JP2023007909A - 換気空気調和システム - Google Patents

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晃治 岩田
Koji Iwata
幸男 渡邉
Yukio Watanabe
佑樹 庄司
Yuki Shoji
淳 新野
Atsushi Shinno
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Abstract

【課題】室内の快適性を維持しつつ省エネルギーな換気空気調和システムを得ること。【解決手段】換気空気調和システム100は、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって熱交換換気装置2から給気される給気空気を建物200の内部に給気するための複数の給気風路と、建物200の内部に配置されて給気風路に連通し、給気風路から給気空気を建物200の内部に給気する複数の給気口と、複数の給気風路のうち熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を切り替える風路切替部と、換気空気調和システム100の動作を制御するシステム制御部と、を備える。システム制御部は、空気調和機1の運転時に、熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を、室内機との距離が最も短い給気口に連通する給気風路に切り替える制御を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、室内の空気を換気する換気装置と室内の空気を空気調和する空気調和機とが組み合わされた換気空気調和システムに関する。
従来、室内空気を室外に排気するための排気風路と、室外の空気である外気を室内に給気するための給気風路とを備え、排気風路を流れる排気流と給気風路を流れる給気流とを熱交換器に通過させることで、排気流と給気流との間での熱交換を行いながら換気を行う熱交換換気装置が知られている。このような熱交換換気装置は、外気温度を室温に近づけて給気することができる。
しかしながら、室内空気と外気との温度差が大きい場合は、室内空気と外気との間での熱交換が行われても、外気温度が室温まで十分に近づかない。この場合は、例えば冬季等における換気に起因した冷気による不快感、あるいは夏季等における換気に起因した暖気による不快感を、ユーザに感じさせることがある。
このような問題に対応する技術として、特許文献1には、建物内部全体の空気調和および換気を行う全館空気調和システムが開示されている。一般的に、全館空気調和システムにおいては、換気装置によって取り込まれた外気が空気調和機へ供給され、換気装置から供給された外気と室内循環空気との混合空気が温度調整された後に各部屋へと送風機を用いて送風される。全館空気調和システムによれば、換気による給気は、直接室内に供給されることは無く、常に温度調整された空気が室内に供給される。
特開2019-65687号公報
しかしながら、上記全館空気調和システムでは、室内の快適性は実現できるものの、空気調和機が常時運転状態となるため、室内へ取り入れる外気を温調する必要がない中間期でも空気調和機が動作することになり多くの電力を消費する、という問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、室内の快適性を維持しつつ省エネルギーな換気空気調和システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる換気空気調和システムは、建物の内部の空気調和および換気のうち少なくとも一方を行う換気空気調和システムである。換気空気調和システムは、建物の内部に配置された室内機と、屋外に配置された室外機と、を有して建物の内部の空気調和を行う空気調和機と、外気と建物の内部の内部空気とを熱交換させて、外気を建物の内部に給気するとともに内部空気を屋外に排気して建物の内部の換気を行う熱交換換気装置と、を備える。また、換気空気調和システムは、熱交換換気装置より下流側の給気風路であって熱交換換気装置から給気される給気空気を建物の内部に給気するための複数の給気風路と、建物の内部に配置されて給気風路に連通し、給気風路から給気空気を建物の内部に給気する複数の給気口と、複数の給気風路のうち熱交換換気装置から給気される給気空気が流れる給気風路を切り替える風路切替部と、換気空気調和システムの動作を制御するシステム制御部と、を備える。システム制御部は、空気調和機の運転時に、熱交換換気装置から給気される給気空気が流れる給気風路を、室内機との距離が最も短い給気口に連通する給気風路に切り替える制御を行う。
本開示によれば、室内の快適性を維持しつつ省エネルギーな換気空気調和システムが得られる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる換気空気調和システムの構成を示す模式図 実施の形態1にかかる換気空気調和システムの機能構成を示す図 実施の形態1にかかる空気調和機の室内機の機能構成を示す図 実施の形態1にかかる熱交換換気装置の構成を示す模式図 実施の形態1にかかる熱交換換気装置の機能構成を示す図 実施の形態1にかかる空気調和機の室内機の室内空気吸込口と、室内集中給気口との形状を示すイメージ図 図6におけるVII-VII線に沿った断面図 実施の形態1にかかる操作装置の機能構成を示す図 実施の形態1にかかる送風機の機能構成を示す図 実施の形態1にかかるシステム制御装置の機能構成を示す図 実施の形態1にかかる風路切替ダンパの機能構成を示す図 実施の形態1にかかる換気空気調和システムの動作の手順を説明するフローチャート 実施の形態1にかかる熱交換換気装置における熱交換換気運転時の排気流の流れのイメージを示す概念図 実施の形態1にかかる熱交換換気装置における非熱交換換気運転時の排気流の流れのイメージを示す概念図 実施の形態1にかかる換気空気調和システムの他の動作の手順を説明するフローチャート 実施の形態1にかかる制御部のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図 実施の形態1にかかる制御部のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図
以下に、実施の形態にかかる換気空気調和システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の構成を示す模式図である。図1は、一般の住宅の1階の室内を換気空気調和対象空間とする場合について示した図である。なお、図1においては、天井裏に配置された熱交換換気装置2およびダクト等の構成部を併せて示している。図1における矢印は、給気あるいは排気の方向を示している。図2は、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の機能構成を示す図である。換気空気調和システム100は、建物200の内部の空気調和および換気のうち少なくとも一方を行う空気調和を行うシステムである。
先ず、換気空気調和システム100の全体の構成について説明する。図1および図2に示すように、換気空気調和システム100は、建物200内の空気調和を行う空気調和機1と、建物200の内部の換気を行う熱交換換気装置2と、換気空気調和システム100の動作を制御するシステム制御装置3と、換気空気調和システム100の動作を操作可能な操作装置4と、建物200内の部屋間における送風を行う送風機5と、熱交換換気装置2より下流側の給気風路を分散給気風路と集中給気風路との間で切り替える風路切替ダンパ6と、空気調和機1が配置された室内の在室人数を検知する在室人数検知部7と、を備える。上述した換気空気調和システム100の各構成部は、運転の制御に必要な情報の授受が可能とされている。
空気調和機1は、室内に設置された室内機11と、屋外に設置された室外機13と、を備える。室内機11と室外機13とは、互いに情報の双方向通信が可能な状態で接続されている。また、室内機11と室外機13とは、冷媒を循環させる不図示の冷媒配管により接続されている。
空気調和機1は、1つの完結した冷凍サイクルを室内機11と室外機13とで形成している。空気調和機1は、冷媒管配を通って室内機11と室外機13との間を循環する冷媒を使用して、空気調和対象空間である室内の空気と屋外の空気である外気との間で熱移動を行い、室内に対する空気調和を実現している。すなわち、室内機11と室外機13とは冷媒配管により接続されており、冷媒配管中を流れる冷媒の圧力を室外機13が備える不図示の圧縮機により変化させて冷媒の吸熱および放熱により空気調和を行う。
室内機11は、一般的な空気調和機の室内機の機能を有している。室内機11は、室内に配置されて調和空気を室内に送風する。室内機11は、後述する空気調和制御部117に設定される設定温度と、室内温度と、室外温度とに基づいて、室外機13が備える圧縮機を動作させ、冷房運転または暖房運転を実施する。
図3は、実施の形態1にかかる空気調和機1の室内機11の機能構成を示す図である。室内機11は、室内機空気調和部111と、室内機送風機112と、室内温度センサ113と、室内機人感センサ114と、室内機記憶部115と、室内機通信部116と、空気調和制御部117と、を有する。
室内機空気調和部111は、一般的な空気調和機の室内機における空気調和機能を有する。室内機空気調和部111は、室内機11に取り込まれた空気と冷媒回路中を流れる冷媒との熱交換を行う室内熱交換器、室内熱交換器で熱交換された調和空気を室内機11から室内に送り出す送風ファン、調和空気を室内機11から送り出す方向を調整する風向調整部などを備えている。室内機11に取り込まれる空気には、室内機11が設置された部屋の室内空気と、後述するように室内集中給気口232から室内に供給された給気空気である外気と、が含まれる。
