JP2023007781A - マスクの製造方法 - Google Patents

マスクの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023007781A
JP2023007781A JP2021110849A JP2021110849A JP2023007781A JP 2023007781 A JP2023007781 A JP 2023007781A JP 2021110849 A JP2021110849 A JP 2021110849A JP 2021110849 A JP2021110849 A JP 2021110849A JP 2023007781 A JP2023007781 A JP 2023007781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ear
ear strap
mask
straps
mask body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021110849A
Other languages
English (en)
Inventor
文夫 神野
Fumio Jinno
暁師 徐
Xiao Shi Xu
ゆき恵 大塚
Yukie Otsuka
萌 水上
Moe MIZUKAMI
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2021110849A priority Critical patent/JP2023007781A/ja
Publication of JP2023007781A publication Critical patent/JP2023007781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Abstract

【課題】マスクの製造工程において、マスク本体に耳紐を適正に接着する。【解決手段】マスク本体に取り付けられる耳紐の繰り出し接着工程において、前記耳紐の素材から張力を取り除く工程と、前記耳紐の素材を前記マスク本体の搬送工程に対して重力方向上側から下側へ搬送する工程と、前記耳紐の素材を耳紐の形に形成する工程と、前記耳紐を所定長で切断する工程と、前記耳紐を前記マスク本体に積層する工程と、前記耳紐の端部を前記マスク本体に接着する工程と、を含む、マスクの製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、マスクの製造方法に関する。
衛生マスクには、マスクを顔面に装着する手段が必要である。このため、マスク本体左右端部の上下に、紐状の部材をループ状に接着した耳掛け部(耳紐)を有するマスクが知られている(特許文献1)。耳紐には、ゴム糸等の弾性部材を樹脂繊維で被覆したものや、弾性力を持つ樹脂繊維による弾性糸を用いることができる。
特許文献2には、上述の耳紐をマスク本体に接着する装置の一例が開示されている。着用者が、マスク本体を顔面に当て、当該耳紐を頭側部と耳殻との間に掛けると、当該耳紐が持つ弾性力により、マスク本体を顔面に装着することができる。
特開2011-200510号公報 特開平7-67977号公報
マスクの製造工程において、耳紐は、適正な長さのものをマスクの適正な位置に取り付ける必要がある。例えば、マスク本体左右で耳紐の長さが異なると、マスクの装着時にマスク本体がマスク着用者の顔面の適切な位置に密着できなくなり、防御機能が損なわれる。伸縮性を持つ耳紐を使用すれば、左右の耳紐の長さの違いを一定程度吸収できるものの、マスク着用者には違和感を与えることになる。
伸縮性を備える耳紐を用いた場合、製造工程中に耳紐素材が伸張することがある。もし、耳紐素材が伸張した状態でマスク本体へ取り付けられた場合、マスク完成時に耳紐素材が縮み、規定長よりも短い耳紐を有するマスクが出来上がるため、上述の問題が発生することになる。
上記課題を解決するため、本発明では、マスク本体に適切な長さの耳紐を接着するための耳紐取付方法を開示する。
詳細には、本発明は、マスク本体に取り付けられる耳紐の繰り出し接着工程において、前記耳紐の素材から張力を取り除く工程と、前記耳紐の素材を前記マスク本体の搬送工程に対して重力方向上側から下側へ搬送する工程と、前記耳紐の素材を耳紐の形に形成する工程と、前記耳紐を前記マスク本体に積層する工程と、前記耳紐を所定長で切断する工程と、前記耳紐の端部を前記マスク本体に接着する工程と、を含む、マスクの製造方法である。
