミノ基、ジ(1-エチルプロピル)アミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-オクチルアミノ基、N-メチル-N-ノニルアミノ基、N-デシル-N-メチルアミノ基、又は、N-メチル-N-ウンデシルアミノ基、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、2-モルホリニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数10~24のジアリールアミノ基としては、具体的には、ジインデニルアミノ基、N-インデニル-N-フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(2-メチルフェニル)アミノ基、ビス(3-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,5-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2-エチルフェニル)アミノ基、ビス(3-エチルフェニル)アミノ基、ビス(4-エチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ブチルフェニル)アミノ基、ビス[2-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[2-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(2-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロブチルフェニル)アミノ基、ジ(1-ナフチル)アミノ基、ジ(2-ナフチル)アミノ基、N-(2-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(4-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,4-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、カルバゾイル基、イミノスチルベニル基、9(10H)-アクリドニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b.f.]アゼピニル基、10,11-ジヒドロ-10-オキソ-5H-ジベンゾ[b.f.]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基としては、具体的には、ビス(2-ピロリル)アミノ基、ビス(1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(2-チエニル)アミノ基、ビス(3-チエニル)アミノ基、ビス(2-フリル)アミノ基、ビス(3-フリル)アミノ基、ビス(2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、5,10-ジヒドロジヒドロフェナジニル基、10-メチル-5,10-ジヒドロジヒドロフェナジニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、T1群に属する炭素数10~24のジアリールアミノ基は、フッ素原子又は炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよく、具体的には、ビス(2-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(4-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリフルオロフェニル)アミノ基、ビス[4-(1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(ペルフルオロフェニル)アミノ基、ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)アミノ基、ビス[3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、3-フルオロカルバゾイル基、3,6-ジフルオロカルバゾイル基、3-(トリフルオロメチル)カルバゾイル基、3,6-ビス(トリフルオロメチル)カルバゾイル基、2-(トリフルオロメチル)フェノチアジニル基、等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、T1群に属する炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基は、フッ素原子又は炭素数1~6のフルオロアルキル基で置換されていてもよく、具体的には、ビス(5-フルオロピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-フリル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインド-ル-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-3-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、2-フルオロフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノキサジニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属する炭素数2~13のアシル基としては、脂肪族アシル基又は芳香族アシル基のいずれでもよく、具体的には、アセチル基、エチルカルボニル基、1-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、1-ブチルカルボニル基、2-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、1-ペンチルカルボニル基、2-ペンチルカルボニル基、3-ペンチルカルボニル基、1-ヘキシルカルボニル基等の脂肪族アシル基、
フェニルカルボニル基(ベンゾイル基)、1-ナフチルカルボニル基、2-ナフチルカルボニル基、(ビフェニル-2-イル)カルボニル基、(ビフェニル-4-イル)カルボニル基、(4-メチルフェニル)カルボニル基、(2-メチルフェニル)カルボニル基等の芳香族アシル基を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
1群に属するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を例示することができる。
したがって、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、9-アントリル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、3-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、4-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、2-アセチルフェニル基、3-アセチルフェニル基、4-アセチルフェニル基、2-ピバロイルフェニル基、3-ピバロイルフェニル基、4-ピバロイルフェニル基、2-ベンゾイルフェニル基、3-ベンゾイルフェニル基、4-ベンゾイルフェニル基、2-ナフトイルフェニル基、3-ナフトイルフェニル基、4-ナフトイルフェニル基、4-メトキシ-1-ナフチル基、6-メトキシ-2-ナフチル基、4’-メトキシビフェニル-2-イル基、4’-メトキシビフェニル-3-イル基、4’-メトキシビフェニル-4-イル基、10-メトキシ-9-アントリル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3、4-ジフルオロフェニル基、4-(トリフルオロメチルオキシ)フェニル基、4-フェニルオキシフェニル基、4-(フェニルアミノ)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、4-ヒドロキシフェニル基、重水素化フェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニリル基、3-ビフェニリル基、4-ビフェニリル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、2-(ジフェニルアミノ)フェニル基、3-(ジフェニルアミノ)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基、重水素化フェニル基、ペルフルオロフェニル基、4-シアノフェニル基、4-ニトロフェニル基、4-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}フェニル基、4-{ビス[4-ビス(4-シアノフェニル)アミノ]フェニル基、4-{ビス[4-ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェニル基、又は4-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]フェニル基が好ましく、合成が容易な点でフェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(ジフェニルアミノ)フェニル基がさらに好ましい。
また、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、具体的には、2-フラニル基、3-フラニル基、2-チエニル基、3-チエニル基、1-ピロリル基、2-ピロリル基、3-ピロリル基、1-メチルピロール-2-イル基、1-メチルピロール-3-イル基、1-フェニルピロール-2-イル基、1-フェニルピロール-3-イル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンソフラニル基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンソチエニル基、1-インドリル基、2-インドリル基、3-インドリル基、1-メチルインドール-2-イル基、1-メチルインドール-3-イル基、1-フェニルインドール-2-イル基、1-フェニルインドール-3-イル基、9-メチルカルバゾール-2-イル基、9-メチルカルバゾール-3-イル基、9-エチルカルバゾール-2-イル基、9-エチルカルバゾール-3-イル基、9-フェニルカルバゾール-2-イル基、9-フェニルカルバゾール-3-イル基、ジベンゾフラン-2-イル基、ジベンゾフラン-3-イル基、ジベンゾフラン-4-イル基、ジベンゾチオフェン-2-イル基、ジベンゾチオフェン-3-イル基、ジベンゾチオフェン-4-イル基、5-(トリフルオロメチル)フラン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)フラン-3-イル基、5-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)-3-チエニル基、5-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ベンゾフラン-2-イル基、5-(トリフルオロメチル)ベンゾチオフェン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ベンゾチオフェン-2-イル基、9-メチル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-メチル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-メチル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-メチル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-フェニル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-フェニル-5-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、9-フェニル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-2-イル基、9-フェニル-6-(トリフルオロメチル)カルバゾール-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-2-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-3-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-4-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾフラン-4-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-2-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-2-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-3-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-3-イル基、6-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-4-イル基、7-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェン-4-イル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。合成が容易な点で、2-フラニル基、2-チエニル基、2-ベンゾフラニル基、2-ベンゾチエニル基、9-メチルカルバゾール-3-イル基、9-エチルカルバゾール-3-イル基、9-フェニルカルバゾール-3-イル基、ジベンゾフラン-2-イル基、ジベンゾフラン-3-イル基、ジベンゾフラン-4-イル基、ジベンゾチオフェン-2-イル基、ジベンゾチオフェン-3-イル基、ジベンゾチオフェン-4-イル基、5-(トリフルオロメチル)フラン-2-イル基、5-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-イル基が好ましく、原料が安価な点で、2-フラニル基、2-チエニル基、2-ベンゾフラニル基、2-ベンゾチエニル基が好ましい。
(RC1、RC2、RC3及びRC4について)
C1、RC2、RC3及びRC4で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
C1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数1~10のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-イル基、アダマンタン-2-イル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル基、アダマンタン-1-イル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
C1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数1~6のアルキルオキシ基で置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基としては、鎖状又は分岐状アルケニル基のいずれでもよく、具体的には、ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、2-メチルアリル基、1-メトキシビニル基、2-メトキシビニル基、1-エトキシビニル基、2-エトキシビニル基、1-イソプロピルオキシビニル基、2-イソプロピルオキシビニル基、1-(tert-ブチル)オキシビニル基、2-(tert-ブチル)オキシビニル基、1-ヘキシルオキシビニル基、2-ヘキシルオキシビニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
C1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、Rで表される炭素数1~6のハロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
C1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した置換基を例示することができる。
C1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した置換基を例示することができる。
C1、RC2、RC3及びRC4で表されるハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、(4-メチルフェニル)メチル基、(3-メチルフェニル)メチル基、(2-メチルフェニル)メチル基、(4-フルオロフェニル)メチル基、(3-フルオロフェニル)メチル基、(2-フルオロフェニル)メチル基、(4-ブロモフェニル)メチル基、(4-クロロフェニル)メチル基、(4-ヨードフェニル)メチル基、(4-トリフルオロメチルフェニル)メチル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基、1-ナフチルエチル基、2-ナフチルエチル基、(6-フルオロナフタレン-2-イル)メチル、(4-フルオロナフタレン-1-イル)メチル、(6-トリフルオロメチルナフタレン-2-イル)メチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RC1、RC2、RC3及びRC4で表される炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T2群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
2群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数1~6のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2、2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
2群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、T1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
2群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RC1、RC2、RC3及びRC4におけるT2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基を例示することができる。
また、RC1、RC2、RC3及びRC4におけるT2群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した置換基を例示することができる。
一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2、一般式(BO1)におけるRBO1、並びに一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BA1)におけるRBA1及びRBA2で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T3群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO1)におけるRBO1で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BS1)におけるRBS1で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
3群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、T1群に属する炭素数1~6のフルオロアルキル基として例示した置換基を例示することができる。
3群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、具体的には、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アセチルエチル基、3-アセチルプロピル基、2-ベンゾイルエチル基、3-ベンゾイルプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基を例示することができる。
さらに、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール、RBO1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール、及びRBS1におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b.f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ビス(2-メチルブチル)アミノ基、ビス(3-メチルブチル)アミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ビス(2-メチルペンチル)アミノ基、ジ(1-メチルブチル)アミノ基、ビス(1,2-ジメチルブチル)アミノ基、ジ(1-エチルプロピル)アミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-オクチルアミノ基、N-メチル-N-ノニルアミノ基、N-デシル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ウンデシルアミノ基、ビス(2-メトキシエチル)アミノ基、ビス(2-エトキシエチル)アミノ基、ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ基、ビス(3-クロロプロピル)アミノ基、ビス(3-ブロモプロピル)アミノ基、ビス(2-ブロモエチル)アミノ基、ビス(2-クロロエチル)アミノ基、ビス(2-シアノエチル)アミノ基、ビス(3-シアノプロピル)アミノ基等のジアルキル置換アミノ基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、2-メチルプロピルアミノ基、2,2-ジメチルプロピルアミノ基、3-シクロプロピルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、シクロブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、2-メチルペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、(2-メトキシエチル)アミノ基、(2-エトキシエチル)アミノ基、(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ基、3-クロロプロピルアミノ基、3-ブロモプロピルアミノ基、2-ブロモエチルアミノ基、2-クロロエチルアミノ基、2-シアノエチルアミノ基、3-シアノプロピルアミノ基等のモノアルキル置換アミノ基;
ジインデニルアミノ基、N-インデニル-N-フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(2-メチルフェニル)アミノ基、ビス(3-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5-トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,5-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5,6-テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2-エチルフェニル)アミノ基、ビス(3-エチルフェニル)アミノ基、ビス(4-エチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-プロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ブチルフェニル)アミノ基、ビス[2-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(1-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[2-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(2-メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(2-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(3-シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(4-シクロブチルフェニル)アミノ基、ジ(1-ナフチル)アミノ基、ジ(2-ナフチル)アミノ基、N-(2-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(4-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,5-ジメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,4-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,3,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(3,4,5-トリメチルフェニル)-N-フェニルアミノ基、N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ基、ビス(4-メトキシフェニル)アミノ基、ビス(2-メトキシフェニル)アミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、ビス[4-フルオロフェニル]アミノ基、ビス[3,5-ジフルオロフェニル]アミノ基、ビス(4-アセチルフェニル)アミノ基、(2-アセチルフェニル)(4-アセチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ピバロイルフェニル)アミノ基、ビス(2-アセチルフェニル)アミノ基、ビス(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基、(2-ベンゾイルフェニル)(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基、ビス(4-シアノフェニル)アミノ基等のジアリール置換アミノ基;
ビス(2-ピロリル)アミノ基、ビス(1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(2-チエニル)アミノ基、ビス(3-チエニル)アミノ基、ビス(2-フリル)アミノ基、ビス(3-フリル)アミノ基、ビス(2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-2-イル)アミノ基、ビス(3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-メチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-エチルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-1-フェニルピロール-2-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-チエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-フリル)アミノ基、ビス(5-トリフルオロメチル-2-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-フリル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾチエニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-2-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、ビス(1-メチルインド-ル-2-イル)アミノ基、ビス(1-メチルインドール-3-イル)アミノ基、ビス(5-フルオロ-3-ベンゾフラニル)アミノ基、2-フルオロフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノチアジニル基、2-トリフルオロメチルフェノキサジニル基等のジヘテロアリール置換アミノ基;
インデニルアミノ基、フェニルアミノ基、2-メチルフェニルアミノ基、3-メチルフェニルアミノ基、4-メチルフェニルアミノ基、2,3-ジメチルフェニルアミノ基、2,4-ジメチルフェニルアミノ基、2,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,6-ジメチルフェニルアミノ基、3,4-ジメチルフェニルアミノ基、3,5-ジメチルフェニルアミノ基、2,3,4-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,6-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,4,6-トリメチルフェニルアミノ基、3,4,5-トリメチルフェニルアミノ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルアミノ基、2-エチルフェニルアミノ基、3-エチルフェニルアミノ基、4-エチルフェニルアミノ基、2,3-ジエチルフェニルアミノ基、2,4-ジエチルフェニルアミノ基、2,5-ジエチルフェニルアミノ基、2,6-ジエチルフェニルアミノ基、3,4-ジエチルフェニルアミノ基、3,5-ジエチルフェニルアミノ基、2-プロピルフェニルアミノ基、3-プロピルフェニルアミノ基、4-プロピルフェニルアミノ基、2-イソプロピルフェニルアミノ基、3-イソプロピルフェニルアミノ基、4-イソプロピルフェニルアミノ基、2-シクロプロピルフェニルアミノ基、3-シクロプロピルフェニルアミノ基、4-シクロプロピルフェニルアミノ基、2-ブチルフェニルアミノ基、3-ブチルフェニルアミノ基、4-ブチルフェニルアミノ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルアミノ基、2-シクロブチルフェニルアミノ基、3-シクロブチルフェニルアミノ基、4-シクロブチルフェニルアミノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基、(4-メトキシフェニル)アミノ基、(2-メトキシフェニル)アミノ基、[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、(4-アセチルフェニル)アミノ基、(2-アセチルフェニル)アミノ基、(4-ピバロイルフェニル)アミノ基、(4-ベンゾイルフェニル)アミノ基等のモノアリール置換アミノ基;
2-ピロリルアミノ基、2-チエニルアミノ基、3-チエニルアミノ基、2-フリルアミノ基、3-フリルアミノ基、2-(1-メチルインドリル)アミノ基、2-ベンゾチエニル基、3-ベンゾチエニル基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンゾフラニル基等のモノヘテロアリール置換アミノ基;
アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b、f]アゼピニル基等の環状アミノ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。光機能材料として好適な光物性を有する点で、ジアリール置換アミノ基またはジヘテロアリール置換アミノ基が好ましく、合成が容易な点でジフェニルアミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、又はビス(4-シアノフェニル)アミノ基がさらに好ましい。
また、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、2,2-ジメチルプロピルオキシ基、3-シクロプロピルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、2-メチルブチルオキシ基、3-メチルブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、1-メチルブチルオキシ基、1,2-ジメチルブチルオキシ基、1-エチルプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の置換アルキルオキシ基;