室内機送風機112は、室内熱交換器を通過する気流を形成する。すなわち、室内機送風機112は、室内空気を室内から室内熱交換器に取り込む気流、すなわち室内空気を室内熱交換器に供給する気流を形成する。また、室内機送風機112は、室内機11が配置された室内における室内機11の周囲に後述する室内集中給気口232を介して熱交換換気装置2から供給された給気空気を室内熱交換器に取り込む気流、すなわち熱交換換気装置2からの給気を室内熱交換器に供給する気流を形成する。
室内温度センサ113は、予め決められた周期で室内空気の温度である室内温度を測定する。室内温度センサ113は、測定した室内温度を空気調和制御部117に送信する。
室内機人感センサ114は、室内機11が設置された室内における在室人数を予め決められた周期で検知する。室内機人感センサ114は、検知した在室人数を空気調和制御部117に送信する。
室内機記憶部115は、空気調和機1の運転を制御するための各種の制御設定値およびプログラムなどの情報が記憶されている記憶部である。室内機記憶部115は、不揮発性の記憶部であり、フラッシュメモリなどの半導体記憶媒体で構成される。
室内機通信部116は、換気空気調和システム100における空気調和機1以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部と室内機通信部116との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
空気調和制御部117は、空気調和機1の全体の動作を制御する制御部であり、室内機11および室外機13の動作を制御して空気調和機1の運転を制御する。すなわち、空気調和制御部117は、空気調和制御部117に設定される設定温度と、室内温度と、室外温度とに基づいて、室外機13が備える圧縮機を動作させ、冷房運転または暖房運転を実施する。
また、室内機11は、還気である室内空気を取り込むための後述する室内空気吸込口11bを筐体11aの上面に備え、室内機11の室内熱交換器を通過した調和空気を室内に向けて給気する調和空気吐出口を筐体11aの他の面に備える。また、室内空気吸込口11bは、熱交換換気装置2から室内に給気された給気空気を取り込む。なお、室内空気吸込口11bは、筐体11aにおいて上面以外の面に設けられてもよい。
室外機13は、一般的な空気調和機の室外機における空気調和機能を有する。室外機13には、冷媒配管に接続される室外側の熱交換器である室外熱交換器、室外熱交換器を通過する気流を形成する室外機送風機、予め決められた周期で外気温度を検知する外気温度センサなどの構成部が設置されている。
熱交換換気装置2は、建物200の外部の空気である屋外空気と、建物200の室内空気との間で熱交換し、第1種換気方式で住宅の内部の換気を行う第1種換気装置である。建物200の室内空気は、建物200の内部の内部空気と換言できる。熱交換換気装置2は、熱交換した屋外空気である外気を建物200の室内に給気する。また、熱交換換気装置2は、建物200の室内空気を建物200の外部に排気する。熱交換換気装置2は、例えば建物200の部屋であるリビングダイニングキッチン(Living-Dining Kitchen:LDK)201、および洋室202に、熱交換した屋外空気である外気を給気する。熱交換換気装置2は、天井裏の空間に配置される。また、熱交換換気装置2は、例えば建物200の廊下203から建物200の内部の空気を吸い込んで、建物200の外部に排気する。
図4は、実施の形態1にかかる熱交換換気装置2の構成を示す模式図である。図5は、実施の形態1にかかる熱交換換気装置2の機能構成を示す図である。なお、図1においては、熱交換換気装置2を簡略化して示している。
図4に示すように、熱交換換気装置2は、本体21を備える。本体21は、板金によって構成された直方体状を有する筐体21aの内部に熱交換器22を有する。
本体21は、前述の熱交換器22の他に、筐体21aの長手方向の一端面21bにおいて並べて設けられた排気吐出口27および外気吸込口24と、筐体21aの長手方向において一端面21bと対向する他端面21cにおいて並べて設けられた給気吐出口25および室内空気吸込口26と、を備える。本体21は、熱交換器22を介して外気吸込口24と給気吐出口25とを結ぶ給気風路28と、熱交換器22を介して室内空気吸込口26と排気吐出口27とを結ぶ排気風路29と、を備える。給気風路28と排気風路29とは、熱交換器22において交差している。
外気吸込口24、給気吐出口25、室内空気吸込口26および排気吐出口27には、風路を構成するダクトが接続されている。外気吸込口24は、室外側給気ダクト211が接続され、室外側給気ダクト211を介して屋外と連通している。給気吐出口25は、室内側給気ダクト212が接続され、室内側給気ダクト212を介して室内と連通している。室内空気吸込口26は、室内側排気ダクト213が接続され、室内側排気ダクト213を介して室内と連通している。排気吐出口27は、室外側排気ダクト214が接続され、室外側排気ダクト214を介して屋外と連通している。
室内側給気ダクト212は、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を構成する。室内側給気ダクト212は、途中部分に風路切替ダンパ6が設けられており、風路切替ダンパ6を挟んで、第1室内側給気ダクト2121と、第2室内側給気ダクト2122および第3室内側給気ダクト2123と、に分割されている。第1室内側給気ダクト2121は、室内側給気ダクト212における熱交換換気装置2側の部分であり、風路切替ダンパ6よりも上流側の部分である。第2室内側給気ダクト2122および第3室内側給気ダクト2123は、室内側給気ダクト212における室内側の部分であり、風路切替ダンパ6より下流側の部分である。
第1室内側給気ダクト2121と、第2室内側給気ダクト2122と、第3室内側給気ダクト2123とは、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を構成する。
熱交換換気装置2から第1室内側給気ダクト2121を流れてくる給気流の風路は、風路切替ダンパ6の切替によって、第2室内側給気ダクト2122と第3室内側給気ダクト2123とのうちのいずれかのダクトに切り替えられる。
第1室内側給気ダクト2121における熱交換換気装置2側である一端は、熱交換換気装置2の給気吐出口25に接続されている。第1室内側給気ダクト2121における他端は、風路切替ダンパ6に接続されている。
第2室内側給気ダクト2122における熱交換換気装置2側である一端は、風路切替ダンパ6に接続されている。第2室内側給気ダクト2122における他端側は、第2室内側給気ダクト2122の途中部分に設けられた給気用ダクト分岐部221によって複数本に分割されて、室内に設けられた室内分散給気口231に接続されている。実施の形態1では、第2室内側給気ダクト2122における他端側は、給気用ダクト分岐部221によって3本に分割されている。
室内分散給気口231は、室内に設けられ、給気用ダクト分岐部221において分割された第2室内側給気ダクト2122に連通している。風路切替ダンパ6の切替によって風路切替ダンパ6より下流側の給気風路が第2室内側給気ダクト2122に切り替えられた場合に、熱交換換気装置2から給気される給気流、すなわち熱交換換気装置2から給気される外気は、給気用ダクト分岐部221において分割された第2室内側給気ダクト2122および室内分散給気口231を通って室内に供給される。建物200の室内には、給気用ダクト分岐部221における第2室内側給気ダクト2122の分割数に対応した数量の室内分散給気口231が配置されている。
室内分散給気口231は、空気調和機1が設置された部屋である設置部屋のみに配置されてもよく、空気調和機1が設置された設置部屋と空気調和機1が設置されていない部屋である未設置部屋との両方に配置されてもよい。空気調和機1が設置された部屋と空気調和機1が設置されていない部屋との両方に室内分散給気口231が配置される場合には、空気調和機1が設置された部屋から空気調和機1が設置されていない部屋に空気を搬送するために、送風機5が設置されることが好ましい。実施の形態1では、空気調和機1がLDK201に設置され、LDK201から洋室202に空気を搬送するための送風機5が設置されている。
第3室内側給気ダクト2123における熱交換換気装置2側である一端は、風路切替ダンパ6に接続されている。第3室内側給気ダクト2123における他端側は、室内に設けられた室内集中給気口232に接続されている。
室内集中給気口232は、第3室内側給気ダクト2123に連通している。風路切替ダンパ6の切替によって風路切替ダンパ6より下流側の給気風路が第3室内側給気ダクト2123に切り替えられた場合に、熱交換換気装置2から給気される給気流、すなわち熱交換換気装置2から給気される外気は、第3室内側給気ダクト2123および室内集中給気口232を通って室内に供給される。
室内集中給気口232は、空気調和機1が設置された設置部屋と部屋のみに配置される。実施の形態1では、室内集中給気口232は、設置部屋であるLDK201のみに配置されている。室内集中給気口232は、室内機11の筐体11aに設けられた室内空気吸込口11bの周囲に配置されている。そして、室内集中給気口232は、室内機11が設置された室内において、室内分散給気口231よりも室内機11の室内空気吸込口11bに近い位置に配置されている。すなわち、室内機11が設置された室内において、室内集中給気口232と室内機11の室内空気吸込口11bとの距離は、室内分散給気口231と室内機11の室内空気吸込口11bとの距離よりも、短くされている。