前記耳紐の素材から張力を取り除く工程は、前記耳紐の素材に張力をかける工程と、前記耳紐の素材を前記マスク本体の搬送工程に対して搬送する前に、前記耳紐の素材をたゆませる工程と、を含んでよい。
前記耳紐の素材に張力をかける工程において、前記耳紐の素材に最も張力をかけた状態
で、張力に微弱な変化をつける工程を繰り返してよい。
上記製造方法は、耳紐の捩れを解消する工程を更に含んでよい。
前記耳紐の捩れを解消する工程は、前記耳紐の捩れを取り除きながら巻き取る巻き取り工程と、前記巻き取り工程で巻き取られた耳紐を繰り出す繰り出し工程と、を含んでよい。
前記耳紐の捩れを解消する工程は、前記耳紐を前記マスク本体の搬送工程に降ろす際に、耳紐の断面と同形状の孔を通過させる工程を含んでよい。
本発明によれば、適切な長さの耳紐がマスク本体の所定の位置に取り付けられるので、防御機能を十分発揮でき、使用感の良いマスクを製造できる。
図1は、本発明に係るマスクの製造方法によって製造されたマスクの外観斜視図である。 図2は、実施形態に係るマスクの耳紐接着工程で用いられる製造装置の外観を示す図である。 図3は、実施形態に係る各装置のブロック構成を示す図である。 図4は、耳紐繰り出し装置の動作の例を示す図である。 図5は、耳紐装着装置の動作の例を示す図である。 図6は、耳紐装着装置の耳紐把持部と耳紐接着部の一例を示す図である。 図7は、耳紐接着工程を示すフロー図である。 図8は、引き出し時に捩れを取る工程を含む、実施形態に係るマスクの耳紐接着工程の外観を示す図である。 図9は、取り付け前に捩れを取る工程を含む、マスクの耳紐接着工程の外観を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明に係るマスクの製造方法について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
図1は、本発明に係るマスクの製造方法によって製造されたマスクの外観斜視図である。図1に示されるように、マスク1は、マスク本体2、耳紐3,4、側部5,6、ノーズフィッター7を有する。マスク本体2は、シート状の通気性素材で形成されており、着用者の口と鼻を覆うことが可能な大きさを有する。耳紐3,4は、紐状の伸縮性素材で形成されており、マスク本体2の両側部に位置する側部5,6において端部が接合されることにより、マスク本体2の左右両側に環状構造をそれぞれ形成する。
マスク本体2は、通気性を有する不織布等の各種シートから構成されるものであり、複数枚のシートの積層体である。そして、複数のシートは、上下左右の縁等において互いに適宜接合されている。マスク本体2は、プリーツ状の立体形状を形成し得る折り目を有する。このような折り目は、マスク本体2が襞状に折り込まれた状態で左右両側の端部に側部5,6が接合されることに、その形状が側部5,6によって保持される。すなわち、左右両側の端部の側部5,6で折り目の展開が阻止され、マスク本体2の中心部付近の領域において、マスク1の装着時に折り目が展開されることで、マスク本体2のプリーツが広げられて立体形状となる。なお、非装着時にはプリーツが閉じられることで、マスク本体
2をかさばらない平面状とすることができる。
耳紐3,4を構成する紐状の伸縮性素材は、例えば、ゴム糸と綿の交織帯や、樹脂フィラメントの交編ネット、伸縮性の不織布等で形成される。このような紐状の素材の両端部が、それぞれマスク本体2の左右両側の側部の側部5,6に接合されることで、当該素材の一端が始点となり、当該素材の他端が終点となる環状構造の耳紐3,4がマスク本体2の左右両側に形成される。
ノーズフィッター7は、マスク本体2の上部において、長手方向がマスク本体2の左右方向に延在する状態でマスク本体2に固定される部材である。ノーズフィッター7は、マスク本体2を構成するシート状の通気性素材同士の間に挟み込まれる状態で積層体の内部に固定されていてもよいし、或いは、マスク本体2の表面に固定されていてもよい。ノーズフィッター7は、着用者が指で押圧することにより適宜の形状へ変形可能な程度の強度を有すると共に、当該押圧から解放されても形状を維持する塑性変形可能な素材である。このようなノーズフィッター7がマスク本体2の上部に設けられていることにより、着用者は、鼻とマスク本体2との間にできる隙間を塞ぐことができる。
マスク1を構成する上述の各素材は、超音波溶着による接合が好適であるが、例えば、ミシン糸等による縫合、ホットメルト接着剤等による接着、ヒートシール、その他の各種接合技術を適用し得る。