インデニルオキシ基、フェニルオキシ基、2-メチルフェニルオキシ基、3-メチルフェニルオキシ基、4-メチルフェニルオキシ基、2,3-ジメチルフェニルオキシ基、2,4-ジメチルフェニルオキシ基、2,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,6-ジメチルフェニルオキシ基、3,4-ジメチルフェニルオキシ基、3,5-ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6-トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5-トリメチルフェニルオキシ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルオキシ基、2-エチルフェニルオキシ基、3-エチルフェニルオキシ基、4-エチルフェニルオキシ基、2,3-ジエチルフェニルオキシ基、2,4-ジエチルフェニルオキシ基、2,5-ジエチルフェニルオキシ基、2,6-ジエチルフェニルオキシ基、3,4-ジエチルフェニルオキシ基、3,5-ジエチルフェニルオキシ基、2-プロピルフェニルオキシ基、3-プロピルフェニルオキシ基、4-プロピルフェニルオキシ基、2-イソプロピルフェニルオキシ基、3-イソプロピルフェニルオキシ基、4-イソプロピルフェニルオキシ基、2-シクロプロピルフェニルオキシ基、3-シクロプロピルフェニルオキシ基、4-シクロプロピルフェニルオキシ基、2-ブチルフェニルオキシ基、3-ブチルフェニルオキシ基、4-ブチルフェニルオキシ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルオキシ基、2-シクロブチルフェニルオキシ基、3-シクロブチルフェニルオキシ基、4-シクロブチルフェニルオキシ基、(ビフェニル-2-イル)オキシ基、(ビフェニル-3-イル)オキシ基、(ビフェニル-4-イル)オキシ基、4-フルオロフェニルオキシ基、4-トリフルオロメチルフェニル基(フェナントレン-9-イル)オキシ基、(アントラセン-9-イル)オキシ基等の置換アリールオキシ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。合成が容易な点でメトキシ基、エトキシ基、又はフェノキシ基が好ましい。
また、一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1-(1-メチルエチル)チオ基、ブチルチオ基、2-メチルプロピルチオ基、2,2-ジメチルプロピルチオ基、3-シクロプロピルプロピルチオ基、シクロプロピルチオ基、2-メチルブチルチオ基、3-メチルブチルチオ基、1-(1,1-ジメチルエチル)チオ基、シクロブチルチオ基、ペンチルチオ基、2-メチルペンチルチオ基、1-メチルブチルチオ基、1,2-ジメチルブチルチオ基、1-エチルプロピルチオ基、シクロペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の置換アルキルチオ基;
フェニルチオ基、2-メチルフェニルチオ基、3-メチルフェニルチオ基、4-メチルフェニルチオ基、2,3-ジメチルフェニルチオ基、2,4-ジメチルフェニルチオ基、2,5-ジメチルフェニルチオ基、2,6-ジメチルフェニルチオ基、3,4-ジメチルフェニルチオ基、3,5-ジメチルフェニルチオ基、2,3,4-トリメチルフェニルチオ基、2,3,5-トリメチルフェニルチオ基、2,3,6-トリメチルフェニルチオ基、2,4,5-トリメチルフェニルチオ基、2,4,6-トリメチルフェニルチオ基、3,4,5-トリメチルフェニルチオ基、2,3,4,5-テトラメチルフェニルチオ基、2,3,4,6-テトラメチルフェニルチオ基、2,3,5,6-テトラメチルフェニルチオ基、2-エチルフェニルチオ基、3-エチルフェニルチオ基、4-エチルフェニルチオ基、2,3-ジエチルフェニルチオ基、2,4-ジエチルフェニルチオ基、2,5-ジエチルフェニルチオ基、2,6-ジエチルフェニルチオ基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニルチオ基、4-プロピルフェニルチオ基、2-イソプロピルフェニルチオ基、3-イソプロピルフェニルチオ基、4-イソプロピルフェニルチオ基、2-シクロプロピルフェニルチオ基、3-シクロプロピルフェニルチオ基、4-シクロプロピルフェニルチオ基、2-ブチルフェニルチオ基、3-ブチルフェニルチオ基、4-ブチルフェニルチオ基、2-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、3-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、4-(1-メチルプロピル)フェニルチオ基、2-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、3-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、4-(2-メチルプロピル)フェニルチオ基、2-シクロブチルフェニルチオ基、3-シクロブチルフェニルチオ基、4-シクロブチルフェニルチオ基、1-ナフチルチオ基、2-ナフチルチオ基、(ビフェニル―2-イル)チオ基、(ビフェニル―3-イル)チオ基、(ビフェニル―4-イル)チオ基、9-アントリルチオ基、2-フェナントレニルチオ基、3-フェナントレニルチオ基、9-フェナントレニルチオ基等の置換アリールチオ基;
等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよく、例えばクマリナト配位子(1cu)の構造として次の(1cu―2)~(1cu―10)で表される構造を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023050090000032
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。RC6は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキルオキシ基を表す。RC7は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。Xは、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基を表す。)
次に、RC6、RC7及びXの定義についてそれぞれ説明する。
(RC6及びRC7について)
C6で表される炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基を例示することができる。
C7で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
C7で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、1,1-ジフルオロプロピル基、1,1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、1,1,1,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-2-イル基、1,1,1-トリフルオロブタン-2-イル基、3,3,3-トリフルオロブタン-2-イル基、ペルフルオロシクロブチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
C6は合成が容易な点で、水素原子又はメトキシ基が好ましい。
C7は合成が容易な点で、水素原子が好ましい。
(Xについて)
Xが炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
Xが炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基のとき、該炭素数1~12の炭化水素基としては、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子における炭素数1~12の炭化水素基にて例示した基を例示することができる。
Xは、原料が容易入手可能な点で、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基又は炭素数1~8のアルキル基若しくは炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子が好ましく、合成が容易な点で、酸素原子、硫黄原子、ジメチルメチレン基又は炭素数1~8のアルキル基若しくはフェニル基で置換されている窒素原子がさらに好ましく、原料が安価な点で炭素数1~8のアルキル基若しくはフェニル基で置換されている窒素原子が殊更好ましい。
Xが炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基であるとき、該炭素数1~4のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基及びシクロブチル基を例示することができる。
Xが炭素数1~8のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であるとき、該炭素数1~8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
Xが炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子であるとき、該炭素数6~12のアリール基としては、具体的には、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3,4-トリメチルフェニル基、2,3,5-トリメチルフェニル基、2,3,6-トリメチルフェニル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、3,4,5-トリメチルフェニル基、2,3,4,5-テトラメチルフェニル基、2,3,4,6-テトラメチルフェニル基、2,3,5,6-テトラメチルフェニル基、2-エチルフェニル基、3-エチルフェニル基、4-エチルフェニル基、2,3-ジエチルフェニル基、2,4-ジエチルフェニル基、2,5-ジエチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、3,4-ジエチルフェニル基、3,5-ジエチルフェニル基、2-プロピルフェニル基、3-プロピルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、2-シクロプロピルフェニル基、3-シクロプロピルフェニル基、4-シクロプロピルフェニル基、2-ブチルフェニル基、3-ブチルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2-(1-メチルプロピル)フェニル基、3-(1-メチルプロピル)フェニル基、4-(1-メチルプロピル)フェニル基、2-(2-メチルプロピル)フェニル基、3-(2-メチルプロピル)フェニル基、4-(2-メチルプロピル)フェニル基、2-シクロブチルフェニル基、3-シクロブチルフェニル基、4-シクロブチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2-ビフェニル基、3-ビフェニル基、4-ビフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(トリフルオロメチル)フェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-(トリフルオロメチル)フェニル基、2-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、3-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、4-(ペルフルオロプロピル)フェニル基、2-アセチルフェニル基、3-アセチルフェニル基、4-アセチルフェニル基、2-ピバロイルフェニル基、3-ピバロイルフェニル基、4-ピバロイルフェニル基、2-ベンゾイルフェニル基、3-ベンゾイルフェニル基、4-ベンゾイルフェニル基、2-ナフトイルフェニル基、3-ナフトイルフェニル基、4-ナフトイルフェニル基、4-メトキシ-1-ナフチル基、6-メトキシ-2-ナフチル基、4’-メトキシビフェニル-2-イル基、4’-メトキシビフェニル-3-イル基、4’-メトキシビフェニル-4-イル基、10-メトキシ-9-アントリル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
<nについて>
nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のCUが同一又は相異なっていてもよい。光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、nは3が好ましい。また合成が容易な点で、CUが同一であることが好ましい。
<Lについて>
は、一般式(3a)若しくは一般式(3b)で表されるリン配位子又は非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。合成が容易な点で、Lは同一であることが好ましい。
本発明の希土類錯体(1c)においては、一般式(3a)又は一般式(3b)で表されるリン配位子であるとき、リン原子に結合している酸素原子の非共有電子対がM3+に配位している。
(Xについて)
一般式(3a)及び(3b)のXで表される炭素数1~10のアルキル基としては、RB1、RB2、RB3、RB4及びRB5で表される炭素数1~10のアルキル基として例示した基を例示することができる。原料を容易入手可能な点で、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、tert-ブチル基が好ましく、光機能材料として好適な光物性を有する点でシクロヘキシル基がさらに好ましい。
(Xについて)
また、Xは、一般式(3c)で表されるアリール基を表す場合、
一般式(3c)におけるXで表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のアルキルオキシ基としては、T1群に属する炭素数1~6のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数6~14のアリール基としては、Rにて例示した炭素数6~14のアリール基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基にて例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数5~14のアリールオキシ基としては、T1群に属する炭素数5~14のアリールオキシ基として例示した基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のハロアルキル基としては、Rにて例示した炭素数1~6のハロアルキル基を例示することができる。
一般式(3c)におけるXで表される炭素数1~6のハロアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のハロアルキルオキシ基のいずれでもよく、具体的には、トリフルオロメチルオキシ基、ジフルオロメチルオキシ基、ペルフルオロエチルオキシ基、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ基、1,1-ジフルオロエチルオキシ基、2,2-ジフルオロエチルオキシ基、ペルフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルオキシ基、3,3,3-トリフルオロプロピルオキシ基、1,1-ジフルオロプロピルオキシ基、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン-2-イルオキシ基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イルオキシ基、ペルフルオロペンチルオキシ基、ペルフルオロシクロペンチルオキシ基、ペルフルオロヘキシルオキシ基、ペルフルオロシクロヘキシルオキシ基、クロロメチルオキシ基、ブロモメチルオキシ基、ヨードメチルオキシ基、2-クロロエチルオキシ基、3-ブロモプロピルオキシ基、3-ヨードプロピルオキシ基等を例示することができる。
一般式(3c)におけるXが炭素数6~14のアリール基である場合、該炭素数6~14のアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群(T6群)から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、フェニル基、重水素化フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、重水素化ナフチル基、2-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-プロピルフェニル基、2,4,6-トリイソプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、1-メチルナフタレン-2-イル基、2-メチルナフタレン-1-イル基、4-メチルナフタレン-1-イル基、4-メチルナフタレン-2-イル基、2-トリフルオロメチルフェニル基、3-(トリフルオロメチル)フェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、1-(トリフルオロメチル)ナフタレン-2-イル基、2-(トリフルオロメチル)ナフタレン-1-イル基、4-(トリフルオロメチル)ナフタレン-2-イル基、4-(トリフルオロメチル)ナフタレン-1-イル基、4-メトキシフェニル基、4-(イソプロピルオキシ)フェニル基、1-メトキシナフタレン-2-イル基、2-メトキシナフタレン-1-イル基、4-メトキシナフタレン-2-イル基、4-トリフルオロメトキシフェニル基、1-(トリフルオロメチルオキシ)ナフタレン-2-イル基、2-(トリフルオロメチルオキシ)ナフタレン-1-イル基、2-フルオロフェニル基、3-フルオロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2,6-ジクロロフェニル基、2-ブロモフェニル基、3-ブロモフェニル基、4-ブロモフェニル基、1-ブロモナフタレン-2-イル基、2-ブロモナフタレン-1-イル基、4-ブロモナフタレン-2-イル基、6-ブロモナフタレン-2-イル基、2-シアノフェニル基、3-シアノフェニル基、4-シアノフェニル基、1-シアノナフタレン-2-イル基、2-シアノナフタレン-1-イル基、4-シアノナフタレン-2-イル基、6-シアノナフタレン-2-イル基、2-ニトロフェニル基、3-ニトロフェニル基、4-ニトロフェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、Xは、一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数1~6のアルキル基としては、T2群に属する炭素数1~6のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数6~14のアリール基としては、Rで表される炭素数6~14のアリール基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4並びに一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数4~12のヘテロアリール基としては、Rで表される炭素数4~12のヘテロアリール基として例示した基を例示することができる。
また、一般式(BA2)におけるRBA3及びRBA4で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO2)にRBO2で表される炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール基又は炭素数4~12のヘテロアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
したがって、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、RBA1及びRBA2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基で例示した置換基を例示することができる。
さらに、RBA3及びRBA4におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、並びにRBO2におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基としては、RにおけるT1群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数4~12のヘテロアリール基で例示した置換基を例示することができる。
また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b、f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
(Xについて)
一般式(3b)のXで表される炭素数1~10のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、メチルエチレン基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,2-ジイル基、ブタン-2,3-ジイル基、2-メチルプロパン-2,3-ジイル基、ペンタン-1,3-ジイル基、2-エチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルブタン-1,3-ジイル基、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジイル基、ヘキサン-1,3-ジイル基、2-プロピルプロパン-1,3-ジイル基、1-メチルペンタン-1,3-ジイル基、2-エチル-ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルペンタン-1,3-ジイル基、2-メチル-2-エチル-プロパン-1,3-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基、2-エチルブタン-1,4-ジイル基、ヘキサン-1,5-ジイル基、ヘプタン-1,5-ジイル基、ヘプタン-1,6-ジイル基、オクタン-1,7-ジイル基、ノナン-1,8-ジイル基、デカン-1,9-ジイル基、シクロペンタン-1,2-ジイル基、シクロヘキサン-1,2-ジイル基、シクロヘキサン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、1,2-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、1,3-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、1,4-シクロヘキシレンビス(メチレン)基、シクロヘプチタン-1,2-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数2~10のアルケニレン基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、具体的には、ビニレン基、1-メチルビニレン基、プロパ-1-エン-1,3-ジイル基、ブタ-1-エン-1,4-ジイル基、ブタ-2-エン-1,4-ジイル基、ペンタ-1-エン-1,5-ジイル基、ペンタ-2-エン-1,5-ジイル基、シクロペンタ-1-エン-1,2-ジイル基、シクロヘキサ-1-エン-1,2-ジイル基、シクロオクタ-1-エン-1,2-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数2~10のアルキニレン基としては、直鎖状又は分岐状のいずれでもよく、具体的には、エチニレン基、プロパ-1-イン-1,3-ジイル基、ブタ-1-イン-1,3-ジイル基、ブタ-1-イン-1,4-ジイル基、ブタ-1,3-ジイン-1,4-ジイル基、ペンタ-2-イン-1,5-ジイル基、ペンタ-2,4-ジイン-1,5-ジイル基、ヘキサ-2-イン-1,6-ジイル基、ヘキサ-1,3,5-トリイン-1,6-ジイル基、ヘプタ-3-イン-1,7-ジイル基、オクタ-4-イン-1,8-ジイル基、ノナン-4-イン-1,9-ジイル基、デカ-5-イン-1,10-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数5~24のアリーレン基としては、具体的には、1,2-フェニレン基、1,3-フェニレン基、1,4-フェニレン基、ナフタレン-1,2-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、ナフタレン-1,6-ジイル基、ナフタレン-1,8-ジイル基、フェナントレン-1,2-ジイル基、9,10-フェナントレン-1,2-ジイル基、ナフタセン-1,2-ジイル基、ナフタセン-2,3-ジイル基、ナフタセン-1,12-ジイル基、ナフタセン-5,6-ジイル基、ピレン-1,6-ジイル基、ピレン-1,8-ジイル基、ピレン-2,7-ジイル基、ビフェニル-2,2’-ジイル基、ビフェニル-4,4’-ジイルレン基、ビフェニル-2,3-ジイル基、ビフェニル-3,4-ジイル基、p-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、m-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、p-テルフェニル-3,3’’-ジイル基、o-テルフェニル-4,4’’-ジイル基、o-テルフェニル-3,3’’-ジイル基、クリセン-6,12-ジイル基、コロネン-1,8-ジイルトリフェニレン-2,7-ジイル基、ビナフチル-2,2’-ジイル基、ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基、キサンテン-4,5-ジイル基、9,9-ジメチルキサンテン-4,5-ジイル基等を挙げることができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
一般式(3b)のXで表される炭素数4~23のヘテロアリーレン基としては、具体的には、フラン-2,5-ジイル基、チオフェン-2,5-ジイル基、ベンゾ[b]チオフェン-2,3-ジイル基、ベンゾ[1,2-b:4,5-b]ジチオフェン-2,6-ジイル基、9-フェニルカルバゾール-2,7-ジイル基、9-フェニルカルバゾール-3,6-ジイル基、ジベンゾフラン-2,8-ジイル基、ジベンゾフラン-4,6-ジイル基、ジベンゾチオフェン-2,8-ジイル基、ジベンゾチオフェン-3,7-ジイル基、ジベンゾチオフェン-4,6-ジイル基、1,10-フェナントロリン-3,8-ジイル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(3a)又は一般式(3b)で表されるリン配位子としては、より具体的には、トリフェニルホスフィンオキシド、シクロヘキシルジフェニルホスフィンオキシド、トリ(p-トリル)ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシド-d15、トリブチルホスフィンオキシド、トリ(tert-ブチル)ホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリシクロヘキシルホスフィンオキシド、ジシクロヘキシルフェニルホスフィンオキシド、ジシクロヘキシル(o-トリル)ホスフィンオキシド、2-ビフェニリルジシクロヘキシルホスフィンオキシド、トリペンチルホスフィンオキシド、2-ビフェニリルジフェニルホスフィンオキシド、トリ(o-トリル)ホスフィンオキシド、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、1,2-ビス(ジフェニルホスフィニル)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィニル)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィニル)ブタン、1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィニル)エタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィニル)ベンゼン、1,8-ビス(ジフェニルホスフィニル)ナフタレン、6,6’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-2,2’-ビピリジン、ビス[2-[(オキソ)ジフェニルホスフィノ]フェニル]エーテル、1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイルビス(1,1-ジフェニルホスフィンオキシド)、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-1,1’-ビナフチル、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィニル)-1,1’-ビナフチル、4,5-ビス(ジフェニルホスフィニル)-9,9-ジメチルキサンテン、4,5-ビス[ジ(tert-ブチル)ホスフィニル]-9,9-ジメチルキサンテン等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、一般式(1c)のLは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子を表す。本発明の希土類錯体(1c)においては、該含窒素配位子が配位するとき、該窒素配位子中の窒素原子の非共有電子対がM3+に1つ以上配位している。該含窒素配位子として、具体的には、1,10-フェナントロリン、2-メチル-1,10-フェナントロリン、5-メチル-1,10-フェナントロリン、5,6-ジメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,4,7,9-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-クロロ-1,10-フェナントロリン、2-クロロ-1,10-フェナントロリン、2,9-ジクロロ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジクロロ-1,10-フェナントロリン、5-ブロモ-1,10-フェナントロリン、2-ブロモ-1,10-フェナントロリン、3-ブロモ-1,10-フェナントロリン、3,8-ジブロモ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジブロモ-1,10-フェナントロリン、3,5,6,8-テトラブロモ-1,10-フェナントロリン、5-ヒドロキシ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジヒドロキシ-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、5-アミノ-1,10-フェナントロリン、5,6-ジアミノ-1,10-フェナントロリン、5-ニトロ-1,10-フェナントロリン、1,10-フェナントロリン-5,6-ジオン、2,2’-ビピリジン、2,2’-ビピリジン-d、2,2’-ビピリジン-6-カルボニトリル、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビピリジン、2,2’-ビピリジル-1,1’-ジオキシド、2,2’-ビピリジン-5,5’-ジオール、6,6’-ジシアノ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(ジヒドロキシメチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジノニル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジ(tert-ブチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメトキシ-2,2’-ビピリジン、2,2’:6’,2’’-テルピリジン、6-ブロモ-2,2’-ビピリジン、4-ブロモ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフルオロ-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジフルオロ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ビス(トリフルオロメチル)-2,2’-ビピリジン、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-2,2’-ビピリジン、ジメチル-2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボキシレート、ジメチル-2,2’-ビピリジン-5,5’-ジカルボキシレートジエチル-2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボキシレート、ジエチル-2,2’-ビピリジン-5,5’-ジカルボキシレート、ジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジン、2,2’-ビキノリン、4,5-ジアザフルオレン-9-オン;N,N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1c)におけるLとしては、光機能材料として好適な光物性を持つ点で、一般式(3a)若しくは一般式(3b)で表されるリン配位子;メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリン;メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジン;又は;N,N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン;ジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジン;が好ましく、原料が容易に入手可能な点で合成が容易な点で、一般式(3a)及び一般式(3b)のXが、炭素数4~8のアルキル基又は一般式(3d)で表されるアリール基であり、Xが、炭素数1~4のアルキレン基;ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基;ナフタレン-1,8-ジイル基;ビフェニル-2,2’-ジイル基;ビナフチル-2,2’-ジイル基;ビピリジン-2,2’-ジイル基;メチル基で置換されていてもよいキサンテン-4,5-ジイル基;1,10-フェナントロリン;又は2,2’-ビピリジンであることがさらに好ましく、合成が容易な点で、一般式(3a)及び一般式(3b)のXが、炭素数4~8のアルキル基又は一般式(3d)で表されるアリール基であり、Xが、ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基;ナフタレン-1,8-ジイル基;ビフェニル-2,2’-ジイル基;ビナフチル-2,2’-ジイル基;が殊更好ましい。