したがって、室内集中給気口232は、熱交換換気装置2から給気される給気空気を建物200の内部に給気する給気口のうち、室内機11との距離が最も短い給気口といえる。
室内分散給気口231と室内集中給気口232とは、共に、建物200の内部に配置され、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路に連通し、当該給気風路から給気空気を建物200の内部に給気する給気口である。
このような位置関係で室内集中給気口232が配置されていることにより、空気調和機1の運転中は、主として、室内集中給気口232から室内に供給された給気空気が、室内機11の室内空気吸込口11bから筐体11aの内部に取り込まれて室内熱交換器に供給される。これにより、室内熱交換器には、主として、室内集中給気口232から室内に供給された熱交換換気装置2から供給された給気流である外気が取り込まれる。
したがって、空気調和機1の運転中は、主として、室内熱交換器を通過して空気調和された外気が、室内機11から室内に送風される。このように、空気調和機1では、調和空気として、主として空気調和された外気が室内機11から室内に送風されることで、新鮮な外気が室内に供給され、室内の換気と室内の空気調和が同時に行われる。
図6は、実施の形態1にかかる空気調和機1の室内機11の室内空気吸込口11bと、室内集中給気口232との形状を示すイメージ図である。図6における矢印は、空気の流れの方向を示している。図6に示すように、室内機11から送風される調和空気の送風方向は、室内機11の室内機空気調和部111における風向調整部11cによって調整される。風向調整部11cは、室内機11の内部で空気調和された調和空気の室内機11からの送風方向を調整する。図7は、図6におけるVII-VII線に沿った断面図である。図6および図7では、壁204に設置された室内機11の室内空気吸込口11bと、天井205に設けられた室内集中給気口232との水平方向における位置関係を示している。なお、図6では、天井205の図示を省略している。図7では、室内機11については筐体11aと室内空気吸込口11bとに注目して示しており、その他の構成については図示を省略している。
室内集中給気口232の開口形状は、図6および図7に示すように空気調和機1の室内機11に設けられた室内空気吸込口11bの開口形状に近い形状であることが好ましい。これにより、室内集中給気口232から室内に供給された給気空気が、室内機11の室内空気吸込口11bから筐体11aの内部に取り込まれやすくなる。例えば、空気調和機1が一般的な壁掛型のルームエアコンであれば、室内空気吸込口11bの開口形状は長方形状とされている。この場合、室内集中給気口232の開口形状も、長方形状とされる。また、図6および図7では、水平方向における室内空気吸込口11bの位置と、室内集中給気口232の位置とは、同じ位置とされている。このため、図6および図7に示す構造では、室内集中給気口232から鉛直下方向に吹き出される給気流は、そのまま鉛直下方向に流れ、室内空気吸込口11bに吸い込まれやすくなっている。
室内側排気ダクト213における熱交換換気装置2側である一端は、熱交換換気装置2の室内空気吸込口26に接続されている。室内側排気ダクト213における他端は、室内に設けられた室内排気取込口233に接続されている。
室内排気取込口233は、室内側排気ダクト213に連通しており、室内側排気ダクト213を介して熱交換換気装置2の室内空気吸込口26に連通している。建物200内の空気は、室内排気取込口233を介して室内側排気ダクト213に取り込まれる。実施の形態1では、室内排気取込口233は、廊下203の天井に配置されている。
図4に示すように、本体21は、給気風路28の入口端から出口端へ向かう給気流の流れ、すなわち外気吸込口24から給気吐出口25へ向かう給気流の流れを生成する給気用送風機30を給気風路28に備える。給気用送風機30が運転することにより、給気流の流れが生成され、熱交換換気装置2を介して外気を室内に取り入れることができる。すなわち、給気用送風機30は、建物200の外部から外気を吸い込むとともに熱交換後の外気を室内へ送り出す熱交換給気のための送風を行う送風機である。給気用送風機30は、給気用送風機30を駆動するための不図示の給気用モータを内部に備えている。
また、本体21は、排気風路29の入口端から出口端へ向かう排気流の流れ、すなわち室内空気吸込口26から排気吐出口27へ向かう排気流の流れを生成する排気用送風機31を排気風路29に備える。排気用送風機31が運転することにより、排気流の流れが生成され、熱交換換気装置2を介して室内空気を屋外に排出することができる。すなわち、排気用送風機31は、建物200内の空気を吸い込むとともに熱交換後の建物200内の空気を建物200の外側へ送り出して排出する熱交換排気のための送風を行う送風機である。排気用送風機31は、排気用送風機31を駆動するための不図示の排気用モータを内部に備えている。
給気用モータと排気用モータとは、後述する換気装置制御部39による制御によって回転速度が変化する。
熱交換器22は、建物200の外部から熱交換換気装置2を介して建物200の内部に導入される屋外空気と、建物200の内部から熱交換換気装置2を介して建物200の外部に排出される室内空気との間で熱および湿度の交換を行う空気熱交換器である。すなわち、熱交換器22は、建物200の外部と建物200の内部との間で排気および給気を同時に行い、建物200の外部から吸い込んだ外気と建物200の内部の室内から吸い込んだ室内空気との間で熱および湿度の交換を行う。
熱交換器22は、四角柱状の直方体の形状を有し、熱交換器22の正面視において、筐体21aの概ね中央に配置されている。そして、熱交換器22の正面視において、正方形の4つの稜角部における2本の対角線が鉛直方向および水平方向になるように配置されている。換言すると、熱交換器22の4つの稜角部が、熱交換器22の正面視における上下左右方向に位置している。
熱交換器22は、熱交換器22の正面視において熱交換器22の稜角部が、給気風路28と排気風路29とを仕切る仕切壁34、仕切壁35、仕切壁36および仕切壁37に接するように組み込まれている。これにより、筐体21aの内部は、外気室24a、還気室26a、給気室25aおよび排気室27aに区分されている。外気室24aは、給気風路28における熱交換器22よりも上流側の領域である。還気室26aは、排気風路29における熱交換器22よりも上流側の領域である。給気室25aは、給気風路28における熱交換器22より下流側の領域である。排気室27aは、排気風路29における熱交換器22より下流側の領域である。
また、本体21には、換気装置通信部23が設けられている。換気装置通信部23は、換気空気調和システム100における熱交換換気装置2以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部と換気装置通信部23との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
また、本体21には、予め決められた周期で室内空気の温度である室内温度を測定する室内温度センサ32が、設けられている。すなわち、室内温度センサ32は、還気室26aに配置され、室内空気吸込口26から還気室26aに吸い込まれた室内空気の温度である室内温度を測定する。室内温度センサ32は、測定した室内温度を換気装置制御部39に送信する。
また、本体21には、予め決められた周期で外気の温度である外気温度を測定する外気温度センサ33が設けられている。すなわち、外気温度センサ33は、外気室24aに配置され、外気吸込口24から外気室24aに吸い込まれた外気の温度である外気温度を測定する。外気温度センサ33は、測定した外気温度を換気装置制御部39に送信する。
また、本体21には、熱交換換気装置2の運転を制御するための各種の制御設定値およびプログラムなどの情報が記憶されている記憶部である換気装置記憶部38が、設けられている。換気装置記憶部38は、不揮発性の記憶部であり、フラッシュメモリなどの半導体記憶媒体で構成される。
また、本体21には、熱交換換気装置2の全体の動作を制御する制御部である換気装置制御部39が、設けられている。換気装置制御部39は、給気用送風機30と排気用送風機31と室内温度センサ32と外気温度センサ33との動作を制御して熱交換換気装置2の運転を制御する。
操作装置4は、換気空気調和システム100の動作を操作可能な操作装置、すなわち換気空気調和システム100の動作をユーザが選択可能な操作装置である。操作装置4は、空気調和機1、熱交換換気装置2および送風機5について、動作を制御する指示の操作を行うことが可能である。図8は、実施の形態1にかかる操作装置4の機能構成を示す図である。操作装置4は、操作部41と、操作通信部42と、操作制御部43と、を備える。図8に示す操作装置4の各構成部間では、互いに情報の授受が可能である。
操作部41は、ユーザが操作する不図示の操作ボタンを有し、ユーザから制御モードなどの設定操作を受け付ける入力部である。操作部41は、操作ボタンを用いてユーザから設定入力される制御モードなどの情報を受け付けて、操作制御部43に送信する。
操作通信部42は、換気空気調和システム100における操作装置4以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部と操作通信部42との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