<耳紐接着工程>
図2は、実施形態に係るマスクの耳紐接着工程で用いられる製造装置の外観を示す図である。図示した工程は、マスクの製造工程において、完成したマスク本体2に対して耳紐3,4を接着し、マスク1を完成させる工程である。本工程に到達する前に、マスク本体2を構成する各シートは積層されて装着時にプリーツ状に開く折り目を付され、ノーズフィッター7を装着されている。マスク本体2を構成する各シートは、元々連続したシートであるが、本工程に到達する前にマスク本体2の一枚分に切断されている。また、側部5,6は、短冊状の不織布シートで覆われて溶着により複数個所で固定され、マスク本体2の側面を補強している。
上記短冊状の不織布シートは、マスク本体2の構造によっては、補強機能の他に封止機能をも有している。マスク本体2は、機能性を有する複数のシートの積層体である。当該積層体の中間に熱可塑性がない、または融解温度が他のシートと異なるシートが含まれている場合、熱溶着技術では積層体を一体として溶着することができない。このため、マスクの長手方向端部を短冊状の不織布シートで覆って当該短冊状の不織布シートと積層体の表層シートとを溶着して袋状の空間を形成し、溶着できないシートを当該袋状の空間の中に保持し、シートの離散を防ぐことができる。
以後、マスク本体2には当該短冊状の不織布シートが溶着されていることを前提として説明をする。勿論、マスク本体2を構成する全てのシートが熱可塑性を有しており、熱溶着により積層体の離散を防ぐ十分な強度を得られるのであれば、側部5,6に短冊状の不織布シートを付加することは必須ではない。
上述の手順を経て形成されたマスク本体2は、コンベア11の上に配置される。コンベア11には、コンベア11から突出する仕切り板12が複数設けられている。仕切り板12は、マスク本体2の幅方向寸法と適合する間隔で設けられており、コンベア11に到達したマスク本体2は、仕切り板12で仕切られたコンベア11上に、着用時の上下方向と平行に一つ一つ配置される。コンベア11の移動は本願でいうマスク本体の搬送工程である。マスク本体2は、コンベア11の移動に伴って、図面上の奥方向から手前方向に向か
って1枚ずつ移動する。
コンベア11の重力方向上側には、耳紐繰り出し装置20が配置されている。耳紐繰り出し装置20は、耳紐3,4の材料である耳紐素材3Aが巻かれた糸巻10から耳紐素材3Aを引き出し、後述する耳紐設置装置30に送る際に、耳紐素材3Aにかかる張力をなくす役割を果たす装置である。耳紐繰り出し装置20は、その上部先端に滑車24を備え、重力方向に上下動するピストン21を有するシリンダと、当該ピストン21の糸巻10側の斜め上に固定された滑車22と、当該ピストン21の耳紐設置装置30側の斜め上に固定された滑車23とを備えている。糸巻10から引き出された耳紐素材3Aは、滑車22を経由してピストン21が備える滑車24に到達し、滑車24から滑車23を経由して、重力方向下側に垂れ下がって、耳紐設置装置30に到達する。耳紐素材3Aは、全体として耳紐繰り出し装置20を略M字型の軌跡を描いて通過する。
耳紐設置装置30は、耳紐繰り出し装置20から供給された耳紐素材3Aを適切な長さに切断して成形し、マスク本体2の側部5,6のうちの片側に耳紐3,4として接着する装置である。本図では、説明の便宜のため耳紐設置装置30をマスク本体2の片側のみに配置しているが、耳紐設置装置30は、実際にはコンベア11上で間隔をおいてマスク本体2の幅方向両側に配置されており、側部5,6それぞれに耳紐3,4を接着する。
図3は、実施形態に係る各装置のブロック構成を示す図である。耳紐接着工程を構成する装置は、制御装置13と、コンベア11と、耳紐繰り出し装置20と、耳紐設置装置30を備えている。制御装置13は、各装置の動作タイミングを制御する。制御部14は、図示しない記憶部に記憶されたプログラムに基づき、他の各装置と電気通信を行い、各装置の動作タイミングを制御する。本実施形態における制御装置13は、制御部14を備える電子計算機である。なお、制御装置13は、各装置の動作タイミングを機械的に制御してもよい。また、制御装置13に制御される各装置にも電子計算機を配置し、一定の自律制御を可能としてもよい。本実施形態の制御装置13は、耳紐接着工程に係る各装置を制御するが、これらに加えてマスク1の製造ライン全体を制御するものであってよい。