前記のメチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリンとしては、具体的には、1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン等を例示することができる。
前記のメチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジンとしては、具体的には、2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’,5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン等を例示することができる。
前記の炭素数4~8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基等を例示することができる。原料を容易に入手可能な点で、ブチル基、tert-ブチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、合成が容易な点で、ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基がさらに好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,2-ジイル基、ブタン-2,3-ジイル基、2-メチルプロパン-2,3-ジイル基等を例示することができる。原料が容易に入手可能な点で、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基が好ましい。
また、一般式(3d)のXとしては、原料が容易に入手可能な点で、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、又は、炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基、であることが好ましく、合成が容易な点で、水素原子、又は、炭素数1~4のアルキル基がさらに好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
前記の炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基を例示することができる。
前記の炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、4-エチルフェニル基、4-プロピルフェニル基、4-ブチルフェニル基、2,4,6-トリイソプロピルフェニル基、1-メチルプロピルフェニル基、2-メチルプロピルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-エトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、2-(イソプロピルオキシ)フェニル基、4-(イソプロピルオキシ)フェニル基、2,4,6-(トリイソプロピルオキシ)フェニル基、1-メチルプロピルオキシフェニル基、2-メチルプロピルオキシフェニル基、4-(tert-ブチルオキシ)フェニル基、4-(シクロプロピルオキシ)フェニル基、4-(シクロブチルオキシ)フェニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
<Lについて>
一般式(1c)のLは、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。本発明の希土類錯体(1c)においては、該中性配位子が水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物又はアルコールのときは該中性配位子中の酸素原子上の非共有電子対がM3+で表される希土類金属イオンに配位し、該中性配位子がニトリル化合物のときはシアノ基の窒素原子上の非共有電子対が該希土類金属イオンに配位している。
がスルホキシド化合物であるとき、該スルホキシド化合物として、具体的には、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がスルホン化合物であるとき、該スルホン化合物として、具体的には、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホラン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がアミド化合物であるとき、該アミド化合物として、具体的には、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がニトリル化合物であるとき、該ニトリル化合物として、具体的には、アセトニトリル、重アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がエステル化合物であるとき、該エステル化合物として、具体的には、酢酸エチル、安息香酸エチル等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がカルボニル化合物であるとき、該カルボニル化合物として、具体的には、アセトン、重アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がエーテル化合物であるとき、該エーテル化合物として、具体的には、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン-d等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
がアルコールであるとき、該アルコールとして、具体的には、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、tert-ブタノール等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1c)におけるLとしては、原料容易に入手可能な点で、アセトン、重アセトン、アセトニトリル、重アセニトニトリル、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド、水又は重水が好ましく、合成が容易な点で、水が更に好ましい。
<m及びmについて>
は0、1又は2の整数であり、mは0~3の整数であり、0≦m+m≦3の関係を満たす。m及びmとしては、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、mが1又は2であり、mが0であることが好ましい。
<Xについて>
一般式(1c)のXはハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
で表されるハロゲン化物イオンとしては、具体的には、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを挙げることができる。
で表されるカルボン酸イオンとしては、具体的には、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、イソ酪酸イオン、吉草酸イオン、ピバル酸イオン又はステアリンイオン等の飽和脂肪族カルボン酸イオン;安息香酸イオン、p-トルイル酸イオン等の芳香族カルボン酸イオン;アクリル酸イオン、メタクリル酸イオン等の不飽和脂肪族カルボン酸イオン;又は;ニコチン酸イオン、イソニコチン酸イオン等のヘテロ芳香族カルボン酸イオン;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
で表されるスルホン酸イオンとしては、具体的には、メタンスルホン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン;又は;硫酸水素イオン等の無機硫酸イオン;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
で表される炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンとしては、具体的には、アセチルアセトナトイオン(acac)、ヘキサフルオロアセチルアセトナトイオン(hfa)、ジベンゾイルメタナトイオン(dbm)、テノイルトリフルオロアセトナトイオン(tta)、2-アセチル-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオナトイオン等を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
<M3+について>
一般式(1c)におけるM3+は3価の希土類金属イオンを表し、具体的には、スカンジウム(III)イオン、イットリウム(III)イオン、ランタン(III)イオン、セリウム(III)イオン、プラセオジム(III)イオン、ネオジム(III)イオン、プロメチウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン、ユウロピウム(III)イオン、ガドリニウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、ジスプロシウム(III)イオン、ホルミウム(III)イオン、エルビウム(III)イオン、ツリウム(III)イオン、イッテルビウム(III)イオン、ルテチウム(III)イオンを挙げることができる。
一般式(1c)におけるM3+としては、合成が容易な点で、ユウロピウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン又はガドリニウム(III)イオンが好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で、ユウロピウム(III)イオンがさらに好ましい。
本発明の希土類錯体(1c)の好ましい実施形態として、希土類錯体(1c)のキノリノナト配位子(1cu)が下記一般式(1cu-1)~(1cu-6)で示される希土類錯体、が挙げられる。
Figure 2023050090000033
[式中、R、RC6、RC7、RC8及びXは、前記と同じ定義である。RC5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
Figure 2023050090000034
(式中、RBA5及びRBA6は、各々独立に、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
Figure 2023050090000035
(式中、RBO3は、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)また、隣接するRC5同士が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]。
(RC5について)
C5で表されるハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した置換基を例示することができる。
C5で表される炭素数1~8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、3-シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-(1,1-ジメチルエチル)基、シクロブチル基、ペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、5-ジメチルシクロペンチル基、3-エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-エチルシクロヘキシル基、4-プロピルシクロヘキシル基、4,4-ジメチルシクロヘキシル基、2,6-ジメチルシクロヘキシル基、3,5-ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
C5で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、RC7で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基として例示した基を例示することができる。
C5で表される炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数6~14のアリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、トリイソプロピルフェニル基、tert-ブチルフェニル基、メチルナフチル基、ビフェニリル基、メチルビフェニリル基、フェナントレニル基、メチルフェナントレニル基、ジメチルフェナントレニル基、アントラセニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RC5は、各々独立に、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6又は一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基として例示した基を例示することができる。
一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6又は一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数6~12のアリール基としては、Xにおける炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子の炭素数6~12のアリール基として例示した基を例示することができる。
また、一般式(BA3)におけるRBA5及びRBA6で表される炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
また、一般式(BO3)におけるRBO3で表される炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基は、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
3群に属するハロゲン原子としては、T1群に属するハロゲン原子として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
3群に属する炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、一般式(3d)のXにおける炭素数1~4のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数1~4のフルオロアルキル基としては、RB6で表される炭素数1~4のフルオロアルキル基として例示した基を例示することができる。
3群に属する炭素数2~13のアシル基としては、T1群に属する炭素数2~13のアシル基として例示した置換基を例示することができる。
したがって、RBA5及びRBA6におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、並びにRBO3におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基としては、具体的には、2、2、2-トリフルオロエチル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
また、RBA5及びRBA6におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基、並びにRBO3におけるT3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数6~12のアリール基としては、Xにおける炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子の炭素数6~12のアリール基として例示した基を例示することができる。
また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよく、具体的には、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、アゼパニル基、モルホリノ基、4-メチルピペラジニル基、カルバゾイル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
したがって、一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
また、一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基としては、T3群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、具体的には、一般式(BO1)で示される置換されていてもよいアミノ基で例示した置換基を例示することができる。
C5は原料が容易入手可能な点で、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、又はフッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;炭素数2~5のアシル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基が好ましく、合成が容易な点で、水素原子、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、又はフッ素原子若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基がさらに好ましい。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、Xにおける炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基の炭素数1~4のアルキル基にて例示した基を例示できる。
前記の炭素数1~4のアルキルオキシ基としては、一般式(3d)のXにおける炭素数1~4のアルキルオキシ基として例示した基を例示することができる。
前記の炭素数2~8のジアルキルアミノ基としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2-メチルプロピル)アミノ基、ビス(2、2-ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3-シクロプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ビス(2-メチルブチル)アミノ基、ビス(3-メチルブチル)アミノ基、ジ(tert-ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、N-エチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-プロピル基、N-シクロプロピル-N-メチルアミノ基、N-ブチル-N-メチルアミノ基、N-シクロブチル-N-メチルアミノ基、N-メチル-N-ペンチル基、N-シクロペンチル-N-メチルアミノ基、N-ヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ基、N-シクロヘプチル-N-メチルアミノ基等を例示することができる。
前記の炭素数2~5のアシル基としては、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、具体的にはアセチル基、エチルカルボニル基、1-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
前記のジフェニルアミノ基は、フッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよく、具体的には、ジフェニルアミノ基、ビス(4-フルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ基、ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(ペルフルオロプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4-(ペルフルオロブチル)フェニル]アミノ基、ビス(4-シアノフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジシアノフェニル)アミノ基、等を例示することができる。本発明はこれら例示した置換基に限定されるものではない。
本発明の希土類錯体(1c)は、再沈殿、再結晶等による精製時の結晶溶媒を含んでいてもよい。
本発明の希土類錯体(1c)としては、具体的には次の式(1c-1)~(1c-225)、及び式(1caq-1)~(1caq-89)で表される希土類錯体を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中、Phはフェニル基、Acはアセチル基、Meはメチル基、Etはエチル基、iPrはイソプロピル基、tBuはtert-ブチル基を表す。
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上記式(1c-1)~(1c-225)及び式(1caq-1)~(1caq-89)のうち、原料が容易入手可能な点で、式(1c-1)~(1c-8)、(1c-10)~(1c-12)、(1c-16)~(1c-23)、(1c-25)~(1c-33)、(1c-35)~(1c-41)、(1c-47)~(1c-48)、(1c-50)~(1c-68)、(1c-70)~(1c-89)、(1c-91)~(1c-94)、(1c-96)~(1c-108)、(1c-111)~(1c-147)、(1c-149)~(1c-168)、(1c-172)~(1c-175)、(1c-178)~(1c-185)、(1c-190)~(1c-225)、(1caq-1)~(1caq-11)、(1caq-13)~(1caq-15)、(1caq-19)~(1caq-20)、(1caq-22)~(1caq-23)、(1caq-25)~(1caq-35)、(1caq-37)、(1caq-40)~(1caq-59)、(1caq-61)~(1caq-69)、(1caq-71)~(1caq-77)又は(1caq-82)~(1caq-89)で表される化合物が好ましく、合成が容易な点で式(1c-1)~(1c-3)、(1c-7)~(1c-8)、(1c-10)~(1c-12)、(1c-16)~(1c-23)、(1c-25)~(1c-33)、(1c-38)~(1c-41)、(1c-52)~(1c-68)、(1c-76)~(1c-85)、(1c-91)~(1c-92)、(1c-94)、(1c-97)、(1c-99)~(1c-100)、(1c-106)、(1c-112)、(1c-115)~(1c-122)、(1c-124)~(1c-147)、(1c-149)~(1c-168)、(1c-172)~(1c-175)、(1c-178)~(1c-185)、(1c-190)~(1c-218)、(1caq-1)~(1caq-6)、(1caq-10)~(1caq-11)、(1caq-13)~(1caq-15)、(1caq-19)~(1caq-20)、(1caq-22)~(1caq-23)、(1caq-25)~(1caq-33)、(1caq-35)、(1caq-37)、(1caq-41)、(1caq-44)~(1caq-49)、(1caq-51)~(1caq-62)、(1caq-64)~(1caq-66)、(1caq-72)~(1caq-77)又は(1caq-82)~(1caq-87)で表される化合物が更に好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で式(1c-7)~(1c-8)、(1c-11)、(1c-23)、(1c-31)~(1c-33)、(1c-103)、(1c-178)、(1c-183)又は(1c-194)が殊更好ましい。
より好ましい実施態様としては、一般式(1ci)で表される希土類錯体(以下、希土類錯体(1ci)ともいう。)が挙げられる。具体的には次の式(1ci-1)~(1ci-225)、及び式(1ciaq-1)~(1ciaq-89)で表される希土類錯体を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
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6/15 追加
Figure 2023050090000140
上記式(1ci-1)~(1ci-225)及び式(1ciaq-1)~(1ciaq-89)のうち、原料が容易入手可能な点で、式(1ci-1)~(1ci-8)、(1ci-10)~(1ci-12)、(1ci-16)~(1ci-23)、(1ci-25)~(1ci-33)、(1ci-35)~(1ci-41)、(1ci-47)~(1ci-48)、(1ci-50)~(1ci-68)、(1ci-70)~(1ci-89)、(1ci-91)~(1ci-94)、(1ci-96)~(1ci-108)、(1ci-111)~(1ci-147)、(1ci-149)~(1ci-168)、(1ci-172)~(1ci-175)、(1ci-178)~(1ci-185)、(1ci-190)~(1ci-225)、(1ciaq-1)~(1ciaq-11)、(1ciaq-13)~(1ciaq-15)、(1ciaq-19)~(1ciaq-20)、(1ciaq-22)~(1ciaq-23)、(1ciaq-25)~(1ciaq-35)、(1ciaq-37)、(1ciaq-40)~(1ciaq-59)、(1ciaq-61)~(1ciaq-69)、(1ciaq-71)~(1ciaq-77)又は(1ciaq-82)~(1ciaq-89)で表される化合物が好ましく、合成が容易な点で式(1ci-1)~(1ci-3)、(1ci-7)~(1ci-8)、(1ci-10)~(1ci-12)、(1ci-16)~(1ci-23)、(1ci-25)~(1ci-33)、(1ci-38)~(1ci-41)、(1ci-52)~(1ci-68)、(1ci-76)~(1ci-85)、(1ci-91)~(1ci-92)、(1ci-94)、(1ci-97)、(1ci-99)~(1ci-100)、(1ci-106)、(1ci-112)、(1ci-115)~(1ci-122)、(1ci-124)~(1ci-147)、(1ci-149)~(1ci-168)、(1ci-172)~(1ci-175)、(1ci-178)~(1ci-185)、(1ci-190)~(1ci-218)、(1ciaq-1)~(1ciaq-6)、(1ciaq-10)~(1ciaq-11)、(1ciaq-13)~(1ciaq-15)、(1ciaq-19)~(1ciaq-20)、(1ciaq-22)~(1ciaq-23)、(1ciaq-25)~(1ciaq-33)、(1ciaq-35)、(1ciaq-37)、(1ciaq-41)、(1ciaq-44)~(1ciaq-49)、(1ciaq-51)~(1ciaq-62)、(1ciaq-64)~(1ciaq-66)、(1ciaq-72)~(1ciaq-77)又は(1ciaq-82)~(1ciaq-87)で表される化合物が更に好ましく、光学機能材料として好適な光物性を持つ点で式(1ci-7)~(1ci-8)、(1ci-11)、(1ci-23)、(1ci-31)~(1ci-33)、(1ci-103)、(1ci-178)、(1ci-183)又は(1ci-194)が殊更好ましい。
(希土類錯体(1c)の製造方法)
次に、希土類錯体(1c)の製造方法(以下、本発明の製造方法と呼ぶ。)について説明する。
(製造方法1)
希土類錯体(1c)の製造方法として、下記一般式(4c)で表されるエノール(以下、エノール(4c)と呼ぶ。)と、Lで表される;前記一般式(3a)で示されるリン配位子;前記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物とを反応させることを特徴とする製造方法1(以下、方法1とも呼ぶ。)を挙げることができる。
Figure 2023050090000141
(式中、R、RC1、RC2、RC3、RC4、M3+、CU、L、L、X、n、m及びmは、一般式(1c)及び又は一般式(cu)におけるR、RC1、RC2、RC3、RC4、M3+、CU、L、L、X、n、m及びmと同じ意味を表す。)。
方法1において、R、RC1、RC2、RC3、RC4、M3+、CU、L、L、X、n、m及びmに示した定義及び具体例については、前記一般式(1c)、(1cu)におけるR、RC1、RC2、RC3、RC4、M3+、CU、L、L、X、n、m及びmと同じである。
が一般式(3a)及び一般式(3b)で表されるリン配位子(以下、リン配位子(3a)及びリン配位子(3b)と呼ぶ。)であるとき、リン配位子(3a)及びリン配位子(3b)は、Chemical Reviews、第60巻、243-260ページ、1960年に記載の方法などによって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1における、用いるリン配位子(3a)としては、具体的には、次の式(3a-1)~(3a-16)のいずれかを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中、Cyはシクロヘキシル基を表す。
Figure 2023050090000142
方法1における、用いるリン配位子(3b)としては、具体的には、次の式(3b-1)~(3b-13)のいずれかを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023050090000143
方法1における、用いるLで表される非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される中性配位子としては、具体的には、1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジフェニル-1,10-フェナントロリン、2,2’-ビピリジン、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン-d、6,6’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、5,5’-ジフェニル-2,2’-ビピリジン、4,4’、5,5’-テトラメチル-2,2’-ビピリジン、水、重水、アセトン、重アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、重メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリル、重アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン-d、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、重ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホランなどを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法1における、用いるLで表される非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される中性配位子としては、市販品を用いてもよい。