操作制御部43は、操作装置4全体の処理を制御する制御部である。操作制御部43は、操作部41から受信した制御モードなどの情報を、操作通信部42を介して空気調和機1の室内機11、熱交換換気装置2、システム制御装置3または送風機5に設けられた通信部に送信する。
送風機5は、建物200内の部屋間における送風を行う送風機であり、空気調和機1が設置された部屋である設置部屋から空気調和機1が設置されていない未設置部屋に、設置部屋の空気を搬送する送風機である。送風機5は、LDK201と洋室202とを隔てる壁に設置されており、LDK201内の空気を洋室202内に送風する。送風機5は、システム制御装置3の制御あるいは操作装置4の操作により動作が制御される。図9は、実施の形態1にかかる送風機5の機能構成を示す図である。送風機5は、送風部51と、送風通信部52と、送風制御部53と、を備える。図9に示す送風機5の各構成部間では、互いに情報の授受が可能である。
送風部51は、ファンおよび当該ファンを駆動するモータを有し、一般的な送風機における送風機能を有する。
送風通信部52は、換気空気調和システム100における送風機5以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部と送風通信部52との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
送風制御部53は、送風機5全体の動作を制御する制御部である。送風制御部53は、送風通信部52から受信した情報に基づいて送風部51の動作を制御する。
システム制御装置3は、換気空気調和システム100の動作を制御する制御装置である。システム制御装置3は、換気空気調和システム100の各構成部を制御するとともに、換気空気調和システム100における構成部間の連携動作を制御する。システム制御装置3は、熱交換換気装置2における換気運転時に空気調和機1の運転が開始された場合に、熱交換換気装置2より下流側の給気風路を分散給気風路と集中給気風路との間で切り替える制御を行う。
分散給気風路は、熱交換換気装置2から建物200の内部への給気風路における、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって、熱交換換気装置2から給気される給気空気を建物200の内部に分散して給気するための給気風路である。換気空気調和システム100では、第1室内側給気ダクト2121と第2室内側給気ダクト2122とにより、複数の分散給気風路が構成されている。分散給気風路を用いた熱交換換気装置2から建物200の内部への給気を分散給気と呼ぶ。
集中給気風路は、熱交換換気装置2から建物200の内部への給気風路における、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって、熱交換換気装置2から給気される給気空気を建物200の内部における1か所から給気するための給気風路である。換気空気調和システム100では、第1室内側給気ダクト2121と第3室内側給気ダクト2123とにより、1つの集中給気風路が構成されている。集中給気風路を用いた熱交換換気装置2から建物200の内部への給気を集中給気と呼ぶ。
図10は、実施の形態1にかかるシステム制御装置3の機能構成を示す図である。システム制御装置3は、システム通信部101と、システム記憶部102と、システム制御部103と、を備える。図10に示すシステム制御装置3の各構成部間では、互いに情報の授受が可能である。
システム通信部101は、換気空気調和システム100におけるシステム制御装置3以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部とシステム通信部101との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
システム記憶部102は、換気空気調和システム100の動作を制御するための各種の制御設定値およびプログラムなどの情報が記憶されている記憶部である。システム記憶部102は、不揮発性の記憶部であり、フラッシュメモリなどの半導体記憶媒体で構成される。
システム制御部103は、換気空気調和システム100の動作を制御する制御部である。システム制御部103は、熱交換換気装置2における換気の運転時に空気調和機1の運転が開始された場合に、熱交換換気装置2より下流側の給気風路を分散給気風路と集中給気風路との間で切り替える制御を行う。システム制御部103は、熱交換換気装置2における換気の運転時に空気調和機1の運転が開始された場合に、風路切替ダンパ6を制御して、熱交換換気装置2から給気空気が流れる給気風路を分散給気風路から集中給気風路に切り替える制御を行う。
そして、熱交換換気装置2から給気空気が流れる給気風路を分散給気風路から集中給気風路に切り替える制御は、空気調和機1の運転時に、熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を、室内機11との距離が最も短い給気口に連通する給気風路に切り替える制御といえる。
また、システム制御部103は、熱交換換気装置2より下流側の給気風路を集中給気風路に切り替えた場合に、空気調和機1の室内機11が設置された室内の在室人数の情報に基づいて、熱交換換気装置2の給気風量を増加させる制御を行う。システム制御部103は、室内機11が設置された室内の在室人数の多いほど、熱交換換気装置2の給気風量を増加させる制御を行う。換気空気調和システム100では、空気調和機1の室内機11が設置された室内の在室人数に対応して段階的に熱交換換気装置2の給気風量を増加させることで、空気調和機1の室内機11が設置された室内に対して、さらに適切な換気を実施することが可能である。
風路切替ダンパ6は、熱交換換気装置2の給気吐出口25に接続された室内側給気ダクト212の途中部分に設けられた電動ダンパである。風路切替ダンパ6は、システム制御装置3から受信する指示情報に基づいて、風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を、第2室内側給気ダクト2122と第3室内側給気ダクト2123とのうちのいずれかのダクトに切り替える風路切替部を構成している。風路切替ダンパ6は、分散給気風路と集中給気風路とを切り替えるためのダンパと換言できる。
また、風路切替ダンパ6は、熱交換換気装置2より下流側の給気風路であって熱交換換気装置2から給気される給気空気を建物200の内部に給気するための複数の給気風路のうち、熱交換換気装置2から給気される給気空気が流れる給気風路を切り替える風路切替部といえる。
図11は、実施の形態1にかかる風路切替ダンパ6の機能構成を示す図である。風路切替ダンパ6は、風路切替ダンパ羽根61と、駆動モータ62と、ダンパ通信部63と、ダンパ制御部64と、を備える。
風路切替ダンパ羽根61は、室内側給気ダクト212の内部に設けられて、分散給気位置と、集中給気位置との何れかの位置に配置される。
分散給気位置は、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を第2室内側給気ダクト2122に切り替える、風路切替ダンパ羽根61の配置位置である。すなわち、分散給気位置は、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を分散給気風路に切り替える、風路切替ダンパ羽根61の配置位置である。
集中給気位置は、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を第3室内側給気ダクト2123に切り替える、風路切替ダンパ羽根61の配置位置である。すなわち、集中給気位置は、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を集中給気風路に切り替える、風路切替ダンパ羽根61の配置位置である。
駆動モータ62は、風路切替ダンパ羽根61を回転駆動する。
ダンパ通信部63は、換気空気調和システム100における風路切替ダンパ6以外の各構成部に設けられた通信部である外部の通信部との間で通信を行う。外部の通信部とダンパ通信部63との間の通信方法は、有線通信であってもよく、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)などを用いた無線通信であってもよい。
ダンパ制御部64は、システム制御装置3から受信する指示情報に基づいて駆動モータ62を制御し、風路切替ダンパ羽根61の位置を分散給気位置と集中給気位置とのいずれかの位置に制御する。
在室人数検知部7は、空気調和機1の室内機11が設置された室内に配置され、空気調和機1の室内機11が設置された室内の在室人数を、予め決められた周期で検知する。在室人数検知部7は、検知した在室人数の情報を、システム制御装置3のシステム制御部103に送信する。在室人数検知部7には、室内の在室人数を検知する人感センサおよび室内空気の二酸化炭素(CO)濃度を検知するCOセンサなど、室内の在室人数を検知して室内の人の密集度を検知できるセンサを用いることができる。在室人数検知部7に人感センサが用いられる場合には、室内機11に設けられた室内機人感センサ114を在室人数検知部7に用いることができる。
なお、実施の形態1においては、換気空気調和システム100における熱交換換気装置2からの給気の分散給気と集中給気とを制御するシステム制御装置3が独立して設けられている場合について示しているが、システム制御装置3は熱交換換気装置2に設けられてもよい。すなわち、熱交換換気装置2において、換気装置制御部39が、システム制御装置3の機能を兼ねてもよい。また、熱交換換気装置2において、システム制御装置3の機能を有する制御部が、換気装置制御部39とは別に独立して設けられてもよい。