コンベア11は、ライン駆動部15を備えている。ライン駆動部15は、制御装置13の制御を受け、耳紐設置装置30が各マスク本体2に耳紐を設置できるようにコンベア11を断続的に移動させる。耳紐繰り出し装置20は、ピストン21を有するシリンダ備えている。ピストン21は、コンベア11によるマスク本体2の移動と同期して上下し、後述する耳紐設置装置30がマスク本体2に耳紐3,4を設置する前に、耳紐素材3Aにかかる張力を軽減する。
耳紐設置装置30は、耳紐把持部31と、耳紐成型部32と、耳紐切断部33と、耳紐接着部34とを備えている。耳紐把持部31は、耳紐繰り出し装置20から供給された耳紐素材を把持して耳紐設置装置30の内部を移動させる。耳紐成型部32は、耳紐素材3Aを耳紐3,4の形に成形する。耳紐切断部33は、耳紐素材を、耳紐3,4一本分の長さに切断する。耳紐接着部34は、耳紐成型部32で成形されて耳紐切断部33で切断された耳紐素材を、マスク本体2の側部5,6の適切な位置に接着する。
図4は、耳紐繰り出し装置の動作の例を示す図である。図4(a)は、初期状態を示す図である。糸巻10から引き出された耳紐素材3Aは、滑車22を経由してピストン21に設けられた滑車24に到達し、滑車24から滑車23を経由して重力方向下側に垂れ下がって耳紐設置装置30に到達する。滑車22と滑車23は、滑車24よりも高い場所(重力方向上側)に存在する。このため、耳紐素材3Aは、糸巻10から繰り出されて耳紐繰り出し装置20を通過して耳紐設置装置30に到達する際に、略M字を描いて移動する。
図4(b)は、ピストン21が下降して滑車24が下降した状態を示す図である。滑車24が下降すると、耳紐素材3Aには張力がかかる。この時点で耳紐設置装置30側では耳紐素材3Aを把持して移動させないため、糸巻10から所定長の耳紐素材3Aが繰り出されて耳紐繰り出し装置20に取り込まれる。ピストン21は、下降する際には耳紐素材3Aの伸張を防ぐため、耳紐素材3Aに必要以上の張力を与えないようにゆっくりと下降し、下降し切った(滑車24により耳紐素材3Aに最も張力をかけた)状態では上下方向に微動を繰り返す。当該微動によって耳紐素材3Aに加わる張力に微弱な変化が加わるため、仮に糸巻10からピストン21までの区間で耳紐素材3Aに引っ掛かりが発生していた場合でも、当該引っ掛かりは解消される。これらの工程により、耳紐素材3Aは伸張を抑制されながら、糸巻10から耳紐繰り出し装置20に円滑に取り込まれる。
図4(c)は、ピストン21が上昇した状態を示す図である。ピストン21は、上昇する場合には高速で上昇する。ピストン21が上昇し、滑車24が上昇すると、耳紐素材3Aは滑車22と滑車23との間でたゆむ。耳紐素材3Aがたゆむことにより、耳紐素材3Aにかかる張力が取り除かれるため、仮に図4(b)に示す工程で耳紐素材3Aに伸張が発生していた場合でも、当該伸張を解消することができる。
図4(d)は、ピストン21が上昇した状態で、耳紐設置装置30が耳紐素材3Aを巻き取る状態を示す図である。耳紐設置装置30が耳紐素材3Aを巻き取る際、耳紐素材3Aには、図4(c)で形成されたたゆみが存在しているので、巻き取る際に耳紐素材3Aを伸張させてしまうことがない。このため、耳紐設置装置30が巻き取った耳紐素材3Aを成形して耳紐3,4に使用すれば、規定長の耳紐を有するマスク1を製造できる。
図5は、耳紐装着装置の動作の例を示す図である。耳紐素材3Aは、耳紐装着装置30の動作により、適切な長さに切断されて成形され、マスク本体2の側部5,6に接着される。図5(a)は、耳紐把持部31で耳紐素材3Aを把持し、耳紐成型部32で耳紐素材3Aを耳紐の形に揃える動作を示す図である。耳紐把持部31は、耳紐素材3Aを把持する部材であり、耳紐素材3Aを把持した状態で移動することにより、耳紐素材3Aを移動させることができる。耳紐把持部31は、耳紐設置装置30に複数存在し、複数個所で耳紐素材3Aを把持することができる。耳紐成型部32は、耳紐素材3Aを耳紐3,4の形に成形する型となる部分である。耳紐素材3Aを把持した耳紐把持部31は、耳紐成型部32の外周をなぞるように半円形に移動して、耳紐素材3Aを移動させる。移動後の耳紐素材3Aは、前述の耳紐把持部31が耳紐素材3Aを把持して移動する前の位置で、別の耳紐把持部31によって把持される。当該耳紐把持部31と耳紐成型部32の働きにより、耳紐素材3Aは耳紐3,4の形に形成される。
これらの動作が行われる際、耳紐繰り出し装置20は図4(d)に示す状態になっている。耳紐把持部31が耳紐素材3Aを把持して移動することで、耳紐素材3Aは耳紐繰り出し装置20から引き出されるが、図4(d)に示す状態では耳紐繰り出し装置20内部の耳紐素材3Aにはたゆみが発生しているので、当該動作により耳紐繰り出し装置から引き出されても、耳紐素材3Aが伸張することはない。