方法1に用いるエノール(4c)は、例えば、The Journal of Organic Chemistry、第75巻、2741-2744ページ、2010年;Journal of the American Chemical Society、第66巻、1220-1222ページ、1944年;Tetrahedron、第74巻、2762-2768ページ、2018年;The Journal of Organic Chemistry、第80巻、10643-10650ページ、2015年などに記載の方法によって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1に用いるエノール(4c)は、塩基を作用させると活性プロトンを喪失し、下記式(4ca)~式(4cc)に示す有機塩となる。この有機塩(4ca)~(4cc)をエノール(4c)として用いてもよく、その際の有機塩(4ca)~(4cc)のカウンターカチオンとして示されるM’は、具体的には、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオンなどのアルカリ金属イオン、トリエチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ジイソプロピルエチルアンモニウムなどの第3級アンモニウムイオン、ジエチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムなどの第2級アンモニウムイオン、ピリジニウム、2,6-ジメチルピリジニウムなどのピリジニウムイオン、イミダゾリウム、N-メチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウムイオン、アンモニウムイオンなどを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2023050090000144
(式中、R、RC1、RC2、RC3及びRC4は、一般式(cu)におけるR、RC1、RC2、RC3及びRC4と同じ意味を表す。M’は対カチオンを表す。)
方法1で用いられる希土類化合物は、例えばユウロピウム化合物としては、フッ化ユウロピウム(III)、塩化ユウロピウム(III)、臭化ユウロピウム(III)、ヨウ化ユウロピウム(III)等のハロゲン化物塩若しくはその水和物;シュウ酸ユウロピウム(III)、酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロ酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸ユウロピウム(III)等の有機酸塩若しくはそれらの水和物;トリス[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]ユウロピウム(III)、ユウロピウム(III)トリメトキシド、ユウロピウム(III)トリエトキシド、ユウロピウム(III)トリ(イソプロポキシド)等の金属アルコキシド;又はリン酸ユウロピウム(III)、硫酸ユウロピウム(III)、硝酸ユウロピウム(III)等の無機酸塩若しくはそれらの水和物;を挙げることができる。中でも反応収率が良い点で、塩化ユウロピウム(III)、硝酸ユウロピウム(III)等の無機酸塩若しくはそれらの水和物;又は;シュウ酸ユウロピウム(III)、酢酸ユウロピウム(III)、トリフルオロ酢酸ユウロピウム(III);トリフルオロメタンスルホン酸ユウロピウム(III)等の有機酸塩若しくはそれらの水和物;が好ましく、酢酸ユウロピウム(III);塩化ユウロピウム(III);又は;硝酸ユウロピウム(III)若しくはそれらの水和物;がさらに好ましい。
方法1で用いる希土類化合物は、市販品を用いることができる。
方法1においてL又は/且つLは、用いる希土類化合物の中に含まれていてもよく、具体的には、酢酸ユウロピウム(III)n水和物、硝酸ユウロピウム(III)五水和物、塩化ユウロピウム(III)六水和物などの無機塩水和物、塩化ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化ビス[トリ(o-トリル)ホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)、塩化トリス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、硝酸ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、酢酸ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)、塩化(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、塩化ビス(フェナントロリン)ユウロピウム(III)、塩化(ビピリジン)ユウロピウム(III)などの錯化合物などを挙げることできる。本発明はこれら例示した化合物に限定されるものではない。この中で原料を容易に入手可能な点で、酢酸ユウロピウム(III)n水和物、硝酸ユウロピウム(III)五水和物、塩化ユウロピウム(III)六水和物などの無機塩水和物が好ましい。該錯化合物は、RSC Advances、第6巻、90934-90943ページ、2016年に記載の方法などによって得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
方法1において、希土類錯体(1c)の収率が良い点で、溶媒中で実施することが好ましい。使用可能な溶媒の種類には、反応を阻害しない限り特に制限は無い。使用可能な溶媒の例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は;水;を挙げることができる。これら溶媒を単独、又は二種類以上を任意の比率で混合して用いることもできる。希土類錯体(1c)の反応収率が良い点で、溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、メチルシクロヘキサン、アセトン、メタノール、エタノール又は水が好ましい。
方法1における、希土類化合物及びエノール(4c)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して1.0~5.0モルのエノール(4c)を用いることが好ましく、更に好ましくは3.0~4.0モルのエノール(4c)を用いることが好ましい。
方法1における、Lがリン配位子(3a)の場合、希土類化合物及びリン配位子(3a)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~5.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~3.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましい。
方法1における、Lがリン配位子(3b)の場合、希土類化合物及びリン配位子(3b)のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~2.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましい。
方法1における、Lが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、希土類化合物及び該含窒素配位子のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~2.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましい。
方法1における希土類化合物及び又は中性配位子のモル比に関して説明する。希土類化合物1モルに対して0.5~10モルの該中性配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~8.0モルの該中性配位子を用いることが好ましい。
方法1におけるmが2であり、2つのLが異なるとき、希土類錯体(1c)を製造する際に2つのLを同時に加えてもよいし、別々に加えてもよい。
方法1において、反応を促進するために、塩基を加えて実施してもよい。該塩基として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、キノリンなどの有機アミン類;又は;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物塩若しくはアンモニア等の無機塩基;を例示することができる。該塩基の当量としてはエノール(4c)1モルに対して1.0~10モルの塩基を用いるのが望ましく、より望ましくは2.0~8.0モルの塩基を用いること、さらに望ましくは3.0~5.0モルの塩基を用いることである。
方法1において、反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が金属錯体を製造するときの一般的な条件を用いることができる。具体例としては、-80℃~120℃の反応温度において、1分間~120時間の反応時間を適宜選択することによって希土類錯体(1c)を収率よく製造することができる。
方法1で製造した希土類錯体(1c)は当業者が金属錯体を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することができる。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、遠心分離、デカンテーション、蒸留、昇華、結晶化、沈殿、カラムクロマトグラフィーなどを挙げることができる。
(製造方法2)
本発明の希土類錯体(1c)の製造方法として、下記一般式(1caq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;前記一般式(3a)で示されるリン配位子;前記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又はLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法2(以下、方法2とも呼ぶ。)も挙げることができる。
Figure 2023050090000145
(式中、M3+、CU、X、n、m及びmは、一般式(1c)におけるM3+、CU、X、n、m及びmと同じ意味を表す。式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。)
方法2において、M3+、cU、X、n、m及びmに示した定義及び具体例については、前記一般式(1c)におけるM3+、CU、X、n、m及びmと同じである。
方法2において、Qで表される中性分子としては、具体的には、水;重水;ピリジン;イミダゾール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;アンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどの硫黄化合物;を例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法2に用いるジケトナト錯体(1caq)は、例えば、実施例5に示す方法に従って入手することができる
方法2に用いるジケトナト錯体(1caq)の具体的な例としては、前記の式(1caq-1)~(1caq-75)のいずれかで表される構造などを例示することができる。本発明はこれらに限定されるものではない。
方法2におけるLが、リン配位子(3a)又はリン配位子(3b)であるとき、上記方法1の説明にて例示した方法によって入手することができる。また、市販品を用いることもできる。
方法2におけるLがリン配位子(3a)の場合、用いるリン配位子(3a)としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLがリン配位子(3b)の場合、用いるリン配位子(3b)としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、用いる該含窒素配位子としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2におけるLが中性配位子の場合、用いる中性配位子としては、上記方法1の説明にて例示したものと同様のものを例示することができる。
方法2において、希土類錯体(1c)の収率が良い点で、溶媒中で実施することが好ましい。使用可能な溶媒の種類には、反応を阻害しない限り特に制限は無い。使用可能な溶媒の例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は;水;を挙げることができる。これら溶媒を単独、又は2種類以上を任意の比率で混合して用いることができる。希土類錯体(1c)の収率が良い点で、溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、メチルシクロヘキサン、メタノール、エタノール又は水が好ましい。
方法2における、Lがリン配位子(3a)の場合、ジケトナト錯体(1caq)及びリン配位子(3a)のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1caq)1モルに対して0.5~5.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~3.0モルのリン配位子(3a)を用いることが好ましい。
方法2における、Lがリン配位子(3b)の場合、ジケトナト錯体(1caq)及びリン配位子(3b)のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1caq)1モルに対して0.5~2.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルのリン配位子(3b)を用いることが好ましい。
方法2における、Lが非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子の場合、ジケトナト錯体(1caq)及び該含窒素配位子のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1caq)1モルに対して0.5~2.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~1.5モルの該含窒素配位子を用いることが好ましい。
方法2における、mが2であり、2つのLが異なるとき、希土類錯体(1c)を製造する際に2つのLを同時に加えてもよいし、別々に加えてもよい。
方法2におけるジケトナト錯体(1caq)及び中性配位子のモル比に関して説明する。ジケトナト錯体(1caq)1モルに対して0.5~10モルの該中性配位子を用いることが好ましく、更に好ましくは1.0~8.0モルの該中性配位子を用いることが好ましい。
また、方法2において、反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が金属錯体を製造するときの一般的な条件を用いることができる。具体例としては、-80℃~120℃の反応温度において、1分間~120時間の反応時間を選択することによって希土類錯体(1c)を反応収率よく製造することができる。
方法2で製造した希土類錯体(1c)は、当業者が金属錯体を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することができる。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、遠心分離、デカンテーション、蒸留、昇華、結晶化、沈殿、カラムクロマトグラフィーなどを挙げることができる。
エノール(4c)は、異性化を起こしてエノール(4ci)、又はβ-ジケトン(4cii)を形成しうる。本発明はエノール(4c)、エノール(4ci)、及びβ-ジケトン(4cii)の全てを包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体をエノール(4c)として表記する。
Figure 2023050090000146
(式中、R、RC1、RC2、RC3及びRC4は、前記一般式(1cu)のR、RC1、RC2、RC3及びRC4と同じ意味を表す。)
ジケトナト錯体(1caq)は、クマリナト配位子(1cu)の互変異性体の構造によって、下記ジケトナト錯体(1caqi)~ジケトナト錯体(1caqvi)の配位構造が存在する。ジケトナト錯体(1caq)はジケトナト錯体(1cai)~ジケトナト錯体(1cvi)をすべて包含するものであるが、便宜上、本明細書においては、これらの異性体をジケトナト錯体(1caq)又はジケトナト錯体(1caqi)として表記する。
Figure 2023050090000147
(式中、R、RC1、RC2、RC3及びRC4、X、m、n、Q及びMは、前記一般式(1caq)又は(1cai)のR、RC1、RC2、RC3及びRC4、X、m、n、Q及びMと同じ意味を表す。)
本発明の希土類錯体(1c)は青色光で励起可能で高い耐光性を有する。そのため、希土類錯体(1c)を含む光学材料として有用であり、該光学材料としては、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、セキュリティインクなどの発光材料やそれらに用いられる波長変換材料が特に有用である。
また、本発明の希土類錯体(1c)は、樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料及び溶媒から選択される1つ以上を含む光学材料として用いることができ、分散性が高いことから、樹脂材料を含む光学材料とすることが特に好ましい。該樹脂材料として、例えばポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリsec-ブチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリtert-ブチルメタクリレート、含フッ素ポリメチルメタクリレート、含フッ素ポリエチルメタクリレート、含フッ素ポリプロピルメタクリレート、含フッ素ポリイソプロピルメタクリレート、含フッ素ポリブチルメタクリレート、含フッ素ポリsec-ブチルメタクリレート、含フッ素ポリイソブチルメタクリレート、含フッ素ポリtert-ブチルメタクリレート等のポリメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリsec-ブチルアクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリtert-ブチルアクリレート、含フッ素ポリメチルアクリレート、含フッ素ポリエチルアクリレート、含フッ素ポリプロピルアクリレート、含フッ素ポリイソプロピルアクリレート、含フッ素ポリブチルアクリレート、含フッ素ポリsec-ブチルアクリレート、含フッ素ポリイソブチルアクリレート、含フッ素ポリtert-ブチルアクリレート等のポリアクリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、含フッ素ポリエチレン、含フッ素ポリプロピレン、含フッ素ポリブテン等のポリオレフィン、ポリビニルエーテル、含フッ素ポリビニルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、又はそれらの共重合体;セルロース;ポリアセタール;ポリエステル;ポリカーボネイト;エポキシ樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリウレタン;ナフィオン;石油樹脂;ロジン;シリコーン樹脂などが例示される。
その中でも、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリsec-ブチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリtert-ブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリsec-ブチルアクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリtert-ブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;シリコーン樹脂等が好ましい。ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、又はそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;シリコーン樹脂;が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせたものであってもよい。
本発明の希土類錯体(1c)と樹脂材料を含む光学材料における該希土類錯体(1c)の含有割合は、好ましくは0.001~99重量%、更に好ましくは0.01~50重量%である。
無機ガラスとして、当業者が通常用いるものでよく、例えば、ソーダガラス、クリスタルガラス、硼珪酸ガラスなどが挙げられる。
有機低分子材料して、当業者が通常用いるものでよく、例えば、アミルトリエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラアミルアンモニウムクロリド等のイオン液体;又はペンタデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ノナデカン、イコサン、パラフィン等の炭化水素類などが挙げられる。
本発明の希土類錯体(1c)を含む光学材料を得る方法としては、希土類錯体(1c)を単独で用い光学材料とする方法、希土類錯体(1c)を、樹脂材料、無機ガラス、及び有機低分子材料から選択される1つ以上を含む光学材料に含有させ光学材料とする方法、上記樹脂材料を重合する際に相当するモノマーと希土類錯体(1c)を混合し該モノマーを重合することにより光学材料とする方法、該希土類錯体(1c)を溶媒に溶解、分散させ光学材料とする方法等が挙げられる。
本発明の希土類錯体(1c)を溶媒に溶解、分散させ光学材料とする場合、用いることが出来る溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル類;tert-ブチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;又は水;を挙げることができる。これら溶媒を単独又は2種類以上を任意の比率で混合して用いることができる。
その中でも、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類が好ましい。
以下、実施例、比較例及び評価実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
希土類錯体(1c)の同定には、以下の分析方法を用いた。
H-NMR、19F-NMR及び31P-NMR各スペクトル測定には、BRUKER社製 ULTRASHIELD PLUS AVANCE III(400MHz、376MHz及び162MHz)及びASCEND AVANCE III HD(400MHz、376MHz及び162MHz)を用いた。H-NMRは、重クロロホルム(CDCl)又は重アセトン(Acetone-d)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。19F-NMRは、重クロロホルム(CDCl)、重アセトン(Acetone-d)又は重ジメチルスルホキシド(DMSO-d)を測定溶媒として測定した。31P-NMRは、重クロロホルム(CDCl)又は重アセトン(Acetone-d)を用いて測定した。
質量分析の測定には、waters社製 waters2695-micromassZQ4000を用いて行った。
発光スペクトルの測定、耐光性試験での発光強度の測定には分光光度計(日本分光社製、FP-6500)を用いて測定した。
UV-Visスペクトルの測定には紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社製、V-670)を用いて測定した。
耐光性試験には450nmLED光源(朝日分光社製、CL-1503、CL-H1-450-9-1)を用いた。
また、試薬類は市販品を用いた。
(参考例1)
Figure 2023050090000148
4-ヒドロキシクマリン(4.05g,25.0mmol)及びイミダゾール(2.04g,30.0mmol)のクロロホルム(20.0mL)懸濁液に1-(トリフルオロアセチル)イミダゾール(5.00g,30.5mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液に水を加えて分液し、水層を1Mの塩酸にて酸性化(pH=3)して析出した固体を吸引ろ取し減圧乾燥することで、4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの白色固体を得た(収量5.20g,収率81%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.04(brs,1H),8.11(dd,J=8.1,1.6Hz,1H),7.80(ddd,J=8.5,7.3,1.6Hz,1H),7.41(ddd,J=8.1,7.3,1.0Hz,1H),7.36(dd,J=8.5,1.0Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.6(s,3F).
(参考例2)
Figure 2023050090000149
2-ナフトール(2.88g,20.0mmol)及びシアノ酢酸(1.70g,20.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(11.3mL,80.7mmol)を2時間かけて滴下し、更に22時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引ろ取して水洗し、メタノール洗浄して真空乾燥することにより1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オンを黄色固体として得た(収量2.72g,収率44%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):16.50(brs,1H),9.25(brd,J=8.8Hz,1H),8.23(d,J=8.8Hz,1H),7.95(brd,J=8.0Hz,1H),7.80(ddd,J=8.8,7.2,1.6Hz,1H),7.65(ddd,J=8.0,7.2,0.9Hz,1H),7.43(d,J=8.8Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.2(s,3F).
(参考例3)
Figure 2023050090000150
1-ナフトール(2.88g,20.0mmol)及びシアノ酢酸(1.70g,20.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(11.3mL,80.7mmol)を2時間かけて滴下し、更に8時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引濾取して水洗し、アセトニトリル洗浄して真空乾燥することにより4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オンを淡黄色固体として得た(収量1.98g,収率32%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.12(brs,1H),8.57(brd,J=8.2Hz,1H),7.95(d,J=8.8Hz,1H),7.92(brd,J=8.2Hz,1H),7.79(ddd,J=8.2,7.0,1.2Hz,1H),7.75(d,J=8.8Hz,1H),7.71(ddd,J=8.2,7.0,1.2Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.7(s,3F).
(参考例4)
Figure 2023050090000151
3-アミノフェノール(2.18g,20.0mmol)、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(116mg,400μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体(104mg,100μmol)及びナトリウム-tert-ブトキシド(7.69g,80.0mmol)の混合物にトルエン(60.0mL)を加えて80℃に昇温し、ブロモベンゼン(4.41mL,42.1mmol)を滴下して同温で4時間撹拌した。放冷後、反応液から不溶固体をろ過にて除去して残渣をヘキサンで洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。残渣に1Mの塩酸を加えて中和し、水層を除去した後に残留粘稠物を水洗した。この粘稠物を真空乾燥後、一晩静置して得られた固体をヘキサン中に懸濁させ、少量のメタノールを加えて超音波をかけて塊を粉砕した後に吸引ろ取して真空乾燥することにより3-(ジフェニルアミノ)フェノールの淡灰色固体を得た(収量5.21g,収率quant.)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.28-7.22(m,4H),7.12-7.06(m,5H),7.02(tt,J=7.4,1.1Hz,2H),6.63(ddd,J=8.0,2.2,0.8Hz,1H),6.52(dd,J=2.2,2.2Hz,1H),6.46(ddd,J=8.0,2.2,0.8Hz,1H),4.55(s,1H).
3-(ジフェニルアミノ)フェノール(2.61g,9.99mmol)及びシアノ酢酸(850mg,9.99mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(10.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.3mmol)を2時間かけて滴下し、更に8時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引濾取して水洗し、酢酸エチルに溶解して有機層を水洗した後に無水硫酸マグネシウムにて乾燥し減圧濃縮した。残渣をヘキサンに懸濁させ、少量のメタノールを加えて不溶固体を吸引ろ取し、メタノール次いでヘキサンにて洗浄して真空乾燥することにより7-(ジフェニルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンを黄橙色固体として得た(収量1.56g,収率37%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.05(brs,1H),7.78(d,J=9.0Hz,1H),7.44-7.39(m,4H),7.29(tt,J=7.5,1.2Hz,2H),7.24-7.21(m,4H),6.81(dd,J=9.0,2.3Hz,1H),6.60(d,J=2.3Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.3(s,3F).
(参考例5)
Figure 2023050090000152
3-アミノフェノール(4.36g,40.0mmol)、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(232mg,800μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体(208mg,201μmol)及びナトリウム-tert-ブトキシド(15.4g,160mmol)の混合物にトルエン(60.0mL)を加えて80℃に昇温し、4-ブロモフルオロベンゼン(9.17mL,80.1mmol)を滴下して同温で4時間撹拌した。放冷後、反応液から不溶固体をろ過にて除去して残渣をヘキサンで洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。残渣に1Mの塩酸を加えて中和し、水層を除去した後に残留粘稠物を水洗し、酢酸エチルを用いて容器を移し替えた後に真空乾燥することにより、3-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]フェノールを粗生成物として得た。この粗生成物は更なる精製を行わず、そのまま次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.08-7.01(m,5H),6.99-6.92(m,4H),6.52(m,1H),6.44-6.41(m,2H),4.96(brs,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-119.3(s,2F).