つぎに、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の動作について説明する。図12は、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の動作の手順を説明するフローチャートである。
ステップS10において、空気調和機1が停止した状態で、熱交換換気装置2の24時間運転、すなわち熱交換換気装置2による24時間換気運転が、行われる。なお、熱交換換気装置2による換気は、24時間換気に限らない。このとき、風路切替ダンパ6は、分散給気位置に配置されている。すなわち、風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61は、分散給気位置に配置されている。したがって、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路は、第2室内側給気ダクト2122に切り替えられており、分散給気風路に切り替えられている。この状態では、熱交換換気装置2からの給気空気は、建物200の室内に設けられた複数の室内分散給気口231から建物200の内部に供給されている。熱交換換気装置2は、建物200の屋内を24時間にわたって換気する。また、送風機5は、停止している。
具体的に、建物200の内部の空気が、廊下203の天井に配置された室内排気取込口233から吸い込まれ、室内側排気ダクト213、熱交換換気装置2、および室外側排気ダクト214を介して屋外に排出される。また、外気が、室外側給気ダクト211に吸い込まれ、熱交換換気装置2、第1室内側給気ダクト2121、第2室内側給気ダクト2122、および室内分散給気口231を介して室内に分散給気される。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、空気調和機1が運転を開始したか否かが、判定される。具体的に、システム制御装置3のシステム制御部103が、空気調和機1が運転を開始したか否かを判定する。空気調和機1の空気調和制御部117は、空気調和機1の運転を開始すると、空気調和機1の運転を開始した旨の運転開始情報をシステム制御部103に送信する。
システム制御部103は、空気調和機1が停止した状態で熱交換換気装置2による換気を実施しているときに空気調和制御部117から運転開始情報を受信した場合に、空気調和機1が運転を開始したと判定する。システム制御部103は、空気調和機1が停止した状態で熱交換換気装置2による換気を実施しているときに空気調和制御部117から運転開始情報を受信していない場合に、空気調和機1が運転を開始していないと判定する。
空気調和機1が運転を開始したと判定された場合は、ステップS20においてYesとなり、ステップS30に進む。空気調和機1が運転を開始していないと判定された場合は、ステップS20においてNoとなり、ステップS20に戻る。
ステップS30では、熱交換換気装置2による24時間換気が行われた状態で、風路切替ダンパ6が、集中給気位置に配置される。また、熱交換換気装置2による24時間換気が行われた状態で、送風機5が、運転を開始する。
具体的に、システム制御部103が、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を第3室内側給気ダクト2123に切り替える制御を行う。すなわち、システム制御部103は、風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61を集中給気位置に配置する制御を行う。システム制御部103は、風路切替ダンパ羽根61を集中給気位置に変位させる旨の変位指示情報を、風路切替ダンパ6のダンパ制御部64に送信する。
ダンパ制御部64は、変位指示情報を受信し、当該変位指示情報に従って風路切替ダンパ羽根61の配置位置を、分散給気位置から集中給気位置に変位させる。風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61が集中給気位置に配置されることにより、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路が、第2室内側給気ダクト2122から第3室内側給気ダクト2123に切り替えられ、集中給気風路に切り替えられる。
室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路が、第2室内側給気ダクト2122から第3室内側給気ダクト2123に切り替えられることにより、熱交換換気装置2から給気される給気空気、すなわち熱交換換気装置2から給気される外気は、第1室内側給気ダクト2121、第3室内側給気ダクト2123および室内集中給気口232を通って室内に集中給気される。
そして、室内集中給気口232から室内に集中給気された給気空気が、室内機11の室内空気吸込口11bから筐体11aの内部に取り込まれて室内熱交換器に取り込まれる。これにより、室内熱交換器には、主として、室内集中給気口232から室内に集中給気された、熱交換換気装置2から供給された給気空気である外気が取り込まれる。
このため、空気調和機1の運転中は、主として、室内熱交換器を通過して空気調和された外気が、室内機11から室内に送風される。このように、空気調和機1では、調和空気として、主として空気調和された外気が室内機11から室内に送風されることで、新鮮な外気が室内に供給され、室内の換気と室内の空気調和が同時に行われる。
これにより、空気調和機1の運転中においては、熱交換換気装置2の給気空気は、室内に直接吹き出されることがなく、空気調和機1に取り込まれて温度調整された後に室内に吹き出される。このため、換気空気調和システム100では、冬季等における換気に起因した冷気による不快感、あるいは夏季等における換気に起因した暖気による不快感を、ユーザに感じさせることが無くなる。したがって、換気空気調和システム100では、ユーザが換気に起因した不快感を感じることが無い、快適な環境をユーザに提供することができる。
また、システム制御部103が、送風機5を運転させる制御を行う。すなわち、システム制御部103は、送風機5の運転を開始させる旨の運転指示情報を、送風機5の送風制御部53に送信する。送風制御部53は、運転指示情報を受信し、当該運転指示情報に従って送風部51の運転を開始させる。その後、ステップS40に進む。
送風機5が運転を開始することにより、空気調和機1に取り込まれて温度調整された新鮮な外気を、空気調和機1が設置された設置部屋以外の未設置部屋に送風することができる。すなわち、送風機5が運転を開始することにより、空気調和機1において温度調整されてLDK201に供給された新鮮な外気を、LDK201から洋室202に供給することができ、洋室202の換気および温度調和を同時に行うことができる。
ステップS40では、熱交換換気装置2の給気風量を増加させるか否かが、判定される。具体的に、システム制御部103が、熱交換換気装置2の給気風量を増加させるか否かを判定する。システム制御部103は、空気調和機1が設置された設置部屋であるLDK201の在室人数に基づいて、熱交換換気装置2の給気風量を増加させるか否かを判定する。
在室人数検知部7は、LDK201の在室人数を、予め決められた周期で検知する。在室人数検知部7は、検知した在室人数の情報を、システム制御装置3のシステム制御部103に送信する。システム制御部103は、在室人数検知部7から受信した在室人数の情報に基づいて、熱交換換気装置2の給気風量を増加させるか否かを判定する。システム制御部103は、例えば室内機11に設けられた室内機人感センサ114からLDK201の在室人数の情報を受信することができる。
システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が1人以下である場合は、熱交換換気装置2の給気風量が24時間換気運転のときの給気風量と同じ弱風量である弱運転で、熱交換換気装置2の運転を制御する。また、システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が2人以上3人以下である場合は、熱交換換気装置2の給気風量が弱風量よりも多い風量である強運転で、熱交換換気装置2の運転を制御する。また、システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が4人以上である場合は、熱交換換気装置2の給気風量が強風量よりも多い風量である特強運転で、熱交換換気装置2の運転を制御する。
システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が1人以下である場合は、熱交換換気装置2の給気風量が24時間換気運転のときの給気風量と同じ弱風量であるため、熱交換換気装置2の給気風量を増加させないと判定する。また、システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が2人以上3人以下である場合は、熱交換換気装置2の給気風量を増加させると判定する。また、システム制御部103は、例えば、LDK201の在室人数が4人以上である場合は、熱交換換気装置2の給気風量を増加させると判定する。
すなわち、システム制御部103は、空気調和機1が設置された設置部屋であるLDK201の在室人数が予め決められた閾値人数よりも多い場合に、熱交換換気装置2の給気風量を閾値人数に対応したレベルの給気風量に増加させる制御を行う。