図5(b)は、耳紐素材3Aを切断する動作を示す図である。図5(b)の動作では、図5(a)に示す動作により耳紐3,4の形に形成された耳紐素材3Aの付け根に、耳紐切断部33を当接させて耳紐素材3Aを切断する。耳紐切断部33はその先端に刃を有しており、当該刃により耳紐素材3Aを切断してよい。また、耳紐素材3A全体が樹脂製である場合、耳紐切断部33の先端を発熱体とし、当該先端を耳紐素材3Aに当接させ、標的部分を溶断することにより、耳紐素材3Aを切断することもできる。耳紐切断部33が刃を有する場合、刃こぼれ等の機械的な消耗が発生して定期的な部品交換を要することが
ある。耳紐素材3A全体が樹脂製である場合、耳紐切断部を発熱体とすれば、機械的な消耗が起りにくいためメンテナンスコストを削減できる。
図5(c)は、耳紐素材3Aをマスク本体2の側部5,6に取り付ける動作を示す図である。耳紐把持部31と耳紐成型部32の働きにより成形され、耳紐切断部33の働きにより耳紐3,4の長さに切断された耳紐素材3Aは、マスク本体2の側部5,6の直上に搬送されて、耳紐接着部34により接着される。接着方法には、超音波溶着等の熱溶着、接着剤による接着、圧着等、任意の方法を用いることができ、マスク本体2の素材と耳紐素材3Aの素材の組み合わせにより、適切な方法を選択できる。
図5(d)は、耳紐設置装置30を経て耳紐3が接着されたマスク本体2の例を示す図である。本図の例では、成形され、適切な長さに切断された耳紐素材3Aが、圧着または熱溶着によるエンボス加工によりマスク本体2の側部5の幅方向両端部に接着され、耳紐3となる。前述の通り、耳紐設置装置30は、コンベア11上に2台用意されている。もう一台の耳紐設置装置30はマスク本体2の反対側(側部6側)に設置され、上記と同様の工程でマスク本体2の側部6の幅方向両端部に、耳紐素材を接着して耳紐4を形成する。このようにして、マスク本体2は、側部5,6に耳紐3,4を接着されたマスク1となる。
図6は、耳紐装着装置の耳紐把持部と耳紐接着部の一例を示す図である。本図は、耳紐把持部31と耳紐接着部34が取りうる形態と動作の一例を示したものである。本図における耳紐把持部31は、2つの把持体31R,31Lにより構成される。2つの把持体31R,31Lは、所定の間隔を設けて互いに向き合うように対向配置されている。把持体31R,31Lは、側面から見ると肉厚のL字型と逆L字型になっており、把持体31R,31Lが接近することにより、その前面で耳紐素材3Aを把持することができる。耳紐把持部31は、前面で耳紐素材3Aを把持した状態で移動可能である。
前述の通り、耳紐把持部31を構成する把持体31R,31Lは、側面から見ると肉厚のL字型と逆L字型になっており、耳紐素材3Aを把持している状態では、その背面側には凹部が形成される。そして、当該凹部には、耳紐接着部34の超音波溶着ヘッド35を収容することができる。なお、本図で使用する耳紐素材3Aは樹脂製であり、超音波溶着によりマスク本体2への設置が可能である。耳紐素材が超音波溶着できない場合、超音波溶着ヘッド35の位置には別の接着手段が設けられてよい。
図6(a)は、耳紐成型部32(本図では省略する)の外周を移動する耳紐把持部31を示す図である。この時点で耳紐把持部31を構成する把持体31R,31Lの前面は閉じており、耳紐素材3Aを把持している。また、把持体31R,31Lの背面に存在する凹部には、耳紐接着部34の超音波溶着ヘッド35が嵌め込まれている。この状態で耳紐把持部31が耳紐成型部32の外周を移動することにより、耳紐3の形が形成される。耳紐3の形成後、耳紐成型部32の逆側では、別の耳紐把持部31により耳紐素材3Aが把持され、その更に耳紐繰り出し装置20側では、耳紐切断部33により耳紐素材3Aが耳紐3の長さに切断される。
図6(b)は、マスク本体2の方向に半回転する耳紐把持部31を示す図である。本図では、耳紐把持部31は、図示しないアクチュエータにより回転することによって方向を変え、耳紐素材3Aを把持した前面がマスク本体2と正対するようになる。耳紐把持部31の背面に嵌め込まれた耳紐接着部34の超音波溶着ヘッド35も付随してマスク本体2の側部5と正対する。
図6(c)は、マスク本体2に耳紐素材3Aを装着する例を示す図である。図6(b)