3-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]フェノールの粗生成物及びシアノ酢酸(3.40g,40.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(40.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(22.6mL,161mmol)を2時間かけて滴下し、更に12時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引ろ取してメタノール洗浄し、真空乾燥することにより7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンを黄橙色固体として得た(収量7.62g,2工程総収率41%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.06(s,1H),7.80(d,J=9.1Hz,1H),7.23-7.18(m,4H),7.16-7.10(m,4H),6.73(dd,J=9.1,2.3Hz,1H),6.53(d,J=2.3Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.4(s,3F),-113.6(s,2F).
(参考例6)
Figure 2023050090000153
3-アミノフェノール(2.18g,20.0mmol)、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(116mg,400μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体(104mg,100μmol)及びナトリウム-tert-ブトキシド(7.69g,80.0mmol)の混合物にトルエン(60.0mL)を加えて80℃に昇温し、1-ブロモ-3,5-ジフルオロベンゼン(4.81mL,37.4mmol)を滴下して4時間撹拌した。放冷後、反応液から不溶固体をろ過にて除去して残渣をヘキサンで洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。残渣に1Mの塩酸を加えて中和し、水層を除去した後に残留粘稠物を水洗した。この粘稠物を真空乾燥後、一晩静置して得られた固体をヘキサン中に懸濁させ、少量のメタノールを加えて超音波をかけて塊を粉砕した後に吸引濾取して真空乾燥することにより3-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェノールの淡灰色固体を得た(収量6.44g,収率97%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.21(dd,J=8.1,8.1Hz,1H),6.69(ddd,J=8.2,2.0,0.8Hz,1H),6.66(ddd,J=8.2,2.4,0.8Hz,1H),6.60-6.52(m,5H),6.49(tt,J=8.7,2.3Hz,2H),4.73(s,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-108.8(s、4F).
3-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]フェノール(3.33g,9.99mmol)及びシアノ酢酸(850mg,9.99mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(10.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.3mmol)を2時間かけて滴下し、更に8時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引ろ取して水洗し、残渣をヘキサンに懸濁させ、少量のメタノールを加えて不溶固体を吸引ろ取し、メタノール次いでヘキサンにて洗浄して真空乾燥することにより7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンを黄色固体として得た(収量1.72g,収率35%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.06(brs,1H),7.93(d,J=8.9Hz,1H),6.95(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),6.80(d,J=2.3Hz,1H),6.76(tt,J=8.6,2.2Hz,2H),6.73-6.67(m,4H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5(s,3F),-106.4(s,4F).
(参考例7)
Figure 2023050090000154
3-(ジメチルアミノ)フェノール(2.74g,20.0mmol)及びシアノ酢酸(1.70g,20.0mmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(8.40mL,60.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で二日間撹拌した。反応液に水(100.0mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、50%エタノール水溶液とジエチルエーテルで洗浄した後、クロロホルムに溶解し、析出した固体をろ過にて除いた。ろ液を減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの茶色固体を得た(収量468mg,収率7.8%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.08(brs,1H),7.85(d,J=9.2Hz,1H),6.66(dd,J=9.2,2.4Hz,1H),6.38(d,J=2.4Hz,1H),3.17(s,6H),19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.2(s,3F)。.
(参考例8)
Figure 2023050090000155
シアノ酢酸(1.70g,20.0mmol)及び3-(ジエチルアミノ)フェノール(3.30g,20.0mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(20.0mL)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(11.3mL,80.7mmol)を2時間かけて滴下し、更に4時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引ろ取し、40%アセトニトリル水溶液中に懸濁させ塊を粉砕し、吸引ろ取した。固体を40%アセトニトリル水溶液で洗浄後、真空乾燥することにより7-(ジエチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの黄橙色固体を得た(収量1.91g,収率29%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.07(brs,1H),7.82(d,J=9.3Hz,1H),6.63(dd,J=9.3,2.2Hz,1H),6.38(d,J=2.2Hz,1H),3.48(q,J=7.2Hz,4H),1.26(t,J=7.2Hz,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.2(s,3F).
(参考例9)
Figure 2023050090000156
m-アミノフェノール(109mg,999μmol)、ナトリウム-t-ブトキシド(384mg,4.00mmol)、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロほう酸塩(6.0mg,20.7μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(51.0mg,55.7μmol)、4-ブロモベンゾトリフルオリド(410μL,2.97mmol)をトルエン(3.30mL)に懸濁した後、マイクロウェーブ照射下にて180℃で25分撹拌した。反応混合物をろ過した後、ヘキサンで洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物に2M塩酸(10mL)を加え、クロロホルム(10mL×3)で抽出した。有機層を併せて硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、3-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}フェノールの白色固体を得た(収量186mg,収率47%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.50(d,J=8.5Hz,4H),7.20(dd,J=8.0,8.0Hz,1H),7.15(d,J=8.5Hz,4H),6.70(ddd,J=8.0,2.1,0.9Hz,1H),6.64(ddd,J=8.0,2.5,0.9Hz,1H),6.59(dd,J=2.5,2.1Hz,1H),4.68(s,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-62.0(s,6F).
3-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}フェノール(641mg,1.61mmol)とシアノ酢酸(158mg,1.86mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.30mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(1.10mL,7.86mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で19時間撹拌した。反応液を水に入れ、析出した固体を吸引ろ取し、水で洗浄した。得られた固体をアセトニトリルで洗浄することで、7-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの橙色固体を得た(収量227mg,収率25%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.07(brs,1H)7.90(brd,J=8.9Hz,1H),7.67(brd,J=8.5Hz,4H),7.29(brd,J=8.5Hz,4H),6.94(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),6.77(dd,J=2.3,2.3Hz,1H),19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-62.5(s,6F),-74.4(s,3F).
(参考例10)
Figure 2023050090000157
水素化ナトリウムの55wt%パラフィン液体分散物(2.74g,62.9mmol)を脱水ヘキサンにて洗浄した後、テトラヒドロフラン(41.0mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(4.23mL,54.6mmol)を加えた。反応液を0℃に冷やした後、9H-カルバゾール-4-オール(5.00g,27.3mmol)のテトラヒドロフラン(13.5mL)懸濁液を加え、ヨードメタン(1.87mL,30.0mmol)を加えた。室温で26時間撹拌した後、0℃にて水を加えた。混合溶液を濃縮しテトラヒドロフランを留去した後、1M塩酸(30.0mL)及び酢酸エチル(150mL)を加え、分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(50mL×2)、有機層を併せ、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/酢酸エチル)にて精製することで、9-メチル-9H-カルバゾール-4-オールの薄灰色の固体を得た(収量2.94g,収率55%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.28(dd,J=7.8,1.4Hz,1H),7.46(ddd,J=8.2,7.1,1.4Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,1.1Hz,1H),7.31(dd,J=8.2,7.8Hz,1H),7.25(ddd,J=7.8,7.1,1.1Hz,1H),7.00(d,J=8.2Hz,1H),6.59(d,J=7.8Hz,1H),5.28(s,1H),3.84(s,3H).
9-メチル-9H-カルバゾール-4-オール(1.50g,7.61mmol)及びシアノ酢酸(650mg,7.64mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(38.0mL)を加えた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(4.26mL,30.4mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて18時間撹拌後、冷水(500mL)に注いで、析出した固体をろ過し、水(100mL)で洗浄した。固体を加熱乾燥させた後、アセトニトリルを加え超音波を10分間照射した後ろ過し、アセトニトリルで洗浄して乾燥させた。得られた固体に再びアセトニトリルを加え超音波を10分間照射した後、固体をろ取し乾燥させることで、4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オンの橙黄色固体を得た(収量1.34g,収率49%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.29(s,1H),8.55(d,J=7.8Hz,1H),8.10(d,J=8.8Hz,1H),7.60(ddd,J=7.8,7.8,1.1Hz,1H),7.51(dd,J=7.8,1.1Hz,1H),7.45(ddd,J=7.8,7.8,1.1Hz,1H),7.38(d,J=8.8Hz,1H),3.97(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.4(s,3F).
(参考例11)
Figure 2023050090000158
9-フェニル-9H-カルバゾール-2-オール(2.81g,10.8mmol)及びシアノ酢酸(927mg,10.9mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(54.2mL)を加えた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(6.10mL,43.6mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて65時間撹拌後、冷水(500mL)に注いで析出した固体をろ取し、水で洗浄した。固体を加熱乾燥させた後、アセトニトリルを加え、超音波を10分間照射した後、固体をろ取し、アセトニトリルで洗浄して乾燥させた。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体にジエチルエーテルを加え、室温にて30分撹拌した後、固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し、加熱乾燥することで、6-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イルオキシ)-3H,6H-ピラノ[6,5-b]カルバゾール-3-オンの黄土色固体を得た(収量1.74g,収率38%)。H-NMR(400MHz,Acetone-d)δ(ppm):9.01(s,1H),8.46(brd,J=7.7Hz,1H),7.81-7.75(m,2H),7.75-7.69(m,2H),7.66(brd,J=7.4,7.4Hz,1H),7.56(ddd,J=8.3,7.4,1.2Hz,1H),7.44(ddd,J=7.7,7.4,0.9Hz,1H),7.40(brd,J=8.3Hz,1H),7.17(s,1H).19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-74.8(s,3F),-76.8(s,3F).
(参考例12)
Figure 2023050090000159
水素化ナトリウムのパラフィン液体分散物(2.75g,63.1mmol)を脱水ヘキサンにて洗浄した後、テトラヒドロフラン(54.6mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(4.23mL,54.6mmol)を加えた。0℃にて9H-カルバゾール-2-オール(5.00g,27.3mmol)を加え、ここに1-ヨードヘキサン(4.42mL,30.0mmol)を加えた。室温で23時間撹拌後、0℃にて1M塩酸(50.0mL)及び酢酸エチル(100mL)を加え分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(30mL×2)、有機層を併せ、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンにて再結晶することにより、9-ヘキシル-9H-カルバゾール-2-オールの薄茶色固体を得た(収量5.52g,収率76%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.98(brd,J=7.7Hz,1H),7.91(d,J=8.3Hz,1H),7.38(ddd,J=8.3,6.8,1.1Hz,1H),7.34(brd,J=7.7Hz,1H),7.19(ddd,J=7.7,6.8,1.4Hz,1H),6.83(d,J=2.2Hz,1H),6.72(dd,J=8.3,2.2Hz,1H),4.80(s,1H),4.20(t,J=7.3Hz,2H),1.84(tt,J=7.3,7.3Hz,2H),1.44-1.34(m,2H),1.34-1.24(m,4H),0.88(t,J=7.0Hz,3H).
9-ヘキシル-9H-カルバゾール-2-オール(2.50g,9.36mmol)及びシアノ酢酸(797mg,9.37mmol)に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(46.8mL)を加えた。水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(5.24mL,37.4mmol)を1時間かけて滴下した。室温にて43時間撹拌後、冷水(300mL)に注いで、水で洗い込んだ。3時間撹拌し、上澄みをデカントで除去した。得られた粘性固体にジエチルエーテルを加え、超音波を10分間照射した後、固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し加熱乾燥することで、6-ヘキシル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[5,6-b]カルバゾール-3-オンの橙黄色固体を得た(収量770mg,収率19%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.30(brs,1H),8.73(s,1H),8.13(brd,J=7.7Hz,1H),7.56(ddd,J=8.3,7.3,1.2Hz,1H),7.44(brd,J=8.3Hz,1H),7.37(brddd,J=7.7,7.3,0.8Hz,1H),7.17(s,1H),4.28(t,J=7.3Hz,2H),1.89(tt,J=7.3,7.3Hz,2H),1.45-1.35(m,2H),1.35-1.24(m,4H),0.87(t,J=7.1Hz,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.3(s,3F).
(参考例13)
Figure 2023050090000160
1,5-ジヒドロキシナフタレン(3.20g,20.0mmol)及び炭酸カリウム(1.38g,10.0mmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、アセトン(10.0mL)に溶解したヨードメタン(1.24mL,19.9mmol)を滴下した後、室温まで昇温しながら17時間攪拌した。反応懸濁液をろ過し、固体を酢酸エチルで洗浄後、母液を減圧濃縮した。得られた固体をクロロホルムに溶解し、不溶の固体をろ過にて除いた後、減圧濃縮した。得られた固体をメタノールに溶解し、不溶の固体を除き、母液を濃縮した後、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿し、析出した固体を除くことで、5-メトキシ-1-ナフトールの茶色固体を得た(収量580mg,収率33%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.84(brd,J=8.5Hz,1H),7.73(brd,J=8.5Hz,1H),7.40(dd,J=8.5,7.5Hz,1H),7.30(dd,J=8.5,7.5Hz,1H),6.86(brd,J=7.5Hz,1H),6.85(brd,J=7.5Hz,1H),5.13(s,1H),4.00(s,3H).
5-メトキシ-1-ナフトール(522mg,3.00mmol)及びシアノ酢酸(255mg,3.00mmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(6.00mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(1.68mL,12.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で40時間撹拌した。反応液に水(40mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、エタノールで洗浄することで、4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オンの茶色固体を得た(収量251mg,収率25%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.09(brs,1H),8.17(d,J=9.0Hz,1H),7.67(brd,J=8.1Hz,1H),7.91(brd,J=9.0Hz,1H),7.62(dd,J=8.1,8.1,1H),7.13(brd,J=8.1Hz,1H),4.05(s,3H),19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.7(s,3F).
(参考例14)
Figure 2023050090000161
水素化ナトリウム(1.18g,27.0mmol)を1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(20.0mL)に溶解し、0℃下、3-メトキシアニリン(1.12mL,10.0mmol)及び4-フルオロベンゾニトリル(3.15g,26.0mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した後、60℃まで昇温し、4時間撹拌した。反応混合物に水(250mL)、酢酸エチル(150mL)を加え分液後、水層を酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。有機層を併せ、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物にヘキサン(10mL)、メタノール(10mL)、酢酸エチル(10mL)を加え、析出した固体をろ取し、加熱乾燥することで、4,4’-[(3-メトキシフェニル)イミノ]ビスベンゾニトリルを淡黄色固体として得た(収量1.68g,収率52%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.53(brd,J=8.9Hz,4H),7.29(dd,J=8.1,8.1Hz,1H),7.11(brd,J=8.9Hz,4H),6.80(dd,J=8.1,2.2Hz,1H),6.70(dd,J=8.1,2.2Hz,1H),6.64(dd,J=2.2,2.2Hz,1H),3.77(s,3H).
4,4’-[(3-メトキシフェニル)イミノ]ビスベンゾニトリル(1.60g,4.92mmol)をジクロロメタン(29.4mL)に溶解し、-78℃下、三臭化ほう素(1.0mol/L,6.39mL,6.39mmol)を加え1時間撹拌した後、さらに三臭化ほう素(1.0mol/L,6.39mL,6.39mmol)を加え、室温まで昇温した後、22時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)とクロロホルム(150mL)を加え分液し、水層をクロロホルム(40mL)で2回抽出した。有機層を併せ、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルに乗せ、クロロホルム(100mL)、酢酸エチル(300mL)で洗浄し、減圧濃縮した後、アセトン/ヘキサンで再結晶することで、4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)イミノ]ビスベンゾニトリルを淡黄色固体として得た(収量1.10g,収率72%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.53(brd,J=8.9Hz,4H),7.24(dd,J=8.1Hz,1H),7.12(brd,J=8.9Hz,4H),6.72(dd,J=8.1,2.3Hz,1H),6.69(dd,J=8.1,2.3Hz,1H),6.61(dd,J=2.3,2.3Hz,1H),5.0(brs,1H).
4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)イミノ]ビスベンゾニトリル(313mg,1.01mmol)及びシアノ酢酸(85.6mg,1.01mmol)を無水酢酸(2.01mL)に溶解し、80℃下1時間撹拌した。反応液に水(20mL)、酢酸エチル(30mL)を加え分液後、酢酸エチル(10mL)で二回抽出した。有機層を併せ、飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、2-シアノ酢酸{3-{ビス(4-シアノフェニル)アミノ}フェニルの薄黄色固体を得た(収量221mg,収率58%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.57(brd,J=8.9Hz,4H),7.41(dd,J=8.1,8.1Hz,1H),7.13(d,J=8.9Hz,4H),7.06-7.00(m,2H),6.92(dd,J=2.2Hz,1H),3.68(s,2H).
2-シアノ酢酸{3-{ビス(4-シアノフェニル)アミノ}フェニル(110mg,290μmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(46.8mL)に溶解し、水浴中、トリフルオロ酢酸無水物(244μL,1.74mmol)を10分かけて滴下した。室温にて5時間撹拌後、水(50mL)に注いで、析出した固体をろ取し、水(20mL)で洗浄した。得られた粗生成物にジエチルエーテル(5mL)を加え、超音波を10分間照射した後、固体をろ取し、ジエチルエーテル(10mL)で洗浄し加熱乾燥することで、7-{ビス[4-シアノフェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの橙黄色固体を得た(収量82.1mg,収率59%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):14.97(brs,1H),7.97(d,J=8.8Hz,1H),7.69(brd,J=8.8Hz,4H),7.24(brd,J=8.8Hz,4H),6.98(dd,J=8.8,2.2Hz,1H),6.85(d,2.2Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5(s,3F).
(参考例15)
Figure 2023050090000162
シアノ酢酸(850mg,9.99mmol)にDMF(10mL)及び3-メトキシフェノール(1.08mL,10.0mmol)を加え、室温の水浴上でトリフルオロ酢酸無水物(5.64mL,40.2mmol)を2時間かけて滴下し、更に12時間撹拌した。反応液を水に加え、析出した固体を吸引ろ取して水洗し、エタノール洗浄して真空乾燥することにより4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンを淡黄色固体として得た(収量1.31g,収率46%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.1(brs,1H),7.99(d,J=8.9Hz,1H),6.93(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),6.77(d,J=2.3Hz,1H),3.95(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5.
(参考例16)
Figure 2023050090000163
4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオン(999mg,4.50mmol)にエタノール(20mL)と1M水酸化ナトリウム水溶液(4.5mL,4.5mmol)を加えた。この混合物に塩化ユウロピウム六水和物(550mg,1.50mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。この反応液に水(150mL)を加え、60℃でさらに30分間撹拌した。生じた固体をろ取し、水で洗浄することで、ジアクアトリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)の白色固体を得た(収量695mg,収率54%)。19F-NMR(376MHz,DMSO-d)δ(ppm):-78.4(brs).ESI-MS(m/z),MeOH:839.1[M+Na]
(参考例17)
Figure 2023050090000164
2,4,6-トリクロロトリアジン(18.4g,100mmol)とN,N-ジエチルアニリン(29.7g,199mmol)を混合し、70℃で18時間撹拌した。室温まで冷却した後、熱クロロホルム(200mL)を加え、ろ過し、ろ液を静置した。析出した固体をろ取し、クロロホルムで洗浄し、乾燥した。得られた粗生成物をアセトンにて再結晶することで、4-[4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリンの黄褐色結晶を得た(収量1.54g,収率5.2%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.31(brd,J=9.3Hz,2H),6.68(brd,J=9.3Hz,2H),3.47(q,J=7.1Hz,4H),1.24(t,J=7.1Hz,6H).