熱交換換気装置2の給気風量を増加させると判定された場合は、ステップS40においてYesとなり、ステップS50に進む。熱交換換気装置2の給気風量を増加させないと判定された場合は、ステップS40においてNoとなり、ステップS40に戻る。
ステップS50では、熱交換換気装置2の給気風量が増加される。具体的に、システム制御部103が、LDK201の在室人数に対応して、熱交換換気装置2の給気風量を増加させる。すなわち、システム制御部103が、熱交換換気装置2の給気風量を、閾値人数に対応したレベルの給気風量に増加させる熱交換換気装置2の給気風量を増加させる。
システム制御部103は、熱交換換気装置2の給気風量を増加させる旨の風量増加指示情報を、熱交換換気装置2の換気装置制御部39に送信する。換気装置制御部39は、風量増加指示情報を受信すると、当該風量増加指示情報に従って給気用送風機30の風量を増加させる制御を行う。また、システム制御部103は、排気用送風機31の風量を給気用送風機30の風量に合わせて増加させる制御を行ってもよい。これにより、給気用送風機30の風量と排気用送風機31の風量との風量差に起因した建物200の内部の負圧の発生を防止できる。その後、ステップS60に進む。
ステップS60では、空気調和機1が運転を停止したか否かが、判定される。具体的に、システム制御装置3のシステム制御部103が、空気調和機1が運転を停止したか否かを判定する。空気調和機1の空気調和制御部117は、空気調和機1の運転を停止するときに、空気調和機1の運転を停止する旨の運転停止情報をシステム制御部103に送信する。
システム制御部103は、空気調和機1が運転した状態で熱交換換気装置2による換気を実施しているときに空気調和制御部117から運転停止情報を受信した場合に、空気調和機1が運転を停止したと判定する。システム制御部103は、空気調和機1が運転した状態で熱交換換気装置2による換気を実施しているときに空気調和制御部117から運転停止情報を受信していない場合に、空気調和機1が運転を停止していないと判定する。
空気調和機1が運転を停止していないと判定された場合は、ステップS60においてNoとなり、ステップS40に戻る。空気調和機1が運転を停止したと判定された場合は、ステップS60においてYesとなり、ステップS10に戻る。
ステップS60からステップS10に戻った場合、熱交換換気装置2による24時間換気が行われた状態で、風路切替ダンパ6が、分散給気位置に配置される。また、熱交換換気装置2による24時間換気が行われた状態で、送風機5が、運転を停止する。
具体的に、システム制御部103が、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を第2室内側給気ダクト2122に切り替える制御を行う。すなわち、システム制御部103は、風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61を分散給気位置に配置する制御を行う。システム制御部103は、風路切替ダンパ羽根61を分散給気位置に変位させる旨の変位指示情報を、風路切替ダンパ6のダンパ制御部64に送信する。
ダンパ制御部64は、変位指示情報を受信し、当該変位指示情報に従って風路切替ダンパ羽根61の配置位置を、集中給気位置から分散給気位置に変位させる。風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61が分散給気位置に配置されることにより、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路が、第3室内側給気ダクト2123から第2室内側給気ダクト2122に切り替えられ、分散給気風路に切り替えられる。
また、システム制御部103が、送風機5を停止させる制御を行う。すなわち、システム制御部103は、送風機5の運転を停止させる旨の停止指示情報を、送風機5の送風制御部53に送信する。送風制御部53は、停止指示情報を受信し、当該停止指示情報に従って送風部51の運転を停止させる。
上述した換気空気調和システム100では、空気調和機1が常時運転状態とされることなく、ユーザが換気に起因した不快感を感じることが無いように室内の換気および空気調和を行うことができる。すなわち、換気空気調和システム100では、空気調和機1を常時運転状態とすることなく、冬季等における換気に起因した冷気による不快感、あるいは夏季等における換気に起因した暖気による不快感を、ユーザに感じさせることが無く、室内の換気および空気調和を行うことができる。
また、換気空気調和システム100では、室内へ取り入れる外気を温度調整する必要がない中間期でも空気調和機1が動作するために電力を消費する、といったエネルギーの消費が無く、省エネルギーな換気空気調和制御が可能である。換気空気調和システム100では、室内の空気調和を必要としない場合には空気調和機1を運転せずに熱交換換気装置2によって室内を換気することができるため、全館空気調和システムに比べて、省エネルギーで室内の換気を行うことができる。すなわち、換気空気調和システム100では、室内の快適性を維持しつつ、省エネルギーな換気空気調和制御を実現できる。
また、換気空気調和システム100では、空気調和機1が常時運転状態とされることがないため、全館空気調和システムに比べて、空気調和機1のメンテンス頻度の増加または空気調和機1の短寿命化といった弊害が生じることが無い。
なお、上記においては、空気調和制御部117から運転開始情報を受信したシステム制御部103が、風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61を集中給気位置に配置する制御を行う場合について説明した。風路切替ダンパ6のダンパ制御部64は、空気調和制御部117から運転開始情報を受信して、風路切替ダンパ羽根61を集中給気位置に配置する制御を行ってもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
また、同様に、風路切替ダンパ6のダンパ制御部64は、空気調和制御部117から運転停止情報を受信して、風路切替ダンパ羽根61を分散給気位置に配置する制御を行ってもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
また、風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61が集中給気位置に配置された状態において空気調和機1がデフロスト運転により空気調和機1が暖房運転あるいは冷房運転を一時的に停止する場合は、暖房運転あるいは冷房運転の一時的停止に合わせて、一時的に風路切替ダンパ6の風路切替ダンパ羽根61を分散給気位置に配置する制御が行われてもよい。
また、操作装置4は、空気調和機1および熱交換換気装置2のそれぞれに対して個別に設けられてもよい。
また、熱交換換気装置2は、外気と室内空気とを熱交換させて換気する熱交換換気と、外気と室内空気とを熱交換させない普通換気とを切替可能とすることで、さらに省エネルギー運転が可能である。
図13は、実施の形態1にかかる熱交換換気装置2における熱交換換気運転時の排気流の流れのイメージを示す概念図である。図14は、実施の形態1にかかる熱交換換気装置2における非熱交換換気運転時の排気流の流れのイメージを示す概念図である。図13および図14における矢印は、気流の流れを示している。
筐体21aの内部には、熱交換排気風路である排気風路29における熱交換器22を通る風路に併設されて熱交換器22を迂回するバイパス風路である排気側バイパス風路70が形成されている。排気側バイパス風路70は、熱交換器22を迂回して還気室26aと排気室27aとを繋ぐ風路であり、熱交換器22を通さずに排気吐出口27に排気流を流すためのバイパス風路である。排気側バイパス風路70は、熱交換器22を通らない非熱交換風路である。
熱交換換気装置2は、室内空気吸込口26から吸い込んだ室内空気の気流である排気流を熱交換排気風路である排気風路29に流して熱交換器22に通すことにより、給気流と排気流との間で熱交換を伴う熱交換換気を行うことができる。一方、熱交換換気装置2は、室内空気吸込口26から吸い込んだ室内空気の気流である排気流を排気側バイパス風路70に流して熱交換器22に通さないことにより、給気流と排気流との間で熱交換を伴わない普通換気を行うことができる。普通換気は、給気流と排気流との間で熱交換を伴わない換気である非熱交換換気である。
筐体21aの内部には、排気風路29と排気側バイパス風路70とが分岐する部分に、排気風路29における熱交換器22を通る風路と排気側バイパス風路70とを切り替えるためのダンパである電動式の排気風路切替ダンパ71が設けられている。排気風路切替ダンパ71は、排気風路29と排気側バイパス風路70とを切り替えるためのダンパと換言できる。
排気風路切替ダンパ71は、排気風路29と排気側バイパス風路70との分岐点に回転軸を有し室内空気吸込口26から吸い込まれた室内空気を熱交換器22に通すか否かを切り替えて排気風路29と排気側バイパス風路70とを切り替える風路切替部を構成している。排気風路切替ダンパ71は、例えば回転する板からなり、向きが変化することにより排気風路29と排気側バイパス風路70とを切り替えることができる。排気風路切替ダンパ71の動作は、換気装置制御部39によって制御される。
図13では、排気側バイパス風路70を閉塞する閉塞位置に排気風路切替ダンパ71を配置して、排気流が通る排気風路を排気風路29に切り替えた状態を示している。図13に示すように排気風路切替ダンパ71が閉塞位置に配置されているときは、還気室26aから熱交換器22に向かう風路が開放されることにより、排気風路29が開放され、排気側バイパス風路70が閉塞される。これにより、排気流が還気室26aから熱交換器22を通って排気室27aに流れるため、熱交換換気装置2は、熱交換器22において給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換換気運転を行うことができる。