でライン上のマスク本体2と正対した耳紐把持部31は、コンベア11上に降下してマスク本体2の側部5と接触する。次に、把持体31Rと31Lの間隔が開くと同時に耳紐接着部34の超音波溶着ヘッド35が降下し、耳紐素材3Aをマスク本体2の側部5に押し付ける。この状態で耳紐接着部34は超音波溶着ヘッド35から超音波を発し、耳紐素材3Aとマスク本体2の側部5とを熱溶着する。
マスク本体2の側部5の幅方向両端において、同時に同様な方法での溶着が行われる。溶着終了後、耳紐把持部31はコンベア11上から上昇して半回転して向きを変え、新しい耳紐素材3Aを把持するために移動する。
図6(d)は、耳紐3が設置されたマスク本体2の例を示す図である。本図の例では、耳紐素材3Aの端部が耳紐接着部34の超音波溶着ヘッド35により丸め長方形状に十分な強度で接着されている。上述の通り、耳紐3、はマスク本体2の同一側部の別の端部においても接着されるので、マスク本体2の側部に環状の耳紐3が形成される。更に、コンベア11上に逆方向に設置された別の耳紐装着装置30がマスク本体2の反対側側部6において同様に耳紐4を形成するので、マスク1が完成する。
図7は、耳紐接着工程を示すフロー図である。図7では、耳紐接着工程が電子計算機である制御装置13の制御を受けた各装置により実行される例を示すが、制御装置13を設けず、上述の各装置を機械的に連携動作させることで上述の工程を実現してもよいのは上述の通りである。
制御装置13は、センサによってコンベア11上にマスク本体2が存在するか否かを判定し、コンベア11上にマスク本体2が存在している間、後述の処理を繰り返す。まず、制御装置13は耳紐繰り出し装置20のピストン21を上昇させる(ステップS100)。ピストン21が上昇することによりピストン21に付された滑車24が上昇し、耳紐繰り出し装置20内部の耳紐素材3Aにはたゆみが発生する。このため、次のステップで耳紐設置装置30が耳紐素材3Aを引き出しても、耳紐素材3Aは伸張しにくくなる。
ピストン21の上昇完了後、制御装置13は、耳紐設置装置30が一連の耳紐設置動作に入るように指示をする。耳紐設置装置30は、耳紐把持部31で耳紐素材3Aを把持し、耳紐成型部32に沿って耳紐の形に成形する(ステップS101)。このステップで、耳紐設置装置30は耳紐繰り出し装置20から耳紐素材3Aを引き出すが、耳紐繰り出し装置20内部の耳紐素材3Aは前のステップS100でたゆんでいるため、引き出す過程で伸張することがない。
次に、耳紐設置装置30は、成形された耳紐素材3Aを耳紐1本分の長さに切断する(ステップS102)。更に、耳紐設置装置30は、ライン上のマスク本体2の側部に耳紐を接着する(ステップS103)。これらの工程により、マスク本体2の片側に耳紐が設置される。
耳紐の設置終了後、制御装置13は耳紐繰り出し装置20のピストン21を下降させる(ステップS104)。この際、ピストン21およびピストン21に付された滑車24は上昇する際よりもゆっくりと下降し、更に下降終了後上下に微動する。これらの動作により、耳紐繰り出し装置20は糸巻10から時間をかけて耳紐素材3Aを引き出すため、耳紐素材3Aは伸張しにくい。また、引き出しの過程で引っ掛かりが発生し、耳紐素材3Aが多少伸張したとしても、下降終了後の微動により緩和することができる。
制御装置13は、マスク本体2の位置を一つ進める(ステップS105)。当該処理は、本図に示すようにピストン21の下降が終了する前に行われてもよいし、ピストン21
の下降と同時または下降終了後行われてもよい。これらの工程により、耳紐素材3Aが伸張していない状態でマスク1に耳紐3,4を効率的に取り付けることができるので、耳紐の長さが不足したマスク1や、左右で耳紐の長さが異なるマスク1が製造される事態を防ぐことができる。
<捩れを取る工程>
更に、本発明に係るマスクの製造方法には、耳紐の捩れを取る工程を含めることができる。耳紐が捩れた状態で取り付けられているマスクを装着すると、着用者の肌面(特に耳)には負荷がかかる。特に、耳紐として平紐を用いる場合、捩れた耳紐は装着者の肌面に強い違和感を与え、かつ審美的な悪影響を与える。このため、耳紐として平紐を使用し、かつ耳紐に捩れが発生しているマスクは不良品とされ、このようなマスクが増えると製造歩留まりが低下する。
耳紐素材3Aの捩れを取る工程は、本実施形態に係る工程のうちの幾つかの箇所に、様々な形態で組み込むことができる。以下に当該工程の例を示す。
図8は、引き出し時に捩れを取る工程を含む、実施形態に係るマスクの耳紐接着工程の外観を示す図である。本図における耳紐接着工程において、耳紐繰り出し装置20は、リール25を備えている。リール25は、糸巻10と滑車22との間に設けられ、糸巻10から引き出された耳紐素材3Aを一旦巻き取った上で滑車22に流す役割を果たす。