4-[4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン(650mg,2.19mmol)と3,5-ジメチルピラゾール(640mg,6.66mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.30mL,19.3mmol)を加え、80℃で12時間撹拌した。室温まで冷却した後、固体をろ取し、冷やしたアセトニトリルで洗浄し、乾燥することで、4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリンの淡黄色粉末を得た(収量638mg,収率70%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.40(brd,J=9.1Hz,2H),6.72(brd,J=9.1Hz,2H),6.08(brs,2H),3.47(q,J=7.1Hz,4H),2.85(brs,6H),2.35(s,6H),1.24(t,J=7.1Hz,6H).
(参考例18)
Figure 2023050090000165
4-ブロモジベンゾチオフェン(2.56g,9.72mmol)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(333mg,784μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(179mg,195μmol)、水酸化カリウム(1.20g,21.4mmol)を1,4-ジオキセン(22.0mL)及び水(11.0mL)に懸濁し、100℃にて18時間撹拌した。反応混合物に1Mの塩酸(22mL)を加え、クロロホルム(20mL)で三回抽出した。有機層を併せて硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた固体をヘキサンで洗浄後、メタノールを加え不溶の固体をろ過にて除き、ろ液を減圧濃縮することで、4-ヒドロキシジベンゾチオフェンの淡黄色個体を得た(1.44g,74%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):8.14(m,1H),7.89(m,1H),7.79(dd,7.8,0.8Hz,1H),7.50-7.44(m,2H),7.35(dd,7.8,7.8Hz,1H),6.89(dd,7.8,0.8Hz,1H),5.25(brs,1H).
4-ヒドロキシジベンゾチオフェン(401mg,2.00mmol)とシアノ酢酸(170mg,2.00mmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(2.00mL)に溶解し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(1.12mL,8.00mmol)を滴下し、室温で18時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、30%エタノール水で洗浄した後、少量のアセトンで洗浄することで、4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]-1-ベンゾピラン-2-オンの茶色固体を得た(収量39.4mg,収率5.4%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.23(brs,1H),8.28(d,J=7.6Hz,1H),8.13(brs,2H),8.00(d,J=7.6Hz,1H),7.65(ddd,7.1,7.1,1.1Hz,1H),7.59(ddd,7.1,7.1,1.1Hz,1H),19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5(s).
(参考例19)
Figure 2023050090000166
6-ブロモ-4-ヒドロキシクマリン(4.65g,19.3mmol)とイミダゾール(6.57g,96.5mmol)をクロロホルム(40.0mL)中に懸濁し、反応容器を水浴で冷却後、トリフルオロ酢酸無水物(5.60mL,40.0mmol)を滴下した後、室温で4時間撹拌した。反応混合物に2Mの塩酸(30mL)を加え、析出した固体を吸引ろ取し、水(100mL)で洗浄することで、6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの白色固体を得た(収量6.17g,収率95%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):7.90(d,J=2.5Hz,1H),7.66(dd,J=8.6,2.5Hz,1H),7.15(d,J=8.6Hz,1H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.4.
(参考例20)
Figure 2023050090000167
6-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(2.13g,6.34mmol)、9,9-ジメチルフルオレン-2-ボロン酸(2.26g,9.51mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(366mg,0.317mmol)、炭酸セシウム(3.10g,9.51mmol)をトルエン(30.0mL)に懸濁し、100℃で24時間撹拌した。反応混合物に1Mの塩酸(10mL)と水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で3回抽出した。有機層を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた固体をアセトンで洗浄することで、6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの黄色固体を得た(収量1.19g,収率42%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.15(brs,1H),8.32(d,2.3Hz,1H),8.08(dd,8.7,2.3Hz,1H),7.83(d,7.8Hz,1H),7.77(m,1H),7.64(d,1.6Hz,1H),7.59(dd,8.8,1.6Hz,1H),7.48(m,1H),7.46(d,8.7Hz,1H),7.41-7.34(m,2H),1.55(brs,6H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5(brs).
(参考例21)
Figure 2023050090000168
4-(ジフェニルアミノ)ベンズアルデヒド(25.0g,91.5mmol)をアセトン(640mL)及び水(160mL)に溶解し、60℃に加熱した。過マンガン酸カリウム(66.5g,421mmol)を徐々に加え、60℃で24時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、水(500mL)を加えろ過し、ろ液に2Mの塩酸(150mL)を加えた。析出した固体をろ取し、加熱乾燥することで、4-(ジフェニルアミノ)安息香酸の白色固体を得た(収量26.3g,収率quant.)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.90(d,J=8.6Hz,2H),7.32(dd,J=7.2,1.1Hz,4H),7.18-7.10(m,6H),6.99(d,J=8.6Hz,2H).
4-(ジフェニルアミノ)安息香酸(2.89g,10.0mmol)をジクロロメタン(50.0mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(1.29mL,15.0mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(10μL,130μmol)を加え、室温まで昇温しながら4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイルの白橙色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず引き続き次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.90(d,J=9.1Hz,2H),7.36(dd,J=7.2,0.9Hz,4H),7.23-7.16(m,6H),6.93(d,J=9.1Hz,2H).
4-ヒドロキシクマリン(1.47g,9.07mmol)と塩化4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル(3.07g,9.97mmol)をジクロロメタン(30.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.85mL,10.9mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(20.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(40.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40.0mL)、飽和食塩水(40.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(30.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(910μL,9.94mmol)とトリエチルアミン(1.40mL,10.0mmol)を加えた後、50℃で19時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(20.0mL)と1Mの塩酸(20.0mL)を加え、析出した固体をろ取し、水とメタノールで洗浄することで、3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オンの黄色固体を得た(収量2.77g,収率71%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):17.01(s,1H),8.09(dd,J=8.0,1.5Hz,1H),7.71-7.64(m,3H),7.37-7.30(m,6H),7.22-7.13(m,6H),6.95(d,J=9.0Hz,2H).
(参考例22)
Figure 2023050090000169
4-(ジフェニルアミノ)安息香酸(1.45g,5.00mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(675mg,5.53mmol)をN,N-ジエチルホルムアミド(25.0mL)に溶解した後、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.07g,5.56mmol)、2’-ヒドロキシアセトフェノン(1.21mL,10.0mmol)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液に2Mの塩酸(20.0mL)と水(70.0mL)を加え、析出した固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を熱エタノールで再結晶することで、2-アセチルフェニル-4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイルの黄色固体を得た(収量1.69g,収率78%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):17.01(s,1H),8.01(d,J=9.0Hz,2H),7.84(dd,J=7.5,1.7Hz,1H),8.56(ddd,8.1,7.5,1.7Hz,1H),7.37-7.31(m,5H),7.23-7.13(m,7H),7.03(d,J=9.0Hz,2H).
2-アセチルフェニル-4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル(1.92g,4.71mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)に溶解し、55wt%水素化ナトリウムの流動パラフィン分散物(514mg,11.8mmol)を加え、50℃で2時間撹拌した。反応液にクロロギ酸メチル(0.400mL,5.18mmol)を滴下し、50℃で5時間撹拌後、0℃まで冷却し、1Mの塩酸(20.0mL)を加えた。反応混合物に水(20.0mL)とメタノール(10.0mL)を加え、析出した固体をろ取し、アセトンで洗浄することで、3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オンの黄色固体を得た(収量556mg,収率27%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):17.01(s,1H),8.09(dd,J=8.0,1.5Hz,1H),7.71-7.64(m,3H),7.37-7.30(m,6H),7.22-7.13(m,6H),6.95(d,J=9.0Hz,2H).
(参考例23)
Figure 2023050090000170
セサモール(2.12g,15.4mmol)とシアノ酢酸(1.31g,15.4mmol)を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(29.0mL)に入れ、水浴下、トリフルオロ酢酸無水物(8.60mL,40.0mmol)を1時間かけて滴下した後、室温で14時間撹拌した。反応液を氷水(200g)に注ぎ入れ、室温にて2時間撹拌した。析出した固体を吸引ろ取し、減圧下60℃で3時間加熱乾燥した。得られた固体をアセトニトリル及びジエチルエーテルで洗浄し、減圧下60℃で30分間加熱乾燥した。得られた固体をエタノールで洗浄することで、8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オンの橙色固体を得た(収量1.51g,収率35%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.08(brs,1H),7.35(s,1H),6.79(s,1H),6.17(s,2H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.6(s).
(参考例24)
Figure 2023050090000171
4-ヒドロキシクマリン(57.3g,353mmol)とイミダゾール(120g,1.77mol)にテトラヒドロフラン(530mL)を加えた後、トリフルオロ酢酸無水物(99.0mL,707mmol)とテトラヒドロフラン(177mL)の混合液を、氷浴下1.5時間かけて滴下した。その後室温で4時間撹拌し、生じた白色固体を濾別し、溶媒を減圧留去した。酢酸エチル300mLを加えて撹拌し、生じた沈殿をろ取した。これにトルエン534mLと2Mの塩酸534mLを加えて撹拌した後、水層を除去した。これを水534mLで2回洗浄した後、溶媒を減圧留去することで4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの白色固体を得た(収量43.1g,収率47%)。
(参考例25)
Figure 2023050090000172
3-フェニルフェノール(1.92g,11.3mmol)とメルドラム酸(1.63g,11.3mmol)を混ぜ、90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、氷(100g)に注ぎ入れ、水(50mL)を加えた。室温で30分間撹拌した後、生じた沈殿をろ取し、減圧下60℃で乾燥することで、プロパンジオン酸(3-ビフェニリル)の橙色固体を得た(粗収量2.06g,粗収率77%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.59-7.55(m,2H),7.52-7.40(m,4H),7.40-7.33(m,2H),7.12(ddd,J=7.6、2.4,1,6Hz,1H),3.73(s,2H).
プロパンジオン酸(3-ビフェニリル)(2.05g,8.66mmol)とイートン試薬(11mL)を混ぜ、70℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、氷(20g)及び水(20mL)を入れ、室温で30分間撹拌した。生じた沈殿をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄後、減圧下60℃で乾燥することで、7-フェニル―4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オンの橙色固体を得た(収量951mg,収率35%)。H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ(ppm):12.59(brs,1H),7.93(d,J=8.6Hz,1H),7.85-7.81(m,2H),7.74-7.70(m,2H),7.58-7.52(m,2H),7.33(brt,J=7.3Hz,1H),5.64(s,1H).
7-フェニル―4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オン(474mg,1.99mmol)とイミダゾール(697mg,10.2mmol)にクロロホルム(20.0mL)を入れて、0℃に冷却した。ここにトリフルオロ酢酸無水物(420μL,3.00mmol)を滴下した後、室温に昇温しながら15時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却後、1Mの塩酸(30mL)を加え、析出した固体を吸引ろ過で除去した。ろ液に析出した固体をろ取し、減圧下60℃で乾燥させた。得られた固体にクロロホルムを入れ、不溶物をろ過にて除去し、ろ液を減圧濃縮することで、4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンの薄褐色固体を得た(収量126mg,収率19%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.06(brs,1H),8.15(d,J=8.4Hz,1H),7.69-7.65(m,2H),7.64(dd,J=8.4,1.7Hz,1H),7.56(brd,J=1.7Hz,1H),7.56-7.46(m,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5.
(参考例26)
Figure 2023050090000173
4-ヒドロキシクマリン(1.92g,10.0mmol)とイミダゾール(3.41g,50.0mol)にテトラヒドロフラン(20.0mL)を加えた後、トリフルオロ酢酸無水物(2.80mL,20.0mmol)を加えた。その後室温で4時間撹拌し、2Mの塩酸(20.0mL)を加えた後、酢酸エチル(20.0mL)で希釈し、水と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、エタノールで洗浄することで、4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オンを薄茶色固体として得た(収量2.21g,収率77%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):15.1(brs,1H),7.99(d,J=8.9Hz,1H),6.93(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),6.77(d,J=2.3Hz,1H),3.95(s,3H).19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-74.5.
(参考例27)
Figure 2023050090000174
4-ヒドロキシクマリン(704mg,4.34mmol)をジクロロメタン(13.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(750μL,4.41mmol)を入れ、塩化2-ベンゾチオフェンカルボン酸(866mg,4.41mmol)のジクロロメタン(15.0mL)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。さらに4-ヒドロキシクマリン(318mg,1.99mmol)を加え、35℃で90分撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をアセトニトリル(15.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(440μL,4.82mmol)とトリエチルアミン(1.80mL,13.2mmol)を加えた後、70℃で12時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(100mL)を加えて、2M塩酸(50mL)で3回洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮した。得られた粗生成物をメタノールで洗浄した後、アセトン加え、ろ過により不溶物を除去した。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルを加え、ろ過により不溶物を除去した。さらにアセトン/ヘキサンで再沈殿を行い、得られた固体をろ取し、減圧下加熱乾燥することで、4-ヒドロキシ-3-[ベンゾチオフェン-2-カルボニル]-2H-クロメン-2-オンの黄色固体を得た(収量93.1mg,収率7.2%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):16.88(brs,1H),8.68(s,1H),8.13(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),7.93(d,J=8.0Hz,1H),7.91(dd,J=8.0,0.7Hz,1H),7.74(ddd,J=8.7,7.4,1.6Hz,1H),7.49(ddd,J=8.3,7.2,1.2Hz,1H),7.44-7.34(m,3H).
(参考例28)
Figure 2023050090000175
2-ベンゾフランカルボン酸(2.05g,12.6mmol)をジクロロメタン(25.0mL)に溶解した。0℃で二塩化オキサリル(1.30mL,15.1mmol)と、N,N-ジメチルホルムアミド(10μL,130μmol)を加え、室温まで昇温しながら3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮することで、塩化ベンゾフラン-2-カルボニルの白色固体を得た。この粗生成物は、更なる精製を行わず次の反応に用いた。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):7.86(d,J=0.9Hz,1H),7.77(ddd,J=7.9,0.9,0.9Hz,1H),7.64-7.54(m,2H),7.38(ddd,J=8.0,6.9,1.3Hz,1H).
4-ヒドロキシクマリン(2.05g,12.6mmol)と塩化ベンゾフラン-2-カルボニル(2.28g,12.6mmol)をジクロロメタン(40.0mL)に溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.60mL,15.3mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(20.0mL)で希釈した後、1Mの塩酸(40.0mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40.0mL)、飽和食塩水(40.0mL)で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで、茶色固体を得た。得られた粗生成物をアセトニトリル(40.0mL)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(1.32mL,14.4mmol)とトリエチルアミン(1.95mL,14.0mmol)を加えた後、50℃で19時間撹拌した。反応混合物に1Mの塩酸(30.0mL)を加え、析出した固体をろ取し、水とアセトニトリルで洗浄することで、3-(ベンゾフラン-2-カルボニル)-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オンの黄色固体を得た(収量2.21g,収率57%)。H-NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):17.11(s,1H),8.38(d,J=1.0Hz,1H),8.13(ddd,J=7.9,1.6,0.4Hz,1H),7.79-7.75(m,1H),7.74(ddd,J=8.4,7.3,1.6Hz,1H),7.63(dd,J=8.4,1.0Hz,1H),7.52(ddd,J=8.4,7.3,1.3Hz,1H),7.41-7.31(m,3H).