図14では、排気側バイパス風路70を開放する開放位置に排気風路切替ダンパ71を配置して、排気流が通る排気風路を排気側バイパス風路70に切り替えた状態を示している。図14に示すように排気風路切替ダンパ71が開放位置に配置されているときは、還気室26aから熱交換器22に向かう風路が閉塞されることにより、排気風路29が閉塞され、排気側バイパス風路70が開放される。これにより、排気流は、還気室26aから熱交換器22を通らずに排気室27aに流れるため、熱交換換気装置2は、熱交換器22において給気流と排気流との間で熱交換を行わない非熱交換換気運転である普通換気運転を行うことができる。
普通換気運転は、排気流が熱交換器22を迂回して還気室26aから排気室27aに流れ、室内空気を熱交換器22に通さずに室外へ排気するバイパス換気運転と換言できる。
熱交換換気装置2は、上述した熱交換換気運転と普通換気運転との2つの運転モードを備え、操作装置4あるいはシステム制御装置3によって運転モードが適宜選択される。
熱交換換気装置2が上記のように熱交換換気運転と普通換気運転との2つの運転モードを備え、空気調和機1が冷房運転を行っている際に、外気温度すなわち室外温度が室内温度より低い場合には、熱交換換気を行うよりも普通換気を行うほうが熱交換換気装置2からの給気空気の給気温度を低くできるため、熱交換換気装置2を普通換気で運転させる。この場合の実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の他の動作について説明する。図15は、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100の他の動作の手順を説明するフローチャートである。
ステップS110において、熱交換換気装置2および送風機5が停止した状態で、空気調和機1が、冷房運転を開始する。具体的に、システム制御装置3のシステム制御部103が、熱交換換気装置2および送風機5が停止した状態で、空気調和機1の冷房運転を開始させる制御を行う。その後、ステップS120に進む。
ステップS120では、室内温度と外気温度とが、取得される。具体的に、システム制御部103が、室内空気の温度である室内温度を熱交換換気装置2の室内温度センサ32から取得し、室外温度である外気温度を熱交換換気装置2の外気温度センサ33から取得する。なお、システム制御部103は、室内温度と外気温度とを空気調和機1から取得してもよい。その後、ステップS130に進む。
ステップS130では、外気温度が室内温度より低いか否かが、判定される。具体的に、システム制御部103が、取得した外気温度と室内温度とを比較して、外気温度が室内温度より低いか否かを、判定する。ステップS130では、熱交換換気装置2の換気運転を熱交換換気と普通換気とのどちらにするかの、換気運転の切替判定が実施されている。
外気温度が室内温度より低いと判定された場合は、ステップS130においてYesとなり、ステップS140に進む。外気温度が室内温度以上であると判定された場合は、ステップS130においてNoとなり、ステップS170に進む。
ステップS140では、熱交換換気装置2の普通換気が開始される。また、風路切替ダンパ6が、分散給気位置に配置される。送風機5は、停止した状態のままとされる。具体的に、システム制御部103が、熱交換換気装置2の普通換気を開始させる制御を行う。すなわち、システム制御部103は、熱交換換気装置2の普通換気を開始させる旨の運転指示情報を、熱交換換気装置2の換気装置制御部39に送信する。換気装置制御部39は、運転指示情報を受信し、当該運転指示情報に従って給気用送風機30と排気用送風機31と室内温度センサ32と外気温度センサ33との動作を制御して熱交換換気装置2の運転を制御する。また、換気装置制御部39は、排気側バイパス風路70を開放する開放位置に排気風路切替ダンパ71を配置する制御を行う。これにより、熱交換換気装置2の普通換気が開始される。
また、システム制御部103が、風路切替ダンパ6を分散給気位置に配置する制御を行う。これにより、室内側給気ダクト212における風路切替ダンパ6より下流側の給気風路を第2室内側給気ダクト2122に切り替えられる。その後、ステップS150に進む。
ステップS150では、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率が空気調和機1による冷房効率よりも高いか否かが、判定される。具体的に、システム制御部103が、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率と、空気調和機1による冷房効率とを算出する。そして、システム制御部103は、算出された、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率と、空気調和機1による冷房効率とを比較することにより、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率が空気調和機1による冷房効率よりも高いか否かを判定する。
空気調和機1の冷房効率は、エネルギー消費効率(Coefficient Of Performance:COP)により評価できる。空気調和機1の冷房運転時のエネルギー消費効率は、「エネルギー消費効率=冷房能力(kw)÷冷房消費電力(kw)」の計算により得られる。
同様に、熱交換換気装置2の冷房効率も、エネルギー消費効率により評価できる。熱交換換気装置2の普通換気での外気導入時のエネルギー消費効率は、「エネルギー消費効率=冷房能力(kw)÷冷房消費電力(kw)」の計算により得られる。
熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率が空気調和機1による冷房効率以下であると判定された場合は、ステップS150においてNoとなり、ステップS150に戻る。熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率が空気調和機1による冷房効率よりも高いと判定された場合は、ステップS150においてYesとなり、ステップS160に進む。
なお、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率は、熱交換換気装置2の換気装置制御部39で算出されてもよい。また、空気調和機1による冷房効率は、空気調和機1の空気調和制御部117で算出されてもよい。
ステップS160では、熱交換換気装置2の普通換気での給気風量が増加される。また、空気調和機1の運転が停止される。具体的に、システム制御部103が、熱交換換気装置2の普通換気での給気風量を予め決められた風量だけ増加させる。システム制御部103は、熱交換換気装置2の給気風量を増加させる旨の風量増加指示情報を、熱交換換気装置2の換気装置制御部39に送信する。換気装置制御部39は、風量増加指示情報を受信すると、当該風量増加指示情報に従って給気用送風機30の風量を増加させる制御を行う。増加させる風量は、予め決められてシステム制御部103および換気装置制御部39に記憶されている。
また、システム制御部103が、空気調和機1の運転を停止させる制御を行う。システム制御部103は、空気調和機1の運転を停止させる旨の停止指示情報を、空気調和機1の空気調和制御部117に送信する。空気調和制御部117は、停止指示情報を受信し、当該停止指示情報に従って空気調和機1の運転を停止させる。
これにより、換気空気調和システム100では、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による冷房効率が空気調和機1による冷房効率よりも高い場合においては、空気調和機1を自動的に停止し、熱交換換気装置2の普通換気での外気導入による外気冷房の給気風量を増加させて、より効率の高い冷房運転を行うことができる。その後、ステップS130に戻る。
ステップS170では、熱交換換気装置2の熱交換換気が開始される。また、風路切替ダンパ6が、集中給気位置に配置される。また、送風機5が、運転を開始する。具体的に、システム制御部103が、熱交換換気装置2の熱交換換気を開始させる制御を行う。すなわち、システム制御部103は、熱交換換気装置2の熱交換換気を開始させる旨の運転指示情報を、熱交換換気装置2の換気装置制御部39に送信する。
換気装置制御部39は、運転指示情報を受信し、当該運転指示情報に従って給気用送風機30と排気用送風機31と室内温度センサ32と外気温度センサ33との動作を制御して熱交換換気装置2の運転を制御する。また、換気装置制御部39は、排気側バイパス風路70を閉塞する閉塞位置に排気風路切替ダンパ71を配置する制御を行う。これにより、熱交換換気装置2の熱交換換気が開始される。その後、ステップS130に戻る。
なお、熱交換換気装置2の換気運転を熱交換換気と普通換気とのどちらにするかの切替判定は、室内空気と外気とのエンタルピを比較することにより行われてもよい。この場合、システム制御部103は、室内空気と外気との温度の情報だけでなく、室内空気と外気との湿度の情報も取得して、室内空気と外気とのエンタルピを算出する。このとき、給気空気は外気冷房の状態となるため、空気調和機1は運転中であるが、空気調和機1の室内機11の室内空気吸込口11bに対して外気を給気する必要はないため、分散給気とされる。熱交換換気と普通換気との切替の判断を室内空気のエンタルピと外気のエンタルピとの比較により行う場合には、エンタルピの算出に必要な情報を取得する構成および情報が熱交換換気装置2およびシステム制御部103に設けられる。