糸巻10から引き出された耳紐素材3Aは、リール25に一旦巻き取られる。この過程で、耳紐素材3Aの方向が揃うため、捩れた耳紐素材3Aが以後の工程に進むのを抑制できる。また、ピストン21が上昇して耳紐素材3Aにたゆみが発生する際、当該たゆみは糸巻10までは波及しなくなり、糸巻10から繰り出された耳紐素材3Aがたゆみにより捩れるのを防止する。
図9は、取り付け前に捩れを取る工程を含む、マスクの耳紐接着工程の外観を示す図である。本図における耳紐接着工程では、耳紐設置装置30は、捩れ防止孔36を備えている。耳紐素材3Aは、耳紐把持部31で把持される前に捩れ防止孔36を通過する。捩れ防止孔36は、立方体状の金属ブロックに穿孔された、耳紐の断面とほぼ同じ大きさで、かつほぼ同形状の細孔であり、耳紐素材3Aを通過させることができる。もし耳紐素材3Aに捩れが発生している場合、当該耳紐素材3Aは捩れ防止孔を通過できないため、耳紐設置装置30は、マスク本体2に捩れた耳紐3,4を接着することがない。このため、不良品の発生が抑制できる。
なお、捩れ防止孔36を、耳紐引き出し装置20側では径に余裕を持たせ、耳紐設置装置30側では耳紐の断面とほぼ同じ大きさとする、略漏斗状の孔としてもよい。捩れ防止孔36を径の変わらない細孔とした場合、耳紐素材3Aに捩れが発生していると、耳紐素材3Aは捩れ防止孔36の入口で詰まってしまい、耳紐設置装置30が耳紐素材3Aを引き出せなくなるためラインが停止する虞があるが、捩れ防止孔36が徐々に径を絞った略漏斗状であれば、耳紐素材3Aの捩れは捩れ防止孔36を通過している間に補正されるため、このような事象の発生頻度を下げることができる。
なお、これらの捩れを取る工程は組み合わせて使用可能であり、組み合わせることにより、より効果を高めることができることは言うまでもない。また、耳紐設置装置30側にリール25が用いられてよいし、糸巻10側に捩れ防止孔36が設置されていてもよい。また、リール25は複数のリールの組み合わせによって実現されてよい。
以上、本発明におけるマスクの耳紐取付方法について説明したが、本発明の内容は上記
実施の形態に限られるものではない。本実施形態ではマスク本体の側部に対して1台の耳紐設置装置を用い、耳紐をマスクの側部左右別々に取り付ける例を示したが、マスク本体の側部左右に同時に耳紐を取り付ける耳紐設置装置を用いてもよい。このような装置を用いれば、製造ラインを短縮することが可能である。
以上で開示した実施形態や応用例は、それぞれ組み合わせることができる。
1・・マスク
2・・マスク本体
3,4・・耳紐
5,6・・側部
7・・ノーズフィッター
10・・糸巻
11・・コンベア
12・・仕切り板
13・・制御装置
14・・制御部
15・・ライン駆動部
20・・耳紐繰り出し装置
21・・ピストン
22,23,24・・滑車
25・・リール
30・・耳紐設置装置
31・・耳紐把持部
32・・耳紐成型部
33・・耳紐切断部
34・・耳紐接着部
35・・超音波溶着ヘッド
36・・捩れ防止孔

Claims (6)

  1. マスク本体に取り付けられる耳紐の繰り出し接着工程において、
    前記耳紐の素材から張力を取り除く工程と、
    前記耳紐の素材を前記マスク本体の搬送工程に対して重力方向上側から下側へ搬送する工程と、
    前記耳紐の素材を耳紐の形に形成する工程と、
    前記耳紐を所定長で切断する工程と、
    前記耳紐を前記マスク本体に積層する工程と、
    前記耳紐の端部を前記マスク本体に接着する工程と、
    を含む、マスクの製造方法。
  2. 前記耳紐の素材から張力を取り除く工程は、
    前記耳紐の素材に張力をかける工程と、
    前記耳紐の素材を前記マスク本体の搬送工程に対して搬送する前に、前記耳紐の素材をたゆませる工程と、
    を含む、
    請求項1に記載のマスクの製造方法。
  3. 前記耳紐の素材に張力をかける工程において、
    前記耳紐の素材に最も張力をかけた状態で、張力に微弱な変化をつける工程を繰り返す、
    請求項2に記載のマスクの製造方法。
  4. 耳紐の捩れを解消する工程を更に含む、
    請求項1~3のうちいずれか一項に記載のマスクの製造方法。
  5. 前記耳紐の捩れを解消する工程は、
    前記耳紐の捩れを取り除きながら巻き取る巻き取り工程と、
    前記巻き取り工程で巻き取られた耳紐を繰り出す繰り出し工程と、
    を含む、