(実施例1)
Figure 2023050090000176
酢酸ユウロピウムn水和物(1.12g,2.5水和物として2.99mmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(1.67g,6.00mmol)にメタノール(15.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例1で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(2.32g,8.99mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液を水中にあけ、析出した固体を吸引濾取後水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引濾取することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-1)の白色固体を得た(4.08g,92%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.1(brs).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1223.3[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例2)
Figure 2023050090000177
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として204μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,399μmol)にメタノール(4.00mL)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物に参考例2で得た1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オン(185mg,600μmol)を加えて室温で4時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取後、水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することで、トリス[1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-8)の黄土色固体を得た(収量183mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率56%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.4(s,0.5F),-73.4(s,7.3F),-74.0(s,1.2F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-80.7(brs,0.4P),-81.8(brs,1.6P).ESIMS(m/z),MeOH:1323.1[M-(1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オナト)]
(実施例3)
Figure 2023050090000178
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,399μmol)にアセトン(4.00mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例3で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オン(185mg,600μmol)を加えて室温で2時間撹拌した。不溶固体をろ過にて除去し、ろ液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取後、水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引濾取することによりトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-11)の淡黄色固体を得た(収量123mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率38%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3(s,9F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-83.8.ESIMS(m/z),MeOH:1323.1[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト)]
(実施例4)
Figure 2023050090000179
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,399μmol)にメチルシクロヘキサン(10.0mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例4で得た7-(ジフェニルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(255mg,599μmol)を加え、Dean-Stark装置を付して5時間還流した。放冷後、不溶固体を吸引ろ取後、メチルシクロヘキサン洗浄することにより、トリス[7-(ジフェニルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-23)の黄色固体を得た(収量197mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率50%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-81.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1557.5[M-(7-(ジフェニルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例5)
Figure 2023050090000180
炭酸水素ナトリウム(126mg,1.50mmol)及び酢酸ユウロピウムn水和物(187mg,2.5水和物として500μmol)にメタノール(20.0mL)及び水(10.0mL)を加えた。続いて、反応混合液に、参考例5で得た7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(692mg,1.50mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗することで、ジアクアトリス[7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-29)を得た(収量943mg,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
次に、ジアクアトリス[7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(157mg,100μmol)をメチルシクロヘキサン(20mL)に懸濁し、トリフェニルホスフィンオキシド(55.7mg,200μmol)を加え、Dean-Stark装置を付して1時間還流した。放冷後、不溶固体を吸引ろ取してメチルシクロヘキサン洗浄することにより、トリス{7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル-2H-クロメン-2-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-32)の黄色固体を得た(収量35.3mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率20%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3(s,9F),-115.9(s,6F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-82.3(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1628.3[M-(7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例6)
Figure 2023050090000181
実施例5で中間体として得たジアクアトリス[7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-29)(157mg,100μmol)をメチルシクロヘキサン(20.0mL)に懸濁し、ビス[2-[(オキソ)ジフェニルホスフィノ]フェニル]エーテル(57.1mg,100μmol)を加え、Dean-Stark装置を付して1時間還流した。放冷後、不溶固体を吸引ろ取し、再度メチルシクロヘキサン中で還流して放冷した。固体を吸引ろ取することにより{ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド}トリス[7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1c-178)の黄色固体を得た(収量139mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率79%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.4(s,9F),-116.2(s,6F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-101.6.ESIMS(m/z),MeOH:1643.2[M-(7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例7)
Figure 2023050090000182
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)及び1,10-フェナントロリン(36.0mg,200mmol)にメタノール(4.00mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例5で得た7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(277mg,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取し、メチルシクロヘキサン中で共沸脱水後、再度吸引ろ取することによりトリス[7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト](1,10-フェナントロリン)ユウロピウム(III)(1c-179)の橙色固体を得た(収量294mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率86%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.6(s,9F),-115.3(s,6F).ESIMS(m/z),MeCN:1253.1[M-(7-[ビス(4-フルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例8)
Figure 2023050090000183
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)及びトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,399μmol)にメチルシクロヘキサン(10.0mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例6で得た7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(299mg,601μmol)を加え、Dean-Stark装置を付して1時間還流した。放冷後、析出した固体を吸引ろ取後、メチルシクロヘキサン洗浄することにより、トリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-33)の黄色固体を得た(収量492mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率quant.)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.0(s,9F),-107.8(s,12F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-86.3.ESIMS(m/z),MeOH:1701.0[M-(7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例9)
Figure 2023050090000184
炭酸水素ナトリウム(126mg,1.50mmol)及び酢酸ユウロピウムn水和物(187mg,2.5水和物として500μmol)に水(10.0mL)及びクロロホルム(10mL)を加え、参考例6で得た7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(746mg,1.50mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物を吸引ろ過して得られた固体を水洗し、ジアクアトリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ユウロピウム(III)(1caq-30)を得た(収量1.22g,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ユウロピウム(III)(168mg,100μmol)をメチルシクロヘキサン(20.0mL)に懸濁し、トリフェニルホスフィンオキシド(55.7mg,200mmol)を加え、Dean-Stark装置を付して1時間還流した。放冷後、析出した固体を吸引ろ取してメチルシクロヘキサンから再結晶することによりトリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-33)の黄色固体を得た(収量103mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率68%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.0(s,9F),-107.8(s,12F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.4.ESIMS(m/z),MeOH:1701.5[M-(7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)],1423.3[M-(7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)-(トリフェニルホスフィンオキシド)]
(実施例10)
Figure 2023050090000185
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)及び1,10-フェナントロリン(36.0mg,200μmol)にメタノール(4.00mL)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に参考例6で得た7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(298mg,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。不溶固体を除去し、ろ液を水にあけ、析出した固体を吸引ろ取し、メチルシクロヘキサン中で共沸脱水後、再度吸引ろ取することにより、トリス{7-[ビス(3,5-ジフルオロフェニル)アミノ]-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}(1,10-フェナントロリン)ユウロピウム(III)(1c-180)の黄色固体を得た(収量267mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率73%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.7(s,9F),-107.6(s,12F).ESIMS(m/z),MeCN:1843.9[M+Na]
(実施例11)
Figure 2023050090000186
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として75.0mg,200μmol)と参考例7で得た7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(181mg,600μmol)にエタノール(7.50mL)及び水(2.50mL)を加え、1M水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-41)の茶色固体を得た(収量144mg,収率66%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(130mg,120μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(66.5mg,240μmol)にアセトン(12.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。析出した固体をろ取し、アセトンで洗浄することで、トリス[7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-112)の黄色固体を得た(収量101mg,収率52%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.2(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-57.8(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1354.2[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1308.2[M-(7-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例12)
Figure 2023050090000187
酢酸ユウロピウムn水和物(75.0mg,2.5水和物として200μmol)及びトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,399μmol)にメタノール(4.00mL)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物に参考例8で得た7-(ジエチルアミノ)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(198mg,600μmol)を加えて室温で4時間撹拌した。反応液を水に注ぎ入れ、析出した固体を吸引ろ取後、水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することにより、トリス[7-(ジエチルアミノ)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-181)の橙黄色固体を得た(収量202mg,酢酸ユウロピウム2.5水和物から収率60%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-75.7.ESIMS(m/z),MeOH:1365.4[M-(7-(ジエチルアミノ)-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例13)
Figure 2023050090000188
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として37.0mg,100μmol)と参考例9で得た7-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(168mg,300mmol)をエタノール(4.90mL)及び水(1.6mL)に懸濁した後、1M水酸化ナトリウム水溶液(300μL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、得られた固体を水で洗浄し、加熱乾燥することでジアクアトリス(7-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)ユウロピウム(III)(1caq-28)の黄色固体を得た(収量156mg,収率78%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1892.5[M+Na],1855.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス(7-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)ユウロピウム(III)(143mg,76.5μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(45.1mg,162μmol)をアセトン(7.50mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス(7-{ビス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-31)の黄色固体を得た(収量176mg,収率96%)。19F-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-62.3(s,18F),-73.1(s,9F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.2(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2410.6[M+Na]
(実施例14)
Figure 2023050090000189
酢酸ユウロピウム(III)n水和物(2.5水和物として116mg,309μmol)と参考例10で得た4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オン(332mg,919μmol)をエタノール(11.4mL)及び水(3.80mL)に懸濁した後、1M水酸化ナトリウム水溶液(910μL,910μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-74)の橙黄色固体を得た (収量363mg,収率93%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.9(brs,9F).ESIMS(m/z),MeOH:1255.0[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オナト]ユウロピウム(III)(202mg,159μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(90.3mg,0.324mmol)をアセトン(15.8mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧濃縮し橙黄色固体の粗生成物を得た(287mg)。得られた粗生成物の内137mgをアセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-182)の黄色固体を得た(収量114mg,収率40%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):72.0(brs,2.2F),-73.0(brs,6.8F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-86.7(brs,9F).ESIMS(m/z),MeCN:1810.6[M+Na],1533.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1428.0[M-(4-ヒドロキシ-7-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H,7H-ピラノ[5,6-c]カルバゾール-2-オナト)]
(実施例15)
Figure 2023050090000190
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として75.2mg,201μmol)と参考例11で得た6-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イルオキシ)-3H,6H-ピラノ[6,5-b]カルバゾール-3-オン(313mg,603μmol)をエタノール(7.50mL)及び水(2.50mL)に懸濁した後、1M水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[1-ヒドロキシ-6-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[6,5-b]カルバゾール-3-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-52)の黄色の固体を得た(収量296mg,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-72.1(brs,2.8F),-74.7(brs,0.1F),-74.7(s,0.1F),-75.0(s,0.2F),-75.3(brs,5.8F).ESIMS(m/z),MeOH:1440.5[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[1-ヒドロキシ-6-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[6,5-b]カルバゾール-3-オナト]ユウロピウム(III)(201mg,138μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(79.2mg,285μmol)をアセトン(13.8mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し暗緑色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物をアセトン/ヘキサンにて再沈殿することで、トリス[1-ヒドロキシ-6-フェニル-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[6,5-b]カルバゾール-3-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-125)の黄土色固体を得た(収量256mg,収率94%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d6)δ(ppm):-71.4(brs,1.6F),-71.9(brs,1.4F),-72.5(brs,6.0F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-91.3(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1997.6[M+Na],1717.7[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例16)
Figure 2023050090000191
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として124mg,331μmol)と6-ヘキシル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[5,6-b]カルバゾール-3-オン(432mg,1.00mmol)をエタノール(12.4mL)及び水(4.10mL)に懸濁した後、1M水酸化ナトリウム水溶液(994μL,994μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[6-ヘキシル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[5,6-b]カルバゾール-3-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-75)の黄色固体を得た(収量469mg,収率96)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-70.5(s,0.1F),-70.7(s,0.1F),-71.9(brs,7.1F),-73.0(brs,0.4F),-74.3(brs,1.3F)。ESIMS(m/z),MeOH:1465.8[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[6-ヘキシル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[5,6-b]カルバゾール-3-オナト]ユウロピウム(III)(256mg,173μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(99.7mg,358μmol)をアセトン(17.3mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し橙黄色固体の粗生成物を得た。得られた粗生成物にアセトン/ヘキサンを加え上澄みを除去し、加熱乾燥させることで、トリス[6-ヘキシル-1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H,6H-ピラノ[5,6-b]カルバゾール-3-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-183)の橙黄色アモルファスを得た(収量337mg,収率97%)。19F-NMR(376MHz,Acetone-d)δ(ppm):-71.2(brs,0.7F),-71.8(brs,0.9F),-72.5(brs,7.0F),-73.0(brs,0.2F),-73.3(brs,0.2F).31P-NMR(162MHz,Acetone-d)δ(ppm):-89.1(brs).ESIMS(m/z),MeCN:2022.5[M+Na],1742.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例17)
Figure 2023050090000192
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)と参考例13で得た4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オン(203mg,600μmol)にエタノール(7.50mL)及び水(2.50mL)を加え、1M水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-72)の茶色固体を得た(収量218mg収率91%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ユウロピウム(III)(180mg,150μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(83.5mg,300μmol)にアセトン(15.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え、析出した褐色固体をろ過にて除いた。ろ液を減圧濃縮した後、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-103)の黄色固体を得た(収量181mg,収率70%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-83.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1464.6[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1382.6[M-(4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト)]
(実施例18)
Figure 2023050090000193
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として18.9mg,50.4μmol)と参考例14で得た7-{ビス[4-シアノフェニル]アミノ}-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(168mg,300mmol)をエタノール(1.90mL)と水(631μL)に懸濁した後、1M水酸化ナトリウム水溶液(151μL,151μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、得られた固体を水で洗浄し、加熱乾燥することでジアクアトリス{7-[ビス(4-シアノフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ユウロピウム(III)(1caq-10)の黄色固体を得た(収量76.3mg,収率94%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1597.8[M-2HO+Na]
ジアクアトリス{7-[ビス(4-シアノフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ユウロピウム(III)(58.7mg,36.4μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(20.3mg,72.8μmol)をアセトン(3.60mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物にアセトン(1mL)、ヘキサン(10mL)を加え静置した後、上澄みを除いた。得られた固体にさらにアセトン(0.50mL)、ヘキサン(7.0mL)を加え、静置した後上澄みを除去し、加熱乾燥することで、トリス{7-[ビス(4-シアノフェニル)アミノ]-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト}ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-7)の黄色固体を得た(収量65.1mg,収率84%)。19F-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-71.6(s,1.8F),-72.1(s,1.3F),-3.0(s,5.9F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.2(brs).ESIMS(m/z),MeCN:2153.4[M+Na]
(実施例19)
Figure 2023050090000194
酢酸ユウロピウムn水和物(560mg,2.5水和物として1.50mmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(835mg,3.00mmol)にメタノール(7.5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例15で得た4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(1.30g,4.50mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液を水にあけ、析出した固体を吸引濾取後水洗した。この固体をメチルシクロヘキサンに懸濁し、共沸脱水した後に放冷し、固体を吸引ろ取することによりトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-64)の淡黄色固体を得た(収量1.95g,収率83%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3.31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-82.5.ESIMS(m/Z),MeOH:1593.1[M+Na]
(実施例20)
Figure 2023050090000195
塩化ガドリニウム(III)6水和物(40.5mg,109μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(60.8mg,218μmol)をアセトン(2.20mL)に加え、室温で1時間撹拌した。その後、参考例2で得た1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オン(101mg,327μmol)と14.8Mアンモニア水溶液(22.2μL,329μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1c-79)の薄黄色固体を得た。(収量105mg,収率59%)。ESIMS(m/z),MeOH:1379.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]、1327.9[M-(1-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-オナト)]
(実施例21)
Figure 2023050090000196
塩化ガドリニウム(III)6水和物(18.1mg,48.7μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(27.7mg,99.5μmol)をアセトン(1.00mL)に加え、室温で1時間撹拌した。その後、参考例3で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オン(45.4mg,147μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(10μL,148μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1c-76)の薄黄色固体を得た(収量21mg,収率25%)。ESIMS(m/z),MeOH:1380.0[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]、1327.7[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト)]
(実施例22)
Figure 2023050090000197
塩化ガドリニウム(III)6水和物(20.0mg,59.2μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(33.2mg,119μmol)をアセトン(1.00mL)に加え、室温で1時間撹拌した。その後、参考例13で得た4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オン(61.1mg,181μmol)と14.8Mアンモニア水溶液(12μL,179μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いで極少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ガドリニウム(III)(1c-94)の薄黄色固体を得た。(収量42.8mg,収率42%)。ESIMS(m/z),MeOH:1470.3[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]、1388.2[M-(4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン-2-オナト)]
(実施例23)
Figure 2023050090000198
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として19.9mg,53.3μmol)と参考例18で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]-1-ベンゾピラン-2-オン(58.2mg,160μmol)にエタノール(2.00mL)及び水(700μL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(160μL,160μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]-1-ベンゾピラン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-26)の茶色固体を得た(収量42.1mg収率62%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1265.1[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]-1-ベンゾピラン-2-オナト]ユウロピウム(III)(130mg,120μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(42.1mg,32.9μmol)にアセトン(3.3mL)を加え、室温で3時間撹拌した。析出した固体をろ取し、アセトンで洗浄することで、トリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-[1]ベンゾチエノ[3,2-h]-1-ベンゾピラン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-65)の黄色固体を得た(収量20.1mg,収率34%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.9(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-86.3(brs).ESIMS(m/z),MeCN:1543.6[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例24)
Figure 2023050090000199
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として112mg,300μmol)と参考例19で得た6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(303mg,900μmol)にエタノール(12.0mL)及び水(4.00mL)を加え、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(900μL,900μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-77)の黄色固体を得た(収量266mg,収率74%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。ESIMS(m/z),MeOH:1184.3[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(239mg,200μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(111mg,400μmol)にアセトン(20.0mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後減圧濃縮し、クロロホルム/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-185)の黄色固体を得た(収量312mg,収率91%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.7(brs).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-89.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1739.0[M+Na],1460.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1381.0[M-(6-ブロモ―4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例25)
Figure 2023050090000200
酢酸ユウロピウム(III)n水和物(90.0mg,2.5水和物として273μmmol)とトリ-o-トリルホスフィンオキシド(175.4mg,548μmol)をメタノール(1.3mL)に入れ、室温で1時間撹拌した。その後、参考例1で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(212.0mg,821.2μmol)と14.8Mのアンモニア水溶液(12μL,178μmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応混合物に水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過でろ取した固体を水、次いでごく少量のエタノールで洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-197)白色固体を得た。(収量44.5mg,収率47%)。ESIMS(m/z),MeOH:1267.1[M-(トリ-o-トリルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例26)
Figure 2023050090000201
酢酸テルビウム(III)4水和物(150.9mg,370μmmol)とトリシクロヘキシルホスフィンオキシド(220.1mg,743μmol)をメタノール(2.0mL)に入れ、室温で2時間撹拌した。その後、参考例1で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(286.3mg,1.11mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応後、反応液を減圧濃縮し、水を入れて沈殿物を生じさせ、吸引ろ過で水、次いでごく少量のエタノールで洗浄し、固体を回収した。洗浄した固体を加熱乾燥することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)テルビウム(III)(1c-193)の白色固体を得た。(収量446.9mg,収率79%)。ESIMS(m/z),MeOH:1249.3[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例27)
Figure 2023050090000202
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(111mg,592μmol)にメタノール(10.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例21で得た3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オン(260mg,601μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(40.0μL,592μmol)を滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、クロロホルムを加え溶解し、減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄することでトリス[3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-194)の黄色固体を得た(収量363mg,収率91%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-78.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2029.82[M+Na],1573.4[M-(3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例28)
Figure 2023050090000203
酢酸ユウロピウムn水和物(2.5水和物として187mg,500μmol)をメタノール(4.00mL)に溶解し、トルエン(10.0mL)に溶解したトリフェニルホスフィンオキシド(278mg,1.00mol)を加え、室温で1時間撹拌した。参考例22で得た3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オン(260mg,601μmol)と14.8Mのアンモニア水(40.0μL,592μmol)をトルエン(10.0mL)に懸濁し、反応混合物に滴下し、室温で三時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた固体を水とジエチルエーテルで洗浄することでトリス[3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-194)の黄色固体を得た(収量950mg,収率93%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-78.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:2029.82[M+Na],1573.4[M-(3-[4-(ジフェニルアミノ)ベンゾイル]-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例29)
Figure 2023050090000204
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として74.8mg,200μmol)と参考例20で得た6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(271mg,602μmol)にエタノール(7.50mL)及び水(2.50mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(600μL,600μmol)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-82)の濃橙色粉末固体を得た(収量292mg,収率95%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-82)(280mg,182μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(102mg,367μmol)をアセトン(20.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後に減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-190)の黄色固体を得た(収量168mg,収率45%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.2(s,0.8F),-72.4(s,7.2F),-73.0(s,1F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-87.7(brs,0.3P),-90.1(brs,1.7P).ESIMS(m/z),MeOH:2078.8[M+Na],1799.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1607.0[M-(6-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例30)
Figure 2023050090000205
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として506mg,1.35mmol)とトリシクロヘキシルホスフィンオキシド(912mg,3.08mmol)にエタノール(6.8mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例24で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(1.19g,4.62mmol)を加えて、室温で4時間撹拌した。反応液にエタノール(38.0mL)を加えた後、水(22.5mL)を加えて生じた沈殿をろ取することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-191)の白色固体を得た(収量1.34g,収率66%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-70.9(brs,1.0F),-71.3(brs,1.7F),-71.9(brs,6.3F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-69.7(brs,1.2P),-71.6(brs,0.8P).