続いて、実施の形態1にかかる制御部80のそれぞれのハードウェア構成について説明する。実施の形態1にかかる制御部80は、実施の形態1にかかる、熱交換換気装置2の換気装置制御部39、操作装置4の操作制御部43、送風機5の送風制御部53、風路切替ダンパ6のダンパ制御部64、システム制御装置3のシステム制御部103、および空気調和機1の空気調和制御部117に対応する。実施の形態1にかかる制御部80のそれぞれの機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであってもよく、記憶装置に格納されるプログラムを実行する処理装置であってもよい。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらを組み合わせたものが該当する。図16は、実施の形態1にかかる制御部80のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81には、制御部80の機能を実現する論理回路81aが組み込まれている。
処理回路81が処理装置の場合、制御部80の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
図17は、実施の形態1にかかる制御部80のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81は、プログラム81bを実行するプロセッサ811と、プロセッサ811がワークエリアに用いるランダムアクセスメモリ812と、プログラム81bを記憶する記憶装置813とを有する。記憶装置813に記憶されているプログラム81bをプロセッサ811がランダムアクセスメモリ812上に展開し、実行することにより、制御部80の機能が実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラム言語で記述され、記憶装置813に格納される。プロセッサ811は、中央処理装置を例示できるがこれに限定はされない。記憶装置813は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、またはEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった半導体メモリを適用できる。半導体メモリは、不揮発性メモリでもよいし揮発性メモリでもよい。また、記憶装置813は、半導体メモリ以外にも、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)を適用できる。なお、プロセッサ811は、演算結果といったデータを記憶装置813に出力して記憶させてもよいし、ランダムアクセスメモリ812を介して不図示の補助記憶装置に当該データを記憶させてもよい。プロセッサ811、ランダムアクセスメモリ812および記憶装置813を1チップに集積することにより、制御部80の機能をマイクロコンピュータにより実現することができる。
処理回路81は、記憶装置813に記憶されたプログラム81bを読み出して実行することにより、制御部80の機能を実現する。プログラム81bは、制御部80の機能を実現する手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
なお、処理回路81は、制御部80の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、制御部80の機能の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路81は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
上述したように、実施の形態1にかかる換気空気調和システム100によれば、室内の快適性を維持しつつ省エネルギーな換気空気調和システムが得られる、という効果を奏する。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 空気調和機、2 熱交換換気装置、3 システム制御装置、4 操作装置、5 送風機、6 風路切替ダンパ、7 在室人数検知部、11 室内機、11a,21a 筐体、11b 室内空気吸込口、11c 風向調整部、13 室外機、21 本体、21b 一端面、21c 他端面、22 熱交換器、23 換気装置通信部、24 外気吸込口、24a 外気室、25 給気吐出口、25a 給気室、26 室内空気吸込口、26a 還気室、27 排気吐出口、27a 排気室、28 給気風路、29 排気風路、30 給気用送風機、31 排気用送風機、32 室内温度センサ、33 外気温度センサ、34,35,36,37 仕切壁、38 換気装置記憶部、39 換気装置制御部、41 操作部、42 操作通信部、43 操作制御部、51 送風部、52 送風通信部、53 送風制御部、61 風路切替ダンパ羽根、62 駆動モータ、63 ダンパ通信部、64 ダンパ制御部、70 排気側バイパス風路、71 排気風路切替ダンパ、80 制御部、81 処理回路、81a 論理回路、81b プログラム、100 換気空気調和システム、101 システム通信部、102 システム記憶部、103 システム制御部、111 室内機空気調和部、112 室内機送風機、113 室内温度センサ、114 室内機人感センサ、115 室内機記憶部、116 室内機通信部、117 空気調和制御部、200 建物、201 リビングダイニングキッチン、202 洋室、203 廊下、204 壁、205 天井、211 室外側給気ダクト、212 室内側給気ダクト、213 室内側排気ダクト、214 室外側排気ダクト、221 給気用ダクト分岐部、231 室内分散給気口、232 室内集中給気口、233 室内排気取込口、811 プロセッサ、812 ランダムアクセスメモリ、813 記憶装置、2121 第1室内側給気ダクト、2122 第2室内側給気ダクト、2123 第3室内側給気ダクト。

Claims (5)

  1. 建物の内部の空気調和および換気のうち少なくとも一方を行う換気空気調和システムであって、
    前記建物の内部に配置された室内機と、屋外に配置された室外機と、を有して前記建物の内部の空気調和を行う空気調和機と、
    外気と前記建物の内部の内部空気とを熱交換させて、外気を建物の内部に給気するとともに前記内部空気を屋外に排気して前記建物の内部の換気を行う熱交換換気装置と、
    前記熱交換換気装置より下流側の給気風路であって前記熱交換換気装置から給気される給気空気を前記建物の内部に給気するための複数の給気風路と、
    前記建物の内部に配置されて前記給気風路に連通し、前記給気風路から前記給気空気を前記建物の内部に給気する複数の給気口と、
    複数の前記給気風路のうち前記熱交換換気装置から給気される前記給気空気が流れる前記給気風路を切り替える風路切替部と、
    前記換気空気調和システムの動作を制御するシステム制御部と、
    を備え、
    前記システム制御部は、前記空気調和機の運転時に、前記熱交換換気装置から給気される前記給気空気が流れる前記給気風路を、前記室内機との距離が最も短い前記給気口に連通する前記給気風路に切り替える制御を行うこと、
    を特徴とする換気空気調和システム。
  2. 複数の前記給気風路は、
    前記熱交換換気装置より下流側の給気風路であって前記熱交換換気装置から給気される前記給気空気を前記建物の内部に分散して給気するための複数の分散給気風路と、
    前記熱交換換気装置より下流側の給気風路であって前記熱交換換気装置から給気される前記給気空気を前記建物の内部における1か所から給気するための集中給気風路と、
    を有し、
    前記室内機との距離が最も短い前記給気口に連通する前記給気風路が、前記集中給気風路であること、
    を特徴とする請求項1に記載の換気空気調和システム。
  3. 前記建物の内部において前記室内機が設置された部屋である設置部屋から、前記建物の内部において前記室内機が設置されていない部屋である未設置部屋に、前記設置部屋の空気を送風する送風機を備え、
    前記システム制御部は、前記空気調和機の運転時に、前記熱交換換気装置から給気される前記給気空気が流れる前記給気風路を前記集中給気風路に切り替えた場合に、前記送風機を運転させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項2に記載の換気空気調和システム。
  4. 前記設置部屋の在室人数を検知する在室人数検知部を備え、
    前記システム制御部は、前記在室人数検知部で検知された前記設置部屋の在室人数が予め決められた閾値人数よりも多い場合に、前記熱交換換気装置の給気風量を前記閾値人数に対応したレベルの前記給気風量に増加させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項3に記載の換気空気調和システム。
  5. 前記熱交換換気装置は、外気と前記内部空気とを熱交換させて換気する熱交換換気と、外気と前記内部空気とを熱交換させずに換気する普通換気とを切替可能であり、
    前記システム制御部は、前記空気調和機の冷房運転時に、外気温度が室内温度より低い場合に、前記熱交換換気装置を前記普通換気で運転させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の換気空気調和システム。
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