    請求項4に記載のマスクの製造方法。
  6. 前記耳紐の捩れを解消する工程は、
    前記耳紐を前記マスク本体の搬送工程に降ろす際に、耳紐の断面と同形状の孔を通過させる工程を含む、
    請求項4または5に記載のマスクの製造方法。
JP2021110849A 2021-07-02 2021-07-02 マスクの製造方法 Pending JP2023007781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021110849A JP2023007781A (ja) 2021-07-02 2021-07-02 マスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021110849A JP2023007781A (ja) 2021-07-02 2021-07-02 マスクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023007781A true JP2023007781A (ja) 2023-01-19

Family

ID=85112298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021110849A Pending JP2023007781A (ja) 2021-07-02 2021-07-02 マスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023007781A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102485237B1 (ko) 마스크 제조 장치 및 제조 방법
KR960015119B1 (ko) 광조절 직물 창 덮개 제작방법 및 장치
JP5481007B2 (ja) マスクの耳掛け紐取付け装置
CN103533990B (zh) 口罩
JPH11512642A (ja) 1対の弾性化された脚開口を有しているパンツ式衣類を製造するための連続高速方法
CN103930260B (zh) 用于制造、填充以及封闭袋子的方法和装置以及袋子
JP4954474B2 (ja) パイル部材及びその製造方法。
JP2003025468A (ja) 横方向ジッパ接着装置およびその接着方法
US20220125133A1 (en) Three-dimensional mask with an expression window, and a manufacturing method and production equipment thereof
WO2015050058A1 (ja) スライドファスナーストリンガー及びその製造方法
JP5038938B2 (ja) 衛生マスク
JP2023007781A (ja) マスクの製造方法
KR102254640B1 (ko) 마스크 제조장치
US20140379084A1 (en) Skin weft and method for manufacturing the same
TWI711392B (zh) 口罩機
WO2016099304A1 (en) A method for the repeated forming of a protective filter mask
KR102246255B1 (ko) 초음파 융착부의 과부하 방지 시스템을 구비한 마스크 제조 장치
KR100431662B1 (ko) 복대제조방법 및 금형
WO2021059926A1 (ja) マスクの製造方法及び耳掛け部製造装置
CN112293822A (zh) 具有表情窗口之立体口罩
IT202000008908A1 (it) Mascherina di protezione facciale, procedimento e apparecchiatura per la produzione di mascherine di protezione facciale
IT202000008890A1 (it) Mascherina di protezione facciale
IT202000008899A1 (it) Procedimento per la produzione di mascherine di protezione facciale
KR102546538B1 (ko) 기능성 마스크 제조 장치
KR102546543B1 (ko) 기능성 마스크 제조 장치