(実施例31)
Figure 2023050090000206
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として148mg,396μmol)と参考例1で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(308mg,1.19mmol)にエタノール(14.9mL)及び水(4.95mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.19mL,1.19mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、水を加えてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を減圧下加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-1)の白色固体を得た(収量262mg,収率69%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDOD)δ(ppm):-74.7(brs).ESIMS(m/z),MeOH:946.9[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-1)(248mg,258μmol)、(2-ビフェニル)ジフェニルホスフィンオキシド(183mg,517μmol)にアセトン(25.8mL)を加え、室温で25時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体にクロロホルムを加え、セライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス[(2-ビフェニル)ジフェニルホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)(1c-192)の白色固体を得た(収量264mg,収率63%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.8(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-83.0(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1655.2[M+Na],1375.2[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)],1301.1[M-((2-ビフェニル)ジフェニルホスフィンオキシド)+Na],1021.1[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト-(2-ビフェニル)ジフェニルホスフィンオキシド)]
(実施例32)
Figure 2023050090000207
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として299mg,799μmol)と参考例23で得た8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オン(724mg,2.40mmol)にエタノール(30.0mL)及び水(10.0mL)を加えた後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(2.40mL,2.40mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧濃縮した後、反応混合物に水を加えてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を減圧下加熱乾燥することでジアクアトリス[8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-84)の薄黄色固体を得た(収量702mg,収率81%)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。19F-NMR(376MHz,CDOD)δ(ppm):-74.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1079.4[M-2HO+Na]
ジアクアトリス[8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-84)(301mg,276μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(155mg,555μmol)にアセトン(27.5mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体にクロロホルムを加え、セライトろ過した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をアセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オナト]ビス[ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-195)の白色固体を得た(収量356mg,収率80%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.3(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-84.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1310.1[M-(8-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエチル-1-オン-1-イル)-6H-1,3-ジオキソロ[4,5-g][1]ベンゾピラン-6-オナト)],1357.0[M-トリフェニルホスフィンオキシド+Na],1635.1[M+Na]
(実施例33)
Figure 2023050090000208
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として18.3g,48.9mmol)とトリシクロヘキシルホスフィンオキシド(33.0g,111mmol)にエタノール(245mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例24で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(43.1g,167mmol)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液にエタノール(1.39L)を加えた後、水(815mL)を加え、生じた沈殿をろ取し、60%エタノール水溶液で洗浄することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c―191)の白色固体を得た(収量57.3g,収率77%).
(実施例34)
Figure 2023050090000209
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として467mg,1.25mmol)とトリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド(922mg,2.50mmol)にエタノール(7.00mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例24で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(966mg,3.74mmol)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液にエタノール(20.0mL)を加えた後、水(10.0mL)を加え、生じた沈殿をろ取し、エタノールで洗浄することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス[トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド]ユウロピウム(III)(1c-213)の白色固体を得た(収量1.17g,収率56%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-71.3(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-124(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1685.0[M+Na],1403.0[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)],1314.9[M-(トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド)+Na]
(実施例35)
Figure 2023050090000210
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として749mg,2.00mmol)とトリ-n-オクチルホスフィンオキシド(1.55g,4.00mmol)にエタノール(10.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例24で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(1.58g,6.12mmol)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮することでトリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリ-n-オクチルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-203)の無色油状物を得た(収量3.39g,収率quant.)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.4(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-64.0(brs,1.6P),-66.5(brs,0.4P).ESIMS(m/z),MeOH:1720.6[M+Na],1437.6[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)],1333.4[M-(トリ-n-オクチルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例36)
Figure 2023050090000211
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として749mg,2.00mmol)とトリブチルホスフィンオキシド(873mg,4.00mmol)にエタノール(10.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例24で得た4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(1.58g,6.12mmol)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、10%エタノール水溶液を加え、1時間静置し、沈殿した固体をろ取することで、トリス[4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリブチルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-204)の白色固体を得た(収量2.28g,収率84%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.3(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-62.8(brs,1.6P),-65.2(brs,0.4P).ESIMS(m/z),MeOH:1384.2[M+Na],1165.1[M-(トリブチルホスフィンオキシド)+Na],1103.3[M-(4-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例37)
Figure 2023050090000212
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として44.5mg,119μmol)と参考例25で得た4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(120mg,359μmol)にエタノール(4.50mL)及び水(1.50mL)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノールを留去した後、反応混合物に水を入れてろ過し、ろ取した固体を水で洗浄した。洗浄した固体を加熱乾燥することでジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(1caq-86)の薄茶色粉末固体を得た(収量150mg,収率quant.)。得られた粗生成物は更なる精製をせず、そのまま次の反応に用いた。
ジアクアトリス[4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ユウロピウム(III)(150mg,126μmol)、トリフェニルホスフィンオキシド(70.3mg,253μmol)をアセトン(13.0mL)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過した後に減圧濃縮し、アセトン/ヘキサンで再沈殿することで、トリス[4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-196)の黄色固体を得た(収量134mg,収率62%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-73.0(s).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-85.1(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1730.8[M+Na],1451.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na],1375.1[M-(4-ヒドロキシ-7-フェニル-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト)]
(実施例38)
Figure 2023050090000213
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として112mg,300μmol)とトリシクロヘキシルホスフィンオキシド(178mg,600μmol)にエタノール(15.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例26で得た4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オン(261mg,906μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(60.0μL,888μmol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。沈殿した固体をろ取し、水とエタノールで洗浄することでトリス[4-ヒドロキシ-7-メトキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン-1-イル)-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-218)の白色固体を得た(収量263mg,収率55%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-72.0(s,7.3F),-72.2(s,1.7F).31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-62.6(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1630.6[M+Na],1333.2[M-(トリシクロヘキシルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例39)
Figure 2023050090000214
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として35.0mg,93.5μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(52.0mg,187μmol)にエタノール(5.00mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例27で得た4-ヒドロキシ-3-(ベンゾチオフェン-2-カルボニル)-2H-クロメン-2-オン(90.4mg,280μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(80.0μL,1.18mmol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、水とエタノールで洗浄後、クロロホルムに溶解し不溶物をセライトろ過で除去することでトリス[3-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-146)の薄茶色固体を得た(収量136mg,収率87%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-78.9(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1648.0[M+Na],1368.9[M-(トリフェニルホスフィンオキシド)+Na]
(実施例40)
Figure 2023050090000215
酢酸ユウロピウム(III)水和物(2.5水和物として112mg,300μmol)とトリフェニルホスフィンオキシド(167mg,600μmol)にエタノール(15.0mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に参考例28で得た3-(ベンゾフラン-2-カルボニル)-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オン(276mg,901μmol)を加えた。14.8Mのアンモニア水(60.0μL,888μmol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、60%エタノール水溶液で洗浄することでトリス[3-(ベンゾフラン-2-カルボニル)-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト]ビス(トリフェニルホスフィンオキシド)ユウロピウム(III)(1c-147)の黄色固体を得た(収量449mg,収率92%)。31P-NMR(162MHz,CDCl)δ(ppm):-77.5(brs).ESIMS(m/z),MeOH:1697.4[M+Na],1351.2[M-(3-(ベンゾフラン-2-カルボニル)-4-ヒドロキシ-2H-クロメン-2-オナト)]
(比較例1)
Figure 2023050090000216
非特許文献3に従い、合成した。参考例16で得たジアクアトリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)(667mg,800μmol)と参考例17で得た4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン(334mg,800μmol)にテトラヒドロフラン(160mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、減圧下室温で乾燥した。得られた粗生成物から再結晶を2回(ヘキサン/酢酸エチル及びヘキサン/クロロホルム)行うことでビス{4-[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N,N-ジエチルアニリン}トリス[4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-1,3-ブタンジオナト]ユウロピウム(III)の黄色粉末を得た(収量808mg,収率82%)。19F-NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):-81.1(brs).ESIMS(m/z):1008.9[M-(4,4,4-トリフルオロ-1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)]
評価実施例
実施例1~40で得た本発明の希土類錯体及び比較例1で得た希土類錯体の発光スペクトル測定、及び耐光性の評価用サンプルは、実施例1~40で得た希土類錯体及び比較例1で得た希土類錯体を1.0wt%含有したPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)膜を用いた。1.0wt%希土類錯体含有PMMA膜は希土類錯体4.5mg、PMMAペレット(クラレ社品、G-1000)445mgをクロロホルム2mLに溶解させ、得たPMMA溶液を白板ガラス上にバーコートし、風乾させることで用意した。実施例1~40で得た本発明の希土類錯体及び合成比較例1で得た希土類錯体のUV-Visスペクトル測定用サンプルは、実施例1~37で合成した希土類錯体及び合成比較例1で得た希土類錯体を分光分析用クロロホルムに0.01mmol/Lの濃度で溶解させ、1cm分光分析用石英セルに充填することで作製した。
実施例1~40で得た希土類錯体のUV-Visスペクトル、及び発光スペクトル(励起光350nm)の測定結果を図1~8に示す。
耐光性は以下に示す方法で評価した。実施例1~40、及び比較例1の耐光性評価は615nm付近の最大発光波長における発光強度を分光光度計で測定した。励起光波長350nmとした。次いで、室温において、450nmLED光源を用い、輝度1000Cd/mの青色光を6時間照射した。青色光照射後のサンプルの発光強度を分光光度計によって再度測定し、初期状態からの発光強度残存率を下記式より算出し耐光性を評価した。
発光強度残存率(%)(I/I)=(青色光照射後の最大発光波長における発光強度)/(青色光照射前の最大発光波長における発光強度)×100
実施例1~40で得た本発明の希土類錯体の青色光照射6時間後の発光強度残存率の結果を表1に示した。
Figure 2023050090000217
表1に示したように、本発明の希土類錯体(1c)は特定の配位子を導入することによって、高い耐光性を有することがわかった。
本発明の希土類錯体(1c)は青色光で励起可能で耐光性に優れる。そのため、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体及びセキュリティインクなどの発光材料やそれらに用いられる波長変換材料として有用である。

Claims (20)

  1. 一般式(1c)で表される希土類錯体。
    Figure 2023050090000218
    {CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子である。
    Figure 2023050090000219
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    Figure 2023050090000220
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000221
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000222
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のクマリナト配位子は同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023050090000223
    Figure 2023050090000224
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023050090000225
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000226
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000227
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~14のアリール(式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。}
  2. 一般式(1cu)で表されるキノリノナト配位子、且つ、nが3である請求項1に記載の希土類錯体。
  3. 3+が、ユウロピウム(III)イオン、テルビウム(III)イオン、サマリウム(III)イオン又はガドリニウム(III)イオンである請求項1に記載の希土類錯体。
  4. 一般式(1cu)で表されるキノリノナト配位子、且つ、Rがフッ素原子、ジフェニルアミノ基若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基からなる群から選択される置換基で1つ以上置換されていてもよいフェニル基、又は炭素数1~6のフルオロアルキル基であり、当該ジフェニルアミノ基は、フッ素原子、炭素数1~6のフルオロアルキル基又はシアノ基で置換されていてもよい、請求項1に記載の希土類錯体。
  5. 前記一般式(1cu)が、下記一般式(1cu-1)~(1cu-6)のいずれかで示されるクマリナト配位子である請求項1に記載の希土類錯体。
    Figure 2023050090000228
    (式中、Rは一般式(1cu)のRと同じ意味を表す。
    C5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、下記一般式(BA3)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO3)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023050090000229
    (式中、RBA5及びRBA6は、各々独立に、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA5とRBA6は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000230
    (式中、RBO3は、炭素数1~4のアルキル基又は炭素数6~12のアリール基を表し、当該アルキル基及び当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数1~4のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、隣接するRC5同士が結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。
    C6は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~4のアルキルオキシ基を表す。
    C7は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~4のフルオロアルキル基を表す。
    Xは、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~12の炭化水素基で置換されていてもよい窒素原子又は炭素数1~12の炭化水素基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基を表す。)
  6. C7が、水素原子である請求項5に記載の希土類錯体。
  7. C5が、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基又はフッ素原子;炭素数1~4のフルオロアルキル基;若しくは;シアノ基で1つ以上置換されていてもよいジフェニルアミノ基である請求項5に記載の希土類錯体。
  8. Xが、酸素原子、硫黄原子、炭素数1~4のアルキル基で1つ以上置換されていてもよいメチレン基又は炭素数1~10のアルキル基若しくは炭素数6~12のアリール基で置換されていてもよい窒素原子である請求項5に記載の希土類錯体。
  9. 一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子、mが、1又は2且つ、Lが、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいフェナントロリン、メチル基若しくはフェニル基で置換されていてもよいビピリジン、N,N-ジエチル-4-{[4,6-ビス(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]}アニリン又はジピリド[3,2-a:2’,3’-c]フェナジンである請求項1に記載の希土類錯体。
  10. 一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子、mが1、2又は3且つ、Lが水である請求項1に記載の希土類錯体。
  11. 前記一般式(3a)及び一般式(3b)におけるXが、炭素数4~8のアルキル基又は下記の一般式(3d)で表されるアリール基であり、Xが炭素数1~4のアルキレン基;ジフェニルエーテル-2,2’-ジイル基;ナフタレン-1,8-ジイル基;ビフェニル-2,2’-ジイル基;ビナフチル-2,2’-ジイル基;ビピリジン-2,2’-ジイル基;又はメチル基で置換されていてもよいキサンテンジイル基;である請求項1に記載の希土類錯体。
    Figure 2023050090000231
    (式中、Xは、水素原子;フッ素原子;炭素数1~4のアルキル基;炭素数1~4のアルキルオキシ基;ナフチル基;ピリジル基;炭素数1~4のフルオロアルキル基;又はフッ素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基若しくは炭素数1~4のフルオロアルキル基で置換されていてもよいフェニル基;を表す。)
  12. 前記一般式(3d)のXが、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルキルオキシ基、又は炭素数1~4のアルキル基若しくは炭素数1~4のアルキルオキシ基で置換されていてもよいフェニル基;である請求項11に記載の希土類錯体。
  13. 一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子、且つ、mが1又は2であり、mが0である請求項1に記載の希土類錯体。
  14. 下記一般式(4c)で表されるエノールと、Lで表される下記一般式(3a)で示されるリン配位子;下記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素化合物又は/且つLで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子と、希土類化合物と、を反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
    Figure 2023050090000232
    {CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子(以下、クマリナト配位子(1cu)ともいう。)である。
    Figure 2023050090000233
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    Figure 2023050090000234
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000235
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000236
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のクマリナト配位子が同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023050090000237
    Figure 2023050090000238
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023050090000239
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000240
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000241
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。}
  15. 下記一般式(1caq)で表されるジケトナト錯体と、Lで表される;下記一般式(3a)で示されるリン配位子;下記一般式(3b)で示されるリン配位子;若しくは非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は/且つで表される水;重水;スルホキシド化合物;スルホン化合物;アミド化合物;ニトリル化合物;エステル化合物;カルボニル化合物;エーテル化合物及びアルコール;からなる群から選択される中性配位子とを反応させることを特徴とする希土類錯体(1c)の製造方法。
    Figure 2023050090000242
    {CUは一般式(1cu)で表されるクマリナト配位子(以下、クマリナト配位子(1cu)ともいう。)である。
    Figure 2023050090000243
    [式中、Rは、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表す。当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、炭素数1~6のフルオロアルキル基;炭素数1~6のアルキルオキシ基;炭素数1~6のフルオロアルキルオキシ基;炭素数5~14のアリールオキシ基;炭素数1~6のモノアルキルアミノ基;炭素数6~12のモノアリールアミノ基;炭素数4~12のモノヘテロアリールアミノ基;炭素数2~12のジアルキルアミノ基;シアノ基、ハロゲン原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数10~24のジアリールアミノ基;フッ素原子若しくは炭素数1~6のフルオロアルキル基で1つ以上置換されていてもよい炭素数8~24のジヘテロアリールアミノ基;炭素数3~20のヘテロアリール基;炭素数2~13のアシル基;メチレンジオキシ基;エチレンジオキシ基;ハロゲン原子;水酸基;ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    C1、RC2、RC3及びRC4は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基で1つ以上置換されていてもよい炭素数2~4のアルケニル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい炭素数7~14のアラルキル基、下記一般式(BA1)で示される置換されていてもよいアミノ基、下記一般式(BO1)で示される置換されていてもよいオキシ基又は下記一般式(BS1)で示される置換されていてもよいチオ基を表し、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    Figure 2023050090000244
    (式中、RBA1及びRBA2は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA1とRBA2は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000245
    (式中、RBO1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000246
    (式中、RBS1は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    また、RC1、RC2、RC3及びRC4のうち、隣接する二つの置換基は結合するベンゼン環と一体となって5員、6員又は7員環を形成していてもよい。]
    nは1、2又は3を表す。nが2又は3のとき、複数のCUが同一又は相異なっていてもよい。
    は0、1又は2を表し、mは0~3を表し、0≦m+m≦3の関係を満たす。
    は、非共有電子対をもつ窒素原子を2個以上有する含窒素配位子又は下記一般式(3a)若しくは下記一般式(3b)で示されるリン配位子を表す。mが2のとき、Lは同一又は相異なってもよい。
    Figure 2023050090000247
    Figure 2023050090000248
    [式中、Xは、各々独立に、炭素数1~10のアルキル基、下記一般式(3c)で表されるアリール基、下記一般式(BA2)で示される置換されていてもよいアミノ基又は下記一般式(BO2)で示される置換されていてもよいオキシ基を表す。
    Figure 2023050090000249
    (式中、Xは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数6~22のアリール基、炭素数3~20のヘテロアリール基、炭素数5~14のアリールオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基又は炭素数1~6のハロアルキルオキシ基を表し、当該アリール基は、ハロゲン原子炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数1~6のハロアルキルオキシ基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    Figure 2023050090000250
    (式中、RBA3及びRBA4は、各々独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。また、RBA3とRBA4は、結合する窒素原子を含んで5員、6員又は7員環を形成していてもよい。)
    Figure 2023050090000251
    (式中、RBO2は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~22のアリール基又は炭素数3~20のヘテロアリール基を表し、当該アルキル基、当該アリール基及び当該ヘテロアリール基は、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキルオキシ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数2~13のアシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。)
    は、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基、炭素数2~10のアルキニレン基、炭素数5~24のアリーレン基又は炭素数4~23のヘテロアリーレン基を表す。]
    は、水、重水、スルホキシド化合物、スルホン化合物、アミド化合物、ニトリル化合物、エステル化合物、カルボニル化合物、エーテル化合物及びアルコールからなる群から選択される中性配位子を表す。
    が2又は3のとき、Lは同一又は相異なっていてもよい。
    はハロゲン化物イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン又は炭素数5~12のβ-ジケトナトイオンを表す。
    3+は3価の希土類金属イオンを表す。
    式中、mは0、1、2又は3を表す。
    式中、Qは、中性分子を表す。ただし、mが0でなく、mが0であるとき、QとLが同一であり且つmとmが同一であることはない。}
  16. 請求項1に記載の希土類錯体を含む光学材料。
  17. 樹脂材料、無機ガラス、有機低分子材料又は溶媒、及び請求項1に記載の希土類錯体を含む光学材料。
  18. 樹脂材料が、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びそれらの共重合体;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;又はシリコーン樹脂;である請求項17に記載の光学材料。
  19. 溶媒が、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、エーテル類、ケトン類又は炭化水素類である請求項17に記載の光学材料。
  20. 請求項16~19のいずれか1項に記載の光学材料であって、太陽光電池用フィルム、農業用フィルム、LED蛍光体、発光材料、蛍光材料又は波長変換材料である光学材料。
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